JP5062420B2 - ポリシラン化合物を含むリソグラフィー用下層膜形成組成物 - Google Patents

ポリシラン化合物を含むリソグラフィー用下層膜形成組成物 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造に使用される基板とフォトレジストの間に下層膜を形成するための組成物に関する。詳しくは、半導体装置製造のリソグラフィー工程においてフォトレジストの下層に使用される下層膜を形成するためのリソグラフィー用下層膜形成組成物に関する。また、当該下層膜形成組成物を用いたフォトレジストパターンの形成方法に関する。
従来から半導体装置の製造において、フォトレジストを用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。前記微細加工はシリコンウエハー等の半導体基板上にフォトレジストの薄膜を形成し、その上に半導体デバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することにより、基板表面に、前記パターンに対応する微細凹凸を形成する加工法である。ところが、近年、半導体デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もKrFエキシマレーザー(248nm)からArFエキシマレーザー(193nm)へと短波長化される傾向にある。これに伴い活性光線の半導体基板からの反射の影響が大きな問題となってきた。そこで、この問題を解決すべく、フォトレジストと基板の間に反射防止膜(bottom anti−reflective coating)を設ける方法が広く検討されている。かかる反射防止膜としては、その使用の容易さなどから、吸光基を有するポリマー等からなる有機反射防止膜について数多くの検討が行われている。例えば、架橋反応基であるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜や架橋反応基であるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するノボラック樹脂型反射防止膜等が挙げられる。
反射防止膜に要求される特性としては、光や放射線に対して大きな吸光度を有すること、フォトレジストとのインターミキシングが起こらないこと(フォトレジスト溶剤に不溶であること)、加熱焼成時に反射防止膜から上層のフォトレジストへの低分子物質の拡散が生じないこと、フォトレジストに比べて大きなドライエッチング速度を有すること等がある。
また、近年、半導体装置のパターンルール微細化の進行に伴い明らかになってきた配線遅延の問題を解決するために、配線材料として銅を使用する検討が行われている。そして、それと共に半導体基板への配線形成方法としてデュアルダマシンプロセスの検討が行われている。そして、デュアルダマシンプロセスでは、ビアホールが形成されている、大きなアスペクト比を有する基板に対して反射防止膜が形成されることになる。そのため、このプロセスに使用される反射防止膜に対しては、ホールを隙間なく充填することができる埋め込み特性や、基板表面に平坦な膜が形成されるようになる平坦化特性などが要求されている。
しかし、有機系反射防止膜用材料を大きなアスペクト比を有する基板に適用することは難しく、近年、埋め込み特性や平坦化特性に重点をおいた材料が開発されるようになってきた(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、半導体などのデバイス製造において、誘電体層によるフォトレジスト層のポイズニング効果を減少させるために、架橋可能なポリマー等を含む組成物より形成されるバリア層を誘電体層とフォトレジストの間に設けるという方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、近年、半導体基板とフォトレジストとの間の下層膜として、シリコンやチタン等の金属元素を含むハードマスクとして知られる膜を使用することが行なわれている(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7参照)。この場合、フォトレジストとハードマスクでは、その構成成分に大きな違いが有るため、それらのドライエッチングによって除去される速度は、ドライエッチングに使用されるガス種に大きく依存する。そして、ガス種を適切に選択することにより、フォトレジストの膜厚の大きな減少を伴うことなく、ハードマスクをドライエッチングによって除去することが可能となる。そのため、フォトレジストとハードマスクとを使用した場合は、フォトレジストが薄膜であっても、半導体基板加工のための保護膜(フォトレジストとハードマスクよりなる)としての十分な膜厚を確保できると考えられている。
このように、近年の半導体装置の製造においては、反射防止効果を始め、さまざまな効果を達成するために、半導体基板とフォトレジストの間に下層膜が配置されるようになってきている。そして、これまでも下層膜用の組成物の検討が行なわれてきているが、その要求される特性の多様性などから、下層膜用の新たな材料の開発が望まれている。
ところで、シリコンとシリコンの結合を有する化合物を用いた組成物やパターン形成方法が知られている(例えば、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12参照)。
ノボラック状シランを含むポリマーを含有する反射防止層形成用組成物が開示されている。これは主鎖にノボラック基と側鎖にクラスター状シランを有するものである。そして、酸発生剤及び架橋性化合物を含有することができるものである(特許文献13参照)。
特開2002−47430号公報 国際公開第02/05035号パンフレット 特開2002−128847号公報 特開平11−258813号公報 特開2001−53068号公報 特開2005−55893号公報 特開2005−15779号公報 特開平10−209134号公報 特開2001−55512号公報 特開平10−268526号公報 特開2005−48152号公報 特開2002−107938号公報 特開2005−115380号公報
本発明の目的は、半導体装置の製造に用いることのできるリソグラフィー用下層膜形成組成物を提供することにある。詳しくは、ハードマスクとして使用できる下層膜を形成するためのリソグラフィー用下層膜形成組成物を提供することである。また、反射防止膜として使用できる下層膜を形成するためのリソグラフィー用下層膜形成組成物を提供することである。また、フォトレジストとのインターミキシングを起こさず、フォトレジストに比較して大きなドライエッチング速度を有するリソグラフィー用下層膜及び該下層膜を形成するための下層膜形成組成物を提供することである。
そして、該リソグラフィー用下層膜形成組成物を用いたフォトレジストパターンの形成方法を提供することである。
こうした現状に鑑み本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物を含む組成物より優れた下層膜を形成できることを見つけ、本発明を完成したものである。
本願発明は第1観点として、式(1):
Figure 0005062420
(式中R 1 は水素原子又は炭素原子数1ないし10のアルキル基を表し、Xは炭素原子数
1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数6ないし14のアリール基、炭素原子数7ないし15のアリールオキシアルキル基、ヒドロキシル基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、または炭素原子数2ないし10のアルコキシアルキル基を表し、n 1 は繰り返し単位の
数であって40ないし200を示し、mは1ないし5の整数を表し、mが2ないし5の場合Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表される単位構造を有し且つその末端にシラノール基を有するポリシラン化合物、又は式(1)及び式(2):
Figure 0005062420
(式中R 1 、X、及びmは前記と同義であり、n 1 及びn 2 は繰り返し単位の数であって、
1 及びn 2 は共に1以上の整数でありn 1 +n 2 は40ないし200を示す。R 2 は水素原
子又は炭素原子数1ないし10のアルキル基を表し、Aは炭素原子数1ないし10のアルキレン基を表す。)で表される単位構造を有し且つその末端にシラノール基を有するポリシラン化合物、ヒドロキシル基と反応可能な置換基を有する架橋性化合物、架橋触媒及び溶剤を含む、半導体装置の製造のリソグラフィー工程において使用されるリソグラフィー用下層膜形成組成物、
第2観点として、式(3):
Figure 0005062420
(式中n 1 は繰り返し単位の数であって40ないし200を示し、R 3 は炭素数1ないし10の置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基を表すか、又はこれらの組み合わせである。)で表される単位構造を有し且つその末端にシラノール基を有するポリシラン化合物、ヒドロキシル基と反応可能な置換基を有する架橋性化合物、架橋触媒及び溶剤を含む、半導体装置の製造のリソグラフィー工程において使用されるリソグラフィー用下層膜形成組成物、
第3観点として、式(3)のポリシラン化合物は、置換又は未置換のシクロアルキル基としてのR 3 を全R 3 中20モル%以上の割合で含む化合物である、観点に記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物、
第4観点として、前記架橋性化合物が、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を2個以上有する含窒素化合物である、第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物、
第5観点として、前記架橋触媒が芳香族スルホン酸化合物である、第1観点乃至第4観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物、
第6観点として、更に光酸発生剤を含む、第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物、
第7観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物を半導体装置の製造に使用される基板上に塗布し、150ないし250℃で0.5ないし2分間焼成することによって形成される下層膜
第8観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物を半導体装置の製造に使用される基板上に塗布し、焼成することによって下層膜を形成する工程、前記下層膜の上にフォトレジストの層を形成する工程、前記下層膜と前記フォトレジストの層で被覆された基板を露光する工程、及び露光後に現像する工程を含む、半導体装置の製造において使用されるフォトレジストパターンの形成方法
第9観点として、前記露光がArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いて行われる、第8観点に記載のフォトレジストパターンの形成方法である。

本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物により、KrFエキシマレーザー(波長248nm)及びArFエキシマレーザー(波長193nm)等を用いた微細加工において、フォトレジストとのインターミキシングを起こさず、基板からの反射光を効果的に吸収して反射防止膜として機能する下層膜を提供することができる。
また、本発明の下層膜形成組成物により、フォトレジストと比較して大きなドライエッチング速度を有する優れた下層膜を提供することができる。
また、本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物を用いることにより、良好な形状のフォトレジストパターンを形成することができる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物は、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物、架橋性化合物、架橋触媒及び溶剤を含む。そして、本発明の下層膜形成組成物はポリマー化合物、光酸発生剤及び界面活性剤等を含むことができる。
本発明の下層膜形成組成物における固形分の割合は、各成分が均一に溶解している限りは特に限定はないが、例えば1ないし50質量%であり、または5ないし40質量%であり、または10ないし30質量%である。ここで固形分とは、リソグラフィー用下層膜形成組成物の全成分から溶剤成分を除いたものである。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物におけるシリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物、架橋性化合物及び架橋触媒の含有割合としては、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物100質量部に対して架橋性化合物は1ないし50質量部、または5ないし40質量部、または10ないし30質量部であり、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物100質量部に対して架橋触媒は0.1ないし10質量部、または0.5ないし5質量部、または1ないし3質量部である。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物について具体的に説明する。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれるポリシラン化合物としては、特に限定はされない。シリコンとシリコンとの結合を有する直鎖状、環状、分岐状又は網目状の化合物を使用することができる。
ポリシラン化合物としては、例えば、式(4)ないし式(6)で表される単位構造の少なくとも一つを有しているポリシラン化合物を使用することができる。
Figure 0005062420
このようなポリシラン化合物としてはシリコンとシリコンの結合を有するものであり、例えば、式(4)で表される単位構造を有する直鎖状又は環状ポリシラン化合物、式(5)または式(6)で表される単位構造を有する分岐状または網目状ポリシラン化合物、及び式(4)ないし(6)で表される単位構造を組み合わせて有するポリシラン化合物等が挙げられる。
式(4)ないし(6)中、R10、R11及びR12はそれぞれ、水素原子、ヒドロキシル基、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数2ないし20のアルケニル基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数6ないし14のアリール基、炭素数4ないし10の脂肪族環状化合物基、炭素原子数7ないし15のアリールオキシアルキル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基または炭素原子数2ないし10のアルコキシアルキル基を表す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、ノルマルペンチル基、ノルマルデシル基、ノルマルオクタデシル基、シクロヘキシル基、シクロデシル基、イソプロピル基及び2−エチルヘキシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、2−プロペニル基、シクロヘキセニル基及び2−ブテニル基等が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基及び9−アントリルメチル基等が挙げられる。脂肪族環状化合物基としては、シクロブチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基及び9−アントリル基等が挙げられる。アリールオキシアルキル基としては、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、1−ナフチルオキシメチル基及び9−アントリルオキシメチル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルペンチルオキシ基、ノルマルデシルオキシ基、ノルマルオクタデシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロデシルオキシ基、イソプロポキシ基及び2−エチルヘキシルオキシ基等が挙げられる。アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシプロキル基、エトキシメチル基、イソプロポキシメチル基及びシクロヘキシルオキシメチル基等が挙げられる。
また、前記アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基及び、脂肪族環状化合物基は、炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数6ないし14のアリール基、炭素数4ないし10の脂肪族環状化合物基、炭素原子数7ないし15のアリールオキシアルキル基、ヒドロキシル基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基及び炭素原子数2ないし10のアルコキシアルキル基等の基で置換されていてもよい。
前記のポリシラン化合物は、慣用の方法で製造することができる。ポリシラン化合物の製造方法としては、例えば、特定の構造単位を有するケイ素含有モノマーを原料として、アルカリ金属の存在下でハロシラン類を脱ハロゲン縮重合させる方法(「キッピング法」、J.Am.Chem.Soc.,110巻,124頁(1988年)、Macromolecules,23巻,3423頁(1990年)等)、電極還元によりハロシラン類を脱ハロゲン縮重合させる方法(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1161頁(1990年)、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.897頁(1992年)等)、マグネシウムを還元剤としてハロシラン類を脱ハロゲン縮重合させる方法(「マグネシウム還元法」、WO98/29476号公報等)、金属触媒の存在下にヒドラジン類を脱水素縮重合させる方法(特開平4−334551号公報等)、ビフェニルなどで架橋されたジシレンのアニオン重合による方法(Macromolecules,23巻,4494頁(1990年)等)、環状シラン類の開環重合による方法等の方法が挙げられる。また、例えば、アルカリ金属としてナトリウムを用い、溶媒としてトルエンを用いて、超音波を照射しつつジハロシランを縮合させる方法(特開昭62−241926号公報)、アルカリ金属としてリチウムを用い、溶媒としてテトラヒドロフランを用いてジハロシランを縮合させる方法(特開昭56−123993号公報)、非プロトン性溶媒中で特定の金属ハロゲン化物の存在下にハロシランにアルカリ金属を作用させる方法(特開平10−182834号公報、特開平10−287748号公報)等の方法が挙げられる。また、例えば、前記のアルカリ金属の存在下でハロシラン類を脱ハロゲン縮重合させる方法(キッピング法)等において、縮重合反応終了時に水を添加する方法によりヒドロキシル基を有するポリシラン化合物を製造することができる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれるポリシラン化合物としては、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物が使用される。このシリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物としては、基本的に前記式(4)で表される単位構造から構成される直鎖状のポリシラン化合物に属する。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれる直鎖状ポリシラン化合物は2次元構造を有し、式(1)で表される単位構造を有するポリシラン化合物を使用することができる。
式(1)中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし10のアルキル基を表し、Xは炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数6ないし14のアリール基、炭素原子数7ないし15のアリールオキシアルキル基、ヒドロキシル基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、または炭素原子数2ないし10のアルコキシアルキル基を表す。そして、nは1ないし5の整数を表し、nが2ないし5の場合Xは同一であっても異なっていてもよい。なお、nが1ないし4の場合、ベンゼン環には(5−n)個の水素原子を有する。
炭素原子数1ないし10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルデシル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基及びアダマンチル基等が挙げられる。
炭素原子数1ないし10のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルヘキシルオキシ基、ノルマルデシルオキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基及びアダマンチルオキシ基等が挙げられる。
炭素原子数7ないし15のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基及び9−アントリルメチル基等が挙げられる。
炭素原子数6ないし14のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基及び9−アントリル基等が挙げられる。
炭素原子数7ないし15のアリールオキシアルキル基としては、例えば、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、1−ナフチルオキシメチル基及び9−アントリルオキシメチル基等が挙げられる。
炭素原子数2ないし10のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、2−プロペニル基、シクロヘキセニル基及び2−ブテニル基等が挙げられる。
炭素原子数2ないし10のアルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、メトキシプロキル基、エトキシメチル基、イソプロポキシメチル基及びシクロヘキシルオキシメチル基等が挙げられる。
式(1)で表される単位構造を有するポリシラン化合物は、例えば、フェニルハイドロゲンジクロロシラン、ヒドロキシフェニルハイドロゲンジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、エチルフェニルジクロロシラン、イソプロピルフェニルジクロロシラン、オクチルフェニルジクロロシラン、メチルトリルジクロロシラン、メチルヒドロキシフェニルジクロロシラン、メチルベンジルジクロロシラン、メチルフェニルエチルジクロロシラン、メチルメトキシメチル化フェニルジクロロシラン等のジハロシラン化合物より製造することができる。これらのジハロシラン化合物は式(1)の単位構造に対応し、これらによって、ポリシラン化合物に式(1)の単位構造が導入される。ポリシラン化合物の製造には、これらのシラン化合物一種のみを使用でき、また二種以上を組み合わせて使用することができる。更に、これらのシラン化合物のほか、ポリシラン化合物の製造に使用可能な他のシラン化合物を使用することができる。例えばジクロルシリレン、ジメチルクロロシラン等のシラン化合物を共重合して用いることが可能である。そして、得られるポリシラン化合物の末端部分ではシリコン原子にヒドロキシル基が結合した状態になっている、すなわち、シラノール構造(Si−OH)になっていると考えられる。このシラノール基は架橋性化合物との架橋反応に関与する。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれるポリシラン化合物は2次元構造を有する化合物として、式(1)及び式(2)の組み合わせで表される単位構造を有するポリシラン化合物を使用することができる。
式(2)中、R2は炭素原子数1ないし10のアルキル基を表し、Aは炭素原子数1ないし10のアルキレン基を表す。炭素原子数1ないし10のアルキル基R2としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルデシル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基及びアダマンチル基等が挙げられる。炭素原子数1ないし10のアルキレン基Aとしては、例えば、メチレン基、エチレン基、ノルマルブチレン基、ノルマルオクチレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルプロピレン基及びシクロヘキシレン基等が挙げられる。式(2)におけるヒドロキシル基は架橋性化合物との架橋結合に関与する。
式(1)及び式(2)で表される単位構造を有するポリシラン化合物は、前記式(1)の単位構造に対応するジハロシラン化合物と、ヒドロキシメチルジクロロシラン、メチルヒドロキシメチルジクロロシラン、ヒドロキシエチルジクロロシラン、メチルヒドロキシエチルジクロロシラン、ヒドロキシイソプロピルジクロロシラン、メチルヒドロキシイソプロピルジクロロシラン、ヒドロキシオクチルジクロロシラン、メチルヒドロキシオクチルジクロロシラン等の式(2)の単位構造に対応するジハロシラン化合物より製造することができる。ポリシラン化合物の製造には、これらのシラン化合物のそれぞれ一種のみを使用でき、また二種以上を組み合わせて使用することができる。更に、これらのシラン化合物のほか、ポリシラン化合物の製造に使用可能な他のシラン化合物を使用することができる。例えばジクロルシリレン、ジメチルクロロシラン等のシラン化合物を共重合して用いることが可能である。そして、得られるポリシラン化合物の末端部分ではシリコン原子にヒドロキシル基が結合した状態になっている、すなわち、シラノール構造(Si−OH)になっていると考えられる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれる式(1)、式(2)、及び式(1)と式(2)の組み合わせで表されるポリシラン化合物としては、具体的には、例えば、式(7)ないし式(18)のポリシラン化合物を挙げることができる。ここで、式中、s1乃至s3は、ポリシラン化合物を構成する繰り返し単位の数であり、s1乃至s3はそれぞれ1以上の整数であり、s1乃至s3の数の合計は40ないし200である。
Figure 0005062420
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本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれるポリシラン化合物は3次元構造を有する化合物として、式(3)で表される単位構造を有するポリシラン化合物を使用することができる。
式(3)においてR3は炭素数1ないし10の置換又は未置換のアルキル基、炭素数4ないし30の置換又は未置換のシクロアルキル基を表すか、又はこれらの組み合わせである。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルデシル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基を好ましく用いることができる。これらのアルキル基の置換基はヒドロキシル基をあげることができる。
シクロアルキル基としては、例えばシクロブチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられるが、特にシクロヘキシル基が好ましい。シクロアルキル基が置換基を有する場合はその置換基として、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数7ないし15のアルケニル基、炭素原子数6ないし14のアリール基、炭素数6ないし20のアラルキル基、炭素数6ないし20のアリールオキシアルキル基、炭素数1ないし10のアルコキシ基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、ノルマルペンチル基、ノルマルデシル基、ノルマルオクタデシル基、シクロヘキシル基、シクロデシル基、イソプロピル基及び2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、2−プロペニル基、シクロヘキセニル基及び2−ブテニル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基及び9−アントリルメチル基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基及び9−アントリル基等が挙げられる。
アリールオキシアルキル基としては、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、1−ナフチルオキシメチル基及び9−アントリルオキシメチル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルペンチルオキシ基、ノルマルデシルオキシ基、ノルマルオクタデシルオキシ基、等が挙げられる。
アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシプロキル基、エトキシメチル基、イソプロポキシメチル基及びシクロヘキシルオキシメチル基等が挙げられる。
式(3)のポリシラン化合物は、置換又は未置換のシクロアルキル基としてのR3をR3全体の置換基総数中で20モル%以上、又は50モル%以上含む化合物である。R3の有機置換基でシクロアルキル基以外の部分はアルキル基である。このシクロアルキル基はシクロヘキシル基が特に好ましい。
式(3)のポリシラン化合物は、架橋剤との結合する部位(ヒドロキシル基)を有することが好ましい。このヒドロキシル基は置換基としてアルキル基やシクロアルキル基に存在する場合や、アルコキシ基が加水分解を受けて生成するヒドロキシル基や、式(3)のポリマーを合成する時に生成するポリマー末端のシラノール基を利用することができる。
具体的には、例えば、式(19)ないし式(24)のポリシラン化合物を挙げることができる。ここで、式中、s1乃至s3は、ポリシラン化合物を構成する繰り返し単位の数であり、s1乃至s3はそれぞれ1以上の整数であり、s1乃至s3の数の合計は40ないし200である。
式(3)の化合物は一例として具体的に以下のポリマーを例示することができる。
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本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれるポリシラン化合物の分子量としては、その重量平均分子量として、例えば、5600ないし100000、または5600ないし50000、または5600ないし10000である。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれるポリシラン化合物としては、その構造中にヒドロキシル基を有するポリシラン化合物が好ましく使用される。そのため、ポリシラン化合物としては、例えば、式(1)で表される単位構造を有し、その末端がシラノール構造であるポリシラン化合物、式(1)及び式(2)で表される単位構造を有するポリシラン化合物、式(2)で表される単位構造を有するポリシラン化合物、式(1)及び式(2)で表される単位構造を有し、その末端がシラノール構造であるポリシラン化合物、式(2)で表される単位構造を有し、その末端がシラノール構造であるポリシラン化合物、式(3)で表される単位構造を有し、その末端がシラノール構造であるポリシラン化合物等が好ましく使用される。ポリシラン化合物中のヒドロキシル基は架橋性化合物と反応することが可能である。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれる架橋性化合物としては特に制限はないが、ヒドロキシル基と反応可能な置換基を二つ以上、例えば二乃至六個、または二乃至四個、有する化合物が使用される。
このような架橋性化合物が使用されることにより、下層膜を形成するための焼成時に、架橋反応が起こり、形成される下層膜は架橋構造を有することになる。例えば、前記のポリシラン化合物にヒドロキシル基が存在する場合、そのヒドロキシル基と架橋性化合物が反応し架橋構造を形成することができる。そして、架橋構造が形成される結果、下層膜は強固となり、その上層に塗布されるフォトレジストの溶液に使用されている有機溶剤に対する溶解性が低いものとなる。ヒドロキシル基と反応可能な置換基としてはイソシアネート基、エポキシ基、ヒドロキシメチルアミノ基、及びアルコキシメチルアミノ基等が挙げられる。そのため、これらの置換基を二つ以上、例えば二乃至六個、または二乃至四個、有する化合物が架橋性化合物として使用することができる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれる架橋性化合物としては、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を有する含窒素化合物が挙げられる。ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ブトキシメチル基、及びヘキシルオキシメチル基等の基で置換された窒素原子を、例えば例えば二乃至六個、有する含窒素化合物である。
具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリノン、及び1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノン等の含窒素化合物が挙げられる。
架橋性化合物としては、また、三井サイテック(株)製メトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名サイメル300、サイメル301、サイメル303、サイメル350)、ブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名マイコート506、マイコート508)、グリコールウリル化合物(商品名サイメル1170、パウダーリンク1174)等の化合物、メチル化尿素樹脂(商品名UFR65)、ブチル化尿素樹脂(商品名UFR300、U−VAN10S60、U−VAN10R、U−VAN11HV)、大日本インキ化学工業(株)製尿素/ホルムアルデヒド系樹脂(高縮合型、商品名ベッカミンJ−300S、ベッカミンP−955、ベッカミンN)等の市販されている化合物を挙げることができる。また、このようなアミノ基の水素原子がヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたメラミン化合物、尿素化合物、グリコールウリル化合物及びベンゾグアナミン化合物を縮合させて得られる化合物であってもよく、例えば、米国特許6323310号に記載されている、メラミン化合物(商品名サイメル303)とベンゾグアナミン化合物(商品名サイメル1123)から製造される高分子量の化合物を挙げることもできる。
また、架橋性化合物としては、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド等のヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物を使用して製造されるポリマーを用いることができる。そのようなポリマーとしては、例えば、ポリ(N−ブトキシメチルアクリルアミド)、N−ブトキシメチルアクリルアミドとスチレンの共重合体、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミドとメチルメタクリレートの共重合体、N−エトキシメチルメタクリルアミドとベンジルメタクリレートの共重合体、及びN−ブトキシメチルアクリルアミドとベンジルメタクリレートと2−ヒドロキシプロピルメタクリレートの共重合体等を挙げることができる。
架橋性化合物は、一種の化合物のみを使用することができ、また、二種以上の化合物を組み合わせて用いることもできる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物は架橋触媒を含む。架橋触媒を使用することにより、架橋性化合物の反応が促進される。
架橋触媒としては、例えばプロトン酸を使用することができる。例えば、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸及びカンファースルホン酸等のスルホン酸化合物が挙げられる。また、サリチル酸、クエン酸、安息香酸及びヒドロキシ安息香酸等のカルボン酸化合物が挙げられる。
架橋触媒としては、芳香族スルホン酸化合物が使用できる。芳香族スルホン酸化合物の具体例としては、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、及びピリジニウム−1−ナフタレンスルホン酸等を挙げることができる。
架橋触媒は、一種のみを使用することができ、また、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物は、上記の成分の他、必要に応じてポリマー化合物、光酸発生剤及び界面活性剤等を含むことができる。
ポリマー化合物を使用することにより、本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物から形成される下層膜のドライエッチング速度(単位時間当たりの膜厚の減少量)、減衰係数及び屈折率等を調整することができる。
ポリマー化合物としては特に制限はなく、種々のポリマーを使用することができる。縮重合ポリマー及び付加重合ポリマー等を使用することができる。ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、アクリルポリマー、メタクリルポリマー、ポリビニルエーテル、フェノールノボラック、ナフトールノボラック、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート等の付加重合ポリマー及び縮重合ポリマーを使用することができる。吸光部位として機能するベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、トリアジン環、キノリン環、及びキノキサリン環等の芳香環構造を有するポリマーが好ましく使用される。
そのようなポリマー化合物としては、例えば、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、スチレン、ヒドロキシスチレン、ベンジルビニルエーテル及びN−フェニルマレイミド等の付加重合性モノマーをその構造単位として含む付加重合ポリマーや、フェノールノボラック及びナフトールノボラック等の縮重合ポリマーが挙げられる。
ポリマー化合物として付加重合ポリマーが使用される場合、そのポリマー化合物は単独重合体でもよく共重合体であってもよい。付加重合ポリマーの製造には付加重合性モノマーが使用される。そのような付加重合性モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、マレイン酸無水物、アクリロニトリル等が挙げられる。
アクリル酸エステル化合物としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ノルマルヘキシルアクリレート、イソプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリクロロエチルアクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、5−アクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びグリシジルアクリレート等が挙げられる。
メタクリル酸エステル化合物としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ノルマルヘキシルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリクロロエチルメタクリレート、2−ブロモエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、5−メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、グリシジルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート及びブロモフェニルメタクリレート等が挙げられる。
アクリルアミド化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド及びN−アントリルアクリルアミド等が挙げられる。
メタクリルアミド化合物としては、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド及びN−アントリルアクリルアミド等が挙げられる。
ビニル化合物としては、ビニルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ビニル酢酸、ビニルトリメトキシシラン、2−クロロエチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、ビニルナフタレン及びビニルアントラセン等が挙げられる。
スチレン化合物としては、スチレン、ヒドロキシスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、メトキシスチレン、シアノスチレン及びアセチルスチレン等が挙げられる。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド及びN−ヒドロキシエチルマレイミド等が挙げられる。
ポリマーとして縮重合ポリマーが使用される場合、そのようなポリマーとしては、例えば、グリコール化合物とジカルボン酸化合物との縮重合ポリマーが挙げられる。グリコール化合物としてはジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ブチレングリコール等が挙げられる。ジカルボン酸化合物としては、コハク酸、アジピン酸、テレフタル酸、無水マレイン酸等が挙げられる。また、例えば、ポリピロメリットイミド、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミドが挙げられる。
ポリマー化合物の具体例としては、ポリスチレン、ポリ(4−ヒドロキシ)スチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと4−ヒドロキシスチレンの共重合ポリマー、ポリ(2−ヒドロキシプロピル)メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートとアントリルメチルメタアクリレートの共重合ポリマー、ビニルエーテルとメチルビニルエーテルの共重合ポリマー、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートとベンジルメタクリレートの共重合ポリマー、2−ヒドロキシエチルアクリレートとマレイミドの共重合ポリマー、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートとスチレンとメチルメタクリレートの共重合ポリマー、グリシジルメタクリレートと2−ヒドロキシプロピルメタクリレートの共重合ポリマー及び、スチレンと4−ヒドロキシスチレンの共重合ポリマー等を挙げることができる。
ポリマー化合物にヒドロキシル基が含有されている場合は、このヒドロキシル基は架橋性化合物と架橋反応を形成することができる。
ポリマー化合物としては、重量平均分子量が、例えば、1000ないし1000000であり、または3000ないし300000であり、または5000ないし200000であり、または10000ないし100000であるポリマー化合物を使用することができる。
ポリマー化合物は一種のみを使用することができ、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリマー化合物が使用される場合、その割合としては、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物100質量部に対して1ないし200質量部、または5ないし100質量部、または10ないし50質量部、または20ないし30質量部である。
光酸発生剤は、フォトレジストの露光時に酸を生ずる。そのため、下層膜の酸性度の調整ができる。これは、下層膜の酸性度を上層のフォトレジストとの酸性度に合わせるための一方法である。また、下層膜の酸性度の調整によって、上層に形成されるフォトレジストのパターン形状の調整ができる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれる光酸発生剤としては、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、及びジスルホニルジアゾメタン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としてはジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフエート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロノルマルブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロノルマルオクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート及びビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート等のヨードニウム塩化合物、及びトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロノルマルブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート及びトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のスルホニウム塩化合物等が挙げられる。
スルホンイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロノルマルブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド及びN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタルイミド等が挙げられる。
ジスルホニルジアゾメタン化合物としては、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、及びメチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン等が挙げられる。
光酸発生剤は一種のみを使用することができ、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
光酸発生剤が使用される場合、その割合としては、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物100質量部に対して0.01ないし5質量部、または0.1ないし3質量部、または0.5ないし1質量部である。
界面活性剤は、本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物を基板に塗布した際に、ピンホール及びストレーション等の発生を抑制するのに有効である。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に含まれる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、商品名エフトップEF301、EF303、EF352((株)トーケムプロダクツ製)、商品名メガファックF171、F173、R−08、R−30(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、商品名アサヒガードAG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、及びオルガノシロキサンポリマ−KP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また二種以上の組み合わせで使用することもできる。界面活性剤が使用される場合、その割合としては、シリコンとシリコンの結合を主鎖に有するポリシラン化合物100質量部に対して0.0001ないし5質量部、または0.001ないし1質量部、または0.01ないし0.5質量部である。
また、本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物には、レオロジー調整剤及び接着補助剤等を添加することができる。レオロジー調整剤は、下層膜形成組成物の流動性を向上させるのに有効である。接着補助剤は、半導体基板またはフォトレジストと下層膜の密着性を向上させるのに有効である。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物に使用される溶剤としては、前記の固形分を溶解できる溶剤であれば、特に制限なく使用することができる。そのような溶剤としては、例えば、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエテルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸イソプロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸アミル、ギ酸イソアミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン、N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、及びγ−ブチロラクトン等を挙げることができる。これらの溶剤は単独で、または二種以上の組み合わせで使用することができる。
以下、本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物の使用について説明する。
半導体装置の製造に使用される基板(例えば、シリコンウエハー基板、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、ガラス基板、ITO基板、ポリイミド基板、及び低誘電率材料(low−k材料)被覆基板等)の上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物が塗布され、その後、焼成することにより下層膜が形成される。焼成する条件としては、焼成温度80℃ないし250℃、焼成時間0.3ないし60分間の中から適宜、選択される。好ましくは、焼成温度150℃ないし250℃、焼成時間0.5ないし2分間である。ここで、形成される下層膜の膜厚としては、例えば、10ないし1000nmであり、または20ないし500nmであり、または50ないし300nmであり、または100ないし200nmである。
次いで、その下層膜の上に、フォトレジストの層が形成される。フォトレジストの層の形成は、周知の方法、すなわち、フォトレジスト組成物溶液の下層膜上への塗布及び焼成によって行なうことができる。フォトレジストの膜厚としては例えば50ないし10000nmであり、または100ないし2000nmであり、または200ないし1000nmである。
本発明の下層膜の上に形成されるフォトレジストとしては露光に使用される光に感光するものであれば特に限定はない。ネガ型フォトレジスト及びポジ型フォトレジストのいずれも使用できる。ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、及び酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジストなどがある。例えば、シプレー社製商品名APEX−E、住友化学工業(株)製商品名PAR710、及び信越化学工業(株)製商品名SEPR430等が挙げられる。また、例えば、Proc.SPIE,Vol.3999,330−334(2000)、Proc.SPIE,Vol.3999,357−364(2000)、やProc.SPIE,Vol.3999,365−374(2000)に記載されているような、含フッ素原子ポリマー系フォトレジストを挙げることができる。
次に、所定のマスクを通して露光が行なわれる。露光には、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)及びF2エキシマレーザー(波長157nm)等を使用することができる。露光後、必要に応じて露光後加熱(post exposure bake)を行なうこともできる。露光後加熱は、加熱温度70℃ないし150℃、加熱時間0.3ないし10分間から適宜、選択された条件で行われる。
次いで、現像液によって現像が行なわれる。これにより、例えばポジ型フォトレジストが使用された場合は、露光された部分のフォトレジストが除去され、フォトレジストのパターンが形成される。
現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液等のアルカリ性水溶液を例として挙げることができる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、温度5ないし50℃、時間10ないし300秒から適宜選択される。
そして、このようにして形成されたフォトレジストのパターンを保護膜として下層膜の除去が行われ、次いでパターン化されたフォトレジスト及び下層膜からなる膜を保護膜として、半導体基板の加工が行なわれる。
まず、フォトレジストが除去された部分の下層膜をドライエッチングによって取り除き、半導体基板を露出させる。下層膜のドライエッチングにはテトラフルオロメタン(CF4)、パーフルオロシクロブタン(C48)、パーフルオロプロパン(C38)、トリフルオロメタン、一酸化炭素、アルゴン、酸素、窒素、六フッ化硫黄、ジフルオロメタン、三フッ化窒素及び三フッ化塩素、塩素、トリクロロボラン及びジクロロボラン等のガスを使用することができる。下層膜のドライエッチングには塩素系ガスを使用することが好ましい。塩素系ガスによるドライエッチングでは、基本的に有機物質からなるフォトレジストは除去されにくい。それに対し、シリコン原子を多く含む本発明の下層膜は塩素系ガスによって速やかに除去される。そのため、下層膜のドライエッチングに伴うフォトレジストの膜厚の減少を抑えることができる。そして、その結果、フォトレジストを薄膜で使用することが可能となる。塩素系ガスとしては、例えば、ジクロロボラン、トリクロロボラン、塩素、四塩化炭素、及びクロロホルム等である。
その後、パターン化されたフォトレジスト及び下層膜からなる膜を保護膜として半導体基板の加工が行なわれる。半導体基板の加工はフッ素系ガスによるドライエッチングによって行なわれることが好ましい。シリコン原子を多く含む本発明の下層膜は、フッ素系ガスによるドライエッチングでは除去されにくいからである。
フッ素系ガスとしては、例えば、テトラフルオロメタン(CF4)、パーフルオロシクロブタン(C48)、パーフルオロプロパン(C38)、トリフルオロメタン、及びジフルオロメタン(CH22)等が挙げられる。
また、本発明の下層膜の上層には、フォトレジストの形成前に有機系の反射防止膜を形成することができる。そこで使用される反射防止膜組成物としては特に制限はなく、これまでリソグラフィープロセスにおいて慣用されているものの中から任意に選択して使用することができ、また、慣用されている方法、例えば、スピナー、コーターによる塗布及び焼成によって反射防止膜の形成を行なうことができる。
本発明では基板上に有機下層膜を成膜した後、この上に本発明の下層膜を成膜し、更にその上にフォトレジストを被覆することができる。これによりフォトレジストのパターン幅が狭くなり、パターン倒れを防ぐ為にフォトレジストを薄く被覆した場合でも、適切なエッチングガスを選択することにより基板の加工が可能になる。例えば、フォトレジストに対して十分に早いエッチング速度となる塩素系ガスをエッチングガスとして本願発明の下層膜に加工が可能であり、また本願発明の下層膜に対して十分に早いエッチング速度となる酸素系ガスをエッチングガスとして有機下層膜の加工が可能であり、更に有機下層膜に対して十分に早いエッチング速度となるフッ素系ガスをエッチングガスとして基板の加工を行うことができる。
また、本発明のソグラフィー用下層膜形成組成物が塗布される基板は、その表面にCVD法などで形成された無機系の反射防止膜を有するものであってもよく、その上に本発明の下層膜を形成することもできる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物より形成される下層膜は、また、リソグラフィープロセスにおいて使用される光の波長によっては、その光に対する吸収を有することがある。そして、そのような場合には、基板からの反射光を防止する効果を有する反射防止膜として機能することができる。さらに、本発明の下層膜は、基板とフォトレジストとの相互作用の防止するための層、フォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能とを有する層、加熱焼成時に基板から生成する物質の上層フォトレジストへの拡散を防ぐ機能を有する層、及び半導体基板誘電体層によるフォトレジスト層のポイズニング効果を減少させるためのバリア層等として使用することも可能である。
また、下層膜形成組成物より形成される下層膜は、デュアルダマシンプロセスで用いられるビアホールが形成された基板に適用され、ホールを隙間なく充填することができる埋め込み材として使用できる。また、凹凸のある半導体基板の表面を平坦化するための平坦化材として使用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
合成例1
プロピレングリコールモノメチルエーテル27.91gに、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート20.93gとベンジルメタクリレート6.98gを溶解させ、反応液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.3gを添加し、窒素雰囲気下、70℃で24時間撹拌することにより、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートとベンジルメタクリレートの共重合ポリマーの溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、重量平均分子量は15000(標準ポリスチレン換算)であった。
実施例1
式(7):
Figure 0005062420
の単位構造よりなるポリメチルフェニルシラン(大阪ガスケミカル(株)製、重量平均分子量8000、数平均分子量2000、両末端はシラノール基を有する。式(7)のポリシラン中の繰り返し単位S1の総数は約66個であった。)を濃度7質量%で含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液56.5gに、合成例1で得たポリマー3.96gを含む溶液26.4g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24.2g、テトラメトキシメチルグリコールウリル2.77g及びピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.116g、を加え、10.0質量%溶液とした。そして、孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、下層膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例2
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート114.5gに、式(13):
Figure 0005062420
の単位構造よりなるポリシラン化合物(大阪ガスケミカル(株)製、商品名SI−2020、重量平均分子量5900、数平均分子量1800、式(13)のポリシラン中にS1構造単位を50モル%、S2構造単位を50モル%の割合で含有し、両末端はシラノール基を有する。式(13)のS1とS2を合わせた繰り返し単位の総数は約65個であった。)5.0g、KN030(大阪有機化学工業(株)製、成分はナフトールノボラックとクレゾールノボラックの共重合体であり、共重合比はナフトールノボラック70モル%、クレゾールノボラック30モル%、重量平均分子量1500である。)5.0g、テトラメトキシメチルグリコールウリル2.50g及びピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.125gを加え、10.0質量%溶液とした。そして、孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、下層膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例3
実施例1で用いたものと同じ式(7)の単位構造よりなるポリメチルフェニルシラン(大阪ガスケミカル(株)製、重量平均分子量8000、数平均分子量2000、両末端はシラノール基を有する。式(7)のポリシラン中の繰り返し単位S1の総数は約66個であった。)を濃度7質量%で含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液56.5gに、合成例1で得たポリマー3.96gを含む溶液26.4g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24.2g、ヘキサメトキシメチルメラミン2.77g及びピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.116g、を加え、10.0質量%溶液とした。そして、孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、下層膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例4
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート114.5gに、実施例2で用いたものと同じ式(13)の単位構造よりなるポリシラン化合物(大阪ガスケミカル(株)製、商品名SI−2020、重量平均分子量5900、数平均分子量1800、式(13)のポリシラン中にS1構造単位を50モル%、S2構造単位を50モル%の割合で含有し、両末端はシラノール基を有する。式(13)のS1とS2を合わせた繰り返し単位の総数は約65個であった。)10.0g、ヘキサメトキシメチルメラミン2.50g及びピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.125gを加え、10.0質量%溶液とした。そして、孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、下層膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例5
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート114.5gに、式(20):
Figure 0005062420
の単位構造よりなるポリシラン化合物SI−4020(大阪ガスケミカル(株)製、重量平均分子量5500、数平均分子量1900、式(20)のポリシラン中にS1構造単位を50モル%、S2構造単位を50モル%の割合で含有し、両末端はシラノール基を有する。式(20)のS1とS2の繰り返し単位の総数は約70個であった。)10.0g、テトラメトキシメチルグリコールウリル2.50g及びピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.125gを加え、10.0質量%溶液とした。そして、孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、下層膜形成組成物の溶液を調製した。
比較例1
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート114.5gに、実施例5で用いた式(20)と同じポリシラン(大阪ガスケミカル(株)製、商品名SI−4020、但し重量平均分子量1900、数平均分子量900、式(20)のポリシラン中にS1構造単位を50モル%、S2構造単位を50モル%の割合で含有し、両末端はシラノール基を有する。式(20)のS1とS2の繰り返し単位の総数は約24個であった。)10.0g、テトラメトキシメチルグリコールウリル2.50g及びピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.125gを加え、10.0質量%溶液とした。そして、孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、下層膜形成組成物の溶液を調製した。
比較例2
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート114.5gに、実施例5で用いた式(20)のポリシラン化合物(大阪ガスケミカル(株)製、商品名SI−4020、但し、重量平均分子量18300、数平均分子量2300、式(20)のポリシラン中にS1構造単位を50モル%、S2構造単位を50モル%の割合で含有し、両末端はシラノール基を有する。式(20)のS1とS2の繰り返し単位の総数は約234個であった。)10.0g、テトラメトキシメチルグリコールウリル2.50g及びピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.125gを加え、10.0質量%溶液とした。
しかし、溶液が濁っており、溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解しない不溶物がある。孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過を試みたが、フィルターが目詰まりを起こし、下層膜形成組成物の溶液を調製できなかった。これは、比較例2に用いた高分子量のポリシラン化合物が溶解しないことが原因である。
(フォトレジスト溶剤への溶出試験)
実施例1ないし実施例5で得た下層膜形成組成物の溶液をスピナーにより、それぞれ、シリコンウエハー基板上に塗布した。ホットプレート上、205℃で1分間焼成し、下層膜(膜厚250nm)を形成した。これらの下層膜をフォトレジスト組成物に使用される溶剤である乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬し、それらの溶剤に不溶であることを確認した。
比較例1で得た下層膜形成組成物の溶液をスピナーにより、それぞれ、シリコンウエハー基板上に塗布した。ホットプレート上、240℃で1分間焼成し、下層膜(膜厚250nm)を形成した。これらの下層膜をフォトレジスト組成物に使用される溶剤である乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに浸漬し、それらの溶剤に可溶であることを確認した。フォトレジスト溶剤への溶出問題のため、比較例1で用いた低分子量のポリシランは本願発明に用いる下層膜形成組成物として使用できない。
(フォトレジストとのインターミキシングの試験)
前記と同様にして、実施例1ないし実施例5で得た下層膜形成組成物の溶液より、それぞれ、シリコンウエハー基板上に下層膜(膜厚250nm)を形成した。これらの下層膜の上に、フォトレジスト溶液(シプレー社製、商品名APEX−E)をスピナーにより塗布した。ホットプレート上、90℃で1分間焼成して、フォトレジストを形成した。そして、フォトレジストを露光後、露光後加熱を90℃で1.5分間行なった。フォトレジストを現像させた後、下層膜の膜厚を測定し、下層膜とフォトレジストとのインターミキシングが起こっていないことを確認した。
(光学パラメータの測定)
前記と同様にして、実施例1ないし実施例5で得た下層膜形成組成物の溶液より、それぞれ、シリコンウエハー基板上に下層膜(膜厚250nm)を形成した。そして、分光エリプソメーターにより、下層膜の波長193nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005062420
(ドライエッチング速度の試験)
前記と同様にして、実施例1ないし実施例5で得た下層膜形成組成物の溶液より、それぞれ、シリコンウエハー基板上に下層膜(膜厚250nm)を形成した。そして、日本サイエンティフィック製RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてテトラフルオロメタン(CF4)及び酸素(O2)を使用した条件下でドライエッチング速度(単位時間当たりの膜厚の減少量(nm/秒))を測定した。結果を表2に示す。表中の選択比はフォトレジストGARS8105G1(富士写真フイルムアーチ(株)製)のドライエッチング速度を1.0としたときの、各実施例より形成された下層膜のエッチング速度を表す。
実施例1ないし実施例5で得た下層膜形成組成物は、レジストエッチング時に用いられるCF4ガス条件で、レジストに比べ1倍以上の大きなエッチングレートを有し、かつ本組成物の下に製膜される有機下層膜エッチング時に用いられO2酸素ガス条件で、レジストに比べ1倍より遥かに小さいエッチングレートを有し、良好なハードマスク特性を有する。
Figure 0005062420

Claims (9)

  1. 式(1):
    Figure 0005062420
    (式中R 1 は水素原子又は炭素原子数1ないし10のアルキル基を表し、Xは炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数6ないし14のアリール基、炭素原子数7ないし15のアリールオキシアルキル基、ヒドロキシル基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、または炭素原子数2ないし10のアルコキシアルキル基を表し、n 1 は繰り返し単位の数であって40ないし200を示し、mは1ないし5の整数を表し、mが2ないし5の場合Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表される単位構造を有し且つその末端にシラノール基を有するポリシラン化合物、又は式(1)及び式(2):
    Figure 0005062420
    (式中R 1 、X、及びmは前記と同義であり、n 1 及びn 2 は繰り返し単位の数であって、n 1 及びn 2 は共に1以上の整数でありn 1 +n 2 は40ないし200を示す。R 2 は水素原子又は炭素原子数1ないし10のアルキル基を表し、Aは炭素原子数1ないし10のアルキレン基を表す。)で表される単位構造を有し且つその末端にシラノール基を有するポリシラン化合物、ヒドロキシル基と反応可能な置換基を有する架橋性化合物、架橋触媒及び溶剤を含む、半導体装置の製造のリソグラフィー工程において使用されるリソグラフィー用下層膜形成組成物。
  2. 式(3):
    Figure 0005062420
    (式中n 1 は繰り返し単位の数であって40ないし200を示し、R 3 は炭素数1ないし10の置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基を表すか、又はこれらの組み合わせである。)で表される単位構造を有し且つその末端にシラノール基を有するポリシラン化合物、ヒドロキシル基と反応可能な置換基を有する架橋性化合物、架橋触媒及び溶剤を含む、半導体装置の製造のリソグラフィー工程において使用されるリソグラフィー用下層膜形成組成物。
  3. 式(3)のポリシラン化合物は、置換又は未置換のシクロアルキル基としてのR3を全
    3中20モル%以上の割合で含む化合物である、請求項に記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物。
  4. 前記架橋性化合物が、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された窒素原子を2個以上有する含窒素化合物である、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物。
  5. 前記架橋触媒が芳香族スルホン酸化合物である、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物。
  6. 更に光酸発生剤を含む、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物を半導体装置の製造に使用される基板上に塗布し、150ないし250℃で0.5ないし2分間焼成することによって形成される下層膜。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のリソグラフィー用下層膜形成組成物を半導体装置の製造に使用される基板上に塗布し、焼成することによって下層膜を形成する工程、前記下層膜の上にフォトレジストの層を形成する工程、前記下層膜と前記フォトレジストの層で被覆された基板を露光する工程、及び露光後に現像する工程を含む、半導体装置の製造において使用されるフォトレジストパターンの形成方法。
  9. 前記露光がArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いて行われる、請求項に記載のフォトレジストパターンの形成方法。
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