JPWO2006040921A1 - 硫黄原子を含むリソグラフィー用反射防止膜形成組成物 - Google Patents

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Abstract

高い反射防止効果を示し、フォトレジストとのインターミキシングを起こさず、フォトレジストに比して大きなドライエッチング速度を有する、半導体装置製造のリソグラフィープロセスにおいて使用できる反射防止膜、及び該反射防止膜を形成するための組成物を提供することを課題とした、チオウレア構造を有する含硫黄化合物と、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上有する含窒素化合物とを酸触媒の存在下に反応させることによって得られる反応生成物、及び溶剤を含むリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。

Description

本発明は、半導体装置製造のリソグラフィープロセスにおいて使用されるリソグラフィー用反射防止膜形成組成物に関する。詳しくは、半導体基板からの露光照射光の反射を軽減するために用いられる、フォトレジスト下層の反射防止膜を形成するためのリソグラフィー用反射防止膜形成組成物に関する。また、本発明は、当該反射防止膜形成組成物を用いたフォトレジストパターンの形成方法に関する。
従来から半導体デバイスの製造において、フォトレジストを用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。前記微細加工はシリコンウエハー等の半導体基板上にフォトレジストの薄膜を形成し、その上にデバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜として半導体基板をエッチング処理する加工法である。ところが、近年、デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)からArFエキシマレーザー(波長193nm)へと短波長化される傾向にある。これに伴い、照射光の基板からの反射が問題となってきていた。そこでフォトレジストと基板の間に反射防止膜(bottom anti−reflective coating)を設ける方法が広く検討されるようになってきた。
反射防止膜としては、二酸化チタン及び窒化チタン等の無機系の反射防止膜と、吸光性物質及び高分子化合物等からなる有機系の反射防止膜が知られている。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とするのに対し、後者は特別の設備を必要としない点で有利とされ、数多くの検討が行われている。例えば、米国特許第5919599号明細書に記載の架橋形成置換基であるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、米国特許第5693691号明細書に記載の架橋形成置換基であるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するノボラック樹脂型反射防止膜等が挙げられる。
有機系の反射防止膜として望まれる物性としては、露光に使用される光に対して大きな吸光度を有すること、フォトレジストとのインターミキシングを起こさないこと(フォトレジスト溶剤に不溶であること)、反射防止膜から上層のフォトレジストへの低分子化合物の拡散がないこと、及びフォトレジストに比べて大きなドライエッチング速度を有すること、等がある。
近年、KrFエキシマレーザー及びArFエキシマレーザーを使用したリソグラフィープロセスにおいて加工寸法の微細化、すなわち、形成されるフォトレジストパターンサイズの微細化が進んできている。フォトレジストパターンの微細化の進行に伴い、フォトレジストパターンの倒壊等を防止するためにフォトレジストの薄膜化が望まれるようになってきている。そして、フォトレジストを薄膜で使用する場合においては、共に使用される反射防止膜のエッチングによる除去工程におけるフォトレジスト層の膜厚の減少を抑制するために、より短時間でエッチングによる除去が可能な反射防止膜が望まれるようになってきている。すなわち、エッチング除去工程を短時間化するために、これまでよりも膜厚の薄い薄膜で使用可能な反射防止膜、あるいは、フォトレジストとの比較において、これまでよりも大きなエッチング速度の選択比を有する反射防止膜が要求されるようになってきている。
また、反射防止膜には、良好な形状のフォトレジストパターンを形成できることが要求される。特に、その下部にすそ引き形状(フッティング:footing)を有さないフォトレジストパターンを形成できるということが要求される。これは、フォトレジストパターンがすそ引き形状を有すると、その後の加工工程に悪影響を及ぼすことによる。
また、リソグラフィー技術の進展に伴い、使用されるフォトレジストの種類も増加してきている。そのため、多様なフォトレジストの使用に対応するために、新しい反射防止膜の開発が常に望まれている。
このような新規の反射防止膜の一例として、チオカルバモイル化合物を光吸収剤として含む塗膜形成用組成物が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、ホルマリン変性メラミン誘導体の縮合体を含む感光性樹脂用下地材料が知られている(例えば、特許文献2参照。)。また、ポリマー化したアミノプラストを含む反射防止膜用の組成物が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2004−123817号公報 特開昭60−220931号公報 米国特許第6323310号明細書
本発明は、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)又はF2エキシマレーザー(波長157nm)を使用して行われる半導体装置製造のリソグラフィープロセスに用いることのできる反射防止膜形成組成物を提供することにある。
また本発明は、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー又はF2エキシマレーザーを微細加工に使用する際に、基板からの反射光を効果的に吸収し、フォトレジスト層とのインターミキシングを起こさず、フォトレジストに比較して大きなドライエッチング速度を有する反射防止膜、及びそのための反射防止膜形成組成物を提供することである。そして、そのような反射防止膜形成組成物を用いたリソグラフィー用反射防止膜の形成方法、及びフォトレジストパターンの形成方法を提供することにある。
本発明は、第1観点として、式(1):
Figure 2006040921
で表される構造を部分構造として有する含硫黄化合物と、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上有する含窒素化合物とを、酸触媒の存在下において反応させることによって得られる反応生成物、及び溶剤を含有することを特徴とするリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第2観点として、前記含硫黄化合物が式(2):
Figure 2006040921
(式(2)中、R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、R2は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基または式(3)で表される基を表し、式(3)中、R3は、炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、またはアントリル基を表し、前記フェニル基、ナフチル基、及びアントリル基は、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。)で表される化合物であることを特徴とする、第1観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第3観点として、前記含硫黄化合物が、式(1)の構造を環構造の一部として有する環状化合物であることを特徴とする、第1観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第4観点として、前記含硫黄化合物が、チオウレア、炭素原子数1〜10のアルキル基を有するアルキルチオウレア、アセチルチオウレア、ベンゾイルチオウレア、エチレンチオウレア、チオシアヌル酸、及びジチオウラシルからなる群から選ばれる化合物であることを特徴とする、第1観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第5観点として、前記含窒素化合物が、式(4):
Figure 2006040921
(式(4)中、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立して、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を表し、R4はフェニル基または式(5)で表される基を表し、式(5)中、R9及びR10は、それぞれ独立して、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を表す。)で表される化合物であることを特徴とする、第1観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第6観点として、前記酸触媒が、芳香族スルホン酸化合物であることを特徴とする、第1観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第7観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し、焼成して反射防止膜を形成する工程、前記反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記反射防止膜と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後に前記フォトレジスト層を現像する工程、を含む半導体装置の製造に用いられるフォトレジストパターンの形成方法、である。
本発明の反射防止膜形成組成物は、短波長の光、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)又はF2エキシマレーザー(波長157nm)に対して強い吸収を示す反射防止膜を形成する為の組成物である。これより得られた反射防止膜は、基板からの反射光を効率よく吸収する。
すなわち、本発明により、KrFエキシマレーザー及びArFエキシマレーザー等を用いた微細加工において、半導体基板からの反射光を効果的に吸収し、フォトレジスト層とのインターミキシングを起こさない反射防止膜を提供することができる。
本発明により、フォトレジストより大きなエッチング速度を有する反射防止膜を提供することができる。
また、本発明の反射防止膜を用いることによりKrFエキシマレーザー及びArFエキシマレーザー等を用いたリソグラフィープロセスにおいて、良好な形状のフォトレジストパターンを形成することができる。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物は、前記式(1)で表される構造を部分構造として有する含硫黄化合物と、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上有する含窒素化合物とを、酸触媒の存在下において反応させることによって得られる反応生成物、及び溶剤を含む。そして、本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物は上記化合物以外に、ポリマー化合物、界面活性剤及び光酸発生剤等を含むことができる。そして、反射防止膜形成組成物における固形分の割合は、各成分が溶剤に均一に溶解している限りは特に限定はないが、例えば0.5〜50質量%であり、または1〜30質量%であり、または3〜25質量%であり、または5〜15質量%である。ここで固形分とは、リソグラフィー用反射防止膜形成組成物の全成分から溶剤成分を除いたものである。
前記含硫黄化合物としては、前記式(1)で表される構造をその部分構造として有する化合物であれば特に制限はなく、使用することができる。そのような含硫黄化合物としては、例えば、チオウレア及びその誘導体や、また、ジチオウラシルのような、環構造の一部として前記式(1)の構造を有する環状化合物等がある。
前記含硫黄化合物としては、とりわけ前記式(2)で表される化合物を使用できる。前記式(2)中、R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、R2は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基または前記式(3)で表される基を表す。そして、前記式(3)中、R3は、炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、またはアントリル基を表し、前記フェニル基、ナフチル基、及びアントリル基は、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロオクチル基、及び2−エチル−1−ヘキシル基等がある。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、シクロヘキシルオキシ基、及びノルマルペンチルオキシ基等がある。
前記式(2)で表される化合物の具体例としては、チオウレア、メチルチオウレア、1,3−ジメチルチオウレア、1,1−ジメチルチオウレア、エチルチオウレア、アセチルチオウレア、ベンゾイルチオウレア、1−ナフチルチオウレア、1−(2−クロロフェニル)チオウレア、1,3−ジ−ノルマルブチルチオウレア、1,3−ジフェニルチオウレア、1−tert−ブチル−3−フェニルチオウレア、及び1,3−ジフェニル−2−チオウレア等が挙げられる。
前記含硫黄化合物としては、また、前記式(1)の構造を環構造の一部として有する環状化合物を使用できる。そのような環状化合物としては、例えば、ジチオウラシル、チオシアヌル酸、エチレンチオウレア、2−チオバルビツール酸、2−チオウラシル、及び5,5−ジメチル−2,4−ジチオヒダントイン等が挙げられる。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物における反応生成物のための前記含窒素化合物としては、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上、例えば二乃至六個、または四乃至六個、有する化合物が使用できる。アルコキシメチル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ノルマルブトキシメチル基及びシクロヘキシルオキシメチル基等がある。
このような含窒素化合物は、ウレア、メラミン、ベンゾグアナミン、及びグリコールウリル等のN−H構造を二つ以上有する化合物、及び、アクリルアミド及びメタクリルアミド等のアミド基を含む構造を繰返しの単位構造として有するポリマー化合物を、沸騰水中においてホルマリンと反応させて当該窒素原子上でヒドロキシメチル化し、これによりヒドロキシメチル基を二つ以上有する化合物として得ることができる。この反応において、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の塩基性触媒を使用することができる。また、ヒドロキシメチル化された化合物にメタノール、エタノール、イソプロパノール、及びノルマルヘキサノール等のアルコールを反応させることによってアルコキシアルキル化することにより、アルコキシメチル基を有する化合物として得ることができる。アルコールとの反応においては、塩酸、硫酸、及びメタンスルホン酸等の酸性触媒を使用することができる。
さらに含窒素化合物としては、前記式(4)で表される化合物が使用できる。前記式(4)中、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を表し、R4はフェニル基または前記式(5)で表される基を表す。前記式(5)中、R9及びR10は、それぞれ、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を表す。アルコキシメチル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ノルマルブトキシメチル基及びシクロヘキシルオキシメチル基等である。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物における反応生成物のための前記含窒素化合物の具体例としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリノン、及び1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノン等の化合物が挙げられる。
前記含窒素化合物としては、また、日本サイテックインダストリーズ(株)(旧三井サイテック(株))製メトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名サイメル300、サイメル301、サイメル303、サイメル350)、ブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名マイコート506、マイコート508)、グリコールウリル化合物(商品名サイメル1170、パウダーリンク1174)等の化合物、メチル化尿素樹脂(商品名UFR65)、ブチル化尿素樹脂(商品名UFR300、U−VAN10S60、U−VAN10R、U−VAN11HV)、大日本インキ化学工業(株)製尿素/ホルムアルデヒド系樹脂(高縮合型、商品名ベッカミンJ−300S、ベッカミンP−955、ベッカミンN)等の市販されている化合物を挙げることができる。
また、前記含窒素化合物としては、前記式(4)で表される化合物を反応させて高分子量化させた化合物を用いることができる。例えば、米国特許第6323310号明細書に記載されている、トリアジン化合物(商品名サイメル303及びサイメル1123等)から製造される高分子量化した化合物が挙げられる。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物に含まれる反応生成物は、前記の式(1)で表される構造を部分構造として有する含硫黄化合物と、前記のヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上有する含窒素化合物とを、酸触媒の存在下において反応させることによって得ることができる。この反応においては、スルホン酸化合物及びカルボン酸化合物等の有機酸化合物、または、塩酸、硫酸及び硝酸等の無機酸化合物が酸触媒として使用される。
カルボン酸化合物としては、酢酸、安息香酸、サリチル酸、ナフタレンカルボン酸、及びブタン酸等を挙げることができる。
スルホン酸化合物としては、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、及びカンファースルホン酸等の脂肪族スルホン酸化合物が挙げられる。スルホン酸化合物としては、また、p−トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、及びピリジニウム−1−ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸化合物が挙げられる。
酸触媒は、反応に使用される前記式(1)で表される構造を部分構造として有する含硫黄化合物100質量部に対して、例えば0.1〜10質量部、または0.5〜5質量部、または1〜3質量部の割合で使用される。
この反応において、前記の式(1)で表される構造を部分構造として有する含硫黄化合物、及びヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上有する含窒素化合物は、それぞれ、一種の化合物のみを使用することができ、また、二種以上の化合物を組み合わせて用いることもできる。また、この反応に使用される前記式(1)で表される構造を部分構造として有する含硫黄化合物とヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上有する含窒素化合物の割合としては、含硫黄化合物:含窒素化合物のモル比で4:1〜1:4であり、または3:1〜1:3であり、または3:2〜2:3であり、または4:3〜3:4であり、または1:1である。
この反応は、ベンゼン、トルエン、キシレン、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びN−メチルピロリドン等の有機溶剤中で行なわれる。有機溶剤は、反応に使用される前記含硫黄化合物、前記含窒素化合物及び酸触媒の総質量に対して、例えば1〜100倍、または5〜50倍、または10〜30倍の量で使用することができる。
この反応は、反応時間0.1〜100時間、反応温度20℃〜200℃の範囲から適宜条件を選択して行なうことができる。好ましくは、反応時間0.5〜10時間、反応温度50℃〜150℃である。
前記含硫黄化合物と前記含窒素化合物との酸触媒の存在下での反応においては、含硫黄化合物中に二つまたはそれ以上の数が存在するN−H部分と、含窒素化合物のヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基との間で、脱水反応または脱アルコール反応が起こると考えられる。または、含硫黄化合物のチオアミド構造の互変異性によって生じるS−H部分が、含窒素化合物のヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基との間で、脱水反応または脱アルコール反応を起こすと考えられる。また、これらの脱水反応または脱アルコール反応は、分子間で連続的に起こると考えられる。そして、その結果として高分子量の反応生成物が生じると考えられる。
例えば、前記含硫黄化合物としてチオウレア、前記含窒素化合物としてヘキサメトキシメチルメラミン、を用いて反応を行なった場合、その反応生成物は、式(6)または式(7):
Figure 2006040921
で表される構造を、その部分構造として有すると考えられる。式(6)及び式(7)中、Arはトリアジン構造を表す。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物に含まれる反応生成物の分子量としては、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)として、例えば500〜100000であり、または1000〜30000であり、または2000〜10000である。重量平均分子量が前記の値より小さい場合には、形成される反射防止膜のフォトレジストに使用されている溶剤への溶解度が高くなり、その結果、フォトレジストとのインターミキシングを起こす場合がある。重量平均分子量が前記の値より大きい場合には、半導体基板上への均一な塗布が困難になる場合がある。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物においては、反応生成物を単離した後、その単離した反応生成物を用いることができる。また、反応生成物を単離することなく、反応生成物を含む反応溶液をそのまま、本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物において用いることもできる。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の固形分に占める反応生成物の割合としては、50質量%以上であり、例えば60〜100質量%であり、または80〜99.99質量%であり、または90〜99.9質量%であり、または95〜99.5質量%であり、または97〜99質量%である。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物はまた、ポリマー化合物を含むことができる。
ポリマー化合物としては、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、アクリルポリマー、メタクリルポリマー、ポリビニルエーテル、フェノールノボラック、ナフトールノボラック、ポリエーテル、ポリアミド、及びポリカーボネート等の付加重合ポリマーまたは縮重合ポリマーを使用することができる。吸光性能の点から、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、トリアジン環、キノリン環、及びキノキサリン環等の芳香環構造を有するポリマー化合物が好ましく使用される。
そのようなポリマー化合物としては、例えば、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、スチレン、ヒドロキシスチレン、ベンジルビニルエーテル、及びN−フェニルマレイミド等の付加重合性モノマーをその構造単位として含む付加重合ポリマーや、フェノールノボラック、及びナフトールノボラック等の縮重合ポリマーが挙げられる。
また、上記ポリマー化合物としては芳香環構造を有さないポリマー化合物を使用することができる。そのようなポリマー化合物としては、例えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、アクリロニトリル、マレイミド、N−アルキルマレイミド、及びマレイン酸無水物等の芳香環構造を有さない付加重合性モノマーのみをその構造単位として含む付加重合ポリマーが挙げられる。
ポリマー化合物として付加重合ポリマーが使用される場合、そのポリマー化合物は単独重合体でもよく共重合体であってもよい。付加重合系ポリマーの製造には付加重合性モノマーが使用される。そのような付加重合性モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、マレイン酸無水物、及びアクリロニトリル等が挙げられる。
アクリル酸エステル化合物としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ノルマルヘキシルアクリレート、イソプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリクロロエチルアクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、5−アクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、及びグリシジルアクリレート等が挙げられる。
メタクリル酸エステル化合物としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ノルマルヘキシルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリクロロエチルメタクリレート、2−ブロモエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、5−メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、グリシジルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート、及びブロモフェニルメタクリレート等が挙げられる。
アクリルアミド化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、及びN−アントリルアクリルアミド等が挙げられる。
メタクリルアミド化合物としては、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、及びN−アントリルメタクリルアミド等が挙げられる。
ビニル化合物としては、ビニルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ビニル酢酸、ビニルトリメトキシシラン、2−クロロエチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセン等が挙げられる。
スチレン化合物としては、スチレン、ヒドロキシスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、メトキシスチレン、シアノスチレン、及びアセチルスチレン等が挙げられる。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、及びN−ヒドロキシエチルマレイミド等が挙げられる。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物に使用されるポリマー化合物の分子量としては、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)として、例えば、1000〜1000000であり、または3000〜300000であり、また、例えば5000〜200000であり、または10000〜100000である。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物にポリマー化合物が含まれる場合、その含有量としては、固形分中で例えば0.1〜40質量%であり、または1〜20質量%であり、または3〜19質量%である。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物はまた、光酸発生剤を含むことができる。
光酸発生剤は、フォトレジストの露光時に酸を生ずるため、反射防止膜の酸性度の調整ができる。これは、反射防止膜の酸性度を上層のフォトレジストとの酸性度に合わせるための方法の一つとして用いられる。また、反射防止膜の酸性度を調整することによって、上層に形成されるフォトレジストのパターン形状の調整ができる。
光酸発生剤としては、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、及びジスルホニルジアゾメタン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としてはジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−ノルマルブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−ノルマルオクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート及びビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート等のヨードニウム塩化合物、及びトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−ノルマルブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート及びトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のスルホニウム塩化合物等が挙げられる。
スルホンイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−ノルマルブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド及びN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタルイミド等が挙げられる。
ジスルホニルジアゾメタン化合物としては、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、及びメチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン等が挙げられる。
光酸発生剤は一種のみを使用することができ、または二種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物に光酸発生剤が含まれる場合、その含有量としては、固形分中で例えば0.01〜5質量%であり、または0.1〜3質量%であり、または0.5〜2質量%である。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物には、上記以外に必要に応じて界面活性剤、レオロジー調整剤及び接着補助剤等を添加することができる。界面活性剤はピンホールやストレーション等の発生を抑制するのに有効である。レオロジー調整剤は、反射防止膜形成組成物の流動性を向上させ、特に焼成工程において、ホール内部への反射防止膜形成組成物の充填性を高めるのに有効である。接着補助剤は、半導体基板またはフォトレジストと反射防止膜の密着性を向上させ、特に現像においてフォトレジストの剥離を抑制するのに有効である。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、商品名エフトップEF301、EF303、EF352((株)ジェムコ製)、商品名メガファックF171、F173、R−08、R−30(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、商品名アサヒガードAG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、及びオルガノシロキサンポリマ−KP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また二種以上の組み合わせで使用することもできる。本発明の反射防止膜形成組成物において界面活性剤が含まれる場合、その含有量は固形分中で、0.0001〜5質量%または0.001〜2質量%であり、または0.01〜1質量%である。
本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物に使用される溶剤としては、前記の固形分を溶解できる溶剤を使用することができる。そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、及び乳酸ブチル等を挙げることができる。これらの溶剤は単独で、または二種以上の組み合わせで使用される。さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することができる。
以下、本発明のリソグラフィー用射防止膜形成組成物の使用について説明する。
半導体基板(例えば、シリコンウエハー基板、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、ガラス基板、及びITO基板等)の上に、スピナー、コーター等の適当な塗布手段により本発明の反射防止膜形成組成物が塗布され、その後、焼成することにより反射防止膜が形成される。焼成する条件としては、焼成温度80℃〜250℃、焼成時間0.3〜60分間の中から適宜、選択される。好ましくは、焼成温度150℃〜250℃、焼成時間0.5〜3分間である。ここで、形成される反射防止膜の膜厚としては、例えば0.01〜3.0μmであり、好ましくは、例えば0.03〜1.0μmであり、または0.05〜0.5μmであり、または0.05〜0.2μmである。
次いで、反射防止膜の上に、フォトレジストの層が形成される。フォトレジストの層の形成は、周知の方法、すなわち、フォトレジスト組成物溶液の反射防止膜上への塗布及び焼成によって行なうことができる。
本発明の反射防止膜の上に塗布、形成されるフォトレジストとしては、露光に使用される光に感光するものであれば特に限定はない。ネガ型フォトレジスト及びポジ型フォトレジストのいずれも使用できる。たとえば、ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、及び酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジストなどがある。また、例えば、Proc.SPIE,Vol.3999,330−334(2000)、Proc.SPIE,Vol.3999,357−364(2000)、やProc.SPIE,Vol.3999,365−374(2000)に記載されているような、含フッ素原子ポリマー系フォトレジストを挙げることができる。
次に、所定のマスクを通して露光が行なわれる。露光には、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)及びF2エキシマレーザー(波長157nm)の光線等を使用することができる。露光後、必要に応じて露光後加熱(post exposure bake)を行なうこともできる。露光後加熱は、温度70℃〜150℃、時間0.3〜10分間から適宜、選択された条件で行なうことができる。
次いで、現像液によって現像が行なわれる。これにより、例えばポジ型フォトレジストが使用された場合は、露光された部分のフォトレジストが除去され、フォトレジストのパターンが形成される。
現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液等のアルカリ性水溶液を例として挙げることができる。現像液としては、汎用されている2.38質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を使用できる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、温度5〜50℃、時間10〜300秒から適宜選択される。
そして、このようにして形成されたフォトレジストのパターンを保護膜として、反射防止膜の除去及び半導体基板の加工が行なわれる。反射防止膜の除去は、テトラフルオロメタン、パーフルオロシクロブタン(C48)、パーフルオロプロパン(C38)、トリフルオロメタン、一酸化炭素、アルゴン、酸素、窒素、六フッ化硫黄、ジフルオロメタン、三フッ化窒素及び三フッ化塩素等のガスを用いて行われる。
半導体基板上に本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物によって反射防止膜が形成される前に、平坦化膜やギャップフィル材層が形成されることもできる。ホールや大きな段差を有する半導体基板が使用される場合には、反射防止膜が形成される前に、平坦化膜やギャップフィル材層が形成されていることが好ましい。
また、本発明の反射防止膜形成組成物が塗布される半導体基板は、その表面にCVD法などで形成された無機系の反射防止膜を有するものであってもよく、その上に本発明の反射防止膜を形成することもできる。
さらに、本発明のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物より形成される反射防止膜は、基板とフォトレジストとの相互作用の防止するための層、フォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐための層、加熱焼成時に基板から生成する物質の上層フォトレジストへの拡散を防ぐための層、及び半導体基板誘電体層によるフォトレジスト層のポイズニング効果を減少させるためのバリア層等として使用することも可能である。
また、本発明の反射防止膜形成組成物より形成される反射防止膜は、デュアルダマシンプロセスにおいて使用されるビアホールが形成された基板に適用された場合、ビアホールを隙間なく充填することができる埋め込み材として使用することもできる。また、凹凸のある半導体基板の表面を平坦化するための平坦化材として使用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
合成例1
ヘキサメトキシメチルメラミン10.0gとチオシアヌル酸1.1gを乳酸エチル122.0gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.2gを添加し、100℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は9000であった。
合成例2
ヘキサメトキシメチルメラミン10.0gとチオシアヌル酸2.5gを乳酸エチル137.5gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.3gを添加し、100℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は7900であった。
合成例3
ヘキサメトキシメチルメラミン10.0gとジチオウラシル2.5gを乳酸エチル137.5gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.3gを添加し、100℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は2100であった。
合成例4
ヘキサメトキシメチルメラミン10.0gとチオウレア2.5gを乳酸エチル62.3gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.3gを添加し、80℃で1時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は5100であった。
合成例5
ヘキサメトキシメチルメラミン9.0gとチオウレア3.9gを乳酸エチル63.6gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.2gを添加し、80℃で1時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は2000であった。
合成例6
ヘキサメトキシメチルメラミン7.0gとチオウレア4.7gを乳酸エチル57.7gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.2gを添加し、80℃で1時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は2700であった。
合成例7
ヘキサメトキシメチルメラミン6.0gとチオウレア6.0gを乳酸エチル59.4gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.2gを添加し、80℃で1時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1800であった。
合成例8
ヘキサメトキシメチルメラミン4.0gとエチルチオウレア1.0gを乳酸エチル54.5gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.1gを添加し、120℃で1時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は5500であった。
合成例9
ヘキサメトキシメチルメラミン4.0gとエチルチオウレア1.7gを乳酸エチル62.3gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.1gを添加し、120℃で1時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は46000であった。
合成例10
ヘキサメトキシメチルメラミン8.5gとアセチルチオウレア2.1gを乳酸エチル52.9gに溶解させた後、5−スルホサリチル酸0.2gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は920であった。
合成例11
ヘキサメトキシメチルメラミン7.5gとアセチルチオウレア3.2gを乳酸エチル53.4gに溶解させた後、5−スルホサリチル酸0.2gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は870であった。
合成例12
ヘキサメトキシメチルメラミン6.3gとアセチルチオウレア4.2gを乳酸エチル52.3gに溶解させた後、5−スルホサリチル酸0.2gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は800であった。
合成例13
ヘキサメトキシメチルメラミン5.2gとアセチルチオウレア5.2gを乳酸エチル51.8gに溶解させた後、5−スルホサリチル酸0.2gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は660であった。
合成例14
米国特許第6323310号に記載の方法に基づき、ヘキサメトキシメチルメラミン40.0gを乳酸エチル300.3gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸1.5gを添加し、120℃で24時間反応させて、ヘキサメトキシメチルメラミンが高分子量化した化合物を含む溶液を得た。
合成例15
合成例14で得た溶液20.0gに乳酸エチル4.2g及びアセチルチオウレア0.9gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は18000であった。
合成例16
合成例14で得た溶液20.0gに乳酸エチル7.1g及びアセチルチオウレア1.5gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は15000であった。
合成例17
合成例14で得た溶液20.0gに乳酸エチル11.1g及びアセチルチオウレア2.3gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は13000であった。
合成例18
合成例14で得た溶液20.0gに乳酸エチル16.6g及びアセチルチオウレア3.4gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は10000であった。
合成例19
ヘキサメトキシメチルメラミン10.0gと1,3−ジメチルチオウレア2.5gを乳酸エチル62.3gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.3gを添加し、80℃で24時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1700であった。
合成例20
ヘキサメトキシメチルメラミン7.5gと1,3−ジメチルチオウレア5.0gを乳酸エチル62.3gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.3gを添加し、80℃で24時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1900であった。
合成例21
ヘキサメトキシメチルメラミン4.0gと1,3−ジメチルチオウレア4.0gを乳酸エチル39.8gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.2gを添加し、80℃で24時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は3700であった。
合成例22
ヘキサメトキシメチルメラミン10.0gとベンゾイルチオウレア2.5gを乳酸エチル62.3gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.3gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は810であった。
合成例23
ヘキサメトキシメチルメラミン7.5gとベンゾイルチオウレア5.0gを乳酸エチル62.3gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.3gを添加し、80℃で3時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は670であった。
合成例24
ヘキサメトキシメチルメラミン10.0g、ベンゾグアナミン10.0g及びチオウレア5.0gを乳酸エチル124.5gに溶解させた後、p−トルエンスルホン酸0.5gを添加し、80℃で1時間反応させ反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は9100であった。
実施例1
上記合成例1で得た反応生成物を含む溶液50gに乳酸エチル20.8gを加えた。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過してリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例2及び実施例3
上記合成例2及び合成例3で得た反応生成物を含む溶液50gのそれぞれに、乳酸エチル20.8gを加えた。その後、実施例1と同様の方法により濾過をしてリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例4〜7
上記合成例4〜7で得た反応生成物を含む溶液50gのそれぞれに、乳酸エチル91.7gを加えた。その後、実施例1と同様の方法により濾過をしてリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例8及び9
上記合成例8及び合成例9で得た反応生成物を含む溶液50gのそれぞれに、乳酸エチル20.8gを加えた。その後、実施例1と同様の方法により濾過をしてリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例10〜13
上記合成例10〜13で得た反応生成物を含む溶液50gのそれぞれに、乳酸エチル20.8gを加えた。その後、実施例1と同様の方法により濾過をしてリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例14〜23
上記合成例15〜24で得た反応生成物を含む溶液50gのそれぞれに、乳酸エチル91.7gを加えた。その後、実施例1と同様の方法により濾過をしてリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
溶剤への溶出試験
実施例1〜23で得たリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を、それぞれ、スピナーにより、シリコンウエハー基板上に塗布した。そして、ホットプレート上、205℃で1分間焼成し、反射防止膜(膜厚0.078μm)を形成した。これらの反射防止膜をフォトレジストに使用される溶剤である乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬し、その溶剤に不溶であることを確認した。また、フォトレジスト現像用のアルカリ性現像液に浸漬し、不溶であることを確認した。
光学パラメーターの試験
実施例1〜23で得た反射防止膜形成組成物の溶液を、それぞれ、スピナーにより、シリコンウエハー基板上に塗布した。そして、ホットプレート上、205℃で1分間焼成し、反射防止膜(膜厚0.2μm)を形成した。そして、これらの反射防止膜を分光エリプソメーター(J.A. Woollam社製、VUV−VASE VU−302)を用い、波長248nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定した。結果を表1に示す。
ドライエッチング速度の測定
上記と同様の方法によって、実施例1〜23の溶液より、シリコンウエハー基板上に反射防止膜(膜厚0.2μm)を形成した。そして、これらの反射防止膜のドライエッチング速度を、日本サイエンティフィック(株)製RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下で測定した。
また、フォトレジスト溶液(住友化学工業(株)製、商品名PAR710)をスピナーにより、シリコンウエハー基板上に塗布し、ホットプレート上で90℃1分間焼成しフォトレジストの層を形成した。そして日本サイエンティフィック(株)製RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下でフォトレジストPAR710のドライエッチング速度を測定し、実施例1〜23より得た反射防止膜とフォトレジストのドライエッチング速度との比較を行った。結果を表1に示す。表1中、選択比は、フォトレジストPAR710のドライエッチング速度を1.00としたときの、各実施例より形成された反射防止膜のドライエッチング速度を表す。
Figure 2006040921
表1より、本発明の反射防止膜形成組成物より得られた反射防止膜は波長248nmの光に対して有効な屈折率と減衰係数を有していることが判る。また、フォトレジストに対して、大きなドライエッチング速度を有していることが判る。

Claims (7)

  1. 式(1):
    Figure 2006040921
    で表される構造を部分構造として有する含硫黄化合物と、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を二つ以上有する含窒素化合物とを、酸触媒の存在下において反応させることによって得られる反応生成物、及び溶剤を含有することを特徴とするリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
  2. 前記含硫黄化合物が式(2):
    Figure 2006040921
    (式(2)中、R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、R2は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基または式(3)で表される基を表し、式(3)中、R3は、炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、またはアントリル基を表し、前記フェニル基、ナフチル基、及びアントリル基は、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。)で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
  3. 前記含硫黄化合物が、式(1)の構造を環構造の一部として有する環状化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
  4. 前記含硫黄化合物が、チオウレア、炭素原子数1〜10のアルキル基を有するアルキルチオウレア、アセチルチオウレア、ベンゾイルチオウレア、エチレンチオウレア、チオシアヌル酸、及びジチオウラシルからなる群から選ばれる化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
  5. 前記含窒素化合物が、式(4):
    Figure 2006040921
    (式(4)中、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立して、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を表し、R4はフェニル基または式(5)で表される基を表し、式(5)中、R9及びR10は、それぞれ独立して、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を表す。)で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
  6. 前記酸触媒が、芳香族スルホン酸化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し、焼成して反射防止膜を形成する工程、前記反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記反射防止膜と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後に前記フォトレジスト層を現像する工程、を含む半導体装置の製造に用いられるフォトレジストパターンの形成方法。
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