JPWO2006043587A1 - ディスク装置およびそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

磁気記録媒体と、磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、情報の記録および再生の少なくともいずれかを行うヘッド部と、ヘッド部を支持するアクチュエータと、アクチュエータを回動させるボイスコイルと、ヘッド部およびボイスコイルと電気的に接続された中継配線体と、スピンドルモータと電気的に接続されたモータ用配線体とを備え、中継配線体とモータ用配線体とが筐体内部で電気的に接続されるとともに、中継配線体およびモータ用配線体と制御部との間で電気信号を授受するためのコネクタを筐体に備えた。

Description

本発明は、浮上型の信号変換素子を備えたディスク装置に関し、特に、ディスク装置の筐体外部に設けられた制御部によって制御されるディスク装置、および、それを用いた電子機器に関する。
ハードディスク装置等の磁気ディスク装置は、近年の急速な小型大容量化にともなって、携帯電話装置やポータブルオーディオプレーヤ装置等の、持ち運び可能な小型の電子機器にも搭載されるようになってきている。今後、さらなる小型化および低コスト化によって、これらの電子機器への応用が広がるものと期待されている。
このような磁気ディスク装置において、さらなる小型化および低コスト化を実現するためのポイントとして、磁気ヘッド、スピンドルモータおよびアクチュエータと制御部との間で信号の授受を行うための配線構造がある。
まず、従来のディスク装置における配線接続方法を説明する。ここでは、ディスク装置の一例として、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置を用いて説明する。
図14は、従来の浮上型の信号変換素子(以下、単に磁気ヘッドと記す)を有する磁気ディスク装置130において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図であり、図15Aは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図であり、図15Bは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図である。
図14、図15Aおよび図15Bにおいて、アクチュエータ131は、比較的剛性の低いサスペンション132、板ばね部133および比較的剛性の高い支持アーム134を有している。サスペンション132の一端側の下面には磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ135が設けられている。
また、磁気記録媒体136はスピンドルモータ137によって回転し、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、磁気記録媒体136の回転に伴ってヘッドスライダ135と磁気記録媒体136との間に発生する空気流によってヘッドスライダ135が受ける浮揚力と、ヘッドスライダ135を磁気記録媒体136側へ付勢するアクチュエータ131の板ばね部133による付勢力(いわゆるロード荷重)とが釣り合って、ヘッドスライダ135は磁気記録媒体136から一定量浮上し、磁気ヘッドも磁気記録媒体136から一定量浮上するように構成されている。
アクチュエータ131は、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、支持アーム134のヘッドスライダ135が設けられた側と反対側の端部に設けられたボイスコイル138の作用によって、回動軸139を中心として回動する。これにより、ヘッドスライダ135に搭載された磁気ヘッドが磁気記録媒体136における所望のトラックに対して位置決めされて、磁気ディスク装置130は記録および再生を行うことが可能である。
そして、磁気ディスク装置130の停止時には、アクチュエータ131が回動軸139を中心にして回動して磁気記録媒体136の外側に向かって移動する。磁気記録媒体136の外側には、ヘッド保持部140が設けられており、サスペンション132の先端に形成されたガイド部132aがヘッド保持部140に形成されたテーパ部140a上に乗り上げることにより、サスペンション132に支持されたヘッドスライダ135および磁気ヘッドと磁気記録媒体136との吸着を防ぐことができる。
また、従来の磁気ディスク装置130において、スピンドルモータ137、アクチュエータ131の回動軸139およびヘッド保持部140は、それぞれ下側シャーシ143に取り付けられている。
さらに、従来の磁気ディスク装置130においては、後述する電気回路主基板146からのスピンドルモータ137の回転を制御する電気信号を供給するために、例えばフレキシブル配線基板(FPC基板)を用いたモータ用配線体141がスピンドルモータ137に設けられている。また、電気回路主基板146とアクチュエータ131の磁気ヘッドとの記録信号または再生信号の授受、および、電気回路主基板146と磁気ヘッドを磁気記録媒体136上の所定の位置に位置決めするためのボイスコイル138との制御信号の授受のために、例えばFPC基板を用いたアクチュエータ用配線体142がアクチュエータ131に設けられている。
さらに、防塵等のために、下側シャーシ143に、内部の各構成要素を覆って密閉するように上側シャーシ144が取り付けられる。
また、従来の磁気ディスク装置130には、その下側シャーシ143の底面に、例えば図15Aまたは図15Bに示したような、磁気ディスク装置130を制御するための電気回路部品145が搭載された電気回路主基板146が取り付けられている。
電気回路主基板146にはモータ用コネクタ147とアクチュエータ用コネクタ148とが設けられ、モータ用コネクタ147にはモータ用配線体141のコネクタ141aが接続され、アクチュエータ用コネクタ148にはアクチュエータ用配線体142のコネクタ142aが接続されている。
このように、従来の磁気ディスク装置130においては、電気回路主基板146からの制御信号がモータ用コネクタ147を通じてスピンドルモータ137に送られるとともに、アクチュエータ用コネクタ148を通じて磁気ヘッドまたはボイスコイル138へ送られる構成となっていた(例えば、特開平4−181587号公報または特開平7−14362号公報を参照)。
しかしながら、前述したような従来の磁気ディスク装置においては、スピンドルモータへの信号伝送のためのモータ用コネクタと、磁気ヘッドまたはボイスコイルへの信号伝送のためのアクチュエータ用コネクタという二つのコネクタが必要となり、その配設のためのスペースが大きくなってしまうため、装置全体の小型化が難しいという課題があった。
さらに、磁気ディスク装置における内部の密閉性を確保するための封止手段がモータ用配線体およびアクチュエータ用配線体それぞれに対して必要となるので、コストが高くなってしまうという課題があった。
本発明のディスク装置は、筐体と、筐体内部に、ディスク状の記録媒体と、記録媒体を回転させる回転部と、記録媒体に対して情報の記録および再生の少なくともいずれかを行うヘッド部と、ヘッド部を支持する記録媒体の半径方向に回動可能なアクチュエータ部と、ヘッド部を記録媒体上の所望の位置に配置させるようにアクチュエータ部を回動させる回動部と、ヘッド部および回動部と電気的に接続された第1の配線体と、回転部と電気的に接続された第2の配線体とを備え、筐体外部に、回転部、ヘッド部および回動部の制御を行う制御部を備えたディスク装置であって、第1の配線体と第2の配線体とが筐体内部で電気的に接続されるとともに、第1の配線体および第2の配線体と制御部との間で電気信号を授受するための端子部を筐体に備えたことを特徴としている。
このような構成により、第1の配線体と第2の配線体とを電気的に接続して、一つの端子部によって外部との接続を行っているため、その配設スペースも小さくてよいので小型化に適し、さらに、内部の密閉性を確保するための封止手段も一箇所で実施すればよいので、コストの削減が可能となり、低コストのディスク装置を実現することができる。
また、第1の配線体が、第2の配線体と電気的に接続するための接続部を有し、第2の配線体が、その端部に第1の配線体の接続部と電気的に接続するための導電部を有し、第1の配線体の接続部を第2の配線体の導電部に接近させる方向に押圧する押圧部を備え、押圧部による押圧によって第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とが接触し、第1の配線体と第2の配線体とが電気的に接続される構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、押圧部を用いて第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とを接触させることにより第1の配線体と第2の配線体とを電気的に接続することができるので、故障等で一旦組み立てたディスク装置を分解するような場合にも、はんだ等で固着した場合と比較して、リワーク性に優れた構成を実現することができる。
また、第1の配線体は、ヘッド部から出力される信号の増幅回路を有する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、ヘッド部の近くにおいて、微小な信号を処理することができるため、ノイズの発生を抑制でき、安定した信号の授受ができる、信頼性の高い構成を実現することができる。
また、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とが当接する部分において、接続部の幅Wと導電部の幅Wとが異なる構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、振動等によって第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との位置がずれたような場合にも良好な導通を得ることができ、耐衝撃性に優れた構成を実現できる。
さらに、接続部の幅Wと導電部の幅Wとが、
<W
の関係を有する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、第1の配線体の接続部の幅Wの中心と第2の配線体の導電部の幅Wの中心とがそれぞれ僅かにずれていたとしても、接触の確実性が向上し、取付けの際の位置ずれが、電気信号の授受に支障をもたらすようなことがなく、それらの間の接触状態を良好に保つことができる。
さらに、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とが当接する部分において、接続部および導電部の表面にそれぞれ金メッキが形成されている構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との当接部分における接触抵抗を略0Ωとすることができる。また、外部からの衝撃や振動等によって第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との接触圧が変化したとしても、接触を維持する限り、その接触抵抗は大きく変化することなく、安定した信号の授受が可能となる。
また、押圧部は弾性材料で形成され、複数の分岐した先端部を有し、先端部が第1の配線体の接続部を押圧する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、弾性材料で押圧部を形成するという簡易な方法によって、有効に第1の配線体の接続部を押圧することの可能な構成を実現することができる。
また、押圧部の先端部は、根元の部分の断面積に対して先端の部分の断面積が小さくなるような形状である構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、衝撃、特に回転衝撃等の外部からの力に対して、第1の配線体の接続部を押圧する押圧力が弱まることを抑制することができるため、回転衝撃等を受けても、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との間において安定した接触状態を維持することができ、安定した信号の授受ができるので、高い耐衝撃性を有するディスク装置を実現することができる。
さらに、押圧部は、平らな部材を用いた基材部と、基材部に設けられた複数の分岐部と、複数の分岐部それぞれの先端の部分に弾性部とを有する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、平板の先端に弾性部を形成するという簡易な方法によって、有効に第1の配線体の接続部を押圧することの可能な構成を実現することができる。
また、押圧部の複数の分岐部それぞれは、根元の部分の断面積に対して先端の部分の断面積が小さくなるような形状である構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、衝撃、特に回転衝撃等の外部からの力に対して、第1の配線体の接続部を押圧する押圧力が弱まることを抑制することができるため、回転衝撃等を受けても、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との間において安定した接触状態を維持することができ、安定した信号の授受ができるので、高い耐衝撃性を有するディスク装置を実現することができる。
また、第1の配線体を折り曲げることによって、押圧部を挟持した構成であってもよい。このような構成によれば、限られたスペースの中でも第1の配線体を折りたたむことにより、より多くの部品を搭載することができるので、装置全体の小型化が可能である。
また、端子部は、第1の配線体上に設けられ、第2の配線体からの配線と、ヘッド部および回動部からの配線とが第1の配線体上に一体に形成されている構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、二つの配線と端子部とが第1の配線体上に設けられているので、取り扱いのしやすい、量産性に優れた構成を実現できる。
さらに、第1の配線体上の、第2の配線体からの配線と、ヘッド部および回動部からの配線との間に、グラウンドライン部を備えた構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、端子部に接続される二つの配線の間に発生する、クロストークを抑制することができる。
さらに、筐体は、第1の配線体および押圧部が取り付けられた第1の筐体と、回転部および第2の配線体が取り付けられた第2の筐体とを備え、第1の筐体と第2の筐体とを組み立てることによって、第1の配線体と第2の配線体とが当接し、押圧部の付勢力によって第1の配線体が第2の配線体に対して押圧されることによって、第1の配線体と第2の配線体とが電気的に接続される構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、第1の筐体と第2の筐体を組み立てることによって、押圧部によって押圧された第1の配線体の接続部が第2の配線体の導電部に当接することになり、第1の配線体と第2の配線体との間において電気的な接続を容易に形成することができ、非常に高い組み立て作業性を実現できる。さらに、故障等が起こった際に分解することが必要な場合においても、第1の筐体から第2の筐体を取り外せば、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との接触が外れるとともに、回転部と回動部とを容易に分離することができるので、分解作業のための作業時間が短縮でき、非常に高い分解作業性を実現することができる。
次に、本発明の電子機器は、本発明のディスク装置を備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、ディスク装置が、第1の配線体と第2の配線体とを電気的に接続して、一つの端子部によって外部との接続を行っているため、その配設スペースも小さくてよいので小型化に適し、さらに、内部の密閉性を確保するための封止手段も一箇所で実施すればよいので、コストの削減が可能となり、低コストの電子機器を実現することができる。
また、制御部が、電子機器側に設けられた構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、電子機器側に設けられた制御部と、ディスク装置との接続を一つの端子部を介して行うことができるので、簡易に接続を行うことが可能となる。
以上述べたように、本発明のディスク装置およびそれを用いた電子機器によれば、一つのコネクタによって外部との接続を行うことができるため、装置全体の小型化および低コスト化を実現することができる。
図1は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の主要な構成を示す平面図である。 図2は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体の構成を示す展開平面図である。 図3Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体を組み立てた際の側面図である。 図3Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図である。 図3Cは、は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のFPCポストの断面図である。 図4Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の構成を示す平面図である。 図4Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の側面図である。 図5Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図である。 図5Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図である。 図6は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図である。 図7は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体とモータ用配線体との接触部分近傍の部分平面図である。 図8は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる際の組み立て治具の構成を示す斜視図である。 図9Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図9Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図10Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図10Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図11Aは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図11Bは、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図である。 図12は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の他の例を示す部分斜視図である。 図13は、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を搭載した電子機器の構成を示すブロック図である。 図14は、従来の浮上型の信号変換素子を有する磁気ディスク装置において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図である。 図15Aは、従来の磁気ディスク装置の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図である。 図15Bは、従来の磁気ディスク装置の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図である。
符号の説明
1 スピンドルモータ
1a モータ用配線体(第2の配線体)
1b,21b 導電部
2 回転中心軸
3 磁気記録媒体
4 回動軸
5 アクチュエータ(ヘッド支持装置)
5a アクチュエータ用配線体
5b タブ部
5c 信号配線接続部
6 ランプブロック
6a,51a,51b,51c 突出部
6b,9e,21d,21e 位置決め穴
7 中継配線体(第1の配線体)
7a プリアンプ回路部
8 ボイスコイル
9,93 押圧弾性部材
9a 平面部
9b 先端部
9c,9d,9f,9g,10a,21c,31a,31b,52a 貫通穴
10 下側シャーシ
11 磁気ディスク装置
21 フレキシブル配線基板(FPC基板)
21a,91 基材部
22 電気回路部品
23,54 コネクタ
24 ガスケット
25 接続部
31 補強板
32 FPCポスト
32a,61a ねじ部
32b,32c,61b,61c 円筒部
32d,61e 段差面
32e 角部
41a,41b 幅
51 スペーサ
52 上側シャーシ
53 電気回路主基板
55 グラウンドライン部
56,57 配線
61 ランプポスト
61d フランジ部
62,63 ねじ
71 HDA部
72,76 ディスクユニット
73 制御部
74,77 電子機器
75 電子機器回路部
81 組み立て治具
82,83,84 位置決めポスト
85 基板
91a 分岐部
92 弾性部
106 逃げ穴
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態)
図1から図13までの図面を用いて、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の主要な構成を示す平面図、図2はその中継配線体7の構成を示す展開平面図、図3Aはその中継配線体7を組み立てた際の側面図、図3Bは本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図、図3CはそのFPCポスト32の断面図、図4Aはその押圧弾性部材9の構成を示す平面図、図4Bはその押圧弾性部材9の側面図、図5Aは磁気ディスク装置11の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図、図5Bは図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図、図6は図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図、図7は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7とモータ用配線体1aとの接触部分近傍の部分平面図、図8は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11を組み立てる際の組み立て治具の構成を示す斜視図、図9Aから図11Bまでは本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11を組み立てる工程を説明するための平面図、図12は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9の他の例を示す部分斜視図である。
なお、図1においては、磁気ディスク装置11の上側シャーシ52を取り外した状態を示しており、上側シャーシ52および上側シャーシ52に設けられた上側ヨークを省略した状態を図示している。磁気ディスク装置11の筐体は、上側シャーシ52(第1の筐体とも記す)および下側シャーシ10(第2の筐体とも記す)を有する。
まず、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図1に示したように、回転部であるスピンドルモータ1の回転中心軸2に回転自在に軸支された磁気記録媒体3、磁気記録媒体3に情報を記録する、または磁気記録媒体3に記録された情報を再生するための信号変換素子であり、ヘッド部である磁気ヘッド(図示せず)をその一端側に有し、回動軸4に回動可能に軸支され、その先端にタブ部5bを有するヘッド支持装置(アクチュエータまたはアクチュエータ部と記す)5、アクチュエータ5の待避位置に設けられ、複数の傾斜の斜面と複数の平面とを有するランプブロック6、磁気ヘッドからの再生信号を増幅して精度よく取り出すための増幅回路であるプリアンプ回路部7aが設けられた中継配線体(第1の配線体)7、スピンドルモータ1に対して駆動電流を供給するモータ用配線体(第2の配線体)1a、アクチュエータ5の一端側に配設された磁気ヘッドとの信号の授受および他端側に配設された磁気ヘッドの位置決めのための回動部であるボイスコイル8との信号授受のための、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5a、ならびに、中継配線体7に狭持され、後述する方法で中継配線体7とモータ用配線体1aとを電気的に接続させる押圧弾性部材9を備えている。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、前述した各構成要素が下側シャーシ10の内部に収納されており、その筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53(図1には図示せず、図5B参照)に、各構成要素を制御する制御部が設けられている。なお、前述の例では、中継配線体7にプリアンプ回路部7aが設けられている例を説明したが、プリアンプ回路部7aを筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53に搭載し、中継配線体7は電気信号を通すだけの配線部のみであってもよい。
次に、図2を用いて本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7について説明する。図2に示したように、本発明の実施の形態における中継配線体7は、例えばフレキシブル配線基板(以下、FPC基板という)21のような電気配線部材、そのFPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の電気回路を構成する電気回路部品22、外部に配設された電気回路主基板53(図2には図示せず)と接続するための電気信号伝達手段であり、端子部であるコネクタ23、および、コネクタ23の周辺部分を外気から封止するためのガスケット24を備えている。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7のFPC基板21は絶縁材料からなる基材部21aの上に所定のパターンで導電部21bが形成された電気配線部材であり、そのFPC基板21の図2における右側には複数に分岐された接続部25が形成されている。FPC基板21の接続部25の先端部分は導電性を有し、対応するモータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)と接触して電気的に接続されるように構成されている。また、コネクタ23には、接続部25から延設された配線57と、信号配線接続部5cから延設された配線56とがそれぞれ接続されている。コネクタ23の直下の部分における、配線56と配線57との間の領域には、ポリイミド層の間にグラウンドライン部55が設けられ、配線56と配線57との間のクロストークの発生を防止することができる。
なお、FPC基板21の接続部25の先端部分は、必ずしも複数に分岐した形状である必要はなく、一体形状に形成され、その先端部分にモータ用配線体1aの導電部1bのそれぞれに対応するように複数の導電部21bを設けた構成であってもよい。
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21の基材部21a上にアクチュエータ用配線体5aが形成されている。また、FPC基板21には折りたたんで後述する状態でFPCポスト32(図3A参照)を貫通させるための貫通穴21cが設けられている。
また、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11における中継配線体7は、図3Aおよび図3Bに示すように、中継配線体7を図2における破線X−X線にて、FPC基板21の基材部21aが対向するように略180°折り曲げ(山折り)した状態で使用される。また、FPC基板21の補強のためにFPC基板21に固着された、例えばSUS板材等を用いた二枚の補強板31を介して、図4Aに示した押圧弾性部材9の平面部9aをFPC基板21にて狭持し、FPC基板21が二重になった状態で使用される。
図3Aおよび図3Bに示したように、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9の平面部9aの表裏両面に両面接着テープ等を貼付して、FPC基板21に固着された二枚の補強板31によって押圧弾性部材9を狭持した時に、押圧弾性部材9と二枚の補強板31とが接着された状態となる。
次に、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧部である押圧弾性部材9について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11における押圧弾性部材9は、図4Aおよび図4Bに示されるような形状を有し、リン青銅等のばね性を有する弾性材料を用いて作成することができる。押圧弾性部材9の一方の端部には、FPC基板21の先端部に設けられた複数の接続部25のそれぞれに対応するように、分岐された先端部9bが複数形成される。なお、図4Bは図4Aの右方向からみた側面図であり、先端部9bは図4Aにおいて紙面に向かう方向に折れ曲がっている。これにより、先端部9bは、FPC基板21の接続部25に対して付勢力を付与することが可能となる。
また、押圧弾性部材9には、後述するFPCポスト32が貫通する貫通穴9cおよびランプポスト61が貫通するランプポスト用貫通穴9d、ランプブロック6の位置決め穴9e、後述するスペーサ51の二つの位置決め突出部51cが貫通する貫通穴9fおよび貫通穴9gが形成されている。
本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、中継配線体7が押圧弾性部材9に対して所定の位置に配設された時、押圧弾性部材9の複数の先端部9bのそれぞれは、FPC基板21の複数の接続部25のうち、対応する接続部25を押して、モータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)に接触させて、FPC基板21の接続部25とモータ用配線体1aの導電部1bとを電気的に接続させる。
なお、衝撃、特に回転方向の衝撃等の外部からの力に対して押圧弾性部材9の先端部9bによる接続部25への押圧力が弱まることを抑制するために、図4Aに示したように、押圧弾性部材9の先端部9bを、先端部の幅41aよりも根元部分の幅41bの方が大きくなるように形成することが望ましい。すなわち、
幅41a<幅41b
を満足するように形成することが望ましい。換言すると、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9の先端部9bは、その断面積を根元の部分から先端の部分にかけて小さくするような形状に形成されている。
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11におけるFPC基板21周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9が中継配線体7によって狭持された状態で、図3Cに示すような中心部にねじ部32aが形成され、上部円筒部32cと下部円筒部32bとを有するFPCポスト32の下部円筒部32bを、FPC基板21に設けられた貫通穴21cおよび押圧弾性部材9の貫通穴9cに貫通させる。
そして、FPCポスト32の上部円筒部32cと下部円筒部32bとの段差面32dをFPC基板21に当接させて、上部円筒部32cと段差面32dとの境界、すなわち角部32eの全周においてFPC基板21とFPCポスト32をはんだ付け固着する。なお、はんだ付け部分におけるFPC基板21にはGNDになるような配線がなされており、磁気ディスク装置11が組み立てられた時には、FPCポスト32を通してFPC基板21がグラウンドラインになるように構成されている。このグラウンドラインはグラウンドライン部55と接続されている。
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cを図2に示された破線Y−Y線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げるとともに、アクチュエータ用配線体5aを図2における紙面上方向(谷折り方向)に破線Z−Z線にて略90°折り曲げる。
このようにして、図1に示すように下側シャーシ10のアクチュエータ5の近傍にアクチュエータ用配線体5aにおける信号配線接続部5cを取り付け、磁気ヘッドおよびボイスコイル8からの信号配線を接続することができる。
次に、図5Aに示すように、押圧弾性部材9を狭持して二重になったFPC基板21を貫通するように設けられた四つの位置決め穴21dおよび位置決め穴21e(図2参照)にスペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて位置決めしてスペーサ51を載置し、ガスケット24、押圧弾性部材9を狭持したFPC基板21およびスペーサ51を下側シャーシ10と上側シャーシ52によって挟み込むことにより位置が固定できる。なお、補強板31にも、スペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bに対応した位置にそれぞれ貫通穴31aおよび貫通穴31bがそれぞれ設けられている。
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11において、中継配線体7のFPC基板21に設けられたコネクタ23の外側の周辺部には、外気を封止するためのガスケット24が配設されている。ガスケット24は気密性を保持するためにゴム材等の弾性部材、例えばシリコンゴム(硬度55°)を用いることができる。
また、図5Bに示すように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPC基板21に対してスペーサ51の位置を位置決めすることによって、FPC基板21とガスケット24とが当接する位置のFPC基板21に対して反対側の対応する位置において、スペーサ51の一方の端面に設けられた突出部51cの当接面とFPC基板21とが当接する。したがって、下側シャーシ10と上側シャーシ52によってスペーサ51、FPC基板21およびコネクタ23のガスケット24を挟み込むことによって、ガスケット24による気密性をより確実に保持することができる。
そして、磁気ディスク装置11の下側シャーシ10の外側に設けられた電気回路主基板53上のコネクタ54をFPC基板21に設けられたコネクタ23に挿入することにより、中継配線体7と電気回路主基板53とを接続することができる。
なお、スペーサ51とFPC基板21との当接面は、ガスケット24とFPC基板21との当接面と略同じような中空矩形状であってもよいし、また、ガスケット24とFPC基板21との当接面のFPC基板21に対して反対側の対応する位置に複数箇所において部分的に当接する面であってもよい。
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、ガスケット24によりその気密性を保持するためには、コネクタ23としてメス側コネクタを用いて、その外側にガスケット24を嵌め込むようにすることが望ましい。
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11は、FPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の回路を構成する電気回路部品22とスペーサ51との当接を避けるために、FPC基板21上の電気回路部品22が配設される部分には空間を有するようにスペーサ51が形成されている。
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9には、図6に示すように、中心部にねじ部61aが形成されたランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させるランプポスト用貫通穴9dおよびランプブロック6の位置決めを行うための位置決め穴9eが設けられている(図4Aを参照)。
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6には押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合するような位置に位置決め突出部6aが設けられ、ランプポスト61の上部円筒部61cに嵌合するような位置決め穴6bが設けられている。
磁気ディスク装置11の組み立て時には、ランプポスト61の下部円筒部61bを押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dに貫通させるようにしてランプポスト61を押圧弾性部材9上に載置することができる。
その後、ランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させ、ランプブロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させて、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eの上にランプブロック6を載置して、押圧弾性部材9に対するランプブロック6の位置を決めることができる。さらに、上側シャーシ52の貫通穴52aを通して、ねじ62によってランプポスト61の中心部のねじ部61aに締め付ける。これにより、ランプブロック6は上側シャーシ52と、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eとの間で狭持され、固定されることになる。
さらに、ランプポスト61の中心部のねじ部61aを貫通ねじ部として、下側シャーシ10の貫通穴10aを介してねじ63にて下側シャーシ10とランプポスト61とを締結する。図6に示したように、ランプポスト61がその上下端においてそれぞれ上側シャーシ52と下側シャーシ10とに固定されることによって、ランプブロック6を所定の位置に位置決めすることができる。これにより、中継配線体7の位置も決まる。
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、ここでは図示しないが、アクチュエータ5の回動軸4の中心部にもランプポスト61のねじ部61aと同様の貫通ねじ部を設けて、上側シャーシ52および下側シャーシ10のそれぞれに設けられた貫通穴を通してそれぞれねじにより固定することによって、アクチュエータ5を所定の位置に位置決めすることができる。
前述したように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPCポスト32およびランプポスト61を上側シャーシ52および下側シャーシ10に固定することによって、図7に示すような、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1に設けられたモータ用配線体1aに対する中継配線体7のFPC基板21の位置関係が決まり、押圧弾性部材9の紙面に向かう方向への付勢力によって中継配線体7の先端に設けられた複数の接続部25が押圧されて、モータ用配線体1a上の複数の導電部1bそれぞれに対応して接触することになり、電気信号の授受を行うことができる。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図7に示したように、押圧弾性部材9によって押圧された中継配線体7を構成するFPC基板21の複数の接続部25それぞれとモータ用配線体1aの複数の導電部1bそれぞれとが接触する部分の近傍において、モータ用配線体1aの導電部1bに接触するFPC基板21の接続部25の幅Wは、モータ用配線体1aの導電部1bの幅Wよりも小さい。さらに、接続部25の幅Wは、FPC基板21の接続部25を押圧する押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wよりも少なくとも大きくなるように形成することが、耐衝撃性や安定性の観点より望ましい。すなわち、それぞれの幅W、WおよびW
>W≧W
となるように設定することによって、FPC基板21のそれぞれの接続部25における導電部21bの幅Wの中心とモータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bの幅Wの中心と押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wの中心がそれぞれ僅かにずれていたとしても、モータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bとそれらに対応したFPC基板21のそれぞれの接続部25とのそれぞれの接触は確実なものとなり、モータ用配線体1aに対するFPC基板21および押圧弾性部材9のそれぞれの僅かな取付け位置ずれが、モータ用配線体1aとFPC基板21との接触における電気信号の授受に支障をもたらすようなことはない。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のモータ用配線体1aの導電部1bとFPC基板21の接続部25とが当接する部分において、少なくとも導電部1bと接続部25とが当接する部分近傍をそれぞれ金メッキすることによって、接触抵抗を略0Ωとすることができる。これにより、外部からの衝撃や振動等によって導電部1bと接続部25との接触圧が変化したとしても、接触を維持する限りにおいて、その接触抵抗は変化することなく、略0Ωを維持することが可能である。
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、モータ用配線体1aの導電部1bとFPC基板21の接続部25とを、押圧弾性部材9の先端部9bによる押圧によって接触させて電気的に接続させているため、例えば、故障によってスピンドルモータ1を交換するような際にも、はんだ付け等による固着を取り外すような手間のかかる作業が不要になり、リワーク性の向上を図ることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態においては、磁気ディスク装置11の中継配線体7に、モータ用配線体1aからの配線57、信号配線接続部5cからの配線56およびコネクタ23が一体に形成された例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、モータ用配線体1a、中継配線体7およびコネクタ23がそれぞれ別々に構成されていてもよい。
次に、前述したような本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のディスクドライブ部(磁気ディスク装置11の構成から電気回路主基板53を除いた部分)の組み立て方法について説明する。
まず、図8に示すような組み立て治具81を準備する。組み立て治具81には、アクチュエータ5の回動軸4の貫通ねじ部のねじ穴に嵌合してアクチュエータ5を位置決めするアクチュエータ用位置決めポスト82、中継配線体7の一方の位置を決めるためにFPCポスト32のねじ部32aのねじ穴に嵌合するFPC用位置決めポスト83、および、中継配線体7の他方の位置とランプブロック6の位置とを位置決めするためにランプポスト61のねじ部61aのねじ穴に嵌合するランプ用位置決めポスト84が基板85上の所定の位置にそれぞれ設けられている。また、組み立て治具81には、中継配線体7が載置された場合のコネクタ23の逃げ穴106が設けられている。
まず、第1の工程として、図9Aに示したように、押圧弾性部材9を狭持した中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32のねじ部32aのねじ穴を組み立て治具81に設けられたFPC用位置決めポスト83に嵌合させて挿入し、ランプ用位置決めポスト84に弾性押圧部材9のランプポスト用貫通穴9dを挿入する。
次に、第2の工程として、図9Bに示したように、FPCポスト32がはんだ付け固着された中継配線体7の上に、スペーサ51を載置する。中継配線体7の二つの位置決め穴21dおよび位置決め穴21eにスペーサ51に設けられた二箇所の位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて挿入することにより、中継配線体7の上にスペーサ51が位置決めされて載置される。
また、第3の工程として、図10Aに示したように、組み立て治具81に載置された中継配線体7に狭持された押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dにランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させ、そのランプポスト61のねじ部61aのねじ穴を組み立て治具81に設けられたランプ用位置決めポスト84に嵌合させて挿入する。
さらに、第4の工程として、図10Bに示したように、組み立て治具81上に組み立てられたランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させるとともに、ランププロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させることにより、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eの上にランプブロック6が位置決めされて載置される。
次に、第5の工程として、図11Aに示したように、組み立て治具81に設けられたアクチュエータ用位置決めポスト82に、アクチュエータ5の回動軸4の貫通ねじ部を嵌合させて挿入するとともに、アクチュエータ5の先端に設けられたタブ部5bがランプブロック6の待避位置に位置するようにして、アクチュエータ5を位置決めして組み立て治具81上に載置する。
さらに、第6の工程として、図11Bに示したように、中継配線体7に一体に形成され、図2に示したY−Y線にて略90°折り曲げられたアクチュエータ用配線体5aの端部に設けられた信号配線接続部5cをアクチュエータ5の所定の位置に取り付け、アクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からの信号配線をそれぞれ信号配線接続部5cに接続する。
なお、第6の工程において、アクチュエータ用配線体5aの端部に設けられた信号配線接続部5cをアクチュエータ5の所定の位置に配置し、アクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からのそれぞれの信号配線を信号配線接続部5cに接続する方法を説明したが、まず始めに、アクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cにアクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からのそれぞれの信号配線を接続し、それから信号配線接続部5cをアクチュエータ5に接続するようにしてもよい。このような方法においては、最初に信号配線接続部5cにそれぞれの信号配線を接続することによって、磁気ヘッドからヘッドアンプ間の配線が閉回路となるため、静電気等の影響で磁気ヘッドが破壊される等の不具合の発生を防止することができる。
次に、第7の工程として、中継配線体7の上に載置されたスペーサ51、中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32、ランプポスト61の上部段差面61eに載置されたランプブロック6および所定の位置に配置されたアクチュエータ5の回動軸4の上に、上側シャーシ52を載せ、上側シャーシ52に設けられたそれぞれの穴部を通して回動軸4、ランプポスト61およびFPCポスト32のそれぞれのねじ部(61a,32a)にねじを挿入してねじ止めし、上側筐体(第1の筐体)を形成することができる。
なお、実用的には、FPCポスト32を固定する際に用いる上側シャーシ52の穴部を長穴等のねじ外径に対して遊びを有する大きさの穴部とし、組み立て時には、まず回動軸4およびランプポスト61を上側シャーシ52に固着し、次いでFPCポスト32を上側シャーシ52に固定することが望ましい。
次に、第8の工程として、下側シャーシ10の所定の位置にスピンドルモータ1が取り付けられ、モータ用配線体1aが所定の位置に位置するように組み立てられた下側筐体(第2の筐体)の上に、前述の第7の工程によって組み立てられた上側筐体を載置することにより、磁気ディスク装置11のディスクドライブ部が完成する。
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、このような組み立てを行うことによって、押圧弾性部材9の先端部9bによって押圧されたFPC基板21の接続部25が、下側シャーシ10に配設されたモータ用配線体1aにおける導電部1bに当接することになり、FPC基板21の接続部25における導電部21bとモータ用配線体1aの導電部1bとの間において電気的接続が形成される。
なお、前述の磁気ディスク装置の組み立て方法の説明においては説明を省略したが、上側筐体および下側筐体には、ボイスコイルモータを構成するための上側ヨーク、下側ヨークおよび永久磁石等のディスクドライブ部に必要な構成部材が組み込まれている。
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、組み立てとは逆に、組み立てられたものを分解する時には、下側筐体を上側筐体から取り外すことにより、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1のモータ用配線体1aの導電部1bを、上側シャーシ52に取り付けられた中継配線体7のFPC基板21の接続部25から容易に外すことが可能となり、スピンドルモータ1とアクチュエータ5とを容易に分離することができる。
なお、前述の説明においては、押圧弾性部材9を弾性材料によって形成し、FPC基板21の接続部25を押圧する先端部9bが押圧弾性部材9と一体に形成されているように記述したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、SUS等の平板材を用いた基材部91に設けられた複数の分岐部91aにゴム材またはクッション材等の弾力性を有する弾性部92が設けられた押圧弾性部材93を用いることができる。なお、押圧弾性部材93のような構成とした時にも、それぞれの分岐部91aは上述の押圧弾性部材9における先端部9bと同様に根元部分の断面積より先端部分の断面積の方が小さくなるように形成することにより、耐衝撃性や組み立ての際の位置ずれに対して安定性の高い構成を実現できる。また、分岐部91aとしては、SUS等のいわゆる板ばね部材を用いることもできるし、ゴム等の弾性部材を用いることができる。
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、一つのコネクタ23を介して電気回路主基板53と磁気ディスク装置11のディスクドライブ部との電気信号を授受するための電気配線を接続することができるので、低コストにディスク装置を実現することができる。また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、押圧弾性部材9の先端部9bによる押圧力によって、中継配線体7の接続部25をスピンドルモータ1のモータ用配線体1aの導電部1bに押圧接触させて、電気回路主基板53からの電気信号を授受することができるため、ディスクドライブ部の構成部品に何らかの故障が発生した時、故障部品の交換時においても、容易に分解および組み立てができる。
なお、本発明の実施の形態の説明においては、ディスク装置の例として、磁気ディスク装置の構成を用いて説明したが、本発明のディスク装置は、何らこれに限定されるものではない。例えば、DVD装置、光磁気ディスク装置や光ディスク装置等の非接触型のディスク装置にも適用可能である。
さらに、本発明のディスク装置を組み込んで、携帯電話装置、ポータブルオーディオプレーヤ装置、ディスク再生装置またはディスク記録装置等の電子機器を構成すれば、より接続し易い構成を実現することができる。図13は、本発明の実施の形態におけるディスク装置を組み込んだ電子機器の構成を示すブロック図である。
図13に示したように、本発明の実施の形態における電子機器74は、前述した磁気ディスク装置11の構成から制御部を除いたHDA(Head Disk AssemblyまたはHard Disk Assembly)部71が、ディスクユニット72を構成し、電子機器74にHDA部71を制御するための制御部73および電子機器回路部75が設けられる。ディスクユニット72は電子機器74に取り付けられる。このような構成においては、ディスクユニット72のHDA部71と電子機器74の制御部73とが一つの端子部によって接続されるので、接続を容易に行うことができる。さらに、本発明のディスク装置によれば、従来のディスク装置において複数のコネクタが設けられていた部分(例えば図1における磁気記録媒体3の下部両側の部分)に電子機器74の制御部73や電子機器回路部75を配設することが可能であり、構成の小型化を実現することができる。
なお、図13の破線で示したように、ディスクユニット76がHDA部71と制御部73とを有し、電子機器77が電子機器回路部75を有する構成とすることも可能である。
本発明によれば、一つのコネクタによって外部との接続を行うことができるため、装置全体の小型化が可能であるとともに、低コストのディスク装置を実現することができるという格別の効果を奏することができるので、浮上型の信号変換素子を備えたディスク装置、特に、ディスク装置の筐体外部に設けられた制御部によって制御されるディスク装置およびそれを用いた電子機器等として有用である。
【書類名】明細書
【発明の名称】ディスク装置およびそれを用いた電子機器
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮上型の信号変換素子を備えたディスク装置に関し、特に、ディスク装置の筐体外部に設けられた制御部によって制御されるディスク装置、および、それを用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク装置等の磁気ディスク装置は、近年の急速な小型大容量化にともなって、携帯電話装置やポータブルオーディオプレーヤ装置等の、持ち運び可能な小型の電子機器にも搭載されるようになってきている。今後、さらなる小型化および低コスト化によって、これらの電子機器への応用が広がるものと期待されている。
【0003】
このような磁気ディスク装置において、さらなる小型化および低コスト化を実現するためのポイントとして、磁気ヘッド、スピンドルモータおよびアクチュエータと制御部との間で信号の授受を行うための配線構造がある。
【0004】
まず、従来のディスク装置における配線接続方法を説明する。ここでは、ディスク装置の一例として、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置を用いて説明する。
【0005】
図14は、従来の浮上型の信号変換素子(以下、単に磁気ヘッドと記す)を有する磁気ディスク装置130において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図であり、図15Aは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図であり、図15Bは従来の磁気ディスク装置130の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図である。
【0006】
図14、図15Aおよび図15Bにおいて、アクチュエータ131は、比較的剛性の低いサスペンション132、板ばね部133および比較的剛性の高い支持アーム134を有している。サスペンション132の一端側の下面には磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ135が設けられている。
【0007】
また、磁気記録媒体136はスピンドルモータ137によって回転し、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、磁気記録媒体136の回転に伴ってヘッドスライダ135と磁気記録媒体136との間に発生する空気流によってヘッドスライダ135が受ける浮揚力と、ヘッドスライダ135を磁気記録媒体136側へ付勢するアクチュエータ131の板ばね部133による付勢力(いわゆるロード荷重)とが釣り合って、ヘッドスライダ135は磁気記録媒体136から一定量浮上し、磁気ヘッドも磁気記録媒体136から一定量浮上するように構成されている。
【0008】
アクチュエータ131は、磁気ディスク装置130の記録時および再生時には、支持アーム134のヘッドスライダ135が設けられた側と反対側の端部に設けられたボイスコイル138の作用によって、回動軸139を中心として回動する。これにより、ヘッドスライダ135に搭載された磁気ヘッドが磁気記録媒体136における所望のトラックに対して位置決めされて、磁気ディスク装置130は記録および再生を行うことが可能である。
【0009】
そして、磁気ディスク装置130の停止時には、アクチュエータ131が回動軸139を中心にして回動して磁気記録媒体136の外側に向かって移動する。磁気記録媒体136の外側には、ヘッド保持部140が設けられており、サスペンション132の先端に形成されたガイド部132aがヘッド保持部140に形成されたテーパ部140a上に乗り上げることにより、サスペンション132に支持されたヘッドスライダ135および磁気ヘッドと磁気記録媒体136との吸着を防ぐことができる。
【0010】
また、従来の磁気ディスク装置130において、スピンドルモータ137、アクチュエータ131の回動軸139およびヘッド保持部140は、それぞれ下側シャーシ143に取り付けられている。
【0011】
さらに、従来の磁気ディスク装置130においては、後述する電気回路主基板146からのスピンドルモータ137の回転を制御する電気信号を供給するために、例えばフレキシブル配線基板(FPC基板)を用いたモータ用配線体141がスピンドルモータ137に設けられている。また、電気回路主基板146とアクチュエータ131の磁気ヘッドとの記録信号または再生信号の授受、および、電気回路主基板146と磁気ヘッドを磁気記録媒体136上の所定の位置に位置決めするためのボイスコイル138との制御信号の授受のために、例えばFPC基板を用いたアクチュエータ用配線体142がアクチュエータ131に設けられている。
【0012】
さらに、防塵等のために、下側シャーシ143に、内部の各構成要素を覆って密閉するように上側シャーシ144が取り付けられる。
【0013】
また、従来の磁気ディスク装置130には、その下側シャーシ143の底面に、例えば図15Aまたは図15Bに示したような、磁気ディスク装置130を制御するための電気回路部品145が搭載された電気回路主基板146が取り付けられている。
【0014】
電気回路主基板146にはモータ用コネクタ147とアクチュエータ用コネクタ148とが設けられ、モータ用コネクタ147にはモータ用配線体141のコネクタ141aが接続され、アクチュエータ用コネクタ148にはアクチュエータ用配線体142のコネクタ142aが接続されている。
【0015】
このように、従来の磁気ディスク装置130においては、電気回路主基板146からの制御信号がモータ用コネクタ147を通じてスピンドルモータ137に送られるとともに、アクチュエータ用コネクタ148を通じて磁気ヘッドまたはボイスコイル138へ送られる構成となっていた(例えば、特開平4−181587号公報または特開平7−14362号公報を参照)。
【0016】
しかしながら、前述したような従来の磁気ディスク装置においては、スピンドルモータへの信号伝送のためのモータ用コネクタと、磁気ヘッドまたはボイスコイルへの信号伝送のためのアクチュエータ用コネクタという二つのコネクタが必要となり、その配設のためのスペースが大きくなってしまうため、装置全体の小型化が難しいという課題があった。
【0017】
さらに、磁気ディスク装置における内部の密閉性を確保するための封止手段がモータ用配線体およびアクチュエータ用配線体それぞれに対して必要となるので、コストが高くなってしまうという課題があった。
【発明の開示】
【0018】
本発明のディスク装置は、筐体と、筐体内部に、ディスク状の記録媒体と、記録媒体を回転させる回転部と、記録媒体に対して情報の記録および再生の少なくともいずれかを行うヘッド部と、ヘッド部を支持する記録媒体の半径方向に回動可能なアクチュエータ部と、ヘッド部を記録媒体上の所望の位置に配置させるようにアクチュエータ部を回動させる回動部と、ヘッド部および回動部と電気的に接続された第1の配線体と、回転部と電気的に接続された第2の配線体とを備え、筐体外部に、回転部、ヘッド部および回動部の制御を行う制御部を備えたディスク装置であって、第1の配線体と第2の配線体とが筐体内部で電気的に接続されるとともに、第1の配線体および第2の配線体と制御部との間で電気信号を授受するための端子部を筐体に備えたことを特徴としている。
【0019】
このような構成により、第1の配線体と第2の配線体とを電気的に接続して、一つの端子部によって外部との接続を行っているため、その配設スペースも小さくてよいので小型化に適し、さらに、内部の密閉性を確保するための封止手段も一箇所で実施すればよいので、コストの削減が可能となり、低コストのディスク装置を実現することができる。
【0020】
また、第1の配線体が、第2の配線体と電気的に接続するための接続部を有し、第2の配線体が、その端部に第1の配線体の接続部と電気的に接続するための導電部を有し、第1の配線体の接続部を第2の配線体の導電部に接近させる方向に押圧する押圧部を備え、押圧部による押圧によって第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とが接触し、第1の配線体と第2の配線体とが電気的に接続される構成であってもよい。
【0021】
このような構成によれば、さらに、押圧部を用いて第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とを接触させることにより第1の配線体と第2の配線体とを電気的に接続することができるので、故障等で一旦組み立てたディスク装置を分解するような場合にも、はんだ等で固着した場合と比較して、リワーク性に優れた構成を実現することができる。
【0022】
また、第1の配線体は、ヘッド部から出力される信号の増幅回路を有する構成であってもよい。
【0023】
このような構成によれば、さらに、ヘッド部の近くにおいて、微小な信号を処理することができるため、ノイズの発生を抑制でき、安定した信号の授受ができる、信頼性の高い構成を実現することができる。
【0024】
また、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とが当接する部分において、接続部の幅Wと導電部の幅Wとが異なる構成であってもよい。
【0025】
このような構成によれば、さらに、振動等によって第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との位置がずれたような場合にも良好な導通を得ることができ、耐衝撃性に優れた構成を実現できる。
【0026】
さらに、接続部の幅Wと導電部の幅Wとが、
<W
の関係を有する構成であってもよい。
【0027】
このような構成によれば、さらに、第1の配線体の接続部の幅Wの中心と第2の配線体の導電部の幅Wの中心とがそれぞれ僅かにずれていたとしても、接触の確実性が向上し、取付けの際の位置ずれが、電気信号の授受に支障をもたらすようなことがなく、それらの間の接触状態を良好に保つことができる。
【0028】
さらに、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部とが当接する部分において、接続部および導電部の表面にそれぞれ金メッキが形成されている構成であってもよい。
【0029】
このような構成によれば、さらに、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との当接部分における接触抵抗を略0Ωとすることができる。また、外部からの衝撃や振動等によって第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との接触圧が変化したとしても、接触を維持する限り、その接触抵抗は大きく変化することなく、安定した信号の授受が可能となる。
【0030】
また、押圧部は弾性材料で形成され、複数の分岐した先端部を有し、先端部が第1の配線体の接続部を押圧する構成であってもよい。
【0031】
このような構成によれば、さらに、弾性材料で押圧部を形成するという簡易な方法によって、有効に第1の配線体の接続部を押圧することの可能な構成を実現することができる。
【0032】
また、押圧部の先端部は、根元の部分の断面積に対して先端の部分の断面積が小さくなるような形状である構成であってもよい。
【0033】
このような構成によれば、さらに、衝撃、特に回転衝撃等の外部からの力に対して、第1の配線体の接続部を押圧する押圧力が弱まることを抑制することができるため、回転衝撃等を受けても、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との間において安定した接触状態を維持することができ、安定した信号の授受ができるので、高い耐衝撃性を有するディスク装置を実現することができる。
【0034】
さらに、押圧部は、平らな部材を用いた基材部と、基材部に設けられた複数の分岐部と、複数の分岐部それぞれの先端の部分に弾性部とを有する構成であってもよい。
【0035】
このような構成によれば、さらに、平板の先端に弾性部を形成するという簡易な方法によって、有効に第1の配線体の接続部を押圧することの可能な構成を実現することができる。
【0036】
また、押圧部の複数の分岐部それぞれは、根元の部分の断面積に対して先端の部分の断面積が小さくなるような形状である構成であってもよい。
【0037】
このような構成によれば、さらに、衝撃、特に回転衝撃等の外部からの力に対して、第1の配線体の接続部を押圧する押圧力が弱まることを抑制することができるため、回転衝撃等を受けても、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との間において安定した接触状態を維持することができ、安定した信号の授受ができるので、高い耐衝撃性を有するディスク装置を実現することができる。
【0038】
また、第1の配線体を折り曲げることによって、押圧部を挟持した構成であってもよい。このような構成によれば、限られたスペースの中でも第1の配線体を折りたたむことにより、より多くの部品を搭載することができるので、装置全体の小型化が可能である。
【0039】
また、端子部は、第1の配線体上に設けられ、第2の配線体からの配線と、ヘッド部および回動部からの配線とが第1の配線体上に一体に形成されている構成であってもよい。
【0040】
このような構成によれば、さらに、二つの配線と端子部とが第1の配線体上に設けられているので、取り扱いのしやすい、量産性に優れた構成を実現できる。
【0041】
さらに、第1の配線体上の、第2の配線体からの配線と、ヘッド部および回動部からの配線との間に、グラウンドライン部を備えた構成であってもよい。
【0042】
このような構成によれば、さらに、端子部に接続される二つの配線の間に発生するクロストークを抑制することができる。
【0043】
さらに、筐体は、第1の配線体および押圧部が取り付けられた第1の筐体と、回転部および第2の配線体が取り付けられた第2の筐体とを備え、第1の筐体と第2の筐体とを組み立てることによって、第1の配線体と第2の配線体とが当接し、押圧部の付勢力によって第1の配線体が第2の配線体に対して押圧されることによって、第1の配線体と第2の配線体とが電気的に接続される構成であってもよい。
【0044】
このような構成によれば、さらに、第1の筐体と第2の筐体を組み立てることによって、押圧部によって押圧された第1の配線体の接続部が第2の配線体の導電部に当接することになり、第1の配線体と第2の配線体との間において電気的な接続を容易に形成することができ、非常に高い組み立て作業性を実現できる。さらに、故障等が起こった際に分解することが必要な場合においても、第1の筐体から第2の筐体を取り外せば、第1の配線体の接続部と第2の配線体の導電部との接触が外れるとともに、回転部と回動部とを容易に分離することができるので、分解作業のための作業時間が短縮でき、非常に高い分解作業性を実現することができる。
【0045】
次に、本発明の電子機器は、本発明のディスク装置を備えたことを特徴としている。
【0046】
このような構成によれば、ディスク装置が、第1の配線体と第2の配線体とを電気的に接続して、一つの端子部によって外部との接続を行っているため、その配設スペースも小さくてよいので小型化に適し、さらに、内部の密閉性を確保するための封止手段も一箇所で実施すればよいので、コストの削減が可能となり、低コストの電子機器を実現することができる。
【0047】
また、制御部が、電子機器側に設けられた構成であってもよい。
【0048】
このような構成によれば、さらに、電子機器側に設けられた制御部と、ディスク装置との接続を一つの端子部を介して行うことができるので、簡易に接続を行うことが可能となる。
【0049】
以上述べたように、本発明のディスク装置およびそれを用いた電子機器によれば、一つのコネクタによって外部との接続を行うことができるため、装置全体の小型化および低コスト化を実現することができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、一つのコネクタによって外部との接続を行うことができるため、装置全体の小型化が可能であるとともに、低コストのディスク装置を実現することができるという格別の効果を奏することができるので、浮上型の信号変換素子を備えたディスク装置、特に、ディスク装置の筐体外部に設けられた制御部によって制御されるディスク装置およびそれを用いた電子機器等として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0052】
(実施の形態)
図1から図13までの図面を用いて、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置について説明する。
【0053】
図1は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の主要な構成を示す平面図、図2はその中継配線体7の構成を示す展開平面図、図3Aはその中継配線体7を組み立てた際の側面図、図3Bは本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図、図3CはそのFPCポスト32の断面図、図4Aはその押圧弾性部材9の構成を示す平面図、図4Bはその押圧弾性部材9の側面図、図5Aは磁気ディスク装置11の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図、図5Bは図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図、図6は図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図、図7は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7とモータ用配線体1aとの接触部分近傍の部分平面図、図8は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11を組み立てる際の組み立て治具の構成を示す斜視図、図9Aから図11Bまでは本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11を組み立てる工程を説明するための平面図、図12は本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9の他の例を示す部分斜視図である。
【0054】
なお、図1においては、磁気ディスク装置11の上側シャーシ52を取り外した状態を示しており、上側シャーシ52および上側シャーシ52に設けられた上側ヨークを省略した状態を図示している。磁気ディスク装置11の筐体は、上側シャーシ52(第1の筐体とも記す)および下側シャーシ10(第2の筐体とも記す)を有する。
【0055】
まず、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図1に示したように、回転部であるスピンドルモータ1の回転中心軸2に回転自在に軸支された磁気記録媒体3、磁気記録媒体3に情報を記録する、または磁気記録媒体3に記録された情報を再生するための信号変換素子であり、ヘッド部である磁気ヘッド(図示せず)をその一端側に有し、回動軸4に回動可能に軸支され、その先端にタブ部5bを有するヘッド支持装置(アクチュエータまたはアクチュエータ部と記す)5、アクチュエータ5の待避位置に設けられ、複数の傾斜の斜面と複数の平面とを有するランプブロック6、磁気ヘッドからの再生信号を増幅して精度よく取り出すための増幅回路であるプリアンプ回路部7aが設けられた中継配線体(第1の配線体)7、スピンドルモータ1に対して駆動電流を供給するモータ用配線体(第2の配線体)1a、アクチュエータ5の一端側に配設された磁気ヘッドとの信号の授受および他端側に配設された磁気ヘッドの位置決めのための回動部であるボイスコイル8との信号授受のための、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5a、ならびに、中継配線体7に狭持され、後述する方法で中継配線体7とモータ用配線体1aとを電気的に接続させる押圧弾性部材9を備えている。
【0056】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、前述した各構成要素が下側シャーシ10の内部に収納されており、その筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53(図1には図示せず、図5B参照)に、各構成要素を制御する制御部が設けられている。なお、前述の例では、中継配線体7にプリアンプ回路部7aが設けられている例を説明したが、プリアンプ回路部7aを筐体の外側に別途設けられた電気回路主基板53に搭載し、中継配線体7は電気信号を通すだけの配線部のみであってもよい。
【0057】
次に、図2を用いて本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7について説明する。図2に示したように、本発明の実施の形態における中継配線体7は、例えばフレキシブル配線基板(以下、FPC基板という)21のような電気配線部材、そのFPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の電気回路を構成する電気回路部品22、外部に配設された電気回路主基板53(図2には図示せず)と接続するための電気信号伝達手段であり、端子部であるコネクタ23、および、コネクタ23の周辺部分を外気から封止するためのガスケット24を備えている。
【0058】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の中継配線体7のFPC基板21は絶縁材料からなる基材部21aの上に所定のパターンで導電部21bが形成された電気配線部材であり、そのFPC基板21の図2における右側には複数に分岐された接続部25が形成されている。FPC基板21の接続部25の先端部分は導電性を有し、対応するモータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)と接触して電気的に接続されるように構成されている。また、コネクタ23には、接続部25から延設された配線57と、信号配線接続部5cから延設された配線56とがそれぞれ接続されている。コネクタ23の直下の部分における、配線56と配線57との間の領域には、ポリイミド層の間にグラウンドライン部55が設けられ、配線56と配線57との間のクロストークの発生を防止することができる。
【0059】
なお、FPC基板21の接続部25の先端部分は、必ずしも複数に分岐した形状である必要はなく、一体形状に形成され、その先端部分にモータ用配線体1aの導電部1bのそれぞれに対応するように複数の導電部21bを設けた構成であってもよい。
【0060】
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、中継配線体7のFPC基板21の基材部21a上にアクチュエータ用配線体5aが形成されている。また、FPC基板21には折りたたんで後述する状態でFPCポスト32(図3A参照)を貫通させるための貫通穴21cが設けられている。
【0061】
また、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11における中継配線体7は、図3Aおよび図3Bに示すように、中継配線体7を図2における破線X−X線にて、FPC基板21の基材部21aが対向するように略180°折り曲げ(山折り)した状態で使用される。また、FPC基板21の補強のためにFPC基板21に固着された、例えばSUS板材等を用いた二枚の補強板31を介して、図4Aに示した押圧弾性部材9の平面部9aをFPC基板21にて狭持し、FPC基板21が二重になった状態で使用される。
【0062】
図3Aおよび図3Bに示したように、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9の平面部9aの表裏両面に両面接着テープ等を貼付して、FPC基板21に固着された二枚の補強板31によって押圧弾性部材9を狭持した時に、押圧弾性部材9と二枚の補強板31とが接着された状態となる。
【0063】
次に、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧部である押圧弾性部材9について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11における押圧弾性部材9は、図4Aおよび図4Bに示されるような形状を有し、リン青銅等のばね性を有する弾性材料を用いて作成することができる。押圧弾性部材9の一方の端部には、FPC基板21の先端部に設けられた複数の接続部25のそれぞれに対応するように、分岐された先端部9bが複数形成される。なお、図4Bは図4Aの右方向からみた側面図であり、先端部9bは図4Aにおいて紙面に向かう方向に折れ曲がっている。これにより、先端部9bは、FPC基板21の接続部25に対して付勢力を付与することが可能となる。
【0064】
また、押圧弾性部材9には、後述するFPCポスト32が貫通する貫通穴9cおよびランプポスト61が貫通するランプポスト用貫通穴9d、ランプブロック6の位置決め穴9e、後述するスペーサ51の二つの位置決め突出部51cが貫通する貫通穴9fおよび貫通穴9gが形成されている。
【0065】
本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、中継配線体7が押圧弾性部材9に対して所定の位置に配設された時、押圧弾性部材9の複数の先端部9bのそれぞれは、FPC基板21の複数の接続部25のうち、対応する接続部25を押して、モータ用配線体1aの複数の導電部1b(図7を参照)に接触させて、FPC基板21の接続部25とモータ用配線体1aの導電部1bとを電気的に接続させる。
【0066】
なお、衝撃、特に回転方向の衝撃等の外部からの力に対して押圧弾性部材9の先端部9bによる接続部25への押圧力が弱まることを抑制するために、図4Aに示したように、押圧弾性部材9の先端部9bを、先端部の幅41aよりも根元部分の幅41bの方が大きくなるように形成することが望ましい。すなわち、
幅41a<幅41b
を満足するように形成することが望ましい。換言すると、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9の先端部9bは、その断面積を根元の部分から先端の部分にかけて小さくするような形状に形成されている。
【0067】
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11におけるFPC基板21周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、押圧弾性部材9が中継配線体7によって狭持された状態で、図3Cに示すような中心部にねじ部32aが形成され、上部円筒部32cと下部円筒部32bとを有するFPCポスト32の下部円筒部32bを、FPC基板21に設けられた貫通穴21cおよび押圧弾性部材9の貫通穴9cに貫通させる。
【0068】
そして、FPCポスト32の上部円筒部32cと下部円筒部32bとの段差面32dをFPC基板21に当接させて、上部円筒部32cと段差面32dとの境界、すなわち角部32eの全周においてFPC基板21とFPCポスト32をはんだ付け固着する。なお、はんだ付け部分におけるFPC基板21にはGNDになるような配線がなされており、磁気ディスク装置11が組み立てられた時には、FPCポスト32を通してFPC基板21がグラウンドラインになるように構成されている。このグラウンドラインはグラウンドライン部55と接続されている。
【0069】
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、中継配線体7に一体に形成されたアクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cを図2に示された破線Y−Y線にて紙面上方向(谷折り方向)に略90°折り曲げるとともに、アクチュエータ用配線体5aを図2における紙面上方向(谷折り方向)に破線Z−Z線にて略90°折り曲げる。
【0070】
このようにして、図1に示すように下側シャーシ10のアクチュエータ5の近傍にアクチュエータ用配線体5aにおける信号配線接続部5cを取り付け、磁気ヘッドおよびボイスコイル8からの信号配線を接続することができる。
【0071】
次に、図5Aに示すように、押圧弾性部材9を狭持して二重になったFPC基板21を貫通するように設けられた四つの位置決め穴21dおよび位置決め穴21e(図2参照)にスペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて位置決めしてスペーサ51を載置し、ガスケット24、押圧弾性部材9を狭持したFPC基板21およびスペーサ51を下側シャーシ10と上側シャーシ52によって挟み込むことにより位置が固定できる。なお、補強板31にも、スペーサ51に設けられた二つの位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bに対応した位置にそれぞれ貫通穴31aおよび貫通穴31bがそれぞれ設けられている。
【0072】
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11において、中継配線体7のFPC基板21に設けられたコネクタ23の外側の周辺部には、外気を封止するためのガスケット24が配設されている。ガスケット24は気密性を保持するためにゴム材等の弾性部材、例えばシリコンゴム(硬度55°)を用いることができる。
【0073】
また、図5Bに示すように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPC基板21に対してスペーサ51の位置を位置決めすることによって、FPC基板21とガスケット24とが当接する位置のFPC基板21に対して反対側の対応する位置において、スペーサ51の一方の端面に設けられた突出部51cの当接面とFPC基板21とが当接する。したがって、下側シャーシ10と上側シャーシ52によってスペーサ51、FPC基板21およびコネクタ23のガスケット24を挟み込むことによって、ガスケット24による気密性をより確実に保持することができる。
【0074】
そして、磁気ディスク装置11の下側シャーシ10の外側に設けられた電気回路主基板53上のコネクタ54をFPC基板21に設けられたコネクタ23に挿入することにより、中継配線体7と電気回路主基板53とを接続することができる。
【0075】
なお、スペーサ51とFPC基板21との当接面は、ガスケット24とFPC基板21との当接面と略同じような中空矩形状であってもよいし、また、ガスケット24とFPC基板21との当接面のFPC基板21に対して反対側の対応する位置に複数箇所において部分的に当接する面であってもよい。
【0076】
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11において、ガスケット24によりその気密性を保持するためには、コネクタ23としてメス側コネクタを用いて、その外側にガスケット24を嵌め込むようにすることが望ましい。
【0077】
さらに、本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11は、FPC基板21上に配設されたプリアンプ回路部7a等の回路を構成する電気回路部品22とスペーサ51との当接を避けるために、FPC基板21上の電気回路部品22が配設される部分には空間を有するようにスペーサ51が形成されている。
【0078】
ここで、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6周辺の構成について説明する。本発明の実施の形態の磁気ディスク装置11の押圧弾性部材9には、図6に示すように、中心部にねじ部61aが形成されたランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させるランプポスト用貫通穴9dおよびランプブロック6の位置決めを行うための位置決め穴9eが設けられている(図4Aを参照)。
【0079】
本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のランプブロック6には押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合するような位置に位置決め突出部6aが設けられ、ランプポスト61の上部円筒部61cに嵌合するような位置決め穴6bが設けられている。
【0080】
磁気ディスク装置11の組み立て時には、ランプポスト61の下部円筒部61bを押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dに貫通させるようにしてランプポスト61を押圧弾性部材9上に載置することができる。
【0081】
その後、ランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させ、ランプブロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させて、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eの上にランプブロック6を載置して、押圧弾性部材9に対するランプブロック6の位置を決めることができる。さらに、上側シャーシ52の貫通穴52aを通して、ねじ62によってランプポスト61の中心部のねじ部61aに締め付ける。これにより、ランプブロック6は上側シャーシ52と、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eとの間で狭持され、固定されることになる。
【0082】
さらに、ランプポスト61の中心部のねじ部61aを貫通ねじ部として、下側シャーシ10の貫通穴10aを介してねじ63にて下側シャーシ10とランプポスト61とを締結する。図6に示したように、ランプポスト61がその上下端においてそれぞれ上側シャーシ52と下側シャーシ10とに固定されることによって、ランプブロック6を所定の位置に位置決めすることができる。これにより、中継配線体7の位置も決まる。
【0083】
さらに、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、ここでは図示しないが、アクチュエータ5の回動軸4の中心部にもランプポスト61のねじ部61aと同様の貫通ねじ部を設けて、上側シャーシ52および下側シャーシ10のそれぞれに設けられた貫通穴を通してそれぞれねじにより固定することによって、アクチュエータ5を所定の位置に位置決めすることができる。
【0084】
前述したように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、FPCポスト32およびランプポスト61を上側シャーシ52および下側シャーシ10に固定することによって、図7に示すような、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1に設けられたモータ用配線体1aに対する中継配線体7のFPC基板21の位置関係が決まり、押圧弾性部材9の紙面に向かう方向への付勢力によって中継配線体7の先端に設けられた複数の接続部25が押圧されて、モータ用配線体1a上の複数の導電部1bそれぞれに対応して接触することになり、電気信号の授受を行うことができる。
【0085】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11は、図7に示したように、押圧弾性部材9によって押圧された中継配線体7を構成するFPC基板21の複数の接続部25それぞれとモータ用配線体1aの複数の導電部1bそれぞれとが接触する部分の近傍において、モータ用配線体1aの導電部1bに接触するFPC基板21の接続部25の幅Wは、モータ用配線体1aの導電部1bの幅Wよりも小さい。さらに、接続部25の幅Wは、FPC基板21の接続部25を押圧する押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wよりも少なくとも大きくなるように形成することが、耐衝撃性や安定性の観点より望ましい。すなわち、それぞれの幅W、WおよびW
>W≧W
となるように設定することによって、FPC基板21のそれぞれの接続部25における導電部21bの幅Wの中心とモータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bの幅Wの中心と押圧弾性部材9の先端部9bの幅Wの中心がそれぞれ僅かにずれていたとしても、モータ用配線体1aのそれぞれの導電部1bとそれらに対応したFPC基板21のそれぞれの接続部25とのそれぞれの接触は確実なものとなり、モータ用配線体1aに対するFPC基板21および押圧弾性部材9のそれぞれの僅かな取付け位置ずれが、モータ用配線体1aとFPC基板21との接触における電気信号の授受に支障をもたらすようなことはない。
【0086】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のモータ用配線体1aの導電部1bとFPC基板21の接続部25とが当接する部分において、少なくとも導電部1bと接続部25とが当接する部分近傍をそれぞれ金メッキすることによって、接触抵抗を略0Ωとすることができる。これにより、外部からの衝撃や振動等によって導電部1bと接続部25との接触圧が変化したとしても、接触を維持する限りにおいて、その接触抵抗は変化することなく、略0Ωを維持することが可能である。
【0087】
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、モータ用配線体1aの導電部1bとFPC基板21の接続部25とを、押圧弾性部材9の先端部9bによる押圧によって接触させて電気的に接続させているため、例えば、故障によってスピンドルモータ1を交換するような際にも、はんだ付け等による固着を取り外すような手間のかかる作業が不要になり、リワーク性の向上を図ることが可能となる。
【0088】
なお、本発明の実施の形態においては、磁気ディスク装置11の中継配線体7に、モータ用配線体1aからの配線57、信号配線接続部5cからの配線56およびコネクタ23が一体に形成された例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、モータ用配線体1a、中継配線体7およびコネクタ23がそれぞれ別々に構成されていてもよい。
【0089】
次に、前述したような本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11のディスクドライブ部(磁気ディスク装置11の構成から電気回路主基板53を除いた部分)の組み立て方法について説明する。
【0090】
まず、図8に示すような組み立て治具81を準備する。組み立て治具81には、アクチュエータ5の回動軸4の貫通ねじ部のねじ穴に嵌合してアクチュエータ5を位置決めするアクチュエータ用位置決めポスト82、中継配線体7の一方の位置を決めるためにFPCポスト32のねじ部32aのねじ穴に嵌合するFPC用位置決めポスト83、および、中継配線体7の他方の位置とランプブロック6の位置とを位置決めするためにランプポスト61のねじ部61aのねじ穴に嵌合するランプ用位置決めポスト84が基板85上の所定の位置にそれぞれ設けられている。また、組み立て治具81には、中継配線体7が載置された場合のコネクタ23の逃げ穴106が設けられている。
【0091】
まず、第1の工程として、図9Aに示したように、押圧弾性部材9を狭持した中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32のねじ部32aのねじ穴を組み立て治具81に設けられたFPC用位置決めポスト83に嵌合させて挿入し、ランプ用位置決めポスト84に弾性押圧部材9のランプポスト用貫通穴9dを挿入する。
【0092】
次に、第2の工程として、図9Bに示したように、FPCポスト32がはんだ付け固着された中継配線体7の上に、スペーサ51を載置する。中継配線体7の二つの位置決め穴21dおよび位置決め穴21eにスペーサ51に設けられた二箇所の位置決め突出部51aおよび位置決め突出部51bを嵌合させて挿入することにより、中継配線体7の上にスペーサ51が位置決めされて載置される。
【0093】
また、第3の工程として、図10Aに示したように、組み立て治具81に載置された中継配線体7に狭持された押圧弾性部材9のランプポスト用貫通穴9dにランプポスト61の下部円筒部61bを貫通させ、そのランプポスト61のねじ部61aのねじ穴を組み立て治具81に設けられたランプ用位置決めポスト84に嵌合させて挿入する。
【0094】
さらに、第4の工程として、図10Bに示したように、組み立て治具81上に組み立てられたランプポスト61の上部円筒部61cにランプブロック6の位置決め穴6bを嵌合させるとともに、ランプブロック6の位置決め突出部6aを押圧弾性部材9の位置決め穴9eに嵌合させることにより、ランプポスト61のフランジ部61dの上部段差面61eの上にランプブロック6が位置決めされて載置される。
【0095】
次に、第5の工程として、図11Aに示したように、組み立て治具81に設けられたアクチュエータ用位置決めポスト82に、アクチュエータ5の回動軸4の貫通ねじ部を嵌合させて挿入するとともに、アクチュエータ5の先端に設けられたタブ部5bがランプブロック6の待避位置に位置するようにして、アクチュエータ5を位置決めして組み立て治具81上に載置する。
【0096】
さらに、第6の工程として、図11Bに示したように、中継配線体7に一体に形成され、図2に示したY−Y線にて略90°折り曲げられたアクチュエータ用配線体5aの端部に設けられた信号配線接続部5cをアクチュエータ5の所定の位置に取り付け、アクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からの信号配線をそれぞれ信号配線接続部5cに接続する。
【0097】
なお、第6の工程において、アクチュエータ用配線体5aの端部に設けられた信号配線接続部5cをアクチュエータ5の所定の位置に配置し、アクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からのそれぞれの信号配線を信号配線接続部5cに接続する方法を説明したが、まず始めに、アクチュエータ用配線体5aの信号配線接続部5cにアクチュエータ5に配設された磁気ヘッドおよびボイスコイル8からのそれぞれの信号配線を接続し、それから信号配線接続部5cをアクチュエータ5に接続するようにしてもよい。このような方法においては、最初に信号配線接続部5cにそれぞれの信号配線を接続することによって、磁気ヘッドからヘッドアンプ間の配線が閉回路となるため、静電気等の影響で磁気ヘッドが破壊される等の不具合の発生を防止することができる。
【0098】
次に、第7の工程として、中継配線体7の上に載置されたスペーサ51、中継配線体7にはんだ付け固着されたFPCポスト32、ランプポスト61の上部段差面61eに載置されたランプブロック6および所定の位置に配置されたアクチュエータ5の回動軸4の上に、上側シャーシ52を載せ、上側シャーシ52に設けられたそれぞれの穴部を通して回動軸4、ランプポスト61およびFPCポスト32のそれぞれのねじ部(61a,32a)にねじを挿入してねじ止めし、上側筐体(第1の筐体)を形成することができる。
【0099】
なお、実用的には、FPCポスト32を固定する際に用いる上側シャーシ52の穴部を長穴等のねじ外径に対して遊びを有する大きさの穴部とし、組み立て時には、まず回動軸4およびランプポスト61を上側シャーシ52に固着し、次いでFPCポスト32を上側シャーシ52に固定することが望ましい。
【0100】
次に、第8の工程として、下側シャーシ10の所定の位置にスピンドルモータ1が取り付けられ、モータ用配線体1aが所定の位置に位置するように組み立てられた下側筐体(第2の筐体)の上に、前述の第7の工程によって組み立てられた上側筐体を載置することにより、磁気ディスク装置11のディスクドライブ部が完成する。
【0101】
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、このような組み立てを行うことによって、押圧弾性部材9の先端部9bによって押圧されたFPC基板21の接続部25が、下側シャーシ10に配設されたモータ用配線体1aにおける導電部1bに当接することになり、FPC基板21の接続部25における導電部21bとモータ用配線体1aの導電部1bとの間において電気的接続が形成される。
【0102】
なお、前述の磁気ディスク装置の組み立て方法の説明においては説明を省略したが、上側筐体および下側筐体には、ボイスコイルモータを構成するための上側ヨーク、下側ヨークおよび永久磁石等のディスクドライブ部に必要な構成部材が組み込まれている。
【0103】
また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11においては、組み立てとは逆に、組み立てられたものを分解する時には、下側筐体を上側筐体から取り外すことにより、下側シャーシ10に取り付けられたスピンドルモータ1のモータ用配線体1aの導電部1bを、上側シャーシ52に取り付けられた中継配線体7のFPC基板21の接続部25から容易に外すことが可能となり、スピンドルモータ1とアクチュエータ5とを容易に分離することができる。
【0104】
なお、前述の説明においては、押圧弾性部材9を弾性材料によって形成し、FPC基板21の接続部25を押圧する先端部9bが押圧弾性部材9と一体に形成されているように記述したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、SUS等の平板材を用いた基材部91に設けられた複数の分岐部91aにゴム材またはクッション材等の弾力性を有する弾性部92が設けられた押圧弾性部材93を用いることができる。なお、押圧弾性部材93のような構成とした時にも、それぞれの分岐部91aは上述の押圧弾性部材9における先端部9bと同様に根元部分の断面積より先端部分の断面積の方が小さくなるように形成することにより、耐衝撃性や組み立ての際の位置ずれに対して安定性の高い構成を実現できる。また、分岐部91aとしては、SUS等のいわゆる板ばね部材を用いることもできるし、ゴム等の弾性部材を用いることができる。
【0105】
以上述べたように、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、一つのコネクタ23を介して電気回路主基板53と磁気ディスク装置11のディスクドライブ部との電気信号を授受するための電気配線を接続することができるので、低コストにディスク装置を実現することができる。また、本発明の実施の形態における磁気ディスク装置11によれば、押圧弾性部材9の先端部9bによる押圧力によって、中継配線体7の接続部25をスピンドルモータ1のモータ用配線体1aの導電部1bに押圧接触させて、電気回路主基板53からの電気信号を授受することができるため、ディスクドライブ部の構成部品に何らかの故障が発生した時、故障部品の交換時においても、容易に分解および組み立てができる。
【0106】
なお、本発明の実施の形態の説明においては、ディスク装置の例として、磁気ディスク装置の構成を用いて説明したが、本発明のディスク装置は、何らこれに限定されるものではない。例えば、DVD装置、光磁気ディスク装置や光ディスク装置等の非接触型のディスク装置にも適用可能である。
【0107】
さらに、本発明のディスク装置を組み込んで、携帯電話装置、ポータブルオーディオプレーヤ装置、ディスク再生装置またはディスク記録装置等の電子機器を構成すれば、より接続し易い構成を実現することができる。図13は、本発明の実施の形態におけるディスク装置を組み込んだ電子機器の構成を示すブロック図である。
【0108】
図13に示したように、本発明の実施の形態における電子機器74は、前述した磁気ディスク装置11の構成から制御部を除いたHDA(Head Disk AssemblyまたはHard Disk Assembly)部71が、ディスクユニット72を構成し、電子機器74にHDA部71を制御するための制御部73および電子機器回路部75が設けられる。ディスクユニット72は電子機器74に取り付けられる。このような構成においては、ディスクユニット72のHDA部71と電子機器74の制御部73とが一つの端子部によって接続されるので、接続を容易に行うことができる。さらに、本発明のディスク装置によれば、従来のディスク装置において複数のコネクタが設けられていた部分(例えば図1における磁気記録媒体3の下部両側の部分)に電子機器74の制御部73や電子機器回路部75を配設することが可能であり、構成の小型化を実現することができる。
【0109】
なお、図13の破線で示したように、ディスクユニット76がHDA部71と制御部73とを有し、電子機器77が電子機器回路部75を有する構成とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明によれば、一つのコネクタによって外部との接続を行うことができるため、装置全体の小型化が可能であるとともに、低コストのディスク装置を実現することができるという格別の効果を奏することができるので、浮上型の信号変換素子を備えたディスク装置、特に、ディスク装置の筐体外部に設けられた制御部によって制御されるディスク装置およびそれを用いた電子機器等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の主要な構成を示す平面図
【図2】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体の構成を示す展開平面図
【図3A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体を組み立てた際の側面図
【図3B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図3AにおけるR部の部分を拡大した側面図
【図3C】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置のFPCポストの断面図
【図4A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の構成を示す平面図
【図4B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の側面図
【図5A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるA−A線での断面を示した部分断面図
【図5B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるB−O−O−O−B線での断面を示した部分断面図
【図6】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の図1におけるC−O−C線での断面を示した部分断面図
【図7】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の中継配線体とモータ用配線体との接触部分近傍の部分平面図
【図8】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる際の組み立て治具の構成を示す斜視図
【図9A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図9B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図10A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図10B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図11A】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図11B】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を組み立てる工程を説明するための平面図
【図12】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置の押圧弾性部材の他の例を示す部分斜視図
【図13】本発明の実施の形態における磁気ディスク装置を搭載した電子機器の構成を示すブロック図
【図14】従来の浮上型の信号変換素子を有する磁気ディスク装置において上側シャーシを取り外した状態を示す平面図
【図15A】従来の磁気ディスク装置の図14におけるP−P線での断面を示した部分断面図
【図15B】従来の磁気ディスク装置の図14におけるQ−Q線での断面を示した部分断面図
【符号の説明】
【0112】
1 スピンドルモータ
1a モータ用配線体(第2の配線体)
1b,21b 導電部
2 回転中心軸
3 磁気記録媒体
4 回動軸
5 アクチュエータ(ヘッド支持装置)
5a アクチュエータ用配線体
5b タブ部
5c 信号配線接続部
6 ランプブロック
6a,51a,51b,51c 突出部
6b,9e,21d,21e 位置決め穴
7 中継配線体(第1の配線体)
7a プリアンプ回路部
8 ボイスコイル
9,93 押圧弾性部材
9a 平面部
9b 先端部
9c,9d,9f,9g,10a,21c,31a,31b,52a 貫通穴
10 下側シャーシ
11 磁気ディスク装置
21 フレキシブル配線基板(FPC基板)
21a,91 基材部
22 電気回路部品
23,54 コネクタ
24 ガスケット
25 接続部
31 補強板
32 FPCポスト
32a,61a ねじ部
32b,32c,61b,61c 円筒部
32d,61e 段差面
32e 角部
41a,41b 幅
51 スペーサ
52 上側シャーシ
53 電気回路主基板
55 グラウンドライン部
56,57 配線
61 ランプポスト
61d フランジ部
62,63 ねじ
71 HDA部
72,76 ディスクユニット
73 制御部
74,77 電子機器
75 電子機器回路部
81 組み立て治具
82,83,84 位置決めポスト
85 基板
91a 分岐部
92 弾性部
106 逃げ穴

Claims (16)

  1. 筐体と、
    前記筐体内部に、ディスク状の記録媒体と、前記記録媒体を回転させる回転部と、前記記録媒体に対して情報の記録および再生の少なくともいずれかを行うヘッド部と、前記ヘッド部を支持する前記記録媒体の半径方向に回動可能なアクチュエータ部と、前記ヘッド部を前記記録媒体上の所望の位置に配置させるように前記アクチュエータ部を回動させる回動部と、前記ヘッド部および前記回動部と電気的に接続された第1の配線体と、前記回転部と電気的に接続された第2の配線体とを備え、
    前記筐体外部に、前記回転部、前記ヘッド部および前記回動部の制御を行う制御部を備えたディスク装置であって、
    前記第1の配線体と前記第2の配線体とが前記筐体内部で電気的に接続されるとともに、前記第1の配線体および前記第2の配線体と前記制御部との間で電気信号を授受するための端子部を前記筐体に備えたことを特徴とするディスク装置。
  2. 前記第1の配線体が、前記第2の配線体と電気的に接続するための接続部を有し、前記第2の配線体が、その端部に前記第1の配線体の前記接続部と電気的に接続するための導電部を有し、
    前記第1の配線体の前記接続部を前記第2の配線体の前記導電部に接近させる方向に押圧する押圧部を備え、
    前記押圧部の押圧によって前記第1の配線体の前記接続部と前記第2の配線体の前記導電部とが接触し、前記第1の配線体と前記第2の配線体とが電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  3. 前記第1の配線体は、前記ヘッド部から出力される信号の増幅回路を有することを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  4. 前記第1の配線体の前記接続部と前記第2の配線体の前記導電部とが当接する部分において、前記接続部の幅Wと前記導電部の幅Wとが異なることを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  5. 前記接続部の幅Wと前記導電部の幅Wとが、
    <W
    の関係を有することを特徴とする請求項4に記載のディスク装置。
  6. 前記第1の配線体の前記接続部と前記第2の配線体の前記導電部とが当接する部分において、前記接続部および前記導電部の表面にそれぞれ金メッキが形成されていることを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  7. 前記押圧部は弾性材料で形成され、複数の分岐した先端部を有し、前記先端部が前記第1の配線体の前記接続部を押圧することを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  8. 前記押圧部の前記先端部は、根元の部分の断面積に対して先端の部分の断面積が小さくなるような形状であることを特徴とする請求項7に記載のディスク装置。
  9. 前記押圧部は、平らな部材を用いた基材部と、前記基材部に設けられた複数の分岐部と、前記複数の分岐部それぞれの先端の部分に弾性部とを有することを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  10. 前記押圧部の前記複数の分岐部それぞれは、根元の部分の断面積に対して先端の部分の断面積が小さくなるような形状であることを特徴とする請求項9に記載のディスク装置。
  11. 前記第1の配線体を折り曲げることによって、前記押圧部を挟持したことを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  12. 前記端子部は、前記第1の配線体上に設けられ、
    前記第2の配線体からの配線と、前記ヘッド部および前記回動部からの配線とが前記第1の配線体上に一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  13. 前記第1の配線体上の、前記第2の配線体からの配線と、前記ヘッド部および前記回動部からの配線との間に、グラウンドライン部を備えたことを特徴とする請求項12に記載のディスク装置。
  14. 前記筐体は、前記第1の配線体および前記押圧部が取り付けられた第1の筐体と、前記回転部および前記第2の配線体が取り付けられた第2の筐体とを備え、
    前記第1の筐体と前記第2の筐体とを組み立てることによって、前記第1の配線体と前記第2の配線体とが当接し、前記押圧部の付勢力によって前記第1の配線体が前記第2の配線体に対して押圧されることによって、前記第1の配線体と前記第2の配線体とが電気的に接続されることを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  15. 請求項1に記載のディスク装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  16. 前記制御部が、電子機器側に設けられたことを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
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