JP2011159644A - 電子ビーム描画方法、電子ビーム描画装置、モールドの製造方法および磁気ディスク媒体の製造方法 - Google Patents

電子ビーム描画方法、電子ビーム描画装置、モールドの製造方法および磁気ディスク媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サーボエリアおよびデータエリアの微細パターンの描画が基板全面で所定形状に、高精細・高精度に実行でき、一定ドーズ量で正確に描画可能とする。
【解決手段】レジストが塗布された基板上に、電子ビームEBの照射をブランキング手段24に対するオン・オフ信号によって制御し、ビーム偏向動作を偏向手段22に対する偏向信号の出力によって制御し、サーボエリア12よびデータエリア15のパターンを走査して基板の複数周回で描画する際に、特定の1周回でサーボエリアのパターン形状を塗りつぶすように2方向に走査して描画するとともに、データエリアのパターン形状を1回の照射で連続線状または破線状に描画し、他の周回でサーボエリアのパターン形状を同様の走査を繰り返して重複描画する一方、データエリアのパターン形状はビーム照射を遮断する。
【選択図】図9C

Description

本発明は、ディスクリートトラックメディアやビットパターンドメディアなどの高密度磁気記録媒体用のインプリントモールドを含む凹凸パターン表面を有するモールドを作製する際に、所望の凹凸パターンに応じた微細パターンを描画するための電子ビーム描画方法および電子ビーム描画装置に関するものである。
また、本発明は、上記電子ビーム描画方法を用いて描画を行う工程を経て作製される、凹凸パターン表面を有するインプリントモールドを含むモールドの製造方法、さらには該モールドを用いて凹凸パターンが転写されてなる磁気ディスク媒体の製造方法に関するものである。
磁気ディスク媒体では、記録密度のさらなる高密度化の要請から、ディスクリートトラックメディア(以下、DTMとも呼ぶ)およびビットパターンドメディア(以下、BPMとも呼ぶ)が注目されている。DTMのハードディスクパターンは、トラッキングを制御するためのサーボエリアに形成されるサーボパターンと、記録領域となるデータエリアに形成されるデータグルーブパターンから構成される。このデータグルーブパターンは、隣接するデータトラックを分離するためにデータトラックに沿って溝状(線状)に形成され、各データトラックに記録されたデータ信号の隣接トラックとの間の磁気的干渉を低減し記録密度を高めるものである。一方、BPMのハードディスクパターンは、トラッキングを制御するためのサーボエリアに形成されるサーボパターンと、記録領域となるデータエリアに形成されるデータビットパターンから構成される。このデータビットパターンは、データトラックに単磁区を構成する磁性体(単磁区微粒子)が物理的に孤立して規則的なドットパターン状に配列されてなり、その微粒子1個に1ビットを記録するものである。
従来、上記サーボパターン等の微細パターンは、磁気ディスク媒体に凹凸パターンによって形成され、高密度の磁気ディスク媒体を製造するためのインプリントモールドの基板などに、所定の微細パターンをパターニングするための電子ビーム描画方法が提案されている。この電子ビーム描画方法は、レジストが塗布された基板を回転させながら、パターン形状に対応した電子ビームの照射によってパターン描画を行うものであり、特にDTMに関して、サーボパターンとデータグルーブパターンを同時に描画する方法として、2通りの描画方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1の電子ビーム描画方法(以下、高速振動スキャン方式と呼ぶ)は、基板1回転で1トラック分のサーボパターンとデータグルーブパターンを描画する方式である。図9Aに示すように、サーボパターンの描画は、サーボエレメント113がトラックの幅方向に延びる矩形であることに対応し、基板を一方向に回転させつつ電子ビームを例えば周方向に高速微小振動させるとともに、半径方向に送る偏向を行いサーボエレメント形状を1つずつ塗りつぶすように走査して描画する。一方、データグルーブパターン116の描画は、このデータグルーブパターンがトラックの周方向に延びる円弧線状であることに対応し、基板を一方向に回転させつつ電子ビームをその半径方向は描画位置に固定し、基板の一方向回転に伴って円弧状に描画するとともに、周方向に偏向(EB偏向)させて走査速度を変え、断続照射によって描き継ぐように所定幅に描画するものである。その際、基板の回転線速度を、サーボエレメント113の高速振動描画に適した値に設定した場合には、その回転線速度ではデータグルーブパターン116を電子ビームの連続固定照射により基板の回転のみに依存して描画すると、サーボパターンとデータグルーブパターンの描画面積比率が異なることに応じて、照射線量が過大でドーズ量オーバーとなり、線幅が所望寸法より大きくなることから、上記のように基板回転と同時に円周方向に電子ビームを偏向走査して最適露光量に調整し、所望の線幅を得るようにしている。
また、特許文献2に記載された電子ビーム記録方法(以下、マルチパス方式と呼ぶ)は、1トラック幅をN分割して描画する方式である。図9Bに示すように、電子ビームの照射をオン・オフ制御して、基板の1周回においてサーボエレメント213およびデータグルーブパターン116の1/N幅の描画を行い、次の周回でビーム照射位置を1分割分だけ半径方向に移動して次の1/N幅の描画を行い、基板のN周回で1トラック分のサーボエレメント213とデータグルーブパターン216を描画するものである。その際、データグルーブパターン216は1トラック幅の1/2程度以下の線幅に形成されることから、1トラック分の描画においてM周回分はデータエリアに電子ビームを照射してデータグルーブパターン216を重ね描きして最適露光量に調整し、残りのN−M周回分は電子ビームの照射を遮断することで所望の線幅のデータグルーブパターンの描画を行うようにしている。
特開2009−122217号公報 特開2005−202988号公報
ところで、ハードディスクなどの磁気ディスク媒体は年々高記録密度化しており、特に前述のDTMおよびBPMのハードディスクパターンにおけるサーボエリアに形成されるサーボパターンとデータエリアに形成されるデータグルーブパターンまたはデータビットパターンによる微細パターンは、高精細・高精度であることが求められ、数10nmレベル以下の寸法加工性と、数nmレベルの線幅ラフネス(以下LWR)の制御、また数nmオーダーの配置精度が必要である。
その中でもデータグルーブパターンまたはデータビットパターンは磁気記録性能に関わり、DTM(BPM)パターンの中で最小加工寸法にあたるだけでなく、数nmオーダーのLWRが求められる。リソグラフィー技術においてこの寸法レベルは、そもそも解像が難しく、低LWRの実現は極めて難しい課題と位置づけされている(参考文献:第30回日本応用磁気学会講演会概要集, 2006, p.336、IEEE Transactions on Magnetics, vol.44, issue11, pp. 3450-3453)。
しかしながら、上記特許文献1の高速振動スキャン方式では、データグルーブパターンまたはデータビットパターンを、複雑な電子ビーム偏向と基板回転の同期走査により描画することが必要なため、その制御精度確保が困難でビーム走査精度が不足することにより、データグルーブパターンの描画ではLWRが悪化し、データビットパターンの描画ではビットサイズバラつきが悪化する問題があった。つまり、データグルーブパターンは描き継ぎにより円弧線状に形成されることで、その描き継ぎの接続部分での精度不足により、半径方向の描画位置ずれ(段差)が発生したり、描画開始および終了位置の時間的ずれが発生してビーム照射量の過不足による線幅変動が生じ、連続円弧線とした場合の形状に凹凸が生じてLWRが低下する要因となっている。また、データビットパターンの描画では、電子ビーム偏向によって相対線速度を高めつつ短時間周期のオン・オフ制御により電子ビームの断続照射を行って描画する際に、均等な間隔での均等な描画時間の精度確保が困難であり、ビーム照射量の変動および照射時間に応じた描画距離の変動に伴ってビットサイズが変化することになる。また、サーボパターン描画においては、特定の基板周回において描画されることにより、その周回での基板回転および電子ビーム照射制御の誤差の影響を大きく受けることになり、各種誤差が大きく重なった場合には、サーボパターンの形成位置の精度(ピッチ精度)が低下することになる。
また、上記特許文献2のマルチパス方式では、基板の周回毎の重ね描きによる電子ビーム潜像がボケてしまい、LWRが悪化する問題があった。つまり、描画装置のステージ回転には、回転軸振れや外部電場・磁場環境変動等により、電子ビーム照射位置が、現実的に数nm変動するが、複数周回でデータグルーブパターンを描画するマルチパス方式では、このビーム照射位置変動の累積により電子ビーム潜像のコントラストが低下し、パターン現像時に不均一性が生じ、その結果、形成したパターン品質としてのLWRが悪化することになる。
このように従来提案されている描画方法は、データグルーブパターンのLWRの確保が困難であり、またデータビットパターンのビットサイズバラつきが大きくなり、実際に描画された微細パターンにおいては、隣接するトラックのデータグルーブパターンがつながったり、1本のデータグルーブパターンが途中で切れたり、データビットパターンのビット間の隙間が不均一となってビット配列が乱れる現象が発生することになり、均一なパターン形成が難しい問題があった。
また、サーボパターンの形成精度は磁気ヘッドの位置決めトラッキング性能に関わり、数nmオーダーの配置精度を求められるが、これも上記先行技術の描画方法では、基板の回転駆動の誤差、ビーム照射のオン・オフ制御におけるタイミング誤差などに起因する、電子ビームの照射位置の誤差(位置ズレ)のため十分な配置精度が確保できず、記録密度に対応したトラッキング性能が維持できない問題があった。
ところで、電子ビーム描画装置の特性として、少なくとも基板の1周回中のビーム照射描画中には、ビーム照射線量(ビーム電流)および基板線速度を微小変動させることは装置機能上困難であり、このビーム照射線量および基板の回転速度を描画中に変更してドーズ量をパターン形状等に応じて調整制御することによって描画精度を確保することはできず、電子ビーム描画の前提条件としては上記のビーム照射線量および基板線速度を一定値に設定して行うものである。また、基板に塗設されているレジストの感度に対し、所定の露光状態となるドーズ量は一定に維持する必要がある。
一方、前述のような特許文献2のように、1トラック幅を分割して1トラック分のパターン描画を複数周回で行う場合の描画精度が低下するのを改善する目的で、特許文献1のように1トラック分のパターン描画を1周回で行い、各周回間の基板回転に伴う描画位置ずれを解消することが考えられている。しかし、この場合に、サーボエリアとデータエリアとでは描画するパターン形状の描画面積比が、サーボエリアで大きくデータエリアで小さくなるように異なり、それぞれの領域における電子ビーム描画のドーズ量を一定にするためには、ビームスポットの走査速度、つまり基板の移動速度とビーム偏向速度との相対線速度を一定に設定しなければならないが、その設定が困難となっている。
例えば、トラックの周方向に狭い幅で延びるデータエリアのデータグルーブパターンまたはデータビットパターンを基板の回転線速度に従った描画速度で所定のドーズ量となるように電子ビームの照射特性が設定された場合に、その電子ビームによってサーボエリアのサーボパターンをその形状を塗りつぶすように電子ビームを走査して描画しようとした場合には、データエリアの描画に適した基板の回転線速度では走査に要する時間が不足しサーボパターンの描画が行えず、基板の回転線速度をそれより低い速度に設定する必要がある。逆に、サーボエリアの描画特性に適合させると、データエリアの描画特性とは適合せず、電子ビームの照射線量が過大でドーズ量オーバーとなって露光滲みによって線幅が大きくなり、トラック幅に対する所定幅の描画が行えない問題がある。
また、1トラックを複数に分割して1周回で1分割分をオン・オフ制御によって描画するようにしたマルチパス方式の場合には、微細化によりトラック数が増大することに伴って1枚のディスクの全面描画に要する時間が多大となる問題があり、描画時間の短縮化が課題となる。
本発明は上記事情に鑑みて、データグルーブパターンは線幅ラフネスをデータビットパターンはビットサイズバラつきを改善してパターンをより均一に形成でき、またサーボパターンはパターン配置をより高精度に描画できるようにした電子ビーム描画方法および電子ビーム描画を行うための電子ビーム描画装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、電子ビーム描画方法により精度よく描画された微細パターンを有するインプリントモールドを含むモールドの製造方法を提供すること、および、そのモールドを用いて凹凸パターンが転写されてなる磁気ディスク媒体の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の電子ビーム描画方法は、レジストが塗布され回転ステージに設置された基板上に、前記回転ステージを回転させつつ電子ビームを、ディスクリートトラックメディアまたはビットパターンドメディアなどのサーボエリアにおけるトラックの幅方向に延びるサーボパターンおよびデータエリアにおけるトラックの周方向に延びるデータグルーブパターンまたはデータビットパターンなどの高密度磁気記録媒体用の微細パターンの描画形状に対応して照射するについて、
前記電子ビームの照射タイミングを、電子ビーム照射を遮断するブランキング手段に対するオン・オフ信号の出力によって制御しつつ、前記電子ビームの偏向動作を、ビーム偏向手段に対する偏向信号の出力によって制御することにより前記微細パターンの形状を描画する電子ビーム描画方法において、
前記基板の少なくとも1周回中におけるビーム照射量および基板線速度を一定に維持し、前記基板全面の微細パターンの1トラック相当分の前記サーボパターンおよび前記データグルーブパターンまたはデータビットパターンを該基板の複数周回で描画するものであり、
特定の1周回においては、前記サーボパターンを前記偏向信号によって電子ビームを該サーボパターンの形状を塗りつぶすように2方向に走査して描画するとともに、前記データグルーブパターンまたはデータビットパターンを1回の照射で連続線状または破線状に描画し、他の周回においては、前記サーボパターンを前記と同様の走査を繰り返して同一形状を重ねて描画する一方、前記データグルーブパターンまたはデータビットパターンは前記ブランキング手段により電子ビーム照射を遮断して描画しないことを特徴とするものである。
上記描画方法において、前記回転ステージの回転速度を、描画位置の半径に反比例して内周トラック描画で速く外周トラック描画で遅くなるように、線速度を一定とする回転制御を行うのが好ましい。
また、上記描画方法において、前記サーボパターンの描画は、一方向に回転している基板に、前記電子ビームを該基板の半径方向または半径方向と直交する方向に微小往復振動させるとともに、その振動方向と直交する方向に偏向してパターン形状を塗りつぶすように走査させて描画するのが好適である。
また、上記描画方法において、前記データグルーブパターンの描画は、一方向に回転している基板に、前記電子ビームを連続照射して描画することが可能である。
また、上記描画方法において、前記データビットパターンの描画は、一方向に回転している基板に、前記電子ビームを断続照射して描画することが可能である。
本発明の電子ビーム描画装置は、上記の電子ビーム描画方法を実現するために、レジストが塗布された基板を回転させる回転ステージと、該回転ステージの回転数を描画位置の半径に応じて基板線速度を一定に維持する駆動制御部と、電子銃から出射された電子ビームの照射を遮断するブランキング手段と、前記電子ビームを回転方向および半径方向に偏向走査させるビーム偏向手段と、描画データ信号に基づき前記ブランキング手段に対するオン・オフ信号および前記ビーム偏向手段に対する偏向信号を出力するフォーマッタとを備えたことを特徴とする。
本発明のモールドの製造方法は、レジストが塗布された基板に、上記の電子ビーム描画方法により所望の微細パターンを描画し、該所望の微細パターンに応じた凹凸パターンを形成する工程を経て製造することを特徴とするものである。ここで、モールドとは、表面に所望の凹凸パターン形状を有する担体であり、その凹凸パターンの形状を磁気ディスク媒体に転写するためのインプリントモールドなどである。
本発明の磁気ディスク媒体の製造方法は、レジストが塗布された基板に、上記の電子ビーム描画方法により所望の微細パターンを描画し、該所望の微細パターンに応じた凹凸パターンを形成する工程を経て作製されたインプリントモールドを用い、該モールドの表面に設けられた前記凹凸パターンに応じた凹凸パターンを転写することを特徴とする。
本発明の電子ビーム描画方法によれば、レジストが塗布され回転ステージに設置された基板上に、回転ステージを回転させつつ電子ビームを、ディスクリートトラックメディアまたはビットパターンドメディアなどのサーボエリアにおけるトラックの幅方向に延びるサーボパターンおよびデータエリアにおけるトラックの周方向に延びるデータグルーブパターンまたはデータビットパターンなどの高密度磁気記録媒体用の微細パターンの描画形状に対応して照射するについて、電子ビームの照射タイミングを、電子ビーム照射を遮断するブランキング手段に対するオン・オフ信号の出力によって制御しつつ、電子ビームの偏向動作を、ビーム偏向手段に対する偏向信号の出力によって制御することにより微細パターンの形状を描画する電子ビーム描画方法において、基板の少なくとも1周回中におけるビーム照射量および基板線速度を一定に維持し、基板全面の微細パターンの1トラック相当分のサーボパターンおよびデータグルーブパターンまたはデータビットパターンを該基板の複数周回で描画するものであり、特定の1周回においては、サーボパターンを前記偏向信号によって電子ビームを該サーボパターンの形状を塗りつぶすように2方向に走査して描画するとともに、データグルーブパターンまたはデータビットパターンを1回の照射で連続線状または破線状に描画し、他の周回においては、前記サーボパターンを前記と同様の走査を繰り返して同一形状を重ねて描画する一方、前記データグルーブパターンまたはデータビットパターンはブランキング手段により電子ビーム照射を遮断して描画しないようにしたことにより、サーボパターンの描画は複数周回にわたる2回以上の重ね描きを行うことで各周回での描画における位置バラつきが相殺され、配置精度が向上して例えばピッチ精度を高める一方、データグルーブパターンまたはデータビットパターンの描画は1周回における1回の照射で連続線状または破線状に描画することで、従来の高速振動スキャン方式(特許文献1)に伴う、描き継ぎによる精度不足によるLWRの悪化やマルチパス方式(特許文献2)に伴う、複数回走査による潜像コントラスト低下によるLWRの悪化を回避し、LWRを最低限に維持でき、高精細なパターン描画が可能となり、基板の全面に設計通りの微細パターンを高精度に描画できる。
つまり、サーボパターンの配置精度悪化要因である、各周回での基板の回転駆動の誤差、ビーム照射のオン・オフ制御におけるタイミング誤差等に起因する電子ビームの照射位置の誤差(位置ズレ)に対し、本発明描画方法においては、サーボパターンは電子ビームを該サーボパターンの形状を塗りつぶすように2方向に走査し、かつ複数周回で重ねあわせて描画することにより、1周回で描画する高速振動スキャン方式(特許文献1)に比べ、複数回の重ね描きにより誤差が平均化され正規の位置に近づくように修正できて配置精度(ピッチ精度)が確保でき、また、1トラック内を分割して複数回転によって描画するマルチパス方式(特許文献2)に比べて、電子ビームの照射位置の誤差(位置ズレ)による外形線の凹凸による描画精度の低下およびビーム照射位置変動の累積によるピッチ精度が改善でき、その配置と形成精度の向上により磁気ヘッドの位置決めトラッキング性能が高まり、記録密度に対応したトラッキング性能が維持できることになる。
また、本発明描画方法において、データグルーブパターンまたはデータビットパターンは1回の照射で連続線状または破線状に描画することにより、このデータグルーブパターンまたはデータビットパターンは複数回の露光による多重露光描画によるものに比べて、また、データグルーブパターンは描き継ぎ描画によるものに比べて、その形状の凹凸が少なくLWRが良好となり、データエリアへのデータ記録特性を良好とすることができる。
とくに、データグルーブパターンの描画ではLWRが向上し、データビットパターンの描画ではビットサイズバラつきが低減する効果が得られる。つまり、照射位置を固定した電子ビームの照射により偏向精度の影響を受けることなく、また基板回転も安定しており、従来のスキャン方式の描き継ぎによる段差、線幅変動がなくなり、また、マルチパス方式の重ね描きによる線幅変動が低減し、LWRを小さな値に精度向上を図ることができる。また、データビットパターンの描画では、基板の回転線速度およびブランキング手段のオン・オフ精度の確保に伴って描画間隔および描画時間が一定に維持できることにより、ビットサイズバラつきが低下し一定のビットサイズに描画形成することができる。したがって、隣接するトラックのデータグルーブパターンがつながったり、1本のデータグルーブパターンが途中で切れたり、データビットパターンのビット間の隙間が不均一となってビット配列が乱れる現象が発生することなく、均一なパターン形成が行える。
その際、回転ステージの回転速度を、描画位置の半径に反比例して内周トラック描画で速く外周トラック描画で遅くなるように、線速度を一定とする回転制御を行うと、内周描画と外周描画とでドーズ量の均等化が図れ、半径位置に応じた制御が簡易に高精度に行うことができる。
また、上記描画方法は、基板を一方向に回転させつつ、電子ビームを該基板の半径方向または半径方向と直交する方向に微小往復振動させるとともに、その振動方向と直交する方向に偏向信号に基づいて偏向してパターン形状を塗りつぶすように走査させて描画する場合に、最適に適用することができる。
また、上記描画方法において、前記データグルーブパターンの描画を、一方向に回転している基板に、前記電子ビームを連続照射して描画するように設定した際には、制御の簡素化が図れる。
一方、本発明の電子ビーム描画装置は、電子ビーム描画方法を実現するために、レジストが塗布された基板を回転させる回転ステージと、該回転ステージの回転数を描画位置の半径に応じて基板線速度を一定に維持する駆動制御部と、電子銃から出射された電子ビームの照射を遮断するブランキング手段と、前記電子ビームを回転方向および半径方向に偏向走査させるビーム偏向手段と、描画データ信号に基づき前記ブランキング手段に対するオン・オフ信号および前記ビーム偏向手段に対する偏向信号を出力するフォーマッタとを備えたことにより、所望の微細パターンを高精度に描画でき、描画効率の向上による描画時間の短縮化を図ることができる。
さらに、本発明のモールドの製造方法によれば、レジストが塗布された基板に、上記の電子ビーム描画方法により所望の微細パターンを描画し、該所望の微細パターンに応じた凹凸パターンを形成する工程を経て製造することにより、表面に高精度の凹凸パターン形状を有する担体が簡易に得られるものである。
また、本発明の磁気ディスク媒体の製造方法によれば、レジストが塗布された基板に、上記の電子ビーム描画方法により所望の微細パターンを描画し、該所望の微細パターンに応じた凹凸パターンを形成する工程を経て製造されたインプリントモールドを用い、該モールドの表面に設けられた前記凹凸パターンに応じた凹凸パターンを転写して作製することにより、このインプリントモールドの場合には、インプリント技術を用いて形状パターニングを行う際に、このモールドを磁気ディスク媒体の形成過程でのマスクとなる樹脂層表面に圧接することにより、媒体表面に一括して形状転写し、特性の優れたディスクリートトラックメディアやビットパターンドメディアなどの磁気ディスク媒体を簡易に作成することができる。
本発明の電子ビーム描画方法により基板に描画する微細パターン例を示す平面図である。 ディスクリートトラックメディアの微細パターンの一部拡大図である。 描画半径位置と基板回転数との関係を示す特性図である。 本発明の電子ビーム描画方法を実施する一実施形態の電子ビーム描画装置の概略構成図である。 ディスクリートトラックメディアの微細パターンを構成するエレメントの基本的描画方式の一例における1周回目の描画を示す拡大模式図(A)およびその描画におけるパターン形状偏向信号等の各種制御信号(B)〜(E)を示す図である。 図5に続く基板の2周回目の描画を示す微細パターンを構成するエレメントの拡大模式図(A)およびその描画におけるパターン形状偏向信号等の各種制御信号(B)〜(E)を示す図である。 ビットパターンドメディアの微細パターンを構成するエレメントの基本的描画方式の他例における1周回目の描画を示す拡大模式図(A)およびその描画におけるパターン形状偏向信号等の各種制御信号(B)〜(E)を示す図である。 電子ビーム描画方法によって描画された微細パターンを備えたインプリントモールドを用いて磁気ディスク媒体に微細パターンを転写形成している過程を示す概略断面図である。 従来の高速振動スキャン方式による描画方法を説明するための描画された微細パターン形状を示す図である。 従来のマルチパス方式による描画方法を説明するための描画された微細パターン形状を示す図である。 本発明の実施例1における電子ビーム描画方法を説明するための描画された微細パターン形状を示す図である。 図9Aの従来の高速振動スキャン方式により描画された比較例1のデータグルーブパターンと、図9Bの従来のマルチパス方式により描画された比較例2のデータグルーブパターンと、図9Cの本発明描画方法により描画された実施例1のデータグルーブパターンのパターン形成性を対比した現像処理後のレジストパターンの電子顕微鏡写真を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の電子ビーム描画方法により基板に描画する微細パターン例を示す全体平面図、図2はディスクリートトラックメディアの微細パターンの一部の拡大図である。
図1および図2に示すように、微細凹凸形状による磁気ディスク媒体用の微細パターン9には、周方向に規則的にサーボエリア12とデータエリア15とが交互に配置されており、サーボエリア12にはサーボパターン14を有する。微細パターン9は、円盤状の基板10(円形基盤)に、外周部10aおよび内周部10bを除く円環状領域に形成される。サーボパターン14は、基板10の同心円状トラックに等間隔で、各セクターに中心部からほぼ放射方向に延びる細幅のサーボエリア12に形成されてなる。一般に、図1に示すように、サーボエリア12は半径方向に延びる円弧状に形成されている。
図2は、ディスクリートトラックメディアの一例のハードディスクパターンの一部拡大図を示している。図示例のサーボパターン14は、同心円状のトラックT1〜T4に、例えば、プリアンブル、アドレス、バースト信号に対応する矩形状の微細なサーボエレメント13が配置される。1つのサーボエレメント13は、1トラック幅で電子ビームの照射径より大きいトラック方向長さを有し、バースト信号の一部のサーボエレメント13は隣接するトラックに跨るように半トラックずれて配置される。
上記のようなサーボエリア12に形成されるサーボパターン14に加え、データエリア15における各データトラックの部分に、隣接する各トラックT1〜T4を溝状に分離するようトラック方向に延びるデータグルーブパターン16が回転方向(周方向)に延びて同心円状に形成される。
また、図7に概略を示すように、ビットパターンドメディアのハードディスクパターンの一例としては、上記データエリア15における各トラックには、破線状のデータビットパターン17(ドットパターン)が回転方向(周方向)に所定間隔で延びて同心円状に形成される。
上記基板10の1回転で、1トラック分のサーボエレメント13が描画されるものであり、隣接するトラックT1〜T4にまたがる半トラックずれたサーボエレメント13は、半分に分割することなく、いずれかのトラックの描画時に半径方向の描画基準(ビーム照射偏向基準)を半トラックずらせて一度に描画する。
上記微細パターン9のサーボエリア12のサーボエレメント13およびデータエリア15のデータグルーブパターン16の描画は、表面にレジスト11が塗布された基板10を、後述の回転ステージ31(図4参照)に設置して回転させつつ、例えば、内周側のトラックより外周側トラックへ順に、またはその反対方向へ、1トラックずつ電子ビームEBでサーボエレメント13およびデータグルーブパターン16を順に走査描画し、レジスト11を照射露光するものである。
図3は、基板10の微細パターン描画における内周トラックと外周トラックの描画での基板回転数Nと半径rとの関係を示し、鎖線で示す基本的特性は、最内周トラック(半径r1)の回転数N1に対し、最外周トラック(半径r2)の回転数N2が半径に反比例して遅くなるように回転制御される。実際には、各トラックごとに回転数Nが変更調整されるのではなく、実線で示すように、電子ビームEBの半径方向の偏向可能範囲等に対応して複数トラック(例えば8トラック)の描画後に、回転ステージ31(図4参照)を半径方向に機械的に移動する際に、これと連係して該回転ステージ31の回転数Nを段階的に変更する制御を行うものである。そして、少なくとも基板10の1周回中においては、その回転数N(回転速度)は変更することなく一定値で定速回転駆動される。
このように基板10の微細パターン9の描画領域における、描画部位の半径方向位置の移動つまりトラック移動に対し、基板10の外周側部位でも内周側部位でも全描画域で同一の線速度となるように、前記回転ステージ31の回転数Nを外周トラック描画時には遅く、内周トラック描画時には速くなるように調整する。これにより、電子ビームEBの描画における均等なドーズ量を得る点、および描画位置精度を確保する点で有利となる。
<電子ビーム描画装置>
後述の本発明の電子ビーム描画方法を実施するための電子ビーム描画装置の一実施形態について説明する。図4は電子ビーム描画装置の構成概略図である。
電子ビーム描画装置100は、基板10に対して電子ビームを照射する電子ビーム照射部20と、基板10を回転および直線移動させる駆動部30と、駆動部30における機械的な駆動制御を行う駆動制御部40と、描画クロックの生成を行うとともに、電子ビーム照射部20および駆動部30の動作タイミング信号を出力するフォーマッタ50と、電子ビーム照射部20における出射電子ビームの電子光学的制御を行う電子光学系制御部60と、描画すべき微細パターン9に関する設計データをフォーマッタ50に送出するデータ送出装置5とを備えている。データ送出装置5と上記駆動制御部40および電子光学系制御部60との間ではデータの送受信が行われる。
電子ビーム照射部20は、鏡筒27内に電子ビームEBを出射する電子銃21、電子ビームEBを半径方向と直交する方向X(以下、回転方向または周方向)および半径方向Yへ偏向させるとともに回転方向Xに一定の振幅で微小往復振動させる偏向手段22,23、電子ビームEBの照射をオン・オフ制御するためのブランキング手段24としてアパーチャ24aおよびブランキング24b(偏向器)を備えている。また、偏向手段22,23の上部に電子ビームEBの絞り調整によりビーム照射線量の変更設定を行うコンデンサレンズ25(電磁レンズ)、偏向手段22,23の下部に電子ビームEBのビーム径を変更設定する対物レンズ26(電磁レンズ)を備えている。
これにより、電子銃21から出射された電子ビームEBは偏向手段22、23、コンデンサレンズ25および対物レンズ26等を経てビーム照射線量およびビーム径が調整されて、レジスト11が塗布されたモールド基板10上に照射・遮蔽され、XY方向に偏向走査される。
上記電子ビーム照射部20および後述の駆動部30は、内部が減圧される真空チャンバーに構成され、この真空チャンバー内に設置されたモールド基板10に対して電子ビームEBを照射してパターン描画を行うように構成されている。
ブランキング手段24における上記アパーチャ24aは、中心部に電子ビームEBが通過する透孔を備え、ブランキング24bはオン・オフ信号の入力に伴って、オフ信号時には電子ビームEBを偏向させることなくアパーチャ24aの透孔を通過させてビーム照射させ、一方、オン信号時には電子ビームEBを偏向させてアパーチャ24aの透孔を通過させることなくアパーチャ24aで遮断して、電子ビームEBの照射を行わないように作動する。
駆動部30は、鏡筒27が上面に配置された筐体43内に基板10を支持する回転ステージ31および該ステージ31の中心軸と一致するように設けられたモータ軸を有するスピンドルモータ32を備えた回転ステージユニット33と、回転ステージユニット33を回転ステージ31の一半径方向に直線移動させるための直線移動手段34とを備えている。直線移動手段34は、回転ステージユニット33の一部に螺合された精密なネジきりが施されたロッド35と、このロッド35を正逆回転駆動させるパルスモータ36とを備えている。また、ステージユニット33には、回転ステージ31の回転角に応じたエンコーダ信号を出力するエンコーダ37が設置されている。エンコーダ37は、スピンドルモータ32のモータ軸に取り付けられる、多数の放射状のスリットが形成された回転板38と、そのスリットを光学的に読み取り、エンコーダ信号を出力する光学素子39とを備えている。
駆動制御部40は、駆動部30のスピンドルモータ32のドライバ41およびパルスモータ36のドライバ42に駆動制御信号を送出し、これらの駆動を制御するものである。
フォーマッタ50は、不変の基準クロックを発生する基準クロック発生部51と、描画クロックを生成する描画クロック生成部52と、描画クロックに基づいて、電子ビーム照射部20の偏向手段22,23のための偏向アンプ28およびブランキング24bのためのブランキングアンプ29、およびスピンドルモータ32のドライバ41に接続されているPLL回路へデータ信号を送出するデータ振分け部54と、エンコーダ37からの信号を受けて、動作タイミング(データ振分けタイミング)を制御するタイミング制御部55を備えている。
描画クロック生成部52は、基板10の半径位置に応じて描画クロックの周波数を変更するための変更部56を備えており、1つのサーボエレメント13およびデータグルーブパターン16を描画する描画クロック数は内外周で同じに設定する。
データ送出装置5は、ハードディスクパターンなどの描画すべき微細パターン9の描画設計データ(描画パターンや描画タイミングを示すデータ)を記憶し、駆動制御部40、フォーマッタ50、電子光学系制御部60に描画設計データ信号を送出するものである。
電子光学系制御部60は、電子ビーム照射部20の電磁レンズによるコンデンサレンズ25および対物レンズ26に制御信号を送出し、これらの電磁レンズの電子光学的特性を制御する。
電子ビーム描画装置100においては、データ送出装置5からフォーマッタ50に描画設計データ信号が入力され、フォーマッタ50は、描画設計データを、ブランキング手段24のオン・オフ制御、偏向手段22,23による電子ビームEBのX−Y偏向制御、回転ステージ31の回転速度制御等の制御信号として、各アンプ28,29およびドライバ41,42に振り分けるものであり、それぞれの制御信号はエンコーダ37から入力されたエンコーダ信号と同期させて所定のタイミングで送出される。そしてフォーマッタ50からの信号に基づいて、ブランキング手段24、偏向手段22,23、スピンドルモータ32,36等が駆動され、基板10の全面に所望の微細パターン9を描画する。
また、データ送出装置5から電子光学系制御部60に描画設計データ信号が入力され、描画する微細パターン9に応じてコンデンサレンズ25および対物レンズ26に対する制御信号(作動電流値)を設定して、電子ビームEBのビーム照射線量およびビーム径を初期設定し、パターン形態に適した描画精度と描画速度の両立を図り、同時にスピンドルモータ32による回転速度、偏向手段23、パルスモータ36による半径方向の描画送りを変更制御する。なお、上記ビーム照射線量およびビーム径は、少なくともその基板10の描画が完了するまでは初期設定値が保持され、描画途中で変更されることなくビーム照射が行われる。
図5および図6は本発明の電子ビーム描画方法によるディスクリートトラックメディアのサーボエレメント13およびデータグルーブパターン16のそれぞれの形状に対応した一例の描画方式を示す図であり、この描画例においては基板10の2周回で1トラック分のパターン描画を行うもので、図5が1周回目の描画を示し、図6が2周回目の描画を示している。
また、図示の場合2つのサーボエレメント13a,13bの描画は高速振動スキャン描画方式で行い、2回の重ね描画によって所定のドーズ量となり、一方、データグルーブパターン16の描画はビームを遮断しない連続ビームによる1回描画方法である。つまり、基板10の回転線速度および電子ビームEBの照射強度(ビーム照射線量、ビーム径)は、1回の連続照射でデータグルーブパターン16が所定のドーズ量で所定の線幅に描画露光できるように設定されている。そして、この設定量においては、サーボエレメント13a,13bの描画走査によるビーム照射線量は規定ドーズ量の半分であり、2回の重複描画によって規定のドーズ量を得る。また、データグルーブパターン16の線幅がさらに狭い場合などには、その1回描画に対応するサーボエレメント13a,13bの描画走査によるドーズ量が低減し、3回またはそれ以上の重複描画が必要となる。
図5に示す1周回目の描画では、基板10(回転ステージ31)を一方向の回転方向Aに回転させつつ、基板10の半径方向Yに対して直交する周方向Xに、微視的に見れば直線状に延びる同心円状のトラックT(トラック幅:W)の所定位相位置に、前記サーボエレメント13a,13bを連続して一度にその形状を塗りつぶすように微小径の電子ビームEBで走査して、1回目のサーボエレメント13a,13bの露光描画を行う。
上記走査は、サーボエレメント13a,13bの最小トラック方向長さより小さいビーム径の電子ビームEBを、ブランキング手段24(アパーチャ24a,ブランキング24b)の描画部位に応じたオン・オフ動作により照射しつつ、半径方向Yおよび半径方向と直交する周方向Xに電子ビームEBをX−Y偏向させて、基板10の回転線速度に応じてトラック幅WのY方向送りを行うとともに、図5(A)のように、半径方向Yと直交する周方向Xへ一定の振幅で高速に往復振動させて振らせることで、露光描画する。
次に、上記サーボエレメント13a,13bの1回目の描画に続いて同一周回時に、同じトラックのデータグルーブパターン16の描画を行う。データグルーブパターン16の描画半径位置に、電子ビームEBを半径方向Yに偏向操作し、回転方向Xには固定照射して、回転ステージ31の回転による基板10の回転にともなって、回転数(回転線速度)に応じたビーム走査速度と照射時間(ブランキングオフ時間)とにより決まる所定長さのデータグルーブパターン16をトラック方向に沿って描画する。その際、サーボエレメント13の描画時における周方向Xへの高速往復振動は停止している。なお、上記往復振動は、基板10の半径方向Yに振動させる方式のものであってもよい。
具体的に、図5に基づき順に説明する。図5(A)は電子ビームEBの半径方向Y(外周方向)および周方向X(回転方向)の電子ビームEBの描画動作を示し、図5(B)に半径方向Yの偏向信号Def(Y)を、(C)に周方向Xの偏向信号Def(X)を、(D)に周方向Xの振動信号Mod(X)を、(E)にブランキング信号BLKのオン・オフ動作をそれぞれ示している。なお、横軸は回転位相を示している。
まず、基板回転数Nを描画半径位置に対応して図3による所定の回転数に設定した基板10の回転において、a点で(E)のブランキング信号BLKのオフにより電子ビームEBを照射し、サーボエレメント13aの描画を開始するものであり、基準位置(描画開始位置)にある電子ビームEBを(D)の振動信号Mod(X)により周方向Xに往復振動させつつ、(B)の偏向信号Def(Y)により半径方向(−Y)に偏向させて送るとともに、A方向への基板10の回転に伴う電子ビームEBの照射位置のずれを補償するために、(C)の偏向信号Def(X)によりA方向と同方向の周方向Xに偏向させて送ることにより、矩形状のサーボエレメント13aを塗りつぶすように走査し、b点でのブランキング信号BLKのオンにより電子ビームEBの照射を停止し、サーボエレメント13aの描画を終了する。b点後に、半径方向Yおよび周方向Xの偏向を、図5における基準位置に戻す。
次に、基板10が回転してc点になると、同様にして次のサーボエレメント13bの描画を開始し、同様の偏向信号に基づいて同様に描画し、d点でサーボエレメント13bの描画を終了する。なお、上記サーボエレメント13a,13bの周方向Xの描画長さは、電子ビームEBの(D)の周方向往復振動の振幅で規定する。
その後、(B)の半径方向Yの偏向信号Def(Y)をデータグルーブパターン16の描画位置半径に相当する信号とし、e点でブランキング信号BLKのオフにより電子ビームEBを照射し、データエリア15のデータグルーブパターン16の描画を開始する。
この場合には、(D)の振動信号Mod(X)の振動停止により周方向Xの往復振動は停止し、(C)のX方向偏向信号Def(X)は無偏向による固定照射であり、トラックに沿った円弧状にデータグルーブパターン16を描画する。所定長さのデータグルーブパターン16を描画した時点で、ブランキング信号BLKのオンにより電子ビームEBの照射を停止する。
図6に示す2周回目の描画では、基板10を一方向の回転方向Aに回転させつつ、図5と同一のトラックにおける前記サーボエレメント13a,13bを、同様の制御によりその形状を塗りつぶすように電子ビームEBで走査して、2回目のサーボエレメント13a,13bの露光描画を行う。一方、同じトラックのデータグルーブパターン16は、ブランキング信号BLKのオンにより電子ビームEBの照射を遮断して描画は行わない。
具体的に、図6に基づき順に説明する。図6(A)〜(E)は、上記図5(A)〜(E)と同様の描画動作および制御信号を示している。基板10の回転において、a点で(E)のブランキング信号BLKのオフにより電子ビームEBを照射し、サーボエレメント13aの描画を開始し、図5と同様の、(D)の振動信号Mod(X)、(B)の偏向信号Def(Y)および(C)の偏向信号Def(X)により、矩形状のサーボエレメント13aを塗りつぶすように走査し、b点で電子ビームEBの照射を停止する。次に、c点で次のサーボエレメント13bの描画を開始し、同様の偏向信号に基づいて同様に描画し、d点でサーボエレメント13bの描画を終了し、半径方向Yおよび周方向Xの偏向を、図6における基準位置に戻す。
その後、基板10が回転して、前記データグルーブパターン16の描画を開始したe点となっても、(E)のブランキング信号BLKのオンにより電子ビームEBの遮断を継続して、データグルーブパターン16の描画は行わない。
上記の図5および図6の基板10の2周回で1つのトラックを1周描画した後、電子ビームEBの照射位置を1トラック分だけ半径方向Yに偏向して次のトラックに移動し同様に2周回で描画して、基板10の全領域に所望の微細パターン9のサーボエリア12およびデータエリア15を描画する。この電子ビームEBのトラック移動は、前述の回転ステージ31を半径方向Yに直線移動させて行う。その移動は1トラックの描画毎に行うか、電子ビームEBの半径方向Yの偏向可能範囲に応じて複数トラック(例えば8トラック)の描画毎に行うものである。
なお、電子ビームEBによる描画幅(実質露光幅)は、照射時間に応じて照射ビーム径より広くなる特性があり、最終的なエレメント幅の描画を行うためには、その描画幅となる所定の照射線量で走査するために、サーボエレメント13およびグルーブエレメント16の描画時の相対線速度と走査速度を設定することによって照射線量を規定するものである。
図7は、本発明の電子ビーム描画方法によるビットパターンドメディアのサーボエレメント13およびデータビットパターン17の形状に対応した一例の描画方式を示す図であり、2周回で1トラック分のパターン描画を行う場合の1周回目の描画を示し、2周回目の描画は前述の図6と同様であり、その図示および説明は省略する。
このビットパターンドメディアの微細パターン、つまり、サーボエリア12におけるトラックの幅方向に延びるサーボエレメント13およびデータエリア15におけるトラックの周方向に破線状に延びるデータビットパターン17の描画は、サーボエレメント13a,13bは前記図5のサーボエレメント13a,13bと同様に描画するものである。また、データビットパターン17の描画は、図5におけるデータグルーブパターン16の描画において、連続照射している電子ビームEBを、ブランキング信号BLKの短時間のオフ・オンの繰り返しにより電子ビームEBを断続的に照射し、破線状に描画するものである。
具体的に、図7に基づき順に説明する。図7(A)〜(E)は、上記図5(A)〜(E)と同様の描画動作および制御信号を示している。基板10の回転において、a点で(E)のブランキング信号BLKのオフにより電子ビームEBを照射し、サーボエレメント13aの描画を開始し、図5と同様の、(D)の振動信号Mod(X)、(B)の偏向信号Def(Y)および(C)の偏向信号Def(X)により、矩形状のサーボエレメント13aを塗りつぶすように走査し、b点で電子ビームEBの照射を停止する。次に、c点で次のサーボエレメント13bの描画を開始し、同様の偏向信号に基づいて同様に描画し、d点でサーボエレメント13bの描画を終了する。
その後、(B)の半径方向Yの偏向信号Def(Y)をデータビットパターン17の描画位置半径に相当する信号とし、e点でブランキング信号BLKのオフにより電子ビームEBを照射し、データエリア15のデータビットパターン17の描画を開始する。
この場合には、(D)の振動信号Mod(X)の振動停止により周方向Xの往復振動は停止し、(C)のX方向偏向信号Def(X)は無偏向による固定照射であり、(E)のブランキング信号BLKのオフ・オンを所定の周期で繰り返し、オフ時間でビット描画を行い、オン時間で間隔を設定することで、トラックに沿った円弧状にデータビットパターン17をドットパターン状に描画する。所定長さのデータビットパターン17を描画した時点で、ブランキング信号BLKのオン継続により電子ビームEBの断続照射を終了する。
なお、上記図7のビットパターンドメディアの微細パターンは一例であり、その他の種々の形態に設定されるものであり、それぞれの規格に対応したビットサイズを有するものであり、それに対応して描画方法の設定が変更される。
次に、図8は、上記のような電子ビーム描画装置100により、前述の電子ビーム描画方法によって描画された微細パターンを備えた、インプリントモールド70を用いて微細凹凸パターンを磁気ディスク媒体に転写形成している過程を示す概略断面図である。
上記インプリントモールド70は、透光性材料による基板71の表面に、図8では不図示の前述のレジスト11が塗布され、前記サーボパターン14が描画される。その後、現像処理して、レジストによる凹凸パターンを基板71に形成する。このパターン状のレジストをマスクとして基板71をエッチングし、その後レジストを除去し、表面に形成された微細凹凸パターン72を備えるインプリントモールド70を得る。一例としては、上記微細凹凸パターン72は、ディスクリートトラックメディア用のサーボパターンとデータグルーブパターンとを備えたものである。
このインプリントモールド70を用いて、インプリント法によって磁気ディスク媒体80を作製する。磁気ディスク媒体80は、基板81上に磁性層82を備え、その上にマスク層を形成するためのレジスト樹脂層83が被覆されている。そして、このレジスト樹脂層83に、前記インプリントモールド70の微細凹凸パターン72が押し当てられて、紫外線照射によって上記レジスト樹脂層83を硬化させ、微細パターン72の凹凸形状を転写形成してなる。その後、レジスト樹脂層83の凹凸形状に基づき磁性層82をエッチングし、磁性層82による微細凹凸パターンが形成されたディスクリートトラックメディア用またはビットパターンドメディア用の磁気ディスク媒体80を作製するものである。
以上説明した、本発明の電子ビーム描画方法を用いた、インプリントモールドの上述の製造方法は一例であり、本発明の電子ビーム描画方法を用いて微細パターンの描画を行い、凹凸パターンを形成する工程を経るものであれば上述の作製方法に限るものではない。
次に、前述の高速振動スキャン方式により図9Aに示すように描画された比較例1のデータグルーブパターン116と、前述のマルチパス方式により図9Bに示すように描画された比較例2のデータグルーブパターン216と、本発明描画方法により図9Cに示すように描画された実施例1のDTMパターンの描画形状を測長型走査電子顕微鏡(CD−SEM)によって観察した結果を表1および図10に示す。実施例1、比較例1および比較例2の描画条件は次の通りである。
[実施例1]
本発明の前記実施形態の電子ビーム描画方法であり、図9Cに示すように、前述の図5および図6の描画方法に基づき1トラックを2周回で描画した。つまり、サーボエレメント13は2回の重ね描きにより描画し、データグルーブパターン16は1回の照射により描画している。
評価パターンは、次世代HD800Gbpsi相当のトラックピッチ60nm、グルーブ線幅30nm(1/2トラック幅)、ビット長50nmのDTMパターンを使用した。実験は、図4に示すような加速電圧50kVの回転ステージ電子ビーム描画装置を使用し、Si基板にポジ型電子線レジストを塗設して露光した。なお、レジストプロセス条件はプリベーク温度が120℃、ポストエクスポージャベーク温度が110℃、現像はTMAH2.38%にて60秒間のパドル現像処理である。
[比較例1]
従来の高速振動スキャン方式であり、図9Aに示すように、1トラック分を1周回で描画した。つまり、サーボエレメント113は1回の走査により描画し、データグルーブパターン16は電子ビームの回転方向と逆向きに偏向させ、時間をおいての断続的照射により描き継ぎで描画している。評価パターンの形状は、上記実施例1と同様であり、描画時の基板回転数(回転線速度)は、実施例1の基板回転数に対して1/2に設定し、サーボエレメント113の描画が1回の走査露光によって所定のドーズ量となるようにしている。
[比較例2]
従来のマルチパス方式であり、図9Bに示すように、1トラック分を6分割し、6周回で描画した。つまり、サーボエレメント213は6回の半径方向の偏向に伴うオン・オフ制御に伴う重ね描きにより描画し、データグルーブパターン216は3周回分の重ね描きにより描画し、残りの3周回はビーム照射を遮断した。
[評価方法]
描画方法で形成したDTMパターンの品質差を下記表1および図10に示す。表1の評価は、測長SEMを用いてデータグルーブパターン(グルーブ部)のLWR値とサーボエレメント(サーボ部)のピッチ精度を評価した。
LWR値およびピッチ精度の算出は、形成したラインにおいて、検査領域長(ライン検査領域の縦方向長さ)を1μm、検査点間隔(検査ラインの検出エッジ点間隔)を2.5nmとし、計200本のラインを測定した。LWR値はライン幅を測定し、全データの標準偏差σの3倍値(3σ)を算出した。ピッチ精度はライン間の周期間隔を測定し、全データの標準偏差σの3倍値(3σ)を算出した。
表1の結果より、本発明実施例1においては、比較例1および比較例2に対し、グルーブ部のLWR値、サーボ部のピッチ精度を大幅に改善していることが分かる。
図10のSEM写真に見られるように、データグルーブ部に関して、比較例1では、LWRの増大、さらにそれに伴うライン部の断線や極細ラインを起点にしたパターン倒れなどの欠陥が見られる。また比較例2では、LWRの増大、さらにそれに伴うライン部の断線やパターン倒れなどの欠陥が見られる。一方、実施例1においては、LWRが最低限に維持できており、断線やパターン倒れ等の欠陥が生じることなく、良好なパターン形成が再現できたことを確認した。また、サーボ部に関しては、SEM写真からも分かるが、実施例1によるものが、比較例1および比較例2のものより、ピッチ精度が向上していることを確認した。
5 データ送出装置
9 微細パターン
10 基板
11 レジスト
12 サーボエリア
13 サーボエレメント
14 サーボパターン
15 データエリア
16 データグルーブパターン
17 データビットパターン
18 鏡筒
20 電子ビーム照射部
21 電子銃
22,23 偏向手段
24 ブランキング手段
24a アパーチャ
24b ブランキング
25 コンデンサレンズ
26 対物レンズ
28 偏向アンプ
29 ブランキングアンプ
30 駆動部
31 回転ステージ
32 スピンドルモータ
37 エンコーダ
40 駆動制御部
50 フォーマッタ
51 基準クロック発生部
52 描画クロック生成部
54 データ振分け部
55 タイミング制御部
56 変更部
60 電子光学系制御部
70 インプリントモールド
80 磁気ディスク媒体
100 電子ビーム描画装置

Claims (8)

  1. レジストが塗布され回転ステージに設置された基板上に、前記回転ステージを回転させつつ電子ビームを、ディスクリートトラックメディアまたはビットパターンドメディアなどのサーボエリアにおけるトラックの幅方向に延びるサーボパターンおよびデータエリアにおけるトラックの周方向に延びるデータグルーブパターンまたはデータビットパターンなどの高密度磁気記録媒体用の微細パターンの描画形状に対応して照射するについて、
    前記電子ビームの照射タイミングを、電子ビーム照射を遮断するブランキング手段に対するオン・オフ信号の出力によって制御しつつ、前記電子ビームの偏向動作を、ビーム偏向手段に対する偏向信号の出力によって制御することにより前記微細パターンの形状を描画する電子ビーム描画方法において、
    前記基板の少なくとも1周回中におけるビーム照射量および基板線速度を一定に維持し、前記基板全面の微細パターンの1トラック相当分の前記サーボパターンおよび前記データグルーブパターンまたはデータビットパターンを該基板の複数周回で描画するものであり、
    特定の1周回においては、前記サーボパターンを前記偏向信号によって電子ビームを該サーボパターンの形状を塗りつぶすように2方向に走査して描画するとともに、前記データグルーブパターンまたはデータビットパターンを1回の照射で連続線状または破線状に描画し、他の周回においては、前記サーボパターンを前記と同様の走査を繰り返して同一形状を重ねて描画する一方、前記データグルーブパターンまたはデータビットパターンは前記ブランキング手段により電子ビーム照射を遮断して描画しないことを特徴とする電子ビーム描画方法。
  2. 前記回転ステージの回転速度を、描画位置の半径に反比例して内周トラック描画で速く外周トラック描画で遅くなるように、線速度を一定とする回転制御を行うことを特徴とする請求項1記載の電子ビーム描画方法。
  3. 前記サーボパターンの描画は、一方向に回転している基板に、前記電子ビームを該基板の半径方向または半径方向と直交する方向に微小往復振動させるとともに、その振動方向と直交する方向に偏向してパターン形状を塗りつぶすように走査させて描画することを特徴とする請求項1または2記載の電子ビーム描画方法。
  4. 前記データグルーブパターンの描画は、一方向に回転している基板に、前記電子ビームを連続照射して描画することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の電子ビーム描画方法。
  5. 前記データビットパターンの描画は、一方向に回転している基板に、前記電子ビームを断続照射して描画することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の電子ビーム描画方法。
  6. 前記請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の電子ビーム描画方法を実現するために、
    レジストが塗布された基板を回転させる回転ステージと、該回転ステージの回転数を描画位置の半径に応じて基板線速度を一定に維持する駆動制御部と、電子銃から出射された電子ビームの照射を遮断するブランキング手段と、前記電子ビームを回転方向および半径方向に偏向走査させるビーム偏向手段と、描画データ信号に基づき前記ブランキング手段に対するオン・オフ信号および前記ビーム偏向手段に対する偏向信号を出力するフォーマッタとを備えたことを特徴とする電子ビーム描画装置。
  7. レジストが塗布された基板に、請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の電子ビーム描画方法により所望の微細パターンを描画し、該所望の微細パターンに応じた凹凸パターンを形成する工程を経て製造することを特徴とするモールドの製造方法。
  8. レジストが塗布された基板に、請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の電子ビーム描画方法により所望の微細パターンを描画し、該所望の微細パターンに応じた凹凸パターンを形成する工程を経て作製されたインプリントモールドを用い、該モールドの表面に設けられた前記凹凸パターンに応じた凹凸パターンを転写することを特徴とする磁気ディスク媒体の製造方法。
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