JPWO2007046200A1 - キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ - Google Patents

キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007046200A1
JPWO2007046200A1 JP2006552268A JP2006552268A JPWO2007046200A1 JP WO2007046200 A1 JPWO2007046200 A1 JP WO2007046200A1 JP 2006552268 A JP2006552268 A JP 2006552268A JP 2006552268 A JP2006552268 A JP 2006552268A JP WO2007046200 A1 JPWO2007046200 A1 JP WO2007046200A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
linear motor
armature
resin
canned linear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006552268A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4524803B2 (ja
Inventor
鹿山 透
透 鹿山
聡和 濱尾
聡和 濱尾
健一 貞包
健一 貞包
明雄 坂井
明雄 坂井
吉田 秀作
秀作 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Publication of JPWO2007046200A1 publication Critical patent/JPWO2007046200A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4524803B2 publication Critical patent/JP4524803B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/44Protection against moisture or chemical attack; Windings specially adapted for operation in liquid or gas
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K41/00Propulsion systems in which a rigid body is moved along a path due to dynamo-electric interaction between the body and a magnetic field travelling along the path
    • H02K41/02Linear motors; Sectional motors
    • H02K41/03Synchronous motors; Motors moving step by step; Reluctance motors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K5/00Casings; Enclosures; Supports
    • H02K5/04Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof
    • H02K5/22Auxiliary parts of casings not covered by groups H02K5/06-H02K5/20, e.g. shaped to form connection boxes or terminal boxes
    • H02K5/225Terminal boxes or connection arrangements
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K5/00Casings; Enclosures; Supports
    • H02K5/04Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof
    • H02K5/12Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof specially adapted for operating in liquid or gas
    • H02K5/128Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof specially adapted for operating in liquid or gas using air-gap sleeves or air-gap discs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Linear Motors (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)
  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)

Abstract

水冷却仕様のキャンド・リニアモータ電機子の絶縁信頼性を向上し、組み立て作業性が良好なキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータを提供する。電機子巻線(105)を収納する凹形状の巻線収納フレーム(112)と、電機子巻線(105)を結線する平板状の結線基板(111)と、筐体(101)の両開口部を密閉するキャン(102)と、キャン(102)と巻線収納フレーム(112)の間およびキャン(102)と結線基板(111)との間にそれぞれ形成された冷媒通路(110)と、結線基板(111)と端子台(106)とを接続するリード線(120)と、を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、結線基板(111)上における電機子巻線(105)とリード線(120)を繋ぐための接続箇所となるランド(121)の周囲には、該接続箇所を包含するように接着樹脂(131)によりコーティングし、かつ、該接着樹脂(131)の周囲を充填樹脂132により充填する構成にした。

Description

本発明は、半導体製造装置のステージ駆動や工作機のテーブル送りに使われると共に、リニアモータ本体の温度上昇低減と絶縁信頼性向上が要求されるキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータに関する。
従来、半導体製造装置のステージ駆動や工作機のテーブル送りに使われると共に、リニアモータ本体の温度上昇低減と絶縁信頼性向上が要求されるキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータは、電機子巻線をキャンで覆い、電機子巻線とキャンの間に設けた冷媒通路に冷媒を流すことで、電機子巻線が発生する熱を冷媒で回収し、リニアモータ表面の温度上昇を低減している(例えば、特許文献1、2参照)。
図1は電機子をキャンで覆った可動子を有する一般的なキャンド・リニアモータの全体斜視図であって、後述する本発明の第1実施例と従来技術に共通な全体構成を示すものである。
図1において、100は固定子、101は筐体、102はキャン、103はキャン固定用ボルト、104は押え板、105は電機子巻線、106は端子台、107は冷媒供給口、108は冷媒排出口、111は結線基板、112は巻線収納フレーム、200は可動子、201は界磁ヨーク支持部材、202は界磁ヨーク、203は永久磁石である。
一方の可動子200は、界磁ヨーク202と、界磁ヨーク202の内側表面に交互に極性が異なるように隣り合わせに並べて配設した複数の界磁用の永久磁石203と、界磁ヨーク支持部材201から構成されると共に、ロ字状の断面形状を有している。また、他方の固定子100は電機子巻線105をキャン102で覆い、電機子巻線105が空隙を介して永久磁石203の磁石列と対向するように、可動子200の中空空間内に挿入する構成になっている。
このような構成において、可動子200は、固定子100に対し矢印方向に相対移動できるように、図示しない直線転がり案内や静圧軸受案内等によって支持されている。冷媒は筐体101に設けた冷媒供給口107より供給され、冷媒排出口108より排出される。
図12は従来技術を示すキャンド・リニアモータであって、図1のA−A線内側に沿う正断面図に相当するものである(1/2モデル)。
図12において、109はOリング、110は冷媒通路、113はモールド樹脂である。
固定子100は、額縁状に形成された金属製の筐体101と、筐体101の両開口部を密閉するため筐体101の外形を象った板状のキャン102と、キャン102を筐体101に固定するためのキャン固定用ボルト103と、キャン固定用ボルト103の通し穴を持ちキャン102を均等な荷重でもって押えるための押え板104と、筐体101の中空内に配置された電機子巻線105と、電機子巻線105を結線する結線基板111と、電機子巻線105を収納する巻線収納フレーム112と、筐体101の中空部より少し大き目に象られたOリング109により構成されている。結線基板111と巻線収納フレーム112の外形は筐体101の中空部より少し小さく象られており、結線基板111は薄板で、巻線収納フレーム112は厚板で成形されている。また、巻線収納フレーム112は電機子巻線105を収納するために電機子巻線105の外形よりも少し大きく形成し、底部を開口してなる凹形状を有している。
電機子巻線105は巻線収納フレーム112に収納した後、結線基板111により密閉され、その内部をモールド樹脂113によりモールドされている。また、電機子巻線105は結線基板111と電気的に接続されている。このように周辺構成された電機子巻線105は、結線基板111もしくは巻線収納フレーム112を介して筐体101とボルト(図示しない)により固定される。筐体101の表裏の縁には、周回した溝が設けられており、その溝にOリング109が配置される。そして、キャン102が筐体101の表裏に配置される。キャン102の上から筐体101の縁に沿って押え板104が敷かれ、キャン固定用ボルト103にて締め付けられ、キャン102と筐体101が固定される。このとき、キャン102と結線基板111の間およびキャン102と巻線収納フレーム112の間に一定の空隙が形成され、この空隙が冷媒通路110となる。冷媒は筐体101に設けた冷媒供給口107より供給され、冷媒排出口108より排出される。冷媒は冷媒通路110を流れ、銅損により発熱する電機子巻線105を冷却する。また、冷媒には、従来、導電率が極めて小さく絶縁性のあるフッ素系不活性冷媒(例えば住友3M製ハイドロフルエーテル(HFE))が使用されていたが、最近では、更なる温度上昇低減の要求により、熱伝導率と比熱が大きく熱回収力の極めて高い水(純水および超純水も含む)が使用されている。
図13は従来技術を示すキャンド・リニアモータであって、図1のB−B線内側に沿う側断面図に相当するものである(1/2モデル)。
図13において、120はリード線、121はランド、122はリード線カバー、130は樹脂である。結線基板111には、電機子巻線105とリード線120を繋ぐ銅箔パターン(図示しない)が施され、その終端にランド121が設けられている。リード線120の一端はランド121とハンダ接続され、他端は端子台106と接続されている。また、ランド121の上部にあたる凹部には、樹脂130が充填され、冷媒通路110との境目にリード線カバー122が設置されている。
このように構成されたキャンド・リニアモータは、可動子200と固定子100の電気的相対位置に応じた3相交流電流を電機子巻線105に流すことにより、永久磁石203の作る磁界と作用して可動子200に推力が発生する。このとき銅損によって発熱した電機子巻線105は冷媒通路110を流れる冷媒により冷却されるので、キャン102の表面温度上昇を抑えることができる。更には、熱伝導率と比熱が大きく熱回収力の高い水(純水および超純水も含む)を使用することができ、キャン102の表面温度上昇を極めて低く抑えることができる。
特願2004−148203号公報(明細書第7頁、図1〜5) 特開2004−312877号公報(明細書第4〜5頁、図2)
ところが、従来のキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータは、リード線近傍の冷媒通路に水が流れると、以下のような問題が生じた。
すなわち、結線基板と樹脂の間で接着剥離が起き、その剥離部分に水が浸入することでリード線と結線基板の接合部において絶縁抵抗低下や絶縁破壊を生じるおそれがあった。この問題が起きるメカニズムは以下のとおりである。
(1)電流を通電すると電機子巻線が発熱し、その周囲の構成部材である結線基板、巻線収納フレームが温度上昇し、熱伝導によりリード線を覆う樹脂も温度上昇した。樹脂はリード線カバーの外周部で冷媒の水と触れているため、その部分から冷媒を吸水した。樹脂の温度上昇と吸水が同時に起こることで、結線基板と充填樹脂との間の接着力が極端に低下した。
(2)樹脂の熱膨張率が結線基板に比べ大きいために、樹脂が結線基板から引き剥がれようとする内部応力(以下、引き剥がし力と呼ぶ)が生じた。
(3)(1)による接着力低下と(2)による引き剥がし力の発生により、結線基板と樹脂の間で接着剥離が起きた。
また、樹脂を接着力の強いものへ変更することで、上記した接着剥離を起こさないようにする方策が考えられる。しかし、接着力の強い樹脂に変更したとしても、樹脂は厚肉となっているため、体積に比例して大きくなる引き剥がし力は低減されなかった。よって、温度上昇にともなう引き剥がし力の発生により、結線基板と樹脂の間で接着剥離が起き、水の浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊するおそれがあった。
さらには、結線基板や巻線収納フレームの周囲と筐体との間にできた冷媒通路内の空隙箇所で冷媒のよどみが生じた。冷媒に純水や超純水を使用した場合、その空隙付近で冷媒の比抵抗が急激に低減し、絶縁抵抗が低下した。
(4)充填樹脂の吸水が進行すると、端子台の端子とリード部の接合部も浸水することになり、絶縁抵抗低下や絶縁破壊するおそれがあった。
(5)リード線の被覆にピンホールやキズが生じてしまった場合、リード線と筐体が接触することで地絡し、絶縁破壊するおそれがあった。
また、リード線が多数ある場合、リード線が絡み合いながら複雑に配置されるため、リード線間に充填樹脂が入り込まず空気溜まりが生じた。充填樹脂が吸水すると、空気黙りであった箇所に水が溜まり、絶縁抵抗低下や絶縁破壊するおそれがあった。
(6)充填樹脂の流し込み作業では、まず、Oリングの溝などに充填樹脂が付着しないように筐体にシールテープを貼り、その後、充填樹脂を規定の高さになるまで目分量で流し込んでいた。また、その硬化作業では規定の温度で長時間かけて硬化させていた。つまり、キャンド・リニアモータ電機子の製作の中で、特に充填樹脂の作業性が悪かった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、水冷却仕様のキャンド・リニアモータ電機子の絶縁信頼性を向上し、組み立て作業性が良好なキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータを提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1の発明は、キャンド・リニアモータ電機子に係わり、平板状に形成されたコイルよりなる電機子巻線と、前記電機子巻線を収納するために底部を開口してなる凹形状の巻線収納フレームと、前記巻線収納フレームの開口部を密閉すると共に前記電機子巻線を結線する平板状の結線基板と、前記巻線収納フレームと前記結線基板とより密閉してなる前記電機子巻線を囲むように額縁状に形成された金属製の筐体と、前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、前記キャンと前記巻線収納フレームの間および前記キャンと前記結線基板との間にそれぞれ形成された冷媒通路と、前記結線基板を接続するリード線と、を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、前記結線基板と前記リード線の接続箇所の周囲には該接続箇所を包含するように接着樹脂によりコーティングし、かつ、前記接着樹脂の周囲を充填樹脂により充填する構成にしたものである。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記結線基板と前記筐体との間および前記巻線収納フレームと前記筐体との間に形成される空隙に該空隙を目詰めするための目詰樹脂を設けたものである。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記接着樹脂をエポキシ樹脂で構成し、前記充填樹脂をシリコーン樹脂で構成したものである。
また、請求項4の発明は、請求項2に記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記目詰樹脂をシリコーン樹脂で構成したものである。
また、請求項5の発明は、キャンド・リニアモータ電機子に係わり、平板状に形成されたコイルよりなる電機子巻線と、前記電機子巻線を収納するための底部を開口してなる凹形状の巻線収納フレームと、前記巻線収納フレームの開口部を密閉すると共に前記電機子巻線を結線する平板状の結線基板と、前記巻線収納フレームを額縁状に囲むように設けた金属製の筐体と、前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、前記キャンと前記巻線収納フレームの間および前記キャンと前記結線基板との間にそれぞれ形成された冷媒通路と、前記結線基板を接続するリード線と、を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、前記巻線収納フレームの凹部内に前記結線基板と前記リード線の接続箇所を配置し、凹部内をモールド樹脂で充填したものである。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記巻線収納フレームと前記筐体との間の接合面に向けて前記巻線収納フレームから前記リード線を引き出すと共に、前記リード線の周囲を包含するように前記接合面にゴム製シール部材を設けたものである。
また、請求項7の発明は、請求項5または6に記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記筐体と前記巻線収納フレームの間に、前記筐体と前記巻線収納フレームを機械的に締結するためのフレーム用固定ボルトを設けると共に、前記フレーム用固定ボルトの締結方向に対し前記接合面を傾けて構成したものである。
また、請求項8の発明は、請求項5または6に記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記リード線を銅箔で形成したプリント基板により構成したものである。
また、請求項9の発明は、キャンド・リニアモータに係わり、請求項1〜8までの何れか1項に記載のキャンド・リニアモータ電機子と、前記電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に交互に極性が異なる複数の永久磁石を隣り合わせて並べて配置した界磁とを備え、前記電機子と前記界磁の何れか一方を固定子に、他方を可動子として、前記界磁と前記電機子を相対的に走行するようにしたものである。
請求項1記載の発明によると、接着樹脂で結線基板とリード線の接続箇所を包含するようにコーティングしたため、温度上昇時の接着樹脂と結線基板との接着力が強化される。また、接着樹脂の周囲を充填樹脂で充填したため、接着樹脂は冷媒の水に直接触れることが無く、吸水にともなう接着力の低下が抑制される。さらに、接着樹脂は薄肉にコーティングしたため、体積に比例する引き剥がし力が低減される。
以上のような温度上昇時の接着力強化、吸水による接着力低下の抑制、引き剥がし力の低減により、従来技術で起きた接着剥離を防ぐことができ、水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を飛躍的に向上できる。
請求項2記載の発明によると、結線基板や巻線収納フレームの周囲と筐体との間にできた冷媒通路内の空隙を目詰樹脂により目詰したため、冷媒通路内で冷媒のよどみを低減することができる。特に冷媒に純水や超純水を使用した場合、純水や超純水の比抵抗の低減を抑制することができる。
その結果、冷媒通路内のどこにおいても冷媒の比抵抗を長期間にわたり一定とすることができ、絶縁信頼性を向上することができる。
請求項3、請求項4記載の発明によると、温度上昇時でも強力な接着力を有する接着樹脂をエポキシ樹脂とし、硬化後の弾力性を有する充填樹脂と目詰樹脂をシリコーン樹脂としたため、接着樹脂では結線基板との接着力を高めることができ、充填樹脂と目詰樹脂は熱膨張による周辺部材との引き剥がし力を低減することができる。
その結果、部材間の接着剥離を防ぐことができ、剥離部分への水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を向上できる。
請求項5記載の発明によると、巻線収納フレームの凹部内に結線基板とリード線の接続箇所を配置し、凹部内をモールド樹脂で充填しているので、巻線収納フレームと結線基板とリード線がモールド樹脂で一体となって、各部材間の接着力が強化される。また、これら構成部材はエポキシ系の低吸水部材であり、吸水による接着力の低下が起こり難いものである。
以上のように、接着力強化、吸水による接着力低下の抑制により、従来技術で起きた接着剥離を防ぐことができ、水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を飛躍的に向上できる。
請求項6記載の発明によると、巻線収納フレームと筐体との間の接合面に向けて巻線収納フレームからリード線を引き出すと共に、リード線の周囲を包含するように接合面にゴム製シール部材を設けているので、接合面から巻線収納フレーム内部および端子台への水浸入を防ぐことができる。
よって、絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題をさらに解消し、絶縁信頼性を飛躍的に向上できる。さらには、充填作業を無くし、容易かつ短時間で作業できるゴム製シール部材に置き換えた構成としているので、組み立て作業性も向上できる。
請求項7記載の発明によると、筐体と巻線収納フレームを機械的に締結するフレーム用固定ボルトを設けると共に、フレーム用固定ボルトの締結方向に対し前記接合面を傾けて構成しているので、請求項6の構成に比べ容易な組立で接合面の密着性を保持し、ゴム製シール部材のシール性を確保することができる。ひいては、請求項6記載同様、絶縁信頼性および組み立て作業性を向上できる。
請求項8記載の発明によると、リード線を銅箔で形成したプリント基板により構成しているので、プリント基板と筐体との間の接触を防ぐことができ、絶縁間隔を広げることで絶縁信頼性を向上することができる。さらには、リード線が多数ある場合でも、従来リード線間に生じた空気溜まりを生じることがなくなる。
よって、請求項6のようにゴム製シール部材を設けない構造であっても、空気黙りの水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を向上できる。
請求項9記載の発明によると、電機子と永久磁石を有する界磁とを対向させて、電機子と界磁の何れか一方を固定子、他方を可動子として構成しているので、請求項1〜8の効果を有するキャンド・リニアモータを提供することができる。
本発明の第1実施例と従来技術に共通な電機子をキャンで覆った可動子を有する一般的なキャンド・リニアモータの全体斜視図、 本発明の第1実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1のA−A線内側に沿う正断面図に相当するもの、 本発明の第1実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの、 本発明の第2実施例を示すキャンド・リニアモータであって、(a)はその全体斜視図、(b)は(a)のA−A線内側に沿う正断面図(1/2モデル)に相当するもの、 本発明の第2実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの、 第2実施例における図5のC−C線内側に沿う平断面図、 本発明の第3実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの、 第3実施例における図7のC−C線内側に沿う平断面図、 本発明の第4実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの、 第4実施例における図9のC−C線内側に沿う平断面図、 本発明の第5実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの、 従来技術を示すキャンド・リニアモータであって、図1のA−A線内側に沿う正断面図に相当するもの 従来技術を示すキャンド・リニアモータであって、図1のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの
符号の説明
100 固定子
101 筐体
102 キャン
103 キャン固定用ボルト
104 押え板
105 電機子巻線
106 端子台
107 冷媒供給口
108 冷媒排出口
109 Oリング
110 冷媒通路
111 結線基板
112、140、140a、140b、140c 巻線収納フレーム
113 モールド樹脂
120、120a リード線
121 ランド
122 リード線カバー
130 樹脂
131 接着樹脂
132 充填樹脂
133 目詰樹脂
141 フレーム固定用ボルト
142 リード部Oリング
143 Oリング用ボルト
144 Oリング押え部材
145 プリント基板
200 可動子
201 界磁ヨーク支持部材
202 界磁ヨーク
203 永久磁石
以下、本発明の実施例を図に基づいて具体的に説明する。
図2は、本発明の第1の実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1のA−A線内側に沿う正断面図に相当するもの、図3は、本発明の実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1のB−B線内側に沿う側断面図に相当するものである。なお、本発明の構成要素が従来技術と同じものについては、同一符号を付してその説明を省略し、異なる点のみ説明する。また、電機子をキャンで覆った可動子を有する一般的なキャンド・リニアモータの全体構成については、図1で先に従来技術と本発明の共通な部分を述べたので、説明を省略する。
図2および図3において、131は接着樹脂、132は充填樹脂、133は目詰樹脂である。
本発明の第1実施例が従来技術と異なる点は以下のとおりである。
すなわち、図2において、結線基板111と筐体101との間および巻線収納フレーム112と筐体101との間に形成される空隙に該空隙を目詰めするための目詰樹脂133を設けた点である。ここで、目詰樹脂133には、周辺部材の熱膨張を吸収することができるように硬化後に弾力性があり、硬化時に樹脂が流れ垂れることがなく目詰部に塗布しやすい特徴を有する中粘度のシリコーン樹脂が使用される。
また、図3において、結線基板111上における電機子巻線とリード線を繋ぐための接続箇所を構成する銅箔パターン(不図示)の終端に設けたランド121の周囲には、該接続箇所を包含するように接着樹脂131によりコーティングし、かつ、該接着樹脂131の周囲を充填樹脂132により充填する構成にしている。ここで、接着樹脂131には、結線基板111との接着力が極めて高いエポキシ樹脂が使用される。充填樹脂132には、接着樹脂131やその周辺の筐体101、巻線収納フレーム112などの熱膨張を吸収することができるように硬化後も弾力性があり、硬化時に内部で空気溜りが生じ難く、流動性と脱泡性にも優れた特徴を有する低粘度のシリコーン樹脂が使用される。
次に動作を図1〜図3を用いて説明する。
リニアモータ固定子100の端子台106に外部から電力を供給し、電機子巻線105に電流を通電すると、電機子巻線が銅損により発熱する。これと並行して、冷媒を固定子100の筐体101に設けた冷媒供給口107に供給しており、冷媒がキャン102と結線基板111の間およびキャン102と巻線収納フレーム112の間に一定の空隙が形成された冷媒通路110を流れた後、冷媒排出口108に向かって排出され、冷媒が冷媒通路110中を循環することで、銅損により発熱する電機子巻線105を冷却する。このとき、結線基板111上における電機子巻線105とリード線120を繋ぐための接続箇所の周囲を覆った接着樹脂131と充填樹脂132の採用により、冷媒が接着樹脂131に直接浸入することがなくなり、絶縁抵抗低下や絶縁破壊といった問題が皆無となる。また、結線基板111や巻線収納フレーム112の周囲と筐体101との間にできた冷媒通路110内の空隙を目詰した目詰樹脂133の採用により、冷媒通路110内で冷媒のよどみがなくなって、冷媒がスムーズに冷媒通路110内を循環するようになり、キャンの表面温度上昇が小さくなると共に、冷却効果が向上する。
したがって、本発明の第1実施例は、接着樹脂で結線基板とリード線の接続箇所を包含するようにコーティングしたので、接着樹脂により該接続箇所の熱膨張を小さくできるので結線基板との熱膨張差による引張力を低減することができ、接着剥離を防ぐことができる。
また、該接着樹脂の周囲を充填樹脂で充填する構成にしたので、充填樹脂により接着樹脂が冷媒である水に直接触れることを防ぎ、充填樹脂の吸水を低減でき、吸水にともなう接着力低下も無くすことできる。
よって、接着剥離部分への水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を向上できる。
そして、結線基板と筐体との間および巻線収納フレームの周囲と筐体との間に形成される冷媒通路内の空隙に目詰樹脂により目詰したので、冷媒通路内で冷媒のよどみを低減することができ、特に冷媒に純水や超純水を使用した場合に、純水や超純水の比抵抗の低減を抑制することができる。その結果、循環系の冷却装置の場合でも、冷媒そのものの比抵抗を長期間にわたり一定とすることができ、絶縁信頼性を向上することができる。
それから、接着樹脂をエポキシ樹脂とし、充填樹脂と目詰樹脂を硬化後の弾力性を有するシリコーン樹脂で構成したので、接着樹脂では部材間の接着力を高めることができ、周辺部材の熱膨張を吸収することができる。
よって、熱膨張にともなう部材間の接着剥離を防ぐことができ、剥離部分への水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を向上できる。
さらには、電機子と永久磁石を有する界磁とを対向させて、電機子と界磁の何れか一方を固定子、他方を可動子として構成しているので、上記の効果を有するキャンド・リニアモータを提供することができる。
次に、第2実施例について説明する。
図4は、本発明の第2実施例を示すキャンド・リニアモータであって、(a)はその全体斜視図、(b)は(a)のA−A線内側に沿う正断面図(1/2モデル)に相当するもの、図5は、本発明の第2実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの、図6は、第2実施例における図5のC−C線内側に沿う平断面図である。ここで、図4(a)の全体斜視図は後述する第3実施例〜第5実施例に共通したものとなっている。
なお、第2実施例の構成要素が従来技術、第1実施例と同じものについては、同一符号を付してその説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図5において、140は巻線収納フレームである。
本発明の第2実施例が従来技術と異なる点は、固定子100の構造であり、以下に詳述する。
すなわち、固定子100は、図4に示すように、内部を中空とする口の字形をした金属製の筐体101と、筐体101の中空部分を密閉するため筐体101の外形をかたどった板状のキャン102と、キャン102を筐体101に固定するためのキャン固定用ボルト103と、キャン固定用ボルト103の通し穴を持ちキャン102を均等な荷重でもって押えるための押え板104と、筐体101の中空内に配置された電機子巻線105、結線基板111、底部を開口してなる凹形状の巻線収納フレーム140と、筐体101の中空部より少し大き目に象られたOリング109により構成されている。
結線基板111と巻線収納フレーム140の外形は筐体101の中空部より少し小さ目に象られている。結線基板111は薄板となっており、巻線収納フレーム140は厚板で電機子巻線105の外形よりも少し大き目に肉抜きした凹部を有している。電機子巻線105は巻線収納フレーム140の凹部に収納され、結線基板111により密閉され、その内部をモールド樹脂113によりモールドされている。また、電機子巻線105は結線基板111と電気的に接続されている。
このように構成された電機子巻線105は、結線基板111もしくは巻線収納フレーム140を介して筐体101と機械締結手段であるフレーム固定用ボルト141により固定される。筐体101の表裏の縁には、周回した溝が設けられており、その溝にOリング109が配置される。そして、キャン102が筐体101の表裏に配置される。キャン102の上から筐体101の縁に沿って押え板104が敷かれ、キャン固定用ボルト103にて締め付けられ、キャン102と筐体101が固定される。
このとき、キャン102と結線基板111の間およびキャン102と巻線収納フレーム140の間に一定の空隙が形成され、この空隙が冷媒通路110となる。冷媒は筐体101に設けた冷媒供給口107より供給され、冷媒排出口108より排出される。その間に、冷媒は冷媒通路110を流れ、銅損により発熱する電機子巻線105を冷却する。また、冷媒には、熱伝導率と比熱が大きく熱回収力の極めて高い水(純水および超純水も含む)が使用される。
一方、結線基板111には、電機子巻線105とリード線120をつなぐ図示しない銅箔パターンが施され、その終端にランド121が設けられている。リード線120の一端はランド121とハンダ接続されている。ランド121の部分は巻線収納フレーム140の凹部内に収納され、リード線120は巻線収納フレーム140と筐体101の接合面に向けて引き出されている。巻線収納フレーム140の凹部内は、リード線120、コイル105、結線基板111と一体にモールド樹脂によって充填され固着されている。接合面から引き出されたリード線120は端子台106とつながっている。リード線120と筐体101との間には、充填樹脂132により充填されている。充填樹脂132は、リード線120を筐体101に配備させた後に充填できるように流動性がよく、また、筐体の熱膨張を吸収できるように弾力性に富んだシリコーン樹脂が使用される。
したがって、本発明の第2実施例は、巻線収納フレームと結線基板とリード線がモールド樹脂により一体にモールドされるので、各部材間の接着力が強化される。また、これら構成部材はエポキシ系の低吸水部材であり、温度上昇が生じたとしても、吸水による接着力の低下が起こり難いものとなる。よって、接着力が格段に強化されたことで、従来技術で起きた接着剥離を防ぐことができ、水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消することができる。そして、絶縁信頼性を飛躍的に向上できる。
次に、第3実施例について説明する。
図7は、本発明の第3実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B’線内側に沿う側断面図に相当するもの、図8は、第3実施例における図7のC−C’線内側に沿う平断面図である。
図7、8において、101aは筐体、140aは巻線収納フレーム、142はリード部Oリング、143はOリング用ボルト、144はOリング押え部材である。
本発明の第3実施例が第2実施例と異なる点は、筐体101aと巻線収納フレーム140aの接合面に、リード線120を包含するようにゴム製シール部材であるリード部Oリング142を設けた点である。そのため、筐体101aにはリード部Oリング142用の溝、Oリング用ボルト143を通す穴が新たに設けられている。巻線収納フレーム140aには、Oリング押え部材144が埋設される溝が設けられている。Oリング用ボルト143を回すと、Oリング押え部材144が締め上げられ、巻線収納フレーム140aと筐体101aが密着するようになっている。その際、リード部Oリング142は所定量に押しつぶされ、巻線収納フレーム140aと筐体101aがシールされる。また、リード部Oリング142により内部がシールされるので、従来技術で設けていた充填樹脂は排除されている。
したがって、本発明の第3実施例はこのような構成にしたので、接合面から巻線収納フレーム内部および端子台への水浸入を防ぐことができ、絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題をさらに解消し、絶縁信頼性を向上できる。さらには、充填作業を無くし、容易かつ短時間で作業できるゴム製シール部材のOリングに置き換えた構成としているので、組み立て作業性も向上できる。
次に、第4実施例について説明する。
図9は、本発明の第4実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B線内側に沿う側断面図に相当するもの、図10は、第4実施例における図9のC−C線内側に沿う平断面図である。
図9、図10において、101bは筐体、140bは巻線収納フレームである。
第4実施例が従来技術、第1〜第3実施例と異なる点は、筐体101bと巻線収納フレーム140bの接合面が傾いて構成されている点である。
ここで、筐体101bと巻線収納フレーム140bの締結手段であるフレーム固定用ボルト141は、垂直方向に締結されるようになっている。また、請求項2で設けられていたOリング用ボルトやOリング押え部材は排除されている。巻線収納フレーム140bと筐体101bをフレーム固定用ボルト141で締め上げ固定すると、筐体101bと巻線収納フレーム140bの接合面が密着し、リード部Oリング142が所定量に押しつぶされ接合面のシールが確保されるようになっている。
したがって、本発明の第4実施例はこのような構成にしたので、第3実施例に比べ容易な組立てで接合面の密着性を保持し、ゴム製シール部材であるリード部Oリングのシール性を確保することができる。ひいては、絶縁信頼性を向上しつつ、第3実施例よりも組み立て作業性を向上できる。
次に第5の実施例について説明する。
図11は、本発明の第5実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図4のB−B線内側に沿う側断面図に相当するものである。
図11において、120aはリード線、140cは巻線収納フレーム、145はプリント基板である。
第5実施例が第3実施例と異なる点は、巻線収納フレーム140cから引き出されたリード線をプリント基板145に変更した点である。巻線収納フレーム140cの凹部内は、ランド121と短いリード線120aがハンダ接合され、リード線のもう一端がプリント基板145とハンダ接合されている。プリント基板145は平板状のガラスエポキシ樹脂を基材としており、表面もしくは内部に銅箔のパターンが形成されている。そして、巻線収納フレーム140cから引き出されたプリント基板145の一端と端子台106が電気的に接合されている。
したがって、本発明の第5実施例はこのような構成にしたので、プリント基板と筐体との間の接触を防ぐことができ、絶縁間隔を広げることで絶縁信頼性を向上することができる。さらには、リード線が多数ある場合でも、従来リード線間に生じた空気溜まりを生じることがない。よって、第2実施例のようにリード部Oリングを設けない構造であっても、空気黙りの水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を向上できる。
なお、第1実施例〜第5実施例では、固定子に電機子巻線、可動子に界磁永久磁石を持つ構造として説明したが、固定子に界磁永久磁石、可動子に電機子巻線を配置する構造であっても良い。
また、第1実施例〜第5実施例では、可動子の形状を口の字形としたが、凹形や片側に永久磁石を並べるだけの構造としても、本発明が成り立つことは言うまでもない。
また、電機子巻線を複数の集中巻コイルで構成される3相の交流リニアモータとして説明したが、集中巻コイルを1個設けたボイスコイルモータ(VCM)としたり、複数個の集中巻コイルを1つの電機子に設け、複数台の可動子を駆動可能としたVCMとしても良い。
また、第3実施例〜第5実施例では、ゴム製シール部材をOリングとして説明したが、平板状のパッキンであっても良い。
また、第5実施例ではプリント基板を平板状のガラスエポキシ樹脂で説明したが、曲げが可能なフレキシブルプリント基板としても良い。
また、コイルの結線基板とプリント基板を分けて説明したが、これらを一体にした構成であっても良い。
本発明によると、リニアモータ電機子の結線基板とリード線の接続箇所を包含するように接着樹脂でコーティングする構成、あるいは巻線収納フレームと結線基板とリード線をモールド樹脂により一体にモールドする構成にしたので、接着剥離を防ぐことができ、水浸入による絶縁抵抗低下や絶縁破壊の問題を解消し、絶縁信頼性を飛躍的に向上できるため、リニアモータ本体の温度上昇低減と絶縁信頼性向上が要求される半導体露光装置や検査装置などの用途に適用することができる。

Claims (9)

  1. 平板状に形成されたコイルよりなる電機子巻線と、
    前記電機子巻線を収納するために底部を開口してなる凹形状の巻線収納フレームと、
    前記巻線収納フレームの開口部を密閉すると共に前記電機子巻線を結線する平板状の結線基板と、
    前記巻線収納フレームと前記結線基板とより密閉してなる前記電機子巻線を囲むように額縁状に形成された金属製の筐体と、
    前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、
    前記キャンと前記巻線収納フレームの間および前記キャンと前記結線基板との間にそれぞれ形成された冷媒通路と、
    前記結線基板を接続するリード線と、
    を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、
    前記結線基板と前記リード線の接続箇所の周囲には該接続箇所を包含するように接着樹脂によりコーティングし、かつ、前記接着樹脂の周囲を充填樹脂により充填する構成にしたことを特徴とするキャンド・リニアモータ電機子。
  2. 前記結線基板と前記筐体との間および前記巻線収納フレームと前記筐体との間に形成される空隙に該空隙を目詰めするための目詰樹脂を設けたことを特徴とする請求項1記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  3. 前記接着樹脂をエポキシ樹脂で構成し、前記充填樹脂をシリコーン樹脂で構成したことを特徴とする請求項1記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  4. 前記目詰樹脂をシリコーン樹脂で構成したことを特徴とする請求項2記載のキャンド・リニアモータ電機子。
    追加クレーム
  5. 平板状に形成されたコイルよりなる電機子巻線と、
    前記電機子巻線を収納するための底部を開口してなる凹形状の巻線収納フレームと、
    前記巻線収納フレームの開口部を密閉すると共に前記電機子巻線を結線する平板状の結線基板と、
    前記巻線収納フレームを額縁状に囲むように設けた金属製の筐体と、
    前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、
    前記キャンと前記巻線収納フレームの間および前記キャンと前記結線基板との間にそれぞれ形成された冷媒通路と、
    前記結線基板を接続するリード線と、
    を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、
    前記巻線収納フレームの凹部内に前記結線基板と前記リード線の接続箇所を配置し、凹部内をモールド樹脂で充填したことを特徴とするキャンド・リニアモータ電機子。
  6. 前記巻線収納フレームと前記筐体との間の接合面に向けて前記巻線収納フレームから前記リード線を引き出すと共に、前記リード線の周囲を包含するように前記接合面にゴム製シール部材を設けたことを特徴とする請求項5記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  7. 前記筐体と前記巻線収納フレームの間に、前記筐体と前記巻線収納フレームを機械的に締結するためのフレーム用固定ボルトを設けると共に、前記フレーム用固定ボルトの締結方向に対し前記接合面を傾けて構成したことを特徴とする請求項5または6に記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  8. 前記リード線を銅箔で形成したプリント基板により構成したことを特徴とする請求項5または6に記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  9. 請求項1〜8までの何れか1項に記載のキャンド・リニアモータ電機子と、
    前記電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に交互に極性が異なる複数の永久磁石を隣り合わせて並べて配置した界磁とを備え、
    前記電機子と前記界磁の何れか一方を固定子に、他方を可動子として、前記界磁と前記電機子を相対的に走行するようにしたことを特徴とするキャンド・リニアモータ。
JP2006552268A 2005-10-18 2006-09-08 キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ Expired - Fee Related JP4524803B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005302401 2005-10-18
JP2005302401 2005-10-18
PCT/JP2006/317849 WO2007046200A1 (ja) 2005-10-18 2006-09-08 キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007046200A1 true JPWO2007046200A1 (ja) 2009-04-23
JP4524803B2 JP4524803B2 (ja) 2010-08-18

Family

ID=37962299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006552268A Expired - Fee Related JP4524803B2 (ja) 2005-10-18 2006-09-08 キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7635929B2 (ja)
JP (1) JP4524803B2 (ja)
KR (1) KR101222713B1 (ja)
CN (1) CN101292412B (ja)
DE (1) DE112006002862T5 (ja)
TW (1) TW200733517A (ja)
WO (1) WO2007046200A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011258423A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd Ledユニット

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101151575B1 (ko) * 2004-10-01 2012-06-01 가부시키가이샤 니콘 리니어 모터, 스테이지 장치 및 노광 장치
WO2008066216A2 (en) * 2006-12-01 2008-06-05 Lg Electronics Inc. Motor
JP4819745B2 (ja) * 2007-05-08 2011-11-24 住友重機械工業株式会社 リニアモータ及びリニアモータの製造方法
JP5423392B2 (ja) * 2007-06-13 2014-02-19 株式会社安川電機 キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ
DE102007038847A1 (de) * 2007-08-16 2009-02-19 Dorma Gmbh + Co. Kg Stator für einen Linearmotor
KR101431829B1 (ko) * 2007-10-30 2014-08-21 엘지전자 주식회사 모터 및 그 모터를 이용하는 세탁기
US8829740B2 (en) * 2010-05-27 2014-09-09 Rockwell Automation Technologies, Inc. Sealed linear motor system
KR101171706B1 (ko) * 2011-09-20 2012-08-06 삼성전기주식회사 선형 진동자
KR101179329B1 (ko) * 2011-11-03 2012-09-03 삼성전기주식회사 선형 진동자
DE102012204919A1 (de) 2012-03-27 2013-10-02 Beckhoff Automation Gmbh Statorvorrichtung für einen linearmotor und lineares transportsystem
DE102012204916A1 (de) * 2012-03-27 2013-10-02 Beckhoff Automation Gmbh Statorvorrichtung für einen Linearmotor und lineares Transportsystem
DE102012204917A1 (de) 2012-03-27 2013-10-02 Beckhoff Automation Gmbh Positionserfassungsvorrichtung und Verfahren zum Erfassen einer Position eines beweglichen Elements einer Antriebsvorrichtung
JP5859361B2 (ja) * 2012-03-27 2016-02-10 住友重機械工業株式会社 リニアモータ冷却構造
JP5859360B2 (ja) * 2012-03-27 2016-02-10 住友重機械工業株式会社 リニアモータ冷却構造
CN103607150B (zh) * 2013-09-30 2016-04-13 哈尔滨工业大学 双绕组音圈电机推力补偿系统
CN103595330B (zh) * 2013-09-30 2015-08-12 哈尔滨工业大学 双绕组音圈电机推力补偿系统
AT14221U1 (de) * 2014-05-19 2015-06-15 Tridonic Gmbh & Co Kg Leuchtmittel mit LED und Verfahren zur Montage
JP6734089B2 (ja) * 2016-03-28 2020-08-05 キヤノントッキ株式会社 真空用リニアモータの可動子
CN206585400U (zh) * 2016-07-25 2017-10-24 台达电子工业股份有限公司 微型风扇
US10989205B2 (en) 2016-07-25 2021-04-27 Delta Electronics, Inc. Micro fan
CN107666229A (zh) * 2016-07-29 2018-02-06 上海微电子装备(集团)股份有限公司 一种音圈电机
CN109450185A (zh) * 2018-12-29 2019-03-08 苏州贝得科技有限公司 一种磁悬浮直线电机的引出线绝缘密封工艺及其密封结构
TWI715966B (zh) * 2019-04-12 2021-01-11 直得科技股份有限公司 線性馬達構造
DE102020117266A1 (de) 2020-07-01 2022-01-05 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Statoranordnung für eine Elektromaschine

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004023960A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Nikon Corp リニアモータ装置、ステージ装置及び露光装置
WO2005112233A1 (ja) * 2004-05-18 2005-11-24 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3659354A (en) * 1970-10-21 1972-05-02 Mitre Corp Braille display device
US6084319A (en) * 1996-10-16 2000-07-04 Canon Kabushiki Kaisha Linear motor, and stage device and exposure apparatus provided with the same
JP3832556B2 (ja) * 2000-02-25 2006-10-11 株式会社安川電機 キャンド・リニアモータ
JP2004148203A (ja) 2002-10-30 2004-05-27 Mitsubishi Paper Mills Ltd 塗布物の製造方法
JP2004312877A (ja) 2003-04-07 2004-11-04 Yaskawa Electric Corp キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004023960A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Nikon Corp リニアモータ装置、ステージ装置及び露光装置
WO2005112233A1 (ja) * 2004-05-18 2005-11-24 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011258423A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd Ledユニット

Also Published As

Publication number Publication date
KR101222713B1 (ko) 2013-01-15
CN101292412B (zh) 2011-01-12
KR20080063772A (ko) 2008-07-07
CN101292412A (zh) 2008-10-22
JP4524803B2 (ja) 2010-08-18
US20080265691A1 (en) 2008-10-30
DE112006002862T5 (de) 2008-11-13
TWI323546B (ja) 2010-04-11
TW200733517A (en) 2007-09-01
WO2007046200A1 (ja) 2007-04-26
US7635929B2 (en) 2009-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4524803B2 (ja) キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ
KR100958484B1 (ko) 캔드 리니어 모터 전기자 및 캔드 리니어 모터
US10136555B2 (en) Power conversion apparatus having a metal plate for heat dissipation
US9893588B2 (en) Motor housing with cooling channel and resin injected winding ends for improved heat transfer
JP4120876B2 (ja) 半導体装置
JP6371001B2 (ja) 電力変換装置
TW366327B (en) Production of phosgene
JP6485705B2 (ja) 電力変換装置および回転電機
JP4636390B2 (ja) キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ
JP2011077463A (ja) 電力変換装置、それを用いた回転電機、及び半導体パワーモジュールの製造方法
JP5126652B2 (ja) 可動コイル型リニアモータ
JP2004312877A (ja) キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ
JP5088534B2 (ja) エポキシ樹脂組成物を用いたキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ
JP2007336765A (ja) 冷媒冷却リニアモータ電機子および冷媒冷却リニアモータ
JP5369573B2 (ja) キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータおよびそれを用いたテーブル送り装置
JP7400436B2 (ja) モータ、および電動ポンプ
JP2024005487A (ja) ハウジングケース、インバータ装置およびモータ
JP2011188622A (ja) キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ
JP2019102469A (ja) 電子制御装置
JP2010098857A (ja) インバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100510

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100523

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140611

Year of fee payment: 4

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070207

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees