JP4032018B2 - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は自動車の前部車体構造に係り、特に、車体の前後方向での座屈強度を高めるためにフロントサイドフレームの側壁にビード部を膨出形成した自動車の前部車体構造に関する。
ここで、ビード部とは、板材の剛性増加を図るために、板材に型押で膨出形成した突条部などをいう。
自動車の前部車体構造のなかには、車体の前後方向にフロントサイドフレームを延ばし、このフロントサイドフレームの側壁に、補強用のビード部を形成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−85472号公報(図1)
特許文献1を以下の図面に基づいて説明する。
図11は従来の基本構成を説明する図である。
自動車の前部車体構造100は、車体の前後方向にフロントサイドフレーム101を延ばし、このフロントサイドフレーム101の側壁102にビード部103,103を形成し、フロントサイドフレーム101でエンジンルーム105を構成し、このエンジンルーム105にエンジン106やトランスミッション(図示せず)を配置したものである。
ビード部103,103は、フロントサイドフレーム101の側壁102をプレス成形する際に、この側壁102にビード部103を同時にプレス成形する。
フロントサイドフレーム101の側壁102にビード部103,103を成形することで、フロントサイドフレーム101の前端部101aに荷重F1が矢印の如くかかった際に、荷重F1に対するフロントサイドフレーム101の座屈強度を高める。
このフロントサイドフレーム101の座屈強度は、ビード部103,103の位置や長さを変えることにより、適宜調整が可能である。
これにより、万が一、自動車が障害物に衝突した際に、フロントサイドフレーム101を良好に潰して、衝突エネルギーを好適に吸収することが可能になる。
しかし、フロントサイドフレーム101の座屈強度を好適に調整するためには、ビード部103,103の位置や長さの設定が難しい。
このため、フロントサイドフレーム101の座屈強度をより簡単に調整して、衝突エネルギーをより好適に吸収することができる技術の実用化が望まれていた。
一方、自動車の前部車体構造のなかには、フロントサイドフレームの前端部にエクステンションフレームを設け、このエクステンションフレームをフロントバンパーの手前まで延ばしたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開平6−278646号公報(図2)
特許文献2を以下の図面に基づいて説明する。
図12は従来のもう一つの基本構成を説明する図である。
自動車の前部車体構造110は、フロントサイドフレーム111を車体の前後方向に向けて延ばし、フロントサイドフレーム111の前端部111aにエクステンションフレーム112の基端部112aを設け、このエクステンションフレーム112をフロントバンパー114の手前まで延ばし、フロントサイドフレーム111の前端部111aとフロントバンパー114との間の空間115にエクステンションフレーム112を設けたものである。
このように、フロントサイドフレーム111とフロントバンパー114との間の空間115にエクステンションフレーム112を設けることで、万が一、自動車が障害物に衝突してフロントバンパー114に荷重F2が矢印の如くかかった場合、先ずフロントサイドフレーム112を潰して衝突エネルギーをある程度吸収する。
その後、フロントサイドフレーム111を潰して、残りの衝突エネルギーを吸収する。
このように、フロントサイドフレーム111とフロントバンパー114との間の空間115にエクステンションフレーム112を設けることで、衝突エネルギーを効率よく吸収することが可能になる。
ところで、エクステンションフレーム112は、先端面112bを、障害物に対して略平行になるように形成したものである。
このため、万が一、自動車が障害物に衝突した場合には、エクステンションフレーム112の先端面112bの全域が、フロントバンパー114を介して障害物に同時に当接する。
先端面112bの全域が障害物に同時に当接すると、エクステンションフレーム112の当接面積が大きくなり、単位面積当たりにかかる荷重は小さくなる。
よって、エクステンションフレーム112は、比較的小さな荷重では潰れ難くなり、衝突エネルギーをより好適に好適に吸収することは難しい。
このため、衝突エネルギーをより好適に吸収することができる自動車の前部車体構造の実用化が望まれていた。
本発明は、衝突エネルギーをより好適に吸収することができる自動車の前部車体構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体の前後方向にフロントサイドフレームを延ばし、車体の前後方向での座屈強度を高めるためにフロントサイドフレームの側壁にビード部を膨出形成した自動車の前部車体構造において、前記ビード部は、前記側壁に対して略平行に平坦状のビード壁が突出され、このビード壁の外周から前記側壁に向けて脚部が張り出されるとともに、張り出された脚部が前記側壁に一体形成されることで前記ビード壁および前記脚部で断面略コ字状に膨出形成され、前記平坦状のビード壁に、鉛直方向に延びるように略波状の折曲部が一定間隔をおいて複数個設けられ、前記折曲部を前記平坦状のビード壁から外側に突出するように突条に形成することで前記フロントサイドフレームの座屈強度を調整可能としたことを特徴とする。
フロントサイドフレームの外側壁にビード部を膨出形成することで、車体の前後方向での座屈強度を高めることができる。
さらに、ビード部に略波状の折曲部を形成することで、折曲部を、その他の部位と比較して折り曲げやすい形状にする。
このように、ビード部に略波状の折曲部を形成することで、フロントサイドフレームの座屈強度を簡単に調整することが可能になる。
これにより、万が一、自動車が障害物に衝突した際に、フロントサイドフレームを良好に潰すことができる。
請求項2に係る発明は、前記ビード部の前端部が前記フロントサイドフレームの前端面から後方に一定間隔離され、前記フロントサイドフレームの前端部から車体前方に向けてエクステンション部材が延出されたことを特徴とする。
ビード部の前端部を、フロントサイドフレームの前端面から一定間隔離すことで、フロントサイドフレームの前端部からビード部を除去する。
このように、前端部からビード部を除去することで、フロントサイドフレームの前端部を比較的潰れやすくする。
これにより、万が一、自動車が障害物に衝突した際に、フロントサイドフレームの前端部を比較的小さな荷重で良好に潰すことが可能になる。
請求項3に係る発明は、エクステンション部材の先端面のうちの一部を、他の部位より前方に突出させ、エクステンション部材の先端面近傍にフロントバンパーを配置したことを特徴とする。
フロントサイドフレームの前端部から車体前方に向けて延ばしたエクステンション部材の先端面のうちの一部を、他の部位より前方に突出させた。
このように、先端面のうちの一部を前方に突出させることで、エクステンション部材の先端面が障害物に当接する面積を小さく抑える。
よって、エクステンション部材の先端面にかかる単位当たりの荷重が大きくなり、エクステンション部材の先端面を比較的潰れやすくする。
これにより、万が一、自動車が障害物に衝突した際に、エクステンション部材の先端面を比較的小さな荷重で潰すことができる。
このように、先端面を比較的小さな荷重で潰すことで、エクステンション部材を良好に潰すことができる。
請求項1に係る発明では、万が一、自動車が障害物に衝突した際に、フロントサイドフレームを良好に潰すことで、衝突エネルギーを好適に吸収することができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、フロントサイドフレームの前端部を比較的小さな荷重で良好に潰すことで、衝突エネルギーをより好適に吸収することができるという利点がある。
請求項3に係る発明では、エクステンション部材を良好に潰すことで、衝突エネルギーをより一層好適に吸収することができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る自動車の前部車体構造を示す斜視図である。
自動車の前部車体構造10は、車体前部の左右側に左右のフロントサイドフレーム11,12を備え、左右のフロントサイドフレーム11,12の外側で、かつ上方にそれぞれ左右のアッパメンバー13,14を設け、左右のフロントサイドフレーム11,12および左右のアッパメンバー13とでエンジンルーム15の骨格を形成したものである。
さらに、自動車の前部車体構造10は、左フロントサイドフレーム11の前端部11aと右フロントサイドフレーム12の前端部12aとに亘ってバンパービーム17を設け、このバンパービーム17の下方で、かつ左右のフロントサイドフレーム11,12の前端部11a,12aに亘ってフロントバルクヘッドロアークロスメンバー18を設け、バンパービーム17の中央にセンターエクステンション部材19を設け、センターエクステンション部材19の左側で、かつ左フロントサイドフレーム11の前端部11aに左エクステンション部材21を設け、センターエクステンション部材19の右側で、かつ右フロントサイドフレーム12の前端部12aに右エクステンション部材22を設け、センターエクステンション部材19および左右のエクステンション部材21,22の前方にフロントバンパー24を設けたものである。
なお、左右のアッパメンバー13,14の略中央部に、平面視で略コ字形のバルクヘッドアッパフレーム29を設ける。
ここで、左右のフロントサイドフレーム11,12および左右のアッパメンバー13,14は、それぞれ左右対称の部材であり、以下、左フロントサイドフレーム11および左アッパメンバー13について説明し、右フロントサイドフレーム12および右アッパメンバー14の説明を省略する。
加えて、左右のエクステンション部材21,22は、左右対称の部材であり、以下、左エクステンション部材21について説明し、右エクステンション部材22の説明を省略する。
左フロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)11を、車体の前後方向に延ばし、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bにビード部25を膨出形成する。
左フロントサイドフレーム11の前端部11aから車体前方に向けて左エクステンション部材(エクステンション)21を延ばし、このエクステンション部材21の先端面21a近傍にフロントバンパー24を配置する。
左フロントサイドフレーム11の上側後方に左フロントピラー(フロントピラー)27を設け、この左フロントピラー27の下端部27aから前方に向けて左アッパメンバー13を延ばすとともに、左アッパメンバー13を左フロントサイドフレーム11の外側に配置する。
この左アッパメンバー13を略直線状に形成するとともに、車体後方に向けて上がり勾配に配置することで、左アッパメンバー13の前端部13aにかかった荷重を、左フロントピラー27まで伝え、この左フロントピラー27で受ける。
左アッパメンバー13の前端部13aを、連結部材28および左フロントサイドフレーム11を介してバンパービーム17の左端部に連結する。
この左アッパメンバー13の前端部13a近傍に、エアバッグ用の検知センサー31を設ける。
検知センサー31は、予め設定した衝撃力が車体にかかったとき、衝撃力を検知して、検知信号を出力する。
検知センサー31から出力した信号を、制御部で受け、この信号に基づいて制御部からエアバッグ(図示せず)を展開するための信号を出力することで、エアバッグが展開する。
図2は本発明に係る自動車の前部車体構造を示す側面図である。
車体の前後方向に左フロントサイドフレーム11を延ばし、この左フロントサイドフレーム11の上側後方に左フロントピラー27を設け、この左フロントピラー27の下端部27aから車体前方に向けて左アッパメンバー13を延ばす。
この左アッパメンバー13を左フロントサイドフレーム11の外側に配置する。
この左アッパメンバー13は、前端部13a側の部位13dを僅かに下向きに湾曲させ、後端部13b側の部位13eを僅かに上向きに湾曲させるだけに形成した。
よって、側面視において、左アッパメンバー13の前端部13aから後端部13bまで略直線状とすることが可能になった。
加えて、左アッパメンバー13の前端部13aから後端部13bまで車体後方に向けて上がり勾配に配置し、左アッパメンバー13の後端部13bを左フロントピラー27の下端部27aに連結した。
また、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bにビード部25を膨出形成する。
左フロントサイドフレーム11の前端部11aに、左エクステンション部材(エクステンション)21をボルト37で取り付ける。
この左エクステンション部材21は、左フロントサイドフレーム11の前端部11aから車体前方に向けて延びる。
ここで、左アッパメンバー13の前端部13a側を僅かに下向きに湾曲させた理由は、左アッパメンバー13の前端部13aの上方にヘッドライト(図示せず)などの付属部品を配置するための空間を確保するためである。
また、左アッパメンバー13の後端部13b側を僅かに上向きに湾曲させた理由は、前輪34などの部品を配置するための空間を確保するためである。
このように、ヘッドライトなどの付属部品を配置するための空間や、前輪34などの部品を配置するための空間を確保しつつ、左アッパメンバー13を、側面視で可能な限り直線に近づける。
また、左アッパメンバー13の前端部13aの高さ寸法を、前縁13cに向けて漸次大きくなるように上下に拡大する。
すなわち、前端部13aを、いわゆるラッパ状に形成し、左アッパメンバー13の前端部13a、具体的には前縁13cの高さ寸法H1を他の部位より増大する。
よって、万が一、相手車両に衝突した際に、左アッパメンバー13の前端部13aを相手車両の構造物に、より一層確実に当接させることが可能になる。
左アッパメンバー13の前端部13a近傍にエアバッグ用の検知センサー31を設ける。
ここで、左アッパメンバー13の前端部13aは、左フロントサイドフレーム11の前端部11aより後方に位置している。
このため、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに、比較的小さな荷重がかかった場合には、検知センサー31は作動し難くなる。
一方、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに、ある程度大きな荷重がかかった場合には、検知センサー31は作動しやすくなる。
よって、エアバッグの展開が必要な荷重がかかった場合にのみ、検知センサー31が作動してエアバッグをより確実に展開することができる。
図3は本発明に係る自動車の前部車体構造を示す平面図である。
車体の前後方向に左フロントサイドフレーム11を延ばし、このフロントサイドフレーム11の外側に左アッパメンバー13を延ばし、左アッパメンバー13の前端部13aを連結部材28を介して左フロントサイドフレーム11の外壁11bに連結する。
左フロントサイドフレーム11の前端部11aから車体中央に向けてバンパービーム17を延ばし、このバンパービーム17の中央からセンターエクステンション部材19を前方に向けて延ばす。
左フロントサイドフレーム11の前端部11aに左エクステンション部材21をボルト37…で取り付けることで、前端部11aから左エクステンション部材を前方に向けて延ばす。
センターエクステンション部材19および左エクステンション部材21の前方にフロントバンパー24を設ける。
また、左アッパメンバー13を、図2に示すように、平面視で略直線状に形成することで、左アッパメンバー13の剛性を高めるように構成した。
左アッパメンバー13の剛性を高めるために、左アッパメンバー13の前端部13aに補強部材を設ける必要はない。
よって、左アッパメンバー13の前端部13aに比較的大きな空間36を確保することが可能になり、フロントフォグライト33などの構造物を配置する際に、設計の自由度を高めることができる。
なお、左フロントサイドフレーム11と左アッパメンバー13との間に、左前輪の上方を覆う左ホイールハウス39を設ける。
図4は本発明に係る自動車の前部車体構造の要部を示す分解斜視図である。
自動車の前部車体構造10は、車体の前後方向に左フロントサイドフレーム11を延ばし、車体の前後方向での座屈強度を高めるために左フロントサイドフレーム11の外側壁(側壁)11bにビード部25を膨出形成したものである。
このビード部25は、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bからビード壁41を突出し、このビード壁41の外周41aに脚部42を設け、この脚部42を、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bに一体形成したものである。
このビード壁41を外側壁11bに対して略平行に形成し、このビード壁41に略波状の折曲部43…を鉛直方向に延びるように複数個(例えば、6個)形成する。
折曲部43は、ビード壁41に一定間隔をおいて、ビード壁41から外側に突出するように形成した突条部である。
このように、ビード壁41に略波状の折曲部43…を形成することで、折曲部43…を、その他の部位(ビード壁41)と比較して折り曲げやすい形状、すなわち座屈しやすい形状にする。
ビード部25に略波状の折曲部43…を形成することで、左フロントサイドフレーム11の座屈強度を簡単に調整することが可能になる。
これにより、万が一、自動車が障害物に衝突した際に、左フロントサイドフレーム11を良好に潰すことができる。
また、ビード部25の前端部44を左フロントサイドフレーム11の前端面11cから後方に一定間隔Lだけ離した。
ビード部25の前端部44を、左フロントサイドフレーム11の前端面11cから一定間隔Lだけ離すことで、左フロントサイドフレーム11の前端部11aからビード部25を除去する。
よって、左フロントサイドフレーム11の前端部11aを比較的潰れやすくする。
これにより、万が一、自動車が障害物に衝突した際に、左フロントサイドフレーム11の前端部11aを比較的小さな荷重で良好に潰すことが可能になる。
さらに、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに、左エクステンション部材(エクステンション)21をボルト37…で取り付ける。
すなわち、左エクステンション部材21を断面略矩形の中空体に形成し、この左エクステンション部材21の基部に上下の取付片47,48を設け、上下の取付片47,48を、左フロントサイドフレーム11の前端部11aの上下辺に被せ、前端部11aの上辺に上取付片47をボルト37,37で取り付け、前端部11aの下辺に下取付片48をボルト37,37(図5参照)で取り付ける。
この左エクステンション部材21を、左フロントサイドフレーム11の前端部11aから車体前方に向けて延ばす。
エクステンション部材21の先端面21aを、内外の縦辺51,52および上下の横辺53,54で略矩形に形成する。
外縦辺52は、上辺外隅部56から下辺外隅部57まで、車体前方に向けて徐々に延びる下り勾配の傾斜辺である。
上横辺53は、上辺外隅部56から上辺内隅部58まで、車体前方に向けて徐々に延びる傾斜辺である。
下横辺54は、下辺外隅部57から下辺内隅部59(エクステンション部材21の先端面21aのうち、一部の部位)まで、車体前方に向けて徐々に延びる傾斜辺である。
内縦辺51は、上辺内隅部58から下辺内隅部59まで、車体前方に向けて徐々に延びる下り勾配の傾斜辺である。
すなわち、エクステンション部材21の先端面21aは、上辺外隅部56から下辺内隅部59まで、車体前方に向けて矢印aの如く徐々に延びる傾斜面である。
よって、エクステンション部材21の先端面21aのうち、一部の部位(すなわち、下辺内隅部)59を、他の部位より車体前方側に突出させる。
先端面21aの下辺内隅部59を車体の前方に突出させることで、エクステンション部材21の先端面21aが障害物66(図6参照)に当接する面積を小さく抑える。
よって、エクステンション部材21の先端面21aにかかる単位当たりの荷重が大きくなり、エクステンション部材21の先端面21aを比較的潰れやすくする。
これにより、万が一、自動車が障害物66(図6参照)に衝突した際に、エクステンション部材21の先端面21aを比較的小さな荷重で潰す。
このように、先端面21を比較的小さな荷重で潰すことで、エクステンション部材21を良好に潰すことが可能になる。
なお、左フロントサイドフレーム11の前端部11aのうち、外側壁11bには連結部材28を介して左アッパメンバー13の前端部13aを接続する。
図5(a)は本発明に係る自動車の前部車体構造の要部を示す平面図、図5(b)は(a)のb−b線断面図である。
左フロントサイドフレーム11の外側壁11bにビード部25を膨出形成する。
すなわち、(b)に示すように、一例として、左フロントサイドフレーム11の一部を構成する部材61をプレス成形する際に、部材61から外側に膨出するようにビード部25をプレス成形する。
ビード部25を、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bに沿って前後方向に延ばすことで、左フロントサイドフレーム11の座屈強度を高める。
ビード部25を構成するビード壁41を、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bに、外側壁11bと略平行に形成する。
ビード壁41に一定間隔をおいて、ビード壁41から外側に突出するように突条の折曲部43…を複数個形成する。
このビード壁41の外周41aを、脚部42を介して外側壁11bに一体形成する。
エクステンション部材21の先端面21aを、上辺外隅部56から下辺内隅部59まで、車体前方に向けて矢印aの如く徐々に延びる傾斜面とする。
これにより、エクステンション部材21の先端面21aのうち、一部の部位(すなわち、下辺内隅部)59を、他の部位より車体前方側に突出させる。
エクステンション部材21の先端面21a近傍にフロントバンパー24(図3も参照)を配置した。
次に、自動車の前部車体構造10の作用を図6〜図10に基づいて説明する。
先ず、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに左エクステンション部材21を設けた例を図6〜図7に基づいて説明する。
図6(a),(b)は自動車が障害物に衝突して左エクステンション部材が潰れる例を説明した図である。
(a)において、万が一、自動車65が矢印bの如く障害物66に衝突した際に、エクステンション部材21の先端面21aのうちの下辺内隅部59が、フロントバンパー24を介して障害物66に当接する。
エクステンション部材21の先端面21aのうち、下辺内隅部59を前方に突出させることで、障害物66に当接する面積を小さく抑える。
よって、下辺内隅部59が障害物66に当接した際に、下辺内隅部59の単位当たりの荷重が大きくなる。このため、先端面21aの下辺内隅部59に比較的小さな荷重がかかった時点で、エクステンション部材21の先端面21aが下辺内隅部59から潰れ始める。
このため、エクステンション部材21を潰すために必要な荷重、いわゆるピーク荷重を低く抑えることができる。
(b)において、エクステンション部材21が良好に潰れて、エクステンション部材21で衝突エネルギーの一部を好適に吸収する。
ここで、左フロントサイドフレーム11の前端面11cから一定間隔Lだけビード部25を除去している。
図7(a),(b)は自動車が障害物に衝突して左フロントサイドフレームが潰れる例を説明した図である。
(a)において、左フロントサイドフレーム11の前端面11cから一定間隔L(図6(b)参照)だけビード部25を除去しているので、左フロントサイドフレーム11の前端部11aが比較的小さな荷重で良好に潰れる。
左フロントサイドフレーム11の前端部11aが良好に潰れて、左フロントサイドフレーム11の前端部11aで、残りの衝突エネルギーの一部を好適に吸収する。
ここで、ビード壁41に略波状の折曲部43…を形成することで、折曲部43…を、その他の部位(ビード壁41)と比較して折り曲げやすい形状、すなわち座屈しやすい形状にする。
ビード部25に略波状の折曲部43…を形成することで、左フロントサイドフレーム11の座屈強度を簡単に調整することが可能になる。
(b)において、左フロントサイドフレーム11の前端部11aが潰れた後、ビード部25に略波状の折曲部43…が良好に潰れる。
略波状の折曲部43…が良好に潰れることで、残りの衝撃エネルギーを好適に吸収する。
次に、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに左エクステンション部材21を設けない例を図8〜図9に基づいて説明する。
図8(a),(b)は自動車が障害物に衝突して左フロントサイドフレームの前端部が潰れる例を説明した図である。
(a)において、万が一、自動車70が矢印cの如く障害物66に衝突した際に、左フロントサイドフレーム11の前端面11cが、フロントバンパー24を介して障害物66に当接する。
ここで、左フロントサイドフレーム11の前端面11cから一定間隔Lだけビード部25を除去している。
(b)において、左フロントサイドフレーム11の前端面11cから一定間隔L(図8(a)参照)だけビード部25を除去しているので、左フロントサイドフレーム11の前端部11aが比較的小さな荷重で良好に潰れる。
このため、左フロントサイドフレーム11の前端部11aを潰すために必要な荷重、いわゆるピーク荷重をある程度低く抑えることができる。
左フロントサイドフレーム11の前端部11aが良好に潰れて、左フロントサイドフレーム11の前端部11aで、衝突エネルギーの一部を好適に吸収する。
ここで、ビード壁41に略波状の折曲部43…を形成することで、折曲部43…を、その他の部位(ビード壁41)と比較して折り曲げやすい形状、すなわち座屈しやすい形状にする。
ビード部25に略波状の折曲部43…を形成することで、左フロントサイドフレーム11の座屈強度を簡単に調整することが可能になる。
図9は自動車が障害物に衝突して左フロントサイドフレームのビード部が潰れる例を説明した図である。
左フロントサイドフレーム11の前端部11aを潰した後、ビード部25に略波状の折曲部43…を良好に潰す。
略波状の折曲部43…を良好に潰すことで、残りの衝撃エネルギーを好適に吸収する。
次に、比較例を図10に基づいて説明する。
図10(a),(b)は自動車が障害物に衝突して比較例の左フロントサイドフレームが潰れる例を説明した図である。
比較例は、左フロントサイドフレーム151の前端面151aまでビード部152を延ばし、ビード部152に折曲部43…(図5参照)を設けないようにしたものである。
(a)において、万が一、自動車150が矢印dの如く障害物66に衝突した際に、左フロントサイドフレーム151の前端面151aが、フロントバンパー154を介して障害物66に当接する。
(b)において、左フロントサイドフレーム151の前端面151aまでビード部152が延び、かつビード部152に折曲部43…(図5参照)を設けていないので、左フロントサイドフレーム151に比較的大きな荷重がかからないと、左フロントサイドフレーム151は潰れない。
このため、左フロントサイドフレーム151を潰すために必要な荷重、いわゆるピーク荷重が比較的高くなることが考えられる。
なお、前記実施の形態では、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bにビード部25を膨出形成した例について説明したが、これに限らないで、左フロントサイドフレーム11の内側壁などの他の側壁にビード部25を膨出形成することも可能である。
さらに、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bおよび内側壁の両面にそれぞれビード部25を膨出形成することも可能である。
また、前記実施の形態では、左フロントサイドフレーム11の外側壁11bにビード部25を膨出形成した例について説明したが、これに限らないで、外側壁11bにビード部25を凹ませて形成することも可能である。
さらに、前記実施の形態では、ビード壁41に略波状の折曲部43…を6個設けた例について説明したが、これに限らないで、折曲部43…の個数を任意に設定することも可能である。
加えて、前記実施の形態では、エクステンション部材21の先端面21aのうち、一部の部位を下辺内隅部59とした例について説明したが、一部の部位は下辺内隅部59に限らないで任意に決めることができる。
要は、エクステンション部材21の先端面21aに突出部を設け、衝突の際に当接する面積を小さくして単位当たりの荷重を上げることができればよい。
本発明の自動車の前部車体構造は、車体の前後方向での座屈強度を高めるためにフロントサイドフレームの側壁にビード部を膨出形成した自動車に好適である。
本発明に係る自動車の前部車体構造を示す斜視図である。 本発明に係る自動車の前部車体構造を示す側面図である。 本発明に係る自動車の前部車体構造を示す平面図である。 本発明に係る自動車の前部車体構造の要部を示す分解斜視図である。 図5(a)は本発明に係る自動車の前部車体構造の要部を示す平面図、図5(b)は(a)のb−b線断面図である。 自動車が障害物に衝突して左エクステンション部材が潰れる例を説明した図である。 自動車が障害物に衝突して左フロントサイドフレームが潰れる例を説明した図である。 自動車が障害物に衝突して左フロントサイドフレームの前端部が潰れる例を説明した図である。 自動車が障害物に衝突して左フロントサイドフレームのビード部が潰れる例を説明した図である。 自動車が障害物に衝突して比較例の左フロントサイドフレームが潰れる例を説明した図である。 従来の基本構成を説明する図である。 従来のもう一つの基本構成を説明する図である。
符号の説明
10…自動車の前部車体構造、11…左フロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)、11a…フロントサイドフレームの前端部、11b…外側壁(側壁)、11c…フロントサイドフレームの前端面、21…エクステンション部材、21a…エクステンション部材の先端面、24…フロントバンパー、25…ビード部、41…ビード壁、43…折曲部、44…ビード部の前端部、59…下辺内隅部(先端面のうちの一部)、L…一定間隔。

Claims (3)

  1. 車体の前後方向にフロントサイドフレームを延ばし、車体の前後方向での座屈強度を高めるためにフロントサイドフレームの側壁にビード部を膨出形成した自動車の前部車体構造において、
    前記ビード部は、
    前記側壁に対して略平行に平坦状のビード壁が突出され、
    このビード壁の外周から前記側壁に向けて脚部が張り出されるとともに、張り出された脚部が前記側壁に一体形成されることで前記ビード壁および前記脚部で断面略コ字状に膨出形成され、
    前記平坦状のビード壁に、鉛直方向に延びるように略波状の折曲部が一定間隔をおいて複数個設けられ、
    前記折曲部を前記平坦状のビード壁から外側に突出するように突条に形成することで前記フロントサイドフレームの座屈強度を調整可能としたことを特徴とする自動車の前部車体構造。
  2. 前記ビード部の前端部前記フロントサイドフレームの前端面から後方に一定間隔離され、
    前記フロントサイドフレームの前端部から車体前方に向けてエクステンション部材が延出されたことを特徴とする請求項1記載の自動車の前部車体構造。
  3. 記エクステンション部材の先端面のうちの一部を、他の部位より前方に突出させ、エクステンション部材の先端面近傍にフロントバンパーを配置したことを特徴とする請求項2記載の自動車の前部車体構造。
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