JPH07229009A - 部分かつら及びこれらを組み合わせたかつら - Google Patents

部分かつら及びこれらを組み合わせたかつら

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JPH07229009A
JPH07229009A JP1722194A JP1722194A JPH07229009A JP H07229009 A JPH07229009 A JP H07229009A JP 1722194 A JP1722194 A JP 1722194A JP 1722194 A JP1722194 A JP 1722194A JP H07229009 A JPH07229009 A JP H07229009A
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hair
base cloth
wig
hairs
partial
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JP1722194A
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Takahiro Kawaguchi
陵弘 川口
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ART NEICHIYAA KK
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ART NEICHIYAA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自然な生え際に見え且つ手軽に着用できるか
つらを提供する。 【構成】 先ず部分かつらを作る。部分かつらは、網目
状の基布11と、基布11の網目に結ばれた毛髪対12
a、12bと、基布11の下面に塗布され毛髪対の引き
出し方向を固定する糊剤13で構成される。額生え際用
部分かつらは、二本掛けで結んだ毛髪対を垂直に引き出
した形状のみのものから成る。つむじ用かつらは、二本
掛けで結んだ毛髪対を直角以外の所定の方向に引き出し
た形状のみのものから成る。ふくよか形かつらは、一本
掛けで結んだ毛髪対を互いに異なる方向へ引き出した形
状のみのものから成る。すそ形かつらは、基布に寝かせ
て並べ接着した形状のみのものから成る。これらを着用
部位に合わせて適宜の形状に裁断し組み合わせて1個の
かつらを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、頭部に装着するかつら
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、人の頭部に装着するかつらが
ある。これらのかつら地、すなわち人工皮膚に人工毛
(人造または自然の毛髪を加工したもの)を植毛する方
法には、例えば図6(a),(b),(c) に示すように、各種の
方法がある。同図(a) は、いわゆるV植毛といわれる方
法であり、人工皮膚1に人工毛2をV字形に挿通しただ
けのものである。この方法は植毛作業が簡単ではあるが
人工皮膚1に植えた人工毛2が抜け易いという欠点があ
る。この欠点を補うものとして、同図(b) に示すよう
に、人工毛2を二つ折りにし、その折った方を先端にし
て人工皮膚1をくぐらせ、そのくぐり抜けた先端の輪
に、くぐり残した二本の端部の一本のみを通して締めつ
ける一本掛けといわれる方法や同図(c) に示すように、
二本の端部を二本そのまま通して締めつける二本掛けと
いわれる方法で人工毛2を人工皮膚1に結び付ける方法
がある。
【0003】人口皮膚の強度はそれほど強いものではな
いから、これらの方法では、人工毛2の結び目が人口皮
膚を切り裂いて脱落してしまわないよう、人口皮膚の下
を潜らせる人工毛2の結び目の差し渡し長さaを大きく
する必要がある。したがって、これでは結び目が大きく
目立ち過ぎて生え際などに用いることができない。
【0004】また、図7に示すように、ネット地1′
に、人工毛2を結びつける植毛し頭皮3に固定する方式
もある。ネット地は比較的強度があるから、人工毛2を
良く保持するが、この方式による植毛は、結び目が回転
しやすいため人工毛2の立つ方向が一定しないという欠
点がある。またさらに、結び目が移動しやすいため当初
設定した植毛密度が容易に変化してしまうという問題も
あった。
【0005】これらの問題を解決するものとして、図8
に示すように、布地1aとシリコン樹脂層1bを貼着剤
1cで張り合わせて作ったかつら地に、人工毛2をV植
毛した上で、裏面にゴム系の糊剤1dを幾層にも塗布し
て人工毛2を抜けないように固着するという方法が知ら
れている。
【0006】いずれにしても、このようにして植毛の完
成したかつらは、例えば図9(a) に示すように、かつら
4の地裏1の周辺にいわゆるマジックテープ(登録商
標)などのスナップ型テープ5(オス又はメス)を貼り
付ける。そして、例えば同図(b) に示すように、スナッ
プ型テープ6(メス又はオス)とクリップ7とを組み合
わせて成る止め具8を適宜の数だけ用意する。次に、同
図(c) に示すように、かつら4を装着する人の毛髪の有
る部分と無い部分の境目の自毛(本人の頭部に成育して
いる自然の頭髪)に、上記の止め具8をスナップ型テー
プ6を上向にしてクリップ7で止める。そして、同図
(a) に示したかつら4を、同図(d) に示すように上下を
返して地裏1の周辺に取り付けてある一方のスナップ型
テープ5を上記の止め具8のスナップ型テープ6にそれ
ぞれ押し当ててかつら4を頭部に装着する。このかつら
4の装着方法としては、両面テープを用いて地肌に直接
貼着する方法も用いられる。
【0007】上述した図6(a) や図8に示す方法による
かつらは、主としてシリコン樹脂からなるかつら地1、
又は1bが、色・艶ともに極めて自然の皮膚に似た風合
にでき上がるので、自毛による髪型の場合でも地肌が出
る部分となる頭部中央のつむじや、分け目部分に用いら
れることが多い。また、図7に示す方法による植毛は、
どちらかといえば、かつらではなく増毛装具に用いら
れ、多数人工毛2を植毛したネット地1′を自毛の薄く
なった頭部に取り付け、薄い自毛と混合して毛髪を増毛
する場合に用いられることが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、経験によれ
ば、人の頭髪は頭の中央から薄くなっていく場合と頭の
前方から即ち額の上から薄くなっていく場合とに大きく
分けられる。上述したかつらは、いずれの場合も、かつ
らを頭部の中央に用いる場合は、かつらを取り付けた
後、人工毛を自然の髪型に整髪するだけで人工皮膚の周
辺部やネット地が植毛した人工毛で被われて隠れるので
問題はない。しかし、これを額の生え際に用いる場合
は、人工毛を額の前方に垂らすなどして、生え際に在る
人工皮膚の縁やネット地を隠さねばならない。
【0009】通常、自毛の場合、一般に若い人ほど前髪
を額の前に垂らす髪型を好むから、かつらを用いても自
毛とかつらの区別はつけにくいが、中年過ぎになると頭
髪を例えば七三(しちさん)に分けて前髪を後方に撫で
付けるか、頭髪を全て後方向になでつけるいわゆるオー
ルバックの髪型にしている場合が多くなる。
【0010】しかしながら、かつらは、従来増毛効果の
みに重点を置き、毛さえ豊富で全体が隠れるようであれ
ばそれで良いという発想の下に作成されていた為に、オ
ールバックの髪型で自毛同様の生え際に見え且つ手軽に
着用できるようなかつらは存在しなかった。
【0011】撮影などに使用されるかつらの生え際は、
かつらを着用した上から蝋や樹脂などを生え際に塗りこ
めて着色して人工毛の根元をできるだけ自然に見えるよ
うにしているが、使用するに手数が掛かりすぎるばかり
でなく、破損しやすい構造であるため、一般の人には実
用にならないという問題があった。
【0012】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
自然な生え際に見え、植毛の密度や植毛の立つ方向に変
動がなく、且つ手軽に着用できるかつらを提供すること
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の部
分かつらは、複数の毛髪対が夫々基布に結び付けられて
植毛され該基布面に対し垂直な方向に平行して引き出さ
れその引き出された垂直な方向が該基布面に対し固定さ
れているように構成する。
【0014】請求項2記載の発明の部分かつらは、複数
の毛髪対が夫々基布に結び付けられて植毛され該基布面
に対し鋭角又は鈍角となる方向に平行して引き出されそ
の引き出された鋭角又は鈍角となる方向が該基布面に対
し固定されているように構成する。
【0015】請求項3記載の発明の部分かつらは、複数
の毛髪対が夫々基布に結び付けられて植毛され該基布面
に対し対の毛髪が互いに異なる方向に固定されているよ
うに構成する。
【0016】上記毛髪対は、例えば人毛又はアクリル、
ポリエステル、ポリアミド系の人造繊維などから成り、
上記基布は、例えば請求項4記載のように、絹又は人工
繊維などにより編織された天竺、細布など多数の目を形
成するネット状の編み地または薄地織物を構成する編織
組織からなる。
【0017】また、上記基布面に対する毛髪対の引き出
し方向の固定は、上記基布の編織組織に結び付けられ、
例えば請求項5記載のように、上記基布下面において結
び目をゴム系の樹脂又は糊材で固定することによるか、
又は、例えば請求項6記載のように、上記基布上面でウ
レタンなどの樹脂層を介して固定することによる。
【0018】次に、請求項7記載の発明の部分かつら
は、所定の厚さと幅をもって平行に引き揃えた複数の毛
髪を根元方向へ適宜にずらしながら基布面に貼付し、該
基布面の余白部分を上記貼付された最上部の毛髪根元方
向へ折り返して接着して構成する。
【0019】そして、請求項8記載の発明のかつらは、
請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の部分かつら
を組み合わせ夫々交換可能に互いに係止して構成する。
【0020】
【作用】第1の発明の部分かつらは、夫々基布に結び付
けられて植毛された複数の毛髪対が基布面に対し垂直な
方向に固定されている。これにより、額や分け目の生え
際などを自然な形で人工的に形成できる。
【0021】第2の発明の部分かつらは、夫々基布に結
び付けられて植毛された複数の毛髪対が基布面に対し鋭
角又は鈍角となる方向に固定されている。これにより、
揉み上げやつむじの生え際などを自然な形で人工的に形
成できる。
【0022】第3の発明の部分かつらは、夫々基布に結
び付けられて植毛された複数の毛髪対が基布面に対し対
の毛髪が互いに異なる方向に固定されている。これによ
り、ふくよかな毛髪を自然な形で人工的に形成できる。
【0023】第4の発明の部分かつらは、所定の厚さと
幅をもって平行に引き揃え順次重ねて基布面に貼付され
た毛髪根元部分が両側とも基布で被われる。これによ
り、長髪のすそなどを自然な形で人工的に形成できる。
【0024】第5の発明のかつらは、上記第1、第2、
第3又は第4の発明の部分かつらが夫々交換可能に組み
合わせて互いに係止して構成される。これにより、どの
ような部位をも自然に見せることのできるかつらを容易
に作成できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳述する。図1(a) は、一実施例に係わる部分か
つらの一部断面図である。同図に示す部分かつらは、図
2(a) に示すように網目状を形成する基布11と、この
基布11の網目に二本掛けで結び付けられて基布11の
面に対し垂直方向に引き出された人工の毛髪対12a、
12bと、この毛髪対12a、12bの上記二本掛けの
結び目を、図1(a) に示すように基布11の下面で固着
して植毛方向を固定しているゴムなどの糊剤13から形
成されている。
【0026】上記基布11は、絹又はポリエステル、ポ
リアミド系など太さが数デニールの化学繊維などの素材
を用い、ゲージの細かい天竺編みなどネット状の薄いニ
ット地、或いは紗や呂などに似た打ち込みの浅い薄地で
比較的目の粗い織物地からなっている。この基布11
は、例えば女性のストッキングの例でも明らかなよう
に、生地の色彩を地肌に合わせて適宜に選択すれば、着
用していることが容易に判別できないほど地肌に似せた
風合に設定することができる。この基布11の網目密度
は、例えば1cm(センチメートル)当たりおよそ10
個の網目が形成されるように極めて細かに構成する。勿
論、粗密の度合いは、これに限ることなく、適宜でよ
い。
【0027】また、上記毛髪対12a、12bは、人毛
から成る一本の毛、又はアクリル、ポリエステル、ポリ
アミド系の樹脂などから成るモノフィラメントを黒又は
その他の色に例えば原液染めによって着色し紡出したも
のを使用する。この毛髪対は十分に細いものを使用すれ
ば上記結び目も十分に小さくなり、外見上では基布11
から直接生えているように形成することができる。ま
た、上記網目1個に1対の毛髪対12a、12bを植毛
すると、上述したように網目密度が細かいことに加え
て、人工毛が対になっているので密生感が得られ、あた
かも自然の自毛の如くに観察される。
【0028】このような多数の毛髪対12a、12bを
基布11に二本掛け植毛した同図(a) の部分かつら(同
図(a) は構成を分かりやすく示すため全ての目に植毛し
たものを示してはいない)を、まず、図2(b) に示すよ
うに、毛髪を下に垂らし基布11の裏面を上に向けて不
図示の支持具で適宜に張設支持した状態にする。同図に
示すように、植毛された毛髪対12a、12bは自重で
垂直に垂れ下がり、基布11の面に対し垂直に引き出さ
れた状態を維持する。この状態で、基布11の裏面に、
例えばトルエン、ベンゼンなどの溶剤に溶解した天然ゴ
ム、合成ゴム、或いはウレタン係などの糊剤13を刷子
などを用いて一面に塗布し、これを乾燥させて、かつら
を完成する。これにより、基布11の面に対し垂直な毛
髪対12a、12bの結び目の状態が固定され、したが
って植毛の向きが固定される。
【0029】また、上記かつらの基布11を一定角度に
傾けて支持具で張設支持し、毛髪対12a、12bを櫛
などで下方にすいて、上記基布11を傾けた分、毛髪対
12a、12bが基布11面に対して鋭角又は鈍角とな
る傾きを形成するよう強制的に整髪した後、上述した糊
剤13を塗布して乾燥させると、基布11面に垂直とは
別な角度で毛髪対12a、12bが一定方向に平行に揃
ったまま、その向きが固定される。
【0030】次に、同図(b) は、上記実施例の変形例で
あり、二本掛けした毛髪対12a、12bを斜め方向に
引き出した状態を示している。この状態は、植毛針(不
図示)を基布11に斜めに差し込んで植毛操作すること
により容易に達成される。この場合も、糊剤13は、基
布11の面に対し斜めに引き出された毛髪対12a、1
2bの結び目の状態を固定して植毛の向きを固定してい
る。
【0031】また、同図(c) は、他の変形例であり、毛
髪対12a、12bの向きが互いに異なる部分かつらの
一部断面図である。同図に示すように、この部分かつら
も、上記同様の素材及び構成の基布11、人工の毛髪対
12a、12b、及びゴム層13から成っている。但し
この例では、毛髪対12a、12bは基布11に一本掛
けで結ばれている。このため対の毛髪のうち一本掛けさ
れた毛髪12aは、一本掛けされた結び目(二つ折りの
先端ループ)の方向に傾斜して引き出され、一方、結び
目から自由な方の毛髪12bは、他の方角を向いてい
る。このようにして植毛の完成したかつらの基布11の
裏面に溶融した糊剤13を一面に塗布して乾燥させる。
この糊剤13の塗布及び乾燥の方法は上記同様であり、
植毛後、結び目の緩まぬ内に行うことにより、多少自重
で垂れ下がることがあっても上記引き出し方向の異なる
状態のまま固定することができる。
【0032】上記いずれの部分かつらの場合も、出来上
がった人工皮膚(基布11及び糊剤13)は極めて薄
く、前述したように色相も地肌と全く同様な色合いに作
ることができるので、装着した人工皮膚部分を外部から
直接見ても、よほど近接して確認しない限りは人工皮膚
か地肌であるか判然としない程度に構成できる。
【0033】続いて、図3(a) に、他の実施例に係わる
部分かつらの一部断面図を示す。同図に示すように、こ
の部分かつらは、網目状を形成する基布11と、この基
布11に一様に貼着している被膜部材14、基布11の
網目に二本掛けで結び付けられて基布11の面に対し垂
直方向に引き出された人工の毛髪対12a、12bとで
構成される。上記基布11に貼着している被膜部材14
は、例えば透明の、又は基布11と同色のウレタン樹脂
シートなどである。この被膜部材14は、基布11の伸
縮を止める働きをすると共に基布11の面に対し垂直に
引き出された毛髪対12a、12bの向きを固定する。
【0034】この第2の実施例による部分かつらも、人
工皮膚(基布11及び被膜部材14)は極めて薄く、ま
たこの場合も、地肌と全く同様な色合いに作ることがで
きるので、装着した人工皮膚部分を外部から直接見て
も、よほど近接しない限りは人工皮膚であるとは判明し
ない。
【0035】同図(b) は、上記構成の実施例における変
形例であり、二本掛けした毛髪対12a、12bを斜め
方向に引き出した状態を示している。これ状態も植毛針
を基布11に斜めに差し込んで植毛操作することにより
容易に達成される。この場合も、被膜部材14は、基布
11の面に対し斜めに引き出された毛髪対12a、12
bの結び目の状態を固定して植毛の向きを固定してい
る。
【0036】同図(c) は、他の変形例である。毛髪対1
2a、12bは基布11に一本掛けで結ばれ、毛髪対1
2a、12bの向きが互いに異なる向きに引き出されて
いる。この場合も、被膜部材14は、毛髪対12a、1
2bの結び目の状態を固定して互いに異なる植毛の向き
を固定している。
【0037】このように、毛髪対12a、12bを任意
の向きに平行して、又は互いに異なる向きに引き出し
て、その向きを基布11の下面でゴムなどの糊剤13で
固定するか又は基布11の上面でウレタンなどの樹脂膜
14によって固定する方法によって各種の部分かつらを
作成する。
【0038】上述した人工毛が基布に垂直に引き出され
て固定された生え際形(又は分け目形)部分かつら、人
工毛が基布に斜め方向に引き出されて固定された揉み上
げ形(又はつむじ形)部分かつら、及び対の人工毛が互
いに異なる方向に引き出されて固定されたふくよか形部
分かつらを、それぞれ基布11を適宜の形状に裁断する
ことによって所望の装着部分に適合するように形成す
る。これらを、生え際形(又は分け目形)部分かつらを
生え際又は分け目部分に配設し、揉み上げ形(又はつむ
じ形)部分かつらを揉み上げ又はつむじ部分に配設し、
ふくよか形部分かつらを頭頂部分に配設するなどして組
み合わせて配置し、いわゆるマジックテープや、ホッ
ク、ファスナー、スナップファスナー、安全ピン、縫合
等によって互いに係止し、1個のかつらを完成させる。
このかつらは、部分的に損傷した場合は、その損傷した
部分かつらの係止を解除し、新たな同種類の部分かつら
を元のように係止し直すことによって、容易に補修する
ことができる。
【0039】続いて、図4(a),(b) に、第3の実施例に
係わる部分かつらを示す。この部分かつらは、同図(a)
に示すように、適宜の大きさの基布11′に、その縦方
向に平行に基布1′の地が隠れる程度に人工毛2を並
べ、その根元部分を基布1′に接着する。更に同程度の
数の同程度の長さの人工毛2を、基布11′の上(図で
は斜め左上)方向に少しずらして先に接着した人工毛2
の上に重ね、その根元部分を基布1′に接着する。これ
を適宜に繰り返して所望の形をした長髪のすその形状が
出来上がる。このとき同図(b) に示すように、上記基布
11′の上部余白11′aを折り返して最上部の人工毛
2の根元部分に重ねて接着する。この基布11′a部分
の裏表に、特には図示しないが両面テープをそれぞれ配
設する。これによって、このすそ形部分かつらを、上記
他の部分かつらと組み合わせたかつらの内側の適宜の位
置に貼着することができると共に、他方の面に配設され
た両面テープで、装着者の地肌に固定することができ
る。勿論、すそ形部分かつらの他のかつら部分への連結
は、両面テープに限らず上述した方式により他の部分か
つらと係止するようにしてよい。また、完成した組み合
わせかつらの頭部への装着も、両面テープに限らず、例
えば外科用接着剤などの接着剤、図9(b) に示したよう
な止め具、ピン、結着などによる方法で装着してよい。
【0040】図5は、このようなかつらを装着した状態
を示す図である。実線楕円印A、B、C、Dで囲んで示
す部分は、それぞれ生え際形部分かつら、ふくよか形部
分かつら、前部が分け目形部分かつらで後部がつむじ形
部分かつら、そして、すそ形部分かつらを組み合わせて
形成したものである。同図に示すように、額の生え際を
自毛の場合と同様に後ろに撫で付けている。このかつら
は、人工毛の植毛方向が、それぞれ固定されているの
で、風などが吹いて形が崩れても指先などで簡単になぞ
るだけで容易に元の状態に戻り、あたかも自毛の如き感
じを味わうことができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、それぞれの着用部位に
応じた毛髪の生え方に合わせて人工毛の植毛方向を固定
することができるので、オールバックなどの外部に生え
際が見える髪型であっても自然な生え際に見せることが
でき、したがって、好みの髪型を変更することなくかつ
らを着用できて便利である。また、かつらを始めから一
体に形成するのではなく、植毛方向の異なる部分かつら
を組み合わせ、これらを連結することによって作るの
で、注文に応じて迅速に制作ができ、したがって、一般
の顧客は勿論のこと、撮影用など急ぎの需要にも容易に
対応でき便利であると共に顧客に喜ばれる。また、組み
合わせて連結してあるので、かつらが損傷しても、損傷
部分の部分かつらを連結し直すだけで容易に補修がで
き、したがって、着用中の顧客に不自由な思いをさせる
時間を短縮できて顧客に喜ばれる。また、軽量であるた
め、止め具、ピン、結着などによる方法に限らず両面テ
ープで地肌に固定するだけでも使用できるので、手軽に
着用できて便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は第1の実施例に係わる毛髪対の向きが垂
直な部分かつらの一部断面図、(b) は同じく毛髪対の向
きが斜めな部分かつらの一部断面図、(c) は同じく毛髪
対の向きが互いに異なる部分かつらの一部断面図であ
る。
【図2】(a) は部分かつらの植毛の配置を説明する図、
(b) は植毛の完了した部分かつらの植毛の向きを糊剤で
固定する方法を説明する図である。
【図3】(a) は第2の実施例に係わる毛髪対の向きが垂
直な部分かつらの一部断面図、(b) は同じく毛髪対の向
きが斜めな部分かつらの一部断面図、(c) は同じく毛髪
対の向きが互いに異なる部分かつらの一部断面図であ
る。
【図4】(a),(b) は第3の実施例に係わる部分かつらを
説明する図である。
【図5】本発明に係わるかつらを装着した状態を示す図
である。
【図6】(a),(b),(c) は従来の各種の植毛方法を示す図
である。
【図7】従来の植毛配置の例を示す図である。
【図8】従来の植毛方法の他の例を示す図である。
【図9】(a),(b),(c),(d) は従来のかつらを装着する場
合の例を説明する図である。
【符号の説明】
11、11′、11′a 基布 12 人工毛 12a、12b 毛髪対 13 糊剤 14 被膜部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の毛髪対が夫々基布に結び付けられて
    植毛され該基布面に対し垂直な方向に平行して引き出さ
    れその引き出された垂直な方向が該基布面に対し固定さ
    れていることを特徴とする部分かつら。
  2. 【請求項2】複数の毛髪対が夫々基布に結び付けられて
    植毛され該基布面に対し鋭角又は鈍角となる方向に平行
    して引き出されその引き出された鋭角又は鈍角となる方
    向が該基布面に対し固定されていることを特徴とする部
    分かつら。
  3. 【請求項3】複数の毛髪対が夫々基布に結び付けられて
    植毛され該基布面に対し対の毛髪が互いに異なる方向に
    固定されていることを特徴とする部分かつら。
  4. 【請求項4】前記基布は多数の目を形成するネット状の
    編み地または薄地織物を構成する編織組織からなること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の部分かつら。
  5. 【請求項5】前記毛髪対は、前記基布の編織組織に結び
    付けられ、前記基布下面において結び目を樹脂又は糊材
    で固定されることにより、該毛髪対の引き出し方向が固
    定されることを特徴とする請求項4記載の部分かつら。
  6. 【請求項6】前記毛髪対は、前記基布の編織組織に結び
    付けられ、前記基布上面において樹脂層を介して結び目
    を固定されることにより、該毛髪対の引き出し方向が固
    定されることを特徴とする請求項4記載の部分かつら。
  7. 【請求項7】所定の厚さと幅をもって平行に引き揃えた
    複数の毛髪を根元方向へ適宜にずらしながら基布面に貼
    付し、該基布面の余白部分を前記貼付された最上部の毛
    髪根元方向へ折り返して接着したことを特徴とする部分
    かつら。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5、6又は7記載
    の部分かつらを組み合わせ夫々交換可能に互いに係止し
    て成るかつら。
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