JPWO2006054649A1 - ディスク装置およびそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

回動軸を回動中心として磁気記録媒体の半径方向に回動可能なアクチュエータと、アクチュエータのヘッド部を待避させる際にアクチュエータの一部を保持するランプブロックと、少なくともヘッド部およびアクチュエータとの信号の送信および受信の少なくともいずれかを行う回路基板部と、上側シャーシと、下側シャーシとを備え、アクチュエータの回動軸、ランプブロックおよび回路基板部がそれぞれ磁気記録媒体に垂直な方向の両側に締結部を有し、上側シャーシおよび下側シャーシから締結部を締結することにより、アクチュエータ、ランプブロックおよび回路基板部が上側シャーシおよび下側シャーシに組み付けられる。

Description

本発明は、浮上型の信号変換素子を備えたディスク装置に関し、特に、容易に分解および組み立ての少なくともいずれかを行うことが可能なディスク装置、および、それを用いた電子機器に関する。
ハードディスク装置等の磁気ディスク装置は、近年の急速な小型大容量化にともなって、携帯電話装置やポータブルオーディオプレーヤ装置等の、持ち運び可能な小型の電子機器にも搭載されるようになってきている。今後、さらなる小型化および低コスト化によって、これらの電子機器への応用が広がるものと期待されている。
このような磁気ディスク装置において、さらなる小型化および低コスト化を実現するためのポイントとして、磁気ヘッド、スピンドルモータおよびアクチュエータと制御部との間で信号の授受を行うための配線構造がある。
まず、従来のディスク装置における配線接続方法を説明する。ここでは、ディスク装置の一例として、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置を用いて説明する。
図14は、従来の浮上型の信号変換素子(以下、単に磁気ヘッドと記す)を有する磁気ディスク装置130において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図であり、図15Aは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図であり、図15Bは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図である。
図14、図15Aおよび図15Bにおいて、アクチュエータ131は、比較的剛性の低いサスペンション132、板ばね部133および比較的剛性の高い支持アーム134を有している。サスペンション132の一端側の下面には磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ135が設けられている。
また、磁気記録媒体136はスピンドルモータ137によって回転し、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、磁気記録媒体136の回転に伴ってヘッドスライダ135と磁気記録媒体136との間に発生する空気流によってヘッドスライダ135が受ける浮揚力と、ヘッドスライダ135を磁気記録媒体136側へ付勢するアクチュエータ131の板ばね部133による付勢力(いわゆるロード荷重)とが釣り合って、ヘッドスライダ135は磁気記録媒体136から一定量浮上し、磁気ヘッドも磁気記録媒体136から一定量浮上するように構成されている。
アクチュエータ131は、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、支持アーム134のヘッドスライダ135が設けられた側と反対側の端部に設けられたボイスコイル138の作用によって、回動軸139を中心として回動する。これにより、ヘッドスライダ135に搭載された磁気ヘッドが磁気記録媒体136における所望のトラックに対して位置決めされて、磁気ディスク装置130は記録および再生の少なくともいずれかを行うことが可能である。
そして、磁気ディスク装置130の停止時には、アクチュエータ131が回動軸139を中心にして回動して磁気記録媒体136の外側に向かって移動する。磁気記録媒体136の外側には、ヘッド保持部140が設けられており、サスペンション132の先端に形成されたガイド部132aがヘッド保持部140に形成されたテーパ部140a上に乗り上げることにより、サスペンション132に支持されたヘッドスライダ135および磁気ヘッドと磁気記録媒体136との吸着を防ぐことができる。
また、従来の磁気ディスク装置130において、スピンドルモータ137、アクチュエータ131の回動軸139およびヘッド保持部140は、それぞれ下側シャーシ143に取り付けられている。
さらに、従来の磁気ディスク装置130においては、後述する電気回路主基板146からのスピンドルモータ137の回転を制御する電気信号を供給するために、例えばフレキシブル配線基板(FPC基板)を用いたモータ用配線体141がスピンドルモータ137に設けられている。また、電気回路主基板146とアクチュエータ131の磁気ヘッドとの記録信号または再生信号の授受、および、電気回路主基板146と磁気ヘッドを磁気記録媒体136上の所定の位置に位置決めするためのボイスコイル138との制御信号の授受のために、例えばFPC基板を用いたアクチュエータ用配線体142がアクチュエータ131に設けられている。
さらに、防塵等のために、下側シャーシ143に、内部の各構成要素を覆って密閉するように上側シャーシ144が取り付けられる。
また、従来の磁気ディスク装置130には、その下側シャーシ143の底面に、例えば図15Aまたは図15Bに示したような、磁気ディスク装置130を制御するための電気回路部品145が搭載された電気回路主基板146が取り付けられている。
電気回路主基板146にはモータ用コネクタ147とアクチュエータ用コネクタ148とが設けられ、モータ用コネクタ147にはモータ用配線体141のコネクタ141aが接続され、アクチュエータ用コネクタ148にはアクチュエータ用配線体142のコネクタ142aが接続されている。
このように、従来の磁気ディスク装置130においては、電気回路主基板146からの制御信号がモータ用コネクタ147を通じてスピンドルモータ137に送られるとともに、アクチュエータ用コネクタ148を通じて磁気ヘッドまたはボイスコイル138へ送られる構成となっていた(例えば、特開平4−181587号公報、特開平7−14362号公報、実開平3−71490号公報または特開昭63−127482号公報を参照。)。
しかしながら、前述したような従来の磁気ディスク装置においては、アクチュエータの回動軸、ヘッド保持部およびアクチュエータ用配線体は、磁気記録媒体を回転させるためのスピンドルモータ等の構成部とともに下側シャーシに配設され、下側シャーシに対して内部を密閉的に覆うように上側シャーシが取り付けられている。このような構成において、例えば磁気記録媒体またはスピンドルモータに何らかの故障が発生した場合、磁気記録媒体とアクチュエータは磁気記録媒体の回転軸中心方向に重複して配置されているため、磁気記録媒体またはスピンドルモータの交換に際しては、上側シャーシを取り外した後、少なくともアクチュエータを下側シャーシから取り外す必要がある。また、修理が完了した後の組み立て時においても逆の手順で組み立てる必要があり、分解時および組み立て時に長時間を要し、手間がかかってしまうという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、分解時および組み立て時に手間のかからないディスク装置およびそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
本発明のディスク装置は、記録媒体と、記録媒体を回転させる回転部と、記録媒体に信号を再生および記録の少なくともいずれかを行うヘッド部と、ヘッド部を支持し、軸受部を回動中心として記録媒体の半径方向に回動可能なアクチュエータ部と、アクチュエータ部のヘッド部を待避させる際にアクチュエータ部の一部を保持するランプ部と、少なくともヘッド部およびアクチュエータ部との信号の送信および受信の少なくともいずれかを行う回路基板部と、上側シャーシと、下側シャーシとを備え、アクチュエータ部の軸受部、ランプ部および回路基板部がそれぞれ記録媒体に垂直な方向の両側に締結部を有し、上側シャーシおよび下側シャーシから締結部を締結することにより、アクチュエータ部、ランプ部および回路基板部が上側シャーシおよび下側シャーシに組み付けられることを特徴としている。
このような構成により、アクチュエータ部の軸受部、ランプ部および回路基板部がそれぞれ両端に締結部を有し、この締結部を上側シャーシおよび下側シャーシを介して締結する、または、この締結を解除するという簡易な方法により、装置の組み立てまたは分解を行うことができるので、分解時および組み立て時に手間のかからないディスク装置を提供できる。
また、ランプ部は、アクチュエータ部の一部を保持するランプブロック部と、締結部の設けられたランプポスト部とを有する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、ランプブロック部とランプポスト部とを分離することにより、それぞれの部材の作製が容易な構成を実現できる。
また、ランプブロック部とランプポスト部とが一体に形成されている構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、ランプブロック部とランプポスト部とを一体に構成できるので、部品点数の削減を図ることができる。
さらに、回路基板部は導電パターンの形成されたFPC部およびFPC部を貫通するFPCポスト部を有し、FPCポスト部に締結部が設けられている構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、FPC部とFPCポスト部とを分離することにより、それぞれの部材の作製が容易な構成を実現できる。
また、ランプポスト部とFPCポスト部との相対的な位置関係を決定する位置決め部材を備えた構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、ランプポスト部とFPCポスト部との位置関係が決まるので、さらに組み立てのしやすい構成を実現することができる。
また、回路基板部はヘッド部からの出力を増幅する増幅回路部を有する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、ヘッド部の近傍で微小な信号を処理することができるので、ノイズの発生を抑制することができ、安定した信号の授受が可能となり、信頼性を向上することができる。
また、ランプポスト部は、少なくとも二つの互いに半径の異なる円筒部と、円筒部の間に少なくとも一つの段差部とを有する形状であり、少なくとも二つの円筒部のうち、段差部に対して上側シャーシ側の円筒部にランプブロック部を嵌合させ、かつ、締結部を用いてランプポスト部を上側シャーシに締結したとき、上側シャーシと段差部とによってランプブロック部が狭持される構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、簡易な構成でランプブロック部の位置を固定することができる。
また、FPCポスト部は、少なくとも二つの互いに半径の異なる円筒部と、円筒部の間に少なくとも一つの段差部とを有する形状であり、FPCポスト部の段差部がFPC部に固着された構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、簡易な構成でFPC部の位置を固定することができる。
さらに、FPCポスト部は、FPC部に形成されたグラウンドラインにはんだ付け固着された構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、FPC部のグラウンドラインをより確実に接地することが可能となる。
また、端部に回転部との電気信号の受信および送信の少なくともいずれかを行うための導電部を有する配線体を備え、FPC部が、ヘッド部およびアクチュエータ部との電気信号の送信および受信の少なくともいずれかを行うための導電部および配線体の導電部と接触するための接続部を有し、位置決め部材は、FPC部に狭持されるとともに、FPC部の接続部を配線体の導電部の方向に押圧するための先端部を有し、位置決め部材の先端部による押圧力によって、FPC部の接続部を配線体の導電部に当接させることにより、FPC部の接続部と配線体の導電部とが電気的に接続する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、例えば回路基板部が上側シャーシに固定され、配線体が下側シャーシに固定された状態で上側シャーシおよび下側シャーシを分離することができるので、分解および組み立ての容易な構成を実現することが可能となる。
また、上側シャーシにはアクチュエータ部、位置決め部材およびFPC部が取り付けられ、下側シャーシには回転部および配線体が取り付けられ、上側シャーシと下側シャーシとを組み立てることによって、位置決め部材の先端部の押圧力によりFPC部の接続部と配線体の導電部とが当接して電気的に接続する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、上側シャーシと下側シャーシとを組み立てることにより、FPC部と配線体とを電気的に接続することができるので、上側シャーシに、アクチュエータ部、位置決め部材およびFPC部が固定され、下側シャーシに回転部および配線体が固定された状態で、上側シャーシおよび下側シャーシを分離することができるので、分解および組み立ての容易な構成を実現することができる。
次に、本発明の電子機器は、本発明のディスク装置を備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、アクチュエータ部の軸受部、ランプ部および回路基板部がそれぞれ両端に締結部を有し、この締結部を上側シャーシおよび下側シャーシを介して締結する、または、この締結を解除するという簡易な方法により、装置の組み立てまたは分解を行うことができるので、分解時および組み立て時に手間のかからないディスク装置を搭載した電子機器を実現することができる。
また、ディスク装置を制御するための制御部が、電子機器側に設けられた構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、電子機器側に設けられた制御部と、ディスク装置との接続を一つの端子部を介して行うことができるので、簡易に接続を行うことが可能となる。
さらに、ディスク装置の上側シャーシまたは下側シャーシの面が、電子機器に取り付けられた構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、剛性の高い、耐衝撃性に優れた電子機器を実現することができる。
以上述べたように、本発明のディスク装置およびそれを用いた電子機器によれば、分解時および組み立て時に手間のかかりにくい構成を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の主要な構成を示す平面図である。 図2は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体の構成を示す展開平面図である。 図3Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体を組み立てた際の側面図である。 図3Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図である。 図3Cは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のFPCポストの断面図である。 図3Dは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のFPCポストの他の例を示す断面図である。 図4Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の構成を示す平面図である。 図4Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の側面図である。 図5Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図である。 図5Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図である。 図5Cは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のエアーフィルタ近傍の構成を示す図である。 図6Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図である。 図6Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のアクチュエータの軸受部近傍の構造を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体とモータ用配線体との接触部分近傍の部分平面図である。 図8Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図8Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図9Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図9Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図10は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる際の組立治具の構成を示す斜視図である。 図11Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図11Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図12は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の他の例を示す部分斜視図である。 図13は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を搭載した電子機器の構成を示すブロック図である。 図14は、従来の浮上型の信号変換素子を有する磁気ディスク装置において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図である。 図15Aは、従来の磁気ディスク装置の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図である。 図15Bは、従来の磁気ディスク装置の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図である。
符号の説明
1 スピンドルモータ
1a モータ用配線体(第2の配線体)
1b,21b 導電部
2 回転中心軸
3 磁気記録媒体
4 回動軸
4a 貫通ねじ部(締結部)
5 アクチュエータ(ヘッド支持装置)
5a アクチュエータ用配線体
5b タブ部
5c 信号配線接続部
5d 配線取付け部
5e 切り起し部
6 ランプブロック
6a,51a,51b,51c 突出部
6b,9e,21d,21e 位置決め穴
7 中継配線体(第1の配線体)
7a プリアンプ回路部
8 ボイスコイル
9,123 押圧弾性部材
9a 平面部
9b 先端部
9c,9d,9f,9g,10a,21c,31a,31b,52a 貫通穴
10 下側シャーシ
11 磁気ディスク装置
21 フレキシブル配線基板(FPC基板)
21a,121 基材部
22 電気回路部品
23,56 コネクタ
24 ガスケット
25 接続部
31 補強板
32 FPCポスト
32a,33a,33b,61a ねじ部(締結部)
32b,32c,61b,61c 円筒部
32d,61e 段差面
32e 角部
41a,41b 幅
51 スペーサ
52 上側シャーシ
53 電気回路主基板
54,55,62,63,64,65 ねじ
57 穴部
58 エアーフィルタ
61 ランプポスト
61d フランジ部
71 HDA部
72,76 ディスクユニット
73 制御部
74,77 電子機器
75 電子機器回路部
101 組立治具
102,103,104 位置決めポスト
105 基板
106 凹部
121a 分岐部
122 弾性部
以下、本発明の実施の形態におけるディスク装置について、磁気ディスク装置を例として説明する。
(実施の形態)
図1から図13までの図面を用いて、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の主要な構成を示す平面図、図2はその中継配線体7の構成を示す展開平面図、図3Aはその中継配線体7を組み立てた際の側面図、図3Bは本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図、図3CはそのFPCポスト32の断面図、図3DはFPCポストの他の一例を示す断面図、図4Aはその押圧弾性部材9の構成を示す平面図、図4Bはその押圧弾性部材9の側面図、図5Aは磁気ディスク装置11の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図、図5Bは図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図、図5Cはそのエアーフィルタ58近傍の構成を示す図、図6Aは図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図、図6Bはそのヘッド支持装置5の軸受部4近傍の構造を示す図、図7は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7とモータ用配線体1aとの接触部分近傍の部分平面図、図8Aから図11Bまでの各図面はそれぞれディスク装置のディスクドライブ部を組み立てる主要な工程を説明するための図であり、図8Aは第1の工程を説明するための平面図、図8Bは第2の工程を説明するための平面図、図9Aは第3の工程を説明するための平面図、図9Bは第4の工程を説明するための平面図、図10は組立治具の斜視図、図11Aは第5の工程を説明するための平面図、図11Bは第6の工程を説明するための平面図であり、さらに、図12は押圧弾性部材の他の一例を示す部分斜視図である。
なお、図1においては、磁気ディスク装置11の上側シャーシ52を取り外した状態を示しており、上側シャーシ52および上側シャーシ52に設けられた上側ヨークを省略した状態を図示している。磁気ディスク装置11の筐体は、上側シャーシ52(第1の筐体とも記す)および下側シャーシ10(第2の筐体とも記す)を有する。
まず、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図1に示したように、回転部であるスピンドルモータ1の回転中心軸2に回転自在に軸支された磁気記録媒体3、磁気記録媒体3に情報を記録するため、および、磁気記録媒体3に記録された情報を再生するための信号変換素子であり、ヘッド部である磁気ヘッド(図示せず)をその一端側に有し、回動軸4に回動可能に軸支され、その先端にタブ部5bを有するヘッド支持装置(アクチュエータまたはアクチュエータ部と記す)5、アクチュエータ5の待避位置に設けられ、複数の傾斜の斜面と複数の平面とを有するランプブロック(ランプブロック部とも記し、ランプポスト61と合わせてランプ部とも記す)6、磁気ヘッドからの再生信号を増幅して精度よく取り出すための増幅回路部であるプリアンプ回路部7aが設けられた中継配線体(第1の配線体または単に配線体とも記す)7、スピンドルモータ1に対して駆動電流を供給するモータ用配線体(第2の配線体)1a、アクチュエータ5の一端側に配設された磁気ヘッドとの信号の授受および他端側に配設された磁気ヘッドの位置決めのための回動部であるボイスコイル8との信号授受のための、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5a、ならびに、中継配線体7に狭持され、後述する方法で中継配線体7とモータ用配線体1aとを電気的に接続させる押圧弾性部材9を備えている。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、前述した各構成要素が下側シャーシ10の内部に収納されており、その筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53(図1には図示せず、図5B参照)に、各構成要素を制御する制御部が設けられている。なお、前述の例では、中継配線体7にプリアンプ回路部7aが設けられている例を説明したが、プリアンプ回路部7aを筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53に搭載し、中継配線体7は電気信号を通すだけの配線部のみであってもよい。
次に、図2を用いて本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7について説明する。図2に示したように、本発明の実施の形態における中継配線体7は、例えばフレキシブル配線基板(以下、FPC部またはFPC基板と記し、FPCポスト32と合わせて回路基板部とも記す)21のような電気配線部材、そのFPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の電気回路を構成する電気回路部品22、外部に配設された電気回路主基板53(図2には図示せず)と接続するための電気信号伝達手段であり、端子部であるコネクタ23、および、コネクタ23の周辺部分を外気から封止するためのガスケット24を備えている。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7のFPC基板21は絶縁材料からなる基材部21aの上に所定のパターンで導電部21bが形成された電気配線部材であり、そのFPC基板21の図2における右側には複数に分岐された接続部25が形成されている。FPC基板21の接続部25の先端部分は導電性を有し、対応するモータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)と接触して電気的に接続されるように構成されている。
なお、FPC基板21の接続部25の先端部分は、必ずしも複数に分岐した形状である必要はなく、一体形状に形成され、その先端部分にモータ用配線体1aの導電部1bのそれぞれに対応するように複数の導電部21bを設けた構成であってもよい。
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21の基材部21a上にアクチュエータ用配線体5aが形成されている。また、FPC基板21には折りたたんで後述する状態でFPCポスト部であるFPCポスト32(図3A)を貫通させるための貫通穴21cが設けられている。
また、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11における中継配線体7は、図3Aおよび図3Bに示すように、中継配線体7を図2における破線X−X線にて、FPC基板21の基材部21aが対向するように略180°折り曲げ(山折り)した状態で使用される。また、FPC基板21の導電部21bの形成された面とは反対側の基材部21aの面に固着された、例えばSUS板材等を用いた二枚の補強板31を介して、図4Aに示した押圧弾性部材9の平面部9aをFPC基板21にて狭持し、FPC基板21が二重になった状態で使用される。
図3Aおよび図3Bに示したように、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9の平面部9aの表裏両面に両面接着テープ等を貼付して、FPC基板21に固着された二枚の補強板31によって押圧弾性部材9を狭持したときに、押圧弾性部材9と二枚の補強板31とが接着された状態となる。
次に、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の位置決め部材である押圧弾性部材9について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11における押圧弾性部材9は、図4Aおよび図4Bに示されるような形状を有し、リン青鋼等のばね性を有する弾性材料を用いて作製することができる。押圧弾性部材9の一方の端部には、FPC基板21の先端部に設けられた複数の接続部25のそれぞれに対応するように、分岐された先端部9bが複数形成される。なお、図4Bは図4Aの右方向からみた側面図であり、先端部9bは図4Aにおいて紙面に向かう方向に折れ曲がっている。これにより、先端部9bは、FPC基板21の接続部25に対して付勢力を付与することが可能となる。
また、押圧弾性部材9には、後述するFPCポスト32が貫通する貫通穴9cおよびランプポスト部であるランプポスト61が貫通するランプポスト用貫通穴9d、ランプブロック6の位置決め穴9e、後述するスペーサ51(図5Aおよび図5B参照)の二つの位置決め突出部51cが貫通する貫通穴9fおよび貫通穴9gが形成されている。
本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、中継配線体7が押圧弾性部材9に対して所定の位置に配設されたとき、押圧弾性部材9の複数の先端部9bのそれぞれは、FPC基板21の複数の接続部25のうち、対応する接続部25を押して、モータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)に接触させて、FPC基板21の接続部25とモータ用配線体1aの導電部1bとを電気的に接続させる。
なお、衝撃、特に回転方向の衝撃等の外部からの力に対して押圧弾性部材9の先端部9bによる接続部25への押圧力が弱まることを抑制するために、図4Aに示したように、押圧弾性部材9の先端部9bを、先端部の幅41aよりも根元部分の幅41bの方が大きくなるように形成することが望ましい。すなわち、
幅41a<幅41b
を満足するように形成することが望ましい。換言すると、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9の先端部9bは、その断面積を根元の部分から先端の部分にかけて小さくするような形状に形成されている。
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11におけるFPC基板21周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9が中継配線体7によって狭持された状態で、図3Cに示すような、中心部にねじ部32aが形成され、互いに半径の異なる上部円筒部32cと下部円筒部32bとを有する、FPCポスト32の下部円筒部32bを、FPC基板21に設けられた貫通穴21cおよび押圧弾性部材9の貫通穴9cに貫通させる。
そして、FPCポスト32の上部円筒部32cと下部円筒部32bとの段差面(段差部とも記す)32dをFPC基板21に当接させて、上部円筒部32cと段差面32dとの境界、すなわち角部32eの全周においてFPC基板21とFPCポスト32とをはんだ付け固着する。なお、はんだ付け部分におけるFPC基板21にはGNDになるような配線がなされており、磁気ディスク装置11が組み立てられたときには、FPCポスト32を通してFPC基板21がグラウンドライン(アースライン)になるように構成されている。なお、FPCポスト32は中心部に貫通したねじ部32aとする必要はなく、図3Dに示すように、両側端部に締結手段としてねじ部33aおよびねじ部33bを設けた構成であってもよい。また、この場合、ねじ部33aとねじ部33bは必ずしも同軸上に設けなくてもよい。
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cを図2に示された破線Y−Y線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げるとともに、破線V−V線にて山折り方向に略180°折り曲げ、さらに、アクチュエータ用配線体5aを紙面上方向(谷折り方向)に破線Z−Z線にて略90°折り曲げる。
このようにして、図1に示すように下側シャーシ10のアクチュエータ5の近傍にアクチュエータ用配線体5aにおける信号配線接続部5cを取り付け、磁気ヘッドおよびボイスコイル8からの信号配線を接続することができる。
次に、図5Aおよび図5Bに示すように、押圧弾性部材9を狭持して二重になったFPC基板21を貫通するように設けられた四つの位置決め穴21dおよび位置決め穴21e(図2参照)にスペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて位置決めしてスペーサ51を載置し、ガスケット24、押圧弾性部材9を狭持したFPC基板21およびスペーサ51を下側シャーシ10と上側シャーシ52によって挟み込むことにより位置が固定できる。そして、締結手段であるねじ54およびねじ55にてFPCポスト32と上側シャーシ52および下側シャーシ10とをそれぞれ締結する。なお、補強板31にも、スペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bに対応した位置にそれぞれ貫通穴31aおよび貫通穴31bがそれぞれ設けられている。また、この例では締結手段として、雌ねじと雄ねじの組み合わせを用いて記述したが、何らこれに限ることはなく、雄ねじとナットまたは嵌め込み形式等の公知の技術を用いてもよい。
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21に設けられたコネクタ23の外側の周辺部には、外気を確実に封止するためのガスケット24が配設されているが、ガスケット24としては、気密性を保持するためにゴム材等の弾性部材、例えばシリコンゴム(硬度55°)を用いることができる。
また、図5Bに示すように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPC基板21に対してスペーサ51の位置を位置決めすることによって、FPC基板21とガスケット24とが当接する位置の、FPC基板21に対して反対側の対応する位置において、スペーサ51の一方の端面に設けられた突出部51cの当接面とFPC基板21とが当接する。したがって、下側シャーシ10と上側シャーシ52によってスペーサ51、FPC基板21およびコネクタ23のガスケット24を挟み込むことによって、ガスケット24による塵埃侵入防止(パーティクルカット)が可能になるとともに、機器内部の気密性をより確実に保持することができる。
そして、磁気ディスク装置11の下側シャーシ10の外側に設けられた電気回路主基板53上のコネクタ56をFPC基板21に設けられたコネクタ23に挿入することにより、中継配線体7と電気回路主基板53とを接続することができる。
なお、スペーサ51とFPC基板21との当接面は、ガスケット24とFPC基板21との当接面と略同じような中空矩形状であってもよいし、また、ガスケット24とFPC基板21との当接面のFPC基板21に対して反対側の対応する位置の複数箇所においてスペーサ51とFPC基板21とが部分的に当接する構成であってもよい。
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、ガスケット24によりその気密性を保持するためには、コネクタ23としてメス側コネクタを用いて、その外側にガスケット24を嵌め込むようにすることが望ましい。
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11は、FPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の回路を構成する電気回路部品22とスペーサ51との当接を避けるために、FPC基板21上の電気回路部品22が配設される部分には空間を有するようにスペーサ51が形成されている。さらに、上側シャーシ52と下側シャーシ10によって構成される筐体の内部と、筐体外部との気圧差が生じないように、例えば、図5Cに示すように、上側シャーシ52の一部に穴部57を設け、その内面にパーティクルカット(塵埃除去)のためのエアーフィルタ58を配置した構成も可能である。なお、このエアーフィルタ58は上側シャーシ52および下側シャーシ10の少なくともいずれかに設ければよい。
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9には、図6Aに示すように、中心部にねじ部61aが形成されたランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させるランプポスト用貫通穴9dおよびランプブロック6の位置決めを行うための位置決め穴9eが設けられている(図4Aを参照)。
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6には、押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合するような位置に位置決め突出部6aが設けられるとともに、ランプポスト61の上部円筒部61cに嵌合するような位置に位置決め穴6bが設けられている。
磁気ディスク装置11の組み立て時には、ランプポスト61の下部円筒部61bを押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dに貫通させるようにしてランプポスト61を押圧弾性部材9上に載置する。
その後、ランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させ、ランプブロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させて、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面(段差部とも記す)61eの上にランプブロック6を載置して、押圧弾性部材9に対するランプブロック6の位置を決めることができる。
さらに、上側シャーシ52の貫通穴52aを通して、ねじ62によってランプポスト61の中心部のねじ部61aに締め付ける。これにより、ランプブロック6は上側シャーシ52と、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eとの間で狭持され、固定される。なお、ランプブロック6とランプポスト61は、上述のように別個の部材である必要はなく、一つの部材として一体に形成されたものであってもよい。
さらに、ランプポスト61の中心部のねじ部61aを貫通ねじ部として、下側シャーシ10の貫通穴10aを介してねじ63にて下側シャーシ10とランプポスト61とを締結する。図6Aに示したように、ランプポスト61がその上下端においてそれぞれ上側シャーシ52と下側シャーシ10とに固定されることによって、ランプブロック6を所定の位置に位置決めすることができる。これにより、中継配線体7の位置も決まる。なお、ランプポスト61の中心部に設けられたねじ部61aは、図6Aに示されるように、貫通したねじ部61aである必要はなく、上述のFPCポスト32(図3D参照)と同様に、その両端部にそれぞれねじ部を形成したものであってもよく、また、同じ軸心上に設けなくてもよい。
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、図6Bに示したように、アクチュエータ5の回動軸4の中心部にもランプポスト61のねじ部61aと同様の貫通ねじ部4aを設けて、上側シャーシ52および下側シャーシ10のそれぞれに設けられた貫通穴を通してねじ64およびねじ65により固定することによって、アクチュエータ5を所定の位置に位置決めすることができる。なお、回動軸4の中心部に設けられた貫通ねじ部4aは、貫通した貫通ねじ部4aである必要はなく、上述のFPCポスト32(図3D参照)と同様に、その両端部にそれぞれねじ部を形成したものであってもよく、また、同じ軸心上に設けなくてもよい。
上述のように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、上側シャーシ52と下側シャーシ10は、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4を挟んだ形でそれぞれ締結部によって固定されるとともに、他の部分、例えば上側シャーシ52および下側シャーシ10の外周周辺近傍部分においても直接的または間接的に固定されているものとする。
前述したように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPCポスト32およびランプポスト61を上側シャーシ52および下側シャーシ10に固定することによって、図7に示すような、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1に設けられたモータ用配線体1aに対する中継配線体7のFPC基板21の位置関係が決まり、押圧弾性部材9の紙面に向かう方向への付勢力によって中継配線体7の先端に設けられた複数の接続部25が押圧されて、モータ用配線体1a上の複数の導電部1bそれぞれに対応して接触することになり、接続部25と導電部1bとの間で電気信号の授受を行うことができる。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図7に示したように、押圧弾性部材9によって押圧された中継配線体7を構成するFPC基板21の複数の接続部25それぞれとモータ用配線体1aの複数の導電部1bそれぞれとが接触する部分の近傍において、モータ用配線体1aの導電部1bに接触するFPC基板21の接続部25の幅Wは、モータ用配線体1aの導電部1bの幅Wよりも小さい。さらに、接続部25の幅Wは、FPC基板21の接続部25を押圧する押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wよりも少なくとも大きくなるように形成することが、耐衝撃性や安定性の観点より望ましい。すなわち、それぞれの幅W、WおよびW
>W≧W
となるように設定することによって、FPC基板21のそれぞれの接続部25における導電部21bの幅Wの中心とモータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bの幅Wの中心と押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wの中心とがそれぞれ僅かにずれていたとしても、モータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bとそれらに対応したFPC基板21のそれぞれの接続部25とのそれぞれの接触は確実なものとなり、モータ用配線体1aに対するFPC基板21および押圧弾性部材9のそれぞれの僅かな取付け位置ずれが、モータ用配線体1aとFPC基板21との接触における電気信号の授受に支障をもたらす可能性を低くすることができる。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のモータ用配線体1aの導電部1bとFPC基板21の接続部25とが当接する部分において、少なくとも導電部1bと接続部25とが当接する部分近傍をそれぞれ金メッキすることによって、接触抵抗を略0Ωとすることができる。これにより、外部からの衝撃や振動等によって導電部1bと接続部25との接触圧が変化したとしても、接触を維持する限りにおいて、その接触抵抗は変化することなく、略0Ωを維持することが可能である。
上述のように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、FPCポスト32、ランプポスト61およびアクチュエータ5の回動軸4には上側シャーシ52および下側シャーシ10のそれぞれに固定することができるようにそれぞれ貫通したねじ部32a、ねじ部61aおよび貫通ねじ部4aが設けられているため、中継配線体7、ランプブロック6およびアクチュエータ5を上側シャーシ52におけるそれぞれの所定の位置に取り付けることができる。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、スピンドルモータ1に配設されたモータ用配線体1aの導電部1bそれぞれと、それらに対応した中継配線体7のFPC基板21の接続部25の導電部21bそれぞれとを押圧弾性部材9による押圧によって接触させて電気的接続させることができる。このため、例えばスピンドルモータ1、スピンドルモータ1に配設された磁気記録媒体3、またはその他の下側シャーシ10に配設された構成部材の故障や損傷等による交換時にも、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4と下側シャーシ10をそれぞれ固定しているねじ55、ねじ63およびねじ65を離脱させ、その他の上側シャーシ52と下側シャーシ10を固着させるための締結部を外す処理をし、上側シャーシ52部分と下側シャーシ10とを離間させれば、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4とともに、中継配線体7、押圧弾性部材9、ランプブロック6およびアクチュエータ5等の部材が上側シャーシ52に装着されたままの状態で、スピンドルモータ1およびそれに配設された磁気記録媒体3等が装着された下側シャーシ10と離間させることが可能となる。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、モータ用配線体1aの導電部1bそれぞれと、それらに対応したFPC基板21の接続部25の導電部21bそれぞれとを押圧弾性部材9の押圧によって接触させて電気的接続させているので、従来のディスク装置のような、モータ用配線体と中継配線体のFPC基板とが電気的に接続する部分に対してなされたはんだ付けを取り除くような手間のかかる作業を必要とせず、容易に上側シャーシ52と下側シャーシ10とを分離することができる。
一方、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21に設けられたプリアンプ回路部7a等の回路を有する電気回路部品22、アクチュエータ5を構成する部材または上側シャーシ52に取り付けられたエアーフィルタ58の修理または交換時には、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4と上側シャーシ52とをそれぞれ固定しているねじ54、ねじ62およびねじ64の螺合を解除し、その他の上側シャーシ52と下側シャーシ10とを固着するための手段を取り外す処理をし、上側シャーシ52と下側シャーシ10とを離合させれば、容易に故障部材の修理または交換を行うことが可能となる。また、修理後に組み立てを行う際においても、モータ用配線体1aの導電部1bそれぞれと、対応したFPC基板21の接続部25におけるそれぞれの導電部21bそれぞれとを押圧弾性部材9の押圧によって接触させて電気的に接続させることができるため、上述の分解時と同様に、上側シャーシ52を下側シャーシ10に対して取り付けるだけで、容易に組み立てることができる。
次に、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の組み立て方法についてその概要を説明する。
まず第1の工程として、図8Aに示すように、補強板31(図8Aには図示せず)が基材部21aの導電部21bの形成された面とは反対側の面に装着され、プリアンプ回路部7a等の電気回路が形成されたFPC基板21と一体に形成されたアクチュエータ用配線体5aを、図2に示された破線Y−Y線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げ、破線Z−Z線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げる。さらに、アクチュエータ用配線体5aをその基材部側同士がお互いに対向するように(山折り方向)破線V−V線にて略180°折り曲げ、アクチュエータ5の配線取付け部5dの切り起し部5eに破線V−V線にて略180°折り曲げられたアクチュエータ用配線体5aを挟み込み、配線取付け部5dに破線Y−Y線にて略90°折り曲げられた信号配線接続部5cを載置する。そして、アクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cにおいて、アクチュエータ5の磁気ヘッド(図示せず)およびボイスコイル8からの信号配線をはんだ付け等により電気接続する。
次に、図8Bに示したように、第2の工程として、アクチュエータ5の信号配線が電気接続されたFPC基板21を図2における破線X−X線にて、FPC基板21における基材部21aが対向するように略180°折り曲げ、補強板31(図8Bには図示せず)を介して、押圧弾性部材9をFPC基板21にて狭持し、両面接着テープ等の方法により接着することによってFPC基板21を二重にした状態にする。
そして、図9Aに示したように、第3の工程として、押圧弾性部材9を狭持して二重になったFPC基板21にFPCポスト32を貫通させ、FPCポスト32の角部32eの全周においてFPC基板21とFPCポスト32とをはんだ付け固着する。
さらに、図9Bに示したように、第4の工程として、補強板31を介してFPC基板21によって狭持された押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dにランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させて載置し、ランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させ、かつ、ランプブロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させて、押圧弾性部材9に対するランプブロック6の位置を決め、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eの上にランプブロック6を載置する。
次に、図10に示すような、基板105上に、アクチュエータ5が回動する回動軸4を下側シャーシ10に固着するための貫通ねじ部4aのねじ穴に嵌合するアクチュエータ用位置決めポスト102、中継配線体7の一方の位置を決めるためにFPCポスト32のねじ部32aのねじ穴に嵌合するFPC用位置決めポスト103、中継配線体7の他方の位置とランプブロック6の位置を決めるためにランプポスト61のねじ部61aのねじ穴に嵌合するランプ用位置決めポスト104、および、中継配線体7のコネクタ23とガスケット24との当接を避けるための凹部106(貫通穴でもよい)が所定の位置に設けられた組立治具101を準備し、第5の工程として、図11Aに示したように、アクチュエータ5の回動軸4の貫通ねじ部4a、中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32のねじ部32a、および、中継配線体7を構成するFPC基板21に補強板31を介して狭持された押圧弾性部材9に載置され、ランプブロック6を載置したランプポスト61のねじ部61aの、それぞれ下側シャーシ10に固着する側のねじ穴に、組立治具101のアクチュエータ用位置決めポスト102、FPC用位置決めポスト103およびランプ用位置決めポスト104をそれぞれ嵌合させて挿入する。さらに、アクチュエータ5の先端部分に設けられたタブ部5bをランプブロック6の待避位置である平面上に配置する。
図11Aに示したように、FPCポスト32とランプポスト61は、FPC基板21によって狭持された押圧弾性部材9における貫通穴9cとランプポスト用貫通穴9dによって相対的な位置関係が決定されるため、組立治具101上で組み立てる際の組み立て作業性が非常に優れた構成となっている。
さらに、図11Bに示すように、第6の工程として、中継配線体7の2箇所(計4個)の位置決め穴21dおよび位置決め穴21eに、スペーサ51に設けられた2箇所の位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて挿入し、中継配線体7の上にスペーサ51を載置する。これにより、中継配線体7に対するスペーサ51の位置を決定できる。
次に、第7の工程として、中継配線体7の上に載置されたスペーサ51、中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32、ランプポスト61の上部段差面61eに載置されたランプブロック6、および、アクチュエータ用位置決めポスト102に配置されたアクチュエータ5の回動軸4の上に、上側シャーシ52を載せ、上側シャーシ52に設けられたそれぞれの穴部を通して回動軸4、ランプポスト61およびFPCポスト32のそれぞれのねじ部(61a,32a)にねじを挿入してねじ止め固着して、上側筐体(第1の筐体)を形成する。なお、実用的には、FPCポスト32の締結に対応した上側シャーシ52の穴部として、長穴等のねじ外径に対して遊びを有する穴部とし、組み立て時には、まず回動軸4およびランプポスト61を上側シャーシ52に締結し、次に、FPCポスト32を上側シャーシ52に固定するようにすればよい。
さらに、第8の工程として、下側シャーシ10の所定の位置にスピンドルモータ1が取り付けられ、モータ用配線体1aが所定の位置に配設された下側筐体(第2の筐体)の上に、上述の第7の工程によって組み立てられた上側筐体を載置して、下側筐体と上側筐体を締結し、ディスクドライブ部を完成する。
さらに、第9の工程として、ディスクドライブ部に電気回路主基板53を取り付けて、磁気ディスク装置11を作製することが可能となる。なお、ここで、下側シャーシ10にスピンドルモータ1およびその他の構成部材とともに電気回路主基板53を組み込んだ状態を下側筐体としてもよく、このときには第9の工程を省略することができる。
上述のように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、アクチュエータ用配線体5aの端部に設けられた信号配線接続部5cをアクチュエータ5の所定の位置に配置し、アクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からのそれぞれの信号配線を信号配線接続部5cに接続する工程を、第1の工程とすることによって、磁気ヘッドからヘッドアンプ間の配線が閉回路となるため、静電気等の影響で磁気ヘッドが破壊される等の不具合の発生を防止することができる。
また、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、上述のような第1の筐体と第2の筐体とを組み立てることによって、押圧弾性部材9の先端部9bによって押圧された中継配線体7を構成するFPC基板21の接続部25における導電部21bそれぞれが下側シャーシ10に配設されたモータ用配線体1aにおける導電部1bそれぞれに当接することになり、FPC基板21の接続部25における導電部21bそれぞれと、モータ用配線体1aにおける導電部1bそれぞれが電気的に接続される。
なお、上述の磁気ディスク装置11の組み立て方法の説明において、上側筐体および下側筐体には、ボイスコイルモータを構成するための上側ヨーク、下側ヨークおよび永久磁石等のディスクドライブ部に必要な構成部材が組み込まれている。また、組み立てとは逆に、このようにして組み立てられた磁気ディスク装置11を分解するときには、下側筐体を上側筐体から取り外すことにより、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1のモータ用配線体1aは、中継配線体7のFPC基板21の接続部25から容易に外れることになり、スピンドルモータ1とアクチュエータ5とを容易に分離することができる。これにより、例えばスピンドルモータ1や磁気記録媒体3を交換等する必要がある場合にも、アクチュエータ5を筐体から取り外す必要がなく、手間をかけずに短時間で作業を行うことができる。
なお、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9として、ばね性を有する弾性材料を用い、FPC基板21の接続部25を押圧する先端部9bそれぞれが一体に形成されているように記述したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、図12に示すように、SUS等の平板材を用いた基材部121に設けられた複数の分岐部121aにゴム材またはクッション材等の弾力性を有する弾性部122が固着された押圧弾性部材123を用いることも可能である。押圧弾性部材123をこのような形状としたときにも、それぞれの分岐部121aは上述の先端部9bと同様に根元部の断面積より先端部の断面積の方が小さくなるように形成することが望ましい。また、分岐部121aとしては、SUS等のいわゆる板ばね部材を用いることもできるし、ゴム等の弾性部材を用いることができる。
なお、本発明の実施の形態においては、磁気ディスク装置11を例として説明を行ったが、本発明のディスク装置は何らこれに限定されることはなく、例えば、DVD装置、光磁気ディスク装置や光ディスク装置等の他の非接触型のディスク装置に適用してもよい。
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、押圧弾性部材9、123の押圧力によって、中継配線体7をスピンドルモータ1のモータ用配線体1aに接触させて、電気回路主基板53からの電気信号を授受することができるため、中継配線体7とモータ用配線体1aとの接続部において、はんだ付け等の複雑な作業を必要とせず、上側シャーシ52と下側シャーシ10とを組み合わせることによって容易に接続させることができ、組み立て時間を短縮することができる。また、磁気ディスク装置11におけるディスクドライブ部を構成する部材に何らかの故障が発生したとき、故障した部材の修理交換時においても、その部材の配置された位置に応じて、上側シャーシ52に磁気ディスク装置11の構成部材の一部を固着したまま、上側シャーシ52と下側シャーシ10とを分離することができるため、容易に修理交換のための分解および組み立ての少なくとも一方ができる。したがって、故障部材の修理交換をする作業が容易になり、修理交換のための作業時間を短縮することができる。
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、一つのコネクタ23により電気回路主基板53から磁気ディスク装置11のディスクドライブ部に電気信号を授受するための電気配線を接続することができるので、その接続に必要な部品点数を削減することができ、安価なディスク装置を実現することができる。
さらに、本発明のディスク装置を組み込んで、携帯電話装置、ポータブルオーディオプレーヤ装置、ディスク再生装置またはディスク記録装置等の電子機器を構成すれば、より接続し易い構成を実現することができる。図13は、本発明の実施の形態におけるディスク装置を組み込んだ電子機器の構成を示すブロック図である。
図13に示したように、本発明の実施の形態における電子機器74は、前述した磁気ディスク装置11の構成から制御部を除いたHDA(Head Disk AssemblyまたはHard Disk Assembly)部71が、ディスクユニット72を構成し、電子機器74にHDA部71を制御するための制御部73および電子機器回路部75が設けられる。ディスクユニット72は電子機器74に取り付けられる。このような構成においては、ディスクユニット72のHDA部71と電子機器74の制御部73とが一つの端子部によって接続されるので、接続を容易に行うことができる。さらに、本発明のディスク装置によれば、従来のディスク装置において複数のコネクタが設けられていた部分(例えば図1における磁気記録媒体3の下部両側の部分)に電子機器74の制御部73や電子機器回路部75を配設することが可能であり、構成の小型化を実現することができる。
さらに、本発明の実施の形態におけるHDA部71は、FPCポスト部およびランプポスト部それぞれが、上側シャーシおよび下側シャーシに締結されているために、剛性の高い、耐衝撃性に優れた電子機器74を提供することができる。なお、本発明の電子機器は、電子機器74とディスクユニット72との取り付け方向を限定するものではないが、ディスクユニット72の上側シャーシまたは下側シャーシの面を電子機器74に取り付けることでさらに剛性の高い構成を実現することができる。
なお、図13の破線で示したように、ディスクユニット76がHDA部71と制御部73とを有し、電子機器77が電子機器回路部75を有する構成とすることも可能である。
以上述べたように、本発明によれば、分解時および組み立て時に手間のかかりにくい構成を実現できるという効果を奏することができるので、容易に分解および組み立ての少なくともいずれかを行うことが可能なディスク装置およびそれを用いた電子機器等として有用である。
【書類名】明細書
【発明の名称】ディスク装置およびそれを用いた電子機器
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮上型の信号変換素子を備えたディスク装置に関し、特に、容易に分解および組み立ての少なくともいずれかを行うことが可能なディスク装置、および、それを用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク装置等の磁気ディスク装置は、近年の急速な小型大容量化にともなって、携帯電話装置やポータブルオーディオプレーヤ装置等の、持ち運び可能な小型の電子機器にも搭載されるようになってきている。今後、さらなる小型化および低コスト化によって、これらの電子機器への応用が広がるものと期待されている。
【0003】
このような磁気ディスク装置において、さらなる小型化および低コスト化を実現するためのポイントとして、磁気ヘッド、スピンドルモータおよびアクチュエータと制御部との間で信号の授受を行うための配線構造がある。
【0004】
まず、従来のディスク装置における配線接続方法を説明する。ここでは、ディスク装置の一例として、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置を用いて説明する。
【0005】
図14は、従来の浮上型の信号変換素子(以下、単に磁気ヘッドと記す)を有する磁気ディスク装置130において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図であり、図15Aは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図であり、図15Bは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図である。
【0006】
図14、図15Aおよび図15Bにおいて、アクチュエータ131は、比較的剛性の低いサスペンション132、板ばね部133および比較的剛性の高い支持アーム134を有している。サスペンション132の一端側の下面には磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ135が設けられている。
【0007】
また、磁気記録媒体136はスピンドルモータ137によって回転し、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、磁気記録媒体136の回転に伴ってヘッドスライダ135と磁気記録媒体136との間に発生する空気流によってヘッドスライダ135が受ける浮揚力と、ヘッドスライダ135を磁気記録媒体136側へ付勢するアクチュエータ131の板ばね部133による付勢力(いわゆるロード荷重)とが釣り合って、ヘッドスライダ135は磁気記録媒体136から一定量浮上し、磁気ヘッドも磁気記録媒体136から一定量浮上するように構成されている。
【0008】
アクチュエータ131は、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、支持アーム134のヘッドスライダ135が設けられた側と反対側の端部に設けられたボイスコイル138の作用によって、回動軸139を中心として回動する。これにより、ヘッドスライダ135に搭載された磁気ヘッドが磁気記録媒体136における所望のトラックに対して位置決めされて、磁気ディスク装置130は記録および再生の少なくともいずれかを行うことが可能である。
【0009】
そして、磁気ディスク装置130の停止時には、アクチュエータ131が回動軸139を中心にして回動して磁気記録媒体136の外側に向かって移動する。磁気記録媒体136の外側には、ヘッド保持部140が設けられており、サスペンション132の先端に形成されたガイド部132aがヘッド保持部140に形成されたテーパ部140a上に乗り上げることにより、サスペンション132に支持されたヘッドスライダ135および磁気ヘッドと磁気記録媒体136との吸着を防ぐことができる。
【0010】
また、従来の磁気ディスク装置130において、スピンドルモータ137、アクチュエータ131の回動軸139およびヘッド保持部140は、それぞれ下側シャーシ143に取り付けられている。
【0011】
さらに、従来の磁気ディスク装置130においては、後述する電気回路主基板146からのスピンドルモータ137の回転を制御する電気信号を供給するために、例えばフレキシブル配線基板(FPC基板)を用いたモータ用配線体141がスピンドルモータ137に設けられている。また、電気回路主基板146とアクチュエータ131の磁気ヘッドとの記録信号または再生信号の授受、および、電気回路主基板146と磁気ヘッドを磁気記録媒体136上の所定の位置に位置決めするためのボイスコイル138との制御信号の授受のために、例えばFPC基板を用いたアクチュエータ用配線体142がアクチュエータ131に設けられている。
【0012】
さらに、防塵等のために、下側シャーシ143に、内部の各構成要素を覆って密閉するように上側シャーシ144が取り付けられる。
【0013】
また、従来の磁気ディスク装置130には、その下側シャーシ143の底面に、例えば図15Aまたは図15Bに示したような、磁気ディスク装置130を制御するための電気回路部品145が搭載された電気回路主基板146が取り付けられている。
【0014】
電気回路主基板146にはモータ用コネクタ147とアクチュエータ用コネクタ148とが設けられ、モータ用コネクタ147にはモータ用配線体141のコネクタ141aが接続され、アクチュエータ用コネクタ148にはアクチュエータ用配線体142のコネクタ142aが接続されている。
【0015】
このように、従来の磁気ディスク装置130においては、電気回路主基板146からの制御信号がモータ用コネクタ147を通じてスピンドルモータ137に送られるとともに、アクチュエータ用コネクタ148を通じて磁気ヘッドまたはボイスコイル138へ送られる構成となっていた(例えば、特開平4−181587号公報、特開平7−14362号公報、実開平3−71490号公報または特開昭63−127482号公報を参照。)。
【0016】
しかしながら、前述したような従来の磁気ディスク装置においては、アクチュエータの回動軸、ヘッド保持部およびアクチュエータ用配線体は、磁気記録媒体を回転させるためのスピンドルモータ等の構成部とともに下側シャーシに配設され、下側シャーシに対して内部を密閉的に覆うように上側シャーシが取り付けられている。このような構成において、例えば磁気記録媒体またはスピンドルモータに何らかの故障が発生した場合、磁気記録媒体とアクチュエータは磁気記録媒体の回転軸中心方向に重複して配置されているため、磁気記録媒体またはスピンドルモータの交換に際しては、上側シャーシを取り外した後、少なくともアクチュエータを下側シャーシから取り外す必要がある。また、修理が完了した後の組み立て時においても逆の手順で組み立てる必要があり、分解時および組み立て時に長時間を要し、手間がかかってしまうという課題があった。
【発明の開示】
【0017】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、分解時および組み立て時に手間のかからないディスク装置およびそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
【0018】
本発明のディスク装置は、記録媒体と、記録媒体を回転させる回転部と、記録媒体に信号を再生および記録の少なくともいずれかを行うヘッド部と、ヘッド部を支持し、軸受部を回動中心として記録媒体の半径方向に回動可能なアクチュエータ部と、アクチュエータ部のヘッド部を待避させる際にアクチュエータ部の一部を保持するランプ部と、少なくともヘッド部およびアクチュエータ部との信号の送信および受信の少なくともいずれかを行う回路基板部と、上側シャーシと、下側シャーシとを備え、アクチュエータ部の軸受部、ランプ部および回路基板部がそれぞれ記録媒体に垂直な方向の両側に締結部を有し、上側シャーシおよび下側シャーシから締結部を締結することにより、アクチュエータ部、ランプ部および回路基板部が上側シャーシおよび下側シャーシに組み付けられることを特徴としている。
【0019】
このような構成により、アクチュエータ部の軸受部、ランプ部および回路基板部がそれぞれ両端に締結部を有し、この締結部を上側シャーシおよび下側シャーシを介して締結する、または、この締結を解除するという簡易な方法により、装置の組み立てまたは分解を行うことができるので、分解時および組み立て時に手間のかからないディスク装置を提供できる。
【0020】
また、ランプ部は、アクチュエータ部の一部を保持するランプブロック部と、締結部の設けられたランプポスト部とを有する構成であってもよい。
【0021】
このような構成によれば、さらに、ランプブロック部とランプポスト部とを分離することにより、それぞれの部材の作製が容易な構成を実現できる。
【0022】
また、ランプブロック部とランプポスト部とが一体に形成されている構成であってもよい。
【0023】
このような構成によれば、さらに、ランプブロック部とランプポスト部とを一体に構成できるので、部品点数の削減を図ることができる。
【0024】
さらに、回路基板部は導電パターンの形成されたFPC部およびFPC部を貫通するFPCポスト部を有し、FPCポスト部に締結部が設けられている構成であってもよい。
【0025】
このような構成によれば、さらに、FPC部とFPCポスト部とを分離することにより、それぞれの部材の作製が容易な構成を実現できる。
【0026】
また、ランプポスト部とFPCポスト部との相対的な位置関係を決定する位置決め部材を備えた構成であってもよい。
【0027】
このような構成によれば、さらに、ランプポスト部とFPCポスト部との位置関係が決まるので、さらに組み立てのしやすい構成を実現することができる。
【0028】
また、回路基板部はヘッド部からの出力を増幅する増幅回路部を有する構成であってもよい。
【0029】
このような構成によれば、さらに、ヘッド部の近傍で微小な信号を処理することができるので、ノイズの発生を抑制することができ、安定した信号の授受が可能となり、信頼性を向上することができる。
【0030】
また、ランプポスト部は、少なくとも二つの互いに半径の異なる円筒部と、円筒部の間に少なくとも一つの段差部とを有する形状であり、少なくとも二つの円筒部のうち、段差部に対して上側シャーシ側の円筒部にランプブロック部を嵌合させ、かつ、締結部を用いてランプポスト部を上側シャーシに締結したとき、上側シャーシと段差部とによってランプブロック部が狭持される構成であってもよい。
【0031】
このような構成によれば、さらに、簡易な構成でランプブロック部の位置を固定することができる。
【0032】
また、FPCポスト部は、少なくとも二つの互いに半径の異なる円筒部と、円筒部の間に少なくとも一つの段差部とを有する形状であり、FPCポスト部の段差部がFPC部に固着された構成であってもよい。
【0033】
このような構成によれば、さらに、簡易な構成でFPC部の位置を固定することができる。
【0034】
さらに、FPCポスト部は、FPC部に形成されたグラウンドラインにはんだ付け固着された構成であってもよい。
【0035】
このような構成によれば、さらに、FPC部のグラウンドラインをより確実に接地することが可能となる。
【0036】
また、端部に回転部との電気信号の受信および送信の少なくともいずれかを行うための導電部を有する配線体を備え、FPC部が、ヘッド部およびアクチュエータ部との電気信号の送信および受信の少なくともいずれかを行うための導電部および配線体の導電部と接触するための接続部を有し、位置決め部材は、FPC部に狭持されるとともに、FPC部の接続部を配線体の導電部の方向に押圧するための先端部を有し、位置決め部材の先端部による押圧力によって、FPC部の接続部を配線体の導電部に当接させることにより、FPC部の接続部と配線体の導電部とが電気的に接続する構成であってもよい。
【0037】
このような構成によれば、さらに、例えば回路基板部が上側シャーシに固定され、配線体が下側シャーシに固定された状態で上側シャーシおよび下側シャーシを分離することができるので、分解および組み立ての容易な構成を実現することが可能となる。
【0038】
また、上側シャーシにはアクチュエータ部、位置決め部材およびFPC部が取り付けられ、下側シャーシには回転部および配線体が取り付けられ、上側シャーシと下側シャーシとを組み立てることによって、位置決め部材の先端部の押圧力によりFPC部の接続部と配線体の導電部とが当接して電気的に接続する構成であってもよい。
【0039】
このような構成によれば、さらに、上側シャーシと下側シャーシとを組み立てることにより、FPC部と配線体とを電気的に接続することができるので、上側シャーシに、アクチュエータ部、位置決め部材およびFPC部が固定され、下側シャーシに回転部および配線体が固定された状態で、上側シャーシおよび下側シャーシを分離することができるので、分解および組み立ての容易な構成を実現することができる。
【0040】
次に、本発明の電子機器は、本発明のディスク装置を備えたことを特徴としている。
【0041】
このような構成によれば、アクチュエータ部の軸受部、ランプ部および回路基板部がそれぞれ両端に締結部を有し、この締結部を上側シャーシおよび下側シャーシを介して締結する、または、この締結を解除するという簡易な方法により、装置の組み立てまたは分解を行うことができるので、分解時および組み立て時に手間のかからないディスク装置を搭載した電子機器を実現することができる。
【0042】
また、ディスク装置を制御するための制御部が、電子機器側に設けられた構成であってもよい。
【0043】
このような構成によれば、さらに、電子機器側に設けられた制御部と、ディスク装置との接続を一つの端子部を介して行うことができるので、簡易に接続を行うことが可能となる。
【0044】
さらに、ディスク装置の上側シャーシまたは下側シャーシの面が、電子機器に取り付けられた構成であってもよい。
【0045】
このような構成によれば、さらに、剛性の高い、耐衝撃性に優れた電子機器を実現することができる。
【0046】
以上述べたように、本発明のディスク装置およびそれを用いた電子機器によれば、分解時および組み立て時に手間のかかりにくい構成を実現できる。
【発明の効果】
【0047】
以上述べたように、本発明によれば、分解時および組み立て時に手間のかかりにくい構成を実現できるという効果を奏することができるので、容易に分解および組み立ての少なくともいずれかを行うことが可能なディスク装置およびそれを用いた電子機器等として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明の実施の形態におけるディスク装置について、磁気ディスク装置を例として説明する。
【0049】
(実施の形態)
図1から図13までの図面を用いて、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置について説明する。
【0050】
図1は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の主要な構成を示す平面図、図2はその中継配線体7の構成を示す展開平面図、図3Aはその中継配線体7を組み立てた際の側面図、図3Bは本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図、図3CはそのFPCポスト32の断面図、図3DはFPCポストの他の一例を示す断面図、図4Aはその押圧弾性部材9の構成を示す平面図、図4Bはその押圧弾性部材9の側面図、図5Aは磁気ディスク装置11の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図、図5Bは図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図、図5Cはそのエアーフィルタ58近傍の構成を示す図、図6Aは図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図、図6Bはそのヘッド支持装置5の軸受部4近傍の構造を示す図、図7は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7とモータ用配線体1aとの接触部分近傍の部分平面図、図8Aから図11Bまでの各図面はそれぞれディスク装置のディスクドライブ部を組み立てる主要な工程を説明するための図であり、図8Aは第1の工程を説明するための平面図、図8Bは第2の工程を説明するための平面図、図9Aは第3の工程を説明するための平面図、図9Bは第4の工程を説明するための平面図、図10は組立治具の斜視図、図11Aは第5の工程を説明するための平面図、図11Bは第6の工程を説明するための平面図であり、さらに、図12は押圧弾性部材の他の一例を示す部分斜視図である。
【0051】
なお、図1においては、磁気ディスク装置11の上側シャーシ52を取り外した状態を示しており、上側シャーシ52および上側シャーシ52に設けられた上側ヨークを省略した状態を図示している。磁気ディスク装置11の筐体は、上側シャーシ52(第1の筐体とも記す)および下側シャーシ10(第2の筐体とも記す)を有する。
【0052】
まず、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図1に示したように、回転部であるスピンドルモータ1の回転中心軸2に回転自在に軸支された磁気記録媒体3、磁気記録媒体3に情報を記録するため、および、磁気記録媒体3に記録された情報を再生するための信号変換素子であり、ヘッド部である磁気ヘッド(図示せず)をその一端側に有し、回動軸4に回動可能に軸支され、その先端にタブ部5bを有するヘッド支持装置(アクチュエータまたはアクチュエータ部と記す)5、アクチュエータ5の待避位置に設けられ、複数の傾斜の斜面と複数の平面とを有するランプブロック(ランプブロック部とも記し、ランプポスト61と合わせてランプ部とも記す)6、磁気ヘッドからの再生信号を増幅して精度よく取り出すための増幅回路部であるプリアンプ回路部7aが設けられた中継配線体(第1の配線体または単に配線体とも記す)7、スピンドルモータ1に対して駆動電流を供給するモータ用配線体(第2の配線体)1a、アクチュエータ5の一端側に配設された磁気ヘッドとの信号の授受および他端側に配設された磁気ヘッドの位置決めのための回動部であるボイスコイル8との信号授受のための、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5a、ならびに、中継配線体7に狭持され、後述する方法で中継配線体7とモータ用配線体1aとを電気的に接続させる押圧弾性部材9を備えている。
【0053】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、前述した各構成要素が下側シャーシ10の内部に収納されており、その筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53(図1には図示せず、図5B参照)に、各構成要素を制御する制御部が設けられている。なお、前述の例では、中継配線体7にプリアンプ回路部7aが設けられている例を説明したが、プリアンプ回路部7aを筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53に搭載し、中継配線体7は電気信号を通すだけの配線部のみであってもよい。
【0054】
次に、図2を用いて本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7について説明する。図2に示したように、本発明の実施の形態における中継配線体7は、例えばフレキシブル配線基板(以下、FPC部またはFPC基板と記し、FPCポスト32と合わせて回路基板部とも記す)21のような電気配線部材、そのFPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の電気回路を構成する電気回路部品22、外部に配設された電気回路主基板53(図2には図示せず)と接続するための電気信号伝達手段であり、端子部であるコネクタ23、および、コネクタ23の周辺部分を外気から封止するためのガスケット24を備えている。
【0055】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7のFPC基板21は絶縁材料からなる基材部21aの上に所定のパターンで導電部21bが形成された電気配線部材であり、そのFPC基板21の図2における右側には複数に分岐された接続部25が形成されている。FPC基板21の接続部25の先端部分は導電性を有し、対応するモータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)と接触して電気的に接続されるように構成されている。
【0056】
なお、FPC基板21の接続部25の先端部分は、必ずしも複数に分岐した形状である必要はなく、一体形状に形成され、その先端部分にモータ用配線体1aの導電部1bのそれぞれに対応するように複数の導電部21bを設けた構成であってもよい。
【0057】
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21の基材部21a上にアクチュエータ用配線体5aが形成されている。また、FPC基板21には折りたたんで後述する状態でFPCポスト部であるFPCポスト32(図3A)を貫通させるための貫通穴21cが設けられている。
【0058】
また、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11における中継配線体7は、図3Aおよび図3Bに示すように、中継配線体7を図2における破線X−X線にて、FPC基板21の基材部21aが対向するように略180°折り曲げ(山折り)した状態で使用される。また、FPC基板21の導電部21bの形成された面とは反対側の基材部21aの面に固着された、例えばSUS板材等を用いた二枚の補強板31を介して、図4Aに示した押圧弾性部材9の平面部9aをFPC基板21にて狭持し、FPC基板21が二重になった状態で使用される。
【0059】
図3Aおよび図3Bに示したように、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9の平面部9aの表裏両面に両面接着テープ等を貼付して、FPC基板21に固着された二枚の補強板31によって押圧弾性部材9を狭持したときに、押圧弾性部材9と二枚の補強板31とが接着された状態となる。
【0060】
次に、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の位置決め部材である押圧弾性部材9について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11における押圧弾性部材9は、図4Aおよび図4Bに示されるような形状を有し、リン青銅等のばね性を有する弾性材料を用いて作製することができる。押圧弾性部材9の一方の端部には、FPC基板21の先端部に設けられた複数の接続部25のそれぞれに対応するように、分岐された先端部9bが複数形成される。なお、図4Bは図4Aの右方向からみた側面図であり、先端部9bは図4Aにおいて紙面に向かう方向に折れ曲がっている。これにより、先端部9bは、FPC基板21の接続部25に対して付勢力を付与することが可能となる。
【0061】
また、押圧弾性部材9には、後述するFPCポスト32が貫通する貫通穴9cおよびランプポスト部であるランプポスト61が貫通するランプポスト用貫通穴9d、ランプブロック6の位置決め穴9e、後述するスペーサ51(図5Aおよび図5B参照)の二つの位置決め突出部51cが貫通する貫通穴9fおよび貫通穴9gが形成されている。
【0062】
本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、中継配線体7が押圧弾性部材9に対して所定の位置に配設されたとき、押圧弾性部材9の複数の先端部9bのそれぞれは、FPC基板21の複数の接続部25のうち、対応する接続部25を押して、モータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)に接触させて、FPC基板21の接続部25とモータ用配線体1aの導電部1bとを電気的に接続させる。
【0063】
なお、衝撃、特に回転方向の衝撃等の外部からの力に対して押圧弾性部材9の先端部9bによる接続部25への押圧力が弱まることを抑制するために、図4Aに示したように、押圧弾性部材9の先端部9bを、先端部の幅41aよりも根元部分の幅41bの方が大きくなるように形成することが望ましい。すなわち、
幅41a<幅41b
を満足するように形成することが望ましい。換言すると、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9の先端部9bは、その断面積を根元の部分から先端の部分にかけて小さくするような形状に形成されている。
【0064】
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11におけるFPC基板21周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9が中継配線体7によって狭持された状態で、図3Cに示すような、中心部にねじ部32aが形成され、互いに半径の異なる上部円筒部32cと下部円筒部32bとを有する、FPCポスト32の下部円筒部32bを、FPC基板21に設けられた貫通穴21cおよび押圧弾性部材9の貫通穴9cに貫通させる。
【0065】
そして、FPCポスト32の上部円筒部32cと下部円筒部32bとの段差面(段差部とも記す)32dをFPC基板21に当接させて、上部円筒部32cと段差面32dとの境界、すなわち角部32eの全周においてFPC基板21とFPCポスト32とをはんだ付け固着する。なお、はんだ付け部分におけるFPC基板21にはGNDになるような配線がなされており、磁気ディスク装置11が組み立てられたときには、FPCポスト32を通してFPC基板21がグラウンドライン(アースライン)になるように構成されている。なお、FPCポスト32は中心部に貫通したねじ部32aとする必要はなく、図3Dに示すように、両側端部に締結手段としてねじ部33aおよびねじ部33bを設けた構成であってもよい。また、この場合、ねじ部33aとねじ部33bは必ずしも同軸上に設けなくてもよい。
【0066】
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cを図2に示された破線Y−Y線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げるとともに、破線V−V線にて山折り方向に略180°折り曲げ、さらに、アクチュエータ用配線体5aを紙面上方向(谷折り方向)に破線Z−Z線にて略90°折り曲げる。
【0067】
このようにして、図1に示すように下側シャーシ10のアクチュエータ5の近傍にアクチュエータ用配線体5aにおける信号配線接続部5cを取り付け、磁気ヘッドおよびボイスコイル8からの信号配線を接続することができる。
【0068】
次に、図5Aおよび図5Bに示すように、押圧弾性部材9を狭持して二重になったFPC基板21を貫通するように設けられた四つの位置決め穴21dおよび位置決め穴21e(図2参照)にスペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて位置決めしてスペーサ51を載置し、ガスケット24、押圧弾性部材9を狭持したFPC基板21およびスペーサ51を下側シャーシ10と上側シャーシ52によって挟み込むことにより位置が固定できる。そして、締結手段であるねじ54およびねじ55にてFPCポスト32と上側シャーシ52および下側シャーシ10とをそれぞれ締結する。なお、補強板31にも、スペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bに対応した位置にそれぞれ貫通穴31aおよび貫通穴31bがそれぞれ設けられている。また、この例では締結手段として、雌ねじと雄ねじの組み合わせを用いて記述したが、何らこれに限ることはなく、雄ねじとナットまたは嵌め込み形式等の公知の技術を用いてもよい。
【0069】
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21に設けられたコネクタ23の外側の周辺部には、外気を確実に封止するためのガスケット24が配設されているが、ガスケット24としては、気密性を保持するためにゴム材等の弾性部材、例えばシリコンゴム(硬度55°)を用いることができる。
【0070】
また、図5Bに示すように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPC基板21に対してスペーサ51の位置を位置決めすることによって、FPC基板21とガスケット24とが当接する位置の、FPC基板21に対して反対側の対応する位置において、スペーサ51の一方の端面に設けられた突出部51cの当接面とFPC基板21とが当接する。したがって、下側シャーシ10と上側シャーシ52によってスペーサ51、FPC基板21およびコネクタ23のガスケット24を挟み込むことによって、ガスケット24による塵埃侵入防止(パーティクルカット)が可能になるとともに、機器内部の気密性をより確実に保持することができる。
【0071】
そして、磁気ディスク装置11の下側シャーシ10の外側に設けられた電気回路主基板53上のコネクタ56をFPC基板21に設けられたコネクタ23に挿入することにより、中継配線体7と電気回路主基板53とを接続することができる。
【0072】
なお、スペーサ51とFPC基板21との当接面は、ガスケット24とFPC基板21との当接面と略同じような中空矩形状であってもよいし、また、ガスケット24とFPC基板21との当接面のFPC基板21に対して反対側の対応する位置の複数箇所においてスペーサ51とFPC基板21とが部分的に当接する構成であってもよい。
【0073】
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、ガスケット24によりその気密性を保持するためには、コネクタ23としてメス側コネクタを用いて、その外側にガスケット24を嵌め込むようにすることが望ましい。
【0074】
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11は、FPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の回路を構成する電気回路部品22とスペーサ51との当接を避けるために、FPC基板21上の電気回路部品22が配設される部分には空間を有するようにスペーサ51が形成されている。さらに、上側シャーシ52と下側シャーシ10によって構成される筐体の内部と、筐体外部との気圧差が生じないように、例えば、図5Cに示すように、上側シャーシ52の一部に穴部57を設け、その内面にパーティクルカット(塵埃除去)のためのエアーフィルタ58を配置した構成も可能である。なお、このエアーフィルタ58は上側シャーシ52および下側シャーシ10の少なくともいずれかに設ければよい。
【0075】
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9には、図6Aに示すように、中心部にねじ部61aが形成されたランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させるランプポスト用貫通穴9dおよびランプブロック6の位置決めを行うための位置決め穴9eが設けられている(図4Aを参照)。
【0076】
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6には、押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合するような位置に位置決め突出部6aが設けられるとともに、ランプポスト61の上部円筒部61cに嵌合するような位置に位置決め穴6bが設けられている。
【0077】
磁気ディスク装置11の組み立て時には、ランプポスト61の下部円筒部61bを押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dに貫通させるようにしてランプポスト61を押圧弾性部材9上に載置する。
【0078】
その後、ランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させ、ランプブロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させて、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面(段差部とも記す)61eの上にランプブロック6を載置して、押圧弾性部材9に対するランプブロック6の位置を決めることができる。
【0079】
さらに、上側シャーシ52の貫通穴52aを通して、ねじ62によってランプポスト61の中心部のねじ部61aに締め付ける。これにより、ランプブロック6は上側シャーシ52と、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eとの間で狭持され、固定される。なお、ランプブロック6とランプポスト61は、上述のように別個の部材である必要はなく、一つの部材として一体に形成されたものであってもよい。
【0080】
さらに、ランプポスト61の中心部のねじ部61aを貫通ねじ部として、下側シャーシ10の貫通穴10aを介してねじ63にて下側シャーシ10とランプポスト61とを締結する。図6Aに示したように、ランプポスト61がその上下端においてそれぞれ上側シャーシ52と下側シャーシ10とに固定されることによって、ランプブロック6を所定の位置に位置決めすることができる。これにより、中継配線体7の位置も決まる。なお、ランプポスト61の中心部に設けられたねじ部61aは、図6Aに示されるように、貫通したねじ部61aである必要はなく、上述のFPCポスト32(図3D参照)と同様に、その両端部にそれぞれねじ部を形成したものであってもよく、また、同じ軸心上に設けなくてもよい。
【0081】
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、図6Bに示したように、アクチュエータ5の回動軸4の中心部にもランプポスト61のねじ部61aと同様の貫通ねじ部4aを設けて、上側シャーシ52および下側シャーシ10のそれぞれに設けられた貫通穴を通してねじ64およびねじ65により固定することによって、アクチュエータ5を所定の位置に位置決めすることができる。なお、回動軸4の中心部に設けられた貫通ねじ部4aは、貫通した貫通ねじ部4aである必要はなく、上述のFPCポスト32(図3D参照)と同様に、その両端部にそれぞれねじ部を形成したものであってもよく、また、同じ軸心上に設けなくてもよい。
【0082】
上述のように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、上側シャーシ52と下側シャーシ10は、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4を挟んだ形でそれぞれ締結部によって固定されるとともに、他の部分、例えば上側シャーシ52および下側シャーシ10の外周周辺近傍部分においても直接的または間接的に固定されているものとする。
【0083】
前述したように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPCポスト32およびランプポスト61を上側シャーシ52および下側シャーシ10に固定することによって、図7に示すような、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1に設けられたモータ用配線体1aに対する中継配線体7のFPC基板21の位置関係が決まり、押圧弾性部材9の紙面に向かう方向への付勢力によって中継配線体7の先端に設けられた複数の接続部25が押圧されて、モータ用配線体1a上の複数の導電部1bそれぞれに対応して接触することになり、接続部25と導電部1bとの間で電気信号の授受を行うことができる。
【0084】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図7に示したように、押圧弾性部材9によって押圧された中継配線体7を構成するFPC基板21の複数の接続部25それぞれとモータ用配線体1aの複数の導電部1bそれぞれとが接触する部分の近傍において、モータ用配線体1aの導電部1bに接触するFPC基板21の接続部25の幅Wは、モータ用配線体1aの導電部1bの幅Wよりも小さい。さらに、接続部25の幅Wは、FPC基板21の接続部25を押圧する押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wよりも少なくとも大きくなるように形成することが、耐衝撃性や安定性の観点より望ましい。すなわち、それぞれの幅W、WおよびW
>W≧W
となるように設定することによって、FPC基板21のそれぞれの接続部25における導電部21bの幅Wの中心とモータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bの幅Wの中心と押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wの中心とがそれぞれ僅かにずれていたとしても、モータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bとそれらに対応したFPC基板21のそれぞれの接続部25とのそれぞれの接触は確実なものとなり、モータ用配線体1aに対するFPC基板21および押圧弾性部材9のそれぞれの僅かな取付け位置ずれが、モータ用配線体1aとFPC基板21との接触における電気信号の授受に支障をもたらす可能性を低くすることができる。
【0085】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のモータ用配線体1aの導電部1bとFPC基板21の接続部25とが当接する部分において、少なくとも導電部1bと接続部25とが当接する部分近傍をそれぞれ金メッキすることによって、接触抵抗を略0Ωとすることができる。これにより、外部からの衝撃や振動等によって導電部1bと接続部25との接触圧が変化したとしても、接触を維持する限りにおいて、その接触抵抗は変化することなく、略0Ωを維持することが可能である。
【0086】
上述のように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、FPCポスト32、ランプポスト61およびアクチュエータ5の回動軸4には上側シャーシ52および下側シャーシ10のそれぞれに固定することができるようにそれぞれ貫通したねじ部32a、ねじ部61aおよび貫通ねじ部4aが設けられているため、中継配線体7、ランプブロック6およびアクチュエータ5を上側シャーシ52におけるそれぞれの所定の位置に取り付けることができる。
【0087】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、スピンドルモータ1に配設されたモータ用配線体1aの導電部1bそれぞれと、それらに対応した中継配線体7のFPC基板21の接続部25の導電部21bそれぞれとを押圧弾性部材9による押圧によって接触させて電気的接続させることができる。このため、例えばスピンドルモータ1、スピンドルモータ1に配設された磁気記録媒体3、またはその他の下側シャーシ10に配設された構成部材の故障や損傷等による交換時にも、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4と下側シャーシ10をそれぞれ固定しているねじ55、ねじ63およびねじ65を離脱させ、その他の上側シャーシ52と下側シャーシ10を固着させるための締結部を外す処理をし、上側シャーシ52部分と下側シャーシ10とを離間させれば、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4とともに、中継配線体7、押圧弾性部材9、ランプブロック6およびアクチュエータ5等の部材が上側シャーシ52に装着されたままの状態で、スピンドルモータ1およびそれに配設された磁気記録媒体3等が装着された下側シャーシ10と離間させることが可能となる。
【0088】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、モータ用配線体1aの導電部1bそれぞれと、それらに対応したFPC基板21の接続部25の導電部21bそれぞれとを押圧弾性部材9の押圧によって接触させて電気的接続させているので、従来のディスク装置のような、モータ用配線体と中継配線体のFPC基板とが電気的に接続する部分に対してなされたはんだ付けを取り除くような手間のかかる作業を必要とせず、容易に上側シャーシ52と下側シャーシ10とを分離することができる。
【0089】
一方、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21に設けられたプリアンプ回路部7a等の回路を有する電気回路部品22、アクチュエータ5を構成する部材または上側シャーシ52に取り付けられたエアーフィルタ58の修理または交換時には、FPCポスト32、ランプポスト61および回動軸4と上側シャーシ52とをそれぞれ固定しているねじ54、ねじ62およびねじ64の螺合を解除し、その他の上側シャーシ52と下側シャーシ10とを固着するための手段を取り外す処理をし、上側シャーシ52と下側シャーシ10とを離合させれば、容易に故障部材の修理または交換を行うことが可能となる。また、修理後に組み立てを行う際においても、モータ用配線体1aの導電部1bそれぞれと、対応したFPC基板21の接続部25におけるそれぞれの導電部21bそれぞれとを押圧弾性部材9の押圧によって接触させて電気的に接続させることができるため、上述の分解時と同様に、上側シャーシ52を下側シャーシ10に対して取り付けるだけで、容易に組み立てることができる。
【0090】
次に、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の組み立て方法についてその概要を説明する。
【0091】
まず第1の工程として、図8Aに示すように、補強板31(図8Aには図示せず)が基材部21aの導電部21bの形成された面とは反対側の面に装着され、プリアンプ回路部7a等の電気回路が形成されたFPC基板21と一体に形成されたアクチュエータ用配線体5aを、図2に示された破線Y−Y線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げ、破線Z−Z線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げる。さらに、アクチュエータ用配線体5aをその基材部側同士がお互いに対向するように(山折り方向)破線V−V線にて略180°折り曲げ、アクチュエータ5の配線取付け部5dの切り起し部5eに破線V−V線にて略180°折り曲げられたアクチュエータ用配線体5aを挟み込み、配線取付け部5dに破線Y−Y線にて略90°折り曲げられた信号配線接続部5cを載置する。そして、アクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cにおいて、アクチュエータ5の磁気ヘッド(図示せず)およびボイスコイル8からの信号配線をはんだ付け等により電気接続する。
【0092】
次に、図8Bに示したように、第2の工程として、アクチュエータ5の信号配線が電気接続されたFPC基板21を図2における破線X−X線にて、FPC基板21における基材部21aが対向するように略180°折り曲げ、補強板31(図8Bには図示せず)を介して、押圧弾性部材9をFPC基板21にて狭持し、両面接着テープ等の方法により接着することによってFPC基板21を二重にした状態にする。
【0093】
そして、図9Aに示したように、第3の工程として、押圧弾性部材9を狭持して二重になったFPC基板21にFPCポスト32を貫通させ、FPCポスト32の角部32eの全周においてFPC基板21とFPCポスト32とをはんだ付け固着する。
【0094】
さらに、図9Bに示したように、第4の工程として、補強板31を介してFPC基板21によって狭持された押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dにランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させて載置し、ランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させ、かつ、ランプブロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させて、押圧弾性部材9に対するランプブロック6の位置を決め、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eの上にランプブロック6を載置する。
【0095】
次に、図10に示すような、基板105上に、アクチュエータ5が回動する回動軸4を下側シャーシ10に固着するための貫通ねじ部4aのねじ穴に嵌合するアクチュエータ用位置決めポスト102、中継配線体7の一方の位置を決めるためにFPCポスト32のねじ部32aのねじ穴に嵌合するFPC用位置決めポスト103、中継配線体7の他方の位置とランプブロック6の位置を決めるためにランプポスト61のねじ部61aのねじ穴に嵌合するランプ用位置決めポスト104、および、中継配線体7のコネクタ23とガスケット24との当接を避けるための凹部106(貫通穴でもよい)が所定の位置に設けられた組立治具101を準備し、第5の工程として、図11Aに示したように、アクチュエータ5の回動軸4の貫通ねじ部4a、中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32のねじ部32a、および、中継配線体7を構成するFPC基板21に補強板31を介して狭持された押圧弾性部材9に載置され、ランプブロック6を載置したランプポスト61のねじ部61aの、それぞれ下側シャーシ10に固着する側のねじ穴に、組立治具101のアクチュエータ用位置決めポスト102、FPC用位置決めポスト103およびランプ用位置決めポスト104をそれぞれ嵌合させて挿入する。さらに、アクチュエータ5の先端部分に設けられたタブ部5bをランプブロック6の待避位置である平面上に配置する。
【0096】
図11Aに示したように、FPCポスト32とランプポスト61は、FPC基板21によって狭持された押圧弾性部材9における貫通穴9cとランプポスト用貫通穴9dによって相対的な位置関係が決定されるため、組立治具101上で組み立てる際の組み立て作業性が非常に優れた構成となっている。
【0097】
さらに、図11Bに示すように、第6の工程として、中継配線体7の2箇所(計4個)の位置決め穴21dおよび位置決め穴21eに、スペーサ51に設けられた2箇所の位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて挿入し、中継配線体7の上にスペーサ51を載置する。これにより、中継配線体7に対するスペーサ51の位置を決定できる。
【0098】
次に、第7の工程として、中継配線体7の上に載置されたスペーサ51、中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32、ランプポスト61の上部段差面61eに載置されたランプブロック6、および、アクチュエータ用位置決めポスト102に配置されたアクチュエータ5の回動軸4の上に、上側シャーシ52を載せ、上側シャーシ52に設けられたそれぞれの穴部を通して回動軸4、ランプポスト61およびFPCポスト32のそれぞれのねじ部(61a,32a)にねじを挿入してねじ止め固着して、上側筐体(第1の筐体)を形成する。なお、実用的には、FPCポスト32の締結に対応した上側シャーシ52の穴部として、長穴等のねじ外径に対して遊びを有する穴部とし、組み立て時には、まず回動軸4およびランプポスト61を上側シャーシ52に締結し、次に、FPCポスト32を上側シャーシ52に固定するようにすればよい。
【0099】
さらに、第8の工程として、下側シャーシ10の所定の位置にスピンドルモータ1が取り付けられ、モータ用配線体1aが所定の位置に配設された下側筐体(第2の筐体)の上に、上述の第7の工程によって組み立てられた上側筐体を載置して、下側筐体と上側筐体を締結し、ディスクドライブ部を完成する。
【0100】
さらに、第9の工程として、ディスクドライブ部に電気回路主基板53を取り付けて、磁気ディスク装置11を作製することが可能となる。なお、ここで、下側シャーシ10にスピンドルモータ1およびその他の構成部材とともに電気回路主基板53を組み込んだ状態を下側筐体としてもよく、このときには第9の工程を省略することができる。
【0101】
上述のように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、アクチュエータ用配線体5aの端部に設けられた信号配線接続部5cをアクチュエータ5の所定の位置に配置し、アクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からのそれぞれの信号配線を信号配線接続部5cに接続する工程を、第1の工程とすることによって、磁気ヘッドからヘッドアンプ間の配線が閉回路となるため、静電気等の影響で磁気ヘッドが破壊される等の不具合の発生を防止することができる。
【0102】
また、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、上述のような第1の筐体と第2の筐体とを組み立てることによって、押圧弾性部材9の先端部9bによって押圧された中継配線体7を構成するFPC基板21の接続部25における導電部21bそれぞれが下側シャーシ10に配設されたモータ用配線体1aにおける導電部1bそれぞれに当接することになり、FPC基板21の接続部25における導電部21bそれぞれと、モータ用配線体1aにおける導電部1bそれぞれが電気的に接続される。
【0103】
なお、上述の磁気ディスク装置11の組み立て方法の説明において、上側筐体および下側筐体には、ボイスコイルモータを構成するための上側ヨーク、下側ヨークおよび永久磁石等のディスクドライブ部に必要な構成部材が組み込まれている。また、組み立てとは逆に、このようにして組み立てられた磁気ディスク装置11を分解するときには、下側筐体を上側筐体から取り外すことにより、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1のモータ用配線体1aは、中継配線体7のFPC基板21の接続部25から容易に外れることになり、スピンドルモータ1とアクチュエータ5とを容易に分離することができる。これにより、例えばスピンドルモータ1や磁気記録媒体3を交換等する必要がある場合にも、アクチュエータ5を筐体から取り外す必要がなく、手間をかけずに短時間で作業を行うことができる。
【0104】
なお、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9として、ばね性を有する弾性材料を用い、FPC基板21の接続部25を押圧する先端部9bそれぞれが一体に形成されているように記述したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、図12に示すように、SUS等の平板材を用いた基材部121に設けられた複数の分岐部121aにゴム材またはクッション材等の弾力性を有する弾性部122が固着された押圧弾性部材123を用いることも可能である。押圧弾性部材123をこのような形状としたときにも、それぞれの分岐部121aは上述の先端部9bと同様に根元部の断面積より先端部の断面積の方が小さくなるように形成することが望ましい。また、分岐部121aとしては、SUS等のいわゆる板ばね部材を用いることもできるし、ゴム等の弾性部材を用いることができる。
【0105】
なお、本発明の実施の形態においては、磁気ディスク装置11を例として説明を行ったが、本発明のディスク装置は何らこれに限定されることはなく、例えば、DVD装置、光磁気ディスク装置や光ディスク装置等の他の非接触型のディスク装置に適用してもよい。
【0106】
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、押圧弾性部材9、123の押圧力によって、中継配線体7をスピンドルモータ1のモータ用配線体1aに接触させて、電気回路主基板53からの電気信号を授受することができるため、中継配線体7とモータ用配線体1aとの接続部において、はんだ付け等の複雑な作業を必要とせず、上側シャーシ52と下側シャーシ10とを組み合わせることによって容易に接続させることができ、組み立て時間を短縮することができる。また、磁気ディスク装置11におけるディスクドライブ部を構成する部材に何らかの故障が発生したとき、故障した部材の修理交換時においても、その部材の配置された位置に応じて、上側シャーシ52に磁気ディスク装置11の構成部材の一部を固着したまま、上側シャーシ52と下側シャーシ10とを分離することができるため、容易に修理交換のための分解および組み立ての少なくとも一方ができる。したがって、故障部材の修理交換をする作業が容易になり、修理交換のための作業時間を短縮することができる。
【0107】
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、一つのコネクタ23により電気回路主基板53から磁気ディスク装置11のディスクドライブ部に電気信号を授受するための電気配線を接続することができるので、その接続に必要な部品点数を削減することができ、安価なディスク装置を実現することができる。
【0108】
さらに、本発明のディスク装置を組み込んで、携帯電話装置、ポータブルオーディオプレーヤ装置、ディスク再生装置またはディスク記録装置等の電子機器を構成すれば、より接続し易い構成を実現することができる。図13は、本発明の実施の形態におけるディスク装置を組み込んだ電子機器の構成を示すブロック図である。
【0109】
図13に示したように、本発明の実施の形態における電子機器74は、前述した磁気ディスク装置11の構成から制御部を除いたHDA(Head Disk AssemblyまたはHard Disk Assembly)部71が、ディスクユニット72を構成し、電子機器74にHDA部71を制御するための制御部73および電子機器回路部75が設けられる。ディスクユニット72は電子機器74に取り付けられる。このような構成においては、ディスクユニット72のHDA部71と電子機器74の制御部73とが一つの端子部によって接続されるので、接続を容易に行うことができる。さらに、本発明のディスク装置によれば、従来のディスク装置において複数のコネクタが設けられていた部分(例えば図1における磁気記録媒体3の下部両側の部分)に電子機器74の制御部73や電子機器回路部75を配設することが可能であり、構成の小型化を実現することができる。
【0110】
さらに、本発明の実施の形態におけるHDA部71は、FPCポスト部およびランプポスト部それぞれが、上側シャーシおよび下側シャーシに締結されているために、剛性の高い、耐衝撃性に優れた電子機器74を提供することができる。なお、本発明の電子機器は、電子機器74とディスクユニット72との取り付け方向を限定するものではないが、ディスクユニット72の上側シャーシまたは下側シャーシの面を電子機器74に取り付けることでさらに剛性の高い構成を実現することができる。
【0111】
なお、図13の破線で示したように、ディスクユニット76がHDA部71と制御部73とを有し、電子機器77が電子機器回路部75を有する構成とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上述べたように、本発明によれば、分解時および組み立て時に手間のかかりにくい構成を実現できるという効果を奏することができるので、容易に分解および組み立ての少なくともいずれかを行うことが可能なディスク装置およびそれを用いた電子機器等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の主要な構成を示す平面図
【図2】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体の構成を示す展開平面図
【図3A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体を組み立てた際の側面図
【図3B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図
【図3C】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のFPCポストの断面図
【図3D】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のFPCポストの他の例を示す断面図
【図4A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の構成を示す平面図
【図4B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の側面図
【図5A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図
【図5B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図
【図5C】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のエアーフィルタ近傍の構成を示す図
【図6A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図
【図6B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のアクチュエータの軸受部近傍の構造を示す図
【図7】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体とモータ用配線体との接触部分近傍の部分平面図
【図8A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図8B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図9A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図9B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図10】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる際の組立治具の構成を示す斜視図
【図11A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図11B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図12】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の他の例を示す部分斜視図
【図13】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を搭載した電子機器の構成を示すブロック図
【図14】従来の浮上型の信号変換素子を有する磁気ディスク装置において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図
【図15A】従来の磁気ディスク装置の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図
【図15B】従来の磁気ディスク装置の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図
【符号の説明】
【0114】
1 スピンドルモータ
1a モータ用配線体(第2の配線体)
1b,21b 導電部
2 回転中心軸
3 磁気記録媒体
4 回動軸
4a 貫通ねじ部(締結部)
5 アクチュエータ(ヘッド支持装置)
5a アクチュエータ用配線体
5b タブ部
5c 信号配線接続部
5d 配線取付け部
5e 切り起し部
6 ランプブロック
6a,51a,51b,51c 突出部
6b,9e,21d,21e 位置決め穴
7 中継配線体(第1の配線体)
7a プリアンプ回路部
8 ボイスコイル
9,123 押圧弾性部材
9a 平面部
9b 先端部
9c,9d,9f,9g,10a,21c,31a,31b,52a 貫通穴
10 下側シャーシ
11 磁気ディスク装置
21 フレキシブル配線基板(FPC基板)
21a,121 基材部
22 電気回路部品
23,56 コネクタ
24 ガスケット
25 接続部
31 補強板
32 FPCポスト
32a,33a,33b,61a ねじ部(締結部)
32b,32c,61b,61c 円筒部
32d,61e 段差面
32e 角部
41a,41b 幅
51 スペーサ
52 上側シャーシ
53 電気回路主基板
54,55,62,63,64,65 ねじ
57 穴部
58 エアーフィルタ
61 ランプポスト
61d フランジ部
71 HDA部
72,76 ディスクユニット
73 制御部
74,77 電子機器
75 電子機器回路部
101 組立治具
102,103,104 位置決めポスト
105 基板
106 凹部
121a 分岐部
122 弾性部

Claims (14)

  1. 記録媒体と、
    前記記録媒体を回転させる回転部と、
    前記記録媒体に信号を再生および記録の少なくともいずれかを行うヘッド部と、
    前記ヘッド部を支持し、軸受部を回動中心として前記記録媒体の半径方向に回動可能なアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部の前記ヘッド部を待避させる際に前記アクチュエータ部の一部を保持するランプ部と、
    少なくとも前記ヘッド部および前記アクチュエータ部との信号の送信および受信の少なくともいずれかを行う回路基板部と、
    上側シャーシと、
    下側シャーシとを備え、
    前記アクチュエータ部の前記軸受部、前記ランプ部および前記回路基板部がそれぞれ前記記録媒体に垂直な方向の両側に締結部を有し、
    前記上側シャーシおよび前記下側シャーシから前記締結部を締結することにより、前記アクチュエータ部、前記ランプ部および前記回路基板部が前記上側シャーシおよび前記下側シャーシに組み付けられることを特徴とするディスク装置。
  2. 前記ランプ部は、前記アクチュエータ部の一部を保持するランプブロック部と、前記締結部の設けられたランプポスト部とを有することを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  3. 前記ランプブロック部と前記ランプポスト部とが一体に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  4. 前記回路基板部は導電パターンの形成されたFPC部および前記FPC部を貫通するFPCポスト部を有し、
    前記FPCポスト部に前記締結部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  5. 前記ランプポスト部と前記FPCポスト部との相対的な位置関係を決定する位置決め部材を備えたことを特徴とする請求項4に記載のディスク装置。
  6. 前記回路基板部は前記ヘッド部からの出力を増幅する増幅回路部を有することを特徴とする請求項4に記載のディスク装置。
  7. 前記ランプポスト部は、少なくとも二つの互いに半径の異なる円筒部と、前記円筒部の間に少なくとも一つの段差部とを有する形状であり、少なくとも二つの前記円筒部のうち、前記段差部に対して前記上側シャーシ側の円筒部に前記ランプブロック部を嵌合させ、かつ、前記締結部を用いて前記ランプポスト部を前記上側シャーシに締結したとき、前記上側シャーシと前記段差部とによって前記ランプブロック部が狭持されることを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  8. 前記FPCポスト部は、少なくとも二つの互いに半径の異なる円筒部と、前記円筒部の間に少なくとも一つの段差部とを有する形状であり、前記FPCポスト部の前記段差部が前記FPC部に固着されたことを特徴とする請求項4に記載のディスク装置。
  9. 前記FPCポスト部は、前記FPC部に形成されたグラウンドラインにはんだ付け固着されたことを特徴とする請求項8に記載のディスク装置。
  10. 端部に前記回転部との電気信号の受信および送信の少なくともいずれかを行うための導電部を有する配線体を備え、
    前記FPC部が、前記ヘッド部および前記アクチュエータ部との電気信号の送信および受信の少なくともいずれかを行うための導電部および前記配線体の前記導電部と接触するための接続部を有し、
    前記位置決め部材は、前記FPC部に狭持されるとともに、前記FPC部の前記接続部を前記配線体の前記導電部の方向に押圧するための先端部を有し、
    前記位置決め部材の前記先端部による押圧力によって、前記FPC部の前記接続部を前記配線体の前記導電部に当接させることにより、前記FPC部の前記接続部と前記配線体の前記導電部とが電気的に接続することを特徴とする請求項5に記載のディスク装置。
  11. 前記上側シャーシには前記アクチュエータ部、前記位置決め部材および前記FPC部が取り付けられ、
    前記下側シャーシには前記回転部および前記配線体が取り付けられ、
    前記上側シャーシと前記下側シャーシとを組み立てることによって、前記位置決め部材の前記先端部の押圧力により前記FPC部の前記接続部と前記配線体の前記導電部とが当接して電気的に接続することを特徴とする請求項10に記載のディスク装置。
  12. 請求項1に記載のディスク装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  13. 前記ディスク装置を制御するための制御部が、電子機器側に設けられたことを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
  14. 前記ディスク装置の前記上側シャーシまたは前記下側シャーシの面が、電子機器に取り付けられたことを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
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