JPH11117113A - かつら地の艶消し方法、艶消しかつら地、及びそれを用いたかつら - Google Patents

かつら地の艶消し方法、艶消しかつら地、及びそれを用いたかつら

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JPH11117113A
JPH11117113A JP27633697A JP27633697A JPH11117113A JP H11117113 A JPH11117113 A JP H11117113A JP 27633697 A JP27633697 A JP 27633697A JP 27633697 A JP27633697 A JP 27633697A JP H11117113 A JPH11117113 A JP H11117113A
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JP
Japan
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wig
base fabric
fabric
hair
delustered
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JP27633697A
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Makoto Sugiura
誠 杉浦
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ART NATURE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易且つ確実にかつら地の艶消しを行うかつ
ら地艶消し方法とその艶消しかつら地及びその艶消しか
つら地を用いたかつらを提供する。 【解決手段】 繊度100デニールのナイロンフィラメ
ントで縦・緯の打ち込みが共に1インチ当り58本の平
織生地8を原生地とし、これにサンドブラスト加工を施
して繊維表面の全面にわたって一様に且つ微細に且つ不
規則に食刻されて完全に光沢が除去された艶消しかつら
地9を生成する。この艶消しかつら地9に人工毛を植設
して、かつらの生え際、分け目、又はつむじに当たる部
分に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、かつら地の艶消し
方法、艶消しかつら地及びその艶消しかつら地を用いた
かつらに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、図5に示すようなかつらがあ
る。同図は、かつらを裏面から見た図を示しており、こ
のかつらは、網目状の基布1と、この基布1の周囲を縁
取る縁部2と、人の皮膚に良く似た感じの樹脂製のシー
ト部3(3−1、3−2)と、これらの基布1及びシー
ト部3に植設された人工毛(人造または自然の毛髪を加
工したもの)4から成る。シート部3は、前部生え際部
3−1と分け目部3−2とが一体に形成されている。
尚、同図には網目の向こう側を白く透かして示している
が実際には植設された人工毛で網地と同様に黒く見え、
網地そのものはフィラメント繊維表面の照りによって僅
かに人工毛から弁別することができる程度である。
【0003】上記のシート部3は、通常ポリウレタン樹
脂が用いられる。ポリウレタン樹脂は、これを適宜に彩
色すると色合い等が自然の皮膚と良く似た感じとなるこ
とから、かつらの生え際、分け目、つむじ等の部分に人
工皮膚として広く用いられている。
【0004】ただし、ポリウレタン樹脂シートは、気密
性であるため、かつらの使用者から、生え際や分け目或
はつむじの部分が蒸れるという不満がしばしば発生す
る。このため、そのような不満を解消すべく、薄地の網
地状の生地に人工毛を植設したものを、生え際、分け
目、つむじ等の部分に用いたものが知られている。
【0005】これは、地膚を覆う部分が網地であるから
通気性がよく、したがって、蒸れることがなく快適であ
り、また、網目を透かして地膚が見え、網地そのものは
極細の繊維であって人工毛の付け根の部分と紛れて見え
るから、あたかも人工毛が自毛(本人の頭部に成育して
いる自然の頭髪)の如く見えるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の網地
を形成する繊維は出来るだけ目立たぬように極細でなけ
ればならない。そして、このように極細で且つ人工毛の
植設に耐えうる程度の強靱な繊維と言えば合成繊維のモ
ノフィラメント(単・長繊維)しかない。ところが、こ
のように極細のモノフィラメントで編織された網地状の
生地はモノフィラメントそのものの表面が極めて平滑で
特有の光沢を有するため網地状の生地表面に光が当たる
と特有の光彩を放つ性質がある。
【0007】したがって、折角、上記のように苦心して
自毛のように見せていても、光の当り具合によって網地
の露出している部分が光って見え、つまり、かつらを着
用していることが分かってしまうという問題があった。
【0008】勿論、一般的な用途として、このような合
成繊維特有の光沢が嫌われる場合に適応すべく、口金の
紡出口を異形に形成して紡出した、繊維業界用語で言う
ところの異形断面をなすダル(dull)化したフィラ
メントがあるにはある。
【0009】しかしながら、断面が異形で乱反射によっ
て一見光沢が失せたように見えても、断面が異形である
だけであって表面が平滑であることには変わりないか
ら、繊維面に当たる光の角度によっては、やはり強い反
射光が現れる。結局、かつら地としては、ダル・フィラ
メントもブライト(bright)・フィラメントも共
に大差が無く、したがって、市販のダル・フィラメント
を用いたとしても上記問題の解決には寄与しないもので
あった。
【0010】また、ナイロンフィラメントの表面を溶剤
で浸食させ繊維表面に微細な凹凸を形成して粗面化し艶
消しを行う方法も知られている。しかしながら、この方
法は吸水性を備えた基布をナイロン製ネット地に接触さ
せ、この基布を介して溶剤をナイロン製ネット地に作用
させ、上記基布の繊維及び細目を写し取るようにナイロ
ン製ネット地を浸食するというものであって、極めて手
数を要する方法であり直ちには実用化し難いものであ
る。
【0011】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
容易且つ確実にかつら地の艶消しを行うことのできるか
つら地艶消し方法とその艶消しかつら地及びその艶消し
かつら地を用いたかつらを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1記載の発
明のかつら地の艶消し方法は、かつら地の表面又は表裏
両面をサンドブラスト加工により艶消しを施すことによ
り実現される。
【0013】次に、請求項2記載の発明のかつら地は、
表面又は表裏両面をサンドブラスト加工により艶消しを
施して構成される。更に、請求項3記載の発明のかつら
は、表面又は表裏両面をサンドブラスト加工により艶消
しを施したかつら地に人工毛を植設して構成される。
【0014】上記かつら地は、例えば請求項4記載のよ
うに、かつらの人工毛による生え際、分け目、又はつむ
じを形成する部分に使用される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a) は、一実施の形態に
おけるかつらの生え際、分け目、又はつむじの部分に用
いる網目状の生地8を拡大して模式的に示す図であり、
図2(a) は、その実際の撮像画像の拡大図である。同生
地8は、組織が繊度100d(デニール)の太さのナイ
ロンフィラメントで縦・緯ともに1インチ当り58本の
打ち込みからなる平織の生地である。
【0016】上記の図2(a) は、組織と繊維表面の光沢
が良く分かるように、暗色の背景を用いてほぼ200倍
に拡大して撮像したものである。これらの図1(a) 及び
図2(a) に示すように、生地8の繊維自体はほぼ透明で
あり、丸く平滑な面に光が反射して強い光沢を有してい
る。
【0017】尚、このような生地8の場合、ナイロンフ
ィラメントの繊度は、太過ぎると仮えダル化しても頭部
に装着したとき目立つようになり、細過ぎると強度が弱
くなって、かつら地としての使用に耐えないから、およ
そ80d〜100d程度が好ましい。勿論、平織の生地
に限ることなく、例えば蜂巣編みのメリヤス生地であっ
てもよい。
【0018】図1(b) は、上記ナイロンフィラメントの
平織の生地8に、サンドブラスト加工を施して、艶消し
かつら地9としたものを拡大して模式的に示す図であ
り、図2(b) に、その実際の撮像画像を拡大して示して
いる。図2(b) もおよそ200倍に拡大して撮像したも
のである。図1(b) 及び図2(b) に示すように、生地を
構成するナイロンフィラメントの表面は、全面にわたっ
て一様に、且つ微細に、且つ不規則に食刻されて、完全
に光沢が除去される。
【0019】したがって、どのような角度から光が当た
っても光彩を放つことがない。これが、本発明になるサ
ンドブラスト加工による艶消し方法を用いた艶消しかつ
ら地9である。
【0020】図3は、この艶消しかつら地9を用いたか
つらを示しており、同図はかつらを裏側から見た図であ
る。尚、図では大小の網目の向こう側が白く透けて見え
るが、これは、かつら地の全体構成を分かり易く示すた
めであり、実際には網地の向こう側も、植設された人工
毛で黒く見なっている。
【0021】同図に示すように、かつら10は、やや大
きめの目を有する網目地からなる基布に人工毛15を植
設された人工毛密生部11と、この人工毛密生部11の
前部に一体に取り付けられ、同じく人工毛15を植設さ
れた前部生え際部12と、この前部生え際部12の左端
(同図の裏面図では右端になる)から人工毛密生部11
の縁とほぼ並行して後部まで延在して一体に配設され、
人工毛15を植設された分髪部13とを備えて構成され
る。
【0022】上記の人工毛密生部11は、かつら本体の
大部分を形成しており、その周辺部には縁部14が設け
られている。この縁部14は、人工毛密生部11の周辺
部のの形状を整えると共に、器具又は結節等により頭部
の無毛部周辺の自毛とかつら全体を連結して頭部に固定
すべく設けられている。
【0023】また、前部生え際部12は、ウレタン樹脂
等の軟質合成樹脂性の人工皮膚からなり、人工毛密生部
11と一体に連結されて形成される。一般に、ウレタン
樹脂製の人工皮膚は適宜の彩色により色合いや感じが自
然の皮膚と良く適合するから、これまでも、かつらの生
え際や、或は分け目、つむじ等の部分に用いられること
が多かったものである。
【0024】分髪部13は、基布が図1(b) に示した艶
消しかつら地9からなり、この艶消しかつら地9に植設
された人工毛により、最も一般的な左七三の分け目と、
その前端の生え際、及び後端のつむじ部分を形成してい
る。この分髪部13は、上記人工毛密生部11と一体に
連結されて形成される。勿論、この分髪部13のみなら
ず、上記の前部生え際部12も、ウレタン樹脂製の人工
皮膚ではなく、分髪部13と同様に艶消しかつら地を用
いるようにしてもよい。
【0025】図4は、上記のかつら10を表から見た図
である。同図に示すように、かつら10の表側は、全体
が人工毛15で覆われ、左七三に分け目16が形成され
ている。このかつら10を頭部に装着すると、分け目1
6の露出した艶消しかつら地9が地膚に密着し、完全な
艶消しが施されていることにより、どのような角度から
見ても光沢を発することなく、人工毛の付け根部分と混
在して、目を近づけてよくよく子細に見ない限りは、か
つら地であることが分別できない。すなわち、人工毛
が、あたかも地膚から育成した自毛の如く見える。
【0026】尚、分け目の形成は、左七三に限ることな
く、中央五分分けでもよく、また右七三等であってもよ
い。また、分け目のない総髪の場合には、つむじ部分に
用いて快適な使用感が得られる。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、生え際、分け目、又はつむじの部分に当たるかつ
ら地をサンドブラスト加工によって艶消しを施すので、
かつら地を構成するフィラメント繊維の表面が全面にわ
たって一様に且つ微細に且つ不規則に食刻されて完全に
光沢を除去されたかつら地を形成することができ、この
ように如何なる角度からみても光沢がないことから、生
え際、分け目、又はつむじの部分の毛の付け根近傍の地
膚が外部に露出する部分に当たるかつら地が地膚と分別
できなくなり、したがって、かつらであると判別できな
い且つ通気性が良くて蒸れることのない快適なかつらを
提供することが可能となる。
【0028】また、かつら地の艶消しをサンドブラスト
加工で行うので、面倒がなく簡単で量産ができ、したが
って、納期の早い比較的安価な艶消しかつら地を提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は一実施の形態におけるかつらの生え際、
分け目、又はつむじの部分に用いる網目状の生地を模式
的に示す拡大図、(b) はその生地にサンドブラスト加工
を施してなる艶消しかつら地を模式的に示す拡大図であ
る。
【図2】(a) は図1(a) の実際の撮像画像の拡大図、
(b) は図1(b) の実際の撮像画像の拡大図である。
【図3】艶消しかつら地を用いたかつらを裏側から見た
図である。
【図4】艶消しかつら地を用いたかつらを表面から見た
図である。
【図5】従来のかつらを裏面から見た図である。
【符号の説明】
1 基布 2 縁部 3 樹脂製シート部 3−1 前部生え際部 3−2 分け目部 4 人工毛 8 原生地 9 艶消しかつら地 10 かつら 11 人工毛密生部 12 前部生え際部 13 分髪部 14 縁部 15 人工毛 16 分け目

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かつら地の表面又は表裏両面をサンドブ
    ラスト加工により艶消しを施すことを特徴とするかつら
    地の艶消し方法。
  2. 【請求項2】 表面又は表裏両面をサンドブラスト加工
    により艶消しを施したことを特徴とするかつら地。
  3. 【請求項3】 表面又は表裏両面をサンドブラスト加工
    により艶消しを施したかつら地に人工毛を植設してなる
    ことを特徴とするかつら。
  4. 【請求項4】 前記かつら地は、かつらの人工毛による
    生え際、分け目、又はつむじを形成する部分に使用され
    ることを特徴とする請求項3記載のかつら。
JP27633697A 1997-10-09 1997-10-09 かつら地の艶消し方法、艶消しかつら地、及びそれを用いたかつら Withdrawn JPH11117113A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007046431A1 (ja) * 2005-10-21 2009-04-23 株式会社アデランスホールディングス かつら及びその製造方法
KR100975624B1 (ko) 2009-07-01 2010-08-17 김정윤 애견미용연습용 가발

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007046431A1 (ja) * 2005-10-21 2009-04-23 株式会社アデランスホールディングス かつら及びその製造方法
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Legal Events

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Effective date: 20050104