JPH09241780A - 金属発泡体の製造方法 - Google Patents

金属発泡体の製造方法

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JPH09241780A
JPH09241780A JP8053224A JP5322496A JPH09241780A JP H09241780 A JPH09241780 A JP H09241780A JP 8053224 A JP8053224 A JP 8053224A JP 5322496 A JP5322496 A JP 5322496A JP H09241780 A JPH09241780 A JP H09241780A
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鉄二 三好
Masao Ito
雅夫 伊藤
Shigeta Hara
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    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/08Alloys with open or closed pores
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    • C22C1/08Alloys with open or closed pores
    • C22C1/083Foaming process in molten metal other than by powder metallurgy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望形状の製品を、任意の発泡率でかつ、安
価に製造でき、簡単な構造の設備で大気圧下において確
実かつ容易に発泡成形できる金属発泡体の製造方法の提
供。 【解決手段】 融点が420℃以上の金属、合金、金属
基複合材料の1種以上を加熱して、体積比で固相率35
%以下、630℃未満の溶湯と成し、この溶湯に重量比
で0.1〜5%の量の水素化チタンを添加し攪拌するこ
とによって溶湯中に均一分散させた後、この水素化チタ
ンを含有する適当量の溶湯を鋳型或いは金属製品に注湯
し、次いで鋳型内又は金属製品内の溶湯を630℃以上
に再加熱して溶湯を発泡処理した後、冷却凝固させて、
所定形状の金属発泡体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造材料、吸
(遮)音材、衝撃緩衝材、断熱材などの広範な部材に利
用される金属発泡体の製造方法に係り、特に、薄板、棒
材、パイプや複雑な形状の製品の製造に好適な金属発泡
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の金属発泡体の製造方法の典型的な
ものとしては、溶湯金属を攪拌しながら発泡剤を添加
し、発泡融体を鋳型に鋳造する方法や、金属粉末と発泡
剤を粉末状態で混合し、加熱発泡させる方法があり、公
知の先行技術として例えば特公昭36− 20351号公報(第
1例)及び特公昭39− 803号公報(第2例)の2例が挙
げられる。
【0003】これら2例において、第1例には、主とし
て水素化物を発泡剤に用いて連続的に金属発泡体を製造
する方法が開示され、一方、第2例には、ガスを発生す
る粒子と金属粒子とを混合したものを加熱溶解して金属
発泡体を製造する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記第1例の場合は、
発泡剤における水素の解離温度に対して溶融金属の温度
がかなり高いので発泡時間が短くなり、概ね1分以内に
発泡融体を取扱って成形しなければならない。すなわ
ち、混合室から搬出される混合発泡体は、ガス発生量が
25%に達しない内のものであり、これを超えると流動
性が悪くなるので、1分以内の短時間で成形する型など
に抽出しなければならない。その結果、スラブや10cm
程度の比較的厚い厚板など単純形状の成形体を大量に製
造するには適しているが、複雑な形状の発泡体を製造し
たり、数十mm程度の薄板を製造することは非常に困難で
ある。また、100気圧程度の高圧力下では、発泡ガス
の解離をコントロールできるが、設備が大がかりとなっ
て製造コストが高くなる問題がある。
【0005】一方、前記第2例では、粒子作成及び均一
混合の手段に長い時間と高いコストを要するのが問題で
ある。また、発泡剤として水素化物含有金属合金を用
い、凝固点付近に保持された溶融金属に混合してから、
その混合物が発泡しない内に急冷したものを粉砕して粒
子状にして発泡させる方法であるが、これでは、第2例
における実施例に掲げているような合金の融点では、水
素化物含有合金の水素は常圧では全量がいち速く解離す
るので、発泡せずに水素化物含有合金を溶融金属に均一
に混合するには、高圧力下で製造する必要があり、従っ
て設備が複雑化し、高コストとなる不利は免れ得ない。
【0006】近年、これらのように金属発泡体は、主と
してアルミニウム及びアルミニウム合金に水素化物を発
泡剤として混合分散し、発泡させてから凝固する方法に
よって製造されてきた。この場合、溶解温度が高く、公
知例における実施例によっても明らかなように630℃
以上の温度で製造されている。この温度で大気圧の下で
は、水素化物が激しく水素を解離するため、溶湯内に発
泡剤を均一に混合するには、非常に強力な攪拌を行う必
要がある。また、溶湯が急速に発泡するため、取扱いが
難しく、複雑な形状の鋳型によって鋳造するには、製造
装置が複雑になると同時に、コストが著しく高くつく問
題は避けられない。
【0007】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、従って、本発明の主たる目
的は、複雑な形状の製品、薄板、パイプ等の従来の技術
では困難とされていた形状の製品を、任意の発泡率でか
つ、安価に製造することが可能となる金属発泡体の製造
方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、簡単な構造の設備で
大気圧下において確実かつ容易に発泡成型することがで
き、しかも発泡制御が自在に行えることによって汎用性
に富むところ大なる金属発泡体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、金属、合金、金属基複合材料の1種以上
を、後で添加する発泡剤が溶湯中において発泡させるの
に必要なガス成分を一部未解離の状態に維持できる温度
域で加熱して、機械的な均一攪拌が可能な液相単一相又
は固・液相混合相からなる溶湯と成して、この溶湯に重
量比で0.1〜5%の量の発泡剤を添加し攪拌すること
によって溶湯中に均一分散させた後、この発泡剤を含有
する適当量の溶湯を鋳型或いは金属製品に注湯し、次い
で鋳型内または金属製品内の溶湯を前記解離温度以上の
発泡温度に再加熱して溶湯を発泡処理した後、冷却凝固
させることにより、所定の形状の金属発泡体を得ること
を特徴とする金属発泡体の製造方法である。
【0010】本発明はまた、融点が420℃以上の金
属、合金、金属基複合材料の1種以上を加熱して、固相
率は体積比で35%以下、630℃未満の溶湯と成し
て、この溶湯に重量比で0.1〜5%の量の水素化チタ
ンを添加し攪拌することによって溶湯中に均一分散させ
た後、この水素化チタンを含有する適当量の溶湯を鋳型
或いは金属製品に注湯し、次いで鋳型内または金属製品
内の溶湯を630℃以上に再加熱して溶湯を発泡処理し
た後、冷却凝固させることにより、所定の形状の金属発
泡体を得ることを特徴とする金属発泡体の製造方法であ
る。
【0011】本発明はまた、金属、合金、金属基複合材
料の1種以上を、後で添加する発泡剤が溶湯中において
発泡させるのに必要なガス成分を一部未解離の状態に維
持できる温度域で加熱して、機械的な均一攪拌が可能な
液相単一相又は固・液相混合相からなる溶湯と成して、
この溶湯に重量比で0.1〜5%の量の発泡剤を添加し
攪拌することによって溶湯中に均一分散させた後、この
発泡剤を含有する適当量の溶湯をそのままで又は鋳型或
いは金属製品に注湯した状態で冷却凝固させてスラブ、
棒等の一次原材料を成型し、この一次原材料を圧延、切
断、切削等により小塊、切粉、線材、板材等の二次原材
料に加工して、この二次原材料を鋳型内或いは金属製品
内に適当量挿入し、次いで前記解離温度以上の発泡温度
に再加熱して発泡処理した後、冷却凝固させることによ
り、所定の形状の金属発泡体を得ることを特徴とする金
属発泡体の製造方法である。
【0012】本発明はまた、融点が420℃以上の金
属、合金、金属基複合材料の1種以上を加熱して、固相
率は体積比で35%以下、630℃未満の溶湯と成し
て、この溶湯に重量比で0.1〜5%の量の水素化チタ
ンを添加し攪拌することによって溶湯中に均一分散させ
た後、この水素化チタンを含有する適当量の溶湯をその
ままで又は鋳型或いは金属製品に注湯した状態で冷却凝
固させてスラブ、棒等の一次原材料を成型し、この一次
原材料を圧延、切断、切削等により小塊、切粉、線材、
板材等の二次原材料に加工して、この二次原材料を鋳型
内或いは金属製品内に適当量挿入し、次いで630℃以
上に再加熱して発泡処理した後、冷却凝固させることに
より、所定の形状の金属発泡体を得ることを特徴とする
金属発泡体の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を具体的に説明する。本発明者等が技術的な検討を鋭意
重ね、かつ、数多くの実験を行った結果、金属、合金あ
るいは金属ベースの複合材料の溶湯における発泡剤のガ
スの解離は、温度と圧力に依存し、特に、圧力が一定の
場合、温度によって段階的に起こり、材料と発泡剤の選
定を適切に行えば、大気圧下で溶湯に発泡剤を添加して
もガスの解離はあまり起こさず、一定であり、攪拌によ
って溶湯内に均一に分散でき、この発泡剤を分散させた
溶湯を昇温することで発泡剤のガスを必要量解離させ、
発泡させることができ、急速に冷却することで発泡体を
得ることができることを知見した。
【0014】またこの際、溶湯は固相率が35%以下で
あれば、発泡剤を攪拌することによって容易に分散でき
ることが判った。なお、この溶湯は、細かい気泡を有す
るがその量は少なく、比較的良好な湯流れ性を有する。
また、発泡剤の添加量が適当であれば、この融体を発泡
剤に応じたガスを十分に解離する温度以上に加熱昇温す
ることで、90%以上の気泡率に発泡することが可能で
ある。したがって、複雑な形状の鋳型に目的の発泡率に
なるように適量の融体(合金等+発泡剤)を鋳込み、鋳
型ごとガスを十分に解離する温度以上に加熱し、鋳型内
全体に発泡してから、急冷し凝固させ、目的の形状の発
泡体を得ることができる。ここでいう発泡剤は水素化物
(水素化チタン、水素化ジルコンなど)、炭酸塩(炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウなど)、水和物(シラスな
ど)等が適用可能である。
【0015】ここで具体的な例を挙げると、主としてア
ルミニウム又はマグネシウムをベースにした合金中にお
ける水素化チタンで実現される発泡剤の水素の解離は、
630℃未満では少量で且つ一部分であり、解離速度も
比較的に緩慢であって、水素を著しく解離するのが63
0℃以上であることを知見するに至った。また、630
℃未満で固相率が35%以下の固液混合2相域か液相単
一相の溶湯中に水素化チタンを混合攪拌することによっ
て、水素化チタンを容易に分散できることも判った。
【0016】この溶湯は、細かい気泡を含有するが、そ
の量は少なく比較的良好な湯流れ性を有する。また、水
素化チタンの添加量が適当であれば、この融体を630
℃以上に加熱することで90%以上の気泡率に発泡する
ことが可能である。従って、複雑な形状の鋳型に目的の
発泡率になるように適量の融体(合金+水素化チタン)
を鋳込み、鋳型ごと630℃以上に加熱し、鋳型内全体
に発泡してから急冷し、凝固させ、目的の形状の発泡体
を得ることができる。
【0017】即ち、融点が420℃以上の金属、合金、
金属基複合材料の1種以上を加熱して、固相率35%以
下、630℃未満の溶湯と成して、この溶湯に重量比で
0.1〜5%の量の水素化チタンを添加し攪拌すること
によって溶湯中に均一分散させた後、この水素化チタン
を含有する適当量の溶湯を鋳型或いは金属製品に注湯
し、次いで鋳型内または金属製品内の溶湯を630℃以
上に再加熱して溶湯を発泡処理した後、冷却凝固させる
ことにより、所定の形状の金属発泡体を得ることが可能
となるのである。
【0018】各製造条件の詳細について以下に述べる。
融点が420℃未満であれば、630℃以上で発泡させ
た融体を凝固させるのに200℃以上の温度差があるの
を急速に冷却しなければならない。この場合、発泡して
から凝固するまでの時間が長いと、気泡が結合すること
により、消泡することに起因する気泡の粗大化が生じ、
気泡の内圧が低下することで収縮が大きくなり、目的の
形状を確立することが困難となる。従って融点は、添加
する発泡剤における一部少量のガスが分離し始める解離
温度に近く、高い温度であるほど好ましく、低くとも4
20℃以上でなければならない。
【0019】次に、発泡剤となる水素化チタンを発泡体
となる溶融金属に分散させる工程についてであるが、そ
の温度は630℃未満にする必要がある。630℃以上
では水素化チタンの水素解離反応が著しくなり、金属融
体は多くの気泡を有するようになり、従って湯流れ性の
低下により融体の取扱いが難しくなる。その点、630
℃未満であれば水素化チタンの水素の解離は緩慢であ
り、溶湯を攪拌することで水素化チタンを十分に分散さ
せることができる。このとき、溶湯は、35%以下の固
相を含んでいてもよい。
【0020】しかし、含有する固相が35%を超えると
攪拌中に固相粒子どうしが接触し、粘性が極端に増大し
て、攪拌効率が低下するばかりでなく、固相粒子が粗大
化するため、水素化チタンを均一に分散させることが困
難となる。従って、溶湯の固相率は35%以下とする。
なお、本明細書において言う固相とは、化学量論的な固
相に制限されるものではなく、即ち、意図的に金属や合
金の基材に添加させるセラミックス等基材以外の材料を
も含む広義のものである。
【0021】上記溶湯に、重量%で0.1%から5%の
間の適当量の水素化チタンを添加し、攪拌を行うことに
より、溶湯中に水素化チタンを均一に分散させる。水素
化チタンが0.1%未満では溶湯中に均一に分散させ、
かつ、発泡させるのには不十分な量である。また、5%
を超えると630℃未満であっても水素の解離量が多く
なり、溶湯の粘性が増加し、取扱いが困難になるばかり
か、コスト高の原因ともなる。従って、水素化チタンの
添加量は0.1〜5%の範囲とする。
【0022】次に、水素化チタンが均一に分散して含有
されてなる630℃未満の溶湯を鋳型もしくは発泡体を
充填させたい金属製品に適当量注湯する。ここで、適当
量とは、所望する密度と発泡体の体積とから注湯する重
量を計算した量であり、勿論、湯道、押湯の量も考慮さ
れた値である。次いで、注湯した溶湯を630℃以上に
加熱し、含有する水素化チタンから水素を解離させ、発
泡させる。目的の形状、発泡率に達したら、直ちに急冷
し、凝固させる必要がある。冷却温度は製品の形状及び
大きさによって異なるが、凝固の際に発泡体は収縮を起
こし、その程度は冷却速度が速いほど小さくなる。従っ
て、冷却速度は、製品の必要寸法精度に応じて設定する
必要がある。これらの工程を経て金属発泡体を確実かつ
容易に製造することが可能である。
【0023】また本発明は、発泡剤を分散させた溶湯を
スラブや棒等の形状にしてそのまま冷却・凝固させた
後、圧延、切断等の機械加工を施して、薄板、棒材等任
意の形状、切粉にし、これらを適当な形状、重量にして
鋳型内や炉内等で再加熱することによって発泡させるこ
とも可能である。この方法では、寸法、重量を精度よく
鋳型等で発泡させることができるので、寸法精度や見掛
け密度の精度が要求される製品の製造に適した方法であ
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明方法の具体的実施例について比
較実験例と対比しながら説明する。本各実施例及び各比
較例を含む供試材の化学成分及び製造条件は下記表1に
示される。いずれも大気溶解で3kg溶解して行った。
水素化チタン(Ti H2)は、30秒間で添加し1分間溶
湯を攪拌して分散させた。その溶湯を30mm×100mm
の角柱と30mmφの円柱に鋳込み、鋳型ごと炉内で所定
の温度に再加熱した。発泡現象が終了したときに炉内か
ら鋳型を取り出し、強制空冷を施した。発泡率は(合金
密度−発泡体密度)×100/合金密度の関係式から算
出した。固相率は組織の面積率から算出した。均一性は
密度の最大値が最小値の2倍を超えるものを×、超えな
いものを○と表示し、寸法精度は、2%以上差のあった
ものを×、差のないものを○と表示した。
【0025】本発明材の実験例1,2,4は、いずれも
発泡率が90%以上で均一性及び寸法精度が良好であっ
た。これらに対して、比較材である実験例3は、再加熱
温度が610℃であるため水素の解離量が少なく、十分
に発泡できず均一性にかなりのばらつきがあった。比較
材である実験例5は、水素化チタンが0.06重量%と
少量で水素の解離量が非常に少なく、十分に発泡できず
均一性の点でかなりのばらつきがあり、また、寸法精度
も悪い結果となった。
【0026】
【表1】
【0027】一方、比較材である実験例6は、水素化チ
タンを添加して分散させたときの固相率が37%と大き
かったため、十分に分散させることができず、均一性及
び寸法精度においていずれも劣っていた。比較材である
実験例7は、水素化チタンを添加したときの温度が68
0℃と高かったため、水素の解離が激しく行われ、水素
化チタンを添加して攪拌している間に発泡が進行したた
め、発泡融体の粘性が高くなり、鋳型に注湯することが
できなかった。
【0028】また、実験例1で得られた溶湯を厚さ6mm
のスラブにして急冷・凝固させ、これを圧延して1.4
mmの薄板にした。この薄板を高さ15mmスペースの鉄板
内で660℃に加熱し、発泡させた後、強制空冷するこ
とによって、厚さ15mmで発泡率93%の均一性及び寸
法精度に優れた発泡板を作製することができた。
【0029】さらに、実験例1で得られた溶湯を急冷・
凝固させることで得たスラブを切断加工によって30
g,40g,50gのブロックに作製し、これらを直径
60mmの円筒形で100ccの鋳型内に装入し、680℃
に再加熱して発泡させ、強制冷却することによって、寸
法精度が1%以内で、かつ、見掛け密度が0.30g/c
c,0.40g/cc及び0.50g/ccの円筒の発泡体を得
ることができた。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明による金属発泡
体の製造方法では、2段階加熱方式を取っていることか
ら、水素化チタンの如き発泡剤を分散させた後も溶湯に
湯流れ性があるので、発泡剤の発泡温度以上に加熱でき
る鋳型ならば任意の形状の発泡体を確実かつ簡単に製造
することができる。また、圧力制御や発泡剤を添加して
から鋳造までの時間的制約もないので、簡単な設備で金
属発泡体を製造することが可能であり、現在までに提案
されているこの種製造方法に比し、安価にかつ、容易に
製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属、合金、金属基複合材料の1種以上
    を、後で添加する発泡剤が溶湯中において発泡させるの
    に必要なガス成分を一部未解離の状態に維持できる温度
    域で加熱して、機械的な均一攪拌が可能な液相単一相又
    は固・液相混合相からなる溶湯と成して、この溶湯に重
    量比で0.1〜5%の量の発泡剤を添加し攪拌すること
    によって溶湯中に均一分散させた後、この発泡剤を含有
    する適当量の溶湯を鋳型或いは金属製品に注湯し、次い
    で鋳型内または金属製品内の溶湯を前記解離温度以上の
    発泡温度に再加熱して溶湯を発泡処理した後、冷却凝固
    させることにより、所定の形状の金属発泡体を得ること
    を特徴とする金属発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 融点が420℃以上の金属、合金、金属
    基複合材料の1種以上を加熱して、固相率は体積比で3
    5%以下、630℃未満の溶湯と成して、この溶湯に重
    量比で0.1〜5%の量の水素化チタンを添加し攪拌す
    ることによって溶湯中に均一分散させた後、この水素化
    チタンを含有する適当量の溶湯を鋳型或いは金属製品に
    注湯し、次いで鋳型内または金属製品内の溶湯を630
    ℃以上に再加熱して溶湯を発泡処理した後、冷却凝固さ
    せることにより、所定の形状の金属発泡体を得ることを
    特徴とする金属発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属、合金、金属基複合材料の1種以上
    を、後で添加する発泡剤が溶湯中において発泡させるの
    に必要なガス成分を一部未解離の状態に維持できる温度
    域で加熱して、機械的な均一攪拌が可能な液相単一相又
    は固・液相混合相からなる溶湯と成して、この溶湯に重
    量比で0.1〜5%の量の発泡剤を添加し攪拌すること
    によって溶湯中に均一分散させた後、この発泡剤を含有
    する適当量の溶湯をそのままで又は鋳型或いは金属製品
    に注湯した状態で冷却凝固させてスラブ、棒等の一次原
    材料を成型し、この一次原材料を圧延、切断、切削等に
    より小塊、切粉、線材、板材等の二次原材料に加工し
    て、この二次原材料を鋳型内或いは金属製品内に適当量
    挿入し、次いで前記解離温度以上の発泡温度に再加熱し
    て発泡処理した後、冷却凝固させることにより、所定の
    形状の金属発泡体を得ることを特徴とする金属発泡体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 融点が420℃以上の金属、合金、金属
    基複合材料の1種以上を加熱して、固相率は体積比で3
    5%以下、630℃未満の溶湯と成して、この溶湯に重
    量比で0.1〜5%の量の水素化チタンを添加し攪拌す
    ることによって溶湯中に均一分散させた後、この水素化
    チタンを含有する適当量の溶湯をそのままで又は鋳型或
    いは金属製品に注湯した状態で冷却凝固させてスラブ、
    棒等の一次原材料を成型し、この一次原材料を圧延、切
    断、切削等により小塊、切粉、線材、板材等の二次原材
    料に加工して、この二次原材料を鋳型内或いは金属製品
    内に適当量挿入し、次いで630℃以上に再加熱して発
    泡処理した後、冷却凝固させることにより、所定の形状
    の金属発泡体を得ることを特徴とする金属発泡体の製造
    方法。
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Cited By (17)

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