JP4976316B2 - 電磁波吸収フィルム - Google Patents
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図1(a)〜(d)は、本発明の電磁波吸収フィルムの一例を示す。この電磁波吸収フィルムでは、プラスチックフィルム10の一面に第一及び第二の金属の薄膜11a,11bが形成されており、第一及び第二の金属の一方が非磁性金属で他方が磁性金属であり、第二の金属の薄膜11bの側に多数の実質的に平行な線状痕14が全面的に形成されている。
プラスチックフィルム10を形成する樹脂は、絶縁性、変形性及び加工性を有する限り特に制限されず、例えばポリエステル、ポリアリーレンサルファイド(ポリフェニレンサルファイド等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリ塩化ビニル、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。中でもポリエステル、ポリアリーレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン及びポリエーテルエーテルケトンのような高耐熱性樹脂が好ましく、特にポリエステル、ポリフェニレンサルファイド及びポリイミドが好ましい。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。中でもPET及びPBTはフィルムとして安価に市販されているので好ましい。
電界及び磁界の両方を吸収するため、第一及び第二の金属薄膜11a,11bの一方を磁性金属で形成し、他方を非磁性金属で形成するのが好ましい。磁性金属として、ニッケル、コバルト、クロム又はこれらの合金が挙げられる。非磁性金属として、銅、銀、アルミニウム、錫等が挙げられる。好ましい組合せは銅とニッケルである。非磁性金属薄膜の厚さは0.1〜10μmが好ましく、磁性金属薄膜の厚さは0.01〜10μmが好ましい。
図1(d)に示すように、第一の金属の薄膜11aと第二の金属の薄膜11bとの間では、蒸着された第二の金属原子11b'が第一の金属原子11a'の間に部分的に進入し、いわゆる傾斜組成層12を形成していると考えられる。傾斜組成層12では、第二の金属原子11b'の組成比(濃度)は第二の金属の薄膜11bから第一の金属の薄膜11aにかけて徐々に減少している。このため、傾斜組成層12は非晶質であると推定される。
優れた電磁波吸収能を得るために、第二の金属の薄膜11bの側に多数の実質的に平行な線状痕14を形成する。線状痕14は、後述するようにロール上に設けた高硬度微粒子による第二の金属の薄膜11bの塑性変形により生ずる。ロール上での高硬度微粒子の分布はランダムであるので、線状痕14の配列もランダムである。第二の金属の薄膜11bは薄いので、図1(c)に示すように、線状痕14の形成により第一の金属の薄膜11aも塑性変形し、両金属11a'、11b'が部分的に混合すると考えられる。
図3(a)〜(c)は電磁波吸収フィルムの別の例を示す。この電磁波吸収フィルム1は、第二の金属薄膜11bの側から線状痕14の他に多数の微細孔15も設けられている以外、図1に示すものと同じである。多数の微細孔15は、ロール上に設けた高硬度微粒子による第二の金属の薄膜11bの塑性変形により生ずる。第二の金属の薄膜11bは薄いので、図3(c)に示すように、微細孔15の形成により第一の金属の薄膜11aも塑性変形し、両金属11a'、11b'が部分的に混合すると考えられる。微細孔15の平均開口径は0.1〜100μmが好ましく、0.5〜50μmがより好ましい。平均開口径の上限に関しては、20μmがさらに好ましく、10μmが最も好ましい。また微細孔15は0.1〜10μm程度の深さ分布を有しても良い。この深さ分布は0.1〜5μmが好ましい。微細孔15の平均密度は500個/cm2以上であるのが好ましく、1×104〜3×105個/cm2であるのがより好ましく、1×104〜2×105個/cm2であるのが最も好ましい。微細孔15の平均開口径、深さ及び平均密度は、電磁波吸収フィルム1の原子間力顕微鏡写真の観察により求めることができる。
図4に示すように、第二の金属の薄膜11bの上に、線状痕14(及び微細孔15)を覆うようにプラスチック層10'が形成されているのが好ましい。プラスチック層10'は、第二のプラスチックフィルムを熱ラミネート法等で第二の金属の薄膜11bに接着することにより形成できる。プラスチック層の厚さは10〜100μmが好ましい。
電磁波吸収フィルム1は、プラスチックフィルム10の一面に蒸着法、めっき法又は箔接合法により第一の金属薄膜11aを形成し、その上に蒸着法又は蒸着法及びめっき法により第二の金属薄膜11bを形成し、得られた複合フィルムの第二の金属薄膜11bの側を多数の高硬度の微粒子を表面に有するロールに摺接させることにより、多数の実質的に平行な線状痕14を形成することにより製造する。
金属の蒸着は、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、プラズマCVD法、熱CVD法、光CVD法等の化学気相蒸着法等により行うことができる。
線状痕14は、例えばWO2003/091003号に記載されている方法により形成することができる。図5(a)及び図5(b)に示すように、鋭い角部を有する多数の高硬度(例えば、モース硬度5以上)の微粒子(例えば、ダイヤモンド微粒子)が表面に付着したロール2に、複合フィルム1'の第二の金属薄膜11bの側を摺接させるのが好ましい。ロール2を、複合フィルム1'の進行方向と逆方向に回転させるのが好ましい。ロール2の前後に設けたニップロール3,3により、複合フィルム1'に張力を掛けるのが好ましい。図5(b)に示すように、ロール2の微粒子が複合フィルム1'のロール摺接面に接触する間に、長さLの線状痕が形成される。このようにして、図1(b)に示すように、多数の実質的に平行な線状痕14がランダムな配列で形成される。線状痕14は複合フィルム1'の全面に均一に設けるのが好ましい。
図3に示すように電磁波吸収フィルム1の金属薄膜11a,11bに多数の微細孔15も形成する場合、いわゆるポーラス加工法を用いる。微細孔15は線状痕14より前に形成するのが好ましい。ポーラス加工法は、例えば特許第2063411号、特許第2542772号、特許第2643730号、特許第2703151号、特開平9-99492号、特開平9-57860号、特開2002-059487号等に記載されている。例えば、鋭い角部を有する多数のモース硬度5以上の粒子が表面に付着した第一ロール(上記線状痕形成用ロールと同じ)と、表面が平滑な第二ロールとの間に、金属薄膜11a,11bを第一ロールの側にして、複合フィルム1'を均一な押圧力下で通過させる。第二ロールとしては、例えば鉄系ロール、Niメッキ、Crメッキ等を施した鉄系ロール、ステンレス系ロール、特殊鋼ロール等を用いることができる。微細孔15の平均開口径及び平均密度は、第一ロールの微粒子の粒径及び密度を調整することにより調整できる。第一ロール及び第二ロール間の押圧力により、微細孔15の深さ、及び電磁波吸収フィルムを貫通するか否かが決まる。微細孔15は電磁波吸収フィルム1に均一に設けるのが好ましい。微細孔15を高密度に形成する場合、第一及び第二のロールからなる二つ以上のユニットをタンデムに設けたポーラス加工装置を用いるのが好ましい。
図4に示すように、第二の金属の薄膜11bの上に、プラスチック層10'を形成する場合、複合フィルム1'に線状痕14(及び微細孔15)を形成した後、第二のプラスチックフィルムを熱ラミネート法等で第二の金属の薄膜11bに接着すればよい。
第二の金属の薄膜11bは、自由空間の特性インピーダンス(377Ω)に近い面抵抗を有するので、電磁波の反射を抑制することができ、高い電磁波吸収能が得られる。具体的には、電磁波吸収フィルム1の、線状痕14の延在方向に対して直交する方向の面抵抗は、金属薄膜11a,11bが銅とニッケルの組合せの場合、10〜500Ωが好ましく、200〜400Ωがより好ましい。面抵抗は、図6に示すように、30 cm×15 cmの電磁波吸収フィルム1(線状痕14は長手方向に延在する)の両長辺1a,1a間の抵抗値である。
(1) 電磁波吸収フィルムの作製
(a) 複合フィルムの作製
二軸延伸PETフィルム[厚さ:12μm、誘電率:3.2(1 MHz)、誘電正接:1.0%(1 MHz)、融点:265℃、ガラス転移温度:75℃]の一面に、真空蒸着法により厚さ0.6μmの銅層を形成し、その上に真空蒸着法により厚さ0.05μmのニッケル層を形成した。
図5に示す装置を用い、粒径の分布が50〜80μmのダイヤモンド微粒子を電着したロール2に、ニッケル層をロール2の側にして複合フィルム1'を摺接させた。複合フィルム1'の進行速度を10 m/分とし、ロール2の周速を20 m/分とし、複合フィルム1'に掛ける張力を0.1 kgf/cm幅とした。得られた電磁波吸収フィルムの原子間力顕微鏡写真を図7に示す。電磁波吸収フィルムの線状痕の深さの分布は0.1〜1μmであり、線状痕の幅の分布は0.5〜5μmであり、平均分布密度は4,200本/cm幅であった。線状痕が形成された際に、ダイヤモンド微粒子で線状痕の両側に押しやられた部分が塑性変形し、隆起しているのが分かる。原子間力顕微鏡により表層を観察した結果、線状痕の長さの分布は0.5〜10 mmであった。電磁波吸収フィルムを、長手方向に線状痕が延在するように30 cm×15 cmにカットした試験片の面抵抗(図6参照。両長辺間の抵抗を測定)は250Ωであった。
電磁波吸収フィルムの電磁波吸収能を以下の方法により評価した。
(a) 高周波発振器のスプリアス特性測定
(i) スプリアス特性測定用高周波伝送線路の作製
二軸延伸PETフィルムの一面に、真空蒸着法により厚さ0.3μmの銅層を形成し、5 mmの幅d1にスリットした。図8に示すように、長さ50 cmの2本の帯状の銅/PETフィルム100'を、PETフィルムを下にして塩化ビニル樹脂製基板(長さ50 cm、凸部400の高さh2mm)40に3 mmの間隔d2で平行に接着し、平行線路型のスプリアス特性測定用高周波伝送線路を作製した。
図9に示すように、ケーブル70及び鰐口クリップ7を介して、スプリアス特性測定用高周波伝送線路4の銅/PETフィルム100',100'の一端に高周波発振器5を接続し、他端に高周波受信器6を接続した。インピーダンスを整合し、高周波伝送率を精確に測定するために、整合器8を高周波発振器5の直後及び受信器6の直前に設けた。図10に示すように、高周波発振器5は、電圧制御発振器(VCO)51、伝送する信号の周波数に応じて切り替えるようになっている3個の高周波発振モジュール52,52',52''及び2個の高周波アンプ53,53'を具備している。高周波発振器5は、100〜200 MHz、260〜550 MHz及び600〜1,050 MHzの範囲の信号を伝送することができる。発振器5から100、200、300、500、700及び1,000 MHzの信号を伝送し、スプリアス特性を調べた。結果を表1に示す。この高周波発振器5は高調波の発生が少なく、高調波以外のスプリアスがなかった。
ケーブル70(図9参照)で発振器5と受信器6を接続し、1.0 Vの出力振幅で、120 MHzから1,050 MHzまで2〜6 MHz間隔で周波数を上げながら、発振器5から信号を伝送した。図11(a)に示すように、発振器5の出力端子50,50から信号が(+)側から出力するように伝送した場合(信号パターン1)と、図11(b)に示すように、発振器5の出力端子50,50から信号が(−)側から出力するように伝送した場合(信号パターン2:信号パターン1に対して位相が1/2波長ずれている)との両方について入力振幅を求めた。式:伝送係数=入力振幅(V)/出力振幅(V)に従い、各周波数における伝送係数を求め、信号パターン1及び2の各々について周波数−伝送係数曲線を作成した。
二軸延伸PETフィルムの一面に、真空蒸着法により厚さ0.3μmの銅層を形成し、その上に真空蒸着法により厚さ0.02 μmのニッケル層を形成し、5mmの幅d1にスリットした。長さ25 cmの2本の帯状のニッケル/銅/PETフィルムを、PETフィルムを下にして塩化ビニル樹脂製基板(長さ25 cm、凸部400の高さh2mm)40に接着した以外上記と同様にして、平行線路型の電磁波吸収能評価用高周波伝送線路を作製した。
図12(a)及び図12(b)に示すように、電磁波吸収フィルムの試験片(30 cm×15 cm)100をニッケル層を上にして置き、その線状痕14の延在方向に沿って、電磁波吸収能評価用高周波伝送線路4'を、ニッケル/銅/PETフィルム101'を下にして配置し、伝送線路4'に、発振器5及び受信器6を接続し、整合器8を発振器5の直後及び受信器6の直前に設けた。1.0 Vの出力振幅(V)で、120 MHzから1,050 MHzまで2〜6 MHz間隔で周波数を上げながら、発振器5から信号(信号パターン1及び2)を伝送し、入力振幅(V)を求めた。上記周波数−伝送係数曲線から求められる伝送係数を用い、各測定周波数における高周波伝送率(%)を、式:高周波伝送率(%)=入力振幅(V)/(出力振幅(V)×伝送係数)×100に従い、算出した。周波数と高周波伝送率の関係をプロットした結果を図13に示す。信号パターン1に対して、高周波伝送率が、概ね120〜650 MHz、800〜900MHz及び1,000〜1,050 MHzの広い帯域でほぼ0%であった。信号パターン2に対して、高周波伝送率が、概ね120〜180 MHz、260〜650 MHz、800〜870 MHz及び1,000〜1,050 MHzの広い帯域でほぼ0%であった。電磁波吸収フィルムは、信号パターン1及び2に対して、電磁波吸収能に優れていた。
上記複合フィルムを、定位置に固定した第一ロール(粒径15〜30μmのダイヤモンド微粒子を電着したもの)と金属製第二ロールとの間に、ニッケル層が第一ロール側となるようにして通過させた。得られた多孔質複合フィルムは、ニッケル層及び銅層にのみ微細孔が形成され、微細孔の平均開口径が3μmであり、微細孔の平均密度が5×104個/cm2であった。多孔質複合フィルムについて、実施例1と同様にして線状痕を形成することにより、電磁波吸収フィルムを作製した。この電磁波吸収フィルムを、長手方向に線状痕が延在するように30 cm×15 cmにカットした試験片(面抵抗:1.9Ω)を用いた以外実施例1と同様にして、高周波伝送率を測定した。結果を図16に示す。信号パターン1に対して、高周波伝送率が、概ね120〜170 MHz、260〜320 MHz、480〜650 MHz、800〜900 MHz及び1,000〜1,050 MHzの広い帯域でほぼ0%であった。信号パターン2に対して、高周波伝送率が、概ね120〜180 MHz、260〜380 MHz、520〜650 MHz、800〜870 MHz及び1,000〜1,050 MHzの広い帯域でほぼ0%であった。電磁波吸収フィルムは、信号パターン1及び2に対して、電磁波吸収能に優れていた。
上記複合フィルムを30 cm(MD)×15 cm(TD)にカットした試験片(面抵抗:1.3Ω)を用いた以外実施例1と同様にして、高周波伝送率を測定した。結果を図17に示す。複合フィルムは線状痕を有さないので、信号パターン1及び2のいずれに対しても、高周波伝送率が0%の帯域が、実施例1及び2の電磁波吸収フィルムに比べて明らかに狭く、電磁波吸収能が劣っていた。
実施例2で得た多孔質複合フィルムを30 cm(MD)×15 cm(TD)にカットした試験片(面抵抗:1.9Ω)を用いた以外実施例1と同様にして、高周波伝送率を測定した。結果を図18に示す。多孔質複合フィルムは多数の微細孔を有するものの、線状痕を有さないので、信号パターン1及び2のいずれに対しても、高周波伝送率が0%の帯域が、実施例1及び2の電磁波吸収フィルムに比べて明らかに狭く、電磁波吸収能が劣っていた。
二軸延伸ポリイミドフィルム[厚さ:25μm、誘電率:3.3(1 MHz)、誘電正接:0.0079(1 MHz)、ガラス転移温度:280℃以上]の一面に、無電解めっき法により厚さ3μmの銅層を形成し、その上に電解めっき法により厚さ10μmのニッケル層を形成した。得られた複合フィルムを30 cm(MD)×15 cm(TD)にカットした試験片(面抵抗:0.9Ω)を用いた以外実施例1と同様にして、高周波伝送率を測定した。結果を図19に示す。この複合フィルムは、ニッケル層がめっき法により形成されており、しかも線状痕を有さないので、信号パターン1及び2のいずれに対しても、高周波伝送率が0%の帯域が、実施例1及び2の電磁波吸収フィルムに比べて狭く、電磁波吸収能が劣っていた。
比較例3で得た複合フィルムについて、実施例1と同様にして線状痕を形成した。この複合フィルムを、長手方向に線状痕が延在するように30 cm×15 cmにカットした試験片(面抵抗:0.9Ω)を用いた以外実施例1と同様にして、高周波伝送率を測定した。結果を図20に示す。この複合フィルムは、線状痕を有するものの、ニッケル層がめっき法により形成されているので、信号パターン1及び2のいずれに対しても、高周波伝送率が0%の帯域が、実施例1及び2の電磁波吸収フィルムに比べて狭く、電磁波吸収能が劣っていた。
銅線の織布を用いた市販の電磁波吸収材(商品名「OAエプロン」、エレコム株式会社製)を30 cm×15 cmにカットした試験片(面抵抗:0.4Ω)を用いた以外実施例1と同様にして、高周波伝送率を測定した。結果を図21に示す。信号パターン1及び2のいずれに対しても、高周波伝送率が0%の帯域が、実施例1の電磁波吸収フィルムに比べて明らかに狭く、電磁波吸収能が劣っていた。
10,10’・・・プラスチックフィルム
11a,11b・・・金属薄膜
11a'',11b''・・・金属原子
12・・・傾斜組成層
13・・・接着層
14・・・線状痕
15・・・微細孔
1'・・・複合フィルム
100,101・・・試験片
2・・・ロール
3・・・ニップロール
4,4'・・・高周波伝送線路
40・・・基板
400・・・凸部
5・・・高周波発振器
50・・・出力端子
51・・・電圧制御発振器
52,52',52''・・・高周波発振モジュール
53,53'・・・高周波アンプ
6・・・高周波受信器
7・・・鰐口クリップ
8・・・整合器
70・・・ケーブル
100'・・・銅/PETフィルム
101'・・・ニッケル/銅/PETフィルム
Claims (4)
- プラスチックフィルムと、その一面に設けた第一の金属の薄膜と、その上に形成した第二の金属の蒸着薄膜とを有し、前記第一及び第二の金属の一方が非磁性金属で他方が磁性金属であり、前記第二の金属の薄膜の側に多数の実質的に平行な線状痕がランダムな配列で形成されており、前記線状痕の幅の分布が0.5〜10μmであることを特徴とする電磁波吸収フィルム。
- 請求項1に記載の電磁波吸収フィルムにおいて、前記非磁性金属が銅であり、前記磁性金属がニッケルであることを特徴とする電磁波吸収フィルム。
- 請求項1又は2に記載の電磁波吸収フィルムにおいて、前記線状痕の平均分布密度が1,000〜5,000本/cm幅であることを特徴とする電磁波吸収フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波吸収フィルムにおいて、前記第一の金属の薄膜が蒸着層であることを特徴とする電磁波吸収フィルム。
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