JP2012234691A - プラズマ生成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボロンを含むガスを用いてプラズマを生成する際に、着火性を安定化させたプラズマ生成方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係るプラズマ生成方法は、真空チャンバ内にホウ素を含む第一ガスを導入してプラズマを生成し、被処理体上にホウ素を含む薄膜を形成するステップαを繰り返し行うプラズマ生成方法であって、特定のステップαとその次のステップαとの間に、必要に応じて、窒素又は酸素を含む第二ガスを導入してプラズマを生成するステップβを備えることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマ生成方法に係り、より詳細には、ボロンを含むガスを用いてプラズマを生成する際の着火性に優れたプラズマ生成方法に関する。
ボロンを含むガスを用いたプラズマは、半導体装置の製造工程において、ドライエッチング装置、プラズマドーピング装置等で使用されている(例えば、特許文献1参照)。これらのプロセスは、歩留まり向上のために高精度の時間制御性が求められる。
プラズマドーピングにおいては、ジボランガスがプラズマ分解して生成される、BxHyラジカルがウェハに堆積した量によってDOSE量が変化する。ラジカルの堆積量は放電時間に比例するために、DOSE量を制御するためには放電時間を制御する必要がある。また、量産性の確保という観点で、許容される放電時間は10秒程度であることから、例えばデバイス製造上の要求値1%のDOSE量再現性に対応するためには、0.1秒で放電時間を制御する必要がある。
ここで、放電着火時間とは、プラズマへのPower給電部(ICPプラズマの場合はアンテナに相当)への電圧印加開始から、プラズマが生成されるまでの時間と定義する。
しかしながら、ボロンを含むガスを用いてプラズマを生成すると、ボロンがプラズマ生成部内壁に付着する。ボロンは半導体であるため、内壁にボロンが付着すると、外部からプラズマ生成に必要な電力供給の妨げとなり、プラズマ着火時間にバラツキが生じ、プラズマ着火性を低下させる問題があった。
特開2008−243917号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、ボロンを含むガスを用いてプラズマを生成する際に、着火性を安定化させたプラズマ生成方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のプラズマ生成方法は、真空チャンバ内にホウ素を含む第一ガスを導入してプラズマを生成し、被処理体をプラズマに曝すステップαを繰り返し行うプラズマ生成方法であって、特定のステップαとその次のステップαとの間に、必要に応じて、窒素又は酸素を含む第二ガスを導入してプラズマを生成するステップβを備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載のプラズマ生成方法は、請求項1において、前記ステップα及び前記ステップβのプラズマとして、誘導結合プラズマを用いることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載のプラズマ生成方法は、請求項2において、前記ステップβを行うタイミングは、誘導結合プラズマの発光開始時間に関する情報A、又は、誘導結合プラズマの生成手段であるアンテナに印加される電圧に関する情報Bに基づくことを特徴とする。
本発明では、真空チャンバ内にホウ素を含む第一ガスを導入してプラズマを生成し、被処理体をプラズマに曝すステップαを繰り返し行い、特定のステップαとその次のステップαとの間に、必要に応じて、窒素又は酸素を含む第二ガスを用いてプラズマを生成させる(ステップβ)ことで、真空チャンバ内壁に付着したボロンはホウ酸又は窒化ホウ素に改質している。これによりホウ酸又は窒化ホウ素は絶縁物であるため、プラズマ生成に必要な外部電力供給の妨げとならず、安定して着火することができる。その結果、本発明では、着火性を安定化させたプラズマ生成方法を提供することが可能である。
本発明の実施形態による真空処理装置の概略構成図。 図1に示す真空処理装置のガス源の構成の一例を示す図。 図1に示す真空処理装置の排気システムの構成の一例を示す図。 図1に示す真空処理装置の処理室(不純物導入装置)の構成を模式的に示す断面図。 本発明のプラズマ生成方法を用いた半導体素子の製造工程を模式的に示す断面図。 本発明のプラズマ生成方法を用いて製造された半導体素子の構成を模式的に示す断面図。 第二ガスを用いたプラズマ処理を行う前後での、プラズマ着火時間を示す図。
以下、本発明のプラズマ生成方法の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明のプラズマ生成方法で用いる、マルチチャンバ方式の真空処理装置1の概略構成図である。
なお、以下の説明では、本発明のプラズマ生成方法を、生成したプラズマを基板に照射し、基板表面に不純物を導入する場合に適用した場合を例に挙げて説明するが、本発明のプラズマ生成方法はこれに限定されるものではない。
本実施形態の真空処理装置1は、被処理基板(以下単に「基板」ともいう。)を収容するロードロック室2A,2Bと、基板に対して所定の真空処理を(プラズマ処理)行う処理室3A,3Bと、ロードロック室2A,2Bと処理室3A,3Bとの間における基板の受け渡しを行うためのコア室(搬送室)4とを備えている。
ロードロック室2A,2Bはそれぞれ同一の構成を有しており、内部に所定枚数(本例では25枚)の基板を収容できるストッカが設置されている。ロードロック室2A,2Bには排気システム8a,8bがそれぞれ接続されており、互いに独立して真空排気可能とされている。ロードロック室2A,2Bはドア5A,5Bを介して大気基板搬送システム6に連絡している。大気基板搬送システム6には、ウェーハカセット7とロードロック室2A,2Bとの間で未処理あるいは処理済の基板を搬送する基板搬送ロボット6aが設置されている。
なお、ロードロック室2A,2Bは図示の例のように複数設置される場合に限らず、単数であってもよい。
処理室3A,3Bは、エッチング室、加熱室、プラズマ処理室、成膜室(スパッタ室、CVD室)等で構成され、本実施形態では、プラズマ処理室(後述する不純物導入装置20)とされている。処理室3A,3Bには排気システム8c,8dがそれぞれ接続されており、互いに独立して真空排気可能とされている。なお、図示せずとも各処理室3A,3Bには、プロセスに応じた所定の成膜ガス(反応ガス、原料ガス、不活性ガス等)のガス源が接続されている。
コア室4は、図示せずとも内部に基板搬送ロボットを有しており、ロードロック室2A,2Bと処理室3A,3Bとの間、あるいは処理室3Aと処理室3Bとの間において、基板の受け渡しを行うように構成されている。コア室4には排気システム8eが接続されており、独立して真空排気可能とされている。
なお、各排気システム8a〜8eは同様の構成を有しているが、調圧バルブ16は処理室3A,3Bおよびコア室4の排気システム8c,8d,8eにそれぞれ備え付けられ、ロードロック室2A,2Bの排気システム8a,8bには備え付けられていない。
ロードロック室2A,2Bとコア室4との間にはそれぞれ第1仕切バルブ11A,11Bが設置されている。また、コア室4と処理室3A,3Bとの間にはそれぞれ第2仕切バルブ12A,12Bが設置されている。第1,第2仕切バルブ11A,11B,12A,12Bの開閉制御をはじめとする真空処理装置1の各部の動作は、図示しない制御部によって制御されるように構成されている。
また、ロードロック室2A,2B、処理室3A,3Bおよびコア室4には、それぞれ図示せずとも圧力計が設置されており、各室の圧力をモニタリングされている。処理室3A,3Bの圧力指示値は調圧バルブ16の開度に連動しており、上記圧力計の検出圧に基づいて調圧バルブ16が自動的に開度調整されることで、これら各室を所定圧力に維持するように構成されている。
図4は、図1に示した真空処理装置において、処理室3A,3Bの構成例を模式的に示したものである。なお、本実施形態では、処理室3A,3Bとして、生成したプラズマを、基板に照射し、プラズマ照射によりアモルファス化された基板表面に不純物を導入する不純物導入装置を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
また、本実施形態では、前記不純物導入装置として、磁気中性線放電(NLD)装置を採用した場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
不純物導入装置20は、真空チャンバ21を有する。真空チャンバ21は、その上部に円筒状壁21aにより画成されたプラズマ発生部22を備えると共に、その下部に、基板Sが載置される載置部を備えた基板電極部23である。
円筒状壁21aは誘電体からなる。このような誘電体としては、例えば石英が挙げられる。円筒状壁21aの外側には、三つの磁場コイル31、32及び33が配置されている。この3つの磁場コイル31、32及び33により、プラズマ発生部22内には、詳細は以下説明するように環状の磁気中性線38が形成される。
磁場コイル31、32及び33と円筒状壁21aの外側との間には、プラズマ発生用高周波アンテナコイル35が配置されている。この高周波アンテナコイル35は、高周波電源36にコンデンサ37を介して接続されている。磁場コイル31、32及び33によって形成された磁気中性線38に沿って高周波アンテナコイル35により高周波電圧を加えて、この磁気中性線で放電プラズマを発生させることができる。
真空チャンバ21の底面には、電極41が設けられている。電極41の上面には、基板Sが載置される。即ち、電極41は電極として機能すると共に基板載置台としても機能する。電極41には、ブロッキングコンデンサ42を介して別の高周波電源43が接続されており、電極41に高周波電源43からバイアス電位を印加できるように構成している。また、基板電極部23を構成する真空チャンバ21の側壁には、排気管44が設けられ、ターボ分子ポンプなどの真空排気手段(図示せず)が設けられている。
天板24のプラズマ発生部22側の面には、基板Sに対向するようにシャワープレート25が設けられている。シャワープレート25には、図示していないが、真空チャンバ21内ヘプロセスガスを導入するためのガス導入手段が接続されている。
かかる不純物導入装置20では、シャワープレート25からガスをプラズマ発生部22内に導入すると共に、磁場コイル31及び33に同一方向に電流を流し、かつ、磁場コイル32に逆方向の電流を流すと、プラズマ発生部22には環状の磁気中性線38が形成される。この磁気中性線38は、磁場コイル31、32及び33に流れる電流の大きさを変化させることで、その水平方向の広がりを調整することができる。
これと共に、高周波アンテナコイル35に高周波電源36から高周波電力を供給すると、環状の磁気中性線38に沿ってプラズマが発生する。この場合に、磁場コイル31、32及び33を流れる電流の大きさを調整して磁気中性線38の広がりを調整することでプラズマの広がりも調整することができる。
つぎに、このような装置を用いたプラズマ生成方法について説明する。
本発明のプラズマ生成方法では、真空チャンバ内にホウ素を含む第一ガスを導入してプラズマを生成し、被処理体上にホウ素を含む薄膜を形成するステップαを繰り返し行っている(ステップαは、後述する第2工程の堆積工程に相当する。)。
また、以下の説明では、本発明のプラズマ生成方法を、生成したプラズマを基板に照射し、プラズマ照射により基板表面に不純物を導入する方法に適用した場合を例に挙げて説明するが、本発明のプラズマ生成方法はこれに限定されるものではない。
ここで、図5は、本発明のプラズマ生成方法を適用した不純物導入方法により、半導体素子の浅接合形成方法を示した断面図である。
なお、ここでは、CMOSトランジスタでの浅接合形成方法を例に挙げているが、これに限定されるものではない。
まず、半導体基板50に3価のp型イオン及び5価のn型イオンを選択的にイオン注入してpウェル51(n−ch MOS)及びnウェル52(p−ch MOS)を形成し、pウェル51とnウェル52の境界部にSiO等からなる素子分離絶縁膜(STI)53を形成する。
また、nウェル52の表面にイオン注入し、nウェル15の表面にイオン注入領域54を形成する。
さらに、半導体基板11の全面にSiOなどからなるゲート酸化膜55を形成し、ゲート酸化膜55上部にポリシリコンなどの導電物質を蒸着した後、パターニング工程でゲート電極56を形成する。
そして、図5(a)に示すように、nウェル52を覆うように、感光材料からなるレジスト70を塗布しフォトリソグラフィ技術によりパターニングする。
次に、図5(b)に示すように、レジスト70をマスクにしてプラズマドーピングにより、pウェル51の表面に不純物を導入し、不純物注入領域56を形成する。
以下、不純物導入方法について詳しく説明する。
不純物導入方法は、シリコン単結晶基板の表面にネオンからなるプラズマを照射してアモルファス層を形成する第1工程と、形成されたアモルファス層に不純物を導入する第2工程とを含むものである。
第1工程においてプラズマを照射してアモルファス層を形成することで、浅い(10〜40nm程度、本実施形態では20nm程度)アモルファス層を形成でき、不純物導入時のイオンがこのアモルファス層に留まるので、チャネリング現象を抑制でき、かつ、活性化アニールの際の異常拡散を抑制できる。その結果、急峻な深さプロファイルを持った不純物注入領域を形成することができる。なお、導入とは、所望の不純物である粒子を基板表面に浸透、付着、又はドープさせることをいう。
初めに、第1工程を行う。基板Sを電極31上に載置し、所望の真空度(本実施形態では4×10―4Pa程度)となるまで排気する。次いで、ネオンからなるガスを上述のように10〜1000、好ましくは10〜200sccmで導入し、放電圧力:0.1〜3Pa(好ましくは0.2〜1.5Pa)、アンテナパワー:50〜1500W、バイアス電力:30〜8000W、磁場コイル21及び23の電流:1〜30A、磁場コイル22の電流:1〜30Aというプラズマ形成条件で、ネオンからなるプラズマを形成する。
第1工程で用いられるプラズマがネオンである場合は、ヘリウムやアルゴンからなるプラズマを用いた場合よりも、通常必要とされる20nm程度のアモルファス層を、高出力のバイアス電源を用いることなく、量産に適した処理速度で形成することができる。また、ネオンは、取扱いも容易である。従って、本実施形態で説明するようにネオンからなるプラズマを用いてアモルファス化を行うことが好ましい。
この場合、ネオンガスの流量としては、10〜1000sccmである。この範囲であることで、ICP放電プラズマを安定して形成することができる。ネオンガスの流量が1000sccmよりも多いと、チャンバ内部の圧力が高くなりすぎて所望の基板電圧が得られないという問題があり、また、10sccmよりも少ないとプラズマによって加熱されたチャンバ内部に設置された治具からの放出ガスからイオンが生じて基板に導入されてしまうという問題がある。
また、形成されるプラズマとしては、容量結合プラズマ(Capacitively Coupled Plasma、略称CCP)、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma、略称ICP)、 マイクロ波励起表面波プラズマ(Microwave Excited Surface Wave Plasma、 略称MESWP)、電子サイクロトン共鳴プラズマ(Electoron Cyclotron Resonance Plasma:、略称ECRP)等が挙げられるが、その中でも、ICPプラズマが好ましい。CCPプラズマ、MESWプラズマは動作圧力が高くなるため、所望のバイアス電圧を印加することが困難であり、SCRPプラズマは後述する第二工程で必要となるラジカルの生成に適しない。このICPプラズマでも、特に磁気中性線放電(NLD)によるICPプラズマを用いることが好ましい。このようにNLDプラズマを用いることで、さらに面内均一性を高め、かつより基板へのダメージを抑制しながら浅いアモルファス層を確実に形成することができるからである。
ICPプラズマ放電時の放電圧力は、0.1〜3Paであることが好ましい。3Paよりも大きいと、雰囲気が高圧すぎて発生したイオンの平均自由行程および寿命が短くなると共に、バイアス電圧によるプラズマ生成という問題があり、0.1Pa未満であると、雰囲気が低圧すぎてプラズマが発生しないという問題がある。
また、基板に印加する電圧は、100Hz〜1MHzの負の直流パルス電圧か、300kHz〜14MHzの高周波電圧であることが好ましい。
この形成されたプラズマを所定時間(例えば5秒)基板に照射させて第1工程を終了し、次いで第2工程を行う。
第2工程では、形成されたアモルファス層に不純物を導入する。第2工程は、好ましくは、不純物を含むガスのプラズマを形成して、該プラズマ中の不純物のラジカルをアモルファス層に堆積させる堆積工程(ステップα)と、堆積されたラジカルにイオンを照射して不純物をアモルファス層表面に導入する導入工程とを備える。不純物の導入方法として、例えばイオンのみを導入することも挙げられるが、本実施形態のように、不純物を含むプラズマを形成してラジカルをアモルファス層に堆積させ(ステップα)、堆積させたラジカルに対してイオンを照射して不純物の導入を行うことで、以下のような効果を得ることができる。
即ち、ラジカルを堆積させる工程とイオンを照射する工程を別々に備えることで、ラジカルの面内分布とイオンの面内分布とを独立に制御することができ、これにより、ラジカルの面内分布を改善し、均一に堆積させたラジカルに均一にイオンを照射することで、均一に基板に対して不純物を導入することができる。
初めに、基板Sはそのままで真空チャンバ11内を再度排気した後、不純物であるB(ボロン)を含んだジボランガスとアルゴンガスとを30〜800sccmで導入し(混合比はジボランガス:アルゴンガスが1:10〜3000)、圧力:0.1〜20Pa、アンテナパワー30〜2000W、磁場コイル21及び23の電流:1〜30A、磁場コイル22の電流:1〜30Aというプラズマ形成条件で、ラジカルを堆積させるためのプラズマを形成する。
このようにしてプラズマが形成されると、基板Sの表面にはボロンラジカルが堆積される(堆積工程)。そして、この状態でジボランガスの供給を停止し、アルゴンガスの供給とアンテナコイルへの高周波電力の印加を続けた状態で、バイアス電圧を印加する。これにより、プラズマ中のアルゴンイオンが基板に引きつけられ、基板Sの表面に堆積したボロンラジカルと衝突することで、ボロンラジカルがアモルファス層内に導入される(導入工程)。
即ち、この導入工程においても、アルゴンイオンの面内分布が均一になるようにアルゴンイオンを調整する。この堆積工程においては、アルゴンイオンの形成条件は、アルゴンガスを10〜5000sccmで導入し、圧力:0.1〜15Pa、アンテナパワー:20〜3000W、バイアス電圧:1〜6000V、磁場コイル21及び23の電流:1〜30A、磁場コイル22の電流:1〜30Aである。
この範囲であることで所望のアルゴンイオンを形成でき、ボロンラジカルがアモルファス層内に効率よく導入される。
また、形成されるプラズマとしては、誘電結合型(ICP)プラズマが好ましい。
以上のようにして得られた基板を不純物導入装置20から搬出する。
次に、図5(c)に示すように、アッシング及びウェットクリーニングを行い、レジスト70を除去する。
最後に、図5(d)に示すように、アニールを行う。これにより、基板Sに導入された不純物が異常拡散することなく活性化し、好ましい厚さ(10〜40nm、最も好ましくは15〜20nm)の浅いエクステンション層を形成することが可能である。
そして、図6に示すように、絶縁膜58を形成する。次に、絶縁膜58上に、Al等からなる金属配線部59を形成する。
最後に、基板全面を覆うように、PSG(PSG:Phospho Silicate Glass)又はSiなどの絶縁体からなる保護膜60を形成する。
以上のようにして、図6に示すような半導体素子が得られる。
ところで、上述したようなプラズマドーピングにおいては、ジボランガスがプラズマ分解して生成される、DOSE量を制御するため、及び、量産性を確保するためには、0.1秒単位で放電時間を制御する必要がある。ここで、放電着火時間とは、プラズマへのPower給電部(ICPプラズマの場合はアンテナに相当)への電圧印加開始から、プラズマが生成されるまでの時間と定義する。
しかしながら、ボロンを含むガスを用いてプラズマを生成すると、ボロンがプラズマ生成部内壁に付着する。ボロンは半導体であるため、内壁にボロンが付着すると、外部からプラズマ生成に必要な電力供給の妨げとなり、プラズマ着火時間にバラツキが生じ、プラズマ着火性を低下させる問題があった。
そこで、本発明のプラズマ生成方法では、真空チャンバ内にホウ素を含む第一ガスを導入してプラズマを生成し、被処理体をプラズマに曝すステップαを繰り返し行うに際して、特定のステップαとその次のステップαとの間に、必要に応じて、窒素又は酸素を含む第二ガスを導入してプラズマを生成するステップβを備えることを特徴とする。
以下では、被処理体をプラズマに曝すステップαとして、被処理体上にホウ素を含む薄膜を形成する場合を例に挙げて説明するが、本発明のプラズマ生成方法はこれに限定されるものではない。
本発明では、ステップαを繰り返し行うに際し、特定のステップαとその次のステップαとの間に、必要に応じて、窒素又は酸素を含む第二ガスを用いてプラズマを生成させる(ステップβ)ことで、真空チャンバ内壁に付着したボロンはホウ酸又は窒化ホウ素に改質している。
前記ステップβは、処理済みの基板を処理室から搬出してから、次の未処理基板を処理室に搬入する前に、ダミー基板を処理室に搬入し設置した状態で行う。これにより、前記ステップβによる基板S設置部の汚染を避けることができる。
ステップβは、例えば、基板Sが搬出された状態(真空チャンバ11が空の状態)で真空チャンバ11内を再度排気した後、真空チャンバ11内にダミー基板を設置し、窒素又は酸素を含む第二ガスを50〜500sccmで導入し、圧力:1〜5Pa、アンテナパワー:100〜2000W、磁場コイル21及び23の電流:5〜10A、磁場コイル22の電流:5〜10A、というプラズマ形成条件でプラズマを形成する。
また、形成されるプラズマとしては、誘電結合型(ICP)プラズマが好ましい。
このプラズマが照射されることにより、真空チャンバ内壁に付着したボロンは、絶縁物であるホウ酸又は窒化ホウ素に改質される。ホウ酸又は窒化ホウ素は絶縁物であるため、プラズマ生成に必要な外部電力供給の妨げとならず、安定して着火することができる。その結果、本発明のプラズマ生成方法では、着火性が安定化したものとなる。
例えば、実プロセス上、情報Aは、「アンテナへの電力供給開始からプラズマが安定的に着火した場合のプラズマ発光が観測されるまでの時間」とし、情報Bは、「アンテナへの電力供給開始からプラズマの着火による負荷の変化によりアンテナへの電力供給が変化するまでの時間」とする。これとは別に、該当するプロセスごとに前もって(予め)、「アンテナへの電力供給開始からプラズマが安定的に着火するまでの時間(着火遅延時間)および着火遅延時間の変化許容量の値」を決定しておく。そして、この着火遅延時間および着火遅延時間の変化許容量の値をプラズマの安定着火の「判定値」として用い、実プロセスにより取得した情報Aまたは情報Bと比較する。
本願実施例のようなプラズマドーピングプロセスにおいては、典型的なDOSE量制御における着火遅延時間の変化許容量は着火遅延時間に対して1%であることから、例えば、着火時間遅延が10秒である場合には、上記「判定値」は10秒プラスマイナス100ミリ秒として運用すればよい。
すなわち、本発明に係る情報Aまたは情報Bは、プラズマの安定着火の「判定値」として極めて有効な指標として活用できる。
図7は、真空チャンバ内壁にボロンが付着した場合(サンプル1)と、窒素又は酸素を含む第二ガスを用いてプラズマ処理を行った場合(サンプル2)の、プラズマ着火時間を示す図である。
図7から明らかなように、サンプル1では、着火時間にばらつきが生じているのに対し、窒素又は酸素を含む第二ガスを用いてプラズマ処理を行ったサンプル2では、着火時間が短くなるとともにばらつきもなくなり、安定して着火できていることがわかる。
このように、本発明では、必要に応じて、窒素又は酸素を含む第二ガスを用いてプラズマを生成させ、真空チャンバ内壁に付着したボロンを、絶縁物であるホウ酸又は窒化ホウ素に改質しているので、プラズマ生成に必要な外部電力供給が妨げられず、安定して着火することができる。その結果、本発明のプラズマ生成方法では、着火性が安定化したものとなる。ひいては、プラズマドーピングにおいて、DOSE量を制御することができるとともに、量産性を確保することができる。
以上、本発明のプラズマ生成方法について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
本発明は、プラズマ生成方法に広く適用可能である。
1 真空処理装置、2A,2B ロードロック室、3A,3B 処理室、4 コア室、8a〜8e 排気システム、9 ガス源、11A,11B 第1仕切バルブ、12A,12B 第2仕切バルブ、13 マスフローコントローラ、15 メインバルブ、16 調圧バルブ、20 不純物導入装置、21 真空チャンバ、22 プラズマ発生部、23 基板電極部、24 天板、25 シャワープレート、31、32、33 磁場コイル、34 磁気中性線、35 高周波アンテナコイル、36 高周波電源、37 コンデンサ、38 磁気中性線、41 電極、42 ブロッキングコンデンサ、43 高周波電源。

Claims (3)

  1. 真空チャンバ内にホウ素を含む第一ガスを導入してプラズマを生成し、被処理体をプラズマに曝すステップαを繰り返し行うプラズマ生成方法であって、
    特定のステップαとその次のステップαとの間に、必要に応じて、窒素又は酸素を含む第二ガスを導入してプラズマを生成するステップβを備えることを特徴とするプラズマ生成方法。
  2. 前記ステップα及び前記ステップβのプラズマとして、誘導結合プラズマを用いることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ生成方法。
  3. 前記ステップβを行うタイミングは、誘導結合プラズマの発光開始時間に関する情報A、又は、誘導結合プラズマの生成手段であるアンテナに印加される電圧に関する情報Bに基づくことを特徴とする請求項2に記載のプラズマ生成方法。
JP2011102088A 2011-04-28 2011-04-28 プラズマ生成方法 Active JP5727853B2 (ja)

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