JP4217865B2 - 多孔質金属体の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、多孔質金属体の製造方法に関する。
多孔質金属体およびその製造方法は、公知である。例えば、米国特許第5,181,549号明細書は、溶融金属原料中に加圧下に水素または水素含有ガスを溶解させた後、温度および圧力を制御しつつ溶融金属を冷却凝固させることにより、多孔質金属体を製造する方法を開示している。
しかしながら、この方法には、(1)優れた特性を有する多孔質金属体を得るためには、原料として超高純度金属を使用する必要がある、(2)原料金属中に酸素、窒素、水素などの不純物が含まれている場合には、これらが多孔質金属体中に残存するので、多孔質金属体の特性が阻害され、その使用分野が制限される、(3)溶融金属中に溶解させるガスとして、水素或いは水素含有ガスを使用するので、金属種が、水素吸収による特性劣化を生じないものに限られる、などの実用上の大きな問題点がある。
発明の開示
本発明者は、従来の多孔質金属体製造技術における上記の問題点に鑑みて研究を進めた結果、金属原料の溶融前および溶融過程において、金属中に含まれる不純物含有量を所定値以下に減少させておくことにより、最終的に高品質の多孔質金属体が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、以下に示す多孔質金属体の製造方法を提供する。
1.下記の工程を備えた多孔質金属体の製造方法:
(1)密閉容器内において減圧下に金属原料を常温から金属の融点未満の温度域で保持することにより、金属原料の脱ガスを行う工程;
(2)上記密閉容器内にガスを導入して、加圧下に金属原料を溶融させるとともに、ガスを溶融金属中に溶解させる工程;および
(3)上記密閉容器内のガス圧および溶融金属の温度を制御しつつ、溶融金属を鋳型内で冷却凝固させることにより、多孔質金属体を形成させる工程。
2.金属が、鉄、銅、ニッケル、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、チタン、クロム、タングステン、マンガン、モリブデン、ベリリウムおよびこれら金属の少なくとも1種を含む合金からなる群から選ばれる上記項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
3.工程(1)における減圧条件が、10−1Torr以下である上記項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
4.工程(1)における減圧条件が、10−1〜10−6Torrの範囲内にある上記項3に記載の多孔質金属体の製造方法。
5.工程(1)における金属材料を金属の融点よりも50〜200℃低い温度域の範囲に維持する上記項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
6.工程(2)および工程(3)において使用されるガスが、水素、窒素、アルゴンおよびヘリウムの少なくとも1種である上記項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
7.工程(2)における加圧条件が、0.1〜10MPaの範囲内にある上記項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
8.工程(2)における加圧条件が、0.2〜2.5MPaの範囲内にある上記項7に記載の多孔質金属体の製造方法。
9.工程(3)において、密閉容器から冷却装置を備えた鋳型に溶融金属を装入する上記項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
10.工程(3)において、溶融金属の冷却凝固を連続鋳造方式により行う上記項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
発明の具体的な形態
本発明においては、第1図に示す様に、先ず、多孔質体の製造原料となる金属を密閉構造の容器内に収容し、減圧下に常温から金属の融点未満の温度で保持することにより、金属原料の脱ガスを行う〔工程(1)〕。
次いで、脱ガスを終えた金属材料を所定ガスによる加圧下に加熱して、溶融させるとともに、溶融金属中にガスを溶解させる〔工程(2)〕。
次いで、原料金属と加圧ガスの種類に応じて、密閉容器内のガス圧および溶融金属の温度を制御しつつ、溶融金属を冷却凝固させることにより、所望の多孔質金属体を形成させる〔工程(3)〕。
金属原料としては、鉄、銅、ニッケル、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、チタン、クロム、タングステン、マンガン、モリブデン、ベリリウムおよびこれら金属の少なくとも1種を含む合金を使用することができる。
2種以上の単体金属の適切な組み合わせからなる原料金属を密閉容器に収容して脱ガスを行っても良い。或いは、金属原料としては、単体金属の少なくとも1種と合金の少なくとも1種との併用、2種以上の合金の併用なども可能である。これらの場合には、後述する溶融過程において、合金が形成され、最終的に多孔質合金材料が得られる。
工程(1)における減圧条件は、原料金属の種類、原料金属中に含まれる除去されるべき不純成分(酸素、窒素、水素など)により異なるが、通常10−1Torr以下であり、好ましくは10−1〜10−6Torrの範囲内にある。減圧が不十分である場合には、残存する不純成分が多孔質金属体の耐食性、耐薬品性、靱性などを阻害することがある。一方、過度の減圧を行う場合には、多孔質金属体の性能は若干改善されるものの、装置の製造コストおよび運転コストが増大するので、好ましくない。
工程(1)における金属原料の保持温度は、常温から金属原料の融点未満(2種以上の金属を併用する場合には、最低融点未満)までの範囲内であり、より好ましくは、融点よりも50〜200℃程度低い温度である。脱ガスは、常温で密閉容器内に金属原料を装入した後、次第に温度を上昇させて行うことが、操作上容易である。脱ガス効果を高めるためには、工程(2)の開始前に、金属原料の融点未満のできるだけ高い温度としておくことが、好ましい。工程(1)における金属原料の保持温度を高めておく場合には、後述の金属溶融に要する時間を短縮することができる。
工程(1)における金属保持時間は、金属に含まれる不純物の種類および量ならびに要求される脱ガスの程度などに応じて、適宜定めれば良い。
脱ガス処理を終えた金属原料は、次いで、工程(2)において、加圧下に溶融される。加圧用ガスとしては、水素、窒素、アルゴンおよびヘリウムの少なくとも1種を使用する。
安全性を特に重視するならば、加圧用ガスとしては、窒素、アルゴンおよびヘリウムの少なくとも1種を使用することが好ましい。また、多孔質金属体内の孔の寸法と気孔率とをより正確に制御するためには、窒素−アルゴン混合物、窒素−ヘリウム混合物或いは窒素−アルゴン−ヘリウム混合物を使用することが好ましい。
この工程(2)において、加圧条件下にガスの一部が溶融金属中に溶解する。第2図に示す金属−ガス系状態図に示す様に、溶融金属中には、所定加圧条件下における共晶点C3形成量を含む一定範囲量のガスを溶解させることが好ましい。溶融金属中のガス溶解量は、金属の種類、ガスの種類およびガスの圧力、所望の多孔質金属体の孔構造などを考慮して、定めることができる。
工程(2)における加圧条件は、金属の種類、最終的に得られる多孔質金属体中の孔形状、孔径、気孔率などに応じて定められるが、通常0.1〜10MPa程度であり、より好ましくは0.2〜2.5MPa程度である。
加圧用ガスは、最終的に得られる多孔質金属体の特性を阻害しない限り、上記のガス群から選択すれば良いが、金属とガスとの間には、好ましい組み合わせがある。この様な好ましい組み合わせとしては、例えば、鉄−窒素/アルゴン(「窒素/アルゴン」とは、窒素とアルゴンとの混合ガスを意味する;以下同様)、鉄−窒素/ヘリウム、鉄系合金(工業用純鉄、普通鋼、ステンレス鋼など)−窒素/アルゴン、鉄系合金(普通鋼、ステンレス鋼など)−窒素/ヘリウム、銅−アルゴン、銅−水素、銅−水素/アルゴン、ニッケル−窒素/アルゴンなどが例示される。
ガスを溶解した溶融金属は、次いで、工程(3)に送られ、冷却凝固される。第3図に模式的に示す様に、金属中のガス溶解量は、融点の上下において、著しく相違する。すなわち、溶融状態の金属は、多量のガスを溶解するが、温度の低下に伴って凝固し始めると、ガス溶解量は急速に減少する。従って、溶融金属の温度とその雰囲気ガス圧とを適切に制御しつつ、一定方向に溶融金属を凝固させることにより、固相/液相界面近傍の固相部分には、液相部分に過飽和に溶解していたガスの析出による気泡を生成させることができる。この様なガス気泡は、金属の凝固とともに成長するので、固相部分には、多数の気孔が形成される。この工程(3)においては、下記で詳述する様に、溶融金属の冷却速度或いは凝固速度を制御し、かつ凝固雰囲気ガスの組成(窒素ガス/不活性ガスの混合比)およびガス圧の調整(圧力増大、等圧維持或いは圧力減少)などを適切に行うことにより、気孔形状、気孔径、気孔率などを任意に制御した多孔質金属体が得られる。
第4図は、窒素/アルゴン混合ガスによる2.3MPaの加圧下に保持した純鉄(99.99%)中の窒素溶解量(左縦軸は液相中濃度を示し、右縦軸は同相中濃度を示す)の変化を詳細に示すグラフである。
第4図から明らかな様に、純鉄の溶融から凝固の過程において、液体鉄と固体鉄の窒素溶解度は、急激にかつ不規則に変化する。また、固化鉄においても、温度低下とともに、δ相からγ相を経てα相へと順次同素変態を起こし、窒素溶解量が変化する。この様な窒素溶解度差を利用して、γ相に析出した窒素ガスにより、固体鉄中に気孔を形成させることができる。この現象は、加圧気体として窒素に代えて窒素−不活性ガス混合物、水素−窒素混合物、水素−不活性ガス混合物、水素−窒素−不活性ガス混合物などを使用する場合にも、同様に発現するので、同様の多孔質鉄材料を得ることができる。また、金属種として、鋼などの鉄系合金、銅およびその合金、ニッケルおよびその合金、ならびに上述した各種の金属或いはそれらの合金を使用する場合にも、同様の現象が生じるので、同様の手法により、各種金属の多孔質体を製造することができる。
また、一般に、一定圧力での多孔質金属体の製造に際しては、金属−ガス系中のガス原子濃度と気孔の生成状態(気孔分布、気孔径など)との間には、一定の相関関係が認められる。ここで、円筒形状の鋳型内で円周面方向からガス溶解金属(金属−ガス系)を冷却し、得られた円筒形金属体の断面を観察するものと想定する。この際、冷却を適切に行えば、どの位置での断面においても、ほぼ同一の結果が得られる。
先ず、第2図に示す様に、ガス原子濃度C1が共晶組成C3よりもかなり低い場合には、温度T1からTEに至る冷却過程では、鋳型内面から中心部方向に向けて無気孔の金属固相部が一定の厚さで形成された後、温度TEからより低温に至る冷却過程で、中心部領域に多孔質金属相が形成される(断面C1参照)。
ガス原子濃度C2が共晶組成C3とC1との間にある場合には、温度T2からTEに至る冷却過程では、鋳型内面から中心部方向に向けて無気孔金属固相部がより狭い幅で形成された後、温度TEからより低温に至る冷却過程で、より広い中心部領域に多孔質金属相が形成される(断面C2参照)。
金属−ガス系が共晶組成C3を有する場合には、温度TEにおいて金属の凝固が始まり、同時に気孔が形成されるので、無気孔金属固相部は、形成されない。そして、気孔径は比較的揃っている(断面C3参照)。
ガス原子濃度C4が共晶組成C3よりも高い場合には、温度T4からTEに至る冷却過程では、液相中に大きい気孔が形成され、温度TEにおいて金属の凝固が始まる。温度TEからより低温に至る冷却過程では、より小さい気孔が形成される。従って、この場合には、大きさが異なる気孔を含む多孔質金属相が形成され、無気孔金属固相部は、形成されない(断面C4参照)。
第5図は、窒素−アルゴン混合ガスによる加圧下に製造した多孔質純鉄(99.99%)の気孔率変化の一例を示すグラフである。第5図から明らかな様に、アルゴンガスの圧力が一定である場合には、窒素ガス圧の増大とともに、多孔質体中の気孔率が増加する。逆に、窒素ガスの圧力が一定である場合には、アルゴンガス圧の増大とともに、多孔質金属体の多孔率は低下する。そして、3本の破線で示す様に、多孔質体の気孔率は、混合ガス全体のガス圧が増大するとともに、増加する傾向にある。
第6図は、窒素−アルゴン混合ガスによる定圧加圧(2.1MPa)下に製造した多孔質純鉄(99.99%)の気孔率変化の一例を示すグラフである。第6図から明らかな様に、定圧条件下では、窒素分圧の増大とともに、多孔質体中の気孔率が増加している。第5図と第6図とを総合すると、窒素ガスは、多孔質金属体中の気孔率増加に大きく寄与することが明らかである。また、窒素−アルゴン混合ガスに代えて窒素−ヘリウム混合ガスを使用する場合にも、同様の結果が得られた。
第5図と第6図に示す結果から、加圧雰囲気ガスの組成を調整することにより、多孔質金属体の気孔率を制御し得ることが、明らかである。
第7図は、窒素−アルゴン混合ガスによる定圧加圧(2.1MPa)下に製造した多孔質純鉄(99.99%)中の窒素含有量を示す。窒素分圧の上昇とともに多孔質体中の窒素含有量も次第に増加しているが、窒素分圧が約1MPaのところで飽和している。なお、得られた多孔質純鉄においては、見かけの窒素含有量は高いが、その大部分は、気孔表面の極めて薄い表層部分に濃縮して含まれており、純鉄内部では、α相に微量のFe4Nが分散含有されているに過ぎない。すなわち、得られた多孔質体は、あたかも気孔表面を含む全表面が窒化処理されたかの様に、硬度が著しく改善されている。この様に多孔質体全体としては、多量の窒素を含有しているにもかかわらず、その内部には微量のFe4Nしか存在しないという特異な性状は、液相から固相(δ相、γ相、α相)への転移に伴う窒素溶解量の微妙な変化により、得られるものと推測される。
また、本発明により得られた多孔質金属体は、その他の各種の特性(強度、靱性、切削性、加工性、溶接性、振動減衰性、音響減衰性、高比表面積など)に優れている。例えば、本発明による多孔質金属材料は、原料金属に比して、比強度(強度/重量)が20〜30%程度向上しており、ビッカース硬さが約3倍程度に向上している。
また、本発明により得られた鉄系多孔質金属体をさらに焼き入れ処理することにより、焼き入れ前に比して、そのビッカース硬さを約2倍程度に向上させることができる。
第8図は、本発明において使用する多孔質金属体製造装置の一例を示す断面図である。
第8図に示す装置は、主要構成要素である金属原料加熱溶解部1と溶解金属冷却凝固部2とが上下方向に配置されている。
金属原料加熱溶解部1は、金属溶解槽4、誘導加熱コイル7、ストッパー8、脱気経路31、ガス導入パイプ9およびガス排出パイプ10を備えている。工程(1)においては、溶解槽4内に金属原料を収容した後、ストッパー8を閉鎖位置に配置して溶解槽4を密閉状態とした後、真空ポンプ(図示せず)を駆動させることにより、脱気パイプ31から溶解槽4内の気体を抜き出し、所定の減圧状態とする。次いで、誘導加熱コイル7に通電し、減圧条件下に、所定の加熱プロファイルに従って金属原料を加熱する。この減圧下での加熱処理により、金属原料中の酸素、窒素などの不純ガス成分が大幅に減少する。その結果、最終的に得られる多孔質金属体中のガス含有量も大巾に低下する。
次いで、ガス供給パイプ9から溶解槽4の上部空間3−b内にガスを導入しつつ、金属原料から放出された不純成分ガスをガス排出パイプ10から溶解槽外にパージする。
工程(2)においては、ガス排出パイプ10を閉じた状態で、ガス供給パイプ9から溶解槽4の上部空間3−b内に所定のガスを導入して、溶解槽4内を所定の圧力まで昇圧させつつ或いは昇圧させた後、電磁誘導コイル7に通電することにより、金属を溶解させる。工程(2)における加圧用ガスと工程(1)におけるパージ用ガスとは、組成が同一であっても、異なっていても良いが、ガス供給装置の簡略化、ガス供給操作の容易さなどの点からは、組成が同一であることが好ましい。この加圧条件下での金属の溶融により、第3図および第4図に示す様に、多量のガスが金属中に溶解する。
次いで、ストッパー8を引き上げ、溶解金属注入口11を経て、ガスを溶解した溶融金属3−aを溶解金属冷却凝固部2底部の配置した鋳型5に装入して、多孔質金属体を形成させる。溶融金属の装入に先立って、溶解金属冷却凝固部2には、ガス供給パイプ12から所定のガスを導入しておき、その内部を所定の圧力に保持しておく。溶解金属冷却凝固部2内のガス圧力は、ガス供給パイプ12およびガス排出パイプ13を適宜開閉することにより、容易に制御できる。一方、冷却機構6を備えた鋳型5内に装入された溶融金属の冷却速度の制御は、水などの冷媒(通常は水を使用するので、以下「水」と記載する)の導入パイプ14から供給され、冷却水排出パイプ15から排出される冷却水量により、行うことができる。
上記の様に、溶解金属冷却凝固部2内のガス圧を制御しつつ、鋳型5内に装入された溶融金属を冷却機構6により下部から冷却することにより、上方の液相と下方の固相との界面近傍には、液相部分に溶解していたガスに起因する多数の気泡が生成され、これらの気泡が固相中に気孔を生じさせる。その結果、所定の気孔形状、気孔率などを有する多孔質金属材料が得られる。
第9図は、第8図に示す装置において使用する鋳型5とその冷却機構6の一例の概要を示す図面である。この実施態様においては、冷却機構6自体を鋳型5の底部として使用する。この場合には、溶融金属3−aと接する冷却機構6の底部から冷却水を供給して、溶融金属を急速に冷却させる。第6図は、溶融金属の冷却過程で垂直方向の気孔が形成されつつある状態を示すが、最終的には、金属の凝固に伴って、下方から上方に縦方向に延びる気孔を有する多孔質金属体3を形成させることができる。
第10図は、第8図に示す装置において使用する鋳型5とその冷却機構6の他の一例を示す概要面である。この実施態様においては、鋳型5の中央部に冷却機構6を配置し、その両者間の円筒状空間に溶融金属3−aを装入する。第10図は、溶融金属の冷却過程で横方向の気孔が形成されつつある状態を示すが、最終的には、円筒体の内側から外側に横方向に延びる気孔を有する多孔質金属体3を形成させることができる。
第11図は、連続鋳造法による多孔質金属体製造装置の一例を模式的に示す。
第11図に示す装置は、金属原料加熱溶解部1と溶解金属保持部2とが上下方向に配置されており、溶解金属保持部2の横方向に連続鋳造装置が連接されている。金属原料加熱溶解部1における金属原料の脱ガスおよび溶解は、第8図に示す装置におけると同様にして行う。
次いで、ストッパー8を引き上げ、溶解金属注入口11を経て、ガスを溶解した溶融金属3−aを溶解金属保持部22の底部に配置した溶湯保持容器19に装入する。溶湯保持容器19への溶融金属の装入に先立って、真空ポンプ(図示せず)を駆動させることにより、脱気パイプ31から気体を抜き出して、溶解金属冷却凝固部22内を減圧状態とした後、ガス供給パイプ17から所定のガスを導入して、その内部を所定の圧力に保持しておく。溶解金属冷却凝固部22内のガス圧力は、ガス供給パイプ17およびガス排出パイプ18を適宜開閉することにより、容易に制御できる。溶湯保持容器19内に注下された溶融金属は、ヒーター20により、所定温度に保持される。
注いで、ガス注入パイプ16から送給されるガスにより加圧された溶融金属は、鋳型21に入り、連続鋳造されて、最終的に長寸の多孔質金属体を形成する。溶融金属の凝固過程における液相/固相界面におけるガスの挙動、金属体中での気孔の形成状況などは、第8図に示す装置におけるそれらとほぼ同様である。連続鋳造装置は、冷却機構25により囲まれる鋳型21の部分(この部分で液相/固相界面が形成される)、必要に応じて設けられる補助冷却機構26、凝固した多孔質金属体の先端部に接する案内スピンドル27、ローラー28などを主な構成要素としている。連続鋳造装置は、高温の多孔質金属体の酸化防止、冷却機構の保護などのために、密閉構造体30内に設けられている。密閉構造体30は、その内部の不活性ガス圧力を調整するために、気密リング29、不活性ガス注入パイプ23および不活性ガス排出パイプ24を備えている。第11図において、左方に移動する案内スピンドル27に案内される多孔質金属体の先端が、気密リング29の設置位置に到達した時点で、気密リング29は、多孔質金属体の外周面に密着する様に、内側に移動する。その後、案内スピンドル27は、密閉構造体30外に取り出され、次いで多孔質金属体が順次密閉構造体30外に引き出される。かくして、長尺の多孔質金属体が得られる。
第12図は、長い多孔質金属体を製造するために使用する連続鋳造装置の他の例を示す概略図である。第12図においては、金属原料の脱ガスおよび溶融に係る機械的要素は、省略してある。この装置においては、凝固の過程で、冷却機構26の形状および位置、冷却速度、ガス圧などの影響により、金属の液相/固相界面が金属体の進行方向に対して傾斜して形成されるので、図示した斜め方向の孔を有する多孔質金属体が得られる。多孔質金属体の形状は、鋳型の内面形状に対応して、円柱状、線状、平板状、角柱状などの任意の形状とすることができる。
第13図は、棒状乃至線状の多孔質金属体を製造するために使用する連続鋳造装置のさらに他の例を示す概略図である。第13図においても、金属原料の脱ガスおよび溶融に係る機械的要素は、省略してある。この装置においても、凝固の過程で、冷却機構26の構造および位置、冷却速度、ガス圧などを調整し、金属中の液相/固相界面を金属体の進行方向に対して制御することにより、図示した形態の孔を有する多孔質金属体を製造することができる。
第14図(a)〜(h)は、連続鋳造方式による本発明方法により、製造される多孔質金属体の一部を切り欠いて示す模式斜面図である。例えば、(a)に示す多孔質金属体は、第2図のC3に相当する断面を有する円柱形状の金属体であり、円柱の一端から他端に向けてその横断面に沿って金属中の液相/固相界面を一定の移動速度で移行させた場合に、製造できる。る。(b)に示す円柱状多孔質金属体は、第2図のC3に相当する断面を有する円柱形状の金属体であり、円柱の一端から他端に向けてその横断面に沿って金属中の液相/固相界面の移動速度を間歇的に変化させた場合に、製造できる。(c)に示す円柱状多孔質金属体は、第2図のC3に相当する断面を有する円柱形状の金属体であり、円柱の一端から他端に向けてその横断面に沿って金属中の液相/固相界面の移動速度を一定としつつ、ガス圧を間歇的に変化させた場合に、製造できる。(d)に示す円柱状多孔質金属体は、第2図のC3に相当する断面を有する円柱形状の金属体であり、円柱の一端から他端に向けてその横断面に沿って金属中の液相/固相界面の移動速度とガス圧とを間歇的に変化させた場合に、製造できる。(e)に示す円筒状多孔質金属体は、第10図に示す様に、鋳型の中心部に冷却機構6を配置して、円筒の中心部から周縁部に向けて横断面方向に金属中の液相/固相界面を移動させた場合に、製造できる。(f)に示す円筒状多孔質金属体は、円筒形鋳型の周縁部に冷却機構を配置して、円筒の周縁部から中心部に向けて横断面方向に金属中の液相/固相界面を等速度で移動させた場合に、製造できる。この場合、初期冷却を急速に行うことにより、周縁には、気孔が存在しない円環部が形成される。(g)に示す円筒状多孔質金属体は、第11図に示す手法により、製造することができる。また、(h)に示す断面長方形の多孔質金属体は、長方形内面を有する鋳型を用いて、第11図に示す手法により製造することができる。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、簡単な設備を用いて容易な手法により、気孔の形状、寸法、気孔率などを制御した多孔質金属材料を製造することができる。
本発明によれば、任意の形状の多孔質金属材料を製造することができる。
連続鋳造法により本発明を実施する場合には、大型で長寸の多孔質金属材料を製造することができる。
本発明によれば、原料金属に比して、得られる多孔質金属体中の不純成分含有量を著しく減少させることができる。例えば、酸素含有量は1/20以下にまで減少させることが可能であり、窒素含有量は1/6以下にまで減少させることすることが可能である。
本発明において、金属原料として鉄或いは鉄合金を使用し、窒素を加圧ガス成分として使用する場合には、気孔内面を含む全ての表面に窒化相が形成されるので、硬度が著しく向上する。
本発明により得られる多孔質金属材料は、軽量であり、比強度(強度/重量)が高く、切削性、溶接性などに優れている。
また、本発明による多孔質金属材料は、その気孔部分に他の材料を充填或いは担持させることにより、特異な性能を発揮する新たな複合材料を形成することができる。この様な複合材料の具体例としては、従来のハニカム担体に代えて多孔質金属体を担体とする触媒(自動車などの排ガス処理用触媒、脱臭用触媒など)が例示される。
本発明において、加圧ガスとして窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不燃性ガスを使用する場合には、操業上の安全性を著しく高めることができる。
本発明による多孔質金属体は、その特異な構造と優れた特性の故に、広範な分野で利用できる。この様な利用分野としては、水素吸蔵材料、防振材料、衝撃吸収材料、電磁波シールド材料、各種構造物における部品および構造用材料(自動車、船舶、飛行機などの運搬機器のエンジン部品、ロケットおよびジェットエンジンのセラミックスサポート、宇宙機器用軽量パネル、工作機械部品など)、医療器具用材料(例えば、ステント材など)、熱交換材料、消音材料、気液分離用材料、軽量部材、水およびガス純化用フィルター、自己潤滑性ベアリング材料、気液反応における気体吹き込み材料などが例示される。本発明による多孔質金属体は、上記の用途に限定されることなく、その他の種々の用途にも利用できる。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明の最良の形態(実施例)を示し、本発明の特徴とするところをより一層明らかにする。本発明は、以下の実施例により限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の修正、変形、変更などが可能であることはいうまでもない。
実施例1
第8図に示す装置を用いて、多孔質銅材料を製造した。
すなわち、銅原料(純度99.99%)を5×10−2Torr、1250℃の条件下に0.1時間保持した後、下記に詳述する加圧ガス雰囲気下に1250℃で0.5時間溶融した。次いで、同一加圧条件下において、ガスを溶解した溶融銅を円筒状の鋳型(高さ100mm×内径30mm)に注入し、鋳型の底部に設けた水冷機構により、下方から上方に向け凝固させることにより、第14図(c)に示す構造の多孔質銅円筒体を得た。
*加圧雰囲気ガス(ゲージ圧)
(a)0.2MPaH2+0.6MPaAr
(b)0.4MPaH2+0.4MPaAr
(c)0.6MPaH2+0.2MPaAr
(d)0.8MPaH2
得られた4種の多孔質銅円筒体(a)〜(d)の気孔率を第15図に示す。第15図に示す結果から、等圧加圧条件下において、水素分圧が高くなるとともに、気孔率が増大していることが明らかである。
第16図(a)〜(d)は、上記4種の多孔質銅円筒体(a)〜(d)の横断面の一部をそれぞれ示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)である。アルゴン/水素分圧比を調整することにより、孔径の大きさを変えることができることを示している。
第17図は、上記で得られた多孔質銅円筒体(c)の垂直断面の一部を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)である。垂直方向に整列した長孔が規則的に形成されていることが明らかである。
銅原料は、酸素約157ppmおよび窒素13ppmを含んでいたのに対し、銅多孔質体中の酸素および窒素含有量は、それぞれ7ppmおよび2ppmに減少していた。
実施例2
第8図に概要を示す装置を用いて、多孔質鉄材料を製造した。
すなわち、鉄原料(純度99.99%)を5×10−2Torr、1800℃の条件下に0.1時間保持した後、下記に詳述する加圧ガス雰囲気下に1650℃で0.5時間溶融した。次いで、同一加圧条件下において、ガスを溶解した溶融鉄を円筒状の鋳型(高さ100mm×内径30mm)に注入し、鋳型の底部に設けた水冷機構により、下方から上方に向け凝固させることにより、第14図(a)に示す構造の多孔質鉄円筒体を得た。
*加圧雰囲気ガス(ゲージ圧)
(a)0.3MPaN2+1.2MPaHe
(b)1.0MPaN2+1.0MPaHe
(c)1.0MPaN2+0.5MPaHe
(d)1.5MPaN2+0.5MPaHe
得られた4種の多孔質鉄円筒体(a)〜(d)の気孔率を第18図に示す。第18図に示す結果から、等圧加圧条件下において、窒素とヘリウムとの分圧を調整することにより、気孔率を制御し得ることが明らかである。
第19図(a)〜(d)は、上記4種の多孔質鉄円筒体(a)〜(d)の横断面の一部をそれぞれ示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)である。アルゴン/水素分圧比を調整することにより、孔径の大きさを変えることができることを示している。
また、得られた多孔質純鉄材料を約1000℃に加熱した後、水中に投入して焼き入れを行ったところ、そのビッカース硬度は、約2.5〜3倍にまで高められた。
実施例3
第8図に概要を示す装置を用いて、多孔質ニッケル材料を製造した。
すなわち、ニッケル(純度99.99%)を5×10−2Torr、1600℃の条件下に0.1時間保持した後、加圧ガス雰囲気下(0.6MPaN2+0.2MPaAr)に1600℃で0.5時間溶融した。次いで、同一加圧条件下において、ガスを溶解した溶融ニッケルを円筒状の鋳型(高さ100mm×内径30mm)に注入し、鋳型の底部に設けた水冷機構により、下方から上方に向け凝固させることにより、第14図(a)に示す構造の多孔質ニッケル円筒体を得た。
第20図に得られた多孔質ニッケル円筒体横断面の一部を電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)として示す。
実施例4
第8図に概要を示す装置と第10図に概要を示す鋳型とを用いて、多孔質銅円柱体(高さ100mm×直径30mm)を製造した後、これを加工して、多孔質円筒体を得た。
すなわち、銅原料(純度99.99%)を5×10−2Torr、1250℃の条件下に0.1時間保持した後、加圧ガス雰囲気下(0.3MPaH2+0.6MPaAr)に1250℃で0.5時間溶融した。次いで、同一加圧条件下において、ガスを溶解した溶融銅を円筒状鋳型内に注入し、下方冷却面から上方に向けて凝固させることにより、多孔質円柱体を製造した。次いで、この円柱体をワイヤーカッターで加工して、第21図に示す形状の外径20mm×厚さ1mmの多孔質銅円筒体を得た。
第22図は、得られた多孔質銅円筒体の水平断面の一部を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)である。このイメージから、円筒体の内面から外周面に延びる気孔が形成されていることが明らかである。
第23図は、第22図に示す多孔質銅円筒体の外表面の一部を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)である。このイメージから、円筒体の内面から外周面に通じる多数の気孔が形成されていることが明らかである。
実施例5
第8図に概要を示す装置と第10図に概要を示す鋳型とを用いて、多孔質銅円柱体(高さ100mm×直径30mm)を製造した後、これを加工して、多孔質円筒体を得た。
すなわち、銅原料(純度99.99%)を5×10−2Torr、1250℃の条件下に0.1時間保持した後、加圧ガス雰囲気下加圧ガス雰囲気下(0.3MPaH2+0.2MPaAr)に1250℃で0.5時間溶融した。次いで、同一加圧条件下において、ガスを溶解した溶融銅を円筒状鋳型内に注入し、底部から冷却して円柱状鋳型方向に向けて凝固させることにより、多孔質銅円柱体を製造した。次いで、この円柱体をワイヤーカッターで加工して、第24図に示す形状の外径22mm×厚さ1mmの多孔質銅円筒体を得た。
得られた多孔質銅円筒体は、肉眼観察においても、光透過を確認し得る程度の高度の多孔性を呈した。
第25図は、第24図に示す多孔質銅円筒体の横断面の一部を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)である。このイメージから、円筒体の内面から外周面に延びる気孔が形成されていることが明らかである。
第26図は、第24図に示す多孔質銅円筒体の外表面の一部を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当)である。このイメージから、円筒体の内面から外周面に通じる多数の気孔が形成されていることが明らかである。
実施例6
第8図に概要を示す装置と第9図に概要を示す鋳型とを用いて、多孔質銅円柱体(外径30mm×高さ100mm)を製造した。
すなわち、銅原料(純度99.99%)を5×10−2Torr、1250℃の条件下に0.1時間保持した後、加圧ガス雰囲気下(0.4MPaH2+0.4MPaAr)に1250℃で0.5時間溶融した。次いで、同一加圧条件下において、ガスを溶解した溶融銅を円筒状鋳型内に注入し、底部の冷却面から円筒状鋳型の上方向に向けて凝固させることにより、第14図(c)に示す形状の多孔質銅円筒体を得た。
この円筒体から厚さ3mmの円板状試験片を切り出し、白紙上に配置して、上方から光を当てたところ、第27図に示す様に、孔径の揃った多数の気孔が形成されていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による多孔質金属体の製造過程の概要を示すフローダイヤグラムである。
第2図は、鉄−窒素系における相変化を示す状態図である。
第3図は、ガスを溶融した溶融金属の冷却凝固過程における固相および液相のガス溶解特性を示す概念図である。
第4図は、純鉄(99.99%)の融点の上下における純鉄への窒素溶解量を詳細に示す状態図である。
第5図は、分圧の異なる窒素−アルゴン混合ガスによる加圧下に純鉄(99.99%)を溶解し、鋳造した場合に、得られる多孔質鉄材料中の多孔率と窒素/アルゴン分圧比との関係を示すグラフである。
第6図は、分圧の異なる窒素−アルゴン混合ガスによる加圧下に純鉄(99.99%)を溶解し、鋳造した場合に、得られる多孔質鉄材料中の多孔率と窒素分圧との関係を示すグラフである。
第7図は、分圧の異なる窒素−アルゴン混合ガスによる加圧下に純鉄(99.99%)を溶解し、鋳造した場合に、得られる多孔質鉄材料中の窒素含有量と窒素分圧との関係を示すグラフである。
第8図は、本発明において使用する多孔質金属体製造装置の概要を示す断面図である。
第9図は、底部に冷却機構を備えた鋳型の概要を示す図面である。
第10図は、内表面部に冷却機構を備えた円筒形鋳型の概要を示す図面である。
第11図は、本発明において使用する連続鋳造方式による多孔質金属体の製造装置の概要を示す断面図である。
第12図は、連続鋳造法により、棒状或いは長板状多孔質金属材料を製造する装置の概要を示す図面である。
第13図は、連続鋳造法により、棒状或いは長板状多孔質金属材料を製造する装置の概要を示す図面である。
第14図(a)〜(h)は、本発明方法により製造し得る種々の形態の多孔質金属材料を一部切り欠いて示す斜面図である。
第15図は、水素−アルゴン混合ガスによる0.8MPaの加圧下に1250℃で溶解させて得た多孔質銅材料4種の気孔率とガス分圧比との関係を示すグラフである。
第16図は、水素−アルゴン混合ガスによる0.8MPaの加圧下に1250℃で溶解させて得た多孔質銅材料4種の気孔分布状態を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第17図は、第14図(c)に対応する形状を有する円柱形多孔質銅材料の縦断面を示す電子化処理イメージ(12.5倍光学顕微鏡写真に対応する)である。
第18図は、窒素−ヘリウム混合ガスによる1.5MPaの加圧下に1650℃で溶解させて得た多孔質普通鋼材料の気孔率とガス分圧比との関係を示すグラフである。
第19図は、ガス分圧比を変えた4種の窒素−ヘリウム混合ガスの加圧下に1650℃で溶解させて得た多孔質普通鋼材料4種の気孔分布状態を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第20図は、窒素−ヘリウム混合ガスによる0.8MPaの加圧下に1600℃で溶解させて得た多孔質ニッケル材料(気孔率 17%)の気孔分布状態を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第21図は、水素−アルゴン混合ガスによる0.9MPaの加圧下に1250℃で溶解させて得た円筒形多孔質銅材料を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第22図は、第21図に示す円筒形多孔質銅材料の厚さ方向の気孔形状を示す断面の電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第23図は、第21図に示す円筒形多孔質銅材料の表面状況を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第24図は、水素−アルゴン混合ガスによる0.5MPaの加圧下に1250℃で溶解させて得た円筒形多孔質銅材料を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第25図は、第24図に示す円筒形多孔質銅材料の厚さ方向の孔形状を示す断面電子化処理イメージの(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第26図は、第24図に示す円筒形多孔質銅材料の表面状況を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
第27図は、水素−アルゴン混合ガスによる0.8MPaの加圧下に1250℃で溶解させて得た多孔質銅円筒体(直径約100mm)の横断面を示す電子化処理イメージ(光学顕微鏡写真に相当する)である。
Claims (4)
- 下記の工程を備えた多孔質金属体の製造方法:
(1)密閉容器内において、10-1〜10-6Torrの範囲にある減圧下に、金属原料を金属の融点よりも50〜200℃低い温度域で保持することにより、金属原料の脱ガスを行なう工程;
(2)上記密閉容器内に水素、窒素、アルゴンおよびヘリウムの少なくとも1種のガスを導入して、0.1〜10MPaの範囲内の加圧下に金属原料を溶融させるとともに、上記ガスを溶融金属中に溶解させる工程;および
(3)上記密閉容器内の上記ガスの圧力および溶融金属の温度を制御しつつ、冷却装置を備えた鋳型に溶融金属を装入し、冷却凝固させることにより、多孔質金属体を形成させる工程。 - 金属が、鉄、銅、ニッケル、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、チタン、クロム、タングステン、マンガン、モリブデン、ベリリウムおよびこれら金属の少なくとも1種を含む合金からなる群から選ばれる請求項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
- 工程(2)における加圧条件が、0.2〜2.5MPaの範囲内にある請求項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
- 工程(3)において、溶融金属の冷却凝固を連続鋳造方式により行う請求項1に記載の多孔質金属体の製造方法。
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