JPWO2008004460A1 - 多孔質体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、溶融状態の多孔質体形成用原料中にガス発生化合物を分散させた後、溶融した原料を固化させることを特徴とする多孔質体の製造方法を提供するものである。本発明の製造方法によれば、高圧雰囲気を要することなく、大気圧下においても、高品質で、均一性の高い多孔質体を製造できる。

Description

本発明は、多孔質体の製造方法に関する。
多孔質体の製造方法として、気孔の方向性、気孔径、気孔率等を制御して、多孔質体を作製する方法が知られている。例えば、加圧下において、溶融金属原料中に、水素、窒素、酸素等にアルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを加えた混合ガスを溶解させた後、温度、圧力、冷却凝固速度等を制御して、多孔質体を作製する方法が報告されている(下記特許文献1、2等参照)。
しかしながら、これらの方法では、気孔が成長するための気泡発生核を制御することができず、核生成が不均一となり、均一な気孔の生成が困難である。また、加圧下でガスを溶融金属に溶解させるため、圧力容器中での製造が不可欠であり、操作上複雑になり、安全性にも問題点がある。しかも、気孔率、気孔サイズ等の制御には、雰囲気の圧力制御が重要であり、溶解、鋳造部分の容器としては、高圧力に耐えられる高圧容器を用いる必要がある。特に、微細で均一な気孔形態を有する多孔質体の作製においては、比較的高圧雰囲気下で多孔質体を作製する必要がある。このため、製造装置が大規模で高価なものとなり、量産には不向きである。
また、プラズマ状態にイオン化させたガスを、溶融した原料に注入して溶解させた後、原料を凝固させて多孔質体を製造する方法も知られている(下記特許文献3参照)。しかしながら、この方法は、プラズマ状態にイオン化させたガスをイオン加速器で溶融体に注入する方法であることから、少量・小規模製造に適用することは可能であるが、大量・大規模製造への適用は不可能である。
国際公開WO01/004367号公報 特開2000−239760号公報 特開2003−200253号公報
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、高圧雰囲気を要することなく、大気圧下においても、高品質で均一性の高い多孔質体を製造できる方法を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、溶融した原料中に特定のガス発生化合物を分散させた後、この原料を固化させる方法によれば、ガス発生化合物の分解によって、ガス原子と共にその他の成分が形成され、当該他の成分が溶融原料内で気泡発生核を形成して気泡を発生させ、固液界面の固相側で過飽和に固溶したガスが拡散により気泡に集まり、気泡を成長させて気孔が形成されることを見出した。そして、斯かる現象を利用して多孔質体を製造する場合には、高圧雰囲気を要することなく、大気圧下においても、気孔率、気孔径などを制御して、高品質な多孔質体を製造することが可能となることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に研究を重ねた結果完成されたものである。
即ち、本発明は、下記の多孔質体の製造方法を提供するものである。
1. 溶融状態の多孔質体形成用原料中にガス発生化合物を分散させた後、溶融した原料を固化させることを特徴とする多孔質体の製造方法。
2. 多孔質体形成用原料が、固相におけるガス溶解度が液相におけるガス溶解度より小さい物質である上記項1に記載の方法。
3. 多孔質体形成用原料が、マグネシウム、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、モリブデン、パラジウム、銀、ハフニウム、タングステン、タンタル、白金、金、鉛、ウラン、ベリリウム、これら金属の少なくとも1種類を含む合金、これらの金属の少なくとも一種を含む金属間化合物、シリコン又はゲルマニウムである上記項2に記載の方法。
4. ガス発生化合物が、熱分解によって水素、窒素、酸素、H2O、一酸化炭素及び二酸化炭素からなる群から選ばれた少なくとも一種のガスを発生する物質である上記項1に記載の方法。
5. ガス発生化合物が、TiH2、MgH2、ZrH2、Fe4N、TiN、Mn4N、CrN、Mo2N、Ca(OH)2、Cu2O、B2O3、CaCO3、SrCO3、MgCO3、BaCO3及びNaHCO3からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である上記項1〜4のいずれかに記載の方法。
6. 溶融状態の多孔質体形成用原料中にガス発生化合物を添加する方法が、溶融した原料にガス発生化合物を添加する方法、溶融容器の内部に予めガス発生化合物を付与する方法、鋳型の内部に予めガス発生化合物を付与する方法、又は溶融前の原料にガス発生化合物を付与する方法である上記項1〜5のいずれかに記載の方法。
7. 鋳型鋳造法、連続鋳造法、浮遊帯溶融法又はレーザー・アークビーム溶融法によって多孔質体を製造する、上記項1〜6のいずれかに記載の方法。
8. 多孔質体形成用原料を溶融させる前に、気密容器内において、減圧下に該原料の融点未満の温度で保持することによって原料の脱ガスを行う、上記項1〜7のいずれかに記載の方法。
9. 上記項1〜8のいずれかの方法で得られた多孔質体。
本発明の多孔質体の製造方法では、まず、多孔質体形成用原料を溶融状態とした後、溶融した原料にガス発生化合物を分散させる。これにより、高温の溶融原料中でガス発生化合物が分解してガス成分が発生し、その殆どは、溶融原料中でイオン、原子等に解離した状態となると考えられる。次いで、溶融原料が冷却されて凝固するときに、溶解限度を上回るガス成分から分子状ガスが生成し、同時に、ガス発生化合物の分解によって生じた他の成分が気泡の析出生成核となって気泡を発生させる。そして、固液界面の固相側で過飽和に固溶したガス成分が拡散により気泡に集まり、気泡を成長させて、気孔が形成される。
この反応は、ガス発生化合物をMHxとすると、下記の反応式で表される。
MHx→M+xH
xH→yH(固相内溶解分)+zH2(気泡)
(ただしx=y+2z)
上記した反応によって過飽和のガス成分から発生した気泡は、気孔内を拡散して、溶融原料の固液界面において、冷却の進行方向に連続的に成長して、多孔質体を得ることができる。また、他のガスが気泡を形成する場合も、1段階だけではなく複数段階に及ぶ反応式によって気泡の生成過程を表すことができる。
本発明の多孔質体の製造方法によれば、高圧雰囲気を要することなく、大気圧下においても、気孔率、気孔径、気孔形態などを制御して、高品質な多孔質体を製造することができる。このため、本発明によれば、多孔質体の製造方法が簡便となり、装置の構成、構造等を単純化することが出来、気孔の制御機構も単純化が可能である。
従って、本発明の多孔質体の製造方法によれば、高品質で均一性の高い多孔質体を大量・大規模に製造することができ、高品質の多孔質体の量産が可能となる。
本発明において使用する多孔質体101の製造装置の一例を模式的に示す断面図。 連続鋳造法によって多孔質連続体104を作製する縦型装置の一例を模式的に示す図面。 連続鋳造法によって多孔質連続体104を作製し、横方向に引き出す横型の装置の一例を模式的に示す図面。 浮遊帯溶融法によって多孔質連続体104を作製し、横方向に取り出す横型の装置の一例を模式的に示す図面。 レーザー・アークビーム溶融法によって多孔質連続体104を作製する装置の一例を模式的に示す図面。 図1〜図3に示す装置において使用するガス発生化合物102を添加する手段の一例の概要を模式的に示す断面図。 図3に示す装置において使用するガス発生化合物102を添加する手段の他の一例の概要を模式的に示す断面図。 本発明方法で得られる多孔質体の概略を示す一部切り欠き斜視図。 実施例1で得られた多孔質体の断面図の光学顕微鏡写真。 実施例2で得られた多孔質体の断面図の光学顕微鏡写真。 実施例3で得られた多孔質体の断面図の光学顕微鏡写真。 実施例4で得られた多孔質体の断面図の光学顕微鏡写真。 実施例5で得られた多孔質体の断面図の光学顕微鏡写真。 実施例1〜5で得られた多孔質体について、チタン水素化物量と気孔率との関係を示すグラフ。 実施例1〜5で得られた多孔質体について、添加したチタン水素化物量と気孔径との関係を示すグラフ。 実施例6で得られた多孔質体の断面の光学顕微鏡写真。 実施例6で得られた多孔質体について、チタン水素化物の使用量と、気孔率及び気孔径との関係を示すグラフ。 実施例7で得られた多孔質体の断面の光学顕微鏡写真。 実施例7で得られた多孔質体について、アルゴンガスの圧力と、気孔率及び気孔径との関係を示すグラフ。 実施例8で用いた各ガス発生化合物について、アルミニウム多孔質体の気孔率を示すグラフ。 実施例9で原料として用いた鉄製ロッドを模式的に示す図面。 実施例9の方法を模式的に示す図面。 実施例12で得られた多孔質体について、アルゴンガスの圧力と、気孔率との関係を示すグラフ。 実施例12で得られた多孔質体について、アルゴンガスの圧力と、気孔径との関係を示すグラフ。
符号の説明
1. 加熱部容器
2. 容器カバー
3. 保温調節部容器
4. 凝固調節部容器
5. 冷却部容器
6. 坩堝
7. 坩堝ストッパー
8. ロート
9. 鋳型
10. 冷却部
11. 駆動部
12. 連続鋳造鋳型
13. 誘導加熱コイル
14. 原料供給部
15. 多孔質体搬出口
16. 補助加熱コイル
17. 補助冷却部
18. ピンチロール
19. 非多孔質材料
20. 非多孔質材料と多孔質体との連結部
21. 保温容器
22. 化合物供給部
23. 化合物攪拌部
24. 冷却水注入口
25. 冷却水排出口
26. ガス注入口
27. ガス排出口
28. 陰極
29. 陽極
30. プラズマジェット部
31. ニードル弁
32. 添加口
33. 化合物噴流路
34. レーザー光源又はアークビーム源
100.溶融原料
101.多孔質単体
102.ガス発生化合物
103.気孔
104.多孔質連続体
105.気泡生成核
106.プラズマジェット熱
107. レーザー又はアークビーム
200.冷却水
300.アルゴン
以下、本発明の多孔質体の製造方法についてより具体的に説明する。
(1)多孔質体形成用原料
本発明では、多孔質体形成用原料としては、溶融状態においてガスを溶解できる物質であって、液相状態においてガスの溶解度が大きく、固相状態においてガスの溶解度が小さい物質、即ち、固相におけるガス溶解度が液相におけるガス溶解度より小さい物質であれば、特に限定なく使用できる。
この様な多孔質体形成用原料としては、例えば、金属、半金属、金属間化合物等を使用することができる。金属原料としては、マグネシウム、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、モリブデン、パラジウム、銀、ハフニウム、タングステン、タンタル、白金、金、鉛、ウラン、ベリリウム、これらの少なくとも一種を含む合金などを用いることができる。上記した金属の少なくとも一種を含む金属間化合物も用いることができる。半金属としては、シリコン、ゲルマニウム等を例示できる。
(2)ガス発生化合物
本発明では、ガス発生化合物としては、熱分解反応によってガスを発生する化合物を使用する。特に、ガス発生化合物は、熱分解温度が、300℃程度以上であって、使用する多孔質体形成用原料の融点より500℃程度高い温度までの物質であることが好ましい。熱分解によって発生するガスとしては、水素、窒素、酸素、H2O、一酸化炭素、二酸化炭素などを例示できる。
この様なガス発生化合物としては、例えば、水素化物、窒化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩等を用いることができる。水素化物の具体例としては、TiH2、MgH2、ZrH2等を挙げることができ、これらの熱分解によって水素が発生する。窒化物の具体例としては、Fe4N、TiN、Mn4N、CrN、Mo2N等を挙げることができ、これらの熱分解によって窒素が発生する。酸化物の具体例としては、Cu2O、B23等を挙げることができ、これらの熱分解によって、酸素が発生する。水酸化物としては、Ca(OH)2等を用いることができ、この熱分解によって、水分が発生し、更に、熱分解が進行すると、水素が発生する。炭酸塩としては、CaCO3、SrCO3、MgCO3、BaCO3,NaHCO3等を用いることができ、これらの熱分解によって、一酸化炭素、二酸化炭素、水分、水素等が発生する。
上記したガス発生化合物は、使用する多孔質体形成用原料の種類に応じて、液相状態において発生するガスの溶解度が大きく、固相状態においてガスの溶解度が小さい物質を適宜選択すればよい。
多孔質体形成用原料とガス発生化合物の好ましい組み合わせとしては、次の例を挙げることができる。
Figure 2008004460
(3)原料の使用量
多孔質体形成用原料とガス発生化合物の使用量の割合は、目的とする多孔質体の気孔率、気孔径等に応じて適宜決めることができる。一般に、ガス発生化合物が不足すると十分な気孔が生成せず、また、ガス発生化合物が多すぎると、熱分解していないガス発生化合物が残存する傾向がある。例えば、ペレット状のガス発生化合物を鋳型に設置する方法で多孔質体を製造する場合には、多孔質形成用原料100重量部に対して、ガス発生化合物の使用量を0.01〜10重量部程度とすることが好ましく、0.05〜5重量部程度とすることがより好ましい。
(4)多孔質体の製造方法
本発明では、多孔質体の製造方法については、特に限定的ではなく、例えば、坩堝内で溶融させた原料を鋳型に注入する鋳型鋳造法;連続鋳造鋳型を用いて、溶融した原料を冷却部を通過して冷却しつつ凝固体を連続的に引き出す連続鋳造法;原料を移動させながら、原料を部分的に溶融させて、溶融した金属を順次冷却させる浮遊帯溶融法;レーザービーム、アークビームなどを利用して、ビーム又は原料を移動させながら、原料を順次部分的に溶融させるレーザー・アークビーム溶融法等の各種の方法を適用できる。上記した方法の内で、連続鋳造法としては、例えば、回転ドラムを用いて溶融した原料を板状に連続的に成形する板材作製法、溶融した原料を線状に引き出す線材作製法等も適用できる。
(i)溶融工程:
本発明では、まず、上記した各種方法により、多孔質体形成用原料を溶融させ、溶融した原料にガス発生化合物を分散させる。
原料を溶融させる方法は特に限定的ではなく、適用する製造方法に応じて公知の加熱手段を適宜採用できる。例えば、高周波誘導コイルを用いる加熱方法によって原料を溶融させることができるが、その他、原料の種類、生産形態に応じて、適切な加熱方法を適宜選択できる。例えば、小規模な連続鋳造装置の場合、プラズマアークによる加熱、ガストーチによる加熱、レーザービーム加熱、ハロゲンランプ、キセノンランプ等による加熱等の各種の方法を用いることが出来る。また、高周波の影響を避ける場合は、例えば、電気抵抗による加熱方式を採用することができる。
加熱温度については、原料の融点を上回る温度とすることが必要である。上限値については特に限定はなく、通常、融点より500℃程度高い温度までとすればよいが、これを上回る温度であってもよい。
尚、溶融温度を変化させることによって気孔径を変化させることが可能であり、一般に、溶融温度を高くすると、気孔径が大きくなる傾向がある。例えば、真空中でアルミニウムを溶融させ、ガス発生化合物としてCa(OH)2 を鋳型に設置して鋳型内でアルミニウムを凝固させる場合、坩堝内の溶融アルミニウムの温度を750℃から1050℃に上昇させると、気孔率の変化はほとんど見られず、気孔サイズのみが増大する傾向がある。この原因としては、温度の上昇によってガス分子の拡散が促進され、気孔が成長しやすくなったことや、温度の上昇によって化合物の熱分解反応が促進されることなどが考えられる。
溶融した原料にガス発生化合物を添加する方法については特に限定はなく、多孔質体の製造方法に応じて適切な方法を選択すればよい。例えば、溶融した原料にガス発生化合物を添加する方法;溶融容器の内部に予めガス発生化合物を付与する方法;鋳型の内部に予めガス発生化合物を付与する方法;溶融前の原料の表面又は内部にガス発生化合物を付与する方法などを適用できる。
具体的には、溶融した原料にガス発生化合物を添加する方法としては、溶融した原料に粉末状、ペレット状などのガス発生化合物を直接添加する方法、溶融した原料にノズルを介して粉末状などのガス発生化合物を吹き付ける方法、板材作製法で用いる回転ドラムの表面に連続的にガス発生化合物を塗布して、溶融状態の原料にガス発生化合物を付与する方法などを適用できる。ノズルを介して粉末状などのガス発生化合物を吹き付ける方法では、ガス発生化合物を単独、又はアルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン等の不活性ガスなどと共に、溶融容器内の溶融原料に吹き付ける方法や、連続鋳造法では、溶融容器から冷却部に移動する溶融状態の原料にガス発生化合物を吹き付ける方法などを採用できる。更に、浮遊帯溶融法では、溶融した原料部分にガス発生化合物を吹き付ける方法を適用できる。
また、溶融容器の内部に予めガス発生化合物を付与する方法としては、坩堝等の溶融容器の内部、例えば、側面、底面等に塗布などの方法でガス発生化合物を付与するか、或いは、溶融容器の内部に粉末状、ペレット状などのガス発生化合物を入れ、加熱によって原料が溶融した際に、溶融した原料中にガス発生化合物を分散させる方法等を適用できる。この方法は、鋳型溶融法、連続鋳造法などに適用できる。
鋳型の内部にガス発生化合物を付与する方法としては、鋳型の側面、底面等に塗布などの方法でガス発生化合物を付与する方法や、粉末状、ペレット状などのガス発生物質を予め鋳型に入れる方法などを適用できる。この場合、必要に応じて、ガス発生化合物を離型剤などと混合してもよい。この方法は、ガス発生化合物を溶融容器に入れる方法と比較すると、発生したガスの逃げが少なく、効率よく多孔質体を製造できる点で有利である。
溶融前の原料にガス発生化合物を付与する方法としては、原料表面の全面又は一部にガス発生化合物を塗布する方法、原料の一部に空隙部を設け、その部分にガス発生化合物を充填する方法等を採用できる。この方法は、例えば、浮遊帯溶融法、レーザー・アークビーム溶融法等に適用できる。
この工程において、溶融原料中に添加されたガス発生化合物は、溶融原料中に分散し、ガス成分とその他の成分とに解離して、ガス成分の殆どがイオン或いは原子状となって溶融原料中に存在するものと考えられる。
尚、溶融した原料にガス発生化合物を添加した後、溶融原料中にガス発生化合物を十分に分散させることが必要である。このためには、例えば、必要に応じて、溶融原料中にアルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン等の不活性ガスを吹き込む方法や機械的攪拌方法によって、溶融原料を攪拌してもよい。
(ii)冷却工程:
溶融工程において溶融原料中にガス発生化合物を分散させた後、溶融原料を冷却して凝固させる。この工程において、イオン又は原子状として存在するガス成分の内で、固溶限度を超えたものが分子状ガスを形成し、更に、ガス発生化合物から解離した他の原子が溶融原料内で新たに他の化合物を形成する。新たに形成された他の化合物は、溶融原料内で上記分子ガスを析出させる気泡生成核となり、気泡を発生させる。固液界面の固相側で過飽和に固溶したガス原子が拡散により気泡に集まり、これにより気孔が成長する。通常、気孔は凝固方向に沿って成長する。例えば、凝固が下から上方に一方向に進行すれば、気泡も下から上方に一方向に直線的に成長する。このようにして、微細な気孔が一方向に配列した多孔質体を作製できる。
冷却方法については特に限定はなく、適用する製造方法に応じて、任意の方法を採用できる。例えば、溶融した原料を鋳型に流し込み、鋳型の底部を水冷によって冷却して凝固させる方法を採用する場合には、多孔質体の下面から上方に気孔が一方向に直線的に成長した形態の多孔質単体を作製することが出来る。又、円筒状の側面を有する鋳型を用いる場合には、側面を冷却して側面から凝固させる方法を用いると、周辺から中心に向かって気孔の形成が進行し、放射状に形成された気孔形態を有する多孔質単体を作製することが出来る。
また、連続鋳造鋳型を用い、冷却部を通過させて、冷却しつつ凝固体を連続的に引き出す方法を採用する場合には、例えば、連続的な丸棒状の多孔質連続体、板状の多孔質連続体等を作製できる。この場合には、凝固体の移動方向に平行方向に直線的に成長した形態の気孔を有する多孔質体を得ることができる。
更に、引き出される多孔質連続体に連続的に放水するなどの方法で補助的に冷却する方法を採用する場合には、補助冷却の温度制御により、連続鋳造鋳型から引き出されつつ凝固を続ける多孔質連続体に、補助冷却部の位置から連続鋳造鋳型の位置の間に温度勾配を生じさせることができ、形成を続ける気孔群の形状を多孔質体の長手方向に揃えることができる。また、不活性ガスを用いて高圧雰囲気下或いは減圧雰囲気下で鋳造する方法では、気密容器を用いるので、冷却水の放水の替わりに冷却された不活性ガスを用いて二次的に補助冷却を行うことができる。
冷却速度については特に限定的ではなく、目的とする気孔径、気孔率、気孔の形状などに応じて、適宜冷却速度を選択すればよい。通常、冷却速度が速くなるに従って、気孔径が減少する傾向がある。冷却速度は、通常、1℃/秒〜500℃/秒程度の範囲とすることが好ましく、5℃/秒〜100℃/秒程度の範囲とすることがより好ましい。
(iii) 溶融工程及び冷却工程の雰囲気について:
溶融工程及び冷却工程の雰囲気については、特に限定はなく、大気中の他、不活性ガス(アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトンなど)、水素、窒素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水分等の各種雰囲気とすることができる。圧力についても、特に限定はなく、例えば、10-5 Pa〜10 MPa程度の広い範囲の圧力とすることができる。
特に、本発明方法は、溶融した原料にガス発生化合物を添加し、このガス発生化合物の分解反応によって発生したガスを原料中に溶解させるので、閉鎖された圧力容器中ではなく、大気中において溶融工程と冷却工程を行うことが可能であり、この点において非常に有利な方法である。
また、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスは、溶融した原料に殆ど溶解しないので、溶融及び/又は冷却時の雰囲気を不活性ガス雰囲気として、その圧力を調整することによって、気孔率や気孔径を制御することが可能である。通常、不活性ガスの圧力を高くすると気孔率が減少し、平均気孔径が小さくなる傾向がある。この理由については、必ずしも明確ではないが、圧力が増加すると凝固内の気孔の体積が減少することに加えて、化合物の熱分解反応が抑制され、溶融金属への化合物の解離が不十分となることなどが影響するものと推定される。
例えば、チタン水素化物(TiH2)0.25gを鋳型にペレットとして設置した場合にポーラス銅200gを作製すると、アルゴン圧力を0.1MPaから0.5MPaに増加させた場合、気孔率は60%から10%に減少し、同時に、平均気孔径は800μmから200μmに減少する。また、チタン水素化物(TiH2)1.0gを鋳型にペレットとして設置した場合にポーラスシリコン20gを作製すると、アルゴン圧力を0.1MPaから1.5MPaに増加させた場合、気孔率は30%から10%に減少し、同時に、平均気孔径は150μmから100μmに減少する。
尚、原料が酸化されやすい材料である場合には、溶融工程及び冷却工程を、例えば、真空中などの減圧雰囲気、不活性ガス雰囲気等で行えばよい。また、前述したとおり、不活性ガス圧を増加させて気孔率や平均気孔径を減少させることができるが、逆に、真空などの減圧を利用して気孔率や気孔径を増加させることも可能である。
(iv)脱ガス工程
本発明方法では、必要に応じて、多孔質体形成用原料を溶融させることに先立って、該原料を気密容器内に収容し、減圧下に該原料の融点未満の温度で保持することによって、原料の脱ガスを行ってもよい。この操作により、原料中に含まれる不純物量を減少させて、最終的により高品質の多孔質体を得ることができる。
この工程における減圧条件は、原料の種類、原料中に含まれる除去されるべき不純成分(酸素、窒素、水素など)等により異なるが、通常7Pa程度以下、好ましくは7Pa〜7×10-4Pa程度の範囲内とすればよい。減圧が不十分である場合には、残存する不純成分が多孔質体の耐食性、機械的強度、靱性などを阻害することがある。一方、過度の減圧を行う場合には、多孔質体の性能は若干改善されるものの、装置の製造コストおよび運転コストが増大するので、好ましくない。
脱ガス工程における原料の保持温度は、常温から原料の融点未満までの範囲内であり、より好ましくは、融点よりも50〜200℃程度低い温度である。
脱ガス工程における保持時間は、原料に含まれる不純物の種類、量ならびに要求される脱ガスの程度などに応じて、適宜定めれば良い。
(5)実施態様
以下、図面を参照して、本発明の製造方法の具体的な実施態様について説明する。
(i)実施態様1
図1は、本発明において使用する多孔質体101の製造装置の一例を模式的に示す断面図である。図1に示す装置は、多孔質体形成用原料を加熱して溶融する加熱部容器1と、溶融原料100を冷却して凝固させる凝固調整部容器4と、冷却部容器5が上下方向に配置されている。加熱部容器1は、坩堝6、坩堝ストッパー7、誘導加熱コイル13、ガス注入口26、ガス排出口27、及びロート8を備えている。更に、加熱部容器1の上部には容器カバー2及び坩堝ストッパー7を上方に引き上げる駆動部11が設置されている。
まず、坩堝ストッパー7を閉鎖位置に下げ、原料を坩堝6内に収容後、容器カバー2を閉鎖し、ガス排出口27から真空ポンプで減圧状態とする。次いで、誘導加熱コイル13で所定の温度に原料を加熱して、原料中の酸素など不純成分を減少した原料100を得る。
次いで、ガス注入口26からアルゴン300を注入して、加熱部容器1及び凝固調整部容器4内を所定の圧力雰囲気下に保持する。
次いで、溶融原料100が所定の温度に達し、所定保持時間を経過すれば、坩堝ストッパー7が駆動部11により上方に引き上げられて、溶融原料100はロート8を通過して、下方の鋳型9内に注入される。鋳型9の内周には、ガス発生化合物102と離型剤との混合物が予め塗布されている。次いで、鋳型9の底面から上方に溶融原料100が注入されて、鋳型9の内周に塗布したガス発生化合物102と離型剤との混合物が、溶融原料100内に分散し、ガス発生化合物が拡散して解離して、ガスの発生と気泡生成核105の形成が起こる。
同時に、冷却水200が冷却水注入口24から流入し、冷却部10の上面を冷却して、冷却水排出口25から流出することにより、冷却部の上部に設置する鋳型9の底面が冷却され、溶融原料100は鋳型9の底面から凝固を始める。凝固時においては、固液界面の固相において、ガス発生と同時に気泡生成核105が形成され、気泡が発生して成長する。この気泡の発生、成長が繰り返し行われ、下方から上方に一方向に成長した気孔103を有する多孔質体101を得ることが出来る。
(ii)実施態様2
図2は、連続鋳造法によって多孔質連続体104を作製する縦型装置の一例を模式的に示す図面である。図2に示す装置では、原料を加熱して溶融する加熱容器1、凝固調節部容器4及び冷却部容器5が上下方向に配置されている。連続鋳造鋳型12を通過した溶融原料100は、冷却されながら下方向に移動し、凝固して多孔質連続体104が形成される。冷却部容器5では、補助冷却部17において、冷却水200によって連続的に冷却して温度勾配を大きくして、多孔質連続体104の内部で形成を続ける気孔103の形態を一方向に揃えつつ、多孔質連続体104が下方向に引き出される。
容器カバー2の上部に設置した原料供給部14には、既に脱ガス処理を施した原料が格納されており、坩堝スットパ7を連続鋳造鋳型12の入り口に駆動部11により降下させて、坩堝6を閉鎖状態に保つ。次いで、所定の量の原料を原料供給部14により坩堝6の内部に落下供給し、ガス注入口26から不活性ガスを注入して、所定の圧力雰囲気下に保持しつつ、誘導加熱コイル13に通電し、加熱する。加熱方法については、図1に示す装置と同様である。原料が溶融し所定の温度に達した後、パイプ状の化合物供給部22からガス発生化合物102を溶融原料100に添加し、攪拌部23から不活性ガスを流入させて、溶融原料100を攪拌する。
図2の装置では、坩堝6の下方に設置した連続鋳造鋳型12において溶融原料100が冷却されて凝固を始めるが、補助加熱コイル16、冷却水200を間接的に用いる冷却部10及び冷却水200を直接的に用いる補助冷却部17等の温度を調整することによって、温度勾配を調節して、形成される気孔103の気孔率、気孔径、気孔の方向性などの制御が可能である。このようにして、長尺の多孔質連続体104を得ることができる。
(iii)実施態様3.
図3は、連続鋳造法によって多孔質連続体104を作製し、横方向に引き出す横型の装置の一例を模式的に示す図面である。図3に示す装置では、加熱部容器1と保温部容器3が上下方向に配置され、凝固調節部容器4と、補助冷却部17を含む冷却部容器5が横方面に配置されている。加熱方法は、図1及び図2に示す装置と同様である。ガス発生化合物102は、保温調整部容器3内に設置した保温容器21内の溶融原料100に化合物供給部22から供給される。この際、攪拌部23から不活性ガスを流入して溶融原料を攪拌することによって、ガス発生化合物102の解離を促進することができる。
冷却し、凝固して形成される多孔質連続体104は、多孔質体搬出口15から連続的に外に取り出される。このようにして、長尺の多孔質連続体104が得られる。
(iv)実施態様4
図4は、浮遊帯溶融法によって多孔質連続体104を作製し、横方向に取り出す横型の装置の一例を模式的に示す図面である。図4に示す装置では、長尺の原料、例えば長尺の鋼板、丸棒形状の原料等の表面にガス発生化合物102を塗布し乾燥した後、ピンチロール18の上の位置に配置し、ピンチロール18を駆動回転させて、横方向に調整しつつ、原料を移動させる。
図4に示す装置では、アーク放電プラズマを用い、プラズマジェット部30により原料を連続的に加熱して、溶融する加熱方法が採用されている。プラズマジェット部30は、陰極28、陽極29、ガス注入口26、冷却水注入口24及び冷却水排水口25により構成されている。プラズマジェット熱106は陽極29の口から、アルゴンなどの不活性ガス300と共に噴出し、これにより、原料を加熱して溶融させることができる。
この方法により、原料は局部的に溶融し、表面に塗布したガス発生化合物102は溶融原料100の内部で急速に解離して、ガスを発生しつつ、冷却部10により冷却されて、凝固が始まる。冷却部10及び補助冷却部17では、凝固が始まった多孔質連続体104を直接的に冷却水で冷却して、その効果を高めることが出来る。図4に示す装置では、大気圧雰囲気下、減圧雰囲気下、高圧雰囲気下等の任意の圧力下において長尺の多孔質連続104を得ることができる。
(v) 実施態様5
図5は、レーザー・アークビーム溶融法によって多孔質連続体104を作製する装置の一例を模式的に示す図面である。この装置では、冷却部10の上にガス発生化合物102の層を形成し、その上に長尺の原料、例えば長尺の鋼板、丸棒形状の原料等を配置している。レーザー光源又はアークビーム源34を横方向に移動させながら、原料を連続的に加熱して、レーザー又はアークビームの熱107によって部分的に原料を溶融させる。形成された溶融原料100には、ガス発生化合物102が拡散し、解離して、ガスの発生と気泡生成核105の形成が起こる。次いで、レーザー光源又はアークビーム源34の移動に伴って溶融原料100が冷却されて凝固して多孔質連続体104が形成される。この際、レーザー光源又はアークビーム源部34の移動速度を変化させることにより、気孔の向きを変えることができる。
(vi)実施態様6
図6は、図1〜図3に示す装置において使用するガス発生化合物102を添加する手段の一例の概要を模式的に示す断面図である。この添加手段においては、坩堝ストッパー7自体をガス発生化合物102の添加手段として用いる。この装置では、坩堝スットパ7の内部にガス発生化合物102を押し流す経路33を設け、坩堝ストッパー7の底部位置の先端部に添加口32を設け、ニードル弁31を設置する。
図6に示す添加手段では、坩堝ストッパー7の上部に化合物供給部22、不活性ガスを注入するガス注入口26及びにニードル弁31の頭部が配置されている。駆動部11により坩堝ストッパー7とニードル弁31は上方向に移動して、ガス発生化合物102は、アルゴンなどの不活性ガスの噴流と共に坩堝6の底部に押し出される。坩堝6内の溶融原料100が鋳型9又は連続鋳造鋳型12内に流入すると同時に、ガス発生化合物102は、溶融原料100の内部で攪拌され、解離して、ガスを発生する。そして、最終的には、溶融原料100の冷却、凝固に伴って、一方向に延びる気孔103を有する多孔質体101又は多孔質連続体104が形成される。
(vii)実施態様7.
図7は、図3に示す装置において使用するガス発生化合物102を添加する手段の他の一例の概要を模式的に示す断面図である。この実施形態においては、連続鋳造鋳型12の所定の位置に化合物供給部22及び攪拌部23が設置される。化合物供給路22と攪拌部23から、ガス発生化合物102とアルゴン等の不活性ガスの噴流を溶融原料100の内部に流入させることによって、溶融原料100が攪拌されて、溶融原料100内にガス発生化合物102が分散し、解離してガスが発生する。最終的には、一方向に延びる気孔103を有する多孔質連続体104を形成することができる。
(6)多孔質体
図8は、上記した実施態様1〜5によって得られる多孔質体の概略を示す一部切り欠き斜視図である。
図8(A)は、図1に示す装置により作製した多孔質単体を示す概略図である。該多孔質体は、鋳型の底面から上方向に一方向性の気孔を有するものである。該多孔質体では、ガス発生化合物の種類及び添加量を調整することにより多孔質体の気孔の形成を制御して、所望の気孔形態を得ることができる。
図8(B)は、図1に示す装置において、鋳型9の周辺を冷却することにより、周辺から中心に向けて凝固させて得られる多孔質体を示す概略図である。該多孔質体は、放射状の一方向性の気孔を有するものである。
図8(C)は、図2〜図4のいずれかに記載の装置を用いて、長尺の棒状の先端部から後ろ方向に連続的に凝固させて得られる多孔質体を示す概略図である。該多孔質体は、長尺方向の一方向性の気孔を有する多孔質連続体である。
図8(D)は、図8(C)と同様の装置により得られた長尺の板状の多孔質連続体を示す概略図である。該多孔質体は、先端部から後方向に一方向性の形態に形成した気孔を有するものである。
図8(E)は、図8(D)と同様の装置により得られた長尺の板状の多孔質連続体の一例を示す概略図である。該多孔質体は、溶融原料の片面のみから冷却を行って凝固させ、冷却面から他方の面に向かって、一方向に成長した気孔を有する多孔質連続体である。
本発明によれば、ガス発生化合物の種類及び使用量、使用する装置の種類、冷却方法等を適宜調製することによって、気孔の形状、気孔率などを任意に設定することが可能である。本発明の方法によれば、通常、気孔径が5〜5000μm程度、気孔率が5〜75%程度の多孔質体を得ることができる。
図1に示す多孔質体製造装置を用いて下記の方法で多孔質体を作製した。図1に示す装置において、鋳型9は、底部が銅製円板で形成され、周囲部がステンレス鋼の円筒状薄板で形成されている。
まず、該鋳型9の内周に、ガス発生化合物102としてのチタン水素化物(TiH2)と離型剤(アルミナAl2O3と水ガラスNa2SiO3の混合物)を塗布し、乾燥させた。該鋳型9は、鋳型9の底部の銅板の冷却効果が上がるように、冷却部10の上面に直接設置されている。
多孔質体形成用原料としては、純銅(99.99%)105gを用い、アルゴン0.1MPaの雰囲気下において高周波誘導加熱コイル13により坩堝6内で加熱して溶融させ、1,300℃に保持した。
次いで、溶融原料100を鋳型9に注入した。これにより、鋳型9の内周に塗布したチタン水素化物(TiH2)が溶融原料100内部に拡散して、水素ガスを発生し、その殆どは水素イオン又は原子状に解離した。尚、チタン水素化物の使用量は、純銅105gに対して4gとした。
冷却部10に冷却水を流すことにより、溶融した原料を鋳型9の底部より冷却した。これにより、底部の冷却面から凝固が始まり、チタン水素化物の分解によって生じた微細な反応生成物を気泡生成核105として気泡が発生し、溶融した原料の凝固とともに均一で一方向性の気孔103が上方に向かって成長して、円筒形状の銅の多孔質単体101が形成された。
得られた多孔質体の光学顕微鏡写真を図9に示す。図9(A)は、該多孔質体の横断面の全体写真、(B)は該横断面の拡大写真、(C)は該多孔質体の縦断面写真である。得られた多孔質体では、気孔率は42%、気孔径は平均272±106μmであった。
純銅105gに対してチタン水素化物の使用量を5gとすること以外は、実施例1と同様にして、多孔質体を製造した。
得られた多孔質体の光学顕微鏡写真を図10に示す。図10(A)は、該多孔質体の横断面の全体写真、(B)は該横断面の拡大写真、(C)は該多孔質体の縦断面写真である。得られた多孔質体では、気孔率は45%、気孔径は平均290±154μmであった。
純銅105gに対してチタン水素化物の使用量を6gとすること以外は、実施例1と同様にして、多孔質体を製造した。
得られた多孔質体の光学顕微鏡写真を図11に示す。図11(A)は、該多孔質体の横断面の全体写真で、(B)は該横断面の拡大写真、(C)は該多孔質体の縦断面写真である。得られた多孔質体では、気孔率は37%、気孔径は平均173±65μmであった。
純銅105gに対してチタン水素化物の使用量を8gとすること以外は、実施例1と同様にして、多孔質体を製造した。
得られた多孔質体の光学顕微鏡写真を図12に示す。図12(A)は、該多孔質体の横断面の全体写真で、(B)は該横断面の拡大写真、(C)は該多孔質体の縦断面写真である。得られた多孔質体では、気孔率は40%、気孔径は平均208±105μmであった。
純銅105gに対してチタン水素化物の使用量を9gとすること以外は、実施例1と同様にして、多孔質体を製造した。
得られた多孔質体の光学顕微鏡写真を図13に示す。図13(A)は、該多孔質体の横断面の全体写真で、(B)は該横断面の拡大写真、(C)は該多孔質体の縦断面写真である。得られた多孔質体では、気孔率は34%、気孔径は平均174±70μmであった。
図14は、実施例1〜5で得られた多孔質体について、チタン水素化物量と気孔率との関係を示すグラフである。図14から明らかなように、添加したチタン水素化物の量の増大と共に気孔率が若干低下する傾向にあることが判る。また、図15は、実施例1〜5で得られた多孔質体について、添加したチタン水素化物量と気孔径との関係を示すグラフである。図15から明らかなように、添加したチタン水素化物の量の増大と共に気孔径は若干低下する傾向にあることが判る。
図14及び図15に示す結果から、図1の装置を使用して、多孔質体形成用原料として純銅(99,99%)を用い、ガス発生化合物としてチタン水素化物(TiH2)を用いて、アルゴン0.1MPaの雰囲気下において多孔質体を製造する方法において、純銅とチタン水素化物(TiH2)との比率を調整することにより、多孔質体の気孔率及び気孔径を制御し得ることが明らかである。
実施例1で用いた多孔質体製造装置と同じ装置を用いて、以下の方法で銅製の多孔質体を製造した。
多孔質体形成用原料としては、純銅(99.99%)200gを用い、アルゴン0.1MPaの雰囲気下において高周波誘導加熱コイルにより坩堝内で加熱して溶融させ、1300℃に保持した。
ガス発生化合物としては、チタン水素化物(TiH2)を用い、直径5mmのペレット状に成形して鋳型の底面に設置した。
次いで、溶融原料を鋳型に注入した。チタン水素化物の使用量は、0.075g、0.10g、0.125g、及び0.25gの4種類とした。
冷却部に冷却水を流すことにより、溶融した原料を鋳型の底部より冷却した。これにより、底部の冷却面から凝固が始まり、チタン水素化物の分解によって生じた微細な反応生成物を気泡生成核として気泡が発生し、溶融した原料の凝固とともに均一で一方向性の気孔が上方に向かって成長して、円筒形状の銅の多孔質単体が形成された。
得られた多孔質体の光学顕微鏡写真を図16に示す。図16において、(a)はチタン水素化物の使用量0.075g、(b)はチタン水素化物の使用量0.10g、(c)はチタン水素化物の使用量0.125g、(d)はチタン水素化物の使用量0.25gの場合に得られた多孔質体であり、それぞれ上図は該多孔質体の横断面の拡大写真、下図は該多孔質体の縦断面の拡大写真である。
図17は、上記方法で形成された多孔質体について、チタン水素化物の使用量と、気孔率及び気孔径との関係を示すグラフである。気孔径については、添加したチタン水素化物量に影響されず殆ど一定であり、気孔率については、チタン水素化物の使用量が0.10gまでは増大するが、その後はほぼ一定になることが判る。
実施例1で用いた多孔質体製造装置と同じ装置を用いて、以下の方法で銅製多孔質体を製造した。
多孔質体形成用原料としては、純銅(99.99%)200を用い、アルゴン雰囲気下において高周波誘導加熱コイルにより坩堝内で加熱して溶融させ、1300℃に保持した。アルゴンの圧力は、0.1MPa、0.25MPa及び0.5MPaの三種類とした。
ガス発生化合物としては、チタン水素化物(TiH2)を0.25g用い、直径5mmのペレット状に成形して鋳型の底面に設置した。その他は、実施例6と同様にして多孔質体を製造した。
得られた多孔質体の光学顕微鏡写真を図18に示す。図18において、(A)はアルゴン圧0.1MPa、(B)はアルゴン圧0.25MPa、(C)はアルゴン圧0.5MPaの場合に得られた多孔質体であり、それぞれ上図は該多孔質体の横断面の拡大写真、下図は該多孔質体の縦断面の拡大写真である。
図19は、上記方法で形成された多孔質体について、アルゴンガスの圧力と、気孔率及び気孔径との関係を示すグラフである。気孔率と気孔径については、いずれも、アルゴンガス圧の増加と共に減少する傾向が認められる。
実施例1で用いた多孔質体製造装置と同じ装置を用いて、以下の方法でアルミニウム製多孔質体を製造した。
多孔質体形成用原料としては、純アルミニウム50gを用い、0.1Paの減圧雰囲気下において高周波誘導加熱コイルにより坩堝内で加熱して溶融させ、750℃に保持した。
ガス発生化合物としては、Ca(OH)2、NaHCO3、TiH2又はCaCO3をそれぞれ0.2g用い、粉末状で鋳型の底面に設置した。
次いで、溶融原料を鋳型に注入し、冷却部10に冷却水を流すことにより、溶融した原料を鋳型の底部より冷却した。これにより、底部の冷却面から凝固が始まり、溶融した原料の凝固とともに均一で一方向性の気孔が上方に向かって成長して、円筒形状のアルミニウムの多孔質単体が形成された。
図20は、各ガス発生化合物について、形成されたアルミニウム多孔質体の気孔率を示すグラフである。ガス発生化合物の種類が異なる場合にも、気孔率は約20%程度であり、ほぼ同一の気孔率となった。但し、使用するガス発生化合物によって気孔の形状に相違が生じた。この理由については明確ではないが、発生するガスの相違に基づくものと考えられる。
浮遊帯溶融法を利用して、以下の方法で鉄製多孔質体を製造した。
原料としては、外径10mm、全長100mmの鉄(純度99.5%)製の円柱ロッドを用い、図21に示すように、その中心部に長さ50mm、内径2mmの中空部を形成した。
ガス発生化合物としては、CrN(N=18wt%)を用い、この粉末約0.45gを上記した鉄製ロッドの中空部に充填した。
Heガス0.5MPaの雰囲気中において、図22に示すように、上記ロッドを垂直方向に下向きに330μm/秒の速度で移動させながら、高周波コイルで部分的に加熱して溶融させ、溶融した部分を連続的に固化させて、多孔質体を製造した。
得られた多孔質体は、移動方向とほぼ平行方向に成長した気孔を有するものであり、気孔率は28%、気孔径は平均550μmであった。
実施例1で用いた多孔質体製造装置と同じ装置を用いて、以下の方法でマグネシウム製多孔質体を製造した。
多孔質体形成用原料としては、純マグネシウム(99.99%)50を用い、アルゴン0.1MPaの雰囲気下において高周波誘導加熱コイルにより坩堝内で加熱して溶融させ、850℃で30秒間保持した。
ガス発生化合物としては、粉末状のMgH2を0.5g用い、鋳型の底面に設置した。
次いで、溶融した原料を鋳型に注入し、冷却部に冷却水を流すことにより、溶融した原料を鋳型の底部より冷却した。これにより、底部の冷却面から凝固が始まり、溶融した原料の凝固とともに均一で一方向性の気孔が上方に向かって成長して、円筒形状のマグネシウムの多孔質単体が形成された。
得られた多孔質体では、気孔率は29%、気孔径は平均470μmであった。
原料としてマグネシウム合金(AZ31D)を用いること以外は、実施例10と同様にして多孔質体を作製した。
得られた多孔質体は、気孔率は37%、気孔径は平均614μmであった。
実施例1で用いた多孔質体製造装置と同じ装置を用いて、以下の方法でSi製の多孔質体を製造した。
多孔質体形成用原料としては、Siを18g用い、アルゴンガス雰囲気下において高周波誘導加熱コイルにより坩堝内で加熱して溶融させ、1450℃に保持した。アルゴンガス導入時の圧力は、0.5 MPa (鋳込み時には0.8 MPa)、1.0 MPa (鋳込み時には1.5 MPa)、及び1.5 MPa (鋳込み時には2.1 MPa)の三種類とした。
ガス発生化合物としては、粉末状のチタン水素化物(TiH2)を1g用い、鋳型の底面に設置した。
次いで、溶融原料を鋳型に注入した。これにより、鋳型の底面に設置したチタン水素化物(TiH2)が溶融原料内部に拡散して、水素ガスを発生し、その殆どは水素イオン又は原子状に解離した。
冷却部に冷却水を流すことにより、溶融した原料を鋳型の底部より冷却した。これにより、底部の冷却面から凝固が始まり、溶融した原料の凝固とともに均一で一方向性の気孔が上方に向かって成長して、円筒形状のSi製の多孔質単体が形成された。
図23は、上記方法で形成された多孔質体について、アルゴンガスの圧力と、気孔率との関係を示すグラフであり、図24はアルゴンガスの圧力と、気孔径との関係を示すグラフである。気孔率と気孔径は、いずれも、アルゴンガス圧の増加と共に減少する傾向が認められるが、気孔径については、圧力が上昇するとほぼ一定となることが判る。

Claims (9)

  1. 溶融状態の多孔質体形成用原料中にガス発生化合物を分散させた後、溶融した原料を固化させることを特徴とする多孔質体の製造方法。
  2. 多孔質体形成用原料が、固相におけるガス溶解度が液相におけるガス溶解度より小さい物質である請求項1に記載の方法。
  3. 多孔質体形成用原料が、マグネシウム、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、モリブデン、パラジウム、銀、ハフニウム、タングステン、タンタル、白金、金、鉛、ウラン、ベリリウム、これら金属の少なくとも1種類を含む合金、これらの金属の少なくとも一種を含む金属間化合物、シリコン又はゲルマニウムである請求項2に記載の方法。
  4. ガス発生化合物が、熱分解によって水素、窒素、酸素、H2O、一酸化炭素及び二酸化炭素からなる群から選ばれた少なくとも一種のガスを発生する物質である請求項1に記載の方法。
  5. ガス発生化合物が、TiH2、MgH2、ZrH2、Fe4N、TiN、Mn4N、CrN、Mo2N、Ca(OH)2、Cu2O、B2O3、CaCO3、SrCO3、MgCO3、BaCO3及びNaHCO3からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物である請求項1に記載の方法。
  6. 溶融状態の多孔質体形成用原料中にガス発生化合物を添加する方法が、溶融した原料にガス発生化合物を添加する方法、溶融容器の内部に予めガス発生化合物を付与する方法、鋳型の内部に予めガス発生化合物を付与する方法、又は溶融前の原料にガス発生化合物を付与する方法である請求項1に記載の方法。
  7. 鋳型鋳造法、連続鋳造法、浮遊帯溶融法又はレーザー・アークビーム溶融法によって多孔質体を製造する、請求項1に記載の方法。
  8. 多孔質体形成用原料を溶融させる前に、気密容器内において、減圧下に該原料の融点未満の温度で保持することによって、原料の脱ガスを行う、請求項1に記載の方法。
  9. 請求項1の方法で得られた多孔質体。

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