JP5057995B2 - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5057995B2
JP5057995B2 JP2007551132A JP2007551132A JP5057995B2 JP 5057995 B2 JP5057995 B2 JP 5057995B2 JP 2007551132 A JP2007551132 A JP 2007551132A JP 2007551132 A JP2007551132 A JP 2007551132A JP 5057995 B2 JP5057995 B2 JP 5057995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
anode
methanol
cathode
fuel cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007551132A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007072880A1 (ja
Inventor
裕之 長谷部
由美子 瀧澤
麻子 佐藤
博史 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2007551132A priority Critical patent/JP5057995B2/ja
Publication of JPWO2007072880A1 publication Critical patent/JPWO2007072880A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5057995B2 publication Critical patent/JP5057995B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M8/1009Fuel cells with solid electrolytes with one of the reactants being liquid, solid or liquid-charged
    • H01M8/1011Direct alcohol fuel cells [DAFC], e.g. direct methanol fuel cells [DMFC]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04186Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of liquid-charged or electrolyte-charged reactants
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04197Preventing means for fuel crossover
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04201Reactant storage and supply, e.g. means for feeding, pipes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04201Reactant storage and supply, e.g. means for feeding, pipes
    • H01M8/04208Cartridges, cryogenic media or cryogenic reservoirs
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M8/1016Fuel cells with solid electrolytes characterised by the electrolyte material
    • H01M8/1018Polymeric electrolyte materials
    • H01M8/102Polymeric electrolyte materials characterised by the chemical structure of the main chain of the ion-conducting polymer
    • H01M8/1023Polymeric electrolyte materials characterised by the chemical structure of the main chain of the ion-conducting polymer having only carbon, e.g. polyarylenes, polystyrenes or polybutadiene-styrenes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M8/1016Fuel cells with solid electrolytes characterised by the electrolyte material
    • H01M8/1018Polymeric electrolyte materials
    • H01M8/1067Polymeric electrolyte materials characterised by their physical properties, e.g. porosity, ionic conductivity or thickness
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)

Description

本発明は、燃料電池に関するものである。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の各種電子機器は、半導体技術の発達と共に小型化されている。燃料電池をこれらの小型機器用の電源に用いることが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補充・交換すれば連続して発電できるという利点を有している。このため、燃料電池の小型化が出来れば携帯電子機器の作動に極めて有利なシステムといえる。特に、直接メタノール型燃料電池(DMFC;direct methanol fuel cell)は、エネルギー密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、小型化が可能であり、燃料の取り扱いも水素ガス燃料に比べて容易なことから小型機器用電源として有望である。
DMFCの燃料の供給方法としては、液体燃料を気化してからブロア等で燃料電池内に送り込む気体供給型DMFCと、液体燃料をそのままポンプ等で燃料電池内に送り込む液体供給型DMFCなどがある。しかしながら、これらの燃料供給方法では、前記のようにメタノールを供給するポンプや空気を送り込むブロアが補器として必要となり、システムとして複雑な形態となる他、小型化が難しくなる欠点を有する。
一方、特許公報第3413111号に示すような内部気化型DMFCがもう一つの燃料供給方法として知られている。この内部気化型DMFCは、液体燃料を保持する燃料浸透層と、燃料浸透層中に保持された液体燃料のうち気化成分を拡散させるための燃料気化層とを備える。また、この内部気化型DMFCでは、気化した液体燃料が燃料気化層からアノードに供給される。特許公報第3413111号では、液体燃料としてメタノールと水が1:1のモル比で混合されたメタノール水溶液が使用され、メタノールと水の双方を気化ガスの形でアノードに供給している。
このような特許公報に示す内部気化型DMFCによると、十分に高い出力特性を得られなかった。水はメタノールに比べて蒸気圧が低く、水の気化速度はメタノールの気化速度に比べて遅いため、メタノールも水も気化によってアノードに供給しようとすると、メタノール供給量に対する水の相対的な供給量が不足する。その結果、メタノールを内部改質する反応の反応抵抗が高くなるため、十分な出力特性を得られなくなるのである。
本発明の目的は、出力密度が改善された燃料電池を提供することにある。
本発明に係る燃料電池は、カソードと、
アノードと、
前記カソードと前記アノードの間に配置され、水クロスオーバ値に対するメタノールクロスオーバ値の比が0.5以下の固体電解質膜と、
メタノールを含む液体燃料が収容された燃料室と、
前記アノードへ、少なくとも前記液体燃料の蒸気を供給する供給手段と
を具備することを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池は、カソードと、
アノードと、
前記カソードと前記アノードの間に配置され、水クロスオーバ値に対するメタノールクロスオーバ値の比が0.5以下の固体電解質膜と、
メタノールを含む液体燃料が収容された燃料室と、
前記燃料室と前記アノードとの間に配置され、前記燃料室の前記液体燃料の蒸気を選択的に透過させる気液分離層と
を具備することを特徴とする。
図1は、水クロスオーバ値に対するメタノールクロスオーバ値の比を測定する際に使用する装置の模式図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、液体燃料の蒸気をアノードに供給する燃料電池において、固体電解質膜の水クロスオーバ値に対するメタノールクロスオーバ値の比(以下、クロスオーバ比と称す)が0.5以下である際に、高出力密度が得られることを見出したのである。クロスオーバ比が0.5を超えるものは、カソードからアノードへの水拡散が少ないため、改質反応の反応抵抗が高く、高い出力密度を得られない。クロスオーバ比が小さいもの程、アノードへの水供給量が増加する反面、メタノール拡散性が低下するため、発電初期の出力が低下する。このため、発電初期は、カソードでの水生成量が少ないため、カソードからアノードに拡散する水の量が少ない。このためクロスオーバ比を過度に低くしないようにすると、カソードにメタノールを供給してメタノール酸化反応により水を生成することができると共に、生成した水を固体電解質膜を通してアノードに拡散させることができるため、発電初期の水不足を補うことができ、発電初期から高出力を得ることができる。
なお、液体燃料をアノードに供給する送液型の燃料電池では、クロスオーバ比が0.5以下の水透過性の高い固体電解質膜を使用すると、カソードにおけるガス拡散性の低下やアノードに供給される燃料が希釈される等によって出力密度が低下する。送液型燃料電池では、メタノールクロスオーバ値と水クロスオーバ値が互いに0に近くてほぼ等しい固体電解質膜が好ましい。固体電解質膜として多用されているナフィオン膜は、クロスオーバ比が0.5を超える。
クロスオーバ比の測定は、以下に説明する方法で行われる。まず、図1に示すように、H型セル21に固体電解質膜22を装着する。H型セル21は、周面に連結管23a,23bをそれぞれ有する2本の円筒管24a,24bを備える。円筒管24aの連結管23aと円筒管24bの連結管23bの間に固体電解質膜22を配置し、固体電解質膜22の上端と連結管23a,23bの端部とを挟持部材25で挟み、固体電解質膜22の下端と連結管23a,23bの端部とを挟持部材25で挟む。挟持部材25としては、例えば、ねじ、スプリング等を挙げることができる。右側の円筒管24aに純メタノールを収容し、これと同量の水を左側の円筒管24bに収容する。純メタノール及び水の温度を25℃に保持し、1時間おきに6時間まで円筒管24a,24bそれぞれの液体をサンプリングし、各液体の水とメタノール濃度分析を行う。右側の円筒管24aについては1時間毎の測定で得られた水濃度を平均化する。左側の円筒管24bについては1時間毎の測定で得られたメタノール濃度を平均化する。平均水濃度を水のクロスオーバ値とし、平均メタノール濃度をメタノールクロスオーバ値とする。
固体電解質膜のメタノールクロスオーバ値は、1μM/cm・s以下にすることが望ましい。メタノールクロスオーバ値が1μM/cm・sを超えると、メタノールクロスオーバによる燃料消費量が増加し、高い出力密度を得られない恐れがあるからである。固体電解質膜に含まれるプロトン伝導性物質には、例えば、炭化水素系樹脂を使用することができる。
液体燃料としては、例えば、純メタノール、メタノール水溶液などを挙げることができる。液体燃料のメタノール濃度は64重量%以上、100重量%以下が好ましい。クロスオーバ比が0.5以下の固体電解質膜は、水拡散性に優れているため、液体燃料のメタノール濃度が低いと、水が固体電解質膜を透過してカソードに供給され、カソードのガス拡散性の低下等を招いて出力密度が低下する恐れがあるからである。メタノール濃度のさらに好ましい範囲は65重量%以上、100重量%以下である。
以下、本発明に係る燃料電池の一実施形態である直接メタノール型燃料電池を図面を参照して説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。
図2に示すように、膜電極接合体(MEA)1は、カソード触媒層2及びカソードガス拡散層4からなるカソード(例えば酸化剤極)と、アノード触媒層3及びアノードガス拡散層5からなるアノード(例えば燃料極)と、カソード触媒層2とアノード触媒層3の間に配置される固体電解質膜6とを備えるものである。
カソード触媒層2及びアノード触媒層3に含有される触媒としては、例えば、白金族元素の単体金属(Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等)、白金族元素を含有する合金などを挙げることができる。アノード触媒には、メタノールや一酸化炭素に対する耐性の強いPt−Ru、カソード触媒には、白金を用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒を使用しても、あるいは無担持触媒を使用しても良い。
カソード触媒層2はカソードガス拡散層4上に積層され、かつアノード触媒層3はアノードガス拡散層5上に積層されている。カソードガス拡散層4はカソード触媒層2に酸化剤を均一に供給する役割を担うものであるが、カソード触媒層2の集電体も兼ねている。一方、アノードガス拡散層5はアノード触媒層3に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層3の集電体も兼ねている。カソード導電層7a及びアノード導電層7bは、それぞれ、カソードガス拡散層4及びアノードガス拡散層5と接している。カソード導電層7a及びアノード導電層7bには、例えば、金などの金属材料からなる多孔質層(例えばメッシュ)をそれぞれ使用することが出来る。
矩形枠状のカソードシール材8aは、カソード導電層7aと固体電解質膜6との間に位置すると共に、カソード触媒層2及びカソードガス拡散層4の周囲を囲んでいる。一方、矩形枠状のアノードシール材8bは、アノード導電層7bと固体電解質膜6との間に位置すると共に、アノード触媒層3及びアノードガス拡散層5の周囲を囲んでいる。カソードシール材8a及びアノードシール材8bは、膜電極接合体1からの燃料漏れ及び酸化剤漏れを防止するためのオーリングである。
膜電極接合体1の下方には、燃料室として液体燃料タンク9が配置されている。液体燃料タンク9内には、液体のメタノールあるいはメタノール水溶液が収容されている。
気液分離層としての気液分離膜10は、液体燃料の蒸気を選択的に透過させ、液体燃料の蒸気と液体成分とを分離する機能を有する。気液分離膜10としては、例えばシリコーンゴムシートを挙げることができる。気液分離膜10は、液体燃料タンク9の開口端に配置されている。
気液分離膜10とアノード導電層7bの間には、樹脂製のフレーム11が積層されている。フレーム11で囲まれた空間は、気液分離膜10を拡散してきた蒸気を一時的に収容しておく蒸気収容室12(いわゆる蒸気溜り)として機能する。この蒸気収容室12及び気液分離膜10の透過メタノール量抑制効果により、一度に多量の蒸気がアノード触媒層3に供給されるのを回避することができ、メタノールクロスオーバの発生を抑えることが可能である。なお、フレーム11は、矩形のフレームで、例えばPETのような熱可塑性ポリエステル樹脂から形成される。
カソード導電層7a上には保湿板13が積層されている。保湿板13は、カソード触媒層2において生成した水の蒸散を抑止する役割をなすと共に、カソードガス拡散層4に酸化剤を均一に導入することによりカソード触媒層2への酸化剤の均一拡散を促す補助拡散層としての役割も果たしている。
酸化剤である空気を取り入れるための空気導入口14が複数個形成されたカバー15は、保湿板13に積層されている。カバー15は、膜電極接合体1を含むスタックを加圧してその密着性を高める役割も果たしているため、例えば、SUS304のような金属から形成される。
上述したような構成の直接メタノール型燃料電池によれば、液体燃料タンク9内の液体燃料が気化し、液体燃料の蒸気が気液分離膜10を拡散し、蒸気収容室12に一旦収容され、そこから徐々にアノードガス拡散層5を拡散してアノード触媒層3に供給される。また、蒸気の一部は固体電解質膜6を通してカソードにも供給される。これらの結果、以下の反応式(1)に示すメタノールの内部改質反応を生じる。
CHOH+HO → CO+6H+6e (1)
内部改質反応で生成したプロトン(H)は固体電解質膜6を拡散してカソード触媒層3に到達する。一方、カバー15の空気導入口14から取り入れられた空気は、保湿板13及びカソードガス拡散層4を拡散してカソード触媒層2に供給される。カソード触媒層2では、下記(2)式に示す反応によって水が生成する、つまり発電反応が生じる。
(3/2)O+6H+6e → 3HO (2)
発電反応が進行すると、前述した(2)式の反応などによってカソード触媒層2中に生成した水が、カソードガス拡散層4内を拡散して保湿板13に到達し、保湿板13によって蒸散を阻害され、カソード触媒層2中の水分貯蔵量が増加する。一方、アノード側においては、気液分離膜10を通して水蒸気が供給されるか、あるいは供給が全くない状態にある。このため、発電反応の進行に伴ってカソード触媒層2の水分保持量がアノード触媒層3の水分保持量よりも多い状態を作り出すことができる。
固体電解質膜6のクロスオーバ比が0.5以下であるため、カソード触媒層2からアノード触媒層3への水拡散を促すことができ、前述した(1)式に示すメタノールの内部改質反応を促進することができ、これにより高出力密度を得ることができる。
なお、前述した実施形態では保湿板13を備えているが、本発明は保湿板を備える構成に限定されるものではない。クロスオーバ比が0.5以下の固体電解質膜によると、保湿板13を備えていない場合にもカソードからアノードへの水拡散を促進することができ、高出力密度を得ることが可能である。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1〜実施例5)
<アノードの作製>
アノード用触媒(Pt:Ru=1:1)担持カーボンブラックにパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と水及びメトキシプロパノールを添加し、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより厚さが450μmのアノードを得た。
<カソードの作製>
カソード用触媒(Pt)担持カーボンブラックにパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と水及びメトキシプロパノールを加え、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより厚さが400μmのカソードを得た。
<固体電解質膜の作製>
各種のクロスオーバ比を有する固体電解質膜のクロスオーバ比を前述した図1に示す方法で測定した。クロスオーバ比を下記表1に示す。
アノード触媒層とカソード触媒層の間に固体電解質膜を配置し、これらにホットプレスを施すことにより、膜電極接合体(MEA)を得た。
保湿板として厚さが500μmで、透気度が2秒/100cm(JIS P−8117)で、透湿度が4000g/m24h(JIS L−1099 A−1法)のポリエチレン製多孔質フィルムを用意した。
フレームは、PET製で、厚さは25μmである。また、気液分離膜として、厚さが200μmのシリコーンゴムシートを用意した。
得られた膜電極接合体、保湿板、フレーム、気液分離膜を用いて前述した図2に示す構造を有する内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。この際、燃料タンクには、純度が99.9重量%の純メタノールを2mL収容した。
(比較例1〜3)
本発明で規定するクロスオーバ比の範囲外のクロスオーバー比を有する膜を固体電解質膜として使用すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。
Figure 0005057995
得られた燃料電池について、電流密度(mA/cm)を増加させた際の出力密度変化を測定した結果、クロスオーバ比が0.5以下の固体電解質膜を備えた実施例1〜5の燃料電池によると、高い出力密度を得られた。
これに対し、クロスオーバ比が0.5を超える固体電解質膜を備えた比較例1〜3の燃料電池では、実施例1〜5に比して出力密度が低くなった。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記した説明では、燃料電池の構成として膜電極接合体(MEA)の下部に燃料貯蔵部(燃料室)を設け、アノードに少なくとも液体燃料の蒸気を供給する供給手段として気液分離層を用いる構造で説明したが、燃料収容部(燃料室)からMEAへの燃料の供給は、燃料室とMEAの間に流路を配し、この流路を介してMEAに液体燃料と液体燃料の蒸気を供給することで行ってもよい。また、燃料電池本体の構成としてパッシブ型の燃料電池を例に挙げて説明したが、燃料供給など一部にポンプ等を用いたセミパッシブ型の燃料電池に対しても本発明を適用することができる。アノードには、液体燃料の蒸気のみを供給してもよいが、液体燃料の蒸気と液体燃料とをアノードに供給する場合であっても本発明を適用することができる。これら構成であっても、上記した説明と同様の作用効果が得られる。
本発明によれば、出力密度が改善された燃料電池を提供することができる。

Claims (5)

  1. カソードと、
    アノードと、
    前記カソードと前記アノードの間に配置され、水クロスオーバ値に対するメタノールクロスオーバ値の比が0.5以下の固体電解質膜と、
    メタノールを含む液体燃料が収容された燃料室と、
    前記アノードへ、少なくとも前記液体燃料の蒸気を供給する供給手段と
    を具備する燃料電池。
  2. 前記液体燃料は、メタノール濃度が64%以上である請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記固体電解質膜のメタノールクロスオーバ値は、1μM/cm・s以下である請求項1または2記載の燃料電池。
  4. 前記固体電解質膜は、炭化水素系樹脂を含む請求項1〜3いずれか1項記載の燃料電池。
  5. 前記供給手段は、前記燃料室と前記アノードとの間に配置され、前記燃料室の前記液体燃料の蒸気を選択的に透過させる気液分離層である請求項1〜4いずれか1項記載の燃料電池。
JP2007551132A 2005-12-22 2006-12-20 燃料電池 Expired - Fee Related JP5057995B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007551132A JP5057995B2 (ja) 2005-12-22 2006-12-20 燃料電池

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005370837 2005-12-22
JP2005370837 2005-12-22
PCT/JP2006/325415 WO2007072880A1 (ja) 2005-12-22 2006-12-20 燃料電池
JP2007551132A JP5057995B2 (ja) 2005-12-22 2006-12-20 燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007072880A1 JPWO2007072880A1 (ja) 2009-06-04
JP5057995B2 true JP5057995B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=38188656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007551132A Expired - Fee Related JP5057995B2 (ja) 2005-12-22 2006-12-20 燃料電池

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5057995B2 (ja)
TW (1) TW200805770A (ja)
WO (1) WO2007072880A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005112172A1 (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Kabushiki Kaisha Toshiba 燃料電池
JP2005332800A (ja) * 2004-04-23 2005-12-02 Sekisui Chem Co Ltd 直接メタノール型燃料電池用プロトン伝導性膜
JP2006196414A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Hitachi Ltd 燃料電池検査システム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6444343B1 (en) * 1996-11-18 2002-09-03 University Of Southern California Polymer electrolyte membranes for use in fuel cells
JP4032018B2 (ja) * 2003-10-08 2008-01-16 本田技研工業株式会社 自動車の前部車体構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005332800A (ja) * 2004-04-23 2005-12-02 Sekisui Chem Co Ltd 直接メタノール型燃料電池用プロトン伝導性膜
WO2005112172A1 (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Kabushiki Kaisha Toshiba 燃料電池
JP2006196414A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Hitachi Ltd 燃料電池検査システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2007072880A1 (ja) 2009-06-04
WO2007072880A1 (ja) 2007-06-28
TW200805770A (en) 2008-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5111857B2 (ja) 燃料電池
JPWO2005112172A1 (ja) 燃料電池
JP2006269126A (ja) 燃料電池
JPWO2006101132A1 (ja) 燃料電池
JP2007095558A (ja) 燃料電池
JPWO2007086432A1 (ja) 燃料電池
JPWO2006101033A1 (ja) 燃料電池
KR100909521B1 (ko) 연료 전지
TWI328899B (ja)
JPWO2006085619A1 (ja) 燃料電池
JP2008293856A (ja) 燃料電池
JP2008293705A (ja) 膜電極接合体および燃料電池
JP5057995B2 (ja) 燃料電池
JP2008186799A (ja) 燃料電池
JP2009021113A (ja) 燃料電池
JPWO2008068887A1 (ja) 燃料電池
JPWO2008068886A1 (ja) 燃料電池
JP2006313689A (ja) 燃料電池
JPWO2007145244A1 (ja) 燃料電池用燃料カートリッジ及び燃料電池
JP2011096468A (ja) 燃料電池
JP2009266676A (ja) 膜電極接合体及び燃料電池
JP2011096466A (ja) 燃料電池
JP2007080658A (ja) 燃料電池
JP2007080628A (ja) 燃料電池の収容構造
JP2008210580A (ja) 燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120731

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5057995

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees