JPWO2006118273A1 - 配電体 - Google Patents
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Abstract
シールド機能付き配電体Waは、被覆電線10を、金属製のパイプ20に挿通することで電磁シールドするとともに保護する。被覆電線10で発生した熱は、熱反射率が低い低熱反射層21の内面に吸収されてパイプ20に伝達され、パイプ20の外周面から大気中へ放出される。
Description
本発明は、パイプ内に被覆電線を挿通させてなる配電体に関する。
例えば電気自動車やハイブリッド自動車において、インバータ装置から走行用モータに電力を供給するための配電体には、シールド機能が要求される。この種のシールド機能付きの配電体としては、複数本のノンシールド電線を、金属細線をメッシュ状に編んだ筒状の編組線からなるシールド部材で包囲することにより一括してシールドする構造のものが実用化されている。ところが、このように編組線によりシールドするようにした配電体では、編組線とと被覆電線を保護するために、配電体全体を合成樹脂製のプロテクタで包囲する必要があり、プロテクタを用いる分、部品点数や組み付け工数が増えるという問題があった。
そこで、本願出願人は、特許文献1に記載されているように、ノンシールド電線を金属製のパイプ内に挿通する構造を提案した。この構造によれば、パイプが、電線をシールドする機能と電線を保護する機能を発揮するので、編組線とプロテクタを用いたシールド機能付き配電体に比べて部品点数が少なくて済むという利点がある。
特開2004−171952公報
ところが、パイプ内に被覆電線を挿通させた配電体では、被覆電線とパイプとの間に空気層が介在することが避けられないため、通電時に電線で発生した熱が、熱伝導率の低い空気によって遮断されてパイプに伝わり難く、しかも、パイプには、編組線における編み目のような外部との通気経路が存在しないため、電線で発生した熱がパイプの内部に籠もり易く、放熱性が低くなる傾向がある。
ここで、導体に所定の電流を流したときの発熱量は、導体の断面積が大きい程小さくなり、発熱に起因する導体の温度上昇値は、導電路の放熱性が高いほど小さく抑えられる。したがって、導体の温度上昇値に上限が定められている環境下では、上記のように放熱効率の低いシールド機能付き配電体の場合、導体の断面積を大きくして発熱量を抑える必要がある。
ところが、導体の断面積を増大することは、シールド機能付き配電体が大径化し重量化することを意味するため、その対策が望まれる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パイプを用いたシールド機能付き配電体における放熱性を向上させることを目的とする。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パイプを用いたシールド機能付き配電体における放熱性を向上させることを目的とする。
本発明は、車両の走行用モータ等に電力を供給する被覆電線を金属製のパイプ内に収容して構成した配電体において、パイプの内周面に、そのパイプ素材よりも熱反射率が低い低熱反射層を設け、これにより当該部分の熱吸収率を高め、被覆電線からの発熱を効率よくパイプの外部へ放熱させるようにしたものである。
さらに、パイプの外周面には、パイプの素材よりも放熱性が高い放熱層を設けることが望ましい。
これらの発明の場合、低熱反射層及び/又は放熱層は塗装膜により構成でき、それを黒色とすることが一層望ましい。
本発明によれば、被覆電線から放射された熱は、熱反射率が低い低熱反射層によって吸収されてパイプに効率的に伝達され、ここから外部に放熱されるから、温度上昇を抑制できる。また、外周面に放熱層を形成したものでは、パイプの外周面からの放熱特性が向上するから、さらに温度上昇を抑制でき、ひいては導体断面積が小さな電線を使用することも可能になる。
Wa,Wb,Wc…シールド機能付き配電体
10…被覆電線
20…パイプ
21…低熱反射層
22…放熱層
10…被覆電線
20…パイプ
21…低熱反射層
22…放熱層
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1及び図2を参照して説明する。本実施形態のシールド機能付き配電体Waは、例えば電気自動車において走行用の動力装置を構成するインバータ装置と走行用モータとの間に配索される動力回路等として用いられるものであり、3本のノンシールドタイプの被覆電線10を、一括シールド機能と電線保護機能を兼ね備えるパイプ20内に挿通した構成となっている。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1及び図2を参照して説明する。本実施形態のシールド機能付き配電体Waは、例えば電気自動車において走行用の動力装置を構成するインバータ装置と走行用モータとの間に配索される動力回路等として用いられるものであり、3本のノンシールドタイプの被覆電線10を、一括シールド機能と電線保護機能を兼ね備えるパイプ20内に挿通した構成となっている。
被覆電線10は、金属製(例えば、アルミニウム合金や銅合金など)の導体11の外周面を合成樹脂製の絶縁被覆12で被覆した形態であり、導体11は、複数本の細線(図示せず)を螺旋状に撚り合わせた撚り線又は単芯線からなる。被覆電線10の断面形状は導体11と絶縁被覆12の双方が真円形とされている。
パイプ20は、金属製(アルミニウム合金製)であって、空気よりも熱伝導率が高い。パイプ20の断面形状は、被覆電線10と同様、真円形をなしている。パイプ20内には真っ直ぐの状態のときに3本の被覆電線10が挿通されている。パイプ20内における3本の被覆電線10は、概ね俵積み状(被覆電線10の中心を結んだときにほぼ正三角形を描く形態)をなすように位置関係を保ちつつ、パイプ20内において径方向へ相対変位し得るようになっている。つまり、被覆電線10同士の間、及び被覆電線10とパイプ20との間にクリアランスがあり、このクリアランスにより、パイプ20に対する被覆電線10の挿通作業が容易となっている。被覆電線10を挿通した後は、パイプ20が3本の被覆電線10とともに曲げ加工されている。
本実施形態では、被覆電線10群からの放熱効率の向上を図る手段として、パイプ20の内周に低熱反射層21が設けられている。低熱反射層21は、黒色又は黒の近似色(例えば、黒灰色)の塗料をパイプ20の内周面全体に亘って一定の厚さで塗布することによって形成された塗装膜からなり、パイプ20の素材よりも低い熱反射率(すなわち、より高い熱吸収性能)を有する。また、低熱反射層21の色は、パイプ20の内周面全体に亘って同一色となっている。
本実施形態のシールド機能付き配電体Waにおいては、被覆電線10で発生して絶縁被覆12の表面から放射された熱は、低熱反射層21の内面に吸収され、低熱反射層21の外周面からパイプ20の内周面に伝達され、パイプ20の外周面から大気中へ放出される。低熱反射層21は、内面が黒色又は黒の近似色とされているので、熱をほとんど反射せずに吸収する黒体に近い吸熱作用を発揮する。したがって、低熱反射層21が存在せずにパイプ20の素材が直接に被覆電線10に対向している構造のものと比較すると、被覆電線10で発生した熱をパイプ20を通してその外部に放出する性能に優れている。
また、低熱反射層21としては、パイプとは別体部品として製造した筒体(図示せず)をパイプ20内に組み付ける形態が考えられるが、本実施形態では、低熱反射層21がパイプ20の内周に塗布した塗装膜とされているので、低熱反射層21の形成に際しては、パイプ20の内周に塗料を塗布するだけで済む。したがって、部品点数が増えることはない。
さて、本実施形態のシールド機能付き配電体Waは上記のように放熱効率に優れているのであるが、図2には、図6に示す低熱反射層21が設けられていない従来のシールド機能付き配電体Wp(低熱反射層21以外は本実施形態1のシールド機能付き配電体Waと同じ構造)と、低熱反射層21が設けられている本実施形態1のシールド機能付き配電体Waの放熱性能を比較した実験結果をグラフで示している。従来のシールド機能付き配電体Wpと本実施形態のシールド機能付き配電体Waは被覆電線10とパイプ20を同一の材料で製造しており、被覆電線10の導体11の直径(1本当たり)は2.6mm、パイプ20の外径は15mmである。また、パイプ20の材質はアルミニウム合金であり、素材の表面は銀色をなしている。被覆電線10には、60Aの電流を継続して流し、通電前の状態からの温度の上昇値を測定した。温度測定点は、被覆電線10における導体11の外周面と絶縁被覆12の内周面との境界である。また、実験では、パイプ20の外周面に風を当ててパイプ20を空冷(風冷)した場合と、パイプ20に風を当てない場合の比較も行った。
まず、空冷しない場合について比較する。約600秒経過した時点で、従来のシールド機能付き配電体Wpの温度上昇値が約120°に達したが、このまま通電を続けると、被覆電線10の温度上昇値が200°を超えて被覆電線10が焼損することが懸念されたため、途中で通電を終了した。一方、パイプ20の内面に低熱反射層21が設けた本実施形態のシールド機能付き配電体Waの場合は、同一条件で温度上昇値が153℃に抑えられている。
また、空冷した場合について比較すると、約1500秒経過した時点で、従来のシールド機能付き配電体Wpでは温度上昇値が114℃であるのに対し、本実施形態のシールド機能付き配電体Waでは温度上昇値が87℃に抑えられている。つまり、本実施形態のシールド機能付き配電体Waは、従来のシールド機能付き配電体Wpに比べて温度上昇値が27℃低い値に抑えられており、この27℃の温度差が低熱反射層21による放熱性能と認められる。また、空冷した場合と空冷しない場合を比較すると、空冷した方が温度上昇値は約66℃低く抑えられていることが解る。
上記のように放熱性能が向上したことによる効果としては、シールド機能付き配電体Waの軽量化である。即ち、被覆電線10(導体11)に所定の電流を流したとき、導体11の断面積が小さい程、被覆電線10の発熱量が大きくなるのであるが、本実施形態のように放熱性に優れていれば、被覆電線10の発熱量が大きくても被覆電線10の温度上昇を低く抑えることができる。したがって、電気自動車の走行用モータに電力を供給する場合のように大電流が流れ、被覆電線10の温度上昇値に上限が定められている環境下では、従来のシールド機能付き配電体Wpを放熱性に優れた本実施形態のシールド機能付き配電体Waに変更することで、被覆電線10における発熱許容量が相対的に大きくなる。そして、被覆電線10における発熱許容量が相対的に大きくなる、ということは、被覆電線10の温度上昇値に上限が定められた環境下において使用可能な導体11の最小断面積を小さくできることを意味し、導体11の断面積を小さくすることで、シールド機能付き配電体Waの軽量化及び小径化が可能となる。
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図3及び図4を参照して説明する。本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbでは、放熱効率の向上を図る手段として、パイプ20の内周に低熱反射層21が設けられているとともにパイプ20の外周面に放熱層22が設けられている。低熱反射層21と放熱層22は、いずれも、黒色又は黒の近似色(例えば、黒灰色)の塗料をパイプ20の内周面と外周面の全体に亘って一定の厚さで塗布することによって形成された塗装膜からなる。低熱反射層21は、パイプ20よりも高い熱吸収性能を発揮し、放熱層22はパイプ20よりも高い熱放射性能を発揮する。また、低熱反射層21の色はパイプ20の内周面全体に亘って同一色であり、放熱層22の色はパイプ20の外周面全体に亘って同一色である。尚、その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
次に、本発明を具体化した実施形態2を図3及び図4を参照して説明する。本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbでは、放熱効率の向上を図る手段として、パイプ20の内周に低熱反射層21が設けられているとともにパイプ20の外周面に放熱層22が設けられている。低熱反射層21と放熱層22は、いずれも、黒色又は黒の近似色(例えば、黒灰色)の塗料をパイプ20の内周面と外周面の全体に亘って一定の厚さで塗布することによって形成された塗装膜からなる。低熱反射層21は、パイプ20よりも高い熱吸収性能を発揮し、放熱層22はパイプ20よりも高い熱放射性能を発揮する。また、低熱反射層21の色はパイプ20の内周面全体に亘って同一色であり、放熱層22の色はパイプ20の外周面全体に亘って同一色である。尚、その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbでは、被覆電線10で発生して絶縁被覆12の表面から放射された熱は、低熱反射層21の内面に吸収され、低熱反射層21の外面からパイプ20の内周面に伝達され、パイプ20の外周から放熱層22の内面に伝達され、放熱層22の外面から大気中へ放出される。低熱反射層21と放熱層22は、その周面が黒色又は黒の近似色とされているので、熱を完全に吸収する黒体に近い吸熱作用と、熱を効果的に放射する黒体に近い放熱作用を発揮する。したがって、低熱反射層21が存在せずにパイプ20の内周面が直接電線に対向し、放熱層22が存在せずにパイプ20の外周面が大気中に露出している従来のシールド機能付き配電体Wpと比較すると、被覆電線10で発生した熱を放出する性能が高い。
また、低熱反射層21や放熱層22としては、パイプ20とは別体部品として製造した筒体(図示せず)をパイプ20の内面や外面に組み付ける形態が考えられるが、本実施形態では、パイプ20の周面に塗料を塗布するだけでよいので、部品点数が増えることはない。
さて、本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbは上記のように放熱効率に優れているのであるが、図4には、低熱反射層21のみが設けられている実施形態1のシールド機能付き配電体Waと、低熱反射層21と放熱層22の両方が設けられている本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbの放熱性能を比較した実験結果をグラフで示している。実施形態1のシールド機能付き配電体Waと本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbは被覆電線10とパイプ20を共通としており、被覆電線10の導体11の直径(1本当たり)は2.6mm、パイプ20の外径は15mmである。また、パイプ20の材質はアルミニウム合金であり、表面は銀色を対している。被覆電線10には、60Aの電流を継続して流し、通電前の状態からの温度の上昇値を測定した。温度測定点は、被覆電線10における導体11の外周と絶縁被覆12の内周との境界面である。また、実験では、パイプ20の外面に風を当ててパイプ20を空冷(風冷)した。
実験の結果、約1000秒経過した時点で、実施形態1のシールド機能付き配電体Waでは温度上昇値が87℃であるのに対し、本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbでは温度上昇値が78℃に抑えられていることが判った。即ち、本実施形態2のシールド機能付き配電体Wbは、実施形態1のシールド機能付き配電体Waに比べて温度上昇値が9℃低い値に抑えられており、この9℃の温度差が放熱層22による放熱性能と認められる。
<実施形態3>
次に、本発明を具体化した実施形態3を図5を参照して説明する。本実施形態3のシールド機能付き配電体Wcでは、放熱効率の向上を図る手段として、パイプ20の外周に放熱層22が設けられている。放熱層22は、黒色又は黒の近似色(例えば、黒灰色)の塗料をパイプ20の内周面全体に亘って一定の厚さで塗布することによって形成された塗装膜からなり、パイプ20よりも高い熱放射性能を発揮する。また、放熱層22の色は、パイプ20の外周面全体に亘って同一色である。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
次に、本発明を具体化した実施形態3を図5を参照して説明する。本実施形態3のシールド機能付き配電体Wcでは、放熱効率の向上を図る手段として、パイプ20の外周に放熱層22が設けられている。放熱層22は、黒色又は黒の近似色(例えば、黒灰色)の塗料をパイプ20の内周面全体に亘って一定の厚さで塗布することによって形成された塗装膜からなり、パイプ20よりも高い熱放射性能を発揮する。また、放熱層22の色は、パイプ20の外周面全体に亘って同一色である。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態3のシールド機能付き配電体Wcにおいては、被覆電線10で発生した熱は、パイプ20の内面に伝達され、パイプ20の外面から放熱層22の内面に伝達され、放熱層22の外面から大気中へ放出される。放熱層22は、外面が黒色又は黒の近似色とされているので、熱を効果的に放射する黒体に近い放熱作用を発揮する。したがって、放熱層22が存在せずにパイプ20の外周面が大気中に露出している従来のシールド機能付き配電体Wpと比較すると、被覆電線10で発生した熱を放出する性能が高い。
また、放熱層22としては、パイプ20とは別体部品として製造した筒体(図示せず)をパイプ20の外面に組み付ける形態が考えられるが、本実施形態では、放熱層22がパイプ20の外周に塗布した塗装膜とされているので、放熱層22の形成に際しては、パイプ20の外周に塗料を塗布するだけで済む。したがって、部品点数が増えることはない。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では1本のパイプ内に3本の電線を挿通した構成を示したが、本発明によれば、1本のパイプに挿通される電線の本数は1本、2本、4本以上のいずれとしてもよい。
(2)上記実施形態ではパイプに電線を挿通した後にパイプと電線を一緒に曲げ加工するようにしたが、本発明によれば、パイプを曲げ加工した後に電線を挿通してもよい。
(3)上記実施形態ではパイプ内で電線が俵積み状に配置されるようにしたが、本発明によれば、電線は一列に並ぶように配置されていてもよく、縦横に整列して配置されていてもよい。
(4)上記実施形態ではパイプを円形断面としたが、本発明によれば、パイプの断面形状は非円形(長円形、楕円形、台形や平行四辺形を含む概ね多角形など)としてもよい。
(3)上記実施形態ではパイプ内で電線が俵積み状に配置されるようにしたが、本発明によれば、電線は一列に並ぶように配置されていてもよく、縦横に整列して配置されていてもよい。
(4)上記実施形態ではパイプを円形断面としたが、本発明によれば、パイプの断面形状は非円形(長円形、楕円形、台形や平行四辺形を含む概ね多角形など)としてもよい。
(5)上記実施形態では低熱反射層及び放熱層を塗装膜としたが、本発明によれば、低熱反射層又は放熱層を、パイプとは別体部品として製造した筒体とし、この筒体をパイプ内に組み付けてもよい。
(6)上記実施形態では低熱反射層及び放熱層をパイプの内周の全体に設けたが、本発明によれば、これらはパイプの内周又は外周面における一部のみに設けてもよい。
(7)上記実施形態では低熱反射層の色をパイプ全体に亘って同じ色としたが、本発明によれば、場所によって低熱反射層の色を異ならせてもよい。
(7)上記実施形態では低熱反射層の色をパイプ全体に亘って同じ色としたが、本発明によれば、場所によって低熱反射層の色を異ならせてもよい。
(8)上記実施形態ではパイプの材料をアルミニウム合金製としたが、本発明によれば、パイプは、銅合金やステンレス鋼など、アルミニウム以外の金属製としてもよい。
(9)上記実施形態では低熱反射層及び放熱層を、黒色又は黒の近似色とすることで高い吸熱性又は放熱性を発揮するようにしたが、本発明によれば、内面が黒色やその近似色には該当しない他の色であって、内面を黒色又は黒の近似色としたときと同等の熱吸収性能や放熱性能を発揮する材料のものを塗布又は組み付けることで低熱反射層又は放熱層を構成してもよい。また、低熱反射層又は放熱層は、もちろんそれ以外の機能を併せて有することを妨げるものではなく、例えば電磁シールド性能に優れたフェライト粉末等を層中に含有させておき、低熱反射性又は放熱性と電磁シールド性能とを両立させることもできる。
(9)上記実施形態では低熱反射層及び放熱層を、黒色又は黒の近似色とすることで高い吸熱性又は放熱性を発揮するようにしたが、本発明によれば、内面が黒色やその近似色には該当しない他の色であって、内面を黒色又は黒の近似色としたときと同等の熱吸収性能や放熱性能を発揮する材料のものを塗布又は組み付けることで低熱反射層又は放熱層を構成してもよい。また、低熱反射層又は放熱層は、もちろんそれ以外の機能を併せて有することを妨げるものではなく、例えば電磁シールド性能に優れたフェライト粉末等を層中に含有させておき、低熱反射性又は放熱性と電磁シールド性能とを両立させることもできる。
Claims (9)
- 車両の走行用モータに対して電力を供給する被覆電線と、この被覆電線を内周面との間に空隙を介在させた状態で収容した金属製のパイプとで構成される配電体において、
前記パイプの素材よりも熱反射率が低い層を前記パイプの内周面に設けることにより、当該部分の熱吸収率を高め、前記被覆電線からの発熱を効率よくパイプの外部へ放熱させるようにしたことを特徴とする配電体。 - 前記低熱反射層が、前記パイプの内周面に塗布した塗装膜であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の配電体。
- 車両の走行用モータに対して電力を供給する被覆電線と、この被覆電線を内周面との間に空隙を介在させた状態で収容した金属製のパイプとで構成される配電体において、
前記パイプの素材よりも放熱性が高い放熱層を前記パイプの外周面に設けることにより、当該部分の放熱性を高め、前期電線からの発熱を効率よくパイプの外部へ放熱させるようにしたことを特徴とする配電体。 - 前記放熱層が、前記パイプの外周面に塗布した塗装膜であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の配電体。
- 車両の走行用モータに対して電力を供給する被覆電線と、この被覆電線を内周面との間に空隙を介在させた状態で収容した金属製のパイプとで構成される配電体において、
前記パイプの素材よりも熱反射率が低い層を前記パイプの内周面に設けるとともに、
前記パイプの素材よりも放熱性が高い放熱層を前記パイプの外周面に設けることにより、当該部分の熱吸収率と放熱性を高め、前期電線からの発熱を効率よくパイプの外部へ放熱させるようにしたことを特徴とする配電体。 - 前記低熱反射層又は前記放熱層の少なくとも一方が、前記パイプに塗布した塗装膜であることを特徴とする請求の範囲第5項記載の配電体。
- 前記塗膜層は黒色であることを特徴とする請求の範囲第2項、第4項又は第6項に記載の配電体。
- 金属製のパイプに、車両用の電力を供給する被覆電線を収容して構成した配電体において、前記パイプの内周面に、そのパイプの素材よりも熱反射率が低い低熱反射層を設けた配電体。
- 請求の範囲第8項の配電体において、更に、前記パイプの外周面には、前記パイプの素材よりも放熱性が高い放熱層を設けた配電体。
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