JPWO2006080467A1 - ハイドロタルサイト様化合物、臭化物イオン交換体、及びその利用 - Google Patents

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Abstract

臭化物イオンを他のイオンに交換するのに好適な臭化物イオン交換体、及びこれを利用して臭化物イオンを減少させた浄化水の製造方法を提供する。本発明に係る臭化物イオン交換体は、ハイドロタルサイト様化合物を含んでいる。このハイドロタルサイト様化合物に含まれる陰イオンが水中の臭化物イオンと選択的に交換されることにより、原水中から臭化物イオンを効果的に除去することができる。

Description

本発明は、ハイドロタルサイト様化合物、臭化物イオン交換体、及びその利用に関するものであり、より詳細には、臭化物イオンを他のイオンに交換するのに好適なハイドロタルサイト様化合物及び臭化物イオン交換体、並びにこの臭化物イオン交換体を用いた浄化水の製造方法に関するものである。
水道における浄水処理は、固液分離プロセス、個別処理プロセス、及び消毒プロセスの3つのプロセスを経て行われる。これらのプロセスのうち、固液分離プロセスでは、濾過及び/又は沈殿等により水中から懸濁物の除去を行う。そして個別処理プロセスでは、上記の固液分離プロセスでは除去できない混入物の除去を個別に行う。これら2つのプロセスにより水中から異物を除去した後、病原体を排除するために消毒プロセスを行う。
上記の消毒プロセスとして、日本では塩素消毒が法的に義務付けられている。塩素消毒は、次亜塩素酸ナトリウム及び/又は塩素ガスを原水に注入することによって行われる。塩素消毒の利点は、用いる薬剤が安価であるだけでなく、大量の原水に対して強力な消毒効果を期待でき、さらには、遊離残留塩素により処理後も消毒効果が持続するところにある。しかしながら一方で、毒性のあるトリハロメタン類等の消毒副生成物(DBP;disinfection by−product)が発生するという問題を有している。
このトリハロメタン類等の消毒副生成物は、染色体異常の原因となることが知られている。ハロゲンを含む有機消毒副生成物としては、大別して、塩素原子を含む有機塩素化合物と、臭素原子を含む有機臭素化合物とがあるが、チャイニーズハムスターの肺細胞を用いた曝露実験等により、後者の方が毒性の高いことが知られている(文献1参照)。従って、有機臭素化合物の発生を効果的に抑制できる技術が望まれている。
また、他の消毒プロセスとして、オゾン処理も頻繁に利用されている。オゾン処理とは、放電等により発生させたオゾンの酸化力を利用して、消毒や微量汚染物質の分解を行うものである。上述した塩素消毒と同様に、このオゾン処理においても、臭素酸イオンを始めとする毒性のある消毒副生成物が発生することが知られている。日本国内では、平成16年度から水道水質基準項目として臭素酸イオンの規制が開始されており、臭素酸イオンを抑制する技術の開発が急務となっている。
臭素酸イオンを抑制するための方法としては、オゾンの注入量制御、pH制御、及び中間体捕捉のための薬剤添加等が検討されている。
また、上述した有機臭素化合物及び臭素酸イオン等の臭素系消毒副生成物は、何れも水中の臭化物イオンを前駆体としている。従って、水中の臭化物イオンを除去するために、イオン交換樹脂及び/又は逆浸透膜による臭化物イオンの除去について検討がなされている。
しかしながら、臭素系消毒副生成物の発生を効果的に抑制する技術は未だ確立されていない。特に、無機化合物を用いて臭素系消毒副生成物の発生を効果的に抑制する技術が確立されていない。
例えば、上述したオゾンの注入量制御、pH制御、及び中間体捕捉のための薬剤添加については、他の有機臭素系副生成物が生成するという問題、及び充分なオゾン濃度を維持できないという問題を有している。
また、周知のようにイオン交換樹脂は有機物質からなるので、健康に悪影響を及ぼす物質が臭化物イオンの除去の対象となる水に脱離・溶出することが懸念されている。従って、イオン交換樹脂によって水道水の臭化物イオンを除去する場合、安全性について充分な検討を行わなければならない。しかも、イオン交換樹脂による臭化物イオンの除去の場合、通常のものでは、他の陰イオンとの競合により臭化物イオンを選択的に除去することができないという問題を有している。これは逆浸透膜についても同様である。
ところで、陰イオンを交換する無機化合物として、ハイドロタルサイト様化合物(層状複水酸化物)が知られている。例えば、文献2には、M (1−x) (NO3)(OH)・HOからなる層状複合酸化物の層間に貴金属の微粒子を導入した多孔質複合体について記載されており、この多孔質複合体は、窒素酸化物を還元する触媒として機能することが開示されている。
また、文献3には、金属原子が、MgII、FeIII、及びAlIIIからなるハイドロタルサイト様化合物及びその製造方法について記載されている。
しかし、文献2に記載されているハイドロタルサイト様化合物由来の複合体は、常温に近い温度で酸素や水蒸気の存在下に、水素を還元剤として窒素酸化物を効率的に還元するものであり、臭化物イオンを交換することについては何ら記載されていない。
また、文献3に記載されているハイドロタルサイト様化合物については、化学的性質に関する知見がない。
他方、陰イオンを交換する別の無機化合物として、アルミノケイ酸塩水和物であるアロフェンが知られている。しかしながら、アロフェンによる臭化物イオンの交換率(除去率)は低く、実用レベルには至っていない。
(文献1)
Echigo S,Itoh S,Natsui T,Araki T,Ando R.Contribution of brominated organic disinfection by−products to the mutagenicity of drinking water.Water Science and Technology.2004;50(5):321−328.
(文献2)
日本国公開特許公報である特開2004−217444号公報(2004年8月5日公開)
(文献3)
Fernandez JM,Ulibarri MA,Labajos FM,Rives V.The effect of iron on the crystal line phases formed upon thermal decomposition of Mg−Al−Fe hydrotalcites.J Mater Chem.1998;8(11):2507−2514.
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、臭化物イオンを他のイオンに交換するのに好適な無機化合物及びこれを用いた臭化物イオン交換体、並びにこれを利用して臭化物イオンを減少させた浄化水の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討した結果、ハイドロタルサイト様化合物が臭化物イオンの交換に好適なことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記の課題を解決するために、ハイドロタルサイト様化合物を含んでいることを特徴とする。なお、上記のハイドロタルサイト様化合物としては、層状複水酸化物、及びこれを焼成して得られうる複酸化物を含む。
そして、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記ハイドロタルサイト様化合物が2価金属であるMg及び3価金属であるAlを含んだものであることが好ましく、さらに3価金属であるFeを含んだものであることがより好ましい。
あるいは、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記ハイドロタルサイト様化合物が2価金属であるNi及び3価金属であるFeを含んだものであってもよい。
さらには、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記ハイドロタルサイト様化合物が2価金属であるCo及び3価金属であるFeを含んだものであってもよい。
また、本発明に係る臭化物イオン交換体は、硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数が0.18以上であることが好ましい。なお、上記“硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数”とは、後述する実施例の(イオン交換性試験)の項において記載されている方法によって算出されるものである。
また、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記ハイドロタルサイト様化合物が、次の一般式(1)
Figure 2006080467
(式中、0<x<1であり、0<y<1であり、Mは2価金属原子であり、M及びMは互いに異なる3価金属原子であり、Aは電離するとm価の陰イオンを生じる原子又は基である)
で表される化合物、又はこれを焼成して得られうる化合物であることが好ましい。
また、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記一般式(1)におけるMがMgであり、MがAlであり、MがFeであることが好ましい。
また、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記一般式(1)におけるxが、0<x<0.3を満たすことが好ましい。
また、本発明に係る臭化物イオン交換体は、上記一般式(1)におけるAが、Cl又はNOであることがより好ましい。
本発明に係る浄化水の製造方法は、上記の課題を解決するために、上述した臭化物イオン交換体によって臭化物イオンを除去する臭化物イオン除去プロセスを含むことを特徴とする。
また、上記の浄化水の製造方法は、塩素消毒及び/又はオゾン処理を行う消毒プロセスをさらに含み、上記消毒プロセスの前に、上記臭化物イオン除去プロセスを行うものであってもよい。
本発明に係るハイドロタルサイト様化合物は、上記課題を解決するために、次の一般式(2)
Figure 2006080467
(式中、0<x<0.2であり、0<y<1であり、Aは電離するとm価の陰イオンを生じる原子又は基である)
で表される化合物を焼成して得られうるものであることを特徴とする。
また、本発明に係るハイドロタルサイト様化合物は、上記一般式(2)におけるxが0.2であり、yが0.5であり、AがClであり、mが1であることが好ましい。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
図1は、ハイドロタルサイト様化合物の分子構造を示す図である。 図2は、本発明の一実施形態を示すものであり、浄化水の製造方法を示す工程図である。 図3は、本発明の一実施例を示すものであり、臭化物イオンの交換能を維持できる時間の比較結果を示した図である。
〔ハイドロタルサイト様化合物〕
まず、一般的なハイドロタルサイト様化合物について説明する。ハイドロタルサイトとは、MgAl(OH)16・CO・nHOで表される天然鉱物の名称であり、これに類似の化合物で、一般式[M (1−x) (OH)][A]x/m・nHOで表される化合物をハイドロタルサイト様化合物という。なお、上記一般式において、Mは2価金属原子であり、Mは3価金属原子である。なお、M及びMは、それぞれ2種類以上の金属原子であってもよい。また、Aは、電離してm価の陰イオン(アニオン)を生じる原子又は基である。このハイドロタルサイト様化合物は、別名として、ハイドロタルサイト系化合物、層状複水酸化物、又はLDH(Layered Double Hydroxide)と呼ばれることもある。
ハイドロタルサイト様化合物は、図1に示すように、[M (1−x) (OH)]で表される部分が複数のホスト層を形成し、そのホスト層とホスト層との間に、Am−及びHO分子からなるゲスト層が挟まれた構造となっている。すなわち、ハイドロタルサイト様化合物は、ホスト層とゲスト層とが交互に積層した構造となっている。ホスト層は、2価の金属イオンを3価の金属イオンが置換することにより全体として正の電荷を帯びており、この正の電荷をゲスト層の陰イオンが補償している。
ハイドロタルサイト様化合物は、インターカレーションによって、ホスト層間の陰イオン(Am−)を他の陰イオンに交換する特性を有していることが知られている。従って、この特性により、ハイドロタルサイト様化合物は陰イオン交換体として機能することができる。
また、ハイドロタルサイト様化合物を焼成すると、ゲスト層の陰イオン及びHO分子が脱離して、層状複水酸化物から複酸化物へと変化する。しかしながら、この複酸化物となったハイドロタルサイト様化合物を水溶液中に戻すと、ハイドロタルサイト様化合物は水溶液中の陰イオン及びHO分子を取り込んで層状複水酸化物に再生する。つまり、ハイドロタルサイト様化合物は、焼成した複酸化物の状態であっても、陰イオン交換体として機能することができる。なお本明細書では、層状複水酸化物だけでなく、これを焼成して得られる複酸化物についてもハイドロタルサイト様化合物と称する。
なお、ハイドロタルサイト様化合物において、交換する対象となる陰イオンの選択性は、上記一般式中の2価金属原子(M)及び3価金属原子(M)の組み合わせ、並びにそれらのモル比によって変化する。さらに、上記選択性は、分子ふるい効果により、陰イオン(Am−)の種類によっても変化すると考えられている。
〔ハイドロタルサイト様化合物及び臭化物イオン交換体〕
本発明に係るハイドロタルサイト様化合物及び臭化物イオン交換体の一実施形態について説明すると以下の通りである。
本実施形態に係る臭化物イオン交換体はハイドロタルサイト様化合物を含んでいる。後述する実施例に示すように、ハイドロタルサイト様化合物は、臭化物イオンを他のイオンに交換するための臭化物イオン交換体として用いることができる。
なお、臭化物イオン交換体は、ハイドロタルサイト様化合物以外に、例えば錠剤にするための添加剤などを含んでいてもよい。
そして、上記ハイドロタルサイト様化合物が含む金属原子としては特に限定されないが、後述する実施例に示すように、2価金属であるMg及び3価金属であるAlを含んだものであることが好ましく、さらに3価金属であるFeを含んだものであることがより好ましい。
あるいは、後述する実施例に示すように、上記ハイドロタルサイト様化合物は、2価金属であるNi及び3価金属であるFeを含んだものであってもよい。さらには、後述する実施例に示すように、上記ハイドロタルサイト様化合物は、2価金属であるCo及び3価金属であるFeを含んだものであってもよい。
さらに、本実施形態に係る臭化物イオン交換体は、硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数が0.18以上であることが好ましい。なお、硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数の算出方法は、後述する実施例における(イオン交換試験)の項に記載された方法によるものとする。
従来のイオン交換樹脂を用いて臭化物イオンを交換する際、他の陰イオン、特に硫酸イオンが競合することにより、臭化物イオンを効率的に交換できない点が問題となっていた。上記の“硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数”は、硫酸イオンを含む他の陰イオンの存在下で、硫酸イオンと比較して臭化物イオンをどの程度選択的に交換できるかを示す指標であり、上述した背景から、臭化物イオン交換体の有用性を示すのに好適な指標である。
これまで実用化されているイオン交換樹脂は、有機物であることに加えて、後述する実施例に示すように、“硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数”が0.06であり、このように選択係数が低いために、水溶液中の硫酸イオン等の他の陰イオンが競合して、臭化物イオンを効率的に除去できないと考えられる。これに対して、例えば“硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数”が0.18以上であれば、水溶液中に硫酸イオン等の他の陰イオンが存在しても、臭化物イオンを選択的に除去することができる。
なお、“硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数”は高ければ高いほど好ましく、具体的には、0.4以上であることがより好ましく、1以上であることがさらに好ましく、1.5以上であることが特に好ましい。
また、ハイドロタルサイト様化合物は、次の一般式(1)
Figure 2006080467
(式中、0<x<1であり、0<y<1であり、Mは2価金属原子であり、M及びMは互いに異なる3価金属原子であり、Aは電離するとm価の陰イオンを生じる原子又は基である)
で表されることが好ましい。
上記の一般式(1)において、2価金属原子Mは1種類のみに限定されるものではなく、2種類以上の組み合わせであってもよい。なお、Mとしては2価金属原子であれば特に限定されるものではないが、例えば、Mg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znの何れか又は組み合わせが挙げられ、Mg、Mn、Niの何れか又は組み合わせであることが好ましい。
また、上記の一般式(1)において、3価金属原子(M及びM)は2種類のみに限定されるものではなく、3種類以上の組み合わせであってもよい。なお、M及びMとしては、3価金属原子であれば特に限定されるものではないが、例えば、Al、Cr、Mn、Fe、Co、Gaの何れか又は組み合わせが挙げられる。これらのうち、M及びMのそれぞれとしては、Al、Fe、Mnの何れか又は組み合わせであることが好ましい。
なお、臭化物イオンに対する選択性の観点から、MがMgであり、M及びMの一方がAlで他方がFeであることがより好ましい。
また、上記の一般式(1)において、A、すなわち陰イオンとなる原子又は基は特に限定されるものではないが、例えば、塩素原子(Cl)、硝酸基(NO)、硫酸基(SO)、炭酸基(CO)、ケイ酸基(SiO)、リン酸基(PO)、過塩素酸基(ClO)の何れか又は組み合わせが好ましく、中でも、塩素原子(Cl)であることがより好ましい。これらの原子又は基は、百数十度の温度条件下でも安定なため、安定なハイドロタルサイト様化合物を合成することができる。
また、上記の一般式(1)において、2価金属原子と2つの3価金属原子との組成比は特に限定されるものではないが、上記一般式(1)におけるxが、0<x<0.3を満たすことが好ましく、0.15<x<0.25を満たすことがより好ましく、0.15<x<0.22を満たすことがさらに好ましい。これは、xが上記範囲よりも大きい場合、臭化物イオンの選択性が小さくなり、xが上記範囲よりも小さい場合、ハイドロタルサイト様化合物の合成が難しくなるためである。
また、上記の一般式(1)において、2つの3価金属原子の組成比は特に限定されるものではないが、上記一般式(1)におけるyが、0.2<y<0.8を満たすことが好ましい。
また、上述したハイドロタルサイト様化合物は、層状複水酸化物の状態であるが、これを焼成して得られうる複酸化物の状態であってもよい。この場合、上記の一般式(1)における陰イオンとなる原子又は基(A)、及びHO分子が脱離するため、Aの種類は選択係数に殆ど影響を与えないと考えられる。従って、上記の一般式(1)におけるAはハイドロタルサイト様化合物を合成できるものであればよい。なお、焼成の条件については後述する。
本実施形態に係るハイドロタルサイト様化合物及び臭化物イオン交換体は、臭化物イオンを選択的に交換することができる。後述する実施例において説明するように、様々な陰イオンが含まれる水溶液から臭化物イオンを交換する際、通常のイオン交換樹脂を用いた場合では、例えば硫酸イオン等の他の陰イオンとの競合により、臭化物イオンを選択的に交換することができない。しかしながら、本実施形態に係るハイドロタルサイト様化合物又は臭化物イオン交換体を用いれば、硫酸イオン等の他の陰イオンとの競合を抑制し、臭化物イオンを選択的に交換することができる。
〔臭化物イオン交換体に含まれるハイドロタルサイト様化合物の製造方法〕
上述したハイドロタルサイト様化合物の製造方法の一実施形態について説明すると以下の通りである。本実施形態では、上述した一般式(1)で表されるハイドロタルサイト様化合物を製造するものとする。
まず、一般式(1)における金属原子のイオン(M、M、又はM)のそれぞれと、陰イオンAm−とを含む塩、すなわちM2/m、M3/m、及びM3/mを、各塩のモル比が一般式(1)における金属原子の組成比となるような比で混合する。すなわち、M2/m、M3/m、M3/mを、
(Mのモル数):(Mのモル数):(Mのモル数)=(1−x):xy:x(1−y)
となるように混合して、この混合物を蒸留水に溶解して混合溶液を調製する。なお、Mを含まないハイドロタルサイト様化合物を合成する場合は、上記の式においてy=1とすればよい。
そして、混合溶液に対して、マイクロチューブポンプ等を用いてアンモニア水又は水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性水溶液をゆっくり滴下する。この塩基性水溶液を滴下する速度は特に限定されるものではないが、10ml/分以下であることが好ましい。この塩基性水溶液の滴下は、混合溶液のpHが充分に塩基性になるまで行う。なお、混合溶液の最終pHは特に限定されるものではないが、8以上12以下であることが好ましく、9以上11以下であることがより好ましく、9.5以上10.5以下であることがさらに好ましい。
次に、塩基性水溶液を滴下した混合溶液を水熱合成装置に移して加熱しながら攪拌する。なお、加熱する温度としては特に限定されるものではないが、80℃以上180℃以下であることが好ましく、100℃以上140℃以下であることがより好ましい。また、攪拌速度も特に限定されるものではないが、例えば120rpmとすることができる。また、加熱及び攪拌の時間は特に限定されるものではないが、12時間以上96時間以下であることが好ましく、24時間以上48時間以下であることがより好ましい。水熱合成装置にて加熱・攪拌した溶液は、その後、常温にて静置する。静置する時間としては特に限定されるものではないが、24時間以上であることが好ましい。
静置した溶液から沈殿物が得られるので、この沈殿物を吸引濾過した後洗浄する。そして、洗浄後の沈殿物を電気炉で乾燥させる。電気炉で乾燥させる際の温度は特に限定されるものではないが、80℃以下であることが好ましい。また、乾燥させる時間も特に限定されるものではないが、例えば24時間でもよい。
乾燥後の沈殿物は、本発明に係るハイドロタルサイト様化合物として用いることができる。また、ここまでの操作によって得られるハイドロタルサイト様化合物は層状複水酸化物の状態であり、複酸化物の状態のハイドロタルサイト様化合物を得るためには、さらに焼成プロセスを行う。
焼成プロセスでは、乾燥後の沈殿物を電気炉等により焼成する。焼成する温度としては特に限定されるものではないが、350℃以上550℃以下であることが好ましい。また、焼成する時間も特に限定されるものではないが、1時間以上3時間以下であることが好ましく、2時間程度であることがより好ましい。そして、焼成後のハイドロタルサイト様化合物を乳鉢等で粉砕することによって、複酸化物の状態のハイドロタルサイト様化合物の粉末が得られる。得られたハイドロタルサイト様化合物の粉末は、デシケータ中にて保存する。
〔臭化物イオン交換体の利用方法〕
上記の〔臭化物イオン交換体〕の項で述べた臭化物イオン交換体を用いて、水溶液中の臭化物イオンを交換する方法について説明すると以下の通りである。
まず、臭化物イオンを含む水溶液に対して、上述した臭化物イオン交換体を混合又は懸濁させ、混合液又は懸濁液にする。これにより、臭化物イオン交換体に含まれるハイドロタルサイト様化合物における陰イオン(Am−)が、水溶液中の臭化物イオンと交換され、ハイドロタルサイト様化合物に臭化物イオンが吸着されるとともに水溶液中の臭化物イオン濃度が減少する。
なお、臭化物イオン交換体と水溶液との接触時間は特に限定されるものではないが、例えば24時間としてもよい。また、このとき、臭化物イオン交換体を水溶液中の臭化物イオンと好適に接触させるために、混合液又は懸濁液を攪拌してもよい。
臭化物イオン交換体と水溶液との接触後、ハイドロタルサイト様化合物を除去するために、混合液又は懸濁液をフィルター等で濾過する。これにより、臭化物イオンを吸着したハイドロタルサイト様化合物及び未反応のハイドロタルサイト様化合物がフィルター上にトラップされる。あるいは、混合液又は懸濁液を静置し、ハイドロタルサイト様化合物を充分に沈殿させた後、上清のみを回収してもよい。以上のようにして、臭化物イオンの減少した水溶液を得ることができる。
臭化物イオン交換体は臭化物イオンを選択的に交換することができるので、本項におけるイオン交換方法によれば、臭化物イオンの他に硫酸イオン等の他の陰イオンを含む水溶液であっても、臭化物イオンを選択的に除去することができる。
〔浄化水の製造方法〕
本発明に係る浄化水の製造方法の一実施形態について説明すると以下の通りである。本実施形態では一例として水道における浄水処理について説明する。
本実施形態における浄化水の製造方法は、図2に示すように、主として臭化物イオン除去プロセス、固液分離プロセス、個別処理プロセス、及び消毒プロセスを含んでいる。
まず、水源から取水した原水に対して、臭化物イオン除去プロセスを行う(ステップS1)。このプロセスは、上述した臭化物イオン交換体によって原水から臭化物イオンを除去するためのプロセスであり、具体的には、上述した臭化物イオン交換体を水中に添加することによって行われる。これにより、水中の臭化物イオンがハイドロタルサイト様化合物に含まれる陰イオンと交換され、原水中の臭化物イオンが減少する。なお、この後、フィルターによる濾過処理等によってハイドロタルサイト様化合物を除去してもよいし、後続の固液分離プロセスにてハイドロタルサイト様化合物を除去してもよい。
次に、固液分離プロセスを行う(ステップS2)。この固液分離プロセスは、沈殿、浮上分離、及び/又は濾過等を組み合わせることによって、水中から懸濁質を除去するプロセスである。また、懸濁質とともに、細菌類及び/又は溶解成分の一部も除去する。なお、固液分離プロセスとしては公知の方法を用いることができ、例えば、緩速濾過システム、急速濾過システム、膜濾過システムの何れかのシステムを用いてもよい。
次に、個別処理プロセスを行う(ステップS3)。この個別処理プロセスは、ステップS2における固液分離プロセスでは除去できなかった異物を除去するためのプロセスである。個別処理プロセスとしては公知の方法を用いることができ、例えば、活性炭処理、オゾン処理、曝気処理、生物処理、海水淡水化処理の何れか又は組み合わせ等が挙げられる。活性炭処理では、活性炭に吸着させることにより、原水中から微量有機物等の除去を行う。また、オゾン処理では、オゾンの酸化力を利用して有機物を分解する。また、曝気処理では、水に溶存している揮発性物質を揮発させたり、空気中の酸素を利用して異物を酸化させたりする。また、生物処理では、微生物等を利用することにより、微生物の代謝の対象となる各種塩、有機物質、及び金属を原水中から除去する。海水淡水化処理では、逆浸透膜を利用する逆浸透膜法等により、海水等の原水から脱塩を行う。
個別処理プロセスの後には、消毒プロセスを行う(ステップS4)。消毒プロセスは、原水から病原体を除去するためのプロセスである。本実施形態では、消毒プロセスにおいて、塩素消毒及びオゾン処理の少なくとも何れかを行うものとする。塩素処理及びオゾン処理としては特に限定されるものではなく、公知の処理方法を用いることができる。例えば、塩素処理では、次亜塩素酸及び/又は塩素ガスを原水に注入する。また、例えば、オゾン処理では、オゾン発生装置等で発生させたオゾンを原水に吹き込む。これらの塩素処理及びオゾン処理は、塩素酸化物又はオゾンの酸化力により病原体を不活化することができる。また、消毒プロセスにおいて、さらに、二酸化塩素消毒、紫外線消毒、膜処理の何れか又は組み合わせを行ってもよい。ステップS1〜S4の処理により、浄化水が得られる。
本実施形態に係る浄化水の製造方法は、臭化物イオン交換体によって臭化物イオンを除去する臭化物イオン除去プロセスを含んでいるので、原水から臭化物イオンを効率的に除去することができる。従って、臭化物イオンを減少させた浄化水を得ることができる。
また、塩素消毒では、原水中の臭化物イオンを前駆体として、トリハロメタン等の有機臭素化合物が発生することが知られている。また、オゾン処理では、同様に原水中の臭化物イオンを前駆体として、臭素酸イオンが発生することが知られている。しかしながら、本実施形態に係る浄化水の製造方法によれば、塩素消毒及び/又はオゾン処理等の消毒プロセスの前に臭化物イオン除去プロセスを行う構成となっているので、消毒プロセスに先立って臭化物イオンを減少させることができる。これにより、消毒プロセスにおいて有機臭素化合物及び臭素酸イオン等の臭素系消毒副生成物の発生を抑制することができ、臭素系消毒副生成物の少ない浄化水を得ることができる。
なお、本実施形態では臭化物イオン交換体による臭化物イオン除去プロセスを固液分離プロセス及び個別処理プロセスの前に行う形態について説明したが、本発明に係る浄化水の製造方法はこれに限定されるものではなく、例えば、臭化物イオン除去プロセスを消毒プロセスの直前に行ってもよい。
また、本実施形態では水道における浄水処理方法を例にとって説明したが、本発明に係る浄化水の製造方法はこれに限定されるものではなく、上記の臭化物イオン交換体を用いて原水から臭化物イオンを減少させるものであればよい。なお、浄化水の製造方法の他の例としては、臭化物イオンの除去を目的とした、より小規模な水精製装置等に用いられる水精製方法等が挙げられる。
〔ハイドロタルサイト様化合物の合成方法〕
以下の実施例及び比較例において、ハイドロタルサイト様化合物を次のようにして合成した。
まず、ハイドロタルサイト様化合物に含まれる各金属と、ハイドロタルサイト様化合物に含まれ、電離して陰イオンになる原子又は基とを含む各塩を、目的のハイドロタルサイト様化合物における組成比と等しいモル比で混合し、蒸留水100mlに溶解させ、混合溶液を調製した。例えば、一般式(1)で表されるハイドロタルサイト様化合物の場合、M及びAが含まれる塩MAと、M及びAが含まれる塩MAと、M及びAが含まれる塩MAとを、(1−x):xy:x(1−y)のモル比で混合し、蒸留水100mlに溶解させ、混合溶液を調製した。なお、混合溶液100ml中に溶解している金属イオンの総量は、0.25molとした。
この混合液に対して、マイクロチューブポンプ(東京理科機器株式会社製、MP−3)を用いて、pHが9.8になるまでアンモニア水を1ml/秒で滴下した。
アンモニア水を滴下した溶液を水熱合成装置(耐圧硝子工業株式会社製、TEM−D1000M)に注入し、120℃、120rpmの条件下で24時間加熱し、その後常温で24時間静置した。
静置した溶液から得られた乳白色の沈殿物を吸引濾過した後、洗浄した。洗浄した沈殿物を電気炉(日東化学株式会社製、SH−OMT)を用いて、80℃にて24時間乾燥させた。
乾燥させた固体は、上記の電気炉を用いて400℃にて2時間焼成した。
焼成後のハイドロタルサイト様化合物を乳鉢で粉砕し、これを臭化物イオン交換体の試料とした。
〔実施例1:臭化物イオン除去率の評価〕
(実施例1−1〜1−14)
実施例1では、焼成前の乾燥ハイドロタルサイト様化合物、及び焼成後のハイドロタルサイト様化合物について、臭化物イオンの除去率を測定した。なお、実施例1で用いた全てのハイドロタルサイト様化合物は、電離して陰イオンになる原子又は基としてClを含有しているものである。
臭化物イオンを交換する対象となる対象溶液として、各種陰イオン(Br、Cl、NO 、SO 2−)を0.1mMずつ含む水溶液を調製した。この対象溶液100mLと、焼成前の乾燥ハイドロタルサイト様化合物0.100g、又は焼成後のハイドロタルサイト様化合物0.050gを加え、24時間攪拌した。
ただし、実施例1−13・1−14では、各種イオンの濃度を1mMとし、ハイドロタルサイト様化合物の量を1.000gとした。
攪拌後の対象溶液から、ポアサイズが0.20μmのフィルターを用いて濾過することによりハイドロタルサイト様化合物を除去し、イオンクロマトグラフ(島津製作所株式会社製、LC−VPシステム)を用いて、Brの残存イオン濃度を定量した。
そして、臭化物イオンの除去率について評価を行うために、臭化物イオンの初期添加濃度とイオン交換反応終了後の濃度から除去率を算出した。臭化物イオンの除去率(%)は、
(初期添加イオン濃度−反応後イオン濃度)/初期添加イオン濃度×100
として求めた。
また、本実施例ではハイドロタルサイト様化合物の添加濃度、又は初期イオン添加濃度が異なるものがあるので、これらを比較するために各々のハイドロタルサイト様化合物のイオン交換容量を算出した。本実施例では便宜上、イオン交換容量(mol/g)を
(初期添加イオン濃度−反応後イオン濃度)/ハイドロタルサイト添加濃度
として求めた。このイオン交換容量は、ハイドロタルサイト様化合物の単位量あたりの臭化物イオン除去能力を示す指標となる。
この実験を、各組成のハイドロタルサイト様化合物について行った結果を表1に示す。
Figure 2006080467
なお、表1において、焼成前の乾燥ハイドロタルサイト様化合物は「d」、焼成後のハイドロタルサイト様化合物は「c」で表した。また、Mg及びNiは2価金属原子であり、Al及びFeは3価金属原子であり、このことは以下の実施例においても同様である。
(比較例1−1)
ハイドロタルサイト様化合物以外の陰イオン交換能を有する無機物質であるアロフェンについても同様の試験を行った。
本比較例で用いたアロフェンの合成は、公知の文献(大橋文彦ら「急速混合法による中空球状非晶質アルミノケイ酸塩クラスターの合成」、名古屋工業技術研究所報告、Vol.46、No.8、pp.397−404、1997)に記載された方法に従って行った。その概略は次の通りである。100mMオルトケイ酸ナトリウム100mLと150mM塩化アルミニウム水溶液100mLとを混合し、室内で1時間攪拌した。その後、0.25μmのろ紙でろ過・洗浄を行った。この際に回収された固形物を300mLの純水に分散させ、80℃で5日間攪拌した後、ろ過・乾燥を経て最終的な生成物、すなわちアロフェンを得た。このアロフェンは、Si/Al=0.75である。合成して得たアロフェンのX線回折図形の概略形状は文献のものと一致しており、アロフェンの合成に成功していることが示唆された。
そして、Br、NO 、SO 2−をそれぞれ1mM含む水溶液に、上記のアロフェンを1g/Lとなるように添加した。その後は、上記のハイドロタルサイト様化合物と同様にして、除去率及びイオン交換容量を測定した。
その結果、除去率は2%で、イオン交換容量は0.020(mol/g)であった。
(考察)
以上の結果から、ハイドロタルサイト様化合物が臭化物イオンを効率的に除去できることが明らかになり、ハイドロタルサイト様化合物を含む臭化物イオン交換体が有効であることが示された。
〔実施例2:臭化物イオン連続交換能の評価〕
上述した方法にて合成した焼成前又は焼成後のハイドロタルサイト様化合物を含む臭化物イオン交換体、並びに従来のイオン交換樹脂について、以下の方法を用いてイオン交換性試験を行った。本実施例では、各化合物が臭化物イオンの交換能をどの程度の期間維持できるかについて評価を行った。
本実施例では、自然水を模した無機イオン溶液をカラムに流し、各種化合物を用いて臭化物イオン除去の連続処理を行った。
試料溶液には、Cl、Br、NO 、SO 2−の4つの陰イオンをMilli−Q水に溶解させたものを用いた。各種イオンの濃度については、実際の自然水を参考にして、順に10mg/L、200μg/L、850μg/L、10mg/Lに設定した。なお、本溶液のイオン等量濃度は0.506meq/Lである。
カラムには、Millipore製のChromatography Column Vantage(登録商標)L(内径1.1cm)を用いた。このカラムの中央におよそ10cmの隙間を作り、イオン交換体の流出を防ぐためにグラスファイバーろ紙を適当な形状に切り取り詰めた後にハイドロタルサイト様化合物などの試料化合物を入れ、上部からも同様にグラスファイバーろ紙を詰め、固定した。連続的に処理させるため、加圧型定流量ポンプ(Waters製、Sep−PakコンセントレーターPlus)を用いて上向流の処理フローを組んだ。なお、本実験においてハイドロタルサイト様化合物をカラムに詰め込み余分な空間を与えず、完全なパッキングをしなかったのはハイドロタルサイト様化合物の粒径が小さく、カラムのフィルターを目詰まりさせてしまうことから十分な滞留スペースを必要としたためである。このとき、試料化合物の試料溶液への理論的接触時間は30秒〜1分程度である。
ハイドロタルサイト様化合物がオーバーフローせずにカラム実験を行える流量は1mL/min程度であるためこの流量で試料溶液をカラムに通水した。そしてカラムから流出される処理後の溶液をビーカーに受け、30分ないし1時間ごとにサンプリングを行った。サンプリングは、上述の実施例1と同様にイオンクロマトグラフによってイオン濃度を測定して行った。そして、60%の臭化物イオン除去率が維持される時間を求めた。
(実施例2−1)
上述した合成方法に従って、Mg、Al、及びFeが8:1:1のモル比で含まれ、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
焼成前のこのハイドロタルサイト様化合物0.2gについて、60%の除去率が維持される時間を求めたところ、14.20時間であった。
(実施例2−2)
上述した合成方法に従って、Mg、Al、及びFeが8:1:1のモル比で含まれ、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成し、焼成した。
焼成後のこのハイドロタルサイト様化合物0.2gについて、60%の除去率が維持される時間を求めたところ、14.30時間であった。
(実施例2−3)
上述した合成方法に従って、Mg及びAlが3:1のモル比で含まれ、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
焼成前のこのハイドロタルサイト様化合物0.2gについて、60%の除去率が維持される時間を求めたところ、5.28時間であった。
(比較例2−1)
三菱化学製の強塩基性陰イオン交換樹脂であるダイヤイオン(登録商標)SA10Aのスラリー0.2gについて、60%の除去率が維持される時間を求めたところ、4.70時間であった。
(比較例2−2)
Orica Watercare社製、MIEX(登録商標)のスラリー0.2gについて、60%の除去率が維持される時間を求めたところ、0時間であった。すなわち、このイオン交換樹脂では、上記の条件で60%の臭化物イオン除去率を達成できなかった。
これらの結果をまとめて図3に示す。
(考察)
以上の結果から、ハイドロタルサイト様化合物は臭化物イオンの除去能を長時間にわたって持続できることが示された。また、ハイドロタルサイト様化合物は、短時間の処理であっても、自然水の中に含まれる臭化物イオンを充分に除去できることが明らかとなった。
〔実施例3:臭化物イオン選択性の評価1〕
上述した方法にて合成した焼成後のハイドロタルサイト様化合物を含む臭化物イオン交換体、又は従来のイオン交換樹脂について、以下の方法を用いてイオン交換性試験を行った。本実施例では、各種イオンの共存下で臭化物イオンを選択的に除去できるか否かについて、評価を行った。
臭化物イオンを交換する対象となる対象溶液として、各種陰イオン(Br、Cl、NO 、SO 2−、HPO 2−、及びCO 2−)を1mMずつ含む水溶液を調製した。
この対象溶液10mLと、0.1gのハイドロタルサイト様化合物を含む臭化物イオン交換体又は0.1gの通常のイオン交換体とを24時間接触させた。
接触後の対象溶液から、ポアサイズが0.45μmのフィルターを用いて濾過することによりハイドロタルサイト様化合物を除去し、イオンクロマトグラフ(島津製作所株式会社製、LC−VPシステム)を用いて、Br及びSO 2−の残存イオン濃度を定量した。
そして、残存イオン濃度と初期濃度との差を計算することにより、交換された(吸着した)Br及びSO 2−のイオン濃度を求めた。
次に、臭化物イオンの分配係数を、
(交換されたBr濃度)/(水中に残存しているBr濃度)
によって算出し、同様に、硫酸イオンの分配係数を、
(交換されたSO 2−濃度)/(水中に残存しているSO 2−濃度)
によって算出した。そして、
(臭化物イオンの分配係数)/(硫酸イオンの分配係数)
を、硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数として評価に用いた。
(実施例3−1)
本実施例では、上述した合成方法に従って、MgCl、AlCl、及びFeCl・6HOを、8:1:1のモル比で混合することにより、Mg:Al:Fe=8:1:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は1.75であった。
(実施例3−2)
Mg:Al:Fe=6:1:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.43であった。
(実施例3−3)
Mg:Al:Ni=3:1:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.22であった。
(実施例3−4)
Mg:Fe=8.5:1.5で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.29であった。
(実施例3−5)
Ni:Fe=3:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.19であった。
(実施例3−6)
Mg:Al:Fe=4:1:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.02であった。
(実施例3−7)
Mg:Al=3:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.02以下であった。
(実施例3−8)
Mg:Al=2:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.02以下であった。
(実施例3−9)
Mg:Al=3:1で、上記一般式(1)におけるAがNOのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表2に示すように、選択係数は0.02以下であった。
Figure 2006080467
(比較例3−1)
市販のイオン交換体(Orica Watercare社製、MIEX(登録商標))について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、選択係数は0.06であった。
〔実施例4:臭化物イオン選択性の評価2〕
上述した方法にて合成したハイドロタルサイト様化合物を含む臭化物イオン交換体について、以下の方法を用いてイオン交換性試験を行った。
臭化物イオンを交換する対象となる対象溶液として、臭化物イオンを1mM、硫酸イオンを0.5mM含む水溶液を調製した。
この対象溶液10mLと、0.2gのハイドロタルサイト様化合物を含む臭化物イオン交換体とを24時間接触させた。
接触後の対象溶液から、上述したイオン交換性試験1と同様の方法でBr及びSO 2−の残存イオン濃度を定量し、硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数を求めた。
(実施例4−1)
Co:Fe=3:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表3に示すように、選択係数は0.0200であった。
(実施例4−2)
Co:Fe=4:1で、上記一般式(1)におけるAがClのハイドロタルサイト様化合物を合成した。
このハイドロタルサイト様化合物について、上述したイオン交換性試験を行ったところ、表3に示すように、選択係数は0.0286であった。
Figure 2006080467
なお、表3において、Coは2価金属原子であり、Feは3価金属原子である。
(考察)
以上の臭化物イオン選択性の評価1,2の結果から、特定の組成を有するハイドロタルサイト様化合物は、臭化物イオンの選択係数が高く、硫酸イオンの共存下での臭化物イオンの交換に特に適していることが明らかになった。
以上のように、本発明に係る臭化物イオン交換体は、ハイドロタルサイト様化合物を含んでいるので、臭化物イオンを他のイオンに交換するために好適に利用できるという効果を奏する。
また、本発明に係る浄化水の製造方法は、上述したイオン交換体によって臭化物イオンを除去するので、臭化物イオンを減少させた浄化水を製造できるという効果を奏する。
また、本発明に係るハイドロタルサイト様化合物は、上述した一般式(2)で表される化合物又はこれを焼成して得られうるものであるので、臭化物イオンを他のイオンに交換するために好適に利用できるという効果を奏する。
本発明は上述した実施形態及び実施例のみに限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書で示した数値範囲以外であっても、本発明の趣旨に反しない合理的な範囲であれば、本発明に含まれることはいうまでもない。
本発明に係る臭化物イオン交換体は、臭化物イオンを選択的に交換することができる。従って、臭化物イオンを除去する水精製装置や水道における浄水処理等に好適に利用することができる。

Claims (15)

  1. ハイドロタルサイト様化合物を含んでいることを特徴とする臭化物イオン交換体。
  2. 上記ハイドロタルサイト様化合物が2価金属であるMg及び3価金属であるAlを含んだものであることを特徴とする請求項1に記載の臭化物イオン交換体。
  3. 上記ハイドロタルサイト様化合物がさらに3価金属であるFeを含んだものであることを特徴とする請求項2に記載の臭化物イオン交換体。
  4. 上記ハイドロタルサイト様化合物が2価金属であるMg及び3価金属であるFeを含んだものであることを特徴とする請求項1に記載の臭化物イオン交換体。
  5. 上記ハイドロタルサイト様化合物が2価金属であるNi及び3価金属であるFeを含んだものであることを特徴とする請求項1に記載の臭化物イオン交換体。
  6. 上記ハイドロタルサイト様化合物が2価金属であるCo及び3価金属であるFeを含んだものであることを特徴とする請求項1に記載の臭化物イオン交換体。
  7. 上記ハイドロタルサイト様化合物の硫酸イオンに対する臭化物イオンの選択係数が0.18以上であることを特徴とする請求項1に記載の臭化物イオン交換体。
  8. 上記ハイドロタルサイト様化合物が、次の一般式(1)
    Figure 2006080467
    (式中、0<x<1であり、0<y<1であり、Mは2価金属原子であり、M及びMは互いに異なる3価金属原子であり、Aは電離するとm価の陰イオンを生じる原子又は基である)
    で表される化合物、又はこれを焼成して得られうる化合物であることを特徴とする請求項1に記載の臭化物イオン交換体。
  9. 上記一般式(1)におけるMがMgであり、MがAlであり、MがFeであることを特徴とする請求項8に記載の臭化物イオン交換体。
  10. 上記一般式(1)におけるxが、0<x<0.3を満たすことを特徴とする請求項9に記載の臭化物イオン交換体。
  11. 上記一般式(1)におけるAが、Clであることを特徴とする請求項10に記載の臭化物イオン交換体。
  12. ハイドロタルサイト様化合物によって浄化対象の水から臭化物イオンを除去する臭化物イオン除去プロセスを含むことを特徴とする浄化水の製造方法。
  13. 上記臭化物イオン除去プロセスによって臭化物イオンが除去された浄化対象の水に対して塩素消毒及び/又はオゾン処理を行う消毒プロセスをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の浄化水の製造方法。
  14. 次の一般式(2)
    Figure 2006080467
    (式中、0<x<0.3であり、0<y<1であり、Aは電離するとm価の陰イオンを生じる原子又は基である)
    で表される化合物を焼成して得られうるものであることを特徴とするハイドロタルサイト様化合物。
  15. 上記一般式(2)におけるxが0.2であり、yが0.5であり、AがClであり、mが1であることを特徴とする請求項14に記載のハイドロタルサイト様化合物。
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