JPWO2007086507A1 - セメント分散剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は凝結遅延性が少なく、コンクリート粘性が低いなど施工性への影響が良好であり、スランプロス低減に優れるセメント分散剤及びコンクリート混和剤を提供すること。【解決手段】水溶性ポリカルボン酸系重合体に対してアミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物がグラフト及び/又は架橋により結合された高分子骨格にアルキレンオキサイドが更に付加した構造を有するアルキレンオキサイド変性水溶性重合体を含有することを特徴とするセメント分散剤並びに該セメント分散剤及びその他の混和剤を含有するコンクリート混和剤。【選択図】なし

Description

本発明はスランプロスの少ないセメント分散剤に関する。
従来、コンクリート等のセメント配合物の流動性を確保する目的で、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩がセメント分散剤として使用されてきた。しかしながら上記のセメント分散剤では分散性能が充分でなく、スランプロスが著しく大きいという問題を抱えていた。
近年、ポリカルボン酸系重合体などに代表される高性能AE減水剤が、高い減水性能及びスランプロス低減効果を兼ね備える混和剤として広く浸透している。高性能AE減水剤は従来のセメント分散剤よりも優れた減水性能を発現することが本来の特徴ではあるが、適正使用量の範囲であればコンクリートの凝結遅延に殆ど影響を与えずにスランプロスを少なくできるという特徴もあり、他の薬剤ではみられないこうした性能も重要な位置付けにある。スランプロスの低減は生コンクリートの運搬、打ち込み期間におけるコンクリートの流動性の維持を可能にするという効果につながり、アジテーター車による長期運搬、ポンプ圧送、密に配筋された型枠或いは充填されづらい箇所への充填性などの点からも重要視される。
スランプロスを改善するセメント分散剤としては種々その技術が公開されている。セメント分散液中のアルカリ条件を利用した加水分解型の架橋ポリマーを用いたセメント混和剤(特許文献1及び特許文献2)、ポリコハク酸イミドを含有する徐放性セメント用混和剤(特許文献3)など経時的に分散性が増加するセメント分散剤の技術の開示がある。またセメント分散剤の化学構造の中に窒素原子を含む化合物としては特許文献4乃至特許文献6などの技術開示があった。近年建造物が大型化されていることに伴い、運搬時間の長期化、ポンプ圧送距離の長距離化、打ち込み時間の長期化によって、従来よりもスランプロス改善への要求が厳しくなりこれに対応できる薬剤の開発が望まれていた。
特開平03−075252号公報 特開平06−157100号公報 特開平08−169741号公報 特許第3235002号公報 特許第3336456号公報 特開2004−210587号公報
本発明は上記問題点を鑑みなされたものであって、凝結遅延性が少なく、コンクリート粘性が低いなど施工性への影響が良好であり、かつ、スランプロス低減に優れるセメント分散剤を提供することを課題とする。
本発明者等は、水溶性ポリカルボン酸系重合体に対してアミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物がグラフト及び/又は架橋により結合された高分子骨格にアルキレンオキサイドが更に付加した構造を有するアルキレンオキサイド変性水溶性重合体を含有することを特徴とするセメント分散剤を使用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
また本発明は、前記アミノ基及びイミノ基を有する化合物がポリアルキレンポリアミンであり、前記アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物がポリアルキレンポリアミンであって、また該ポリアルキレンポリアミンがポリアルキレンオキサイドを付加したポリアルキレンポリアミンを含み、また該ポリアミドポリアミンがポリアルキレンオキサイドを付加したポリアミドポリアミンを含むセメント分散剤に関する。
そして本発明は、前記ポリアルキレンポリアミン又は前記ポリアミドポリアミンが900乃至10,000の分子量を有するセメント分散剤に関する。
さらに本発明は、上記水溶性ポリカルボン酸系重合体が、(無水)カルボン酸基及びこれらの塩、ポリオキシアルキレン基、カルボン酸エステル基、アルキル基、グリシジル基よりなる群から選ばれた置換基を少なくとも1種以上有するものであって、また下記一般式(1)、下記一般式(2)に示される単量体を主成分として共重合された水溶性共重合体であるセメント分散剤に関する。
Figure 2007086507
(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜22の炭化水素基を表し、Xは−COO−、−CON<、−(CH2)bO−を表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基を表す。aはアルキレンオキサイドの平均付加モル数で1〜200を表し、bは1〜20を表す。)
Figure 2007086507
(式中、R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立して炭素数1〜22の炭化水素基、−(CH2)c−COOM、−COOM、−COOR9(R9は、炭素数1〜22の炭化水素基、−(CH2)c−COOM、−COOM、グリシジル基を表す。)、グリシジル基を表すか、あるいはR5及びR6、若しくは、R7及びR8は式(2)中の>C=C<基と一緒になって酸無水物を形成する。cは1〜20を表し、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミンを表す。)
また本発明は、前記高分子骨格に更に付加したアルキレンオキサイドが炭素数2〜4のアルキレンオキサイドであるセメント分散剤に関する。
そして本発明は、前記水溶性ポリカルボン酸系重合体の単量体成分である一般式(1)で示される成分において、アルキレンオキサイドの平均付加モル数が30〜150であり、前記ポリアルキレンポリアミン又は前記ポリアミドポリアミンに付加されたアルキレンオキサイドの平均付加モル数がアミノ基及びイミノ基及び場合によりアミド基の全体1molに対して0.1mol〜10molであるセメント分散剤に関する。
さらに本発明は、前記セメント分散剤に加え、さらに前記セメント分散剤以外の分散剤、空気連行剤、凝結遅延剤、促進剤、分離低減剤、増粘剤、消泡剤、収縮低減剤等の混和剤を含有してなるコンクリート混和剤に関する。
本発明により、凝結遅延性が少なく、コンクリート粘性が低いなど施工性への影響が良好であり、スランプロス低減に優れるセメント分散剤並びにコンクリート混和剤を提供することができ、これにより長期に渡る運搬後の施工においても良好な作業性を提供することが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態
以下、本発明をその完成に至る経緯を含め詳細に説明する。
昨今高性能AE減水剤を使用した施工が急速に普及をし始め、特にポリカルボン酸系分散剤はその減水性、スランプロス低減効果に優れるという特徴を生かし、またこうした点における認知度も定着し、これを利用した施工方法も増えてきた。前記ポリカルボン酸系分散剤の使用は高強度コンクリート製造のみに留まらず、汎用強度のコンクリート、コンクリート製品へも及び、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメントにおいても使用されている。このような用途の多様化に伴い、ポリカルボン酸系分散剤はそれぞれの場合(用途)においてもコンクリートに一定の作業性を確保できるように対応を迫られることとなった。
特に「スランプロス低減に優れる」という性能は、運搬時間の長期化、建築物の大型化による作業時間の長期化に対応できる優れた作業性を与えることが可能となる薬剤性能である。このため、凝結に影響を与えない範囲で、コンクリート粘性に優れた状態を長期に渡り維持できれば、コンクリート打設時のポンプ圧送性、充填性、分離抵抗性などの問題が解消され良質の硬化コンクリートを容易に得ることが可能であることから、新たなポリカルボン酸系分散剤の検討が進められた。
以上が本発明を完成するに至った経緯である。
本発明のセメント分散剤は、水溶性ポリカルボン酸系重合体に対してアミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物がグラフト及び/又は架橋により結合された高分子骨格にアルキレンオキサイドが更に付加した構造を有するアルキレンオキサイド変性水溶性重合体を含有するものであり、該分散剤を使用することでスランプロスの少ないコンクリートを得ることができるものである。
本発明において、アルキレンオキサイド変性水溶性重合体は以下の模式図に示す構造を有する。
Figure 2007086507
(式中、Pは水溶性ポリカルボン酸系重合体、Aはグラフト結合基又は架橋基、Qはアミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物、AOはアルキレンオキサイドを表す。)
本発明において、水溶性ポリカルボン酸系重合体と結合させるアミノ基及びイミノ基を有する化合物、又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物は、その単位構造中において一級アミンであるアミノ基及び二級アミンであるイミノ基、場合によりさらにカルボン酸とアミノ基又はイミノ基との縮合で形成されるアミド基(必須でない)を、単位構造1モルに対し、少なくとも各々1モル以上有する化合物である。
上記化合物は、低分子化合物又は高分子化合物のいずれであってもよい。例えば、低分子化合物である場合の例としては、エチルアミン、エチレンアミン、ジエチルアミン又はアニリンなどの脂肪族、脂環式又は芳香族アミン、1−ベンゾフラン−2−イルアミン又は4−キノリルアミンなどのヘテロ環式アミン、ヘキシリデンアミン又はイソプロピリデンアミンなどの脂肪族イミン、アセトアミド、ベンズアミド又はラクタムなどの脂肪族、脂環式又は芳香族アミドの他、ヒドロキシルアミン、酸アミドなどより誘導された化合物であって、アミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物が含まれ、さらに該化合物に対してアルキレンオキサイドなどの含酸素又は含窒素の官能基、含ハロゲン(フッ素、臭素、ヨウ素)置換基などを付加した付加物も含み得る。また、高分子化合物である場合の例としては、上記低分子化合物に誘導し得る例えば例示した化合物の1種又は2種以上を重合させた化合物や、ポリアルキレンポリアミン、又はポリアミドポリアミンなどが挙げられる。
上記化合物の分子量は900乃至10,000であり、好ましくは900乃至3000、より好ましくは900乃至2000であることが望ましい。この場合、上記化合物は、具体的には、ポリアルキレンポリアミン又はポリアミドポリアミンであり、これらはそれぞれポリアルキレンオキサイドを付加したものも含む。
ポリアルキレンポリアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、あるいはエチレン単位と窒素原子を多く含む混合体である高分子ポリエチレンポリアミンの混合物等や、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリ−3−メチルプロピルイミン、ポリ−2−エチルプロピルイミン等の環状イミンの重合体、ポリビニルアミン、ポリアリルアミンの如き不飽和アミンの重合体等が挙げられる。更にポリアルキレンポリアミンは、エチレンイミン、プロピレンイミン、3−メチルプロピルイミン、2−エチルプロピルイミン等の環状イミン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルフタルイミド等の不飽和アミド、不飽和イミドと、これらと共重合可能な不飽和化合物との共重合体であってもよい。環状イミン、不飽和アミド、不飽和イミド等と共重合可能な不飽和化合物としては、例えばジメチルアクリルアミド、スチレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸やこれらの塩、エチレンスルフィドやプロピレンスルフィド等の環状スルフィド化合物、オキセタン、モノ又はビスアルキルオキセタン、モノ又はビスアルキルクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、モノ又はビスアルキルテトラフロロフラン等の環状エーテル類、1,2−ジオキソフラン、トリオキソフラン等の環状ホルマール類、N−メチルエチレンイミン等のN置換アルキルイミン等が挙げられる。
またポリアルキレンオキサイドを付加したポリアルキレンポリアミンとは、上記ポリアルキレンポリアミンの少なくとも2分子とアルキレンオキサイドの少なくとも1分子とが共重合した化合物である。ポリアルキレンポリアミン共重合体を構成する少なくとも2分子のポリアルキレンポリアミンは、同一の化合物であっても異なる化合物であっても良い。このアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられ、これらは混合して用いることができる。上記アルキレンオキサイドのうち、減水効果向上の面からはエチレンオキサイドが好ましい。ポリアルキレンポリアミン共重合体は、ポリアルキレンポリアミン2分子あたり2分子以上のアルキレンオキサイドが共重合している場合、アルキレンオキサイドは相互に付加重合したポリオキシアルキレン鎖を形成しても良い。アルキレンオキサイドは1種のみを用いても2種以上を用いても良く、2種以上のアルキレンオキサイドを用いてポリオキシアルキレン鎖が形成される場合、該ポリオキシアルキレン鎖を構成する2種以上のアルキレンオキサイドはブロック状に重合していてもランダムに重合していても良い。またポリアルキレンポリアミン共重合体1分子中に、2以上のポリオキシアルキレン鎖が存在する場合、各ポリオキシアルキレン鎖は同じであっても異なっていても良い。
またポリアミドポリアミンとしては上記ポリアルキレンポリアミンと二塩基酸、二塩基酸無水物、二塩基酸エステル、二塩基酸ジハライドなどがアミド結合を介し縮重合された化合物が挙げられる。二塩基酸としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の総炭素数が2〜10の脂肪族飽和二塩基酸が、二塩基酸無水物としてはこれら上記二塩基酸の無水物が挙げられる。二塩基酸エステルとしては、例えば上記二塩基酸のモノメチルエステル、モノエチルエステル、モノブチルエステル、モノプロピルエステル、ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジブチルエステル、ジプロピルエステル等が挙げられ、二塩基酸ジハライドとしては前記二塩基酸の二塩化物、二臭素化物、二ヨウ化物等が挙げられる。
またポリアルキレンオキサイドを付加したポリアミドポリアミンとは上記ポリアミドポリアミン1分子中のアミノ基、イミノ基、アミド基に対しアルキレンオキサイドを付加せしめた化合物を示す。このアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられ、これらは単独もしくは混合して用いることができ、2種以上のアルキレンオキサイドを用いる場合にはブロック状に重合していてもランダムに重合していても良い。
上記のポリアルキレンポリアミン、ポリアルキレンオキサイドを付加したポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアルキレンオキサイドを付加したポリアミドポリアミン(以降、ポリアミン誘導体と称す)はポリカルボン酸系重合体と結合する為の反応基(アミノ基、イミノ基、アミド基など)を重合体1分子中に1個以上有することが好ましく、更にこのポリカルボン酸系重合体と結合する為の反応基以外に、アルキレンオキサイドと反応しうる反応基が残存していることが好ましい。
本発明に用いるポリアミン誘導体とグラフト及び/又は架橋により結合される水溶性ポリカルボン酸系重合体としては、ポリアミン誘導体とグラフト及び/又は架橋により結合される基を有するものであれば特に限定されるものではない。結合できる官能基としては、例えば酸基、酸無水物基、グリシジル基、酸エステル基等が挙げられ、これをポリカルボン酸系重合体の固形分質量のうち1〜40質量%有しているものが好ましい。また上記のポリカルボン酸系重合体はセメント分散剤として機能を有するものが好ましい。これらポリカルボン酸系重合体は結合できる官能基を残していれば、酸の形態でも、中和された形態でも特段問題はない。これらポリカルボン酸系分散剤を具体的に挙げると無水マレイン酸とポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルとの共重合体、無水マレイン酸とアリルアルコールアルキレンオキサイド付加物モノメチルエーテルよりなる共重合体、(メタ)アクリル酸と(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸グリシジルと(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸とスルホン基を有する単量体と(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸とリン酸基を有する単量体と(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとの共重合体などである。
また本発明に用いる水溶性ポリカルボン酸系重合体は下記一般式(1)及び一般式(2)に示される単量体を主成分として共重合された共重合体である。
下記一般式(1)に示される単量体において、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立して、水素、炭素数1〜22の炭化水素基を表すもので、Xは−COO−、−CON<、−(CH2)b−O−を表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基を表す。aはアルキレンオキサイドの平均付加モル数で1〜200を表し、より好ましくは30〜150を表す。Xが−(CH2)bO−である場合にはbは1〜20の数を表す。
Figure 2007086507
上記一般式(1)で表される成分として、より具体的には、重合活性を有するポリアルキレングリコール系単量体であり、たとえば、ポリアルキレングリコールモノアリルエーテル、アルキレングリコールモノアルケニルエーテル、メトキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテル、メトキシアルキレングリコールモノアルケニルエーテルなどの(アルコキシ)アルキレングリコールと炭素数3〜8のアルケニルエーテルより形成されるアルケニルエーテル類、メトキシポリアルキレングリコール、エトキシポリアルキレングリコール、プロピルポリアルキレングリコールなどの炭素数1〜22のアルコキシポリアルキレングリコールの(メタ)アクリレートのアルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート類、炭素数1〜22のアルコキシポリアルキレングリコールとオレイン酸よりなるアルコキシアルキレングリコール不飽和脂肪酸エステル類、末端アミノ基を有するα−アルコキシ−ω−アミノ−ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸或いは不飽和脂肪酸とから形成されるアルコキシアルキレングリコールアミド化合物類、不飽和脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物である不飽和脂肪族エーテル類等の、重合活性基とポリアルキレングリコールとを構成単位として有する単量体である。このポリアルキレングリコールの構成は炭素数2〜3のアルキレンオキサイドより形成されるものであってエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及び/又はブチレンオキサイドの単独或いは混合付加からなるものであり、混合付加の場合はランダム付加又はブロック付加の何れであっても良い。これら重合活性を有するポリアルキレングリコール系単量体は単独あるいは複数の組合せで用いることもできる。
また、下記一般式(2)に示される単量体において、R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜22の炭化水素基、−(CH2)c−COOM、−COOM、−COOR9(R9は水素又は炭素数1〜22の炭化水素基、−(CH2)c−COOM、−COOMを表す。)、グリシジル基を表すか、あるいは、R5及びR6、若しくは、R7及びR8は式(2)中の>C=C<基と一緒になって酸無水物を形成する。−(CH2)c−COOMである場合cは1〜20の数を表す。Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミンを表す。
Figure 2007086507
上記一般式(2)で表される成分として、より具体的には、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸ジアルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルなど不飽和脂肪酸及びそのエステル、メタアクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、グリシジルアリルエーテルなどのグリシジル化合物などが挙げられる。これらは酸の形態でも中和された形態でもよく、中和する際にはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムイオン、アルカノールアミンなどを用いる。これら酸又は中和塩は単独でも複数の混合でも良い。
上記一般式(1)、一般式(2)以外の単量体成分としては以下の公知のものが挙げられる。(非)水系単量体類:スチレンなど、アニオン系単量体類:ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸リン酸エステル塩、(メタ)アクリル酸アルキレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩など、アミド系単量体類:アクリルアミド、アクリルアミドのアルキレンオキサイド付加物、ポリアミドポリアミン系化合物など、アミン系単量体:ポリアルキレンポリイミン系化合物など、ポリアルキレングリコール系単量体類:ポリアルキレングリコールと無水マレイン酸のモノ又はジエステル、ポリアルキレングリコールとイタコン酸のエステルなどである。これら単量体は一般式(1)又は(2)を含む本発明のセメント分散剤の性能を損なわない範囲で、一般式(1)、一般式(2)およびこれら以外の単量体の全合計質量に対し0〜20質量%程度用いても良い。
本発明に用いる水溶性ポリカルボン酸系重合体は単独で使用した場合にセメント分散性を示す性能を有するものであれば特に制約を受けないが、アミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物とグラフト又は/及び架橋結合を形成させなければならない為、アミノ基、イミノ基、アミド基の少なくとも1種以上と反応しうる官能基を特定量有していなければならない。この官能基は上記の酸基、グリシジル基、酸無水物基、酸エステル基であり水溶性ポリカルボン酸系重合体の固形分100質量%のうち、40質量%以下、より好ましくは20質量%以下の割合で残存していることが好ましい。
本発明に用いる水溶性ポリカルボン酸系重合体に対してアミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物(例えばポリアミン誘導体の場合を以降に記す)がグラフト及び/又は架橋により結合された高分子骨格にアルキレンオキサイドが更に付加した構造を有するアルキレンオキサイド変性水溶性重合体を得る方法として、種々の方法を取り得る。
例えば、まず水溶性カルボン酸系重合体に前記ポリアミン誘導体をグラフト及び/又は架橋させ、その後にアルキレンオキサイドを更に付加してもよいし、あるいは、前記ポリアミン誘導体にアルキレンオキサイドを付加してポリアミン誘導体アルキレンオキサイド付加化合物の形として水溶性カルボン酸系重合体とグラフト及び/又は架橋させてもよい。
一例として、水溶性カルボン酸系重合体に対して前記ポリアミン誘導体をグラフト及び/又は架橋させ、その後にアルキレンオキサイドを更に付加してアルキレンオキサイド変性水溶性重合体を得る方法を以下に述べる。
水溶性ポリカルボン酸系重合体に前記ポリアミン誘導体をグラフト及び/又は架橋させる方法としては、無溶媒中あるいは有機溶媒中で付加又は脱水縮合反応などにより結合を形成させることができるが、経済的で安定的に得られる方法としては無溶媒中でグリシジル基、酸無水物、酸エステル基を有する水溶性ポリカルボン酸系重合体を得た後に、前記ポリアミン誘導体を結合させる方法、あるいは水溶液中でグリシジル基、酸無水物、酸エステル基を有する水溶性ポリカルボン酸系重合体を得た後に前記ポリアミン誘導体を水溶液中で結合させる方法が挙げられる。この際、水溶性ポリカルボン酸系重合体にグラフトで結合するもの、架橋し結合するもの、あるいはグラフト物と架橋物の混合体が生じるが、各々が本発明の範囲に属する。
水溶性ポリカルボン酸系重合体と該水溶性ポリカルボン酸系重合体にグラフト及び/又は架橋させる前記ポリアミン誘導体の割合は、固形分質量比で60:40〜99.9:0.1の割合が好ましく、より好ましくは70:30〜99.5:0.5である。この割合を超えた場合には所要の性能が得られない、もしくは架橋構造をとりすぎて著しくセメント分散能力が低下する。
本発明に用いる水溶性ポリカルボン酸系重合体に対して前記ポリアミン誘導体をグラフト及び/又は架橋による結合で形成された高分子骨格に、アルキレンオキサイドを付加する方法としては、無溶媒中でアルキレンオキサイドを付加する方法、溶剤中でアルキレンオキサイドを付加する方法、水溶液中でアルキレンオキサイドを付加する方法が挙げられる。またこの際に重合触媒を添加してもよい。特に前記ポリアミン誘導体をグラフト及び/又は架橋させた高分子骨格のうちアミノ基、イミノ基、アミド基が残存している高分子骨格に対しては水溶液中でアルキレンオキサイドを容易に付加させることができる。
この際、付加するアルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドが挙げられ、単独あるいは混合付加の何れであってもよく、混合付加の場合はランダム付加、ブロック付加の何れであっても良い。アルキレンオキサイドの平均付加モル数は前記ポリアミン誘導体がグラフト及び/又は架橋された高分子骨格中の、アルキレンオキサイドと付加反応が可能な官能基の量により異なるが、前記ポリアミン誘導体のアミノ基及びイミノ基及び場合によりアミド基の全体1molに対して0.1mol〜10molの範囲であることが好ましい。なおこの場合の平均付加モル数とは、水溶性ポリカルボン酸系重合体とグラフト及び/又は架橋後に付加させたアルキレンオキサイドのモル数と、水溶性ポリカルボン酸系重合体とグラフト及び/又は架橋前に事前にポリアミン誘導体に付加させたアルキレンオキサイドのモル数との合計数を表す。この範囲の割合を超えた場合は減水性が著しく低下するあるいは所望のスランプロス低減効果が得られない。
本発明に用いる水溶性ポリカルボン酸系重合体は重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法、ポリエチレングリコール換算)で1,000〜500,000の範囲が良く、この範囲を外れると減水性が著しく低下するか、あるいは所望のスランプロス低減効果が得られない。
本発明のセメント分散剤は、上述の水溶性ポリカルボン酸系重合体以外に、各々の重合工程、グラフト化工程、架橋工程、アルキレンオキサイド付加工程で発生した未反応成分(例えば、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン、二塩基酸、アルキレンオキサイド、重合活性を有するポリアルキレングリコール系単量体、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸エステル、グリシジル化合物等)、副反応物を含み得る。
本発明はまた、上記水溶性ポリカルボン酸系重合体に加え、種々のコンクリート製造条件に応じ、好適な公知公用の化学混和剤等を含有するコンクリート混和剤である。上記混和剤として具体的には、本発明のセメント分散剤以外のセメント分散剤、空気連行剤、凝結遅延剤、促進剤、分離低減剤、増粘剤、消泡剤、収縮低減剤等である。
本発明のコンクリート混和剤とは、本発明のセメント分散剤以外に公知の混和剤を配合しコンクリート混和剤とした形態、又はコンクリート製造時に本発明のセメント分散剤と公知公用の混和剤が別々に添加され最終的にはコンクリート中で混合される形態の何れをも含む。以下公知公用の混和剤を例示する。
コンクリートの製造条件、性能要求に応じセメント分散剤は適宜組み合わされ使用されるものである。本発明のセメント分散剤の場合も同様であり、セメント分散剤として単独、あるいは主剤として使用されるものであるが、スランプロスが大きいセメント分散剤の改質助剤として、あるいは初期減水性が高いセメント分散剤と併用して使用されうるものである。本発明以外の公知のセメント分散剤としては特公昭58−38380号公報、特公昭59−18338号公報、特許2628486号公報、特許第2774445号公報、特許第3235002号公報、特許第3336456号公報などのポリカルボン酸系共重合体の塩があり、またナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、リグニンスルホン酸塩、グルコン酸ソーダ、糖アルコール、糖類などもスランプロスの改質用として好適である。本発明のセメント分散剤と本発明以外のセメント分散剤との配合割合は1:99〜99:1質量%である。
空気連行剤を具体的に例示すると<1>アニオン系空気連行剤<2>ノニオン系空気連行剤<3>両性系空気連行剤が挙げられる。<1>アニオン系空気連行剤としては高級アルコール(又はそのアルキレンオキサイド付加物)の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ロジン石鹸などの樹脂石鹸塩、高級アルコール(又はそのアルキレンオキサイド付加物)の燐酸エステル塩など、<2>ノニオン系空気連行剤としてはアルキレングリコール、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸とアルキレングルコールとのエステル、糖アルコールのアルキレングルコール付加物など、<3>アニオン、カチオンからなる両性系空気連行剤としてはアルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アミノ酸系両性活性剤型などが挙げられる。本空気連行剤の好ましい添加量はセメント分散剤に対し0.001〜0.03質量%である。
凝結遅延剤を例示すると、<1>無機質系凝結遅延剤:リン酸塩、珪フッ化物、酸化亜鉛、炭酸化亜鉛、塩化亜鉛、一酸化亜鉛、水酸化銅、マグネシア塩、ホウ砂、酸化ホウ素、<2>有機質系凝結遅延剤:ホスホン誘導体、糖類やその誘導体、オキシカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩が挙げられ、さらに詳しく例示するとホスホン誘導体:アミノトリ(メチレンホスホン酸)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)5ナトリウム塩、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩のホスホン酸及びその誘導体、糖類:サッカロース、マルトース、ラフィノース、ラクトース、グルコース、フラクトース、マンノース、アラビノース、キシロース、アビトース、リポーズ、オキシカルボン酸塩:グルコン酸、クエン酸、グルコヘプトン酸、リンゴ酸、酒石酸、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が挙げられる。本凝結遅延剤の好ましい添加量はセメント等の結合材料に対して0.01〜1.5質量%である。
促進剤を例示すると塩化カルシウム、亜硝酸カルシウムなどで代表される無機系促進剤、アルカノールアミンなどで代表される有機系促進剤が挙げられる。本促進剤の好ましい添加量はセメント等の結合材料に対して0.5〜5質量%である。
増粘剤・分離低減剤を例示すると<1>セルロース系水溶性高分子:セルロースエーテル(MCなど)、<2>ポリアクリルアミド系水溶性高分子:ポリアクリルアミド、<3>バイオポリマー:カードラン、ウエランガム、<4>非イオン系増粘剤:ポリアルキレングリコールの脂肪酸ジエステル、ポリアルキレングリコールのウレタン縮合物などが挙げられる。本増粘・分離低減剤の好ましい配合割合はコンクリート組成物に対し0.01〜0.5質量%である。
消泡剤を例示すると脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、アルキレンオキサイドジ脂肪酸エステル、多価アルコールアルキレンオキサイド付加物、ポリアルキレンポリアミンアルキレンオキサイド付加物等の非イオン系消泡剤類、シリコーンオイルをエマルションとしたシリコーン系消泡剤類、高級アルコールをエマルションとした高級アルコール類、これらを主成分とした混合物などが挙げられる。本消泡剤の好ましい添加量はセメント分散剤に対し0.01〜1質量%である。
収縮低減剤を例示するとポリアルキレングリコール、低級アルコールアルキレンオキサイド付加物、これらが油性である場合はエマルションとしたものであり、セメント等の結合材料に対し0〜5質量%である。
本発明のセメント分散剤が有する優れたスランプロス防止効果が如何にして得られるのか未だ解明には至っていない。その仮定の一つとして、アルキレンオキサイド変性水溶性重合体がセメントへの空気の吸着をコントロールする機能を有し、その効果を発現していることが考えられ得るが、上記以外にも様々な機構が存在し、これらによる相乗効果により、スランプロスの低減につながったものとみている。
本発明のセメント分散剤はコンクリートの材料を含めた配合条件によりその添加量は変わるが、セメント質量に対し固形分換算で通常0.1〜5.0質量%程度添加される。減水性、スランプフロー保持性を得るためには、添加量が多いほど良いが、多過ぎると凝結遅延を起こし、場合によっては硬化不良となる。使用方法は一般のセメント分散剤の場合と同様であり、コンクリート混練時に原液添加するか、予め混練水に希釈して添加する。あるいはコンクリート又はモルタルを練り混ぜた後に添加し再度均一に混練しても良い。ここで、セメント分散剤以外の成分は従来慣用のコンクリート用成分であり、セメント、例えば普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、低熱・中庸熱ポルトランドセメント又は高炉セメント等、骨材、すなわち細骨材及び粗骨材、混和材、例えばシリカフューム、炭酸カルシウム粉末、高炉スラグ粉末、膨張材及び水を挙げることができる。
また本発明のセメント分散剤以外の混和剤で調合時に別に添加できる混和剤として前記の公知公用の空気連行剤、凝結遅延剤、促進剤、分離低減剤、増粘剤、消泡剤、収縮低減剤等があり、これらも適宜配合し得る。それら各成分の配合割合は選択された成分の種類や使用目的に応じて適宜容易に決定され得る。
次に実施例に基づいて本発明をより詳しく説明する。なお本発明は前記製造方法により得られるものであり、この実施例に限定されるものではない。
[製造例1−1(ポリアミドポリアミンAの製造)]
窒素導入管、コンデンサー付き検水管を備えた攪拌機付き反応容器にポリアルキレンポリアミン(東ソー社製 品名:ポリエイト)716gを仕込み、窒素を導入しながら攪拌した。次にアジピン酸263gを徐々に仕込み、全量仕込み後、温度を150℃まで昇温した。反応を8時間継続し酸価が10となった時点で反応を終了した。脱水量は60gであった。次いで水1855gを仕込みポリアミドポリアミンAの水溶液2774g(固形分33%)を得た。
[製造例1−2(ポリアミドポリアミンBの製造)]
窒素導入管、エチレンオキサイド吹き込み管、コンデンサー付き検水管を備えた攪拌機付き反応容器にポリアルキレンポリアミン(東ソー社製 品名:ポリエイト)716gを仕込み、窒素を導入しながら攪拌した。次にアジピン酸263gを徐々に仕込み、全量仕込み後、温度を150℃まで昇温した。反応を8時間継続し酸価が10となった時点で反応を終了した。脱水量は60gであった。次いで水1234gを仕込み、ポリアミドポリアミンの水溶液とした後、温度を60℃とし、同温度を維持しながらエチレンオキサイド317gを徐々に仕込み、全量仕込み後、同温度で1時間熟成し、ポリアミドポリアミンBの水溶液2470g(固形分50%)を得た。
[製造例1−3(ポリアミドポリアミンCの製造)]
窒素導入管、エチレンオキサイド吹き込み管、コンデンサー付き検水管を備えた攪拌機付き反応容器にジエチレントリアミン516gを仕込み、窒素を導入しながら攪拌した。次にアジピン酸585gを徐々に仕込み、全量仕込み後、温度を150℃まで昇温した。反応を8時間継続し酸価が12となった時点で反応を終了した。脱水量は140gであった。次いで水1115gを仕込み、ポリアミドポリアミンの水溶液とした後、温度を60℃とし、同温度を維持しながらエチレンオキサイド154gを徐々に仕込み、全量仕込み後、同温度で1時間熟成し、ポリアミドポリアミンCの水溶液2230g(固形分50%)を得た。
[製造例1−4(ポリアミドポリアミンDの製造)]
窒素導入管、温度計、コンデンサーを備えた攪拌機付き反応容器にジエチレントリアミン103g、アジピン酸125gを仕込み、窒素を導入しながら撹拌混合し、150℃まで昇温させ、反応生成水を除去しながら20時間反応させた。次いでハイドロキノンメチルエーテル0.3g、メタクリル酸12.3gを仕込み、同温度で10時間反応させた。これにより反応溜出水(上記反応生成水)32gとポリアミドポリアミンメタクリルアミド209gを得た。得られたポリアミドポリアミンメタクリルアミドに水503gを加えて溶解し、温度を50℃に調整した。エチレンオキサイド127gを2時間かけて逐次導入し、更に2時間熟成を行った。これによりポリアミドポリアミンDの水溶液839g(固形分40%)を得た。
[製造例1−5(ポリアルキレンポリアミンAの製造)]
窒素導入管、エチレンオキサイド吹き込み管を備えた攪拌機付き反応容器にポリエチレンイミン(分子量1200、日本触媒(株)社製 品名:エポミン SP−012)1000g、水1511gを仕込み、窒素置換を行った後に温度を60℃まで昇温した。次にエチレンオキサイド511gを、前記温度を維持しながら徐々に仕込み、全量仕込み後、同温度で1時間熟成し、ポリアルキレンポリアミンAの水溶液3022g(固形分50%)を得た。
[実施例1(アルキレンオキサイド変性水溶性重合体A)]
エチレンオキサイド導入管、窒素導入管、攪拌機付きガラス製オートクレーブに水139g、3−メチル−3−ブテン−1−オール100EO付加物197g、無水マレイン酸10.6g、過硫酸ナトリウム14%水溶液10.7gを仕込み攪拌した。窒素置換を行い、酸素を除去した後、反応温度60℃で6時間反応させた。反応終了後80℃まで昇温し、ここで1時間攪拌を継続した。次いで水67g、ポリアミドポリアミンAの水溶液31.4gを添加し1時間攪拌した後、60℃まで冷却し、温度を維持しながらエチレンオキサイド17.2gを吹き込み、pH5以上になるまで熟成を行った。このようにしてアルキレンオキサイド変性水溶性重合体Aの水溶液473g(固形分50%)を得た。
[実施例2(アルキレンオキサイド変性水溶性重合体B)]
エチレンオキサイド導入管、窒素導入管、攪拌機付き反応容器に水286g、3−メチル−3−ブテン−1−オール50EO付加物402g、マレイン酸59.6g、無水マレイン酸6.62g、過硫酸ナトリウム14%水溶液22.2gを仕込み、窒素置換により酸素を除去した後、反応温度60℃で6時間反応させた。反応終了後80℃まで昇温し、ここで1時間熟成を行った。次いで水190g、ポリアミドポリアミンBの水溶液26.7g、48%水酸化ナトリウム水溶液25.0gを添加し1時間攪拌した後、60℃まで冷却し、温度を維持しながらエチレンオキサイド20.5gを吹き込み、pH7以上になるまで熟成を行った。このようにしてアルキレンオキサイド変性水溶性重合体Bの水溶液1039g(固形分50%)を得た。
[実施例3(アルキレンオキサイド変性水溶性重合体C)]
エチレンオキサイド導入管、窒素導入管、滴下漏斗を備えた攪拌機付き反応容器に水286g、3−メチル−3−ブテン−1−オール50EO付加物402g、マレイン酸59.6g、過硫酸ナトリウム14%水溶液22.2gを仕込み、窒素置換により酸素を除去した後、温度60℃とし、グリシジルメタアクリレート6.62gを滴下しながら6時間反応させた。反応終了後80℃まで昇温し、ここで1時間熟成を行った。次いで水194g、ポリアミドポリアミンCの水溶液26.7g、48%水酸化ナトリウム水溶液25.0gを添加し1時間攪拌した後、60℃まで冷却し、温度を維持しながらエチレンオキサイド23.6gを吹き込み、pH7以上になるまで熟成を行った。このようにしてアルキレンオキサイド変性水溶性重合体Cの水溶液1046g(固形分50%)を得た。
[実施例4(アルキレンオキサイド変性水溶性重合体D)]
温度計、滴下漏斗、エチレンオキサイド導入管、窒素導入管を備えた攪拌機付き反応容器にイオン交換水242g、3−メチル−3−ブテン−1−オール35EO付加物500g、マレイン酸57.6g、及び無水マレイン酸6.40gを仕込み、窒素置換により酸素を除去し、温度を60℃まで昇温した後、そこへイオン交換水365gに過硫酸アンモニウム8.6gを溶解させた水溶液を3時間かけて滴下した。続いて温度60℃を3時間維持し、その後80℃まで昇温し1時間熟成させた。その後60℃まで冷却し、ポリアルキレンポリアミンAの水溶液31.4gを添加し、30分間混合した後、同温度でエチレンオキサイド34.6gを吹き込み、pH5以上になるまで熟成を行った。このようにしてアルキレンオキサイド変性水溶性重合体Dの水溶液1246g(固形分50%)を得た。
[実施例5(アルキレンオキサイド変性水溶性重合体E)]
温度計、滴下漏斗、エチレンオキサイド導入管、窒素導入管を備えた攪拌機付き反応容器にイオン交換水271g、3−メチル−3−ブテン−1−オール50EO付加物500g、及び無水マレイン酸6.40gを仕込み、窒素置換により酸素を除去し、温度を60℃まで昇温した後、そこへアクリル酸57.6g、イオン交換水321gに過硫酸アンモニウム8.6gを溶解させた水溶液の各々を3時間かけて滴下した。続いて温度60℃を3時間維持し、その後80℃まで昇温し1時間熟成させた。その後60℃まで冷却し、ポリアミドポリアミンBの水溶液31.4gを添加し、30分間混合した後、同温度でエチレンオキサイド20.5gを吹き込み、pH5以上になるまで熟成を行った。このようにしてアルキレンオキサイド変性水溶性重合体Eの水溶液1217g(固形分50%)を得た。
[実施例6(アルキレンオキサイド変性水溶性重合体F)]
窒素導入管、温度計を備えた攪拌機付き反応容器に水1270gを仕込み、窒素雰囲気下にて温度90℃まで昇温した。ポリアミドポリアミンDの水溶液500g、メタクリル酸159g及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(メトキシポリエチレングリコール(分子量1000)のメタクリル酸エステル)600gと水160gの混合物、5%チオグリコール酸アンモニウム水溶液400g、5%過硫酸アンモニウム水溶液400gの3液を2時間かけて滴下し、滴下後、同温度で1時間熟成させた。その後60℃まで冷却し、48%水酸化ナトリウム水溶液74gを用いて中和した。同温度を維持しながら、エチレンオキサイド40.7gを導入し、pH7以上となるまで熟成を行った。このようにして、アルキレンオキサイド変性水溶性重合体Fの水溶液3604g(固形分30%)を得た。
[比較例1(比較水溶性ポリカルボン酸系重合体A)]
エチレンオキサイド導入管、窒素導入管、攪拌機付きガラス製オートクレーブに水134g、3−メチル−3−ブテン−1−オール50EO付加物191g、無水マレイン酸20.2g、過硫酸ナトリウム14%水溶液10.4gを仕込み攪拌した。窒素置換を行い、酸素を除去した後、反応温度60℃で6時間反応させた。反応終了後80℃まで昇温し、ここで1時間熟成を行った。60℃まで冷却した後、水70gを添加し、混合した。このようにして比較例の水溶性ポリカルボン酸系重合体Aの水溶液426g(固形分50%)を得た。
[モルタルフロー試験]
実施例1乃至6で得られたアルキレンオキサイド変性水溶性重合体A乃至F(重合体A乃至F)、及び比較例1で得られた比較水溶性ポリカルボン酸系重合体A(比較重合体A)を以下に記すモルタルフロー試験にて比較した。
[試験条件及び測定法]
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)200g、硅砂6号(日本プラスター(株)製)260gを秤とり、これを90秒間空練りした。また重合体A及び比較重合体をそれぞれ0.448g(固形分基準)秤とり、これをそれぞれ水で希釈し総量で86gになるよう練り水を準備した。セメントと砂の混合物を練り水に投入し、180秒間混合し二種のモルタルペーストを作製した。
練り上げた各モルタルペーストをアクリル樹脂板の中心に置いたφ50mm×H50mmの中空円筒容器に流し込み、容器の上端が一杯になるまでモルタルペーストを充填した。充填後、中空円筒容器を一定の速度で持ち上げ、モルタルの広がりが完全に静止するまで待ち、モルタルの広がりの最大径とこれに垂直な径を測定し平均径(モルタルフロー値)を求めた。この操作をモルタルペースト作製直後、60分経過後、120分経過後にそれぞれ行った。ここで各時間経過後の混練時間は90秒間とした。得られた結果を以下の表1に示す。
[モルタルフロー試験結果]
本モルタルフロー試験結果において、重合体A乃至Fは、初期分散性は低い数値ではあるが、60分経過後から120分経過にかけてスランプフロー値の持続性に優れるとする結果を示した。
一方、比較重合体A及びBは60分経過後から120分経過後にかけてスランプフロー値が低下する結果となった。
Figure 2007086507
[コンクリート試験での評価]
実施例1で得られたアルキレンオキサイド変性水溶性重合体A(重合体A)と本発明以外のセメント分散剤であるシーカメント1200N(日本シーカ(株)製)を固形分質量比4:1で配合したものを実施例1−1とし、比較例1で得られた比較水溶性ポリカルボン酸系重合体(比較重合体A)を用いたものを比較例1−1とし、それぞれを下記に記すコンクリート試験を行い、その結果を比較した。
コンクリートの練混ぜは55リットル強制二軸ミキサを使用し、粗骨材、セメント、細骨材に実施例1−1又は比較例1−1を加えた水を加え、90秒間練混ぜた。その後コンクリートの排出直後、30分、60分、90分及び120分経過後にフレッシュコンクリート試験(スランプ試験 JIS A1101、空気量 JIS A1128)を行った。また、圧縮強度 JIS A1108についても確認した。
[コンクリート試験の試験結果]
表2にコンクリート配合を、表3にフレッシュコンクリート試験結果、表4に圧縮強度結果を示す。
Figure 2007086507
Figure 2007086507
Figure 2007086507
[モルタルフロー及びコンクリート試験結果]
上記[表1]の結果に示す通り、比較例1(比較重合体A:従来のセメント分散剤)を用いたモルタルペーストでは、直後の分散性は優れるが60分経過後の値を頂点として、以降はスランプフロー値が急速に低下するのに対し、重合体A乃至F(本発明のセメント分散剤)を用いたモルタルペーストは、初期分散性は低いものの、120分経過後においても60分経過後とほぼ同程度のスランプフロー値を維持する結果を示し、大変優れたスランプロス低減効果(つまり、長時間にわたってスランプフロー値が高い水準で維持される効果)を発現した。
また、[表3]に示すコンクリート試験においても同様のスランプロス低減の結果が得られ、比較例1−1を用いたコンクリートでは60分経過後には30分経過後の値と比べてスランプロスが既に無視できない値となったが、重合体Aを用いたコンクリートでは120分経過後においても直後又は最大スランプ値を記した30〜60分経過後の値とほぼ同程度のスランプ値を維持した。さらに、重合体Aを用いたコンクリートは、従来品(比較例1−1)と比べても遜色ない圧縮強度を発現したとする結果が得られた。
このように本発明のセメント分散剤に相当する重合体Aは、コンクリートの強度に影響を与えずに、経時的に大変優れたスランプ保持性を発現した。

Claims (11)

  1. 水溶性ポリカルボン酸系重合体に対してアミノ基及びイミノ基を有する化合物、及び/又は、アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物がグラフト及び/又は架橋により結合された高分子骨格にアルキレンオキサイドが更に付加した構造を有するアルキレンオキサイド変性水溶性重合体を含有することを特徴とするセメント分散剤。
  2. 前記アミノ基及びイミノ基を有する化合物がポリアルキレンポリアミンであることを特徴とする請求項1記載のセメント分散剤。
  3. 前記アミノ基、イミノ基及びアミド基を有する化合物がポリアミドポリアミンであることを特徴とする請求項1記載のセメント分散剤。
  4. 前記ポリアルキレンポリアミンがポリアルキレンオキサイドを付加したポリアルキレンポリアミンを含むことを特徴とする請求項2記載のセメント分散剤。
  5. 前記ポリアミドポリアミンがポリアルキレンオキサイドを付加したポリアミドポリアミンを含むことを特徴とする請求項3記載のセメント分散剤。
  6. 前記ポリアルキレンポリアミン又は前記ポリアミドポリアミンが900乃至10,000の分子量を有することを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか一項に記載のセメント分散剤。
  7. 前記水溶性ポリカルボン酸系重合体が、(無水)カルボン酸基及びこれらの塩、ポリオキシアルキレン基、カルボン酸アルキルエステル基、アルキル基、グリシジル基よりなる群から選ばれた置換基を少なくとも1種以上有することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載のセメント分散剤。
  8. 前記水溶性ポリカルボン酸系重合体が、下記一般式(1)、下記一般式(2)に示される単量体を主成分として共重合された水溶性共重合体である請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のセメント分散剤。
    Figure 2007086507
    (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜22の炭化水素基を表し、Xは−COO−、−CON<、−(CH2)bO−を表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基を表す。aはアルキレンオキサイドの平均付加モル数で1〜200を表し、bは1〜20を表す。)
    Figure 2007086507
    (式中、R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立して炭素数1〜22の炭化水素基、−(CH2)c−COOM、−COOM、−COOR9(R9は、炭素数1〜22の炭化水素基、−(CH2)c−COOM、−COOM、グリシジル基を表す。)、グリシジル基を表すか、あるいはR5及びR6、若しくはR7及びR8は式(2)中の>C=C<基と一緒になって酸無水物を形成する。cは1〜20を表し、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミンを表す。)
  9. 前記高分子骨格に更に付加したアルキレンオキサイドが炭素数2〜4のアルキレンオキサイドであることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載のセメント分散剤。
  10. 前記水溶性ポリカルボン酸系重合体の単量体成分である一般式(1)で示される成分において、アルキレンオキサイドの平均付加モル数aが30〜150であり、前記ポリアルキレンポリアミン又は前記ポリアミドポリアミンに付加されたアルキレンオキサイドの平均付加モル数がアミノ基及びイミノ基及び場合によりアミド基の全体1molに対して0.1mol〜10molであることを特徴とする、請求項9に記載のセメント分散剤。
  11. 請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載のセメント分散剤に加え、さらに前記セメント分散剤以外のセメント分散剤、空気連行剤、凝結遅延剤、促進剤、分離低減剤、増粘剤、消泡剤、収縮低減剤等の混和剤を含有してなるコンクリート混和剤。
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