JPWO2007111261A1 - 電子ビーム記録装置及びビーム調整方法 - Google Patents

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Abstract

ターンテーブルの回転角度位置を示す目盛りが形成されたスケールと、ターンテーブルの回転中心を中心とする円周上に所定相対角度で配され、各々が上記目盛りを読み取って読取信号を生成する少なくとも3つの読み取りヘッドと、上記読取信号の1を基準読取信号とし、上記少なくとも3つの読み取りヘッドの読取信号のうち上記基準読取信号以外の読取信号と上記基準読取信号との位相差を検出する位相差検出器と、上記位相差に基づいて、上記目盛りの角度位置誤差であるスケール誤差を算出するスケール誤差算出部と、上記スケール誤差及び上記読取信号に基づいてターンテーブルの回転速度変動を算出する回転速度変動算出部と、上記回転速度変動に基づいて電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器と、を有している。

Description

本発明は、ビーム記録装置及びビーム調整方法、特に、電子ビームを用いて磁気ディスク等の高速回転記録媒体の原盤を製造する電子ビーム記録装置及び電子ビーム調整方法に関する。
電子ビームやレーザビーム等の露光ビームを用いてリソグラフィを行うビーム記録装置は、デジタル多用途ディスク(DVD:Digital Versatile Disc)、Blu-rayディスク等の光ディスク、ハードディスクに代表される磁気記録媒体などの大容量ディスクの原盤製造装置に広く適用されている。
かかるビーム記録装置は、上記したディスクを製造する際の原盤となるディスク基板(以下、単に基板ともいう。)の記録面にレジスト層を形成し、基板を回転させつつ、基板記録面に対して相対的にビームスポットを半径方向に適宜送ることにより、螺旋状又は同心円状のトラック軌跡を基板記録面上に描いてレジストに潜像を形成するように制御する。
光ディスクの原盤露光装置においては、スピンドルモータの回転むら(回転速度の変動)は露光された光ディスクの再生信号品質を悪化させる原因となるため、回転精度の良いエアスピンドルモータなどを使用することで露光時の回転むらを抑えている。それでも回転むらは存在し、実際にトラック方向の記録位置精度に影響を与えていることが問題となっている。
光ディスク原盤に用いられるディスク基板(すなわち、ターンテーブル)の回転むら(回転速度変動)には、周知のように、ディスク基板の回転に同期した変動成分である同期回転速度変動と、ディスク基板の回転角に依存せず不規則な非同期回転速度変動とがある。
このような光ディスク原盤の露光装置に関しては、回転むらの補正技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかし、当該従来技術においてはロータリエンコーダ信号の位相変動分を補正信号としているため、露光パターンにはエンコーダスケール誤差を反映した変動成分が含まれている。
一方、このような問題を解決した、より実用的な回転むら補正方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。かかる従来技術においては、各回転角度位置におけるエンコーダ信号と回転基準信号との位相差を平均化したものを1回転分メモリに記憶させ、描画時の実時間位相差データから減算することによって非同期回転むらを算出して補正する方法が開示されている。かかる非同期回転むら補正技術は、隣接するトラックとの相対的な記録位置精度を改善できる技術で、例えば、半径方向に整列したピットを描画する場合に有効である。しかし、この技術を使っても基板の回転に同期した回転むら(同期回転速度変動)を補正することはできない。
同期回転むら(同期回転速度変動)については、従来、ロータリエンコーダのスケール誤差と分離するための技術的課題が高い反面、光ディスクの原盤露光装置の場合では、よほどの高いフーリエ次数成分でない限り、再生時のPLL制御によって追従できるため、あまり重要視されていなかった。
しかし、近年、磁気記録媒体であるハードディスクの高記録密度化のために、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディアと呼ばれる磁気ディスク媒体を、電子ビーム露光装置を使用して作製する要望が高まってきたため、回転同期むら(同期回転速度変動)も無視することができなくなってきた。ハードディスクにおいては、光ディスクの場合に比べてディスクの回転速度が高いため、露光時の同期回転むらによって露光パターンに誤差があると、PLL制御が破綻することが懸念されている。
上記したように、高速回転で記録再生がなされる磁気ディスク等の高記録密度化においては、非同期回転速度変動のみならず同期回転速度変動をも極めて高精度に補正する必要がある。
特開平6−76293号公報(第4頁、図1) 特開平8−212552号公報(第4頁、図1) 特開2000−20964号公報(第4頁、図2)
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、同期回転むら(同期回転速度変動)を含んだ真の回転むらを極めて高精度に補正し、絶対記録位置精度の良好なディスク原盤露光装置を提供することが一例として挙げられる。
本発明による電子ビーム記録装置は、基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置であって、上記ターンテーブルの回転角度位置を示す目盛りが形成されたスケールと、ターンテーブルの回転中心を中心とする円周上に所定相対角度で配され、各々が上記目盛りを読み取って読取信号を生成する少なくとも3つの読み取りヘッドと、上記読取信号の1を基準読取信号とし、上記少なくとも3つの読み取りヘッドの読取信号のうち上記基準読取信号以外の読取信号と上記基準読取信号との位相差を検出する位相差検出器と、上記位相差に基づいて、上記目盛りの角度位置誤差であるスケール誤差を算出するスケール誤差算出部と、上記スケール誤差及び上記読取信号に基づいてターンテーブルの回転速度変動を算出する回転速度変動算出部と、上記回転速度変動に基づいて電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器と、を有することを特徴としている。
また、本発明による方法は、基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置におけるターンテーブルの回転速度変動を算出する方法であって、ターンテーブルの回転角度位置を示す目盛りが形成されたスケールと、上記ターンテーブルの回転中心を中心とする円周上に所定相対角度で配置された少なくとも3つの読み取りヘッドにより、上記目盛りを読み取って上記所定相対角度の各々の読取信号を生成する読取信号生成ステップと、上記読取信号の1を基準読取信号とし、上記少なくとも3つの所定相対角度の読取信号のうち上記基準読取信号以外の読取信号と上記基準読取信号との位相差を検出する位相差検出ステップと、上記位相差に基づいて、上記目盛りの角度位置誤差であるスケール誤差を算出するスケール誤差算出ステップと、上記スケール誤差及び上記読取信号に基づいてターンテーブルの回転速度変動を算出する回転速度変動算出ステップと、を有することを特徴としている。
図1は、本発明の実施例である電子ビーム記録装置の構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、同期回転速度変動を検出し、当該検出結果に基づいて電子ビーム(EB)の照射位置を調整する構成について模式的に示す図である。 図3は、エンコーダスケール及び読み取りヘッド(ENC-1〜ENC-4)の配置を模式的に示す上面図である。 図4は、相対角位置誤差検出部及びスケール誤差演算部の構成を示すブロック図である。 図5は、回転速度変動演算器の構成及び動作を説明するための図である。 図6は、露光ビームのブランキング制御によって露光ビームの照射位置補正をなす場合を示す図である。 図7は、露光時においてリアルタイムでスケール誤差データεc(θ)を更新しつつ、露光ビームの照射位置補正をなす場合を示すブロック図である。 図8は、読み取りヘッド数と検出不能フーリエ次数の関係を示すである。 図9は、スケール誤差データ取得する場合の手順を示すフローチャートである。 図10は、スケール誤差を事前に測定、格納しておき、回転速度変動を補正する方法の手順を示すフローチャートである。 図11は、リアルタイムでスケール誤差を算出しつつ、回転速度変動を補正する方法の手順を示すフローチャートである。 図12は、パターン磁気記録ディスクの構成を模式的に示す図である。 図13は、本発明による電子ビーム記録装置により製造したインプリントモールドを用いてパターン記録媒体を製造する工程を示す図である。
符号の説明
10 ビーム記録装置
15 基板
16 ターンテーブル
17 スピンドルモータ
18 送りステージ
25 ビーム偏向電極
30 コントローラ
31 ブランキング制御部
33 ビーム偏向部
37 送り制御部
40 回転制御部
41 ロータリエンコーダ(R−ENC)
41A−41D 読み取りヘッド
41R スケール刻み
41S エンコーダスケール
43 位相差(相対角位置誤差)検出部
43A−43C 位相差検出器
45 回転速度変動演算器
45A スケール誤差演算部
46 基準回転信号発生器
51 メモリ
53 減算器
60 パターン磁気記録ディスク
62 データトラック部
63 磁性体ドット
70 インプリントモールド
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に示す実施例において、等価な構成要素には同一の参照符を付している。
図1は、本発明の実施例である電子ビーム記録装置10の構成を模式的に示すブロック図である。電子ビーム記録装置10は、電子ビームを用い、ハードディスク製造用の原盤を作成するディスクマスタリング装置である。
[電子ビーム記録装置の構成及び動作]
電子ビーム記録装置10は、真空チャンバ11、及び真空チャンバ11内に配された基板15を載置及び回転、並進駆動する駆動装置、及び真空チャンバ11に取り付けられた電子ビームカラム20、及び基板の駆動制御及び電子ビーム制御等をなす種々の回路、制御系が設けられている。
より詳細には、ディスク原盤用の基板15は、その表面にレジストが塗布され、ターンテーブル16上に載置されている。ターンテーブル16は、基板15を回転駆動する回転駆動装置であるスピンドルモータ17によってディスク基板主面の垂直軸に関して回転駆動される。また、スピンドルモータ17は送りステージ(以下、Xステージともいう。)18上に設けられている。Xステージ18は、移送(並進駆動)装置である送りモータ19に結合され、スピンドルモータ17及びターンテーブル16を基板15の主面と平行な面内の所定方向(x方向)に移動することができるようになっている。従って、Xステージ18、スピンドルモータ17及びターンテーブル16によってXθステージが構成されている。
Xステージ18は送りモータ19によって駆動され、その駆動量であるXステージ18の送り量は送り制御部37によって制御される。なお、送り制御部37は電子ビーム記録装置10全体の制御をなすコントローラ30の制御の下で動作する。
ターンテーブル16は誘電体、例えば、セラミックからなり、基板15を保持する静電チャッキング機構(図示しない)などのチャッキング機構を有している。かかるチャッキング機構によって、ターンテーブル16上に載置された基板15はターンテーブル16に確実に固定されている。
Xステージ18上には、レーザ干渉計35からの測定用レーザ光を反射する反射鏡35Aが配されている。
真空チャンバ11は、エアーダンパなどの防振台(図示しない)を介して設置され、外部からの振動の伝達が抑制されている。また、真空チャンバ11は、真空ポンプ(図示しない)が接続されており、これによってチャンバ内を排気することによって真空チャンバ11の内部が所定圧力の真空雰囲気となるように設定されている。
電子ビームカラム20内には、電子ビームを射出する電子銃(エミッタ)21、収束レンズ22、ブランキング電極23、アパーチャ24、ビーム偏向電極25、フォーカスレンズ27、対物レンズ28がこの順で配置されている。
電子銃21は、加速高圧電源(図示しない)から供給される高電圧が印加される陰極(図示しない)により、例えば、数10KeVに加速された電子ビーム(EB)を射出する。収束レンズ22は、射出された電子ビームを収束する。ブランキング電極23は、ブランキング制御部31からの変調信号に基づいて電子ビームのオン/オフ切換(ON/OFF)を行う。すなわち、ブランキング電極23間に電圧を印加して通過する電子ビームを大きく偏向させることにより、電子ビームがアパーチャ24を通過するのを阻止し、電子ビームをオフ状態とすることができる。
ビーム偏向電極25は、ビーム偏向部33からの制御信号に基づいて電子ビームを高速で偏向制御することができる。かかる偏向制御により、基板15に対する電子ビームスポットの位置制御を行う。フォーカスレンズ28は、フォーカス制御部34からの駆動信号に基づいて駆動され、電子ビームのフォーカス制御が行われる。
また、真空チャンバ11には、基板15の表面の高さを検出するための高さ検出部36が設けられている。光検出器36Bは、例えば、ポジションセンサやCCD(Charge Coupled Device)などを含み、光源36Aから射出され、基板15の表面で反射された光ビームを受光し、その受光信号を高さ検出部36に供給する。高さ検出部36は、受光信号に基づいて基板15の表面の高さを検出し、検出信号を生成する。基板15の表面の高さを表す検出信号は、フォーカス制御部34に供給され、フォーカス制御部34は当該検出信号に基づいて電子ビームのフォーカス制御を行う。
レーザ干渉計35は、レーザ干渉計35内の光源から照射されるレーザ光を用いてXステージ18の変位を測長し、その測長データ、すなわちXステージ18の送り(X方向)位置データをステージ駆動部37に送る。
スピンドルモータ17は、回転制御部40によって制御される。スピンドルモータ17にはロータリエンコーダ(R−ENC)41が設けられており、スピンドルモータ17によってターンテーブル16(基板15)が回転される際に、回転信号を生成する。当該回転信号は、基板15の基準回転位置を表す原点信号及び基準回転位置からの所定回転角ごとのパルス信号(ロータリエンコーダ信号)を含んでいる。当該回転信号は、回転制御部40に供給される。
送り制御部37は、Xステージ18からの送り位置データに基づいて、電子ビームスポットの基板上の位置を表す位置データを生成し、コントローラ30に供給する。
コントローラ30には、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディア等の用いられるトラックパターン・データや記録(露光)すべきデータ(記録データ)RDが供給される。
コントローラ30は、ブランキング制御部31、ビーム偏向部33及びフォーカス制御部34にそれぞれブランキング制御信号CB、偏向制御信号CD及びフォーカス制御信号CFを送出し、当該記録データRDに基づいてデータ記録(露光又は描画)制御を行う。すなわち、記録データRDに基づいて基板15上のレジストに電子ビーム(EB)が照射され、電子ビームの照射によって露光された箇所にのみ潜像が形成されて記録(露光)がなされる。
かかる記録制御は、上記した送り位置データ及び回転位置データに基づいて行われる。なお、ブランキング制御部31、ビーム偏向部33、フォーカス制御部34、送り制御部37に関して主たる信号線について示したが、これら各構成部はコントローラ30に双方的に接続され、必要な信号を送受信し得るように構成されている。
[回転速度変動の検出及び補正装置]
次に、かかる電子ビーム記録装置10において、同期回転むら(同期回転速度変動)を含む真の回転むら(回転速度変動)を検出し、当該検出された回転速度変動に基づいてビーム照射位置を調整する構成及び動作について、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、回転速度変動を検出し、当該検出結果に基づいて電子ビーム(EB)の照射位置を調整する構成について模式的に示す図である。
ターンテーブル16はその主面(xy平面)上に基板15(図示しない)を載置し、図2に示すように、スピンドルモータ17によってその中心軸(z方向:回転中心軸RAとして示す)のまわりに回転される。スピンドルモータ17の回転シャフト17Aには、基準スケールとして、ディスク状のスケール(以下、エンコーダスケールという)41Sが取り付けられている。エンコーダスケール41Sの回転軸はスピンドルモータ17の回転中心軸RAと一致するように取り付けられている。
エンコーダスケール41Sには少なくとも3つの読み取りヘッドが設けられている。例えば、図2に示す場合では、4つの読み取りヘッド41A,41B,41C,41Dが設けられている。
図3は、エンコーダスケール41S及び読み取りヘッド41A(ENC-1),41B(ENC-2),41C(ENC-3),41D(ENC-4)の配置を模式的に示す上面図である。読み取りヘッド41A(ENC-1)を基準(角度位置0°)にすると、読み取りヘッド41B(ENC-2),41C(ENC-3),41D(ENC-4)はそれぞれ180°,90°,45°の角度位置に配されている。
なお、当該少なくとも3つの読み取りヘッドは、各ヘッドの相対角度が
Figure 2007111261
であるように配置することができる。
エンコーダスケール41Sには、刻み(目盛り)が所定間隔で形成されたスリット状のスケール刻み(スケール目盛り)41Rが形成されている。つまり、スケール刻み41Rには、エンコーダスケール41Sの回転中心を中心とする円周(角度)を等分する刻み(目盛り)が形成されている。読み取りヘッド41A,41B,41C,41Dの各々は当該スケール刻み41Rの刻み(パターン)を検出し、形成された刻みの周期に応じた読み取り信号SA,SB,SC,SDを位相差検出部(以下、相対角位置誤差検出部ともいう。)43に供給する。つまり、エンコーダスケール41S及び読み取りヘッド41A〜41Dはロータリエンコーダ(R−ENC)41として機能する。
なお、読み取りヘッド41A〜41Dはスケール刻み41Rの刻みを光学的に検出する光学的読み取りヘッドとして構成されているが、かかる検出方法に限らない。例えば、スケール刻み41Rを磁性体で構成し、エンコーダスケール41Sの回転中心を中心とする円周を等分する磁化パターンを形成するようにしてもよい。この場合、読み取りヘッド41A〜41Dは磁気読み取りヘッドとして構成すればよい。
回転制御部40には、相対角位置誤差検出部43、スケール誤差演算部45A、回転速度変動演算器45などが設けられている。後に詳述するように、相対角位置誤差検出部43は、読み取りヘッド41A〜41Dからの読み取り信号SA,SB,SC,SDのうちの1つを基準とし、当該基準読み取り信号と他の読み取りヘッドからの読み取り信号間の位相差を検出し、当該検出された位相差(相対角位置誤差)δ1,δ2,δ3をスケール誤差演算部45Aに供給する。また、スケール誤差演算部45Aは、当該位相差(相対角位置誤差)δ1,δ2,δ3に基づいてスケール誤差εc(θ)を算出し、メモリに格納する。回転速度変動演算器45は、格納されたスケール誤差εc(θ)データ及び回転時(露光時)における現在回転角度誤差データPV(θ)に基づいて回転速度変動データVD(θ)を算出し、コントローラ30に供給する。
なお、ターンテーブル16を回転させるスピンドルモータ17は、モータ制御回路47によってその回転が制御される。モータ制御回路47は、基準回転信号発生器46からの基準回転信号RR及びロータリエンコーダ41からの、例えば読み取りヘッド41A〜41Dのうちの1つからの読み取り信号に基づいて動作する。また、基準回転信号発生器46からの基準回転信号は回転速度変動演算器45に供給される。
なお、基準回転信号発生器46、モータ制御回路47は、例えば回転制御部40内に設けられていてもよい。
次に、図面を参照して、相対角位置誤差検出部43、回転速度変動演算器45によるスケール誤差推定値の算出について詳細に説明する。
図4は、相対角位置誤差検出部43及びスケール誤差演算部45Aの構成を示すブロック図である。相対角位置誤差検出部43及びスケール誤差演算部45Aにおいては、ロータリエンコーダ41のスケール誤差を校正する方法として、例えば、マルチ再生ヘッド法(又は、マルチヘッド法)の原理に基づいた演算を用いている。なお、当該マルチ再生ヘッド法の原理については、例えば、非特許文献「角度検出器の精密自動校正システムの開発」(益田、梶谷、精密工学会誌(52/10/1986)、第1732-1738頁)などに詳しく述べられている。
エンコーダスケール41Sの角位置誤差ε(θ)は次式のようなフーリエ級数で表すことができる。
Figure 2007111261
ここで、θは角度位置(0〜2π)、nは正の整数、Enおよびαnはn次成分の振幅および位相角である。一方、相対角度φだけ離れた2つのヘッドの出力信号間の位相差、すなわち、相対角位置誤差δ(θ,φ) には次式の関係がある。
Figure 2007111261
上式に式(1)を代入すると次式を得るので、相対角位置誤差δに含まれるフーリエ成分は相対角度φによって変化することが分かる。
Figure 2007111261
ここで、再生ヘッドを次式(4)で示す相対角度φkに配置し、式(5)で定義されるTk(θ)を計算する。
Figure 2007111261
Figure 2007111261
式(5)は式(3)を代入すると次式のように表され、Tkはεが有するフーリエ成分のうち、n=(2m-1)・2(k-1)次成分を検出したものであることが分かる。
Figure 2007111261
この原理に基づいて、あらかじめに対応するφkの位置に読み取りヘッドを配置し、一度に各kに対するδを測定して、Tkを求める。そして次式(7)によってスケール誤差の推定値εcを求める方法がマルチ再生ヘッド法と呼ばれている。
Figure 2007111261
なお、式(7)で求まるスケール誤差の推定値εcには、n'=m・2K次成分は含まれない。つまり、K+1個のヘッドを相対角度φkの位置に配置した場合、m・2K次成分の誤差は検出できない。
読み取りヘッド数と検出不能フーリエ次数の関係を図8に示す。この図から分かるように、ヘッド数が多いほど検出不能フーリエ成分は少なくなり、スケール誤差の推定値は真値に近づくことになる。しかし、その分、最小ヘッド間角度φkは小さくなり、ヘッドの配置は難しくなる。従って、ヘッド数は、誤差を小さくするために、配置可能な最大のヘッド数にするのが望ましい。
上記の演算処理は、具体的には、図4に示すような相対角位置誤差検出部43及び回転速度変動演算器45による信号処理によって実現できる。図9は、かかるスケール誤差データ取得する場合の手順を示すフローチャートである。
まず、読み取りヘッド41A(ENC-1:相対角度φk=0°)からの読み取り信号(エンコーダ信号)SAが取り込まれ、相対角位置誤差検出部(位相差検出部)43の位相差検出器43A,43B,43Cに共通して供給される(ステップS11)。同様に、位相差検出器43A,43B,43Cにはさらに読み取りヘッド41B〜41D(ENC-2〜ENC-4:相対角度φk=180°, 90°, 45°)からの読み取り信号SB,SC,SDが供給される(ステップS11)。読み取りヘッド41A(ENC-1:φk=0°)からの読み取り信号SAを基準として、それぞれ位相差である相対角位置誤差δ1=δ(θ,π),δ2=δ(θ,π/2),δ3=δ(θ,π/4)が検出される(ステップS12)。当該検出された相対角位置誤差は回転速度変動演算器45のスケール誤差演算部45Aに供給され、上記した式(7)に基づいてスケール誤差εc(θ)が算出される(ステップS13)。算出されたスケール誤差εc(θ)は回転速度変動演算器45内に設けられたメモリ(RAM)51に格納される(ステップS14)。
次に、上記したスケール校正法により求めたスケール誤差εc(θ)を用い、回転速度変動を算出して回転速度変動を補正する方法について説明する。
図5は回転速度変動演算器45の構成及び動作を説明するための図である。また、図10は、スケール誤差を事前に測定、格納しておき、回転速度変動を補正する方法の手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、スケール校正法により求めた回転角度(θ)に対するスケール誤差εc(θ)は、スケール誤差データ又はスケール誤差波形として、あらかじめメモリ(RAM)51に格納されている。そして、当該格納されていたスケール誤差データ(スケール誤差波形)εc(θ)は基準回転信号発生器46からの基準回転信号に基づいて出力されるように構成されている。また、基準回転信号RRは位相差検出部43にも供給される。
また、位相差検出部43において、ロータリエンコーダ読み取りヘッド(ENC-1〜ENC-4)41A〜41Dのうち何れか1台(ENC-n)の出力信号(例えば、エンコーダ信号SA)と基準回転信号RRとが取り込まれ(ステップS21)、位相比較がなされて現在回転時における回転角度誤差(現在回転角度誤差)PV(θ)が生成(測定)される(ステップS22)。なお、基準回転信号RRとの位相比較がなされる当該何れか1の読み取り信号としては、位相差(相対角位置誤差)δ1,δ2,δ3を検出する際に基準とした読み取りヘッド41A(ENC-1:φk=0°)の読み取り信号SAを用いるのが、現在回転角度誤差PV(θ)の計算処理の簡便さ及び精度の点で好ましい。
ここで、この現在回転角度誤差PV(θ)にはスケール誤差が含まれている。現在回転角度誤差PV(θ)は基準回転信号に基づいて出力され、回転速度変動演算器45内に設けられた減算器53に供給される。
減算器53において、メモリ(RAM)51に格納されていた現在角度のスケール誤差データ(スケール誤差波形)εc(θ)が読み出され(ステップS23)、対応する角度位置(θ)における現在回転角度誤差データ(現在回転角度誤差波形)PV(θ)から減算されて現在回転むら(回転速度変動)VD(θ)が求まる(ステップS24)。なお、DSP(Digital Signal Processor)などの高速処理手段によって上記した減算等の演算が実行される。これによってリアルタイムで高速に回転速度変動データVD(θ)を得ることができる。
このように求められた回転速度変動データVD(θ)は、コントローラ30に供給される。図2に示すように、コントローラ30は回転速度変動データVDに基づいてビーム偏向部33を制御し(制御信号CD)、電子ビーム(EB)の照射位置をリアルタイムで調整(補正)する(ステップS25)。かかる補正制御を続行する場合にはステップS21に戻り、上記した手順を繰り返す(ステップS26)。
すなわち、露光ビーム(電子ビーム)の照射位置を回転速度変動信号に応じて変位させることで記録位置補正を行う。これにより、スピンドルモータ17の回転角度誤差による影響を受けず、真の回転むらを極めて高精度に補正し、絶対記録位置精度の良好な露光を行うことができる。
なお、上記した実施例では、回転速度変動データに応じて、露光ビーム照射位置を接線方向に調整して(すなわち、実際に変位させて)補正する場合について説明した。しかしながら、他の方法によって露光ビーム照射位置を補正してもよい。例えば、図6に示すように、コントローラ30が、回転速度変動データVD(θ)に基づいてブランキング制御部31を制御し、露光ビームのブランキング(ON/OFF)のタイミングを調整することによって露光ビームの照射位置を補正してもよい。
また、上記した実施例では、あらかじめ取得し、メモリ(RAM)51に格納されていたスケール誤差データεc(θ)を用い、回転速度変動データVDを得て露光ビームの照射位置を調整する場合を例に説明した。しかしながら、リアルタイム(実時間)でスケール誤差を算出し、リアルタイム(実時間)で照射位置を調整してもよい。つまり、基板へ電子ビームを照射する記録時(露光時)におけるスケール誤差εc(θ)を算出し、そのスケール誤差εc(θ)を用いて回転速度変動VD(θ)をリアルタイム(実時間)で算出して電子ビームの照射位置を調整するようにしてもよい。
図11は、リアルタイムでスケール誤差を算出しつつ、回転速度変動を補正する方法の手順を示すフローチャートである。まず、ロータリエンコーダ読み取りヘッド(ENC-1〜ENC-4)41A〜41Dからエンコーダ信号SA,SB,SC,SDを取り込む(ステップS31)。また、基準回転信号発生器46から基準回転信号RRが取り込まれ(ステップS32)、スケール誤差εc(θ)が算出される(ステップS33)。
現在回転角度誤差データPV(θ)からスケール誤差εc(θ)が減算されて現在回転むらVD(θ)が算出される(ステップS34)。算出された現在回転むらVD(θ)に基づいてビーム偏向がなされ、電子ビーム照射位置のリアルタイム補正がなされる(ステップS35)。かかる補正制御を続行する場合にはステップS31に戻り、上記した手順を繰り返す(ステップS36)。
さらに、リアルタイム(実時間)でスケール誤差を算出しつつ、スケール誤差データεc(θ)を更新するようにしてもよい。
すなわち、例えば、図7に示すように、スケール誤差演算部45Aは、露光時においてリアルタイムでスケール誤差データεc(θ)を算出する。すなわち、スケール誤差演算部45Aは、露光時における位相差検出部43からの位相差(相対角位置誤差)δ1〜δnに基づいてスケール誤差データεc(θ)を算出し、平均化処理部54に供給する。平均化処理部54は、スケール誤差データεc(θ)を逐次更新する。例えば、複数回転分のスケール誤差データεc(θ)の移動平均演算を行い、当該移動平均スケール誤差データにより、メモリ(RAM)51に格納されるスケール誤差データεc(θ)適宜更新する。例えば、平均化処理部54は、1回転ごとに格納スケール誤差データεc(θ)を更新するように制御する。
回転速度変動演算器45は、図5に示したように、露光時においてリアルタイムで当該更新された平均スケール誤差データεc(θ)を用いて回転速度変動データVD(θ)を算出し、コントローラ30に供給する。
このようにリアルタイムでスケール誤差データεc(θ)を更新するように構成すること
で、エンコーダスケールの熱膨張などによって測定半径位置が変化し、測定されるスケール誤差波形が変わっても回転むらの演算結果に誤差を生じないため、長時間の露光にも対応することができる。なお、スケール誤差の変化は、通常、熱的変化によるものなどの極めてゆっくりとした変化であるため、スケール誤差データの更新は必ずしも1回転ごとに行なう必要はなく、複数回転ごとの更新でもよい。
また、上記した実施例においては、4台の読み取りヘッドを用いた場合を例に説明した。図7においては、(n+1)台の読み取りヘッド(ENC-0, ENC-1〜ENC-n)を用い、位相差(相対角位置誤差)δ1〜δnに基づいてスケール誤差データεc(θ)を算出する場合を示している。読み取りヘッドの数が多いほど推定値(スケール誤差)εcは真値に近づくことになる。従って、配置可能な最大のヘッド数にするのが望ましい。
また、本発明は、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディアのような高密度ハードディスクを製造する場合にも適用することができる。ハードディスクにおいては、光ディスクの場合に比べてディスクの回転速度が高いため、原盤露光時の同期回転むらによって生じた露光パターンの角度位置誤差に,記録再生系のPLL制御で追従することが困難になると考えられている。このような場合,特にパターンドメディアの場合には,記録再生ヘッドが正しい位置で記録再生できず,記録再生エラーの原因となる。しかし,本発明により回転むらを補正して製造した角度位置精度の良好なディスクメディアを用いれば,エラー率を低い高密度ハードディスク装置の製造が可能となる。
以下に、本発明によるビーム記録装置を用いて製造される高密度磁気記録媒体について、ディスク形状のパターンドメディアを例に説明する。
図12に示すように、パターンドメディアと称されるパターン磁気記録ディスク60は、サーボパターン部61と、パターン化されたデータトラック部62を有している。なお、図12においてはデータトラック部62のドットパターンは磁気記録ディスク60の内周部及び外周部にしか描かれていないが、模式的に示してあるに過ぎず、磁気記録ディスク60の有効径全体に渡って形成されている。また、サーボパターン部61もその一部について示してあるに過ぎず、図に示された以外に形成されていてもよい。
さらに、図12にはデータトラック部62の一部62Aを拡大して示している。データトラック部62には、同心円状に磁性体ドット63が並んだ磁性体ドット列が形成されている。サーボパターン部61には、アドレス情報やトラック検出情報を示す矩形のパターンや、クロックタイミングを抽出するためのトラックを横切る方向に延びたライン状のパターン、等が形成されている。そして、スイングアームヘッド64によってデータの書き込み及び読み出しが行われる。
なお、ここでは、サーボパターン部61は、現行のハードディスク媒体と同様な形態として示しているが、パターンドメディア用に最適化された新たなフォーマットのサーボパターン部を採用して、現行のハードディスク媒体とは異なるパターン形状、配置等の形態を有していてもよい。
かかるパターン磁気記録ディスク60等のパターン記録媒体は、上記した電子ビーム記録装置を用いた描画、露光により形成されたレジストマスクを用い、直接記録材料をエッチングして作製することも可能である。しかしながら、製造効率が高くないため、量産工程としてインプリント方式による製造方法を用いることが好ましい。
以下に、上記した電子ビーム記録装置により製造した原盤(マスタ、又はモールドとも称される。)をインプリント転写型(以下、インプリントモールドという。)70として用いてパターン記録媒体を製造する方法について図13を参照して説明する。上記した電子ビーム記録装置により回転むらを補正することにより、パターン形状の角度位置精度の良好な原盤(マスタ、又はモールド)を製造することができる。
なお、かかるインプリントモールド及びパターン記録媒体は、密度が500Gbpsi(Gbit/inch2)以上、特に、1〜10Tbpsi程度の非常に高い面記録密度に相当する超微細パターンにおいて効果的である。具体的には、約25nm(ナノメートル)のピット間隔のパターンのインプリントモールドを用いることで、そのインプリントモールドから記録密度がおよそ1Tbpsiの高密度パターン記録媒体を作製することが可能になる。
図13に示すように、Siウエハや強化ガラスなどの材料からなる記録媒体用ベース基板71上に記録層72、メタルマスク層73及び転写材料層74が形成されている。記録層72は、スパッタリング等により磁性材料層を堆積して形成される。垂直磁気記録媒体の場合は、軟磁性材料層、中間層及び強磁性記録層がこの順で積層された積層構造を有している。
記録層(磁性材料層)72上には、スパッタリング等によりTa,Ti等のメタルマスク層73が形成される。メタルマスク層73上には、例えば、熱可塑性樹脂のレジストが転写材料層74として、スピンコート法等により形成される。インプリントモールド70は、凹凸の転写面が転写材料層74に向き合うようにインプリント装置(図示しない)にセットされる(図13、工程1)。
次に、必要に応じて転写材料層74が流動性を有するまで加熱した後、インプリントモールド70を転写材料層74に押厚する(工程2)。
次に、インプリントモールド70を転写材料層74から剥がすことで、インプリントモールド70の凹凸パターンが転写材料層74に転写される(工程3)。
転写材料層74の凹部の不要な転写材料をアッシング等で除去し、残った転写材料をマスクとしてメタルマスク層73をパターニングする。そして、当該パターニングされたメタルマスク層73をマスクとして記録層(磁性材料層)72を、例えばドライエッチングでパターニングする(工程4)。
当該パターニングにより形成された記録層(磁性材料層)72の凹部(ピット)に非磁性材料75を埋め込み、平坦化する。これにより記録材料(磁性材料)が非記録材料によって分離された構造が形成される(工程5)。なお、保護膜76などを表面に形成してパターン記録媒体が完成される。
以上、詳細に説明したように、本発明による電子ビーム記録装置を用いて原盤を作成することにより、高精度なディスクリートトラックメディアやパターンドメディアのような高密度磁気記録媒体を製造することができる。
上記した実施例は適宜組み合わせて適用することができる。また、上記した実施例において示した数値等は例示に過ぎない。

Claims (19)

  1. 基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置であって、
    前記ターンテーブルの回転角度位置を示す目盛りが形成されたスケールと、
    前記ターンテーブルの回転中心を中心とする円周上に所定相対角度で配され、各々が前記目盛りを読み取って読取信号を生成する少なくとも3つの読み取りヘッドと、
    前記読取信号の1を基準読取信号とし、前記少なくとも3つの読み取りヘッドの読取信号のうち前記基準読取信号以外の読取信号と前記基準読取信号との位相差を検出する位相差検出器と、
    前記位相差に基づいて、前記目盛りの角度位置誤差であるスケール誤差を算出するスケール誤差算出部と、
    前記スケール誤差及び前記読取信号に基づいて前記ターンテーブルの回転速度変動を算出する回転速度変動算出部と、
    前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器と、を有することを特徴とする電子ビーム記録装置。
  2. 前記スケール誤差を格納するメモリを有し、前記回転速度変動算出部は当該格納されたスケール誤差に基づいて前記回転速度変動を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  3. 前記読み取りヘッドの配置及び前記スケール誤差算出部における前記スケール誤差の算出はマルチ再生ヘッド法に基づいてなされていることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  4. 前記回転速度変動算出部は、前記基板への電子ビーム記録に先立って算出された既算出スケール誤差に基づいて前記回転速度変動を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  5. 前記スケール誤差算出部は、前記基板への電子ビーム記録時におけるスケール誤差を実時間で算出し、前記回転速度変動算出部は当該算出されたスケール誤差に基づいて回転速度変動を実時間で算出することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム記録装置。
  6. 前記ターンテーブルを複数回回転させて前記スケール誤差を平均化する平均化処理部を有し、前記回転速度変動算出部は当該平均化されたスケール誤差に基づいて前記回転速度変動を算出することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1に記載の電子ビーム記録装置。
  7. 前記スケール誤差を更新するスケール誤差更新部をさらに有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1に記載の電子ビーム記録装置。
  8. 前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器は、前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームを接線方向に偏向してビームの照射位置を調整することを特徴とする電子ビーム記録装置。
  9. 前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームの照射位置を調整するビーム照射位置調整器は、前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームのブランキングのタイミングを調整することによってビームの照射位置を調整することを特徴とする電子ビーム記録装置。
  10. 基板を載置したターンテーブルを回転させつつ基板に向けて電子ビームを照射する電子ビーム記録装置における前記ターンテーブルの回転速度変動を算出する方法であって、
    前記ターンテーブルの回転角度位置を示す目盛りが形成されたスケールと、前記ターンテーブルの回転中心を中心とする円周上に所定相対角度で配置された少なくとも3つの読取ヘッドにより、前記目盛りを読み取って前記所定相対角度の各々の読取信号を生成する読取信号生成ステップと、
    前記読取信号の1を基準読取信号とし、前記少なくとも3つの所定相対角度の読取信号のうち前記基準読取信号以外の読取信号と前記基準読取信号との位相差を検出する位相差検出ステップと、
    前記位相差に基づいて、前記目盛りの角度位置誤差であるスケール誤差を算出するスケール誤差算出ステップと、
    前記スケール誤差及び前記読取信号に基づいて前記ターンテーブルの回転速度変動を算出する回転速度変動算出ステップと、を有することを特徴とする方法。
  11. 前記スケール誤差を格納するステップを有し、前記回転速度変動算出ステップは当該格納されたスケール誤差に基づいて回転速度変動を算出することを特徴とする請求項10に記載の電子ビーム記録装置。
  12. 前記少なくとも3つの所定相対角度及び前記スケール誤差算出ステップにおける前記スケール誤差の算出はマルチ再生ヘッド法に基づいてなされることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記回転速度変動算出ステップは、前記基板への電子ビーム記録に先立って算出された既算出スケール誤差に基づいて前記回転速度変動を算出することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 前記スケール誤差算出ステップは、前記基板への電子ビーム記録時におけるスケール誤差を実時間で算出し、前記回転速度変動算出ステップは、当該算出されたスケール誤差に基づいて回転速度変動を実時間で算出することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  15. 前記ターンテーブルを複数回回転させて前記スケール誤差を平均化する平均化処理ステップを有し、前記回転速度変動算出ステップは当該平均化されたスケール誤差に基づいて前記回転速度変動を算出することを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1に記載の方法。
  16. 前記スケール誤差を更新するスケール誤差更新ステップをさらに有することを特徴とする請求項10ないし15のいずれか1に記載の方法。
  17. 請求項10ないし16のいずれか1に記載の方法を用いた電子ビームの照射位置調整方法であって、
    前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームの照射位置を調整する照射位置調整ステップを有することを特徴とする方法。
  18. 前記照射位置調整ステップは、前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームを接線方向に偏向してビームの照射位置を調整することを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記照射位置調整ステップは、前記回転速度変動に基づいて前記電子ビームのブランキングのタイミングを調整することによってビームの照射位置を調整することを特徴とする請求項17に記載の方法。
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