JPWO2007046431A1 - かつら及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、脱毛は一般に、前額部のヘアラインが後退していくことによって進行していくことが知られている。従って、かつらを装着する場合は、かつらの前縁が使用者の通常の又は一般的なヘアラインに相当する位置にきちんと合うように位置合わせされて装着されなければならない。従来のかつらにおける問題の一つとして、装着したかつらの前縁と使用者の前額部の皮膚との境目が、容易に第三者に視認される虞があり、周囲の人間にかつらを装着していることが露見してしまう場合がある。
また、帯状ネットを2つ折りにした毛髪植設用ネットをかつらベースの周囲形状に沿って固着させ、毛髪植設用ネットに毛髪を植設し、装着者の自毛と絡ませることによってかつらベース外縁部の露見を防ぐ方法が特許文献2に開示されている。
特許文献4にも、極薄人工皮膚を生え際に使用し、頭部とかつらとの境目を自然に見せて生え際部分を視認しにくくする方法が開示されている。
特許文献5には、波形を形成した針金状の枠線をかつらの前額部に取り付け、該枠線にうぶ毛のような柔らかい毛髪を植設して生え際が自然に見えるようにする方法が開示されている。
いずれにしても特許文献1及び特許文献2の方法では、かつらベース自体の厚さは変わらないので、かつらを装着したときに特に前額部の生え際の位置において、かつらベースに相当な厚みが存在する。従って、前額部の皮膚との間で段差が生じて、かつらベースの断面部分が視認され易い傾向にある。
上記第3の毛髪植設工程と、第4の接着層形成工程と、第5の不要部分切除工程とは、各々の作業工程の順序を自由に変更することができる。例えば、不要部分を切除した後、毛髪を植設するか又は接着層を形成してもよいし、或いは、接着層を形成した後、不要部分を切除するか又は毛髪を植設するようにしてもよい。
本発明において、極薄人工皮膚の裏面に接着層を形成する工程は、主剤と硬化剤と有機溶剤とを含む溶液を混合攪拌して常温で所定の時間放置して反応を進行させて、溶液を極薄人工皮膚裏面に塗布し常温より高い所定温度で加熱して極薄人工皮膚裏面に接着し、所定時間の加熱後に常温まで冷却して形成すれば好ましい。この接着層は、極薄人工皮膚側の裏面に貫通して植設された毛髪の針足部を固着する毛髪固定機能と、頭部への再剥離機能の2つの機能が共に付与されている。
1a,1b かつらベース
10 極薄人工皮膚
11 極薄人工皮膚材
12 毛髪
12A 針足部
15 艶消し極薄人工皮膚材
15B 凹部
15C 凸部
15D 凹凸部
16 艶消し剤
20 ネット
30 接着層
40 剥離シート
50 毛止め用ウレタン溶液
51,51a,51b,51a′,51b′ 頂点
52 谷間
61 石膏型
62 固定用金具
73 接合部
74,75,76 マスキングテープ
D 分髪部
図1(A)及び図1(B)は本発明の実施形態に係るかつら1を示す平面図であり、かつら1のかつらベース1a,1bは、かつら装着者の前額部に対応したフロント部とこのフロント部から頭頂部及び後頭部へと続くリア部の2つのパートで構成されており、フロント部には、極薄人工皮膚10が配置され、リア部にはネット型20が配置されていて、これらは接合部73で互いに結合されて一体化されている。
図1(A)のかつらベース1aは、毛髪植設の際、分け目を入れるヘアスタイルに適合するように、使用者の前額部に対応する領域の他にさらに分髪部Dに対応した位置にも極薄人工皮膚10が設けられている。一方、図1(B)のかつらベース1bは、ヘアスタイルを所謂オールバックにすることを想定し、使用者の前額部に対応する領域だけに極薄人工皮膚10を備えている。
本発明に係るかつらベースのフロント部は、上記のように、極薄人工皮膚材11と、極薄人工皮膚材11用の単一の層でなる接着層30と、の2層構造で構成されている。
接着層30の形成に用いられるかつら用接着剤としては、大別すると、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、ゴム系が挙げられる。
ウレタン樹脂系のかつら用接着剤は、後述するように、毛髪12の針足部12Aを極薄人工皮膚材11に固定する接着性が良好であり、且つ、接着層30と極薄人工皮膚材11との間を剥離不能に強接着できる性質を有している。また頭部に貼着する場合の再剥離性能が良好であり、低皮膚刺激性である。このため、ウレタン樹脂系のかつら用接着剤は、本発明の接着層30を形成するかつら用接着剤として好適に使用することができる。
ウレタン樹脂系のかつら用接着剤としては、主剤及び硬化剤からなる2液混合型の接着剤を好適に使用することができる。主剤はウレタン樹脂を主成分とするポリオール、硬化剤はポリイソシアネートを主成分とすることができる。これら2液を混合してゲル化反応させ、ゲル化反応終了後にゲルとなるものが好適である。このゲル化は加熱により促進できる。これにより、ゲル化の過程において、硬化剤中に含まれているイソシアネートの作用により表面張力などの物理的な結合力だけでなく化学的な結合力が加わる。このため、極薄人工皮膚材11と接着層30との間の接着力と、極薄人工皮膚材11とそれに植設した毛髪12の針足部12Aとの固着力が著しく向上して、従来の接着剤による毛止め工程と同程度の固着力が得られる。なお、固着力とは、本発明の接着層30において、極薄人工皮膚材11とそれに植設した毛髪12の針足部12Aへの接着力と定義し、通常の熱賦活型接着剤による接着力とは、区別するために用いる。
フロント部に設けた艶消し極薄人工皮膚材15について、さらに迷彩効果を高めるため、フロント部の前縁の少なくとも一部分に、図1(A)及び図1(B)に示すように、波形状の切り込みを入れる。
この前縁の波形形状は、艶消し極薄人工皮膚材15を切除することにより形成される。切除の際に、艶消し極薄人工皮膚材15の前縁の加工を行う。図6は、本発明の実施形態に係る艶消し極薄人工皮膚材15の前縁に実施する形状加工の模式図である。図中の波形形状について、長手方向に対して凸型部分の頂上を頂点51、両側の山の間にある谷の底部分を谷間52と表記する。
最初に、極薄人工皮膚材11の製造方法について説明する。
第1工程として、予め用意したかつら装着者の頭部形状の雄型(例えば、石膏型等)又は予め作られた典型的な頭部形状の幾つかのパターンの中から使用者の頭部形状に最も類似する雄型を用いて、この雄型に、軟質合成樹脂からなるペレット状の熱可塑性エラストマーを有機溶剤に溶解した溶液(以下、熱可塑性エラストマー溶液と呼ぶ)を塗布する。そして、雄型を乾燥して成形することで恰も頭部に近似した極薄人工皮膚材11が得られる。熱可塑性エラストマーは各種適用可能であるが、例えば、ウレタンエラストマーが好ましい。必要に応じて防黴剤などを添加してもよい。このようにして極薄人工皮膚材11を製造することができる。
第2工程として、第1工程で成形した極薄人工皮膚材11に以下の工程により艶消しを行い、かつら表面に自然な艶消し光沢を付与する。
具体的には、極薄人工皮膚材11の作製で使用した熱可塑性エラストマー溶液に艶消し剤16となる無機物粒子を添加した溶液を用意する。この溶液を極薄人工皮膚材11の表面に塗布して乾燥させる。極薄人工皮膚材11の厚さが0.08〜0.12mm程度の場合には、この溶液を塗布及び乾燥させたときの艶消し剤16を含む領域15Aの深さを、0.03〜0.035mm程度にするのが好ましい。そのためには、塗布する熱可塑性エラストマーの粘度を調整すればよい。無機物粒子は各種適用可能であるが、粒子径1〜10μmの粉末状のシリカが好ましく、その添加量は、塗布する溶液中に溶解させた熱可塑性エラストマー重量に対して5〜25%が望ましい。必要に応じて、艶消し剤16と共に、紫外線吸収剤や黄変防止のための酸化剤などを添加してもよい。
上記第2及び第3工程により、第1工程で成形した極薄人工皮膚材11に艶消し処理を施し、自然な艶消し光沢が付与された艶消し極薄人工皮膚材15(図4参照)を形成することができる。これにより、艶消し極薄人工皮膚材15には、無機物粒子を添加した艶消し剤添加領域15A及び微細な凹凸部15Dの形成による複合された艶消し処理が施される。
なお、ネット型20の成形工程を第1工程とし、第2工程以下で人工皮膚材を成形する作業を行なってもよいことは勿論である。
第6工程として、艶消し極薄人工皮膚材15と合成樹脂製のネット型20に毛髪12となる人毛または人工毛を、それぞれ所定の方法により植設する。
最初に、毛髪12を植設したかつらベース1a又は1bを裏返してかつら装着者の頭部形状雄型に固定する。この頭部形状雄型は、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂から形成される。次に、かつら用接着剤モノマーと有機溶剤を混合攪拌する。このかつら用接着剤モノマーとしては、イソシアネートを主成分とした物とポリオールを主成分とした物の2種類を用いることができる。必要に応じて、艶消し極薄人工皮膚材15の溶剤を加えても良い。
ここで、上記かつらベースに対して毛髪を植設する第6工程、人工皮膚の裏面に接着層30を形成する第7工程、並びに人工皮膚及びネット型の不要なはみ出し部分を切除する第8工程は、この順序で作業を遂行する必要はなく、何れの工程を先行して行なってもよいことは明らかである。例えば、第8の切除工程を第5の接合部形成工程の次に行なってもよい。或いは、植毛工程又は接着層形成工程を最後に行なうこともできる。
第1工程として、予め用意したかつら装着者の頭部形状の石膏型に、ウレタンエラストマーをDMF及びMEKに溶解させ、防黴剤を添加した溶液を塗布し、加熱温度60℃で1時間乾燥を行った。さらに、その石膏型の上に、上記ウレタンエラストマー溶液よりも濃度を下げたウレタンエラストマーの溶液を塗布し、加熱温度60℃で30分乾燥を行い、厚さ0.07mm程度の極薄人工皮膚材11を作製した。
本実施例ではネット部材としてナイロン製ネットを用いたので、熱硬化性ウレタン樹脂溶液による樹脂加工後に超音波加工及び再成形処理工程を行ったが、これはナイロンの吸水性が高いために寸法安定性が悪く、また頭部形状に成形した形状が崩れ易いので、それを防止するためである。ナイロン製以外のネットの場合は、吸水性が高く寸法安定性が良好なので、熱硬化性ウレタン樹脂溶液による樹脂加工だけでもよい。
なお、成形に用いたネット部材の糸径は220Dであり、メッシュは25メッシュ程度(本/インチ)であった。成形に用いるネット部材は頭部形状の型を付けることができる素材であればよく、糸径やメッシュの数値は適宜変更可能である。
先ず、図17に示すように、艶消し極薄人工皮膚材15の接合部73となる境界線に沿ってそのフロント側に幅3mmのマスキングテープ74を貼る。次に、図16及び図18に示すように、艶消し極薄人工皮膚材15の上にネット型20を重ねて所定の位置に合わせる。そして、図19に示すように、マスキングテープ75,76をネット型20の上に接合部73の境界線に沿って接合部73を挟むように貼る。図20は図19のA−A′線断面図である。マスキングテープ74を前頭部側の境界線に沿って予め貼る理由は、艶消し極薄人工皮膚材15に一体化溶剤が付着して、艶消し極薄人工皮膚材15の美観を損ねてしまうのを防止するためである。
仮縫いを行った接合部73′に沿って、ナイロンフィラメント糸を用いてミシンによる本縫いを行う。本縫い後、最初に仮縫いを行った部分に残っているナイロンフィラメント糸を抜いて取り除く。
ここで、ナイロンフィラメント糸の糸径は50dxのものを使用した。ミシンによる本縫いを行うためのナイロンフィラメント糸は、接合部の露見を防ぐため、ネット型20の色に合わせて露見しない色を選択し、且つ、艶が発生しないものを用いるのが望ましい。仮縫いに使用するナイロンフィラメント糸はミシンによる縫製後に取り除く工程があるため、艶消し極薄人工皮膚材15及びネット型20との見分けがつくような色が付いているものを用いることが好ましい。一体化後、図24及び図25のように、艶消し極薄人工皮膚材15に位置する不要なネット部分20a(図23参照)を切除する。
図2(A)、図2(B)に示すような人工皮膚の前縁の所定幅α或いは前縁の一部βに接着層30を形成する場合、接着層30を形成しない部分に植設した毛髪の針足部12Aを艶消し極薄人工皮膚材15の裏面に固定するための毛止め用ウレタン溶液を所定回数塗布し、加熱温度60℃で所定時間乾燥した。その後、人工皮膚の前縁の所定幅α又は前縁の一部βに接着層30を形成する。接着層30を形成する幅は、1.0cm以上であればよい。このような場合の極薄人工皮膚10Bの断面は図26に示すようになる。毛髪12の針足部12Aがウレタン溶液50により艶消し極薄人工皮膚材15に固定され、このウレタン溶液50の上に接着層30が塗布されている。
また、かつらベース1a,1bと接着層30との接着力を、人の手による引き剥がしによる方法で調べたところ、かつらベース1a,1bから接着層30は容易には剥がれず、剥離不能に接着されていることが分かった。さらに、かつらベース1a,1bと毛髪12の針足部12Aとの固着力を、毛髪12の人手による引き抜きによる方法で調べた。毛髪12の針足部12Aのかつらベース1a,1bへの接着は、かつらベース1a,1b及び接着層30との接着力よりは弱いが、毛髪12をブラッシングしても抜け落ちることは無く充分な固着力を有することが分かった。
例えば、単一の層でなる接着層30として、ウレタンゲルについて説明したが、かつらベース1a,1bとかつらベースに植設される毛髪12の針足部12Aとの固着力と、頭皮部への再剥離性を備えていれば、その製造に用いるかつら用接着剤は適宜に選定することができる。また、艶消し剤はシリカに限らずその他の艶消し剤でもよい。上記実施形態で説明した具体的数値等は、必要に応じて適宜変更可能である。
Claims (19)
- かつらベースとこのかつらベースに植設した毛髪とを備えたかつらにおいて、
上記かつらベースは、人工皮膚で成りその前縁をかつら装着者の前額部に配置するフロント部と、上記フロント部と接合していてかつら装着者の頭部形状に類似する型を有するキャップ部材で成るリア部とから構成され、
上記フロント部が、人工皮膚材と、この人工皮膚材の裏面に剥離不能に接着して毛髪の針足部を固定し且つ頭皮には繰り返し接着及び剥離可能に加圧接着される機能を持った接着層と、を有することを特徴とするかつら。 - 前記接着層の繰り返し接着及び剥離機能が、該接着層のゲル化反応終了後において発現されることを特徴とする、請求項1に記載のかつら。
- 前記接着層が、ウレタンゲルからなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のかつら。
- 前記ウレタンゲルが、主剤及び硬化剤からなる2液混合型のウレタン樹脂系感圧型接着剤から成り、上記主剤はウレタン樹脂を主成分とするポリオール、上記硬化剤はポリイソシアネートを主成分とすることを特徴とする、請求項3に記載のかつら。
- 前記人工皮膚の表面が艶消し処理されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載のかつら。
- 前記艶消しされた表面が、前記人工皮膚に艶消し剤を混合し、さらに、前記人工皮膚の表面に微細な凹凸部を形成することで構成されることを特徴とする、請求項5に記載のかつら。
- 前記艶消し剤が、無機物粒子であることを特徴とする、請求項6に記載のかつら。
- 前記微細な凹凸部が、細メッシュによる転写で形成されていることを特徴とする、請求項6に記載のかつら。
- 前記人工皮膚の前縁が波形に形成されていることを特徴とする、請求項1〜8の何れかに記載のかつら。
- 前記人工皮膚の厚さが、0.08mm〜0.12mmであることを特徴とする、請求項1〜9の何れかに記載のかつら。
- 頭部形状を模した雄型に熱可塑性エラストマーを塗布し乾燥させてフロント部となるべき人工皮膚を作製すると共に、ネット部材に装着者の頭部の形状に類似した型を付けて人工皮膚に連接したリア部となるべきネット型を作製する第1工程と、
上記人工皮膚の上側又は下側に上記ネット型を重ね合わせ、上記人工皮膚の後縁となるべき部分と該部分と接合させる上記ネット型の前縁となるべき部分とを縫着又は接着して接合部を形成する第2工程と、
上記フロント部となるべき人工皮膚及び上記リア部となるべきネット型並びに上記接合部に毛髪を植設する第3工程と、
上記フロント部となるべき人工皮膚の裏面に接着層を形成する第4工程と、
上記フロント部に位置する不要なネット部材とリア部に位置する不要な人工皮膚とをそれぞれ切除する第5工程と、を含むことを特徴とする、かつらの製造方法。 - 前記第3の毛髪植設工程と、第4の接着層形成工程と、第5の不要部分切除工程とは、各々の作業工程の順序を自由に変更し得ることを特徴とする、請求項11に記載のかつらの製造方法。
- 前記第4工程は、主剤と硬化剤と有機溶剤とを含む溶液を混合攪拌して常温で所定の時間放置して反応を進行させて、上記溶液を前記人工皮膚の裏面に塗布し加熱して上記人工皮膚の裏面に接着し、加熱後に常温まで冷却して、前記人工皮膚の裏面に前記接着層を形成することを特徴とする、請求項11又は12に記載のかつらの製造方法。
- 前記人工皮膚の表面に艶消し処理を施すことを特徴とする、請求項11〜13の何れかに記載のかつらの製造方法。
- 前記艶消し処理が、前記人工皮膚に艶消し剤を混合し、さらに、前記人工皮膚の表面に微細な凹凸部を形成することで行なわれることを特徴とする、請求項14に記載のかつらの製造方法。
- 前記艶消し剤が、無機物粒子であることを特徴とする、請求項15に記載のかつらの製造方法。
- 前記微細な凹凸部が、細メッシュによる転写で形成されることを特徴とする、請求項15に記載のかつらの製造方法。
- 前記人工皮膚の前縁を波形に形成することを特徴とする、請求項11〜17の何れかに記載のかつらの製造方法。
- 前記人工皮膚の厚さが、0.08mm〜0.12mmであることを特徴とする、請求項11〜18の何れかに記載のかつらの製造方法。
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