JP5292033B2 - プリント配線板 - Google Patents
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Description
信号伝送層とグランド層との間、および/または電源層とグランド層との間に、抵抗体からなるノイズ抑制層を配置した多層回路基板(特許文献1)。
L≧5×t ・・・(1)。
図1は、本発明のプリント配線板の基本構成の一例を示す断面図である。なお、図1においては、絶縁体からなる層は省略している。該プリント配線板は、高周波信号が伝送される高速信号線路12と、高速信号線路12と離間して対向配置された導体層14と、導体層14と離間して対向配置された抵抗体層16とを有し、導体層14が、高速信号線路12と抵抗体層16との間に配置されているものである。
L≧3×t ・・・(1)。
高速信号線路12の幅:100μm、
高速信号線路12の厚さ:18μm、
間隔t:50μm、
導体層14の厚さ:18μm、
導体層14と抵抗体層16との間隔:10μm、
導体層14の両側にはみ出した抵抗体層16の幅:それぞれ500μm、
絶縁体の誘電率:3.3、絶縁体の誘電正接:0.008、
抵抗体層の表面抵抗:50Ω。
プリント配線板本体20は、銅張積層板の銅箔を公知のエッチング法により所望のパターンに加工して高速信号線路12、他の線路24および導体層14としたものである。
銅張積層板としては、基板22に銅箔を接着剤で貼り合わせたのもの;銅箔上に基板22を形成する樹脂溶液等をキャストしたもの等が挙げられる。
銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられ、屈曲性の点から、圧延銅箔が好ましい。
銅箔の厚さは、18〜35μmが好ましい。
基板22の材料としては、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルサルファイド、シンジオタクチックポリスチレン等が挙げられる。
プリント配線板10がフレキシブルプリント配線板の場合、基板22としては、ポリマーフィルムが好ましい。
ポリマーフィルムとしては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルム等がより好ましい。
ポリマーフィルムの厚さは、5〜50μmが好ましく、屈曲性の点から、6〜25μmがより好ましく、10〜25μmが特に好ましい。
高速信号線路12は、1GHz以上の高周波信号を伝送する線路である。高周波信号の周波数は、3GHz以上が好ましく、10GHz以上がより好ましく、40GHz以上が特に好ましい。
高速信号線路12は、離間して対向配置されたグランド層および/またはグランド線路によって、伝送特性のよいマイクロストリップ構造またはコプレーナ構造となる。
導体層14は、面状に拡がる導体からなる層である。導体層14としては、高周波信号の伝送を目的としない導体、例えば、グランド層、電源層等が挙げられ、通常はグランド層である。
導体層14は、高速信号線路12と離間して対向配置される。
導体層14は、高速信号線路12が抵抗体層16の影響を受けないようにするために、高速信号線路12と抵抗体層16との間に配置される。
また、図5に示すように、プリント配線板が、絶縁体層50を介して複数のプリント配線板本体20を積層した多層配線板の場合、他のレイヤーの高速信号線路12’が抵抗体層16の影響を受けないようにするために、高速信号線路12’と抵抗体層16との間に導体層14’を設けてもよい。
他の線路24は、高速信号線路12以外の線路である。他の線路32としては、電源線路、線路形状のグランド線路、高速信号線路12よりも低い周波数の信号を伝送する低速信号線路(バイアス電圧制御用線路、光パワーモニター用制御用線路等。)等が挙げられる。
他の線路24は、高速信号線路12、導体層14および抵抗体層16と離間して配置される。
他の線路24は、抵抗体層16による伝導ノイズ抑制効果を発揮させるため、抵抗体層16と対向し、かつ他の線路24と抵抗体層16との間に導体層14は配置されていない。
カバーレイフィルム本体32は、ポリマーフィルムである。
カバーレイフィルム本体32の表面抵抗は、1×106Ω以上が好ましい。
カバーレイフィルム本体32の材料としては、ポリイミド、液晶ポリマー、ポリアラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
カバーレイフィルム本体32の厚さは、可とう性の点から、3〜25μmが好ましく、表面形状への追従性が高くなる点から、3〜10μmが特に好ましい。
抵抗体層16は、高速信号線路12、他の線路24および導体層14と離間し、他の線路24および導体層14に対向配置されているが、他の線路24および導体層14とは電気的に接続していない。
強磁性金属としては、鉄、カルボニル鉄、鉄合金(Fe−Ni、Fe−Co、Fe−Cr、Fe−Si、Fe−Al、Fe−Cr−Si、Fe−Cr−Al、Fe−Al−Si、Fe−Pt等。)、コバルト、ニッケル、これらの合金等が挙げられる。
常磁性金属としては、金、銀、銅、錫、鉛、タングステン、ケイ素、アルミニウム、チタン、クロム、タンタル、モリブデン、それらの合金、アモルファス合金、強磁性金属との合金等が挙げられる。
金属としては、酸化に対して抵抗力のある点から、ニッケル、鉄クロム合金、タングステン、クロム、タンタルが好ましく、実用的には、ニッケル、ニッケルクロム合金、鉄クロム合金、タングステン、クロム、タンタルがより好ましく、ニッケルまたはニッケル合金が特に好ましい。
導電性セラミックスは、物理的蒸着法における反応性ガスとして、窒素、炭素、ケイ素、ホウ素、リンおよび硫黄からなる群から選ばれる1種以上の元素を含むガスを用いることによって容易に得られる。
炭素材料としては、アモルファスカーボン、グラファイト、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等が挙げられる。
抵抗体層16の厚さは、可とう性の点から、5〜50nmが好ましい。
接着剤層40は、例えば、市販の接着剤シート(ボンディングシート)が硬化または固化したものである。従来のカバーレイフィルムの製法のように、カバーレイフィルム本体に湿式の接着剤を塗布、乾燥させて接着剤層を形成すると、(i)パターン状の抵抗体層が形成されたカバーレイフィルムがカールし、その後の位置あわせが困難になる、(ii)加熱によってパターニング寸法が変化してしまい位置あわせ精度が低下する、(iii)抵抗体層の劣化を促す、等の不具合がある。このような不具合を避けるためにも、ドライな接着剤シートを用いることが好ましく、さらに抵抗体層をエッチング加工した後、直ちにプリント配線板本体と積層プレスを行うことができ、非常に簡便に接着加工を行うことができる。
接着剤シートは、離型性フィルム等の上に、所望の厚みになるよう前記材料をキャスティングすることにより形成され、その後、離型性フィルム等を剥離して連続シート状にしてもよく、あるいは、離型性フィルムまたは保護フィルム付きで貯留してもよい。
このうちアスペクト比が3以上の粉体を用いることにより、接着剤層の流動により、効果的に導体層14の稜部に配向し留まることが可能となるので好ましい。
絶縁性粉体の径は、接着剤層の厚みの1/2から1/20が好ましい。これより小さいと、絶縁性スペーサーの機能を果たせなくなり、これより大きいと接着阻害をもたらす恐れがある。
絶縁性粉体の配合量は、接着剤層100質量部中、おおよそ1〜30質量部である。これより少ないと十分な絶縁性を出せず、多いと接着阻害をもたらすほか、表面形状の追従性に問題が生じて来る。
抵抗体層16への濡れは、接着剤層40の溶融によるものであり、溶剤を含んだ接着剤よりは粘度が高く、良く濡れないため、接着力が不足するが、抵抗体層16上に、接着促進剤として、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等の接着促進剤を塗布することが好ましい。
透過型電子顕微鏡(日立製作所社製、H9000NAR)を用いてサンプルの断面を観察し、各層の5箇所の厚さを測定し、平均した。
石英ガラス上に金を蒸着して形成した、2本の薄膜金属電極(長さ10mm、幅5mm、電極間距離10mm)を用い、該電極上に被測定物を置き、被測定物上から、被測定物の10mm×20mmの領域を50gの荷重で押し付け、1mA以下の測定電流で電極間の抵抗を測定し、この値を表面抵抗とした。
プリント配線板10の高速信号線路12および他の線路24のS21パラメータをネットワークアナライザー(アンリツ社製、37247D)で評価した。
厚さ25μmのポリイミドフィルムと厚さ18μmの圧延銅箔とエポキシ系接着剤とからなる両面銅張積層板(20mm×20mm、厚さ86μm)の一方の表面をエッチング法にて加工し、線幅:0.1mm、線長:15mmの高速信号線路12および他の線路24を形成した。高速信号線路12および他の線路24の両端には、測定用の同軸リード線が半田付けできるように2mmΦのランド部分を形成した。前記両面銅張積層板の他方の表面で、かつ高速信号線路12と対向し、他の線路24と対向しない箇所に、エッチング法にて20mm×10mmの導体層14(グランド層)を形成し、図4に示すようなプリント配線板本体20を作製した。
プリント配線板10について、ランド部分に測定用の同軸リード線を半田付けし、グランド層44に外部導体を半田付けし、ネットワークアナライザーと接続した後、高速信号線路12および他の線路24のS21パラメータを評価した。結果を図7に示す。
カバーレイフィルム30を、プリント配線板本体20の高速信号線路12が形成された側の表面に貼り合わせ、高速信号線路12と抵抗体層16とを直接対向させた以外は、例1と同様にして、プリント配線板を作製し、例1と同様にして評価した。結果を図7に示す。
12 高速信号線路
14 導体層
16 抵抗体層
24 他の線路
Claims (2)
- 高周波信号が伝送される高速信号線路と、
前記高速信号線路と離間して対向配置された導体層と、
前記導体層と離間して対向配置された抵抗体層とを有し、
前記導体層が、前記高速信号線路と前記抵抗体層との間に配置され、
前記導体層が、前記高速信号線路と対向している領域(I)および前記高速信号線路と対向していない領域(II)とを有し、
前記高速信号線路の長さ方向に直交する方向における前記領域(II)の幅Lと、前記高速信号線路の厚さ方向における前記高速信号線路と前記導体層との間隔tとが、下記式(1)を満足する、プリント配線板。
L≧5×t ・・・(1)。 - さらに前記高速信号線路以外の他の線路を有し、
前記他の線路が前記抵抗体層と対向し、かつ前記他の線路と前記抵抗体層との間に前記導体層は配置されていない、請求項1に記載のプリント配線板。
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