JPWO2007086432A1 - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
アノード5とカソード3と電解質膜6とを含む膜電極接合体1と、液体燃料11を貯蔵する燃料貯蔵部10と、前記カソードの外側に配置され、酸化剤導入口16を有するカバー17と、前記カバー17の外面及び内面のうち少なくともいずれかに積層され、かつ前記酸化剤導入口と対向する箇所に開口部19を有する第1の断熱性部材18とを具備する燃料電池。
Description
本発明は、燃料電池に関するものである。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の各種電子機器は、半導体技術の発達と共に小型化され、燃料電池をこれらの小型機器用の電源に用いることが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補充・交換すれば連続して発電できるという利点を有しているため、小型化が出来れば携帯電子機器の作動に極めて有利なシステムといえる。特に、直接メタノール型燃料電池(DMFC;direct methanol fuel cell)は、エネルギー密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、改質器も不要なことから小型化が可能であり、燃料の取り扱いも水素ガス燃料に比べて容易なことから小型機器用電源として有望である。
DMFCを燃料の供給方法で分類すると、液体燃料を気化してからブロワ等で燃料電池内に送り込む気体供給型DMFC、液体燃料をそのままポンプ等で燃料電池内に送り込む液体供給型DMFC、セル内で液体燃料を気化させてアノードに供給する内部気化型DMFC等が挙げられる。内部気化型DMFCの一例が特許公報第3413111号に開示されている。
特許公報第3413111号に示す内部気化型DMFCは、液体燃料を保持する燃料浸透層と、燃料浸透層中に保持された液体燃料のうち気化成分を拡散させるための燃料気化層とを備えるものである。このような構成によって、燃料極に気化した液体燃料を供給している。
特開2001−283888号公報にも内部気化型DMFCに関するものであって、燃料極の側面に液体燃料の漏洩を防止するための燃料漏洩防止膜が設けられた起電部の外周、つまり容器と酸化剤ガス流路の間並びに容器と燃料浸透層の間それぞれに保温材を設ける事によって、電池反応の反応熱を外部に放散させないようにし、長時間安定した出力を取り出すことが開示されている。
しかしながら、特開2001−283888号公報に記載の燃料電池は、保温材が燃料浸透層と接している構成を有するため、メタノールの気化量が増加して酸化剤極へのメタノール透過量が多くなり、クロスオーバによって高出力を得られないという問題点を有する。
本発明は、出力特性が改善された燃料電池を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る燃料電池は、アノードと、カソードと、前記アノード及び前記カソードの間に配置される電解質膜とを含む膜電極接合体と、
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記液体燃料の気化成分を前記アノードに供給するための燃料気化部と、
前記カソードからの水の蒸散を抑止する保湿板と、
前記保湿板の外側に配置され、酸化剤導入口を有するカバーと、
前記カバーの外面及び内面のうち少なくともいずれかに積層され、かつ前記酸化剤導入口と対向する箇所に開口部を有する第1の断熱性部材と
を具備する。
本発明に係る燃料電池は、アノードと、カソードと、前記アノード及び前記カソードの間に配置される電解質膜とを含む膜電極接合体と、
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記液体燃料の気化成分を前記アノードに供給するための燃料気化部と、
前記カソードからの水の蒸散を抑止する保湿板と、
前記保湿板の外側に配置され、酸化剤導入口を有するカバーと、
前記カバーの外面及び内面のうち少なくともいずれかに積層され、かつ前記酸化剤導入口と対向する箇所に開口部を有する第1の断熱性部材と
を具備する。
また、本発明に係る燃料電池は、アノードと、カソードと、前記アノード及び前記カソードの間に配置される電解質膜とを含む膜電極接合体と、
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記液体燃料の気化成分を前記アノードに供給するための燃料気化部と、
前記膜電極接合体の前記アノード上に配置されたアノード集電部と、
前記膜電極接合体の前記カソード上に配置されたカソード集電部と、
前記アノード集電部及び前記カソード集電部に積層され、かつガス透過孔を有する断熱性部材と
を具備する。
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記液体燃料の気化成分を前記アノードに供給するための燃料気化部と、
前記膜電極接合体の前記アノード上に配置されたアノード集電部と、
前記膜電極接合体の前記カソード上に配置されたカソード集電部と、
前記アノード集電部及び前記カソード集電部に積層され、かつガス透過孔を有する断熱性部材と
を具備する。
また、本発明に係る燃料電池は、アノードと、カソードと、前記アノード及び前記カソードの間に配置される電解質膜とを含む膜電極接合体と、
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記カソードの外側に配置され、酸化剤導入口を有するカバーと、
前記カバーの外面及び内面のうち少なくともいずれかに積層され、かつ前記酸化剤導入口と対向する箇所に開口部を有する第1の断熱性部材と
を具備する。
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記カソードの外側に配置され、酸化剤導入口を有するカバーと、
前記カバーの外面及び内面のうち少なくともいずれかに積層され、かつ前記酸化剤導入口と対向する箇所に開口部を有する第1の断熱性部材と
を具備する。
また、本発明に係る燃料電池は、アノードと、カソードと、前記アノード及び前記カソードの間に配置される電解質膜とを含む膜電極接合体と、
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記膜電極接合体の前記アノード上に配置されたアノード集電部と、
前記膜電極接合体の前記カソード上に配置されたカソード集電部と、
前記アノード集電部及び前記カソード集電部に積層され、かつガス透過孔を有する断熱性部材と
を具備する。
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記膜電極接合体の前記アノード上に配置されたアノード集電部と、
前記膜電極接合体の前記カソード上に配置されたカソード集電部と、
前記アノード集電部及び前記カソード集電部に積層され、かつガス透過孔を有する断熱性部材と
を具備する。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
保湿板は、カソードからの水分の蒸発を抑制することができるため、発電反応の進行に伴ってカソード中の水分保持量を増加させることができ、カソードの水分保持量がアノードよりも多い状態を作り出すことができる。その結果、カソード中の水が電解質膜を通してアノードに拡散する反応を促進することができるため、アノードにおける触媒反応の反応抵抗を低くすることができる。
保湿板は、カソードからの水分の蒸発を抑制することができるため、発電反応の進行に伴ってカソード中の水分保持量を増加させることができ、カソードの水分保持量がアノードよりも多い状態を作り出すことができる。その結果、カソード中の水が電解質膜を通してアノードに拡散する反応を促進することができるため、アノードにおける触媒反応の反応抵抗を低くすることができる。
第1の断熱性部材によりカバーの外面を保温することによって、カバーで急激に温度が降下するのを緩和することができ、保湿板とカバーとの温度差を小さくすることができる。その結果、保湿板での水分凝縮(あるいは水分液化)を抑えることができるため、フラッティングによるカソードでの水詰まりを少なくすることができる。このため、カソードへ酸化剤ガスを安定して供給することができる。これらの結果、燃料電池の出力特性を向上することができる。
また、第1の断熱性部材をカバーの内面に積層しても保湿板での水分凝縮(あるいは水分液化)を抑えることができる。その結果、フラッティングによるカソードでの水詰まりを少なくすることができるため、カソードへ酸化剤ガスを安定して供給することができる。これらの結果、燃料電池の出力特性を向上することができる。
第1の実施形態に係る燃料電池を図1〜図2を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。図2は図1の断熱性部材を示す模式的な平面図である。
図1に示すように、膜電極接合体(MEA)1は、カソード触媒層2a及びカソードガス拡散層2bからなるカソード(酸化剤極)3と、アノード触媒層4a及びアノードガス拡散層4bからなるアノード(燃料極)5と、カソード触媒層2aとアノード触媒層4aの間に配置されるプロトン伝導性の電解質膜6とを備えるものである。
カソード触媒層2aは、カソード触媒粒子及びプロトン伝導性樹脂を含むことが望ましい。一方、アノード触媒層4aは、アノード触媒粒子及びプロトン伝導性樹脂を含むことが好ましい。
カソード触媒及びアノード触媒としては、例えば、白金族元素の単体金属(Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等)、白金族元素を含有する合金などを挙げることができる。カソード触媒には、白金を用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。アノード触媒には、メタノールや一酸化炭素に対する耐性の強いPt−Ruを用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒を使用しても、あるいは無担持触媒を使用しても良い。
カソード触媒層2a、アノード触媒層4a及びプロトン伝導性の電解質膜6に含まれるプロトン伝導性樹脂としては、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸のようなスルホン酸基を有するフッ素系樹脂、スルホン酸基を有するハイドロカーボン系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物等を使用しても良い。
カソード触媒層2aはカソードガス拡散層2bに積層され、かつアノード触媒層4aはアノードガス拡散層4bに積層されている。カソードガス拡散層2bはカソード触媒層2aに酸化剤ガスを均一に供給する役割を担うものである。一方、アノードガス拡散層4bはアノード触媒層4aに燃料を均一に供給する役割を果たす。カソードガス拡散層2b及びアノードガス拡散層4bには、例えば、多孔質カーボンペーパを使用することができる。
アノード集電部としてのアノード導電層7は、膜電極接合体1のアノードガス拡散層4bに積層されている。一方、カソード集電部としてのカソード導電層8は、膜電極接合体1のカソードガス拡散層2bに積層されている。アノード導電層7及びカソード導電層8は、カソード及びアノードの導電性を向上させるためのものである。また、アノード導電層7及びカソード導電層8には、酸化剤ガスあるいは気化燃料が透過するためのガス透過孔(図示しない)が開口されている。アノード導電層7及びカソード導電層8には、例えば、PET基材にAu箔を担持させた金電極を使用することができる。
矩形枠状のシール材9の一方は、プロトン伝導性電解質膜6上にカソード3の周囲を囲むように形成されている。また、他方は、プロトン伝導性電解質膜6の反対側の面上にアノード5の周囲を囲むように形成されている。シール材9は、膜電極接合体1からの燃料漏れ及び酸化剤ガス漏れを防止するためのオーリングとして機能する。
膜電極接合体1のアノード側(図1では膜電極接合体1の下方)には、燃料貯蔵部としての液体燃料タンク10が配置されている。液体燃料タンク10には、液体のメタノールあるいはメタノール水溶液からなる液体燃料11が収容されている。メタノール水溶液の濃度は50モル%を超える高濃度にすることが望ましい。また、純メタノールの純度は、95重量%以上100重量%以下にすることが望ましい。なお、液体燃料タンク10に収容する液体燃料は必ずしもメタノール燃料に限られるものではなく、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、もしくはその他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料電池に応じた液体燃料が収容される。
液体燃料タンク10とアノード5との間には、液体燃料の気化成分をアノードに供給するための燃料気化部、例えば気液分離膜12が配置されている。気液分離膜12は、液体燃料の気化成分のみを透過させて、液体燃料は透過できない膜である。液体燃料のうち気化成分のみが気液分離膜12を透過し、アノード5に気化燃料を供給することが可能となる。気液分離膜12には、例えば、撥水性の多孔質膜を使用することができる。
気液分離膜12とアノード導電層7の間には、フレーム13が配置されている。フレーム13で囲まれた空間は、アノードへの気化燃料の供給量を調整するための気化燃料収容室14として機能する。
一方、膜電極接合体1のカソード導電層8には、カソード触媒層2aにおいて生成した水の蒸散を抑止する保湿板15が積層されている。保湿板15は、メタノールに対して不活性で、耐溶解性、酸素透過性及び透湿性を有する絶縁材料から形成されていることが望ましい。このような絶縁材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを挙げることができる。
酸化剤ガス(例えば空気)の導入口16が複数個形成されたカバー17は、保湿板15の上に積層されている。カバー17は、膜電極接合体1を含むスタックを加圧してその密着性を高める役割も果たしているため、例えば、SUS304、炭素鋼、ステンレス鋼、合金鋼、チタン合金、ニッケル合金のような金属から形成される。
第1の断熱性部材18は、カバー17の外側表面を被覆している。第1の断熱性部材18は、図2に示すように、酸化剤導入口16と対向する箇所にガス透過孔19が開口された断熱材シートから形成されている。断熱材の熱伝導率は、0.01W/(m・K)以上、1W/(m・K)以下の範囲にすることが望ましい。また、断熱材としては、耐酸性および耐溶剤性を有するものが好ましく、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEI(ポリエーテルイミド)、PI(ポリイミド)、PTFE(ポリ4フッ化エチレン)などの比較的硬質系樹脂やガラスエポキシ樹脂などを挙げることができる。
このような構成の燃料電池において、電流(電子の流れ)を生じるいわゆる発電反応が起きる様子を詳述すると、以下のようになる。
液体燃料タンク10内の液体燃料は、その気化成分が気液分離膜12を通してアノード(燃料極ともいう)触媒層4aに供給される。アノード触媒層4aにおいては、燃料の酸化反応によってプロトン(H+)と電子(e−)を生成する。例えば、燃料としてメタノールを用いた場合に、アノード触媒層4aで起こる触媒反応を下記(1)式に示す。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e− (1)
アノード触媒層4aで生成したプロトン(H+)は、プロトン伝導性膜6を通じてカソード(空気極ともいう)触媒層2aへ拡散する。また同時に、アノード触媒層4aで生成した電子は、燃料電池に接続された外部回路を流れ、外部回路の負荷(抵抗等)に対して仕事をし、カソード触媒層2aに流入する。
アノード触媒層4aで生成したプロトン(H+)は、プロトン伝導性膜6を通じてカソード(空気極ともいう)触媒層2aへ拡散する。また同時に、アノード触媒層4aで生成した電子は、燃料電池に接続された外部回路を流れ、外部回路の負荷(抵抗等)に対して仕事をし、カソード触媒層2aに流入する。
空気などの酸化剤ガスは、第1の断熱性部材18のガス透過孔19及びカバー17の酸化剤導入口16からカソード導電層8及びカソードガス拡散層2bを通してカソード触媒層2aに供給される。酸化剤ガス中の酸素は、プロトン伝導性膜6を通じて拡散してきたプロトン(H+)と、外部回路を流れてきた電子(e−)と共に、還元反応を起こし、反応生成物を生成する。例えば、酸化剤ガスとして空気を使用した場合、空気に含まれる酸素がカソード触媒層2aで生じる反応は下記(2)式の通りで、この場合は反応生成物は水(H2O)である。
1.5O2+6H++6e− → 3H2O (2)
この(1)式と(2)式の反応とが同時に生じることにより、燃料電池としての発電反応が完結する。トータルの燃焼反応を下記(3)式に示す。
この(1)式と(2)式の反応とが同時に生じることにより、燃料電池としての発電反応が完結する。トータルの燃焼反応を下記(3)式に示す。
CH3OH+1.5O2 → CO2+2H2O (3)
カソード3とカバー17との間には保湿板15が配置されているため、カソード3からの水分の蒸発が抑制され、発電反応の進行に伴ってカソード触媒層2a中の水分保持量が増加する。このため、カソード触媒層2aの水分保持量がアノード触媒層4aの水分保持量よりも多い状態を作り出すことができる。その結果、浸透圧現象によって、カソード触媒層2aに生成した水がプロトン伝導性膜6を通過してアノード触媒層4aに移動する反応を促進することができる。これにより、アノード5における触媒反応の反応抵抗を低くすることができる。
カソード3とカバー17との間には保湿板15が配置されているため、カソード3からの水分の蒸発が抑制され、発電反応の進行に伴ってカソード触媒層2a中の水分保持量が増加する。このため、カソード触媒層2aの水分保持量がアノード触媒層4aの水分保持量よりも多い状態を作り出すことができる。その結果、浸透圧現象によって、カソード触媒層2aに生成した水がプロトン伝導性膜6を通過してアノード触媒層4aに移動する反応を促進することができる。これにより、アノード5における触媒反応の反応抵抗を低くすることができる。
第1の断熱性部材18は、触媒反応および燃焼反応によって発生した熱のカバー17からの放熱を抑制することができるため、カバー17と保湿板15との温度差を小さくすることができる。その結果、保湿板15での水分凝縮(あるいは水分液化)を抑えることができるため、フラッティングによるカソード3での水詰まりを少なくすることができる。これにより、カソード3に酸化剤ガスを安定して供給することができる。
これらの結果、燃料電池の出力特性を向上することができる。
さらに、燃料タンク10から気化燃料収容室14までには、断熱性部材が設けられていないため、液体燃料の異常揮発を回避することができる。
前述した図1では、第1の断熱性部材18をカバー17の外面に積層したが、カバー17の内面に積層しても良い。この一例を図6に示す。
図6に示すように、第1の断熱性部材18をカバー17の内面に積層することによって、保湿板15での水分凝縮(あるいは水分液化)を抑えることができるため、フラッティングによるカソード3での水詰まりを少なくすることができる。これにより、カソード3に酸化剤ガスを安定して供給することができるため、燃料電池の出力特性を向上することができる。また、第1の断熱性部材18をカバー17の内面と外面の両方の面に積層することも可能である。
(第2の実施形態)
アノード集電部及びカソード集電部に断熱性部材を積層することによって、液体燃料を異常に揮発させることなく、膜電極接合体を保温することができる。アノード反応速度が向上する事により、燃料利用効率が上がるため、クロスオーバーなどの燃料ロスが減少する。その結果、クロスオーバーによる電位低下が減少し、出力特性を上げる事ができる。また、膜電極接合体は、発電反応に伴って体積膨張・収縮を繰り返すが、断熱性部材の間に膜電極接合体が挟まれているため、体積膨張収縮による密着性の低下を抑制することができ、接触抵抗を低減することができる。これによっても、燃料電池の出力特性を向上することができる。
アノード集電部及びカソード集電部に断熱性部材を積層することによって、液体燃料を異常に揮発させることなく、膜電極接合体を保温することができる。アノード反応速度が向上する事により、燃料利用効率が上がるため、クロスオーバーなどの燃料ロスが減少する。その結果、クロスオーバーによる電位低下が減少し、出力特性を上げる事ができる。また、膜電極接合体は、発電反応に伴って体積膨張・収縮を繰り返すが、断熱性部材の間に膜電極接合体が挟まれているため、体積膨張収縮による密着性の低下を抑制することができ、接触抵抗を低減することができる。これによっても、燃料電池の出力特性を向上することができる。
第2の実施形態に係る燃料電池を図3を参照して説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。前述した図1〜図2で説明したのと同様な部材については、同符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態に係る燃料電池では、第1の断熱性部材の代りに、第2の断熱性部材20a,20bを使用する。第2の断熱性部材20aは、カソード導電層8と保湿板15との間に配置される。また、第2の断熱性部材20bは、アノード導電層7とフレーム13との間に配置される。第2の断熱性部材20a,20bは、酸化剤ガスあるいは気化燃料の通路となるガス透過孔21が開口された断熱材シートから形成されている。断熱材の熱伝導率は、0.01W/(m・K)以上、1W/(m・K)の範囲にすることが望ましい。また、断熱材としては、耐酸性および耐溶剤性を有するものが好ましく、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴムなどのゴム材料、不織布、フェルトなどの繊維材料、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレンなどの発泡系材料、真空断熱材等を挙げることができる。第2の断熱性部材20a,20bは、同じ熱伝導率を有していても、互いに異なる熱伝導率を有していても良い。
第2の断熱性部材20a,20bをアノード導電層7及びカソード導電層8に配置することにより、液体燃料を異常に揮発させることなく、膜電極接合体1を保温することができる。アノード反応速度が向上する事により、燃料利用効率が上がるため、クロスオーバーなどの燃料ロスが減少する。その結果、クロスオーバーによる電位低下が減少し、出力特性を上げる事ができる。また、膜電極接合体1は、発電反応に伴って体積膨張・収縮を繰り返すが、第2の断熱性部材20a,20bの間に膜電極接合体1が挟まれているため、体積膨張収縮による密着性の低下を抑制することができ、接触抵抗を低減することができる。これによっても、燃料電池の出力特性を向上することができる。
第2の実施形態に係る燃料電池は、保湿板15を備えていても、備えていなくても良いが、備えている場合には、膜電極接合体1が第2の断熱性部材20a,20bにより保温されることで、フラッティングによるカソード3での水詰まりを抑制することが可能になる。その結果、出力特性の安定化を図ることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る燃料電池を図4を参照して説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。前述した図1〜図3で説明したのと同様な部材については、同符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態に係る燃料電池を図4を参照して説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。前述した図1〜図3で説明したのと同様な部材については、同符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態に係る燃料電池では、第1の断熱性部材18と第2の断熱性部材20a,20bとの双方を使用する。第1の断熱性部材18は、図4に示すようにカバー17の外面に配置しても、あるいはカバー17の内面に配置しても良い。さらには、カバー17の外面および内面の両方の面に配置しても良い。
第3の実施形態に係る燃料電池によれば、フラッティングによるカソード3での水詰まりの防止、膜電極接合体1の保温、及び、接触抵抗の低減を達成することができるため、出力特性を十分に向上することができる。膜電極接合体1の保温が十分になされることによって、アノード反応速度が向上し、燃料利用効率が上がるため、クロスオーバーなどの燃料ロスが減少する。その結果、クロスオーバーによる電位低下が減少し、出力特性を上げる事ができる。
第1の断熱性部材の熱伝導率[W/(m・K)]をλ1、第2の断熱性部材の熱伝導率[W/(m・K)]をλ2とした際に、λ1/100≦λ2≦λ1/10を満たすことが望ましい。熱伝導率λ2をλ1/100以上にすることによって、膜電極接合体1を発電に伴う反応熱で十分に保温することができる。また、熱伝導率λ2をλ1/10以下にすることによって、発電に伴う反応熱を第2の断熱性部材を介して保湿板に伝達することができるため、膜電極接合体と保湿板との温度差を小さくすることができる。従って、λ1/100≦λ2≦λ1/10を満たすことによって、燃料電池の出力特性をさらに向上することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
<アノード触媒層の作製>
アノード用触媒粒子(Pt:Ru=1:1)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液(パーフルオロカーボンスルホン酸の濃度20重量%)と、分散媒として水及びメトキシプロパノールを添加し、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパーに塗布することにより、厚さが100μmのアノード触媒層を得た。
<アノード触媒層の作製>
アノード用触媒粒子(Pt:Ru=1:1)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液(パーフルオロカーボンスルホン酸の濃度20重量%)と、分散媒として水及びメトキシプロパノールを添加し、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパーに塗布することにより、厚さが100μmのアノード触媒層を得た。
<カソード触媒層の作製>
カソード用触媒粒子(Pt)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液(パーフルオロカーボンスルホン酸の濃度20重量%)と、分散媒として水及びメトキシプロパノールを添加し、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパーに塗布することにより、厚さが100μmのカソード触媒層を得た。
カソード用触媒粒子(Pt)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液(パーフルオロカーボンスルホン酸の濃度20重量%)と、分散媒として水及びメトキシプロパノールを添加し、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパーに塗布することにより、厚さが100μmのカソード触媒層を得た。
<膜電極接合体(MEA)の作製>
上記のようにして作製したアノード触媒層とカソード触媒層の間に、電解質膜として厚さが50μmで、含水率が10〜20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(商品名nafion膜、デュポン社製)を配置し、これらにホットプレスを施すことにより、30mm×30mmの膜電極接合体(MEA)を得た。
上記のようにして作製したアノード触媒層とカソード触媒層の間に、電解質膜として厚さが50μmで、含水率が10〜20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(商品名nafion膜、デュポン社製)を配置し、これらにホットプレスを施すことにより、30mm×30mmの膜電極接合体(MEA)を得た。
膜電極接合体のアノードガス拡散層に、PET基材にAu箔を接着した厚さが100μmのアノード集電部を積層した。また、膜電極接合体のカソードガス拡散層に、PET基材にAu箔を接着した厚さが100μmのカソード集電部を積層した。
保湿板として、厚さが500μmで、透気度が2秒/100cm3(JIS P−8117に規定の測定方法による)で、透湿度が4000g/m224h(JIS L−1099 A−1に規定の測定方法による)のポリエチレン製多孔質フィルムを用意した。
また、気液分離膜として、厚さが200μmのシリコーンゴムシートを用意した。
第1の断熱性部材として、前述した図2に示すようにカバーの酸化剤導入口と対向する位置にガス透過孔が設けられ、熱伝導率λ1が0.25[W/(m・K)]で、厚さが2mmで、PEEK製の板を用意した。
得られた膜電極接合体を、保湿板、気液分離膜及び第1の断熱性部材と組み合わせて、前述した図1,2に示す構造を有し、第1の実施形態に係る内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組みたてた。なお、燃料タンクには、純度99.9重量%の純メタノールを供給した。
(実施例2)
第1の断熱性部材の代りに第2の断熱性部材を、膜電極接合体上のアノード集電部及びカソード集電部に積層すること以外は前述した実施例1で説明したのと同様にし、前述した図3に示す構造を有し、第2の実施形態に係る内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組みたてた。
第1の断熱性部材の代りに第2の断熱性部材を、膜電極接合体上のアノード集電部及びカソード集電部に積層すること以外は前述した実施例1で説明したのと同様にし、前述した図3に示す構造を有し、第2の実施形態に係る内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組みたてた。
第2の断熱性部材には、熱伝導率λ2が0.01[W/(m・K)]で、厚さが1mmで、酸化剤ガスもしくは気化燃料が通過するガス透過孔を有する真空断熱材を使用した。
(実施例3)
実施例1の燃料電池の膜電極接合体上のアノード集電部及びカソード集電部に第2の断熱性部材を積層し、前述した図4に示す構造を有し、第3の実施形態に係る内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組みたてた。第2の断熱性部材には、実施例2で説明したのと同様な種類のものを使用した。第1の断熱性部材の熱伝導率λ1と第2の断熱性部材の熱伝導率λ2との間には、λ2=λ1/25の関係が成立し、λ1/100≦λ2≦λ1/10を満足している。
実施例1の燃料電池の膜電極接合体上のアノード集電部及びカソード集電部に第2の断熱性部材を積層し、前述した図4に示す構造を有し、第3の実施形態に係る内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組みたてた。第2の断熱性部材には、実施例2で説明したのと同様な種類のものを使用した。第1の断熱性部材の熱伝導率λ1と第2の断熱性部材の熱伝導率λ2との間には、λ2=λ1/25の関係が成立し、λ1/100≦λ2≦λ1/10を満足している。
(比較例)
第1の断熱性部材を燃料タンク10からカバー17までを含む全ての面に設置すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にし、内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組みたてた。
第1の断熱性部材を燃料タンク10からカバー17までを含む全ての面に設置すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にし、内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組みたてた。
これらの燃料電池について、セル中心温度及び最大出力を測定し、その結果を実施例3の最大出力及びセル温度を100として表示し、図5に示した。
図5から明らかなように、実施例1〜3の燃料電池は、比較例の燃料電池に比して最大出力が高かった。カバーの外表面に第1の断熱性部材を配置する実施例1,3の燃料電池の出力特性が、アノード集電部及びカソード集電部に第2の断熱性部材を配置する実施例2の燃料電池の出力特性に比して優れていた。
比較例の燃料電池では、前述した特開2001−283888号公報に示すように起電部の外周部に断熱性部材を配置したため、液体燃料であるメタノールの揮発量が多く、メタノールクロスオーバにより出力が低下した。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記した説明では、燃料電池の構成として膜電極接合体(MEA)の下部に燃料貯蔵部を有する構造にしたが、燃料貯蔵部とMEAの間に流路を配置し、燃料貯蔵部内の液体燃料を流路を通してMEAに供給してもよい。また、燃料電池本体の構成としてパッシブ型の燃料電池を例に挙げて説明したが、アクティブ型の燃料電池、さらには燃料供給などの一部にポンプ等を用いたセミパッシブ型の燃料電池に対しても本発明を適用することができる。これら構成であっても、上記した説明と同様の作用効果が得られる。
本発明によれば、出力特性が改善された燃料電池を提供することができる。
Claims (6)
- アノードと、カソードと、前記アノード及び前記カソードの間に配置される電解質膜とを含む膜電極接合体と、
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記カソードの外側に配置され、酸化剤導入口を有するカバーと、
前記カバーの外面及び内面のうち少なくともいずれかに積層され、かつ前記酸化剤導入口と対向する箇所に開口部を有する第1の断熱性部材と
を具備する燃料電池。 - 前記膜電極接合体の前記カソード上に配置されたカソード集電部と、前記膜電極接合体の前記アノード上に配置されたアノード集電部と、前記カソード集電部及び前記アノード集電部に積層され、ガス透過孔を有する第2の断熱性部材とを具備する請求項1記載の燃料電池。
- 前記第1の断熱性部材の熱伝導率[W/(m・K)]をλ1、前記第2の断熱性部材の熱伝導率[W/(m・K)]をλ2とした際に、λ1/100≦λ2≦λ1/10を満たす請求項2記載の燃料電池。
- 前記液体燃料の気化成分を前記アノードに供給するための燃料気化部と、前記カソードからの水の蒸散を抑止する保湿板とをさらに具備し、前記カバーは前記カソード及び前記保湿板の外側に配置される請求項1記載の燃料電池。
- アノードと、カソードと、前記アノード及び前記カソードの間に配置される電解質膜とを含む膜電極接合体と、
液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵部と、
前記膜電極接合体の前記アノード上に配置されたアノード集電部と、
前記膜電極接合体の前記カソード上に配置されたカソード集電部と、
前記アノード集電部及び前記カソード集電部に積層され、かつガス透過孔を有する断熱性部材と
を具備する燃料電池。 - 前記液体燃料の気化成分を前記アノードに供給するための燃料気化部をさらに具備する請求項5記載の燃料電池。
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