JPWO2008047518A1 - 画像合成装置、画像合成方法、画像合成プログラム、集積回路 - Google Patents
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Abstract
Description
色を数値により表現する方法には、RGB形式、YUV形式、HSV形式など様々な形式が存在する。
一例としてRGB形式は、各画素について、光の3原色である赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)のそれぞれの強度を数値で表すものである。各色の数値が大きくなるに従って、白に近い色を表現し、数値が小さくなるに従って黒に近い色を表現する。パソコンのディスプレイには、一般にこのRGB形式が用いられる。従って、パソコンなどを利用して生成されたテキスト画像データや、グラフィック画像は、RGB形式で記述される。
例えばRGB形式で記述されたテキスト画像データや、グラフィック画像を拡大する場合、隣接するピクセルのデータをコピーして拡大し(零次ホールド法)、階段状になったエッジを補整する(直線補完法など)方法が考えられる。
ところで、上記のように、様々な形式により記述された画像データを合成して1つの画面を表す画像データを作成する場合がある。例えば、ホームページに、RGB形式のグラフィック画像データとYUV形式の写真データとを掲載する場合などである。
この構成によると、前記対応付手段は、各入力画像データのデータ形式示す前記属性情報を、前記合成画像データのうちの各対象画像データと対応する部分と対応付ける。従って、合成画像データの各部分について、形式変換前のデータ形式を知ることができる。
ここで、上記の「加工」は、下記の実施例における、拡大、縮小、反転などの加工処理に加え、画質補整処理も含む。
また、前記合成画像データにおいて、2以上の対象画像データと対応する部分の少なくとも一部が重複する場合、前記対応付手段は、前記合成画像データから生成される合成画像上において、前記一部に相当する領域の最前面に表示される対象画像と対応する対象画像データの属性情報を前記一部に対応付けることを特徴とする画像合成装置であってもよい。
この構成によると、前記対応付手段は、前記合成画像データを構成するピクセルデータ毎に前記属性情報を対応付ける。前記合成画像データの一部を利用しようとする場合、利用対象となる部分に含まれる各ピクセルデータに対応する属性情報を確実に検出できる。
上記の構成によると、1ピクセルデータのビット長と前記属性情報のビット長補完データのビット長の和が16ビットの偶数倍であって、前記書込部は、前記合成画像データを構成する各ピクセルデータと、当該ピクセルデータに対応する属性情報とを連続して書き込む。そのため、各ピクセルデータ及び属性データのアドレス管理が簡易になり、前記合成画像データの一部分を利用しようとする場合、迅速に、利用しようとする一部分に含まれるピクセルデータと各ピクセルデータに対応する属性情報とを読み出すことができる。
前記属性情報は、対応する対象画像データの生成時におけるコード化に係る特性を示す最小ビット数のデータであって、前記書込部は、前記合成画像データと、前記属性情報群とを個別に書き込む。従って、総データ量を必要最小限にすることができる。
この構成によると、前記書込部は、各部分情報及び各部分情報と対応する属性情報を、前記記憶部に書き込む。従って、ピクセル毎に属性情報を保持する場合に比べて、大幅にデータ量を削減することができる。
この構成によると、合成前において各対象画像データに加工を施す必要がある場合、前記属性情報を基に、迅速に加工アルゴリズムを選択し、加工を施すことができる。
この構成によると、前記選択手段は、前記加工指示の対象となる部分に含まれるピクセルデータに対応する前記属性情報群を基に、最適な加工アルゴリズムを選択し、前記加工手段は、前記加工指示の対象となる部分に最適な加工処理を施すことができる。
101 メモリ
102 表示部
103 入力部
104 主制御部
105 画像処理部
141 合成制御部
142 形式変換部
143 合成エンジン
144 合成バッファ
146 変形用メモリ
147 変形エンジン
148 補整用メモリ
149 補整エンジン
以下に、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置について、図面を用いて説明する。
1.1 概要
実施の形態1における画像合成装置は、複数の画像データを合成して1つの合成画像データを生成する。ここで、本明細書において、モニターに表示される映像を「画像」、前記映像を生成するためのデータを「画像データ」と表現する。
合成の過程において、画像合成装置は、各画像データを、RGB形式に統一し、する。本実施の形態では、各色を8ビット長で表現する。以下RGB形式の画像データにおいて、各画素の赤、青、緑を表現するために割り当てられるデータ長がa、b、c(整数、単位はビット)のとき、前記画像データの形式をRaGbBc形式と表現する。また、データ長を所定の長さにするために付加する意味のないnビット長のデータ(以下ブランクビット)をXnと表現する。また、1画素に相当するデータをピクセルデータと呼ぶ。
次に、P1X7R8G8B8形式の画像データを所定の位置に配置して、合成画像データを生成する。
1.2 画像合成装置100の構成
画像合成装置100は、複数の画像データを合成して合成画像データを生成する機能、及び、合成画像の一部又は全部を加工(拡大、縮小、回転、反転など)した加工画像を表示するための加工画像データを生成する装置である。
画像合成装置100は、図1に示すように、メモリ101、表示部102、入力部103、主制御部104、画像処理部105から構成され、画像処理部105は、合成制御部141、形式変換部142、合成エンジン143、合成バッファ144、変形用メモリ146、変形エンジン147、補整用メモリ148及び補整エンジン149を含む。
(1)メモリ101
メモリ101は、ハードディスクユニットを含んで構成され、その内部は、一般領域111と画像記憶領域121とから構成される。
一般領域111は、一例として、図1に示すように、合成指示テーブル112、拡大用データA113、縮小用データA114、反転用データ115、回転用データA116、補整用データA117及び補整用データB118を記憶している。これらの他にも、主制御部104により用いられる各種のプログラム、画像データ(スタート画面、メニュー表示など)、関数、演算パラメータなどが記憶されている。
なお、ここでは、画像合成、合成画像データの加工が終了した時点おいてメモリ101の記憶している情報の、一例を示している。
合成指示テーブル112は、合成を実行するために必要な情報を示すテーブルである。
図2は、合成指示テーブル112の詳細を示している。合成指示テーブル112は、図2に示すように、複数の合成情報131、132、133及び134から構成される。各合成情報は、それぞれ、後述するペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124及び126と対応している。また、これらの画像データを基に生成され、表示される画像と対応している。
入力画像データは、合成の対象となる画像データを示す情報であって、図2では、画像データの名称を記載しているが、これに限らず、画像データの識別子、記憶されている先頭アドレスなどでもよい。
「R5G6B5」は、対応する画像データが、RGB形式であって、1ピクセルに相当するデータを、赤を5ビット長、緑を6ビット長、青を5ビット長で表現することを示している。
重ね合わせ順は、対応する画像が画面上に表示される順序を示す情報であり、数値の大きいものほど上(手前)に表示され、数値の小さいものほど下(後ろ)に表示される。本実施の形態では、合成対象となる画像は、画面上で重複しないので、全ての重ね合わせ順が「1」になっている。
透過率は、対応する画像を表示したとき、下の画像をどの程度透過させるかを0〜1の数値で示している。
一例として、合成情報132は、文字画像データ123と対応しており、合成の対象となっている文字画像データ123のデータ形式が「R5G6B6」であり、表示されたときの重ね合わせ順が最前であり、表示位置の開始座標が(50,150)であることを示している。また、透過率「0」は、文字画像データ123を基に表示された文字画像が、後ろの画像を透過させないことを示している。
(1−2)加工用データ
以下、必要に応じて、拡大、縮小、回転、反転といった加工に用いられるデータを総称して加工用データと呼ぶ。
拡大用データA113、縮小用データA114、反転用データ115、回転用データA116は、それぞれ、R8G8B8形式の画像データを拡大、縮小、反転、回転するために必要なパラメータ群、関数、プログラムを含んで構成され、特に、グラフィック画像、テキスト画像など、コンピュータにより生成された画像データの加工に適している。
(1−3)補整用データA117及び補整用データB118
補整用データA117は、RGB形式の画像データに画質補整を施すために必要な関数、パラメータ、プログラムを含んでいる。RGB形式の画像は、描画ソフトなどを用いて、コンピュータにより生成された可能性が高いため、補整用データA117は、例えば、中間色を排除して輪郭のぼやけをなくしたり、コントラストを強調したりするアルゴリズムに従った関数及びパラメータを含んでいる。
また、ここでは、単に、補整用データとしか記載されていないが、より詳細に、拡大処理に伴う画質補整処理を行うための補整用データ、縮小処理に伴う画質補整を行うための補整用データ、回転処理に伴う画質補整を行うための補整用データなどを記憶していてもよい。
画像記憶領域121は、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、126、合成画像データ127及び加工画像データ128を記憶している。
ペイント画像データ122は、描画ソフトなどを用いて作成された画像データであって、データ形式は、X8R8G8B8である。
写真画像データ124及び126は、デジタルカメラを用いて撮影された自然画を数値化して生成された画像データであって、データ形式はそれぞれ、YUV422及びYUV420である。
図3は、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、126及び合成画像データ127を基に表示されるペイント画像122g、文字画像123g、写真画像124g、126g及び合成画像127gを示している。
図4は、合成画像データ127を基に生成される合成画像127gと加工画像データ128を基に生成される加工画像128gを示している。図4の合成画像127g上には、ポインタ161が表示されており、ポインタ161の指す点を中心に100×100画素の領域を拡大した画像が、加工画像128gである。
入力部103は、キーボード、マウスなどと接続されており、利用者による指示及びデータの入力を受け付け、受け付けた指示及びデータを主制御部104へ出力する。
また、外部機器や、可搬型記録媒体を接続するインタフェースを備え、主制御部104の制御の下、これらの機器からデータを読み出し、読み出したデータを主制御部104へ出力する。
図示していないが、合成制御部141は、画像合成の過程において、各機能部へ制御信号を出力し動作を制御する機能を有する。
合成制御部141は、主制御部104から画像合成の指示を受ける。画像合成の指示を受けると合成バッファ144を初期化する。具体的には、例えば、P1X7R8G8B8形式の背景データ(ブルーバック、利用者の指定した背景画像データなど)を書き込む。ここでは、背景画像データを構成する各ピクセルデータに含まれる形式フラグP=0であるとする。
次に、合成制御部141は、読み出した合成情報131に含まれるデータ形式を形式変換部142(後述)へ出力する。続いて、合成情報131の入力画像データをメモリ101の画像記憶領域121から読み出し、形式変換部142へ出力し、形式変換を指示する。
続いて、合成制御部141は、合成エンジン143の動作を監視し、合成エンジン143が合成途中画像データを合成バッファ144に書き戻すと、合成指示テーブル112から、次の合成情報を読み出す。
全ての合成情報について、同様の処理が終了すると、合成制御部141は、合成バッファ144の保持する合成途中画像データを、合成画像データとしてメモリ101の画像記憶領域121へ書き込む。
(4)形式変換部142
形式変換部142は、合成制御部141からデータ形式を受け取り、続いて、入力画像データを受け取る。受け取ったデータ形式がRGB形式であれば、1ビット長の形式フラグP=0を生成し、YUV形式であれば、形式フラグP=1を生成し、生成した形式フラグを一時的に記憶する。
受け取ったデータ形式がRGB形式ではあるが、X8R8G8B8形式でない場合、各ピクセルデータについて、ブランクビット、及び、各色のビット長を8ビットに調整し、ブランクビットの先頭を記憶している形式フラグPに書き換えて、P1X7R8G8B8形式の変換済画像データを生成し、合成エンジン143へ出力する。
R=Y+1.40200×V
G=Y−0.34414×U−0.71414×V
B=Y+1.77200×U
なお、上記の変換式は、ITU−R BT.601に準拠した変換式の一例である。YUV形式については、例えばITU−R BT.601、ITU−R BT.709などに詳細に規定されており、入力される画像データと変換後の画像データの種類(アナログ、デジタル、ビットスケール)、準拠する規格の種類、パラメータの選択の方法に応じて他の変換式を用いても良い。
(5)合成エンジン143
合成エンジン143は、合成制御部141から、透過率と出力座標と画像サイズ(縦a×横b画素)を受け取る。また、形式変換部142から変換済画像データを受け取る。
P(com)←P(f)
D(com):合成後の合成対象範囲内の各ピクセルデータの
各色成分の値
D(f):変換済画像データの各ピクセルデータの各色成分の値
D(b):合成バッファから読み出した合成途中画像データの
合成対象範囲内の各ピクセルデータの各色成分の値
P(com):合成後の合成対象範囲内の各ピクセルデータの第1ビット
P(f):変換済画像データの各ピクセルデータの第1ビット
なお、読み出した合成途中画像データのうち合成対象範囲外のピクセルデータは書き換えない。
(6)合成バッファ144
合成バッファ144は、RAMから構成され、起動時又は初期化直後はP1X7R8G8B8形式の背景データ(ブルーバック、利用者の指定した背景画像データなど)を合成途中画像データとして書き込まれる。このとき、各ピクセルデータの形式フラグP=0である。
合成エンジン143による合成処理が終了した時点における合成中画像データは、合成画像データ127と同一である。
合成画像データ127を構成する各ピクセルデータの第1ビットは、形式フラグPである。図5は、合成画像データ127から生成される合成画像127gにおいて、各画素と各ピクセルデータに含まれる形式フラグPの値を視覚的に表現したものである。合成画像127g上のペイント画像122aの表示されている領域151a及び文字画像123aの表示されている領域152aに含まれる画素に対応する形式フラグP=0である。
また、図示していないが、その他の領域156に含まれる画素に対応する形式フラグP=0である。
(7)変形用メモリ146及び変形エンジン147
変形エンジン147は、主制御部104の制御の下、変形用メモリ146に記憶されている関数、パラメータなどを用いて、P1X7R8G8B8形式の合成画像データ127の一部又は全部に加工を施す。具体的には、主制御部104の指示の下、合成画像127gのうち加工対象となる範囲(加工対象範囲と呼ぶ)の先頭ラインの左端の画素から最後のラインの右端の画素の順に、各画素に対応するピクセルデータを1ピクセルデータずつ読み出し、変形用メモリ146に記憶されているデータを用いて、読み出したピクセルデータに加工を施す。また、必要に応じて、加工対象となっている画素の周辺の画素と対応するピクセルデータを読み出して、加工に用いる。加工が終了すると、加工後のピクセルデータを補整エンジンへ出力する。
また、変形エンジン147は、主制御部104から、一時停止を指示される場合がある。この場合、加工対象範囲に対応するピクセルデータを読み出し、そのまま補整エンジン149へ出力する。
変形用メモリ146は、一例としてRAMから構成され変形エンジン147に必要な関数、パラメータなどを一時的に記憶する。
補整エンジン149は、変形エンジン147により生成された加工後の画像データを受け取り、受け取った画像データに画質補整処理を施して、加工画像データを生成し、生成した加工画像データをメモリ101の画像記憶領域121に書き込む。
具体的には、変形エンジン147から、加工後のピクセルデータを順次受け取り、受け取った加工後のピクセルデータ群を一時的に記憶する。次に、補整用メモリ148に記憶されている画質補整用の関数及びパラメータを用いて、記憶しているピクセルデータ群に画質補整処理を施して加工画像データを生成する。
(9)主制御部104
主制御部104は、具体的には、図示されていないが、画像合成装置100を構成する各構成要素へ制御信号を出力し、これらの動作を制御する。
また、主制御部104は、入力部103を介して、合成画像の生成要求を受け付ける。さらに、利用者による、合成画像の加工要求を受け付ける。
利用者の操作により、合成画像の作成を要求されると、画像記憶領域121に記憶されている画像データを示す一覧表、若しくはサムネイル画面を生成し、合成対象となる画像の選択、表示位置、透過率の入力を受け付ける。
これらの入力を受け付けると、主制御部104は、入力された情報を基に、図2に示すような合成指示テーブル112生成し、生成した合成指示テーブル112を、メモリ101の一般領域111の所定アドレスに書き込む。データ形式に関しては、利用者が入力しても良いし、利用者が指定した画像データをサーチして、主制御部104が生成するとしてもよい。例えば、各画像データの先頭の16又は32ビットにデータ形式を示す情報が含まれており、これを抽出して各合成情報を生成する方法などが考えられる。
次に、合成制御部141から画像合成終了の通知を受ける。この通知を受けると、主制御部104は、合成画像データ127を読み出し、読み出した合成画像データ127を基に合成画像127gを生成して表示部102に表示させる。
(9−2)合成画像の加工処理の制御
合成画像データ127を基に生成される合成画像127gが表示部102に表示された状態で、利用者は、マウスなどを操作し、ポインタ161の位置を指定する。利用者による位置の指定を受け付けると、主制御部104は、「拡大」、「縮小」、「反転」、「回転」など、合成画像に施すことができる加工処理を示す選択肢を含む加工メニュー画面を表示する。若しくは、ポインタ161の位置に、前述の選択肢をスクロール表示しても良い。
先ず、主制御部104は、変形用メモリ146及び補整用メモリ448を初期化する。次に、ピクセルデータの先頭の1ビットを読み出す。読み出した1ビットのデータが「0」の場合、主制御部104は、一般領域111に記憶されている加工用データのうち、グラフィック画像の加工に適した加工用データを読み出し、読み出した加工用データを変形用メモリ146に書き込む。また、同様に、グラフィックフラグ画像の画質補整に適した補整用データA117を読み出し、補整用メモリ148へ書き込む。
読み出した1ビットのデータが「1」の場合、主制御部104は、一般領域111に記憶されている加工用データのうち、自然画の加工に適した加工用データを読み出し、読み出した加工用データを変形用メモリ146に書き込む。また、同様に、自然画の画質補整に適した補整用データB118を読み出し、読み出した補整用データB118を補整用メモリ148へ書き込む。
以上の処理を各ピクセルデータについて繰り返す。
なお、選択された加工処理によって、画質補整が不要な場合は、補整用メモリを初期化し、補整エンジンに、動作の停止を指示する。
表示部102は、モニタ、画像バッファを含んで構成され、主制御部104の制御の下、各種の画面をモニタに表示する。
1.3 動作
以下に、本発明の画像合成装置100の動作について、図面を用いて説明する。
図6〜図8は、画像合成処理に係る画像合成装置100の動作を示したフローチャートである。以下に、図6〜図8を用いて、画像合成処理における、画像合成装置100の動作について説明する。
利用者の操作により画像合成を要求されると、主制御部104は、所定の入力画面を表示部102に表示させ、利用者による、入力画像データの選択、表示位置などの入力を受け付ける(ステップS101)。次に、受け付けた情報を基に合成指示テーブルを生成し、生成した合成指示テーブルをメモリ101の一般領域111に書き込み、合成制御部141へ画像合成を指示する(ステップS102)。
ここで、全ての合成情報を読み出し済みであれば(ステップS106のYES)、合成制御部141は、合成バッファ144から合成途中画像データを読み出し、読み出した合成途中画像データを合成画像データとしてメモリ101の画像記憶領域121に書き込む(ステップS107)。
次に、形式変換部142は、受け取った画像データを構成する各ピクセルデータについて、データ長をX8R8G8B8に調整する(ステップS117)。次に、各ピクセルデータの第1ビットを記憶している形式フラグP(=0)に置き換えて、P1X7R8G8B8形式の変換済画像データを生成し(ステップS118)、生成した変換済画像データを1ピクセルデータずつ合成エンジン143へ出力する(ステップS119)。
合成エンジン143は、合成制御部141から透過率と出力座標と画像サイズとを受け取る。また、形式変換部142から変換済画像データを受け取る。これらを受け取ると、合成エンジン143は、合成バッファ144から合成途中画像データを読み出す(ステップS121)。読み出した合成途中画像データのうち、出力座標を起点とし画像サイズの示す範囲(合成対象範囲)に含まれる各画素と対応するピクセルデータと、変換済画像データ内の対応するピクセルデータとを合成して合成途中画像データを更新する(ステップS122)。
合成制御部141から受け取ったデータ形式がYUV形式の場合、形式変換部142は、合成フラグP=1を生成し、一時的に記憶する(ステップS116)。
また、形式変換部142は、合成制御部141から入力画像データを受け取る。形式変換部142は、受け取ったYUV形式の画像データを、R8G8B8形式に変換する(ステップS126)。
次に、形式変換部142は、ステップS119へ処理を移す。
(2)合成画像の加工処理
図9〜図10は、画像合成装置100による合成画像データの加工処理における動作を示したフローチャートである。以下に、図9〜図10を用いて合成画像データの加工処理における動作について説明する。なお、ここでは、一例として、合成画像の一部を拡大する加工処理について説明する。
利用者は、マウス、カーソルなどを操作して合成画像127g上のポインタ161を移動し、任意の位置を指定する。
主制御部104は、利用者の操作による位置の指定を受け付ける(ステップS132)。位置の指定を受け付けると、メニューを表示する(ステップS133)。メニューには、「拡大」、「縮小」・・・など、加工画像に施すことができる加工処理の名称が列挙されている。
「拡大」が選択されると、ステップS146〜162の間、合成画像127g上の指定された位置を中心に100×100画素の範囲(以下、二次利用範囲と呼ぶ)の各ピクセルデータについて、ステップS147〜ステップS161の処理を繰り返すことで、合成画像127g上の指定された位置を中心に100×100画素の範囲の画像を拡大した加工画像(拡大画像)を生成する。
読み出した先頭ビットP=1であれば(ステップS148のYES)、主制御部104は、メモリ101の一般領域111に記憶されている拡大用データB(図示せず)を読み出し、読み出した拡大用データBを変形用メモリ146に出力する(ステップS151)。拡大用データBは、P1X7R8G8B8形式の自然画の拡大に適したアルゴリズムに従った関数及びパラメータを含んでいる。
次に、主制御部104は、現在加工の対象となっているピクセルデータの記憶されているメモリ101上のアドレスを指定して、変形エンジンに加工(ここでは拡大)を指示する(ステップS158)。
二次利用範囲の全てのピクセルデータについての繰返しが終了すると(ステップS162)、補整エンジン149は、拡大及び補整処理後のピクセルデータ群からなる加工画像データをメモリ101の画像記憶領域121に書き込む。
1.4 まとめ
以上、説明してきたように、本発明の画像合成装置100では、画像合成処理において、合成画像データを構成する各ピクセルデータに、合成前の画像データがRGB形式であったかYUV形式であったかを示す形式フラグを埋め込む。
そのため、合成画像の中でもRGB形式の画像データを基に生成された部分と、YUV形式の画像データを基に生成された部分とでは、最適な加工方法及び画質補整方法が異なる。
2. 実施の形態2
以下に、本発明の実施の形態2に係る画像合成装置200について、図面を用いて説明する。
2.1 概要
本実施の形態の画像合成装置200は、利用者の指示により、合成対象の画像データに拡大、縮小などの加工を施した後、各画像の形式をR8G8B8に変換する。また、変換後の画像データとは個別に、変換前の画像データの形式を示す1ビット長の形式フラグを生成する。
画像データの合成と並行して、合成画像の各ピクセルと対応する形式フラグからなる形式フラグ群を生成する。例えば、合成画像がn×m画素(n、mは整数)である場合、形式フラグ群は、各画素の形式フラグを左上から右下の順に並べたn×mビット長のデータである。
2.2 構成
図11は、画像合成装置200の機能的構成を示したブロック図である。図中の矢印は、画像合成処理(後述)に関するデータフローを示しており、太線矢印は、合成画像の加工処理(後述)に関するデータフローを示す。
画像合成装置200は、具体的にはマイクロプロセッサ、RAM及びROMを含んで構成されるコンピュータシステムであって、RAM及びROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、画像合成装置200は、その機能の一部を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
また、変形エンジン247及び補整エンジン249は、主制御部204のみならず合成制御部241からの指示により動作すること、一時停止を指示されると、受け取ったピクセルデータをそのまま、次の機能部へ出力すること、補整エンジン249のデータの出力先が形式変換部242であること以外は実施の形態1の変形エンジン147及び補整エンジン149と同様に、対応するメモリの保持する関数及びパラメータを用いて、入力されたデータを加工する機能部である。よって、ここでは、詳細な説明を省略する。
メモリ201は、ハードディスクユニットを含んで構成され、その内部は、一般領域211と、利用者の操作に従って、画像データを記憶するための画像記憶領域221とに分けられる。
一般領域211には、一例として、合成指示テーブル212、RGB拡大用データ213、RGB縮小用データ214、YUV拡大用データ215、YUV二次拡大用データ216、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218及び自然画向け補整用データ219が記憶されており、画像記憶領域221には、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、写真画像データ126、合成画像データ227、形式フラグ群228、加工画像データ229などが記憶されている。
(1−1)合成指示テーブル212
図12は、合成指示テーブル212の詳細を示す。図12に示すように、合成指示テーブル212は、複数の(ここでは4つの)合成情報231、232、233及び234から構成される。各合成情報は、それぞれ、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124及び126と対応している。
画質補整情報は、対応する画像データを合成する前に、画質補整処理を行うか否かを示す情報であって、画質補整情報「要」は、画質補整処理を行う必要があることを示し、画質補整情報「不要」は、画質補整処理を行う必要が無いことを示している。
実施の形態1と同様に、変形用メモリ246に一時的に転送され、変形エンジン247による加工処理に用いられるデータを総称して加工用データと呼ぶ。
RGB拡大用データ213は、RGB形式の画像データを拡大するために必要な関数及びパラメータを含んで構成される。
YUV拡大用データ215は、YUV形式の画像データに拡大処理を施すために必要な関数及びパラメータを含んで構成される。
YUV二次拡大用データ216は、各種の画像データを合成して生成された合成画像データ227(後述)のうち、合成前のデータ形式がYUV形式であった部分に拡大処理を施すために適した関数及びパラメータを含んで構成される。
(1−3)補整用データ
RGB補整用データ217は、RGB形式の画像データの画質補整に適した関数及びパラメータを含んで構成される。
自然画向け補整用データ219は、RGB形式の画像データであって、自然画を構成する画像データの画質補整に適した関数及びパラメータを含む。より正確には、合成画像データにおいて、合成前のデータ形式がYUV形式の場合、表示される画像は自然画である場合が多いと予測される。従って、本実施の形態において、R8G8B8形式の合成画像データ227のうち、合成前のデータ形式がYUV形式である部分の画質補整には、自然画向け補整用データ219が用いられる。
(1−4)画像データ
ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、写真画像データ126については、それぞれ実施の形態1と同一であるので説明を省略する。
なお、合成画像227gのうち、ペイント画像122G、文字画像123Gと、写真画像124G、写真画像126Gのいずれも描画されない領域の画素と対応する形式フラグは、RGB形式を示す「0」である。
(2)合成制御部241
合成制御部241は、合成画像データの生成において、図示していないが、各機能部へ制御信号を出力し、その動作を制御する機能を有する。
次に、合成制御部241は、メモリ201の一般領域211の所定アドレスに記憶されている合成指示テーブル212から合成情報を読み出す。このとき、重ね合わせ順が小さいものから順に読み出す。
なお、変形情報「不要」の場合、合成制御部241は、変形エンジン247に一時停止を指示する。
なお、読み出し合成情報に含まれる変形情報が「拡大」又は「縮小」の場合、合成制御部241は、縦横の画素数それぞれに、倍率を掛けてa←a×倍率、b←b×倍率を算出し、横a×縦b画素を画像サイズとして出力する。
合成制御部241は、重ね合わせ順が小さいものから順に、全ての合成情報について、以上の処理を行う。図12に示す、合成指示テーブル212の場合、合成制御部241は、合成情報233、232、231、234の順に各合成情報を読み出し、上記の処理を行う。
(3)形式変換部242
形式変換部242は、合成制御部241から、形式変換の対象となる画像データのデータ形式を受け取る。受け取ったデータ形式がRGB形式であれば、1ビット長の形式フラグP=0を生成し、受け取ったデータ形式がYUV形式であれば形式フラグP=1を生成し、生成した形式フラグPを一時的に記憶する。
形式変換部242は、形式変換部242は、補整エンジン249から受け取った画像データをR8G8B8形式に変換して、合成用画像データを生成し、生成した合成用画像データと、記憶している形式フラグとを合成エンジン243へ出力する。
また、受け取ったデータ形式が、X8R8G8B8形式であれば、形式変換部242は、各ピクセルデータの先頭の8ビットを削除してR8G8B8形式の合成用画像データを生成する。
R=Y+1.40200×V
G=Y−0.34414×U−0.71414×V
B=Y+1.77200×U
(4)合成バッファ244
合成バッファ244は、合成エンジン243による合成処理の途中の画像データ(合成途中画像データ)と、形式フラグ群とを記憶している。
形式フラグ群は、合成途中画像データを構成するピクセルデータと対応する形式フラグを列挙したn×mビット長のデータである。
起動時、又は、初期化直後は、合成バッファ244は、所定の背景画像データを合成途中画像データとして記憶いる。また、このとき、形式フラグ群を構成する形式フラグは全て「0」で初期化される。
合成エンジン243は、合成制御部241から、透過率と出力座標と画像サイズとを受け取る。
また、合成エンジン243は、形式変換部242からR8G8B8形式の合成用画像データと形式フラグPを受け取る。
読み出した合成途中画像データのうち、合成対象範囲に対応する部分に受け取った合成用画像データを合成する。具体的には、読み出した合成途中画像データのうち、合成対象範囲に含まれる各画素のピクセルデータの各色成分(D(b)と表記)と、受け取った画像データのうち、対応するピクセルデータの各色成分(D(f)と表記)とを以下の演算により合成して新たなピクセルデータの各色成分(D(com)と表記)を算出し、合成途中画像データ上のピクセルデータの各色成分D(b)を、算出した新たなピクセルデータの色成分D(com)に置き換えることにより、合成途中画像データを更新する。
続いて、合成エンジン243は、形式フラグ群を読み出し、形式フラグ群のうち、合成対象範囲内の各画素と対応する部分を全て、受け取った形式フラグPに書き換える。
合成エンジン243は、以上の手順で更新した合成途中画像データと、形式フラグ群とを合成バッファ244に書き戻す。
主制御部204は、入力部203を介して、利用者の操作を受け付け、受け付けた操作に従って、画像合成装置200を構成する各部の動作を制御する。
主制御部204は、入力部203を介して画像合成の要求を受け付ける。
また、表示部202に合成画像227gを表示し、合成画像中の特定の位置の指定を受け付ける。
利用者の操作による画像合成の要求を受け付けると、主制御部204は所定の入力画面を表示して、合成する画像データの選択、選択した各画像の表示位置、重ね合わせ順、加工の及び画質補整の要否、透過率の入力を受け付ける。次に、入力された情報を基に主制御部204は、合成指示テーブル212を生成し、メモリ201の一般領域211の所定領域に書き込み、合成制御部241に画像合成を指示する。
これらを受け取ると、メモリ201の画像記憶領域221から合成画像データ227を読み出し、読み出した合成画像データ227から合成画像を生成して、表示部202に生成した合成画像227gを表示する。
表示部202に合成画像227gが表示された状態で、入力部203を介して、主制御部は、合成画像227g上の位置(画素)の指定を受け付ける。
位置の選択を受け付けると、指定された位置の近辺にメニューを表示する。若しくは、別途、メニュー画面を生成して表示しても良い。
メニューの選択を受け付けると、合成画像227gのうち、受け付けたメニューに応じて加工対象とする範囲(以下二次利用範囲と呼ぶ)を決定する。例えば、「拡大」が選択された場合は、選択された位置を中心として100×100画素の範囲、「縮小」が選択された場合は、選択された位置を中心として300×300画素の範囲、「回転」が選択された場合は、全画面を二次利用範囲とする。
次に、主制御部204は、形式フラグ群228のうち、二次利用範囲に対応する部分を1ビットずつ順次読み出す。読み出した形式フラグと選択された加工の種類に応じた加工用データをメモリ201の一般領域211から読み出し、変形用メモリ246へ出力する。また、読み出した形式フラグと選択された加工により、必要に応じて、メモリ201の一般領域211から補整用データを読み出し、読み出した補整用データを補整用メモリ248へ出力する。
次に、合成画像データのうち、読み出した形式フラグと対応するピクセルデータの位置を指示して、変形エンジン247へ加工を指示する。
次に、加工画像データ229を読み出して加工画像を生成し、表示部202に表示する。
2.3 動作
以下に、本実施の形態の画像合成装置200の動作について、図面を用いて説明する。
図14〜図16は、画像合成装置200による画像合成処理における動作を示したフローチャートである。以下に、図14〜図16を用いて、画像合成に係る画像合成装置200の動作について説明する。
利用者の操作による画像合成の要求を受け付けると、主制御部204は所定の入力画面を表示して、合成する画像データの選択、選択した各画像の表示位置、重ね合わせ順、加工及び画質補整の要否、透過率の入力を受け付ける(ステップS201)。次に、入力された情報を基に、主制御部204は、合成指示テーブル212を生成し、メモリ201の一般領域211の所定領域に書き込み、合成制御部241に画像合成を指示する(ステップS202)。
次に、合成制御部241は、読み出した合成情報に含まれるデータ形式を、形式変換部242へ通知する(ステップS216)。
変形エンジン247は、画像データを受け取り、変形用メモリ246に記憶されている関数及びパラメータを用いて、受け取った画像データに加工(拡大、縮小、回転など)を施して、変形済画像データを生成する。続いて、変形エンジン247は、生成した変形済画像データを補整エンジン249へ出力する(ステップS217)。
これらを受け取ると、形式変換部242は、合成制御部241から受け取ったデータ形式を基に、受け取った画像データのデータ形式をR8G8B8形式に変換して合成用画像データを生成する(ステップS221)。
次に、形式変換部242は、生成した合成用画像データと、1ビット長の形式フラグPとを合成エンジン243へ出力する(ステップS226)。
合成エンジン243は、合成制御部241から透過率、出力座標及び画像サイズを受け取る。また、形式変換部242から合成用画像データと形式フラグPとを受け取る。
読み出した合成途中画像データのうち、出力座標を起点とし画像サイズにより定義される合成対象範囲の各ピクセルデータと合成対象データの対応するピクセルデータとを以下の式により合成し、合成後のピクセルデータにより合成前のピクセルデータを置き換えることで、合成途中画像データを更新する(ステップS234)。
D(com)=D(f)+D(b)×透過率
D(f):合成対象データの対応するピクセルデータの各色成分
D(b):合成途中画像データ中の合成対象範囲の対応するピクセルデータの色成分
D(com):合成後のピクセルデータの各色成分
また、読み出した形式フラグ群のうち、合成対象範囲と対応する部分全てを、受け取った形式フラグPに書き換えて、形式フラグ群を更新する(ステップS236)。
全ての合成情報を読み出し済みであれば(ステップS206のYES)、合成制御部241は、合成バッファ244の保持する合成途中画像データを読み出し、読み出した合成途中画像データを合成画像データとしてメモリ201の画像記憶領域221へ書き込む。また、合成バッファ244から形式フラグ群を読み出し、同様にメモリ201の画像記憶領域に書き込む(ステップS207)。
(2)合成画像データの加工の動作
図17〜図18は、合成画像データ227の加工(二次利用)処理における画像合成装置200の動作を示したフローチャートである。以下に、図17〜図18を用いて合成画像データの加工処理における動作について説明する。
次に、主制御部204は、入力部203を介して、利用者の操作による位置(画素)の選択を受け付ける(ステップS242)。位置の選択を受け付けると、主制御部204は、表示部202にメニューを表示する(ステップS243)。メニューには、「拡大」、「縮小」、「回転」・・・が含まれるが、ここでは、「拡大」が選択された場合について述べる(ステップS244)。「拡大」が選択された場合、合成画像中の指定された位置を中心に100×100画素の範囲が、二次利用範囲である。
先ず、主制御部204は、二次利用範囲内の1の画素と対応する形式フラグPを形式フラグ群228から読み出す(ステップS247)。
読み出した形式フラグP=0であれば(ステップS249のNO)、主制御部204は、メモリ201の一般領域211から、RGB拡大用データ213を読み出し、読み出したRGB拡大用データを変形用メモリ246へ書き込む(ステップS254)。次に、主制御部204は、RGB補整用データ217を読み出し、読み出したRGB補整用データ217を、補整用メモリ248へ書き込む(ステップS256)。
変形エンジン247は、主制御部204の指示に従って、指定されたアドレスからピクセルデータを読み出し、変形用メモリ246に記憶されている関数及びパラメータを用いて読み出したピクセルデータに拡大処理を施す。拡大処理後のピクセルデータ(群)を補整エンジン249へ出力する(ステップS258)。
次に、補整エンジン249は、補整処理後のピクセルデータ群を順次メモリ201の画像記憶領域221に書き込む(ステップS261)。
2.4 まとめ
以上説明してきたように、本実施の形態の画像合成装置200は、合成前の画像データを、元のデータ形式のまま、拡大などの加工を施した後、形式変換及び合成処理を行い、合成画像データを生成する。
なお、ここでは、合成画像データのデータ形式をR8G8B8形式としたが、上述したように各ピクセルデータが16ビット(例えばR5G6B5)又は16ビットの偶数倍になるように、ピクセルデータのデータ長を調整し、アドレス管理が容易になるようにしてもよい。
3. 実施の形態3
以下に、本発明の実施の形態3について、図面を用いて説明する。
3.1 概要
本実施の形態では、合成画像データを構成する各ピクセルデータは、合成前において、拡大などの加工処理、画質補整処理が施されたか否かを示す属性フラグを含んでいる。
3.2 構成
図19は、本実施の形態の画像合成装置300の機能的構成を示すブロック図である。図中の矢印は、合成画像データ314の生成に関するデータフローを示しており、太線矢印は、加工画像データの生成に関するデータフローを示している。
画像合成装置300は、具体的には、マイクロプロセッサ、RAM及びROMを含んで構成されるコンピュータシステムであって、RAM及びROMにはコンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することで、画像合成装置300は、その機能の一部を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
メモリ301は、ハードディスクユニットを含んで構成され、一般領域311と画像記憶領域321とを含む。
一般領域311は、合成指示テーブル312、RGB拡大用データ213、YUV拡大用データ215、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218、多重拡大用データ313、多重補整用データ315を記憶している。以下必要に応じてRGB拡大用データ213、YUV拡大用データ215、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218を通常加工用データ群と呼び、多重拡大用データ313、多重補整用データ315を多重加工用データ群と呼ぶ。
画像記憶領域321には、ペイント画像データ122、写真画像データ124・・・など利用者の操作に従って保存された画像データ、当該画像合成装置により生成された合成画像データ314、加工画像データ316が記憶されている。
合成指示テーブル312は、実施の形態2において説明した合成指示テーブル212と同様の構成であって、複数の合成情報から構成される。ただし、ここでは、変形情報は「不要」又は「n倍」(n≧1)のみである。
その他の詳細な構成は、実施の形態2の合成指示テーブル212と同様であるので、説明を省略する。
RGB拡大用データ213、YUV拡大用データ215、RGB補整用データ217及びYUV補整用データ218は実施の形態2において、説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
(1−3)多重加工用データ群
多重拡大用データ313は、合成画像データ314のうち、合成前において拡大処理を施している部分を、さらに拡大するのに適したアルゴリズムに従う関数及びパラメータを含んでいる。
画質補整処理は、大きく分けて、雑音除去、輪郭強調及び歪補整の処理を含んでいる。ここで、同一のアルゴリズムに従って画質補整処理を、複数回行う場合を想定する。1度目の画質補整において、輪郭強調のために生成されたデータを、2度目以降の画質補整処理において、雑音であると誤認される可能性がある。
若しくは、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218及び多重補整用データ315に含まれる輪郭強調のための係数を何れも小さめに設定するとしてもよい。
ペイント画像データ122、写真画像データ124など合成の対象となる画像データについては、実施の形態1において既に述べているので説明を省略する。
合成画像データ314は、ペイント画像データ122、写真画像データ124などを、必要に応じて拡大し、画質補整処理を施して合成した画像データであって、データ形式はP2X6R8G8B8形式である。各ピクセルデータの先頭の1ビットは、合成の過程で、そのビットデータに拡大処理が施されたか否かを示しており、「1」は、拡大処理が施されたことを示し、「0」は、施されなかったことを示す。各ピクセルデータの第2ビットは、合成の過程でそのピクセルデータに画質補整処理が施されたか否かを示し、「1」は、画質補整処理が施されたことを示し、「0」は、施されなかったことを示す。以下、各ピクセルデータの先頭の2ビットを属性ビットと呼び、変数Pで表す。
(2)合成制御部341
合成制御部341は、合成画像データの生成処理において、図示していないが、各機能部へ、制御信号を出力し、その動作を制御する機能を有する。
すべての合成情報について、以下の処理を繰り返すことで、合成画像データ314を生成する。
先ず、読み出した合成情報に含まれる変形情報が「不要」であれば、変形エンジン347に一時停止を指示する。「不要」でない場合、読み出し合成情報に含まれるデータ形式を基に、RGB拡大用データ213又はYUV拡大用データ215の何れかを読み出し、変形用メモリ346へ書き込む。このときに、合わせて拡大の倍率nも書き込む。
続いて、合成制御部341は、読み出した合成情報に含まれるデータ形式を、形式変換部342へ出力する。
次に、合成制御部341は、合成情報に含まれる変形情報と画質情報とを基に2ビット長の属性フラグPを生成する。具体的には、変形情報が「不要」であれば第1ビット「0」、「不要」以外であれば第1ビット「1」を生成し、画質補整情報が「不要」であれば、第2ビット「0」、「不要」以外であれば、第2ビット「1」を生成する。次に、生成した2ビット長の属性フラグ付加部351へ出力する。
属性フラグ付加部351が、合成バッファ344へ合成途中画像データを書き戻すと、次の合成情報について、同様の処理を繰り返す。
(3)合成バッファ344
合成バッファ344は、RAMから構成され、合成エンジン343及び属性フラグ付加部351による画像合成処理の途中における合成途中画像データを記憶する。
形式変換部342は、合成制御部341から、データ形式を受け取る。また、形式変換部342は、補整エンジン349から、補整済画像データを受け取る。ここで受け取る補整済画像データのデータ形式は、合成制御部341から受け取るデータ形式と一致する。
形式変換部342は、受け取った補整済画像データのデータ形式をX8R8G8B8形式に変換して、変換済画像データを生成する。変換方法の詳細は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
(5)合成エンジン343
合成エンジン343は、合成制御部341から、出力座標と透過率と画像サイズとを受け取る。
また、合成エンジン343は、形式変換部342から、変換済画像データを受け取る。ここで受け取る変換済画像データを基に生成される変換済画像の画像サイズは、合成制御部341から受け取った画像サイズと一致する。
(6)属性フラグ付加部351
属性フラグ付加部351は、合成制御部341から2ビット長の属性フラグPを受け取り一時的に記憶する。
図示していないが、主制御部304は、画像合成装置300を構成する各部へ制御信号を出力し、各部の動作を制御する機能を有する。
主制御部304は、入力部303を介して、利用者の操作を受け付け、外部機器又は記録媒体に記録されている画像データを読み出し、メモリ301の画像記憶領域に書き込む。
合成画像の作成要求を受け付けると、利用者の操作に従って、合成指示テーブル312を生成し、合成制御部341へ画像合成を指示する。合成画像の生成の制御については、実施の形態1と同様であるので、ここでは、説明を省略する。
主制御部304は、合成画像データ314を基に生成された合成画像が表示部に表示されている状態で、入力部303を利用者による位置の指定を受け付ける。位置の指定を受け付けると、倍率m(≧1)の入力画面を表示部302に表示し、倍率の入力を受け付ける。
以下に、具体的な拡大処理の制御について説明する。
主制御部304は、拡大対象範囲に含まれる各ピクセルデータについて、以下の処理を繰り返す。
第1ビットが「0」であれば、主制御部304は、RGB拡大用データ213を読み出し、読み出したRGB拡大用データ213を変形用メモリ346に書き込む。
第2ビットが「0」であれば、主制御部304は、RGB補整用データ217を読み出し、読み出したRGB補整用データ217を補整用メモリ348に書き込む。
拡大対象範囲の全てのピクセルデータについて、拡大及び補整が終了すると、主制御部304は、加工画像データ316を読み出し、読み出した加工画像データ316を基に加工画像を生成し、生成した加工画像を表示部302に表示する。
3.3 動作
以下に、本実施の形態の画像合成装置300の動作について説明する。
利用者の操作により、画像合成が指示されると、画像合成装置300は、画像合成処理を開始する。
図20〜図22は、画像合成処理における画像合成装置300の動作を示したフローチャートである。以下に、図20〜図22を用いて画像合成装置300の動作について説明する。
これらの入力を受け付けると、受け付けたデータを基に合成指示テーブル312を生成し、生成した合成指示テーブル312をメモリ301の所定領域に書き込む(ステップS302)。
合成制御部341は、主制御部304から画像合成の指示を受ける。指示を受けると、メモリ301の所定領域に記憶されている合成指示テーブル312をサーチし、合成指示テーブル312を構成する合成情報を重ね合わせ順の小さいものから順に読み出す(ステップS306)。
全ての合成情報を読み出し済みでない場合(ステップS307のNO)、合成制御部341は、読み出した合成情報に含まれる変形情報、画質補整情報、データ形式を基に最適な加工用データをメモリ301から読み出して、読み出し加工用データと倍率とを変形用メモリ346に書き込み、最適な補整用データをメモリ301から読み出して、補整用メモリ348へ書き込む(ステップS311)。ただし、読み出した合成情報に含まれる変形情報が「不要」の場合、変形エンジン347へ一時停止を指示する。また画質補整情報が「不要」の場合は、補整エンジン349へ一時停止を指示する。
次に、合成制御部341は、読み出した合成情報に対応する画像データを読み出し、変形エンジン347へ出力する(ステップS313)。
変形エンジン347は、変形用メモリ346の保持するパラメータ及び関数などを用いて、受け取った画像データを加工(拡大)して、変形済画像データを生成し、生成した変形済画像データを補整エンジン349へ出力する(ステップS314)。ただし、合成制御部341から、一時停止を指示された場合は、受け取った画像データをそのまま補整エンジン349へ出力する。
合成制御部341は、次に、読み出した合成情報に含まれる出力位置、透過率、画像サイズを合成エンジン343へ出力する(ステップS321)。
合成エンジン343は、読み出した合成途中画像データのうち合成対象範囲の各ピクセルデータと対応する変換済画像データのピクセルデータとを合成する(ステップS323)。
属性フラグ付加部351は、合成制御部341から属性フラグPを受け取り、一時的に記憶する。次に、属性フラグ付加部351は、合成エンジン343から受け取った画像データのうち、合成対象範囲に含まれるカテゴリクレームピクセルデータのブランクビットのうち先頭の2ビットを受け取った属性フラグに書き換えて、合成途中像データを更新する(ステップS327)。
次に、画像合成装置300は、ステップS306へ戻り、全ての、合成情報について、同様の処理を繰り返す。
ステップS307において、全ての合成情報が、読み出し済みであれば(ステップS307のYES)、合成制御部341は、合成バッファ344の記憶している合成途中画像データを読み出し、これを合成画像データとして、メモリ301に書き込む(ステップS308)。次に、合成画像の生成が終了したことを主制御部304へ通知する。
(2)合成画像データの加工処理
図23〜図24は、合成画像データの加工(拡大)処理に係る画像合成装置300の動作を示すフローチャートである。以下に、図23〜図24を用いて、合成画像データの拡大処理における画像合成装置300の動作について説明する。
ピクセルデータの第1ビットが「1」であれば(ステップS347のYES)、主制御部304は、メモリ301から、多重拡大用データ313を読み出し、変形用メモリ346へ書き込む(ステップS348)。
次に、主制御部304は、受け付けた倍率を変形用メモリ346へ書き込む(ステップS351)。
ピクセルデータの第2ビットが「0」であれば(ステップS352のNO)、主制御部304は、メモリ301から、RGB補整用データ217を読み出し、補整用メモリ348に書き込む(ステップS354)。
補整エンジン349は、補整用メモリ348の保持する関数及びパラメータを用いて、変形エンジン347から受け取ったピクセルデータに画質補整処理を施して、メモリ301の画像記憶領域321に書き込む(ステップS357)。
3.4 まとめ
以上、説明してきたように、本実施の形態の画像合成装置300は、合成前における拡大加工の有無、画質補整の有無を示す属性フラグPを生成し、生成した属性フラグを、合成画像データを構成する各ピクセルデータに埋め込む。
このようにすることで、同一の処理を繰り返すことによって生じる画像の不自然さを緩和することができる。
4. 実施の形態4
以下に、本発明の実施の形態4に係る画像合成装置400について、図面を用いて説明する。
4.1 概要
本実施の形態では、複数の画像データを合成して1つの合成画像データを生成する際に、先ず、合成の対象となる画像データのデータ形式をRGB形式に変換すると共に、変換前の画像データのデータ形式を示す1ビット長の形式フラグPを生成する。
画質補整を行う補整エンジンも同様に、形式フラグPを基に最適な補整用データを選択して用いる。
このように、各実行エンジンが、形式フラグPを基に、付随するメモリから最適なデータを選択して処理を実行するので、合成画像データの生成の高速化を図ることができる。
4.2 構成
図25は、画像合成装置400の機能的構成を示す機能ブロック図である。図中の矢印は、画像合成処理におけるデータフローを示している。
具体的には、画像合成装置400は、マイクロプロセッサ、RAM及びROMを含んで構成されるコンピュータシステムであって、RAM及びROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、画像合成装置400は、その機能の一部を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
また、メモリ401の構成は実施の形態1と同様であり、メモリ401の記憶している合成指示テーブル212、ペイント画像、122写真画像124・・・は、それぞれ、実施の形態2及び実施の形態1において説明した通りであるので説明を省略する。また、合成画像データ414は、その生成の過程は異なるが、データの構成は実施の形態1において説明した合成画像データ127と同一であるので、説明を省略する。加工用データ群453及び補整用データ群454については後述する。
合成制御部441は、合成画像データの生成の過程において、図示していないが、各機能へ制御信号を出力し動作を制御する機能を有する。
合成制御部441は、主制御部404から、画像合成を指示される。画像合成を指示されると、合成制御部441は、合成指示テーブル212を構成する合成情報のうち、重ねあわせ順の小さいものから順に合成情報を読み出し、全ての合成情報について、以下の処理を繰り返す。
次に、合成制御部441は、読み出した合成情報と対応する画像データを形式変換部442へ出力する。
(2)形式変換部442
形式変換部442は、合成制御部441からデータ形式と画像データとを受け取る。
次に、形式変換部442は、受け取った画像データのデータ形式をR8G8B8形式に変換して変換済画像データを生成する。変換の詳細な手順は、実施の形態1において述べているので、ここでは説明を省略する。次に、生成した形式フラグPと変換済画像データとを変形エンジン447へ出力する。
変形用メモリ446は、RAMから構成され、ここでは加工用データ群451を記憶している。これは、メモリ401の記憶している加工用データ群453と同一である。
加工用データ群451には、拡大、縮小、回転、反転といった加工に用いられる複数のデータを含んでいる。具体的には実施の形態1において説明した、グラフィック向けの拡大用データA113、縮小用データA114、反転用データ115、回転用データA116・・・、自然画向けの拡大用データB、縮小用データB、反転用データB、回転用データB・・・を含む。
変形エンジン447は、合成制御部441から、変形情報を受け取り、形式変換部442から、形式フラグPと変換済画像データとを受け取る。
これらを受け取ると、変形エンジン447は、受け取った形式フラグPと変形情報を基に、変形用メモリ446に記憶されている加工用データ群から最適な加工用データを読み出す。読み出した加工用データを用いて、受け取った変換済画像データを加工し、変形済画像データを生成する。
次に、変形エンジン447は、生成した変形済画像データと、受け取った形式フラグPとを、補整エンジン449へ出力する。
(5)補整用メモリ448
補整用メモリ448は、RAMから構成され、ここでは補整用データ群452を記憶している。これは、メモリ401の記憶している補整用データ群454と同一である。
(6)補整エンジン449
補整エンジン449は、合成制御部441から画質補整情報を受け取る。また、変形エンジン447から、変形済画像データと形式フラグPとを受け取る。
次に、補整エンジン449は、読み出した補整用データを用いて、受け取った変形済画像データに画質補整処理を施して、補整済画像データを生成する。
例えば、形式フラグP=1、変形情報「要」を受け取ると、自然画向けの補整用データBを読み出し、読み出した補整用データBを用いて変形済画像データに画質補整処理を施して補整済画像データを生成する。
なお、合成制御部441から受け取った画質補整情報が「不要」であれば、上記の処理は行わず、受け取った変形済画像データをそのまま、補整済画像データとして出力する。
(7)合成バッファ444
合成バッファ444は、RAMから構成され、合成エンジン443による合成
途中の画像データを記憶する。合成バッファ444の記憶する合成途中画像データのデータ形式はP1X7R8G8B8形式である。
(8)合成エンジン443
合成エンジン443は、合成制御部441から出力位置、透過率及び画像サイズを受け取る。また、合成エンジン443は、補整エンジン449から、補整済画像データと形式フラグPとを受け取る。ここで受け取る画像サイズは、補整済画像データにより生成される補整済画像のデータサイズと一致する。
これらのデータを受け取ると、合成エンジン443は、合成バッファ444から合成途中画像データを読み出す。読み出した合成画像データのうち、合成対象範囲に対応する部分と、補整済画像データとを合成する。合成の詳細については、実施の形態1において説明した通り、各色のデータと透過率とを用いて算出する。
次に、合成エンジン443は、更新後の合成途中画像データを合成バッファ444に書き戻す。
(9)主制御部404
主制御部404は、図面上には記載していない制御信号を、各機能部へ出力し、その動作を制御する機能を有する。
また、主制御部404は、利用者の操作に従って、合成画像データ414を基に合成画像を生成し、表示部402に表示する。このとき、利用者により、合成画像中の位置(画素)が指定されると、合成画像データの加工の制御を行う。合成画像データの加工の制御については、実施の形態1と同様であるのでここでは、説明を省略する。
4.3 動作
以下に本発明の、画像合成装置400の動作について図面を用いて説明する。なお、合成画像データの加工処理における、画像合成装置400の動作は、実施の形態1と同様であるので、ここでは、説明を省略する。
画像合成を要求する利用者の操作を受け付けると、画像合成装置400は、画像合成の処理を開始する。
図26〜図28は、画像合成処理における画像合成装置400の動作を示したフローチャートである。以下に、図26〜図28を用いて、画像合成処理における画像合成装置400の動作について説明する。
合成制御部441は、合成指示テーブル212に含まれる合成情報を、重ね合わせ順が最小のものから順に読み出す(ステップS406)。このとき、全ての合成情報が既に読み出し済みであれば(ステップS407のYES)、主制御部404は、ステップS408へ処理を移す。
次に、合成制御部441は、読み出した合成情報に含まれる変形情報を変形エンジン447へ出力する(ステップS412)。次に、合成制御部441は、読み出した合成情報に含まれる画質補整情報を補整エンジン449へ出力する(ステップS413)。
次に、合成制御部441は、読み出した合成情報と対応する画像データをメモリ401から読み出し、読み出した画像データを形式変換部442へ出力する(ステップS416)。
変形エンジン447は、変形情報と形式フラグPと変換済画像データとを受け取る。受け取った変形情報が「不要」でなければ(ステップS424のNO)、変形エンジン447は、受け取った形式フラグPと変形情報とを基に、加工用データ群451の中から最適な加工用データを選択し、選択した加工用データを変形用メモリ446から読み出す(ステップS426)。
受け取った変形情報が「不要」であれば(ステップS424のYES)、受け取った変換済画像データを、そのまま、変形済画像データとして補整エンジン449へ出力する(ステップS431)。続いて、受け取った形式フラグPを補整エンジン449へ出力する(ステップS432)。
受け取った補整情報が「不要」であれば(ステップS433のYES)、補整エンジン449は、受け取った変形済画像データを、そのまま、補整済画像データとして合成エンジン443へ出力する(ステップS441)。続いて受け取った形式フラグPを合成エンジン443へ出力する(ステップS442)。
全ての合成情報について、これらの処理が終了すると(ステップS407のYES)、合成制御部441は、合成バッファ444の保持している合成途中画像データを読み出し、合成画像データとして、メモリ401へ書き込む(ステップS408)。次に、主制御部404は、メモリ401から合成画像データ414を読み出し、読み出した合成画像データを基に合成画像を生成して表示部402へ表示する(ステップS409)。
4.4 まとめ
以上説明してきたように、本実施の形態では、先ず形式変換部が、合成対象となる画像データの形式をR8G8B8に変換すると共に、変換前の画像データの形式を示す形式フラグを生成する。合成前において、各画像データに加工や画質補整を施す際には、各エンジンは、それぞれに付随する変形用メモリ又は補整用メモリから、形式フラグを基に、迅速に、最適な加工用データ又は補整用データを選択し、読み出すことができる。
5.その他の変形例
本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
実施の形態1を例にすると、形式変換部142は、合成制御部141からデータ形式を受け取り、受け取ったデータ形式に従って、1ビット長の形式フラグPを生成する。
次に、形式変換部142は、生成した形式フラグPと変換済画像データとを合成エンジンへ出力する。
ここで、合成バッファ144の保持する合成途中画像データ及びメモリ101に記憶される合成画像データは、いずれもR8G8B8形式であるとする。
ここで生成される属性情報は、それぞれ、合成画像中の領域151a、152a、153a及び154a各領域に含まれる画素に対応する形式フラグを示す。
続いて、主制御部104は、実施の形態1と同様にして、二次利用範囲に含まれる各画素について、拡大処理を施す。このとき、主制御部104は、処理の対象となっている画素を含む領域を示す属性情報を検出し、検出した属性情報に含まれる形式フラグPを用いる。処理の対象となっている画素を含む属性情報が複数検出された場合、主制御部104は、検出された属性情報に含まれる重ね合わせ順を比較し、最大の重ね合わせ順を含む属性情報を採用する。
他の実施の形態でも同様に、合成画像上における各画像の占める領域を示す情報と形式フラグ(又は属性フラグ)と、重ね合わせ順とからなる属性情報を記憶しておいてもよい。このようにすることで、画素ごとに形式フラグを記憶しておく必要がなくなり、総データ量を削減することができる。
しかし、これは、一例であって、例えば、主制御部104は、利用者が指定した位置(画素)に対応するピクセルデータに含まれる形式フラグの値によって選択した加工用データ及び補整用データを一度だけ変形用メモリ146及び補整用メモリ148に書き込み。変形エンジン147及び補整エンジン149は、それぞれ、変形用メモリ146及び補整用メモリ148に書き込まれたデータを用いて、二次利用範囲と対応する全てのピクセルデータの加工及び補整を行う構成であっても良い。
又は、二次利用範囲に含まれる各画素に対応するP値のうち、値が1のものの総数と、値が0のものの総数を比較し、値の大きい方のP値に従って、加工及び補整に用いられるデータを選択し、各メモリに1度だけ書き込むとしても良い。
(4)各実施の形態において、合成エンジンは、合成バッファから合成途中画像データ(実施の形態2においては、これに加えて、形式フラグ群)を読み出し、合成処理を行っているが、合成制御部から受け取った透過率が「0」の場合、読み出しは行わず、合成途中画像データのうち、合成対象範囲に対応する部分を、受け取った画像データにより上書きする構成であっても良い。
例えば、YUV形式には、データのまとめ方が異なるパックド方式とプラナー方式の2種類の方式がある。さらに、データの間引き方によりYUV420、YUV422など数種類の形式がある。
(6)実施の形態2において、形式変換部242は、入力された補整済画像データのデータ形式を、R8G8B8形式に変換しているが、これに限定されるものではない。
(7)実施の形態3では、説明を容易にするために、画像合成装置300は、複数の画像データをそのまま又は拡大して合成する装置であるとして説明してきた。しかし、他の実施の形態同様に、拡大以外にも、縮小、反転、回転などの加工を施した後合成するとしても良い。この場合、属性ビットは、8ビット以下のデータであって、各ビットが、それぞれの処理の有無を示す。
(8)上記の実施の形態1、2、4では、Pの値は合成前の画像データのデータ形式を示しており、実施の形態3では、合成前の加工及び画質補整処理の有無を示しているがこれに限定されるものではない。
(9)上記の実施の形態1〜4及び変形例では、各画像データは、画像合成装置内のメモリに記憶されているが、これに限定されるものではない。
例えば、入力部は、可搬型記憶媒体を装着する機構及び記録装置を接続する機構を備え、利用者は、画像合成装置内のメモリ、外部の記録媒体及び記録装置に記憶されている画像データの中から、合成の対象となる画像データを選択する構成であってもよい。
また、上記の実施の形態及び変形例では、画像合成装置が合成画像データを生成し、さらに、加工画像データを生成しているが、加工画像データを外部機器又は、記録媒体などへ出力し、外部機器が合成画像データを基に加工画像データを生成しても良い。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(14)また、上記実施例におけるメモリカード、SIMカードの機能ブロックの全てが集積回路であるLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。また、機能ブロックの全てに限らず一部がLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応などが可能性として有り得る。
方法、画像合成プログラム及び集積回路を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段
[0009]
上記課題を解決するため、本発明は、複数の対象画像データを合成して合成画像データを生成する画像合成装置であって、合成対象となる前記複数の対象画像データと、各対象画像データの生成時におけるコード化に係る属性情報とを取得する取得手段と、取得した複数の前記対象画像データを合成して前記合成画像データを生成する合成手段と、前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に各属性情報を対応付け、前記合成画像データにおいて、2以上の対象画像データと対応する部分の少なくとも一部が重複する場合、前記合成画像データから形成される合成画像上において、重複部分に相当する領域の最前面に表示される部分画像と対応する対象画像データの属性情報を前記重複部分に対応付ける対応付手段とを備えることを特徴とする。
[0010]
また、本発明は、複数の対象画像データを合成して合成画像データを生成する画像合成装置と、合成画像データを加工して加工画像データを生成する加工装置とから構成される画像データ利用システムであって、前記画像合成装置は、合成対象となる前記複数の対象画像データと、各対象画像データの生成時におけるコード化に係る属性情報とを取得する取得手段と、取得した複数の前記対象画像データを合成して前記合成画像データを生成する合成手段と、前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に各属性情報を対応付け、前記合成画像データにおいて、2以上の対象画像データと対応する部分の少なくとも一部が重複する場合、前記合成画像データから形成される合成画像上において、重複部分に相当する領域の最前面に表示される部分画像と対応する対象画像データの属性情報を前記重複部分に対応付ける対応付手段とを備え、前記加工装置は、前記合成画像データを取得するデータ取得手段と、前記合成画像データに対する加工指示を受け付ける受付手段と、前記合成画像データのうち、前記加工指示の対象となる部分に対応する前記属性情報を基に、加工アルゴリズムを選択する選択手段と、選択された加工アルゴリズムに従って前記合成画像データを加工する加工手段とを備えることを特徴とする画像データ利用システムでもある。
[0011]
ここで、上記の「取得手段」について、下記の実施の形態1では、合成制御部141及び形式変換部142がその機能を担う。「合成手段」及び「対応付手段」については、合成エンジン143合成、バッファ144及びメモリ101がその機能を担う。
発明の効果
[0012]
上記の構成によると、前記対応付手段は、前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に前記属性情報を対応付ける。さらに、前記合成画像データにおいて、2以上の対象画像データと対応する部分の少なくとも一部が重複する場合、前記合成画像データから形成される合成画像上において、重複部分に相当する領域の最前面に表示される部分画像と対応する対象画像データの属性情報を前記重複部分に対応付ける。そのため、合成画像データを更に加工する場合、前記属性
情報を基に、最適な加工アルゴリズムを選択し、各部分ごとに、最適な加工アルゴリズムにより加工を施すことができる。
[0013]
また、本発明において、前記複数の対象画像データは、それぞれ、異なるデータ形式の入力画像データを、何れか一つのデータ形式に統一して生成され、前記取得手段は、各対象画像データと対応する入力画像データのデータ形式を示す前記属性情報を取得することを特徴とするとしてもよい。
この構成によると、前記対応付手段は、各入力画像データのデータ形式示す前記属性情報を、前記合成画像データのうちの各対象画像データと対応する部分と対応付ける。従って、合成画像データの各部分について、形式変換前のデータ形式を知ることができる。
[0014]
また、前記複数の対象画像データの何れかは、入力画像データを加工して生成されたものであって、前記取得手段は、各対象画像データの加工履歴を示す前記属性情報を取得する画像合成装置であってもよい。
ここで、上記の「加工」は、下記の実施例における、拡大、縮小、反転などの加工処理に加え、画質補整処理も含む。
[0015]
この構成によると、前記取得手段は、各入力画像データに対する加工履歴を示す前記属性情報を取得するので、合成画像データの各部分について、合成前に加工が施されたか否かを知ることができる。
[0016]
[0017]
また、前記合成画像データは、複数のピクセルデータから構成され、前記画像合成装置を構成する前記対応付手段は、前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分を構成する各ピクセルデータそれぞれに、該当する属性情報を対応付けることを特徴とする構成であっても良い。
この構成によると、前記対応付手段は、前記合成画像データを構成するピクセルデータ毎に前記属性情報を対応付ける。前記合成画像データの一部を利用しようとする場合、利用対象となる部分に含まれる各ピクセルデータに対応する属性情報を確実に検出できる。
[0018]
また、前記対応付手段は、16ビットの偶数倍のビット数を1単位としてデータを記憶する記憶部と、1ピクセルデータのビット長及び前記属性情報のビット長との和が16ビットの偶数倍になるようなビット長の補完データを生成する補完部と、前記記憶部に、前記合成画像データを構成する各ピクセルデータと、当該ピクセルデータに対応する属性情報と前記補完データを連続して書き込む書込部とを含む前記画像合成装置であってもよい。
[0019]
現在既存のメモリは、16ビット又はその偶数倍を1単位としてアドレス管理するものが多い。前記記憶部は、このようなメモリにより実現されると考えられる。
上記の構成によると、1ピクセルデータのビット長と前記属性情報のビット長補完データのビット長の和が16ビットの偶数倍であって、前記書込部は、前記合成画像データを構成する各ピクセルデータと、当該ピクセルデータに対応する属性情報とを連続して書き込む。そのため、各ピクセルデータ及び属性データのアドレス管理が簡易になり、前記合成画像データの一部分を利用しようとする場合、迅速に、利用しようとする一部分に含まれるピクセルデータと各ピクセルデータに対応する属性情報とを読み出すことができる。
[0020]
また、前記属性情報は、対応する対象画像データの生成時におけるコード化に係る特性を示す最小ビット数のデータであって、前記対応付手段は、データを記憶する記憶部と、前記合成画像データを構成するピクセルデータ群と、各ピクセルデータに
色を数値により表現する方法には、RGB形式、YUV形式、HSV形式など様々な形式が存在する。
一例としてRGB形式は、各画素について、光の3原色である赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)のそれぞれの強度を数値で表すものである。各色の数値が大きくなるに従って、白に近い色を表現し、数値が小さくなるに従って黒に近い色を表現する。パソコンのディスプレイには、一般にこのRGB形式が用いられる。従って、パソコンなどを利用して生成されたテキスト画像データや、グラフィック画像は、RGB形式で記述される。
例えばRGB形式で記述されたテキスト画像データや、グラフィック画像を拡大する場合、隣接するピクセルのデータをコピーして拡大し(零次ホールド法)、階段状になったエッジを補整する(直線補完法など)方法が考えられる。
ところで、上記のように、様々な形式により記述された画像データを合成して1つの画面を表す画像データを作成する場合がある。例えば、ホームページに、RGB形式のグラフィック画像データとYUV形式の写真データとを掲載する場合などである。
この構成によると、前記対応付手段は、各入力画像データのデータ形式示す前記属性情報を、前記合成画像データのうちの各対象画像データと対応する部分と対応付ける。従って、合成画像データの各部分について、形式変換前のデータ形式を知ることができる。
ここで、上記の「加工」は、下記の実施例における、拡大、縮小、反転などの加工処理に加え、画質補整処理も含む。
また、前記合成画像データは、複数のピクセルデータから構成され、前記画像合成装置を構成する前記対応付手段は、前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分を構成する各ピクセルデータそれぞれに、該当する属性情報を対応付けることを特徴とする構成であっても良い。
また、前記対応付手段は、16ビットの偶数倍のビット数を1単位としてデータを記憶する記憶部と、1ピクセルデータのビット長及び前記属性情報のビット長との和が16ビットの偶数倍になるようなビット長の補完データを生成する補完部と、前記記憶部に、前記合成画像データを構成する各ピクセルデータと、当該ピクセルデータに対応する属性情報と前記補完データを連続して書き込む書込部とを含む前記画像合成装置であってもよい。
上記の構成によると、1ピクセルデータのビット長と前記属性情報のビット長補完データのビット長の和が16ビットの偶数倍であって、前記書込部は、前記合成画像データを構成する各ピクセルデータと、当該ピクセルデータに対応する属性情報とを連続して書き込む。そのため、各ピクセルデータ及び属性データのアドレス管理が簡易になり、前記合成画像データの一部分を利用しようとする場合、迅速に、利用しようとする一部分に含まれるピクセルデータと各ピクセルデータに対応する属性情報とを読み出すことができる。
前記属性情報は、対応する対象画像データの生成時におけるコード化に係る特性を示す最小ビット数のデータであって、前記書込部は、前記合成画像データと、前記属性情報群とを個別に書き込む。従って、総データ量を必要最小限にすることができる。
この構成によると、前記書込部は、各部分情報及び各部分情報と対応する属性情報を、前記記憶部に書き込む。従って、ピクセル毎に属性情報を保持する場合に比べて、大幅にデータ量を削減することができる。
この構成によると、合成前において各対象画像データに加工を施す必要がある場合、前記属性情報を基に、迅速に加工アルゴリズムを選択し、加工を施すことができる。
この構成によると、前記選択手段は、前記加工指示の対象となる部分に含まれるピクセルデータに対応する前記属性情報群を基に、最適な加工アルゴリズムを選択し、前記加工手段は、前記加工指示の対象となる部分に最適な加工処理を施すことができる。
以下に、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置について、図面を用いて説明する。
1.1 概要
実施の形態1における画像合成装置は、複数の画像データを合成して1つの合成画像データを生成する。ここで、本明細書において、モニターに表示される映像を「画像」、前記映像を生成するためのデータを「画像データ」と表現する。
合成の過程において、画像合成装置は、各画像データを、RGB形式に統一し、する。本実施の形態では、各色を8ビット長で表現する。以下RGB形式の画像データにおいて、各画素の赤、青、緑を表現するために割り当てられるデータ長がa、b、c(整数、単位はビット)のとき、前記画像データの形式をRaGbBc形式と表現する。また、データ長を所定の長さにするために付加する意味のないnビット長のデータ(以下ブランクビット)をXnと表現する。また、1画素に相当するデータをピクセルデータと呼ぶ。
次に、P1X7R8G8B8形式の画像データを所定の位置に配置して、合成画像データを生成する。
1.2 画像合成装置100の構成
画像合成装置100は、複数の画像データを合成して合成画像データを生成する機能、及び、合成画像の一部又は全部を加工(拡大、縮小、回転、反転など)した加工画像を表示するための加工画像データを生成する装置である。
画像合成装置100は、図1に示すように、メモリ101、表示部102、入力部103、主制御部104、画像処理部105から構成され、画像処理部105は、合成制御部141、形式変換部142、合成エンジン143、合成バッファ144、変形用メモリ146、変形エンジン147、補整用メモリ148及び補整エンジン149を含む。
(1)メモリ101
メモリ101は、ハードディスクユニットを含んで構成され、その内部は、一般領域111と画像記憶領域121とから構成される。
一般領域111は、一例として、図1に示すように、合成指示テーブル112、拡大用データA113、縮小用データA114、反転用データ115、回転用データA116、補整用データA117及び補整用データB118を記憶している。これらの他にも、主制御部104により用いられる各種のプログラム、画像データ(スタート画面、メニュー表示など)、関数、演算パラメータなどが記憶されている。
なお、ここでは、画像合成、合成画像データの加工が終了した時点おいてメモリ101の記憶している情報の、一例を示している。
合成指示テーブル112は、合成を実行するために必要な情報を示すテーブルである。
図2は、合成指示テーブル112の詳細を示している。合成指示テーブル112は、図2に示すように、複数の合成情報131、132、133及び134から構成される。各合成情報は、それぞれ、後述するペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124及び126と対応している。また、これらの画像データを基に生成され、表示される画像と対応している。
入力画像データは、合成の対象となる画像データを示す情報であって、図2では、画像データの名称を記載しているが、これに限らず、画像データの識別子、記憶されている先頭アドレスなどでもよい。
「R5G6B5」は、対応する画像データが、RGB形式であって、1ピクセルに相当するデータを、赤を5ビット長、緑を6ビット長、青を5ビット長で表現することを示している。
重ね合わせ順は、対応する画像が画面上に表示される順序を示す情報であり、数値の大きいものほど上(手前)に表示され、数値の小さいものほど下(後ろ)に表示される。本実施の形態では、合成対象となる画像は、画面上で重複しないので、全ての重ね合わせ順が「1」になっている。
透過率は、対応する画像を表示したとき、下の画像をどの程度透過させるかを0〜1の数値で示している。
一例として、合成情報132は、文字画像データ123と対応しており、合成の対象となっている文字画像データ123のデータ形式が「R5G6B6」であり、表示されたときの重ね合わせ順が最前であり、表示位置の開始座標が(50,150)であることを示している。また、透過率「0」は、文字画像データ123を基に表示された文字画像が、後ろの画像を透過させないことを示している。
(1−2)加工用データ
以下、必要に応じて、拡大、縮小、回転、反転といった加工に用いられるデータを総称して加工用データと呼ぶ。
拡大用データA113、縮小用データA114、反転用データ115、回転用データA116は、それぞれ、R8G8B8形式の画像データを拡大、縮小、反転、回転するために必要なパラメータ群、関数、プログラムを含んで構成され、特に、グラフィック画像、テキスト画像など、コンピュータにより生成された画像データの加工に適している。
(1−3)補整用データA117及び補整用データB118
補整用データA117は、RGB形式の画像データに画質補整を施すために必要な関数、パラメータ、プログラムを含んでいる。RGB形式の画像は、描画ソフトなどを用いて、コンピュータにより生成された可能性が高いため、補整用データA117は、例えば、中間色を排除して輪郭のぼやけをなくしたり、コントラストを強調したりするアルゴリズムに従った関数及びパラメータを含んでいる。
また、ここでは、単に、補整用データとしか記載されていないが、より詳細に、拡大処理に伴う画質補整処理を行うための補整用データ、縮小処理に伴う画質補整を行うための補整用データ、回転処理に伴う画質補整を行うための補整用データなどを記憶していてもよい。
画像記憶領域121は、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、126、合成画像データ127及び加工画像データ128を記憶している。
ペイント画像データ122は、描画ソフトなどを用いて作成された画像データであって、データ形式は、X8R8G8B8である。
写真画像データ124及び126は、デジタルカメラを用いて撮影された自然画を数値化して生成された画像データであって、データ形式はそれぞれ、YUV422及びYUV420である。
図3は、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、126及び合成画像データ127を基に表示されるペイント画像122g、文字画像123g、写真画像124g、126g及び合成画像127gを示している。
図4は、合成画像データ127を基に生成される合成画像127gと加工画像データ128を基に生成される加工画像128gを示している。図4の合成画像127g上には、ポインタ161が表示されており、ポインタ161の指す点を中心に100×100画素の領域を拡大した画像が、加工画像128gである。
入力部103は、キーボード、マウスなどと接続されており、利用者による指示及びデータの入力を受け付け、受け付けた指示及びデータを主制御部104へ出力する。
また、外部機器や、可搬型記録媒体を接続するインタフェースを備え、主制御部104の制御の下、これらの機器からデータを読み出し、読み出したデータを主制御部104へ出力する。
図示していないが、合成制御部141は、画像合成の過程において、各機能部へ制御信号を出力し動作を制御する機能を有する。
合成制御部141は、主制御部104から画像合成の指示を受ける。画像合成の指示を受けると合成バッファ144を初期化する。具体的には、例えば、P1X7R8G8B8形式の背景データ(ブルーバック、利用者の指定した背景画像データなど)を書き込む。ここでは、背景画像データを構成する各ピクセルデータに含まれる形式フラグP=0であるとする。
次に、合成制御部141は、読み出した合成情報131に含まれるデータ形式を形式変換部142(後述)へ出力する。続いて、合成情報131の入力画像データをメモリ101の画像記憶領域121から読み出し、形式変換部142へ出力し、形式変換を指示する。
続いて、合成制御部141は、合成エンジン143の動作を監視し、合成エンジン143が合成途中画像データを合成バッファ144に書き戻すと、合成指示テーブル112から、次の合成情報を読み出す。
全ての合成情報について、同様の処理が終了すると、合成制御部141は、合成バッファ144の保持する合成途中画像データを、合成画像データとしてメモリ101の画像記憶領域121へ書き込む。
(4)形式変換部142
形式変換部142は、合成制御部141からデータ形式を受け取り、続いて、入力画像データを受け取る。受け取ったデータ形式がRGB形式であれば、1ビット長の形式フラグP=0を生成し、YUV形式であれば、形式フラグP=1を生成し、生成した形式フラグを一時的に記憶する。
受け取ったデータ形式がRGB形式ではあるが、X8R8G8B8形式でない場合、各ピクセルデータについて、ブランクビット、及び、各色のビット長を8ビットに調整し、ブランクビットの先頭を記憶している形式フラグPに書き換えて、P1X7R8G8B8形式の変換済画像データを生成し、合成エンジン143へ出力する。
R=Y+1.40200×V
G=Y−0.34414×U−0.71414×V
B=Y+1.77200×U
なお、上記の変換式は、ITU−R BT.601に準拠した変換式の一例である。YUV形式については、例えばITU−R BT.601、ITU−R BT.709などに詳細に規定されており、入力される画像データと変換後の画像データの種類(アナログ、デジタル、ビットスケール)、準拠する規格の種類、パラメータの選択の方法に応じて他の変換式を用いても良い。
(5)合成エンジン143
合成エンジン143は、合成制御部141から、透過率と出力座標と画像サイズ(縦a×横b画素)を受け取る。また、形式変換部142から変換済画像データを受け取る。
P(com)←P(f)
D(com):合成後の合成対象範囲内の各ピクセルデータの
各色成分の値
D(f):変換済画像データの各ピクセルデータの各色成分の値
D(b):合成バッファから読み出した合成途中画像データの
合成対象範囲内の各ピクセルデータの各色成分の値
P(com):合成後の合成対象範囲内の各ピクセルデータの第1ビット
P(f):変換済画像データの各ピクセルデータの第1ビット
なお、読み出した合成途中画像データのうち合成対象範囲外のピクセルデータは書き換えない。
(6)合成バッファ144
合成バッファ144は、RAMから構成され、起動時又は初期化直後はP1X7R8G8B8形式の背景データ(ブルーバック、利用者の指定した背景画像データなど)を合成途中画像データとして書き込まれる。このとき、各ピクセルデータの形式フラグP=0である。
合成エンジン143による合成処理が終了した時点における合成中画像データは、合成画像データ127と同一である。
合成画像データ127を構成する各ピクセルデータの第1ビットは、形式フラグPである。図5は、合成画像データ127から生成される合成画像127gにおいて、各画素と各ピクセルデータに含まれる形式フラグPの値を視覚的に表現したものである。合成画像127g上のペイント画像122aの表示されている領域151a及び文字画像123aの表示されている領域152aに含まれる画素に対応する形式フラグP=0である。
また、図示していないが、その他の領域156に含まれる画素に対応する形式フラグP=0である。
(7)変形用メモリ146及び変形エンジン147
変形エンジン147は、主制御部104の制御の下、変形用メモリ146に記憶されている関数、パラメータなどを用いて、P1X7R8G8B8形式の合成画像データ127の一部又は全部に加工を施す。具体的には、主制御部104の指示の下、合成画像127gのうち加工対象となる範囲(加工対象範囲と呼ぶ)の先頭ラインの左端の画素から最後のラインの右端の画素の順に、各画素に対応するピクセルデータを1ピクセルデータずつ読み出し、変形用メモリ146に記憶されているデータを用いて、読み出したピクセルデータに加工を施す。また、必要に応じて、加工対象となっている画素の周辺の画素と対応するピクセルデータを読み出して、加工に用いる。加工が終了すると、加工後のピクセルデータを補整エンジンへ出力する。
また、変形エンジン147は、主制御部104から、一時停止を指示される場合がある。この場合、加工対象範囲に対応するピクセルデータを読み出し、そのまま補整エンジン149へ出力する。
変形用メモリ146は、一例としてRAMから構成され変形エンジン147に必要な関数、パラメータなどを一時的に記憶する。
補整エンジン149は、変形エンジン147により生成された加工後の画像データを受け取り、受け取った画像データに画質補整処理を施して、加工画像データを生成し、生成した加工画像データをメモリ101の画像記憶領域121に書き込む。
具体的には、変形エンジン147から、加工後のピクセルデータを順次受け取り、受け取った加工後のピクセルデータ群を一時的に記憶する。次に、補整用メモリ148に記憶されている画質補整用の関数及びパラメータを用いて、記憶しているピクセルデータ群に画質補整処理を施して加工画像データを生成する。
(9)主制御部104
主制御部104は、具体的には、図示されていないが、画像合成装置100を構成する各構成要素へ制御信号を出力し、これらの動作を制御する。
また、主制御部104は、入力部103を介して、合成画像の生成要求を受け付ける。さらに、利用者による、合成画像の加工要求を受け付ける。
利用者の操作により、合成画像の作成を要求されると、画像記憶領域121に記憶されている画像データを示す一覧表、若しくはサムネイル画面を生成し、合成対象となる画像の選択、表示位置、透過率の入力を受け付ける。
これらの入力を受け付けると、主制御部104は、入力された情報を基に、図2に示すような合成指示テーブル112生成し、生成した合成指示テーブル112を、メモリ101の一般領域111の所定アドレスに書き込む。データ形式に関しては、利用者が入力しても良いし、利用者が指定した画像データをサーチして、主制御部104が生成するとしてもよい。例えば、各画像データの先頭の16又は32ビットにデータ形式を示す情報が含まれており、これを抽出して各合成情報を生成する方法などが考えられる。
次に、合成制御部141から画像合成終了の通知を受ける。この通知を受けると、主制御部104は、合成画像データ127を読み出し、読み出した合成画像データ127を基に合成画像127gを生成して表示部102に表示させる。
(9−2)合成画像の加工処理の制御
合成画像データ127を基に生成される合成画像127gが表示部102に表示された状態で、利用者は、マウスなどを操作し、ポインタ161の位置を指定する。利用者による位置の指定を受け付けると、主制御部104は、「拡大」、「縮小」、「反転」、「回転」など、合成画像に施すことができる加工処理を示す選択肢を含む加工メニュー画面を表示する。若しくは、ポインタ161の位置に、前述の選択肢をスクロール表示しても良い。
先ず、主制御部104は、変形用メモリ146及び補整用メモリ448を初期化する。次に、ピクセルデータの先頭の1ビットを読み出す。読み出した1ビットのデータが「0」の場合、主制御部104は、一般領域111に記憶されている加工用データのうち、グラフィック画像の加工に適した加工用データを読み出し、読み出した加工用データを変形用メモリ146に書き込む。また、同様に、グラフィックフラグ画像の画質補整に適した補整用データA117を読み出し、補整用メモリ148へ書き込む。
読み出した1ビットのデータが「1」の場合、主制御部104は、一般領域111に記憶されている加工用データのうち、自然画の加工に適した加工用データを読み出し、読み出した加工用データを変形用メモリ146に書き込む。また、同様に、自然画の画質補整に適した補整用データB118を読み出し、読み出した補整用データB118を補整用メモリ148へ書き込む。
以上の処理を各ピクセルデータについて繰り返す。
なお、選択された加工処理によって、画質補整が不要な場合は、補整用メモリを初期化し、補整エンジンに、動作の停止を指示する。
表示部102は、モニタ、画像バッファを含んで構成され、主制御部104の制御の下、各種の画面をモニタに表示する。
1.3 動作
以下に、本発明の画像合成装置100の動作について、図面を用いて説明する。
図6〜図8は、画像合成処理に係る画像合成装置100の動作を示したフローチャートである。以下に、図6〜図8を用いて、画像合成処理における、画像合成装置100の動作について説明する。
利用者の操作により画像合成を要求されると、主制御部104は、所定の入力画面を表示部102に表示させ、利用者による、入力画像データの選択、表示位置などの入力を受け付ける(ステップS101)。次に、受け付けた情報を基に合成指示テーブルを生成し、生成した合成指示テーブルをメモリ101の一般領域111に書き込み、合成制御部141へ画像合成を指示する(ステップS102)。
ここで、全ての合成情報を読み出し済みであれば(ステップS106のYES)、合成制御部141は、合成バッファ144から合成途中画像データを読み出し、読み出した合成途中画像データを合成画像データとしてメモリ101の画像記憶領域121に書き込む(ステップS107)。
次に、形式変換部142は、受け取った画像データを構成する各ピクセルデータについて、データ長をX8R8G8B8に調整する(ステップS117)。次に、各ピクセルデータの第1ビットを記憶している形式フラグP(=0)に置き換えて、P1X7R8G8B8形式の変換済画像データを生成し(ステップS118)、生成した変換済画像データを1ピクセルデータずつ合成エンジン143へ出力する(ステップS119)。
合成エンジン143は、合成制御部141から透過率と出力座標と画像サイズとを受け取る。また、形式変換部142から変換済画像データを受け取る。これらを受け取ると、合成エンジン143は、合成バッファ144から合成途中画像データを読み出す(ステップS121)。読み出した合成途中画像データのうち、出力座標を起点とし画像サイズの示す範囲(合成対象範囲)に含まれる各画素と対応するピクセルデータと、変換済画像データ内の対応するピクセルデータとを合成して合成途中画像データを更新する(ステップS122)。
合成制御部141から受け取ったデータ形式がYUV形式の場合、形式変換部142は、合成フラグP=1を生成し、一時的に記憶する(ステップS116)。
また、形式変換部142は、合成制御部141から入力画像データを受け取る。形式変換部142は、受け取ったYUV形式の画像データを、R8G8B8形式に変換する(ステップS126)。
次に、形式変換部142は、ステップS119へ処理を移す。
(2)合成画像の加工処理
図9〜図10は、画像合成装置100による合成画像データの加工処理における動作を示したフローチャートである。以下に、図9〜図10を用いて合成画像データの加工処理における動作について説明する。なお、ここでは、一例として、合成画像の一部を拡大する加工処理について説明する。
利用者は、マウス、カーソルなどを操作して合成画像127g上のポインタ161を移動し、任意の位置を指定する。
主制御部104は、利用者の操作による位置の指定を受け付ける(ステップS132)。位置の指定を受け付けると、メニューを表示する(ステップS133)。メニューには、「拡大」、「縮小」・・・など、加工画像に施すことができる加工処理の名称が列挙されている。
「拡大」が選択されると、ステップS146〜162の間、合成画像127g上の指定された位置を中心に100×100画素の範囲(以下、二次利用範囲と呼ぶ)の各ピクセルデータについて、ステップS147〜ステップS161の処理を繰り返すことで、合成画像127g上の指定された位置を中心に100×100画素の範囲の画像を拡大した加工画像(拡大画像)を生成する。
読み出した先頭ビットP=1であれば(ステップS148のYES)、主制御部104は、メモリ101の一般領域111に記憶されている拡大用データB(図示せず)を読み出し、読み出した拡大用データBを変形用メモリ146に出力する(ステップS151)。拡大用データBは、P1X7R8G8B8形式の自然画の拡大に適したアルゴリズムに従った関数及びパラメータを含んでいる。
次に、主制御部104は、現在加工の対象となっているピクセルデータの記憶されているメモリ101上のアドレスを指定して、変形エンジンに加工(ここでは拡大)を指示する(ステップS158)。
二次利用範囲の全てのピクセルデータについての繰返しが終了すると(ステップS162)、補整エンジン149は、拡大及び補整処理後のピクセルデータ群からなる加工画像データをメモリ101の画像記憶領域121に書き込む。
1.4 まとめ
以上、説明してきたように、本発明の画像合成装置100では、画像合成処理において、合成画像データを構成する各ピクセルデータに、合成前の画像データがRGB形式であったかYUV形式であったかを示す形式フラグを埋め込む。
そのため、合成画像の中でもRGB形式の画像データを基に生成された部分と、YUV形式の画像データを基に生成された部分とでは、最適な加工方法及び画質補整方法が異なる。
2. 実施の形態2
以下に、本発明の実施の形態2に係る画像合成装置200について、図面を用いて説明する。
2.1 概要
本実施の形態の画像合成装置200は、利用者の指示により、合成対象の画像データに拡大、縮小などの加工を施した後、各画像の形式をR8G8B8に変換する。また、変換後の画像データとは個別に、変換前の画像データの形式を示す1ビット長の形式フラグを生成する。
画像データの合成と並行して、合成画像の各ピクセルと対応する形式フラグからなる形式フラグ群を生成する。例えば、合成画像がn×m画素(n、mは整数)である場合、形式フラグ群は、各画素の形式フラグを左上から右下の順に並べたn×mビット長のデータである。
2.2 構成
図11は、画像合成装置200の機能的構成を示したブロック図である。図中の矢印は、画像合成処理(後述)に関するデータフローを示しており、太線矢印は、合成画像の加工処理(後述)に関するデータフローを示す。
画像合成装置200は、具体的にはマイクロプロセッサ、RAM及びROMを含んで構成されるコンピュータシステムであって、RAM及びROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、画像合成装置200は、その機能の一部を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
また、変形エンジン247及び補整エンジン249は、主制御部204のみならず合成制御部241からの指示により動作すること、一時停止を指示されると、受け取ったピクセルデータをそのまま、次の機能部へ出力すること、補整エンジン249のデータの出力先が形式変換部242であること以外は実施の形態1の変形エンジン147及び補整エンジン149と同様に、対応するメモリの保持する関数及びパラメータを用いて、入力されたデータを加工する機能部である。よって、ここでは、詳細な説明を省略する。
メモリ201は、ハードディスクユニットを含んで構成され、その内部は、一般領域211と、利用者の操作に従って、画像データを記憶するための画像記憶領域221とに分けられる。
一般領域211には、一例として、合成指示テーブル212、RGB拡大用データ213、RGB縮小用データ214、YUV拡大用データ215、YUV二次拡大用データ216、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218及び自然画向け補整用データ219が記憶されており、画像記憶領域221には、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、写真画像データ126、合成画像データ227、形式フラグ群228、加工画像データ229などが記憶されている。
(1−1)合成指示テーブル212
図12は、合成指示テーブル212の詳細を示す。図12に示すように、合成指示テーブル212は、複数の(ここでは4つの)合成情報231、232、233及び234から構成される。各合成情報は、それぞれ、ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124及び126と対応している。
画質補整情報は、対応する画像データを合成する前に、画質補整処理を行うか否かを示す情報であって、画質補整情報「要」は、画質補整処理を行う必要があることを示し、画質補整情報「不要」は、画質補整処理を行う必要が無いことを示している。
実施の形態1と同様に、変形用メモリ246に一時的に転送され、変形エンジン247による加工処理に用いられるデータを総称して加工用データと呼ぶ。
RGB拡大用データ213は、RGB形式の画像データを拡大するために必要な関数及びパラメータを含んで構成される。
YUV拡大用データ215は、YUV形式の画像データに拡大処理を施すために必要な関数及びパラメータを含んで構成される。
YUV二次拡大用データ216は、各種の画像データを合成して生成された合成画像データ227(後述)のうち、合成前のデータ形式がYUV形式であった部分に拡大処理を施すために適した関数及びパラメータを含んで構成される。
(1−3)補整用データ
RGB補整用データ217は、RGB形式の画像データの画質補整に適した関数及びパラメータを含んで構成される。
自然画向け補整用データ219は、RGB形式の画像データであって、自然画を構成する画像データの画質補整に適した関数及びパラメータを含む。より正確には、合成画像データにおいて、合成前のデータ形式がYUV形式の場合、表示される画像は自然画である場合が多いと予測される。従って、本実施の形態において、R8G8B8形式の合成画像データ227のうち、合成前のデータ形式がYUV形式である部分の画質補整には、自然画向け補整用データ219が用いられる。
(1−4)画像データ
ペイント画像データ122、文字画像データ123、写真画像データ124、写真画像データ126については、それぞれ実施の形態1と同一であるので説明を省略する。
なお、合成画像227gのうち、ペイント画像122G、文字画像123Gと、写真画像124G、写真画像126Gのいずれも描画されない領域の画素と対応する形式フラグは、RGB形式を示す「0」である。
(2)合成制御部241
合成制御部241は、合成画像データの生成において、図示していないが、各機能部へ制御信号を出力し、その動作を制御する機能を有する。
次に、合成制御部241は、メモリ201の一般領域211の所定アドレスに記憶されている合成指示テーブル212から合成情報を読み出す。このとき、重ね合わせ順が小さいものから順に読み出す。
なお、変形情報「不要」の場合、合成制御部241は、変形エンジン247に一時停止を指示する。
なお、読み出し合成情報に含まれる変形情報が「拡大」又は「縮小」の場合、合成制御部241は、縦横の画素数それぞれに、倍率を掛けてa←a×倍率、b←b×倍率を算出し、横a×縦b画素を画像サイズとして出力する。
合成制御部241は、重ね合わせ順が小さいものから順に、全ての合成情報について、以上の処理を行う。図12に示す、合成指示テーブル212の場合、合成制御部241は、合成情報233、232、231、234の順に各合成情報を読み出し、上記の処理を行う。
(3)形式変換部242
形式変換部242は、合成制御部241から、形式変換の対象となる画像データのデータ形式を受け取る。受け取ったデータ形式がRGB形式であれば、1ビット長の形式フラグP=0を生成し、受け取ったデータ形式がYUV形式であれば形式フラグP=1を生成し、生成した形式フラグPを一時的に記憶する。
形式変換部242は、形式変換部242は、補整エンジン249から受け取った画像データをR8G8B8形式に変換して、合成用画像データを生成し、生成した合成用画像データと、記憶している形式フラグとを合成エンジン243へ出力する。
また、受け取ったデータ形式が、X8R8G8B8形式であれば、形式変換部242は、各ピクセルデータの先頭の8ビットを削除してR8G8B8形式の合成用画像データを生成する。
R=Y+1.40200×V
G=Y−0.34414×U−0.71414×V
B=Y+1.77200×U
(4)合成バッファ244
合成バッファ244は、合成エンジン243による合成処理の途中の画像データ(合成途中画像データ)と、形式フラグ群とを記憶している。
形式フラグ群は、合成途中画像データを構成するピクセルデータと対応する形式フラグを列挙したn×mビット長のデータである。
起動時、又は、初期化直後は、合成バッファ244は、所定の背景画像データを合成途中画像データとして記憶いる。また、このとき、形式フラグ群を構成する形式フラグは全て「0」で初期化される。
合成エンジン243は、合成制御部241から、透過率と出力座標と画像サイズとを受け取る。
また、合成エンジン243は、形式変換部242からR8G8B8形式の合成用画像データと形式フラグPを受け取る。
読み出した合成途中画像データのうち、合成対象範囲に対応する部分に受け取った合成用画像データを合成する。具体的には、読み出した合成途中画像データのうち、合成対象範囲に含まれる各画素のピクセルデータの各色成分(D(b)と表記)と、受け取った画像データのうち、対応するピクセルデータの各色成分(D(f)と表記)とを以下の演算により合成して新たなピクセルデータの各色成分(D(com)と表記)を算出し、合成途中画像データ上のピクセルデータの各色成分D(b)を、算出した新たなピクセルデータの色成分D(com)に置き換えることにより、合成途中画像データを更新する。
続いて、合成エンジン243は、形式フラグ群を読み出し、形式フラグ群のうち、合成対象範囲内の各画素と対応する部分を全て、受け取った形式フラグPに書き換える。
合成エンジン243は、以上の手順で更新した合成途中画像データと、形式フラグ群とを合成バッファ244に書き戻す。
主制御部204は、入力部203を介して、利用者の操作を受け付け、受け付けた操作に従って、画像合成装置200を構成する各部の動作を制御する。
主制御部204は、入力部203を介して画像合成の要求を受け付ける。
また、表示部202に合成画像227gを表示し、合成画像中の特定の位置の指定を受け付ける。
利用者の操作による画像合成の要求を受け付けると、主制御部204は所定の入力画面を表示して、合成する画像データの選択、選択した各画像の表示位置、重ね合わせ順、加工の及び画質補整の要否、透過率の入力を受け付ける。次に、入力された情報を基に主制御部204は、合成指示テーブル212を生成し、メモリ201の一般領域211の所定領域に書き込み、合成制御部241に画像合成を指示する。
これらを受け取ると、メモリ201の画像記憶領域221から合成画像データ227を読み出し、読み出した合成画像データ227から合成画像を生成して、表示部202に生成した合成画像227gを表示する。
表示部202に合成画像227gが表示された状態で、入力部203を介して、主制御部は、合成画像227g上の位置(画素)の指定を受け付ける。
位置の選択を受け付けると、指定された位置の近辺にメニューを表示する。若しくは、別途、メニュー画面を生成して表示しても良い。
メニューの選択を受け付けると、合成画像227gのうち、受け付けたメニューに応じて加工対象とする範囲(以下二次利用範囲と呼ぶ)を決定する。例えば、「拡大」が選択された場合は、選択された位置を中心として100×100画素の範囲、「縮小」が選択された場合は、選択された位置を中心として300×300画素の範囲、「回転」が選択された場合は、全画面を二次利用範囲とする。
次に、主制御部204は、形式フラグ群228のうち、二次利用範囲に対応する部分を1ビットずつ順次読み出す。読み出した形式フラグと選択された加工の種類に応じた加工用データをメモリ201の一般領域211から読み出し、変形用メモリ246へ出力する。また、読み出した形式フラグと選択された加工により、必要に応じて、メモリ201の一般領域211から補整用データを読み出し、読み出した補整用データを補整用メモリ248へ出力する。
次に、合成画像データのうち、読み出した形式フラグと対応するピクセルデータの位置を指示して、変形エンジン247へ加工を指示する。
次に、加工画像データ229を読み出して加工画像を生成し、表示部202に表示する。
2.3 動作
以下に、本実施の形態の画像合成装置200の動作について、図面を用いて説明する。
図14〜図16は、画像合成装置200による画像合成処理における動作を示したフローチャートである。以下に、図14〜図16を用いて、画像合成に係る画像合成装置200の動作について説明する。
利用者の操作による画像合成の要求を受け付けると、主制御部204は所定の入力画面を表示して、合成する画像データの選択、選択した各画像の表示位置、重ね合わせ順、加工及び画質補整の要否、透過率の入力を受け付ける(ステップS201)。次に、入力された情報を基に、主制御部204は、合成指示テーブル212を生成し、メモリ201の一般領域211の所定領域に書き込み、合成制御部241に画像合成を指示する(ステップS202)。
次に、合成制御部241は、読み出した合成情報に含まれるデータ形式を、形式変換部242へ通知する(ステップS216)。
変形エンジン247は、画像データを受け取り、変形用メモリ246に記憶されている関数及びパラメータを用いて、受け取った画像データに加工(拡大、縮小、回転など)を施して、変形済画像データを生成する。続いて、変形エンジン247は、生成した変形済画像データを補整エンジン249へ出力する(ステップS217)。
これらを受け取ると、形式変換部242は、合成制御部241から受け取ったデータ形式を基に、受け取った画像データのデータ形式をR8G8B8形式に変換して合成用画像データを生成する(ステップS221)。
次に、形式変換部242は、生成した合成用画像データと、1ビット長の形式フラグPとを合成エンジン243へ出力する(ステップS226)。
合成エンジン243は、合成制御部241から透過率、出力座標及び画像サイズを受け取る。また、形式変換部242から合成用画像データと形式フラグPとを受け取る。
読み出した合成途中画像データのうち、出力座標を起点とし画像サイズにより定義される合成対象範囲の各ピクセルデータと合成対象データの対応するピクセルデータとを以下の式により合成し、合成後のピクセルデータにより合成前のピクセルデータを置き換えることで、合成途中画像データを更新する(ステップS234)。
D(com)=D(f)+D(b)×透過率
D(f):合成対象データの対応するピクセルデータの各色成分
D(b):合成途中画像データ中の合成対象範囲の対応するピクセルデータの色成分
D(com):合成後のピクセルデータの各色成分
また、読み出した形式フラグ群のうち、合成対象範囲と対応する部分全てを、受け取った形式フラグPに書き換えて、形式フラグ群を更新する(ステップS236)。
全ての合成情報を読み出し済みであれば(ステップS206のYES)、合成制御部241は、合成バッファ244の保持する合成途中画像データを読み出し、読み出した合成途中画像データを合成画像データとしてメモリ201の画像記憶領域221へ書き込む。また、合成バッファ244から形式フラグ群を読み出し、同様にメモリ201の画像記憶領域に書き込む(ステップS207)。
(2)合成画像データの加工の動作
図17〜図18は、合成画像データ227の加工(二次利用)処理における画像合成装置200の動作を示したフローチャートである。以下に、図17〜図18を用いて合成画像データの加工処理における動作について説明する。
次に、主制御部204は、入力部203を介して、利用者の操作による位置(画素)の選択を受け付ける(ステップS242)。位置の選択を受け付けると、主制御部204は、表示部202にメニューを表示する(ステップS243)。メニューには、「拡大」、「縮小」、「回転」・・・が含まれるが、ここでは、「拡大」が選択された場合について述べる(ステップS244)。「拡大」が選択された場合、合成画像中の指定された位置を中心に100×100画素の範囲が、二次利用範囲である。
先ず、主制御部204は、二次利用範囲内の1の画素と対応する形式フラグPを形式フラグ群228から読み出す(ステップS247)。
読み出した形式フラグP=0であれば(ステップS249のNO)、主制御部204は、メモリ201の一般領域211から、RGB拡大用データ213を読み出し、読み出したRGB拡大用データを変形用メモリ246へ書き込む(ステップS254)。次に、主制御部204は、RGB補整用データ217を読み出し、読み出したRGB補整用データ217を、補整用メモリ248へ書き込む(ステップS256)。
変形エンジン247は、主制御部204の指示に従って、指定されたアドレスからピクセルデータを読み出し、変形用メモリ246に記憶されている関数及びパラメータを用いて読み出したピクセルデータに拡大処理を施す。拡大処理後のピクセルデータ(群)を補整エンジン249へ出力する(ステップS258)。
次に、補整エンジン249は、補整処理後のピクセルデータ群を順次メモリ201の画像記憶領域221に書き込む(ステップS261)。
2.4 まとめ
以上説明してきたように、本実施の形態の画像合成装置200は、合成前の画像データを、元のデータ形式のまま、拡大などの加工を施した後、形式変換及び合成処理を行い、合成画像データを生成する。
なお、ここでは、合成画像データのデータ形式をR8G8B8形式としたが、上述したように各ピクセルデータが16ビット(例えばR5G6B5)又は16ビットの偶数倍になるように、ピクセルデータのデータ長を調整し、アドレス管理が容易になるようにしてもよい。
3. 実施の形態3
以下に、本発明の実施の形態3について、図面を用いて説明する。
3.1 概要
本実施の形態では、合成画像データを構成する各ピクセルデータは、合成前において、拡大などの加工処理、画質補整処理が施されたか否かを示す属性フラグを含んでいる。
3.2 構成
図19は、本実施の形態の画像合成装置300の機能的構成を示すブロック図である。図中の矢印は、合成画像データ314の生成に関するデータフローを示しており、太線矢印は、加工画像データの生成に関するデータフローを示している。
画像合成装置300は、具体的には、マイクロプロセッサ、RAM及びROMを含んで構成されるコンピュータシステムであって、RAM及びROMにはコンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することで、画像合成装置300は、その機能の一部を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
メモリ301は、ハードディスクユニットを含んで構成され、一般領域311と画像記憶領域321とを含む。
一般領域311は、合成指示テーブル312、RGB拡大用データ213、YUV拡大用データ215、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218、多重拡大用データ313、多重補整用データ315を記憶している。以下必要に応じてRGB拡大用データ213、YUV拡大用データ215、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218を通常加工用データ群と呼び、多重拡大用データ313、多重補整用データ315を多重加工用データ群と呼ぶ。
画像記憶領域321には、ペイント画像データ122、写真画像データ124・・・など利用者の操作に従って保存された画像データ、当該画像合成装置により生成された合成画像データ314、加工画像データ316が記憶されている。
合成指示テーブル312は、実施の形態2において説明した合成指示テーブル212と同様の構成であって、複数の合成情報から構成される。ただし、ここでは、変形情報は「不要」又は「n倍」(n≧1)のみである。
その他の詳細な構成は、実施の形態2の合成指示テーブル212と同様であるので、説明を省略する。
RGB拡大用データ213、YUV拡大用データ215、RGB補整用データ217及びYUV補整用データ218は実施の形態2において、説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
(1−3)多重加工用データ群
多重拡大用データ313は、合成画像データ314のうち、合成前において拡大処理を施している部分を、さらに拡大するのに適したアルゴリズムに従う関数及びパラメータを含んでいる。
画質補整処理は、大きく分けて、雑音除去、輪郭強調及び歪補整の処理を含んでいる。ここで、同一のアルゴリズムに従って画質補整処理を、複数回行う場合を想定する。1度目の画質補整において、輪郭強調のために生成されたデータを、2度目以降の画質補整処理において、雑音であると誤認される可能性がある。
若しくは、RGB補整用データ217、YUV補整用データ218及び多重補整用データ315に含まれる輪郭強調のための係数を何れも小さめに設定するとしてもよい。
ペイント画像データ122、写真画像データ124など合成の対象となる画像データについては、実施の形態1において既に述べているので説明を省略する。
合成画像データ314は、ペイント画像データ122、写真画像データ124などを、必要に応じて拡大し、画質補整処理を施して合成した画像データであって、データ形式はP2X6R8G8B8形式である。各ピクセルデータの先頭の1ビットは、合成の過程で、そのビットデータに拡大処理が施されたか否かを示しており、「1」は、拡大処理が施されたことを示し、「0」は、施されなかったことを示す。各ピクセルデータの第2ビットは、合成の過程でそのピクセルデータに画質補整処理が施されたか否かを示し、「1」は、画質補整処理が施されたことを示し、「0」は、施されなかったことを示す。以下、各ピクセルデータの先頭の2ビットを属性ビットと呼び、変数Pで表す。
(2)合成制御部341
合成制御部341は、合成画像データの生成処理において、図示していないが、各機能部へ、制御信号を出力し、その動作を制御する機能を有する。
すべての合成情報について、以下の処理を繰り返すことで、合成画像データ314を生成する。
先ず、読み出した合成情報に含まれる変形情報が「不要」であれば、変形エンジン347に一時停止を指示する。「不要」でない場合、読み出し合成情報に含まれるデータ形式を基に、RGB拡大用データ213又はYUV拡大用データ215の何れかを読み出し、変形用メモリ346へ書き込む。このときに、合わせて拡大の倍率nも書き込む。
続いて、合成制御部341は、読み出した合成情報に含まれるデータ形式を、形式変換部342へ出力する。
次に、合成制御部341は、合成情報に含まれる変形情報と画質情報とを基に2ビット長の属性フラグPを生成する。具体的には、変形情報が「不要」であれば第1ビット「0」、「不要」以外であれば第1ビット「1」を生成し、画質補整情報が「不要」であれば、第2ビット「0」、「不要」以外であれば、第2ビット「1」を生成する。次に、生成した2ビット長の属性フラグ付加部351へ出力する。
属性フラグ付加部351が、合成バッファ344へ合成途中画像データを書き戻すと、次の合成情報について、同様の処理を繰り返す。
(3)合成バッファ344
合成バッファ344は、RAMから構成され、合成エンジン343及び属性フラグ付加部351による画像合成処理の途中における合成途中画像データを記憶する。
形式変換部342は、合成制御部341から、データ形式を受け取る。また、形式変換部342は、補整エンジン349から、補整済画像データを受け取る。ここで受け取る補整済画像データのデータ形式は、合成制御部341から受け取るデータ形式と一致する。
形式変換部342は、受け取った補整済画像データのデータ形式をX8R8G8B8形式に変換して、変換済画像データを生成する。変換方法の詳細は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
(5)合成エンジン343
合成エンジン343は、合成制御部341から、出力座標と透過率と画像サイズとを受け取る。
また、合成エンジン343は、形式変換部342から、変換済画像データを受け取る。ここで受け取る変換済画像データを基に生成される変換済画像の画像サイズは、合成制御部341から受け取った画像サイズと一致する。
(6)属性フラグ付加部351
属性フラグ付加部351は、合成制御部341から2ビット長の属性フラグPを受け取り一時的に記憶する。
図示していないが、主制御部304は、画像合成装置300を構成する各部へ制御信号を出力し、各部の動作を制御する機能を有する。
主制御部304は、入力部303を介して、利用者の操作を受け付け、外部機器又は記録媒体に記録されている画像データを読み出し、メモリ301の画像記憶領域に書き込む。
合成画像の作成要求を受け付けると、利用者の操作に従って、合成指示テーブル312を生成し、合成制御部341へ画像合成を指示する。合成画像の生成の制御については、実施の形態1と同様であるので、ここでは、説明を省略する。
主制御部304は、合成画像データ314を基に生成された合成画像が表示部に表示されている状態で、入力部303を利用者による位置の指定を受け付ける。位置の指定を受け付けると、倍率m(≧1)の入力画面を表示部302に表示し、倍率の入力を受け付ける。
以下に、具体的な拡大処理の制御について説明する。
主制御部304は、拡大対象範囲に含まれる各ピクセルデータについて、以下の処理を繰り返す。
第1ビットが「0」であれば、主制御部304は、RGB拡大用データ213を読み出し、読み出したRGB拡大用データ213を変形用メモリ346に書き込む。
第2ビットが「0」であれば、主制御部304は、RGB補整用データ217を読み出し、読み出したRGB補整用データ217を補整用メモリ348に書き込む。
拡大対象範囲の全てのピクセルデータについて、拡大及び補整が終了すると、主制御部304は、加工画像データ316を読み出し、読み出した加工画像データ316を基に加工画像を生成し、生成した加工画像を表示部302に表示する。
3.3 動作
以下に、本実施の形態の画像合成装置300の動作について説明する。
利用者の操作により、画像合成が指示されると、画像合成装置300は、画像合成処理を開始する。
図20〜図22は、画像合成処理における画像合成装置300の動作を示したフローチャートである。以下に、図20〜図22を用いて画像合成装置300の動作について説明する。
これらの入力を受け付けると、受け付けたデータを基に合成指示テーブル312を生成し、生成した合成指示テーブル312をメモリ301の所定領域に書き込む(ステップS302)。
合成制御部341は、主制御部304から画像合成の指示を受ける。指示を受けると、メモリ301の所定領域に記憶されている合成指示テーブル312をサーチし、合成指示テーブル312を構成する合成情報を重ね合わせ順の小さいものから順に読み出す(ステップS306)。
全ての合成情報を読み出し済みでない場合(ステップS307のNO)、合成制御部341は、読み出した合成情報に含まれる変形情報、画質補整情報、データ形式を基に最適な加工用データをメモリ301から読み出して、読み出し加工用データと倍率とを変形用メモリ346に書き込み、最適な補整用データをメモリ301から読み出して、補整用メモリ348へ書き込む(ステップS311)。ただし、読み出した合成情報に含まれる変形情報が「不要」の場合、変形エンジン347へ一時停止を指示する。また画質補整情報が「不要」の場合は、補整エンジン349へ一時停止を指示する。
次に、合成制御部341は、読み出した合成情報に対応する画像データを読み出し、変形エンジン347へ出力する(ステップS313)。
変形エンジン347は、変形用メモリ346の保持するパラメータ及び関数などを用いて、受け取った画像データを加工(拡大)して、変形済画像データを生成し、生成した変形済画像データを補整エンジン349へ出力する(ステップS314)。ただし、合成制御部341から、一時停止を指示された場合は、受け取った画像データをそのまま補整エンジン349へ出力する。
合成制御部341は、次に、読み出した合成情報に含まれる出力位置、透過率、画像サイズを合成エンジン343へ出力する(ステップS321)。
合成エンジン343は、読み出した合成途中画像データのうち合成対象範囲の各ピクセルデータと対応する変換済画像データのピクセルデータとを合成する(ステップS323)。
属性フラグ付加部351は、合成制御部341から属性フラグPを受け取り、一時的に記憶する。次に、属性フラグ付加部351は、合成エンジン343から受け取った画像データのうち、合成対象範囲に含まれるカテゴリクレームピクセルデータのブランクビットのうち先頭の2ビットを受け取った属性フラグに書き換えて、合成途中像データを更新する(ステップS327)。
次に、画像合成装置300は、ステップS306へ戻り、全ての、合成情報について、同様の処理を繰り返す。
ステップS307において、全ての合成情報が、読み出し済みであれば(ステップS307のYES)、合成制御部341は、合成バッファ344の記憶している合成途中画像データを読み出し、これを合成画像データとして、メモリ301に書き込む(ステップS308)。次に、合成画像の生成が終了したことを主制御部304へ通知する。
(2)合成画像データの加工処理
図23〜図24は、合成画像データの加工(拡大)処理に係る画像合成装置300の動作を示すフローチャートである。以下に、図23〜図24を用いて、合成画像データの拡大処理における画像合成装置300の動作について説明する。
ピクセルデータの第1ビットが「1」であれば(ステップS347のYES)、主制御部304は、メモリ301から、多重拡大用データ313を読み出し、変形用メモリ346へ書き込む(ステップS348)。
次に、主制御部304は、受け付けた倍率を変形用メモリ346へ書き込む(ステップS351)。
ピクセルデータの第2ビットが「0」であれば(ステップS352のNO)、主制御部304は、メモリ301から、RGB補整用データ217を読み出し、補整用メモリ348に書き込む(ステップS354)。
補整エンジン349は、補整用メモリ348の保持する関数及びパラメータを用いて、変形エンジン347から受け取ったピクセルデータに画質補整処理を施して、メモリ301の画像記憶領域321に書き込む(ステップS357)。
3.4 まとめ
以上、説明してきたように、本実施の形態の画像合成装置300は、合成前における拡大加工の有無、画質補整の有無を示す属性フラグPを生成し、生成した属性フラグを、合成画像データを構成する各ピクセルデータに埋め込む。
このようにすることで、同一の処理を繰り返すことによって生じる画像の不自然さを緩和することができる。
4. 実施の形態4
以下に、本発明の実施の形態4に係る画像合成装置400について、図面を用いて説明する。
4.1 概要
本実施の形態では、複数の画像データを合成して1つの合成画像データを生成する際に、先ず、合成の対象となる画像データのデータ形式をRGB形式に変換すると共に、変換前の画像データのデータ形式を示す1ビット長の形式フラグPを生成する。
画質補整を行う補整エンジンも同様に、形式フラグPを基に最適な補整用データを選択して用いる。
このように、各実行エンジンが、形式フラグPを基に、付随するメモリから最適なデータを選択して処理を実行するので、合成画像データの生成の高速化を図ることができる。
4.2 構成
図25は、画像合成装置400の機能的構成を示す機能ブロック図である。図中の矢印は、画像合成処理におけるデータフローを示している。
具体的には、画像合成装置400は、マイクロプロセッサ、RAM及びROMを含んで構成されるコンピュータシステムであって、RAM及びROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、画像合成装置400は、その機能の一部を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
また、メモリ401の構成は実施の形態1と同様であり、メモリ401の記憶している合成指示テーブル212、ペイント画像、122写真画像124・・・は、それぞれ、実施の形態2及び実施の形態1において説明した通りであるので説明を省略する。また、合成画像データ414は、その生成の過程は異なるが、データの構成は実施の形態1において説明した合成画像データ127と同一であるので、説明を省略する。加工用データ群453及び補整用データ群454については後述する。
合成制御部441は、合成画像データの生成の過程において、図示していないが、各機能へ制御信号を出力し動作を制御する機能を有する。
合成制御部441は、主制御部404から、画像合成を指示される。画像合成を指示されると、合成制御部441は、合成指示テーブル212を構成する合成情報のうち、重ねあわせ順の小さいものから順に合成情報を読み出し、全ての合成情報について、以下の処理を繰り返す。
次に、合成制御部441は、読み出した合成情報と対応する画像データを形式変換部442へ出力する。
(2)形式変換部442
形式変換部442は、合成制御部441からデータ形式と画像データとを受け取る。
次に、形式変換部442は、受け取った画像データのデータ形式をR8G8B8形式に変換して変換済画像データを生成する。変換の詳細な手順は、実施の形態1において述べているので、ここでは説明を省略する。次に、生成した形式フラグPと変換済画像データとを変形エンジン447へ出力する。
変形用メモリ446は、RAMから構成され、ここでは加工用データ群451を記憶している。これは、メモリ401の記憶している加工用データ群453と同一である。
加工用データ群451には、拡大、縮小、回転、反転といった加工に用いられる複数のデータを含んでいる。具体的には実施の形態1において説明した、グラフィック向けの拡大用データA113、縮小用データA114、反転用データ115、回転用データA116・・・、自然画向けの拡大用データB、縮小用データB、反転用データB、回転用データB・・・を含む。
変形エンジン447は、合成制御部441から、変形情報を受け取り、形式変換部442から、形式フラグPと変換済画像データとを受け取る。
これらを受け取ると、変形エンジン447は、受け取った形式フラグPと変形情報を基に、変形用メモリ446に記憶されている加工用データ群から最適な加工用データを読み出す。読み出した加工用データを用いて、受け取った変換済画像データを加工し、変形済画像データを生成する。
次に、変形エンジン447は、生成した変形済画像データと、受け取った形式フラグPとを、補整エンジン449へ出力する。
(5)補整用メモリ448
補整用メモリ448は、RAMから構成され、ここでは補整用データ群452を記憶している。これは、メモリ401の記憶している補整用データ群454と同一である。
(6)補整エンジン449
補整エンジン449は、合成制御部441から画質補整情報を受け取る。また、変形エンジン447から、変形済画像データと形式フラグPとを受け取る。
次に、補整エンジン449は、読み出した補整用データを用いて、受け取った変形済画像データに画質補整処理を施して、補整済画像データを生成する。
例えば、形式フラグP=1、変形情報「要」を受け取ると、自然画向けの補整用データBを読み出し、読み出した補整用データBを用いて変形済画像データに画質補整処理を施して補整済画像データを生成する。
なお、合成制御部441から受け取った画質補整情報が「不要」であれば、上記の処理は行わず、受け取った変形済画像データをそのまま、補整済画像データとして出力する。
(7)合成バッファ444
合成バッファ444は、RAMから構成され、合成エンジン443による合成
途中の画像データを記憶する。合成バッファ444の記憶する合成途中画像データのデータ形式はP1X7R8G8B8形式である。
(8)合成エンジン443
合成エンジン443は、合成制御部441から出力位置、透過率及び画像サイズを受け取る。また、合成エンジン443は、補整エンジン449から、補整済画像データと形式フラグPとを受け取る。ここで受け取る画像サイズは、補整済画像データにより生成される補整済画像のデータサイズと一致する。
これらのデータを受け取ると、合成エンジン443は、合成バッファ444から合成途中画像データを読み出す。読み出した合成画像データのうち、合成対象範囲に対応する部分と、補整済画像データとを合成する。合成の詳細については、実施の形態1において説明した通り、各色のデータと透過率とを用いて算出する。
次に、合成エンジン443は、更新後の合成途中画像データを合成バッファ444に書き戻す。
(9)主制御部404
主制御部404は、図面上には記載していない制御信号を、各機能部へ出力し、その動作を制御する機能を有する。
また、主制御部404は、利用者の操作に従って、合成画像データ414を基に合成画像を生成し、表示部402に表示する。このとき、利用者により、合成画像中の位置(画素)が指定されると、合成画像データの加工の制御を行う。合成画像データの加工の制御については、実施の形態1と同様であるのでここでは、説明を省略する。
4.3 動作
以下に本発明の、画像合成装置400の動作について図面を用いて説明する。なお、合成画像データの加工処理における、画像合成装置400の動作は、実施の形態1と同様であるので、ここでは、説明を省略する。
画像合成を要求する利用者の操作を受け付けると、画像合成装置400は、画像合成の処理を開始する。
図26〜図28は、画像合成処理における画像合成装置400の動作を示したフローチャートである。以下に、図26〜図28を用いて、画像合成処理における画像合成装置400の動作について説明する。
合成制御部441は、合成指示テーブル212に含まれる合成情報を、重ね合わせ順が最小のものから順に読み出す(ステップS406)。このとき、全ての合成情報が既に読み出し済みであれば(ステップS407のYES)、主制御部404は、ステップS408へ処理を移す。
次に、合成制御部441は、読み出した合成情報に含まれる変形情報を変形エンジン447へ出力する(ステップS412)。次に、合成制御部441は、読み出した合成情報に含まれる画質補整情報を補整エンジン449へ出力する(ステップS413)。
次に、合成制御部441は、読み出した合成情報と対応する画像データをメモリ401から読み出し、読み出した画像データを形式変換部442へ出力する(ステップS416)。
変形エンジン447は、変形情報と形式フラグPと変換済画像データとを受け取る。受け取った変形情報が「不要」でなければ(ステップS424のNO)、変形エンジン447は、受け取った形式フラグPと変形情報とを基に、加工用データ群451の中から最適な加工用データを選択し、選択した加工用データを変形用メモリ446から読み出す(ステップS426)。
受け取った変形情報が「不要」であれば(ステップS424のYES)、受け取った変換済画像データを、そのまま、変形済画像データとして補整エンジン449へ出力する(ステップS431)。続いて、受け取った形式フラグPを補整エンジン449へ出力する(ステップS432)。
受け取った補整情報が「不要」であれば(ステップS433のYES)、補整エンジン449は、受け取った変形済画像データを、そのまま、補整済画像データとして合成エンジン443へ出力する(ステップS441)。続いて受け取った形式フラグPを合成エンジン443へ出力する(ステップS442)。
全ての合成情報について、これらの処理が終了すると(ステップS407のYES)、合成制御部441は、合成バッファ444の保持している合成途中画像データを読み出し、合成画像データとして、メモリ401へ書き込む(ステップS408)。次に、主制御部404は、メモリ401から合成画像データ414を読み出し、読み出した合成画像データを基に合成画像を生成して表示部402へ表示する(ステップS409)。
4.4 まとめ
以上説明してきたように、本実施の形態では、先ず形式変換部が、合成対象となる画像データの形式をR8G8B8に変換すると共に、変換前の画像データの形式を示す形式フラグを生成する。合成前において、各画像データに加工や画質補整を施す際には、各エンジンは、それぞれに付随する変形用メモリ又は補整用メモリから、形式フラグを基に、迅速に、最適な加工用データ又は補整用データを選択し、読み出すことができる。
5.その他の変形例
本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
実施の形態1を例にすると、形式変換部142は、合成制御部141からデータ形式を受け取り、受け取ったデータ形式に従って、1ビット長の形式フラグPを生成する。
次に、形式変換部142は、生成した形式フラグPと変換済画像データとを合成エンジンへ出力する。
ここで、合成バッファ144の保持する合成途中画像データ及びメモリ101に記憶される合成画像データは、いずれもR8G8B8形式であるとする。
ここで生成される属性情報は、それぞれ、合成画像中の領域151a、152a、153a及び154a各領域に含まれる画素に対応する形式フラグを示す。
続いて、主制御部104は、実施の形態1と同様にして、二次利用範囲に含まれる各画素について、拡大処理を施す。このとき、主制御部104は、処理の対象となっている画素を含む領域を示す属性情報を検出し、検出した属性情報に含まれる形式フラグPを用いる。処理の対象となっている画素を含む属性情報が複数検出された場合、主制御部104は、検出された属性情報に含まれる重ね合わせ順を比較し、最大の重ね合わせ順を含む属性情報を採用する。
他の実施の形態でも同様に、合成画像上における各画像の占める領域を示す情報と形式フラグ(又は属性フラグ)と、重ね合わせ順とからなる属性情報を記憶しておいてもよい。このようにすることで、画素ごとに形式フラグを記憶しておく必要がなくなり、総データ量を削減することができる。
しかし、これは、一例であって、例えば、主制御部104は、利用者が指定した位置(画素)に対応するピクセルデータに含まれる形式フラグの値によって選択した加工用データ及び補整用データを一度だけ変形用メモリ146及び補整用メモリ148に書き込み。変形エンジン147及び補整エンジン149は、それぞれ、変形用メモリ146及び補整用メモリ148に書き込まれたデータを用いて、二次利用範囲と対応する全てのピクセルデータの加工及び補整を行う構成であっても良い。
又は、二次利用範囲に含まれる各画素に対応するP値のうち、値が1のものの総数と、値が0のものの総数を比較し、値の大きい方のP値に従って、加工及び補整に用いられるデータを選択し、各メモリに1度だけ書き込むとしても良い。
(4)各実施の形態において、合成エンジンは、合成バッファから合成途中画像データ(実施の形態2においては、これに加えて、形式フラグ群)を読み出し、合成処理を行っているが、合成制御部から受け取った透過率が「0」の場合、読み出しは行わず、合成途中画像データのうち、合成対象範囲に対応する部分を、受け取った画像データにより上書きする構成であっても良い。
例えば、YUV形式には、データのまとめ方が異なるパックド方式とプラナー方式の2種類の方式がある。さらに、データの間引き方によりYUV420、YUV422など数種類の形式がある。
(6)実施の形態2において、形式変換部242は、入力された補整済画像データのデータ形式を、R8G8B8形式に変換しているが、これに限定されるものではない。
(7)実施の形態3では、説明を容易にするために、画像合成装置300は、複数の画像データをそのまま又は拡大して合成する装置であるとして説明してきた。しかし、他の実施の形態同様に、拡大以外にも、縮小、反転、回転などの加工を施した後合成するとしても良い。この場合、属性ビットは、8ビット以下のデータであって、各ビットが、それぞれの処理の有無を示す。
(8)上記の実施の形態1、2、4では、Pの値は合成前の画像データのデータ形式を示しており、実施の形態3では、合成前の加工及び画質補整処理の有無を示しているがこれに限定されるものではない。
(9)上記の実施の形態1〜4及び変形例では、各画像データは、画像合成装置内のメモリに記憶されているが、これに限定されるものではない。
例えば、入力部は、可搬型記憶媒体を装着する機構及び記録装置を接続する機構を備え、利用者は、画像合成装置内のメモリ、外部の記録媒体及び記録装置に記憶されている画像データの中から、合成の対象となる画像データを選択する構成であってもよい。
また、上記の実施の形態及び変形例では、画像合成装置が合成画像データを生成し、さらに、加工画像データを生成しているが、加工画像データを外部機器又は、記録媒体などへ出力し、外部機器が合成画像データを基に加工画像データを生成しても良い。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(14)また、上記実施例におけるメモリカード、SIMカードの機能ブロックの全てが集積回路であるLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。また、機能ブロックの全てに限らず一部がLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応などが可能性として有り得る。
101 メモリ
102 表示部
103 入力部
104 主制御部
105 画像処理部
141 合成制御部
142 形式変換部
143 合成エンジン
144 合成バッファ
146 変形用メモリ
147 変形エンジン
148 補整用メモリ
149 補整エンジン
Claims (18)
- 複数の画像データを合成して合成画像データを生成する画像合成装置であって、
合成対象となる複数の対象画像データと、各対象画像データの生成時におけるコード化に係る属性情報とを取得する取得手段と、
取得した複数の前記対象画像データを合成して前記合成画像データを生成する合成手段と、
前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に各属性情報を対応付ける対応付手段と
を備えることを特徴とする画像合成装置。 - 前記複数の対象画像データは、それぞれ、異なるデータ形式の入力画像データを、何れか一つのデータ形式に統一して生成され、
前記取得手段は、各対象画像データと対応する入力画像データのデータ形式を示す前記属性情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。 - 前記複数の対象画像データの何れかは、入力画像データを加工して生成されたものであって、
前記取得手段は、各対象画像データの加工履歴を示す前記属性情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。 - 前記合成画像データにおいて、2以上の対象画像データと対応する部分の少なくとも一部が重複する場合、
前記対応付手段は、前記合成画像データから生成される合成画像上において、前記一部に相当する領域の最前面に表示される対象画像と対応する対象画像データの属性情報を前記一部に対応付ける
ことを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。 - 前記合成画像データは、複数のピクセルデータから構成され、
前記対応付手段は、前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分を構成する各ピクセルデータそれぞれに、該当する属性情報を対応付ける
ことを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。 - 前記対応付手段は、
16ビットの偶数倍のビット数を1単位としてデータを記憶する記憶部と、
1ピクセルデータのビット長及び前記属性情報のビット長との和が16ビットの偶数倍になるようなビット長の補完データを生成する補完部と、
前記記憶部に、前記合成画像データを構成する各ピクセルデータと、当該ピクセルデータに対応する属性情報と前記補完データを連続して書き込む書込部とを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の画像合成装置。 - 前記属性情報は、対応する対象画像データの生成時におけるコード化に係る特性を示す最小ビット数のデータであって、
前記対応付手段は、
データを記憶する記憶部と、
前記合成画像データを構成するピクセルデータ群と、各ピクセルデータに対応する属性情報群とを前記記憶部に書き込む書込部とを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の画像合成装置。 - 前記対応付手段は、
データを記憶する記憶部と、
前記合成画像データにおける各対象画像データと対応する部分を示す部分情報を生成する生成部と、
各部分情報及び対応する属性情報を、前記記憶部に書き込む書込部とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。 - 前記合成手段は、
各属性情報に基づき加工アルゴリズムを選択する選択部と、
選択された加工アルゴリズムに基づき各属性情報と対応する対象画像データを加工する加工部と、
加工後の対象画像データ群を合成する合成部と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。 - 前記画像合成装置は、さらに、
前記合成画像データに対する加工指示を受け付ける受付手段と、
前記合成画像データのうち、前記加工指示の対象となる部分に対応する前記属性情報を基に、加工アルゴリズムを選択する選択手段と、
選択された加工アルゴリズムに従って前記合成画像データを加工する加工手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。 - 前記選択手段は、
前記加工指示の対象となる範囲内の1のピクセルデータに対応する前記属性情報を検出する検出部と、
検出した属性情報に対応する加工アルゴリズムを選択する選択部と、
前記加工指示の対象となる範囲内の全てのピクセルデータに関して前記検出及び選択の繰返しを指示する繰返制御部と
を含み、
前記加工手段は、選択された加工アルゴリズムに従い、前記加工指示の対象となる範囲内の各ピクセルデータを加工する
ことを特徴とする請求項10に記載の画像合成装置。 - 前記加工指示は、所定の画素を示す位置情報を含み、
前記選択手段は、前記合成画像データのうち、前記位置情報の示す画素に表示されるピクセルデータと対応する前記属性情報に基づいて前記加工アルゴリズムを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載の画像合成装置。 - 前記選択手段は、前記加工指示の対象となる部分の全てのピクセルデータに対応する前記属性情報を検出し、検出した属性情報群のうち、最多数を占める属性情報に基づいて、前記加工アルゴリズムを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載の画像合成装置。 - 複数の画像データを合成して合成画像データを生成する画像合成装置と、合成画像データを加工して加工画像データを生成する加工装置とから構成される画像データ利用システムであって、
前記画像合成装置は、
合成対象となる複数の対象画像データと、各対象画像データの生成時におけるコード化に係る属性情報とを取得する取得手段と、
取得した複数の前記対象画像データを合成して前記合成画像データを生成する合成手段と、
前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に各属性情報を対応付ける対応付手段とを備え、
前記加工装置は、
前記合成画像データを取得するデータ取得手段と、
前記合成画像データに対する加工指示を受け付ける受付手段と、
前記合成画像データのうち、前記加工指示の対象となる部分に対応する前記属性情報を基に、加工アルゴリズムを選択する選択手段と、
選択された加工アルゴリズムに従って前記合成画像データを加工する加工手段とを備える
ことを特徴とする画像データ利用システム。 - 複数の画像データを合成して合成画像データを生成する画像合成装置において用いられる画像合成方法であって、
合成対象となる複数の対象画像データと、各対象画像データの生成時におけるコード化に係る属性情報とを取得する取得ステップと、
取得した複数の前記対象画像データを合成して前記合成画像データを生成する合成ステップと、
前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に各属性情報を対応付ける対応付ステップと
を含むことを特徴とする画像合成方法。 - 複数の画像データを合成して合成画像データを生成する画像合成装置において用いられる画像合成プログラムであって、
合成対象となる複数の対象画像データと、各対象画像データの生成時におけるコード化に係る属性情報とを取得する取得ステップと、
取得した複数の前記対象画像データを合成して前記合成画像データを生成する合成ステップと、
前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に各属性情報を対応付ける対応付ステップと
を含むを特徴とする画像合成プログラム。 - 前記画像合成プログラムは、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されている
ことを特徴とする請求項13に記載の画像合成プログラム。 - 複数の画像データを合成して合成画像データを生成する画像合成装置に搭載される集積回路であって、
合成対象となる複数の対象画像データと、各対象画像データの生成時におけるコード化に係る属性情報とを取得する取得手段と、
取得した複数の前記対象画像データを合成して前記合成画像データを生成する合成手段と、
前記合成画像データのうち、各対象画像データと対応する部分に各属性情報を対応付ける対応付手段と
を備えることを特徴とする集積回路。
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