JP2004091347A - オキセタン化合物及び活性エネルギー線硬化型インク - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はオキセタン化合物及びそれを含有した活性エネルギー線硬化型インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は簡便且つ安価に画像作成ができるため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出射及び制御する記録装置、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク、及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、インクジェット記録装置、インク及び専用紙が全て揃って初めて達成されている。
【0003】
しかしながら、専用紙が必要なインクジェットシステムでは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙とは異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後、紫外線光により架橋させる紫外線硬化型インクジェット方式などが挙げられるが、いずれも様々な課題を抱えているのが現状である。
【0004】
例えば、相変化インクジェット方式においては、インクとしてワックスを用いる為、十分な画像強度や定着性が得られない。また、ソルベント系インクジェット方式ではインクが揮発しやすく臭気(環境)、インク乾燥によるヘッド詰まり、用いる記録媒体によってインク浸透性が異なるため、滲みや乾燥が安定せず、インク滲みが発生しやすいなどの問題がある。
【0005】
一方、紫外線硬化型インクジェット方式では、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつある。例えば、特公平5−54667号、特開平6−200204号、特表2000−504778において、紫外線硬化型インクジェット用インクが開示されている。いずれの方法においても、重合性化合物としてアクリルモノマーが使用されている。しかしながら、インクに使用されている重合性モノマーは、安定したインク射出性を得る為の低粘度化、硬化感度アップあるいは記録媒体の接着性の観点で、皮膚刺激性や感作性のあるものが選択されており、ユーザーにとって危険性が高いものであった。また、特表2000−504778で開示されているように、比較的安全性の高いアルコキアクリレートまたはポリアルコキシアクリレートを80〜95質量%含有させる方法もあるが、単官能又は多官能モノマーを80質量%以上も含有させる構成では、記録媒体との十分な接着性が得られない、浸透性の高い記録媒体や非常に濡れ性が良く滲み易いポリエチレンテレフタレートフィルムなど広範囲の記録媒体に対してインク滲みや未反応モノマーによる臭気が発生するなどの問題があった。
【0006】
十分な硬化感度が得られない要因としては、インクが硬化する前に印字画像が滲んだり、多孔質記録媒体への浸透が考えられ、更にこの浸透により未反応モノマーの残留臭気などの問題を増長させていた。硬化感度を補う一つの方法として光源強度を強くする、照射時間を長くするなどの手段が考えられるが、これらの方法はいずれも装置のコストアップを招いていた。
【0007】
このように紫外線などの照射線硬化型インクジェット方式は、その他のインクジェット方式に対し、優れた特徴を持っている反面、安全性や装置コストの観点で水性インクジェット方式には及ばないのが現状であり、早急な解決方法の開発が切望されている。
【0008】
このような問題を解決する手段として、カチオン重合により硬化する化合物を用いた紫外線硬化型インクジェット方式が挙げられる。例えば、特開平8−143806号において、オキセタン環を有する化合物(以下、オキセタン化合物と称する)を用いた活性エネルギー線硬化型インクが開示されている。オキセタン化合物は皮膚刺激性や感作性の問題がなく、またアクリルモノマーのラジカル重合の様に酸素による重合阻害を受けることがなく、比較的低出力の光源で硬化させることができるという特徴をもつが、ポリオレフィン系の素材に対する接着性が不充分という問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は構造新規なオキセタン化合物の提供、及びかかる構造新規なオキセタン化合物を含有した文字品質が良好で、記録媒体との接着性に優れる活性エネルギー線硬化型インクの提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
【0011】
1)前記一般式(1)で表されることを特徴とするオキセタン化合物。
2)一般式(1)におけるR3〜R6のアルキル基が炭素数1〜18のアルキル基であることを特徴とする前記1)に記載のオキセタン化合物。
【0012】
3)前記1)または2)に記載のオキセタン化合物及び光カチオン重合開始剤を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク。
【0013】
本発明者らは、上記課題を鑑みて鋭意検討を行った結果、特定のオキセタン化合物を用いることにより、活性エネルギー線硬化型インク、特に紫外線硬化型インクに用いた場合において、ポリオレフィン系の素材に対する接着性を大幅に向上できることを見出し、本発明に至った次第である。
【0014】
以下、本発明の詳細について、説明する。
本発明における前記一般式(1)で表されるオキセタン化合物としては、分子中に1個または2個以上のオキセタン環を有する化合物が挙げられる。
【0015】
一般式(1)中、R1、R2はそれぞれ水素原子、有機基を表し、R3〜R6はそれぞれ水素原子、アルキル基を表す。但し、R3〜R6の少なくとも一つはアルキル基である。R3〜R6のアルキル基としては直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1〜18のアルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数が18を超えると、インクジェット用インクとして用いた場合に、流動性不足が問題になる場合がある。かかるアルキル基の例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基などが挙げられる。
【0016】
分子中に1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)、(3)で表される化合物を挙げることができる。
【0017】
【化2】
【0018】
一般式(2)、(3)において、Zは、各々独立で酸素または硫黄原子、あるいは主鎖に酸素または硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基、R1は水素原子、有機基であり、有機基としては、フッ素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、フリル基またはチエニル基が挙げられる。
【0019】
R7、R8は、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基または3−ブテニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基等)、炭素数1〜6個のアシル基(例えば、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基またはペンチルカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルキルカルバモイル基(例えば、プロピルカルバモイル基、ブチルペンチルカルバモイル基等)、アルコキシカルバモイル基(例えば、エトキシカルバモイル基等)を表す。R3〜R6はそれぞれ水素原子、アルキル基を表す。但し、R3〜R6の少なくとも一つはアルキル基である。
【0020】
本発明で使用するオキセタン化合物としては、上記一般式(2)、(3)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R7及びR8がプロピル基、ブチル基、フェニル基又はベンジル基、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。
【0021】
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(4)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0022】
【化3】
【0023】
一般式(4)中、mは2、3又は4であり、Z、R1、R3〜R6は一般式(2)、(3)と同一の基である。R9は、炭素数1〜12の線形又は分岐アルキレン基、線形或いは分岐ポリ(アルキレンオキシ)基、または下記一般式(6)、(7)及び(8)からなる群から選択される多価基を表す。上記炭素数1〜12の線形又は分岐アルキレン基、線形或いは分岐ポリ(アルキレンオキシ)基としては、下記一般式(5)で表される基が好ましい。
【0024】
【化4】
【0025】
一般式(5)中、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基を表す。
【0026】
【化5】
【0027】
一般式(6)中、nは0又は1〜2000の整数、R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基及び下記一般式(9)から成る群から選択される基を表す。
【0028】
【化6】
【0029】
一般式(9)中、jは0又は1〜100の整数、R13は1〜10個の炭素原子を有するアルキルを表す。
【0030】
R12はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基を表す。
【0031】
一般式(7)中、R14は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1〜10個のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシレート基又はカルボキシル基を表す。
【0032】
一般式(8)中、R15は酸素原子、硫黄原子、NH、SO、SO2、CH2、C(CH3)2又はC(CF3)2を表す。
【0033】
本発明で使用されるオキセタン化合物として、上記一般式(4)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R9が一般式(7)においてR14が水素原子である基、ヘキサメチレン基、一般式(5)においてR10がエチル基、一般式(6)、(9)においてR12及びR13はメチル基、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。
【0034】
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(10)で表わされる化合物も挙げることができる。
【0035】
【化7】
【0036】
一般式(10)において、rは25〜200の整数であり、R1、R3〜R6、R13は上記に定義した基であり、R16は炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基である。
【0037】
以下に、本発明のオキセタン化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
本発明のオキセタン化合物の合成は、以下の文献を参考に合成することができる。
【0041】
Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)、A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R. Miller,Synth.,12,1140(1987)、Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)、Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka,and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)、Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)、Chem.Ber.101,1850(1968)、”Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,ChapterIX,Interscience Publishers,John Wiley&Sons,New York(1964)、Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)、Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)、Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)、特開平6−16804号、西独特許第1,021,858号。
【0042】
本発明のオキセタン化合物は活性エネルギー線硬化型インクに用いられる。
光カチオン重合開始剤としては、芳香族オニウム塩を挙げることができる。この芳香族オニウム塩として、周期表第Va族元素の塩、例えば、ホスホニウム塩(例えば、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニウムなど)、第VIa族元素の塩、例えば、スルホニウム塩(例えば、テトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリス(4−チオメトキシフェニル)、スルホニウム及びヘキシサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウムなど)、及び第VIIa族元素の塩、例えば、ヨードニウム塩(例えば、塩化ジフェニルヨードニウムなど)を挙げることができる。このような芳香族オニウム塩をエポキシ化合物の重合におけるカチオン重合開始剤として使用することは、米国特許第4,058,401号、同4,069,055号、同4,101,513号及び同4,161,478号に詳述されている。
【0043】
好ましい光カチオン重合開始剤としては、第VIa族元素のスルホニウム塩が挙げられる。その中でも、紫外線硬化性と紫外線硬化型インクの貯蔵安定性の観点からすると、ヘキサフルオロアンチモン酸トリアリールスホニウムが好ましい。またフォトポリマーハンドブック(フォトポリマー懇話会編 工業調査会発行 1989年)の39〜56頁に記載の公知の光重合開始剤、特開昭64−13142号、特開平2−4804号に記載されている化合物を任意に用いることが可能である。
【0044】
本発明のインクには着色剤が含有されることが好ましい。着色剤としてはインク成分に良分散し、且つ耐候性に優れた顔料が望ましく、非感光性のもの(非感光性色材)が更に好ましい。特に限定されるわけではないが、本発明には、例えば、カラーインデックス(C.I.)に記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
【0045】
赤或いはマゼンタ顔料としては、Pigment Red3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange13、16、20、36。
【0046】
青又はシアン顔料としては、Pigment Blue1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60。
【0047】
緑顔料としては、Pigment Green7、26、36、50。
黄顔料としては、Pigment Yellow1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193。
【0048】
黒顔料としては、Pigment Black7、28、26などが目的に応じて使用できる。
【0049】
具体的に商品名を示すと、例えば、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレットRE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業製)、KETYellow401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange501、KET Red301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green201(大日本インキ化学製)、Colortex Yellow301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製)、Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製)、カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
【0050】
又、顔料を予め水、溶剤、重合性モノマー等に高濃度分散した分散液を使用することもできる。
【0051】
顔料の添加量は1〜20質量%が適量である。1質量%未満では画像品質が低下し、20質量%より多いとインク粘度特性に悪影響を与える。又、色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合して使用できる。
【0052】
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。
【0053】
分散剤は高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。又、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量%に対し、1〜50質量%添加することが好ましい。
【0054】
分散媒体は溶剤又は重合性化合物で行うが、本発明に用いる活性エネルギー線硬化型インクは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0055】
顔料の分散は平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することが出来る。
【0056】
本発明のオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526、特開2001−310937に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物と併用することができる。
【0057】
本発明のオキセタン化合物において、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0058】
以下、本発明のオキセタン化合物と併用可能なオキセタン化合物の具体例について説明するが、これらに限定されるものではない。
【0059】
1個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(11)で示される化合物が挙げられる。
【0060】
【化10】
【0061】
一般式(11)において、R1は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
【0062】
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(12)で示される化合物等が挙げられる。
【0063】
【化11】
【0064】
一般式(12)において、R1は、上記一般式(11)におけるそれと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
【0065】
また、R3としては、下記一般式(13)、(14)及び(15)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
【0066】
【化12】
【0067】
一般式(13)において、R4は、水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
【0068】
【化13】
【0069】
一般式(14)において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF3)2、又はC(CH3)2を表す。
【0070】
【化14】
【0071】
一般式(15)において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、更に、下記一般式(16)で示される基から選択される基も挙げることができる。
【0072】
【化15】
【0073】
一般式(16)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
【0074】
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
【0075】
【化16】
【0076】
例示化合物1は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。また、例示化合物2は、前記一般式(12)において、R1がエチル基、R3が前記一般式(15)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
【0077】
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(17)で示される化合物がある。一般式(17)において、R1は、前記一般式(11)のR1と同義である。
【0078】
【化17】
【0079】
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(18)で示される化合物が挙げられる。
【0080】
【化18】
【0081】
一般式(18)において、R1は、前記一般式(11)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは3又は4である。
【0082】
【化19】
【0083】
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
【0084】
4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
【0085】
【化20】
【0086】
さらに、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(19)で示される化合物が挙げられる。
【0087】
【化21】
【0088】
一般式(19)において、R8は前記一般式(16)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
【0089】
併用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
【0090】
【化22】
【0091】
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0092】
【化23】
【0093】
光カチオン重合性モノマーとしては各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用出来る。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−55507、特開2001−310938、特開2001−310937、特開2001−220526に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
【0094】
エポキシ化合物には、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
【0095】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0096】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0097】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0098】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0099】
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0100】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、接着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0101】
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、紫外線の照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうために、光増感剤を併用することもできる。そのような光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きアミン類、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げられ、更に、欧州特許第568,993号、米国特許第4,508,811号、同5,227,227号、特開2001−125255、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤の使用量は、活性光線硬化性組成物中0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0102】
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、インクジェット記録方式に用いることが好ましい。
【0103】
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴をノズルから噴射させて、それを紙などの被記録媒体面に付着させて、印字または画像の記録を行うものである。現在、種々のインクジェット記録方法が提案されており、コンティニアス法と呼ばれる方法は、例えば、米国特許第3,298,030号及び同3,596,275号に開示されている。また、ドロップオンデマンド法は、ピエゾ素子の変形をインク噴射の駆動力に応用したものが、例えば、米国特許第3,946,398号に開示されている。また、熱エネルギーを利用してインク滴を噴射するインクジエツト記録方式が、例えば、米国特許第4,251,824号にそれぞれ開示されており、それらの方法を適宜選択して用いることができる。
【0104】
インクジェット記録方式においては、本発明の活性エネルギー線硬化型インクを記録媒体上に射出した後に、活性エネルギー線の照射を行う。照射された光によって、インク組成物は重合反応を開始して記録媒体に固着する。
【0105】
本発明で用いることのできる活性エネルギー線の光源としては、波長180〜500nmの紫外線又は可視光線を発生する光源が有効である。例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
【0106】
本発明において、紫外線による照射を行う場合、インクの吸収波長におけるピーク照度が1〜500mw/cm2である光源が好ましい。かかる光源は、十分な硬化反応を行うことができるため、比較的安価で、小型の紫外線照射装置を用いることができ、コスト的にも有利である。
【0107】
用いられる記録媒体は、アルミニウム、鉄、銅の如き金属、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック、ガラスの如きセラミックス、木材、紙、印刷紙、繊維などである。好ましい記録媒体としては、インクが記録媒体に吸収しない非吸収性のものである。
【0108】
【実施例】
以下、本発明について実施例をもって説明するが、本発明の実施の態様はこれに限定されるものではない。
【0109】
上記について、まず着色材、重合性化合物2種をサンドミルに入れて4時間分散を行い、インク原液を得た。得られたインク原液に光カチオン重合開始剤を加え、溶解させた後、これをメンブランフィルターで濾過し、インクを得た。
【0110】
〔インクジェット記録〕
インクジェットプリンタPHASER860(PHASER PRINTING JAPAN社製)を部分的に改造し、ヘッドを50℃で加熱した状態で記録媒体OPPフィルム(コロナ処理済み)上に、上記の活性エネルギー線硬化型インクを射出して画像を形成した。インク射出直後に照度10mW/cm2の低圧水銀灯(殺菌灯)を用いて空気中で光照射を行い、OPPフィルム上にインクを固着させた。印字した画像の評価は以下のようにして行った。
【0111】
《接着性》
ベタ画像のOPPフィルムに対する印字画像の接着性を、JIS K5400
8.5.2碁盤目テープ法により10点満点で評価した。
【0112】
《文字品質》
6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大観察し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
【0113】
◎:ガサツキがない
○:僅かにガサツキが認められる
△:ガサツキが認められるが、文字として判別できる
×:ガサツキが激しく、文字がかすれていて使用に耐えないレベルである。
【0114】
【表1】
【0115】
【化24】
【0116】
表1より、本発明の活性エネルギー線硬化型インクを用いたインクジェット記録は記録媒体との接着性に優れていることは明らかである。
【0117】
【発明の効果】
本発明の構造新規なオキセタン化合物によって、文字品質が良好で、記録媒体との接着性に優れる活性エネルギー線硬化型インクを提供することができた。
【発明の属する技術分野】
本発明はオキセタン化合物及びそれを含有した活性エネルギー線硬化型インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は簡便且つ安価に画像作成ができるため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出射及び制御する記録装置、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク、及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、インクジェット記録装置、インク及び専用紙が全て揃って初めて達成されている。
【0003】
しかしながら、専用紙が必要なインクジェットシステムでは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙とは異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後、紫外線光により架橋させる紫外線硬化型インクジェット方式などが挙げられるが、いずれも様々な課題を抱えているのが現状である。
【0004】
例えば、相変化インクジェット方式においては、インクとしてワックスを用いる為、十分な画像強度や定着性が得られない。また、ソルベント系インクジェット方式ではインクが揮発しやすく臭気(環境)、インク乾燥によるヘッド詰まり、用いる記録媒体によってインク浸透性が異なるため、滲みや乾燥が安定せず、インク滲みが発生しやすいなどの問題がある。
【0005】
一方、紫外線硬化型インクジェット方式では、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつある。例えば、特公平5−54667号、特開平6−200204号、特表2000−504778において、紫外線硬化型インクジェット用インクが開示されている。いずれの方法においても、重合性化合物としてアクリルモノマーが使用されている。しかしながら、インクに使用されている重合性モノマーは、安定したインク射出性を得る為の低粘度化、硬化感度アップあるいは記録媒体の接着性の観点で、皮膚刺激性や感作性のあるものが選択されており、ユーザーにとって危険性が高いものであった。また、特表2000−504778で開示されているように、比較的安全性の高いアルコキアクリレートまたはポリアルコキシアクリレートを80〜95質量%含有させる方法もあるが、単官能又は多官能モノマーを80質量%以上も含有させる構成では、記録媒体との十分な接着性が得られない、浸透性の高い記録媒体や非常に濡れ性が良く滲み易いポリエチレンテレフタレートフィルムなど広範囲の記録媒体に対してインク滲みや未反応モノマーによる臭気が発生するなどの問題があった。
【0006】
十分な硬化感度が得られない要因としては、インクが硬化する前に印字画像が滲んだり、多孔質記録媒体への浸透が考えられ、更にこの浸透により未反応モノマーの残留臭気などの問題を増長させていた。硬化感度を補う一つの方法として光源強度を強くする、照射時間を長くするなどの手段が考えられるが、これらの方法はいずれも装置のコストアップを招いていた。
【0007】
このように紫外線などの照射線硬化型インクジェット方式は、その他のインクジェット方式に対し、優れた特徴を持っている反面、安全性や装置コストの観点で水性インクジェット方式には及ばないのが現状であり、早急な解決方法の開発が切望されている。
【0008】
このような問題を解決する手段として、カチオン重合により硬化する化合物を用いた紫外線硬化型インクジェット方式が挙げられる。例えば、特開平8−143806号において、オキセタン環を有する化合物(以下、オキセタン化合物と称する)を用いた活性エネルギー線硬化型インクが開示されている。オキセタン化合物は皮膚刺激性や感作性の問題がなく、またアクリルモノマーのラジカル重合の様に酸素による重合阻害を受けることがなく、比較的低出力の光源で硬化させることができるという特徴をもつが、ポリオレフィン系の素材に対する接着性が不充分という問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は構造新規なオキセタン化合物の提供、及びかかる構造新規なオキセタン化合物を含有した文字品質が良好で、記録媒体との接着性に優れる活性エネルギー線硬化型インクの提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
【0011】
1)前記一般式(1)で表されることを特徴とするオキセタン化合物。
2)一般式(1)におけるR3〜R6のアルキル基が炭素数1〜18のアルキル基であることを特徴とする前記1)に記載のオキセタン化合物。
【0012】
3)前記1)または2)に記載のオキセタン化合物及び光カチオン重合開始剤を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク。
【0013】
本発明者らは、上記課題を鑑みて鋭意検討を行った結果、特定のオキセタン化合物を用いることにより、活性エネルギー線硬化型インク、特に紫外線硬化型インクに用いた場合において、ポリオレフィン系の素材に対する接着性を大幅に向上できることを見出し、本発明に至った次第である。
【0014】
以下、本発明の詳細について、説明する。
本発明における前記一般式(1)で表されるオキセタン化合物としては、分子中に1個または2個以上のオキセタン環を有する化合物が挙げられる。
【0015】
一般式(1)中、R1、R2はそれぞれ水素原子、有機基を表し、R3〜R6はそれぞれ水素原子、アルキル基を表す。但し、R3〜R6の少なくとも一つはアルキル基である。R3〜R6のアルキル基としては直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1〜18のアルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数が18を超えると、インクジェット用インクとして用いた場合に、流動性不足が問題になる場合がある。かかるアルキル基の例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基などが挙げられる。
【0016】
分子中に1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)、(3)で表される化合物を挙げることができる。
【0017】
【化2】
【0018】
一般式(2)、(3)において、Zは、各々独立で酸素または硫黄原子、あるいは主鎖に酸素または硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基、R1は水素原子、有機基であり、有機基としては、フッ素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、フリル基またはチエニル基が挙げられる。
【0019】
R7、R8は、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基または3−ブテニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基等)、炭素数1〜6個のアシル基(例えば、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基またはペンチルカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルキルカルバモイル基(例えば、プロピルカルバモイル基、ブチルペンチルカルバモイル基等)、アルコキシカルバモイル基(例えば、エトキシカルバモイル基等)を表す。R3〜R6はそれぞれ水素原子、アルキル基を表す。但し、R3〜R6の少なくとも一つはアルキル基である。
【0020】
本発明で使用するオキセタン化合物としては、上記一般式(2)、(3)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R7及びR8がプロピル基、ブチル基、フェニル基又はベンジル基、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。
【0021】
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(4)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0022】
【化3】
【0023】
一般式(4)中、mは2、3又は4であり、Z、R1、R3〜R6は一般式(2)、(3)と同一の基である。R9は、炭素数1〜12の線形又は分岐アルキレン基、線形或いは分岐ポリ(アルキレンオキシ)基、または下記一般式(6)、(7)及び(8)からなる群から選択される多価基を表す。上記炭素数1〜12の線形又は分岐アルキレン基、線形或いは分岐ポリ(アルキレンオキシ)基としては、下記一般式(5)で表される基が好ましい。
【0024】
【化4】
【0025】
一般式(5)中、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基を表す。
【0026】
【化5】
【0027】
一般式(6)中、nは0又は1〜2000の整数、R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基及び下記一般式(9)から成る群から選択される基を表す。
【0028】
【化6】
【0029】
一般式(9)中、jは0又は1〜100の整数、R13は1〜10個の炭素原子を有するアルキルを表す。
【0030】
R12はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基を表す。
【0031】
一般式(7)中、R14は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1〜10個のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシレート基又はカルボキシル基を表す。
【0032】
一般式(8)中、R15は酸素原子、硫黄原子、NH、SO、SO2、CH2、C(CH3)2又はC(CF3)2を表す。
【0033】
本発明で使用されるオキセタン化合物として、上記一般式(4)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R9が一般式(7)においてR14が水素原子である基、ヘキサメチレン基、一般式(5)においてR10がエチル基、一般式(6)、(9)においてR12及びR13はメチル基、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。
【0034】
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(10)で表わされる化合物も挙げることができる。
【0035】
【化7】
【0036】
一般式(10)において、rは25〜200の整数であり、R1、R3〜R6、R13は上記に定義した基であり、R16は炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基である。
【0037】
以下に、本発明のオキセタン化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
本発明のオキセタン化合物の合成は、以下の文献を参考に合成することができる。
【0041】
Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)、A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R. Miller,Synth.,12,1140(1987)、Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)、Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka,and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)、Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)、Chem.Ber.101,1850(1968)、”Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,ChapterIX,Interscience Publishers,John Wiley&Sons,New York(1964)、Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)、Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)、Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)、特開平6−16804号、西独特許第1,021,858号。
【0042】
本発明のオキセタン化合物は活性エネルギー線硬化型インクに用いられる。
光カチオン重合開始剤としては、芳香族オニウム塩を挙げることができる。この芳香族オニウム塩として、周期表第Va族元素の塩、例えば、ホスホニウム塩(例えば、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニウムなど)、第VIa族元素の塩、例えば、スルホニウム塩(例えば、テトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリス(4−チオメトキシフェニル)、スルホニウム及びヘキシサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウムなど)、及び第VIIa族元素の塩、例えば、ヨードニウム塩(例えば、塩化ジフェニルヨードニウムなど)を挙げることができる。このような芳香族オニウム塩をエポキシ化合物の重合におけるカチオン重合開始剤として使用することは、米国特許第4,058,401号、同4,069,055号、同4,101,513号及び同4,161,478号に詳述されている。
【0043】
好ましい光カチオン重合開始剤としては、第VIa族元素のスルホニウム塩が挙げられる。その中でも、紫外線硬化性と紫外線硬化型インクの貯蔵安定性の観点からすると、ヘキサフルオロアンチモン酸トリアリールスホニウムが好ましい。またフォトポリマーハンドブック(フォトポリマー懇話会編 工業調査会発行 1989年)の39〜56頁に記載の公知の光重合開始剤、特開昭64−13142号、特開平2−4804号に記載されている化合物を任意に用いることが可能である。
【0044】
本発明のインクには着色剤が含有されることが好ましい。着色剤としてはインク成分に良分散し、且つ耐候性に優れた顔料が望ましく、非感光性のもの(非感光性色材)が更に好ましい。特に限定されるわけではないが、本発明には、例えば、カラーインデックス(C.I.)に記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
【0045】
赤或いはマゼンタ顔料としては、Pigment Red3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange13、16、20、36。
【0046】
青又はシアン顔料としては、Pigment Blue1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60。
【0047】
緑顔料としては、Pigment Green7、26、36、50。
黄顔料としては、Pigment Yellow1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193。
【0048】
黒顔料としては、Pigment Black7、28、26などが目的に応じて使用できる。
【0049】
具体的に商品名を示すと、例えば、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレットRE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業製)、KETYellow401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange501、KET Red301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green201(大日本インキ化学製)、Colortex Yellow301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製)、Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製)、カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
【0050】
又、顔料を予め水、溶剤、重合性モノマー等に高濃度分散した分散液を使用することもできる。
【0051】
顔料の添加量は1〜20質量%が適量である。1質量%未満では画像品質が低下し、20質量%より多いとインク粘度特性に悪影響を与える。又、色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合して使用できる。
【0052】
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。
【0053】
分散剤は高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。又、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量%に対し、1〜50質量%添加することが好ましい。
【0054】
分散媒体は溶剤又は重合性化合物で行うが、本発明に用いる活性エネルギー線硬化型インクは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0055】
顔料の分散は平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することが出来る。
【0056】
本発明のオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526、特開2001−310937に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物と併用することができる。
【0057】
本発明のオキセタン化合物において、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0058】
以下、本発明のオキセタン化合物と併用可能なオキセタン化合物の具体例について説明するが、これらに限定されるものではない。
【0059】
1個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(11)で示される化合物が挙げられる。
【0060】
【化10】
【0061】
一般式(11)において、R1は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
【0062】
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(12)で示される化合物等が挙げられる。
【0063】
【化11】
【0064】
一般式(12)において、R1は、上記一般式(11)におけるそれと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
【0065】
また、R3としては、下記一般式(13)、(14)及び(15)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
【0066】
【化12】
【0067】
一般式(13)において、R4は、水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
【0068】
【化13】
【0069】
一般式(14)において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF3)2、又はC(CH3)2を表す。
【0070】
【化14】
【0071】
一般式(15)において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、更に、下記一般式(16)で示される基から選択される基も挙げることができる。
【0072】
【化15】
【0073】
一般式(16)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
【0074】
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
【0075】
【化16】
【0076】
例示化合物1は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。また、例示化合物2は、前記一般式(12)において、R1がエチル基、R3が前記一般式(15)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
【0077】
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(17)で示される化合物がある。一般式(17)において、R1は、前記一般式(11)のR1と同義である。
【0078】
【化17】
【0079】
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(18)で示される化合物が挙げられる。
【0080】
【化18】
【0081】
一般式(18)において、R1は、前記一般式(11)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは3又は4である。
【0082】
【化19】
【0083】
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
【0084】
4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
【0085】
【化20】
【0086】
さらに、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(19)で示される化合物が挙げられる。
【0087】
【化21】
【0088】
一般式(19)において、R8は前記一般式(16)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
【0089】
併用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
【0090】
【化22】
【0091】
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0092】
【化23】
【0093】
光カチオン重合性モノマーとしては各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用出来る。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−55507、特開2001−310938、特開2001−310937、特開2001−220526に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
【0094】
エポキシ化合物には、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
【0095】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0096】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0097】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0098】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0099】
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0100】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、接着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0101】
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、紫外線の照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうために、光増感剤を併用することもできる。そのような光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きアミン類、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げられ、更に、欧州特許第568,993号、米国特許第4,508,811号、同5,227,227号、特開2001−125255、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤の使用量は、活性光線硬化性組成物中0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0102】
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、インクジェット記録方式に用いることが好ましい。
【0103】
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴をノズルから噴射させて、それを紙などの被記録媒体面に付着させて、印字または画像の記録を行うものである。現在、種々のインクジェット記録方法が提案されており、コンティニアス法と呼ばれる方法は、例えば、米国特許第3,298,030号及び同3,596,275号に開示されている。また、ドロップオンデマンド法は、ピエゾ素子の変形をインク噴射の駆動力に応用したものが、例えば、米国特許第3,946,398号に開示されている。また、熱エネルギーを利用してインク滴を噴射するインクジエツト記録方式が、例えば、米国特許第4,251,824号にそれぞれ開示されており、それらの方法を適宜選択して用いることができる。
【0104】
インクジェット記録方式においては、本発明の活性エネルギー線硬化型インクを記録媒体上に射出した後に、活性エネルギー線の照射を行う。照射された光によって、インク組成物は重合反応を開始して記録媒体に固着する。
【0105】
本発明で用いることのできる活性エネルギー線の光源としては、波長180〜500nmの紫外線又は可視光線を発生する光源が有効である。例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
【0106】
本発明において、紫外線による照射を行う場合、インクの吸収波長におけるピーク照度が1〜500mw/cm2である光源が好ましい。かかる光源は、十分な硬化反応を行うことができるため、比較的安価で、小型の紫外線照射装置を用いることができ、コスト的にも有利である。
【0107】
用いられる記録媒体は、アルミニウム、鉄、銅の如き金属、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック、ガラスの如きセラミックス、木材、紙、印刷紙、繊維などである。好ましい記録媒体としては、インクが記録媒体に吸収しない非吸収性のものである。
【0108】
【実施例】
以下、本発明について実施例をもって説明するが、本発明の実施の態様はこれに限定されるものではない。
【0109】
上記について、まず着色材、重合性化合物2種をサンドミルに入れて4時間分散を行い、インク原液を得た。得られたインク原液に光カチオン重合開始剤を加え、溶解させた後、これをメンブランフィルターで濾過し、インクを得た。
【0110】
〔インクジェット記録〕
インクジェットプリンタPHASER860(PHASER PRINTING JAPAN社製)を部分的に改造し、ヘッドを50℃で加熱した状態で記録媒体OPPフィルム(コロナ処理済み)上に、上記の活性エネルギー線硬化型インクを射出して画像を形成した。インク射出直後に照度10mW/cm2の低圧水銀灯(殺菌灯)を用いて空気中で光照射を行い、OPPフィルム上にインクを固着させた。印字した画像の評価は以下のようにして行った。
【0111】
《接着性》
ベタ画像のOPPフィルムに対する印字画像の接着性を、JIS K5400
8.5.2碁盤目テープ法により10点満点で評価した。
【0112】
《文字品質》
6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大観察し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
【0113】
◎:ガサツキがない
○:僅かにガサツキが認められる
△:ガサツキが認められるが、文字として判別できる
×:ガサツキが激しく、文字がかすれていて使用に耐えないレベルである。
【0114】
【表1】
【0115】
【化24】
【0116】
表1より、本発明の活性エネルギー線硬化型インクを用いたインクジェット記録は記録媒体との接着性に優れていることは明らかである。
【0117】
【発明の効果】
本発明の構造新規なオキセタン化合物によって、文字品質が良好で、記録媒体との接着性に優れる活性エネルギー線硬化型インクを提供することができた。
Claims (3)
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Cited By (7)
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-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002252366A patent/JP2004091347A/ja active Pending
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