JPWO2007122704A1 - 車両乗降支援システム - Google Patents

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Abstract

ドアを開けるための幅が十分でない駐車スペースに車両を駐車するときに,その車両に乗り降りすることを可能にする車両乗降支援システムを提供する。本発明は,駐車位置から乗降位置までのドライバによる車両の移動の軌跡を記憶する記憶部と,前記車両の移動を制御する制御部と,前記制御部に対して指令を与える操作部とを備え,前記制御部は,前記車両が前記乗降位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を逆向きに辿って前記駐車位置に到達するように,前記車両を移動させ,かつ,前記車両が前記駐車位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を辿って前記乗降位置に到達するように,前記車両を移動させる車両乗降支援システムを提供するものである。

Description

本発明は,車両乗降支援システムに関する。
図21(a),(b)及び図22(a),(b)に,一般的な駐車場95の駐車スペースに数台の車両96が止まっている状態を示す。この駐車場95は,3台分の一般車両用駐車スペース97aと,1台分の福祉車両用駐車スペース97bを有している。福祉車両用駐車スペース97bは,一般車両用駐車スペース97aよりも幅が広くなっている。なぜなら,福祉車両には車椅子ごと乗り降りがなされるものがあり,車椅子ごと乗り降りを行うには,ドアを全開にする必要があり,そのための幅が必要であるからである。
今,車椅子ごと乗り降りがなされる福祉車両98のドライバが駐車スペースを探している状況を想定する。
図21(a)に示すように,福祉車両用駐車スペース97bが空いているとき,図21(b)に示すように,福祉車両98のドライバは,福祉車両用駐車スペース97bに福祉車両98を駐車することができる。福祉車両用駐車スペース97bは,上記の通り,幅が広いので,ドライバは,福祉車両98のドア99を全開にし,車椅子ごと福祉車両98から降りることができる。
一方,図22(a)は,福祉車両用駐車スペース97bが空いておらず,一般車両用駐車スペース97aが空いている状態を示している。このような状況において,福祉車両98のドライバが,図22(b)に示すように,一般車両用駐車スペース97aへ福祉車両98を駐車することを欲することがある。しかし,上記の通り,一般車両用駐車スペース97aは,幅が十分に広くないので,ドア99を全開にしようとすると,隣の車両96に衝突してしまい,ドライバは,福祉車両98から降車することができない。
このような事情により,従来は,福祉車両98のドライバは,福祉車両用駐車スペース97bしか利用できなかった。
しかし,一般車両用駐車スペース97aに福祉車両98を駐車することができれば,福祉車両98のドライバにとって極めて便利である。
ところで,駐車スペースの幅が狭いことによる問題は,福祉車両のみでなく一般車両にも生じ得る。例えば,空き駐車スペースがあるが,その隣の駐車スペースの車両が,空き駐車スペースの方に偏った位置に駐車されている場合を想定する。この場合,空き駐車スペースに車両を駐車すると,隣の駐車スペースの車両が邪魔でドアを十分に開くことができず,ドライバが車両から降りられない場合がある。
ドアを開けるための幅が十分でない駐車スペースに車両を駐車するときに,その車両に乗り降りすることができれば,便利である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり,ドアを開けるための幅が十分でない駐車スペースに車両を駐車するときに,その車両に乗り降りすることを可能にする車両乗降支援システムを提供するものである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
すなわち,本発明は,駐車位置から乗降位置までのドライバによる車両の移動の軌跡を記憶する記憶部と,前記車両の移動を制御する制御部と,前記制御部に対して指令を与える操作部とを備え,前記制御部は,前記車両が前記乗降位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を逆向きに辿って前記駐車位置に到達するように,前記車両を移動させ,かつ,前記車両が前記駐車位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を辿って前記乗降位置に到達するように,前記車両を移動させる車両乗降支援システムを提供するものである。
ここで,本発明のシステムを用いて,ドアを開けるための幅(福祉車両の場合は,ドアを全開にするための幅であり,一般車両の場合は,ドライバの降車に必要な程度にドアを開けるための幅である。)が十分でない駐車スペースに車両を駐車するときに,その車両に乗り降りするための方法を説明する。
1.降車方法
(1)まず,ドライバは,希望する駐車スペースに車両を駐車する。この位置が,本発明での「駐車位置」になる。次に,ドライバは,本発明のシステムを開始させる。
(2)次に,ドライバは,駐車位置から乗降位置まで車を移動させる。「乗降位置」とは,ドアを開けるための幅が十分に存在していて,ドライバが車両に乗り降りすることが可能な位置である。車両の移動の際に,本発明のシステムの記憶部は,駐車位置から乗降位置までの車両の移動の軌跡を記憶する。
(3)次に,ドアが開けられ,ドライバが車から降りる。ドアは,ドライバが開けてもよく,本発明のシステムが開けてもよい。
(4)次に,ドライバは,本発明のシステムの操作部から本発明のシステムの制御部に対して,駐車位置への移動の指令を与える。ドライバの降車後,指令の前又は後に,車両のドアが閉じられる。ドアは,ドライバが閉じてもよく,本発明のシステムが閉じてもよい。
(5)本発明のシステムの制御部は,上記指令を受けると,車両が前記軌跡を逆向きに辿って駐車位置に到達するように,車両を移動させる。
以上の方法で,ドライバは,ドアを開けるための幅が十分でない駐車スペースに車両を駐車するときに,車両から降りることができる。
2.乗車方法
(1)ドライバは,上記駐車位置にある車両に近づき,本発明のシステムの操作部から本発明のシステムの制御部に対して,乗降位置への移動の指令を与える。
(2)本発明のシステムの制御部は,上記指令を受けると,車両が前記軌跡を辿って乗降位置に到達するように,車両を移動させる。
(3)次に,ドアが開けられ,ドライバが車に乗車する。その後,ドアが閉じられる。
以上の方法で,ドライバは,ドアを開けるための幅が十分でない駐車スペースに駐車された車両に乗車することができる。
本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの各種スイッチ等が配置された運転席前方のハンドルとダッシュボードを示す正面図である。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの遠隔操作部の平面図である。 乗降支援開始SWの代わりに,駐車SWと乗降SWが設けられた,図3の遠隔操作部の別の実施形態である。 乗降支援開始SWの代わりに,前進SWと後進SWが設けられた,図3の遠隔操作部の別の実施形態である。 音声入力式の,図3の遠隔操作部の別の実施形態である。 (a)〜(f)は,2台の車両が既に止まっている駐車場の,空いている駐車スペースに,本発明の一実施形態の車両乗降支援システムを用いて車両を駐車する方法を説明するための平面図である。 駐車スペースに車両を駐車するときの,本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの処理の流れを示すフローチャートである。 駐車スペースに車両を駐車するときの,本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの,ハンドル固定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの,駐車位置への半自動処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの,駐車位置への半自動処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの,駐車処理の流れを示すフローチャートである。 (a)〜(f)は,2台の車両の間に駐車された車両に,本発明の一実施形態の車両乗降支援システムを用いて乗車する方法を説明するための平面図である ドライバが車両に乗車し,駐車スペースから離れるときの,本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの処理の流れを示すフローチャートである。 ドライバが車両に乗車し,駐車スペースから離れるときの,本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの,始動処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの,乗降駐車位置への半自動処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの,乗降駐車位置への半自動処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の車両乗降支援システムを用いて車両に乗り降りするときに通知されるメッセージの一覧である。 (a),(b)は,数台の車両が止まっている,一般的な駐車場の福祉車両用駐車スペースに従来の方法で福祉車両を駐車する方法を説明するための平面図である。 (a),(b)は,数台の車両が止まっている,一般的な駐車場の一般車両用駐車スペースに従来の方法で福祉車両を駐車するときの問題点を説明するための平面図である。
符号の説明
1:本体部 3:遠隔操作部 5:乗降支援制御部 6:記憶部 7:乗降支援開始SW 8:乗降支援終了SW 9:緊急停止SW 10:メッセージ通知制御部 11:ハンドル 12:メーター類 13:エアコン吹出口 14:各種操作部 15:スピーカー 16:メッセージ表示部 17:システム作動ランプ 18:ハンドル固定ランプ 19:レーザー照射制御部 20:通信部 21:ドア施錠制御部 22:ドアSW 23:ドア開閉検出部 24:作動開始制御部 25:キーIF 26:イモビライザ 27:ハンドル固定制御部 29:舵角検出部 31:舵角制御部 33:移動距離・速度検出部 35:駆動力制御部 37:シフト制御部 39:ブレーキ制御部 41:パーキングブレーキ制御部 43:パーキングブレーキSW 45:パーキングアシスト制御部 47:障害物検出部 49:カメラ部 51:映像処理部 53:映像表示部 55:横滑り防止制御部 57:制御部 59:通信部 61:乗降支援開始SW 63:乗降支援終了SW 65:緊急停止SW 67:移動距離増大SW 69:移動距離減少SW 71:トランク開SW 73:ドア施錠SW 75:ドア開錠SW 76:駐車SW 77:乗降SW 78:前進SW 79:後進SW 80:音声入力開始SW 81:マイク 82:スピーカー 83:キャンセルSW 85:車両 86:駐車場 87:駐車スペース 88:車両 89:ドア 90:車椅子 91:レーザー 95:駐車場 96:車両 97a:一般車両用駐車スペース 97b:福祉車両用駐車スペース 98:福祉車両 99:ドア
本発明の一実施形態の車両乗降支援システムは,駐車位置から乗降位置までのドライバによる車両の移動の軌跡を記憶する記憶部と,前記車両の移動を制御する制御部と,前記制御部に対して指令を与える操作部とを備え,前記制御部は,前記車両が前記乗降位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を逆向きに辿って前記駐車位置に到達するように,前記車両を移動させ,かつ,前記車両が前記駐車位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を辿って前記乗降位置に到達するように,前記車両を移動させる。
好ましくは,本発明のシステムは,車両の移動距離を検出する移動距離検出部と,車両のハンドルの舵角を検出する舵角検出部とをさらに備え,記憶部は,所定時間又は所定距離毎に駐車位置からの移動距離及びハンドルの舵角のデータを取得し,これらのデータを取得順に並べた軌跡データ列を記憶することによって車両の移動の軌跡を記憶し,前記制御部は,前記軌跡データ列のデータを逆順に再現することによって,前記軌跡を逆向きに辿って前記車両を移動させてもよい。このような方法によれば,車両の移動の軌跡が曲線になっている場合でも容易に車両を駐車位置まで移動させることができる。
好ましくは,本発明のシステムは,ハンドルの舵角を検出する舵角検出部と,前記ドライバによる前記車両の前記移動の前に,前記舵角検出部によって検出されるハンドルの舵角が0度の位置でハンドルを固定するハンドル固定制御部をさらに備えてもよい。この場合,舵角は0度で一定なので舵角を記憶する必要がなく,軌跡の記憶が容易である。また,軌跡の再現時に舵角を制御する必要がなく,軌跡の再現が容易である。また,移動の軌跡が単純になるので,安全確認が容易になる。
また,好ましくは,ハンドル固定中にハンドルが操作されると,ハンドル固定が解除され,かつシステムが終了される。ドライバによるハンドル操作が必要になる場合を考慮してハンドル固定はハンドルの操作によって解除されることが好ましく,その場合,システムを終了させて最初からやり直させることが好ましい。これによって,安全性をさらに向上させることができる。
好ましくは,前記制御部は,前記操作部からの指令によって変更された乗降位置まで前記車両を移動させてもよい。この場合,最初に設定した乗降位置又はデフォルトの乗降位置(本発明のシステムを使わずに降車した場合)では不都合な場合にも対応できて便利である。
好ましくは,前記制御部は,前記操作部から指令を受け続けている間にのみ,前記車両を移動させてもよい。この場合,操作部からの指令を停止することによって車両の移動を停止させることができるので,緊急時などに容易に移動を停止させることができる。
好ましくは,前記制御部が前記車両を移動させている間に,前記車両の停止予定位置に光(例:レーザー)を照射する光照射部をさらに備えてもよい。この場合,車両の停止予定位置を容易に把握することができ,便利であり,安全性を向上させることができる。
好ましくは,前記操作部は,移動中の前記車両に対する緊急停止,反転動作又は再開動作の指令を制御部に与える機能を有してもよい。この場合,移動を中断したい場合,途中で中止して元の位置に復帰させたい場合,中断後に再開させたい場合に対応することができ,便利であり,安全性を向上させることができる。
好ましくは,前記車両の移動方向にある障害物を検出する障害物検出部をさらに備え,前記制御部は,移動中に前記障害物検出部が障害物を検出したときに,前記車両を停止させてもよい。この場合,安全性を向上させることができる。
以下,本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は,例示であって,本発明の範囲は,図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
1.車両乗降支援システムの構成
図1は,本発明の一実施形態の車両乗降支援システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態のシステムは,車両に組み込まれる本体部1と,遠隔操作部3とを備えてい る。以下,本体部1及び遠隔操作部3について詳細に説明する。
1−1.本体部
まず,本体部1の構成について説明する。本体部1は,乗降支援制御部5と,記憶部6と,乗降支援開始SW(スイッチ)7と,乗降支援終了SW8と,緊急停止SW9と,メッセージ通知制御部10と,レーザー照射制御部19と,通信部20と,ドア施錠制御部21と,ドアSW22と,ドア開閉検出部23と,作動開始制御部24と,キーIF(インターフェース)25と,イモビライザ26と,ハンドル固定制御部27と,舵角検出部29と,舵角制御部31と,移動距離・速度検出部33と,駆動力制御部35と,シフト制御部37と,ブレーキ制御部39と,パーキングブレーキ制御部41と,パーキングブレーキSW43と,パーキングアシスト制御部45と,障害物検出部47と,カメラ部49と,映像処理部51と,映像表示部53と,横滑り防止制御部55とを備える。
乗降支援制御部5は,システム全体の制御を行い,本実施形態による乗降支援の実現を可能にする機能を有する。乗降支援制御部5は,特に,車両の移動を制御する。以下の説明において,乗降支援制御部5の制御下で,ドライバによるハンドル,アクセル及びブレーキの操作なしで行われる車両の移動を特に,「半自動移動」と呼ぶ。ドライバによる車両の移動を「第1移動」,乗降支援制御部5の制御下で,ドライバによるハンドル,アクセル及びブレーキの操作なしで行われる車両の移動を「第2移動」と呼ぶこともできる。
記憶部6は,駐車位置から乗降位置までのドライバによる車両の移動の軌跡(例:所定時間又は所定距離毎に取得された駐車位置からの移動距離及びハンドルの舵角のデータを取得順に並べた軌跡データ列)を記憶する。
乗降支援開始SW7は,本実施形態のシステムを開始させる等の目的に用いられる。乗降支援終了SW8は,本実施形態のシステムを終了させる等の目的に用いられる。緊急停止SW9は,半自動移動を緊急停止させる等の目的に用いられる。乗降支援開始SW7,乗降支援終了SW8及び緊急停止SW9によって,本体部1の操作部が構成される。
メッセージ通知制御部10は,ドライバへの種々のメッセージの通知を制御する。メッセージの通知の方法としては,スピーカーを介して音声でメッセージを通知する方法や,メッセージ表示部へメッセージを表示して通知する方法がある。
ここで,乗降支援開始SW7,乗降支援終了SW8,緊急停止SW9,スピーカー及びメッセージ表示部の配置例を図2に示す。図2は,運転席前方のハンドルとダッシュボードを示す正面図である。図2には,乗降支援開始SW7,乗降支援終了SW8,緊急停止SW9,ハンドル11,メーター類12,エアコン吹出口13,各種操作部14,スピーカー15,メッセージ表示部16,システム作動ランプ17及びハンドル固定ランプ18が図示されている。システム作動ランプ17は,システムの作動中に点灯する。ハンドル固定ランプ18は,ハンドルが固定されている間点灯する。
レーザー照射制御部19は,レーザー照射部を制御して,半自動移動している車両の停止予定位置(乗降位置又は駐車位置)へレーザーを照射する。レーザー照射部は,例えば,車両の前後に1つずつ設けられる。
通信部20は,遠隔操作部3との通信を行い,遠隔操作部3から受け取った指令を,乗降支援制御部5,ドア施錠制御部21と,作動開始制御部24に伝える。通信部20は,例えば,キーレスエントリーECU(電子制御ユニット)で構成される。
ドア施錠制御部21は,車両のドアの施錠及び開錠を制御する。ドア施錠制御部21は,例えば,ドアECUで構成される。
ドアSW22は,ドアの施錠及び開錠の指令をドア施錠制御部21に手動で与えるために使用される。
ドア開閉検出部23は,車両のドアの開閉の状態を検出する。
作動開始制御部24は,駆動力の作動開始を制御する。作動開始制御部24は,キーIF25からキーが抜かれた後も,本発明のシステムが作動している間,駆動力の作動を維持(作動維持制御)する機能も有している。キーIF25は,キーを差し込むためのインターフェースである。イモビライザ26は,キーに埋め込まれた電子チップのIDコードを読み取り,IDコードが正しい場合にのみ,車両の駆動を許可する機能を有する。作動開始制御部24,キーIF25及びイモビライザ26は,例えば,キースイッチ及びイモビライザで構成される。駆動力の例としては,エンジンのみ,モーターのみ,エンジンとモーターのハイブリッドなどが挙げられる。ハイブリッドシステムの場合,本実施形態のシステムで車両を半自動移動させる場合にはモーターのみを使用する構成にしてもよい。
ハンドル固定制御部27は,ハンドルの舵角が0度の位置でハンドルを固定する。ハンドルの固定中にドライバがハンドルを操作すると,安全のため,ハンドル固定制御部27は,ハンドルの固定を解除する。舵角検出部29は,ハンドルの舵角を検出する。舵角制御部31は,ハンドルの舵角を制御する。ハンドル固定制御部27,舵角検出部29及び舵角制御部31は,例えば,パワーステアリングECUで構成される。
移動距離・速度検出部33は,車両の移動距離及び速度を検出する。移動距離・速度検出部33は,例えば,車輪速センサ及び加速度センサで構成される。一例では,車輪速センサは,各車輪に1つずつ設けられ,加速度センサは,車両中央に配置される。
駆動力制御部35は,車両の駆動力を制御する。シフト制御部37は,シフト(前進,後進又はパーキング)を制御する。駆動力制御部35及びシフト制御部37は,例えば,エンジン/トランスミッションECUで構成される。
ブレーキ制御部39は,ブレーキの制御を行う。
パーキングブレーキ制御部41は,パーキングブレーキの制御を行う。パーキングブレーキSW43は,パーキングブレーキの作動・解除の指令をパーキングブレーキ制御部41に手動で与えるために使用される。
パーキングアシスト制御部45は,後向き駐車をアシストするために使用されるブロック(具体的には,障害物検出部47,カメラ部49,映像処理部51及び映像表示部53)全体の制御を行う(この全体のシステムを「パーキングアシストシステム」と呼ぶ。)。また,パーキングアシスト制御部45は,後向き駐車時に車両が通るべき軌跡を計算する。
障害物検出部47は, 車両周辺に存在する障害物を検出する。障害物検出部47は,例えば,クリアランスソナーで構成される。障害物検出部47は,例えば,右前,左前,右後及び左後に1つずつ配置される。
カメラ部49は,車両後方の映像を取得するために用いられる。カメラ部49は,例えば,CCDカメラやCMOSカメラで構成される。カメラ部49は,車両の後方が撮影可能な位置に配置される。
映像処理部51は,カメラ部49が取得した映像中に存在している駐車スペースの仕切り線や既に停車中の車両を認識する。パーキングアシスト制御部45及び映像処理部51は,例えば,IPA(Intelligent Parking Assist)−ECUで構成される。
映像表示部53には,映像処理部51やパーキングアシスト制御部45で処理された車両後方の映像が表示される。映像表示部53には,例えば,カーナビゲーションシステムの画面が利用される。
横滑り防止制御部55は,車両の横滑りを防止するように,駆動力やブレーキを制御する。横滑り防止制御部55は,ブレーキ制御部39と共に,例えば,ABSブレーキ/横滑り防止制御ECUで構成される。
1−2.遠隔操作部
次に,遠隔操作部3の構成について説明する。遠隔操作部3は,制御部57と,通信部59と,乗降支援開始SW61と,乗降支援終了SW63と,緊急停止SW65と,移動距離増大SW67と,移動距離減少SW69と,トランク開SW71と,ドア施錠SW73と,ドア開錠SW75とを備える。
制御部57は,遠隔操作全体の制御を行う。通信部59は,本体部1との通信を行う機能を有する。
乗降支援開始SW61,乗降支援終了SW63及び緊急停止SW65は,それぞれ,本体部1の乗降支援開始SW7,乗降支援終了SW8及び緊急停止SW9と同じ機能を有する。
移動距離増大SW67及び移動距離減少SW69は,乗降位置を変更するために用いられる。移動距離増大SW67を押すと,移動距離が伸びる方向に乗降位置が移動し,移動距離減少SW69を押すと,移動距離が短くなる方向に乗降位置が移動する。
トランク開SW71は,トランクを開けるために用いられる。ドア施錠SW73及びドア開錠SW75は,それぞれ,車両のドアを施錠及び開錠するために用いられる。
ここで,各スイッチの配置例を図3に示す。図3は,遠隔操作部3の平面図である。図3には,乗降支援開始SW61と,乗降支援終了SW63と,緊急停止SW65と,移動距離増大SW67と,移動距離減少SW69と,トランク開SW71と,ドア施錠SW73と,ドア開錠SW75が図示されている。
次に,図4〜図6を用いて遠隔操作部3の別の実施形態を示す。
図4は,乗降支援開始SW61の代わりに,駐車SW76と乗降SW77が設けられた遠隔操作部3である。駐車SW76又は乗降SW77は,それぞれ,押している間にのみ,車両が駐車位置方向又は乗降位置方向に移動するという機能を有している。
図5は,乗降支援開始SW61の代わりに,前進SW78と後進SW79が設けられた遠隔操作部3である。前進SW78又は後進SW79は,それぞれ,押している間にのみ,車両が前進又は後進するという機能を有している。
図6は,音声入力式の遠隔操作部3である。この遠隔操作部3は,音声入力開始SW80と,マイク81と,スピーカー82と,キャンセルSW83とを備える。音声入力開始SW80を押した後でマイク81に向かって,予め登録されているキーワード(「開始」,「移動」など)を音声入力すると,遠隔操作部3は,キーワードから本体部1への指令を認識し,認識した指令を本体部1に送信する。スピーカー82は,遠隔操作部3が認識した指令をドライバに伝えるために使用される。キャンセルSW83は,遠隔操作部3が認識した指令を取り消すために使用される。
2.本実施形態の乗降支援システムの使用方法
次に,本実施形態の一実施形態の乗降支援システムの使用方法について説明する。
2−1.駐車方法
まず,本実施形態のシステムを用いた車両を駐車する方法について,図7〜図13を用いて説明する。図7(a)〜(f)は,2台の車両85が既に止まっている駐車場86の,空いている駐車スペース87に,本実施形態のシステムを用いて車両88を駐車する方法を説明するための平面図である。図8〜図13は,上記スペース87に車両88を駐車するときの本実施形態のシステムの処理の流れを示すフローチャートである。図1の本体部1は,車両88に組み込まれている。遠隔操作部3は,持ち運び可能であり,車両88の外から本体部1に対して種々の指令を送信できるように構成されている。
2−1−1.システム開始処理
まず,図7(a),(b)に示すように,ドライバは,本実施形態のシステムを開始させる前に,普通に車両88を運転して,車両88を駐車スペース87内に停車させ,シフトをパーキングにする。車両88は,福祉車両であり,ドライバは,車椅子ごと車両88に乗り降りする。ドライバは,パーキングアシストシステムを利用して,車両88を駐車スペース87内に停車させてもよい。車両88を動かす向きは,前向きでも後向きであってもよいが,ここでは,ドライバは,車両88を後向きに動かして車両88を駐車スペース87内に停車させたとする。
次に,ドライバは,本体部1の乗降支援開始SW7を押下する。乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW7の押下を検出すると(図8のステップSA1),乗降支援システムが既に作動中であるかどうかを判断し(ステップSA2),作動中である場合(ステップSA2のY),記憶部6に記憶されている軌跡データ列を消去し(ステップSA3),メッセージ通知制御部10を制御してメッセージM1「乗降支援を終了します。」を通知した後(ステップSA4),システムを終了させる。
一方,システムが作動中でない場合(ステップSA2のN),乗降支援制御部5は,システム開始条件が満たされているかどうかを判断する(ステップSA5)。システム開始条件は,ここでは,(1)車が停止していること,(2)シフトがパーキングになっていることである。
システム開始条件が満たされていない場合(ステップSA5のN),乗降支援制御部5は,メッセージM2「車を停止させて,シフトをパーキングに入れてからやり直してください。」を通知し(ステップSA6),さらに,メッセージM1「乗降支援を終了します。」を通知し,システムを終了させる。
システム開始条件が満たされている場合(ステップSA5のY),乗降支援制御部5は,メッセージM3「現在位置を駐車位置として,乗降支援を開始します。」を通知し(ステップSA7),ステップSA8に進む。
2−1−2.ハンドル固定処理
ステップSA8では,ハンドル固定処理が行われる。ここで,図10のフローチャートを用いて,ハンドル固定処理について説明する。ハンドル固定処理は,ドライバが車両を駐車位置から乗降位置に移動させるときにドライバによるハンドル操作を禁止するために行われる。
ハンドル固定処理では,まず,乗降支援制御部5が,メッセージM4「ハンドルが固定されるまで,真っ直ぐになるように回してください。」を通知する(ステップSB1)。
この通知を受けたドライバは,図7(c)に示すように,タイヤが真っ直ぐの方向を向くまでハンドルを回す。この間,乗降支援制御部5は,舵角検出部29からハンドルの舵角の情報を取得して,ハンドルの舵角を監視する(ステップSB2)。乗降支援制御部5は,舵角が0になるまで,監視を続ける(ステップSB2のN)。乗降支援制御部5は,舵角が0になったことを検知すると(ステップSB2のY),ハンドル固定制御部27を制御してハンドルを固定する(ステップSB3)。次に,乗降支援制御部5は,メッセージM5「ハンドルを固定しました。乗降位置まで車を移動させ,シフトレバーをパーキングに入れてください。」を通知し(ステップSB4),次の処理に移る。
なお,別の実施形態では,ハンドル固定処理は行われず,ドライバは,車両を駐車位置から乗降位置に移動させるときにハンドル操作を行うことができる。
2−1−3.軌跡記憶処理
次に,乗降支援制御部5は,シフト制御部37からシフトの情報を取得して,シフトがパーキングであるかどうかを監視する(ステップSA9)。乗降支援制御部5は,シフトがパーキングでなくなるまで,監視を続ける(ステップSA9のY)。乗降支援制御部5は,シフトがパーキングでなくなったことを検知すると(すなわち,シフトが前進シフト又は後進シフトに変更されると)(ステップSA9のN),ステップSA10に移り,軌跡の記憶を開始する。この記憶開始時の車両の位置が,「駐車位置」である。本実施形態では,車両は後向きで駐車スペースに停車しているので,シフトは前進シフトに切り替える。車両が前向きで駐車スペースに停車している場合には,シフトは後進シフトに切り替える。
ドライバがアクセルを踏むと,図7(d)に示すように,車両88は,前進を始め,ドライバが乗降可能な位置(乗降位置)に到達したところで,ドライバは,車両88を停止させ,シフトをパーキングに切り替える。
この間,乗降支援制御部5は,ステップSA10,SA11,SA13,SA14を繰り返す。
ステップSA10では,乗降支援制御部5は,舵角検出部29から取得した現在舵角と,移動距離・速度検出部から取得した現在位置を記憶部6に記憶する。ステップSA10は,所定時間ごとに行われ(ステップSA14),記憶部6には,現在舵角及び現在位置が取得順に並べられた軌跡データ列が記憶される。
ステップSA11では,乗降支援制御部5は,舵角検出部29から取得した現在舵角が0であるかどうかを監視し,現在舵角が0でない場合には(ステップSA11のN),メッセージM6「ハンドルが操作されたのでシステムを解除します。」を通知し(ステップSA12),記憶部6に記憶されている軌跡データ列を消去し(ステップSA3),メッセージM1「乗降支援を終了します。」を通知(ステップSA4)した後,システムを終了させる。また,乗降支援制御部5は,現在舵角が0でない場合には,ハンドル固定制御部27を制御して,ハンドルの固定を解除し,ドライバによるハンドル操作を可能にする。
乗降支援制御部5は,現在舵角が0である場合には(ステップSA11のY),シフトがパーキングであるかどうかを監視する(ステップSA13)。
乗降支援制御部5は,シフトがパーキングでない場合(ステップSA13のN)には車両88の移動中であると判断し,ステップSA14に移動し,再度,ステップSA10,SA11,SA13を行う。
乗降支援制御部5は,シフトがパーキングである場合(ステップSA13のY)には,車両88の移動が終了したと判断し,軌跡データ列の記憶を完了する。このときの車両の位置が「乗降位置」である。
次に,乗降支援制御部5は,メッセージM7「現在位置を乗降位置として記憶しました。車を降りて,遠隔操作部の乗降支援スイッチを押してください。」を通知する(ステップSA15)。
本実施形態では,車両の移動中にドライバがハンドル操作を行うことを禁止しているので,ステップSA11で舵角が0のまま維持されているかどうかを監視する工程を設けているが,別の実施形態では,車両の移動中にドライバがハンドル操作を行ってもよく,この場合,ステップSA11やステップSA12は必要ない。
また,ドライバがハンドル操作を行うことを許可する設定にも対応できるようにするため,ステップSA10では,現在舵角及び現在位置を記憶することにしているが,本実施形態のように,車両の移動中にハンドルを操作することを禁止している場合には,現在舵角の記憶は必ずしも必要ではない。また,所定時間ごとにステップSA10を繰り返す代わりに,駐車位置と乗降位置の間の距離のみを記憶させてもよい。また,ステップSA10の工程を所定時間ごとに行う代わりに,車両88が所定距離を進むごとに行うようにしてもよい。
ここで示した軌跡の記憶方法は,一例であり,この方法に本発明の範囲は限定されない。
2−1−4.降車処理
次に,図7(d)及び(e)に示すように,ドライバは,キーIF25からキーを抜き,車両88のドア89を全開にし,遠隔操作部3を持って,車椅子90ごと車両88から降り,ドア89を閉じ,車両88から少し離れる。通常は,キーIF25からキーを抜くと,駆動力(例:エンジン)の作動が停止するが,本実施形態のシステムを搭載した車両では,本実施形態のシステムが,終了するか乗降支援待機モードに移行するまで,作動開始制御部24が駆動力の作動を維持する。
次に,ドライバは,遠隔操作部3の乗降支援開始SW61を押下する。遠隔操作部3の制御部57は,乗降支援開始SW61の押下を検出すると,通信部59を介して,本体部1の通信部20へ乗降支援開始SW61の押下の情報を送信する。通信部20は,乗降支援開始SW61の押下の情報を受信すると,それを乗降支援制御部5に伝える。
乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW61の押下の情報を検出すると(ステップSA16),ドア開閉検出部23からドア89の開閉状態の情報を取得して,ドア89が閉じているかどうかを判断する(ステップSA17)。ドア89が閉じていない場合には(ステップSA17のN),乗降支援制御部5は,メッセージM8「ドアを閉めてから遠隔操作部を操作してください。」を通知し(ステップSA18),ステップSA16に戻る。ドア89が閉じている場合には(ステップSA17のY),乗降支援制御部5は,メッセージM9「駐車位置へ移動を開始します。安全確認を行い,乗降支援開始スイッチを押してください。」を通知する(ステップSA19)。
次に,ドライバは,遠隔操作部3の乗降支援開始SW61を再度押下する。乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW61の押下を検出すると(ステップSA20),図7(f)に示すように,駐車位置への半自動移動処理を行う(ステップSA21)。
2−1−5.駐車位置への半自動移動処理
ステップSA21では,駐車位置への半自動移動処理が行われる。ここで,図11及び図12のフローチャートを用いて,駐車位置への半自動移動処理について説明する。
駐車位置への半自動移動処理では,まず,乗降支援制御部5は,シフト制御部37を制御して,駐車位置方向のシフトに切り替える(ステップSC1)。本実施形態では,後進シフトが駐車位置方向のシフトである。
次に,乗降支援制御部5は,軌跡データ列の最後の要素又は緊急停止時の要素の番号を変数Kに代入する(ステップSC2)。通常動作時は,軌跡データ列の最後の要素の番号を代入し,半自動移動の緊急停止を行った後に元の位置(乗降位置)に復帰させる場合(ステップSG13での半自動移動の場合)には,緊急停止時の要素の番号を代入する。
次に,乗降支援制御部5は,K番目の軌跡データの舵角で,K番目の軌跡データの位置に移動し(ステップSC3),軌跡データ列に未処理データがあるかどうかを確認し(ステップSC26),未処理データがある場合(ステップSC26のY)には,Kの値を1つ減らして(ステップSC27),ステップSC3に戻る。このようにステップSC3,SC26及びSC27のループを繰り返すことによって,軌跡データ列のデータを逆順に再現することができる。これによって,乗降支援制御部5は,駐車位置から乗降位置に移動したときの軌跡を逆向きに辿って車両88を駐車位置まで半自動移動させることができる。このとき,乗降支援制御部5は,舵角制御部31,駆動力制御部35及びブレーキ制御部39を制御する。
ここで示した半自動移動方法は,一例であり,この方法に本発明の範囲は限定されない。半自動移動方法は,ドライバによるハンドル,アクセル及びブレーキの操作なしで車両を移動させることができる方法であれば,限定されない。
未処理データがなくなると(ステップSC26のN),乗降支援制御部5は,車両88の半自動移動を停止し(ステップSC28),図9のステップSA22の駐車処理に移る。
半自動移動させている間,安全確保等の理由から,乗降支援制御部5は,緊急停止SW65が押下されているか(ステップSC4),障害物検出部47が障害物を検出しているか(ステップSC5),ドア89が閉じているか(ステップSC6)を確認する。
緊急停止SW65が押下された場合(ステップSC4のY),障害物検出部47が障害物を検出した場合(ステップSC5のY),ドアが開いた場合(ステップSC6のN)は,図12のステップSC7に移り,乗降支援制御部5は,車両88の半自動移動を停止し,メッセージM10「緊急停止しました。乗降位置に戻す場合は緊急停止スイッチを押してください。移動再開する場合は,安全確認を行い,もう一度乗降支援開始スイッチを押してください。乗降支援を終了する場合は,乗降支援終了スイッチを押してください。」を通知する(ステップSC8)。
次に,乗降支援制御部5は,ドア89が閉じているか(ステップSC9)を確認し,ドア89が閉じていない場合(ステップSC9のN)には,ドア89が閉じるまで,メッセージM11「ドアを閉めてから遠隔操作部を操作してください。」を通知する(ステップSC10)ことを繰り返す。乗降支援制御部5は,ドア89が閉じている場合(ステップSC9のY)には,緊急停止SW65が押下されるか(ステップSC11),乗降支援開始SW61が押下されるか(ステップSC15),乗降支援終了SW63が押下される(ステップSC17)のを待つ(ステップSC11,SC15,SC17のN)。
乗降支援制御部5は,緊急停止SW65の押下を検出すると(ステップSC11のY),メッセージM12「乗降位置に戻ります。」を通知し(ステップSC12),駐車位置への半自動移動を中止し,車両88を元の乗降位置に半自動移動させる(ステップSC13)。乗降位置への半自動移動処理は,軌跡データ列のデータを取得順に再現することによって行うことができる。詳しくは,「2−2−3.乗降位置への半自動移動処理」の項で説明する。乗降位置への半自動移動処理が完了すると,乗降支援制御部5は,メッセージM13「乗降位置に戻りました。」を通知し(ステップSC14),移動取消を完了する。移動取消が完了すると,次は,図9のステップSA19に進む。
乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW61の押下を検出すると(ステップSC15のY),メッセージM14「移動を再開します。」を通知し(ステップSC16),図11のステップSC3に進む。
乗降支援制御部5は,乗降支援終了SW63の押下を検出すると(ステップSC17のY),図11のステップSC18に移り,メッセージM15「システムが解除されました。」を通知し(ステップSC18),さらに,メッセージM16「乗降支援を終了します。」を通知し(ステップSC19),記憶部6の軌跡データ列を消去し(ステップSC20),その後,システムを終了させる。
半自動移動させている間,安全確保等の理由から,乗降支援制御部5は,乗降支援終了SW63が押下されたか(ステップSC21),ハンドル操作がされていないか(ステップSC23)についても確認する。
乗降支援制御部5は,乗降支援終了SW63の押下を検出すると(ステップSC21のY),車両88の半自動移動を停止し(ステップSC22),その後,メッセージM15「システムが解除されました。」を通知し(ステップSC18),さらに,メッセージM16「乗降支援を終了します。」を通知し(ステップSC19),記憶部6の軌跡データ列を消去し(ステップSC20),その後,システムを終了させる。
乗降支援制御部5は,ハンドル操作を検出すると(ステップSC23のN),車両88の半自動移動を停止し(ステップSC24),メッセージM17「ハンドルが操作されたのでシステムを解除します。」を通知し(ステップSC25),さらに,メッセージM16「乗降支援を終了します。」を通知し(ステップSC19),記憶部6の軌跡データ列を消去し(ステップSC20),その後,システムを終了させる。
別の実施形態では,乗降支援制御部5が半自動移動の指令を受け続けている間にのみ半自動移動が行われる。この場合,ステップSC3,SC26及びSC27を通るループに,乗降支援制御部5が,半自動移動の指令を検出するステップをさらに設け,乗降支援制御部5が半自動移動の指令を検出しない場合には,図12のステップSC7に進むようにしてもよい。この場合,半自動移動の指令が検出されなくなると即座に半自動移動が停止(ステップSC7)されるので,安全性を向上させることができる。
2−1−6.駐車処理
駐車位置への半自動移動処理(図9のステップSA21)が完了すると,次は,駐車処理が行われる(ステップSA22)。ここで,図13のフローチャートを用いて,駐車処理について説明する。
駐車処理では,乗降支援制御部5が,メッセージM18「駐車位置に停車しました。駐車します。」を通知する(ステップSD1)。次に,乗降支援制御部5は,シフト制御部37を制御して,シフトをパーキングに切り替える(ステップSD2)。次に,乗降支援制御部5は,パーキングブレーキ制御部41を制御して,パーキングブレーキを作動させる(ステップSD3)。次に,乗降支援制御部5は,駆動力制御部35を制御して,駆動力の作動を停止させる(ステップSD4)。次に,乗降支援制御部5は,ドア施錠制御部21を制御して,ドアを施錠させる(ステップSD5)。次に,乗降支援制御部5は,乗降支援システムを乗降支援待機モードに移行させ(ステップSD6),駐車処理を終了する。ステップSD6では,乗降支援制御部5は,具体的には,正常に駐車処理が完了したことを記憶部6に記憶させた後,車両電源をオフ状態へ切り替えを行う。
以上の方法によりドライバが乗降位置でドア89を全開にして降車した後,車を駐車位置まで半自動移動させることによって,ドライバは,ドアを開けるための幅が十分でない駐車スペースに車両を駐車するときに,車両から降車することができる。
2−2.乗車方法
次に,本実施形態のシステムを用いた,車両への乗車方法について,図14〜図19を用いて説明する。図14(a)〜(f)は,2台の車両85の間に駐車された車両88に乗車する方法を説明するための平面図である。図15〜図19は,ドライバが車両88に乗車し,駐車場86から離れるときの,本実施形態のシステムの処理の流れを示すフローチャートである。
2−2−1.始動処理
まず,図14(a)に示すように,車椅子90に乗ったドライバは,車両88に近づき,遠隔操作部3の乗降支援開始SW61を押下する。乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW61の押下を検出すると(図15のステップSE1),始動処理を行う(ステップSE2)。
ここで,図17のフローチャートを用いて,始動処理について説明する。
まず,乗降支援制御部5は,乗降支援システムを動作モードに移行させる(ステップSF1)。乗降支援制御部5は,具体的には,車両電源をオン状態に切替を行い,記憶部6に記憶されている情報を参照して正常に駐車処理が完了していたか確認し,正常であれば記憶部6に乗車支援動作状態に移行したことの記録を行う。
次に,乗降支援制御部5は,ドア施錠制御部21を制御して,ドアを開錠させる(ステップSF2)。次に,乗降支援制御部5は,ブレーキ制御部39を制御して,ブレーキを作動させる(ステップSF3)。次に,乗降支援制御部5は,作動開始制御部24を制御して,駆動力の作動を開始させる(ステップSF4)。乗降支援制御部5は,キーに埋め込まれた電子チップのIDコードと同じIDコードをイモビライザ26に付与する機能を有しており,本実施形態のシステムが動作している間は,キーをキーIF25に差し込まなくても,駆動力の作動は,開始される。なお,遠隔操作部がキーと同じIDコードを送信するように構成してもよく,乗降支援システムが動作モードにある間は,イモビライザ26が機能しないように構成してもよい。
次に,乗降支援制御部5は,パーキングブレーキ制御部41を制御して,パーキングブレーキを解除させ(ステップSF5),始動処理を完了する。
2−2−2.乗車位置調節処理
次に,乗降支援制御部5は,メッセージM19「乗降位置を変更する場合は移動距離増大・減少スイッチで調節してください。」を通知する(図15のステップSE3)。
次に,図14(b)に示すように,乗降支援制御部5は, レーザー照射制御部19を制御して,乗降位置にレーザー91を照射させる(ステップSE4)。レーザー91は,ライン状に照射される。ドライバが本実施形態のシステムを使用せずに降車した場合,乗降位置が記憶されていないが,この場合,例えば,デフォルトの位置(例えば,2m前進した位置)を乗降位置とし,その位置にレーザー91を照射するようにすることができる。
レーザー91が指し示す乗降位置を変更したい場合は,ドライバは,移動距離増大SW67又は移動距離減少SW69を押下して,レーザー91の照射位置を前後に移動させる。乗降支援制御部5は,移動距離増大SW67の押下を検出すると(ステップSE5),例えば,記憶部6に記憶された軌跡データ列に新たな要素を追加するか,最後の要素の値を変更することによって,乗降位置を変更する(ステップSE6)。乗降支援制御部5は,移動距離減少SW69の押下を検出すると(ステップSE5),例えば,記憶部6に記憶された軌跡データ列の要素を最後から順に削除することによって,乗降位置を変更する(ステップSE6)。
ここで述べた方法は,例示であって,乗降位置の変更方法は,ここで述べた方法に限定されない。
次に,レーザー91が指し示す乗降位置を変更しない場合には,ドライバは,乗降支援開始SW61を押下する。乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW61の押下を検出すると(ステップSE7),メッセージM20「乗降位置へ移動を開始します。安全確認を行い,乗降支援開始スイッチを押してください。」を通知する(ステップSE8)。
次に,ドライバは,乗降支援開始SW61を押下する。乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW61の押下を検出すると(ステップSE9),乗降位置への半自動移動処理(ステップSE10)に進む。
2−2−3.乗降位置への半自動移動処理
ステップSE10では,図14(c)に示すように,乗降位置への半自動移動処理が行われる。ここで,図18及び図19のフローチャートを用いて,乗降位置への半自動移動処理について説明する。
乗降位置への半自動移動処理では,まず,乗降支援制御部5は,シフト制御部37を制御して,乗降位置方向のシフトに切り替える(ステップSG1)。本実施形態では,前進シフトが乗降位置方向のシフトである。
次に,乗降支援制御部5は,軌跡データ列の最初の要素又は緊急停止時の要素の番号を変数Kに代入する(ステップSG2)。通常動作時は,軌跡データ列の最初の要素の番号を代入し,半自動移動の緊急停止を行った後に元の位置(駐車位置)に復帰させる場合(ステップSC13での半自動移動の場合)には,緊急停止時の要素の番号を代入する。
次に,乗降支援制御部5は,K番目の軌跡データの舵角で,K番目の軌跡データの位置に移動し(ステップSG3),軌跡データ列に未処理データがあるかどうかを確認し(ステップSG26),未処理データがある場合(ステップSG26のY)には,Kの値を1つ増やして(ステップSG27),ステップSG3に戻る。このようにステップSG3,SG26及びSG27のループを繰り返すことによって,軌跡データ列のデータを再現することができる。これによって,乗降支援制御部5は,駐車位置から乗降位置に移動したときの軌跡を辿って車両88を乗降位置まで半自動移動させることができる。このとき,乗降支援制御部5は,舵角制御部31,駆動力制御部35及びブレーキ制御部39を制御する。
未処理データがなくなると(ステップSG26のN),乗降支援制御部5は,車両88の半自動移動を停止し(ステップSG28),図16のステップSE11に移る。
車両88を半自動移動させている間,乗降支援制御部5は,レーザー照射制御部19を制御して,レーザー91が乗降位置を照射し続けるように,レーザー91の照射方向を制御する。
車両88を半自動移動させている間,安全確保等の理由から,乗降支援制御部5は,緊急停止SW65が押下されているか(ステップSG4),障害物検出部47が障害物を検出しているか(ステップSG5),ドア89が閉じているか(ステップSG6)を確認する。
緊急停止SW65が押下された場合(ステップSG4のY),障害物検出部47が障害物を検出した場合(ステップSG5のY),ドアが開いた場合(ステップSG6のN)は,図19のステップSG7に移り,乗降支援制御部5は,車両88の半自動移動を停止し,メッセージM21「緊急停止しました。駐車位置に戻す場合は緊急停止スイッチを押してください。移動再開する場合は,安全確認を行い,もう一度乗降支援開始スイッチを押してください。乗降支援を終了する場合は,乗降支援終了スイッチを押してください。」を通知する(ステップSG8)。
次に,乗降支援制御部5は,ドア89が閉じているか(ステップSG9)を確認し,ドア89が閉じていない場合(ステップSG9のN)には,ドア89が閉じるまで,メッセージM11「ドアを閉めてから遠隔操作部を操作してください。」を通知する(ステップSG10)ことを繰り返す。乗降支援制御部5は,ドア89が閉じている場合(ステップSG9のY)には,緊急停止SW65が押下されるか(ステップSG11),乗降支援開始SW61が押下されるか(ステップSG15),乗降支援終了SW63が押下される(ステップSG17)のを待つ(ステップSG11,SG15,SG17のN)。
乗降支援制御部5は,緊急停止SW65の押下を検出すると(ステップSG11のY),メッセージM22「駐車位置に戻ります。」を通知し(ステップSG12),乗降位置への半自動移動を中止し,車両88を元の駐車位置に半自動移動させる(ステップSG13)。駐車位置への半自動移動処理は,「2−1−5.駐車位置への半自動移動処理」の項で説明した方法で行うことができる。駐車位置への半自動移動処理が完了すると,乗降支援制御部5は,メッセージM23「駐車位置に戻りました。」を通知し(ステップSG14),移動取消を完了する。移動取消が完了すると,次は,図15のステップSE3に進む。
乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW61の押下を検出すると(ステップSG15のY),メッセージM14「移動を再開します。」を通知し(ステップSG16),図18のステップSG3に進む。
乗降支援制御部5は,乗降支援終了SW63の押下を検出すると(ステップSG17のY),図18のステップSG18に移り,メッセージM15「システムが解除されました。」を通知し(ステップSG18),さらに,メッセージM16「乗降支援を終了します。」を通知し(ステップSG19),記憶部6の軌跡データ列を消去し(ステップSG20),その後,システムを終了させる。
半自動移動させている間,安全確保等の理由から,乗降支援制御部5は,乗降支援終了SW63が押下されたか(ステップSG21),ハンドル操作がされていないか(ステップSG23)についても確認する。
乗降支援制御部5は,乗降支援終了SW63の押下を検出すると(ステップSG21のY),車両88の半自動移動を停止し(ステップSG22),その後,メッセージM15「システムが解除されました。」を通知し(ステップSG18),さらに,メッセージM16「乗降支援を終了します。」を通知し(ステップSG19),記憶部6の軌跡データ列を消去し(ステップSG20),その後,システムを終了させる。
乗降支援制御部5は,ドライバによるハンドル操作を検出すると(ステップSG23のN),車両88の半自動移動を停止し(ステップSG24),メッセージM17「ハンドルが操作されたのでシステムを解除します。」を通知し(ステップSG25),さらに,メッセージM16「乗降支援を終了します。」を通知し(ステップSG19),記憶部6の軌跡データ列を消去し(ステップSG20),その後,システムを終了させる。
2−2−4.乗車処理
乗降位置への半自動移動処理(図15のステップSE10)が完了すると,次に,図14(d)に示すように,ドライバは,ドア89を全開にし,車椅子90ごと車両88内に乗り,その後,ドア89を閉じる。乗降支援制御部5は,メッセージM24「乗降位置に停車しました。乗車してください。」を通知し(図16のステップSE11),ドア開閉検出部23からドア89の開閉の情報を取得し,ドア89の開閉があったかどうか判断する(ステップSE12)。ドア89の開閉があるまでは,乗降支援制御部5は,ドライバがまだ乗車していないと判断し(ステップSE12のN),再度,メッセージM24「乗降位置に停車しました。乗車してください。」を通知する(ステップSE11)。乗降支援制御部5は,ドア89の開及び閉を検出すると(ステップSE12のY),ドライバが乗車したと判断し,ステップSE13に進む。
次に,乗降支援制御部5は,メッセージM25「乗降支援システムを終了する場合は,乗降支援終了スイッチを押してください。駐車位置まで自動移動する場合は,乗降支援開始スイッチを押してください。」を通知する(ステップSE13)。
ドライバは,駐車位置に一旦戻りたいときは本体部1の乗降支援開始SW7を押下し,乗降支援システムを終了させたいときは本体部1の乗降支援終了SW8を押下する。
乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW7が押下されたか(ステップSE14),乗降支援終了SW8が押下されたか(ステップSE15)の監視を続ける(ステップSE14のN,ステップSE15のN)。
乗降支援制御部5は,乗降支援終了SW8の押下を検出すると(ステップSE15のY),記憶部6から軌跡データ列を消去し(ステップSE16),システムを終了させる。
乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW7の押下を検出すると,メッセージM26「駐車位置へ移動を開始します。安全確認を行い,乗降支援開始スイッチを押してください。」を通知する(ステップSE17)。
次に,ドライバは,乗降支援開始SW7を押下する。乗降支援制御部5は,乗降支援開始SW7の押下を検出すると(ステップSE18),駐車位置への半自動移動処理を行う(ステップSE19)。この処理は,「2−1−5.駐車位置への半自動移動処理」の項で説明した通りである。半自動移動の途中で緊急停止SW9が押下され,半自動移動が取り消された場合は,ステップSE13に戻る。駐車位置への半自動移動が完了すると,乗降支援制御部5は,メッセージM27「駐車位置に停車しました。乗降支援を終了します。」を通知し(ステップSE20),レーザー91の照射を停止させ(ステップSE21),記憶部6から軌跡データ列を消去し(ステップSE16),システムを終了させる。
以上の方法で,ドライバは,ドアを開けるための幅が十分でない駐車スペースに駐車された車両に乗車することができる。
2−3.メッセージ一覧
参考のため,以上の説明中に現れた種々のメッセージの一覧を図21に示す。
3.その他
本体部1と遠隔操作部3にそれぞれ設けられている乗降支援開始SW7及び61,乗降支援終了SW8及び63,緊急停止SW9及び65は,同じ機能を有しており,互いに代替可能である。また,遠隔操作部3に設けられている種々のスイッチは,本体部1に設けることもできる。この場合,遠隔操作部3は必ずしも必要ない。
乗降位置へのレーザー照射と同様の方法によって,駐車位置へのレーザー照射を行うことも可能である。また,乗降位置を調節したのと同様の方法によって,駐車位置を調節することも可能である。これによって駐車位置が適切かどうかが判断でき,不適切な場合には調節することが可能になる。
以上の実施形態で示した種々の特徴は,互いに組み合わせることができる。1つの実施形態中に複数の特徴が含まれている場合,そのうちの1又は複数個の特徴を適宜抜き出して,単独で又は組み合わせて,本発明に採用することができる。

Claims (8)

  1. 駐車位置から乗降位置までのドライバによる車両の移動の軌跡を記憶する記憶部と,前記車両の移動を制御する制御部と,
    前記制御部に対して指令を与える操作部とを備え,
    前記制御部は,
    前記車両が前記乗降位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を逆向きに辿って前記駐車位置に到達するように,前記車両を移動させ,かつ,前記車両が前記駐車位置にあるとき,前記操作部からの指令に従って,前記車両が前記軌跡を辿って前記乗降位置に到達するように,前記車両を移動させる車両乗降支援システム。
  2. 車両の移動距離を検出する移動距離検出部と,車両のハンドルの舵角を検出する舵角検出部とをさらに備え,
    記憶部は,所定時間又は所定距離毎に駐車位置からの移動距離及びハンドルの舵角のデータを取得し,これらのデータを取得順に並べた軌跡データ列を記憶することによって車両の移動の軌跡を記憶し,
    前記制御部は,前記軌跡データ列のデータを逆順に再現することによって,前記軌跡を逆向きに辿って前記車両を移動させる請求項1に記載のシステム。
  3. ハンドルの舵角を検出する舵角検出部と,
    前記ドライバによる前記車両の前記移動の前に,前記舵角検出部によって検出されるハンドルの舵角が0度の位置でハンドルを固定するハンドル固定制御部をさらに備える請求項1に記載のシステム。
  4. 前記制御部は,前記操作部からの指令によって変更された乗降位置まで前記車両を移動させる請求項1に記載のシステム。
  5. 前記制御部は,前記操作部から指令を受け続けている間にのみ,前記車両を移動させる請求項1に記載のシステム。
  6. 前記制御部が前記車両を移動させている間に,前記車両の停止予定位置に光を照射する光照射部をさらに備える請求項1に記載のシステム。
  7. 前記操作部は,前記移動中の車両に対する緊急停止,反転動作又は再開動作の指令を制御部に与える機能を有する請求項1に記載のシステム。
  8. 前記車両の移動方向にある障害物を検出する障害物検出部をさらに備え,
    前記制御部は,前記移動中に前記障害物検出部が障害物を検出したときに,前記車両を停止させる請求項1に記載のシステム。
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