JP2022122172A - 発泡金属の製造方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022122172000001
【課題】所望の形状の成形品を簡便に製造できる生産性の高い発泡金属の製造方法を提供すること。
【解決手段】発泡金属の製造方法は、溶融した金属M1と増粘剤Tとを含む混合物M2に水素を固溶させ、金属M1中の固溶水素量を飽和させた前駆体M3を作製するステップと、前駆体M3を型1に投入するステップと、型1に投入された前駆体M3を減圧雰囲気下で凝固させる、又は型1に投入された前駆体M3を凝固させてから減圧雰囲気下で加熱するステップと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発泡金属の製造方法に関する。
金属や合金の内部に多数の気孔を有する多孔質材料として、発泡金属が知られている。発泡金属は、衝撃エネルギー吸収特性や消音特性等に優れており、軽量であることから、多機能材料として様々な分野で用いられている。一方で、高価な材料や煩雑な製造プロセスによって、製造コストが増大することから、低コスト化が望まれている。
特許文献1には、以下の特徴を有する発泡金属前駆体の製造方法及び発泡金属の製造方法が開示されている。特許文献1に記載の製造方法は、高価な発泡剤粉末を用いずに、発泡金属前駆体や発泡金属を容易に製造する。当該製造方法は、摩擦撹拌処理(FSP)を行うときにアルミナを添加することにより、発泡金属の気孔の真球度を向上するとともに、発泡金属の気孔率を増大する。先ずダイカスト法により内部にガスを含有するダイカスト成形品を作製する。次にダイカスト成形品の内部に含有するガス及び気孔形成核をFSPによりダイカスト成形品中に均一に分散させて発泡金属前駆体を製造する。更にこの発泡金属前駆体をその融点近傍まで加熱する熱処理を行うことにより、発泡金属前駆体を発泡させて発泡金属を製造する。
国際公開第2010/106883号
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法は、製造プロセスが煩雑である。また、ダイカスト装置等が必要であり、製造設備が大がかりになるため、製造コストを押し上げる。したがって、特許文献1に記載の製造方法では、生産性が低下するという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、所望の形状の成形品を簡便に製造できる生産性の高い発泡金属の製造方法を提供することを目的とするものである。
一実施の形態にかかる発泡金属の製造方法は、溶融した金属と増粘剤とを含む混合物に水素を固溶させ、金属中の固溶水素量を飽和させた前駆体を作製するステップと、前駆体を型に投入するステップと、型に投入された前駆体を減圧雰囲気下で凝固させる、又は型に投入された前駆体を凝固させてから減圧雰囲気下で加熱するステップと、を有する。
本発明により、所望の形状の成形品を簡便に製造できる生産性の高い発泡金属の製造方法を提供することができる。
実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法における前駆体作製工程及び前駆体投入工程を示す模式図である。 実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法における凝固工程の一例を示す模式図である。 実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法における凝固工程の他の例を示す模式図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
図1を参照して、実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法の概要を説明する。図1は、実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法を示すフローチャートである。図1に示すように、本実施形態にかかる発泡金属の製造方法は、以下のステップS1~S3の工程を有する。
ステップS1の前駆体作製工程では、溶融した金属M1と増粘剤Tとを含む混合物M2に水素を固溶させ、金属中の固溶水素量を飽和させた前駆体M3を作製する。ステップS2の投入工程では、前駆体M3を型1に投入する。ステップS3の凝固工程では、型1に投入された前駆体M3を減圧雰囲気下で凝固させる。
上記の各工程について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。図2は、実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法における前駆体作製工程及び前駆体投入工程を示す模式図である。図3は、実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法における凝固工程の一例を示す模式図である。
図2のS1-1に示すように、ステップS1の前駆体作製工程では、まず、発泡金属の原料となる金属と、増粘剤Tと、を準備する。発泡金属の原料となる金属としては、金属元素単体、又は合金を使用することができる。このような金属や合金としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄、亜鉛、銅、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金、鉄鋼材料、亜鉛合金、銅合金等が挙げられる。
原料の金属は、攪拌容器10内で溶融させる。又は、予め溶融された状態の金属を攪拌容器10内に投入する。原料の金属の形態は特に制限されないため、安価に入手可能なバルク材を用いることができる。
溶融した金属M1(以下、溶湯M1ともいう)を形成するにあたっては、金属を構成する元素又は組成に応じた融点以上の適切な温度範囲内となるように原料の金属を加熱する。例えば、原料の金属がアルミニウム、又はアルミニウムを主成分とする合金の場合には、550~800℃、好ましくは650~700℃の範囲内の温度とする。金属がマグネシウム、又はマグネシウムを主成分とする合金の場合には、550~800℃の範囲内の温度とする。金属が亜鉛や亜鉛を主成分とする合金の場合には、300~550℃の範囲内の温度とする。金属が銅、又は銅を主成分とする合金の場合には、900~1200℃の範囲内の温度とする。
増粘剤Tとしては、例えば、カルシウム、マグネシウム等の金属粉末、アルミナ、マグネシア等の金属酸化物粉末、又は炭化珪素、二酸化珪素等のセラミック粉末の中から1種類以上を選択して用いることができる。増粘剤Tは、溶融した金属M1の粘性を増加させるものであり、溶湯M1中において化学的安定性を有するものが好ましい。
増粘剤Tを用いて溶湯M1を適切な範囲で増粘すると、発泡過程における気孔の粗大化を抑制することができる。また、増粘した溶湯M1は、気孔を形成するガスが溶湯M1の外部へ放出されることを抑制し、ガスを溶湯M1中に留めて独立気孔を保持する。つまり、溶湯M1の粘度を調整することにより、溶湯M1中に形成される気孔の形態(真球度、大きさ等)を制御することができ、気孔が安定化する。
攪拌容器10内の溶湯M1に増粘剤Tを加え、例えば、攪拌翼を用いて大気中で十分に攪拌する。これにより、溶湯M1中に増粘剤Tが均一に分散した混合物M2を得る。混合物M2を得る手順は、原料の金属と増粘剤Tとを混合してから加熱及び攪拌しても良い。必要に応じて、混合物M2に対して超音波を加えることにより、溶湯M1中に増粘剤Tがより均一に分散する。
続いて、図2のS1-2に示すように、金属中に水素を固溶させる。金属中に水素を固溶させる方法は、上記で得られた混合物M2に導入管20の先端を挿入し、導入管20を通して混合物M2中に水素源となる水蒸気Vを吹き込む方法が挙げられる。その他の方法として、水蒸気分圧の高い条件下(高湿度下)に混合物M2を放置する方法が考えられる。又は、導入管20を通して混合物M2中に水素ガスを吹き込んでも良い。
金属中に水素を固溶させる方法は、溶湯M1中の水素濃度が増加する方法であればこれらに限らない。水蒸気Vの添加量は、金属中に固溶した水素量が過飽和となるまで添加する。金属に固溶した水素量が不足した場合、発泡する過程で気孔が十分に成長しない。
続いて、図2のS2に示すように、ステップS2の前駆体投入工程では、上記の前駆体M3を、製品形状に対応する型1に投入する。型1は、ステップS3の凝固工程における加熱条件及び減圧条件に応じて、所要の耐熱性及び耐久性を有するものであればよい。型1の材質は、耐熱性及び耐久性に優れたステンレス鋼、耐熱鋼等を用いることができる。また、材料の十分な攪拌が可能であるとともに、混合物M2に対して所要量の水素を固溶させることが可能であれば、型1を攪拌容器10として用いてもよい。この場合、工程間で移湯する必要がないため、効率が良い。型1に対する前駆体M3の投入量は、発泡の程度を考慮して調整する。
続いて、図3に示すように、ステップS3の凝固工程では、型1に投入された前駆体M3を減圧雰囲気下で凝固させる。減圧雰囲気を実現するためには、例えば、真空チャンバ31と、真空ポンプ32と、真空バルブ33と、を備える真空装置30aを用いる。型1に投入された前駆体M3を真空チャンバ31内に置き、真空ポンプ32を作動させて真空チャンバ31内を減圧する。このとき、金属が固溶状態となる温度で減圧が開始されることが好ましい。真空チャンバ31内の真空度は、例えば、中真空(10Pa~10-1Paの圧力)程度に維持する。型1を閉空間として、型1の内部を減圧状態にすることが可能な構成である場合には、型1に真空ポンプ32を接続した形態としても良い。
この凝固工程では、溶湯M1の温度低下に伴って、金属中に固溶している水素が放出される。放出された水素は、ガスとして析出する。さらに、析出したガスは圧力の低下とともに膨張することにより、溶湯M1の内部に多数の気孔が発生する。放出された水素がガスとして析出するに際しては、アルミナ、マグネシア等が添加されている場合には、これらの介在物が気孔形成核として作用するため、ガスが析出しやすい。そして、真空チャンバ31内を減圧することに伴う圧力差により、溶湯M1中のガスが気泡化し、溶湯M1は、気孔を巻き込んだ状態で凝固する。このようにして、内部に多数の気孔を有する発泡金属を製造することができる。
ステップS3の凝固工程は、上記の方法に替わって、型1に投入された前駆体M3を凝固させてから減圧雰囲気下で加熱する方法を適用することもできる。そこで、図4を参照して、凝固工程の他の態様について説明する。図4は、実施の形態1にかかる発泡金属の製造方法における凝固工程の他の例を示す模式図である。
凝固工程(ステップS3)の他の態様は、まず、図4のS4-1に示すように、ステップS1及びS2の工程により得られた前駆体M3を急冷凝固させることにより、金属凝固体M4を形成する。前駆体M3を凝固させる方法は、例えば、前駆体M3を型1ごと冷媒Rが入った水槽40に浸漬させる。これにより、前駆体M3が急冷凝固した金属凝固体M4を得ることができる。冷媒Rとしては、水、液体窒素等を用いることができる。ただし、前駆体M3を凝固させる方法は、この方法に限定されるものではない。
次いで、図4のS4-2に示すように、得られた金属凝固体M4に対して、真空加熱処理を行う。真空加熱処理は、例えば、真空チャンバ31と、真空ポンプ32と、真空バルブ33と、ヒータ等の加熱手段34と、窒素ガスを用いた冷却手段(不図示)と、を備えた真空加熱装置30bを用いて行う。得られた金属凝固体M4を真空チャンバ31内に置き、加熱手段34を用いて真空チャンバ31内を加熱する。このとき、金属凝固体M4が含む金属が固溶状態となる温度に加熱する。これにより、金属凝固体M4に含まれる水素が放出されてガスが析出する。
さらに、加熱を停止した後、真空ポンプ32を作動させて真空チャンバ31内を減圧するとともに、冷却手段を用いて真空チャンバ31内を冷却する。加熱した金属凝固体M4を減圧雰囲気下で冷却凝固させることにより、発泡金属を得る。減圧雰囲気下、且つ冷却状態において、析出したガスは膨張した状態で固定される。これにより、内部に多数の気孔を有する発泡金属を製造することができる。
このように、前駆体M3を凝固させてから真空加熱処理を行う方法によれば、真空チャンバ31内に置いた被処理品(金属凝固体M4)の温度管理が容易となるため、生産性が向上する。また、温度管理の精度が向上することにより、発泡金属の品質が向上する。
次に、実施例1、2に基づいて、本発明をより具体的に説明する。ただし、実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
本実施例では、原料の金属としてアルミニウムを用いた。アルミニウムは650~700℃となるように攪拌容器10内で加熱し、アルミニウム溶湯を得た。このアルミニウム溶湯に対して、顆粒状のカルシウムT1を1.5質量%、及びアルミナ粉末T2を1.5質量%の比率で添加し、500~1000rpmで20分間攪拌することにより、アルミニウム溶湯と、カルシウムと、アルミナと、を含む混合物M2を得た。
なお、使用したアルミナ粉末T2の粒径は50μmであった。アルミナ粉末T2として、アルミニウム等の酸化しやすい金属を溶湯の状態で大気中に保持した際に、金属が酸素と反応して生じる酸化物(金属がアルミニウムの場合はアルミナ)を用いることができる。アルミナ粉末T2として、このような不要な酸化物(いわゆるノロ)を用いた場合、発泡金属の製造コストをさらに低減できる。
上記の混合物M2中に導入管20の先端を入れ、混合物M2に対して導入管20を通じて水蒸気Vを吹き込みながら添加した。水蒸気Vは、水(HO)として3~4mol/kgAlの量を添加した。これにより、アルミニウム中の固溶水素量を飽和させた前駆体M3を作製した。前駆体M3の作製は、大気中で行った。
作製した前駆体M3を攪拌容器から比較的薄肉に形成される型1に移湯した。本実施形態では、型1として、上端が開口した有底のカップ形状を有する金型を用いた。
次いで、前駆体M3を型1ごと真空装置30aの真空チャンバ31内に置いた。そして、前駆体M3が500℃前後の温度で真空チャンバ31内を大気圧から10Pa程度に減圧し、前駆体M3を減圧雰囲気下で放冷凝固させた。これにより、アルミニウム中に固溶している水素が放出されてガスが析出する。
また、減圧に伴う圧力差によりガスが膨張し、アルミニウム溶湯は内部に多数の気孔が形成された状態で凝固する。そして、凝固した発泡金属成形体を型1から取り出すことにより、0.9g/cc程度の密度と、65%程度の気孔率と、を有するポーラスアルミニウムを得た。
なお、アルミニウムと水蒸気V(水)との反応による水素の生成は下記の式(1)により示される。
2Al+3HO→AlO+6H…(1)
(実施例2)
本実施例は、図4に示した凝固工程の態様にしたがって行った。まず、実施例1と同様の方法で前駆体M3を作製し、型1に投入した。その後、型1に投入された前駆体M3を冷媒Rとしての水が入った水槽40内に水没させ、金属凝固体M4を得た。当該金属凝固体M4には、少なくとも、アルミニウムと、酸化カルシウムと、アルミナと、水素と、が含まれている。
次いで、得られた金属凝固体M4に対して真空加熱装置30bを用いて、真空加熱処理を行った。真空加熱処理では、型1に入った金属凝固体M4を真空チャンバ31内に置き、金属凝固体M4を500℃前後に加熱した。その後、加熱を停止し、真空チャンバ31内を大気圧から10Pa程度に減圧するとともに、加熱された金属凝固体M4を急冷した。このように金属凝固体M4を真空加熱処理して、冷却凝固した発泡金属成形体を型1から取り出すことにより、実施例1と同様のポーラスアルミニウムを得た。
ところで、例えば、特許文献1に記載の製造方法では、発泡金属を製造するために、ダイカスト装置が必要であるため、製造設備が大がかりになる。また、ダイカスト装置を用いる方法では、複雑形状の発泡金属を形成することは困難である。さらに、特許文献1に記載の製造方法は、ダイカスト成形品に対して摩擦攪拌を繰り返し行うことにより発泡金属前駆体を得るプロセスが煩雑であるため、生産性が低い。
一方、本実施形態にかかる発泡金属の製造方法では、ダイカスト装置を必要とせず、製造プロセスも簡便である。また、発泡金属を成形するために用いられる型1は、ダイカスト装置に備えられるダイカスト金型と比較して、薄肉の型を用いることができる。そのため、本実施形態にかかる発泡金属の製造方法は、低コストであり、生産性が高い。さらに、複雑形状の型を用いることも可能であるため、本実施形態にかかる発泡金属の製造方法を用いて製造された発泡金属は、形状自由度が高い。
また、発泡金属を製造する他の方法として、水素化チタン、水素化ジルコニウム等の水素化物を発泡剤として用いる溶湯発泡法がある、しかしながら、このような発泡剤は高価であるため、発泡金属の製造コストを増大させる。また、熱分解温度が低い発泡剤を用いる場合には、原料となる金属は比較的低融点のものに材質が制限される。
これに対し、本実施形態にかかる発泡金属の製造方法では、気孔を形成するための水素源として、水蒸気等の安価な材料を用いることができる。このような構成によれば、高価な発泡剤を用いることなく発泡金属を製造することが可能であるため、発泡金属の製造コストを低減できる。また、発泡剤の熱分解温度に起因する金属の材質の制約が緩和される。
したがって、本実施形態にかかる発泡金属の製造方法によれば、簡素な設備及び材料を用いて、所望の形状の成形品を簡便に製造できる。
1 型
10 攪拌容器
20 導入管
30a 真空装置
30b 真空加熱装置
31 真空チャンバ
32 真空ポンプ
33 真空バルブ
34 加熱手段
40 水槽
M1 溶融した金属(溶湯)
M2 混合物
M3 前駆体
M4 金属凝固体
T 増粘剤
T1 カルシウム
T2 アルミナ粉末
V 水蒸気

Claims (1)

  1. 溶融した金属と増粘剤とを含む混合物に水素を固溶させ、前記金属中の固溶水素量を飽和させた前駆体を作製するステップと、
    前記前駆体を型に投入するステップと、
    前記型に投入された前記前駆体を減圧雰囲気下で凝固させる、又は前記型に投入された前記前駆体を凝固させてから減圧雰囲気下で加熱するステップと、
    を有する発泡金属の製造方法。
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