JP2012178474A - 不純物導入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板表面にアモルファス層を確実に良好に形成でき、所望の不純物導入を行うことができる不純物導入方法を提供する。
【解決手段】 不純物導入方法は、シリコン単結晶基板の表面にネオンからなるプラズマを照射してアモルファス層を形成する第1工程と、アモルファス層に不純物を導入する第2工程とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は不純物導入方法に関する。
従来より、半導体集積回路では大規模集積化が進んでおり、半導体集積回路を構成する各半導体装置では微細化が進んでいる。半導体装置の一つであるMISFIT(Metal Insulator Silicon Field Effect Transistor)では、ゲート電極のサイドウォール形成前に予めゲート電極の領域をマスクとしてイオン注入を行うことによりソース・ドレインに浅いエクステンション領域を設けることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載されたイオン注入では、プラズマにヘリウムからなるプラズマを照射する工程と、プラズマ照射によりアモルファス化された基板表面に不純物を導入する工程とを行うことで、浅い(20nm程度)エクステンション領域を形成している。
特許第4387355号公報
しかしながら、かかるヘリウムからなるプラズマを照射した場合には、アモルファス層が形成されない領域ができてしまい、基板表面に均一にアモルファス層を形成することができない場合があるという問題がある。このようにアモルファス層が形成されないと、その後のイオン注入による不純物粒子が基板表面近傍に導入されにくく、所望のエクステンション領域を形成することができない。
そこで、本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、基板表面にアモルファス層を確実に良好に形成でき、所望の不純物導入を行うことができる不純物導入方法を提供しようとするものである。
本発明の不純物導入方法は、シリコン単結晶基板の表面にネオンからなるプラズマを照射してアモルファス層を形成する第1工程と、アモルファス層に不純物を導入する第2工程とを含むことを特徴とする。
ネオンからなるプラズマを照射してアモルファス層を形成することで、基板表面に浅いアモルファス層を確実にかつ良好に形成することができ、その後の第2工程により不純物を基板表面近傍に導入しやすい。
前記第2工程が、不純物を含むガスのプラズマを形成して、該プラズマ中の不純物のラジカルを前記アモルファス層に堆積させる堆積工程と、堆積されたラジカルにイオンを照射して不純物を該アモルファス層表面に導入する導入工程とを備えたことが好ましい。このように不純物のラジカルを堆積させてからイオンを照射することで、より不純物を基板表面近傍に導入しやすい。
本発明の好ましい実施形態としては、前記第1工程では、シリコン単結晶基板の表面にネオンからなるプラズマを誘導結合型放電により形成し照射してアモルファス層を形成することが挙げられる。
前記誘導結合型放電の放電圧力が0.01〜3Paであることが好ましい。この範囲であることで、所望の密度のプラズマを発生させ、生じたイオンを基板まで到達させることが可能である。
前記第1工程では、前記シリコン単結晶基板に負の直流パルス電圧(周波数100Hz〜1MHz)を印加することか、前記シリコン単結晶基板に100Hz〜14MHzの交流電圧を印加することが好ましい。前記シリコン単結晶基板に負の直流パルス電圧(周波数100Hz〜1MHz)を印加することか、前記シリコン単結晶基板に100Hz〜14MHzの交流電圧を印加することで、基板近傍でのプラズマ密度を過度に上昇させることがないので、バイアス電圧を所望の値まで上昇させることができる。
本発明の不純物導入方法によれば、基板表面にアモルファス層を形成して所望の不純物導入を行うことができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の一実施の形態に係る不純物導入装置の構成を模式的に示す断面図である。 実験例1の結果を示すSTEM像である。 参考例1の結果を示すSTEM像である。 参考例2の結果を示すSTEM像である。 参考例3の結果を示すSTEM像である。 参考例4の結果を示すSTEM像である。 実験例2及び参考例5の結果を示すグラフである。
本発明の不純物導入方法について説明する。
本発明の不純物導入方法は、シリコン単結晶基板の表面にネオンからなるプラズマを照射してアモルファス層を形成する第1工程と、形成されたアモルファス層に不純物を導入する第2工程とを含むものである。
第1工程においてプラズマを照射してアモルファス層を形成することで、浅い(10〜40nm程度、本実施形態では20nm程度)アモルファス層を形成でき、不純物導入時のイオンがこのアモルファス層に留まるので、チャネリング現象を抑制でき、かつ、活性化アニールの際の異常拡散を抑制できる。その結果、急峻な深さプロファイルを持った不純物注入領域を形成することができる。なお、導入とは、所望の不純物である粒子を基板表面に浸透、付着、又はドープさせることをいう。
第1工程で用いられるプラズマは、ネオンからなるプラズマである。希ガスとしてヘリウムや水素は従来から用いられてきたが、ネオンは用いられていなかった。本発明の発明者らは、ネオンからなるプラズマによりアモルファス層を形成することで、シリコン単結晶基板そのものへのダメージがヘリウムやアルゴンからなるプラズマを用いた場合よりも少なく、かつ、ヘリウムやアルゴンからなるプラズマを用いた場合よりもアモルファス層を確実に形成することができることを見出したものである。
即ち、ヘリウムのプラズマの場合、ヘリウム原子がネオン原子に比べて軽いために基板表面にダメージを与えてしまうことはあっても、基板の表面を非結晶化することができない場合がある。
また、アルゴンのプラズマの場合、アルゴン原子がネオン原子に比べて重いので、アルゴン原子を基板の所望の深さまで到達させて基板をアモルファス化させるためには、基板に印加するRF電力を大きくして基板への印加電圧を高くする必要がある。このため、異常放電が発生して基板にダメージが生じてしまい、アモルファス層を形成できない場合がある。他方で、異常放電を抑制するためには、電圧を印加する基板載置台(後述する)とグラウンド間の絶縁距離を十分に短く保持することが考えられるが、装置の製造コストが上昇してしまう。また、RF電力を大きくしなければならないので、プラズマ処理装置によってはこのような出力パワーを出力することができず所望のプラズマを形成することができない場合がある。さらに、基板載置台において基板を保持する基板保持機構としては一般的に静電チャックが用いられるが、このようにRF電力を大きくしなければならない場合には、この静電チャックに印加する電圧も高くなるために静電チャック及び電極としての基板載置台が高電圧印加時に破壊されないようにする必要があり、この場合も製造コストが高くなってしまう。
これに対し、ネオンからなるプラズマをシリコン単結晶基板に照射すると、ネオン原子はヘリウム原子よりも質量が重いために十分にシリコン結晶をアモルファス化することができ、また、ネオン原子はアルゴン原子に比べて基板内に深く侵入することができるので、所定のエクステンション領域を形成するためのアモルファス領域を形成することができる。そして、このようにアモルファス領域を形成することができるため、深さ方向に対して急峻なプロファイルのエクステンション領域を形成することができ、リーク電流を減少させることができる。また、ネオンは、取扱いも容易である。従って、本実施形態で説明するようにネオンからなるプラズマを用いてアモルファス化を行うことが好ましい。
この場合、ネオンガスの流量としては、10〜1000sccmである。この範囲であることで、ICP放電プラズマを安定して形成することができる。ネオンガスの流量が1000sccmよりも多いと、チャンバ内部の圧力が高くなりすぎて所望の基板電圧が得られないという問題があり、また、10sccmよりも少ないとプラズマによって加熱されたチャンバ内部に設置された治具からの放出ガスからイオンが生じて基板に導入されてしまうという問題がある。
また、形成されるプラズマとしては、容量結合型プラズマ、誘導結合型(ICP)プラズマ、マイクロ波励起表面波プラズマ、電子サイクロトン鏡面プラズマ等が挙げられるが、このうち誘電結合型プラズマが好ましい。誘電結合型プラズマによれば、基板へのダメージを抑制しながら浅いアモルファス層を確実に形成することができるからである。このICPプラズマでも、特に磁気中性線放電(NLD)によるICPプラズマを用いることが好ましい。このようにNLDプラズマを用いることで、さらに面内均一性を高め、かつより基板へのダメージを抑制しながら浅いアモルファス層を確実に形成することができるからである。
ICPプラズマ放電時の放電圧力は、0.01〜3Paであることが好ましい。この範囲であると、所望の密度のプラズマを発生させ、生じたイオンを基板まで到達させることが可能である。また、3Paよりも大きいと、基板近傍でのプラズマ密度が過度に上昇し、バイアス電圧を所望の値まで上昇させることができなくなってしまうという問題があり、0.01Pa未満であると、チャンバ内雰囲気が低圧すぎてプラズマが発生しないという問題がある。
また、基板に電荷する電圧は、負の直流パルス電圧(周波数100Hz〜1MHz)か、100Hz〜14MHzの交流電圧であることが好ましい。この範囲であると、基板近傍でのプラズマ密度を過度に上昇させることがないので、バイアス電圧を所望の値まで上昇させることができる。また、この範囲を超えると、基板近傍でのプラズマ密度が過度に上昇し、バイアス電圧を所望の値まで上昇させることができなくなってしまうという問題があり、この範囲未満であると、チャンバ内雰囲気が低圧すぎてプラズマが発生しないという問題がある。
第2工程では、形成されたアモルファス層に不純物を導入する。第2工程は、好ましくは、不純物を含むガスのプラズマを形成して、該プラズマ中の不純物のラジカルをアモルファス層に堆積させる堆積工程と、堆積されたラジカルにイオンを照射して不純物をアモルファス層表面に導入する導入工程とを備える。不純物の導入方法として、例えばイオンのみを導入することも挙げられるが、本実施形態のように、不純物を含むプラズマを形成してラジカルをアモルファス層に堆積させ、堆積させたラジカルに対してイオンを照射して不純物の導入を行うことで、以下のような効果を得ることができる。
即ち、ラジカルを堆積させる工程とイオンを照射する工程を別々に備えることで、ラジカルの面内分布とイオンの面内分布とを独立に制御することができ、これにより、ラジカルの面内分布を改善し、均一に堆積させたラジカルに均一にイオンを照射することで、均一に基板に対して不純物を導入することができる。
なお、第1工程を行いながら、第2工程を行うことも可能である。
本発明の不純物導入方法を実施する不純物導入装置について、NLD装置を例にとって説明する。図1は、磁気中性線放電(NLD)装置の概略の構成を模式的に示したものである。
NLD装置1は、真空チャンバ11を有する。真空チャンバ11は、その上部に円筒状壁11aにより画成されたプラズマ発生部12を備えると共に、その下部に、基板Sが載置される載置部を備えた基板電極部13である。
円筒状壁11aは誘電体からなる。このような誘電体としては、例えば石英が挙げられる。円筒状壁11aの外側には、三つの磁場コイル21、22及び23が配置されている。この3つの磁場コイル21、22及び23により、プラズマ発生部12内には、詳細は以下説明するように環状の磁気中性線28が形成される。
磁場コイル21、22及び23と円筒状壁11aの外側との間には、プラズマ発生用の高周波アンテナコイル25が配置されている。この高周波アンテナコイル25は、高周波電源26にコンデンサ27を介して接続されている。磁場コイル21、22及び23によって形成された磁気中性線28に沿って高周波アンテナコイル25により高周波電圧を加えて、この磁気中性線で放電プラズマを発生させることができる。
真空チャンバ11の底面には、電極31が設けられている。電極31の上面には、基板Sが載置される。即ち、電極31は電極として機能すると共に基板載置台としても機能する。電極31には、ブロッキングコンデンサ32を介して別の高周波電源33が接続されており、電極31に高周波電源33からバイアス電位を印加できるように構成している。また、基板電極部13を構成する真空チャンバ11の側壁には、排気管34が設けられ、ターボ分子ポンプなどの真空排気手段(図示せず)が設けられている。
また、プラズマ発生部12を画成する真空チャンバ11の天板14は、円筒状壁11aの上部フランジに密封固着され、対向電極を形成している。天板14のプラズマ発生部12側の面には、基板Sに対向するようにシャワープレート15が設けられている。シャワープレート15には、図示していないが、真空チャンバ11内ヘエッチングガスを導入するためのガス導入手段が接続されている。
かかるNLD装置1では、シャワープレート15からガスをプラズマ発生部12内に導入すると共に、磁場コイル21及び23に同一方向に電流を流し、かつ、磁場コイル22に逆方向の電流を流すと、プラズマ発生部12には環状の磁気中性線28が形成される。この磁気中性線28は、磁場コイル21、22及び23に流れる電流の大きさを変化させることで、その水平方向の広がりを調整することができる。
これと共に、高周波アンテナコイル25に高周波電源26から高周波電力を供給すると、環状の磁気中性線28に沿ってプラズマが発生する。この場合に、磁場コイル21、22及び23を流れる電流の大きさを調整して磁気中性線28の広がりを調整することでプラズマの広がりも調整することができる。
かかる装置を用いた本発明の不純物導入方法について説明する。
初めに、第1工程を行う。基板Sを電極31上に載置し、所望の真空度(本実施形態では4×10−4Pa程度)となるまで排気する。次いで、ネオンからなるガスを上述のように10〜1000、好ましくは10〜200sccmで導入し、放電圧力:0.01〜3Pa(好ましくは0.2〜1.5Pa)、アンテナパワー:50〜400W、バイアス電力:30〜8000W、磁場コイル21及び23の電流:1〜30A、磁場コイル22の電流:1〜30Aというプラズマ形成条件で、ネオンからなるプラズマを形成する。好ましくは、アンテナパワーが100〜300Wで、かつ、磁場コイル21及び23の電流:1〜15A、磁場コイル22の電流:1〜20Aであることで、この場合にはより所望の均一なプラズマを形成することができる。
この形成されたプラズマを所定時間(例えば5秒)基板に照射させて第1工程を終了し、次いで第2工程を行う。
初めに、基板Sはそのままで真空チャンバ11内を再度排気した後、不純物であるB(ボロン)を含んだジボランガスとアルゴンガスとを30〜800sccmで導入し(混合比はジボランガス:アルゴンガスが1:10〜3000)、圧力:0.1〜20Pa、アンテナパワー30〜2000W、磁場コイル21及び23の電流:1〜30A、磁場コイル22の電流:1〜30Aというプラズマ形成条件で、ラジカルを堆積させるためのプラズマを形成する。
このようにしてプラズマが形成されると、基板Sの表面にはボロンラジカルが堆積される(堆積工程)。そして、この状態でジボランガスの供給を停止し、アルゴンガスの供給とアンテナコイルへの高周波電力の印加を続けた状態で、バイアス電圧を印加する。これにより、プラズマ中のアルゴンイオンが基板に引きつけられ、基板Sの表面に堆積したボロンラジカルと衝突することで、ボロンラジカルがアモルファス層内に導入される(導入工程)。
即ち、この導入工程においても、アルゴンイオンの面内分布が均一になるようにアルゴンイオンを調整する。この堆積工程においては、アルゴンイオンの形成条件は、アルゴンガスを10〜5000sccmで導入し、圧力:0.01〜7Pa、アンテナパワー:20〜3000W、バイアス電力:10〜3000V、磁場コイル21及び23の電流:1〜30A、磁場コイル22の電流:1〜30Aである。
この範囲であることで所望のアルゴンイオンを形成でき、ボロンラジカルがアモルファス層内に効率よく導入される。
以上のようにして得られた基板SをNLD装置1から搬出し、アニールすることにより、基板Sに導入された不純物が異常拡散することなく活性化し、好ましい厚さ(10〜40nm、最も好ましくは15〜20nm)の浅いエクステンション層を形成することが可能である。
以下、本発明の実施形態にかかる実験例について説明する。
以下のプロセス条件で第1工程を行い、基板の断面をSTEM(走査透過型電子顕微鏡)により観察した。
(実験例1のプロセス条件)
ネオンガス流量:150sccm、圧力:1Pa、アンテナパワー:200W、バイアス電力:2000W、磁場コイル21及び23の電流:9A、磁場コイル22の電流:7A、照射時間:16秒
図2に実験例1のSTEM像を示す。図2中、白く見える部分がアモルファス層である。単結晶シリコン基板上に結晶基板とは異なるアモルファス層がその厚み方向、面方向において均一に形成されており、その厚みは21.2nmであった。
また、比較例として以下の参考例1〜3の条件で第1工程のみを行い、その断面をSTEM(走査透過型電子顕微鏡)により断面を観察した。
(参考例1のプロセス条件)
ヘリウムガス流量:150sccm、圧力:1Pa、アンテナパワー:200W、バイアス電力:2000W、磁場コイル21及び23の電流:9A、磁場コイル22の電流:7A、照射時間:16秒
(参考例2のプロセス条件)
ヘリウムガス流量:350sccm、圧力:2Pa、アンテナパワー:80W、バイアス電力:1000W、磁場コイル21及び23の電流:9A、磁場コイル22の電流:7A、照射時間:4.59秒
(参考例3のプロセス条件)
ヘリウムガ流量:350sccm、圧力:2Pa、アンテナパワー:80W、バイアス電力:1200W、磁場コイル21及び23の電流:9A、磁場コイル22の電流:7A、照射時間:3.68秒
図3に参考例1のSTEM像を、図4に参考例2のSTEM像を、図5に参考例3のSTEM像を示す。図3〜図5の各STEM像では、どれも結晶シリコン基板とアモルファス層との境界が、図2に示すSTEM像とは異なりはっきりしていない。つまり、これらの場合には、アモルファス層が形成されていない箇所があるため、結晶シリコン基板とアモルファス層との境界がはっきりしていない。従って、参考例1〜3から、ヘリウムガスのプラズマを用いてアモルファスシリコンを形成しようとしても、アモルファスシリコンを均質に確実に形成することができなかった。
(参考例4のプロセス条件)
アルゴンガス流量:150sccm、圧力:5Pa、アンテナパワー:300W、バイアス電力:502W、磁場コイル21及び23の電流:9A、磁場コイル22の電流:7A、照射時間:16秒
図6に参考例4の場合のSTEM像を示す。図6に示すように、表面のごく近く(〜1nm未満)においてはアモルファス層が均一に形成されているが、それ以外の部分では結晶シリコン基板とアモルファス層との違いははっきりしていない。このようにアルゴンガスのプラズマを用いると、アモルファスシリコンを均質に形成することができなかった。
また、アルゴンガスを用いる場合には、バイアス電力を上昇させても、ネオンガスに比べてバイアス電圧が上昇しにくかった。従って、参考例4では図6に示すように膜厚は約6nm程度であり、例えばネオンガスを用いて照射した場合の20nmの膜厚のアモルファス層を形成するには、実験例1のネオンガスを用いた場合に比べて約1.5倍のバイアス電圧を印加しなければならないことが分かった。このバイアス電圧を上昇させるためには、上記した条件中のバイアス電力を大幅に上昇させなければならなく、異常放電が発生しやすいため好ましくない。このように、ネオンガスを用いることで、アルゴンガスに比べて低バイアス電力で所望のプロセスを行うことが可能である。
これらの実験例1及び参考例1〜4から、同じ希ガスであっても、ネオンガスを用いてプラズマを形成した場合でのみ良好にアモルファス層を形成できることが分かった。
(実施例1)
実験例1と同等の条件でアモルファス層を形成後、以下の条件で第2工程を行って浅い結合層を基板上に形成した。浅い結合層を形成した基板に対してSIMS(二次イオン質量分析)により分析を行った。
第2工程の堆積工程及び導入工程におけるプロセス条件は以下の通りである。
(堆積工程)
10%He希釈ジボランガス流量:6.14sccm、アルゴンガス流量:38.85sccm、ジボランガス濃度:1.36%、圧力:0.1Pa、アンテナパワー:300W、磁場コイル21及び23の電流:9.4A、磁場コイル22の電流:7.3A
(導入工程)
アルゴンガス流量:38.85sccm、圧力:0.1Pa、アンテナパワー:300W、バイアスパワー:530W、バイアス電圧:1.5V、磁場コイル21及び23の電流:9.4A、磁場コイル22の電流:7.6A
(比較例1)
また、比較例1として第1工程を行わずに、第2工程のみを行って浅いエクステンション層を基板上に形成した。浅いエクステンション層を形成した基板に対してSIMS(二次イオン質量分析)により分析を行い、基板表面からの深さに対するボロン濃度を調べた。
実施例1及び比較例1の結果を図7に示す。図7に示すように、実施例1の場合は界面急峻性が1.9nm/decadeであるのに対し、比較例1の場合は界面急峻性が2.9nm/decadeであった。このように、第1工程を行った実施例1の場合では、比較例1に比べて界面急峻性の向上が見られた。
従って、実施例1に示すように、ネオンガスによるプラズマを形成して基板に照射して均質なアモルファス層を形成することで、界面急峻性が向上し、より好ましい結合層が形成されていることが分かった。
以上のように、本発明によれば、ネオンガスによるプラズマを形成して基板に照射して均質なアモルファス層を形成することで、界面急峻性が向上し、より好ましい結合層が形成されていることが分かった。
1 NLD装置
11 真空チャンバ
12 プラズマ発生部
13 基板電極部
14 天板
15 シャワープレート
21、22、23 磁場コイル
24 磁気中性線
25 高周波アンテナコイル
26 高周波電源
27 コンデンサ
28 磁気中性線
31 電極
32 ブロッキングコンデンサ
33 高周波電源

Claims (6)

  1. シリコン単結晶基板の表面にネオンからなるプラズマを照射してアモルファス層を形成する第1工程と、
    アモルファス層に不純物を導入する第2工程とを含むことを特徴とする不純物導入方法。
  2. 前記第2工程が、
    不純物を含むガスのプラズマを形成して、該プラズマ中の不純物のラジカルを前記アモルファス層に堆積させる堆積工程と、
    堆積されたラジカルにイオンを照射して不純物を該アモルファス層表面に導入する導入工程とを備えたことを特徴とする請求項1記載の不純物導入方法。
  3. 前記第1工程では、シリコン単結晶基板の表面にネオンからなるプラズマを誘導結合型放電により形成し照射してアモルファス層を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の不純物導入方法。
  4. 前記誘導結合型放電の放電圧力が0.01〜3Paであることを特徴とする請求項3記載の不純物導入方法。
  5. 前記第1工程では、前記シリコン単結晶基板に負の直流パルス電圧(周波数100Hz〜1MHz)を印加することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の不純物導入方法。
  6. 前記第1工程では、前記シリコン単結晶基板に100Hz〜14MHzの交流電圧を印加することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の不純物導入方法。
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