JPWO2007023583A1 - 糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法 - Google Patents

糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007023583A1
JPWO2007023583A1 JP2007532018A JP2007532018A JPWO2007023583A1 JP WO2007023583 A1 JPWO2007023583 A1 JP WO2007023583A1 JP 2007532018 A JP2007532018 A JP 2007532018A JP 2007532018 A JP2007532018 A JP 2007532018A JP WO2007023583 A1 JPWO2007023583 A1 JP WO2007023583A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
synthetic intermediate
glycolipid derivative
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007532018A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5212973B2 (ja
Inventor
芳弘 西田
芳弘 西田
高典 中村
高典 中村
佑子 新宮
佑子 新宮
和洋 松田
和洋 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagoya University NUC
Tokai National Higher Education and Research System NUC
Original Assignee
Nagoya University NUC
Tokai National Higher Education and Research System NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagoya University NUC, Tokai National Higher Education and Research System NUC filed Critical Nagoya University NUC
Priority to JP2007532018A priority Critical patent/JP5212973B2/ja
Publication of JPWO2007023583A1 publication Critical patent/JPWO2007023583A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5212973B2 publication Critical patent/JP5212973B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/04Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical
    • C07H15/06Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical being a hydroxyalkyl group esterified by a fatty acid
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

GGPL−IIIに代表される糖脂質誘導体を効率よく合成できる製造方法の提供。
GGPL−IIIに代表される糖脂質誘導体を合成するには一般式(VIII)の糖脂質を効率的に合成する必要がある。そのためには、α型のグリコシド結合の構築とグリセロール部分の立体の両方を制御する必要がある。本発明では、1位以外のOH基について保護基を導入した糖類であるドナー化合物に対して、ホスホニウムハロゲン化合物及び塩基性溶媒の存在下、光学活性なグリシドールをアクセプター化合物として反応させ、α−グリコシル結合およびグリセロール部分の立体構造制御を同時に構築する工程を有することを特徴とする。本発明の糖脂質誘導体の製造方法は脂質誘導体を効率的に製造することができる。本発明の脂質誘導体合成中間体はその製造方法における鍵となる化合物である。
Figure 2007023583

(式(VIII)中、Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素である)

Description

本発明は、新規な糖脂質誘導体及びその製造方法、並びにそれら糖脂質誘導体の合成過程において有益な糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法に関する。
慢性関節リウマチは、関節の痛み、腫れ、変形を伴う慢性の自己免疫疾患であり、人口の1%に及ぶ患者がいるとされている。しかし、原因は不明なため、病気の診断法や根本的な治療法はまだない。
近年、マイコプラズマファーメンタンスと慢性関節リウマチとの関連が報告されている。マイコプラズマファーメンタンスの膜脂質成分である下記化合物(以下、「GGPL−III」と称する)が重要な生理活性を担うものとして注目されている(特開平7−278174号公報、特開平7−278175号公報及び特開平8−48693号公報)。
Figure 2007023583
GGPL−IIIは本菌に特異的なマーカーとして機能し、慢性関節リウマチの診断に有用であることが判ってきた。リウマチの診断が可能になれば、早期における様々な治療が可能になり、病気の完治の可能性も向上する。
GGPL−IIIの合成方法は本願発明者の一人である西田らが他に先駆けて報告している(特開平7−304789号公報、Y.Nishida et al,Tetrahedron Letters 40,1999,2371−2374)。
ところで、GGPL−IIIを診断薬に利用する場合、従来の合成法では収率が低く、十分な量を供給することが困難であり、収率の高い合成法が望まれている。また、GGPL−IIIはいわゆる糖脂質の一種であり、糖や脂質の誘導体は生理活性を有するものが多いので、GGPL−IIIに対して、エステル結合しているカルボン酸の炭素数が異なる化合物、糖部分の立体構造がグルコース以外の糖に由来する化合物、その他の立体異性体についても、有用な生理活性を有する化合物が存在することが期待される。従って、GGPL−IIIなどと関連する糖脂質誘導体の生理活性を利用・研究するための一助としての多面的な合成法の確立が望まれている。
本発明は上記実情に鑑み完成されたものであり、GGPL−IIIに代表される糖脂質誘導体を効率よく合成できる製造方法を提供することを解決すべき課題とする。
更に、上記GGPL−IIIの合成方法の研究において発見した有用な合成中間体及びその製造方法についても提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する目的で本発明者らはGGPL−IIIの合成方法について鋭意検討を行った結果、従来とは異なる特徴を持つ方法を見いだし、その方法を完成させる過程において有用な新規糖脂質誘導体及びその新規合成方法を完成させた。
特許文献4に示す製造方法は、出発原料として脂肪酸を持つ糖脂質を用いていないので、脂肪酸を導入するための煩雑な操作と反応を最終段階で行うため効率的ではなかった。また、従来方法では、ホスホコリン基を導入する反応においてコリントシレートを用いていたが、コリントシレートは吸湿性であり、また反応溶媒に溶けにくいなどの理由から著しい収率の低下がみられた。本発明方法では新たな反応経路をもつ反応を見いだし、大幅な収率の改善を行った。そして、従来方法では、ホスホリルセリノール基の前駆体としてp−メトキシフェニル基を保護基として持つ化合物を用いていたが、p−メトキシフェニル基をはずす反応は高価で有毒な銀塩を必要とすること、また、精製操作が煩雑になるなどの難点であったが、本発明方法では上記の問題点を解決した。以下、GGPL−IIIを合成する反応、並びにその反応過程において発見された有益な反応を挙げて説明する。
(1)新規合成法1:一般式(VIII)などのグリセロ型の糖脂質は、植物や微生物に多く見出される糖脂質であり、それらの細胞膜成分である。近年の研究において、グリセロ糖脂質に抗炎症作用や抗癌作用が見られることなどが報告されており、その生理機能が注目されている。同時に、安全性が高い界面活性化合物であり、化粧品や医薬品としての応用も期待される。
本発明において、特にα型の糖鎖結合を持つグリセロ糖脂質は、慢性関節炎リウマチの原因菌として疑われているマイコプラズマファーメンタンスが細胞膜に高濃度で有する糖リン脂質の鍵構造である。この糖リン脂質は、本菌の病原性の本体の一つであることから、関節炎リウマチをはじめとする自己免疫疾患の診断法、さらには治療法の開発において、重要な鍵化合物である。そのため、一般式(VIII)の効率的な合成が鍵となる。しかしながら、一般式(VIII)の立体選択的な合成手法は、α型のグリコシド結合の構築とグリセロール部分の立体の両方を制御するという、技術的に困難な2点のため、報告例はほとんどない。一般式(VIII)の化合物を得るために、α型のグリコシド結合の構築とグリセロール部分の立体の両方を制御する手法について、鋭意検討を行った結果、以下の発明を完成した。すなわち、新規糖脂質誘導体を合成する本発明の新規合成方法は、1位以外のOH基について保護基を導入した糖類であるドナー化合物に対して、ホスホニウムハロゲン化合物及び塩基性溶媒の存在下、光学活性なグリシドール又はグリシドールから誘導される光学活性なグリセロール骨格をもつ誘導体をアクセプター化合物として反応させ、α−グリコシル結合およびグリセロール部分の立体構造制御を同時に構築する工程を有することを特徴とする。
ここで、ドナー化合物としての糖類においては、1位のOH基とそれ以外のOH基とは反応性がわずかに異なるので、他のOH基と異なった官能基を1位のOH基に導入したり、官能基を導入しなかったりすることが比較的容易にできる。例えば、前記ドナー化合物は、D−グルコース又はD−ガラクトースの2〜4位のOH基にエーテル系の保護基を導入し、6位のOH基にエステル系の保護基を導入した糖誘導体であることが望ましい。
ホスホニウムハロゲン化合物は特に限定しないが、GP(Gは芳香族基、アルキル、アルケン類を含む炭化水素基やヘテロ原子を含む−OG’及び−NG’から独立して選択可能である。G’は炭化水素基、又は、Gと同様の基準で選択できる。)とCH4−m(式中、Xはハロゲン、好ましくはBr又はI、更に好ましくはBr;0≦m≦2)とを反応させた化合物が例示できる。
PにおけるGとしては芳香族性基や炭化水素性基のほか、ヘテロ原子を含む官能基を採用することもできる。Gはすべて異なるものを採用しても良いし、同じものを採用しても良い。そして、それぞれのGとして採用できる炭化水素基は炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数2〜8の炭化水素基(例えばアルキル基)を採用することができる。例えば、Gとしてはフェニル基、シクロヘキシル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基などが採用できる。
更に、Gとしては、前述したアルキル基や基などの炭化水素基のほか、炭素原子や水素原子の幾つかをハロゲン、酸素、窒素、イオウ原子により置換した基も採用できる。また、ピリジンなどのような複素環式芳香族化合物や多重環式化合物を採用することもできる。例えば、ジフェニル(2−ピリジル)ホスフィン(R=フェニル基、2−ピリジル基)や(4−ジメチルアミノフェニル)ジフェニルホスフィン(R=フェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基)などが例示できる。これらの化合物は酸性水溶液で洗浄することで有機層から容易に取り除くことができる。更に、1以上のRを介してポリマーなどからなる基材に結合させることで、後処理における除去が容易になる。例えば、Gとしてスチリル基などのビニル基を有する基を導入し、そのビニル基によりポリマー基材状にグラフト化するなどの手法が挙げられる。
これらの混合物を塩基性溶媒の存在下、反応させることで目的とする化合物が得られる。塩基性溶媒としては以下の溶媒や以下の溶媒を主要成分として含有するものが例示できる。すなわち、(a)ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、(b)ホルムアミド系溶媒と有機溶媒とを混合させた溶媒(有機溶媒としてはトルエンなどの非プロトン性溶媒やジクロロメタンなどの含ハロゲン溶媒)、(c)テトラメチル尿素と有機溶媒とを混合させた溶媒(有機溶媒としてはトルエンなどの非プロトン性溶媒やジクロロメタンなどの含ハロゲン溶媒)である。
アクセプター化合物(光学活性なグリシドール又はグリシドールから誘導される光学活性なグリセロール骨格をもつ誘導体)としては下式に示すようなグリシドール及びグリシドール誘導体が挙げられる。2位の不斉炭素における立体構造が制御されており、その立体構造が最終生成物の立体構造を決定する。これら誘導体は目的の立体構造をもつグリシドールにハロゲンイオン(臭素やヨウ素イオンなど)を反応させることで得ることができる。
Figure 2007023583
(式中、Xはハロゲン、特にBr、Iが望ましい)
(2)新規化合物:ここで、(1)の新規合成法1の合成方法に関連して中間体として現れる糖脂質誘導体合成中間体のうち、以下の一般式(I)及び(II)で表される糖脂質誘導体合成中間体は新規化合物であり、本反応過程において非常に重要且つ有用な鍵となる化合物である。
Figure 2007023583
(式(I)中、2つのRは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択可能であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素である)
Figure 2007023583
(式(II)中、Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素である。Rは炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基から独立して選択することが望ましい。本化合物の糖類由来部分の立体構造はD−ガラクトースと同じである。)
Yとしての保護基は特に限定しないが、例えば、ベンジル基などのエーテル系保護基、アセチル基などのエステル系保護基、tert−ブチル−ジメチルシリル基(TBDMS基)などのシリルエーテル系保護基が挙げられる。Yはすべて異なるものでもよく、同一のものでも良い。その後の反応における脱離などの必要性に応じて適宜選択できる。本発明では糖類由来の糖骨格における6位のOH基を保護する保護基(Y)が糖骨格における他のOH基(2〜4位)を保護する保護基(Y)と異なるものを選択することが望ましい。
式(I)、(II)の化合物を得る方法としては(1)の新規合成法1にて説明した合成方法にて、対応する立体構造をもつ糖類及びグリシドール(誘導体)を反応させた後、得られた化合物にグリシドール由来部分のOH基に、対応するRをもつカルボン酸をエステル化することで得ることができる。エステル化の方法としては通常のエステル化法のほか、対応するカルボン酸の酸クロライドなどを反応させることで容易に行うことができる。
(3)新規化合物:更に、GGPL−IIIの合成中間体として用いられる下式(III)又は(IV)に記載の糖脂質誘導体合成中間体が有用な化合物として挙げられる。
Figure 2007023583
(式(III)及び(IV)中、Tはエーテル系保護基を表す。(例えば、Tとしてはトリチル基又はメトキシトリチル基が採用できる。以下のTについても同じ)。)
(4)新規合成法2:これらの一般式(III)及び(IV)で表される化合物は以下の方法で合成できる。すなわち、下式(V)に記載の化合物に対して、開環しながらUで表されるエーテル置換基を導入して、対応する立体構造をもつ下記(VI)に記載の化合物とする工程と、
Figure 2007023583
(式(V)中、Tはエーテル系保護基を表す。)
Figure 2007023583
(式(VI)中、Tはエーテル系保護基を表し、Uはエーテル置換基(例えばPMP基:パラメトキシフェニル基)である)
前記式(VI)中のOH基をアジド化する工程と、
前記Uで示されるエーテル置換基及び前記Tで示されるエーテル系保護基のうち、該Uで示されるエーテル置換基を酸化反応で選択的に脱離し、対応する立体構造をもつ式(III)又は(IV)に記載のセリノール誘導体を得る工程と、
Figure 2007023583
を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の合成方法である。
(5)新規化合物:下記一般式(VII)に記載の糖脂質誘導体合成中間体。
Figure 2007023583
(式(VII)中、Xはハロゲン、好ましくはBr又はI、更に好ましくはBr;Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択可能であり;Qは独立して選択できるリンの保護基又は水素であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素である。)
一般式(VII)の化合物は後述する(6)の新規合成法3の方法で合成可能である。ここで、一般式(VII)の(A)で示される糖骨格の立体構造がD−グルコースと同じであるものが例示される。また、アジド基が結合する炭素は不斉炭素であり、後述する(6)の新規合成法3の反応で式(III)及び(IV)のいずれを採用するかで、その立体構造を制御できる。
Yとしては特に限定しないが、例えば、ベンジル基などのエーテル系保護基、TBDMS基などのシリルエーテル系保護基が挙げられる、Yはすべて異なるものでもよく、同一のものでも良い。その後の反応における脱離などの必要性に応じて適宜選択できる。
Qとしての保護基は特に限定されず、一般的なリンの保護基が採用できる。例えば、2−シアノエチル基、アリル基、ベンジル基、t−ブチル基が挙げられる。
(6)新規合成法3:立体構造が制御された下記一般式(VIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、ホスホロアミダイト誘導体と下記一般式(III)又は(IV)で表される化合物とを活性化剤の存在下、反応させるアミダイト法により、下記一般式(IX)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
Figure 2007023583
(式(VIII)中、Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択可能であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基である)
Figure 2007023583
(式(III)及び(IV)中のTはエーテル系保護基を表す。)
Figure 2007023583
(式(IX)中、Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択可能であり;Qは前記ホスホロアミダイト由来のリンの保護基であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Tはエーテル系保護基を表す。)
Yとしては特に限定しないが、例えば、ベンジル基などのエーテル系保護基、TBDMS基などのシリルエーテル系保護基が挙げられる。Yはすべて異なるものでもよく、同一のものでも良い。その後の反応における脱離などの必要性に応じて適宜選択できる。
Qは特に限定されず、一般的なリンの保護基が採用できる。例えば、2−シアノエチル基、アリル基、ベンジル基、t−ブチル基が挙げられる。
(7−1)新規合成法4:GGPL−IIIを合成する製造方法として、D−グルコース又はD−ガラクトースの2〜4位のOH基にエーテル系の保護基を導入し、6位のOH基にエステル系の保護基を導入した糖誘導体をドナー化合物とし、前述の(1)の新規合成法1に記した糖脂質誘導体合成中間体の製造方法により下記一般式(X)で表される糖脂質誘導体合成中間体を合成する工程と、
Figure 2007023583
(式(X)中、XはBr又はI;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基である)
Yとしては特に限定しないが、例えば、ベンジル基などのエステル系保護基、アセチル基などのアシル系保護基、TBDMS基などのシリルエーテル系保護基が挙げられる。Yはすべて異なるものでもよく、同一のものでも良い。その後の反応における脱離などの必要性に応じて適宜選択できる。本発明では糖類由来の糖骨格における6位のOH基を保護する保護基(Y)が糖骨格における他のOH基(2〜4位)を保護する保護基(Y)と異なるものを選択することが望ましい。
該一般式(X)に示された糖脂質誘導体合成中間体における、グリシドールに由来するエポキシ構造又は3−ハロゲン化−プロパン−1,2−ジオール由来の部分構造がもつハロゲン基又はOH基に対して、炭素数2〜31(好ましくは炭素数7〜27)の脂肪酸(つまり、Rとしては炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20))によりエステル化して下記一般式(XI)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
Figure 2007023583
(式(XI)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択される。)
該一般式(XI)で表される糖脂質誘導体合成中間体の糖由来の部分構造がもつ6位のOH基に対して、リン酸ジエステル化試薬を用いたアミダイト法にて前述の(4)の新規合成法2に記載の製造方法により合成された一般式(III)又は(IV)の化合物をリン酸エステル結合で導入し、(III)又は(IV)由来の部分構造がもつTで示されるエーテル系保護基を脱離してOH基とし、下記一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
Figure 2007023583
(式(XII)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択できるリンの保護基であり、前記リン酸ジエステル化剤由来である;Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択される。)
Qは特に限定されず、一般的なリンの保護基が採用できる。例えば、2−シアノエチル基、アリル基、ベンジル基、t−ブチル基が挙げられる。
該一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、リン酸ジエステル化試薬を用いたアミダイト法にて2−ハロゲン化エタノール(例えば2−ブロモ−エタノール又は2−ヨード−エタノール)をリン酸エステル結合で導入して下記一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
Figure 2007023583
(式(XIII)中、XはBr又はIであり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択可能なリンの保護基であり、前記リン酸ジエステル化剤に由来する;Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択される。)
該一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体にアミン化合物(1級、2級及び3級アミンから選択させる。例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリアルキルアミン、トリフェニルアミンなど)を反応させた後、前記一般式(III)又は(IV)由来の部分構造がもつアジド基を還元し、Yで示される糖部分の水酸基の保護基を脱保護して立体構造が制御された下記一般式(XIV)で表される糖脂質誘導体を得る工程と、
Figure 2007023583
(式(XIV)中、Zはアミン化合物由来の1級、2級又は3級アミンであり;Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)である)
を有することを特徴とする糖脂質誘導体の製造方法である。
(7−2)上記合成法は以下の2つの方法の組み合わせでも表記できる。
すなわち、(a)一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、ホスホロアミダイト誘導体と2−ハロゲン化エタノールとを活性化剤の存在下、反応させるアミダイト法により、下記一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造法と、(b)一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、1級、2級および3級アミンから選択させるアミン化合物を反応させることにより、下記一般式(XV)で表させる糖脂質誘導体を得る工程を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造法である。
Figure 2007023583
(式(XV)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Zは前記アミン化合物由来の1級、2級又は3級アミンであり;Rは炭化水素基(炭素数1〜30(好ましくは炭素数6〜26、更に好ましくは炭素数12〜20)のアルキル基が例示される)から独立して選択される。)
ここで、前記一般式(X)中で表される糖脂質誘導体合成中間体、並びに、得られる前記一般式(XIV)及び(XV)で表される糖脂質誘導体中の(B)で表される糖由来の部分構造は、D−グルコース又はD−ガラクトースと同一の立体構造をもつものが好ましいものとして挙げられる。
一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、リン酸ジエステル化試薬を用いたアミダイト法にて2−ブロモ−エタノール、2−ヨード−エタノールなどの2−ハロゲン化エタノールをリン酸エステル結合で導入して下記一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程において、リン酸ジエステル化試薬とは特に限定しないが、ホスホアミダイト誘導体が好ましい。またリン酸エステルとして導入する試薬としては、塩素などのハロゲンや窒素などのヘテロ原子により活性化されたリン酸誘導体を選択することができる。
(8)ここで、前記糖脂質誘導体及び糖脂質誘導体合成中間体並びにその合成方法において、用いられているQで表されたリンの保護基は2−シアノエチル基、アリル基、ベンジル基及びt−ブチル基からそれぞれ独立して選択することができる。
(9)なお、前述した一般式における保護基(Y、Q及びT)については特に記載がない場合でも独立して水素に置換した化合物を採用することができる。また、反応及び/又は使用の都合上、含有するOH基について、反応性などを調節する目的で任意の保護基を置換・導入することができる。
(10)上述の各一般式にて表した化合物におけるRとして鎖式又は脂環式の炭化水素基が採用されてあり、且つ、それら化合物を本発明の製造方法にて製造する場合に、具現化する製造条件によっては、それら化合物中のRで表される炭化水素基としては多重結合を有しないことが好ましい場合も想定できる。その場合に好適なRとしては鎖式又は脂環式のアルキル基が挙げられる。
例えば、Rとしてエチレン性の二重結合を有する場合に、強い還元条件を採用すると、二重結合の部分から開裂などしてR部分が変化することが考えられる。R部分が変化した後の化合物が望む化合物でなければ、二重結合を含まないRを採用するか、後に変化したR部分を望む置換基に変換乃至置換することが望まれる。
(11)糖脂質誘導体合成中間体を合成する方法としては上述したような方法のほか、以下に示すような方法も採用できる。この方法は上述の方法よりもステップ数は多いものの、副反応が進行し難く合成操作が簡便になるという利点がある。具体的には上述した一般式(X)から一般式(XI)に至る合成経路を置き換えるものである。
すなわち、下記一般式(X)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、酸性条件にて一般式(1):RCOR(R及びRはそれぞれ独立してアルキル基から選択される。R及びRにて環を形成することもできる。)で表されるカルボニル化合物を反応させ、下記一般式(2)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
Figure 2007023583
(式(X)中、Xはハロゲン;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基である)
Figure 2007023583
(式(2)中、Y、R及びRは前記一般式(X)と同じであり;YはYとは異なるOH基の保護基である)
前記一般式(2)で表される糖脂質誘導体合成中間体をプロトン酸で処理し、下記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
Figure 2007023583
(式(3)中、Y及びYは前記一般式(2)と同じである)
前記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、脂肪酸をエステル化して下記一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
Figure 2007023583
(式(4)中、Y及びYは前記一般式(3)と同じである;Rはエステル化された脂肪酸由来の構造をもつ)
前記一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対してフッ化物イオンを反応させることで該一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体から置換基Yを脱保護し下記一般式(5)とする工程と、
Figure 2007023583
(式(5)中、Y及びRは前記一般式(4)と同じである)
を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造方法である。
一般式(X)で表される糖脂質誘導体合成中間体におけるグリセロール由来のOH基をカルボニル化合物により保護すると共に、糖の6位由来のOH基を置換基Yにて保護するものである。ここで、保護基として導入した2つの保護基の間で導入条件及び脱離条件が相違するものを選択することで、それぞれのOH基に目的の基を導入することができる。
具体的に望ましいものとしては以下の通りである。前記一般式(2)の糖脂質誘導体合成中間体を得る工程は、前記一般式(X)における糖由来の骨格の6位に結合した−OYの保護基Yを脱保護する工程と、前記ケトン化合物を反応させる工程と、前記糖由来の骨格の6位に結合した−OH基に保護基Yを導入する工程とをもつことが望ましい。
前記一般式(2)〜(4)における置換基Yはtert−ブチル−ジフェニルシリル基であることが望ましい。その場合に、前記フッ化物イオンはトリブチルアミンハイドロフッ化物又はテトラブチルアンモニウムフッ化物由来であることが望ましい。
そして、前記カルボニル化合物はアセトンおよびその誘導体であることが望ましい。
また、前記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程において用いる前記プロトン酸は、官能基としてスルホ基をもつ陽イオン交換樹脂に由来することが望ましい。陽イオン交換樹脂としては、一般的なスチレン−ジビニルベンゼン共重合体にスルホ基を導入した樹脂(例えば、Amberlyst15;オルガノ株式会社製)が例示できる。
そして、前記一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程は前記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体にエステル化する前記脂肪酸に対応する脂肪酸クロライドを反応させる工程を採用することで簡単に導入することができる。
本発明の糖脂質誘導体の製造方法は脂質誘導体を効率的に製造することができる。本発明の脂質誘導体合成中間体はその製造方法における鍵となる化合物である。
(合成例1)
下記反応式に示す方法でD−グルコース(1位のOH基がメチル化されている)から化合物7a(一般式(VIII)の化合物に相当:単糖部分はグルコース由来、グリシドール由来の部分は(S)−グリシドール由来、Yはベンジル基、Rは炭素数15のアルキル基)を合成した。以下に反応の概略を説明する。
また、下記各段階の一部において、用いる化合物を変更することで、化合物7b、7c、7dについても合成できる。
・第1段階
メチルグルコシドを出発原料とし、2,3,4,6位をエーテル系の保護基で保護する。この化合物を無水酢酸に溶かし、そこに酸触媒を加えることによって、1位と6位の水酸基がアセチル化される。さらに1位のアセチル基のみを脱保護することによって化合物3(前述の(1)の新規合成法1におけるドナー化合物に相当)を得る。ここで、ドナー化合物としてガラクトースを採用すると、対応する立体構造をもつ最終生成物が得られる(下記反応式参照)。
・第2段階
化合物3をドナー化合物とし、光学活性(S)−グリシドールをアクセプター化合物とする新規合成法1を行い、鍵となる立体骨格をもつ化合物4を合成する。ここで、アクセプター化合物として(R)−グリシドールを採用すると、対応する立体構造をもつ最終生成物が得られる(下記反応式参照)。
・第3段階
化合物4(化合物4−a及び化合物4−bの混合物;一般式(X)の化合物に相当:6位のOH基はアセチル基、2〜4位のOH基はベンジル基、XはBr)の糖の6位水酸基の保護基を脱保護した後、グリセロールのsn−1位に脂肪酸を導入する。
・第4段階
化合物5の糖の6位水酸基(一級)をTBDMS基で保護し、グリセロールのsn−2位の水酸基(2級)に脂肪酸を導入した後、TBDMS基を脱保護することにより、化合物7aを合成する。
(合成)
化合物3の合成:メチルグルコシド(10g)をDMF300mLに溶解し、NaH(12.4g)を0℃で加えて0℃で30分攪拌した。その後、BnBr(53.9mL)を0℃で加えて、室温で5時間攪拌した。反応終了後、メタノールを加えて試薬を分解したのち、目的物を有機層に抽出して、洗浄、乾燥、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムを用いたクロマトグラフィーで精製し、化合物1を得た。
化合物1を無水酢酸(140mL)に溶解し、硫酸(120μL)を0℃で加えて室温で約3時間攪拌した。反応後、溶液を中和したのち、目的物を有機層に抽出して、洗浄、乾燥、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2を得た。
化合物2をTHF(100mL)に溶解し、ベンジルアミン(8.9g)を加えて室温で約2日間攪拌した。溶液を洗浄、乾燥、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物3を得た。収量16.1g(α:β=2:1)、シロップ状、収率59%(3ステップ)。
H−NMR(500MHz,rt,CDCl):a−anomer,d7.257.35(m,5Hx3,−Bn),5.20(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.555.00(d,2Hx3,−CHPh),4.27(m,2H,H−6),4.10(m,1H,H−5),4.00(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−3),3.56(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),3.50(dd,1H,J=9.0 and 10.0Hz,H−4),2.03(s,3H,−OAc);b−anomer,d7.257.35(m,5Hx3,−Bn),4.74(d,1H,J=8.0Hz,H−1),4.555.00(d,2Hx3,−CHPh),4.34 and 4.19(dd,2H,H−6),3.96(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−3),3.55(dd,1H,J=8.0 and 9.5Hz,H−2),3.41(dd,1H,J=7.5 and 9.0Hz,H−4),2.05(s,3H,−OAc).
化合物4の合成:化合物3(5.0g)をDMFに溶解し、PhP(7.9g)とCBr(10g)を0℃で加え、室温で14時間攪拌した。反応終了後、目的物を酢酸エチルで抽出し、この溶液を洗浄し、乾燥、濃縮した。
残渣に含まれるPhP=0をジエチルエーテル−ヘキサンで結晶化させて濾過により取り除き、ろ液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。時間や条件によって、化合物4−aのエポキシの一部がブロモアニオンで開環された化合物4−bが生成するが、これは混合物のまま次の反応に用いた。
化合物5の合成:得られた残渣をメタノール(200mL)に溶解し、KCO(1.5g)を加えて約3時間攪拌した。反応終了後、溶液を洗浄し、乾燥、濃縮させ、得られた残渣を真空雰囲気下で乾燥させた。次にこの残渣を2mLのDMFに溶解した溶液を、パルミチン酸Cs(36g)をDMF(200mL)に加え100℃〜110℃に加熱した反応液中に滴下し、そのまま100℃〜110℃で約1時間攪拌した。
反応終了後、溶液を冷却し、酢酸エチルを加えて未反応のパルミチン酸Csを析出させ、ろ過により取り除いた。得られたろ液を洗浄、乾燥、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムにより精製した。収量3.87g、収率50%(化合物3から3ステップ)。
H−NMR(500MHz,CDCl);d7.407.23(m,5Hx3,−CH),4.964.64(d,2Hx3,−CH),4.73(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.18(dd,1H,J=4.5 and 12Hz,glycerol H−1proS),4.13(dd,1H,J=5.5 and 11.5Hz,glycerol H−1proR),4.05(b,1H,glycerol H−2),3.98(dd,1H,J=9.5 and 9.5Hz,H−3),3.76(dd,1H,J=4.0 and 10.5Hz,glycerol H−3proR),3.653.80(b,2H,H−6ProR and H−6proS),3.68(m,1H,H−5),3.52(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−4),3.51(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),3.40(dd,1H,J=7.5 and 10.5Hz,glycerol H−3proS),2.34(t,2H,J=7.5Hz,−OCOCHCH(CH12CH),1.62(b,2H,−OCOCHCH(CH12CH),1.25(b,24H,−OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,3H,J=7.0Hz,−OCOCHCH(CH12CH).
化合物7aの合成:化合物5(2.3g)をピリジン140mLに溶解し、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP:触媒量)を加え、さらにTBDMSCl(676mg)を加えて約12時間室温で攪拌した。反応終了後、溶液にメタノールを加えて12時間攪拌し試薬を分解させた後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで粗精製した。得られたシロップをピリジン(40mL)に溶解し、DMAP(触媒量)を加え、パルミチン酸Cl(1.35mL)を滴下して約3時間室温で攪拌した。
反応終了後、溶液にメタノールを加えて12時間攪拌し試薬を分解させた後、濃縮した。この残渣に30%トリフルオロ酢酸−メタノール:クロロホルム=2:1溶液(30mL)を加えて30分室温で攪拌した。反応終了後、溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムを用いたクロマトグラフィーで精製した。収量1.96g、収率65%。
[α] 22=+23.0(c 0.27,CHCl).H−NMR(500MHz,CDCl);d7.407.23(m,5Hx3,−CH),5.23(b,1H,glycerol H−2),4.964.64(d,2Hx3,−CH),4.70(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.40(dd,1H,J=4.0 and 12.0Hz,glycerol H−1proS),4.19(dd,1H,J=6.0 and 12.0Hz,glycerol H−1proR),3.96(dd,1H,J=9.5 and 9.5Hz,H−3),3.72(dd,1H,J=5.5 and 10.5Hz,glycerol H−3proR),3.72 and 3.66(b,2H,H−6ProR and H−6proS),3.65(m,1H,H−5),3.54(dd,1H,J=5.5 and 10.5Hz,glycerol H−3proS),3.50(dd,1H,J=9.5 and 10.0Hz,H−4),3.49(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),2.29(m,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.58(b,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.25(b,24Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,3Hx2,J=7.0Hz,−OCOCHCH(CH12CH).MS(FAB);1024[M+Na]
化合物7bの合成:化合物7b(一般式(VII)において、単糖部分はグルコース由来、グリシドール由来の部分は(R)−グリシドール由来、Yはベンジル基、Rは炭素数15のアルキル基である化合物)の合成は、化合物3から4を合成する反応において(R)−グリシドールを用いて合成した。他の反応は化合物7aと同様の反応にて行った。最終的な収率も同程度であった。
7b:[α]D32=+18.5(c 1.0,CHCl);IR(KBr film):3452,2924,2854,1739,1586,1455,1296,1159,1095,710cm ̄H−NMR(500MHz,CDCl):δ7.40〜7.23(m,5Hx3,−CH),5.23(b,1H,glycerol H−2),4.96〜4.63(d,2Hx3,−CH),4.75(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.38(dd,1H,J=3.5 and 12.0Hz,glycerol H−3proR),4.21(dd,1H,J=6.5 and 12.0Hz,glycerol H−3proS),3.96(dd,1H,J=9.5 and 9.5Hz,H−3),3.73(dd,1H,J=6.0 and 11.0Hz,glycerol H−1proS),3.76 abd 3.66(b,2H,H−6ProR and H−6proS),3.65(m,1H,H−5),3.57(dd,1H,J=5.5 and 11.0Hz,glycerol H−1proR),3.51(dd,1H,J=9.5 and 10.0Hz,H−4),3.50(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz, H−2),2.29(b,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.59(b,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.25(b,24Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,3Hx2,J=7.0Hz,−OCOCHCH(CH12CH);MS(FAB):m/z calcd for C629610Na[M+Na]1023.7.
化合物7cの合成:化合物7c(一般式(VII)において、単糖部分はガラクトース由来、グリシドール由来の部分は(S)−グリシドール由来、Yはベンジル基、は炭素数15のアルキル基である化合物)の合成は、出発原料としてメチルガラクトシドを用いて合成した。他の反応は化合物7aと同様の反応にて行った。最終的な収率も同程度であった。
7c:[α]D33=+18.8(c 0.9,CHCl);IR(KBr film):3432,2923,2853,1740,1586,1460,1350,1153,1054,697cm−1H−NMR(500MHz,CDCl):δ7.40〜7.23(m,5Hx3,−CH),5.25(b,1H,glycerol H−2),4.96〜4.63(d,2Hx3,−CH),4.83(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.34(dd,1H,J=3.5 and 12.0Hz,glycerol H−1proS),4.18(dd,1H,J=6.0 and 12.0Hz,glycerol H−1proR),4.05(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),3.90(dd,1H,H−3),3.89 and 3.68(b,2H,H−6proR and H−6proS),3.73(bt,1H,J=5.5 and 6.0Hz,H−4),3.71(dd,1H,J=5.5 and 10.5Hz,glycerol H−3proR),3.58(dd,1H,J=6.0 and 10.5Hz,glycerol H−3proS),3.47(m,1H,H−5),2.28(m,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.56(b,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.25(b,24Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,3Hx2,J=7.0Hz,−OCOCHCH(CH12CH);MS(FAB):m/z calcd for C629610Na[M+Na]1023.7.
化合物7dの合成:化合物7d(一般式(VII)において、単糖部分はガラクトース由来、グリシドール由来の部分は(R)−グリシドール由来、Yはベンジル基、Rは炭素数15のアルキル基である化合物)の合成は、出発物質としてメチルガラクトシド、化合物3から4を合成する反応において(R)−グリシドールを用いて合成した。他の反応は化合物7aと同様の反応にて行った。最終的な収率も同程度であった。
7d:[α]D33+8.42(c 1.0,CHCl);IR(KBr film):3411,2924,2853,1741,1587,1460,1350,1150,1054,697cm−1H−NMR(500MHz,CDCl):δ7.40〜7.23(m,5Hx3,−CH),5.23(m,1H,glycerol H−2),4.96〜4.63(d,2Hx3,−CH),4.87(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.41(dd,1H,J=3.5 and 12.0Hz,glycerol H−3proR),4.14(dd,1H,J=6.5 and 12.0Hz,glycerol H−3proS),4.05(dd,1H,J=3.5 and 10.0Hz,H−2),3.90(dd,1H,H−3),3.90 abd 3.69(b,2H,H−6proR and H−6proS),3.76(bt,1H,J=5.5 and 6.0Hz,H−4),3.72(dd,1H,J=5.0 and 11.0Hz,glycerol H−1proS),3.62(dd,1H,J=6.0 and 11.0Hz,glycerol H−1proR),3.47(m,1H,H−5),2.28(b,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.57(b,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.25(b,24Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,3Hx2,J=7.0Hz,−OCOCHCH(CH12CH);MS(FAB);m/z calcd for C629610Na[M+Na]1023.7.
Figure 2007023583
(合成例2)
・第1段階
化合物7a(合成例1の最終生成物。化合物7b、7c、7dについても同様に以下の反応に供することができ、その場合に、単糖由来部分やグリシドール由来の部分の構造が化合物7b、7c、7d由来の構造をもつ化合物が合成される。)を出発原料とし、ホスホロアミダイト法を用いて、セリノール部分となる化合物8(合成例3にて合成法を後述する)をリン酸トリエステルを介して導入する反応を行い、化合物9を合成する。続いて、化合物9のセリノール基の保護を酸により脱保護して、化合物10(一般式(XII)に相当:Yはベンジル基、Rは炭素数15のアルキル基、Qは2−シアノエチル基、立体構造は図示の通り)を合成する。
・第2段階
化合物10に対して、ホスホロアミダイト法を用いて、2−ブロモエタノールをリン酸トリエステルを介して導入する反応を行い、化合物11(一般式(XIII)に相当:Yはベンジル基、Rは炭素数15のアルキル基、Qは2−シアノエチル基、XはBr、立体構造は図示の通り)を合成する。
・第3段階
化合物11に対して、トリメチルアミン水溶液を有機溶媒中で反応させることにより、化合物12を合成する。
・第4段階
最後に、糖の水酸基の脱保護とアジドの還元を行うことにより、化合物13(一般式(XIV)に相当:Rは炭素数15のアルキル基)を合成する。
Figure 2007023583
(合成)
化合物10の合成:脱水処理した2口ナスフラスコに化合物7a(200mg,0.20mmol)と2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミジド(72.3mg,0.24mmol,1.2equiv)をジクロロメタン10mLに溶解させてシリンジで注入し、1H−テトラゾール(28.0mg,0.40mmol,2.0equiv)を加えて、室温で1.5時間攪拌させた。反応中、モレキュラーシーブ(MS3A)などを加えることもできる。
次に1H−テトラゾール(9.1mg,0.13mmol,0.65equiv)と化合物8(215.7mg,0.6mmol,3.0equiv)を加え、室温で1.5時間攪拌した。続いて水(約1mL)を加えた後、m−クロロ過安息香酸(リンの酸化剤として添加している。mCPBA(51.5mg,0.30mmol,1.5equiv)を0℃で加え、室温で10分攪拌した。反応終了後、反応溶液を10%亜硫酸ナトリウム水溶液、重曹水、水、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、シロップ状の化合物9を得た。
この化合物9をジクロロメタン10mLに溶解し、ジクロロ酢酸(トリフルオロ酢酸でも可)を最終的に4mL加えて室温で磁気撹拌した。反応の進行状況はTLCによって追跡した。反応終了後、溶液を重曹水および食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、シロップ状の化合物10を得た。収量141mg、収率57%。構造の確認はIR,H−NMR,FAB−MSで行った。
化合物10:IR(KBr):2925,2856,2119,1739,1457,1253,1157,1025,748,701cm−1H−NMR(500MHz,rt,CDCl):d7.257.35(m,5Hx3,−Bn),5.23(m,1H,Glycerol H−2),4.97,4.91,4.80,4,74,4.63,and 4.61(dx6,2Hx3,−Bn),4.75(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.38 and 4.22(dd,2H,Glycerol H−3),4.28 and 4.23(mx2,2H,H−6),4.25(m,2H,POCHCHNCHOH),4.18(m,2H,POCHCHCN),3.96(t,J=9.0,9.0Hz,1H,H−3),3.78(m,1H,H−5),3.73 and 3.52(ddx2,2H,Glycerol H−1),3.69(m,2H,POCHCHNCHOH),3.65(m,1H,POCHCHNCHOH),3.51(dd,J=3.5 and 10Hz,H1,H−2),3.49(dd,J=9.5 and 9.5Hz,1H,H−4),2.70(t,2H,POCHCHCN),2.29(m,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.59(b,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.25(s,48H,OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,6H,OCOCHCH(CH12CH);MS(FAB);1256[M+1]
化合物11の合成:脱水処理した2口ナスフラスコに、化合物10(300mg,0.25mmol)と2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミジド(119mg,0.38mmol,1.5equiv)をジクロロメタン10mLに溶解させてシリンジで注入し、1H−テトラゾール(35mg,0.50mmol,2.0equiv)を加えて、室温で1.5時間攪拌させた。次に1H−テトラゾール(11mg,0.16mmol,0.65equiv)と2−ブロモエタノール(62mg,0.50mmol,2.0equiv)とを加え、室温で1.5時間攪拌した。
続いて水(約1mL)を加えた後、m−クロロ過安息香酸(65mg,0.38mmol,1.5equiv)を0℃で加え、室温で10分攪拌した。反応終了後、反応溶液を10%亜硫酸ナトリウム水溶液、重曹水、水、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、シロップ状の化合物11を得た。
収量240mg、収率71%。構造の確認はIR,1H−NMR,FAB−MSで行った。
化合物11:IR(KBr):2923,2853,2121,1738,1497,1455,1416,1359,1339,1276,1157,1072,1009,889,737cm−1H−NMR(500MHz,rt,CDCl):d7.257.35(m,5Hx3,−Bn),5.23(m,1H,Glycerol H−2),4.93,4.83,4.79,4,74,4.72,and 4.62(dx6,2Hx3,−Bn),4.75(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.37 and4.2(dd,2H,Glycerol H−3),4.3(m,2Hx2,POCHCHNCHOP),4.2(mx2,2H,H−6),4.2(m,2Hx2,POCHCHCN),3.94(dd,J=9.0,9.5Hz,1H,H−3),3.92(m,1H,POCHCHNCHOP),3.75(m,1H,H−5),3.75 and 3.52(ddx2,2H,Glycerol H−1),3.56(m,2H,POCHCHBr),3.51(dd,J=3.5 and 9.5Hz,H1,H−2),3.51(dd,1H,H−4),2.72.8(t,2Hx2,−POCHCHCN),2.29(m,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.59(b,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.25(s,48H,OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,6H,OCOCHCH(CH12CH);FAB−MS:1474[M+Na],1476[M+2+Na]
化合物12の合成:化合物12(240mg)を10mLのアセトニトリル:イソプロパノール:クロロホルム=1.5:1.5:0.9溶液に溶解し、30%トリメチルアミン(目的物に対応する構造をもつアミン。最終生成物の構造に応じて選択する)水溶液を4mL加えて室温で30時間時期攪拌した。なお、ここで、用いた溶媒の混合比は、化合物11を溶解させ、またトリメチルアミン水溶液も溶解させるための混合比である。DMFを使用することもできる。DMFを使うと、トリメチルアミンの溶解性が上がり望ましい。
反応溶液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物12を得た。収量157mg、収率71%。構造の確認はIR,H−NMR,FAB−MSで行った。
化合物12:IR(KBr):3404,2923,2853,2110,1739,1496,1454,1360,1244,1158,1087,1070,1028,969,874,824,740cm−1H−NMR(500MHz,rt,CDCl):d7.257.35(m,15H,−Bn),5.24(m,1H,Glycerol H−2),4.93,4.84,4.79,4,77,4.72,and 4.65(dx6,6H,−Bn),4.78(d,J=3.5Hz,1H,H−1),4.40 and 4.18(dd,2H,Glycerol H−3),4.28(m,2H,POCHCH(CH),4.28(m,4H,POCHCH(N)CHOP),4.15 and 4.09(m 2,2H,H−6),3.96(b,1H,H−3),3.78(m,1H,H−5),3.79 and 3.55(ddx2,2H,Glycerol H−1),3.66(m,1H,POCHCH(N)CHOP),3.63(m,2H,POCHCH(CH),3.62(b,1H,H−4),3.50(dd,J=3.5 and 10Hz,H1,H−2),3.21(s,9H,POCHCH(CH),2.28(m,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.59(b,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.25(s,48H,OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,6H,OCOCHCH(CH12CH);FAB−MS:1046[M+1]
化合物13の合成:化合物12(157mg)を30mLのメタノールに溶解して酢酸20μLを加えた。水酸化パラジウムカーボン(100mg)を加えて水素雰囲気下で約8時間室温で磁気撹拌した。反応後、パラジウムを濾過によりのぞき、濃縮した残渣をイアトロビーズカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物13を得た。収量77mg、収率64%。構造の確認はIR,1H−NMR,FAB−MSで行った。
化合物13:IR(KBr):3269,2918,2851,1736,1641,1549,1467,1415,1378,1343,1223,1154,1053,1022,968,871,825,765,719cm−1H−NMR(500MHz,rt,CDCl):δ5.24(m,1H,Glycerol H−2),4.81(d,J=3.5Hz,1H,H−1),4.41 and 4.16(dd,2H,Glycerol H−3),4.31(m,2H,POCHCH(CH),4.204.27(b,4H,POCHCH(NH)CHOP),4.154.09(m 2,2H,H−6),3.95(t,1H,H−3),3.77 and 3.61(ddx2,2H,Glycerol H−1),3.57(m,1H,POCHCH(NH)CHOP),3.68(m,2H,POCHCH(CH),3.413.48(b,1H,H−4),3.413.48(dd,J=3.5 and 10Hz,H1,H−2),3.21(s,9H,POCHCH(CH),2.30(m,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.59(b,4H,OCOCHCH(CH12CH),1.26(s,48H,OCOCHCH(CH12CH),0.88(t,6H,OCOCHCH(CH12CH);FAB−MS:1049[M+1]
(合成例3)
・第一段階
(R)−グリシドールの水酸基をトリチル基(トリフェニルメチル基:Tr−)で保護し(化合物14)、p−メトキシフェノールのナトリウム塩でエポキシを開環して化合物15(一般式(III)に相当)を合成する。反対の立体構造の化合物(一般式(IV)に相当)を得る場合には(R)−グリシドールに代えて、(S)−グリシドールを使用する。
・第2段階
化合物15の2位の水酸基をメシル化、アジド化し、化合物17を合成する。
・第3段階
化合物17におけるp−メトキシフェニル基のみを弱い酸性条件化で脱保護することにより化合物8を合成する。
Figure 2007023583
(合成)
化合物15の合成:脱水処理した反応系において(R)−グリシドール(5g)をジクロロメタン200mLに溶解させ、トリエチルアミン47mLを加えた。トリチルクロライドを0℃で加えて約12時間0℃で攪拌した。
反応溶液を洗浄、乾燥、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで粗精製し、化合物14とトリチルアルコールの混合物を得た。この混合化合物をDMF500mLに溶解し、p−メトキシフェノールナトリウム塩54gを加えて100℃約7時間攪拌した。目的物を有機層に抽出し、洗浄、乾燥、濃縮し、得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物15を得た。収量23.8g、収率80%。
化合物15:[α]D25−3.0(c 0.11,CHCl).IR(KBr)1504,1448,1226,1033,804,703,630,505cm−1H−NMR(200MHz,rt,CDCl)d7.3 and 7.45(mx2,15H,−Tr),6.85(s,4H,pMP),4.15(m,1H,H2),4.00 and 4.05(ddx2,2H,H1),3.8(s,3H,pMP),3.35(dd,2H,H3).EI−MS 440[M].
化合物16の合成:化合物15(23.8g)をジクロロメタン400mLに溶解し、トリエチルアミン37.7mLを加えた。この溶液を0℃に冷却しメタンスルホニルクロリド(6.27mL)を滴下し、室温で約5時間攪拌した。溶液を洗浄、乾燥、濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物16を得た。収量27.4g、収率98%。
化合物16:[a]D26−6.2(c 0.46,CHCl).IR(KBr)3056,2940,2832,1504,1355,1230,1174,1095,1037,970,929,821,763,705,634,528cm−1H−NMR(200MHz,rt,CDCl)d7.3 and 7.45(mx2,15H,−Tr),6.85(s,4H,pMP),5.0(m,1H,H2),4.1(ddx2,2H,H1),3.75(s,3H,pMP),3.5(m,2H,H3),3.1(s,3H,−Ms).EI−MS:518[M].
化合物17の合成:化合物16(27.4g)をDMF400mLに溶解し、アジ化ナトリウム(17.2g)を加えて100℃で約時間攪拌した。目的物を有機層に抽出し、洗浄、乾燥、濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。収量23.3g、収率92%。
化合物17:IR(KBr)2940,2098,1590,1502,1226,1074,1033,827,750,701,630,511cm−1H−NMR(500MHz,rt,CDCl)d7.3 and 7.45(mx2,15H,−Tr),6.85(s,4H,pMP),4.05(ddx2,2H,H1),3.80(m,1H,H2),3.75(s,3H,pMP),3.35(s,2H,H3).EI−MS 465[M].
化合物8の合成:化合物17(23.3g)をCH2CN:CH3OH:H2O=4:1:1の溶液750mLに溶解し、silver(II)dipicolinate(110.6g)を加えて約3時間室温で攪拌した。反応終了後、セライト濾過によりピコリン酸を除去し、目的物を有機層に抽出し、洗浄、乾燥、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量9.0g、収率50%。
化合物8:[a]D26+6.35(c 1.0,CHCl).IR(KBr)3424,3060,2931,2877,2100,1488,1328,1270,1220,1081,1031,759,701,634cm−1H−NMR(500MHz,rt,CDCl)d7.3 and 7.45(mx2,15H,−Tr),3.60(m,1H,H2),3.5(m,2H,H1),3.25(dd,2H,H3).なお、光学純度については、不斉誘導体化試薬TBMBカルボン酸を用いて不斉誘導体化し、その1H−NMRのスペクトルから>99%eeであることを確認した。
(合成例4)
上述した合成方法のほか以下の方法によっても目的の糖脂質誘導体を製造することができる。具体的には化合物4a及び4bから化合物7に至る合成経路を以下の方法に置き換えるものである。
Figure 2007023583
本合成方法について特徴となる部分について以下に、説明する。
化合物19から化合物20:イソプロピリデン基を酸性条件で選択的に脱保護する反応である。糖の6位のシリル基も酸性条件によって脱離するため、シリル基の中ではもっとも酸性条件に強いものの一つであるTBDPS基(tert−butyldiphenylsilyl基)を用いることによりグリセロール部分に保護基として導入したイソプロピリデン基との差異を発現させた。
また、適当な酸性条件を実現する試薬を検討したところオルガノ株式会社製のAmberlyst15が有効であり、これを用いることによってイソプロピリデン基のみを選択的に脱保護することができた。
化合物21から化合物7:TBDPS基をフッ化物イオンにより脱保護する反応である。上記のようにTBDPS基は酸性条件による加水分解でも脱保護が可能である。しかし、TBDPS基の脱保護にはかなり強い酸性条件が要求される。化合物21には不安定な脂肪酸部分のアシル基があり、TBDPS基を脱保護するような強い酸性条件ではこのアシル基部分が耐えられない可能性があった。よって、フッ化物イオンによる脱保護を検討した。
シリル系保護基の脱保護にもっともよく利用されるのはTBAF(tetrabutylammonium fluoride)である。TBAF意外にも、よりマイルドな試薬としてTBAHF(Tributylamine Hydrofluoride,Ref.Furusawa,K.The Chemical Society of Japan,1989,509.)が開発されており、TBAHFを化合物21に対して適用・検討したところ、TBAFを用いた場合よりも副生成物が生じることなく反応はほぼ完全に進行し、化合物7を得ることができた。
化合物18の合成:
化合物3(2.0g)から合成例1に記述の方法により合成した粗精製物4−a+4−bをDMF(50mL)に溶解し、100℃付近まで加熱した。CsOAc(3.90g)を加え、100℃で約3時間攪拌した。目的物を酢酸エチル層に抽出し、食塩水で洗浄、乾燥、濃縮した。次に得られた残査をメタノール(100mL)に溶解し、KCO(617mg)を加えて約1時間時期攪拌した。反応終了後、溶液をアンバーリストにより中和した後、アンバーリストを濾過により取り除いてろ液を濃縮した。次に得られた残査をアセトン(300mL)に溶解し、P−トルエンスルホン酸(p−TsOH;1.0g)を加えて室温で約30分磁気攪拌した。溶液にトリエチルアミンを加えて反応を停止した後、3分の1程度濃縮して、残りの溶液を分液洗浄、乾燥、濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。収量1.40g、収率61%(化合物3から4ステップ)。白色ワックス状。
[α] 28=+30.3(c 1.0,CHCl);IR(KBr film)ν/cm−1:3482,3314,3030,2985,2920,2853,1642,1455,1370,1212,1156,1070,1028,912,839,738,698,614,516,547,417;H−NMR(500MHz,CDCl)δ7.407.25(m,5Hx3,−CH ),4.984.63(d,2Hx3,−C ),4.82(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.36(t,1H,J=6.0Hz,glycerol H−2),4.07 and 3.73(dd,1Hx2,J=6.5 and 7.5,J=6.0 and 7.5Hz,glycerol H−1proR or H−1proS),3.98(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−3),3.76 and 3.69(m,2H,H−6proR and proS),3.70(m,1H,H−5),3.60 and 3.55(dd,1Hx2,J=5.5 and 10.5,J=6.0 and 10.5Hz,glycerol H−3proS or H−3proR),3.52(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−4),3.51(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),1.43 and 1.37(s,3Hx2,isopropyl);HRMS(FAB):m/z calcd.for C3340Na[M+Na]587.2621;found 587.2639.
化合物7の合成
化合物18(1.40g)をピリジン(20mL)に溶解しジメチルアミノピリジン(DMAP)を触媒量加えた溶液に、氷浴中でTBDPSCl(1.08mL)を滴下して加え、室温で約17時間時期攪拌した。メタノールを加えて試薬を分解した後、トルエンとの共沸操作によりピリジンを除去した残査を1N HCl aq.NaHCOaq.NaClaq.で順次洗浄し、乾燥、濃縮し、シロップ状の化合物19を得た。
次にこの化合物19をクロロホルム(25mL)−メタノール(12mL)混合溶媒に溶解し、アンバーリスト(Amberlyst15,オルガノ株式会社製)(700mg)を加えて室温で磁気攪拌した。濾過によりAmberlystを取り除き、ろ液をトリエチルアミンで中和後、濃縮して、シロップ状の化合物20を得た。次に化合物20をピリジン(20mL)に溶解し、触媒量のDMAPを加え、氷浴中にてパルミチン酸Cl(2.02mL)を加え、室温で約5時間磁気攪拌した。メタノールを加えることにより試薬を分解した後、共沸操作によりピリジンを除去した残査を1N HCl aq. NaHCOaq.NaCl aq.で洗浄、乾燥、濃縮し、シロップ状の化合物21を得た。次に化合物20をTHF(200mL)に溶解し、調整した2M TBAHF/THF solution(全量200mL)を加え、室温で時期攪拌した。反応の進行状況を確認しながら適宜TBAHF溶液を追加した。反応は24時間で終了し、目的物を酢酸エチル層に抽出してNaHCOaq.NaCl aq.で洗浄、乾燥、濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して白色ろう状の化合物7を得た。収量1.70g(α体のみの分取量)、収率68%(化合物18より4ステップ)。
化合物19(無色シロップ状):[α] 31=+19.1(c 1.0,CHCl);IR(KBr film)ν/cm−1:3031,2986,2929,2858,1733,1455,1427,1365,1256,1212,1155,1107,825,736,701,613,505;H−NMR(500MHz,CDCl)δ7.657.7,7.247.43,7.25(m,5Hx5,−CH and diphenyl group of TBDFPS),4.984.59(d,2Hx3,−C ),4.90(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.34(t,1H,J=6.0Hz,glycerol H−2),3.98(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−3),3.86(d,1Hx2,H−6 proR and pros),3.70(m,1H,H−5),4.04 and 3.68(dd,1Hx2,J=6.0 and 8.0,J=2.5 and 8.0Hz,glycerol H−1proR or H−1proS),3.62(dd,1H,J=9.0 and 10.0Hz,H−4),3.57 and 3.56(dd,1Hx2,J=6.0 and 11.0,J=5.0 and 11.0Hz,glycerol H−3proS or H−3proR),3.56(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),1.40 and 1.34(s,3Hx2,isopropyl),1.04(s,9H,t−butyl group of TBDPS);HRMS(FAB):m/z calcd.for C4958SiNa[M+Na]825.3799;found 825.3798.
化合物20(無色シロップ状):[α] 31=+15.3(c 1.0,CHCl);IR(KBr film)ν/cm−1:3432,3301,3032,2928,2858,1733,1454,1426,1359,1210,1156,1069,823,736,700,615,504,419;H−NMR(500MHz,CDCl)δ7.657.7,7.247.43,7.25(m,5Hx5,−CH and diphenyl group of TBDFPS),4.934.59(d,2Hx3,−C ),4.76(d,1H,J=3.5Hz,H−1),3.98(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−3),3.85(m,1Hx2,H−6 proR and pros),3.75(m,1H,H−5),3.79 and 3.43(ddx2,1Hx2,J=3.5 and 10.5,J=7.0 and 10.5Hz,glycerol H−3proR or H−3proS),3.63(dd,1H,J=9.0 and 9.50Hz,H−4),3.70 and3.58(mx2,1Hx2,glycerol H−1proS or H−1proR),3.56(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),2.27(dd,1H,J=5.5 and 7.5Hz,glycerol H−2),1.04(s,9H,t−butyl group of TBDPS);HRMS(FAB):m/z calcd.for C4654SiNa[M+Na]785.3486;found 785.3483.
化合物21(無色シロップ状):[α] 27=+14.6(c 1.0,CHCl);IR(KBr film)ν/cm−1:3031,2925,2854,1743,1459,1427,1361,1157,1108,823,736,701,611,504;H−NMR(500MHz,CDCl)δ7.657.7,7.247.43,7.25(m,5Hx5,−CH and diphenyl group of TBDFPS),5.23(m,1H,glycerol H2),4.944.61(d,2Hx3,−C ),4.79(d,1H,J=3.5Hz,H−1),4.39(dd,1H,J=4.0 and 12.0Hz,glycerol H−1proS),4.15(dd,1H,J=6.0 and 12.0Hz,glycerol H−1proR),3.97(dd,1H,J=9.0 and 9.5Hz,H−3),3.85(m,1H,H−5),3.85 and3.67(m,1Hx2,H−6proR and proS),3.72(dd,1H,J=6.0 and 10.5Hz,glycerol H−3proR),3.67(m,1H,H−4),3.55(dd,1H,J=3.5 and 9.5Hz,H−2),3.53(dd,1H,J=5.5 and 10.5Hz,glycerol H−3proS),2.24(m,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.54(b,2Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.25(b,24Hx2,−OCOCHCH(CH12CH),1.04(s,9H,t−butyl group of TBDPS),0.88(t,3Hx2,J=7.0Hz,−OCOCHCH(CH12CH);HRMS(FAB):m/z calcd.for C7811410SiNa[M+Na]1261.8079;found 1261.8087.
本発明の糖脂質誘導体の製造方法が製造対象とする脂質誘導体はリウマチなどの診断薬などへの応用が期待でき、本発明の脂質誘導体の製造ではその脂質誘導体を効率的に製造することができる。

Claims (35)

  1. 1位以外のOH基について保護基を導入した糖類であるドナー化合物に対して、ホスホニウムハロゲン化合物及び塩基性溶媒の存在下、光学活性なグリシドール又はグリシドールから誘導される光学活性なグリセロール骨格をもつ誘導体をアクセプター化合物として反応させ、α−グリコシル結合およびグリセロール部分の立体構造を同時に構築する工程を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  2. 前記塩基性溶媒はテトラメチル尿素を含有する溶媒又はホルムアミド系溶媒である請求項1に記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  3. 前記ホルムアミド系溶媒はジメチルホルムアミドである請求項2に記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  4. 前記塩基性溶媒はジクロロメタンを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  5. 前記ホスホニウムハロゲン化合物は、CH4−n(XはBr又はI;0≦n≦2)及びGP(Gは炭化水素基,−OG’及び−NG’から独立して選択可能である。G’は炭化水素基である。)を反応させた試薬から選択される請求項1〜4のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  6. 前記ホスホニウムハロゲン化合物は、四臭化炭素およびトリフェニルホスフィンを反応させた試薬である請求項1〜5のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  7. 前記ドナー化合物は、D−グルコース又はD−ガラクトースの2〜4位のOH基にエーテル系の保護基を導入し、6位のOH基にエステル系の保護基を導入した単糖誘導体である請求項1〜6のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  8. 下記一般式(I)で表されることを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体。
    Figure 2007023583
    (式(I)中、Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素である)
  9. 下記一般式(II)で表されることを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体。
    Figure 2007023583
    (式(II)中、Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素である)
  10. 下式(III)又は(IV)に記載の糖脂質誘導体合成中間体。
    Figure 2007023583
    (式(III)及び(IV)中、Tはエーテル系保護基を表す)
  11. 前記Tはトリチル基又はメトキシトリチル基である請求項10に記載の糖脂質誘導体合成中間体。
  12. 下式(V)に記載の化合物に対して、開環しながらUで示すエーテル置換基を導入して、対応する立体構造をもつ下記(VI)に記載の化合物とする工程と、
    Figure 2007023583
    (式(V)中、Tはエーテル系保護基を表す。)
    Figure 2007023583
    (式(VI)中、Tはエーテル系保護基を表し;Uはエーテル置換基とする)
    前記式(VI)中のOH基をアジド化する工程と、
    前記Tで示されるエーテル系保護基及び前記Uで示されるエーテル置換基のうち、該Uで示されるエーテル置換基のみを選択的に脱離し、対応する立体構造をもつ式(III)又は(IV)に記載のセリノール誘導体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(III)及び(IV)中、Tはエーテル系保護基を表す。)
    を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の合成方法。
  13. 前記Tはトリチル基又はメトキシトリチル基、前記Uはパラメトキシフェニル基である請求項12に記載の糖脂質誘導体合成中間体の合成方法。
  14. 下記一般式(VII)に記載の糖脂質誘導体合成中間体。
    Figure 2007023583
    (式(VII)中、Xはハロゲン;Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Qは独立して選択できるリンの保護基又は水素であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素である)
  15. 前記一般式(VII)のXがBrである請求項14に記載の糖脂質誘導体合成中間体。
  16. 前記一般式(VII)の(A)で示される糖骨格の立体構造がD−グルコースと同じである請求項14又は15に記載の糖脂質誘導体合成中間体。
  17. 立体構造が制御された下記一般式(VIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、ホスホロアミダイト誘導体と下記一般式(III)又は(IV)で表される化合物とを活性化剤の存在下、反応させるアミダイト法により、下記一般式(IX)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
    Figure 2007023583
    (式(VIII)中、Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基である)
    Figure 2007023583
    (式(III)及び(IV)中、Tはエーテル系保護基を表す。)
    Figure 2007023583
    (式(IX)中、Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Qは前記ホスホロアミダイト由来のリンの保護基であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素であり;Tはエーテル系保護基を表す。)
  18. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法にて下記一般式(X)で表される糖脂質誘導体合成中間体を合成する工程と、
    Figure 2007023583
    (式(X)中、Xはハロゲン;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基である)
    該一般式(X)に示された糖脂質誘導体合成中間体における、グリシドールに由来するエポキシ構造又は3−ハロゲン化−プロパン−1,2−ジオール由来の部分構造がもつハロゲン基及びOH基に対して、炭素数2〜31の脂肪酸によりエステル化して下記一般式(XI)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(XI)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    該一般式(XI)で表される糖脂質誘導体合成中間体の糖由来の部分構造がもつ6位のOH基に対して、リン酸ジエステル化試薬を用いたアミダイト法にて請求項8に記載の製造方法により合成された一般式(III)又は(IV)の化合物をリン酸エステル結合により導入し、前記一般式(III)又は(IV)由来の部分構造がもつ前記Tで表す保護基を脱離してOH基とし、下記一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(XII)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択できるリンの保護基であり、前記リン酸エステル化剤由来である;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    該一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、リン酸エステル化試薬を用いたアミダイト法にて2−ハロゲン化エタノールをリン酸エステル結合により導入して下記一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(XIII)中、Xはハロゲンであり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択可能なリンの保護基であり、前記リン酸エステル化剤に由来する;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    該一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、1級、2級及び3級アミンから選択されるアミン化合物を反応させた後、前記一般式(III)又は(IV)由来の部分構造がもつアジド基を還元し、Yで示される糖部分の水酸基の保護基を脱保護して立体構造が制御された下記一般式(XIV)で表される糖脂質誘導体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(XIV)中、Zは前記アミン化合物由来の1級、2級又は3級アミンであり、Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    を有することを特徴とする糖脂質誘導体の製造方法。
  19. 下記一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、ホスホロアミダイト誘導体と2−ハロゲン化エタノールとを活性化剤の存在下、反応させるアミダイト法により、下記一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造法。
    Figure 2007023583
    (式(XII)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択できるリンの保護基であり、前記リン酸エステル化剤由来である;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    Figure 2007023583
    (式(XIII)中、Xはハロゲンであり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択可能なリンの保護基であり、前記リン酸エステル化剤に由来する;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
  20. 下記一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、1級、2級および3級アミンから選択させるアミン化合物を反応させることにより、下記一般式(XV)で表させる糖脂質誘導体を得る工程を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造法。
    Figure 2007023583
    (式(XIII)中、Xはハロゲンであり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択可能なリンの保護基であり、前記リン酸エステル化剤に由来する;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    Figure 2007023583
    (式(XV)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Zは前記アミン化合物由来の1級、2級又は3級アミンであり;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
  21. 前記一般式(XII)で表される中間体に対し、リン酸エステルとして導入する前記2−ハロゲン化エタノールは2−ブロモエタノールである請求項18又は19に記載の糖脂質誘導体の製造方法。
  22. 前記一般式(XIII)で表される中間体に対して反応させる前記アミン化合物はトリメチルアミンである請求項18、20又は21に記載の糖脂質誘導体の製造方法。
  23. 前記一般式(X)中で表される糖脂質誘導体合成中間体、並びに、得られる前記一般式(XIV)又は(XV)で表される糖脂質誘導体中の(B)で表される単糖由来の部分構造は、D−グルコース又はD−ガラクトースと同一の立体構造をもつ請求項18、20、21又は22に記載の糖脂質誘導体の製造方法。
  24. 前記一般式中においてQで表されたリンの保護基は2−シアノエチル基、アリル基、ベンジル基及びt−ブチル基からそれぞれ独立して選択される請求項14〜16のいずれかに記載の糖脂質誘導体。
  25. 前記一般式中においてQで表されたリンの保護基は2−シアノエチル基、アリル基、ベンジル基及びt−ブチル基からそれぞれ独立して選択される請求項14〜16のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  26. 下記一般式(IX)で表されることを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体。
    Figure 2007023583
    (式(IX)中、Rは炭化水素基から独立して選択可能であり;Qは前記ホスホロアミダイト由来のリンの保護基であり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基又は水素であり;Tはエーテル系保護基を表す。)
  27. 前記一般式(IX)で表される糖脂質誘導体合成中間体におけるQ又はTが水素に置換されている請求項26に記載の糖脂質誘導体合成中間体。
  28. 下記一般式(X)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、酸性条件にて一般式(1):RCOR(R及びRはそれぞれ独立してアルキル基から選択される。R及びRにて環を形成することもできる。)で表されるカルボニル化合物を反応させ、下記一般式(2)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(X)中、Xはハロゲン;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基である)
    Figure 2007023583
    (式(2)中、Y、R及びRは前記一般式(X)と同じであり;YはYとは異なるOH基の保護基である)
    前記一般式(2)で表される糖脂質誘導体合成中間体をプロトン酸で処理し、下記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(3)中、Y及びYは前記一般式(2)と同じである)
    前記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、脂肪酸をエステル化して下記一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(4)中、Y及びYは前記一般式(3)と同じである;Rはエステル化された脂肪酸由来の構造をもつ)
    前記一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対してフッ化物イオンを反応させることで該一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体から置換基Yを脱保護し下記一般式(5)とする工程と、
    Figure 2007023583
    (式(5)中、Y及びRは前記一般式(4)と同じである)
    を有することを特徴とする糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  29. 前記一般式(2)の糖脂質誘導体合成中間体を得る工程は、前記一般式(X)における糖由来の骨格の6位に結合した−OYの保護基Yを脱保護する工程と、前記ケトン化合物を反応させる工程と、前記糖由来の骨格の6位に結合した−OH基に保護基Yを導入する工程とをもつ請求項28に記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  30. 前記一般式(2)〜(4)における置換基Yはtert−ブチル−ジフェニルシリル基である請求項28又は29に記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  31. 前記カルボニル化合物はアセトンならびにその誘導体である請求項28〜30のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  32. 前記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程において用いる前記プロトン酸は、官能基としてスルホ基をもつ陽イオン交換樹脂に由来する請求項28〜31のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  33. 前記一般式(4)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程は前記一般式(3)で表される糖脂質誘導体合成中間体にエステル化する前記脂肪酸に対応する脂肪酸クロライドを反応させる工程である請求項28〜32のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  34. 前記フッ化物イオンはトリブチルアミンハイドロフッ化物又はテトラブチルアンモニウムフッ化物由来である請求項28〜33のいずれかに記載の糖脂質誘導体合成中間体の製造方法。
  35. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法にて下記一般式(X)で表される糖脂質誘導体合成中間体を合成する工程と、
    Figure 2007023583
    (式(X)中、Xはハロゲン;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基である)
    請求項28〜34のいずれかに記載の製造方法にて、前記一般式(X)に記載の糖脂質誘導体合成中間体を下記一般式(5)に記載の糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(5)中、Yは前記一般式(X)と同じであり;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    前記一般式(5)で表される糖脂質誘導体合成中間体の糖由来の部分構造がもつ6位のOH基に対して、リン酸ジエステル化試薬を用いたアミダイト法にて請求項8に記載の製造方法により合成された一般式(III)又は(IV)の化合物をリン酸エステル結合により導入し、前記一般式(III)又は(IV)由来の部分構造がもつ前記Tで表す保護基を脱離してOH基とし、下記一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(XII)中、Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択できるリンの保護基であり、前記リン酸エステル化剤由来である;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    該一般式(XII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、リン酸エステル化試薬を用いたアミダイト法にて2−ハロゲン化エタノールをリン酸エステル結合により導入して下記一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(XIII)中、Xはハロゲンであり;Yはそれぞれ独立して選択できるOH基の保護基であり;Qは独立して選択可能なリンの保護基であり、前記リン酸エステル化剤に由来する;Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    該一般式(XIII)で表される糖脂質誘導体合成中間体に対して、1級、2級及び3級アミンから選択されるアミン化合物を反応させた後、前記一般式(III)又は(IV)由来の部分構造がもつアジド基を還元し、Yで示される糖部分の水酸基の保護基を脱保護して立体構造が制御された下記一般式(XIV)で表される糖脂質誘導体を得る工程と、
    Figure 2007023583
    (式(XIV)中、Zは前記アミン化合物由来の1級、2級又は3級アミンであり、Rは炭化水素基から独立して選択される。)
    を有することを特徴とする糖脂質誘導体の製造方法。
JP2007532018A 2005-08-22 2006-02-21 糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法 Active JP5212973B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007532018A JP5212973B2 (ja) 2005-08-22 2006-02-21 糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005240468 2005-08-22
JP2005240468 2005-08-22
PCT/JP2006/303538 WO2007023583A1 (ja) 2005-08-22 2006-02-21 糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法
JP2007532018A JP5212973B2 (ja) 2005-08-22 2006-02-21 糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007023583A1 true JPWO2007023583A1 (ja) 2009-02-26
JP5212973B2 JP5212973B2 (ja) 2013-06-19

Family

ID=37771338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007532018A Active JP5212973B2 (ja) 2005-08-22 2006-02-21 糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5212973B2 (ja)
WO (1) WO2007023583A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5252468B2 (ja) * 2007-06-27 2013-07-31 エム バイオ テック株式会社 マイコプラズマニューモニエ特異抗原糖脂質の合成方法
CN102448488B (zh) 2009-06-04 2014-10-15 独立行政法人产业技术综合研究所 支原体感染症用疫苗

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3073813B2 (ja) * 1991-11-07 2000-08-07 花王株式会社 化粧料
US5385685A (en) * 1991-12-31 1995-01-31 Lever Brothers Company, Division Of Conopco, Inc. Compositions comprising glyceroglycolipids having an ether linkage as a surfactant or cosurfactant
JP2946145B2 (ja) * 1992-07-30 1999-09-06 花王株式会社 化粧料
JPH07149786A (ja) * 1993-11-26 1995-06-13 Sagami Chem Res Center グリセロ糖脂質及び発癌プロモーター阻害剤
JP3551525B2 (ja) * 1994-02-18 2004-08-11 宇部興産株式会社 ホスホリルコリン含有グリセロ糖脂質化合物
JPH07278174A (ja) * 1994-02-18 1995-10-24 Ube Ind Ltd ホスホリルコリン含有グリセロ糖脂質化合物
JP3717962B2 (ja) * 1994-03-18 2005-11-16 有限会社エム ライフサイエンス研究所 グリセロ糖脂質化合物の製造法
JP3735388B2 (ja) * 1994-06-03 2006-01-18 エム バイオ テック株式会社 新規グリセロ糖リン脂質とその抗体及びマイコプラズマの検出法
WO2005049631A1 (en) * 2003-11-18 2005-06-02 The Malaghan Institute Of Medical Research Synthetic molecules having immune activity

Also Published As

Publication number Publication date
JP5212973B2 (ja) 2013-06-19
WO2007023583A1 (ja) 2007-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006012425A2 (en) Processes for the production of aminoalkyl glucosaminide phosphate and disaccharide immunoeffectors, and intermediates therefor
JP7208995B2 (ja) ヘリコバクタ‐・ピロリリポ多糖の外部コアの八炭糖の調製方法
JP2010285446A (ja) 免疫エフェクターのアミノアルキルグルコサミニドホスフェートおよびジサッカライドの製造方法、ならびにその中間体
JPH03502934A (ja) 腫瘍抑制サツカライド包合体
JP5212973B2 (ja) 糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法
EP0287353A2 (en) Chiral synthesis of anthracyclines from substituted anthraquinones
JP4691101B2 (ja) 1−α−ハロ−2,2−ジフルオロ−2−デオキシ−D−リボフラノース誘導体及びその製造方法
US5220003A (en) Process for the synthesis of 2',3'-dideoxynucleosides
CA2574954C (en) 1-.alpha.-halo-2,2-difluoro-2-deoxy-d-ribofuranose derivatives and process for the preparation thereof
US10759823B2 (en) Regioselective silyl exchange of per-silylated oligosaccharides
Ross et al. Parasite glycoconjugates. Part 16: Synthesis of a disaccharide and phosphorylated di-and tri-saccharides from Leishmania lipophosphoglycan
CA1320720C (en) Sialosyl glyceride and process for producing the same
JP2625620B2 (ja) フコシル‐グルコサミン誘導体
Ivanova et al. Parasite glycoconjugates. Part 9. 1 Synthesis of dec-9-enyl β-D-galactopyranosyl-(1→ 4)-α-D-mannopyranosyl phosphate and its epimers at the D-galactose moiety, substrate analogues for the elongating α-D-mannopyranosylphosphate transferase in the Leishmania
JP4159629B2 (ja) ジガラクトシルセラミド誘導体
Soli Recent advancements in the preparation of carbon-and nitrogen-linked glycoconjugates
JPH01290689A (ja) ガングリオシドgm↓3の新規合成法
FR2711655A1 (fr) Composés 3'-phosphononucléosides et procédé de préparation.
CN115433243A (zh) 一种有机催化高立体选择性合成1,1’-硫代二糖的方法
JP4212087B2 (ja) C,c−グリコピラノシル化合物とその製造法
Walk Sugar Silanes: Versatile Reagents for Stereocontrolled Glycosylation via Intramolecular Delivery.
JP2006083091A (ja) トレハロース型二糖類及びその誘導体の製造方法並びに新規トレハロース型二糖類誘導体
QIU et al. Synthetic Studies on the Lipo-oligosaccharide HS-142-1, a Novel Nonpeptide Antagonist for the Atrial Natriuretic Peptide Receptor. Part 2. Design and Synthesis of Gentiohexaosyl Derivatives for an ANP Receptor Antagonist, HS-142-1.
Nakamura et al. Synthesis of ceramidated GLA-60 derivatives
JP2004099575A (ja) 新規d−ガラクトサミン誘導体,およびそれを用いるムチンコア2クラスの合成法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120529

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120918

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120919

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20121024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5212973

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250