JP6827601B1 - 光反射装置およびそれを備えた測距装置 - Google Patents

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Abstract

光反射装置(1)は、反射面(7)を有する反射体(3)と支持体部(21)と捻じれ駆動梁(17)と駆動部(23)とを備えている。捻じれ駆動梁(17)は、シリコン層(5a)と周波数特性調整膜(31)とを含む。シリコン層(5a)の一方の表面上に、絶縁膜(13)を介在させて金属配線(25)が形成されている。金属配線(25)を覆うように、絶縁膜(15)が形成されている。周波数特性調整膜(31)は、絶縁膜(15)に接するように形成されている。

Description

本開示は、光反射装置およびそれを備えた測距装置に関する。
レーザ距離センサまたは光スキャナ等の光走査を行う光反射装置では、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を適用したMEMSミラーが用いられている。そのMEMSミラーを駆動させるのに、電磁力、静電力または圧電効果を利用したMEMSミラーがある。MEMSミラーを捻じれ支持梁(捻じれ駆動梁)の回りに捻じれ駆動させることによって、光の走査が行われる。
このとき、捻じれ駆動の周波数を、MEMSミラーの固有の周波数に合わせた共振周波数に設定した光反射装置が知られている。捻じれ駆動の周波数を共振周波数に設定することで、MEMSミラーの捻じれ駆動に伴う変位を大きくすることができる。この種の光反射装置を開示した特許文献の一例として、特許文献1がある。
特許文献1では、シリコン基板を加工することによって形成されたミラーを、圧電素子によって、共振周波数に近い周波数をもって捻じれ駆動梁の回りに捻じれ駆動させる光反射装置が提案されている。
特開2011−013277号公報
共振周波数または共振周波数に近い周波数で駆動するMEMSミラーでは、捻じれ駆動梁の捻じれ変位に非線形性が存在すると、MEMSミラーの走査角度に依存して共振周波数が高周波側にシフトすることがある。
共振周波数が高周波側にシフトすると、共振周波数付近でMEMSミラーの変位が急激に変化するハードスプリング効果と呼ばれる非線形振動が発生する。強いハードスプリング効果では、高い周波数に向かって駆動周波数を掃引するアップ掃引と低い周波数に向かって駆動周波数を掃引するダウン掃引とで、捻じれ角が最大値となる駆動周波数のピーク周波数がシフトするヒステリシス現象が発生する。
ハードスプリング効果が存在すると、共振周波数付近においてMEMSミラーの駆動特性が急激に変化するため、安定した共振駆動を行うことが難しくなる。
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、一つの目的は、ハードスプリング効果が低減される光反射装置を提供することであり、他の目的は、そのような光反射装置を備えた測距装置を提供することである。
本開示に係る一の光反射装置は、反射体と支持体部と梁部と駆動部とを有する。反射体は、反射面を有する。支持体部は、反射体と距離を隔てて配置されている。梁部は、反射体と支持体部とを接続する。駆動部は、支持体部に対して、梁部を軸として、反射体を捻じれ駆動させる。梁部は、梁本体と周波数特性調整膜とを備えている。周波数特性調整膜は、梁本体に形成され、捻じれ駆動の周波数の非線形特性を調整する。梁本体が有する、周波数の非線形特性に起因するハードスプリング効果を、捻じれ駆動によって周波数特性調整膜に発生する、非線形特性の捻じれバネ定数に起因するソフトスプリング効果によって補償する。
本開示に係る他の光反射装置は、反射体と支持体部と梁部と駆動部とを有する。反射体は、反射面を有する。支持体部は、反射体と距離を隔てて配置されている。梁部は、反射体と支持体部とを接続する。駆動部は、支持体部に対して、梁部を軸として、反射体を捻じれ駆動させる。反射体が静止した状態における反射体の重心位置を第1位置とすると、梁部は、捻じれ駆動により、重心位置が、第1位置から反射面と交差する方向に離れた第2位置に変位する態様で、反射体を面外変位させる。面外変位の面外共振周波数は、捻じれ共振周波数以下である。
本開示に係る測距装置は、上記の光反射装置を備えた測距装置である。
本開示に係る一の光反射装置および他の光反射装置によれば、非線形性が低減された光反射装置が得られる。
本開示に係る測距装置によれば、上記の光反射装置を備えていることで、精度の高い距離の測定を行うことができる。
実施の形態1に係る光反射装置を示す斜視図である。 同実施の形態において、図1に示される断面線II−IIにおける断面図である。 同実施の形態において、図1に示される断面線III−IIIにおける断面図である。 同実施の形態において、図3に示される枠IV内の部分断面図である。 同実施の形態において、光反射装置の製造方法の一工程を示す、一部断面を含む斜視図である。 同実施の形態において、図5に示される枠VI内の部分断面斜視図である。 同実施の形態において、図5に示す工程の後に行われる工程を示す斜視図である。 同実施の形態において、図7に示す工程の後に行われる工程を示す斜視図である。 同実施の形態において、図8に示す工程の後に行われる工程を示す斜視図である。 同実施の形態において、図9に示される断面線X−Xにおける断面図である。 同実施の形態において、図9に示される断面線XI−XIにおける断面図である。 同実施の形態において、図9に示す工程の後に行われる工程を示す斜視図である。 同実施の形態において、図12に示される断面線XIII−XIIIにおける断面図である。 同実施の形態において、図12に示される断面線XIV−XIVにおける断面図である。 同実施の形態において、図12に示す工程の後に行われる工程を示す、図12に示される断面線XIII−XIIIに対応する断面線における断面図である。 同実施の形態において、図12に示す工程の後に行われる工程を示す、図12に示される断面線XIV−XIVに対応する断面線における断面図である。 同実施の形態において、非線形性を有していない光反射装置の駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 周波数特性調整膜が形成されていない比較例としての光反射装置の駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 周波数特性調整膜が形成されていない比較例としての光反射装置の静的な捻じれ角とトルクとの関係を示すグラフである。 同実施の形態において、周波数特性調整膜の捻じれ角とヤング率との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、非線形性を有していない光反射装置の捻じれ駆動梁に周波数特性調整膜を形成した光反射装置における駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、捻じれバネ定数変化と捻じれ角が最大値となるピーク周波数変化との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、図22に示すグラフのポイントP1における駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、図22に示すグラフのポイントP2における駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、図22に示すグラフのポイントP3における駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 実施の形態2に係る光反射装置における捻じれ駆動梁とその周辺の構造を示す第1の部分斜視図である。 同実施の形態において、光反射装置における捻じれ駆動梁とその周辺の構造を示す第2の部分斜視図である。 実施の形態3に係る光反射装置を示す斜視図である。 同実施の形態において、反射体の動作を説明するための、図28に示す断面線XXIX−XXIXにおける第1の断面図である。 同実施の形態において、反射体の動作を説明するための、図28に示す断面線XXIX−XXIXにおける第2の断面図である。 同実施の形態において、捻じれ共振周波数に対する面外共振周波数の比と、捻じれ角が最大値となるピーク周波数変化との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、図31に示すグラフのポイントP1における駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、図31に示すグラフのポイントP2における駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 同実施の形態において、図31に示すグラフのポイントP3における駆動周波数と捻じれ角との関係を示すグラフである。 実施の形態4に係る、光反射装置を備えた測距装置の構成の一例を示すブロック図である。 同実施の形態において、光反射装置を備えた測距装置の構成の他の例を示すブロック図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る光反射装置について説明する。図1に示すように、光反射装置1は、反射面7を有するMEMSミラーとしての反射体3と、支持体部21と、梁部としての捻じれ駆動梁17と、駆動部23とを備えている。支持体部21は、反射体3と距離を隔てて、反射体3を取り囲むように配置されている。捻じれ駆動梁17は、反射体3と支持体部21との間を接続する。駆動部23は、たとえば、電磁駆動であり、反射体3に形成された電磁駆動コイル27と、磁界29とを含む。駆動部23により、捻じれ駆動梁17を軸として、反射体3は支持体部21に対して捻じれ駆動する。
捻じれ駆動梁17の構造について具体的に説明する。後述するように、光反射装置1は、シリコン基板の上に絶縁膜を介在させてシリコン層が形成されたSOI(Silicon On Insulator)基板を加工することによって形成されている。図2に示すように、捻じれ駆動梁17は、梁本体および第1半導体層第1部としてのシリコン層5aと、周波数特性調整膜31とを含む。
シリコン層5aの一方の表面上に、絶縁膜13を介在させて金属配線25が形成されている。シリコン層5aの他方の表面上には、絶縁膜9が位置する。金属配線25を覆うように、絶縁膜15が形成されている。周波数特性調整膜31は、絶縁膜15に接するように形成されている。周波数特性調整膜31は、金属配線25と電気的に絶縁されている。
後述するように、周波数特性調整膜31は、反射体3(捻じれ駆動梁17)のハードスプリング効果を低減するための膜である。周波数特性調整膜31は、塑性変形を有する材料から形成されており、たとえば、有機材料または金属材料から形成されている。典型的な金属材料としては、たとえば、アルミニウム、銅、ニッケル、金、アルミニウム合金、銅合金、ニッケル合金、または、金合金等がある。これらの金属材料は、半導体装置の製造工程において、使用頻度の高い材料とされる。
次に、反射体3の構造について具体的に説明する。図3および図4に示すように、反射体3は、基板本体としてのミラー支持層11bと、第1半導体層第2部としてのシリコン層5bと、反射面7とを含む。シリコン層5bの一方の表面上に、絶縁膜13を介在させて電磁駆動コイル27が形成されている。電磁駆動コイル27は、電気抵抗が低い、たとえば、アルミニウムまたはアルミニウム合金等から形成されている。電磁駆動コイル27は、シリコン層5bの外周に沿って配置されている。電磁駆動コイル27を覆うように、絶縁膜15が形成されている。
反射面7は、反射率の高い、たとえば、金膜から形成されている。反射面7となる金膜は、絶縁膜15の表面に接するように形成されている。反射面7は、電磁駆動コイル27によって囲まれた領域内に配置されている。ミラー支持層11bは、シリコン層5bの他方の表面上に絶縁膜9を介在させて位置する。
上述した光反射装置1では、たとえば、永久磁石等(図示せず)により磁界29を印可し、電磁駆動コイル27に所望の周波数の交流電流を流すことで電磁駆動コイル27に生じる電磁力によって、反射体3にトルクが与えられる。交流電流の周波数として、反射体3が有する捻じれ駆動の固有の周波数(振動数)とほぼ一致する周波数が設定される。磁界29は、電磁駆動コイル27を流れる電流の方向と交差する方向に印可される。トルクが与えられた反射体3は、捻じれ駆動梁17を軸として、支持体部21に対して捻じれ駆動する。反射体3が捻じれ駆動することで、反射面7に入射した光が走査されることになる。
次に、上述した光反射装置1の製造方法の一例について説明する。図5および図6に示すように、シリコン基板11上に絶縁膜9を介在させてシリコン層5が形成されたSOI基板51を用意する。そのシリコン層54の表面を覆うように、たとえば、シリコン酸化膜等の絶縁膜13を形成する。絶縁膜13を覆うように、たとえば、アルミニウム膜(図示せず)を形成する。
そのアルミニウム膜に写真製版処理とエッチング処理を施すことにより、反射体が形成されることになる領域に、電磁駆動コイル27を形成する。また、捻じれ駆動梁が形成されることになる領域に、電磁駆動コイル27と電気的に接続される金属配線25を形成する。次に、電磁駆動コイル27および金属配線25を覆うように、たとえば、シリコン酸化膜等の絶縁膜15を形成する。
次に、図7に示すように、絶縁膜15を覆うように、たとえば、アルミニウム等の周波数特性調整膜となる膜57を形成する。次に、その周波数特性調整膜となる膜57に写真製版処理およびエッチング処理を施す。これにより、図8に示すように、捻じれ駆動梁が形成されることになる領域に、周波数特性調整膜31が形成される。
次に、反射体等をパターニングする写真製版処理およびエッチング処理が行われる。まず、図9、図10および図11に示すように、反射体3となる領域、捻じれ駆動梁17となる領域および支持体部21となる領域以外の領域に位置するシリコン層5の部分が除去される。このとき、絶縁膜9がエッチングストッパ膜とされる。これにより、シリコン層5a、5b、5cがそれぞれパターニングされる。
次に、図12、図13および図14に示すように、露出した絶縁膜9の部分とその直下に位置するシリコン基板11の部分を除去する。これにより、シリコン基板11a、ミラー支持層11bおよびシリコン基板11cがそれぞれパターニングされる。
次に、図15に示すように、捻じれ駆動梁となる領域に位置するシリコン基板11の部分(シリコン基板11a)を除去する。また、図16に示すように、反射体となる領域に位置するミラー支持層11bの一部を除去する。こうして、図1等に示す光反射装置1の主要部分が完成する。
上述した光反射装置1では、周波数特性調整膜31が形成されていることで、捻じれ駆動梁17のハードスプリング効果を低減することができる。このことについて説明する。
まず、非線形性を有していない理想的な光反射装置について説明する。図17に、そのような光反射装置における反射体の捻じれ角度と駆動周波数との関係を示す。横軸は駆動周波数であり、電磁駆動コイル27に印可する電流の周波数である。縦軸は反射体3の捻じれ角である。反射体3が有する捻じれ駆動の固有の周波数(振動数)と一致する駆動周波数を捻じれ共振周波数fとする。
図17に示すように、駆動周波数の変化に対して、反射体の捻じれ角は捻じれ共振周波数fにおいて最大となる。また、周波数の低い側から高い側へ、駆動周波数を掃引(アップ掃引)した場合の駆動周波数と捻じれ角との関係と、周波数の高い側から低い側へ、駆動周波数を掃引(ダウン掃引)した場合の駆動周波数と捻じれ角との関係とはほぼ同じ関係になり、ヒステリシスは発生していないことがわかる。
次に、比較例として、周波数特性調整膜が形成されていない光反射装置について説明する。このような光反射装置は、図1等に示される光反射装置1において、周波数特性調整膜31が形成されていない光反射装置に対応する。図18に、そのような光反射装置における反射体の捻じれ角度と駆動周波数との関係を示す。
図18に示すように、駆動周波数の変化に対して、反射体の捻じれ角の最大値を与える駆動周波数は、捻じれ共振周波数fよりも高い周波数側にシフトしていることがわかる。これは、周波数特性調整膜が形成されていない光反射装置では、ハードスプリング効果が生じていることを意味する。
非線形性が強い場合には、駆動周波数をアップ掃引した場合における捻じれ角の最大値を与える駆動周波数と、駆動周波数をダウン掃引した場合における捻じれ角の最大値を与える駆動周波数とにはずれがあり、ヒステリシスが発生していることがわかる。
このような駆動周波数特性を有する光反射装置の反射体では、捻じれ角が最大となる駆動周波数の近傍において、捻じれ角が跳躍しやすくなる。このため、光反射装置として、安定した動作が困難になる。
ハードスプリング効果は、捻じれ駆動梁17の静的な変位と、トルクの非線形性に起因する。図19に、捻じれ駆動梁の捻じれ角θとトルクτとの相関を示す。非線形性を有していない捻じれ駆動梁では、捻じれ角θに対して、トルクτは、τ=kθ・θ(kθ:捻じれバネ定数)で与えられ、比例関係となる。一方、非線形性を有する捻じれ駆動梁では、トルクτは、τ=kθ・θ+βθ(β:非線形係数)で与えられ、βの値が大きくなると非線形性が増大する。
捻じれ駆動梁の幅と厚みの比率を同じとすれば、非線形係数βの値は小さくなり、非線形性が抑えられるが、捻じれ駆動梁の長さを長く設定する必要がある。このため、反射体を含む光反射装置の面積が増大することになり、1枚のウェハ(SOI基板)から製造することができる光反射装置の数が減ってしまい、光反射装置の生産コストが上昇することになる。
比較例に係る光反射装置に対して、実施の形態1に係る光反射装置1では、捻じれ駆動梁17には周波数特性調整膜31が形成されている。上述したように、周波数特性調整膜31は、たとえば、有機材料または金属材料等の塑性変形を有する材料から形成されている。
図20に、周波数特性調整膜31(捻じれ駆動梁17)の捻じれ角θとヤング率との相関を示す。図20に示すように、捻じれ角θが小さい場合には、周波数特性調整膜31は、弾性変形をし、周波数特性調整膜31のヤング率は、一定である。捻じれ角θが、閾値θthよりも大きくなり弾性限界を超えると、周波数特性調整膜31のヤング率は減少する。なお、図20では、説明の簡略化のため、ヤング率はθに比例して減少するグラフが示されているが、実際には、周波数特性調整膜31の組成、材質等に依存して非線形的に減少する。
図20に示すように、周波数特性調整膜31(捻じれ駆動梁17または反射体3)の捻じれ角θが閾値θthよりも大きい場合には、周波数特性調整膜31のヤング率は低下するため、反射体3(捻じれ駆動梁17)の捻じれバネ定数は、初期値(捻じれ角θが閾値θthよりも小さい場合の捻じれバネ定数)と比較して低下する。
図21に、非線形性を有していない反射体の捻じれ駆動梁に周波数特性調整膜を形成した場合における、駆動周波数と捻じれ角との関係を示す。この場合、捻じれ角θを閾値θthよりも大きく変化させる。図21に示すように、捻じれ角の最大値を示す駆動周波数は、共振周波数fよりも低周波側にシフトしていることがわかる。これは、ソフトスプリング効果が発生していることを示す。
また、周波数をアップ掃引した場合の捻じれ角の最大値よりも、周波数をダウン掃引した場合の捻じれ角の最大値の方が大きく、周波数のアップ掃引した場合とダウン掃引した場合とで、ヒステリシスが生じていることがわかる。ソフトスプリング効果は、図20に示す周波数特性調整膜31のヤング率の変化に起因する。
スプリング効果について、より詳しく説明する。図22に、捻じれバネ定数変化の絶対値とピーク周波数変化との関係を示す。捻じれバネ定数変化とは、元の捻じれバネ定数に対する、捻じれバネ定数と元の捻じれバネ定数との差を比で表したものである。元の捻じれバネ定数とは、微小変位におけるソフトスプリング効果を有し、ハードスプリング効果を有していない捻じれ駆動梁の捻じれバネ定数である。ピーク周波数変化とは、捻じれ角の最大値を与える駆動周波数の変化を、共振周波数fに対する比で表したものである。
捻じれバネ定数変化が1%(ポイントP1)の場合における、駆動周波数と捻じれ角との関係を図23に示す。捻じれバネ定数変化が、5%(ポイントP2)の場合における、駆動周波数と捻じれ角との関係を図24に示す。捻じれバネ定数変化が10%(ポイントP3)の場合における、駆動周波数と捻じれ角との関係を図25に示す。周波数特性調整膜を形成する光反射装置として、ハードスプリング効果を有していない周波数特性(図17参照)を有する光反射装置(反射体)を対象とした。横軸の捻じれバネ定数変化における捻じれバネ定数kθは、次の式(1)、
Figure 0006827601
と仮定した。
ここで、kθ0は元の捻じれバネ定数である。aは、捻じれバネ定数減少係数であり、a<0である。上述(図20)したように、捻じれバネ定数kθは、弾性限界(捻じれ角θth)まで一定であり、弾性限界を超えると非線形的に減少するが、ここでは、説明の簡略化のために、線形的に減少すると仮定する。捻じれ角の最大値をθpとすると、図22に示すグラフの横軸(捻じれバネ定数変化率)は、次の式(2)、
Figure 0006827601
によって表され、元の捻じれバネ定数に対する、捻じれ角の最大値(ピーク周波数における捻じれ角)と元の捻じれバネ定数との差の比である。図22におけるポイントP1、ポイントP2およびポイントP3に示されるように、捻じれバネ定数変化が大きくなると、捻じれ角度の最大値を与えるピーク周波数変化が大きくなることがわかる。特に、図25に示すように、ピーク周波数変化が大きくなると、ヒステレシスが発生することがわかる。
実施の形態1に係る光反射装置1では、反射体3(捻じれ駆動梁17)が有するハードスプリング効果が、捻じれ駆動梁17に周波数特性調整膜31を形成することで発生するソフトスプリング効果によって補償される。これにより、光反射装置1として、非線形性の少ない周波数特性を有することができる。
ハードスプリング効果を決定する捻じれ駆動梁の非線形係数βは、捻じれに対する捻じれ駆動梁等の非線形性に起因するため、シミュレーションによって非線形係数βを見積もることができる。一方、図20に示される、周波数特性調整膜の、捻じれ角とヤング率との関係は、シミュレーションにより見積もることはできないが、引張試験等による応力−歪み曲線から実測することが可能である。
このことから、シミュレーションによって見積もることが可能な捻じれ駆動梁の静特性τ=kθ+βθ(β:非線形係数)におけるβθ項を、周波数特性調整膜31が有するヤング率によって相殺するように、周波数特性調整膜31の材質および膜厚等によって調整する。
周波数特性調整膜31は、捻じれバネ定数に寄与する割合が多いほど、周波数特性調整膜31としての効果が高くなる。たとえば、光反射装置1を構成するシリコン(Si)のヤング率を190GPaとし、周波数特性調整膜31として、ヤング率77GPa、膜厚3μmのアルミニウム薄膜とする。
この場合、周波数特性調整膜31が捻じれバネ定数に寄与する割合は、シリコンの厚さが100μmの場合には1%になり、シリコンの厚さが30μmの場合には4%になり、シリコンの厚さが20μmの場合には6%になる。したがって、シリコンの厚さが薄い方が、周波数特性調整膜が有するソフトスプリング効果によるハードスプリング効果の相殺効果は有効になる。
なお、上述した光反射装置1では、駆動部23として電磁駆動を例に挙げたが、駆動部23としては電磁駆動に限られず、たとえば、静電駆動または圧電駆動でもよい。このような駆動部を適用した場合でも、共振周波数に近い周波数で駆動させる反射体では、周波数特性調整膜が有するソフトスプリング効果によってハードスプリング効果を相殺させて、非線形性を抑制することができる。
また、上述した光反射装置1では、周波数特性調整膜31は、金属配線25とは別部材として電気的に絶縁されて形成されているが、金属配線25に周波数特性調整膜31としての機能をもたせてもよい。この場合、金属配線25は、電磁駆動コイル27に電気的に接続される配線としての機能を有することから、金属配線25には、断線しないことが求められる。
さらに、周波数特性調整膜31は、捻じれ駆動梁17の上面の全面を覆うように形成されている場合を例に挙げたが、後述するように、捻じれ駆動梁17の一部に形成されていてもよい。また、周波数特性調整膜31は、上面以外の表面に部分的に形成されていてもよい。なお、周波数特性調整膜31が、捻じれ駆動梁17の全体を覆うように形成されて、ハードスプリング効果の補償が過剰となり、ソフトスプリング効果が発生するような場合には、周波数特性調整膜の形状によって調整することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る光反射装置について説明する。ここでは、周波数特性調整膜の形成パターンのバリエーションについて説明する。
(第1例)
図26に示すように、第1例に係る光反射装置1における捻じれ駆動梁17の上面では、周波数特性調整膜31が形成されている第1領域33と、周波数特性調整膜が形成されていない第2領域35とが配置されている。
上述した光反射装置1では、前述した一連の製造工程の後、反射体3の周波数特性を測定する。その測定結果に基づいて、たとえば、レーザ等によって周波数特性調整膜31の一部を除去することによって、周波数特性をより精密に調整することができる。周波数特性がより精密に調整されることで、反射体3を捻じれ駆動させる際の非線形性をより確実に低減することができる。
(第2例)
図27に示すように、第2例に係る光反射装置1における捻じれ駆動梁17の上面では、周波数特性調整膜31が第1膜厚をもって形成されている第3領域37と、周波数特性調整膜31が第1膜厚よりも厚い第2膜厚をもって形成されている第4領域39とが配置されている。
上述した光反射装置1では、前述した一連の製造工程の後、反射体3の周波数特性を測定する。その測定結果に基づいて、たとえば、レーザCVD(Chemical Vapor Deposition)または配線描画等によって周波数特性調整膜31を追加堆積させることによって、周波数特性をより精密に調整することができる。周波数特性がより精密に調整されることで、反射体3を捻じれ駆動させる際の非線形性をより確実に低減することができる。
実施の形態2に係る光反射装置1では、たとえば、反射体を形成した後の検査工程において、反射体の周波数特性の非線形性が、規定値を大きく上回り、安定した走査が困難になるような場合に、周波数特性調整膜の膜厚等を調整することによって、光反射装置1の歩留まりを向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る光反射装置について説明する。ここでは、反射体の面外変位に伴うソフトスプリング効果によって、ハードスプリング効果を補償する光反射装置について説明する。
図28に示すように、光反射装置1における捻じれ駆動梁17には、周波数特性調整膜は、特に、形成されていない。捻じれ駆動梁17を軸として支持体部21に対して反射体3が捻じれ駆動する際に、反射体3は、面外方向に変位する。
ここで、図29に示すように、反射体3が静止した状態における反射体3の重心位置Gを第1位置(原点O)とする。そうすると、面外変位とは、図30に示すように、反射体3を支持する捻じれ駆動梁17の捻じれによって、反射体3の重心位置Gが、第1位置(原点O)から、反射面7と交差する方向に離れた第2位置に変位(r変位:ベクトル)することをいう。
反射体3の面外剛性は、捻じれ駆動梁17の長さの3乗に反比例し、捻じれ剛性は、捻じれ駆動梁17の長さの1乗に反比例する。このため、捻じれ駆動梁17の長さを長くすることで、反射体3の面外剛性を低く設計することができる。反射体3の面外方向変位(r変位)によって、反射体3の周波数特性は、ソフトスプリング効果を有することになる。以下、ソフトスプリング効果が出現することについて説明する。
反射体3の重心位置Gは、次の(式3)、
Figure 0006827601
によって表される。原点Oと捻じれ駆動梁17の回転中心との距離をbとし、反射体3の質量をMとし、原点Oの回りの慣性モーメントをIとすると、反射体3の運動エネルギーTは、次の(式4)、
Figure 0006827601
によって表される。
捻じれ駆動梁17の面外方向のバネ定数をkとし、捻じれ駆動梁17の回転方向のバネ定数をkθとし、重力加速度をgとすると、ポテンシャルエネルギーDは、次の(式5)、
Figure 0006827601
によって表される。
そうすると、ラグラジアンは、次の(式6)、
Figure 0006827601
によって表される。
解析力学の手法を用い、ラグラジアンに基づいてθに関する方程式を導出する。粘性抵抗係数をC、電磁力によるトルクをτとすると、次の(式7)、
Figure 0006827601
が得られる。
式(6)と式(7)とから、次の式(8)、
Figure 0006827601
が導出される。
式(8)において、sinθは、次の式(9)、
Figure 0006827601
によって近似される。ここで、θの係数をβとすると、β=−Mgr/3!となる。θの係数が正では、反射体3にはハードスプリング効果が発生する。θの係数が負では、反射体3にはソフトスプリング効果が発生する。この場合、β<0となるため、反射体3にはソフトスプリング効果が発生する。βは、面外変位(r:ベクトル)に比例する。このため、捻じれ駆動梁17の面外剛性が低いほど、ソフトスプリング効果は大きくなる。
ハードスプリング効果は、捻じれ駆動梁17の非線形項βによって決まる。このため、非線形項βが、係数β(=−Mgr/3!)によって打ち消されるように、捻じれ駆動梁17のディメンジョンを設定することで、反射体3の捻じれ駆動として、非線形性の少ない周波数特性を得ることができる。
図31に、(式8)の解析結果を示す。ハードスプリング効果を有していない反射体を備えた光反射装置を解析の対象とした。横軸は、面外共振周波数(fop)と捻じれ共振周波数(f)との比(fop/f)である。縦軸は、共振周波数に対する捻じれ角の最大値を与えるピーク周波数の変化を比で表したものである。
比の値が45%(ポイントP1)における駆動周波数と捻じれ角との関係を、図32に示す。比の値が35%(ポイントP2)における駆動周波数と捻じれ角との関係を、図33に示す。比の値が25%(ポイントP3)における駆動周波数と捻じれ角との関係を、図34に示す。
図32、図33および図34に示すように、面外共振周波数(fop)が低くなるほど、ピーク周波数のシフト(周波数変化)は大きくなり、周波数変化が大きくなると、ヒステリシスが発生することがわかる。図31に示されるように、面外共振周波数(fop)は、少なくとも捻じれ共振周波数以下でなければ、ソフトスプリング効果は発生しない。
上述した光反射装置1では、反射体3のハードスプリング効果(図18参照)を、反射体の面外変位によるソフトスプリング効果によって補償することで、反射体3を捻じれ駆動させる際の非線形性を低減することができる。
なお、ハードスプリング効果を決定する捻じれ駆動梁17の非線形係数βは、シミュレーションによって見積もることができる。また、反射体3の面外変位に伴うソフトスプリング効果の係数βも、シミュレーションによって見積もることができる。このため、実施の形態3に係る光反射装置1の反射体3の周波数特性の調整は、設計段階において設定することが可能である。ただし、反射体3の面外変位に伴って、捻じれ変位の周波数特性を調整するため、上述した光反射装置1は、反射体3の面外変位が許容される用途に限られる。
また、上述した光反射装置1では、必要に応じて、周波数特性調整膜31(図29および図30の二点鎖線参照)を形成させてもよい。反射体3の面外変位に伴うソフトスプリング効果に、周波数特性調整膜31によるソフトスプリング効果が加えられて、より効果的に反射体3のハードスプリング効果を補償することができる。
実施の形態4.
ここでは、光反射装置を備えた測距装置について説明する。図35に示すように、測距装置61は、筐体71内に、実施の形態1〜3において説明した光反射装置1に加えて、光源63、ビームスプリッタ65、光検出器67および演算部69を備えている。光源63は、光反射装置1におけるMEMSミラーとしての反射体3(図1等参照)に、出射光として光ビームを照射する。ビームスプリッタ65は、光源63と光反射装置1との間に配置されている。演算部69は、光検出器67において検出された入射光と、出射光とを比較する。
光源63として、たとえば、レーザ光源を適用することができる。レーザ光源からは、たとえば、波長870nm〜1500nmのレーザ光が出射される。光検出器67は、光源63から反射体3を経て物体(図示せず)に照射され、その物体で反射したレーザ光を、反射体3を経てビームスプリッタ65の反射面で反射させて、検出することができる位置に配置されている。
次に、上述した測距装置61の動作について説明する。光源63から出射したレーザ光は、出射光OLとして、ビームスプリッタ65を透過して光反射装置1の反射体3で反射し、筐体71に設けられた窓73を透過して測距装置61の外部に出射される。このとき、出射光OLは、反射体3の捻じれ駆動に対応した反射角に基づいて、走査する態様で出射される。出射光OLは、出射光OLの走査範囲内に位置する物体(図示せず)に照射される。物体に照射された出射光OL(レーザ光)は、物体で反射される。物体で反射されたレーザ光の一部は、入射光ILとして、窓73を透過して反射体3で反射し、ビームスプリッタ65の反射面から光検出器67に入射する。
光源63から出射する出射光OLと光検出器67によって検出される入射光ILとを演算部69において比較することで、測距装置61から物体までの距離を測定することができる。たとえば、出射光OLをパルス状に出射すると、物体で反射されて入射する入射光ILもパルス状になる。このとき、出射光OLのパルスと入射光ILのパルスとの時間差を計測することによって、測距装置61から物体までの距離を、演算部69において算出することができる。特に、光反射装置1では、ハードスプリング効果が抑制されていることで、精度の高い距離の測定を行うことができる。
また、走査しながら出射光OLを二次元的に出射することで、出射光OLの出射方向に関する情報と入射光ILの情報とを合わせることによって、測距装置61の周辺に位置する物体を、距離画像として取得することができる。
(変形例)
上述した測距装置61では、光源63から出射して物体に照射される出射光OLの光学系と、物体で反射して光検出器67で検出される入射光ILの光学系とを、共通の光学系とした場合について説明した。測距装置としては、出射光OLの光学系と入射光の光学系とを分けるようにしてもよい。
図36に示すように、変形例に係る測距装置61では、光源63から出射したレーザ光は、出射光OLとして、光反射装置1の反射体3で反射し、筐体71に設けられた一の窓73を透過して測距装置61の外部に出射される。出射光OLは、出射光OLの走査範囲内に位置する物体(図示せず)に照射される。物体に照射された出射光OL(レーザ光)は、物体で反射される。物体で反射されたレーザ光の一部は、入射光ILとして、他の窓73を透過して光検出器67に入射する。
変形例に係る測距装置61によれば、出射光OLの光学系と入射光の光学系とが分けられていることで、レーザ光の経路に依らず、出射光OLの情報と入射光ILの情報とを比較することで、測距装置61から物体までの距離を精度よく測定することができる。また、走査しながら出射光OLを二次元的に出射することで、出射光OLの出射方向に関する情報と入射光ILの情報とを合わせることによって、測距装置61の周辺に位置する物体を、距離画像として取得することができる。
なお、各実施の形態において説明した光反射装置については、必要に応じて種々組み合わせることが可能である。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本開示は上記で説明した範囲ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示は、ハードスプリング効果が発現する光反射装置に有効に利用される。
1 反射装置、3 反射体、5、5a、5b、5c シリコン層、7 反射面、9、13、15 絶縁膜、11、11a、11c シリコン基板、11b ミラー支持層、17 捻じれ駆動梁、19 捻じれ駆動梁固定部、21 支持体部、23 駆動部、25 金属配線、27 電磁駆動コイル、29 磁界、31 周波数特性調整膜、33 第1領域、35 第2領域、37 第3領域、39 第4領域、51 SOI基板、 52 シリコン基板、 53 絶縁膜、 54 シリコン層、57 周波数特性調整膜となる膜、61 測距装置、63 光源、65 ビームスプリッタ、67 光検出器、69 演算部、71 筺体、73 窓、O 原点、G 重心。

Claims (14)

  1. 反射面を有する反射体と、
    前記反射体と距離を隔てて配置された支持体部と、
    前記反射体と前記支持体部とを接続する梁部と、
    前記支持体部に対して、前記梁部を軸として、前記反射体を捻じれ駆動させる駆動部と
    を有し、
    前記梁部は、
    梁本体と、
    前記梁本体に形成され、前記捻じれ駆動の周波数の非線形特性を調整する周波数特性調整膜と
    を備え
    前記梁本体が有する、前記周波数の非線形特性に起因するハードスプリング効果を、前記捻じれ駆動によって前記周波数特性調整膜に発生する、非線形特性の捻じれバネ定数に起因するソフトスプリング効果によって補償する、光反射装置。
  2. 前記周波数特性調整膜では、前記捻じれ駆動の捻じれ角が、前記周波数特性調整膜の弾性限界を超える前記捻じれ角にあり、前記周波数特性調整膜の前記捻じれバネ定数が前記捻じれ角に依存して変化する状態において、前記ソフトスプリング効果が発生する、請求項1記載の光反射装置。
  3. 前記梁本体は、第1半導体層第1部から形成され、
    前記反射体は、
    基板本体と、
    前記基板本体の上に絶縁膜を介在させて形成された第1半導体層第2部と
    を含む、請求項1または2に記載の光反射装置。
  4. 前記周波数特性調整膜は、アルミニウム、銅、ニッケルおよび金のいずれかの金属および前記金属を含む合金のいずれかによって形成された、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光反射装置。
  5. 前記梁本体では、
    前記周波数特性調整膜が形成された第1領域と、
    前記周波数特性調整膜が形成されていない第2領域と
    が配置された、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光反射装置。
  6. 前記梁本体では、
    第1膜厚を有する前記周波数特性調整膜が形成された第3領域と、
    前記第1膜厚よりも厚い第2膜厚を有する前記周波数特性調整膜が形成された第4領域と
    が配置された、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光反射装置。
  7. 前記周波数特性調整膜は、前記梁本体において、前記反射体の前記反射面が位置する側に配置された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光反射装置。
  8. 前記駆動部は、
    前記反射体に形成された電磁駆動コイルと、
    前記梁部に沿って形成され、前記電磁駆動コイルに電気的に接続されて前記電磁駆動コイルに駆動電流を供給する配線と
    を含み、
    前記周波数特性調整膜は、前記配線を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光反射装置。
  9. 前記反射体が静止した状態における前記反射体の重心位置を第1位置とすると、
    前記梁部は、前記捻じれ駆動により、前記重心位置が、前記第1位置から前記反射面と交差する方向に離れた第2位置に変位する態様で、前記反射体を面外変位させる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光反射装置。
  10. 前記面外変位の面外共振周波数は、捻じれ共振周波数以下である、請求項9記載の光反射装置。
  11. 反射面を有する反射体と、
    前記反射体と距離を隔てて配置された支持体部と、
    前記反射体と前記支持体部とを接続する梁部と、
    前記支持体部に対して、前記梁部を軸として、前記反射体を捻じれ駆動させる駆動部と
    を備え、
    前記反射体が静止した状態における前記反射体の重心位置を第1位置とすると、
    前記梁部は、前記捻じれ駆動により、前記重心位置が、前記第1位置から前記反射面と交差する方向に離れた第2位置に変位する態様で、前記反射体を面外変位させ
    前記面外変位の面外共振周波数は、捻じれ共振周波数以下である、光反射装置。
  12. 前記梁部は、梁本体を含み、
    前記梁本体は、第1半導体層第1部から形成され
    前記反射体は、
    基板本体と、
    前記基板本体の上に絶縁膜を介在させて形成された第1半導体層第2部と
    を含む、請求項11記載の光反射装置。
  13. 前記梁部は、前記梁本体に形成され、前記捻じれ駆動の周波数を調整する周波数特性調整膜を備えた、請求項12記載の光反射装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の光反射装置を備えた、測距装置。
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