JPWO2007029448A1 - 活性光線硬化型インクジェットインク - Google Patents

活性光線硬化型インクジェットインク Download PDF

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Abstract

本発明は、保存安定性及び吐出安定性に優れる活性光線硬化型インクジェットインクを提供する。この活性光線硬化型インクジェットインクは、少なくとも有機顔料、高分子分散剤、光開始剤及びカチオン重合性化合物を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにおいて、4級アンモニウム塩を含有し、該4級アンモニウム塩の含有量が5ppm以上、500ppm以下であることを特徴とする。

Description

本発明は、保存安定性及び吐出安定性に優れる活性光線硬化型インクジェットインクに関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便、かつ安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後に紫外線(UV)などの活性光線により架橋させる紫外線硬化型インクジェット方式などである。
例えば、紫外線硬化型インクとしては、アクリル系組成物を中心としたラジカル重合型紫外線硬化型インク(例えば、特許文献1、2参照)と、カチオン重合型紫外線硬化型インク(例えば、特許文献3参照)がある。ラジカル重合型紫外線硬化型インクは、その重合メカニズム上、酸素が介在した環境では酸素阻害作用を受けるため硬化性が落ちる問題がある。一方、カチオン重合型紫外線硬化型インクは、酸素阻害作用を受けることはないが、重合反応の性質上、暗反応が進み易く、保存による粘度上昇に問題があった。
また、インクジェット記録方式に用いられる色材としては、形成される画像の堅牢性の観点から、主に顔料を分散したインクが用いられることが多い。
一般に、顔料分散において、安定した分散特性を達成するには、顔料と分散剤をいかに吸着させるかが大きな課題であり、分散溶媒が極性であれば非極性な相互作用、非極性であれば極性な相互作用が用いられる。例えば溶剤系の顔料分散においては、酸塩基概念を用いることが提唱されている。すなわち、顔料が酸性であれば塩基性分散剤、顔料が塩基性であれば酸性分散剤を用いる。
しかしながら、重合性化合物を分散溶媒とする紫外線硬化型インクは、溶剤系でありながら、重合性基由来の極性基が存在するため、特に顔料と分散剤の吸着が難しい系であり、従来技術だけでは安定な紫外線硬化型インクを得ることができなかった。
例えば、カチオン重合性紫外線硬化型インクにおいて、前述の保存による粘度上昇の改良手段が開示されている(例えば、特許文献4参照)が、この技術だけでは、安定した分散特性を達成することができず、分散が不安定であると出射が不安定となりインクジェットインクとしては致命的な問題であった。
特開平6−200204号公報 (請求項、実施例) 特表2000−504778号公報 (請求項、実施例) 特開2002−188025号公報 (第2〜第7頁、実施例) 特開2004−2668号公報 (請求項、一般記載)
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、保存安定性及び吐出安定性に優れる活性光線硬化型インクジェットインクを提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
1.少なくとも有機顔料、高分子分散剤、光開始剤及びカチオン重合性化合物を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにおいて、4級アンモニウム塩を含有し、該4級アンモニウム塩の含有量が5ppm以上、500ppm以下であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
2.前記カチオン重合性化合物が、エポキシ化合物であることを特徴とする前記1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
3.前記光開始剤がオニウム塩であって、かつ該オニウム塩の含有量が5質量%以下であることを特徴とする前記1または2に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
4.前記有機顔料が、表面処理されたC.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Red 185、C.I.Pigment Red 202及びC.I.Pigment Violet 19から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
5.前記有機顔料が、表面処理されたC.I.Pigment Yellow 138、C.I.Pigment Yellow 120、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151及びC.I.Pigment Yellow 180から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
6.前記有機顔料が、表面処理されたC.I Pigment Blue−15:3またはC.I Pigment Blue−15:4であることを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
7.前記高分子分散剤が酸価と塩基価とを有し、かつ該酸価が該塩基価より大きいことを特徴とする前記1乃至6のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
本発明により、保存安定性及び吐出安定性に優れる活性光線硬化型インクジェットインクを提供することができた。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、少なくとも有機顔料、高分子分散剤、光開始剤及びカチオン重合性化合物を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにおいて、4級アンモニウム塩を含有し、該4級アンモニウム塩の含有量が5ppm以上、500ppm以下であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインクにより、保存安定性及び吐出安定性に優れる活性光線硬化型インクジェットインクを実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の活性光線硬化型インクジェットインクの各構成要素等について、詳細に説明する。
(活性光線硬化型インクジェットインク)
本発明の活性光線硬化型インクジェットインク(以下、活性光線硬化型インクあるいは単にインクともいう)とは、該インクに活性光線を照射したときに、照射された光によって、インク組成物が重合反応を開始し、硬化するインクをいう。ここで、活性光線とは、波長180〜500nmの紫外線乃至可視光線をいい、その光源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
なお、本発明のインクをインクジェット方式の記録方法に用いた場合には、本発明のインクが、記録媒体上に吐出(噴射)し、着弾した後に、照射された活性光線によって、インク組成物が重合反応を開始して、該組成物が硬化し印字媒体に固着する。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、少なくとも有機顔料、高分子分散剤、光開始剤、及びカチオン重合性化合物を含有することを特徴とし、更に、4級アンモニウム塩を含有し、その含有量が5〜500ppmであることが好ましい。
以下、本発明の活性光線硬化型インクの組成物等について説明する。
(4級アンモニウム塩)
カチオン重合性の活性光線硬化型インクにおいては、重合性基由来の極性基が存在するため、顔料と分散剤との吸着が難しいことは知られているが、本発明者が検討を進めた結果、顔料と分散剤の吸着を妨げる因子として、顔料表面処理(酸性処理、塩基性処理)や光開始剤の後処理、及び重合性化合物合成の際の層分離触媒などで用いられる4級アンモニウム塩のインク中の含有量(残存量)が大きいことが影響していることを新たに見出し、その含有量を5〜500ppmの範囲に制御することが重要であることが判明した。前記特許文献4には、積極的に4級アンモニウム塩をインク中に含有せしめる技術が紹介されているが、この系では保存による重合性化合物の暗反応を抑制することはできるが、安定した分散特性は全く達成できない。5ppm未満は硬化が不十分であり、500ppmを超えると、保存後に顔料凝集が発生し、出射不良を引き起こす。好ましくは、5〜300ppmである。
前記顔料、光開始剤、重合性化合物、その他添加剤等から持ち込まれる4級アンモニウム塩の例としては、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、メチルトリヘキシルアンモニウムクロライド、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、N−ドデシル−N′−メチルイミダゾリウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドなどが挙げられるが、この限りではない。
なお、これら4級アンモニウム塩の含有量は、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、元素分析、原子吸光分析、赤外線吸収スペクトル法、NMRスペクトル法、質量分析法、滴定分析等の公知の分析手段により求めることができる。
4級アンモニウム塩の含有量を5〜500ppmの範囲に制御する手段としては、例えば、前記顔料、光開始剤、重合性化合物、その他添加剤等を複数回水洗処理、カラム吸着処理、などの精製処理を念入りに行うことで制御できる。
(カチオン重合性化合物)
本発明のインクに含有される重合性化合物とは、活性光線による重合開始剤の反応生成物を契機として重合し得る化合物である。本発明に係る重合性化合物としては、本発明に係る光開始剤、即ち、カチオン重合開始剤から、活性光線による光分解によって、発生する活性種の反応を契機として、重合反応が開始し得る広範囲の化合物を使用できる。
本発明に係るカチオン重合性モノマーとしては、各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用できる。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号等に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
本発明に係る重合性化合物としては、あらゆる公知のエポキシ化合物が好ましく用いられるが、前述の複数回水洗処理、カラム吸着処理を行ったエポキシ化合物を用いることがより好ましい。
〔エポキシ化合物〕
本発明に適用可能なエポキシ化合物としては、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキシド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド及びプロピレンオキシド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキシド又はシクロペンテンオキシド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド及びプロピレンオキシド等が挙げられる。
これらのエポキシドの内、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に、脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
又、本発明においては、AMES及び感作性などの安全性の観点から、オキシラン基を有するエポキシ化合物として、エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドの少なくとも一方であることが特に好ましい。エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセライドにエポキシ基を導入したものであれば、特に制限なく用いることができる。
エポキシ化脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エステルをエポキシ化して製造されたもので、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル等が用いられる。又、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、同様に、大豆油、亜麻仁油、ヒマシ油等をエポキシ化して製造されたもので、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化ヒマシ油等が用いられる。
本発明のインクにおいては、更なる保存安定性の向上のために、光重合性化合物として脂環式エポキシ化合物と併用して、オキセタン環を有する化合物、ビニルエーテル化合物を含有することがより好ましい。
〔オキセタン化合物〕
本発明で用いることのできるオキセタン化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号等に開示されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
また、オキセタン環を1個含有する単官能オキセタン化合物とオキセタン環を2個以上含有する多官能オキセタン化合物とを併用することが、硬化後の膜強度と記録材料への密着性を向上させる上で好ましい。ただし、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
〔ビニルエーテル化合物〕
本発明で用いることのできるビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、i−プロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物の内、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジビニルエーテル化合物又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
(光開始剤)
本発明のインクに適用可能な光開始剤としては、例えば、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)などに掲載されているあらゆる公知のオニウム塩が好ましく用いられる。例えば、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。その含有量としてはインクの全質量に対して5質量%以下であることが好ましい。5質量%を超えると、光開始剤自身も4級アンモニウム塩と同様、顔料と分散剤の吸着を妨げる原因となり、保存後に顔料凝集が発生し出射不良を引き起こすことがある。また本発明の開始剤としては、前述の複数回水洗処理、カラム吸着処理を行った光開始剤を用いることがより好ましく、オニウム塩の中でも、スルホニウム塩が保存安定性の観点でより好ましく用いられる。
〔スルホニウム化合物〕
本発明に係る光開始剤としては、オニウム塩のなかでも、特に、スルホニウム塩が好ましく用いられる。これらの内で、特に、トリアリールスルホニウム塩が、保存安定性が良好であり、かつ、重合性化合物への溶解性が良好であるため、その添加量を容易に増やすことができ、重合性化合物の残留を抑えることができるため好ましい。
これらトリアリールスルホニウム塩タイプの光開始剤として、特に、下記一般式〔S1〕〜〔S4〕で表されるトリアリールスルホニウム塩化合物が、溶解性、感度のほか、保存安定性にも優れる点で好ましい。
上記一般式〔S1〕〜〔S4〕において、R1〜R17はそれぞれ水素原子または置換基を表し、R1〜R3が同時に水素原子を表すことがなく、R4〜R7が同時に水素原子を表すことがなく、R8〜R11が同時に水素原子を表すことがなく、R12〜R17が同時に水素原子を表すことはない。X-はアニオンを表す。
1〜R17で表される置換基としては、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピル基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニル基、フェニルチオ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基等を挙げることができる。
-は、アニオンを表し、例えば、F-、Cl-、Br-、I-等のハロゲン原子、B(C654 -、R18COO-、R19SO3 -、SbF6 -、AsF6 -、PF6 -、BF4 -等のアニオンを挙げることができる。ただし、R18およびR19は、それぞれメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基等で置換されていもよいアルキル基もしくはフェニル基を表す。この中でも、安全性の観点から、B(C654 -、PF6 -が好ましい。
上記化合物は、THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN Vol.71 No.11,1998年、有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、に記載の光酸発生剤と同様、公知の方法にて容易に合成することができる。
本発明においては、前記一般式〔S1〕〜〔S4〕で表されるスルホニウム塩が、下記一般式〔S5〕〜〔S13〕から選ばれるスルホニウム塩の少なくとも1種であることが、特に好ましい。X-はアニオンを表し、前述と同様である。
例示化合物としては、前記式〔S5〕〜〔S13〕のXがPF6の他に、下記の化合物が挙げられる。
(有機顔料)
本発明の活性光線硬化型インクには、各種公知の有機顔料を含有することができる。特に、本発明のインクに含有される少なくとも1種の有機顔料は、酸性処理、塩基性処理などの表面処理された有機顔料を含有することが好ましい。
本発明において、好ましく用いることのできる有機顔料として、
1)活性光線硬化型マゼンタインク用には、C.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Red 185、C.I.Pigment Red 202、C.I.Pigment Violet 19、
2)活性光線硬化型イエロータインク用には、C.I.Pigment Yellow 138、C.I.Pigment Yellow 120、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 180、
3)活性光線硬化型シアンインクには、C.I Pigment Blue−15:3、C.I Pigment Blue−15:4、
から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、これらの表面処理された有機顔料を複数回水洗処理、カラム吸着処理、などの精製処理を更に加えることによって、インク中の4級アンモニウム塩の含有量を5〜500ppmに制御することが必要である。
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
〔高分子分散剤〕
上記顔料の分散を行う際に、本発明においては高分子分散剤を用いる。高分子分散剤としては、酸価と塩基価を両方を有し、かつ、酸価が塩基価より大きいものを用いることがより安定な分散特性を得られる点で好ましく、例えば、味の素ファインテクノ社のPBシリーズ、川研ファインケミカルのヒノアクトシリーズ等が挙げられる。これらの高分子分散剤は、顔料100質量部に対し、1〜60質量部添加することが好ましい。更に好ましくは顔料100質量部に対し、35〜60質量部添加することが好ましい。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。
分散時の媒体としては、重合性化合物を用いて行うことが好ましい。また、本発明でいう酸価あるいは塩基価は、電位差滴定により求めることができ、例えば、色材協会誌61,[12]692−698(1988)に記載の方法で測定することができる。顔料や分散剤を複数用いる場合は、その質量平均として表示することができる。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.25μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜5μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、高分子分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性を維持することができる。
本発明のインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の0.5質量%乃至10質量%であることが好ましい。
(その他各種添加剤等)
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。
また、保存安定性を改良する目的で、公知のあらゆる塩基性化合物を用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などがあげられる。また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
本発明のインクにおいては、25℃における粘度が7〜50mPa・sであることが、硬化環境(温度・湿度)に関係なく吐出が安定し、良好な硬化性を得るために好ましい。
本発明で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、延伸ポリスチレン(OPS)フィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、延伸ナイロン(ONy)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35〜60mN/mの広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できる。
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
《エポキシ化合物の合成》
本発明の実施例に用いるエポキシ化合物e−1〜e−4は、下記のように合成した。
(エポキシ化合物e−1の合成)
温度計、ジムロート冷却器、撹拌装置を備えた300mlの4つ口フラスコに、タングステン酸(H2WO4)2g(8mmol)、テトラブチルアンモニウムブロマイド2g(6mmol)、85%リン酸(H3PO4)0.23g(2mmol)、中間体a11.8g(50mmol)をそれぞれ秤り込んだ。これにトルエン20mlを加えて激しく撹拌するとともに、加熱を開始した。80℃まで昇温された時点で、35%過酸化水素水10.7g(110mmol)を滴下し始めた。温度を80℃に保持したまま、30分かけて滴下した。滴下終了後、ガスクロマトグラフィー分析にて反応追跡を行い、約3時間後、ガスクロマトグラフィー分析にて原料の消失、目的物の生成を確認した。反応終了後、適量の亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、過剰の過酸化水素を失活させた。有機層を分取し、水、重炭酸ソーダ水溶液で数回洗浄した。有機層を分取し、溶媒を減圧留去してe−1を得た。NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
(エポキシ化合物e−2の合成)
温度計、ジムロート冷却器、撹拌装置を備えた300mlの4つ口フラスコに、タングステン酸(H2WO4)2g(8mmol)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド2.7g(6mmol)、85%リン酸(H3PO4)0.23g(2mmol)、中間体b16.0g(50mmol)をそれぞれ秤り込んだ。これにトルエン20mlを加えて激しく撹拌するとともに、加熱を開始した。80℃まで昇温された時点で、35%過酸化水素水10.7g(110mmol)を滴下し始めた。温度を80℃に保持したまま、30分かけて滴下した。滴下終了後、ガスクロマトグラフィー分析にて反応追跡を行い、約3時間後、ガスクロマトグラフィー分析にて原料の消失、目的物の生成を確認した。反応終了後、適量の亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、過剰の過酸化水素を失活させた。有機層を分取し、水、重炭酸ソーダ水溶液で数回洗浄した。有機層を分取し、溶媒を減圧留去しe−2を得た。NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
(エポキシ化合物e−3の合成)
温度計、ジムロート冷却器、撹拌装置を備えた300mlの4つ口フラスコに、タングステン酸(H2WO4)2g(8mmol)、N−ドデシル−N’−メチルイミダゾリウムクロリド1.7g(6mmol)、85%リン酸(H3PO4)0.23g(2mmol)、中間体c11.0g(50mmol)をそれぞれ秤り込んだ。これにトルエン20mlを加えて激しく撹拌するとともに、加熱を開始した。80℃まで昇温された時点で、35%過酸化水素水10.7g(110mmol)を滴下し始めた。温度を80℃に保持したまま、30 分かけて滴下した。滴下終了後、ガスクロマトグラフィー分析にて反応追跡を行い、約3時間後、ガスクロマトグラフィー分析にて原料の消失、目的物の生成を確認した。反応終了後、適量の亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、過剰の過酸化水素を失活させた。有機層を分取し、水、重炭酸ソーダ水溶液で数回洗浄した。有機層を分取し、溶媒を減圧留去し、e−3を得た。NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
(エポキシ化合物e−4の合成)
温度計、ジムロート冷却器、撹拌装置を備えた300mlの4つ口フラスコに、タングステン酸(H2WO4)2g(8mmol)、セチルピリジニウムクロライド2.0g(6mmol)、85%リン酸(H3PO4)0.23g(2mmol)、中間体d6.8g(50mmol)をそれぞれ秤り込んだ。これにトルエン20mlを加えて激しく撹拌するとともに、加熱を開始した。80℃まで昇温された時点で、35%過酸化水素水10.7g(110mmol)を滴下し始めた。温度を80℃に保持したまま、30分かけて滴下した。滴下終了後、ガスクロマトグラフィー分析にて反応追跡を行い、約4時間後、ガスクロマトグラフィー分析にて原料の消失、目的物の生成を確認した。反応終了後、適量の亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、過剰の過酸化水素を失活させた。有機層を分取し、水、重炭酸ソーダ水溶液で数回洗浄した。有機層を分取し、溶媒を減圧留去し、e−4を得た。NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
《顔料》
本発明の実施例には、下記の表面処理済み顔料を用いた。顔料表面の酸価・塩基価は下記の通りである。顔料1:Pigment Blue 15:4(山陽色素社製Cyanine Blue 4044、塩基価8.0mg/g、酸価0.0mg/g)顔料2:Pigment Blue 15:4(大日精化社製、塩基価7.8mg/g、酸価1.9mg/g)顔料3:Pigment Red 122(大日精化社製CFR321、塩基価6.1mg/g、酸価4.1mg/g)顔料4:Pigment Violet19(大日精化社製CFR338−3、塩基価5.8mg/g、酸価4.0mg/g)顔料5:Pigment Yellow 151(ランクセス社製E4GN−GT、塩基価9.1mg/g、酸価6.4mg/g)顔料6:Pigment Yellow 180(大日精化社製CFY313−2、塩基価4.9mg/g、酸価3.0mg/g)
〈顔料の塩基価の測定〉
顔料に0.01モル/L過塩素酸メチルブチルケトン溶液を加え、超音波分散を行った。その後、遠心分離により上澄み液を0.01モル/Lカリウムメトキシド−メチルイソブチルケトン/メタノール(4:1)溶液で電位差滴定を行い、顔料による過塩素酸減少量をKOHmg/g換算したものをアミン価とした。電位差滴定は平沼産業株式会社製自動滴定装置COM−1500を用いて測定した。
〈顔料の酸価の測定〉
顔料に0.01モル/Lテトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メチルブチルケトン溶液を加え、超音波分散を行った。その後、遠心分離により上澄み液を0.01モル/L過塩素酸メチルイソブチルケトン溶液で電位差滴定を行い、顔料による0.01モル/Lテトラブチルアンモニウムヒドロキシド減少量をKOHmg/g換算したものを酸価とした。電位差滴定は平沼産業株式会社製自動滴定装置COM−1500を用いて測定した。
《分散剤の塩基価、酸価の測定》
(分散剤の塩基価の測定)
分散剤をメチルイソブチルケトンに溶解し、0.01モル/Lの過塩素酸メチルイソブチルケトン溶液で電位差滴定を行い、KOHmg/g換算したものを塩基価とした。電位差滴定は平沼産業株式会社製自動滴定装置COM−1500を用いて測定した。
(分散剤の酸価の測定)
分散剤をメチルイソブチルケトンに溶解し、0.01Nカリウムメトキシド−メチルイソブチルケトン/メタノール(4:1)溶液で電位差滴定を行い、KOHmg/g換算したものを酸価とした。電位差滴定は平沼産業株式会社製自動滴定装置COM−1500を用いて測定した。
《分散液の調製》
(分散液Aの調製)
以下の組成で顔料を分散した。
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱撹拌溶解した。
PB822(味の素ファインテクノ社製分散剤)(酸価18.5mg/g、塩基価15.9mg/g) 8部
OXT221(東亜合成社製オキセタン化合物) 72部
室温まで冷却した後、これに前記各顔料それぞれ20部を加えて、直径0.3mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて6時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去し、分散液Aとした。
(分散液Bの調製)
以下の組成で顔料を分散した。
以下の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱撹拌溶解した。
ソルスパーズ32000(アビシア株式会社製分散剤)(酸価24.8mg/g、塩基価27.1mg/g) 8部
脂環式エポキシ化合物(e−4)カラム処理済み品 72部
室温まで冷却した後これに前記顔料それぞれ20部を加えて、直径0.3mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて8時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去し、分散液Bとした。
《インク1〜12の調製》
表1〜12に記載の組成で、下記のようにしてインク1〜12を調製した。使用する顔料及びエポキシの水洗及びカラム吸着処理の有無も合わせて各表に記した。調製した各インクは、ADVATEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過を行った。濾過後、インク組成中の4級アンモニウム塩の定量を、ガスクロマトグラフィーにて行った。その結果も合わせて下記の各表に示す。
なお、表4〜表6、表8〜表10に記載のUVI6692は、ダウ・ケミカル社製のUVI6692(プロピレンカーボネート50%液)であり、表11、表12に記載のSP152は、旭電化工業社製のSP152(プロピレンカーボネート50%液)である。
《インクの評価》
上記の調製した各インクを、ポリエチレン容器に充填率90%で充填、密閉した後、インクを充填した各容器を、25℃と60℃で2週間保存した後、下記評価を行った。
〔保存安定性の評価〕
25℃と60℃で保存したインクの平均粒径を測定した。
平均粒径は、Malvern Instruments Ltd製ZetasizerNanoシリーズにて測定した体積平均粒径値である。
○:25℃保存品と60℃保存品の平均粒径差が、10%未満である
△:25℃保存品と60℃保存品の平均粒径差が、10%以上、20%未満である
×:25℃保存品と60℃保存品の平均粒径差が、20%以上である
〔吐出安定性の評価〕
25℃と60℃で保存した各インクを、256ノズルのザール(Xaar)社製のインクジェットプリンタの記録ヘッドから4plサイズの液滴を速度6m/sになるように記録ヘッドを駆動させて、30分間全ノズルから連続して吐出させ、各記録ヘッドのノズルからの射出状態を目視観察し、下記の基準に従って吐出安定性の評価を行った。
○:30分連続出射しても、ノズル欠が発生しない
△:30分連続出射でノズル欠の発生はないが、わずかにサテライトが発生する
×:30分連続出射で、数カ所以上のノズルでノズル欠が発生する
上記の評価の結果を、表13に示す。なお、上記の評価に関する説明及び表13において、評価ランクである○は実用性能として良好なレベル、△はぎりぎり実用上許容範囲なレベル、及び、×は実用上許容範囲外のレベル、にあることを意味する。
表13に記載の結果より明らかなように、本発明のインクは、保存安定性及び吐出安定性に優れていることが分かる。

Claims (7)

  1. 少なくとも有機顔料、高分子分散剤、光開始剤及びカチオン重合性化合物を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにおいて、4級アンモニウム塩を含有し、該4級アンモニウム塩の含有量が5ppm以上、500ppm以下であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
  2. 前記カチオン重合性化合物が、エポキシ化合物であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  3. 前記光開始剤がオニウム塩であって、かつ該オニウム塩の含有量が5質量%以下であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  4. 前記有機顔料が、表面処理されたC.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Red 185、C.I.Pigment Red 202及びC.I.Pigment Violet 19から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  5. 前記有機顔料が、表面処理されたC.I.Pigment Yellow 138、C.I.Pigment Yellow 120、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151及びC.I.Pigment Yellow 180から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  6. 前記有機顔料が、表面処理されたC.I Pigment Blue−15:3またはC.I Pigment Blue−15:4であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  7. 前記高分子分散剤が酸価と塩基価とを有し、かつ該酸価が該塩基価より大きいことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
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