JPWO2007074837A1 - 電力供給制御装置 - Google Patents

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Abstract

電力供給ラインLに流れる負荷電流(センス電流Is)が第1閾値電流Iaを超えて第1基準時間に達したときにパワーMOSFET15等に第2強制遮断動作をさせる。一方、第1基準時間に達する前にオーバーカレントやヒューズカレントが発生していない正常状態が第2基準時間継続した場合には、ヒューズ時間カウンタ71のカウント値を「ゼロ」クリアしてパワーMOSFET15等の遮断動作をさせないようにした。

Description

本発明は、電力供給制御装置に関し、特に、半導体スイッチ素子に連なる外部回路(負荷、電線)の過電流保護技術に関する。
従来、電源と負荷とを接続する電力供給ラインに、例えばパワーMOSFETなどの大電力用の半導体スイッチ素子を介設し、この半導体スイッチ素子をオンオフさせることにより負荷への電流供給を制御するようにした電力供給制御装置が提供されている。このような電力供給制御装置のなかには、自己保護機能が備えられたものがある。この自動保護機能は、過電流が流れると上記半導体スイッチ素子の制御端子の電位を制御して当該半導体スイッチ素子をオフにして通電を遮断することにより、上記半導体スイッチ素子を保護する機能である。具体的には、例えば、電流検出用の抵抗を上記半導体スイッチ素子の通電端子(例えばMOSFETであればソースまたはドレイン)に直列に接続し、この抵抗での電圧降下を検出して、この電圧降下が所定レベル以上になると過電流と判定するようなものがある。
特開2001−217696公報
(発明が解決しようとする課題)
ところが、上述の自己保護機能を有する電力供給制御装置を用いた場合であっても、その自己保護機能が働いて半導体スイッチ素子に通電と遮断とを間欠的に行う強制オンオフ動作が継続的に実行されると、その電力供給によって電力供給制御装置に連なる外部回路(例えば配線部材(配線等))が発熱し、焼損するおそれがあった。このために、従来は、当該外部回路の負荷抵抗等を考慮したヒューズ素子を別途、上記電力供給ラインに設けるようにしていた。
ところで、例えば配線部材は通常、複数本のより線を束ねて被覆で覆った構成をなしており、このより線全体に過電流が流れたときの発熱量を考慮してヒューズ素子のヒューズ容量が決められる。しかしながら、このようなヒューズ素子を利用した構成では、配線部材を保護できないことがある。即ち、例えば、配線部材の被覆の一部が損傷してそのより線の一部が被覆から露出すると、電力供給制御装置を搭載する車両の振動などによって一部のより線が周囲の導電部材(例えば車両ボディ)に断続的に短絡する、いわゆるチャタリングショートが起こることがある。このとき、そのチャタリングショートの短絡時間や周期により、ヒューズ素子にはそれを溶断するほどの量の過電流は流れないが、短絡した一部のより線に過電流が流れて局所的に発熱し、その周囲の被覆が発煙する事態が生じうる。これに対処するために、上記一部のより線に過電流が流れたときの電流量を基準にヒューズ素子のヒューズ容量を定める方法も考えられるが、これでは、例えば負荷への電源投入時の大電流である突入電流によってヒューズ素子が溶断してしまうことになり、望ましい方法ではない。
なお、半導体スイッチ素子として、過熱保護機能付きFETが使用されることがある。この過熱保護機能付きFETは、当該FETの温度を検出する温度センサを備え、例えば外部回路の短絡等によってドレイン−ソース間に過電流が流れて温度が上昇し所定の温度に達したときにFETに遮断動作をさせるものであるが、このような過熱保護機能付きFETを利用した構成であっても、配線部材のより線全体に流れる過電流を前提として上記所定の温度が設定されており、前述したヒューズ素子を利用した構成と同様に、配線部材を保護できないことがあるという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、チャタリングショートなど、断続的に過電流が流れる場合であっても外部回路を保護することである。
(課題を解決するための手段)
本発明に係る電力供給制御装置は、電源から負荷への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、前記電源から前記負荷への電力供給ラインに配される半導体スイッチ素子と、この半導体スイッチ素子に流れる負荷電流を検出する電流検出素子と、前記電流検出素子からの検出信号に基づき前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が第1閾値を超えているか否かを判断し、前記負荷電流が前記第1閾値を超えている場合に第1異常電流信号を出力する第1異常電流検出回路と、前記第1異常電流検出回路から前記第1異常電流信号が出力されたことを条件に異常時間の積算を開始し、当該異常時間が第1基準時間に達したときに前記半導体スイッチ素子に第1遮断動作をさせる異常時間積算回路と、前記異常時間積算回路の積算開始後に、前記負荷電流が継続的に前記第1閾値を下回っている正常時間が第2基準時間に達したときにクリア信号を出力する正常時間積算回路と、前記クリア信号の出力に基づき前記異常時間積算回路の前記異常時間をクリアする異常時間クリア回路と、を備える。
本発明によれば、電力供給ラインに流れる負荷電流が第1閾値を超えたとき(第1電流異常)に異常時間の積算を開始し、その異常時間が第1基準時間に達したときに半導体スイッチ素子に遮断動作をさせる。一方、第1基準時間に達する前に前記負荷電流が前記第1閾値より小さい正常レベル以下になっている正常状態が第2基準時間継続した場合には、それまで積算された異常時間積算回路の異常時間をクリア(現在の積算時間を、初期時間(全部クリア)または現在の積算時間よりも初期時間に近い時間(一部クリア)に変更)して半導体スイッチ素子の遮断動作をさせないようにした。従って、連続的な異常電流によるショートだけでなく、断続的な異常電流で且つその異常電流の発生間隔が第2基準時間より短いチャタリングショートも検出して外部回路等の保護を図ることができる。
上記発明は、所定時間を繰り返しカウントし、当該所定時間をカウントアップする毎にカウントアップ信号を出力するフリーランニングカウンタ回路を備え、前記異常時間積算回路は、前記第1異常電流検出回路から前記第1異常電流信号が出力されたことを条件に、前記フリーランニングカウンタ回路から前記カウントアップ信号が出力される毎にカウントを進め、そのカウント値が基準異常カウント値に達したときに前記半導体スイッチ素子に前記第1遮断動作をさせるヒューズカウンタ回路を備えて構成され、前記正常時間積算回路は、前記フリーランニングカウンタ回路から前記カウントアップ信号が出力される毎にカウントを進め、そのカウント値が基準クリアカウント値に達したときに前記クリア信号を出力するクリアカウンタ回路と、前記第1異常電流検出回路からの前記第1異常電流信号の出力に基づき前記クリアカウンタ回路のカウント値をリセットする正常時間リセット回路とを備え構成が望ましい。
本発明によれば、異常時間積算回路による異常時間のカウントと、正常時間積算回路による正常時間のカウントとが、いずれも共通のフリーランニングカウンタ回路のカウントに基づいて積算される。従って、異常時間積算回路の積算動作と正常時間積算回路の積算動作とを全く独立に行う構成に比べて回路構成の簡略化を図ることができる。
更に、前記異常時間積算回路による前記半導体スイッチ素子の遮断状態を保持するラッチ回路を備える構成が望ましい。これにより、異常時間積算回路の異常時間が第1基準時間に達したことによる半導体スイッチ素子の遮断状態を保持することができる。すなわち、例えば正常状態で半導体スイッチ素子を通電状態にするための外部入力がオフされたり、電源がオフされたりしない限り半導体スイッチ素子を通電状態に復帰できない自己復帰不能状態にすることができる。
本発明の実施形態1に係る電力供給制御装置の全体構成を示すブロック図 過電流検知回路を主として示す回路図 発煙特性について説明する説明図 出力制御回路の構成を示す回路図 チャージポンプ・ゲートドライバ回路の構成を示した概要図 充電時のゲート電圧と時間との関係を示すグラフ 放電時のゲート電圧と時間との関係を示すグラフ 出力制御回路の動作を説明するためのタイミングチャート 実施形態2の出力制御回路の構成を示す回路図 出力制御回路の動作を説明するためのタイミングチャート 実施形態3の電力供給制御装置を模式的に示したブロック図 電力供給制御装置と操作スイッチとを示した模式図(その1) 電力供給制御装置と操作スイッチとを示した模式図(その2) 実施形態4の電力供給制御装置を模式的に示したブロック図 半導体装置の外部構成を模式的に示した図 本発明の第1実施形態に係る電力供給制御装置の全体構成を示すブロック図 内部グランド生成部の回路図 ソース電位制御部、閾値電圧生成部及び電流異常検出部の回路図 第1異常用閾値電流と第2異常用閾値電流との設定レベルを説明するためのグラフ コントロールロジック部の回路図 ヒューズカウンタ及びFRカウンタのカウンタ値と閾値指令信号との対応関係を示した表 電力供給制御装置の動作を説明するための各信号のタイムチャート(正常時) 電力供給制御装置の動作を説明するための各信号のタイムチャート(オーバーカレント時) 電力供給制御装置の動作を説明するための各信号のタイムチャート(ヒューズカレント時)
符号の説明
10,210…電力供給制御装置
11,217…半導体装置
13…過電流検知回路(第1,第2の異常電流検出回路)
15,214…パワーMOSFET(半導体スイッチ素子、パワーFET)
16,218…センスMOSFET(センスFET)
41…チャージポンプ・ゲートドライバ回路(充電速度変更回路、放電速度変更回路)
50,211…負荷
61,212…電源
70…遮断時間カウンタ(遮断時間積算回路)
71…ヒューズ時間カウンタ(異常時間積算回路)
72…クリアカウンタ(正常時間積算回路)
81…AND回路(異常時間クリア回路)
101…ラッチ回路
110…半導体チップ
117…切り替え用パッド(ボンディングパッド)
119…ワイヤボンディング
228…ゲート駆動部(充電速度変更回路、放電速度変更回路)
258,259…比較回路(第1,第2異常電流検出回路)
271…FRカウンタ(フリーランニングカウンタ回路)
272…クリアカウンタ(クリアカウンタ回路)
273…ヒューズカウンタ(ヒューズカウンタ回路)
276…OCメモリ(遮断回路)
286…FCCリセット生成回路(異常時間クリア回路)
292…CLCリセット生成回路(正常時間リセット回路)
CLR…クリア信号
FC…異常信号,ヒューズカレント信号(第1異常電流信号)
OC…異常信号,オーバーカレント信号(第2異常電流信号)
OvF7…カウント指令信号(カウントアップ信号)
Ia…第1閾値電流(第1閾値)
Ib…第2閾値電流(第2閾値)
Ip…電流(負荷電流)
IL…負荷電流
ILoc…第1異常用閾値電流(第2閾値)
ILfc…第2異常用閾値電流(第1閾値)
Is…センス電流
L,213…ライン(電力供給ライン)
P1…入力端子(外部入力端子)
S1,On…制御信号
S5…クリア信号
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1〜図7を参照しつつ説明する。
(1)全体構成
図1は、本実施形態に係る電力供給制御装置10の全体構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態の電力供給制御装置10は、定電圧信号、或いは、PWM(Pulse Width Modulation。パルス幅変調)制御信号などの制御信号S1を直接又は間接的にパワーMOSFET15(「半導体スイッチ素子、パワーFET」の一例)の制御入力端子(ゲート端子G)に与えることで、このパワーMOSFET15の出力側に連なる車両用電源61(以下、「電源61」という)から負荷50への電力供給を制御するように構成されている。なお、本実施形態では、電力供給制御装置10は図示しない車両に搭載され、負荷50として例えば車両用のランプ、クーリングファン用モータやデフォッガー用ヒータなどの駆動制御をするために使用される。この電力供給制御装置10は、入力端子P1において、操作スイッチ52が接続される構成をなし、操作スイッチ52がONとなることで動作するようになっている。また、以下では、「負荷」は電力供給制御装置10の制御対象装置であって、電力供給制御装置10とその制御対象装置との間に連なる電線51を含まない意味とし、「外部回路」を負荷50と電線51とを含めた意味として説明する。
図1に示すように、制御信号S1は入力端子P1に接続された入力インターフェース45に入力されるようになっており、この制御信号S1(ローレベル)の入力に応じてFET47がオン状態となり、出力制御回路40が通電される構成をなしている。出力制御回路40はチャージポンプ・ゲートドライバ回路41を備える(図2,4参照)とともに、過電流検知回路13が接続されている。また、パワーMOSFET15のドレイン端子D及びゲート端子Gの間にはダイナミッククランプ44が接続されている。
出力制御回路40内に備えられるチャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、パワーMOSFET15のゲート端子Gに接続されるとともに、過電流検知回路13内の後述するセンスMOSFET16のゲート端子G(図2参照))に接続されている。また、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、パワーMOSFET15のソース端子Sにも接続されている。なお、図1において図示は省略しているが、半導体装置11(半導体ディバイス)の外部端子P4には外部抵抗64が接続され、後述するセンスMOSFET16からのセンス電流Is(「検出信号」の一例)はこの外部抵抗64を通してグランドに流れ込む。
また、図1に示すように、電力供給制御装置10は、パワーMOSFET15、過電流検知回路13、出力制御回路40など、同図において点線で囲まれた回路構成がワンチップ化された形態、或いは、複数のチップで構成されてワンパッケージ内に収容された形態にて半導体装置11が構成されている。
(2)過電流検知回路
図2は、パワーMOSFET15に流れる電流の異常検出を行う過電流検知回路13(「第1、第2の異常電流検出回路」の一例)を主として示す回路図である。同図において、一点鎖線で囲まれた構成が過電流検知回路13である。この過電流検知回路13は、パワーMOSFET15の電流量に応じたセンス電流Isが流れるセンスMOSFET16(「センスFET、電流検出素子」の一例)を有している。
具体的には、半導体装置11は、ドレイン端子Dがそれぞれ共通接続されて電源端子P2に接続される複数のMOSFETが配列され、ほとんどのMOSFET群は、ソース端子S同士が出力端子P3に共通接続されてパワーMOSFET15を構成し、残りのMOSFET群は、そのソース端子S同士がFET20に接続されてセンスMOSFET16を構成している。なお、パワーMOSFET15を構成するMOSFET群の数と、センスMOSFET16を構成するMOSFET群の数との比が概ねセンス比である。
また、パワーMOSFET15のソース端子S及びセンスMOSFET16のソース端子Sは、オペアンプ18の各入力端子にそれぞれ接続されており、このオペアンプ18の出力側には、FET20のゲート端子が接続されている。
このように、パワーMOSFET15及びセンスMOSFET16のドレイン端子D同士、ソース端子S同士を互いに同電位することで、パワーMOSFET15に流れる負荷電流Ipに対して安定した一定比率(上記センス比)のセンス電流IsをセンスMOSFET16に流すことができる。これらのパワーMOSFET15及びセンスMOSFET16は、操作スイッチ52がONとなって入力端子P1から制御信号S1(ローレベル)が入力されることを前提条件としてONする(遮断状態から通電状態になる)ように構成されている。なお、電源61と負荷50とに連なるラインLが「電力供給ライン」の一例である。
センスMOSFET16からのセンス電流Isは、FET24及びFET26からなるカレントミラー回路によってセンス電流Isと同レベルのミラー電流Is’がFET26及びFET28の接続ラインに流れる。そして、更にFET28及びFET30からなるカレントミラー回路によってセンス電流Isと同レベルのミラー電流Is”がFET30及び外部端子P4に流れるようになっている。
また、FET30と外部端子P4との接続ラインにはコンパレータ32の一方の入力端子が接続されている。また、電源61に連なる電源ラインとグランドとの間には、例えば3つの抵抗34,35,36が直列接続されており、抵抗35と抵抗36との接続点にコンパレータ32の他方の入力端子が接続されている。また、FET30と外部端子P4との接続ラインにはコンパレータ37の一方の入力端子が接続されている。また、抵抗34と抵抗35との接続点にコンパレータ37の他方の入力端子が接続されている。
そして、コンパレータ32は、外部抵抗64が接続される外部端子P4の電圧Voが、抵抗35と抵抗36との接続点での第1閾値電圧Vr1を上回ったときにオン動作してハイレベルの異常信号FC(「第1異常電流信号」の一例)を出力する。一方、コンパレータ37は、外部抵抗64が接続される外部端子P4の電圧Voが、抵抗34と抵抗35との接続点での第2閾値電圧Vr2(>第1閾値電圧Vr1)を上回ったときにオン動作してハイレベルの異常信号OC(「第2異常電流信号」の一例)を出力する。なお、以下では、外部端子P4の電圧Voが第1閾値電圧Vr1に達したときにパワーMOSFET15に流れる電流異常時の負荷電流Ipを「第1閾値電流Ia」とし、外部端子P4の電圧Voが第2閾値電圧Vr2に達したときにパワーMOSFET15に流れる電流異常時の負荷電流Ipを「第2閾値電流Ib」とする。
ここで、図3は、本実施形態の電力供給制御装置10に接続され得る外部回路、例えば電線51(例えば電線被覆材)の発煙特性について、電流レベルと通電時間(溶断時間)との関係を示したグラフである。つまり、任意の一定電流(ワンショット電流)を電線51に流したときに、当該電線51の被覆材の焼損が発生するまでの時間を示している。なお、同グラフは、電力供給制御装置10に接続される電線51の発煙特性を示している。また、電力供給制御装置10に接続される外部回路(電線等の配線部材、負荷)によって発煙特性は異なり、これに対応して上記異常信号FC,OCを出力するセンス電流Isレベルも異なってくるが、この調整は、前述した外付け抵抗64の抵抗値を変更することにより容易に行うことができる。
同グラフ中、ILmaxは負荷50の定格電流(設計時に保証される機器の使用限度)であり、Ioは電線51における発熱と放熱のバランスがとれた熱平衡状態で流すことが可能な平衡時限界電流である。この平衡時限界電流Ioよりも高いレベルの電流を流す場合には、過度熱抵抗領域となり、電流レベルと焼損までの時間とが略反比例関係となる。そして、上記コンパレータ32は、パワーMOSFET15に流れる負荷電流Ipが負荷50の定格電流ILmaxよりもやや高い第1閾値電流Iaに達した第1電流異常(以下、「ヒューズカレント」という)を検出して異常信号FC(ハイレベル)を出力する。このレベルである場合には、後述するように、パワーMOSFET15を即時的に遮断しなくても、そのヒューズカレント状態がある程度継続したときに遮断すればよい。
これに対して、上記コンパレータ37は、パワーMOSFET15に流れる負荷電流Ipが第1閾値電流Iaよりも高い第2閾値電流Ibに達した第2電流異常(以下、「オーバーカレント」という)を検出して異常信号OC(ハイレベル)を出力する。このように負荷電流Ipが第2閾値電流Ibを超える高いレベルである場合には、後述するようにパワーMOSFET15を即時的に遮断する必要がある。
(3)出力制御回路
図4は、出力制御回路40の構成を示す回路図である。同図に示すように、出力制御回路40は、主として、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41と、遮断時間カウンタ70と、ヒューズ時間カウンタ71と、クリアカウンタ72とを備えて構成されている。また、出力制御回路40は、制御信号S1が入力される前述の入力端子P1と、異常信号OCが入力される入力P5と、異常信号FCが入力される入力P6と、クロック信号CLKが入力される入力P7と、リセット信号RSTが入力される入力P8を備えている。
a.チャージポンプ・ゲートドライバ回路
図5は、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41の構成を示した概要図である。チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、電源端子P2とパワーMOSFET15及びセンスMOSFET16(同図では省略)のゲートとの間に接続されたチャージポンプ130と、パワーMOSFET15及びセンスMOSFET16のゲートとソースの間に接続された通常放電用FET131とを備える。更に、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、電源端子P2とパワーMOSFET15及びセンスMOSFET16のゲートとの間に接続された異常時急速充電用FET132及びダイオード133と、パワーMOSFET15及びセンスMOSFET16のゲートとソースとの間に接続された異常時急速放電用FET134とを備える。
そして、正常状態時(ヒューズカレントもオーバーカレントも発生していない状態)には、ローレベルの制御信号S1を受けることで、チャージポンプ130のみを駆動させて電源電圧Vccよりも高いレベルに昇圧した電圧をパワーMOSFET15及びセンスMOSFET16の各ゲート−ソース間に与えてオンして通電動作にさせる通常充電動作を行う(図6A参照)。一方、ハイレベルの制御信号S1を受けることで、チャージポンプ130の昇圧動作をオフするとともに、通常放電用FET131のみをオンしてパワーMOSFET15及びセンスMOSFET16の各ゲート−ソース間の電荷を放電し、遮断動作させる通常放電動作を行う(図6B参照)。
また、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、後述するOR回路74の出力端子にも接続されており、そこから強制遮断信号S2(ハイレベル)を受けることでも、昇圧動作をオフするとともにパワーMOSFET15及びセンスMOSFET16の各ゲート−ソース間の電荷(ゲート電荷)を放電し、強制的な遮断動作させるように動作する(以下、この強制遮断信号S2に基づく遮断動作を「強制遮断動作」という)。
ここで、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、強制遮断信号S2に基づく強制遮断動作時は、制御信号S1(ハイレベル)に基づく通常遮断動作時よりも速い放電速度でゲート電荷を放電させて、強制遮断動作を通常遮断動作よりも迅速に行うようにしている。従って、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、本発明の「放電速度変更回路」としても機能する。具体的には、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、強制遮断信号S2(ハイレベル)を受けることで、通常放電用FET131とともに異常時急速放電用FET134をオンして、パワーMOSFET15及びセンスMOSFET16の各ゲート−ソース間の電荷を急速に放電し、遮断動作させる急速放電動作を行う(図6B参照)。
更に、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、入力P6から異常信号FC(ハイレベル)を受けるようになっており、この異常信号FC(ハイレベル)を受けたときには、昇圧速度、換言すれば、パワーMOSFET15及びセンスMOSFET16の各ゲート−ソース間の電荷(ゲート電荷)の充電速度を正常状態時よりも速くして、即ち負荷電流Ip及びセンス電流Isの上昇を急峻にして(図7のセンス電流Isのグラフ参照)、より早期にオーバーカレントを過電流検知回路13にて検出できるようにしている。従って、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、本発明の「充電速度変更回路」としても機能する。具体的には、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41は、異常信号FC(ハイレベル)を受けたときには、チャージポンプ130とともに異常時急速充電用FET132をオンして、電源電圧Vccまでの昇圧速度を速くする急速充電動作を行う(図6A参照)。
b.遮断時間カウンタ
遮断時間カウンタ70(本発明の「遮断時間積算回路」の一例)は、上記クロック信号CLKのクロックに同期して初期値nから0までカウントダウンするものである。具体的には、遮断時間カウンタ70は、そのセット端子に入力P5が接続され異常信号OC(ハイレベル)を入力可能とされ、そのリセット端子に入力P8からのリセット信号RST(ハイレベル)をレベル反転した信号が入力されるように接続されている。
また、遮断時間カウンタ70の各カウント値に対応するn個の出力端子は、OR回路73の入力端子にそれぞれ接続され、このOR回路73からの出力信号がOR回路74の一方の入力端子に与えられる。また、遮断時間カウンタ70のクロック入力端子には、AND回路75の出力信号が接続され、このAND回路75は、入力P7からのクロック信号CLKと、上記OR回路73の出力信号S3とが入力されるようになっている。
このような構成により、遮断時間カウンタ70は、セット端子に異常信号OCが入力されると、n個のカウンタをすべて「1」にセットしてn個の出力端子レベルをすべてハイレベルした初期状態から、クロック信号CLKのクロックに同期したタイミングでカウントダウン動作を開始する。
そして、遮断時間カウンタ70が「0」までカウントダウンする前は、OR回路73の出力端子S3レベルはハイレベルであるから、クロック信号CLKはAND回路75にて有効化されて遮断時間カウンタ70のクロック端子に入力される。このとき、このハイレベルの出力信号S3がOR回路74を介して上記強制遮断信号S2としてチャージポンプ・ゲートドライバ回路41に与えられる。これに対して、遮断時間カウンタ70が「0」までカウントダウンしてn個すべての出力端子がローレベルに反転したときは、OR回路73の出力端子S3レベルはローレベルになるから、クロック信号CLKはAND回路75にて無効化されて遮断時間カウンタ70のカウントダウン動作が停止する。また、このとき、このローレベルの出力信号S3がOR回路74に与えられる。
要するに、遮断時間カウンタ70は、図7(遮断カウンタ及びMOS禁止[2]のタイミングチャート参照)に示すように、オーバーカレント状態となって過電流検知回路13から異常信号OCが出力される毎に、パワーMOSFET15に即時的に上記強制遮断動作をさせて、nカウント分カウントダウンした後に、その強制遮断動作を解除する役割を果たす(以下、このときの強制遮断動作(「第2遮断」の一例)を「第2強制遮断動作」という)。ここで、遮断時間カウンタ70のカウントダウン動作中の時間が本発明の「遮断時間」であり、nカウント分カウントダウンするまでの時間が本発明の「第3基準時間」の一例であり、この第3基準時間が図3において発煙特性曲線に対して第2閾値電流Ibに対応する時間t2よりも短い時間に設定されている。
c.クリアカウンタ
クリアカウンタ72(「正常時間積算回路、クリアカウンタ回路」の一例)は、上記クロック信号CLKのクロックに同期して初期値0からq(q>n)までカウントアップ動作するものである。具体的には、クリアカウンタ72は、そのリセット端子がAND回路76の出力端子に接続され、このAND回路76からの出力信号をレベル反転した信号を受けるようになっている。ここで、クリアカウンタ72のカウントアップ動作中の時間が本発明の「正常時間」であり、qカウント分カウントアップするまでの時間が「第2基準時間」の一例であり、この第2基準時間は、例えばヒューズカレントやオーバーカレント状態が解消され負荷等の過熱状態が解消するまでの時間に基づいて定められている。
AND回路76は、入力P8を介してリセット信号RSTが入力されるとともに、NOR回路77からの出力信号が入力される。このNOR回路77は、入力P6を介して異常信号FCが入力されるとともに、上記OR回路73の出力信号S3が入力される。
このような構成により、クリアカウンタ72は、図7のクリアカウンタのタイミングチャートに示すように、ヒューズカレント状態となって過電流検知回路13から異常信号FCが出力されているとき、または、オーバーカレント状態となって遮断時間カウンタ70がカウントダウン動作をしている最中は、カウント値が初期値「0」にリセットされる。
また、クリアカウンタ72は、クロック端子にAND回路78の出力端子が接続されている。このAND回路78は、入力P7を介してクロック信号CLKを受けるとともに、後述するAND回路79からの出力信号S4を反転回路80にてレベル反転した信号を受けるようになっている。このような構成により、クリアカウンタ72は、ヒューズ時間カウンタ71がオーバーフローする前までは、クロック信号CLKがAND回路78にて有効化されてこのクロック信号CLKのクロックに同期してカウントアップ動作をする一方で、ヒューズ時間カウンタ71がオーバーフローすると、クロック信号CLKがAND回路78にて無効化されてカウントアップ動作を停止する。
更に、クリアカウンタ72は、反転Q端子にAND回路81(「異常時間クリア回路」の一例)の一方の入力端子が接続されており、このAND回路81の他方の入力端子には入力P8が接続されリセット信号RST(ハイレベル)を受けるようになっている。
d.ヒューズ時間カウンタ
ヒューズ時間カウンタ71(「異常時間積算回路」の一例)は、上記クロック信号CLKのクロックに同期して初期値0からm(m>n)までカウントアップするものである。具体的には、ヒューズ時間カウンタ71は、そのリセット端子に、上記したAND回路81の出力信号をレベル反転した信号を受けるようになっている。これにより、ヒューズ時間カウンタ71は、クリアカウンタ72がカウント「q」までカウントアップしてオーバーフローしたときに、自己のカウンタがクリア(カウント値が初期値「0」にリセット)されるようになっている。ここで、ヒューズ時間カウンタ71のカウントアップ動作中の時間(ヒューズ時間)が本発明の「異常時間」の一例であり、mカウント分カウントアップするまでの時間が「第1基準時間」の一例である。なお、本実施形態では、第1閾値電流Iaを負荷50の定格電流ILmaxよりもやや高いレベルとしている。そして、第1基準時間は、この第1閾値電流Iaが第2基準時間よりも短い時間間隔で断続的に検出された場合に電線51が発煙するまでの時間よりも短い時間に設定されている。このため、電線51の一部のより線が短絡してその一部のより線のみに異常電流が上記第2基準時間よりも短い時間間隔で流れるチャタリングショートを、電線51が発煙に至る前に検出し、パワーMOSFET15を強制遮断させることができるのである。
また、ヒューズ時間カウンタ71の各カウント値に対応するm個の出力端子は、AND回路79の入力端子に接続され、このAND回路79からの出力信号S4がOR回路74に与えられる。更に、ヒューズ時間カウンタ71のクロック端子には、AND回路82の出力端子が接続され、このAND回路82は、クロック信号CLKと、AND回路79の出力信号S4を反転した信号と、OR回路83の出力信号とを受けるようになっている。このOR回路83は、異常信号FCとOR回路73の出力信号S3とを受けるようになっている。
このような構成により、ヒューズ時間カウンタ71は、図7の積算カウンタのタイミングチャートに示すように、過電流検知回路13から異常信号FCが出力されているとき、又は、遮断時間カウンタ70がカウントダウン動作中は、クロック信号CLKのクロックに同期して自己のカウントアップ動作を行う一方で、異常信号FCの出力がなく、かつ、遮断時間カウンタ70がカウントダウン動作していないときには、クロック信号CLKを受けなくなりカウントアップ動作を停止する。そして、ヒューズ時間カウンタ71は、一旦カウント「m」までカウントアップしてオーバーフローしたときには、クロック信号CLKを受けなくなり、そのままAND回路79からハイレベルの出力信号S4をOR回路74に与えた状態を維持する。このとき、OR回路74から上記強制遮断信号S2がチャージポンプ・ゲートドライバ回路41に与えられた状態となっている。
要するに、ヒューズ時間カウンタ71は、一旦、異常信号FCを受けると、その異常信号FCを受けている間、または、遮断時間カウンタ70がカウントダウン動作しているときにカウントアップ動作をし、クリアカウンタ72からのクリア信号S5(AND回路81からのローレベルの出力信号)によるリセット信号を受けずに、「m」カウントまでカウントアップしてオーバーフローしたときに、パワーMOSFET15に強制遮断動作をさせる(図7のMOS禁止[1]のタイミングチャート参照 以下、このときの強制遮断動作(「第1遮断」の一例)を「第1強制遮断動作」という)。これにより、ヒューズカレント、オーバーカレント状態は解消されるが、クリアカウンタ72はクロック信号CLKを受けなくなっておりオーバーフローしないから、ヒューズ時間カウンタ71はリセットされず、上記第1強制遮断動作を保持する。従って、クリアカウンタ72、AND回路78等は本発明の「ラッチ回路」としても機能する。
2.電力供給制御装置の動作及び効果
電力供給制御装置10の電流異常時における動作及びその効果について、図7に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。
まず、入力端子P1に制御信号S1が入力されると、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41によってパワーMOSFET15及びセンスMOSFET16がオンして通電状態となり、負荷50への電力供給が開始される。ここで、図7に示すように、センス電流Isが第1閾値電流Iaを超えてヒューズカレント状態になる(図7で(A)時点)と、過電流検知回路13から異常信号FC(ハイレベル)が出力され、ヒューズ時間カウンタ71がカウンタ値「0」からカウントアップ動作を開始する。また、このとき、クリアカウンタ72は異常信号FCに基づきカウンタ値が「ゼロ」クリアされる。
次に、センス電流Isが更に上昇して、第2閾値電流Ibを超えてオーバーカレント状態になる(図7で(B)時点)と、過電流検知回路13から異常信号OC(ハイレベル)が出力され、遮断時間カウンタ70が初期値「n」からカウントダウン動作を開始するとともに、強制遮断信号S2がチャージポンプ・ゲートドライバ回路41に与えられてパワーMOSFET15等に第2強制遮断動作をさせる(図7のMOS禁止のタイミングチャート参照)。このとき、ヒューズ時間カウンタ71はカウントアップ動作を継続するが、クリアカウンタ72はOR回路73からの出力信号S3(ハイレベル)に基づきカウンタ値が「ゼロ」クリアされた状態を維持している。
そして、遮断時間カウンタ70が、カウンタ値「0」までカウントダウンしたとき(第3基準時間経過後)に、OR回路73の出力信号S3がローレベルに反転し、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41に強制遮断信号S2が与えられなくなり、パワーMOSFET15等の第2強制遮断動作を解除して通電状態に復帰させる。このとき、センス電流Isは第1閾値電流Iaを下回っており、「ゼロ」クリアされていたクリアカウンタ72のカウントアップ動作が開始する。その後、センス電流Isが第1閾値電流Iaを下回っている間は、ヒューズ時間カウンタ71はカウンタ値[a](0<a<m)のままでカウントアップ動作を停止し、センス電流Isが第1閾値電流Iaを再び上回ると(図7で(D)時点)、ヒューズ時間カウンタ71はカウンタ値[a]からカウントアップ動作を再開する一方で、クリアカウンタ72はカウンタ値「q」に達する前に「ゼロ」クリアされる。
更に、その後、センス電流Isが第1閾値電流Iaを下回る時間がある程度継続して、クリアカウンタ72がクリアされずにカウンタ値「q」までカウントアップ動作をすると(図7で(E)時点)、ヒューズ時間カウンタ71は、クリアカウンタ72からのクリア信号S5を受けて、カウンタ値「m」に達する前にそれまでの積算カウンタ値「b」(a<b<m)が「ゼロ」クリアされる。
その後、再度、センス電流Isが第1閾値電流Iaを上回ると(図7で(F)時点)、ヒューズ時間カウンタ71はカウントアップ動作を再スタートする。そして、ヒューズ時間カウンタ71は、クリアカウンタ72がオーバーフローしたことに基づくクリア信号S5を受けることなく、カウンタ値「m」までカウントアップ動作すると(図7で(G)時点)、AND回路79からの出力信号S4がハイレベルに反転し、これに基づき、チャージポンプ・ゲートドライバ回路41に強制遮断信号S2が与えられパワーMOSFET15等に第1強制遮断動作をさせる。それと共に、クリアカウンタ72はクロック信号CLKを受けなくなり、オーバーフローすることがなくなる。このことは、ヒューズ時間カウンタ71がクリアカウンタ72からのクリア信号S5によってクリアされず、上記第2強制遮断動作(自己復帰不能な強制遮断動作)を維持することを意味する。このようにして、本実施形態ではラッチ機能を実現している。なお、この第2強制遮断動作は、例えば電力供給制御装置10に外部からリセット信号RSTが再投入されない限り解除されない。
以上のように、本実施形態によれば、電力供給ラインLに流れる負荷電流(センス電流Is)が第1閾値電流Ia(負荷50の定格電流ILmaxよりもやや高いレベル)を超えて第1基準時間に達したときにパワーMOSFET15等に第2強制遮断動作をさせる。一方、第1基準時間に達する前にオーバーカレントやヒューズカレントが発生していない正常状態が第2基準時間継続した場合には、ヒューズ時間カウンタ71のカウント値を「ゼロ」クリアしてパワーMOSFET15等の遮断動作をさせないようにした。従って、負荷50の電源投入時の突入電流によってパワーMOSFET15等に遮断動作をさせることを防止しつつ、異常電流Io(センス電流Ia、Ib)が連続的に流れるときは勿論、第2基準時間よりも短い時間間隔で断続的に流れるチャタリングショートの発生時でもその電流異常に基づく外部回路の保護を図ることができる。
<実施形態2>
図8,9は実施形態2を示す。前記実施形態との相違は、出力制御回路の一部の回路構成にあり、その他の点は前記実施形態1と同様である。従って、実施形態1と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。
1.本実施形態の構成
上記実施形態1の出力制御回路40は、第2強制遮断動作が一旦実行されると、ハイレベルのリセット信号RSTを再入力しない限り、解除されないラッチ機能を有する構成とした。これに対して、本実施形態の出力制御回路100は、ラッチ機能を持たせずに、第2強制遮断動作となった後に、待機時間を待って当該第2強制遮断動作を解除する構成としている。
具体的には、図8に示すように、クリアカウンタ72のクロック端子には、入力P7が直接接続され、常時クロック信号CLKを受けるようになっている。また、クリアカウンタ72の反転Q端子からの出力信号はOR回路90に与えられ、Q端子の出力信号はNAND回路91に与えられる。OR回路90は、AND回路79の出力信号をディレイ(遅延)回路92を介して受け、出力信号をAND回路93に与える。このAND回路93は、リセット信号RSTをも受けるようになっており、この出力信号S6をレベル反転した信号がヒューズ時間カウンタ71の第1のリセット端子に与えられる。NAND回路91は、AND回路79の出力信号をディレイ(遅延)回路92を介して受け、この出力信号S7をレベル反転した信号がヒューズ時間カウンタ71の第2のリセット端子に与えられる。
ヒューズ時間カウンタ71は、第1のリセット端子に出力信号S6を受けると「m」カウンタすべてをクリアして初期値「0」にする一方で、第2のリセット端子に出力信号S7を受けると一部をクリアしてカウント値を「k」(0<k<m)にする。従って、クリアカウンタ72、NAND回路91及びAND回路93等が本発明の「解除回路」としても機能する。
2.本実施形態の動作及び効果
本実施形態の電流異常時における動作及びその効果について、図9に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。なお、図9は、ヒューズ時間カウンタ71が一度カウント値「m」までオーバーフローした時点以降について示しており、そのオーバーフロー前までの動作は基本的に図7と同様である。
出力制御回路100を起動後、ヒューズ時間カウンタ71が最初にカウント値「m」までカウントアップすると(図9で(H)時点)、パワーMOSFET15等に第1強制遮断動作を実行させる(同図のMOS禁止のタイミングチャート参照)。そうすると、センス電流Isが低下して第1閾値電流Iaを下回るようになる。このとき、クリアカウンタ72は、クロック信号CLKが入力され続けているから、このクロック信号CLKのクロックに同期したタイミングでカウントアップ動作を開始する。
そして、クリアカウンタ72がカウンタ値「q」までカウントアップすると(図9で(I)時点)、ヒューズ時間カウンタ71は、出力信号S7に基づきカウンタ値の一部をクリアして「k」にする。これにより、OR回路79の出力信号S4レベルはローレベルに反転にし、上記第1強制遮断動作は解除される。従って、このときクリアカウンタ72が「0」から「q」までカウントする時間が本発明の「待機時間」の一例である。そして、センス電流Isが第1閾値電流Iaを再び上回るときには、ヒューズ時間カウンタ71はカウンタ値「k」から再びカウントアップ動作を行い、そのカウンタ値が「m」に達すると(図9で「J」時点)、また第1強制遮断動作を実行するとともに、クリアカウンタ72が「ゼロ」クリアされる。
従って、本実施形態では、初めて第1強制遮断動作を行うまでにヒューズ時間カウンタ71がカウントする第1基準時間(「0」から「m」までカウントする時間)よりも、2回目以降に第1強制遮断動作を行うまでにヒューズ時間カウンタ71がカウントする第1基準時間(「k」から「m」までカウントする時間)の方が短くなっている。
このような構成であれば、ヒューズ時間カウンタ71によってパワーMOSFET15等が第1強制遮断動作となった後、ある程度の待機時間だけ待ってパワーMOSFET15等や負荷50も放熱され、再び通電状態にすることが可能となった状態で、上記第1強制遮断動作を解除することができる。しかも、初回の第1強制遮断動作に対する第1基準時間(「0」から「m」までのカウント時間)よりも、2回目以降の第1強制遮断動作に対する第1基準時間(「k」から「m」までのカウント時間)を短くしている。これにより、例えば負荷50がモータ系である場合に、トルクが大きくそれに応じて大電流が流れる起動時において無闇にパワーMOSFET15等の第1遮断動作を実行させないようにすることができる。
更に、本実施形態では、最初の第1強制遮断動作後、複数回目(本実施形態では2回目)以降の第1強制遮断動作に対して、クリアカウンタ72が一度オーバーフローにしてヒューズ時間カウンタ71のカウンタ値が「k」までクリアされた(図9で(K)時点)後、続けて、クリアカウンタ72がオーバーフローしたとき(図9で(L)時点)には、実際に正常状態に達したとして、今度はカウンタ値を「ゼロ」までクリアする構成としている。
<実施形態3>
図10は、上記実施形態1の電力供給制御装置10を模式的に示したブロック図である。この実施形態では、上記第1強制遮断動作をラッチするためのラッチ回路101に、入力端子P1(「外部入力端子」の一例)の電位レベルを検出する入力電圧レベル判定回路102が設けられている。そして、ラッチ回路101のラッチ機能を有効化させるか無効化させるかは、入力端子P1に与えられる制御信号S1の電位レベルに応じて選択されるようになっている。
図11,12は、本実施形態の電力供給制御装置10と操作スイッチ52とを示した模式図である。例えば、図11に示すように、操作スイッチ52がオンしたときに、電源電圧Vccを抵抗103及び抵抗104(例えば抵抗値は1:1)の分圧電圧レベルの制御信号S1が半導体装置11の入力端子P1に与えられるような回路構成にした場合には、ラッチ回路101のラッチ機能を有効化させる。
一方で、図12に示すように、操作スイッチ52がオンしたときに、電源電圧Vccから1つの抵抗103の電圧降下分だけ下げて低い電圧レベルの制御信号S1が半導体装置11の入力端子P1に与えられるような回路構成にした場合には、ラッチ回路101のラッチ機能を無効化させる。そして、ラッチ機能が無効化されたときには、例えば、クロック信号CLKをAND回路78を介さずに直接クリアカウンタ72に与えて直接クリアカウンタ72が第1強制遮断動作後もカウントアップ動作が行われるようにする。これにより、当該第1強制遮断動作後、クリアカウンタ72がオーバーフローしたときにその第1強制遮断動作を解除できるようにすることができる。
このように本実施形態では、入力信号P1に与える制御信号S1の電位レベルを変更することで、ラッチ回路101の有効・無効を簡単に決定できる。
<実施形態4>
図13は、基本的には、上記実施形態2の電力供給制御装置10を模式的に示したブロック図であり、これに実施形態1のラッチ回路101を加えた構成になっている。図14は、上記半導体装置11の外部構成を模式的に示した図である。同図に示すように、半導体装置11は、半導体チップ110上に上記出力制御回路100等が搭載されると共に、電源61に連なる電源供給用端子111にワイヤボンディング112を介して電気的に接続される電源接続パッド113と、グランドに連なるグランド用端子114にワイヤボンディング115を介して電気的に接続されるグランド接続パッド116とが配置されている。
また、出力制御回路100には、切り替え用パッド117(「ボンディングパッド」の一例)が回路パターンを介して接続されている。更に、上記電源接続パッド113には、別のボンディングパッド118が回路パターンを介して電気的に接続されている。そして、切り替え用パッド117と、ボンディングパッド118とをワイヤボンディング119(「ワイヤボンディング」の一例)を介して接続する場合と、接続しない場合とで切り替え用パッド117の電位レベルを変更することができる。
そして、出力制御回路100では、図13に示すように、ラッチ回路101及びヒューズ時間カウンタ71に接続された入力電圧レベル判定回路120が切り替え用パッド117を検知するようになっている。そして、例えば、切り替え用パッド117とボンディングパッド118とを接続した場合には、ラッチ回路101のラッチ機能を有効化させる。一方、切り替え用パッド117とボンディングパッド118とを接続しない場合には、ラッチ回路101のラッチ機能を無効化させ、実施形態2のようにヒューズ時間カウンタ71のカウンタ値のクリア量を2回目以降の第1強制遮断動作について減少させる動作に決定するようになっている。
本実施形態によれば、切り替え用パッド117を、ワイヤボンディング119を介してどこに接続するかによって、ラッチ機能の有効・無効、ヒューズ時間カウンタ71のカウンタ値のクリア量を2回目以降の第1強制遮断動作について減少させるかどうかの決定を、半導体装置11の製造後でも容易に行うことができる。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図15〜図23を参照しつつ説明する。なお、各図で各信号の符号に付された上付き下線はローアクティブを意味する。
1.電力供給制御装置の構成
図15は、本実施形態に係る電力供給制御装置210の全体構成のブロック図である。この電力供給制御装置210は図示しない車両に搭載され、その車両用電源(以下、「電源212」)から負荷211として例えばデフォッガー用ヒータ(線形抵抗性の負荷)、車両用のランプ、クーリングファン用モータ及びワイパー用モータ(L負荷(誘導負荷))などへの電力供給制御を行うために使用される。なお、以下では、「負荷」は電力供給制御装置210の制御対象機器であって、電力供給制御装置210とその制御対象機器との間に連なる電線230を含まない意味で使用し、「外部回路」を負荷211と電線230とを含めた意味で使用する。
具体的には、電力供給制御装置210は、電源212から負荷211への電力供給ライン213中に設けられるパワーFETとしてのパワーMOSFET214(「半導体スイッチ素子」の一例)を備えている。そして、電力供給制御装置210は、パワーMOSFET214のゲートに定電圧信号、或いは、PWM(Pulse Width Modulation。パルス幅変調)制御信号などの制御信号Onを与えてオンオフさせることで、そのパワーMOSFET214の出力側に連なる負荷211への電力供給を制御するように構成されている。なお、本実施形態では、この電力供給制御装置210は、入力端子P1が外部の操作スイッチ215に接続される構成をなし、この操作スイッチ215がオンとなることで動作するようになっている。具体的には、入力端子P1は、抵抗215aを介して操作スイッチ215に接続され、抵抗215aと操作スイッチ215との接続点が抵抗215bを介して電源212に接続されており、入力端子P1は、操作スイッチ215がオフしているときは、電源電圧Vcc側にプルアップされている。
電力供給制御装置210は、図15に示すように、上記入力端子P1と、電源212に接続される電源(Vcc)端子P2及びタブ端子P3と、負荷211に接続される負荷接続端子P4と、電流電圧変換回路としての外付け抵抗216を介してグランド(GND)に接続される外部端子P5と、グランド(GND)に直接接続されるグランド端子P6と、ダイアグ出力端子P7とが設けられた半導体装置217(半導体ディバイス)として構成されている。本実施形態では、パワーMOSFET214、後述するセンスFETとしてのセンスMOSFET218(「電流検出素子」の一例)、及び、温度検出素子としての温度センサ219(本実施形態では例えばダイオード)がパワーチップ220としてワンチップ化され、それ以外の回路が搭載された制御チップ221に組み付けられて構成されている。
パワーチップ220は、ドレインが共通接続されてタブ端子P3に接続される複数のnチャネル型のMOSFETが配列され、図17に示すように、ほとんどのMOSFET群が、ソースを後述するソース電位制御部251のパワーFET用入力251a及び負荷接続端子P4に共通接続されることでパワーMOSFET214を構成し、残りのMOSFET群が、ソースをソース電位制御部251のセンスFET用入力251bに共通接続されることでセンスMOSFET218を構成している。なお、パワーMOSFET214を構成するMOSFETの数と、センスMOSFET218を構成するMOSFETの数との比が概ねセンス比kである。
制御チップ221には、主として、入力インターフェース部222、内部グランド生成部223、電流検出部224、過熱検出部225、ダイアグ出力部226、コントロールロジック部227、ゲート駆動部228が搭載されている。なお、図15に示すように、電源端子P2とグランド端子P6との間には、カソード側が高電位側に配されたダイオード236と抵抗237とが直列接続され、これらの接続点が内部グランドGND1とされている。このような構成であれば、誤ってグランド端子P6側が電源電圧Vcc側に接続された場合でも、この電力供給制御装置210の回路内に流れる電流をダイオード236によって所定レベル以下に規制することができる。
(入力インターフェース部)
入力インターフェース部222は、入力側が入力端子P1に接続されており、操作スイッチ215がオフしているときにハイレベルの制御信号Onが、オンしているときにローレベルの制御信号On(ローアクティブ)が入力され、この制御信号Onを内部グランド生成部223及びコントロールロジック部227に与える。電力供給制御装置210は、後述するように、電流異常も温度異常も発生していない正常状態においては、アクティブ(ローレベル)の制御信号Onを受けるとゲート駆動部228によってパワーMOSFET214をターンオンさせて通電状態とする一方で、非アクティブ(ハイレベル)の制御信号Onを受けるとゲート駆動部228によってパワーMOSFET214をターンオフさせて遮断状態にする。従って、本実施形態では、ローレベルの制御信号Onがオン指令信号(負荷駆動指令信号)であり、非アクティブの制御信号Onがオフ指令信号であり、ゲート駆動部228が「スイッチ制御回路」として機能する。また、ゲート駆動部228は、前述した実施形態1のチャージポンプ・ゲートドライバ回路41と同様の機能(充電速度変更回路、放電速度変更回路)を有する。
(内部グランド生成部)
定電圧電源生成回路としての内部グランド生成部223は、入力インターフェース部222からアクティブの制御信号On(オン指令信号)、及び、後述するコントロールロジック部227からローレベルの出力信号Off(クリアカウンタ272がオーバーフローしていない状態)のいずれかを受けているときに通電して、電源電圧Vccよりも所定の定電圧Vb分だけ低い内部グランドGND2を生成する。換言すれば、内部グランド生成部223は、通電後、入力インターフェース部222から非アクティブの制御信号On(オフ指令信号)を受けても、コントロールロジック部227からローレベルの出力信号Offを受けている(クリアカウンタ272がオーバーフローしない)限り、通電状態が継続され内部グランドGND2を生成し続ける。そして、電源電圧Vccから内部グランドGND2を差し引いた定電圧Vbがコントロールロジック部227に供給されることで、このコントロールロジック部227が動作可能な状態となる。
具体的には、内部グランド生成部223は、図16に示すように、アクティブの制御信号Onを受けてオン動作するスイッチ素子としてのFET241と、ローレベルの出力信号Offを受けてオン動作するスイッチ素子としてのFET242とを備えている。これら両FET241,242の出力側はスイッチ素子としてのFET243の制御端子に接続されている。このFET243は入力側(ドレイン側)がツェナーダイオード244を介して電源端子P2に接続され、出力側(ソース側)が上記抵抗237を介してグランド端子P6に接続されている。
そして、内部グランド生成部223は、アクティブの制御信号Onまたはローレベルの出力信号Offが入力されたときには、FET243がオンして通電し、電源電圧Vccからツェナーダイオード244のツェナー電圧分だけ低い内部グランドGND2を生成し、これをボルテージフォロワ接続されたオペアンプ245を介してコントロールロジック部227に与える。なお、本実施形態では、ツェナーダイオード244及びFET243が連なる電力供給ライン中にソースとゲートとが短絡接続(ダイオード接続)されたFET246を接続することで、FET243のオン時においてツェナーダイオード244に定電流が流れるようにして内部グランドGND2をより安定させるようにしている。
(電流検出部)
電流検出部224は、図15に示すように、ソース電位制御部251と、閾値電圧生成部252と、電流異常検出部253とを備えて構成されている。図17は、ソース電位制御部251、閾値電圧生成部252及び電流異常検出部253を主として示した回路図であり、他の回路構成は一部省略されている。
a.ソース電位制御部
ソース電位制御部251は、パワーMOSFET214とセンスMOSFET218との出力側電位(ソース電位)同士を同電位に保持する。
ソース電位制御部251は、パワーFET用入力251a(パワーMOSFET214のソース)とセンスFET用入力251b(センスMOSFET218のソース)とに1対の入力端子がそれぞれ接続されるオペアンプ256、センスFET用入力251bと外部端子P5との間に接続され制御端子にオペアンプ256の出力が与えられるスイッチ素子としてのFET257を備えている。より具体的には、オペアンプ256の逆相入力がパワーFET用入力251aに接続され、オペアンプ256の正相入力がセンスFET用入力251bに接続されている。このオペアンプ256の差動出力は、FET257のゲート−ドレイン間を介して、正相入力にフィードバックされている。
このようにオペアンプ256の差動出力をフィードバックすることによって、オペアンプ256の正相入力の電位と逆相入力の電位とをほとんど同じにするイマジナリーショート状態となる。このため、パワーMOSFET214及びセンスMOSFET218のドレイン同士、ソース同士が互いに同電位となり、パワーMOSFET214に流れる負荷電流ILに対して安定した一定比率(上記センス比k)のセンス電流Is(「検出信号」の一例)をセンスMOSFET218に流すことができる。ソース電位制御部251からのセンス電流Isは外部端子P5を介して外付け抵抗216に流れ、このセンス電流Isに応じて外部端子P5の端子電圧Voが変化する。
b.電流異常検出部
電流異常検出部253は、1または複数(本実施形態では3つ)の比較回路254,258,259(本実施形態では、ヒステリシスコンパレータ)を備え、外部端子P5の端子電圧Voが、比較回路254,258,259のぞれぞれの一方の入力端子に与えられる。
比較回路258(「第2異常電流検出回路」の一例)は、他方の入力端子に閾値電圧生成部252からの第1異常用閾値電圧Vocを受けて、この第1異常用閾値電圧Vocを端子電圧Voが超えたときにローレベルのオーバーカレント信号OC(ローアクティブ 「第2異常電流信号」の一例)をコントロールロジック部227に出力する。なお、以下では、端子電圧Voが第1異常用閾値電圧Vocに達したときにパワーMOSFET214に流れる電流異常時の負荷電流ILを、「第1異常用閾値電流ILoc」(「第2閾値」の一例)とし、このときの電流異常を「オーバーカレント」という。
比較回路259(「第1異常電流検出回路」の一例)は、他方の入力端子に閾値電圧生成部252からの第2異常用閾値電圧Vfc(<Voc)を受けて、この第2異常用閾値電圧Vfcを端子電圧Voが超えたときにローレベルのヒューズカレント信号FC(ローアクティブ 「第1異常電流信号」の一例)をコントロールロジック部227に出力する。なお、以下では、端子電圧Voが第2異常用閾値電圧Vfcに達したときにパワーMOSFET214に流れる電流異常時の負荷電流ILを、「第2異常用閾値電流ILfc」(「第1閾値」の一例)とし、このときの電流異常を「ヒューズカレント」という。
比較回路254は、他方の入力端子に閾値電圧生成部252からの第3異常用閾値電圧Vopを受けて、この第3異常用閾値電圧Vopを端子電圧Voが下回ったときにローレベルの断線異常判定信号OPをコントロールロジック部227に出力する(ローアクティブ)。なお、以下では、端子電圧Voが第3異常用閾値電圧Vopに達したときにパワーMOSFET214に流れる負荷電流ILを、「第3異常用閾値電流ILop」とし、このときの異常を「断線異常」という。
c.閾値電圧生成部
閾値電圧生成部252は、図17に示すように、主として、所定の定電圧に応じた電流Ibから、パワーMOSFET214のドレイン−ソース間電圧Vds(半導体スイッチ素子の入出力間電圧)に応じた電流Ids(<Ib)を差し引いた電流Icを出力する電流出力回路310と、この電流出力回路310からの出力電流Icが流れる閾値設定用抵抗260とを備えて構成されている。
具体的には、電流出力回路310は、パワーMOSFET214のドレイン−ソース間に接続され、このドレイン−ソース間電圧Vdsに比例した電流Idsをグランド端子P6に流す。また、電流出力回路310における電流Idsの入力端子と電源端子P2との間には、後述するようにバイアス信号BiasによってオンするFET262、及び、上記電流Ibを流す定電流回路265が接続されている。また、上記入力端子及び定電流回路265の接続点Xと、グランド端子P6との間には、複数の閾値設定用抵抗(本実施形態では7つの閾値設定用抵抗260a〜260g)が直列接続されており、これらの閾値設定用抵抗260a〜260gに上記第3電流Icが流れるようになっている。従って、閾値設定用抵抗260a〜260gの各接続点A〜Fの分圧電圧は、第3電流Ic(=Ib−Ids)、換言すれば、定電圧からパワーMOSFET214のドレイン−ソース間電圧Vdsを差し引いた電圧に比例して変化する。そして、以上の構成により、上記第1異常用閾値電流ILocを、パワーMOSFET214のドレイン−ソース間電圧Vdsが増加したときに減少させ、減少したときに増加させるよう変更することができる。
これにより、パワーMOSFET214のオン直後に負荷211の短絡が生じた場合でも、相対的に大きい値を示すドレイン−ソース間電圧Vdsに対応して、第1異常用閾値電流ILocが相対的に低いレベルに設定される。このため、負荷電流ILを、大電流に達する前の比較的に低いレベルで第1異常用閾値電流ILocに到達させて、電流検出部224からアクティブの信号OCを早期に出力させることができる。しかも、電源電圧Vccが低下しても、パワーMOSFET214のオン状態が維持されていれば、そのドレイン−ソース間電圧Vdsの変化はほとんどない。従って、例えば電源電圧Vccが低下しても、第1異常用閾値電流ILocは電源電圧Vccの低下前とほぼ同レベルに保たれ、パワーMOSFET214の電力供給能力を十分に発揮させることが可能となる。
また、閾値電圧生成部252は、上記比較回路258の他方の入力端子を、閾値設定用抵抗260a〜260gの各接続点A〜Fに選択的に接続可能とするスイッチ素子としての複数のFET261a〜261fを備えている。従って、FET261aからFET261fまで選択的に順次オンさせることで、上記第1異常用閾値電圧Vocを段階的にレベルダウンさせることができる。各FET261a〜261fは、後述するようにコントロールロジック部227によってオンオフ制御される。
一方、第2異常用閾値電圧Vfc及び第3異常用閾値電圧Vopについては、パワーMOSFET214のソース電圧Vs(半導体スイッチ素子の出力側電圧)に応じて変化するようになっている。具体的には、パワーMOSFET214のソースとグランド端子P6との間に複数の分圧抵抗(本実施形態では3つの閾値設定用抵抗264a〜264c)が直列接続されており、閾値設定用抵抗264aと閾値設定用抵抗264bとの接続点Yの分圧電圧が上記第3異常用閾値電圧Vopとして出力され、閾値設定用抵抗264bと閾値設定用抵抗264cとの接続点Zの分圧電圧が上記第2異常用閾値電圧Vfcとして出力される。
これにより、パワーMOSFET214のオン直後にヒューズカレントが生じた場合でも、相対的に大きい値を示すドレイン−ソース間電圧Vdsに対応して、第2異常用閾値電流ILfcが相対的に低いレベルに設定される。このため、負荷電流ILを、大電流に達する前の比較的に低いレベルで第2異常用閾値電流ILfcに到達させて、電流検出部224からアクティブのヒューズカレント信号FCを早期に出力させることができる。
なお、この実施形態では、負荷211の負荷抵抗の変動によって第2異常用閾値電流ILfc及び第3異常用閾値電流ILopが負のレベルにならないようにバイアスするため、コントロールロジック部227からのローレベルのバイアス信号Bias(ローアクティブ)によってオンするスイッチ素子としてのFET262及び抵抗263が、電源端子P2と上記接続点Zとの間に接続されている。FET262がオンすることで抵抗263に電流が流れこの抵抗263での電圧降下分に応じて第2異常用閾値電圧Vfc及び第3異常用閾値電圧Vopを電源電圧Vcc側に持ち上げるようにしている。なお、このローレベルのバイアス信号Biasは、アクティブの制御信号Onまたは非アクティブのクリア信号CLRが出力されたときにコントロールロジック部227から出力され、上記FET262がオンする。具体的には、後述する図19において、コントロールロジック部227には、制御信号Onをレベル反転した信号とクリアカウンタ272からのクリア信号CLRとが入力されるNOR回路269が設けられ、このNOR回路269からローレベルのバイアス信号Bias(ローアクティブ)が出力されるようになっている。一方、第1異常用閾値電流ILocに対するバイアスについては、Ib−Ids>0を満たすように設計すればよい。そうすれば、第2電流Ibがバイアスの役目を果たすことになる。
ここで、図18は、上記第1異常用閾値電流ILoc、第2異常用閾値電流ILfc及び第3異常用閾値電流ILopの設定レベルを説明するためのグラフである。このグラフには、電力供給制御装置210に接続され得る電線230(例えば電線被覆材)の発煙特性について、定常電流レベルと通電時間(溶断時間)との関係を示した発煙特性曲線L1が示されている。つまり、任意の一定電流(ワンショット電流)と、それを電線230に流したときに当該電線230の被覆材の焼損が発生するまでの時間との関係を示す発煙特性曲線L1が図示されている。また、同グラフには、任意の一定電流(ワンショット電流)と、それをパワーMOSFET214に流したときに当該パワーMOSFET214が破壊してしまうまでの時間との関係を示す自己破壊特性曲線L2も図示されている。そして、第2異常用閾値電流ILfcは、発煙特性曲線L1及び自己破壊特性曲線L2よりも電流レベルが低い領域内に設定されている。また、第1異常用閾値電流ILocは、後述するヒューズカウンタ273が初期値からのカウントアップの開始後、後述する基準ヒューズ時間よりも短い時間内において、発煙特性曲線L1及び自己破壊特性曲線L2よりも電流レベルが低い領域内に設定されている。
なお、同グラフは、電力供給制御装置210に接続され得る電線230の中から選択された一の電線230の発煙特性を示している。電力供給制御装置210に接続される外部回路(電線等の配線部材、負荷)によって発煙特性は異なり、これに対応してアクティブの信号FC,OCを出力するときの負荷電流IL及びセンス電流Isも異なってくるが、この調整は、前述した外付け抵抗216の抵抗値を変更することにより容易に行うことができる。
同グラフ中、ILmaxは負荷211の定格電流(設計時に保証される機器の使用限度の電流値)であり、Ioは電線230における発熱と放熱とのバランスがとれた熱平衡状態で流すことが可能な平衡時限界電流である。この平衡時限界電流Ioよりも高いレベルの電流を流す場合には、過度熱抵抗領域となり、電流レベルと焼損までの時間とが略反比例関係となる。そして、上記第2異常用閾値電流ILfcは、図18に示すように、負荷211の定格電流ILmaxよりもやや高いレベルに設定されており、比較回路259は、負荷電流ILが第2異常用閾値電流ILfcに達したヒューズカレントを検出してアクティブのヒューズカレント信号FCを出力する。このように負荷電流ILが第2異常用閾値電流ILfc程度である場合には、後述するように、パワーMOSFET214を即時的に遮断しなくても、そのヒューズカレント状態がある程度継続したときに遮断すればよい。
また、第3異常用閾値電流ILopは、上記定格電流ILmaxよりも更に低いレベルに設定されており、比較回路254は、負荷電流ILが第3異常用閾値電流ILopに達した断線異常を検出してアクティブの断線異常判定信号OPを出力する。
これに対して、上記第1異常用閾値電流ILocは、第2異常用閾値電流ILfcよりも高いレベルに設定されている。比較回路258は、負荷電流ILが第1異常用閾値電流ILocに達したオーバーカレントを検出してローレベルのオーバーカレント信号OCを出力する。このように負荷電流ILが第1異常用閾値電流ILocを超える高いレベルである場合には、後述するようにパワーMOSFET214を即時的に遮断する必要がある。また、閾値電圧生成部252は、図18に示すように、この第1異常用閾値電流ILocを、当初は突入電流に備えてこれよりも高い初期レベルに設定しておき、後述するように、例えばヒューズカレントが検出されることを条件にその後、経時的にレベルダウンしていく。
(過熱検出部)
過熱検出部225は、パワーチップ220に設けられた温度センサ219から当該パワーチップ220の温度に応じた温度信号S1を受ける。そして、過熱検出部225は、所定の閾値温度を超える温度信号S1を受けたときに温度異常としてローレベルの温度異常判定信号OT(ローアクティブ)をコントロールロジック部227に与える。
(コントロールロジック部)
図19は、コントロールロジック部227の回路図である。このコントロールロジック部227は、主として、FRカウンタ(フリーランニングカウンタ 「フリーランニングカウンタ回路」の一例)271、クリアカウンタ272、ヒューズカウンタ(FCカウンタ)273、発振回路274、リセット信号発生回路275等を備える。また、コントロールロジック部227は、前述したように、入力インターフェース部222からの制御信号On、電流検出部224からの信号OC,FC,OP、過熱検出部225からの温度異常判定信号OTを受ける。
a.発振回路及びリセット信号発生回路
発振回路274は、クロック信号CLK(例えば125μsec)を生成して出力する。リセット信号発生回路275は、上記内部グランド生成部223が通電しこのコントロールロジック部227が動作するのに十分な定電圧を生成し、上記発振回路274のクロック発生動作が安定する前まではローレベルのリセット信号RST(ローアクティブ)を出力し、安定後はハイレベルのリセット信号RSTを出力する。
b.過電流保護回路
過電流保護回路(「遮断時間積算回路」の一例)は、主として、電流検出部224からのアクティブのオーバーカレント信号OC、及び、過熱検出部225からのアクティブの温度異常判定信号OTのうち少なくともいずれか一方を受けたことを条件に、パワーMOSFET214に所定の第3基準時間だけ強制的に遮断動作させた後に、その強制遮断状態を解除するものである。具体的には、過電流保護回路は、FRカウンタ271、OCメモリ276、FRCリセット生成回路277、FCメモリ278等を備えて構成されている。なお、本実施形態において、強制遮断とは、電力供給制御装置210がアクティブの制御信号On(オン指令信号)を受けていてもパワーMOSFET214を遮断状態にすることをいう。
コントロールロジック部227には、上記信号OC,OTをそれぞれレベル反転した信号を受けるNOR回路279と、このNOR回路279からの出力信号をレベル反転した信号を受けるNAND回路280とが設けられ、このNAND回路280からのセット信号OC1をレベル反転した信号がOCメモリ276(RSフリップフロップ)のセット端子に入力される。NAND回路280には、NAND回路281の出力信号をレベル反転した信号も入力される。このNAND回路281には、上記制御信号Onをレベル反転した信号と、後述する強制遮断信号Inhibit(パワーMOSFET214を強制遮断させるときにローレベル)とが入力される。
このような構成により、NAND回路280は、コントロールロジック部227に、電流検出部224からのアクティブのオーバーカレント信号OC、及び、過熱検出部225からのアクティブの温度異常判定信号OTのうち少なくともいずれか一方と、アクティブの制御信号Onとが入力され、かつ、上記強制遮断信号Inhibitがハイレベルのときに、ローレベルのセット信号OC1(ローアクティブ)を出力する。つまり、NAND回路280は、オン指令信号の入力中において、オーバーカレントまたは過熱異常が検出され、かつ、パワーMOSFET214が強制遮断状態にないときに、アクティブのセット信号OC1を出力し、OCメモリ276をセット状態にする。
また、コントロールロジック部227には、上記NAND回路281の出力信号をレベル反転した信号と、上記ヒューズカレント信号FCをレベル反転した信号とが入力されるNAND回路282を備え、このNAND回路282のセット信号FC1(ローアクティブ)をレベル反転した信号が上記FCメモリ278(RSフリップフロップ)のセット端子に入力される。このような構成により、NAND回路282は、コントロールロジック部227に、電流検出部224からのアクティブのヒューズカレント信号FCと、ローレベルの制御信号Onとが入力され、かつ、上記強制遮断信号Inhibitがハイレベルのときに、ローレベルのセット信号FC1を出力する(ローアクティブ)。つまり、NAND回路282は、オン指令信号の入力中において、ヒューズカレントが検出され、かつ、パワーMOSFET214が強制遮断状態にないときに、アクティブのセット信号FC1を出力し、FCメモリ278をセット状態にする。
次に、FRカウンタ271は、常には所定時間を繰り返しカウントし続け、次のリセット条件1〜3のいずれかを満たしたときにカウンタ値を「1」の状態(即ち最下位ビットのみ「1」、その他のビットは「0」)にリセットされる。なお、本実施形態のFRカウンタ271は、例えば8bitのフリーランニングカウンタであり、上記発振回路274からのクロック信号CLK(125μsec)の立下りエッジを受けるタイミングで例えば1カウントずつ進め、リセットされない限り、32msec毎にオーバーフローする。
リセット条件1:リセット信号発生回路275からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件2:NAND回路280からアクティブのセット信号OC1が出力されたとき(オーバーカレントまたは過熱異常が検出され、かつ、パワーMOSFET214が強制遮断状態にないとき。)。
リセット条件3:FCメモリ278の出力信号FCMがハイレベルからローレベルにレベル反転したとき(FRCリセット生成回路277で出力信号FCMの立下りエッジが検出されたとき。即ち、パワーMOSFET214が強制遮断状態にない状態でヒューズカレントが検出されたとき。)。
そして、FRCリセット生成回路277は、これらの条件1〜3のいずれかが満たされた場合に、ローレベルのリセット信号res(ローアクティブ)を出力し、FRカウンタ271を一時的にリセット状態にする。また、FRカウンタ271は、カウンタの下位7bitがオーバーフローした(全て「1」になった)時点で、ローレベルのカウント指令信号OvF7(「カウントアップ信号」の一例 ローアクティブ)を出力し、カウンタの下位7bitが全て「0」の時点で、ローレベルの遮断解除信号MCL(ローアクティブ)を出力する。要するに、FRカウンタ271は、リセットされなければ、所定時間(16msec)毎にアクティブのカウント指令信号OvF7を出力し、各カウント指令信号OvF7の出力よりも後(本実施形態では1カウント後)のタイミングで、上記所定時間毎にアクティブの遮断解除信号MCLを出力する。
OCメモリ276(「遮断回路」の一例)は、そのリセット端子にNOR回路283からの出力信号をレベル反転した信号が入力され、このNOR回路283には、上記リセット信号発生回路275からのリセット信号RSTをレベル反転した信号と、上記FRカウンタ271からの遮断解除信号MCLをレベル反転した信号とが入力される。このような構成により、OCメモリ276は、上述したように、アクティブのセット信号OC1を受けてセット状態となってローレベルの第2強制遮断指令信号OCM(ローアクティブ)を出力し、リセット信号RSTまたは遮断解除信号MCLがアクティブのときに、ハイレベルの第2強制遮断指令信号OCMを出力する。
NOR回路284は、上記第2強制遮断指令信号OCMをレベル反転した信号と、後述するヒューズカウンタ273からの第1強制遮断指令信号Fuseをレベル反転した信号とを入力し、第2強制遮断指令信号OCMまたは第1強制遮断指令信号Fuseがアクティブのときにローレベルの強制遮断信号Inhibit(ローアクティブ)を出力する。
以上の構成により、過電流保護回路は、オーバーカレント信号OCまたは温度異常判定信号OTがアクティブになったときに、OCメモリ276からアクティブの第2強制遮断指令信号OCMが出力されることで、パワーMOSFET214に即時的に強制遮断をさせる。それとともに、FRカウンタ271は、リセットされてカウント動作を再開し、この時点から16msec(「第3基準時間」の一例)後にアクティブの遮断解除信号MCLを出力することで、OCメモリ276からハイレベルの第2強制遮断指令信号OCMが出力されてパワーMOSFET214の強制遮断状態を解除する(第2強制遮断)。従って、電力供給制御装置210がアクティブの制御信号Onを受けていれば、パワーMOSFET214は通電状態に復帰する。以下、このように、過電流保護回路によってパワーMOSFET214を即時的に強制遮断し、所定の第3基準時間後に通電状態に復帰させる強制遮断(「第2遮断」の一例)を、「第2強制遮断」という。
FCメモリ278は、そのリセット端子にNOR回路285からの出力信号をレベル反転した信号が入力され、このNOR回路285には、上記リセット信号発生回路275からのリセット信号RSTをレベル反転した信号と、上記FRカウンタ271からの遮断解除信号MCLをレベル反転した信号とが入力される。このような構成により、FCメモリ278は、上述したように、アクティブのセット信号FC1を受けてセット状態となってローレベルの出力信号FCM(ローアクティブ)を出力し、リセット信号RSTまたは遮断解除信号MCLがアクティブのときに、ハイレベルの出力信号FCMを出力する。また、FCメモリ278は、セット信号FC1がアクティブのときは、リセット信号RSTがアクティブとなってもアクティブの出力信号FCMを出力し続ける。
c.ヒューズ異常保護回路
ヒューズ異常保護回路(「異常時間積算回路」の一例)は、主として、電流検出部224からのアクティブのヒューズカレント信号FCを受けているとき、及び、上記過電流保護回路によってパワーMOSFET214が第2強制遮断されているときの双方の異常時間(以下、「ヒューズ時間」という)を積算していき、この積算時間が所定の基準ヒューズ時間(「第1基準時間」の一例 >上記第3基準時間)に達したことを条件に、パワーMOSFET214に強制遮断動作をさせるものである。以下、このように、ヒューズ異常保護回路による強制遮断(「第1遮断」の一例)を「第1強制遮断」という。具体的には、ヒューズ異常保護回路は、ヒューズカウンタ273、FCCリセット生成回路286等を備える。
ヒューズカウンタ273(「ヒューズカウンタ回路」の一例)は、例えば6bitカウンタであり、FRカウンタ271からの上記カウント指令信号OvF7の立下りエッジで例えば1カウントずつ進め、途中でリセットされなければ、1024msecでオーバーフローしてローレベルの第1強制遮断指令信号Fuse(ローアクティブ)を出力する。このオーバーフロー時におけるヒューズカウンタ273のカウント値が、「基準異常カウント値」の一例である。より具体的には、ヒューズカウンタ273のクロック入力端子には、AND回路289の出力信号がレベル反転されて入力され、このAND回路289には、当該ヒューズカウンタ273からの第1強制遮断指令信号Fuseと、NAND回路290の出力信号とが入力される。NAND回路290には、FRカウンタ271からのカウント指令信号OvF7をレベル反転した信号と、NOR回路291からの異常通知信号Failをレベル反転した信号とが入力される。
このNOR回路291は、上記第2強制遮断指令信号OCM及び上記出力信号FCMをそれぞれレベル反転した信号が入力され、第2強制遮断指令信号OCM及び出力信号FCMのいずれか一方がアクティブのときに、ローレベルの異常通知信号Fail(ローアクティブ)を出力する。つまり、NOR回路291は、オーバーカレントまたは温度異常による第2強制遮断中であること、或いは、ヒューズカレント(第1強制遮断前)になっていることをヒューズカウンタ273や後述するCLCリセット生成回路292に通知する役目を果たす。
そして、ヒューズカウンタ273は、この異常通知信号Failがアクティブで、かつ、第1強制遮断指令信号Fuseが非アクティブ(オーバーフロー前)のときに、カウント指令信号OvF7の立下りエッジごとにカウンタアップする。そして、カウンタがオーバーフローした時に、アクティブの第1強制遮断指令信号Fuseを出力してパワーMOSFET214に強制遮断動作をさせ、これに伴ってカウント指令信号OvF7に基づくカウント動作が停止され、強制遮断状態を保持する(第1強制遮断)。
一方、FCCリセット生成回路286(「異常時間クリア回路」の一例)は、次のリセット条件4,5を満たしたときにヒューズカウンタ273のカウンタ値を「0」にリセットする。
リセット条件4:リセット信号発生回路275からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件5:第1強制遮断指令信号Fuseが非アクティブ(ハイレベル)で、かつ、クリア信号CLRがアクティブ(クリアカウンタ272がオーバーフロー)のとき。
また、OC閾値指令生成回路293は、ヒューズカウンタ273及びFRカウンタ271のカウンタ値を取り込むようになっており、図20に示すように、FRカウンタ271の上位5bitによるカウンタ値(FRカウンタ271のカウント時間)に応じたローレベルの閾値指令信号OCL0〜OCL5(ローアクティブ)を順次出力する。これにより、閾値電圧生成部252は、FET261aからFET261fまで順次選択的にオンされて、第1異常用閾値電圧Voc(第1異常用閾値電流ILoc)を上記カウント時間に応じて経時的にレベルダウンさせる。但し、OC閾値指令生成回路293は、ヒューズカウンタ273のカウンタ値が8以上のときには、アクティブの閾値指令信号OCL5の出力を維持し、第1異常用閾値電圧Voc(第1異常用閾値電流ILoc)を最も低いレベルに維持する。
d.クリアカウンタ
正常時間積算回路を構成するクリアカウンタ272は、主として、ヒューズカウンタ273がカウントアップ動作を開始した後、オーバーフローするまでの間に、上記電流異常及び温度異常のいずれも発生しなくなった正常状態(負荷電流ILが第2異常用閾値電流ILfc及び第1異常用閾値電流ILocに達していない状態 このときの負荷電流ILレベルが正常レベルである)が所定の第2基準時間だけ継続したことを条件に、ローレベルのクリア信号CLR(ローアクティブ)を出力して、ヒューズカウンタ273のヒューズ時間(カウンタ値)を初期値「0」にリセットするものである。なお、第2基準時間は、例えばヒューズカレントやオーバーカレント状態が解消された後に外部回路の過熱状態が解消するまでの時間に基づいて定められている。また、正常状態が上記第2基準時間継続したときにおけるクリアカウンタ272のカウント値が「基準クリアカウント値」の一例である。
具体的には、クリアカウンタ272は、例えば5bitカウンタであり、FRカウンタ271からの上記カウント指令信号OvF7の立下りエッジで例えば1カウントずつ進め、途中でリセットされなければ、512msec(「第2基準時間」の一例)でオーバーフローしてアクティブのクリア信号CLRを出力する。CLCリセット生成回路292(「正常時間リセット回路」の一例)は、次のリセット条件6〜8を満たしたときにクリアカウンタ272のカウンタ値を「0」にリセットする。
リセット条件6:リセット信号発生回路275からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件7:第1強制遮断指令信号Fuseが非アクティブ(第1強制遮断実行前)で、かつ、異常通知信号Failがアクティブのとき。
リセット条件8:第1強制遮断指令信号Fuseがアクティブ(第1強制遮断実行後)で、かつ、制御信号Onがアクティブのとき。
また、コントロールロジック部227には、上記出力信号Offを出力するOR回路287が設けられており、これに上記クリア信号CLRを反転した信号と、リセット信号RSTを反転した信号とが入力される。これにより、OR回路287は、クリア信号CLR及びリセット信号RSTのいずれかがアクティブのときに、上記内部グランド生成部223の通電を停止させるハイレベルの出力信号Offを出力する。
f.阻止回路
なお、上述したように、NAND回路281には、上記制御信号Onをレベル反転した信号と、後述する強制遮断信号Inhibit(パワーMOSFET214を強制遮断させるときにローレベル)とが入力され、この出力信号をレベル反転した信号がNAND回路280,282に入力される。このような構成により、非アクティブの制御信号On(オフ指令信号)が入力されたときには、NAND回路281からハイレベルの出力信号が入力されることになるから、たとえアクティブのオーバーカレント信号OCやヒューズカレント信号FCが電流異常検出部253から出力されたり、アクティブの温度異常判定信号OTが過熱検出部225から出力されたとしても、NAND回路280,82の出力はハイレベルに維持され、OCメモリ276やFCメモリ278がセットされることが阻止される。つまり、アクティブのオーバーカレント信号OC、ヒューズカレント信号FC及びアクティブの温度異常判定信号OTが無効化(マスク)される。
例えば負荷211がL負荷の場合、非アクティブの制御信号On(オフ指令信号)が入力されパワーMOSFET214がターンオフすると、負荷211のサージ電圧によってパワーMOSFET214のソース電圧が負側に引っ張られる。そうすると、このソース電圧を基準として生成された第2異常用閾値電圧Vfc及び第3異常用閾値電圧Vopも負電圧となり、ヒューズカレントや断線異常が生じていないにもかかわらず、電流異常検出部253から異常信号としてのアクティブのヒューズカレント信号FCやアクティブの断線異常判定信号OPが出力されてしまう。しかしながら、本実施形態では、上記阻止回路によって、非アクティブの制御信号Onが入力されたときに、アクティブのヒューズカレント信号FCの入力が無効化されヒューズカウンタ273のカウントアップ動作がされないようにしているため、上記第1強制遮断動作の実行を阻止できる。
g.フィルタ回路
フィルタ回路は、互いに直列接続された複数のメモリ回路(本実施形態では、2つのメモリ回路300,301(例えばDフリップフロップ)からなるカウンタ回路を備える。メモリ回路300は、そのD端子には内部グランドGND2が与えられており、そのQ端子が、次段のメモリ回路301のD端子に接続されている。両メモリ回路300,301のセット端子には上記クリア信号CLRが入力され、また、リセット端子には、NOR回路302の出力信号が入力される。このNOR回路302には、リセット信号発生回路275からのリセット信号RSTをレベル反転した信号と、断線異常判定信号OPとが入力される。
このような構成により、フィルタ回路は、リセット信号RSTが非アクティブで、かつ、断線異常判定信号OPがアクティブの状態で、アクティブのクリア信号CLRを複数回(本実施形態では2回)受けると、メモリ回路301のQ端子からローレベルの断線異常信号OPF(ローアクティブ)を出力する。一方、フィルタ回路は、次のリセット条件9,10を満たしたときにリセットされる。
リセット条件9:リセット信号発生回路275からアクティブのリセット信号RSTが出力されたとき。
リセット条件10:断線異常信号OPFが非アクティブ(ハイレベル)のとき。
つまり、電流検出部224からアクティブの断線異常判定信号OPが出力されても、断線異常信号OPFは、直ぐにはアクティブとされず、クリアカウンタ272からアクティブのクリア信号CLRを2回受けた場合(アクティブの断線異常判定信号OPが出力された時点から少なくとも上記第2基準時間経過した場合)に初めてアクティブとされる。
メモリ回路301のQ端子からの断線異常信号OPFは、レベル反転されてNAND回路303に与えられる。このNAND回路303には、上記FRカウンタ271からいずれかのビット信号が入力されるようになっている。従って、NAND回路303は、断線異常信号OPFがアクティブのとき、上記ビット信号のレベル反転に応じたパルス状の断線異常信号OPFPを出力する。ここで、本実施形態では、最上位のビット信号FRC7がNAND回路303に入力されるようになっており、これにより、周期32msec,デューティ比50%の断線異常信号OPFPが出力されることになる。
一方、フィルタ回路は、断線異常信号OPFPが非アクティブとなった時点で、直ぐに正常状態を示す非アクティブ(ハイレベル)の断線異常信号OPFP(正常信号)を出力する。この断線異常信号OPFPをレベル反転した信号と、上記NOR回路284からの強制遮断信号Inhibitをレベル反転した信号とは、NOR回路304を介してダイアグ信号Diagとして出力され、ダイアグ出力部226に与えられる。このダイアグ出力部226は、断線異常信号OPFがアクティブのときにダイアグ出力端子P7からパルス状のダイアグ出力を実行し、強制遮断信号Inhibitがアクティブのときにステップ状のダイアグ出力を実行する。このような構成であれば、断線異常と、それ以外の異常(オーバーカレント、ヒューズカレント、過熱異常)とをダイアグ出力により識別することができる。
以上のように、コントロールロジック部227は、ヒューズ異常保護回路の異常時間カウント及び正常時間積算回路の正常時間カウントについて、その下位ビットについては共通のフリーランニングカウンタ271のカウント値を共用する構成とされている。従って、ヒューズ異常保護回路及び正常時間積算回路が下位ビットについて互いに個別のカウンタ回路でカウント動作する構成に比べてコントロールロジック回路227の回路素子の低減を図ることができる。しかも、過電流保護回路の第3基準時間を上記フリーランニングカウンタ271を利用してカウントする構成であるから、やはり回路素子の低減を図ることができる。
(ゲート駆動部)
ゲート駆動部228は、コントロールロジック部227から制御信号On、出力信号FCM及び強制遮断信号Inhibitが入力される。ゲート駆動部228は、電源端子P2とパワーMOSFET214及びセンスMOSFET218のゲートとの間に接続されたチャージポンプ(図示せず)と、パワーMOSFET214及びセンスMOSFET218のゲートとソースの間に接続された放電用FET(図示せず)とを備える。
そして、ゲート駆動部228は、コントロールロジック部227からアクティブの制御信号On(オン指令信号)を受けることで、チャージポンプのみを駆動させて電源電圧Vccよりも高いレベルに昇圧した電圧をパワーMOSFET214及びセンスMOSFET218の各ゲート−ソース間に与えてオンして通電動作にさせる充電動作を行う。一方、ゲート駆動部228は、コントロールロジック部227から非アクティブの制御信号On(オフ指令信号)受けたとき、または、アクティブの強制遮断信号Inhibitを受けたとき(上記第1及び第2の強制遮断時)、チャージポンプの昇圧動作をオフするとともに、放電用FETのみをオンしてパワーMOSFET214及びセンスMOSFET218の各ゲート−ソース間の電荷を放電し、遮断動作させる放電動作を行う。
2.本実施形態の動作
図21〜図23は、電力供給制御装置210の動作を説明するための各信号のタイムチャートである。このうち、図21は正常時であり、図22はオーバーカレント時であり、図23はヒューズカレント時を示す。なお、各図で、〔FRC〕はFRカウンタ271の最上位bitから上位5bit目までのbitによるカウント値、〔FCC〕はヒューズカウンタ273のカウント値、〔CLC〕はクリアカウンタ272のカウント値をそれぞれ示しており、ここでは16進数(A=10,B=11,C=12...)で表示されている。また、FRC7はFRカウンタ271の最上位bitを意味し、そのハイローレベルが示されており、FRC6はFRカウンタ271の上位2番目のbitを意味し、そのハイローレベルが示されている。また、各図中の「R」はリセットを意味する。
(正常時)
電力供給制御装置210は、アクティブの制御信号Onを受けると、内部グランド生成部223において内部グランドGND2が生成される。そして、この内部グランドGND2が安定するとリセット信号発生回路275のリセット信号RSTがアクティブから非アクティブとなり各カウンタ71〜73のリセット状態が解除される。
また、アクティブの制御信号Onがコントロールロジック部227からゲート駆動部228に与えられてパワーMOSFET214等がオンして通電状態になる。そして、FRカウンタ271が発振回路274からのクロック信号CLKに基づきカウントを開始する。正常時では、NAND回路280からアクティブのセット信号OC1が出力されること(リセット条件2)はなく、また、FCメモリ278の出力信号FCMがハイレベルからローレベルにレベル反転すること(リセット条件3)もないため、FRカウンタ271は途中でリセットされることなく、32msecを繰り返しカウントする(図21中の〔FRC〕参照)。それとともに、このFRカウンタ271の上位5bitのカウンタ値に応じたアクティブの閾値指令信号OCL0〜OCL5が閾値指令生成回路93から順次出力され、第1異常用閾値電流ILocを突入電流よりも高い初期レベルから経時的にレベルダウンする動作が32msecごとに順次繰り返される。
ここで、アクティブの制御信号Onの入力時に、パワーMOSFET214に第2異常用閾値電流ILfcよりも高い突入電流が流れ得る。しかし、第1異常用閾値電流ILocは、突入電流よりも高い初期レベルにあるため、この突入電流によってパワーMOSFET214等に上記第2強制遮断動作を行わせることを防止できる。
また、正常時には、異常通知信号Failが非アクティブであるため、ヒューズカウンタ273のカウントアップは開始されない(図21の〔FCC〕参照)。一方、クリアカウンタ272は、FRカウンタ271からのカウント指令信号OvF7の入力ごとにカウントアップする。そして、異常通知信号Failは非アクティブのままであるから、途中でリセットされず、512msec(第2基準時間)でオーバーフローしてアクティブのクリア信号CLRを出力する(図21の〔CLC〕、〔CLR〕参照)。
制御信号Onがアクティブから非アクティブになったとき、前述したように内部グランド生成部223は、この時点でクリアカウンタ272がオーバーフローしていなければオーバーフローするまで待って内部グランドGND2の生成を停止する。
(オーバーカレント、ヒューズカレント時)
負荷211の短絡が発生した場合、図22に示すように、負荷電流ILは第2異常用閾値電流ILfcを超え、この時点で、ヒューズカレント信号FCがアクティブとなり、FCメモリ278の出力信号FCMがハイレベルからローレベルにレベル反転し、FRカウンタ271のカウント値がリセットされる。これにより、第1異常用閾値電流ILocは初期レベルに復帰し、その後に開始されるFRカウンタ271のカウント値に応じて再び経時的にレベルダウンしていく。
そして、負荷電流ILが第1異常用閾値電流ILocを超えた時点で、オーバーカレント信号OCがアクティブとなり、NAND回路280からのセット信号OC1がアクティブとなり、これにより、OCメモリ276からの第2強制遮断指令信号OCMがアクティブとなり、アクティブの強制遮断信号InhibitによりパワーMOSFET214の第2強制遮断動作が実行される。また、アクティブのセット信号OC1によりFRカウンタ271のカウント値がリセットされ、ここから16mecより少し手前でアクティブのカウント指令信号OvF7が出力され、ヒューズカウンタ273のカウント値が1カウントアップされる(図22の〔FCC〕参照)。そして、FRカウンタ271が16mecをカウントした時点で、アクティブの遮断解除信号MCLが出力され、OCメモリ276から非アクティブの第2強制遮断指令信号OCMが出力されてパワーMOSFET214の強制遮断状態が解除され、再びオンされる。
その後、負荷211の短絡が解消されなければ、クリアカウンタ272のカウントアップもされず、上記第2強制遮断が繰り返し実行され、それと共に、ヒューズカウンタ273のカウントアップが進められる。そして、このカウント値〔FCC〕が7になった(第2強制遮断が7回実行された)後、OC閾値指令生成回路293はアクティブの閾値指令信号OCL5の出力を維持し、第1異常用閾値電流ILocを最も低いレベルに保持する。
そして、ヒューズカウンタ273がオーバーフローした時点で、アクティブの第1強制遮断指令信号Fuseを出力してパワーMOSFET214に強制遮断動作をさせ、これに伴ってカウント指令信号OvF7に基づくカウント動作が停止され、この強制遮断状態が保持される(第1強制遮断)。ここで、第2異常用閾値電流ILfcを負荷211の定格電流ILmaxよりもやや高いレベルとしている。そして、基準ヒューズ時間は、この第2異常用閾値電流ILfcを超えるヒューズカレントが第2基準時間よりも短い時間間隔で断続的に検出された場合に電線230が発煙するまでの時間よりも短い時間に設定されている。このため、電線230の一部のより線が短絡してその一部のより線のみに異常電流が上記第2基準時間よりも短い時間間隔で流れるチャタリングショートを、電線230が発煙に至る前に検出し、パワーMOSFET214に第2強制遮断動作をさせることができるのである。
その後、図23に示すように、制御信号Onがアクティブから非アクティブになると、クリアカウンタ272のリセット状態が解除され、オーバーフローするまで、内部グランドGND2の生成を維持すべく非アクティブのクリア信号CLRを出力し続ける。そして、オーバーフローしたときに内部グランドGND2の生成を停止する。従って、クリアカウンタ272がオーバーフローする前であれば、制御信号Onが再びアクティブになっても、上記第1強制遮断状態が保持される。
(断線異常発生時)
仮に、第3異常用閾値電流ILopを常時固定とした場合には、アクティブの断線異常判定信号OPが出力されるときの負荷抵抗値(外部回路の抵抗値)が電源電圧Vccの変動に応じて変化してしまう。断線異常を正確に検出するには、電源電圧Vccの変動にかかわらず、常に一定の負荷抵抗値で断線異常とすべきである。
そこで、本実施形態では、前述したように、第3異常用閾値電流ILop(第3異常用閾値電圧Vop)は、パワーMOSFET214のオン時においてそのソース電圧Vs(電源電圧Vcc)に比例して変化するようになっている。従って、例えば電源電圧Vccが半減した場合には、第3異常用閾値電流ILopも半減するから、断線異常とされる負荷抵抗値(=電源電圧Vcc/第3異常用閾値電流ILop)は、電源電圧Vccの変動にかかわらず常に一定とされ、断線異常を正確に検出することができる。しかも、その断線検出のためにマイコン等を用いる必要がない。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記遮断時間カウンタ70、ヒューズ時間カウンタ71、クリアカウンタ72はいずれもカウンタ回路で構成してデジタル的に時間を積算する構成としたが、これに限らず、例えばコンデンサを使ってアナログ的に時間積算する構成であってもよい。
(2)上記実施形態3の図10の構成に対して、図14に示すように切り替え用パッド117の接続先に応じて異なる電位レベルに基づきラッチ回路101のラッチ機能の有効・無効を決定する構成であってもよい。
(3)上記実施形態4の図13の構成に対して、図11,12に示すように、制御信号S1の入力レベルに応じてラッチ回路101のラッチ機能の有効・無効等を決定する構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、正常時間積算回路、異常時間積算回路及び遮断時間積算回路をカウンタ回路で構成したが、これに限らず、例えば定電流回路と、その定電流が流れるコンデンサと、コンデンサの電荷を放電させる放電回路とを備えるタイマ回路で構成してもよい。

Claims (21)

  1. 電源から負荷への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、
    前記電源から前記負荷への電力供給ラインに配される半導体スイッチ素子と、
    この半導体スイッチ素子に流れる負荷電流を検出する電流検出素子と、
    前記電流検出素子からの検出信号に基づき前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が第1閾値を超えているか否かを判断し、前記負荷電流が前記第1閾値を超えている場合に第1異常電流信号を出力する第1異常電流検出回路と、
    前記第1異常電流検出回路から前記第1異常電流信号が出力されたことを条件に異常時間の積算を開始し、当該異常時間が第1基準時間に達したときに前記半導体スイッチ素子に第1遮断動作をさせる異常時間積算回路と、
    前記異常時間積算回路の積算開始後に、前記負荷電流が継続的に前記第1閾値を下回っている正常時間が第2基準時間に達したときにクリア信号を出力する正常時間積算回路と、
    前記クリア信号の出力に基づき前記異常時間積算回路の前記異常時間をクリアする異常時間クリア回路と、を備える電力供給制御装置。
  2. 前記電流検出素子からの検出信号に基づき前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が第1閾値よりも高い第2閾値を超えているか否かを判断し、前記負荷電流が前記第2閾値を超えている場合に第2異常電流信号を出力する第2異常電流検出回路と、
    前記第2異常電流検出回路から前記第2異常電流信号が出力されたことを条件に前記半導体スイッチ素子に第2遮断動作をさせ、その時点から前記第2基準時間よりも短い第3基準時間だけ経過したときに前記半導体スイッチ素子の前記第2遮断の状態を解除する遮断時間積算回路と、を備え、
    前記遮断時間積算回路により前記半導体スイッチ素子が前記第2遮断の状態にある間、前記正常時間積算回路は前記正常時間をリセット状態とし、かつ、前記異常時間積算回路は前記異常時間の積算を進める請求の範囲第1項に記載の電力供給制御装置。
  3. 所定時間を繰り返しカウントし、当該所定時間をカウントアップする毎にカウントアップ信号を出力するフリーランニングカウンタ回路を備え、
    前記異常時間積算回路は、前記第1異常電流検出回路から前記第1異常電流信号が出力されたことを条件に、前記フリーランニングカウンタ回路から前記カウントアップ信号が出力される毎にカウントを進め、そのカウント値が基準異常カウント値に達したときに前記半導体スイッチ素子に前記第1遮断動作をさせるヒューズカウンタ回路を備えて構成され、
    前記正常時間積算回路は、前記フリーランニングカウンタ回路から前記カウントアップ信号が出力される毎にカウントを進め、そのカウント値が基準クリアカウント値に達したときに前記クリア信号を出力するクリアカウンタ回路と、前記第1異常電流検出回路からの前記第1異常電流信号の出力に基づき前記クリアカウンタ回路のカウント値をリセットする正常時間リセット回路とを備えて構成されている請求の範囲第1項に記載の電力供給制御装置。
  4. 前記電流検出素子からの検出信号に基づき前記半導体スイッチ素子に流れる負荷電流が第1閾値よりも高い第2閾値を超えているか否かを判断し、前記負荷電流が前記第2閾値を超えている場合に第2異常電流信号を出力する第2異常電流検出回路と、
    前記第2異常電流検出回路から前記第2異常電流信号が出力されたことを条件に前記半導体スイッチ素子に第2遮断動作をさせ、前記フリーランニングカウンタ回路が前記第2基準時間よりも短い第3基準時間だけカウントしたことに基づき前記半導体スイッチ素子の前記第2遮断の状態を解除する遮断回路と、を備える請求の範囲第3項に記載の電力供給制御装置。
  5. 前記半導体スイッチ素子が前記第2遮断の状態にある間、前記正常時間リセット回路は前記クリアカウンタ回路のカウント値をリセット状態とし、前記ヒューズカウンタ回路は前記カウントアップ信号によるカウントを進める構成である請求の範囲第4項に記載の電力供給制御装置。
  6. 前記半導体スイッチ素子はパワーFETであると共に、前記電流検出素子は前記パワーFETに流れる負荷電流に対し所定関係のセンス電流が流れるセンスFETとされ、このセンス電流を前記検出信号として出力する構成である請求の範囲第1項から第5項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  7. 前記半導体スイッチ素子は、パワーFETであって、
    前記異常電流信号に基づく前記パワーFETの前記遮断動作時には、前記異常電流信号が出力されない正常状態での遮断動作時よりも速い放電速度で、前記パワーFETのゲート電荷を放電する放電速度変更回路が設けられている請求の範囲第1項から第6項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  8. 前記半導体スイッチ素子は、パワーFETであって、
    前記異常電流信号が出力されているときには、前記異常電流信号が出力されない正常状態での通電動作時よりも速い充電速度で、前記パワーFETのゲート電荷を充電する充電速度変更回路が設けられている請求の範囲第1項から第7項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  9. 前記異常時間積算回路による前記半導体スイッチ素子の遮断状態を保持するラッチ回路を備える請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  10. 前記ラッチ回路は、前記異常時間積算回路の異常時間が前記第1基準時間に達した場合に、前記正常時間積算回路の積算動作を停止させることで前記半導体スイッチ素子の遮断状態を保持する構成である請求の範囲第9項に記載の電力供給制御装置。
  11. 前記ラッチ回路は、前記異常時間積算回路の異常時間が前記第1基準時間に達した場合に、前記正常時間積算回路からのクリア信号を受けないように無効化させることで前記半導体スイッチ素子の遮断状態を保持する構成である請求の範囲第9項に記載の電力供給制御装置。
  12. 少なくとも前記正常時間積算回路及び異常時間積算回路を、ワンチップ化した、或いは、複数のチップで構成してワンパッケージ内に収容した半導体装置であって、
    前記半導体装置には、外部入力端子が設けられ、この外部入力端子の入力レベルに応じて前記半導体スイッチ素子の遮断状態を保持させるかどうかを選択する請求の範囲第9項から第11項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  13. 前記外部入力端子は、前記異常電流信号が出力されない正常状態時に前記半導体スイッチ素子に通電動作をさせるための制御信号が入力される端子である請求の範囲第12項に記載の電力供給制御装置。
  14. 少なくとも前記正常時間積算回路及び異常時間積算回路を、ワンチップ化した、或いは、複数のチップで構成してワンパッケージ内に収容した半導体装置であって、
    前記半導体装置内の半導体チップ上のボンディングパッドがワイヤボンディングを介して接続される接続先によって変化する当該ボンディングパッドの入力レベルに応じて前記半導体スイッチ素子の遮断状態を保持させるかどうかを選択する請求の範囲第9項から第11項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  15. 前記異常時間積算回路による前記半導体スイッチ素子の遮断状態を待機時間だけ待って解除する解除回路を備える請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載の電力供給制御装置。
  16. 前記解除回路は、前記異常時間積算回路による前記半導体スイッチ素子の遮断動作後に前記正常時間積算回路から出力されるクリア信号によって前記異常時間をクリアすることで前記遮断状態を解除する構成である請求の範囲第15項に記載の電力供給制御装置。
  17. 前記異常時間積算回路によって前記半導体スイッチ素子が遮断動作するまでの時間を、当該遮断動作が複数回目のときは前回よりも短い時間にする請求の範囲第15項又は第16項に記載の電力供給制御装置。
  18. 前記解除回路は、前記異常時間積算回路による前記半導体スイッチ素子の遮断動作後に前記正常時間積算回路から出力されるクリア信号によって前記異常時間をクリアすることで前記遮断状態を解除する構成であって、
    前記半導体スイッチ素子の遮断動作が複数回目以降のときは、前記半導体スイッチ素子の遮断動作後に出力されるクリア信号によって前記異常時間積算回路の異常時間を部分的にクリアする請求の範囲第17項に記載の電力供給制御装置。
  19. 少なくとも前記正常時間積算回路及び異常時間積算回路を、ワンチップ化した、或いは、複数のチップで構成してワンパッケージ内に収容した半導体装置であって、
    前記半導体装置には、外部入力端子が設けられ、この外部入力端子の入力レベルに応じて前記遮断動作が複数回目以降のときに、前記異常時間積算回路の異常時間を部分的にクリアするか、前記異常時間を全クリアするかを選択する請求の範囲第18項に記載の電力供給制御装置。
  20. 前記外部入力端子は、前記異常電流信号が出力されない正常状態時に前記半導体スイッチ素子に通電動作をさせるための制御信号が入力される端子である請求の範囲第19項に記載の電力供給制御装置。
  21. 少なくとも前記正常時間積算回路及び異常時間積算回路を、ワンチップ化した、或いは、複数のチップで構成してワンパッケージ内に収容した半導体装置であって、
    前記半導体装置内の半導体チップ上のボンディングパッドがワイヤボンディングを介して接続される接続先によって変化する当該ボンディングパッドの入力レベルに応じて前記遮断動作が複数回目以降のときに、前記異常時間積算回路の異常時間を部分的にクリアするか、前記異常時間を全クリアするかを選択する請求の範囲第18項に記載の電力供給制御装置。
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