JPWO2008038649A1 - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ミラーサイズを確保しつつ光走査装置全体の大きさを小さくすることができる光走査装置を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明の光走査装置は、基板と、基板に連結された捻れ梁部と、捻れ梁部により支持されるミラー部と、基板を振動させる駆動源と、ミラー部に光を投射する光源とを備え、ミラー部は駆動源によって基板に加えられる振動に応じて共振振動し、光源からミラー部に投射される光の反射光の方向がミラー部の振動に応じて変化する光走査装置において、ミラー部を支持する捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数に分布を持たせることを特徴としている。

Description

本発明は、光ビームの走査によりスキャンを行う光スキャナに関し、特に捻れ梁(トーションバー)に支持された微小なミラーを揺動させて光ビームを偏向させる構成の光走査装置に関するものである。
近年におけるレーザ光等の光ビームを走査する光スキャナは、バーコードリーダ、レーザープリンタ、ヘッドマウントディスプレー等の光学機器、あるいは赤外線カメラ等入力デバイスの光取り入れ装置として用いられている。この種の光スキャナとして、シリコンマイクロマシニング技術を利用した微小ミラーを揺動させる構成のものが提案されている。例えば、特開平7−65098(特許文献1)に記載のものが知られている(以下「従来技術1」という。)。この光スキャナは、図19に示すように、光源100から照射される光をミラー部101で反射して被検出体102に照射し、該ミラー部101を振動させることによって被検出体102の所定方向に光を走査する光スキャナにおいて、片持ち梁状に各一端を固定端として併設された2個の曲げ運動を行う駆動源103と、該2個の駆動源103の自由端側同士を連結する連結部材104と、該連結部材104の中央部から延出されたねじり変形部材105と、該ねじり変形部材105に設けられたミラー部101とを備え、該ミラー部101の重心がねじり変形部材105のねじり中心軸上に位置せしめられていることを特徴とし、例えば、該2個の駆動源103が圧電材料を貼り付けたバイモルフ構造で駆動され、逆位相で振動することで、ねじり変形部材105に捻り振動を誘起し、ねじり変形部材105の共振周波数で駆動することにより、大きな振幅で該ミラー部101を振動させることを可能にしている。
また、特開平4−95917(特許文献2、以下「従来技術2」という。)に記載の光スキャナは、図20に示すように、曲げ変形モードとねじれ変形モードの2つの弾性変形モードをもつ振動子110の一面をミラー面111とし,この振動子110を2つのモードのそれぞれの共振周波数で振動させ,振動子110のミラー面111に向けて投射された光ビームをそのミラー面111で反射させて2方向に光を走査し、振動子110を一方のモードで振動させれば一次元走査光スキャナとなる。
また、シリコンマイクロマシニング技術を利用した微小ミラーを揺動させるための光スキャナとして特開平10−197819号公報(特許文献3)に記載のものが知られている(以下「従来技術3」という。)。
この光スキャナは、図21に示すように、光を反射するための板状のマイクロミラー121と、一直線上に位置してマイクロミラー121の両側を支持する一対の回転支持体122と、一対の回転支持体122が接続され、ミラー121の周辺を囲う枠部123と、枠部123に並進運動を加える圧電素子124とを備え、かつ、一対の回転支持体122を結ぶ直線上以外の場所にミラー121の重心を位置させた構成となっている。
圧電素子124に電圧を加えると、圧電素子124は伸縮を行い、Z軸方向に振動し、この振動は枠部123に伝達される。マイクロミラー121は、駆動された枠部123に対して相対運動を起こし、Z軸方向の振動成分がマイクロミラー121に伝えられると、マイクロミラー1はX軸回転支持体2で成す軸線に対して左右非対称の質量成分を持つので、X軸回転支持体122を中心にマイクロミラー121に回転モーメントが生じる。このようにして、圧電素子124によって枠部3に加えられた並進運動は、マイクロミラー1のX軸回転支持体2を中心とした回転運動に変換される。
また、図22に示すように、振動子131において可動部132の両側からはり部133、133が互いに反対方向にのび、固定部136の2つの腕部134、134につながっており、固定部136の腕部134、134にはそれぞれ圧電薄膜135、135が設けられ、これらの圧電薄膜135、135は高次振動周波数を含む同じ信号により駆動されるようにした光走査装置が特開平10−104543号公報(特許文献4参照。以下「従来技術4」という。)に記載されている。
特開平7−65098号公報 特開平4−95917号公報 特開平10−197819号公報 特開平10−104543号公報
上記、先行技術である光走査装置を用いて、小型・携帯型のレーザープロジェクターなどを実現しようとする場合、上記光走査装置をレーザー光源や他の光学系とコンパクトに配置する必要があり、できうる限り、小型の設計にすることが重要となる。このため、上記光走査装置をSiマイクロマシンニングなどで、微小化することは可能だが、一方で、1ミラー走査によるレーザープロジェクター方式の場合、ミラーサイズが光学的な開口幅を決めるため、これが小さくなりすぎると投影面上でのスポットサイズが小さくできず、結果、画像の解像度が大きく低下する。このため、ミラーサイズは、少なくとも1mmφ以上必要とされ、用途によっては5mm角以上の面積が必要とされる。この場合、光走査装置の捻れ共振を生じさせる構造部分の大きさは、ミラーサイズにこのミラー部を支えるヒンジ長さが加わるため、少なくとも5mm角以上、場合によっては1cm以上の大きなものとなり、装置の小型化を阻害してきた。このことは、光走査装置の走査角を30°以上と大きく取ったり、また、2次元走査の垂直走査に用いられる共振周波数100Hz以下の低速走査の光走査装置の場合、装置設計上、コンパクト化を阻害する、深刻な問題となる(以下「課題1」という。)。
また、捻れヒンジの長さが比較的短くなる10kHz以上に共振周波数をもつ光走査装置の設計に於いても、これを大きな駆動力で共振させ、20°以上の大きな振れ角でミラー部を走査した場合、単位長さあたりの捻れ梁の捻れ角度が大きくなるため、捻れ梁の材料が金属材料などの場合、金属疲労により急激に性能劣化を起こすという問題点があった。また、捻れ梁がSi単結晶などの脆性材料の場合、大きな走査角度を実現するためには、単位長さあたりの捻れ角度に制限があるため、ヒンジ長さを比較的長く設計する必要があり、どうしてもミラー共振構造部あるいは光走査装置全体の大きさを小さくすることは、設計上困難であった(以下「課題2」という。)。
この共振周波数fは、例えば、従来技術1のねじり変形部(捻れ梁部)のばね定数をk,回転軸(Y軸またはZ軸)のまわりのモーメントをIとすると,振動子1における共振周波数fは次式で表される。
Figure 2008038649
弾性変形部の曲げ変形モード(θB 方向)におけるばね定数をkB、ねじれ変形モード(θT 方向)におけるばね定数をkT とする。これらのばね定数kB、kT を式1のばね定数kと置きかえると、式1は曲げ変形モードにおける共振周波数fB、ねじれ変形モードにおける共振周波数fT を表すものとなり、曲げ変形モードにおけるばね定数kB は次式で表される。
Figure 2008038649
ここでEはヤング率,wは弾性変形部の幅(Y方向の長さ),tは弾性変形部の厚さ(X方向の長さ),Lは弾性変形部の長さ(Z方向の長さ)である。
ねじれ変形モードにおけるばね定数kT は次式で表される。
Figure 2008038649
ここでGは横弾性係数,βは断面形状に関する係数である。式3において,より一般的にはwは弾性変形部の断面の長辺の長さを、tは同断面の短辺の長さを表す。
ばね定数kが変化することにより,振動子の共振周波数が変化することが式(1)から分かる。
また、実際上のレーザープロジェクターやバーコードリーダーなど、上記光走査装置を用いたデバイスでは、2次元走査の必要性や、小型化するために上記光走査装置自身の大きさを小さくするだけでなく、これに光路変更のため反射ミラーなどを様々に組合せた設計を行う必要があるが、各部ミラーごとに反射するたびに、その吸収率だけ全体の光量が低下し、投影される画像や光ビームの輝度が低下することになり、特に携帯型のデバイスに応用するに際して、光源光量の増加、ひいては、電源容量の確保が大きな問題になっていた(以下「課題3」という。)。
また、上記した従来技術4の光走査装置では、可動部132の振れ角が大きくとれないという欠点があった。
すなわち、フレーム部から出た2本の捻じれ梁を支持する2本の幅の細い片持ち梁部分に圧電膜を形成すると、この部分の剛性が増加し、圧電膜に誘起された振動が、効率よく捻り梁部に伝達されず、結果、ミラーの捻じれ振動が小さくなる。また、2つの片持ち梁部とその上に形成される圧電膜とで構成される振動源部分の振動特性を正確に一致させないと、ミラーの捻じれ振動の振動振幅が抑制されるのと同時に、捻じれ振動以外の振動モードが重畳し、正確なレーザービームの走査が実現できない。さらに、ミラーの駆動力を増加させるため圧電膜部分の面積を大きくするには、上記片持ち梁部の幅を大きくする必要が有り、このため同片持ち梁部に2次元的な不要の振動モードを発生させ、ミラーの捻じれ振動の振動振幅が抑制されるのと同時に、捻じれ振動以外の振動モードが重畳し、正確なレーザービームの走査が実現できないなどの問題がある。また、上記片持ち梁の幅が細く制限されるため、この部位に形成された圧電膜を駆動するための上部電極の形成は、幅が細いため容易でなく、量産時の歩留まりに大きく影響するなどの問題点があった(以下「課題4」という。)。
図23は、従来技術4の場合と同様のもので、フレーム部から出た2本の捻じれ梁を支持する2本の幅の細い片持ち梁部分に圧電膜を形成する構成となっており、ミラー部走査角度の駆動効率をシミュレーション計算により調べたものである。y=0の面を対称面とし,半分のみモデル化した。
図24に、図23に示すフレーム部から出た2本の捻じれ梁を支持する2本の幅の細い片持ち梁部分に圧電膜を形成する構成のミラーの振れ角を示す。駆動電圧は1Vとし、圧電体の電気特性は、典型的なパラメータであるPZT−5Aの特性、スキャナーフレーム本体の材質はSUS304の特性を用いた。ミラー部の振れ角は、0.63度と小さいものであった。
本発明は、ミラーサイズを確保しつつ光走査装置全体の大きさを小さくすることができる光走査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、効率的にミラー部に捻れ振動を発生することができる光走査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の光走査装置の基本的事項について図を参照しながら以下に説明する。
まず、図1に本発明の対象となる光走査装置の基本構成を示す。
図1において、基板10は、例えば、板材をエッチングあるいはプレス加工等により、ミラー部11及び捻れ梁部12を残して中抜きされた形状に作製されており、ミラー部11は基板10に連結された捻れ梁部12、12により両側から支持され、また、捻れ梁部12、12の外側端はそれぞれ片持ち梁部14に支持される構造となっている。
また、基板10は、例えば、その一端が支持部材13に片持ち状に支持されている。
本明細書において、基板10とは、ミラー部11、捻れ梁部12を除く装置のフレーム構造部を指しており、片持ち梁部14を含むものである(以下、基板10をフレーム構造部ということがある。)。なお、基板10のうち、片持ち梁部14を除いた部分を基板本体20という。
基板10と捻れ梁部12との連結部から離れた基板10の一部に、エアロゾルデポジション法(以下、「AD法」と略す場合がある。)、スパッタリング法あるいはゾル−ゲル法等の薄膜形成技術を用いて、あるいはバルク材の圧電薄板を張り付けて、光走査駆動用圧電膜15を形成し、電源16から光走査駆動用圧電膜15上の上部電極17及び下部電極としての基板10に電圧を印加すると光走査駆動用圧電膜15が圧電振動し、基板10に板波あるいは振動を誘起し、これを利用してミラー部11に捻れ振動を生じさせることにより、簡単な構造で効率的にミラー部11に捻れ振動を発生することができる。
この場合、光走査駆動用圧電膜15が基板10を振動させる駆動源となる。
駆動源である光走査駆動用圧電膜15に電圧を印加した状態でミラー部11に光源18から光ビームを照射すると、ミラー部11が振動するため、ミラー部11で反射した光は一定の振れ角で振動する。
図1に示す本発明の対象となる光走査装置の基本構成において、まず上記課題1を解決するため、本発明は、図2(b)に示すように、捻れ梁部12を囲むようにミラー部11を伸ばすか、あるいは、ミラー部11の内側に捻れ梁部12の軸方向と平行に切り込みを入れることで、捻れ梁部12をミラー部11内側まで伸ばし、実質、ミラー部11と捻れ梁部12の全長を代えることなく、ミラーサイズを大きく取れるようにする。このときミラー部11と捻れ梁部12を切り分ける切り込み部の面積分だけ、反射光量を損失することになるが、この切り込み幅は、機械的に連結されていなければ良く、この部分の面積をミラー面積全体に比較して小さくすることは容易で、光量減少は問題にならない。例えば、このミラー面上に投影される光スポット径の10%以下に設定して於けば、実用上、光量損失は殆ど無視できる。
なお、図2(a)は従来装置を示している。
また、課題2を解決するため、本発明は、図3に示すように、ミラー部11を支持する捻れ梁部12の軸方向のばね定数に分布を持たせること、すなわち、長手方向においてばね定数を変化させることで、捻れ梁部12のばね定数に分布を持たない場合と比較し、共振周波数と走査角度双方において、捻れ梁部12の長さを短く設計できる。
なお、本明細書において、捻れ梁部のばね定数の変化には、捻れ梁部の形状を変えることによりばね定数が変化するものも含まれる。
また、課題3を解決するため、本発明は、図4に示すように、ミラー部11を支持する捻り梁部12をステンレスなどの金属材料や樹脂材料の様な塑性変形する素材で構成し、塑性変形をさせて、捻り梁部12を支持する基板10に対して、ミラー部11を角度をつけた位置で調整、固定することにより、反射ミラーを使うことなく、ミラー部11に入射し、走査する光ビームに偏向角を与えることができ、構造上、上記光走査装置を小型に設計できる。
また、課題4を解決するため、本発明は、振動源である圧電膜(体)をフレーム部に1つ形成することにより、2つの片持ち梁部の剛性を下げ、効率よくミラーの捻じれ振動を誘起すると同時に、ミラーを駆動する振動源を一つにすることで、上記、振動源の不均等などに起因する不要な振動モードの誘起ならびに振幅低下の問題を解消する。また、このように振動源となる圧電膜形成部分とミラーならびにミラー部を支持する捻れ梁部から構成されるミラー捻れ振動部を上記2つの片持ち梁部で分離することにより、駆動源の圧電膜の面積を片持ち梁部の幅に関係なく自由に設定でき、ミラー捻れ振動部により効率的に大きな駆動力を投入することが可能となり、さらに、圧電膜駆動用の電極形成も容易になり、工業的生産における歩留まりを向上することが可能となる。
図5は、本発明に係る振動源である圧電膜15を基板10に1つ形成する構成の光走査装置を、y=0の面を対称面とし,半分のみモデル化した平面図である。
光走査装置の基本構成となるミラー部11の寸法や捻れ梁部12の寸法、捻れ梁部12のミラー部11への取り付け位置(ミラー部の重心位置)、基板10の形状ならびにその支持方法、さらに圧電膜15の厚みや膜面積の合計値も同じにしてある。違いは、圧電膜15の形成位置だけである。
図6に、図5に示す装置のミラー部11の振れ角を示す。駆動電圧は1Vとし、圧電体の電気特性は、典型的なパラメータであるPZT−5Aの特性、スキャナーフレーム本体の材質はSUS304の特性を用いた。基本的に、図16に示す従来技術4と図5に示す本発明の共振周波数はほぼ同じだが、ミラー部11の振れ角は、従来技術4のものでは0.63度であるのに対し、図5に示す本発明によるものでは2.69度(30V換算で80.7度)と、4.3倍程度大きく振れることが確認された。
尚、ミラーの走査振幅を大きくするために、基板に配置される振動源を複数もう於けることも可能であるが、この場合、振動源の特性や取り付け位置、接着、成膜による取り付け状態のバラツキのため、基板部にミラー部を支持する捻れ梁に垂直方向の対称軸に対し非対称な2次元振動が誘起され易くなり、ミラーの捻れ振動による光ビームの走査精度は低下する。これに対し本発明では、振動源が一つでも効率よくミラー部に捻れ振動を誘起し、光ビームの走査ジッターの低減と製品のバラツキを大幅に抑えることができる。
図1に示す本発明のようなミラー部11から離れた位置で発生させた振動エネルギーを効率よくミラー部11の捻り振動になるエネルギーとして伝達するには、主にミラー部11の重量と捻り梁部12のバネ定数で決定されるミラー部11の共振周波数(fm)とフレーム部自体の分割振動モードも含めた共振周波数(fb)とを大きくずらす必要が有る。ミラー部11の捻れ振動の共振周波数(fm)に合うように光走査装置の圧電膜15を駆動したとき、基板10にも共振モードが誘起されると、振動源で発生された振動エネルギーは、エネルギー保存則からミラー部11の捻れ振動と基板10の2次元分割振動に分配されることになる。従って、基板10の2次元分割振動に駆動源からの振動エネルギーが消費された分だけ、ミラー部11の捻れ振動の振幅(捻れ角度)は小さくなり、効率よく光走査装置を駆動することができない。また、基板10に不要な2次元分割振動が誘起されると、その先端に位置するミラー部11にも捻れ梁部12を回転軸とする純粋なねじれ振動以外の振動モードが重畳される場合もあり、直進走査性にすぐれた高精度の光走査を実現することができない。これに対して、本発明では、図7に示すようにミラー部に誘起される高次まで含む捻れ共振周波数a(fm(n):n=0,1,2,・・・・)が基板10に誘起される高次まで含む共振周波数b(fb(n):n=0,1,2,・・・・)と重ならないように設計される。
本発明による光走査装置は、基本構造として、図1に示す薄板状の基板10がミラー部11と反対側で、支持部材13により片持ち支持された構造になっており、このため光走査装置の全体に上下の外乱振動が加わると、光走査装置全体が振動し、ミラー部11で反射、走査される光ビームは、この振動の影響を受け不安定に振動し、正確な光走査が保証できない問題点があった。従って、携帯機器などでの実用的な応用を想定すると、この光走査装置全体が片持ち構造で不安定なことを改善する必要が有る。
そこで、本発明では、図8に示すように、片持ち支持されている光走査装置全体を囲むように配置された剛性の高い基板固定フレーム22に、幅の細い基板接続用梁23で、光走査装置を支持部材13による支持部から離れた位置で固定する。
このとき、基板接続用梁23の固定位置によって光走査装置自体の共振状態が変化し、ミラー部11の走査角度や共振周波数が影響を受ける。
図9、図10は、この様子を調べたもので、図9−aに示すように、ミラー部11が捻り共振している時に振動の腹に近い振動振幅が大きい片持ち梁部14の付け根で、基板接続用梁23により光走査装置を固定すると、ミラー部11の走査振幅は、固定されていない場合の約55°の走査振幅に対し、約17°と大幅に低下する。これは、光走査装置の外縁部で振動振幅の大きな箇所を固定し、その振動を抑制すると、光走査装置基板10全体の振動モードを変化させ、結果、ミラー部11の捻れ振動に効率よくエネルギーを伝えられなくなるためである。
これに対して、図10に示す基板接続用梁23で接続されていない状況で、ミラー部11が捻り共振している時に、光走査装置基板10の縁部分(図10の符号24で示された箇所)のZ軸方向の振動振幅が最小となる節25近傍の箇所で、図9−dに示すように基板接続用梁23で接続固定した場合は、ミラー部11の走査振幅は、約55°と基板固定フレーム22に固定しない場合よりもむしろ若干大きな走査振幅となる。この場合は、光走査装置基板10全体の振動モードを変化させないので、固定していない場合とほぼ等価な共振状態を維持でき、基板接続用梁23による光走査装置基板10固定のミラー部11の走査振幅への影響は、最小となる。
従って、光走査装置の外縁部で、ミラー共振時に振動の節あるいは、振動振幅が最も小さく、かつなるべく光走査装置支持部材13から遠い箇所で、基板接続用梁23により光走査装置を固定すると、ミラー部11の走査振幅を減衰させることなく、光走査装置を外乱振動に対し安定に支持することができる。
以上の本発明による光走査装置の光ビームの走査ジッタと走査ウォブル(ビーム走査速度の安定性)を、エーエルティー株式会社製:MEMSスキャナ計測システム[ALT−9A44]で評価したところ、従来のシリコン製MEMS光スキャナー(日本信号製)が走査ジッタが、Jp-p:0.2〜0.3%であるのに対し、本発明の光走査装置は、金属材料で構成されているにもかかわらず、走査共振周波数6kHz、16kHz、24kHzに対し、Jp-p:0.06%以下 と一桁小さく、従来ポリゴンミラー方式に相当する高精度な光ビーム走査を実現できている。また、従来ポリゴンミラー方式では、走査ウォブルが、Wp-p :30〜40秒程度有り、f−Θレンズなどで補正をかけ、値を1桁下げる必要が有るが、本発明による光走査装置では、走査ウォブルが、Wp-p :5秒以下と、一桁低い値となっており、補正レンズ系なしで高安定なビーム走査速度を実現できており、小型、低コスト化を容易に可能とする。以上の測定結果から、本発明による光走査装置は、レーザプリンターなどに使用できる高い光ビーム走査精度が得られていることが明らかである。
本発明は、以下のような優れた効果を奏する。
(1)ミラー部を支持する捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数に分布を持たせることにより、捻れ梁部のばね定数に分布を持たない場合と比較し、共振周波数と走査角度双方において、捻れ梁部の長さを短く設計できる。
(2)ミラー部を支持する捻れ梁部の実質長を捻れ梁部両端のミラー部端面と基板との間隔より長くすることから実現することにより、ミラー部と捻れ梁部の全長を代えることなく、ミラーサイズを大きく取ることができる。
(3)ミラー部を初期セット位置から捻れ梁部の支持軸回りに回動し、捻れ梁部に塑性変形を与えることによりミラー部を任意の位置にセットすることにより、ミラー部を角度をつけた位置で調整、固定でき、反射ミラーを使うことなく、ミラー部に入射し、走査する光ビームに偏向角を与えることができ、構造上、上記光走査装置を小型に設計できる。
(4)ミラー部の重量と捻り梁のバネ定数で決定されるミラー部の共振周波数と基板の共振周波数とを大きくずらすことにより、ミラー部から離れた位置で発生させた振動エネルギーを効率よくミラー部の捻り振動になるエネルギーとして伝達することができる。
(5)基板本体及び片持ち梁部を囲むように基板固定フレームを配置して基板本体の固定端部側で固定するとともに、基板本体と基板固定フレームとを支持部材から離れた位置で、かつ、基板振動の最小振幅の近傍において基板接続用梁で接続することにより、ミラー部の走査振幅を減衰させることなく、光走査装置を外乱振動に対し安定に支持することができる。
本発明の対象となる光走査装置の基本構成を示す斜視図である。 本発明に係る実施例1を説明する平面図であり、図2(a)は従来の光走査装置を、図2(b)は実施例1の光走査装置を示す。 ミラー部を支持する捻れ梁部の軸方向のばね定数に分布を持たせた状態を説明する模式図である。 本発明に係る実施例6を説明する斜視図であり、ミラー部を支持する捻り梁部を塑性変形をさせて、捻り梁部を支持する基板に対してミラー部を角度をつけた位置で調整、固定した状態を示すものである。 本発明に係る圧電膜を基板本体に1つ形成する構成の光走査装置を、y=0の面を対称面とし、半分のみモデル化した平面図である。 図5に示す装置のミラー部の振れ角を示す図である。 本発明に係る光走査装置の基板及びミラー部の共振周波数を示す図である。 本発明に係る基板本体及び片持ち梁部を囲むように基板固定フレームを配置した装置の平面図である。 基板と基板固定フレームとを接続する基板接続用梁の位置を変化させた場合のミラー振れ角を説明する図である。 基板と基板固定フレームとが基板接続用梁で接続されていない状況で、ミラー部が捻り共振している時の基板の縁部分の共振振幅の状態を説明する説明図である。 本発明に係る実施例2を説明する平面図である。 本発明に係る実施例2の変形例を説明する平面図である。 本発明に係る実施例2の変形例を説明する平面図である。 本発明に係る実施例3を説明する平面図である。 捻れ梁部の捻りによる偏向角の増加とミラー部の走査角度との関係を示す図である。 捻れ梁部の捻りによる偏向角の増加とミラー部の捻れ共振周波数との関係を示す図である。 本発明に係る実施例4を説明する斜視図である。 本発明に係る実施例4の変形例を説明する斜視図である。 従来技術1を説明する図である。 従来技術2を説明する図である。 従来技術3を説明する図である。 従来技術4を説明する図である。 従来技術4の場合と同様のものであって、y=0の面を対称面とし、半分のみモデル化した図である。 図23に示す構成の装置のミラー部の振れ角を示す。
符号の説明
10 基板
11 ミラー部
12 捻れ梁部
13 支持部材
14 片持ち梁部
15 光走査駆動用圧電膜
16 電源
17 上部電極
18 光源
20 基板本体
22 基板固定フレーム
23 基板接続用梁
24 基板の縁部分
25 基板振動の振幅最小位置
本発明に係る光走査装置を実施するための最良の形態を実施例に基づいて図面を参照して以下に説明する。
図2は、本発明に係る実施例1を説明する平面図であり、図2(a)は従来の光走査装置を、図2(b)は実施例1の光走査装置を示している。図2においては、基板10を支持する支持部材および光走査駆動用圧電膜15に電圧を印加する電源は省略されている。
図2(b)において、捻れ梁部12を囲むようにミラー部11を伸ばすか、あるいは、ミラー部11の内側に捻れ梁部12の軸方向と平行に切り込みを入れることで、捻れ梁部12をミラー部11内側まで伸ばし、実質、ミラー部11の大きさや共振周波数を図2(a)のものと変化させることなく、ミラー部11と基板10との間隔を図2(a)のものと比較して短くでき、その結果、光走査装置全体の小型化を図ることができるようにしたものである。
実験では、ミラー部11の捻れ共振周波数(500〜600Hz)と走査角度(100°)を殆ど変更することなく、図2に示されるように、ミラー部11を両側で支持する2つの捻れ梁部12、12の外側端を結ぶ長さを16mmから12mmへと約25%小さくすることができ、光走査装置の小型設計に有効であった。
図11は、本発明に係る実施例2を説明する平面図であり、基板10を支持する支持部材および光走査駆動用圧電膜、電源等は省略されている。
図11において、上記ばね定数の分布の与え方として、図右上に示すように、捻れ梁部12の一部をバネ状のジグザグ構造にし、共振周波数と走査角度双方において捻れ梁部12のばね定数に分布を持たない図中央上の場合と比較し、2つの捻れ梁部12、12の外側端を結ぶ長さを短く設計できるようにした実施例である。
この場合、各捻れ梁部12の両端を結ぶ直線長さを一定に考えると、実質上の捻れ梁部12自体の長さが長くなることで、共振周波数を低減し、同時に走査角度を増加することが可能となる。また、図11下方の図表に示すように、同一の共振周波数で考えると、この実施例では、捻れ梁部12の両端を結ぶ直線長さを3mmから1mmへと約1/3にでき(■を参照)、その上で、走査角度は、20%程度増加でき(●参照)、光走査装置の全体サイズを小型化することができた。
図12に示すように各捻れ梁部12の両端を結ぶ直線長さを1mmで一定に考えると、ジグザグ構造が長くなることで、梁の長さは長くなることと同一な傾向を見せる。例えば、共振周波数を低減し、同時に走査角度を増加することが可能となる。この実施例では、捻れ梁部の両端を結ぶ直線長さを1mmで一定に考えると、ジグザグ構造の捻れ梁の実質長さを1mm(A参照)から3mm(B参照)、4.6mm(C参照)、長くすることで、走査角度はそれぞれ33%、51%程度増加でき、光走査装置の全体サイズを小型化することができた。
また、40°以上の高い走査角度を持っていながら共振周波数を微細に調節することが可能である。
図13の場合は、ジグザグ構造の位置を移動することで、共振周波数を微細に上下で調節することができるようにした実施例である。
この場合、各捻れ梁部12の両端を結ぶ長さ及び各捻れ梁部の実質長が一定で、センター部分のジグザグ構造の位置を中心がら片持ち梁部側に移動することで、共振周波数を低減し、同時に走査角度を低減することが可能となる。また、センター部分のジグザグ構造の位置を中心からミーラ部11側に移動することで、共振周波数を増加し、同時に走査角度を増加することが可能となる。この手法で50°以上の高い走査角度を持っていながら共振周波数を微細に調節することができる。
また、このとき、各捻れ梁部12の両端を結ぶ長さの単位長さあたり捻れ梁部12の各部の捻れ角度は、単純な棒状の捻れ梁構造の場合より小さくなり、捻れ梁部の材質が金属などの場合は、疲労特性が改善され、また、Si単結晶などの脆性材料の場合は、脆性破壊限界以上の大きな走査角度でミラー部を共振させることができる。
図14は、本発明に係る実施例3を説明する平面図であり、基板10を支持する支持部材および光走査駆動用圧電膜、電源等は省略されている。
図14は、上記ばね定数の分布の与えたかたとして、捻れ梁部12の一部の幅に分布を持たせることで、部分的に機械的剛性を高め、捻れ梁部12の全長を一定にしたまま、ミラー部11の捻れ共振周波数を増加させた実施例である。
図14の実験データでは、比較のために幅が一定のストレートな捻れ梁部12の長さを変えたときの共振周波数と走査角度データを示してある。両者を比較すると、上記捻れ梁部12の基板10支持部近傍を三角形にして捻れ梁部12の幅に分布を持たせた場合は、走査角度はほぼ一定に保たれている状態で、共振周波数を8.6kHzから12kHzまで約30%増加できる事が確認できた(矢印参照。)。この場合、捻れ梁部12の長さを極限まで短くした場合でも達成できない高い共振周波数を上記捻れ梁部12の基板10支持部近傍を三角形にして梁の幅に分布を持たせて実現できているのがわかる。
捻れ梁部12の片持ち梁部14支持部近傍に三角形の形象效果によって基板10側から伝達する振動エネルギーの伝達效率が強化される。これによって、走査角度はほぼ一定に保たれている状態で共振周波数を増加できるためには、三角形の高さが捻れ梁部12の全長の半分以下が望ましい。
図17は、本発明に係る実施例4を説明する斜視図であり、捻れ梁部12の長さ方向におけるばね定数の分布は、ミラー部11を支持する捻れ梁部12の材質を長さ方向において変化させることで、共振周波数或は走査角度を変化させた実施例である。
基板10の材質に対して、部分的に捻れ梁部12の材質を長さ方向において機械的剛性を0.7倍高めることで、走査角度はほぼ一定に保たれている状態で、共振周波数を増加することが可能となる。
また、基板10の材質に対して、部分的に捻れ梁部12の材質を長さ方向において機械的剛性を0.8倍弱くしすることで、共振周波数はほぼ一定に保たれている状態で、走査角度を増加することが可能となる。
図18は、本発明に係る実施例4の変形例を説明する斜視図であり、捻れ梁部12の長さ方向におけるばね定数の分布は、ミラー部11を支持する捻れ梁部12上の一部に捻れ梁部12の材質とは異なる材料を一体的に設けることで、共振周波数或は走査角度を変化させた実施例である。
捻れ梁部12の材質に対して、ミラー部11を支持する捻れ梁部12上の一部に捻れ梁部12の材質とは異なる材料として、機械的剛性が高い材質の材料(TiN, W、Al2O3)を一体的に設けることで、走査角度はほぼ一定に保たれている状態で、共振周波数を増加することが可能となる。特に、機械的剛性が高い材質の材料の厚みを調節することで、共振周波数を増加する側に微細に調節することようになる。また、捻れ梁部12上の一部に捻れ梁部12の材質とは異なる材料の位置及び大きさも共振周波数を微細に調節することようになる。
捻れ梁部12上に形成される捻れ梁部12とは異なる材料は、AD法により形成された厚膜が望ましい。
ショットピーニングとは、ショット材と呼ばれる粒径20μm〜1.3mm程度の硬質な小球を、投射装置により加速して噴射させ、被加工部品に高速で衝突させる冷間加工法である。ショットピーニングされた捻れ梁部12は、表面にはある粗さが形成されるが、表層部は加工硬化され、高い圧縮残留応力が付与されろことで、捻れ梁部12に部分的に機械的剛性を高めることで、走査角度はほぼ一定に保たれている状態で、共振周波数を増加することが可能となる。また、ショットピーニング材の材料及びショットピーニングされる位置及び大きさも共振周波数を微細に調節することようになる。
図4は、本発明に係る実施例6を説明する斜視図であり、ミラー部11を支持する捻り梁部12をステンレスなどの金属材料や樹脂材料の様な塑性変形する素材で構成し、塑性変形をさせて、捻り梁部12を支持する基板10に対して、ミラー部11を角度をつけた位置で調整、固定することにより、反射ミラーを使うことなく、ミラー部11に入射し、走査する光ビームに偏向角を与える実施例である。実験では、図4に示すように、金属捻れ梁部の塑性変形により、ミラー部11の基板10に対する偏向角度を0°から90°まで変化させても、共振状態を実現できることが確認された。
また、図15、図16に示すように、上記捻れ梁部12の捻りによる偏向角の増加は、ミラー部11の捻れ共振周波数に殆ど影響を与えないが、走査角度は、上記偏向角の増加に伴って減少する。

Claims (10)

  1. 基板と、基板に連結された捻れ梁部と、捻れ梁部により支持されるミラー部と、基板を振動させる駆動源と、ミラー部に光を投射する光源とを備え、ミラー部は駆動源によって基板に加えられる振動に応じて共振振動し、光源からミラー部に投射される光の反射光の方向がミラー部の振動に応じて変化する光走査装置において、ミラー部を支持する捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数に分布を持たせることを特徴とする光走査装置。
  2. 捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数の分布は、ミラー部を支持する捻れ梁部の実質長を捻れ梁部両端のミラー部端面と基板との間隔より長くすることからなることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数の分布は、ミラー部を支持する捻れ梁部の幅あるいは厚みを長さ方向において変化させることからなることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  4. 捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数の分布は、ミラー部を支持する捻れ梁部の材質を長さ方向において変化させることからなることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  5. 捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数の分布は、ミラー部を支持する捻れ梁部上の一部に捻れ梁部の材質とは異なる部材を一体的に設ける、または捻れ梁部上に長さ方向に材質の変化する部材を一体的に設けることからなることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  6. 捻れ梁部上の一部に一体的に設ける捻れ梁部の材質とは異なる部材は、エアロゾルデポジッション法により形成された厚膜であることを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
  7. 捻れ梁部の長さ方向におけるばね定数の分布は、ミラー部を支持する捻れ梁部に加えるショットピーニング加工に変化を持たせることからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光走査装置。
  8. 基板と、基板に連結された捻れ梁部と、捻れ梁部により支持されるミラー部と、基板を振動させる駆動源と、ミラー部に光を投射する光源とを備え、ミラー部は駆動源によって基板に加えられる振動に応じて共振振動し、光源からミラー部に投射される光の反射光の方向がミラー部の振動に応じて変化する光走査装置において、ミラー部を初期セット位置から捻れ梁部の支持軸回りに回動し、捻れ梁部に塑性変形を与えることによりミラー部を任意の位置にセットすることを特徴とする光走査装置。
  9. ミラー部の重量と捻り梁のバネ定数で決定されるミラー部の共振周波数と基板の共振周波数とを大きくずらすことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光走査装置。
  10. 基板本体及び片持ち梁部を囲むように基板固定フレームを配置して基板本体の固定端部側で固定するとともに、基板本体と基板固定フレームとを支持部材から離れた位置で、かつ、基板振動の最小振幅の近傍において基板接続用梁で接続することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の光走査装置。
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