JP5237820B2 - プラズマドーピング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマドーピング方法に関し、特に、半導体基板等の固体試料の表面に不純物を導入するプラズマドーピング方法に関する。
不純物を固体試料の表面に導入する技術としては、不純物をイオン化して低エネルギーで固体試料中に導入するプラズマドーピング(PD)法が知られている(例えば特許文献1参照)。
一方、不純物を導入する方法として、現在最も広く用いられている方法はイオン注入法である。プラズマドーピング法は、非特許文献1の項目として記載されており、また、非特許文献2においてはイオン注入法に代わる次世代の不純物導入技術として記載されている。
イオン注入においては、ガスからプラズマを発生させるイオン源と、イオン源から引き出したイオンから所望のイオンだけを選別するために質量分離を行う分析磁石と、所望のイオンを加速する電極と、加速した所望のイオンをシリコン基板に注入するプロセスチャンバーとを有する装置構成が用いられる。イオン注入において不純物を浅く注入するためには、イオン源からイオンを引き出すエネルギーと加速エネルギーとを小さくすれば良い。しかし、引き出しエネルギーを小さくすると、引き出されるイオンの数が減少してしまう。さらに、加速エネルギーが小さくなると、イオンビームをイオン源からウェハに輸送する間にイオン同士の電荷による反発力によってビーム径が広がってしまい、ビームラインがチャンバー内壁に衝突して多数のイオンが失われてしまうため、注入処理のスループットが低下してしまう。例えばB+ イオンを注入する場合、加速エネルギーが2keV以下になると、スループットが低下し始め、0.5keV以下になると、ビームの輸送自体が困難になる。しかも、0.5keVまで低エネルギー化したとしても、20nm程度の深さまでBが注入されてしまう。すなわち、これよりも薄いエクステンション領域を形成しようというような場合には、生産性が極端に低下してしまうという問題がある。
これに対して、プラズマドーピング法においては、シリコン基板を内部に配置できるような円柱形状の真空容器と、プラズマを誘起するプラズマ発生源と、シリコン基板を載置するバイアス電極と、バイアス電極の電位を調整するバイアス電源とを有する装置構成が用いられる。すなわち、プラズマドーピング法においては、分析磁石も加速電極も有しない、イオン注入とは全く異なる装置構成が用いられる。具体的には、真空容器内にウェハホルダを兼ねたバイアス電極を設置し、プラズマとウェハとの間に発生するポテンシャルによってプラズマ中のイオンを加速してウェハ中に導入する。これにより、低エネルギーのプラズマを直接使用して不純物の導入を行うことができるので、イオン注入と比較して大量の低エネルギーイオンをウェハに照射することができる。すなわち、プラズマドーピングによるドーズレートはイオン注入と比較して桁違いに大きいため、この特徴により低エネルギーのB注入でも高いスループットを維持できる。
その他、本願発明者らによって、プラズマドーピング法を応用して、極めて浅くて且つ低抵抗のエクステンション領域を形成するプロセス技術が開発されている(非特許文献3)。
また、本願発明者らによって、人体に対して極めて危険性の高い毒性を持つB2 6 をできるだけ希釈して安全性を高める一方、ドーピング効率を低下させることなく、安定してプラズマの発生や維持を行い且つドーパント注入量の制御を容易に行うことができる方法が提案されている(特許文献2)。当該方法においては、ドーピングする不純物を含む物質としてのB2 6 ガスを、電離エネルギーの小さいHeガスで希釈すると共に、Heのプラズマを先行して発生させた後にB2 6 を放電させる。さらに、本願発明者らは、当該方法におけるB2 6 ガスの濃度を0.05質量%未満にすることが望ましいとの提案もしている。
さらに、本願発明者らは、ドーズ量の制御精度を高めるために、ドーズ量が時間依存性を持たずに一定となるように、ドーピング時間と不純物を含むガスの濃度とを設定するプラズマドーピング方法を提案している(特許文献3)。具体的には、特許文献3は、例えばB2 6 /Heプラズマをシリコン基板に照射してバイアスをかけると、ボロンのドーズ量がほぼ一定となる時間帯が存在することを発見し、この時間変化に依存することなくドーズ量がほぼ一定となる時間帯をプロセスウインドウとすることによってドーズ量を制御する方法を開示している。
米国特許第4912065号明細書 特開2004−179592号公報 国際公開第06/064772号パンフレット International Technology Roadmap for Semiconductors 2001 Edition(ITRS2001)(特にFront End ProcessのFigure 30のShallow Junction Ion Doping) International Technology Roadmap for Semiconductors 2003 Edition(ITRS2003) Y. Sasaki他、B2 H6 Plasma Doping with "In-situ He Pre-amorphization"、Symp. on VLSI Tech.、2004年、p.180
前述のように、不純物導入領域を形成するにあたり、ドーズ量の制御は極めて重要な課題となっている。特に、ドーズ量の基板面内均一性は素子形成に当たり極めて重要な課題となっている。
また、近年ウェハ径は大きくなってきており、200mmのウェハ径に代わる300mm以上のウェハ径が提案されており、このような大口径ウェハにおいてはプラズマドーピングによっても十分なドーズ量の面内均一性が得られないおそれがあるという深刻な問題がある。
前記に鑑み、本発明は、ドーズ量を高精度で制御することができるプラズマドーピング方法、特に、ドーズ量の基板面内均一性を高精度に制御することができるプラズマドーピング方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係るプラズマドーピング方法は、真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行うことを特徴とする。
本願発明者らは種々の実験の結果、基板(ウェハ)面内におけるドーズ量の分布について、ドーピング初期においてはウェハ周縁部のドーズ量よりもウェハ中央部のドーズ量が大きくなるプラズマドーピング条件を用いている場合において、その後、時間の経過に伴いウェハ周縁部のドーズ量の増大速度がウェハ中央部のドーズ量の増大速度と比較して高くなるようにプラズマドーピング条件を変更した場合、ドーズ量の分布曲線の形状(傾き)が反転する時間があり、この反転が生じる時間の近傍では、基板面内においてドーズ量がほぼ均一になっていると共に比較的長時間に亘ってドーズ量の変化速度が小さくなっていることを発見した。
すなわち、本発明は、ドーズ量の基板面内分布の傾きが反転する時間の近傍で当該分布が均一になると共にドーズ量の変化速度が小さくなることに着目し、このドーズ量の基板面内分布の傾きが反転する時間の近傍をプラズマドーピング時間の終点に設定するものである。
例えば、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、前記ドーピング初期においては前記基板の中央部のドーズ量が前記基板の周縁部のドーズ量よりも大きくなり、その後、前記基板の前記周縁部のドーズ量が前記基板の前記中央部のドーズ量よりも大きくなるように、前記プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行ってもよい。
具体的には、本発明に係るプラズマドーピング方法は、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記設定された前記プラズマドーピング条件において、前記基板の前記中央部及び前記周縁部のそれぞれのドーズ量が実質的に同等になる時間範囲を予め検出しておき、当該時間範囲に含まれる所定のプラズマドーピング時間を用いて、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行うことをさらなる特徴とする。
この構成により、ドーズ量の基板面内均一性が良いプラズマドーピングを安定して且つ再現性良く実現することが可能となる。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記プラズマドーピング条件は、前記ドーピング初期において前記基板の主面内における前記不純物のドーズ量の分布が、前記基板の中心を基準として回転対称となるように設定されてもよい。この構成によれば、ウェハ面内でより均一なドーズ量分布を実現することが可能となる。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記プラズマドーピング条件は、前記ドーピング初期において前記基板の主面内における前記不純物のドーズ量の分布が、前記基板の中心を通る少なくとも1つの直径上で傾きを有するように設定されてもよい。この構成によれば、ウェハ面内でより均一なドーズ量分布を実現することが可能となる。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行っている間に、前記プラズマドーピング条件の変更を行ってもよい。この場合、前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記基板の前記中央部及び前記周縁部のそれぞれにおけるドーズ量の単位時間当たりの変化量が異なるように設定されてもよい。
前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行っている間に、前記プラズマドーピング条件の変更を行う場合、例えば、前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの流量分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で大きくなるように設定され、前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの流量分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で小さくなるように設定されてもよい。
本願発明者らは種々の実験を重ねた結果、例えばB2 6 /Heガスからなるプラズマをシリコン基板に照射してバイアスを印加することによりプラズマドーピングを行う場合に、ドーピング初期にはB2 6 /Heガスの流量分布が基板周縁部よりも基板中央部で大きくなるようにプラズマドーピング条件を設定しておき、その後、B2 6 /Heガスの流量分布が基板周縁部よりも基板中央部で小さくなるようにプラズマドーピング条件を変更すると、前述のドーズ量の基板面内分布の傾きに反転が生じるときに、ボロンのドーズ量がシリコン基板面内でほとんど同じになることを発見した。
すなわち、プラズマドーピングの初期においては基板周縁部のドーズ量よりも基板中央部のドーズ量が大きくなるように条件設定を行い、その後、単位時間当たりのドーズ量の増加量について基板周縁部よりも基板中央部で小さくなるように条件変更を行うことによって、ドーズ量のプロファイル(基板面内分布形状)が反転する時間が存在することとなる。従って、この時間を含む所定時間範囲をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとすることによって、ドーズ量の基板面内均一性を高精度に制御することができる。
また、この構成によれば、ドーズ量のプロファイルが反転する時間を含む所定時間範囲内にプラズマドーピング時間が設定されているのであれば、基板面内の各点においてプラズマドーピング時間に対して積分されたドーズ量は、時間が多少ずれたとしてもほとんど変わらないので、ドーズ量の基板面内均一性に優れたプラズマドーピングを安定して実施することが可能となる。
以上に説明したように、プラズマドーピングの初期においては基板周縁部のドーズ量よりも基板中央部のドーズ量が大きくなるように条件設定を行い、その後、単位時間当たりのドーズ量の増加量について基板周縁部よりも基板中央部で小さくなるように条件変更を行うことによって、基板面内均一性に優れたドーズ量の分布を得ることができる。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行っている間に、前記プラズマドーピング条件の変更を行う場合、同様の効果を得るために、前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの濃度分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で大きくなるように設定され、前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの濃度分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で小さくなるように設定されてもよい。或いは、前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記プラズマを発生させるためのソースパワーの分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で小さくなるように設定され、前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記ソースパワーの分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で大きくなるように設定されてもよい。或いは、前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記基板の温度分布について、前記基板の前記周縁部では低く且つ前記基板の前記中央部では高くなるように設定され、前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記基板の温度分布について、前記基板の前記周縁部では高く且つ前記基板の前記中央部では低くなるように設定されてもよい。
ところで、例えばドーピング原料ガスとしてB2 6 を用いてプラズマドーピング処理を行っていくと、真空容器の内壁面にボロンを含む膜(ボロン系膜)が堆積していく。このボロン系膜の堆積膜厚の増加に伴って、真空容器の内壁面におけるボロン系ラジカルの吸着確率が減少していくため、プラズマ中のボロン系ラジカル密度が増加していくものと考えられている。
また、真空容器内壁のボロン系膜が形成される面積が増加するに従って、プラズマ中のイオンが、プラズマと真空容器内壁との電位差によって加速されて、真空容器の内壁面に堆積したボロン系膜に衝突することによって生じるスパッタリングにより、ボロンを含む粒子がプラズマ中に供給される量が徐々に増加していく。従って、プラズマドーピング処理を行っていくと、同じ条件を用いたとしても基板の処理枚数の増加に伴ってドーズ量が徐々に増加していくこととなる。この増加の度合いは非常に大きく、真空容器の内壁を水及び有機溶剤を用いて洗浄した直後のプラズマドーピング処理によって被処理基板に導入されるドーズ量は、プラズマドーピング処理を数百枚の被処理基板に対して繰り返し実施した後のプラズマドーピング処理によって被処理基板に導入されるドーズ量のわずか8〜30%程度に過ぎない。その後、さらに多くの被処理基板に対してプラズマドーピング処理を繰り返し行い、真空容器内壁にボロン系膜が形成される面積がある一定の大きさ以上になると、ボロン系膜が形成される面積は増加し難くなる。その段階に達すると、プラズマドーピング処理される基板の枚数の増加に伴うドーズ量の増加割合も小さくなる。
すなわち、真空容器の内壁を水及び有機溶剤を用いて洗浄してからプラズマドーピング処理を数百枚の基板に対して繰り返し実施した後のプラズマドーピング処理では、プラズマ中のイオンが真空容器の内壁面に堆積したボロン系膜に衝突する際のスパッタリングによってプラズマ中に供給されるボロンを含む粒子に起因したボロンのドーズ量が、全体のドーズ量に対して支配的になる。また、1枚の基板に対するプラズマドーピング処理において、ボロン系膜からスパッタリングされることによってプラズマ中に供給されるボロンの量は、ドーピング初期(処理時間が5秒程度まで)には少なく、処理時間がある程度長く(20秒程度)なると増加する。この原因は、処理時間の増加に従って真空容器内壁の温度がプラズマによる加熱によって上昇するので、ドーピング初期と比較して処理時間がある程度経過した後の方がボロン系膜からボロンがスパッタリングされ易くなるからであると考えられている。さらに、このボロン系膜からプラズマ中に供給されるボロンはウェハ中央部と比較してウェハ周縁部にドーピングされ易い。なぜなら、ウェハ周縁部の方がウェハ中央部と比較して、真空容器内壁上のボロン系膜までの距離が短いからである。従って、ウェハ周縁部のドーズ量とウェハ中央部のドーズ量との相対的な関係を比べた場合、ボロン系膜に起因したボロンを除いてプラズマ中から基板にドーピングされるボロンの量が基板面内で均一である場合には、ドーピング初期においてはウェハ中央部のドーズ量とウェハ周縁部のドーズ量とは同程度であるものの、処理時間がある程度経過した後においてはウェハ周縁部のドーズ量の方がウェハ中央部のドーズ量よりも大きくなることが分かる。
以上のように、本願発明者らは種々の実験を行った結果、ドーピング処理時間が増大するにつれて、真空容器の内壁からボロンを含む粒子がプラズマ中に供給されることに起因して、ウェハ周縁部でドーズ量が増大する傾向にあり、これが、基板面内におけるドーズ量の均一性が得られない原因の1つとなっていることを見出した。
そこで、本願発明者らは、この知見に基づいて、真空容器の内壁にボロン系膜が形成されている場合、ドーピング初期においてはウェハ中央部のドーズ量がウェハ周縁部のドーズ量よりも大きくなるように条件設定を行えば、その後、真空容器の内壁からボロンを含む粒子がプラズマ中に供給されることに起因してドーズ量のプロファイルが反転する時間が存在するので、当該時間を含む所定時間範囲をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウに設定することによって、ドーズ量の基板面内均一性が高い不純物領域を形成するという発明を想到した。
具体的には、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの流量分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されてもよい。或いは、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの濃度分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されてもよい。或いは、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、前記プラズマドーピング条件は、前記プラズマを発生させるためのソースパワーの分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されてもよい。或いは、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、前記プラズマドーピング条件は、前記基板の温度分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されてもよい。
また、本願発明者らが実験を重ねた結果、ある所定のバイアスに対してB2 6 とHeとの混合ガスの濃度比率(B2 6 濃度/He濃度)の基板面内分布を変化させることによって、ドーズ量の基板面内分布の傾きが反転する時間帯を得ることができた。さらに、その反転が生じる時間帯においては、アニール後のシート抵抗(Rs)の基板面内均一性、つまりドーズ量の基板面内均一性が比較的長時間に亘って極めて良好となることを見出した。本発明に係るプラズマドーピング方法は、このような知見にも基づくものである。また、前述の反転が生じる時間帯においては、ドーズ量はドーピング処理時間の増加に従って極めてゆっくりと増加するので、当該反転が生じる時間を含むプロセスウインドウの範囲内にプラズマドーピング時間を設定することによって、ドーズ量を高精度で制御し易いという効果も得られる。これにより、プラズマドーピングを実用化する上で、最も大きな課題とされていた、基板面内均一性の制御を含むドーズ量の高精度制御という課題を一挙に解決することができる。
尚、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記設定された前記プラズマドーピング条件において、前記基板の前記中央部及び前記周縁部のうちの前記他方のドーズ量が前記一方のドーズ量よりも大きくなった後に、前記プラズマドーピング条件の変更を行ってもよい。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行っている間に、前記プラズマドーピング条件の変更を複数回行ってもよい。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記ガスは、ボロン原子と水素原子とからなる分子Bm n (但しm、nは自然数)を含んでいてもよい。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記ガスは、B2 6 とHeとの混合ガスから構成されていてもよい。この場合、前記混合ガス中におけるB2 6 の濃度は0.01質量%以上で且つ1質量%以下であることが好ましい。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記ガスは、BF3 、AsH4 又はPH3 のいずれかを含んでいてもよい。
また、本発明に係るプラズマドーピング方法において、前記基板はシリコン基板であってもよい。
以上に説明したように、本発明のプラズマドーピング方法によれば、ドーズ量の基板面内分布形状が反転する時間の近傍をプラズマドーピング時間の終点に設定することにより、プロセスウインドウの増大を図ることができ、それによってドーズ量を高精度に制御することができると共に高精度にドーズ量制御がなされた不純物領域を基板面内に安定して且つ均一に形成することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るプラズマドーピング方法について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係るプラズマドーピング方法では、ドーピング処理時間の経過に伴う基板中央部のドーズ量と基板周縁部のドーズ量との相対的な大小関係の逆転現象を利用して、当該大小関係が反転する時間、つまり基板中央部のドーズ量と基板周縁部のドーズ量とが等しくなる時間をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとして用いることを特徴としている。
すなわち、本実施形態に係るプラズマドーピング方法においては、基板に導入される不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、基板に対して不純物のプラズマドーピングを行う。尚、本実施形態では、ドーピング初期において基板の主面内における不純物のドーズ量の分布が、基板中心を基準として回転対称となるように、プラズマドーピング条件を設定するものとする。
より具体的には、被処理基板であるシリコン基板(シリコンウェハ)に対してプラズマドーピングを行う前に、ドーピング初期においてドーズ量の基板面内分布が所定の傾きを有し且つその後に当該分布の傾きに反転が生じるように設定されたプラズマドーピング条件において、シリコン基板に導入される不純物のドーズ量が基板面内においてほぼ均一になる時間範囲を予め検出しておき、当該時間範囲に含まれる所定のプラズマドーピング時間を用いて、シリコン基板に対して不純物のプラズマドーピングを行う。これにより、不純物濃度を高精度で制御された不純物領域を面内均一性良く安定して形成することができる。
図1は、本実施形態に係るプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング条件の設定例を示している。すなわち、ドーピング初期においては、図1の曲線a1に示すように、基板面内におけるガス(プラズマ生成用ガス)の流量分布について、基板中央部では大きく且つ基板周縁部では小さくなるように、つまり所定の傾きを有するように、プラズマドーピング条件の設定を行う。続いて、ドーピング処理時間がある程度経過した後、図1の曲線a2に示すように、基板面内におけるガスの流量分布について、基板中央部では小さく且つ基板周縁部では大きくなるように、プラズマドーピング条件の変更を行う。これにより、単位時間当たりのドーズ量の増加量については、基板周縁部よりも基板中央部で小さくなるようにすることができる。
尚、プラズマドーピングの実施後、アニールを行うことにより、基板中に導入された不純物は活性化されてキャリアとなる。ドーズ量については、このように導入した不純物をアニールにより活性化し、当該活性化された不純物による基板内でのシート抵抗を測定することによって算出することができる。大きな熱量でアニールを行った場合、基板中に導入された不純物は全て活性化されてキャリアとなるため、シート抵抗が小さくなる。すなわち、シート抵抗とドーズ量とはほぼ反比例の関係にある。
本実施形態(第2の実施形態以降も同様)では、シート抵抗測定前に実施したアニールの条件は、1075℃、20秒である。このように高温で比較的長い時間のアニール条件では、不純物はほぼ完全に電気的に活性化されていると推測できるため、シート抵抗とドーズ量とは1対1で対応するので、シート抵抗の分布をドーズ量の分布と読み替えることができる。
また、シート抵抗測定は、300mm径基板(ウェハ)における端部(幅3mm)を除いた基板面内の121箇所で行った。すなわち、後述するシート抵抗は、特に断りがない場合には、121箇所で測定したシート抵抗の平均値である。また、シート抵抗の基板面内均一性については、121箇所で測定したシート抵抗の標準偏差を用いて求めた。
図2は、本実施形態のプラズマドーピング方法を実施するために用いられるプラズマドーピング装置の構成例を示す断面図である。
図2に示すプラズマドーピング装置は、真空容器1と、真空容器1内に設けられ且つ被処理基板9が載置される試料台6と、真空容器1内にガスを供給する第1のガス供給装置2及び第2のガス供給装置15と、真空容器1内を排気する排気装置としてのターボ分子ポンプ3と、真空容器1内の圧力を制御する圧力制御装置としての調圧弁4と、真空容器1内にプラズマを発生させる高周波電源5及びコイル8とを主要構成要素として備えている。真空容器1内の排気は排気口11を通じて行われる。また、真空容器1内には、筒状ライナー(インナーチャンバー)21が配置されており、これによって、被処理基板9の取り出し口などに起因する真空容器1中のガスの乱れを抑制できると共に真空容器1中のガスの分布を同心円状にすることができる。ここで、筒状ライナー21に、被処理基板9の取り出し口22が設けられていてもよい。また、図2に示すプラズマドーピング装置においては、ガスの分布を制御するために、真空容器1の天井部となる誘電体窓7内にそれぞれ設けられた、第1の溝13及び第1のガス吹き出し口14と、第2の溝17及び第2のガス吹き出し口18とによって2系統のガス供給がなされる。すなわち各系統毎にガス流量を独立して制御することができる。尚、第1のガス供給装置2は、配管12及び真空容器1の内壁中の貫通孔19を通じて第1の溝13にガスを供給する。また、第2のガス供給装置15は、配管16及び真空容器1の内壁中の貫通孔20を通じて第2の溝17にガスを供給する。
本実施形態においては、第1のガス供給装置2及び第2のガス供給装置15はいずれもB2 6 とHeとの混合ガス(B2 6 /Heガス)を供給するように構成されており、B2 6 濃度/He濃度を0.01質量%/99.99質量%から1.0質量%/99.0質量%までの範囲で変化させることができると共にB2 6 /Heガスの流量を100cc/min(標準状態)から600cc/min(標準状態)までの範囲で調整することが可能である。
図2に示すプラズマドーピング装置においては、真空容器1内にガス供給装置2及び15から所定のガスを導入すると共に排気装置としてのターボ分子ポンプ3により排気を行いながら、調圧弁4により真空容器1内を所定の圧力に保つことができる。また、高周波電源5により、例えば13.56MHzの高周波電力を、試料台6に対向した誘電体窓7の近傍に設けられたコイル8に供給することによって、真空容器1内に誘導結合型プラズマを発生させることができる。試料台6上には、被処理基板9として例えばシリコン基板9を載置する。また、真空容器1の外側には、試料台6に高周波電力を供給するための高周波電源10が設けられており、高周波電源10は、被処理基板9がプラズマに対して負の電位を持つように試料台6の電位を制御する電圧源として機能する。尚、高周波電源10は、図示しない整合器を介して試料台6に電圧供給を行うように構成されている。
このようにして、プラズマ中のイオンを被処理基板9の表面に向かって加速させ、当該表面に衝突させることによって、被処理基板9中に不純物を導入することができる。尚、ガス供給装置2及び15から真空容器1内に供給されたガスはターボ分子ポンプ3によって排気口11から排気される。ターボ分子ポンプ3及び排気口11は、例えば試料台6よりも下側に配置されている。また、調圧弁4は、試料台6よりも下側で且つターボ分子ポンプ3の直上に位置する昇降弁である。試料台6は、例えば図示しない4本の支柱によって真空容器1に固定されている。
図3は、図2に示すプラズマドーピング装置を用いた、本実施形態のプラズマドーピング方法の典型的な処理手順を示すフロー図である。
まず、ステップ1001において、ドーピング初期において被処理基板9に導入される不純物のドーズ量の分布が被処理基板9の面内において所定の傾きを有し且つその後に当該分布の傾きに反転が生じるように、プラズマドーピング条件を設定する。
次に、ステップ1002において、ステップ1001で設定されたプラズマドーピング条件において、被処理基板9に導入される不純物のドーズ量が基板面内においてほぼ均一になる時間範囲を決定する。
次に、ステップ1003で決定された時間範囲に含まれる所定のプラズマドーピング時間を用いて、被処理基板9に対して不純物のプラズマドーピングを行う。
以下、図2に示すプラズマドーピング装置を用いて、図1の曲線a1に示すようなガス流量分布を得る方法について説明する。図2に示すプラズマドーピング装置におけるガス供給装置2及び15にはそれぞれ、例えばHeによって2質量%程度に希釈したB2 6 ガスが充填されたボンベ及びHeボンベを設置する。ガス供給装置2及び15において、Heによって2質量%程度に希釈したB2 6 ガスをHeボンベからのHeによってさらに希釈することにより、B2 6 濃度/He濃度が0.05質量%/99.95質量%に調整された混合ガスを生成し、当該混合ガスをガス吹き出し口14及び18からそれぞれ真空容器1内に供給する。尚、ガス供給装置2及び15にはそれぞれ図示しないマスフローコントローラが設けられており、これによってガス吹き出し口14及び18からはそれぞれ個別に制御された流量でB2 6 /He混合ガスが供給される。そして、図2に示すプラズマドーピング装置において、被処理基板9の中央部に対応したガス吹き出し口18からは例えば540cc/min(標準状態)の流量で混合ガスが噴射されると共に被処理基板9の周縁部に対応したガス吹き出し口14からは例えば180cc/min(標準状態)の流量で混合ガスが噴射されるように設定することにより、被処理基板9上に吹き付けられる混合ガスの流量分布について図1の曲線a1に示すような分布を得ることができる。
一方、図1の曲線a2に示すようなガス流量分布は、ガス吹き出し口18から例えば180cc/min(標準状態)の流量で混合ガスが噴射されると共にガス吹き出し口14から例えば540cc/min(標準状態)の流量で混合ガスが噴射されるように設定することによって得られる。
本実施形態では、ドーピング初期においては、図1の曲線a1に示すように、基板面内におけるガスの流量分布について、基板中央部では大きく且つ基板周縁部では小さくなるように、プラズマドーピング条件の設定を行う。その後、図1の曲線a2に示すように、基板面内におけるガスの流量分布について、基板中央部では小さく且つ基板周縁部では大きくなるように、プラズマドーピング条件の変更を行う。尚、真空容器1内の圧力、ソースパワー(高周波電源5により印加する電力)及びバイアスパワー(高周波電源10により印加する電力)についてはそれぞれドーピング処理中を通じて変更せず一定の値に保つ。具体的には、真空容器1内の圧力は0.9Paであり、ソースパワーは2000Wであり、バイアスパワーは135Wである。
図4は、以上のようにプラズマドーピング条件の設定を行った場合における基板面内でのドーズ量の時間変化を示す図である。尚、図4に示すドーズ量は、後述する図5に示すシート抵抗の値を換算することによって得られたものである。図4に示すように、ドーピング初期(処理時間t1)においては、被処理基板9の周縁部のドーズ量と比べて、被処理基板9の中央部のドーズ量が大きい。その後、処理時間t1と処理時間t2(t2>t1)との間で図1の曲線a2に示すようにガス流量の設定を変更する。これにより、単位時間当たりのドーズ量の増加量については基板周縁部と比べて基板中央部で小さくなる。従って、処理時間がt2、t3、t4、t5(t5>t4>t3>t2)と増大するに従って、被処理基板9の周縁部のドーズ量と比べて、被処理基板9の中央部のドーズ量が小さくなっていく。すなわち、ドーズ量のプロファイルの反転が生じる。この反転が生じる処理時間(t3、t4)の近傍をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとすることにより、プラズマドーピング時間が変動した場合にもドーズ量のプロファイルが大きく変動することを防止することができる。これにより、ドーズ量と対応するシート抵抗の基板面内分布の変動を低減することができる。図5は、基板面内でのシート抵抗の時間変化を示す図である。図4及び図5に示すように、ドーズ量においてもシート抵抗においても、プロファイルの反転が生じる処理時間(t3、t4)の近傍で極めて基板面内均一性が良いプロファイルが得られていることが分かる。
このように、本実施形態によると、ウェハ面内でより均一なドーズ量分布を高スループットで形成することができる。
尚、本実施形態において、第1のガス供給装置2及び第2のガス供給装置15から供給されるガスの流量をプラズマドーピング中に変更することによって、ウェハ面内で均一なドーズ量分布を得たが、同様の効果は下記のように他のパラメータを変更することによっても得ることができる。
すなわち、他のパラメータとして、例えば前記のガスの濃度を選択して、基板面内におけるガス濃度分布をドーピング処理時間に応じて図1の曲線a1及び曲線a2のように調整しても良い。まず、図2に示すプラズマドーピング装置を用いて、図1において縦軸をガス濃度としたときの曲線a1に示すようなガス濃度分布を得る方法について説明する。図2に示すプラズマドーピング装置におけるガス供給装置2及び15にはそれぞれ、例えばHeによって2質量%程度に希釈したB2 6 ガスが充填されたボンベ及びHeボンベを設置する。ここで、ガス供給装置2及び15において、Heによって2質量%程度に希釈したB2 6 ガスをHeボンベからのHeによってさらに希釈する際に、ガス供給装置毎に希釈率を別々に設定する。具体的には、ガス吹き出し口14からは例えばB2 6 濃度/He濃度が0.01質量%/99.99質量%に調整された混合ガスが供給されるようにする。一方、ガス吹き出し口18からは例えばB2 6 濃度/He濃度が0.05質量%/99.95質量%に調整された混合ガスが供給されるようにする。尚、ガス供給装置2及び15にはそれぞれ図示しないマスフローコントローラが設けられており、これによってガス吹き出し口14及び18からはそれぞれ例えば300cc/minの同じ流量でB2 6 /He混合ガスが供給されるようにする。これにより、図1で縦軸をガス濃度としたときの曲線a1に示すようなガス濃度分布を実現することができる。また、図1で縦軸をガス濃度としたときの曲線a2に示すようなガス濃度分布は、ガス吹き出し口18から例えばB2 6 濃度/He濃度が0.01質量%/99.99質量%に調整された混合ガスが噴射されると共にガス吹き出し口14から例えばB2 6 濃度/He濃度が0.05質量%/99.95質量%に調整された混合ガスが噴射されるように設定することによって得られる。そして、ドーピング初期においては、図1で縦軸をガス濃度としたときの曲線a1に示すように、基板面内におけるガスの濃度分布について、基板中央部では大きく且つ基板周縁部では小さくなるように、プラズマドーピング条件の設定を行い、その後、図1で縦軸をガス濃度としたときの曲線a2に示すように、基板面内におけるガスの濃度分布について、基板中央部では小さく且つ基板周縁部では大きくなるように、プラズマドーピング条件の変更を行うことにより、言い換えると、第1のガス供給装置2及び第2のガス供給装置15から供給されるガスの濃度をプラズマドーピング中に変更することによって、ウェハ面内で均一なドーズ量分布を得ることができる。
また、他のパラメータとして、ソースパワー又は基板温度などをプラズマドーピング中に調整してもよい。
まず、ソースパワーを調整する場合には、基板の中央部の上方に配置されたコイル、及び基板の周縁部の上方に配置されたコイルの2つのコイルを有する装置を用いる。そして、ドーピング初期(処理時間t1)においては、基板の中央部の上方に配置されたコイルのソースパワーを小さくし、且つ基板の周縁部の上方に配置されたコイルのソースパワーを大きくする。その後、処理時間t1と処理時間t2(t2>t1)との間で、ドーピング初期とは逆に、基板の中央部の上方に配置されたコイルのソースパワーを大きくし、且つ基板の周縁部の上方に配置されたコイルのソースパワーを小さくする。具体的には、ソースパワーを大きくするときは例えば2200W程度に設定し、ソースパワーを小さくするときには例えば1000W程度に設定する。ここで、ソースパワーを大きくしたコイルと対応する部分の基板上では、スパッタリングとドーピングとの釣り合いにおいて、スパッタリングが優勢になるので、ドーズ量は小さくなる。一方、ソースパワーを小さくしたコイルと対応する部分の基板上では、ドーピングが優勢になるので、ドーズ量は大きくなる。従って、処理時間がt2、t3、t4、t5(t5>t4>t3>t2)と増大するに従って、基板の周縁部のドーズ量と比べて、基板の中央部のドーズ量が小さくなっていく。すなわち、ドーズ量のプロファイルの反転が生じる。この反転が生じる処理時間(t3、t4)の近傍をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとすることにより、プラズマドーピング時間が変動した場合にもドーズ量のプロファイルが大きく変動することを防止するすることができる。以上のように、プラズマを発生させるためのソースパワーをプラズマドーピング中に変更することによって、ウェハ面内で均一なドーズ量分布を得ることができる。
次に、基板温度を調整する場合には、例えば図2に示すプラズマドーピング装置において、試料台6の上面全体をエチレングリコール等の冷媒によって冷却できるようにすると共に、試料台6の中央部及び周縁部のそれぞれにヒータを1つずつ設ける。そして、当該装置において、例えば、冷媒を10℃に冷却すると共に、試料台6の中央部のヒータによる加熱温度を90℃に設定し、試料台6の周縁部のヒータによる加熱温度を50℃に設定する。このようにすると、被処理基板9の中央部の温度を70℃にし、被処理基板9の周縁部の温度を30℃にすることができる。被処理基板9の中央部及び周縁部のそれぞれの温度関係を逆に設定したい場合には、各ヒータによる加熱温度を逆にすればよい。以上のような装置構成によって、基板中央部の温度と基板周縁部の温度とを別々に設定することができる。
まず、前述の装置構成を用いて、図1において縦軸を基板温度としたときの曲線a1に示すような基板温度分布を得る方法について説明する。この場合には、試料台6の中央部のヒータによる加熱温度を高くすると共に試料台6の周縁部のヒータによる加熱温度を低くする。例えば、試料台6の中央部のヒータによる加熱温度を90℃に設定すると共に試料台6の周縁部のヒータによる加熱温度を50℃に設定する。これにより、基板中央部の温度が70℃に設定され且つ基板周縁部の温度が30℃に設定された基板温度分布、つまり、図1において縦軸を基板温度としたときの曲線a1に示すような基板温度分布を得ることができる。
次に、前述の装置構成を用いて、図1において縦軸を基板温度としたときに曲線a2に示すような基板温度分布を得る方法について説明する。この場合には、例えば、試料台6の中央部のヒータによる加熱温度を50℃に設定すると共に試料台6の周縁部のヒータによる加熱温度を90℃に設定する。これにより、基板中央部の温度が30℃に設定され且つ基板周縁部の温度が70℃にされた基板温度分布、つまり、図1において縦軸を基板温度としたときの曲線a2に示すような基板温度分布を得ることができる。
ところで、プラズマドーピングでは、基板温度が高い方が基板温度が低い場合と比べてガス構成粒子やラジカルの基板への吸着量が多くなる。従って、基板面内において温度が高い部分の方が温度が低い部分と比べてドーズ量が高くなる。これを利用して、ドーピング初期(処理時間t1)においては、試料台6の中央部のヒータによる加熱温度を高くすると共に試料台6の周縁部のヒータによる加熱温度を低くする。その後、処理時間t1と処理時間t2(t2>t1)との間で、ドーピング初期とは逆に、試料台6の中央部のヒータによる加熱温度を低くすると共に試料台6の周縁部のヒータによる加熱温度を高くする。これにより、処理時間がt2、t3、t4、t5(t5>t4>t3>t2)と増大するに従って、基板の周縁部のドーズ量と比べて、基板の中央部のドーズ量が小さくなっていく。すなわち、ドーズ量のプロファイルの反転が生じる。この反転が生じる処理時間(t3、t4)の近傍をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとすることにより、プラズマドーピング時間が変動した場合にもドーズ量のプロファイルが大きく変動することを防止するすることができる。以上のように、基板温度をプラズマドーピング中に変更することによって、ウェハ面内で均一なドーズ量分布を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るプラズマドーピング方法について、図面を参照しながら説明する。
前述の第1の実施形態では、ドーピング初期において基板の主面内における不純物のドーズ量の分布が、基板中心を基準として回転対称となるように、プラズマドーピング条件を設定した。それに対して、本実施形態では、ドーピング初期において基板の主面内における不純物のドーズ量の分布が、基板の中心を通る少なくとも1つの直径上で傾きを有するように、プラズマドーピング条件を設定し、その後、当該分布における傾きが反転するように、プラズマドーピング条件の変更を行う。
図6は、本実施形態に係るプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング条件の設定例を示している。すなわち、ドーピング初期においては、図6の直線a1に示すように、基板面内におけるガス(プラズマ生成用ガス)の流量分布について、基板の右端(基板の中心を通る少なくとも1つの直径の右端:以下同じ)では大きく且つ基板の左端(基板の中心を通る少なくとも1つの直径の左端:以下同じ)では小さくなるように、つまり所定の傾きを有するように、プラズマドーピング条件の設定を行う。続いて、ドーピング処理時間がある程度経過した後、図6の直線a2に示すように、基板面内におけるガスの流量分布について、基板の右端では小さく且つ基板の左端では大きくなるように、プラズマドーピング条件の変更を行う。尚、調整対象のパラメータとして、ガス流量に代えて、第1の実施形態と同様に、ガス濃度、ソースパワー又は基板温度を用いてもよい。
図7は、以上のようにプラズマドーピング条件の設定を行った場合における基板面内でのドーズ量の時間変化を示す図である。図7に示すように、ドーピング初期(処理時間t1)においては、基板の左端のドーズ量と比べて、基板の右端のドーズ量が大きい。その後、処理時間t1と処理時間t2(t2>t1)との間で図7の直線a2に示すようにガス流量の設定を変更する。これにより、単位時間当たりのドーズ量の増加量については基板の左端よりも基板の右端で小さくなる。従って、処理時間がt2、t3、t4、t5(t5>t4>t3>t2)と増大するに従って、基板の左端のドーズ量と比べて、基板の右端のドーズ量が小さくなっていく。すなわち、ドーズ量のプロファイルの反転が生じる。この反転が生じる処理時間(t3、t4)の近傍をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとすることにより、プラズマドーピング時間が変動した場合にもドーズ量のプロファイルが大きく変動することを防止するすることができる。これにより、ドーズ量と対応するシート抵抗の基板面内分布の変動を低減することができる。図8は、図7に示すドーズ量をシート抵抗に換算することによって得られた、基板面内でのシート抵抗の時間変化を示す図である。図7及び図8に示すように、ドーズ量においてもシート抵抗においても、プロファイルの反転が生じる処理時間(t3、t4)の近傍で極めて基板面内均一性が良いプロファイルが得られていることが分かる。
以上に説明したように、第2の実施形態によると、基板の直径方向においてドーズ量分布に差があるように条件設定を行い、ドーピングを続行していくと、このドーズ量分布の傾きが反転するタイミングがあり、さらに、そのタイミングは比較的長い時間安定して存在する。すなわち、プラズマドーピングを開始すると、最初はドーズ量が大きく増加するが、その後、処理時間の経過に対してドーズ量の増加が極めて小さくなる。このようなドーズ量の増加が極めて小さくなる時間帯、つまり、ドーズ量分布の傾きが反転するタイミングをプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとすることによって、ドーズ量を正確に制御することができる。
また、被処理基板に対してプラズマドーピングを行う前に、ドーピング初期においてドーズ量の基板直径方向分布が所定の傾きを有し且つその後に当該分布の傾きに反転が生じるように設定されたプラズマドーピング条件において、被処理基板に導入される不純物のドーズ量が基板直径方向においてほぼ均一になる時間範囲を予め検出しておき、当該時間範囲に含まれる所定のプラズマドーピング時間を用いて、被処理基板に対して不純物のプラズマドーピングを行うことにより、不純物濃度を高精度で制御された不純物領域を面内均一性良く安定して形成することができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係るプラズマドーピング方法について、図面を参照しながら説明する。
図9は、本実施形態のプラズマドーピング方法を実施するために用いられるプラズマドーピング装置の構成例を示す断面図であり、図10は、図9に示すプラズマドーピング装置の要部であるガス供給口の拡大断面図である。尚、図9に示すプラズマドーピング装置において、第1の実施形態で説明した、図2に示すプラズマドーピング装置と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、説明を省略する。
図9及び図10に示すプラズマドーピング装置の基本構成は、図2に示すプラズマドーピング装置と同様であるが、以下のような相違点がある。すなわち、図9及び図10に示すプラズマドーピング装置においては、単一のガス供給装置として第1のガス供給装置2のみが設けられており、第1のガス供給装置2は配管12を通じて、真空容器1の上面のほぼ中央部から真空容器1内にガス供給を行うガス供給口23に接続されている。また、図2に示すプラズマドーピング装置の筒状ライナー(インナーチャンバー)21に代えて、被処理基板9を載置する試料台6の周囲を取り囲むように筒状ライナー(インナーチャンバー)24が設けられており、筒状ライナー24の下面には、試料台6を基準として回転対称に複数個のライナー排気口25が設けられている。尚、図9及び図10に示すプラズマドーピング装置においては、図2に示すプラズマドーピング装置と比べて、試料台6、ターボ分子ポンプ3、調圧弁4及び排気口11等の配置場所が異なっている。
図9及び図10に示すプラズマドーピング装置の特徴であるガス供給口23は、真空容器1の上面に設けられた誘電体窓7をそれぞれ貫通する軸上噴射供給口26及び軸外噴射供給口27を有している。また、配管12は、軸上噴射供給口26と接続する第1のガス供給ライン32及び軸外噴射供給口27と接続する第2のガス供給ライン33から構成されており、ガス供給ライン32及び33にはそれぞれ個別に流量コントローラ30及び31が設けられている。これによって、軸上噴射供給口26及び軸外噴射供給口27からそれぞれ独立にガスをその流量及び濃度を制御しつつ噴射することができる。
図9及び図10に示すプラズマドーピング装置では、ガス供給口23によって、被処理基板9の中央部の上方から被処理基板9に対してガスが吹き付けられる。具体的には、ガス供給ライン32及び33はいずれもB2 6 /Heガスを供給するように構成されており、B2 6 濃度/He濃度を0.01質量%/99.99質量%から1.0質量%/99.0質量%までの範囲で変化させることができると共にB2 6 /Heガスの流量を100cc/min(標準状態)から600cc/min(標準状態)までの範囲で調整することが可能である。また、ガス供給ライン32及び33は同一の濃度のB2 6 /Heガスをその流量をそれぞれ調整して供給してもよいし、或いは、同一の流量のB2 6 /Heガスをそのガス濃度をそれぞれ調整して供給してもよい。
また、図9及び図10に示すプラズマドーピング装置を用いて、第1の実施形態のように、基板の主面内における不純物のドーズ量の分布を基板中心を基準として回転対称に設定する場合、軸外噴射供給口27は、ガス供給口23のノズルの周縁部に所定の間隔で多数配列される。一方、第2の実施形態のように、基板の主面内における不純物のドーズ量の分布を基板の中心を通る少なくとも1つの直径上で傾きを有するように設定する場合、軸外噴射供給口27は、ガス供給口23のノズルにおける直径方向に2つ配列される。
尚、図9及び図10に示すプラズマドーピング装置においては、軸上噴射供給口26及び軸外噴射供給口27のそれぞれから独立にガスをその流量を制御して噴射することができるが、軸上噴射供給口26から噴射されたガスは被処理基板9の中央部に供給されると共に軸外噴射供給口27から噴射されたガスは被処理基板9の周縁部に供給される。すなわち、図9及び図10に示すプラズマドーピング装置の軸上噴射供給口26は図2に示すプラズマドーピング装置のガス吹き出し口18と対応し、図9及び図10に示すプラズマドーピング装置の軸外噴射供給口27は図2に示すプラズマドーピング装置のガス吹き出し口14と対応する。従って、図9及び図10に示すプラズマドーピング装置は、本実施形態のみならず、前述の第1及び第2の実施形態並びに後述する第4の実施形態のいずれに対しても適用可能である。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係るプラズマドーピング方法について、図面を参照しながら説明する。
図11及び図12(a)〜(h)は、本実施形態のプラズマドーピング方法を用いた場合における基板面内でのシート抵抗の時間変化を示す図である。尚、図11は、各処理時間における基板中央からの距離とシート抵抗との関係を示している。また、図12(a)〜(h)については後で詳細に説明する。
図11に示すように、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ドーピング処理時間の経過に伴う基板中央部のドーズ量と基板周縁部のドーズ量との相対的な大小関係の逆転現象を利用して、当該大小関係が反転する時間、つまり基板中央部のドーズ量と基板周縁部のドーズ量とが等しくなる時間をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとして用いることを特徴としている。一方、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、前述の技術的特徴を実現するために、つまり、基板中央部のドーズ量と基板周縁部のドーズ量との大小関係を反転させるために、第1の実施形態ではプラズマドーピング中にドーピング条件(パラメータ)を変更する方法を用いたのに対して、本実施形態では、真空容器の内壁面に形成された、ボロン等の不純物を含む膜(以下、ボロン系膜と称することもある)の性質を利用する。
本実施形態においては、第1〜第3の実施形態と異なり、ガス(プラズマ生成用ガス)流量、ガス濃度、基板温度及びソースパワー等については、それらの分布が基板上の各位置に対して可能な限り均等になるように設定し、プラズマドーピング中におけるこれらのパラメータの値を一定に保持する。従って、通常であれば、このようなパラメータの設定によって、プラズマドーピング中に基板中央部のドーズ量と基板周縁部のドーズ量との相対的な大小関係が反転すること、言い換えると、基板中央部のドーズ量と基板周縁部のドーズ量とが釣り合うことはない。しかしながら、本実施形態においては、以下に述べるように、ボロン系膜の性質を利用して、前述の反転現象を生じさせることができる。
まず、真空容器の内壁面にボロン系膜を形成する方法について説明する。
ボロン系膜は、例えば、真空容器中においてB2 6 濃度/He濃度が0.05質量%/99.95質量%のB2 6 /Heガスからなるプラズマを用いて60秒の放電を1000回程度実施することによって、真空容器の内壁面に形成される。図13は、図2に示すプラズマドーピング装置において、真空容器内圧力が0.9Pa、ソースパワーが2000W、B2 6 濃度/He濃度が0.05質量%/99.95質量%、B2 6 /Heガス流量が300cc/min(標準状態)、バイアスパワーが135Wの条件で、B2 6 /Heガスからなるプラズマを用いて、60秒のプラズマドーピング処理を1600回(つまり1600枚の被処理基板に対して)実施したときの各基板のシート抵抗の推移を示している。図13に示すように、1000回程度の放電(プラズマドーピング処理)によってボロン系膜の形成を完了させることができる。その結果、1000回から1600回までの放電においては各基板のシート抵抗が変化せずに安定している。ここで、ボロン系膜の形成後のプラズマドーピング処理によって得られるシート抵抗は220Ω/□程度であった。それに対して、1回目のプラズマドーピング処理、つまり真空容器の内壁を水及び有機溶剤を用いて洗浄するメンテナンスの直後のプラズマドーピング処理によって得られるシート抵抗は1967Ω/□であった。すなわち、ボロン系膜の形成後のプラズマドーピング処理によるドーズ量は、メンテナンス直後のプラズマドーピング処理によるドーズ量の9倍程度にもなる。以上のように、ボロン系膜の形成後においては、ボロン系膜をボロン源とするドーピングが全体のドーズ量に対して支配的要因になるという効果が得られると同時に、放電(プラズマドーピング処理)の繰り返し回数に依存せず、一定の安定したドーズ量を得ることができる。
次に、本実施形態のプラズマドーピング方法に用いられるプラズマドーピング装置の構成上特に注意すべき点について説明する。本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、図2に示すようなプラズマドーピング装置を用いることができるが、その場合、筒状ライナー21の構成に注意が必要である。まず、筒状ライナー21は、被処理基板9の表面が含まれる平面上において基板中心を基準として回転対称に配置されていることが望ましい。すなわち、筒状ライナー21の内壁と、被処理基板9の表面が含まれる平面との交差箇所は円であって、その円が真円であることが望ましい。ここで、被処理基板9の搬送用に筒状ライナー21に開口部22が設けられている場合、その開口部22は、筒状ライナー21の内壁と、被処理基板9の表面が含まれる平面との交点が作る円上には配置されないようにする。当該円上に開口部22が配置される場合には、開口部22を塞ぐような蓋を設けてもよい。或いは、被処理基板9を搬送するときには、当該円上に開口部22が位置するものの、被処理基板9の搬送後には被処理基板9と共に試料台6を鉛直上方に移動させることによって、プラズマドーピング中においては開口部22が当該円よりも鉛直下方に位置するようにしてもよい。このようにすることによって、基板中心を基準としてボロン系膜を回転対称に形成することができる。前述のように、ボロン系膜の形成後においては、ボロン系膜をボロン源とするドーピングが全体のドーズ量に対して支配的になるので、基板中心を基準としてボロン系膜を回転対称に形成できるように前述のような装置構成を用いることによって、基板の主面内における不純物のドーズ量の分布を、基板中心を基準として回転対称にすることが容易になる。
次に、本実施形態のプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング時間のプロセスウインドウについて説明する。このプロセスウインドウは、前述のように、筒状ライナー21の内壁と被処理基板9の表面が含まれる平面との交点が作る円が基板中心を基準として回転対称に配置されるように設計されている筒状ライナー21を有する、図2に示すプラズマドーピング装置において、予め筒状ライナー21の内壁にボロン系膜を堆積した後にプラズマドーピング処理を実施する際に用いられる。これにより、基板面内均一性の高いドーズ量分布をより安定して得ることができる。
ところで、B2 6 とHeとの混合ガス(B2 6 /Heガス)からなるプラズマ(B2 6 /Heプラズマ)をシリコン基板に照射してバイアスをかけると、シリコン基板へのボロンのドーピングと真空容器内壁上のボロン系膜からのボロンのスパッタリングとが釣り合う時間がある。すなわち、プラズマ照射を開始すると、最初はドーズ量が大きく増加するが、その後、時間の経過に対してドーズ量が極めてゆっくりと増加する時間帯がある。このドーズ量が極めてゆっくりと増加する時間帯をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとすることによってドーズ量をさらに正確に制御することができる。
次に、真空容器の内壁にボロン系膜が形成されているプラズマドーピング装置においてプラズマドーピング処理を実施したときの特有の効果を説明する。ボロン系膜からスパッタリングされることによってプラズマ中に供給されるボロンの量は、ドーピング初期(処理時間が5秒程度まで)には少なく、処理時間がある程度長く(20秒程度)なると増加する。この原因は、処理時間の増加に従って真空容器内壁の温度がプラズマによる加熱によって上昇するので、ドーピング初期と比較して処理時間がある程度経過した後の方がボロン系膜からボロンがスパッタリングされ易くなるからであると考えられている。
図14は、ボロン系膜が堆積された真空容器を備えた、図2に示すプラズマドーピング装置において、B2 6 濃度/He濃度が0.05質量%/99.95質量%、真空容器内圧力が0.9Pa、ソースパワーが2000W、バイアスパワーが135W、B2 6 /Heガス流量が300cc/min(標準状態)の条件で、B2 6 /Heガスからなるプラズマを用いて、プラズマドーピング時間を5秒から800秒の範囲で変化させた場合におけるプラズマドーピング時間とシート抵抗との関係を示している。図14に示すように、プラズマドーピング時間が長くなるに従って、ボロン系膜からスパッタリングされることによってプラズマ中に供給されるボロンの量が増加してきて、シート抵抗が小さくなっていく。但し、プラズマドーピング時間がある程度長くなると、ボロン系膜からスパッタリングされるボロンの量の増加率が小さくなる結果、シート抵抗はゆっくり減少することになる。
ところで、図11及び図12(a)に示すように、処理時間が5秒程度と短い場合には、ボロン系膜をボロン源とするボロンの量がプラズマ中に少ないので、基板周縁部のシート抵抗が基板中央部のシート抵抗と比べて高くなってしまう。これは、本実施形態のように、ガス流量、ガス濃度、基板温度及びソースパワーのそれぞれの分布を基板上の各位置に対して可能な限り均等になるように配置した場合、これらのパラメータのそれぞれによる効果の和が反映されたドーズ量の分布に対応するものと考えられる。
一方、処理時間がある程度長く(20秒程度)になると、真空容器内壁(図2に示すプラズマドーピング装置では筒状ライナー21)に付着したボロン系膜をボロン源としたボロンのドーズ量の効果が顕著に現れ始める。ここで、ボロン系膜をボロン源としたボロンは、当然、筒状ライナー21に付着したボロン系膜からの距離が基板中央部よりも近い基板周縁部にドーピングされ易い。また、前述のように、ボロン系膜の形成後のプラズマドーピング処理によるドーズ量は、メンテナンス直後のプラズマドーピング処理によるドーズ量の9倍程度にもなる。従って、処理時間の経過に伴って、基板周縁部の単位時間当たりのドーズ量の増加量は基板中央部と比べて大きくなる。
このように、ドーピング初期においては、図12(a)に示すように、基板中央部と比べて基板周縁部のドーズ量が小さいものの、処理時間がある程度経過すると、基板周縁部のドーズ量と基板中央部のドーズ量とが釣り合い、その後、基板周縁部のドーズ量の方が基板中央部のドーズ量よりも大きくなる。すなわち、ドーズ量分布の傾きの反転が生じる。図12(a)、(b)及び(c)は、ドーピング初期から、ある程度処理時間が経過するまでの間に、基板周縁部のドーズ量と基板中央部のドーズ量とが釣り合っていく過程を示している。また、図12(c)、(d)、(e)及び(f)は、ドーズ量分布の傾きの反転が生じる前後の過程を示しており、特に、図12(d)及び(e)は基板周縁部のドーズ量と基板中央部のドーズ量とが釣り合いを維持している様子を示している。また、図12(f)、(g)及び(h)は、ドーズ量分布の傾きの反転が生じて、基板周縁部のドーズ量の方が基板中央部のドーズ量よりも大きくなっていく過程を示している。
図12(a)〜(h)には、プラズマドーピングを実施後にアニールを行うことにより得られたのシート抵抗の基板面内分布を示しているが、本願発明者らは、別途、ラズマドーピングの実施直後の試料(図12(a)〜(h)のそれぞれの測定対象となる基板と同等の試料)についてアニールをすることなくボロン濃度をSIMS(secondary ion mass spectrometry )を用いて分析した。その結果によると、図12(a)〜(h)のそれぞれの測定対象となる基板と同等の試料の全てについて、ボロン濃度が1×1018cm-3となる深さは9nmから11nmまでであった。また、ドーズ量については、図12(a)の測定対象となる基板と同等の試料では4.2×1014cm-2であり、図12(b)の測定対象となる基板と同等の試料では8.7×1014cm-2であり、図12(c)の測定対象となる基板と同等の試料では1.2×1015cm-2であり、図12(d)の測定対象となる基板と同等の試料では1.5×1015cm-2であり、図12(e)の測定対象となる基板と同等の試料では1.6×1015cm-2であり、図12(f)の測定対象となる基板と同等の試料では2.0×1015cm-2であり、図12(g)の測定対象となる基板と同等の試料では2.3×1015cm-2であり、図12(h)の測定対象となる基板と同等の試料では2.6×1015cm-2である。
図15(曲線E1)は、本実施形態のプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング時間とシート抵抗の基板面内均一性との関係を示す図である。図15に示すように、ドーズ量分布の傾きの反転が生じる時間の近傍(図12(c)〜(f)に対応する処理時間60秒から200秒までの範囲)をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウに用いることによって、シート抵抗について1σで2.0%以下の基板面内均一性を得ることができる。さらに、基板周縁部のドーズ量と基板中央部のドーズ量とが釣り合いを維持している時間帯(図12(d)及び(e)に対応する処理時間90秒から120秒までの範囲)では、シート抵抗について1σで1.4%の基板面内均一性を得ることができる。特に、ドーズ量分布の傾きの反転が生じる時間に最も近い120秒(図12(e)に対応する処理時間)では、シート抵抗について1σで1.36%の基板面内均一性を得ることができる。一般的に、1σの値が小さくなればなるほど、均一性を良くするための技術的難度は飛躍的に増大する。実際、本発明を用いない場合、300mm径の基板(ウェハ)における端部(幅3mm)を除いたシート抵抗の基板面内均一性を2%以下にすることは極めて難しい一方、前述のように、本発明を用いることによって、シート抵抗について1.4%以下の基板面内均一性を容易に得ることができることは本発明の有効性を示すものといえる。
尚、プラズマドーピング時間とは、基板に対してプラズマ照射しながらバイアスを印加している時間を意味ずるが、図12(a)〜(h)に示す結果は、プラズマドーピング時間を図12(a)では5秒、図12(b)では20秒、図12(c)では60秒、図12(d)では90秒、図12(e)では120秒、図12(f)では200秒、図12(g)では400秒、図12(h)では800秒にそれぞれ設定することにより得られたものである。また、前述のように(図13及びその説明参照)、真空容器の内壁を水及び有機溶剤を用いて洗浄するメンテナンスを行ってから、真空容器の内壁にボロン系膜が形成されるまでの間は、基板に導入される不純物のドーズ量が不安定になるので、メンテナンス後、60秒のプラズマドーピング処理を2000枚のダミー基板に対して連続的に行うコンディショニングを行ってから、図12(a)〜(h)に示すシート抵抗の測定を行った。尚、図12(a)〜(h)には、当該測定がダミー基板を含む何枚目の基板に対して行われたかを示している。また、図12(a)〜(h)は、以上のようにして300mm径の基板(ウェハ)に対してボロンのプラズマドーピングを行った後に、1075℃で20秒のアニールを行うことにより得られたシート抵抗の基板面内分布を示している。ここで、シート抵抗測定は、300mm径基板(ウェハ)における端部(幅3mm)を除いた基板面内の121箇所で行っている。図16は、図12(a)〜(h)に示す測定結果のうち、シート抵抗の平均値及び基板面内均一性(1σ)をプラズマドーピング時間と合わせて示したものである。
本実施形態のプラズマドーピング方法によると、図12(a)〜(h)、図15(曲線E1)及び図16に示すように、基板の主面内における不純物のドーズ量の分布を、基板中心を基準として回転対称にすることができる。また、20秒から200秒までのプラズマドーピング時間によって2.7%以下の基板面内均一性を達成できると共に、90秒から120秒までのプラズマドーピング時間によって1.42%以下の基板面内均一性を達成できる。すなわち、処理時間の変化に対してドーズ量の基板面内分布の傾きが反転する時間の近傍では、所定時間にわたり、基板面内均一性の良いドーズ量分布を得ることができる。これは、ドーズ量が処理時間の経過に対して変化しにくくなってしばらくすると、基板においてそれまでドーズ量が相対的に小さかった部分のドーズ量が、基板においてそれまでドーズ量が相対的に大きかった部分のドーズ量に追いついてきてその差が小さくなった後、さらに前者のドーズ量が後者のドーズ量を追い越すため、両者のドーズ量がちょうど釣り合うタイミングをはさんでその前後に、基板面内均一性の良いドーズ量分布を得ることができる時間帯が存在することによる。すなわち、基板面内均一性の良いドーズ量分布を得ることができる時間帯として、両者のドーズ量がちょうど釣り合うタイミングまでの時間しか用いなかった場合と比較すると、ほぼ2倍の時間にわたり、基板面内均一性の良いドーズ量分布を得ることができる。
以上のように、ドーズ量分布の傾きの反転が生じる時間を含む所定時間をプラズマドーピング時間のプロセスウインドウとして利用することによって、シート抵抗の基板面内均一性を安定して改善することができる本実施形態のプラズマドーピング方法は、プラズマドーピングにおいてシート抵抗つまりドーズ量の基板面内均一性を確保するための非常に有効な手段である。尚、本実施形態のプラズマドーピング方法によって、ドーズ量の基板面内均一性の確保と同時にドーズ量の高精度制御を実現できることは前述の通りである。
尚、本実施形態において、ドーズ量分布の傾きを反転させる方法として、プラズマドーピング中にパラメータを変更する方法を用いずに、真空容器の内壁面に形成したボロン系膜からのボロンのスパッタリングを用いる方法について説明したが、さらに、ドーズ量分布の傾きの反転が生じた後に、又は当該反転が生じる時間の近傍において、パラメータ設定の変更を行っても良い。特に、パラメータ設定の変更を複数回行った場合には、図15の曲線E2に示すように、シート抵抗つまりドーズ量の基板面内均一性を良好に保つことができる時間帯をさらに長くすることができる。同様に、第1〜第3の実施形態においても、ドーズ量分布の傾きの反転が生じた後に、又は当該反転が生じる時間の近傍において、パラメータ設定の変更を1回又は複数回行っても良い。
また、以上に述べた本発明の各実施形態においては、本発明の適用範囲のうちプラズマドーピング装置の構成、形状及び配置等に関して様々なバリエーションのうちの一部を例示したに過ぎない。すなわち、本発明の適用にあたり、各実施形態で例示したもの以外の様々なバリエーションが考えられることは言うまでもない。
また、第1〜第4の実施形態において、試料(被処理基板)がシリコンよりなる半導体基板である場合を例示したが、他の様々な材質からなる試料を処理するに際しても、本発明を適用することができる。例えば、被処理基板が歪みシリコン基板やSOI(semiconductor on insulator)基板である場合にも本発明は有効である。その理由は、これらの基板は、プラズマに曝される表面部については、シリコン基板と同様の構造を有しているからである。
また、第1〜第4の実施形態において、導入不純物がボロンである場合を例示したが、試料(被処理基板)がシリコンよりなる半導体基板である場合には、不純物がボロン、砒素、燐、アルミニウム又はアンチモンであると、特に本発明は有効である。その理由は、これらの不純物によって、トランジスタ形成領域に浅い接合を形成することができるからである。尚、導入不純物がボロンである場合、第1〜第4の実施形態においては、B2 6 ガスを用いたが、これに限られず、ボロン原子と水素原子とからなる分子Bm n (但しm、nは自然数)を含むガス、又はBF3 を用いてもよい。また、導入不純物が砒素である場合には、例えばAsH4 を含むガスを用いてもよいし、導入不純物が燐である場合には、PH3 を含むガスを用いてもよい。
また、第1〜第4の実施形態で説明した本発明は、不純物を含むガスの濃度が低濃度である場合に有効であり、特に、ドーズ量の高精度コントロールが必要なプラズマドーピング方法として有効である。
また、第1〜第4の実施形態で説明したプラズマドーピングにおいては、真空容器(反応容器)内に供給するガスがドーピング原料を含むガスである場合を例示したが、反応容器内に供給するガスがドーピング原料を含まず、固体状の不純物からドーピング原料を発生させる態様であっても本発明は有効である。すなわち、不純物原子を含む固体を反応容器内に配置し、且つHeなどからなるプラズマを用いて不純物原子をプラズマ化してプラズマドーピングを実施する等の場合にも本発明は有効である。
本発明のプラズマドーピング方法は、ドーズ量の基板面内均一性を実現できるため、収率を向上させることができ、経済的である。また、不純物導入量を精密に制御できるため、浅い接合の不純物領域の形成を実現することが可能である。従って、本発明のプラズマドーピング方法は、半導体の不純物導入工程のみならず、液晶分野などで用いられる薄膜トランジスタの製造等の用途にも有用である。
図1は本発明の第1の実施形態に係るプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング条件の設定例を示す図である。 図2は本発明の第1の実施形態に係るプラズマドーピング方法を実施するために用いられるプラズマドーピング装置の構成例を示す断面図である。 図3は本発明の第1の実施形態に係るプラズマドーピング方法のフロー図である。 図4は本発明の第1の実施形態に係るプラズマドーピング方法における基板面内でのドーズ量の時間変化を示す図である。 図5は本発明の第1の実施形態に係るプラズマドーピング方法における基板面内でのシート抵抗の時間変化を示す図である。 図6は本発明の第2の実施形態に係るプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング条件の設定例を示す図である。 図7は本発明の第2の実施形態に係るプラズマドーピング方法における基板面内でのドーズ量の時間変化を示す図である。 図8は本発明の第2の実施形態に係るプラズマドーピング方法における基板面内でのシート抵抗の時間変化を示す図である。 図9は本発明の第3の実施形態に係るプラズマドーピング方法を実施するために用いられるプラズマドーピング装置の構成例を示す断面図である。 図10は、図9に示すプラズマドーピング装置の要部であるガス供給口の拡大断面図である。 図11は本発明の第4の実施形態に係るプラズマドーピング方法における基板面内でのシート抵抗の時間変化を示す図である。 図12(a)〜(h)は本発明の第4の実施形態に係るプラズマドーピング方法における基板面内でのシート抵抗の時間変化を示す図である。 図13は本発明の第4の実施形態に係るプラズマドーピング方法における基板処理枚数とシート抵抗との関係を示す図である。 図14は本発明の第4の実施形態に係るプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング時間とシート抵抗との関係を示す図である。 図15は本発明の第4の実施形態に係るプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング時間とシート抵抗の基板面内均一性との関係を示す図である。 図16は本発明の第4の実施形態に係るプラズマドーピング方法におけるプラズマドーピング時間とシート抵抗の平均値及び基板面内均一性との関係を示す図である。
1 真空容器
2 第1のガス供給装置
3 ターボ分子ポンプ
4 調圧弁
5 高周波電源
6 試料台
7 誘電体窓
8 コイル
9 被処理基板
10 高周波電源
11 排気口
12 配管
13 第1の溝
14 第1のガス吹き出し口
15 第2のガス供給装置
16 配管
17 第2の溝
18 第2のガス吹き出し口
19 貫通穴
20 貫通穴
21 筒状ライナー
22 取り出し口
23 ガス供給口
24 筒状ライナー
25 ライナー排気口
26 軸上噴射供給口
27 軸外噴射供給口
30 流量コントローラ
31 流量コントローラ
32 第1のガス供給ライン
33 第2のガス供給ライン

Claims (17)

  1. 真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、
    前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行い、
    前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行っている間に、前記プラズマドーピング条件の変更を行うことを特徴とするプラズマドーピング方法。
  2. 請求項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記基板の前記中央部及び前記周縁部のそれぞれにおけるドーズ量の単位時間当たりの変化量が異なるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  3. 請求項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの流量分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で大きくなるように設定され、
    前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの流量分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で小さくなるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  4. 請求項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの濃度分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で大きくなるように設定され、
    前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの濃度分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で小さくなるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  5. 請求項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記プラズマを発生させるためのソースパワーの分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で小さくなるように設定され、
    前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記ソースパワーの分布について、前記基板の前記周縁部と比べて前記基板の前記中央部で大きくなるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  6. 請求項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記ドーピング初期における前記プラズマドーピング条件は、前記基板の温度分布について、前記基板の前記周縁部では低く且つ前記基板の前記中央部では高くなるように設定され、
    前記変更された前記プラズマドーピング条件は、前記基板の温度分布について、前記基板の前記周縁部では高く且つ前記基板の前記中央部では低くなるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  7. 真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、
    前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行い、
    前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、
    前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの流量分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  8. 真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、
    前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行い、
    前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、
    前記プラズマドーピング条件は、前記ガスの濃度分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  9. 真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、
    前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行い、
    前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、
    前記プラズマドーピング条件は、前記プラズマを発生させるためのソースパワーの分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  10. 真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、
    前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行い、
    前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行う前に、前記真空容器の内壁には前記不純物を含む膜が既に形成されており、
    前記プラズマドーピング条件は、前記基板の温度分布について、前記基板の前記周縁部と前記基板の前記中央部とで同じになるように設定されることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  11. 真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、
    前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行い、
    前記設定された前記プラズマドーピング条件において、前記基板の前記中央部及び前記周縁部のうちの前記他方のドーズ量が前記一方のドーズ量よりも大きくなった後に、前記プラズマドーピング条件の変更を行うことを特徴とするプラズマドーピング方法。
  12. 真空容器内において不純物を含むガスからなるプラズマに基板を曝すことによって、前記基板の表面に不純物領域を形成するプラズマドーピング方法であって、
    前記基板に導入される前記不純物のドーズ量について、ドーピング初期においては前記基板の中央部及び周縁部のうちの一方のドーズ量が他方のドーズ量よりも大きくなり、その後、当該他方のドーズ量が当該一方のドーズ量よりも大きくなるように、プラズマドーピング条件を設定して、前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行い、
    前記基板に対して前記不純物のプラズマドーピングを行っている間に、前記プラズマドーピング条件の変更を複数回行うことを特徴とするプラズマドーピング方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記ガスは、ボロン原子と水素原子とからなる分子Bmn (但しm、nは自然数)を含むことを特徴とするプラズマドーピング方法。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記ガスは、B26 とHeとの混合ガスからなることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  15. 請求項14に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記混合ガス中におけるB26 の濃度は0.01質量%以上で且つ1質量%以下であることを特徴とするプラズマドーピング方法。
  16. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記ガスは、BF3 、AsH4 又はPH3 のいずれかを含むことを特徴とするプラズマドーピング方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載のプラズマドーピング方法において、
    前記基板はシリコン基板であることを特徴とするプラズマドーピング方法。
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