JPWO2006121131A1 - プラズマドーピング方法およびプラズマドーピング装置 - Google Patents
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- H01J37/32009—Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
- H01J37/32412—Plasma immersion ion implantation
Abstract
Description
以下にイオン注入とプラズマドーピングの技術的相違点を少し詳細に説明する。
しかしながら、プラズマドーピング法を用いると、極浅で低抵抗のソース・ドレインエクステンション電極が形成できることはわかったにもかかわらず、その特性を制御するドーズ量の制御方法は開発されていなかった。これまでにはプラズマドーピングする時間を変化させることで、ドーズ量を変化させる方法が採られていたが、これでは制御の精度が不十分であり、実用的ではなかった。
この構成によれば、真空容器の内壁の不純物を含む膜からのスパッタリングにより試料に導入される不純物の量が変化しないように、真空容器の内壁に膜を形成し、プラズマドーピングを行っているため、再現性よくかつ安定して不純物導入を行うことができる。
この構成により、真空容器の内壁に付着した不純物を一旦除去し、再度条件に合わせて不純物を含む膜を形成しているため、信頼性の向上をはかることができる。
この構成により、より高精度の制御が可能となる。
例えば、膜の形成が完了した段階で、不純物イオンを含むプラズマから導入される不純物の分布と、真空容器の内壁に固着した不純物を含む膜からのスパッタリングで導入される不純物の分布を合わせた分布が、シリコン基板表面で均一になるように真空容器の内壁の形状を調整しておく。膜の形成が完了した段階で均一になるように調整することが重要であり、より望ましい。こうすることで均一に繰り返し性の良いプラズマドーピングを実現できる。膜を形成する前やその途中で不純物のドーズ量の分布が均一になるように真空容器内壁の形状を調整しても、プラズマドーピング処理を繰り返す間に真空容器の内壁の状態、すなわち膜の状態が変化するので、均一性を再現することは困難である。
例えば、ガス噴射口の付近には色の濃い、つまり厚い不純物を含む膜が形成され易い。このために、半導体基板の面上で、ガス噴射口から近い部分はドーズ量が大きくなり、遠い部分はドーズ量が小さくなる。このことを利用して、ガス噴射口と半導体基板の位置関係を調整することにより、ドーズ量の面内均一性を改善することができる。例えば、ガス噴射口に対して半導体基板を回転するなどの方法で移動させることによっても面内均一性を改善することが可能となる。
この構成によれば、特別の装置を用いることなく、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成によれば、別の装置を用い所望の制御を行うようにしているため、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成により、不純物を含む膜から半導体基板に導入される不純物の量は真空容器内壁の温度によって変化することを見出した。そして、これを一定に保つためには真空容器内壁の温度を一定に保つように調整することが望ましい。また、膜からの不純物導入量を所望の値にするには真空容器内壁の温度を所望の温度に調整することが望ましい。
なお、本発明は、真空容器の内部に内壁を覆うようにダミーの容器を配置して、その容器の内壁に膜を形成することも含む。真空設備ではこのようなダミーの容器をインナーチャンバーと呼ぶことが多い。本発明では、真空容器内壁に膜を形成したり、その形状を工夫したり、その温度を管理したりするというように記載したが、インナーチャンバー内壁についても同様の工夫で同様の効果を発揮することは言うまでもなく、よって本発明に含まれる。さらにインナーチャンバーは真空を保持する機能はなく簡単に取り外しができ、洗浄も簡単であり、消耗品として使える。よって、インナーチャンバーを設けることで、高価な真空容器を取り外して洗浄することなく、インナーチャンバーだけを取り外して洗浄ができるのでさらに望ましい。
この構成によれば、ボロンの膜を真空容器内壁に形成することができ、真空容器内壁に固着した不純物を含む膜がプラズマ中のイオンで叩かれることによって、試料の表面にスパッタリングで導入される不純物の量が不純物イオンを含むプラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても変化しないようにし、スパッタリングによる不純物とともに、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成によれば、B2H6は、工業的に安価であり、ガスボンベに入れてガス状態で輸送、保管できることから、取り扱いが容易である。さらに、ボロンと水素のみからなるので、スパッタレートが低いため、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成によれば、ボロンを含むガス濃度が高過ぎると、剥がれ易い膜ができてしまう。膜が剥がれると半導体製造で歩留まりの低下要因であるパーティクルが発生してしまうという課題となり都合が悪い。そこで、他のガスで希釈してガス濃度を低くすることにより剥がれにくい膜の形成が可能となるが、希釈するガスとしては、化学的に安定であることから希ガスが特に望ましい。
希ガスの中でも、原子量の大きいものはスパッタレートが大きいために、安定した膜を形成し難いし、シリコン基板表面を削りとってしまう。そこで、ネオンよりも原子量の小さい希ガスを用いることが望ましい。
B2H6のガス濃度が低濃度になるようにヘリウムで希釈したガスを用いることが最も望ましい。
実験の結果から、ボロンの注入深さが7.5nmから15.5nmに相当する注入エネルギー範囲であれば、真空容器の内壁にボロンを含む膜を形成してシート抵抗を飽和させると共に、膜の形成が完了したときに面内均一性が良好となることがわかっている。
ボロンの注入深さが10nm以下であるような低エネルギー条件下では、均一性を得るのは極めて困難であるが、実験結果から、本発明の方法によれば、PD時間を調整することで1.5%以下の均一性を実現できることがわかった。
この構成によれば、連続プラズマを用いてPD時間を調整することで1.5%以下の均一性を実現できる。一般的に、プラズマドーピングでは連続プラズマを用いる技術とパルスプラズマを用いる技術が開発されてきた。パルスプラズマを用いたもので、本発明で意図するような浅い領域への打込みではなく、20nm程度よりも深い打込みの技術ではプラズマドーピングで均一性と再現性を確保したとの報告もあるが浅い領域への打ち込みに対しては均一性および再現性が不十分であった。これに対し、本願発明では種々の実験結果から、連続プラズマで浅い領域への打込みで均一性と再現性を確保することができた。
この構成により、圧力制御装置を用いて圧力を制御することで、プラズマドーピングで注入したボロンのドーズ量の再現性を確保することが可能となる。
この構成により、容易に真空容器の内壁の状態を制御することができる。
この構成により、別の装置を用いることなく、さらには真空を形成する準備時間を別に設けることなく、容易にかつ短時間で所望の内部状態を得ることが可能となる。
真空容器内壁の温度の温度制御は温度センサーで温度を測定し、ヒータなどで熱を加えることで実現できる。本発明者らの実験によると温度制御を行うことなく実験を行うと、真空容器内壁の温度は、最初、室温であるが、プラズマドーピング処理を繰り返すと40℃から90℃に達した。到達温度は、処理回数や条件にも依存する。そして、プラズマドーピング処理を停止すると室温までゆっくり低下した。つまり、プラズマドーピング処理を開始するときと、繰り返し処理をするときで温度が異なる。さらに外部温度の差で真空容器内壁の温度は影響を受ける。そこで、プラズマドーピング処理を繰り返したときに自然に到達する温度付近、すなわち40℃から90℃の所望の温度に予め調整しておくことが望ましい。これにより、膜からの不純物導入量を所望の値に調整することができる。さらに望ましくは50℃から70℃の所望の温度に調整しておくことが望ましい。これにより、より多くのプラズマドーピング条件で自然に到達する温度に調整することができるのでより繰り返し性が良好となる。
2 マッチングボックス
3 コイル
4 マスフローコントローラ
5 マスフローコントローラ
6 ターボ分子ポンプ
7 調圧弁
8 ドライポンプ
9 冷却水供給ユニット
10 VDCモニター
11 マッチングボックス
12 高周波電源
13 試料(被処理基板)
14 下部電極
15 真空容器
16 開口
17 蓋
20 開口に蓋をする機構
101 真空容器
102 ガス供給装置
103 ターボ分子ポンプ
104 調圧弁
105 プラズマ源用高周波電源
106 試料電極
107 誘電体窓
108 コイル
109 基板
110 試料電極用高周波電源
111 排気口
112 支柱
113 ガス導入経路
114 ガス主経路
115 ガス吹き出し口
116 マッチングボックス
117 VDCモニター
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図14に本発明の実施の形態1において用いられるプラズマドーピング装置の断面図を示す。
このプラズマドーピング装置は、内壁に不純物を含む膜を形成してなる真空容器15と、真空容器15内を排気する排気装置としてのターボ分子ポンプ6と、真空容器15内の圧力を制御する圧力制御装置としての調圧弁7と、下部電極14に対向した誘電体窓の近傍に設けられたプラズマ源としてのコイルおよびアンテナ3と、このコイルおよびアンテナ3に13.56MHzの高周波電力を供給する高周波電源12と、下部電極14に電圧を供給する電圧源としての高周波電源1とで構成されており、試料台を兼ねる下部電極14上に被処理基板(基板)13を設置し、プラズマ照射を行なうものである。
このプロセスチャンバーの真空容器15内にガス供給装置からマスフローコントローラ4、5を介して所定のガスを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ8により排気を行い、圧力制御装置としての調圧弁9により真空容器15内を所定の圧力に保つ。そして高周波電源1により、プラズマ源としてのコイル3に13.56MHzの高周波電力を供給することにより、真空容器15内に誘導結合型プラズマを発生させる。この状態で下部電極14上に、試料としてのシリコン基板13を載置する。また、下部電極14には高周波電源12によって高周波電力が供給されており、試料としてのシリコン基板(被処理基板)13がプラズマに対して負の電位をもつように、下部電極14の電位を制御することができるようになっている。
本発明の実施例1について説明する。なお、特に特筆しない場合、以下の実験方法は各実施例に共通である。まず、上記図14に示すプラズマドーピング装置を用い、B2H6とHeの混合ガスプラズマを用いて真空容器にボロンの膜を形成した。ここで用いたプラズマドーピング装置は、通常用いられる装置である。PD条件は、B2H6とHeのガス混合比は0.05%と99.95%、ソースパワーは1500W、バイアスパワーは135W、圧力は0.9Paで行った。バイアスを印加しているプラズマドーピング時間は60秒とした。この一定のPD条件で、メンテナンス直後の真空容器内で直径300mmのシリコン基板にプラズマドーピングを行った。そして、1枚目、25枚目、75枚目、125枚目、250枚目、500枚目に処理したシリコン基板を1075℃、20秒間の条件で熱処理した。その後、基板の端部3mmを除いた121箇所のシート抵抗を四探針法で測定し、シート抵抗の平均値と標準偏差を計算した。面内均一性は、シート抵抗の標準偏差(1σ)で示した。上記で、例えば2枚目以降24枚目までを熱処理しなかった理由は、これらの処理はダミーのシリコン基板を用いて行ったからである。ダミーのシリコン基板とは、同じシリコン基板を用いるが、PD処理毎に常に新しい基板を用いるのではなく、100回程度は同じシリコン基板で繰り返しPD処理を行ったという意味である。真空容器内壁にボロンを含む膜を形成する実験に影響を及ぼさずに、シリコン基板の消費量を節約するための実験計画上の処置である。
図2を参照して、1枚目にPD処理した基板のシート抵抗は75枚目以降の平均のシート抵抗(236.1ohm/sq)の約3.2倍であった。ドーズ量は、シート抵抗にほぼ比例すると考えることができる。よって、1枚目のドーズ量は75枚目以降の3割程度しかないことを意味している。ボロンが導入される要因は、1枚目の場合は、ガス導入口から導入されたB2H6ガスに含まれるボロンがプラズマ化してガス、イオン、ラジカルの状態で導入されたB2H6ガスプラズマ起因のものが全てである。このとき、ボロンを含む膜は形成されていないので、膜が起因のドーズ量は零である。一方で、75枚目以降の要因は、B2H6ガスプラズマが起因したものに加えて真空容器内壁に形成されたボロンを含む膜が起因したものが含まれる。1枚目の場合も75枚目以降の場合もPD条件は変わりがないので、B2H6ガスプラズマ起因のドーズ量は変化がない。変化したのは膜が起因のドーズ量である。表1に1枚目と75枚目以降のドーズ量を要因別に分けて示した。75枚目以降では、ボロンを含む膜からのドーズ量が約70%を占めて主要因になっていることがわかる。B2H6ガスプラズマ起因のドーズ量は、約30%だけである。これは、プラズマドーピングの従来の概念を覆すものであり、新規に確認した事実である。このことからプラズマドーピングでドーズの面内均一性、繰り返し性を得るためには、ボロンを含む膜からのドーズ量に着目することが重要であり、膜起因のドーズ量を半導体基板の面内で均一にすること、繰り返し再現性を良くすること、所望のドーズ量になるように調整することが重要であり望ましいことを見出した。
比較例1として図4を参照しながら説明する。
真空容器をメンテナンスした後、つまり、膜を除去した後に、ドーズ量の面内均一性が良くなるようにプラズマ条件、ガスの供給方法、真空容器内壁の形状を調整したものである。膜からのドーズ量という概念を意識していない。真空容器の内壁に固着した前記不純物を含む膜がプラズマ中のイオンで叩かれることによって、前記試料の表面にスパッタリングで導入される不純物の量が前記不純物イオンを含むプラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても変化しないように内壁に前記不純物を含む膜を備えた真空容器を用意するメンテナンス工程を有しないアプローチである。プラズマドーピングで繰り返し性、面内均一性を良くするために採られた従来のアプローチのほとんどがこの場合に相当する。
比較例2として、メンテナンス直後ではなく、実験の都合などで意図せずに膜の形成途中でドーズ量の面内均一性が良くなるようにガスの供給方法、真空容器内壁の形状を調整した場合である。シート抵抗の繰り返し性の実験を始める場合もある。通常、プラズマドーピングで不純物を含むガスプラズマを用いると、例えばB2H6とHeの混合ガスプラズマを用いた場合などでは、実験者が意図していなくても膜が自然に形成される。プラズマドーピングの不純物の深さ制御などを実験していた実験者が、その後、実験の都合上で真空容器のメンテナンスを行わずに面内均一性、または繰り返し性の実験を始めた場合などが比較例2に相当する。ただし、プラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても膜の形成は不完全であり、膜起因のドーズ量が変化しないように内壁に前記不純物を含む膜を備えた真空容器を用意するメンテナンス工程を有しているわけではない。膜の形成が不完全だからである。この場合は比較例1と同様の理由でシート抵抗の繰り返し性は得られない。
比較例2で、もし膜の形成が意図せずして完了していた場合も考えられる。しかし、シート抵抗の繰り返し安定性および面内均一性を確実な水準まで高めることは困難である。本発明の意図に沿っていない場合には、特に面内均一性の繰り返し性を確実な水準に高めることは非常に困難である。
不純物を含む固体状のターゲットにスパッタリング用のガスをプラズマ状態で衝突させてターゲットから不純物を飛び出させ、飛び出した不純物を試料の表面部に導入する技術が開示されている(特許文献3)。この特許文献3に示された技術では、1GHz以上のマイクロ波を真空チャンバー内に導入することが特徴である。従来のスパッタリング装置においては、ターゲットを構成する材料が金属であるため、ECR等のプラズマ発生手段を有しない平行平板型プラズマ発生装置でもプラズマは発生する。
比較例1、2、3は、これらを組合せて用いて設計事項を整えた場合でも、プラズマドーピングを繰り返したときのドーズ量と面内均一性の十分な繰り返し安定性が得られない。一方で、実施例ではドーズ量と面内均一性の繰り返し安定性が得られる。本発明が示したドーズ量と面内均一性の繰り返し安定性の解決方法は、比較例を組合せて容易に想達できるものでもなく、装置技術の設計事項でもない、これまでにない独自の方法で顕著な効果を発揮するものである。
以下にイオン注入とプラズマドーピングの技術的相違点を少し詳細に説明する。
イクロ波導波管及び電磁石から成るプラズマ発生手段によってプラズマ化し、プラズマ中のボロンイオンを高周波電源によって試料の表面に供給するという方法がとられる。
しかしながら、プラズマドーピング法を用いると、極浅で低抵抗のソース・ドレインエクステンション電極が形成できることはわかったにもかかわらず、その特性を制御するドーズ量の制御方法は開発されていなかった。これまでにはプラズマドーピングする時間を変化させることで、ドーズ量を変化させる方法が採られていたが、これでは制御の精度が不十分であり、実用的ではなかった。
前記不純物導入層におけるボロンのプロファイルは、ボロン濃度が5×10 18 cm −3 となる深さで7nm以上15.5nm以下であり、ボロン濃度が1×10 19 cm −3 から1×10 18 cm −3 に低下する距離で評価した場合のボロンの深さプロファイルの急峻性は1.5nm/dec以上3nm/dec以下であることを特徴とする。
この構成によれば、真空容器の内壁の不純物を含む膜からのスパッタリングにより試料に導入される不純物の量が変化しないように、真空容器の内壁に膜を形成し、プラズマドーピングを行っているため、再現性よくかつ安定して不純物導入を行うことができる。
この構成により、真空容器の内壁に付着した不純物を一旦除去し、再度条件に合わせて不純物を含む膜を形成しているため、信頼性の向上をはかることができる。
この構成により、より高精度の制御が可能となる。
例えば、膜の形成が完了した段階で、不純物イオンを含むプラズマから導入される不純物の分布と、真空容器の内壁に固着した不純物を含む膜からのスパッタリングで導入される不純物の分布を合わせた分布が、シリコン基板表面で均一になるように真空容器の内壁の形状を調整しておく。膜の形成が完了した段階で均一になるように調整することが重要であり、より望ましい。こうすることで均一に繰り返し性の良いプラズマドーピングを実現できる。膜を形成する前やその途中で不純物のドーズ量の分布が均一になるように真空容器内壁の形状を調整しても、プラズマドーピング処理を繰り返す間に真空容器の内壁の状態、すなわち膜の状態が変化するので、均一性を再現することは困難である。
例えば、ガス噴射口の付近には色の濃い、つまり厚い不純物を含む膜が形成され易い。このために、半導体基板の面上で、ガス噴射口から近い部分はドーズ量が大きくなり、遠い部分はドーズ量が小さくなる。このことを利用して、ガス噴射口と半導体基板の位置関係を調整することにより、ドーズ量の面内均一性を改善することができる。例えば、ガス噴射口に対して半導体基板を回転するなどの方法で移動させることによっても面内均一性を改善することが可能となる。
この構成によれば、特別の装置を用いることなく、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成によれば、別の装置を用い所望の制御を行うようにしているため、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成により、不純物を含む膜から半導体基板に導入される不純物の量は真空容器内壁の温度によって変化することを見出した。そして、これを一定に保つためには真空容器内壁の温度を一定に保つように調整することが望ましい。また、膜からの不純物導入量を所望の値にするには真空容器内壁の温度を所望の温度に調整することが望ましい。
なお、本発明は、真空容器の内部に内壁を覆うようにダミーの容器を配置して、その容器の内壁に膜を形成することも含む。真空設備ではこのようなダミーの容器をインナーチャンバーと呼ぶことが多い。本発明では、真空容器内壁に膜を形成したり、その形状を工夫したり、その温度を管理したりするというように記載したが、インナーチャンバー内壁についても同様の工夫で同様の効果を発揮することは言うまでもなく、よって本発明に含まれる。さらにインナーチャンバーは真空を保持する機能はなく簡単に取り外しができ、洗浄も簡単であり、消耗品として使える。よって、インナーチャンバーを設けることで、高価な真空容器を取り外して洗浄することなく、インナーチャンバーだけを取り外して洗浄ができるのでさらに望ましい。
この構成によれば、ボロンの膜を真空容器内壁に形成することができ、真空容器内壁に固着した不純物を含む膜がプラズマ中のイオンで叩かれることによって、試料の表面にスパッタリングで導入される不純物の量が不純物イオンを含むプラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても変化しないようにし、スパッタリングによる不純物とともに、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成によれば、B2H6は、工業的に安価であり、ガスボンベに入れてガス状態で輸送、保管できることから、取り扱いが容易である。さらに、ボロンと水素のみからなるので、スパッタレートが低いため、制御性よく高精度の不純物プロファイルを得ることができる。
この構成によれば、ボロンを含むガス濃度が高過ぎると、剥がれ易い膜ができてしまう。膜が剥がれると半導体製造で歩留まりの低下要因であるパーティクルが発生してしまうという課題となり都合が悪い。そこで、他のガスで希釈してガス濃度を低くすることにより剥がれにくい膜の形成が可能となるが、希釈するガスとしては、化学的に安定であることから希ガスが特に望ましい。
希ガスの中でも、原子量の大きいものはスパッタレートが大きいために、安定した膜を形成し難いし、シリコン基板表面を削りとってしまう。そこで、ネオンよりも原子量の小さい希ガスを用いることが望ましい。
B2H6のガス濃度が低濃度になるようにヘリウムで希釈したガスを用いることが最も望ましい。
実験の結果から、ボロンの注入深さが7.5nmから15.5nmに相当する注入エネルギー範囲であれば、真空容器の内壁にボロンを含む膜を形成してシート抵抗を飽和させると共に、膜の形成が完了したときに面内均一性が良好となることがわかっている。
ボロンの注入深さが10nm以下であるような低エネルギー条件下では、均一性を得るのは極めて困難であるが、実験結果から、本発明の方法によれば、PD時間を調整することで1.5%以下の均一性を実現できることがわかった。
この構成によれば、連続プラズマを用いてPD時間を調整することで1.5%以下の均一性を実現できる。一般的に、プラズマドーピングでは連続プラズマを用いる技術とパルスプラズマを用いる技術が開発されてきた。パルスプラズマを用いたもので、本発明で意図するような浅い領域への打込みではなく、20nm程度よりも深い打込みの技術ではプラズマドーピングで均一性と再現性を確保したとの報告もあるが浅い領域への打ち込みに対しては均一性および再現性が不十分であった。これに対し、本願発明では種々の実験結果から、連続プラズマで浅い領域への打込みで均一性と再現性を確保することができた。
この構成により、圧力制御装置を用いて圧力を制御することで、プラズマドーピングで注入したボロンのドーズ量の再現性を確保することが可能となる。
この構成により、容易に真空容器の内壁の状態を制御することができる。
この構成により、別の装置を用いることなく、さらには真空を形成する準備時間を別に設けることなく、容易にかつ短時間で所望の内部状態を得ることが可能となる。
真空容器内壁の温度の温度制御は温度センサーで温度を測定し、ヒータなどで熱を加えることで実現できる。本発明者らの実験によると温度制御を行うことなく実験を行うと、真空容器内壁の温度は、最初、室温であるが、プラズマドーピング処理を繰り返すと40℃から90℃に達した。到達温度は、処理回数や条件にも依存する。そして、プラズマドーピング処理を停止すると室温までゆっくり低下した。つまり、プラズマドーピング処理を開始するときと、繰り返し処理をするときで温度が異なる。さらに外部温度の差で真空容器内壁の温度は影響を受ける。そこで、プラズマドーピング処理を繰り返したときに自然に到達する温度付近、すなわち40℃から90℃の所望の温度に予め調整しておくことが望ましい。これにより、膜からの不純物導入量を所望の値に調整することができる。さらに望ましくは50℃から70℃の所望の温度に調整しておくことが望ましい。これにより、より多くのプラズマドーピング条件で自然に到達する温度に調整することができるのでより繰り返し性が良好となる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図14に本発明の実施の形態1において用いられるプラズマドーピング装置の断面図を示す。
このプラズマドーピング装置は、内壁に不純物を含む膜を形成してなる真空容器15と、真空容器15内を排気する排気装置としてのターボ分子ポンプ6と、真空容器15内の圧力を制御する圧力制御装置としての調圧弁7と、下部電極14に対向した誘電体窓の近傍に設けられたプラズマ源としてのコイルおよびアンテナ3と、このコイルおよびアンテナ3に13.56MHzの高周波電力を供給する高周波電源12と、下部電極14に電圧を供給する電圧源としての高周波電源1とで構成されており、試料台を兼ねる下部電極14上に被処理基板(基板)13を設置し、プラズマ照射を行なうものである。
このプロセスチャンバーの真空容器15内にガス供給装置からマスフローコントローラ4、5を介して所定のガスを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ8により排気を行い、圧力制御装置としての調圧弁9により真空容器15内を所定の圧力に保つ。そして高周波電源1により、プラズマ源としてのコイル3に13.56MHzの高周波電力を供給することにより、真空容器15内に誘導結合型プラズマを発生させる。この状態で下部電極14上に、試料としてのシリコン基板13を載置する。また、下部電極14には高周波電源12によって高周波電力が供給されており、試料としてのシリコン基板(被処理基板)13がプラズマに対して負の電位をもつように、下部電極14の電位を制御することができるようになっている。
本発明の実施例1について説明する。なお、特に特筆しない場合、以下の実験方法は各実施例に共通である。まず、上記図14に示すプラズマドーピング装置を用い、B2H6とHeの混合ガスプラズマを用いて真空容器にボロンの膜を形成した。ここで用いたプラズマドーピング装置は、通常用いられる装置である。PD条件は、B2H6とHeのガス混合比は0.05%と99.95%、ソースパワーは1500W、バイアスパワーは135W、圧力は0.9Paで行った。バイアスを印加しているプラズマドーピング時間は60秒とした。この一定のPD条件で、メンテナンス直後の真空容器内で直径300mmのシリコン基板にプラズマドーピングを行った。そして、1枚目、25枚目、75枚目、125枚目、250枚目、500枚目に処理したシリコン基板を1075℃、20秒間の条件で熱処理した。その後、基板の端部3mmを除いた121箇所のシート抵抗を四探針法で測定し、シート抵抗の平均値と標準偏差を計算した。面内均一性は、シート抵抗の標準偏差(1σ)で示した。上記で、例えば2枚目以降24枚目までを熱処理しなかった理由は、これらの処理はダミーのシリコン基板を用いて行ったからである。ダミーのシリコン基板とは、同じシリコン基板を用いるが、PD処理毎に常に新しい基板を用いるのではなく、100回程度は同じシリコン基板で繰り返しPD処理を行ったという意味である。真空容器内壁にボロンを含む膜を形成する実験に影響を及ぼさずに、シリコン基板の消費量を節約するための実験計画上の処置である。
図2を参照して、1枚目にPD処理した基板のシート抵抗は75枚目以降の平均のシート抵抗(236.1 ohm/sq)の約3.2倍であった。ドーズ量は、シート抵抗にほぼ比例すると考えることができる。よって、1枚目のドーズ量は75枚目以降の3割程度しかないことを意味している。ボロンが導入される要因は、1枚目の場合は、ガス導入口から導入されたB2H6ガスに含まれるボロンがプラズマ化してガス、イオン、ラジカルの状態で導入されたB2H6ガスプラズマ起因のものが全てである。このとき、ボロンを含む膜は形成されていないので、膜が起因のドーズ量は零である。一方で、75枚目以降の要因は、B2H6ガスプラズマが起因したものに加えて真空容器内壁に形成されたボロンを含む膜が起因したものが含まれる。1枚目の場合も75枚目以降の場合もPD条件は変わりがないので、B2H6ガスプラズマ起因のドーズ量は変化がない。変化したのは膜が起因のドーズ量である。表1に1枚目と75枚目以降のドーズ量を要因別に分けて示した。75枚目以降では、ボロンを含む膜からのドーズ量が約70%を占めて主要因になっていることがわかる。B2H6ガスプラズマ起因のドーズ量は、約30%だけである。これは、プラズマドーピングの従来の概念を覆すものであり、新規に確認した事実である。このことからプラズマドーピングでドーズの面内均一性、繰り返し性を得るためには、ボロンを含む膜からのドーズ量に着目することが重要であり、膜起因のドーズ量を半導体基板の面内で均一にすること、繰り返し再現性を良くすること、所望のドーズ量になるように調整することが重要であり望ましいことを見出した。
5%に希釈したガスを不純物原料ガスとして用い、これを第1マスフローコントローラで
流量制御する。さらに第2マスフローコントローラでヘリウムの流量制御を行い、第1及
び第2マスフローコントローラで流量が制御されたガスをガス供給装置102内で混合した後、配管(ガス導入経路)113を介してガス主経路114に導き、さらにガス主経路114と連通する複数の穴を介して、ガス吹き出し口115より真空容器101内に混合ガスを導く。複数のガス吹き出し口115は、試料109の対向面より試料9に向けてガスを吹き出すようになっている。
ニタである。
量の変化が非常に小さい時間があることが認められる。このような時間をプロセスウインドウとすることでドーズ量を正確に制御できる。漸近線の7割以上のドーズ量となる時間に設定することがさらに望ましい。これにより、面内均一性をさらに改善できる。漸近線により近いドーズ量となる時間に設定することがさらに望ましい。これにより、最も良い水準の面内均一性を得られる。実際に、PD時間を100秒とすることで容器の形状、ガス供給方法、PD時間以外のPD条件が同じであるにも係らず、1σで1.34%の面内均一性を実現できた。
比較例1として図4を参照しながら説明する。
真空容器をメンテナンスした後、つまり、膜を除去した後に、ドーズ量の面内均一性が良くなるようにプラズマ条件、ガスの供給方法、真空容器内壁の形状を調整したものである。膜からのドーズ量という概念を意識していない。真空容器の内壁に固着した前記不純物を含む膜がプラズマ中のイオンで叩かれることによって、前記試料の表面にスパッタリングで導入される不純物の量が前記不純物イオンを含むプラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても変化しないように内壁に前記不純物を含む膜を備えた真空容器を用意するメンテナンス工程を有しないアプローチである。プラズマドーピングで繰り返し性、面内均一性を良くするために採られた従来のアプローチのほとんどがこの場合に相当する。
比較例2として、メンテナンス直後ではなく、実験の都合などで意図せずに膜の形成途中でドーズ量の面内均一性が良くなるようにガスの供給方法、真空容器内壁の形状を調整した場合である。シート抵抗の繰り返し性の実験を始める場合もある。通常、プラズマドーピングで不純物を含むガスプラズマを用いると、例えばB2H6とHeの混合ガスプラズマを用いた場合などでは、実験者が意図していなくても膜が自然に形成される。プラズマドーピングの不純物の深さ制御などを実験していた実験者が、その後、実験の都合上で真空容器のメンテナンスを行わずに面内均一性、または繰り返し性の実験を始めた場合などが比較例2に相当する。ただし、プラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても膜の形成は不完全であり、膜起因のドーズ量が変化しないように内壁に前記不純物を含む膜を備えた真空容器を用意するメンテナンス工程を有しているわけではない。膜の形成が不完全だからである。この場合は比較例1と同様の理由でシート抵抗の繰り返し性は得られない。
比較例2で、もし膜の形成が意図せずして完了していた場合も考えられる。しかし、シート抵抗の繰り返し安定性および面内均一性を確実な水準まで高めることは困難である。本発明の意図に沿っていない場合には、特に面内均一性の繰り返し性を確実な水準に高めることは非常に困難である。
不純物を含む固体状のターゲットにスパッタリング用のガスをプラズマ 状態で衝突させてターゲットから不純物を飛び出させ、飛び出した不純物を試料の表面部に導入する技術が開示されている(特許文献3)。この特許文献3に示された技術では、1GHz以上のマイクロ波を真空チャンバー内に導入することが特徴である。従来のスパッタリング装置においては、ターゲットを構成する材料が金属であるため、ECR等のプラズマ 発生手段を有しない平行平板型プラズマ 発生装置でもプラズマ は発生する。
比較例1、2、3は、これらを組合せて用いて設計事項を整えた場合でも、プラズマドーピングを繰り返したときのドーズ量と面内均一性の十分な繰り返し安定性が得られない。一方で、実施例ではドーズ量と面内均一性の繰り返し安定性が得られる。本発明が示したドーズ量と面内均一性の繰り返し安定性の解決方法は、比較例を組合せて容易に想達できるものでもなく、装置技術の設計事項でもない、これまでにない独自の方法で顕著な効果を発揮するものである。
2 マッチングボックス
3 コイル
4 マスフローコントローラ
5 マスフローコントローラ
6 ターボ分子ポンプ
7 調圧弁
8 ドライポンプ
9 冷却水供給ユニット
10 VDCモニター
11 マッチングボックス
12 高周波電源
13 試料(被処理基板)
14 下部電極
15 真空容器
16 開口
17 蓋
20 開口に蓋をする機構
101 真空容器
102 ガス供給装置
103 ターボ分子ポンプ
104 調圧弁
105 プラズマ源用高周波電源
106 試料電極
107 誘電体窓
108 コイル
109 基板
110 試料電極用高周波電源
111 排気口
112 支柱
113 ガス導入経路
114 ガス主経路
115 ガス吹き出し口
Claims (23)
- 真空容器内の試料電極に試料を載置し、真空容器内にプラズマを発生させ、プラズマ中の不純物イオンを試料の表面に衝突させて試料の表面に不純物導入層を形成するプラズマドーピング方法であって、
真空容器の内壁に固着した前記不純物を含む膜がプラズマ中のイオンで叩かれることによって、前記試料の表面にスパッタリングで導入される不純物の量が前記不純物イオンを含むプラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても変化しないように内壁に前記不純物を含む膜を備えた真空容器を用意するメンテナンス工程と、
試料電極に試料を載置する工程と、
不純物イオンを含むプラズマを照射して前記試料に不純物イオンを打ち込むと共に真空容器の内壁に固着した不純物を含む膜からのスパッタリングで不純物を前記試料に導入する工程と、
を含むことを特徴とするプラズマドーピング方法。 - 請求項1に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記メンテナンス工程は、不純物を含む膜を形成するに先立ち、真空容器の内壁に固着した不純物を含む膜を除去する工程を含むプラズマドーピング方法。 - 請求項1または2に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記試料が半導体基板であり、前記不純物イオンを含むプラズマを真空容器内部で繰り返し発生させても不純物のドーズ量が±10%の範囲内で同程度になったときに、不純物イオンを含むプラズマから導入される不純物の分布と、真空容器の内壁に固着した不純物を含む膜からのスパッタリングで導入される不純物の分布を合わせた分布が、半導体基板の面内で均一になるように真空容器の内壁に固着した不純物を含む膜を形成するプラズマドーピング方法。 - 請求項3に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記真空容器内壁に付着する不純物の量が所望の値となるように、
前記真空容器の内壁の形状を調整する工程を含むプラズマドーピング方法。 - 請求項3に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記真空容器内壁に付着する不純物の量が所望の値となるように、
ガスの供給方法を調整する工程を含むプラズマドーピング方法。 - 請求項1に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記メンテナンス工程は、不純物を含む膜を除去した真空容器をプラズマドーピング装置に設置した後、前記真空容器内部で前記不純物イオンを含むプラズマを発生させることで前記不純物を含む膜を形成する工程を含むプラズマドーピング方法。 - 請求項1に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記不純物を含む膜を形成する工程は、メンテナンス工程で不純物を含む膜を除去した真空容器を、膜を形成するために別途準備したプラズマ発生装置に設置した後、真空容器内部で前記不純物イオンを含むプラズマを発生させることで前記不純物を含む膜を形成するプラズマドーピング方法。 - 請求項1に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記真空容器の内壁の温度を測定し、管理しながら真空容器の内壁に固着した不純物を含む膜からのスパッタリングで不純物を前記試料に導入する工程を有するプラズマドーピング方法。 - 請求項1に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記プラズマは、ボロンを含むガスのプラズマであるプラズマドーピング方法。 - 請求項9に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記ボロンを含むガスはボロンと水素からなる分子のガスであるプラズマドーピング方法。 - 請求項9に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記ボロンを含むガスはシボラン(B2H6)であるプラズマドーピング方法。 - 請求項10に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記プラズマは、ボロンと水素からなる分子のガスを希ガスで希釈したガスのプラズマであるプラズマドーピング方法。 - 請求項12に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記希ガスは原子量がネオン以下の元素であるプラズマドーピング方法。 - 請求項12に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記希ガスはヘリウムであるプラズマドーピング方法。 - 請求項11に記載のプラズマドーピング方法であって、
前記プラズマは、シボラン(B2H6)をヘリウムで希釈したガスのプラズマである記載のプラズマドーピング方法。 - 請求項9に記載のプラズマドーピング方法であって、
ボロンの注入深さが7.5nmから15.5nmであるプラズマドーピング方法。 - 請求項9に記載のプラズマドーピング方法であって、
ボロンの注入深さが10nm以下であるプラズマドーピング方法。 - 請求項1乃至17のいずれかに記載のプラズマドーピング方法であって、
前記プラズマは、連続プラズマを用いるプラズマドーピング方法。 - 請求項1乃至18のいずれかに記載のプラズマドーピング方法を実施するためのプラズマドーピング装置であって、
真空容器と、試料電極と、真空容器内にガスを供給するガス供給装置と、真空容器内を排気する排気装置と、真空容器内の圧力を制御する圧力制御装置と、試料電極に電力を供給する試料電極用電源を備えたプラズマドーピング装置。 - 請求項19に記載のプラズマドーピング装置であって、
前記不純物を含む膜を形成するためのプラズマ発生装置をさらに備えたプラズマドーピング装置。 - 請求項19に記載のプラズマドーピング装置であって、
前記真空容器に供給するガスの流量分布を調整する機構を有し、
前記不純物を含む膜を形成した後に真空容器の内壁を大気開放することなく前記ガスの流量分布を調整できるようにしたプラズマドーピング装置。 - 請求項19に記載のプラズマドーピング装置であって、
前記真空容器の内壁の温度を所望の温度に調整する機構を有するプラズマドーピング装置。 - ボロンを含む連続プラズマを用いたプラズマドーピングで表面にボロンを導入した直径300mmのシリコン基板であり、
導入されたボロンのプロファイルは、ボロン濃度が5×1018cm−3となる深さで7nm以上15.5nm以下であり、ボロン濃度が1×1019cm−3から1×1018cm−3に低下する距離で評価した場合のボロンの深さプロファイルの急峻性は1.5nm/dec以上3nm/dec以下であり、ボロンのドーズ量は、前記シリコン基板の端部3mmを除いた面での標準偏差が2%以下であるシリコン基板。
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