JP2005109453A - プラズマ処理方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 真空室900内の排気を停止するとともに真空室900内へのガスの供給を停止して真空室900内にヘリウムガスとジボランガスの混合ガスを封入された状態で、真空容器1内にプラズマを発生させるとともに、試料電極6に高周波電力を供給することにより、ボロンを基板9の表面近傍に導入してプラズマ処理を行う。
【選択図】図1A
Description
本発明の第1態様によれば、試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法であって、
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気しつつ上記真空室のガス導入口より上記真空室内にガスを供給し、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とするとともに、上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とし、
プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入することを含むプラズマ処理方法を提供する。
このような構成により、排気流量を0又はほぼ0とするとともに上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とした状態で、プラズマ源に高周波電力を供給して上記真空室内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えることになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。
本発明の第2態様によれば、試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法であって、
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気しつつ、上記排気口と上記真空室のガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内にガスを供給して、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記試料の表面の上方空間を回避しながら上記排気口に向かい、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とするとともに、上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とし、
プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入することを含むプラズマ処理方法を提供する。
このような構成により、排気流量を0又はほぼ0とするとともに上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とした状態で、プラズマ源に高周波電力を供給して上記真空室内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記試料の表面の上方空間を回避しながら上記排気口に向かうようにしているため、試料にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができて、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。
このような構成により、排気流量を0又はほぼ0とするとともに上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とした状態で、プラズマ源に高周波電力を供給して上記真空室内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、ガス導入口が試料電極よりも排気口に近い部位に設けられて、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記ガス導入口から上記試料の表面の上方空間に向かわずに上記排気口に向かうようになるため、試料にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気し、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口と上記真空室のガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給して、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記試料の表面の上方空間を回避しながら上記排気口に向かい、
上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とし、
プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入することを含むプラズマ処理方法を提供する。
このような構成により、排気流量を0又はほぼ0とするとともに上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とした状態で、プラズマ源に高周波電力を供給して上記真空室内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記試料の表面の上方空間を回避しながら上記排気口に向かうようにしているため、試料にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
本発明の第10態様によれば、上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口とガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記試料電極よりも上記排気口に近い部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした第9の態様に記載のプラズマ処理方法を提供する。
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気しつつ、上記真空室のガス導入口より上記真空室内にガスを供給し、
上記真空室の体積をV(L:リットル)、上記真空室内の圧力をp(Torr)、供給される上記ガスの流量をQ(Torr・L/s)としたとき、V・p/Q>1(s)なる関係を満たしながら、プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は上記試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法を提供する。
また、本発明の第19態様によれば、上記プラズマを発生させるとき上記真空室内の圧力が0.1〜1Paであることを特徴とする、第1〜16の何れか一項の態様に記載のプラズマ処理方法を提供する。
本発明の第21態様によれば、上記真空室内に供給する上記ガスがドーピング原料を含まず、固体状の不純物からドーピング原料を発生させる、第1〜16の何れか一項の態様に記載のプラズマ処理方法を提供する。
本発明の第23態様によれば、真空室を形成し、上記真空室内を排気する排気口と、上記排気口と結ばれる最短流路が試料の表面の上方空間を回避するように設けられて上記真空室内にガスを供給するガス導入口とを有する真空容器と、
上記真空室内に上記試料を載置するための試料電極と、
上記真空容器の排気口に連結されて上記真空室内を排気するための排気装置と、
上記ガス導入口に連結されて上記真空室内にガスを供給するためのガス供給装置と、
プラズマ源と、
上記プラズマ源に高周波電力を供給する高周波電源と、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とするとともに、上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とした状態で、上記プラズマ源に上記高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するように制御する制御装置と、
を備えるプラズマ処理装置を提供する。
このような構成により、排気流量を0又はほぼ0とするとともに上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とした状態で、プラズマ源に高周波電力を供給して上記真空室内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記試料の表面の上方空間を回避しながら上記排気口に向かうようにしているため、試料にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができて、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。
本発明の第30態様によれば、上記試料電極が、上記真空容器の内側壁面から不均等な位置に配置されるようにした第23の態様に記載のプラズマ処理装置を提供する。
以下、本発明の第1実施形態について、図1Aから図2を参照して説明する。
また、試料電極6に高周波電力を供給するための高周波電源10が設けられており、試料の一例としての基板9がプラズマに対して負の電位を持つように、試料電極6の電位を制御装置1000により制御することができるようになっている。
ガス供給装置2から真空室900にガスを供給するために真空容器1に形成されたガス導入口11は、上記排気口12と上記真空室900のガス導入口11とを結ぶ最短流路が上記試料の一例としてのシリコン基板9の表面の上方空間(この第1実施形態では、試料電極6の上方空間)を回避するように、排気口12の近傍で排気口12に対向する真空容器1の上部に下向きに設けられている。よって、ガス供給装置2から供給されたガスは、試料電極6よりも排気口12に近い部位に設けられたガス導入口11から真空容器1内の真空室900に供給され、供給されたガスは、試料電極6の上方空間に向かわずに排気口12からポンプ3へ排気される。すなわち、供給されたガスは、すべて最終的には排気口12を通じてポンプ3へ流れる。
上記制御装置1000は、ガス供給装置2と、ターボ分子ポンプ3と、調圧弁4と、高周波電源5と、高周波電源10とを後述するように動作制御する。
なお、上記真空容器1の内壁形状、言い換えれば真空室900の形状は、図1Bに示すように、試料電極6の周囲は円形状に構成され、排気口12の周囲は矩形状に構成されている。しかしながら、上記真空室900はこのような形状に限定されるものではない。例えば、真空容器1Cの真空室900の形状は、図1Cに示すように、試料電極6の周囲を矩形状に構成し、排気口12の周囲は台形状に構成してもよい。また、真空容器1Dの真空室900の形状は、図1Dに示すように、試料電極6の周囲を大きな円形状に構成し、排気口12の周囲は小さな円形状に構成してもよい。なお、いずれの例でも、上記試料電極6は、上記真空容器1の内側壁面から不均等な位置に配置されている。
次に、排気を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、排気流量を0又はほぼ0とする)とほぼ同時にガスの供給を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、ガスの供給流量を0又はほぼ0とする)ことで、真空室900に例えばヘリウムガスとジボランガスの混合ガスが3Pa封入された状態にする。
次に、このようにガスの流れが無い又はほぼ無い状態でプラズマ源の一例としてのコイル8に高周波電力を例えば800W供給することにより、真空室900にプラズマを発生させるとともに、試料電極に例えば200Wの高周波電力を供給することにより、ボロンを基板9の表面近傍に導入することができた。
図2は、図1Aの左から右に向けてx軸をとったときの、直径200mmのシリコン半導体基板にボロンをドーピングした際の基板の位置と、その位置でのシート抵抗を測定した結果である。図2から明らかなように、シート抵抗の面内分布は従来例と比較して格段に均一化されている。
まず、比較のため、試料電極上をガスの流れが回避していない例として図3に示すように、ガス導入口111を試料電極106より上で、試料電極106よりも排気口112に遠い部位に設けた従来のプラズマドーピング装置の場合でかつガスを流しつつプラズマを発生させてボロンを試料109の表面近傍に導入する場合には、シート抵抗の面内分布は、第1実施形態の図1Aの装置を用いる場合と同様に良好であったものの、試料109上にパーティクル(ダスト)が降り、デバイスの歩留まりが激減してしまった。なお、図3において、100はガス導入口111から排気口112へのガスの流れ、101は真空容器、102はガス供給装置、103はターボ分子ポンプ、104は調圧弁、105は高周波電源、107は誘電体窓、108はコイル、110は高周波電源、160絶縁体、119は真空室である。
一方、第1実施形態の図1Aの装置を用いた場合は、試料9上にパーティクル(ダスト)が降ることはなく、歩留まりも高かった。また、ガスの供給と排気を停止しない従来例の処理においても、試料9上にパーティクル(ダスト)は降らなかった。このような結果となった理由は以下の通りである。すなわち、ガス導入口11よりガスを供給しながらプラズマを発生させた場合、ガス導入口11の近傍は局所的に圧力が高く、流速が高いため、プラズマ密度が極めて低くなる。その結果、ガス導入口11の近傍には反応生成物の堆積が起きない。しかし、ガスの供給を停止又はほぼ停止した状態でプラズマを発生させると、ガス導入口11の近傍にも反応生成物が堆積する。ガス導入口11の近傍に反応生成物が堆積した状態でガスの供給を再開すると、ガス流によって堆積した反応生成物から成る薄膜が剥がれ、パーティクルとなって基板9上に降ることになる。
図1Aの装置では、ガス導入口11を試料電極6より上で、試料電極6よりも排気口12に近い部位に設けたため、発生したパーティクルは、ガス流に乗って試料電極6よりも排気口12側に流れやすくなり、試料電極上を回避したので、基板9の方へは降ってこなかったものと考えられる。
従って、上記第1実施形態によれば、排気を停止又はほぼ停止するのとほぼ同時にガスの供給を停止又はほぼ停止した状態で高周波電力を供給して真空室900にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えることになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、ガス導入口11を試料電極6よりも排気口12に近い部位に設けられているため、試料の一例としてのシリコン基板9にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
以下、本発明の第2実施形態について、図4を参照して説明する。
ガス供給装置2から真空室900にガスを供給するために真空容器1に形成されたガス導入口11は、上記排気口12と上記真空室900のガス導入口11とを結ぶ最短流路が上記試料の一例としてのシリコン基板9の表面の上方空間(この第2実施形態では、試料電極6の上方空間)を回避するように、真空容器1の底面でかつ試料電極6の排気口12とは反対側の部位(図4では試料電極6の左側の部位)に設けられている。よって、ガス供給装置2から供給されたガスは、試料電極6よりも下の部位、具体的には真空容器1の底面でかつ試料電極6の排気口12とは反対側の部位に設けられたガス導入口11から真空容器1内の真空室900に導入され、供給されたガスは、試料電極6の上方空間に向かわずに試料電極6の周囲下方を通って排気口12に向かい、排気口12からポンプ3へ排気される。
上記制御装置1000は、ガス供給装置2と、ターボ分子ポンプ3と、調圧弁4と、高周波電源5と、高周波電源10とを以下のように動作制御する。
次に、排気を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、排気流量を0又はほぼ0とする)とほぼ同時にガスの供給を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、ガスの供給流量を0又はほぼ0とする)ことで、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態、すなわち、真空室900に例えばヘリウムガスとジボランガスの混合ガスが3Pa封入された状態にする。
次に、このようにガスの流れが無い又はほぼ無い状態でプラズマ源の一例としてのコイル8に高周波電力を例えば800W供給することにより、真空室900にプラズマを発生させるとともに、試料電極に例えば200Wの高周波電力を供給することにより、ボロンを基板9の表面近傍に導入することができた。
この場合も、シート抵抗の面内分布は従来例と比較して格段に均一化された。これは、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態でプラズマを発生させていることにより、従来例でみられた圧力の不均一、流速の不均一、ボロン分圧の不均一などが影響して生じる、不純物源の一例としてのボロンイオン密度の不均一が低減され、ガス流れの影響を受けることなくドーピング処理が行えたためであると考えられる。
従って、上記第2実施形態によれば、排気を停止又はほぼ停止するのとほぼ同時にガスの供給を停止又はほぼ停止した状態で高周波電力を供給して真空室900にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えることになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、ガス導入口11が試料電極6よりも下の部位に設けられているため、試料の一例としてのシリコン基板9にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
以下、本発明の第3実施形態について、図5を参照して説明する。
また、試料電極6に高周波電力を供給するための高周波電源10が設けられており、試料の一例としての基板9がプラズマに対して負の電位を持つように、試料電極6の電位を制御装置1000により制御することができるようになっている。
ガス供給装置2から真空室900にガスを供給するために真空容器1に形成されたガス導入口11は、上記排気口12と上記真空室900のガス導入口11とを結ぶ最短流路が上記試料の一例としてのシリコン基板9の表面の上方空間(この第3実施形態では、試料電極6の上方空間)を回避するように、排気口12の近傍の真空容器1に排気口12に向けて設けられている。よって、ガス供給装置2から供給されたガスは、排気口12の近傍に設けられたガス導入口11から排気口12に向けて真空容器1内の真空室900に導入され、供給されたガスは、試料電極6の上方空間に向かわずに排気口12からポンプ3へ排気される。
基板9を試料電極6に載置した後、試料電極6の温度を例えば10℃に保ちながら、真空室900を排気口12から排気しつつ、ガス導入口11より真空室900内に例えばヘリウムガスを50sccm、ドーピング原料ガスの一例としてのジボラン(B2H6)ガスを3sccm供給し、調圧弁4を制御して真空室900内の圧力を例えば3Paに保つ。
次に、排気を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、排気流量を0又はほぼ0とする)とほぼ同時にガスの供給を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、ガスの供給流量を0又はほぼ0とする)ことで、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態、すなわち、真空室900に例えばヘリウムガスとジボランガスの混合ガスが3Pa封入された状態にする。
この場合も、シート抵抗の面内分布は従来例と比較して格段に均一化された。これは、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態でプラズマを発生させていることにより、従来例でみられた圧力の不均一、流速の不均一、ボロン分圧の不均一などが影響して生じる、不純物源の一例としてのボロンイオン密度の不均一が低減され、ガス流れの影響を受けることなくドーピング処理が行えたためであると考えられる。
従って、上記第3実施形態によれば、排気流量を0(停止)又はほぼ0(ほぼ停止)とするとともに上記ガスの供給流量を0(停止)又はほぼ0(ほぼ停止)とした状態で、プラズマ源の一例としてのコイル8に高周波電力を供給して上記真空室900内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、ガス導入口11より排気口12に向けてガスを供給するため、試料の一例としてのシリコン基板9にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
以下、本発明の第4実施形態について、図6を参照して説明する。
また、試料電極6に高周波電力を供給するための高周波電源10が設けられており、試料の一例としての基板9がプラズマに対して負の電位を持つように、試料電極6の電位を制御装置1000により制御することができるようになっている。
ガス供給装置2から真空室900にガスを供給するために真空容器1に形成されたガス導入口11は、上記排気口12と上記真空室900のガス導入口11とを結ぶ最短流路が上記試料の一例としてのシリコン基板9の表面の上方空間(この第4実施形態では、試料電極6の上方空間)を回避するように、排気口12の近傍で、かつ、排気口12に対向する真空容器1の上部の排気口12に対向する位置に排気口12に向けて設けられている。よって、ガス供給装置2から供給されたガスは、排気口12の近傍に設けられたガス導入口11からポンプ3に向けて真空容器1内に導入され、供給されたガスは、試料電極6の上方空間に向かわずに排気口12からポンプ3へ排気される。
上記制御装置1000は、ガス供給装置2と、ターボ分子ポンプ3と、調圧弁4と、高周波電源5と、高周波電源10とを以下のように動作制御する。
次に、排気を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、排気流量を0又はほぼ0とする)とほぼ同時にガスの供給を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、ガスの供給流量を0又はほぼ0とする)ことで、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態、すなわち、真空室900に例えばヘリウムガスとジボランガスの混合ガスが3Pa封入された状態にする。
次に、このようにガスの流れが無い又はほぼ無い状態でプラズマ源の一例としてのコイル8に高周波電力を例えば800W供給することにより、真空室900にプラズマを発生させるとともに、試料電極に例えば200Wの高周波電力を供給することにより、ボロンを基板9の表面近傍に導入することができた。
この場合も、シート抵抗の面内分布は従来例と比較して格段に均一化された。これは、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態でプラズマを発生させていることにより、従来例でみられた圧力の不均一、流速の不均一、ボロン分圧の不均一などが影響して生じる、不純物源の一例としてのボロンイオン密度の不均一が低減され、ガス流れの影響を受けることなくドーピング処理が行えたためであると考えられる。
従って、第4実施形態によれば、排気流量を0(停止)又はほぼ0(ほぼ停止)とするとともに上記ガスの供給流量を0(停止)又はほぼ0(ほぼ停止)とした状態で、プラズマ源の一例としてのコイル8に高周波電力を供給して上記真空室900内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、ガス導入口11より排気装置の一例としてのターボ分子ポンプ3に向けてガスを供給するため、試料の一例としてのシリコン基板9にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
以下、本発明の第5実施形態について、図7を参照して説明する。
また、試料電極6に高周波電力を供給するための高周波電源10が設けられており、試料の一例としての基板9がプラズマに対して負の電位を持つように、試料電極6の電位を制御装置1000により制御することができるようになっている。
ガス供給装置2から真空室900にガスを供給するために真空容器1に形成されたガス導入口11は、上記排気口12と上記真空室900のガス導入口11とを結ぶ最短流路が上記試料の一例としてのシリコン基板9の表面の上方空間(この第5実施形態では、試料電極6の上方空間)を回避するように、試料電極6の排気口12とは反対側の真空容器1の側部で(図4では試料電極6の左側の側部)に横方向に向けて設けられ、かつ、ガス導入口11の開口を試料電極6側に対して遮蔽する遮蔽部材の一例としての遮蔽板13が設けられている。
遮蔽板13は、遮蔽機能を有しかつプラズマとは反応しない金属材料より構成されて真空容器1とともに接地され、真空容器1の上記側部の内壁から内側に向けて突出したのち下方に屈曲して、横断面がL字形状となった板材より構成されている。この遮蔽板13により、ガス導入口11に対向する内面沿いにかつ下向きにガスを案内するようにしている。このガスの案内をより確実にするため、ガス導入口11に対向する内面には、図7B〜図7Dに示すように凹部13aを有して、ガス導入口11から供給されたガスが、遮蔽板13の側方に向かわずに、凹部13aにより下向きに試料電極6の周囲下方に案内されるようにしている。遮蔽板13の材料としては、金属以外にも、セラミックスなどの絶縁材も使用することができる。
よって、ガス供給装置2から供給されたガスは、プラズマを発生させるステップにおいてプラズマから遮蔽板13によって遮蔽される部位に設けられたガス導入口11からポンプ3に向けて真空容器1内に導入され、供給されたガスは、試料電極6の上方空間に向かわずに、遮蔽板13によって試料電極6の下方の周囲を流れるように案内され、排気口12からポンプ3へ排気される。
上記制御装置1000は、ガス供給装置2と、ターボ分子ポンプ3と、調圧弁4と、高周波電源5と、高周波電源10とを後述するように動作制御する。
なお、上記遮蔽板13の他の例としては、図7E〜図7Gに示すように、凹部13aを有しない遮蔽板13Aとしてもよい。
次に、排気を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、排気流量を0又はほぼ0とする)とほぼ同時にガスの供給を停止又はほぼ停止とする(言い換えれば、ガスの供給流量を0又はほぼ0とする)ことで、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態、すなわち、真空室900に例えばヘリウムガスとジボランガスの混合ガスが3Pa封入された状態にする。
この場合も、シート抵抗の面内分布は従来例と比較して格段に均一化された。これは、ガスの流れが無い又はほぼ無い状態でプラズマを発生させていることにより、従来例でみられた圧力の不均一、流速の不均一、ボロン分圧の不均一などが影響して生じる、不純物源の一例としてのボロンイオン密度の不均一が低減され、ガス流れの影響を受けることなくドーピング処理が行えたためであると考えられる。
また、ガスの供給を停止又はほぼ停止した状態でプラズマを発生させたため、ガス導入口11の近傍にも反応生成物が堆積し、ガスの供給を再開した際にガス流によって堆積した反応生成物から成る薄膜が剥がれる。
従って、第5実施形態によれば、排気流量を0(停止)又はほぼ0(ほぼ停止)とするとともに上記ガスの供給流量を0(停止)又はほぼ0(ほぼ停止)とした状態で、プラズマ源の一例としてのコイル8に高周波電力を供給して上記真空室900内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、ガス導入口11が、プラズマを発生させるステップにおいてもプラズマに曝されない部位に設けられているため、試料の一例としてのシリコン基板9にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
なお、図8には、本発明の第5実施形態の変形例で用いるプラズマドーピング装置の構成を示している。この図8の変形例のプラズマドーピング装置では、ガス導入口11が、1カ所のみならず、言い換えれば、試料電極6の排気口12とは反対側の真空容器1の側部のみならず、試料電極6の周囲の側部に複数箇所、例えば90度間隔毎に(図4では180度間隔毎に、すなわち、試料電極6の左側の側部及び右側の側部)に横方向に向けてそれぞれ設けられ、かつ、遮蔽板13もそれぞれ設けられている。この場合、複数のガス導入口11同士は、真空容器1の側部に貫通形成されたガス導入通路Bにより互いに連通されて、同時的にガス供給又はガス供給停止若しくはほぼ停止ができるようにしている。このようにすれば、複数のガス導入口11から同時的にガスを試料電極6の周囲に供給して遮蔽板13によりそれぞれ試料電極6の周囲下方に案内されて、排気口12に向かうようにすることもでき、ガス供給をより効率良くすることができる。
図9は、本発明の第1,2,3,4,5実施形態でそれぞれ用いるプラズマドーピング装置で行うプラズマドーピング処理の具体的な実例であって、38リットルの真空室での条件テーブルを示す図である。
この実例では、ステップ番号1のガス供給及び排気工程では、圧力が3Pa、He流量が50sccm、B2H6流量が3sccm、(V・p/Q)が1.3s、排気がオン、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。次いで、ステップ番号2のガス供給停止及び排気停止工程では、圧力が3Pa、He流量が0sccm、B2H6流量が0sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオフ、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。ステップ番号3のプラズマ発生(プラズマドーピング)工程では、圧力が3Pa、He流量が0sccm、B2H6流量が0sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオフ、高周波電力(ICP/BIAS)が800/200(W)である。
図10は、本発明の第5実施形態で用いるプラズマドーピング装置の具体的な別の実例であって、先に排気を停止し、4Paになると同時にガス供給を停止させる場合の38リットルの真空室での条件テーブルの図である。
この実例では、ステップ番号1のガス供給及び排気工程では、圧力が3Pa、He流量が100sccm、B2H6流量が6sccm、(V・p/Q)が0.64s、排気がオン、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。次いで、ステップ番号2のガス供給及び排気停止工程では、圧力が3Pa、He流量が100sccm、B2H6流量が6sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオフ、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。ステップ番号3のガス供給停止及び排気停止工程では、圧力が4Pa、He流量が0sccm、B2H6流量が0sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオフ、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。ステップ番号4のプラズマ発生(プラズマドーピング)工程では、圧力が4Pa、He流量が0sccm、B2H6流量が0sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオフ、高周波電力(ICP/BIAS)が800/200(W)である。
図11は、本発明の第5実施形態で用いるプラズマドーピング装置の具体的なさらに別の実例であって、先にガス供給を停止し、2Paになると同時に排気を停止させる場合の38リットルの真空室での条件テーブルの図である。
この実例では、ステップ番号1のガス供給及び排気工程では、圧力が3Pa、He流量が198sccm、B2H6流量が2sccm、(V・p/Q)が0.34s、排気がオン、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。次いで、ステップ番号2のガス供給停止及び排気工程では、圧力が3Pa、He流量が0sccm、B2H6流量が0sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオン、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。ステップ番号3のガス供給停止及び排気停止工程では、圧力が2Pa、He流量が0sccm、B2H6流量が0sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオフ、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。ステップ番号4のプラズマ発生(プラズマドーピング)工程では、圧力が2Pa、He流量が0sccm、B2H6流量が0sccm、(V・p/Q)は計算できず、排気がオフ、高周波電力(ICP/BIAS)が800/200(W)である。
以下、本発明の第6実施形態について説明する。なお、本発明の第6実施形態においては、従来例において用いた図13と類似するプラズマ処理装置を用いる。
図12Aは、図13の従来のプラズマ処理装置と類似するプラズマ処理装置の概略構成を示している。図12Aにおいて、真空室1201内に、シリコン基板よりなる試料1209を載置するための試料電極1206が設けられている。真空室1201内に所望の元素を含むドーピング原料ガス、例えばB2H6を供給するためのガス供給装置1202、真空室1201内の内部を減圧するポンプ203が設けられ、真空室1201内を所定の圧力に保つことができる。マイクロ波導波管1219より、誘電体窓としての石英板1207を介して、真空室1201内にマイクロ波が放射される。このマイクロ波と、電磁石1214から形成される直流磁場の相互作用により、真空室1201内に有磁場マイクロ波プラズマ(電子サイクロトロン共鳴プラズマ)1220が形成される。試料電極1206には、コンデンサ1221を介して高周波電源1210が接続され、試料電極1206の電位が制御できるようになっている。なお、ガス供給装置1202から供給されたガスは、ガス導入口1211から真空室1201内に導入され、排気口1212からポンプ1203へ排気される。
このような構成のプラズマ処理装置において、ガス導入口1211から導入されたドーピング原料ガス、例えばB2H6は、マイクロ波導波管1219及び電磁石1214から成るプラズマ発生手段によってプラズマ化され、プラズマ1220中のボロンイオンが高周波電源1210によって試料1209の表面に導入される。
このようにして不純物が導入された試料1209の上に金属配線層を形成した後、所定の酸化雰囲気の中において金属配線層の上に薄い酸化膜を形成し、その後、CVD装置等により試料1209上にゲート電極を形成すると、例えばMOSトランジスタが得られる。
このとき、シート抵抗の面内分布は従来例と比較して格段に均一化された。これは、ガスの流れはわずかにあるものの、ガス供給量が極めて小さいため(ガス供給量がほぼ0の停止状態とみなせるため)、従来例でみられた圧力の不均一、流速の不均一、ボロン分圧の不均一などが影響して生じる、不純物源の一例としてのボロンイオン密度の不均一が低減され、ガス流れの影響が小さい状態でドーピング処理が行えたためであると考えられる。
この条件におけるガスの真空室900内での平均滞在時間(レジデンスタイム)を計算した。レジデンスタイムは、真空室900の体積をV(L:リットル)、真空室900内の圧力をp(Torr)、ガス流量をQ(Torr・L/s)としたとき、V・p/Q(単位はs)なる式で表される。この条件では、V=38(L)、p=3(Pa)=0.023(Torr)、Q=7+3(sccm)=10(sccm)=0.13(Torr・L/s)であったから、レジデンスタイム:V・p/Q=6.7(s)となる。
このような構成により、V・p/Qを概ね20s以下とすることにより排気流量をほぼ0(ほぼ停止)とするとともに上記ガスの供給流量をほぼ0(ほぼ停止)とした状態で、プラズマ源の一例としてのコイル8に高周波電力を供給して上記真空室900内にプラズマを発生させるようにしたので、ガス流れの影響を受けることなくプラズマ処理が行えるようになり、ドーピング濃度をはじめとする処理の均一性を高めることが可能となる。また、ガスの供給を停止とするものではなく、プラズマ発生中にガス導入口11付近へ反応生成物が堆積しにくいため(言い換えれば、ガス導入口11よりガスを供給しながらプラズマを発生させるので、ガス導入口11の近傍は局所的に圧力が高く、流速が高いため、プラズマ密度が極めて低くなる結果、ガス導入口11の近傍には反応生成物の堆積が起きにくいため)、試料の一例としてのシリコン基板9にパーティクル(ダスト)が降ることなく、プラズマ処理を行うことができる。
図12Bは、本発明の第6実施形態でそれぞれ用いるプラズマドーピング装置で行うプラズマドーピング処理の具体的な実例であって、38リットルの真空室での条件テーブルを示す図である。
この実例では、ステップ番号1のガス供給及び排気工程では、圧力が3Pa、He流量が7sccm、B2H6流量が3sccm、(V・p/Q)が6.7s、排気がオン、高周波電力(ICP/BIAS)が0/0(W)である。次いで、ステップ番号2のガス供給及び排気工程では、圧力が3Pa、He流量が7sccm、B2H6流量が3sccm、(V・p/Q)は6.7s、排気がオン、高周波電力(ICP/BIAS)が800/200(W)である。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
2 ガス供給装置
3 ターボ分子ポンプ
4 調圧弁
5 高周波電源
6 試料電極
7 誘電体窓
8 コイル
9 基板
10 高周波電源
11 ガス導入口
12 排気口
Claims (30)
- 試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法であって、
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気しつつ上記真空室のガス導入口より上記真空室内にガスを供給し、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とするとともに、上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とし、
プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入することを含むプラズマ処理方法。 - 試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法であって、
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気しつつ、上記排気口と上記真空室のガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内にガスを供給して、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記試料の表面の上方空間を回避しながら上記排気口に向かい、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とするとともに、上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とし、
プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入することを含むプラズマ処理方法。 - 排気しつつ上記排気口と上記ガス導入口とを結ぶ上記最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記試料電極よりも上記排気口に近い部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項2に記載のプラズマ処理方法。
- 排気しつつ上記排気口と上記ガス導入口とを結ぶ上記最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記試料電極よりも下の部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項2に記載のプラズマ処理方法。
- 排気しつつ上記排気口と上記ガス導入口とを結ぶ上記最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記ガス導入口より上記排気口に向けて上記ガスを供給するようにした請求項2に記載のプラズマ処理方法。
- 排気しつつ上記排気口と上記ガス導入口とを結ぶ上記最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記ガス導入口より、上記排気を行う排気装置に向けて上記ガスを供給するようにした請求項2に記載のプラズマ処理方法。
- 排気しつつ上記排気口と上記ガス導入口とを結ぶ上記最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記プラズマを発生させるときでも上記プラズマに曝されない部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項2に記載のプラズマ処理方法。
- 排気しつつ上記排気口と上記ガス導入口とを結ぶ上記最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記プラズマを発生させるときでも、上記ガス導入口の近傍に配置された遮蔽板によって上記プラズマから遮蔽されながら、上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項2に記載のプラズマ処理方法。
- 試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法であって、
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気し、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口と上記真空室のガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給して、上記真空室の上記ガス導入口から上記真空室内に供給された上記ガスの流れが、上記試料の表面の上方空間を回避しながら上記排気口に向かい、
上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とし、
プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入することを含むプラズマ処理方法。 - 上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口とガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記試料電極よりも上記排気口に近い部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項9に記載のプラズマ処理方法。
- 上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口とガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記試料電極よりも下の部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項9に記載のプラズマ処理方法。
- 上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口とガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記ガス導入口より上記排気口に向けて上記ガスを供給するようにした請求項9に記載のプラズマ処理方法。
- 上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口とガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記ガス導入口より、上記排気を行う排気装置に向けてガスを供給するようにした請求項9に記載のプラズマ処理方法。
- 上記排気しつつ上記排気口とガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記プラズマを発生させるときでも上記プラズマに曝されない部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項9に記載のプラズマ処理方法。
- 上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とした後に、上記排気口とガス導入口とを結ぶ最短流路が上記試料の表面の上方空間を回避するように設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するとき、上記プラズマを発生させるとき上記プラズマから遮蔽板によって遮蔽される部位に設けられた上記ガス導入口より上記真空室内に上記ガスを供給するようにした請求項9に記載のプラズマ処理方法。
- 試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法であって、
真空室内の試料電極に上記試料を載置し、
上記真空室内を上記真空室の排気口から排気しつつ、上記真空室のガス導入口より上記真空室内にガスを供給し、
上記真空室の体積をV(L:リットル)、上記真空室内の圧力をp(Torr)、供給される上記ガスの流量をQ(Torr・L/s)としたとき、V・p/Q>1(s)なる関係を満たしながら、プラズマ源に高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は上記試料表面の膜中に不純物を導入するプラズマ処理方法。 - 上記プラズマを発生させるとき、V・p/Q>5(s)なる関係を満たす、請求項16に記載のプラズマ処理方法。
- 上記プラズマを発生させるとき上記真空室内の圧力が0.01〜5Paであることを特徴とする、請求項1〜16の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
- 上記プラズマを発生させるとき上記真空室内の圧力が0.1〜1Paであることを特徴とする、請求項1〜16の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
- 上記真空室内に供給する上記ガスがドーピング原料を含むガスである、請求項1〜16の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
- 上記真空室内に供給する上記ガスがドーピング原料を含まず、固体状の不純物からドーピング原料を発生させる、請求項1〜16の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
- 上記試料がシリコンよりなる半導体基板であり、上記不純物が砒素、燐、ボロン、アルミニウム又はアンチモンである、請求項1〜16の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
- 真空室を形成し、上記真空室内を排気する排気口と、上記排気口と結ばれる最短流路が試料の表面の上方空間を回避するように設けられて上記真空室内にガスを供給するガス導入口とを有する真空容器と、
上記真空室内に上記試料を載置するための試料電極と、
上記真空容器の排気口に連結されて上記真空室内を排気するための排気装置と、
上記ガス導入口に連結されて上記真空室内にガスを供給するためのガス供給装置と、
プラズマ源と、
上記プラズマ源に高周波電力を供給する高周波電源と、
上記真空室内から上記排気口を通しての排気流量を0又はほぼ0とするとともに、上記ガス導入口よりの上記ガスの供給流量を0又はほぼ0とした状態で、上記プラズマ源に上記高周波電力を供給することにより上記真空室内にプラズマを発生させて上記試料又は試料表面の膜中に不純物を導入するように制御する制御装置と、
を備えるプラズマ処理装置。 - 上記ガス導入口が、上記試料電極よりも上記排気口に近い部位に設けられているようにした請求項23に記載のプラズマ処理装置。
- 上記ガス導入口が、上記試料電極よりも下の部位に設けられているようにした請求項23に記載のプラズマ処理装置。
- 上記ガス導入口が、上記排気口に向けて上記ガスを吹き出すように設けられているようにした請求項23に記載のプラズマ処理装置。
- 上記ガス導入口が、上記排気装置に向けて上記ガスを吹き出すように設けられているようにした請求項23に記載のプラズマ処理装置。
- 上記ガス導入口が、上記プラズマを発生させるときに上記プラズマに曝されない部位に設けられているようにした請求項23に記載のプラズマ処理装置。
- 上記プラズマを発生させたときに上記プラズマから上記ガス導入口が遮蔽される遮蔽板をさらに備えるようにした請求項23に記載のプラズマ処理装置。
- 上記試料電極が、上記真空容器の内側壁面から不均等な位置に配置されるようにした請求項23に記載のプラズマ処理装置。
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