JPWO2007049481A1 - 回折光学素子、及び光ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

要約課題 2つの回折格子面で3つの波長の光を回折する回折光学素子を提供する。解決手段 回折光学素子を、第1の回折格子面と、前記第1の回折格子面に向かい合う第2の回折格子面とを備え、入射される3種類の波長の光に対し、前記第1の回折格子面では、1種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となり、前記第2の回折格子面では、他の2種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となるよう構成する。これにより、簡素な構成で3つの波長の光を回折できる回折光学素子を得ることが可能となる。選択図 図3

Description

本発明は、光ディスク装置における光ヘッド装置、及び回折光学素子に係わるものである。さらに、特に複数の光ディスク規格に対応する光ヘッド装置、及び回折光学素子に関するものである。
半導体レーザを光源に用いて光学的に情報の記録や再生を行うことのできる光ディスク装置は、半導体レーザの波長が780nmを中心とするCD(コンパクトディスク)と半導体レーザの波長が650nmを中心とするDVD(デジタルバーサタイルディスク)が実用化されている。そして、両方の光ディスクを1台の光ディスク装置で取り扱えるように、光ディスクに対する互換性が確保されているのが一般的である。
このような互換機能を有した光ディスク装置では、光ディスクに情報の記録もしくは再生を行う光ヘッド装置が、780nmで発振する半導体レーザと650nmで発振する半導体レーザの2つの半導体レーザを搭載している。
また、通常の光ヘッド装置は、光ディスクの情報トラックを正しく追従するためのトラッキング補正機能を保有しているが、このトラッキング補正を行うために、光ヘッド装置は半導体レーザ光を3本のレーザ光に分光するための回折格子を備えているのが一般的である。例えば、CDにおいては周知の3ビーム法と呼ばれるトラッキングエラー検出方式、またDVDにおいては周知の差動プッシュプル法と呼ばれるトラッキングエラー検出手段方式、をそれぞれ実現するように回折格子の光学的仕様が設計されている。従って、各波長の半導体レーザに対してそれぞれ専用の回折格子が必要となっている。
しかしながら、近年の半導体レーザの技術進歩により、1つの半導体レーザパッケージ、若しくは1つの半導体レーザ素子から2つの波長のレーザ光を発振できる半導体レーザが実用化されてきた。これら2つの波長のレーザ光は同一の光路上を伝搬するため、従来の単一の波長において光学的性能を発揮するように設計された回折格子を用いたのでは、2つの波長のレーザ光に対して、それぞれ所望の光学的性能を得ることができないという問題点があった。
この問題点に対する改善策として、2つの回折格子面を一体的に有する回折光学素子を用い、第1の波長(例えば780nm)に対して第1の回折格子面のみが作用し、第2の波長(例えば650nm)に対して第2の回折格子面のみが作用するような回折光学素子及びこれを搭載した光ヘッド装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
またさらに、各格子面でのレーザ光の分光の割合を調整するために、回折格子の凸部と凹部の幅の比率を最適化した回折光学素子及びこれを搭載した光ヘッド装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2002−190133号公報(第4−5頁、図1) 特開2002−311219号公報(第4−5頁、図2)
しかし、近年、光ディスク装置へのさらなる高記録密度化の要求が高まり、第3の波長として半導体レーザの波長が405nmを中心とする青色のDVD装置が実用化されようとしている。また、1つの半導体レーザパッケージから3つの波長のレーザ光を発振できる半導体レーザも同様に開発が行われている。1つの半導体レーザパッケージから3つの波長のレーザ光が発振されると、これら3つの波長のレーザ光は略同一の光路上を伝搬することとなる。このため、2つの波長のレーザ光に対してのみ作用する、従来の回折光学素子では、3つの波長のレーザ光に対して、それぞれ所望の光学的性能を得ることができないという課題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、3つの波長のレーザ光に対してそれぞれ所望の光学的性能を得ることができる回折光学素子を提供するものである。また、このような回折光学素子を備え、光ディスクへの記録、再生を行うことができる光ヘッド装置を提供するものである。
本発明に係わる回折光学素子は、
第1の回折格子面と、
前記第1の回折格子面に向かい合う第2の回折格子面と
を備え、
入射される3種類の波長の光に対し、
前記第1の回折格子面では、1種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となり、
前記第2の回折格子面では、他の2種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となること
としたものである。
本発明の回折光学素子によれば、3つの波長のレーザ光を2つの回折格子面で回折させることが可能となる。
本発明の実施の形態1における回折光学素子、及び光ヘッド装置の構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態1における半導体レーザ1を出射方向から眺めた正面図である。 本発明の実施の形態1における回折光学素子の形状と、その動作を示す平面図である。 デュティー比が0.5の回折光学素子において、0次回折光と1次回折光のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。 デュティー比が0.3の回折光学素子において、0次回折光と1次回折光のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。 デュティー比が0.2の回折光学素子において、0次回折光と1次回折光のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。 デュティー比が0.16の回折光学素子において、0次回折光と1次回折光のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。 0次回折効率の極小値と1次回折効率の極大値の、デュティー比に対する依存性を示すグラフ図である。 0次回折効率の極小値と1次回折効率の極大値の、デュティー比に対する変化を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態1における他の構成の半導体レーザ1を出射方向から眺めた正面図である。
符号の説明
1 半導体レーザ、 2 第1の波長のレーザ光、 3 第2の波長のレーザ光、 4 第3の波長のレーザ光、 5 回折光学素子、 6 第1の回折格子面、 7 第2の回折格子面、 8 ビームスプリッタ、 9 コリメータレンズ、 10 対物レンズ、 11 光ディスク、 12 レンズ、 13 ビームスプリッタ、 14 第1の光検知器、 15 第2の光検知器、 16 放熱部材、 17 第1の半導体レーザ素子、 18 第2の半導体レーザ素子、 19 第1の波長のレーザ光を発振する領域、 20 第2の波長のレーザ光を発振する領域、 21 第3の波長のレーザ光を発振する領域。
図1はこの発明の実施の形態1における回折光学素子、及び光ヘッド装置の構成を示す平面図である。図1において、1は3つの波長で発振する半導体レーザであり、2は第1の波長のレーザ光、3は第2の波長のレーザ光、4は第3の波長のレーザ光である。5は半導体レーザ1からの出射光を透過光と回折光に分光する回折光学素子であり、6は半導体レーザ1からの出射光が入射する面側に形成された第1の回折格子面、7は他方の面に形成された第2の回折格子面である。
8はビームスプリッタである。9は半導体レーザ1からの出射光を平行光にするためのコリメータレンズ、10はコリメータレンズ9を出射したレーザ光を集光するための対物レンズ、11は対物レンズ10によって集光されたレーザ光が照射される光ディスク、12はビームスプリッタ8で反射した光ディスク11からの反射レーザ光を収束するためのレンズである。13はビームスプリッタであり、その反射方向に第1の光検知器14、透過方向に第2の光検知器が配置されている。
図2はこの発明の実施の形態1における半導体レーザ1において、出射方向から眺めた正面図である。16は放熱部材であり、放熱部材16の上に、第1の半導体レーザ素子17と第2の半導体レーザ素子18が配置されている。第1の半導体レーザ素子17は例えば2つの波長のレーザ光を発振できる素子であり、19は第1の波長のレーザ光を発振する領域であり、第1の波長のレーザ光2を発振する。20は第2の波長のレーザ光を発振する領域であり、第2の波長のレーザ光3を発振する。第2の半導体レーザ素子18は、第3の波長のレーザ光を発振する領域21を有し、第3の波長のレーザ光4を発振する。
次に動作について説明する。まず、半導体レーザ1から光ディスクの種類に応じたレーザ光が出射される。ここで、例えば、第1の波長のレーザ光2はその波長が780nm近傍であり、CDに使用される。第2の波長のレーザ光3は、その波長が650nm近傍であり、DVDに使用される。さらに第3の波長のレーザ光4は、その波長が405nm近傍であり、青色DVDに使用されるものとする。
出射されたレーザ光は、回折光学素子5とビームスプリッタ8を順に透過し、コリメータレンズ9によって平行光に変換され、対物レンズ10によって光ディスク11上に光スポットを形成し、情報の記録もしくは再生が行われる。光ディスク11で反射されたレーザ光は、対物レンズ10とコリメータレンズ9を順に経てビームスプリッタ8で反射して、レンズ12を透過後、ビームスプリッタ13に入射する。
ビームスプリッタ13では、第1の波長のレーザ光2と第2の波長のレーザ光3が反射されて、第1の光検知器14によって受光される。一方、第3の波長のレーザ光4はビームスプリッタ13を透過して第2の光検知器15によって受光される。第1および第2の光検知器14及び15では、それぞれ光ディスク11の再生信号のみならず、焦点制御に必要な信号、及びトラッキング制御に必要な信号が検出される。
次に、本発明の要部である回折光学素子5に関わる動作を説明する。図3は回折光学素子の形状と、その動作を示す平面図である。図3において、回折光学素子5の第1の回折格子面6は、格子の周期がP1、格子の溝部の幅がW1である。同様に第2の回折格子面7は、格子の周期がP2、格子の溝部の幅がW2であるとする。ここで、第1及び第2の回折格子面について溝部の幅と周期の割合で定義されるデュティー比D1及びD2を、それぞれ次のように定義する。
Figure 2007049481
Figure 2007049481
ここで、回折光学素子の一般的な光学的特性を説明する。図4は、デュティー比が0.5における回折光学素子の0次回折光、すなわち透過光(図示の0th)と、1次回折光(図示の1st)のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。図4(a)から(c)は、波長がそれぞれ780nm、650nm、405nmの場合である。また本グラフの計算には、回折光学素子5の屈折率として1.55を使用している。
図5は、デュティー比が0.3における回折光学素子の0次回折光と1次回折光のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。図6は、デュティー比が0.2における回折光学素子の0次回折光と1次回折光のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。図7は、デュティー比が0.16における回折光学素子の0次回折光と1次回折光のそれぞれの回折効率を示すグラフ図である。なお、図5から図7における波長と屈折率の条件は、図4のものと同じである。
0次回折光と1次回折光は回折格子の深さに依存して変動するが、ここで特徴的な特性として、一般に波長をλ、回折光学素子5の屈折率をNとすると、0次回折効率はλ/2/(N−1)の偶数倍の回折格子深さで極大となり、λ/2/(N−1)の奇数倍の回折格子深さで極小となることである。反対に、1次回折効率はλ/2/(N−1)の偶数倍の回折格子深さで極小となり、λ/2/(N−1)の奇数倍の回折格子深さで極大となることである。また0次回折効率の極小値と1次回折効率の極大値はデュティー比に依存している。
図8は、0次回折効率の極小値と1次回折効率の極大値のデュティー比の依存性を示すグラフ図であり、例として波長が780nmの場合を示す。なお、波長が780nmの場合における後述する傾向は、他の波長についても同様に現れる。図8(a)から図8(c)は、それぞれデュティー比が0.5、0.3、0.2の場合である。0次回折効率の極小値はデュティー比が0.5で最小となり、デュティー比が小さくなるに従って大きくなる。一方、1次回折効率の極大値はデュティー比が0.5で最大となり、デュティー比が小さくなるに従って小さくなる。図9は、デュティー比に対する0次回折効率の極小値と1次回折回折効率の極大値の変化を示すグラフ図であり、0次回折効率の極小値と1次回折効率の極大値が等しくなるデュティー比は、0.3以下、約0.27である。さらに詳しくは約0.265である。
次に、図3を用いて、回折光学素子5の動作を説明する。第1の回折格子面6は、例えば、図6のA部直線で示すように、デュティー比D1=0.2、であり、回折格子深さが約1.5ミクロンで形成されている。従って、半導体レーザ1から3つの波長のレーザ光が第1の回折格子面6に入射した場合、図6のA部直線箇所での特性により、第2の波長である650nmで1次回折光が発生し、第1の波長の780nmと第3の波長の405nmでは、1次回折光の発生は無く、入射光がそのまま透過する。一方、第2の回折格子面7は、例えば、図6のB部直線で示すように、デュティー比D2=0.2であり、回折格子深さが約1.2ミクロンで形成されている。従って、半導体レーザ1から3つの波長のレーザ光が第2の回折格子面7に入射した場合、図6のB部直線箇所での特性により、第1の波長である780nmと、第3の波長である405nmで1次回折光が発生し、第2の波長の650nmでは、1次回折光の発生は無く、入射光がそのまま透過する。
以上のことから、第1の回折格子面6では第2の波長のレーザ光3においてのみ、トラッキング制御用の1次回折光を得ることができる。さらに、第2の回折格子面7では第1の波長のレーザ光2と第3の波長のレーザ光4の、2つの波長のレーザ光について、トラッキング制御用の1次回折光を得ることができる。従って、3つの波長に対して2つの回折格子面で所望の特性を得ることができる。
ところで上述の説明では、デュティー比を0.2として説明したが、例えば第2の回折格子面7のデュティー比をD2=0.5とすると、図4のC部直線箇所で明らかなように、第3の波長の405nmにおいて、0次回折効率と1次回折効率がほぼ同程度となる。通常、0次回折光は光ディスクの記録再生に使用されるので可能な限り回折効率は大きい方が好ましい。一方、1次回折光はトラッキング制御に専用的に使用されるため1次回折効率は0次回折効率よりも小さくすることがより好ましい。その理由の一つとして、半導体レーザから発振されるレーザ出力を可能な限り0次回折光に配分し、光ディスクの記録に必要なレーザ光強度を確保することが、半導体レーザの経済的な使用方法となるからである。さらに、他の理由として、光ディスクへの熱損傷を考慮する必要があるからである。すなわち、光ディスクへの記録時にはパルス的にレーザ出力を高める動作が行われるが、この動作に連動して、0次回折光だけでなく1次回折光のレーザ強度が上昇する。1次回折光のレーザ強度が大きくなりすぎると、1次回折光によっても光ディスクへの記録が行われたり、光ディスクに熱損傷を与えるとの事態が発生し得る。1次回折光はトラッキング制御のために用いられるものであり、レーザ光強度が上昇した記録時でも光ディスクに熱損傷を与えないように、1次回折光のレーザ光強度は小さくすることが好ましい。そこで、1次回折効率は0次回折効率の1/4〜1/20、さらには1/5〜1/20くらいの大きさに設定されるのが一般的である。
従って、0次回折効率と1次回折効率がほぼ同程度であることは、光ディスクの記録再生に必要な0次回折光の強度が充分確保できないという問題と、1次回折光により光ディスクに記録されてしまう、あるいは熱損傷を与えてしまうとの問題を引き起こし、デュティー比をD2=0.5とすることは設計上好ましくない。同様にもし第2の回折格子面7のデュティー比をD2=0.3とすると、図5のD部直線箇所で明らかなように、やはり0次回折効率と1次回折効率が接近した値となる。
以上のことから明らかなように、0次回折効率と1次回折効率をより好ましい状態にするには、0次回折効率の極小値と1次回折効率の極大値との大小関係が重要となる。この大小関係が回折格子深さに依存することは、図4から図7のグラフ図で明らかであるが、図8をみても明らかなように、0次回折効率を1次回折効率よりも大きくするために、デュティー比を0.3以下にするとよい。また、デュティー比が約0.27以下となると、より好ましい。そして、デュティー比を0.265以下とすると、最も好ましい。すなわち、図9に示したように、デュティー比を0.265以下とすることで、回折格子深さにかかわらず、0次回折効率を1次回折効率よりも大きくできる。
以上の説明したように回折光学素子5構成することにより、2つの回折格子面で、略同一の光路上を伝搬する3つの波長のレーザ光に対して、それぞれ所望の回折効率を得ることができる。これにより、光ヘッド装置において、簡素な光学系の構成で、しかも1次回折光を使用したトラッキング制御を行うことが可能となる。
尚、実施の形態1の第1の回折格子面6では、デュティー比をD1=0.2としたが、第2の波長である650nmにおいて、0次回折効率と1次回折効率が所望の数値となるように、デュティー比D1を変えてもよい。例えば、D1=0.16とすると、図7のE部直線箇所となり、0次回折効率を大きくして、1次回折効率を小さくする方向に特性を変化させることが可能である。
更に、実施の形態1の第2の回折格子面6では、回折格子深さを約1.2ミクロンとしたが、図6のF部直線で示すように約2.4ミクロンとしてもよい。この場合、B部直線箇所と比較して、第1の波長である780nmと第3の波長である405nmでの0次回折効率と1次回折効率の大きさが異なるので、光ヘッド装置や光ディスク装置の性能に有利となる回折格子深さを選択すればよい。
更にまた、実施の形態1の回折光学素子では、一方の回折格子面で第2の波長の650nmのレーザ光3を回折させ、他方の回折格子面で第1の波長の780nmのレーザ光2と第3の波長の405nmのレーザ光4を同時に回折させるようにした。これは、第1の波長が、第3の波長のほぼ2倍の長さであるために、第1の波長で0次回折効率の極大値となる回折格子の深さでは、常に第3の波長での0次回折効率も極大値を示すという好都合な関係が存在するためである。
しかしながら、上述のような2倍の関係で無くとも、0次回折効率はλ/2/(N−1)の偶数倍の回折格子深さで極大値となるため、一般的に任意の2つの異なる波長の最小公倍数を用いてλ/2/(N−1)の関係式から求められる回折格子深さでは、これら2つの波長を同時に回折しないような条件を得ることができるのは明らかである。
更にまた、実施の形態1の半導体レーザ1は、放熱部材16上に3つのレーザ発振する領域19、20、21が並置されている形態としたが、図10に示す形態でもよい。図10は、図2とは異なる構成の半導体レーザを、出射方向から眺めた正面図である。すなわち放熱部材16の上に、第1の半導体レーザ素子17と第2の半導体レーザ素子18が積層されている形態である。また、第1の半導体レーザ素子17にはレーザ発振する2つの領域がある形態としたが、これに限るものでもない。
更にまた、実施の形態1の回折光学素子5は、半導体レーザ1からレーザ光が入射される回折格子面で、1つの波長のレーザ光が回折され、レーザ光が出射する回折格子面で、2つの波長のレーザ光が回折されるとした。しかし、レーザ光が入射される回折格子面で、2つの波長のレーザ光が回折され、レーザ光が出射する回折格子面で、1つの波長のレーザ光が回折されるとしてもよい。
本発明に係わる回折光学素子は、
第1の回折格子面と、
前記第1の回折格子面に向かい合う第2の回折格子面と
を備え、
入射される3種類の波長の光に対し、
前記第1の回折格子面では、1種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となり、
前記第2の回折格子面では、他の2種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となり、
前記第2の回折格子面で回折光の回折効率が所定値以下となる他の2種類の光は、一方の光の波長が他方の光の波長の略整数倍であること
としたものである。
本発明に係わる回折光学素子は、第1の回折格子面と、前記第1の回折格子面に向かい合う第2の回折格子面とを備え、入射される3種類の波長の光に対し、前記第1の回折格子面では、1種類の光について1次回折光の1次回折効率が略零となるように、前記第1の回折格子面を構成する第1の溝部の格子深さが設定され、前記第2の回折格子面では、他の2種類の光について1次回折光の1次回折効率が略零となるように、前記第2の回折格子面を構成する第2の溝部の格子深さが設定され、記他の2種類の光は、一方の光の波長が他方の光の波長の略倍である回折光学素子であって、前記第1の溝部である凹部空間の屈折率が前記第2の溝部である凹部空間の屈折率と略等しく、前記第1の回折格子面を構成する第1の格子ピッチから前記第1の溝部の幅を差し引いた幅を有する第1の凸部材の屈折率が前記第2の回折面を構成する第2の格子ピッチから前記第2の溝部の幅を差し引いた幅を有する第2の凸部材の屈折率と略等しいことを特徴とするものである。
本発明に係わる回折光学素子は、第1の回折格子面と、前記第1の回折格子面に向かい合う第2の回折格子面とを備え、入射される3種類の波長の光に対し、前記第1の回折格子面では、1種類の光について1次回折光の1次回折効率が略零となるように、前記第1の回折格子面を構成する第1の溝部の格子深さが設定され、前記第2の回折格子面では、他の2種類の光について1次回折光の1次回折効率が略零となるように、前記第2の回折格子面を構成する第2の溝部の格子深さが設定され、前記他の2種類の光は、一方の光の波長が他方の光の波長の略2倍であるとともに、前記入射される3種類の波長の光のうち、最も波長が長い光と、最も波長が短い光である回折光学素子であって、前記第1の溝部と接する凹部空間の屈折率前記第2の溝部と接する凹部空間の屈折率とがいずれも1に等しく、前記第1の回折格子面を構成する第1の格子ピッチから前記第1の溝部の幅を差し引いた幅を有する第1の凸部材の屈折率が前記第2の回折面を構成する第2の格子ピッチから前記第2の溝部の幅を差し引いた幅を有する第2の凸部材の屈折率と略等しく、
前記第1の格子ピッチに対する前記第1の溝部の幅の比、及び、前記第2の格子ピッチに対する前記第2の溝部の幅の比が、各々の所定の値に設定されるとともに、前記各々の所定の値は、いずれも0.3以下であることを特徴とするものである。

Claims (7)

  1. 第1の回折格子面と、
    前記第1の回折格子面に向かい合う第2の回折格子面と
    を備え、
    入射される3種類の波長の光に対し、
    前記第1の回折格子面では、1種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となり、
    前記第2の回折格子面では、他の2種類の光について回折光の回折効率が所定値以下となること
    を特徴とする回折光学素子。
  2. 第2の回折格子面で回折光の回折効率が所定値以下となるのは、入射される3種類の波長の光のうち、最も波長が長い光と、最も波長が短い光であること
    を特徴とする請求項1に記載の回折光学素子。
  3. 第1の回折格子面、及び/又は第2の回折格子面の格子ピッチに対する溝部の比が0.3以下であること
    を特徴とする請求項1に記載の回折光学素子。
  4. 第1の回折格子面、及び/又は第2の回折格子面の格子ピッチに対する溝部の比が0.27以下であること
    を特徴とする請求項3に記載の回折光学素子。
  5. 0次回折光の0次回折効率に対する、1次回折光の1次回折効率が、約1/4から約1/20であること
    を特徴とする請求項1に記載の回折光学素子。
  6. 0次回折光の0次回折効率に対する、1次回折光の1次回折効率が、約1/5から約1/20であること
    を特徴とする請求項5に記載の回折光学素子。
  7. 3種類の波長の光を発振する光源と、
    請求項1に記載の回折光学素子と
    を備え、
    前記光源から発振された光が前記回折光学素子に入射するように構成されたこと
    を特徴とする光ヘッド装置。
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