JPWO2007116692A1 - 燃料電池収納容器、燃料電池搭載電子機器収納容器及び容器付燃料電池 - Google Patents

燃料電池収納容器、燃料電池搭載電子機器収納容器及び容器付燃料電池 Download PDF

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Abstract

燃料電池収納容器(1)及び燃料電池搭載電子機器収納容器は、それぞれ、通気孔(2)を備えるものである。

Description

本発明は、燃料電池あるいは燃料電池搭載電子機器の搬送や保管の際に使用される容器に関するものである。
近年、電子技術の進歩により、電子機器の小型化、高性能化、ポータブル化が進んでおり、携帯用電子機器においては、使用される電池の高エネルギ密度化の要求が強まっている。このため、軽量で小型でありながら高容量の二次電池が要求されている。
このような二次電池への要求に対して、例えば、リチウムイオン二次電池が開発されてきた。また、携帯電子機器のオペレーション時間は、さらに増加する傾向にあり、リチウムイオン二次電池では、材料の観点からも構造の観点からもエネルギ密度の向上はほぼ限界にきており、更なる要求に対応できなくなりつつある。
このような状況のもと、リチウムイオン二次電池に代わって、小型の燃料電池が注目を集めている。特に、メタノールを燃料として用いた直接メタノール型燃料電池(DMFC)は、水素ガスを使用する燃料電池に比べ、水素ガスの取り扱いの困難さも、有機燃料を改質して水素を作り出す装置等の必要もなく、小型化に優れていると考えられる。
特許第3413111号及び国際公開WO2005/112172A1は、それぞれ、メタノールのような液体燃料を気化させた気化燃料をアノードに供給する内部気化型の燃料電池に関するものである。特許第3413111号に記載の内部気化型DMFCは、液体燃料を保持する燃料浸透層と、燃料浸透層中に保持された液体燃料のうち気化成分を拡散させるための燃料気化層とを備えるもので、気化した液体燃料が燃料気化層から燃料極に供給される。特許第3413111号では、液体燃料としてメタノールと水が1:1のモル比で混合されたメタノール水溶液が使用され、メタノールと水の双方を気化ガスの形で燃料極に供給している。一方、国際公開WO2005/112172A1では、発電反応によりカソードで生成する水を、プロトン伝導性膜を介してアノードに供給することにより、液体燃料のメタノール濃度を高くした際の出力特性の向上を図っている。
前述した特許第3413111号あるいは国際公開WO2005/112172A1に記載の燃料電池は、小型で高い出力密度が得られるものの、燃料電池単体あるいは燃料電池を搭載した燃料電池搭載電子機器として出荷や市場での流通等のために行われる搬送や保管によって出力特性が低下する恐れがあった。
本発明の目的は、搬送や保管等による出力特性の低下を抑制することが可能な燃料電池収納容器、燃料電池搭載電子機器収納容器及び容器付燃料電池を提供することである。
本発明に係る燃料電池収納容器は、通気孔を備える。
本発明の燃料電池搭載電子機器収納容器は、通気孔を備える。
本発明に係る容器付燃料電池は、前記燃料電池収納容器と、前記燃料電池収納容器内に収納される燃料電池とを具備する。
本発明に係る容器付燃料電池は、通気孔を有する容器と、
前記容器内に収納される燃料電池と
を具備する容器付燃料電池であって、
前記燃料電池は、空気導入口を有する外装容器と、
前記外装容器内に収納され、空気を酸化剤として用いるカソードと、
前記外装容器内に収納されたアノードと
を具備する。
本発明に係る容器付燃料電池は、通気孔を有する容器と、
前記容器内に収納される燃料電池と
を具備する容器付燃料電池であって、
前記燃料電池は、空気導入口を有する外装容器と、
前記外装容器内に収納され、空気を酸化剤として用いるカソードと、
前記外装容器内に収納されたアノードと、
前記外装容器内に収納され、前記アノードに気化燃料を供給するための気化燃料供給手段と、
前記外装容器内に収納され、前記カソードで生成した水を前記アノードに供給するための水供給手段と
を具備する。
図1は、本発明の一実施形態に係る容器付燃料電池を示す模式図である。 図2は、図1の燃料電池の一例(直接メタノール型燃料電池)を模式的に示した断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る燃料電池収納容器を示す模式図である。 図4は、本発明の別な実施形態に係る燃料電池収納容器を示す模式図である。 図5は、本発明の別な実施形態に係る燃料電池収納容器を示す模式図である。 図6は、実施例1〜3及び比較例の燃料電池における電流密度を変化させた際の電池電圧変化と出力密度変化を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本発明は下記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、下記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1には、本発明の実施形態に係る燃料電池収納容器が模式的に示されている。図1に示すように、容器1は、四角筒形状で、表面に円形の通気孔2が多数開口されている。通気孔の形状は、円形に限定されるものではなく、例えば、三角形、正方形、長方形、菱形、六角形、楕円等にすることができる。さらには、容器1の全体に通気孔を有するのではなく、特定の辺あるいは方向にのみ通気孔2を開口してもよい。燃料電池への空気の導入が行われる構成であれば何らその構成を限定されるものではない。
容器1の開孔率は、50%以下にすることが望ましい。これは、開孔率が50%を超えると、容器1の強度が不足する恐れがあり、また、搬送の際に水漏れを生じる可能性があるからである。また、搬送や保管による出力低下を十分に抑制するためには、開孔率は10%以上にすることが望ましい。さらに好ましい範囲は、30〜50%である。この範囲にすることによって、搬送や保管前と変わらない出力特性を実現することができる。
容器1を形成する材料としては、例えば、紙、硬質樹脂、発泡樹脂、ゴム、繊維、金属、皮革、およびこれら複数の材料の組み合わせたもの等を挙げることができる。
燃料電池3は、出荷の際や、市場で流通させる際、あるいは携帯の際に、容器1内に収納される。燃料電池3の種類は特に限定されるものではないが、アノードに気化燃料を供給するための気化燃料供給手段と、カソードで生成した水をアノードに供給するための水供給手段とを備えた燃料電池が好適である。本発明は、気化燃料供給手段及び水供給手段を備えた燃料電池、あるいはその燃料電池を搭載した燃料電池搭載電子機器を、気密性を備えた容器に収納して搬送や保管を行うと、その後に液体燃料を補充して使用した際の出力特性が、搬送や保管前よりも劣化していることに気付き、通気孔を備えた容器に収納して搬送や保管を行うことによって、出力特性の低下が抑制されることを見出したものである。
気化燃料供給手段及び水供給手段を備えた燃料電池の一例(直接メタノール型燃料電池)を図2に示す。
図2に示すように、外装容器4内に膜電極接合体(MEA)5が収納されている。膜電極接合体(MEA)5は、カソード触媒層6a及びカソードガス拡散層6bからなるカソード(酸化剤極)と、アノード触媒層7a及びアノードガス拡散層7bからなるアノード(燃料極)と、カソード触媒層6aとアノード触媒層7aの間に配置されるプロトン伝導性の電解質膜8とを備えるものである。
カソード触媒層6aは、カソード触媒粒子及びプロトン伝導性材料を含むことが望ましい。一方、アノード触媒層7aは、アノード触媒粒子及びプロトン伝導性材料を含むことが好ましい。
カソード触媒及びアノード触媒としては、例えば、白金族元素の単体金属(Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等)、白金族元素を含有する合金などを挙げることができる。カソード触媒には、白金を用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。アノード触媒には、メタノールや一酸化炭素に対する耐性の強いPt−Ruを用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒を使用しても、あるいは無担持触媒を使用しても良い。
カソード触媒層6a、アノード触媒層7a及びプロトン伝導性の電解質膜8に含まれるプロトン伝導性材料としては、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸のようなスルホン酸基を有するフッ素系樹脂、スルホン酸基を有するハイドロカーボン系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物等を使用しても良い。
カソード触媒層6aはカソードガス拡散層6bに積層され、かつアノード触媒層7aはアノードガス拡散層7bに積層されている。カソードガス拡散層6bはカソード触媒層6aに酸化剤ガスを均一に供給する役割を担うものである。一方、アノードガス拡散層7bはアノード触媒層7aに燃料を均一に供給する役割を果たす。カソードガス拡散層6b及びアノードガス拡散層7bには、例えば、多孔質カーボンペーパを使用することができる。
アノード集電部としてのアノード導電層9は、膜電極接合体5のアノードガス拡散層7bに積層されている。一方、カソード集電部としてのカソード導電層10は、膜電極接合体5のカソードガス拡散層6bに積層されている。アノード導電層9及びカソード導電層10は、カソード及びアノードの導電性を向上させるためのものである。また、アノード導電層9及びカソード導電層10には、酸化剤ガスあるいは気化燃料が透過するためのガス透過孔(図示しない)が開口されている。アノード導電層9及びカソード導電層10には、例えば、PET基材にAu箔を担持させた金電極を使用することができる。
矩形枠状のシール材の一方11aは、プロトン伝導性電解質膜8上にカソードの周囲を囲むように形成されている。また、他方11bは、プロトン伝導性電解質膜8の反対側の面上にアノードの周囲を囲むように形成されている。シール材11a,11bは、膜電極接合体5からの燃料漏れ及び酸化剤ガス漏れを防止するためのオーリングとして機能する。
膜電極接合体5のアノード側(図2では膜電極接合体5の下方)には、燃料貯蔵部としての液体燃料タンク12が配置されている。液体燃料タンク12には、液体のメタノールあるいはメタノール水溶液からなる液体燃料13が収容されている。メタノール水溶液の濃度は50モル%を超える高濃度にすることが望ましい。また、純メタノールの純度は、95重量%以上100重量%以下にすることが望ましい。なお、液体燃料タンク12に収容する液体燃料は必ずしもメタノール燃料に限られるものではなく、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、もしくはその他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料電池に応じた液体燃料が収容される。
なお、容器1内に燃料電池を収容する際には、液体燃料タンク12を空の状態にしておくことが望ましいが、燃料が充填されている状態でも問題は生じない。燃料が空の状態の場合は、時折、液体燃料タンク12に少量の液体燃料13を補充すると、出力低下をより少なくすることができる。言うまでもないが、燃料電池を容器1から取り出して使用する前には、液体燃料13を補充する。
液体燃料タンク12とアノードとの間には、液体燃料の気化成分をアノードに供給するための気化燃料供給手段、例えば気液分離膜14が配置されている。気液分離膜14は、液体燃料の気化成分のみを透過させて、液体燃料は透過できない膜である。液体燃料のうち気化成分のみが気液分離膜14を透過し、アノードに気化燃料を供給することが可能となる。気液分離膜14には、例えば、メタノール透過性を有する撥水性膜を使用することができる。メタノール透過性を有する撥水性膜としては、例えば、シリコーンシート、ポリエチレン多孔膜、ポリプロピレン多孔膜、ポリエチレン−ポリプロピレン多孔膜、ポリテトラフルオロエチレン多孔膜等を挙げることができる。
気液分離膜14とアノード導電層9の間には、フレーム15aが配置されている。フレーム15aで囲まれた空間は、アノードへの気化燃料の供給量を調整するための気化燃料収容室16として機能する。
一方、膜電極接合体5のカソード導電層10には、フレーム15bが積層されている。フレーム15b上には、カソード触媒層6aにおいて生成した水の蒸散を抑止する保湿板17が積層されている。保湿板17は、カソードで生成した水をアノードに供給するための水供給手段として機能する。
保湿板17は、メタノールに対して不活性で、耐溶解性、酸素透過性及び透湿性を有する絶縁材料から形成されていることが望ましい。このような絶縁材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを挙げることができる。
保湿板17は、JIS P−8117−1998で規定される透気度が50秒/100cm以下であることが望ましい。これは、透気度が50秒/100cmを超えると、空気導入口18からカソードへの空気拡散が阻害されて高出力を得られない恐れがあるからである。透気度のさらに好ましい範囲は、10秒/100cm以下である。
保湿板17は、JIS L−1099−1993 A−1法で規定される透湿度が6000g/m24h以下であることが望ましい。なお、上記透湿度の値は、JIS L−1099−1993 A−1法の測定方法で示されている通り、40±2℃の温度の値である。透湿度が6000g/m24hを超えると、カソードからの水分蒸発量が多くなり、カソードからアノードへの水拡散を促進する効果を十分に得られない恐れがあるからである。また、透湿度を500g/m24h未満にすると、過剰量の水がアノードへ供給されて高出力を得られない恐れがあることから、透湿度は、500〜6000g/m24hの範囲にすることが望ましい。透湿度のさらに好ましい範囲は、1000〜4000g/m24hである。
外装容器4は、保湿板17と対向する面に、空気導入口18が複数個形成されている。外装容器4は、膜電極接合体5を含むスタックを加圧してその密着性を高める役割も果たしているため、例えば、SUS304、炭素鋼、ステンレス鋼、合金鋼、チタン合金、ニッケル合金のような金属から形成される。
液体燃料タンク12内の液体燃料13は、その気化成分が気液分離膜14を通してアノード触媒層7aに供給される。アノード触媒層7aにおいては、燃料の酸化反応によってプロトン(H)と電子(e)を生成する。例えば、燃料としてメタノールを用いた場合に、アノード触媒層7aで起こる触媒反応を下記(1)式に示す。
CHOH+HO → CO+6H+6e (1)
アノード触媒層7aで生成したプロトン(H)は、プロトン伝導性膜8を通じてカソード触媒層6aへ拡散する。また同時に、アノード触媒層7aで生成した電子は、燃料電池に接続された外部回路を流れ、外部回路の負荷(抵抗等)に対して仕事をし、カソード触媒層6aに流入する。
空気などの酸化剤ガスは、外装容器4の空気導入口18から保湿板17、フレーム15b内の空間、カソード導電層10及びカソードガス拡散層6bを通してカソード触媒層6aに供給される。酸化剤ガス中の酸素は、プロトン伝導性膜8を通じて拡散してきたプロトン(H)と、外部回路を流れてきた電子(e)と共に、還元反応を起こし、反応生成物を生成する。例えば、酸化剤ガスとして空気を使用した場合、空気に含まれる酸素がカソード触媒層6aで生じる反応は下記(2)式の通りで、この場合は反応生成物は水(HO)である。
1.5O+6H+6e → 3HO (2)
この(1)式と(2)式の反応とが同時に生じることにより、燃料電池としての発電反応が完結する。トータルの燃焼反応を下記(3)式に示す。
CHOH+1.5O → CO+2HO (3)
カソードと外装容器4の間には保湿板17が配置されているため、カソードからの水分の蒸発が抑制され、発電反応の進行に伴ってカソード触媒層6a中の水分保持量が増加する。このため、カソード触媒層6aの水分保持量がアノード触媒層7aの水分保持量よりも多い状態を作り出すことができる。その結果、浸透圧現象によって、カソード触媒層6aに生成した水がプロトン伝導性膜8を通過してアノード触媒層7aに移動する反応を促進することができる。これにより、小型で、かつ高出力な燃料電池を実現することができる。
燃料電池を収容する容器は、前述した図1に示す構造のものに限定されず、例えば図3に示すようなメッシュ板から形成され、その網目を通気孔2として使用する容器1を用いても良い。また、容器の形状は、図1や図3のような四角い筒形状に限定されるものではなく、例えば、図4に示すような袋状、図5に示すような円筒形状にすることも可能である。
燃料電池を収容する容器には、容器内の酸素濃度を検出するための検出手段を設けて容器内の酸素濃度の低下を検出しても良い。また、容器内に調湿機構を設け、容器内の湿度を一定に保つことも可能である。さらに、湿度の上昇を検知して空気を強制的に取り入れる機構を設けても良い。
なお、燃料電池収納容器は、燃料電池を1個あるいは複数個を収納する容器に適用することも可能であるが、その収納容器を複数個収納するコンテナとしての収納容器に適用することも可能である。
また、上記説明では燃料電池3を収納するための容器として説明したが、この燃料電池3を搭載した燃料電池搭載電子機器に適用することもできる。
すなわち、燃料電池搭載電子機器が出荷や市場での流通等のために行われる搬送、顧客への販売や保管のための包装容器、その包装容器を複数個収納するコンテナなどに適用することもできるのである。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
図2に示す直接メタノール型燃料電池を以下のようにして作製した。
白金担持グラファイト粒子をDupont社製のDE2020とホモジナイザで混合してスラリを作製し、これをカソードガス拡散層6bであるカーボンペーパに塗布した。そして、これを常温で乾燥し、カソードガス拡散層6bにカソード触媒層6aを積層したカソードを作製した。
白金ルテニウム合金微粒子を担持したカーボン粒子をDupont社製のDE2020とホモジナイザで混合してスラリを作製し、これをアノードガス拡散層7bであるカーボンペーパに塗布した。そして、これを常温乾燥し、アノードガス拡散層7bにアノード触媒層7aを積層したアノードを作製した。
プロトン伝導性電解質膜8として、厚さが30μmで、含水率が10〜20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(nafion(登録商標)膜、デュポン社製)を用意した。この電解質膜を、カソードおよびアノードで挟持し、温度が120℃、圧力が10kgf/cmの条件でプレスし、膜電極接合体(MEA)5を作製した。
続いて、この膜電極接合体5を、空気および気化したメタノールを取り入れるための複数の開孔を有する金箔で挟み、カソード導電層10及びアノード導電層9を形成した。
上記した膜電極接合体(MEA)5、アノード導電層9、カソード導電層10が積層された積層体を樹脂製の2つのフレーム15a,15bで挟み込んだ。なお、膜電極接合体5のカソード側と一方のフレーム15bとの間、膜電極接合体5のアノード側と他方のフレーム15aとの間には、それぞれゴム製のOリング11a,11bを介在させてシールを施した。また、アノード側のフレーム15aは、気液分離膜14を介して、液体燃料タンク12にネジ止めによって固定した。気液分離膜14には0.1mm厚さのシリコーンシートを使用した。
保湿板として厚さが500μmで、透気度が2秒/100cm(JIS P−8117−1998)で、透湿度が4000g/m24h(JIS L−1099−1993 A−1法)のポリエチレン製多孔質フィルムを用意した。カソード側のフレーム15b上に保湿板17を配置した。
得られた積層物を、空気取り入れのための空気導入口18(口径2.5mm、口数8個)が形成された厚さが2mmのステンレス板(SUS304)からなる外装容器4に収納し、図2に示す直接メタノール型燃料電池を得た。
得られた燃料電池を液体燃料タンク12が充填された状態で、前述した図1に示す形状の容器1に保管した。なお、容器の材質は、樹脂材(ポリエチレンテレフタレート)とし、また開孔率は50%とした。保管条件は、30℃、相対湿度50%の大気中に48時間保管した。
保管後、容器1から燃料電池を取り出し、液体燃料タンク12に、液体燃料13として純メタノールを5ml注入した。温度25℃、相対湿度50%の環境で、電流密度(current density)を増加させた際の出力密度(power density)と電池電圧(cell voltage)を測定した。その結果を出力密度変化を曲線A1とし、電池電圧変化を曲線B1として図6に示す。図6の横軸が電流密度(mA/cm)で、右側の縦軸が出力密度(mW/cm)で、左側の縦軸が電池電圧(V)である。
(実施例2)
実施例1で説明したのと同様な構成の燃料電池を作製し、得られた燃料電池を液体燃料タンク12が充填された状態で、前述した図1に示す形状の容器1に保管した。容器1には、開孔率を30%にすること以外は実施例1と同様なものを使用した。保管条件は実施例1と同様にした。
保管後、容器1から燃料電池を取り出し、液体燃料タンク12に、実施例1と同様な液体燃料13を注入した。次いで、実施例1と同様にして出力密度と電池電圧を測定した。その結果を出力密度変化を曲線A2とし、電池電圧変化を曲線B2として図6に示した。
(実施例3)
実施例1で説明したのと同様な構成の燃料電池を作製し、得られた燃料電池を液体燃料タンク12が充填された状態で、前述した図1に示す形状の容器1に保管した。容器1には、開孔率を10%にすること以外は実施例1と同様なものを使用した。保管条件は実施例1と同様にした。
保管後、容器1から燃料電池を取り出し、液体燃料タンク12に、実施例1と同様な液体燃料13を注入した。次いで、実施例1と同様にして出力密度と電池電圧を測定した。その結果を出力密度変化を曲線A3とし、電池電圧変化を曲線B3として図6に示した。
図6の出力密度変化A1,A2,A3に示す通りに、最大出力密度は、燃料電池収納容器1の開孔率が増加するに従って増加している。開孔率が30〜50%の実施例1,2の最大出力密度が、開孔率が10%の実施例3に比して優れていた。
また、電池電圧変化B1,B2,B3に示す通りに、電流密度を増加させた際の電池電圧の低下幅は、燃料電池収納容器1の開孔率が増加するに従って減少している。開孔率が30〜50%の実施例1,2の電圧特性が、開孔率が10%の実施例3に比して優れていた。
(比較例)
実施例1で説明したのと同様な構成の燃料電池を作製し、得られた燃料電池を液体燃料タンク12が充填された状態で、通気孔を持たない気密性を有する容器に保管した。保管条件は実施例1と同様にした。
保管後、容器から燃料電池を取り出し、液体燃料タンク12に、実施例1と同様な液体燃料13を注入した。次いで、実施例1と同様にして出力密度と電池電圧を測定した。その結果を出力密度変化を曲線A4とし、電池電圧変化を曲線B4として図6に示した。
図6に示す通り、通気孔を持たない容器を使用した比較例では、電流密度の上昇に伴って電池電圧(曲線B4)が急激に下降し、また、最大出力密度(曲線A4)は実施例1〜3に比して低かった。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記した説明では、燃料電池の構成として膜電極接合体(MEA)の下部に燃料貯蔵部を有する構造で説明したが、燃料貯蔵部から膜電極接合体への燃料の供給は、燃料貯蔵部と膜電極接合体とを流路を介して接続して行ってもよい。また、燃料電池本体の構成としてパッシブ型の燃料電池を例に挙げて説明したが、アクティブ型の燃料電池、さらには燃料供給など一部にポンプ等を用いたセミパッシブと称される型の燃料電池に対しても本発明を適用することができる。セミパッシブ型の燃料電池では、燃料貯蔵部から膜電極接合体に供給された燃料は発電反応に使用され、その後に循環して燃料貯蔵部に戻されることはない。セミパッシブ型の燃料電池は、燃料が循環しないことから、従来のアクティブ方式とは異なるものであり、装置の小型化等を損なうものではない。また、燃料電池は、燃料の供給にポンプを使用しており、従来の内部気化型のような純パッシブ方式とも異なる。このため、上述したようにセミパッシブ方式燃料電池と呼称される。なお、このセミパッシブ型の燃料電池では、燃料貯蔵部から膜電極接合体への燃料供給が行われる構成であればポンプに代えて燃料遮断バルブを配置する構成とすることも可能である。この場合には、燃料遮断バルブは、流路による液体燃料の供給を制御するために設けられるものである。
以上説明したような構成の燃料電池であっても、上記した説明と同様の作用効果が得られる。MEAへ供給される燃料の蒸気においても、燃料の全てを蒸気として供給してもよいが、燃料の一部が液体状態で供給される場合であっても本発明を適用することができる。
本発明によれば、搬送や保管等による出力特性の低下を抑制することが可能な燃料電池収納容器、燃料電池搭載電子機器用収納容器及び容器付燃料電池を提供することができる。

Claims (8)

  1. 通気孔を備える燃料電池収納容器。
  2. 開孔率が50%以下である請求項1記載の燃料電池収納容器。
  3. 請求項1記載の燃料電池収納容器と、前記燃料電池収納容器内に収納される燃料電池とを具備する容器付燃料電池。
  4. 通気孔を備える燃料電池搭載電子機器収納容器。
  5. 開孔率が50%以下である請求項4記載の燃料電池搭載電子機器収納容器。
  6. 通気孔を有する容器と、
    前記容器内に収納される燃料電池と
    を具備する容器付燃料電池であって、
    前記燃料電池は、空気導入口を有する外装容器と、
    前記外装容器内に収納され、空気を酸化剤として用いるカソードと、
    前記外装容器内に収納されたアノードと、
    を具備する容器付燃料電池。
  7. 前記外装容器内に収納され、前記アノードに気化燃料を供給するための気化燃料供給手段と、
    前記外装容器内に収納され、前記カソードで生成した水を前記アノードに供給するための水供給手段と
    をさらに具備する請求項6記載の容器付燃料電池。
  8. 前記容器は、開孔率が50%以下である請求項6または7記載の容器付燃料電池。
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