JPWO2007116741A1 - 記録システム、記録装置及び記録制御信号生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録装置ごとに生じうる各種誤差を補正し、記録パターンの歪みを防止する。【解決手段】フォーマッタ100の信号生成部30は、各記録装置10に固有のずれ量δと記録データRDとを記録信号補正器47に入力し、記録信号補正器47では、これらに応じてビーム部33及び回転・送り駆動部37A,37Bへの補正後のビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成する。これにより、記録装置10の各個体ごとにより異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正を施すことができる。

Description

本発明は、電子ビーム、レーザビーム、荷電ビーム等の露光ビームを用いた記録装置、特に、露光ビームを用いて光ディスク、磁気ディスク等の記録媒体の原盤を製造する記録装置に制御信号を出力する記録制御信号生成装置、記録装置及び、これを備えた記録システムに関する。
電子ビームやレーザビーム等の露光ビームを用いてリソグラフィを行うビーム記録装置は、デジタル多用途ディスク(DVD:Digital Versatile Disc)、Blue-ray Disc等の光ディスク、磁気記録用のハードディスクなどの大容量ディスクの原盤製造装置に広く適用されている。
例えば、光ディスク等を製造する際には、先ず、トラックに沿った所定の凹凸パターンを原盤に形成し、この原盤からディスクスタンパを形成する。そして、そのディスクスタンパを用いて合成樹脂などを加熱プレス加工または射出成形してパターンが原盤から転写された記録面上を金属蒸着処理した後、透光性基板などを形成する。
ここで、原盤へのパターンの記録はビーム記録装置によって行われる。ビーム記録装置では、原盤となる基板をスピンドル(θステージ)の上に載置して回転方向(θ方向)に回転させつつ、その回転するスピンドル自体を送りステージ(Xステージ)の上に載置して適宜回転中心を含む半径方向(X方向)に送ることにより、螺旋状(又は同心円状)のトラック軌跡を基板記録面上に描くように制御する(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2003−242924号公報 特開2003−241394号公報
上述したように、ビーム記録装置においては、送りステージをX方向に移動させたときに、ビーム照射位置がスピンドルの回転中心を通るように本来は図られている。しかしながら、現実には、記録装置の各構成部品の寸法誤差・組立誤差等により各記録装置ごとにずれが生じて、回転中心を通らない場合がある。また、ビームを出射する電子カラムとスピンドルや送りステージを適正な位置関係に配置できたとしても、電子カラムから出射されるビーム調整時の制御精度によって照射位置ずれが生じる場合があり、かつそのずれ量も(同一記録装置であっても)日々変化する可能性もある。これらのような原因でビーム照射位置とスピンドルの回転中心との位置ずれ(=誤差)が生じたまま記録を行うと、記録動作を精度よく行えず、記録パターンの歪みが生じる可能性があった。
本発明が解決しようとする課題には、上記した問題が一例として挙げられる。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、レジスト層が形成された基板に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段と、前記基板の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段と、前記露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段とを有し、前記基板速度調整手段で調整された前記周方向又は径方向移動速度で前記基板を移動させつつ、前記ビーム偏向手段で照射位置が移動される露光ビームを前記レジスト層に照射することにより、前記レジスト層に潜像を形成する記録装置に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力する記録制御信号生成装置であって、記録信号を入力する記録信号入力手段と、信号補正要素として、前記記録装置の個性情報に対応した個性情報信号を入力する個性情報信号入力手段と、前記記録信号入力手段で入力した前記記録信号、及び、前記個性情報信号入力手段で入力した前記個性情報信号に応じ、少なくとも、前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への補正後制御信号を生成する信号生成手段とを有することを特徴とする。
また請求項8記載の発明は、レジスト層が形成された基板に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段と、前記基板の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段と、前記露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段とを有し、前記基板速度調整手段で調整された前記周方向又は径方向移動速度で前記基板を移動させつつ、前記ビーム偏向手段で照射位置が移動される露光ビームを前記レジスト層に照射することにより、前記レジスト層に潜像を形成する記録装置と、この記録装置に対し、前記潜像形成のための制御信号を生成する記録制御信号生成装置とを有する記録システムであって、記録信号と、前記記録装置の個性情報に対応した信号補正要素としての個性情報信号とに応じ、少なくとも、前記記録装置の前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への補正後制御信号を生成する信号生成手段を、前記記録装置及び前記記録制御信号生成装置の少なくともいずれか一方に設けたことを特徴とする。
また請求項15記載の発明は、光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段と、基板の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段と、前記露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段と、前記潜像形成のための制御信号を生成する記録制御信号生成手段と、を有し、前記基板速度調整手段で調整された前記周方向又は径方向移動速度で前記基板を移動させつつ、前記露光ビームを前記基板上のレジスト層に照射し、潜像を形成する記録装置において、前記制御信号は、前記記録装置の個性情報に対応した個性情報信号に応じて補正されていることを特徴とする。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のフォーマッタ(記録制御信号生成装置)及びその対象である記録装置(電子ビーム記録装置)を備えた記録システムSの構成を模式的に示すブロック図である。本実施形態は、電子ビームを用い、光ディスク製造用の原盤を作製するディスクマスタリング装置に本発明を適用した場合の実施形態である。
図1において、電子ビーム記録装置10は、真空チャンバ11と、この真空チャンバ11内に配されたターンテーブル16と、このターンテーブル16上に載置され表面にレジストが塗布されたディスク原盤用の基板15と、ターンテーブル16をディスク基板主面の垂直軸まわりに回転駆動するスピンドルモータ17と、スピンドルモータ17を上部に設けた送りステージ(以下適宜、Xステージという)18と、真空チャンバ11に取り付けられた電子ビームカラム20とを有している。
真空チャンバ11は、エアーダンパなどの防振台(図示しない)を介して設置され、外部からの振動の伝達が抑制されている。また、真空チャンバ11は、真空ポンプ(図示しない)が接続されており、これによってチャンバ内を排気することによって真空チャンバ11の内部が所定圧力の真空雰囲気となるように設定されている。なお、真空チャンバ11には、基板15の表面の高さを検出するための光源36Aと、例えば、ポジションセンサやCCD(Charge Coupled Device)などを含む光検出器36Bとが設けられている(詳細機能は後述)。
ターンテーブル16は誘電体、例えば、セラミックからなり、静電チャッキング機構(図示しない)を有している。この静電チャッキング機構は、ターンテーブル16(セラミック)とターンテーブル16内に設けられ静電分極を生起させるための導体からなる電極とを備えている。当該電極には高電圧電源(図示しない)が接続され、高電圧電源から当該電極に電圧が印加されることにより基板15を吸着保持している。
Xステージ18は、移送(並進駆動)装置である送りモータ19に結合され、スピンドルモータ17及びターンテーブル16を基板15の主面と平行な面内の所定方向(x方向)に移動可能となっており、このXステージ18、上記スピンドルモータ17、及びターンテーブル16によってXθステージが構成されている。
このとき、Xステージ18上には、レーザ干渉系35の一部である反射鏡35Aが配されている。レーザ干渉系35は、図示しない光源からの測距用レーザ光による上記反射鏡35Aでの反射光を用いてXステージ18までの距離を測距し、その測距データ、すなわちXステージ18の送り(X方向)位置データを基板速度調整手段としてのステージ回転・送り駆動部37A,37Bに送る。
また、スピンドルモータ17の回転信号も、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに送られる。当該回転信号は、基板15の基準回転位置を表す回転同期信号、及び基準回転位置からの所定回転角ごとのパルス信号を含んでいる。ステージ回転・送り駆動部37A,37Bは、当該回転信号により基板15の回転角、回転速度、回転周波数等を得る。
ステージ回転・送り駆動部37A,37Bは、上記のようにして取得したXステージ18からの送り位置データとスピンドルモータ17からの回転信号とに基づいて、電子ビームスポットの基板上の位置を表す位置データを生成し、フォーマッタ100に供給する。フォーマッタ100はこの位置データに基づきステージ回転・送り駆動部37A,37Bに制御信号を出力し、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bは、そのフォーマッタ100からの制御信号に基づきスピンドルモータ17及び送りモータ19を駆動する。すなわち、スピンドルモータ17及びXステージ18の駆動量である、ターンテーブル16(すなわち基板15)の回転角X及びステージ18の送り量が、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bを介し上記フォーマッタ100によって制御される。
なお、以上はXθ系ステージを有する場合について説明したが、XY系ステージを用い、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bが当該XY系ステージを駆動してビームスポットのX,Y位置制御をなすように構成されていてもよい。
電子ビームカラム20内には、電子ビームを射出する電子銃(エミッタ)21、射出された電子ビームを収束する収束レンズ22と、ブランキング電極23、アパーチャ24、ビーム偏向電極25、フォーカスレンズ27、対物レンズ28がこの順で配置され、さらにフォーマッタ100からのビーム位置補正信号に基づいて電子ビームの位置補正を行うアライメント電極を含んでいる。
電子銃21は、加速高圧電源(図示しない)から供給される高電圧が印加される陰極(図示しない)により数10KeVに加速された電子ビーム(EB)を射出する。
ブランキング電極23は、フォーマッタ100からの制御信号で制御されるブランキング制御部31からの変調信号に基づいて電子ビームのオン/オフ切換(ON/OFF)を行う。すなわち、ブランキング電極23間に電圧を印加して通過する電子ビームを大きく偏向させることにより、電子ビームがアパーチャ24を通過するのを阻止し、電子ビームをオフ状態とすることができる。
ビーム偏向電極25は、フォーマッタ100からの制御信号で制御されるビーム偏向部33(ビーム偏向手段)からの制御信号に基づいて電子ビームを高速で偏向制御する。この偏向制御により、基板15に対する電子ビームスポットの位置制御を行う。
フォーカスレンズ27は、フォーマッタ100からの制御信号で制御されるフォーカス制御部34からの駆動信号に基づいて駆動され、電子ビームのフォーカス制御が行われる。
このとき、フォーカス制御部34には高さ検出部36からの検出信号が入力されている。すなわち、上記光検出器36Bが、光源36Aから射出され基板15の表面で反射された光ビームを受光し、その受光信号を高さ検出部36に供給する。高さ検出部36は、その受光信号に基づいて基板15の表面の高さを検出して検出信号を生成し、フォーカス制御部34は当該検出信号に基づいて電子ビームのフォーカス制御を行う。
フォーマッタ100には、図示しない適宜のインターフェース(記録信号入力手段、個性情報信号入力手段)を介し、記録すべき記録データ(記録信号)RDと各電子ビーム記録装置10の個性を表す個性情報信号(詳細は後述)SCとが供給される。記録データRDは、ディスク記録に用いられる変調データ、例えばDVDディスクでは8/16変調等による変調データである。フォーマッタ100は、この記録データRDと、上記送り位置データ及び回転位置データと、さらに上記個性情報信号SCとに基づき、上記ブランキング制御部31、上記ビーム偏向部33、及び上記フォーカス制御部34にそれぞれブランキング制御信号SB(詳細には後述する補正後の制御信号SBm)、偏向制御信号SD(後述の加算器46からの信号及び送り駆動部37Bからの信号)、及びフォーカス制御信号SFを送出し、記録(露光又は描画)制御を行う。すなわち、記録データに基づいて基板15上のレジストに電子ビームが照射され、電子ビームの照射によって露光された箇所にのみ記録ピットに対応した潜像が形成されて記録がなされる。
なお、図1においては、ブランキング制御部31、ビーム偏向部33、フォーカス制御部34、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに関して主たる信号線について示したが、これら各構成部はフォーマッタ100に双方的に接続され、必要な信号を送受信し得るように構成されている。
ここで、フォーマッタ100は、上記記録データRD及び個性情報信号SCに応じ、ビーム偏向部33及びステージ回転・送り駆動部37A,37Bへ補正後制御信号を生成するための信号生成部を有する。
図2は、フォーマッタ100のうち、ビームの偏向制御、ブランキング制御、基板15の位置制御を行う部分の詳細構成の一例を示す機能ブロック図である。図2において、フォーマッタ100は、この例では、信号生成部30(信号生成手段)と、基板速度変換器38とを備えている。
信号生成部30は、記録データRDを補正して補正後記録データRDmとして出力する記録信号補正器47(第1信号補正手段)と、この補正後記録データRDmに基づきビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成する偏向・基板速度信号生成器41(第1偏向・基板制御信号生成手段)と、偏向量補正器45と、加算器46と、上記補正後記録データRDmに基づきブランキング制御信号SBm(補正後)を生成するブランキング信号生成器42とを備えている。
記録信号補正器47は、電子ビーム記録装置10に備えられた図示しない所定の操作手段(又はその他の外部機器)からの上記記録データRDと上記個性情報信号SCとをそれぞれ入力し、記録データRDを個性情報信号SCに基づき補正し、補正後記録データRDmとして偏向・基板速度信号生成器41へ出力する。
偏向・基板速度信号生成器41は、上記記録信号補正器47からの補正後記録データRDmが入力され、これに基づき、ビーム偏向量を指定するビーム偏向信号Vbeammと、基板15の動作速度を指定する基板速度信号Vsubmを生成する。また偏向・基板速度信号生成器41は、図示しないローパスフィルタを備えている。このローパスフィルタは、基板速度信号Vsubmの元となる信号のうちXθステージ系の機械的追従限界に対応した所定の高域カットオフ周波数fc(詳細は後述)以下の成分を抽出し、これを基板速度信号Vsubmとして基板速度変換器38に供給する。なお、ローパスフィルタの代わりにバンドパスフィルタ(BPF)等を用いることもできる。基板速度変換器38は、基板速度信号Vsubmをθ成分及びX成分に分解し、それぞれ回転駆動部37A及び送り(X方向)駆動部37Bに供給する。
ブランキング信号生成器42は、上記記録信号補正器47からの補正後記録データRDmが入力され、これに基づき、電子ビームのオン/オフ切換(ON/OFF)のためのブランキング制御信号SBm(補正後)を生成し、ブランキング制御部31へ出力する。
回転駆動部37A及び送り駆動部37Bは、前述したようにスピンドルモータ17及びXステージ18を含む上記Xθステージ系が機械的追従限界を有することに対応し、基板15の基板速度信号Vsubmのθ成分及びX成分のうち所定の周波数成分を用いてスピンドルモータ17及びXステージ18を駆動する。この詳細を図3を用いて説明する。
図3は、θステージ及びXステージの追従周波数帯域と、上記ローパスフィルタ(LPF)の通過周波数帯域と、記録動作を行う周波数帯域とを模式的に示した説明図である。
図3において、θステージ及びXステージの追従限界周波数がそれぞれf1,f2で表され、ローパスフィルタの高域カットオフ周波数がfcで表されており、θステージ及びXステージの当該限界周波数以下においてはXθステージ系は機械的に追従可能である。これに対応して、回転駆動部37A及び送り駆動部37Bは、基板15の基板速度信号Vsubmのθ成分及びX成分のうち、スピンドルモータ17及びXステージ18を駆動するために、限界周波数f1,f2以下の周波数の回転成分(θ0)及び送り成分(X0)をそれぞれ抽出する。
図2に戻り、上記のようにして抽出した基板15の基板速度信号Vsubのθ成分及びX成分の限界周波数f1,f2以下の周波数の回転成分(θ0)及び送り成分(X0)は、回転駆動部37A及び送り駆動部37Bから、スピンドルモータ17及び送りモータ19へ供給される。一方、上記限界周波数(f1,f2)を超える残留分である回転成分(θ1)及び送り成分(X1)は、回転駆動部37Aから偏向量補正器45へ、あるいは、送り駆動部37Bからビーム偏向部33へとそれぞれ供給される。
偏向量補正器45は、上記基板速度信号Vsubmの回転方向の残留成分(θ1)と半径位置に応じ、偏向量を生成し、加算器46へと出力する。
加算器46は、前述した偏向・基板速度信号生成器41から供給されたビーム偏向信号Vbeamと、上記偏向量補正器45からの補正信号とを加算し、ビーム偏向部33に供給する。
以上のようにして、動作帯域の狭い機械系(Xθステージ系)の残留エラー分は、ビーム偏向信号Vbeammにフィードフォワードで加算され、ビームの偏向によって補正される。また、前述のローパスフィルタ(LPF)のカットオフ周波数(fc)以上の周波数はピット記録に使用される。
図4は上記記録信号補正器47における記録データRDの補正の意義を模式的に表す説明図である。
上記したように、ビーム記録装置10では、基板15をターンテーブル16の上に載置してスピンドルモータ17で回転方向(θ方向)に回転させつつ、そのスピンドルモータ17をXステージ18の上に載置して適宜回転中心を含む半径方向(X方向)に送ることにより、所定のトラック軌跡を基板記録面上に描くように制御する。そしてこのとき、上記Xステージ18をX方向に移動させたときに、ビーム照射位置がスピンドルモータ17によるターンテーブル16の回転中心を通るように本来は図られている。
しかしながら、現実には、ビーム記録装置10の各構成部品の寸法誤差・組立誤差等により各記録装置10ごとにずれが生じて、Xステージ18をX方向に移動させたときにビーム照射位置が回転中心を通らない場合がある。また、ビームを出射する電子ビームカラム20とスピンドルモータ17やXステージ18を適正な位置関係に配置できたとしても、電子ビームカラム20から出射されるビーム調整時の制御精度によって照射位置ずれが生じる場合があり、かつそのずれ量も(同一のビーム記録装置10であっても)日々変化する可能性もある。これらのような原因でビーム照射位置とスピンドルモータ17の回転中心との位置ずれ(目標照射位置と実照射位置との偏差であるずれ量δ)が生じたまま記録を行うと記録動作を精度よく行えず、図4に示すように記録パターンの歪みが生じる可能性がある。
フォーマッタ100の信号生成部30では、上記位置ずれに起因した記録バターンの歪みをなくすために、記録装置10の各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく機械的エラーとしての誤差(上記ずれ量δ等。記録装置10の各個体ごとに異なりうる。また同一個体でも日々変化しうる)に対応した個性情報信号(誤差情報信号、偏差情報信号)SCを外部より入力し、記録データRDを当該個性情報信号SCに対応させて補正し、これに基づき偏向・基板速度信号生成器41で基板速度信号Vsubm(補正後)及びビーム偏向信号Vbeammを生成するとともに、ブランキング信号生成器42でブランキング信号SBmを生成するものである。
ここで、個性情報信号SCについてより具体的な一例を示す。上述のように、個性情報(ビーム照射位置と回転中心との位置ずれ)は主に以下の要因で生じる。
1)記録装置の各構成部品の寸法誤差・組み立て誤差
2)電子光学系の調整によるずれ
前者の誤差は数百μm〜数mmに達することもあり絶対値が大きく、後者は最大でも数百μm程度で典型値としては数μm程度であることがほとんどである。
1)記録装置の各構成部品の寸法誤差・組み立て誤差
寸法誤差・組み立て誤差は数百μm〜数mmに達することもあり得るが、一度分解をして再組み立てを行わない限りほぼ変化は起きない。そのため、
・電子ビーム記録装置10の組み立て
・ビーム照射位置と回転中心との位置ずれの測定
・記録信号生成装置100へ個性情報SCの設定
を製造業者が行うことで、後述の電子光学系によるずれを許容できるユーザであれば、この状態で半固定で使用できる。言い換えれば、ユーザは記録信号生成装置100を含めた電子ビーム記録装置10を一体と考えて、記録を行いたい信号RDさえ与えれば、誤差を生じない露光パターンを得ることができる。
2)電子光学系の調整
電子光学系の調整は、必要とされる電子ビームの質(電子ビームのビーム直径など)いかんで、その頻度が変わってくる。例えば、その電子光学系で得られる一番細いビーム径を得ようとした場合、そのビーム径を長時間維持するのは難しいが、生産性を考えてある程度妥協したビーム径以下であれば良いとすれば、長時間維持できる。
つまりユーザにより数ヶ月に一度、数週間に一度、一週間に一度、毎日、記録基板ごと、基板内の何らかの記録エリアごとといった時間で調整が必要となる場合が存在しうる。そのため、
・ビームの調整
・ビーム照射位置と回転中心との位置ずれの測定
・記録信号生成装置100へ個性情報SCの設定
・露光
のサイクルを一定期間で繰り返すこととなる。
なお、ここでいうビームの調整は、電子ビームそのものに関する調整を示している。具体的には、ここでいうビームの調整としては、例えば電子ビームカラムの各部に存在する複数の電子レンズ(磁界レンズ、静電レンズ)の駆動回路の設定値の調整や、機械的にエミッタの位置やアパーチャの位置を調整することを示している。このような調整により記録パターンに適合した所望のビーム径以下にビームを絞り込むことが可能となる。
図5は、微細な照射位置ずれをさほど考慮しなくてもよい場合における調整方法の一例を示すフローチャートである。
まずステップS1では、電子ビーム記録装置10の組み立てが行われる。次にステップS2では、上述のようにビーム照射位置と回転中心との位置ずれを測定する。次にステップS3では、上述のように記録信号生成装置100へ個性情報(ずれ量)SCを設定する。これらステップS1〜ステップS3は、装置メーカー(製造業者)側作業になり、特にステップS2及びステップS3は、各々、電子ビーム記録装置10の組み立て時に行うステップであり、1回行えばよいステップである。
一方、次にステップS7では、電子ビーム記録装置10を用いて露光が行われる。次にステップS8では、一定時間が経過したか否かを判断する。一定時間が経過していない場合には、再度、上記ステップS7が実行される一方、一定時間が経過した場合には、再度、上記ステップS4が実行される。このステップS4(及びステップS7)は、この電子ビーム記録装置10が納入されたユーザによって行われるステップである。
図6は、ビーム調整ごとに照射位置ずれを調整する場合における調整方法の一例を示すフローチャートである。なお、図6に示す各手順は、図5に示す各手順と同様の手順については説明を省略し、以下、主として相違点を中心として説明する。
図5に示すように装置メーカー側においてステップS1〜ステップS3を実行し、ユーザ側においてステップS4が実行された後、ユーザ側において次に示すようなステップS5が実行される。このステップS5では、ビーム照射位置と回転中心との位置ずれを測定する。次にステップS6では、記録信号生成装置100への個性情報(ずれ量)の設定がなされる。次にステップS7では、上記と同様に電子ビーム記録装置10を用いて露光が行われる。次にステップS8では、一定時間が経過したか否かを判断する。一定時間が経過していない場合には、再度、上記ステップS7が実行される一方、一定時間が経過した場合には、再度、上記ステップS4〜ステップS7が実行される。これらステップS4〜ステップS6(及びステップS7)は、この電子ビーム記録装置10が納入されたユーザによって6+行われるステップである。
ここでビーム照射位置と回転中心との位置ずれ測定法としては、次のようなものを例示することができる。
ビームの照射位置と回転中心との位置ずれ測定法は、いくつかの手法が存在する。
1)パターン描画によるずれ量測定法
図4のような放射パターンを描画し、現像後にパターン形状を測長顕微鏡などで観察すると、ずれ量が測定できる。
2)パターン観察によるずれ量の測定法
参考文献(Appl. Opt. Vol.33, No.10,2032(1994),Shiro Ogata他,"Electron-beam writing system and its application to large and high-density diffractive optic elements")の様に真空室内の回転ステージにグレーティング等を配置し、サンプルを回転させながら二次電子像を観察することによりずれ量を測定することができる。
以上説明したように、本実施形態における記録信号生成装置100は、レジスト層が形成された基板15に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段(この例ではビーム偏向部)33と、基板15の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段(この例では回転・送り駆動部)37A,37Bと、露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段(この例ではブランキング制御部)31とを有し、基板速度調整手段37A,37Bで調整された周方向又は径方向移動速度で基板15を移動させつつ、ビーム偏向手段33で照射位置が移動される露光ビームをレジスト層に照射することにより、レジスト層に潜像を形成する記録装置(この例では電子ビーム記録装置)10に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力する記録制御信号生成装置100であって、記録信号(この例では記録データ)RDを入力する記録信号入力手段と、信号補正要素として、記録装置10の個性情報(この例ではずれ量δ)に対応した個性情報信号SCを入力する個性情報信号入力手段と、記録信号入力手段で入力した記録信号RD、及び、個性情報信号入力手段で入力した個性情報信号SCに応じ、少なくとも、ビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubm)を生成する信号生成手段(この例では信号生成部)30とを有することを特徴とする。
本実施形態の記録制御信号生成装置100においては、対応する記録装置10の個性情報信号SCを個性情報信号入力手段で入力する一方、記録信号RDを記録信号入力手段で入力し、この記録信号RDと、補正要素としての上記個性情報信号SCとに応じて、信号生成手段30で少なくともビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm、基板速度信号Vsubm)を生成する。
これにより、記録装置10の各個体ごとにより異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正を施した補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを生成し、対応する個体へ出力することができる。この結果、その補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを入力した対応する記録装置10は、誤差が低減された(又はなくなった)態様で高精度の記録動作を行うことができる。また、同一記録装置10でも日々誤差特性が異なりうる場合には、その変化する特性に確実に対応し高精度の記録動作を行うこともできる。
さらに、誤差を考慮しない場合であっても、ベースとなる部分の制御態様が共通でそれ以外の付加的な部分の制御態様が異なる複数の種類の記録装置10に対し、上記ベースとなる部分に対応した1つの共通の制御プログラムをそれぞれ備えさせておき、上記付加的な部分に対応した制御プログラム内容を各記録装置10の個性とみなして補正要素とし、記録制御信号生成装置100より補正後の制御信号を各記録装置10にそれぞれ入力するようにしてもよい。この場合、複数種類の記録装置10に対し上記1つの共通制御プログラムのみを用意すれば足りるので、制御構成、制御プログラムの簡素化・簡略化を図り、製造コストを低減することが可能である。
上記実施形態における記録制御信号生成装置100においては、信号生成手段30は、記録信号入力手段で入力した記録信号RDを、個性情報信号入力手段で入力した個性情報信号SCに基づき補正する第1信号補正手段(この例では記録信号補正器)47と、この第1信号補正手段47で補正した記録信号RDに応じて、ビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成する第1偏向・基板制御信号生成手段(この例では偏向・基板速度信号生成器)41とを備えることを特徴とする。
記録信号入力手段で入力した記録信号RDを第1信号補正手段47で先に補正した後に第1偏向・基板制御信号生成手段41へ供給する構成とすることにより、補正対象の信号が記録信号RD1つで済むので、制御構成の簡素化を図ることができる。
上記実施形態における記録制御信号生成装置100においては、個性情報信号入力手段は、個性情報信号として、記録装置10の寸法精度や制御精度に基づく誤差情報(この例ではずれ量δ)に対応する誤差情報信号SCを入力することを特徴とする。
記録信号RDと、補正要素としての誤差情報信号SCとを個性情報信号入力手段で入力し、これに応じて、信号生成手段30でビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号を生成することにより、記録装置10の各個体ごとに異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正後制御信号を生成することができる。
上記実施形態における記録制御信号生成装置100においては、個性情報信号入力手段は、誤差情報信号として、露光ビームによる目標照射位置と実照射位置との偏差(この例ではずれ量δ)に対応する偏差情報信号SCを入力することを特徴とする。
これにより、記録装置10の各個体ごとに異なる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく、目標照射位置・実照射位置間のずれ偏差に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成することができる。
なお、上記実施形態のフォーマッタ100においては、信号生成部30において、先に記録データRDを記録信号補正器47で補正した後、その補正した記録データRDを偏向・基板速度信号生成器41及びブランキング信号生成器42に入力してビーム偏向信号Vbeamm、基板速度信号Vsubm、及びブランキング信号SBmを生成したが、これに限られず、後で補正を行ってもよい。
図7は、この変形例によるフォーマッタ100Aのうち、ビームの偏向制御、ブランキング制御、基板15の位置制御を行う部分の詳細構成の一例を示す機能ブロック図であり、前述の図2に相当する図である。図7において、このフォーマッタ100Aは、この例では、前述の信号生成部30に準ずる信号生成部30A(信号生成手段)と、前述と同様の基板速度変換器38とを備えている。
信号生成部30Aは、偏向・基板速度信号生成器41A(第2偏向・基板制御信号生成手段)と、ブランキング信号生成器42Aと、偏向・基板速度信号補正器147と、ブランキング信号補正器148と、上記同様の偏向量補正器45及び加算器46とを有する。
偏向・基板速度信号生成器41Aは、上記偏向・基板速度信号生成器41と同等の機能を備え、図示しないインターフェースを介し記録データRDを入力して基礎制御信号としてのビーム偏向信号Vbeam及び基板速度信号Vsub(未補正)を生成する。偏向・基板速度信号補正器147(第2信号補正手段)は、図示しないインターフェースを介し前述の個性情報信号SCを入力し、これに基づき上記偏向・基板速度信号生成器41Aからのビーム偏向信号Vbeam及び基板速度信号Vsubを補正して補正後制御信号としてのビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成し基板速度変換器38へ出力する。
ブランキング信号生成器42Aは、上記ブランキング信号生成器42と同等の機能を備え、記録データRDを入力してブランキング制御信号SB(未補正)を生成する。ブランキング信号補正器148は、図示しないインターフェースを介し前述の個性情報信号SCを入力し、これに基づき上記ブランキング信号生成器42Aからのブランキング信号SBを補正して、補正後のブランキング信号SBmを生成しブランキング制御部31へ出力する。
本変形例の記録信号生成装置100Aは、レジスト層が形成された基板15に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段33と、基板15の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段37A,37Bと、露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段31とを有し、基板速度調整手段37A,37Bで調整された周方向又は径方向移動速度で基板15を移動させつつ、ビーム偏向手段33で照射位置が移動される露光ビームをレジスト層に照射することにより、レジスト層に潜像を形成する記録装置10に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力する記録制御信号生成装置100Aであって、記録信号RDを入力する記録信号入力手段(この例では前述のインターフェース)と、信号補正要素として、記録装置10の個性情報に対応した個性情報信号SCを入力する個性情報信号入力手段(この例では前述のインターフェース)と、記録信号入力手段で入力した記録信号RD、及び、個性情報信号入力手段で入力した個性情報信号SCに応じ、少なくとも、ビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubm)を生成する信号生成手段30とを有することを特徴とする。
本変形例の記録制御信号生成装置100Aにおいては、対応する記録装置10の個性情報信号SCを個性情報信号入力手段で入力する一方、記録信号RDを記録信号入力手段で入力し、この記録信号RDと、補正要素としての上記個性情報信号SCとに応じて、信号生成手段30で少なくともビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを生成する。
これにより、記録装置10の各個体ごとにより異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正を施した補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを生成し、対応する個体へ出力することができる。この結果、その補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを入力した対応する記録装置10は、誤差が低減された(又はなくなった)態様で高精度の記録動作を行うことができる。また、同一記録装置10でも日々誤差特性が異なりうる場合には、その変化する特性に確実に対応し高精度の記録動作を行うこともできる。
さらに、誤差を考慮しない場合であっても、ベースとなる部分の制御態様が共通でそれ以外の付加的な部分の制御態様が異なる複数の種類の記録装置10に対し、上記ベースとなる部分に対応した1つの共通の制御プログラムをそれぞれ備えさせておき、上記付加的な部分に対応した制御プログラム内容を各記録装置10の個性とみなして補正要素とし、記録制御信号生成装置100Aより補正後の制御信号を各記録装置10にそれぞれ入力するようにしてもよい。この場合、複数種類の記録装置10に対し上記1つの共通制御プログラムのみを用意すれば足りるので、制御構成、制御プログラムの簡素化・簡略化を図り、製造コストを低減することが可能である。
上記本変形例における記録制御信号生成装置100Aにおいては、信号生成手段30は、記録信号入力手段で入力した記録信号RDに応じて、ビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの基礎制御信号Vsub,Vbeamを生成する第2偏向・基板制御信号生成手段41Aと、この第2偏向・基板信号生成手段41Aで生成した基礎制御信号Vsub,Vbeamを、個性情報信号入力手段で入力した個性情報信号SCに基づき補正して補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成する第2信号補正手段147とを備えることを特徴とする。
記録信号入力手段で入力した記録信号RDから第2偏向・基板制御信号生成手段41Aで基礎制御信号Vsub,Vbeamを作成した後に、これを第2信号補正手段147へ供給して補正する構成とすることにより、最終的に記録信号生成装置100Aから出力する直前に補正を行うので、補正による是正効率を向上することができる。
次に、上記実施形態又は変形例のフォーマッタ100,100Aにおける補正処理の詳細について、説明する。以下は、フォーマッタ100においては記録信号補正器47で、フォーマッタ100Aにおいては偏向・基板速度信号補正器147及びブランキング信号補正器148で、個性情報信号SCに基づき実行する補正について、その手法の例を説明する。
(1)座標変換及び信号遅延で補正
図8は、この手法による補正を説明するための説明図である。図8において、座標系については、レーザ干渉系35により検出される送り方向位置Xと、前述の個性情報信号SCに基づくδの値を用いて、
半径R=(X1/2
とし、角速度及び送り速度については、描画速度をV、送りピッチをPとして、
角速度ω=V/R=V/(X1/2
送り速度dX/dt=(ω/2π)P
=VP/2π(X1/2
として、これらによって、XY座標系(X,Y)から半径方向座標系(R,θ)への空間座標の変換を行う。このとき、θ方向の位置については、時間座標の変換(この例では遅延処理)を行えばよい。すなわち、
法線とX軸とのなす角α=arctan(δ/X)
に基づき、信号遅延時間△Tが、
△T=α/ω
=Rα/V
=arctan(δ/X)*(X1/2/V
となる。
図2に示した上記実施形態においては、記録信号補正器47で上記の手法で記録データRDを読み替えて記録データRDmを生成する。図7に示した上記変形例においては、ブランキング信号補正器148及び偏向・基板速度信号補正器147で上記の手法により、ブランキング制御信号SBやビーム偏向信号Vbeam及び基板速度信号Vsubを読み替えてブランキング制御信号SBmやビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成する。
本変形例の記録制御信号生成装置100においては、第1又は第2信号補正手段47,147,148は、偏差情報信号を用いた座標変換処理と、断続制御手段31における偏差情報信号を用いた断続制御のタイミングの遅延処理とを用いて、個性情報信号SCに基づく補正を行い、これに対応して、当該第1又は第2信号補正手段47,147,148を備えた信号生成手段30は、ビーム偏向手段33、基板速度調整手段37A,37B、及び断続制御手段31への補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm、基板速度信号Vsubm、及びブランキング制御信号SBm)を生成することを特徴とする。
これにより、記録装置10の各個体ごとに異なる目標照射位置・実照射位置間のずれ偏差に対応して異なる体系の座標に変換し、さらに照射開始・終了の断続制御のタイミングを上記偏差に対応して遅延させることで、各個体の当該誤差を吸収するような補正後制御信号Vbeamm,Vsubm,SBmを生成することができる。
(1′)座標変換を近似式で行う場合
上記(1)で説明した手法において、座標変換を近似式で行うようにしてもよい。例えばn=0項までの近似を行う場合、図9に示すように、上述した各式は、
半径R=(X1/2
=X(1+δ/X1/2
≒X
角速度ω=V/R
=V/(X1/2
=(V/X)(1+δ/X1/2
≒V/X
法線とX軸とのなす角α=arctan(δ/X)
≒δ/X
信号遅延時間△T=α/ω
=Rα/V
≒X(δ/X)/V
=δ/V
と近似して用いればよい。
また例えばn=1項までの近似を行う場合、図10に示すように、上述した各式は、
半径R=(X1/2
=X(1+δ/X1/2
≒X(1+δ/2X
角速度ω=V/R
=V/(X1/2
=(V/X)(1+δ/X−1/2
≒(V/X)(1−δ/2X
法線とX軸とのなす角α=arctan(δ/X)
≒δ/X(1−δ/3X
信号遅延時間△T=α/ω
=Rα/V
≒(X/V)(δ/X)(1+δ/2X)(1−δ/3X
≒(δ/V)(1+δ/6X
と近似して用いればよい。
さらに例えばn=2項までの近似を行う場合、図11に示すように、上述した各式は、
半径R=(X1/2
=X(1+δ/X1/2
≒X(1+δ/2X−δ/8X
角速度ω=V/R
=V/(X1/2
=(V/X)(1+δ/X−1/2
≒(V/X)(1−δ/2X+3δ/8X
法線とX軸とのなす角α=arctan(δ/X)
≒δ/X(1−δ/3X/5X
信号遅延時間△T=α/ω
=Rα/V
≒(X/V)(δ/X)(1+δ/2X−δ/8X
(1−δ/3X/5X
≒(δ/V)(1+δ/6X−11δ/120X
と近似して用いればよい。
上記図9〜図11を用いて説明した各近似を用いた手法によっても、上記(1)で説明した手法と同様の効果を得る。
(2)簡略化した座標変換・信号遅延(遅延時間一定)とXY方向の偏向で補正
本願発明者等の検討によれば、線速一定による描画(CLV:constant linear velocity)を行う場合には、座標変換を簡略化(時間座標については遅延時間一定化)しても、XY方向の偏向を組み合わせれば、比較的良好な合致をみることがわかった。図12は、この手法による補正を説明するための説明図である。
図12において、座標系については、レーザ干渉系35により検出される送り方向位置Xと、前述の個性情報信号SCに基づくδの値を用いて、
半径R=X
とし、角速度及び送り速度については、描画速度をV、送りピッチをPとして、
角速度ω=V/R=V/X
送り速度dX/dt=(ω/2π)P
=VP/2πX
として、これらによって、XY座標系(X,Y)から半径方向座標系(R,θ)への空間座標の変換を行う。このとき、θ方向の位置については、時間座標の変換(この例では遅延時間一定の遅延処理)を行えばよい。すなわち、
法線とX軸とのなす角β=δ/X
に基づき、信号遅延時間△Tが、
△T=δ/V
=const.
とすることができる。
そして、上記の式で残るわずかな部分をXY方向の偏向(=照射位置移動)により調整し、そのX方向偏向量△p及びY方向偏向量△qは、以下の近似式により補正することができる。
すなわちX方向偏向量△pは、n=0項までの近似であるとすれば、
△p=X(1−cosβ)
≒0
n=1項までの近似では、
△p=X(1−cosβ)
≒(1/2)Xβ
=δ/2X
n=2項までの近似では、
△p=X(1−cosβ)
≒(1/2)Xβ(1−β/12)
=(1/2X)δ(1−δ/12X
Y方向偏向量△qについては、n=0項までの近似であるとすれば、
△q=Xsinβ−δ
≒0
n=1項までの近似では、
△q=Xsinβ−δ
≒−(1/6)δ/X
n=2項までの近似では、
△q=Xsinβ−δ
≒−δ/6X/120X
=−δ/6X(1−δ/20X
とすればよい。
図2に示した上記実施形態においては、記録信号補正器47で上記の手法で記録データRDを読み替えて記録データRDmを生成する。図7に示した上記変形例においては、ブランキング信号補正器148及び偏向・基板速度信号補正器147で、上記の手法によりブランキング制御信号SBやビーム偏向信号Vbeam及び基板速度信号Vsubを読み替えてブランキング制御信号SBmやビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成する。
本変形例の記録制御信号生成装置100においては、第1又は第2信号補正手段47,147,148は、所定の(この例では簡略化した)座標変換処理と、断続制御手段31における偏差情報信号を用いた断続制御のタイミングの遅延処理と、これら座標変換処理及びタイミング遅延処理に対応した態様のビーム偏向手段33による露光ビームの照射位置移動演算処理とを用いて、個性情報信号SCに基づく補正を行い、これに対応して、当該第1又は第2信号補正手段47,147,148を備えた信号生成手段30は、ビーム偏向手段33、基板速度調整手段37A,37B、及び断続制御手段31への補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm、基板速度信号Vsubm、及びブランキング制御信号SBm)を生成することを特徴とする。
これにより、記録装置10の各個体ごとに異なる目標照射位置・実照射位置間のずれ偏差δに対応して異なる体系の座標に変換するとともに、照射開始・終了の断続制御のタイミングを上記偏差δに対応して遅延させ、さらにこれら2つの処理に対応してビーム照射位置を移動させる演算処理を行うことで、各個体の当該誤差を吸収するような補正後制御信号Vbeamm,Vsubm、及びブランキング制御信号SBmを生成することができる。
なお、実際の数値を入れて本願発明者等が確認計算を行ったところ、
Δpはn=0項まで,Δqはn=0項まで(偏向なし)
Δpはn=1項まで,Δqはn=0項まで(Xだけ偏向補正)
Δpはn=1項まで,Δqはn=1項まで
Δpはn=2項まで,Δqはn=1項まで
Δpはn=2項まで,Δqはn=2項まで
程度が有効であることを確認した。
(2′)簡略化しない座標変換・信号遅延(遅延時間一定)とXY方向の偏向で補正
上記(2)で説明した手法において、上記(1)と同様に、座標変換については簡略化せず、レーザ干渉系35により検出される送り方向位置Xと、前述の個性情報信号SCに基づくδの値を用いて、
半径R=(X1/2
として変換するようにしてもよい。図13は、この手法による補正を説明するための説明図である。
図13において、座標系については、上記したように、
半径R=(X1/2
とし、角速度及び送り速度については、描画速度をV、送りピッチをPとして、
角速度ω=V/R=V/(X1/2
送り速度dX/dt=(ω/2π)P
=VP/{2π(X1/2}として、これらによって、XY座標系(X,Y)から半径方向座標系(R,θ)への空間座標の変換を行う。このとき、θ方向の位置については、時間座標の変換(この例では遅延時間一定の遅延処理)を行えばよい。すなわち、
偏向なしのときのビーム照射位置とX軸とのなす角α=arctan(δ/X)
に基づき、信号遅延時間△Tが、
△T=δ/V
=const.
とすることができる。
そして、上記の式で残るわずかな部分をXY方向の偏向(=照射位置移動)により調整し、偏向後にビームを照射すべき位置とX軸とのなす角γが、
γ=V△T/R
=δ/R
となるので、そのX方向偏向量△p及びY方向偏向量△qは、以下の近似式により補正することができる。
すなわちX方向偏向量△pは、n=0項までの近似では、
△p=R(cosγ−cosα)
=Rcosγ−X
≒R−X
n=1項までの近似では、
△p=R(cosγ−cosα)
≒R−X−δ/2R
n=2項までの近似では、
△p=R(cosγ−cosα)
≒R−X−δ/2R+δ/24R
Y方向偏向量△qについては、n=0項までの近似では、
△q=R(sinγ−sinα)
≒0
n=1項までの近似では、
△q=R(sinγ−sinα)
≒−δ/6R
n=2項までの近似では、
△q=R(sinγ−sinα)
≒−δ/6R/120R
とすればよい。
図2に示した上記実施形態においては、記録信号補正器47で上記の手法で記録データRDを読み替えて記録データRDmを生成する。図7に示した上記変形例においては、ブランキング信号補正器148及び偏向・基板速度信号補正器147で、上記の手法によりブランキング制御信号SBやビーム偏向信号Vbeam及び基板速度信号Vsubを読み替えてブランキング制御信号SBmやビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成する。
本変形例の記録制御信号生成装置100においては、第1又は第2信号補正手段47,147,148は、所定の(この例では簡略化しない)座標変換処理と、断続制御手段31における偏差情報信号を用いた断続制御のタイミングの遅延処理と、これら座標変換処理及びタイミング遅延処理に対応した態様のビーム偏向手段33による露光ビームの照射位置移動演算処理とを用いて、個性情報信号SCに基づく補正を行い、これに対応して、当該第1又は第2信号補正手段47,147,148を備えた信号生成手段30は、ビーム偏向手段33、基板速度調整手段37A,37B、及び断続制御手段31への補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm、基板速度信号Vsubm、及びブランキング制御信号SBm)を生成することを特徴とする。
これにより、記録装置10の各個体ごとに異なる目標照射位置・実照射位置間のずれ偏差δに対応して異なる体系の座標に変換するとともに、照射開始・終了の断続制御のタイミングを上記偏差δに対応して遅延させ、さらにこれら2つの処理に対応してビーム照射位置を移動させる演算処理を行うことで、各個体の当該誤差を吸収するような補正後制御信号Vbeamm,Vsubm、及びブランキング制御信号SBmを生成することができる。
なお、上記の場合、上記(2)の手法と比べ、座標変換を簡略化しないだけ計算はやや煩雑となるが、本願発明者等が実数値を入力して検討した結果、上記(2)の手法よりも偏向量(Δp,Δq)の絶対値が小さくなり、偏向に伴うビームの劣化を発生しにくくできることを確認した。
(3)δの値が負の場合
上記(1)(2)(2′)においては、図8〜図12に示すずれ量δの値が図示座標系で正の値をとる場合を例にとって説明したが、これに限られず、ずれ量δが負の値をとる場合にも適用可能である。
図14は、このときの補正概念を説明するための説明図である。図示のように、この場合には、原理的には信号遅延による補正の逆で、信号の送出タイミングを早くすることにより補正すればよいことになる。しかしながら、実際には、当然のことながら時の流れに逆らってタイミングを早くすることはできないことから、δ=0となるタイミングより一定時間(T0)早いタイミングに基準タイミングを予め設定しておき、そこからの遅延量(図中「Delay」で表す)で調整すればよい。すなわち、上記(1)(2)(2′)で説明したδ>0の場合には基準タイミングより相対的に大きな遅延量「Delay2」だけ経過した時間により補正を行うようにし、δ<0の場合には基準タイミングより相対的に小さな遅延量「Delay1」だけ経過した時間により補正を行うようにすればよい。
(4)その他
以上は、記録信号RDと、個性情報信号SCとに基づき、Xステージ18をX方向に移動させたときのビーム照射位置と回転中心とのずれ量δを補正する場合を例にとって説明したが、これに限られず、ビーム記録装置10の各構成部品の寸法誤差・組立誤差等により各記録装置10ごとに生じる、他の誤差(機械的エラー)を補正することも考えられる。例えば、以下のようなものが考えられる。
(4−1)θステージの回転むら
すなわち、スピンドルモータ17によるターンテーブル16の回転むら(不均一)が生じている場合に、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号をフォーマッタ100に入力し、上記回転むらに対応した補正をクロック変化等の手法により実行してもよい。
(4−2)θステージの回転振れ
すなわち、スピンドルモータ17によるターンテーブル16の回転において、回転軸の揺動(振れ)が生じている場合に、例えばステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号をフォーマッタ100に入力し、ビーム偏向部33におけるX方向への偏向量に当該補正分を重畳する等の手法により上記回転振れに対応した補正を実行してもよい。
(4−3)Xステージのピッチングによる高さ位置変動
すなわち、送りモータ19によるXステージ18の並進移動において、移動方向への傾き(前のめり、その逆)等のピッチングが生じている場合に、例えばステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号や、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるレーザ干渉系35の送り位置データに基づくXステージ18の位置検出信号を、フォーマッタ100に入力し、フォーカス制御部34を介した高さ補正の手法により補正を実行するようにしてもよい。
(4−4)XステージのピッチングによるX方向位置の誤差
すなわち、送りモータ19によるXステージ18の並進移動において、移動方向への傾き(前のめり、その逆)等のピッチングが生じている場合に、例えばステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるレーザ干渉系35の送り位置データに基づくXステージ18の位置検出信号を、フォーマッタ100に入力し、ビーム偏向部33におけるX方向への偏向量に当該補正分を重畳する等の手法により上記X方向位置の誤差に対応した補正を実行してもよい。
(4−5)Xステージのローリングによるθ(Y)方向位置の誤差(その1)
すなわち、送りモータ19によるXステージ18の並進移動において、移動方向に対し左右方向への傾き(横揺れ)等のローリングが生じている場合に、例えばステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号や、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるレーザ干渉系35の送り位置データに基づくXステージ18の位置検出信号を、フォーマッタ100に入力し、前述の遅延処理における遅延時間を調整する手法により補正を実行するようにしてもよい。
(4−6)Xステージのローリングによるθ(Y)方向位置の誤差(その2)
上記同様のローリングが生じている場合に、例えばステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号や、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるレーザ干渉系35の送り位置データに基づくXステージ18の位置検出信号を、フォーマッタ100に入力し、ビーム偏向部33におけるY方向への偏向量に当該補正分を重畳する等の手法により上記θ(Y)方向位置の誤差に対応した補正を実行してもよい。
(4−7)Xステージのヨーイングによるθ方向位置の誤差(その1)
すなわち、送りモータ19によるXステージ18の並進移動において、移動方向軸線の揺れであるヨーイングが生じている場合に、例えばステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号や、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるレーザ干渉系35の送り位置データに基づくXステージ18の位置検出信号を、フォーマッタ100に入力し、前述の遅延処理における遅延時間を調整する手法により補正を実行するようにしてもよい。
(4−8)Xステージのヨーイングによるθ方向位置の誤差(その2)
上記同様のヨーイングが生じている場合に、例えばステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号や、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるレーザ干渉系35の送り位置データに基づくXステージ18の位置検出信号を、フォーマッタ100に入力し、ビーム偏向部33におけるY方向への偏向量に当該補正分を重畳する等の手法により上記Y方向位置の誤差に対応した補正を実行してもよい。
(4−9)気圧変動による高さ測定誤差
すなわち、フォーカス制御部34に入力されている光検出器36Bの基板高さ検出信号に気圧変動による測定誤差が生じている場合に、当該フォーカス制御部34に入力される光検出器36Bの基板高さ検出信号をフォーマッタ100に入力し、フォーカス制御部34を介した高さ調整量に当該補正分を重畳する等の手法により上記高さ位置の誤差に対応した補正を実行してもよい。
(4−10)温度変動によるビーム位置・高さ位置の誤差
すなわち、電子ビーム記録装置10の周辺温度に対する、ビーム位置(X方向又はY方向)の変動及び高さ位置の変動の感度(相関)を予め求めておき、これを個性情報信号SCとしてフォーマッタ100に入力設定する。そして、時々刻々の温度変化に応じた温度信号をフォーマッタ100に入力し、ビーム偏向部33におけるX方向又はY方向への偏向量に当該周辺温度に基づく補正分を重畳する等の手法により上記X方向又はY方向位置の誤差に対応した補正を実行したり、あるいは、フォーカス制御部34を介した高さ調整量に当該周辺温度に基づく補正分を重畳する等の手法により上記高さ位置の誤差に対応した補正を実行してもよい。また、このとき、単一点の温度でなく、複数点の温度を加味し,計算・補正するようにしても良い。
(4−11)音響振動によるビーム位置・高さ位置の誤差
すなわち、電子ビーム記録装置10の周辺音響振動に対する、ビーム位置(X方向又はY方向)の変動及び高さ位置の変動の感度(相関)を予め求めておき、これを個性情報信号SCとしてフォーマッタ100に入力設定する。そして、時々刻々の周辺音響振動変化に応じた音響振動信号をフォーマッタ100に入力し、ビーム偏向部33におけるX方向又はY方向への偏向量に当該音響振動に基づく補正分を重畳する等の手法により上記X方向又はY方向位置の誤差に対応した補正を実行したり、あるいは、フォーカス制御部34を介した高さ調整量に当該音響振動に基づく補正分を重畳する等の手法により上記高さ位置の誤差に対応した補正を実行してもよい。また、このとき、単一点の単一方向の音響振動だけでなく、複数点の複数方向の音響振動を加味し、計算・補正するようにしても良い。
(4−12)磁場変動によるビーム位置・高さ位置の誤差
すなわち、電子ビーム記録装置10の周辺磁場変動に対する、ビーム位置(X方向又はY方向)の変動及び高さ位置の変動の感度(相関)を予め求めておき、これを個性情報信号SCとしてフォーマッタ100に入力設定する。そして、時々刻々の周辺磁場変化に応じた磁場信号をフォーマッタ100に入力し、ビーム偏向部33におけるX方向又はY方向への偏向量に当該磁場変動に基づく補正分を重畳する等の手法により上記X方向又はY方向位置の誤差に対応した補正を実行したり、あるいは、フォーカス制御部34を介した高さ調整量に当該磁場変動に基づく補正分を重畳する等の手法により上記高さ位置の誤差に対応した補正を実行してもよい。また、このとき、単一点の単一方向の磁場変動だけでなく、複数点の複数方向の磁場変動を加味し、計算・補正するようにしても良い。
(4−13)基板の取り付け位置ずれ
すなわち、厳密には、各基板15ごとにターンテーブル16への取り付け状態が変化する。そこで、個性情報としての取り付け位置ずれ情報(具体的には偏心量や偏心の向き等)と、ステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるスピンドルモータ17の回転信号に基づくターンテーブル16(言い換えれば基板15)の角度位置検出信号(あるいはステージ回転・送り駆動部37A,37Bに入力されるレーザ干渉系35の送り位置データに基づくXステージ18の位置検出信号)とをフォーマッタ100に入力し、回転方向(又は送り方向)の位置に応じて、ビーム偏向部33におけるX・Y方向への偏向量に当該補正分を重畳する、前述の遅延処理における遅延時間を調整する、等の手法により上記取り付け位置ずれに対応した補正を実行してもよい。
なお、以上説明したフォーマッタ100,100Aのうち、少なくとも信号生成部30の機能は、電子ビーム記録装置10側に設け、記録システムSを構成するようにしてもよい。あるいは、フォーマッタ100,100Aと電子ビーム記録装置10とにまたがるように(一部がフォーマッタ100,100Aに、また別の部分が電子ビーム記録装置10に)設けてもよい。
この場合、この記録システムSにおいては、レジスト層が形成された基板15に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段(この例ではビーム偏向部)33と、基板15の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段(この例では回転・送り駆動部)37A,37Bと、露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段(この例ではブランキング制御部)31とを有し、基板速度調整手段37A,37Bで調整された周方向又は径方向移動速度で基板15を移動させつつ、ビーム偏向手段33で照射位置が移動される露光ビームをレジスト層に照射することにより、レジスト層に潜像を形成する記録装置(この例では電子ビーム記録装置)10と、この記録装置10に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力する記録制御信号生成装置とを有する記録システムSであって、記録信号(この例では記録データ)RDと、記録装置10の個性情報(この例ではずれ量δ)に対応した信号補正要素としての個性情報信号SCとに応じ、少なくとも、記録装置10のビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubm)を生成する信号生成手段(この例では信号生成部)30を、記録装置10及び記録信号生成装置100の少なくともいずれか一方に設けたことを特徴とする。
上記記録システムSにおいては、記録装置100及び記録制御信号生成装置100の少なくともいずれか一方に設けた信号生成手段30が、記録信号RDと、補正要素としての個性情報信号SCとに応じて、少なくともビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号(この例ではビーム偏向信号Vbeamm、基板速度信号Vsubm)を生成する。
これにより、記録装置10の各個体ごとにより異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正を施した補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを生成し、対応する個体へ出力することができる。この結果、その補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを入力した対応する記録装置10は、誤差が低減された(又はなくなった)態様で高精度の記録動作を行うことができる。また、同一記録装置10でも日々誤差特性が異なりうる場合には、その変化する特性に確実に対応し高精度の記録動作を行うこともできる。
さらに、誤差を考慮しない場合であっても、ベースとなる部分の制御態様が共通でそれ以外の付加的な部分の制御態様が異なる複数の種類の記録装置10に対し、上記ベースとなる部分に対応した1つの共通の制御プログラムをそれぞれ備えさせておき、上記付加的な部分に対応した制御プログラム内容を各記録装置10の個性とみなして補正要素とし、信号生成手段30より補正後の制御信号を各記録装置10にそれぞれ入力するようにしてもよい。この場合、複数種類の記録装置10に対し上記1つの共通制御プログラムのみを用意すれば足りるので、制御構成、制御プログラムの簡素化・簡略化を図り、製造コストを低減することが可能である。
上記記録システムSにおいては、信号生成手段30は、記録信号RDを個性情報信号SCに基づき補正する第1信号補正手段(この例では記録信号補正器)47と、この第1信号補正手段47で補正した記録信号RDに応じて、ビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成する第1偏向・基板制御信号生成手段(この例では偏向・基板速度信号生成器)41とを備えることを特徴とする。
記録信号RDを第1信号補正手段47で先に補正した後に第1偏向・基板制御信号生成手段41へ供給する構成とすることにより、補正対象の信号が記録信号RD1つで済むので、制御構成の簡素化を図ることができる。
上記記録システムSにおいては、信号生成手段30は、個性情報信号としての、記録装置10の寸法精度や制御精度に基づく誤差情報(この例ではずれ量δ)に対応する誤差情報信号SCに応じて、補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成することを特徴とする。
記録信号RDと、補正要素としての誤差情報信号SCとに応じて、信号生成手段30でビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号を生成することにより、記録装置10の各個体ごとに異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成することができる。
上記記録システムSにおいては、信号生成手段30は、誤差情報信号としての、露光ビームによる目標照射位置と実照射位置との偏差(この例ではずれ量δ)に対応する偏差情報信号SCに応じて、補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成することを特徴とする。
これにより、記録装置10の各個体ごとに異なる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく、目標照射位置・実照射位置間のずれ偏差に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成することができる。
また、図7に示した構成の場合には、記録システムSは、レジスト層が形成された基板15に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段33と、基板15の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段37A,37Bと、露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段31とを有し、基板速度調整手段37A,37Bで調整された周方向又は径方向移動速度で基板15を移動させつつ、ビーム偏向手段33で照射位置が移動される露光ビームをレジスト層に照射することにより、レジスト層に潜像を形成する記録装置10と、この記録装置10に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力する記録制御信号生成装置100Aとを有する記録システムであって、記録信号RDと、記録装置10の個性情報に対応した信号補正要素としての個性情報信号SCとに応じ、少なくとも、記録装置10のビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを生成する信号生成手段30を、記録装置10及び記録制御信号生成装置100Aの少なくともいずれか一方に設けたことを特徴とする。
上記記録システムSにおいては、記録装置10及び記録制御信号生成装置100Aの少なくともいずれか一方に設けた信号生成手段30が、記録信号RDと、補正要素としての記録装置10の個性情報信号SCとに応じて、少なくともビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを生成する。
これにより、記録装置10の各個体ごとにより異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正を施した補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを生成し、対応する個体へ出力することができる。この結果、その補正後制御信号Vbeamm,Vsubmを入力した対応する記録装置10は、誤差が低減された(又はなくなった)態様で高精度の記録動作を行うことができる。また、同一記録装置10でも日々誤差特性が異なりうる場合には、その変化する特性に確実に対応し高精度の記録動作を行うこともできる。
さらに、誤差を考慮しない場合であっても、ベースとなる部分の制御態様が共通でそれ以外の付加的な部分の制御態様が異なる複数の種類の記録装置10に対し、上記ベースとなる部分に対応した1つの共通の制御プログラムをそれぞれ備えさせておき、上記付加的な部分に対応した制御プログラム内容を各記録装置10の個性とみなして補正要素とし、信号生成手段30より補正後の制御信号を各記録装置10にそれぞれ入力するようにしてもよい。この場合、複数種類の記録装置10に対し上記1つの共通制御プログラムのみを用意すれば足りるので、制御構成、制御プログラムの簡素化・簡略化を図り、製造コストを低減することが可能である。
上記記録システムSにおいては、信号生成手段30は、記録信号RDに応じて、ビーム偏向手段33及び基板速度調整手段37A,37Bへの基礎制御信号Vsub,Vbeamを生成する第2偏向・基板制御信号生成手段41Aと、この第2偏向・基板信号生成手段41Aで生成した基礎制御信号Vsub,Vbeamを、個性情報信号SCに基づき補正して補正後制御信号Vsubm,Vbeammを生成する第2信号補正手段147とを備えることを特徴とする。
記録信号RDから第2偏向・基板制御信号生成手段41Aで基礎制御信号Vsub,Vbeamを作成した後に、これを第2信号補正手段147へ供給して補正する構成とすることにより、最終的に出力する直前に補正を行うので、補正による是正効率を向上することができる。
なお、以上は、Xθステージ系を用いたビーム記録装置を例にとって説明したが、これに限らず、XYステージ系を備えたビーム記録装置についても適用が可能である。
また、以上は電子ビームを用いたビーム記録装置について説明したが、偏向装置を備えたレーザビーム記録装置、あるいは他の荷電粒子ビーム記録装置についても適用が可能である。
上記実施形態におけるフォーマッタ100は、レジスト層が形成された基板15に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向部33と、基板15の周方向又は径方向移動速度を調整する回転・送り駆動部37A,37Bと、露光ビームの照射の断続制御を行うブランキング制御部31とを有し、回転・送り駆動部37A,37Bで調整された周方向又は径方向移動速度で基板15を移動させつつ、ビーム偏向部33で照射位置が移動される露光ビームをレジスト層に照射することにより、レジスト層に潜像を形成する電子ビーム記録装置10に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力するフォーマッタ100であって、記録データRDを入力するインターフェースと、信号補正要素として、電子ビーム記録装置10の個性情報(この例ではずれ量δ)に対応した個性情報信号SCを入力するインターフェースと、インターフェースで入力した記録信号RD、及び、インターフェースで入力した個性情報信号SCに応じ、少なくとも、ビーム偏向部33及び回転・送り駆動部37A,37Bへのビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成する信号生成部30とを有する。
これにより、電子ビーム記録装置10の各個体ごとにより異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正を施したビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成し、対応する個体へ出力することができる。この結果、それら信号Vbeamm,Vsubmを入力した対応する電子ビーム記録装置10は、誤差が低減された(又はなくなった)態様で高精度の記録動作を行うことができる。また、同一電子ビーム記録装置10でも日々誤差特性が異なりうる場合には、その変化する特性に確実に対応し高精度の記録動作を行うこともできる。
上記実施形態における記録信号生成装置100を備えた記録システムSは、レジスト層が形成された基板15に対し、相対的に露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向部33と、基板15の周方向又は径方向移動速度を調整する回転・送り駆動部37A,37Bと、露光ビームの照射の断続制御を行うブランキング制御部31とを有し、回転・送り駆動部37A,37Bで調整された周方向又は径方向移動速度で基板15を移動させつつ、ビーム偏向部33で照射位置が移動される露光ビームをレジスト層に照射することにより、レジスト層に潜像を形成する電子ビーム記録装置10と、この電子ビーム記録装置10に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力するフォーマッタ100とを有する記録システムSであって、記録データRDと、電子ビーム記録装置10のずれ量δに対応した信号補正要素としての個性情報信号SCとに応じ、少なくとも、電子ビーム記録装置10のビーム偏向部33及び回転・送り駆動部37A,37Bへのビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成する信号生成部30を、電子ビーム記録装置10及びフォーマッタ100の少なくともいずれか一方に設ける。
これにより、電子ビーム記録装置10の各個体ごとにより異なりうる、各部品の組み付け寸法精度や各制御機器の制御精度に基づく誤差(機械的エラー)に対応し、各個体の当該誤差に合致した補正を施したビーム偏向信号Vbeamm及び基板速度信号Vsubmを生成し、対応する個体へ出力することができる。この結果、それら信号Vbeamm,Vsubmを入力した対応する電子ビーム記録装置10は、誤差が低減された(又はなくなった)態様で高精度の記録動作を行うことができる。また、同一電子ビーム記録装置10でも日々誤差特性が異なりうる場合には、その変化する特性に確実に対応し高精度の記録動作を行うこともできる。
以上のように、光ディスクの描画パターンを形成した原盤を作製する電子ビーム記録装置10、記録制御信号生成装置100について説明したが、上記実施形態は、記録される磁性体を空間的に分離したいわゆるディスクリートトラック媒体やパターン記録媒体(パターンドメディア)を製造する際にも適用することができる。
すなわち、以下の説明では、上記電子ビーム記録装置10を用いた、ディスクリートトラック媒体の溝形状や、パターン記録媒体のドット形状を作製する際におけるパターン描画方法について説明する。
上記電子ビーム記録装置10は、レジストが塗布された基板(上記基板15に相当)に、その基板を水平方向に移動させる機構(上記Xステージ18などに相当)と基板を回転させる回転ステージ(上記ターンテーブル16に相当)とを有し、レジストに電子線の露光ビームを照射して描画するX−θ型の電子ビーム記録装置である。
この電子ビーム記録装置10を用いて、ステージを回転すると同時に半径方向に移動させながら、一定の間隔で描画を行ってドットパターンを形成する。その際に、回転中に電子ビームを偏向せずに、スパイラル状にドット列を設けることも可能であるが、特開2002−367241号公報に開示されているように、1回転毎にレジストに同心円を描くように電子線の偏向量を鋸歯状に次第に変化させて露光することによって、同心円状のドット列を描画することも可能となる。なお、データ用ドットパターン以外にも、アドレスの抽出やトラック位置制御用にサーボパターンを設けた領域を作製しても構わない。
通常、パターン磁気記録媒体は、ハードディスク又はパターン化されたハードディスクとしてのパターンドメディアと呼ばれている。図15に示すようにこのパターン磁気記録媒体80は、サーボパターン部81とパターン化されたデータトラック部82に分けることができる。なお、図示の例では、データトラック部82のドットパターンが外周部と内周部のみにしか表されていないが、デフォルメかつ省略されたものであって、実際にはディスクの有効半径全体に渡って存在する。また、サーボパターン部81も図示した以外にも存在する。
スイングアームヘッド83は、磁気記録媒体80の径方向に揺動可能に構成され、磁気記録媒体80の磁気記録領域に記録されたデータを読み出したり、あるいは書き込むものである。
データトラック部82は、同心円状に並んだドット列の記録媒体パターンが形成されている。サーボパターン部81には、アドレス情報やトラック検出情報を示す方形のパターン、クロックタイミングを抽出するトラックを横切る径方向に延びたライン状のパターン等が形成されている。ここでは、サーボパターン部81は、現行のハードディスク記録媒体と同様な形態としているが、パターンドメディア用に最適化された新たなフォーマットのサーボパターンを採用して、現行のハードディスク媒体とは異なるパターン形状、形態を採用してもよい。
これらサーボパターン部81及びデータトラック部82を電子ビーム記録装置10によってパターンを形成するためには、それぞれの領域において異なる描画パターン密度での描画が必要となる。ここで従来のブランキングを用いたパターン形成を行う場合は、サーボパターン部81とデータトラック部82とでは、周方向の単位長さ(時間)あたりにブランキングしている長さ(時間)はそれぞれ異なっている。例えばサーボパターン部81では、周方向に40%、データトラック部82では60%ブランキングしている場合、サーボパターン部81は周方向に相対的に密、データトラック部82は周方向に相対的に疎となる。従って、描画速度一定の場合における要領や、描画速度可変の場合における要領でパターン形成が可能となる。
さらに前述した変形例の適用を否定するものではない。さらに制御信号部内のトラックアドレスを示す領域、トラックサーボ信号を得る領域、記録再生クロックを抽出する領域などの細部領域に対して、それぞれ、その粗密に応じた記録制御を行うことを否定するものではない。
次にパターン記録媒体の作製に用いるインプリントの転写型(モールド)の製造方法について説明する。
1.インプリントの転写型(いわゆるモールド)の製造方法
この製造方法は、レジストマスクを用いて、一旦、インプリント用転写型(モールド)を製造し、このインプリント用転写型を用いて転写を行うことによってパターン記録媒体を製造する方法の前半を構成するものである。このインプリント方式を用いたパターン記録媒体の製造方法は、磁気記録媒体用のベース基板上に成膜した記録膜層(記録材料)を直接エッチングする方法に比べて、媒体ごとに描画、露光が必要なくなる分、量産効率が高くなり量産工程に用いることができる。
<インプリント用転写型の製造方法>
本応用例では、インプリント用転写型の製造方法の具体例について説明する。なお、本応用例では、電子ビーム記録装置10によりインプリント用転写型を製造し、このインプリント用転写型により磁気記録媒体の一例としてパターン磁気記録媒体を製造するための実施例である。
図16〜図21は、本応用例によるインプリント転写型を製造する工程の一例を示す断面図を表している。
まず最初に、適切なサイズのガラス若しくはシリコン(Si)ウェハなどを基板71として用意する。次に図16に示すように、この基板71上には、パターニングに必要なレジスト材料をスピンコートなどで成膜する。本応用例では、電子ビーム記録装置10により電子ビームの露光を行うため、電子ビームレジスト膜72を形成する。次に必要に応じて電子ビームレジスト膜72がプリベークなどされる。
次に上記実施形態における電子ビーム記録装置10が、図17に示すように電子ビームにより露光することで描画し、その電子ビームレジスト膜72に潜像72aを形成(潜像形成)する。次に必要に応じて、このような露光後にベーク(PEB:Post Exposure Bake)を行う。この電子ビームレジスト膜72を現像すると、この電子ビームレジスト膜72には、図18に示すような溝部72bが形成される。その後、必要に応じて、この電子ビームレジスト膜72はポストベークが行われる。
次に、この電子ビームレジスト膜72及び基板71の表面には、図示しないスパッタリング装置などによって、図19に示すように初期導電膜としてニッケルなどがスパッタリングされ、ニッケル合金薄膜73が形成される。
次に、このニッケル合金薄膜73の表面には、図20に示すようにこのニッケル合金薄膜73を電極として用いて電鋳(電気メッキ)を施すことにより、ニッケル層74(転写型基材)を形成する。そしてニッケル層74を基板71から除去することで、図21に示すようにニッケルなどのマスタースタンパ74A(インプリント転写型:モールド)が得られる。このとき必要に応じてマスタースタンパ74Aの表面が洗浄などされる。
<インプリント用転写型の別の製造方法>
図22〜図26は、本応用例の別の形態によるインプリント転写型を製造する工程の一例を示す断面図を表している。なお、これら図22〜図26は、それぞれ上述した図19〜図21の代わりの製造工程を表している。
図18に示すように電子ビームレジスト膜72に溝部72bが形成されると、図22に示すように基板71(基板材料)は、図18に示すように電子ビームレジスト膜72により構成されるレジストパターンをマスクとして、エッチングされる。次に残った電子ビームレジスト膜72は、酸素プラズマアッシングなどにより除去され、図23に示すように基板71が露出する。
次にこの露出した基板71の表面には、図示しないスパッタリング装置などによって、図24に示すように初期導電膜としてニッケルなどがスパッタリングされ、ニッケル合金薄膜73が形成される。次に、このニッケル合金薄膜73の表面には、図25に示すようにこのニッケル合金薄膜73を電極として用いて電鋳(電気メッキ)を施すことにより、ニッケル層74を形成する。そしてニッケル層74を基板71から除去することで、図26に示すようにニッケルなどのマスタースタンパ74A(インプリント転写型:モールド)が得られる。このとき必要に応じてマスタースタンパ74Aの表面が洗浄などされる。
ところで、本実施形態におけるインプリント転写型及びインプリント転写物は、例えば密度が500Gbpsi(Gbit/inch2)以上、特に1〜10Tbpsi程度の非常に高い面記録密度に相当する超微細パターンにおいて効果的である。具体的には、約25nmのピット間隔のパターンの転写型を用いることで、その転写物から記録密度がおよそ1Tbpsiの高密度パターン記録媒体を作製することが可能となる。
これを実現するためには、上記応用例の転写型の製造方法における、凹凸部が形成されたマスクの製造方法には、高精細パターンが形成可能な電子ビーム記録装置10などを用いることが望ましい。
<パターン磁気記録媒体の作製>
次にインプリント装置を用いてパターン磁気記録媒体を製造する実施例について説明する。
図27〜図30は、それぞれパターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。
パターン磁気記録媒体を作製する工程は、大別して転写物形成工程、インプリント工程、エッチング工程、非磁性材料充填工程、保護膜(潤滑膜)形成工程からなり、これらの工程が順次行われる。
まず、この転写物形成工程では、特殊加工化学強化ガラス、Siウエハ、アルミニウム板、他の材料からなる磁気記録媒体用のベース基板(後述する基板116に相当)を準備する。
次に図27に示すように基板116上には、スパッタリング等で記録膜層101を成膜する。なお、垂直磁気記録媒体を製造しようとする場合には、この記録膜層101が軟磁性下地層、中間層及び強磁性記録層等の積層構造体になる。
さらにこの記録膜層101上には、図27に示すようにスパッタリング等でTaやTi等のメタルマスク層102を形成し、転写基板3を作製する。さらに、このメタルマスク層102上には、スピンコート法等で、例えばポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)といった熱可塑性樹脂のレジストを転写材料202として成膜する。
次にインプリント工程では、図28に示すように上記転写型74Aを、凹凸面が転写材料202に向き合うように図示しないインプリント装置にセットする。すなわち、転写型74Aは、図示しないモールド保持機構により支持されてセットされる。
図示しないインプリント装置においては、必要に応じて作業用チャンバー(図示せず)内を減圧する。その後、このインプリント装置においては、必要に応じて転写材料202が流動性を持つまで加熱した後、押圧する。ここで、例えばポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)のガラス転移点が100℃前後であるので、このインプリント装置は、ガラス転移温度以上の120〜200℃(例えば160℃程度)まで加熱して流動性を持たせた後、1〜10000kPa(例えば1000kPa程度)の押圧力で、転写型74Aを転写基板3に押圧する 。その際、転写材料202から塗布時の溶媒の残りや樹脂に含まれていた水分等の脱ガスが発生するため、この作業用チャンバーの内部は、達成真空度が数百Pa以下(例えば10Pa程度)の真空状態にすることが望ましい。
次に、この作業用チャンバーの内部の雰囲気を元に戻し、転写型74Aを剥がすことにより、図29に示すように転写型74Aの凹凸パターンが転写材料202に転写された転写物217が製造される。以上のようにしてインプリント工程が終了する。
次にエッチング工程では、図30に示すようにエッチングマスクとして不要な転写材料202をOガス等を用いたソフトアッシング等で取り除く。続いて図31に示すようにメタルマスク層102が、転写材料202をエッチングマスクとしてCHFガス等を用いてエッチング加工される。
次に図32に示すように、残存する転写材料202がウエットプロセス又はOガスを用いたドライアッシングによって除去される。そして、図33に示すように記録膜層101が、メタルマスク層102をエッチングマスクとしてArガス等を用いてドライエッチングでエッチング加工される。次に残存するメタルマスク層102が、図34に示すようにウエットプロセス又はドライエッチングによって除去される。
次に非磁性材料充填工程では、図35に示すように記録されない材料(磁気記録媒体の場合はSiO等の非磁性材料104)が、スパッタリングや塗布工程等でパターンの溝部分に充填される。
次に図36に示すように、非磁性材料104の表面がエッチバックやケミカルポリッシュ等で研磨されて平坦化される。これによって記録材料が非記録性材料104によって分離された構造とすることができる。
次に保護膜(潤滑膜)形成工程では、図37に示すように、例えば記録膜層101の保護膜105や潤滑膜106を塗布方式やディッピング方式によって表面に形成することで、パターン記録媒体が完成する。さらにこのパターン記録媒体が、ハードディスクドライブ筐体に組み込んで、このハードディスクドライブ筐体にこのパターン記録媒体を内蔵するパターンドメディアを構成することができる。以上の工程を経てパターン磁気記録媒体を作製することができる。
2.直接描画によるパターン磁気媒体の製造方法
このパターン磁気記録媒体は、前述のパターン作製方法によって描画、露光された潜像を作り、現像することによって形成されたレジストマスクを用いて直接記録材料をエッチングすることによって作製することもできる。
図38〜図40は、それぞれパターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。なおこれら図38〜図40は、上述した転写物形成工程の一部(上述した図27〜図29などに相当)を構成するものである。
まず転写物形成工程では、上述の転写物形成工程と同様に、図38に示すように、特殊加工化学強化ガラス、Siウエハ、アルミニウム板、他の材料からなる磁気記録媒体用のベースとなる基板116に、スパッタリング等で記録膜層101を成膜する。
さらにこの記録膜層101上には、スパッタリング等でTaやTi等のメタルマスク層102が形成され、転写基板3が形成される。さらに、このメタルマスク層102上には、電子ビームレジスト膜72が、スピンコート法等で、パターニングに必要なレジスト材料として成膜される。この電子ビームレジスト膜72は、必要に応じてプリベークなどが行われる。
次に電子ビーム記録装置10が、この電子ビームレジスト膜72に対して描画を行う。ここで、この電子ビーム記録装置10がこの電子ビームレジスト膜72に描画するのは、図15に示すデータトラック部82において磁性体を形成すべきパターンに対応した所定のパターンである。図39に示すように所定のパターンが形成された電子ビームレジスト膜72は、必要に応じて露光後にベーク(Post Exposure Bake:PEB)を行う。
次に図40に示すように電子ビームレジスト膜72が、現像によりパターン形成が行われる。なお、このようなパターンが形成された電子ビームレジスト膜72は、必要に応じてポストベークが行われる。これ以降の工程は、図30及び図31に示す転写材料202を電子ビームレジスト膜72に置き換えて、図30〜図37に示すエッチング工程、非磁性材料充填工程及び保護膜(潤滑膜)形成工程と同様である。
本発明の一実施形態のフォーマッタ及びその対象である記録装置を備えた記録システムの構成を模式的に示すブロック図である。 フォーマッタのうち、ビームの偏向制御、ブランキング制御、基板の位置制御を行う部分の詳細構成の一例を示す機能ブロック図である。 θステージ及びXステージの追従周波数帯域と、ローパスフィルタの通過周波数帯域と、記録動作を行う周波数帯域とを模式的に示した説明図である。 記録信号補正器における記録データの補正の意義を模式的に表す説明図である。 微細な照射位置ずれをさほど考慮しなくてもよい場合における調整方法の一例を示すフローチャートである。 ビーム調整ごとに照射位置ずれを調整する場合における調整方法の一例を示すフローチャートである。 ビーム偏向信号、基板速度信号、及びブランキング信号を生成した後に補正する変形例によるフォーマッタの、ビームの偏向制御、ブランキング制御、基板の位置制御を行う部分の詳細構成の一例を示す機能ブロック図である。 座標変換及び信号遅延により行う補正を説明するための説明図である。 座標変換においてn=0項までの近似を行う場合を説明するための説明図である。 座標変換においてn=1項までの近似を行う場合を説明するための説明図である。 座標変換においてn=2項までの近似を行う場合を説明するための説明図である。 簡略化した座標変換・信号遅延(遅延時間一定)とXY方向の偏向により行う補正を説明するための説明図である。 簡略化しない座標変換・信号遅延(遅延時間一定)とXY方向の偏向により行う補正を説明するための説明図である。 ずれ量が負の値の場合の補正概念を表す説明図である。 転写型を用いて作製されるパターン磁気記録媒体の一例を示す平面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 インプリント用転写型の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。 パターン磁気記録媒体の製造方法の一例を示す断面図である。
符号の説明
10 電子ビーム記録装置(記録装置)
15 基板
30 信号生成部(信号生成手段)
30A 信号生成部(信号生成手段)
31 ブランキング制御部(断続制御手段)
33 ビーム偏向部(ビーム偏向手段)
37A 回転駆動部(基板速度調整手段)
37B 送り駆動部(基板速度調整手段)
41 偏向・基板速度信号生成器(第1偏向・基板制御信号生成手段)
41A 偏向・基板速度信号生成器(第2偏向・基板制御信号生成手段)
42 ブランキング信号生成器
42A ブランキング信号生成器
47 記録信号補正器(第1信号補正手段)
100 フォーマッタ(記録制御信号生成装置)
100A フォーマッタ(記録制御信号生成装置)
147 偏向・基板速度信号補正器(第2信号補正手段)
148 ブランキング信号補正器

Claims (15)

  1. 露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段と、基板の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段と、前記露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段とを有し、前記基板速度調整手段で調整された前記周方向又は径方向移動速度で前記基板を移動させつつ、前記露光ビームを前記基板上のレジスト層に照射し、潜像を形成する記録装置に対し、潜像形成のための制御信号を生成して出力する記録制御信号生成装置であって、
    記録信号を入力する記録信号入力手段と、
    信号補正要素として、前記記録装置の個性情報に対応した個性情報信号を入力する個性情報信号入力手段と、
    前記記録信号入力手段で入力した前記記録信号、及び、前記個性情報信号入力手段で入力した前記個性情報信号に応じ、少なくとも、前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への補正後制御信号を生成する信号生成手段と
    を有することを特徴とする記録制御信号生成装置。
  2. 請求項1記載の記録制御信号生成装置において、
    前記信号生成手段は、
    前記記録信号入力手段で入力した前記記録信号を、前記個性情報信号入力手段で入力した前記個性情報信号に基づき補正する第1信号補正手段と、
    この第1信号補正手段で補正した記録信号に応じて、前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への前記補正後制御信号を生成する第1偏向・基板制御信号生成手段と
    を備えることを特徴とする記録制御信号生成装置。
  3. 請求項1記載の記録制御信号生成装置において、
    前記信号生成手段は、
    前記記録信号入力手段で入力した前記記録信号に応じて、前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への基礎制御信号を生成する第2偏向・基板制御信号生成手段と、
    この第2偏向・基板信号生成手段で生成した前記基礎制御信号を、前記個性情報信号入力手段で入力した前記個性情報信号に基づき補正して前記補正後制御信号を生成する第2信号補正手段と、
    を備えることを特徴とする記録制御信号生成装置。
  4. 請求項2又は3記載の記録制御信号生成装置において、
    前記個性情報信号入力手段は、
    前記個性情報信号として、前記記録装置の寸法精度や制御精度に基づく誤差情報に対応する誤差情報信号を入力することを特徴とする記録制御信号生成装置。
  5. 請求項4記載の記録制御信号生成装置において、
    前記個性情報信号入力手段は、
    前記誤差情報信号として、前記露光ビームによる目標照射位置と実照射位置との偏差に対応する偏差情報信号を入力する
    ことを特徴とする記録制御信号生成装置。
  6. 請求項5記載の記録制御信号生成装置において、
    前記第1又は第2信号補正手段は、
    前記偏差情報信号を用いた座標変換処理と、前記断続制御手段における前記偏差情報信号を用いた前記断続制御のタイミングの遅延処理とを用いて、前記個性情報信号に基づく補正を行い、
    これに対応して、当該第1又は第2信号補正手段を備えた前記信号生成手段は、前記ビーム偏向手段、前記基板速度調整手段、及び前記断続制御手段への補正後制御信号を生成する
    ことを特徴とする記録制御信号生成装置。
  7. 請求項5記載の記録制御信号生成装置において、
    前記第1又は第2信号補正手段は、
    所定の座標変換処理と、前記断続制御手段における前記偏差情報信号を用いた前記断続制御のタイミングの遅延処理と、これら座標変換処理及びタイミング遅延処理に対応した態様の前記ビーム偏向手段による前記露光ビームの照射位置移動演算処理とを用いて、前記個性情報信号に基づく補正を行い、
    これに対応して、当該第1又は第2信号補正手段を備えた前記信号生成手段は、前記ビーム偏向手段、前記基板速度調整手段、及び前記断続制御手段への補正後制御信号を生成する
    ことを特徴とする記録制御信号生成装置。
  8. 露光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段と、基板の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段と、前記露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段とを有し、前記基板速度調整手段で調整された前記周方向又は径方向移動速度で前記基板を移動させつつ、前記露光ビームを前記基板上のレジスト層に照射し、潜像を形成する記録装置と、
    この記録装置に対し、前記潜像形成のための制御信号を生成する記録制御信号生成装置と
    を有する記録システムであって、
    記録信号と及び前記記録装置の個性情報に対応した個性情報信号とに応じ、少なくとも、前記記録装置の前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への補正後制御信号を生成する信号生成手段を、前記記録装置及び前記記録制御信号生成装置の少なくともいずれか一方に設けたことを特徴とする記録システム。
  9. 請求項8記載の記録システムにおいて、
    前記信号生成手段は、
    前記記録信号を前記個性情報信号に基づき補正する第1信号補正手段と、
    この第1信号補正手段で補正した記録信号に応じて、前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への前記補正後制御信号を生成する第1偏向・基板制御信号生成手段と
    を備えることを特徴とする記録システム。
  10. 請求項8記載の記録システムにおいて、
    前記信号生成手段は、
    前記記録信号に応じて、前記ビーム偏向手段及び前記基板速度調整手段への基礎制御信号を生成する第2偏向・基板制御信号生成手段と、
    この第2偏向・基板信号生成手段で生成した前記基礎制御信号を、前記個性情報信号に基づき補正して前記補正後制御信号を生成する第2信号補正手段と、
    を備えることを特徴とする記録システム。
  11. 請求項9又は10記載の記録システムにおいて、
    前記信号生成手段は、
    前記個性情報信号としての、前記記録装置の寸法精度や制御精度に基づく誤差情報に対応する誤差情報信号に応じて、前記補正後制御信号を生成することを特徴とする記録システム。
  12. 請求項11記載の記録システムにおいて、
    前記信号生成手段は、
    前記誤差情報信号としての、前記露光ビームによる目標照射位置と実照射位置との偏差に対応する偏差情報信号に応じて、前記補正後制御信号を生成することを特徴とする記録システム。
  13. 請求項12記載の記録システムにおいて、
    前記信号生成手段の前記第1又は第2信号補正手段は、
    前記偏差情報信号を用いた座標変換処理と、前記断続制御手段における前記偏差情報信号を用いた前記断続制御のタイミングの遅延処理とを用いて、前記個性情報信号に基づく補正を行い、
    これに対応して、当該第1又は第2信号補正手段を備えた前記信号生成手段は、前記ビーム偏向手段、前記基板速度調整手段、及び前記断続制御手段への補正後制御信号を生成する
    ことを特徴とする記録システム。
  14. 請求項12記載の記録システムにおいて、
    前記信号生成手段の前記第1又は第2信号補正手段は、
    所定の座標変換処理と、前記断続制御手段における前記偏差情報信号を用いた前記断続制御のタイミングの遅延処理と、これら座標変換処理及びタイミング遅延処理に対応した態様の前記ビーム偏向手段による前記露光ビームの照射位置移動処理とを用いて、前記個性情報信号に基づく補正を行い、
    これに対応して、当該第1又は第2信号補正手段を備えた前記信号生成手段は、前記ビーム偏向手段、前記基板速度調整手段、及び前記断続制御手段への補正後制御信号を生成する
    ことを特徴とする記録システム。
  15. 光ビームの照射位置を移動させるビーム偏向手段と、
    基板の周方向又は径方向移動速度を調整する基板速度調整手段と、
    前記露光ビームの照射の断続制御を行う断続制御手段と、
    前記潜像形成のための制御信号を生成する記録制御信号生成手段と、を有し、
    前記基板速度調整手段で調整された前記周方向又は径方向移動速度で前記基板を移動させつつ、前記露光ビームを前記基板上のレジスト層に照射し、潜像を形成する記録装置において、
    前記制御信号は、
    前記記録装置の個性情報に対応した個性情報信号に応じて補正されていることを特徴とする記録装置。
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