JPWO2006022265A1 - 画像表示装置用外囲器、封着材、封着方法、及び画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置用外囲器、封着材、封着方法、及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

400℃未満で封着することができ、の高温環境下で十分な強度を有し、高温、多湿の雰囲気を含む湿気分の高い条件下における特性が低下しない、画像表示装置用外囲器、封着材及び封着方法を提供する。ガラスからなる画像表示部を含んだ外囲器構成部材が、封着材層を介して封着されている外囲器であって、前記封着材層は、好ましくはプライマー層を含む、有機系封着材を焼成して得た有機系封着材層を含み、前記有機系封着材の焼成体は、200〜350℃の範囲の粘度が105Pa・s以上であり、好ましくは、温度80℃、湿度85%の恒温恒湿の雰囲気中で7日間静置した後の曲げ強度が、その静置前の曲げ強度の90%以上を有する画像表示装置用外囲器。

Description

本発明は、映像機器におけるテレビジョン放送受像機やモニター機器等の画像表示装置用外囲器、封着材、封着方法、及び画像表示装置に関する。
一般的に、陰極線管(CRT)、電界放出型冷陰極を持つ画像表示装置(FED)、プラズマデイスプレー(PDP)(以下、これらをあわせて画像表示装置と称する)は、二つ以上の部材、具体的には、CRTの場合は、画像が映し出される画像表示パネル部(ガラスパネル部)と、電子銃を持つガラスファンネル部、FEDの場合は、典型的にはフロントパネル部(画像表示パネル部)、該フロントパネル部に対向して配置される冷陰極を持ったリアパネル部、及び該フロントパネル部と該リアパネル部との間にあって周囲を包囲する外枠からなり、これらを封着することで製造され、外囲器を形成している。
従来、これらの封着は、特許文献1に記載されているように、フリットガラスをスラリーにした後、端面に塗布し、比較的低温で乾燥した後により高い温度で焼成するか、又はシート状にしたものを端面に取り付けて、焼成することなどで実施される。前記フリットガラスとしては鉛の含有量が高いPbO−B23−ZnO−SiO2系の結晶性低融点ハンダガラスが用いられている。
封着後の外囲器は、内部を高真空にするため、およそ250〜380℃の高温で真空排気される。この際、封着部には外囲器内部が真空になることに起因する引張り性の真空応力と、内外の温度差に起因する引張り性の熱応力とが負荷されるので、これらの応力に耐えうる強度が要求される。また、画像表示装置の長期信頼性を確保する上で、前記封着部は0.3MPa以上の耐圧強度、高い気密性及び絶縁性が必要とされている。
近年、CRTでは大型化、フラット化が進み、内蔵されるシャドウマスクなど金属部材のわずかな変形が電子ビームの位置ずれを引き起こし、画像に悪影響を与えるようになった。そこで、以前は問題とならなかった封着工程での金属の熱変形がクローズアップされるようになり、封着温度の低温化が望まれている。こうした熱変形は封着温度を400℃未満にすることでほとんど抑止されることがわかってきている。
また、FEDの場合、外囲器内に配置される背面基板がカソード電極、抵抗層、エミッタ、絶縁層などの多層構造となっており、各層間の熱膨張特性の違いから、熱処理はなるべく低温でなされることが望まれている。また、エミッタの種類にもよるが、400℃以上の封着温度ではエミッタが酸化して電子放出特性が劣化する懸念がある。したがって、400℃未満で封着できる封着材料が望まれている。
しかしながら、フリットガラスを用いた封着においては、焼成温度が400℃以上必要であって、400℃未満の焼成温度で封着した場合には、封着部の強度が十分でなく、その後の高温真空排気工程で封着部が破壊する可能性が生じる問題や、外囲器の長期信頼性が確保できないといった問題があった。また、フリットガラスは、鉛を60質量%以上含み、環境に対する影響に鑑み、無鉛化することが望まれている。
温度が400℃未満で封着でき、かつ鉛を含まない封着材としては、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの封着材が特許文献1及び特許文献2に開示されている。しかし、これら従来の封着材は、(1)ガラスとの接着強度が十分でない、(2)高温で強度が不足する、(3)高温真空排気時に封着材自身が分解して、ガスを発生させて電子銃又は冷陰極に悪影響を与える、(4)ガス透過性が高く高真空を保持できない、等の問題があった。他の封着材の例として、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニル化合物を含む接着剤が特許文献3〜6に記載されている。しかし、これらの封着材は、上記(1)〜(4)の問題を充分に解消するものではない。
特開昭52−124854号公報 特開平4−245153号公報 特開2000−21298号公報 特開2000−251768号公報 特開2000−251769号公報 特開平10−275573号公報
本発明は、画像表示装置の製造工程において発生する真空応力及び熱応力に対して封着部が十分な強度を有しており、製造工程の際に該封着部の割れ問題が生じることがなく、更には、高温、多湿の雰囲気を含む湿気分の高い使用条件下における特性の低下を防ぎ、実用的耐久性を改善した画像表示装置用外囲器を提供することを目的とする。
該画像表示装置用外囲器は、封着部の電気絶縁破壊強度が十分であることが好ましく、また、該封着部が鉛フリーであることが好ましい。
また、本発明は、400℃未満の温度で封着可能であり、その焼成体が画像表示装置の製造工程で経験する高温環境下で十分な強度を有する画像表示装置用の封着材を提供することも目的とする。
封着材は、その焼成体が画像表示装置の製造工程で経験する高温環境下で実質的に分解せず、したがって分解ガスを発生しないことが好ましい。また、封着材は、画像表示装置の製造工程で経験する高温環境下において取扱性に優れることが好ましい。
また、本発明は、製造工程における封着部の割れ問題が生じることがなく、かつ表示特性に優れた画像表示装置を提供することも目的とする。
本発明は、前述の目的を達成するためになされたものであって、本発明は、下記の要旨を有するものである。
1.ガラスからなる画像表示部を含んだ外囲器構成部材が、封着材層を介して封着されている外囲器であって、
前記封着材層は、有機系封着材を焼成して得た有機系封着材層を含み、
前記有機系封着材の焼成体は、200〜350℃の範囲の粘度が105Pa・s以上であることを特徴とする画像表示装置用外囲器。
2.前記有機系封着材層と該有機系封着材層を介して封着される外囲器構成部材とからなる封着部の曲げ強度が、220℃において30MPa以上である上記1に記載の画像表示装置用外囲器。
3.前記有機系封着材の焼成体は、示差走査熱量分析計により測定したガラス転移温度(Tg)が200℃以上である上記1又は2に記載の画像表示装置用外囲器。
4.前記有機系封着材の焼成体は、220℃における曲げ弾性率が300MPa以上である上記1〜3のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
5.前記有機系封着材の焼成体は、20℃における質量をm20とし、400℃における質量をm400とするとき、0.99<m400/m20≦1.00である上記1〜4のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
6.前記有機系封着材の主成分が、ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物である上記1〜5のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
7.ガラスからなる画像表示部を含んだ外囲器構成部材の封着部が、ポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物を主成分とする封着材層を介して封着され、かつ該封着部を、温度80℃、湿度85%の恒温恒湿の雰囲気中で7日間静置した後の曲げ強度が、その静置前の曲げ強度の90%以上を有することを特徴とする画像表示装置用外囲器。
8.前記封着部が、前記封着材層の少なくとも片側において、有機金属化合物及び/又はその加水分解物の焼成物を含むプライマー層を介して封着されていることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置用外囲器。
9.前記有機金属化合物が、下記式(A)で表される化合物である上記8に記載の画像表示装置用外囲器。
MR (4−n) …(A)
(式中、MはSi、Ti及びZrの群から選ばれる少なくとも一つの元素を示し、Rは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは0〜2の整数を表す。)
10.前記封着材層が、下記式(B)で表される構造を含むポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物水分解物を主成分とする層である上記7〜9のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
−Si−(OR3−r r …(B)
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、rは0〜2である。)
11.前記外囲器が真空外囲器である上記7〜10のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
12.画像表示装置の外囲器を構成する外囲器構成部材を封着するための有機系の封着材であって、その焼成体は、200〜350℃の範囲の粘度が105Pa・s以上であることを特徴とする画像表示装置用封着材。
13.焼成前における200〜400℃の範囲の最低粘度が、103Pa・s以下である上記12に記載の画像表示装置用封着材。
14.示差走査熱量分析計により測定した焼成体のガラス転移温度(Tg)が200℃以上である上記12又は13に記載の画像表示装置用封着材。
15.220℃における焼成体の曲げ弾性率が300MPa以上である上記12〜14のいずれかに記載の画像表示装置用封着材
16.20℃における焼成体の質量をm20とし、400℃における焼成体の質量をm400とするとき、0.99<m400/m20≦1.00である上記12〜15のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
17.主成分が、ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物である上記12〜16のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
18.下記式1ないし式3に示される構造を有するポリイミド化合物のうち、少なくとも1つを主成分とすることを特徴とする上記17に記載の画像表示装置用封着材。
Figure 2006022265
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(式中、Xはジアミン化合物の主骨格であり、X’はモノアミン化合物の主骨格であり、Yはテトラカルボン酸二無水物の主骨格であり、Y’はジカルボン酸無水物の主骨格である。)
19.前記式1ないし式3のポリイミド化合物において、前記Xが下記式4〜式8からなる群から選択されるいずれか1つのとき、前記Yは下記式9〜式14からなる群から選択されるいずれか1つであり、
前記Xが下記式15のとき、前記Yは下記式16又は式17であり、
前記Xが下記式18のとき、前記Yは下記式19であることを特徴とする上記18に記載の画像表示装置用封着材。
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(上記式中、Rは、各々独立に−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つであり、nは各々独立に0〜7であり、Zは、各々独立にCH3 又はフェニル基である。)
20.前記式2のポリイミド化合物において、前記X’が下記式20又は式21である上記18又は19に記載の画像表示装置用封着材。
−(R1)n−Si−(OR2)3-rR3r・・・式20
Figure 2006022265
(式20中、R1は各々独立にCH2又はフェニル基であり、R2及びR3は各々独立にCH3又はC25であり、nは1〜7の整数であり、rは0〜2の整数である。)
21.前記式3のポリイミド化合物において、前記Y’が下記式22〜式26からなる群から選択されるいずれか1つである上記18又は19に記載の画像表示装置用封着材。
Figure 2006022265
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22.前記式1ないし式3のポリイミド化合物は、さらにビニレン基、エチニル基、ビリニデン基、ベンゾシクロブタン−4’−イル基、イソシアネート基、アリル基、オキシラン基、オキセタン基、シアノ基及びイソプロペニル基からなる群より選択される少なくとも1つの架橋基を有することを特徴とする上記18〜21のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
23.下記式27ないし式29に示される構造を有するポリアミド酸化合物のうち、少なくとも1つを主成分とすることを特徴とする上記17に記載の画像表示装置用封着材。
Figure 2006022265
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(式中、Xはジアミン化合物の主骨格であり、X’はモノアミン化合物の主骨格であり、Yはテトラカルボン酸二無水物の主骨格であり、Y’はジカルボン酸無水物の主骨格である。)
24.前記式27、式28及び式29のポリアミド化合物において、Xが下記式4〜式8からなる群から選択されるいずれか一つのとき、Yは下記式9〜式14からなる群から選択されるいずれか一つであり、
Xが下記式15のとき、Yは下記式16又は式17であり、
Xが下記式18のとき、Yは下記式19である上記23に記載の画像表示装置用封着材。
Figure 2006022265
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(上記式中、Rは、各々独立に−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つであり、nは各々独立に0〜7であり、Zは各々独立にCH3又はフェニル基である。)
25.前記式28のポリアミド酸化合物において、前記X’が下記式20又は式21である上記23又は24に記載の画像表示装置用封着材。
−(R1)n−Si−(OR2)3-rR3r・・・式20
Figure 2006022265
(R1は各々独立にCH2又はフェニル基であり、R2及びR3は各々独立にCH3又はC25であり、nは1〜7の整数であり、rは0〜2の整数である。)
26.前記式29のポリアミド酸化合物において、前記Y’が下記式22〜式26からなる群から選択されるいずれか1つである上記23又は24に記載の画像表示装置用封着材。
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27.前記式27ないし29のポリアミド化合物は、さらにビニレン基、エチニル基、ビリニデン基、ベンゾシクロブタン−4’−イル基、イソシアネート基、アリル基、オキシラン基、オキセタン基、シアノ基、イソプロペニル基の中から選択される少なくとも1つの架橋基を有することを特徴とする上記23〜26のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
28.外囲器構成部材が、請求項18〜27のいずれかに記載の画像表示装置用封着材により封着されていることを特徴とする画像表示装置用外囲器。
29.請求項28に記載の画像表示装置用外囲器を備えた画像表示装置。
30.外囲器構成部材の封着面に、下記式(A)で表される有機金属化合物及び/又はその加水分解物を含むプライマー層形成材を塗布し、次いで、ポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物を主成分とする封着材又はその溶液を塗布し、次いで、250〜400℃の温度に加熱することにより、前記プライマー層形成材及び封着材層形成材を固化せしめて前記外囲器構成部材を封着させることを特徴とする画像表示装用装置用外囲器の封着方法。
MR (4−n) …(A)
(式中、MはSi、Ti及びZrの群から選ばれる少なくとも一つの元素を示し、Rは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは0〜2の整数を表す。)
31.前記ポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物水分解物を主成分とする封着材層が、下記式(B)で表される構造を含む上記30に記載の画像表示装置用外囲器の封着方法。
−Si−(OR3−r r …(B)
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、rは0〜2である。)
32.下記式(A)で表される化合物及び/又はその加水分解物を含むプライマー層形成材と、ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物を含む封着材とからなる画像表示装置封着用組成物。
MR (4−n) …(A)
(式中、MはSi、Ti及びZrの群から選ばれる少なくとも一つの元素を示し、Rは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは0〜2の整数を表す。)
本発明の画像表示装置用外囲器は、その封着部が下記特徴を有する有機系封着材を用いて封着されているため、画像表示装置の製造工程、特に外囲器の高温真空排気工程において発生する真空応力及び熱応力に対して封着部が十分な強度を有している。
・焼成体の200〜350℃の範囲の粘度が105Pa・s以上。
・示差走査熱量分析計により測定した焼成体のガラス転移温度Tgが200℃以上。
本発明の画像表示装置用外囲器は、具体的には220℃における封着部の曲げ強度が30MPa以上であり、又は封着部に使用される有機系封着材の焼成体の220℃における曲げ弾性率が300MPa以上である。このような優れた曲げ強度を有していることにより、画像表示装置の製造工程での外囲器の封着部の割れ問題が解消されている。
また、本発明の画像表示装置用外囲器は、封着部に使用する有機系封着材の焼成体の400℃加熱時の質量の比(m400/m20)が、0.99<m400/m20≦1.00であることにより、画像表示装置の製造工程で経験する高温環境下で有機封着材の焼成体が実質的に分解ガスを発生せず、製造される画像表示装置の特性が良好であって、真空不良が発生するおそれがない。
本発明の画像表示装置用外囲器は、温度80℃、湿度85%の恒温恒湿の雰囲気中で7日間静置した後の曲げ強度が、その静置前の曲げ強度の90%以上を有するという、高温、多湿の雰囲気中に長期間静置した場合にも封着部の強度がほとんど低下せず、かつ電気絶縁破壊強度、耐水圧強度、及び表示特性にも優れる。
本発明の画像表示装置用外囲器は、封着部の電気絶縁破壊強度が優れており、画像表示装置用の外囲器として好ましい特性を有している。
本発明の画像表示装置用外囲器は、有機系の封着材で封着されているため鉛フリーであり、環境への影響が考慮されている。
本発明の画像表示装置用封着材は、鉛を含まない有機系封着材であるため、環境への影響が考慮されており、かつ400℃未満の温度で封着可能であり、その焼成体が画像表示装置の製造工程で経験する高温環境下で十分な強度を有している。
また、本発明の画像表示装置用封着材は、焼成前における200〜400℃の範囲の最低粘度が103Pa・s以下であるため、外囲器構成部材の封着面に適用した際に濡れ性に優れており、画像表示装置の製造工程で経験する高温環境下における取扱性が優れている。
また、焼成前における200〜400℃の範囲の最低粘度が上記範囲であることにより、外囲器製造工程中に封着層中に気泡が発生した場合であっても、発生した気泡が外部に放出されるため、気泡のない接着強度に優れた封着部を構成することができる。
本発明の画像表示装置は、製造工程において封着部の割れ問題が生じることがなく、かつ製造工程における封着材の焼成が400℃未満で行われるため表示特性に優れている。
本発明の画像表示装置用封着材を用いれば、外囲器の封着操作が容易であり、かつ外囲器の製造工程中、特に外囲器の高温真空排気工程中に封着部の割れ問題が生じることがない。
更に、本発明の画像表示装置用外囲器の封着方法及びそれに使用される画像表示装置封着用組成物によれば、かかる画像表示装置用外囲器を効率よく製造される。
本発明の画像表示装置の1実施形態の一部切欠き側面図であり、画像表示装置はCRTとして構成されている。 本発明の画像表示装置の別の1実施形態の一部切欠き側面図であり、画像表示装置は典型的なFEDとして構成されている。
符号の説明
1、1’:画像表示装置 11:外囲器(ガラスバルブ)
11’:外囲器 13:蛍光体
14:アルミニウム膜 15:シャドウマスク
16:電子銃 17:防爆補強バンド
18:スタッドピン 2:画像表示パネル部
2’:画像表示パネル部(フロントパネル部) 21:画像表示領域
22:スカート部 3:ガラスファンネル部
3’:リアパネル部 31:ネック部
4:外枠 5:封着材層
61:陰極 62:電解放出型冷陰極
63:ゲート電極 64:絶縁層
65:陽極 66:蛍光体画素
(I)本発明の画像表示装置用外囲器
本発明において、画像表示装置とは、高真空下において、陰極(カソード)から放出され、高速で運動する電子を蛍光体に衝突させて、励起、発光させるいわゆるカソードルミネセンスタイプのものである。このようなカソードルミネセンスタイプの画像表示装置は、陰極線管(CRT)、電界放出型冷陰極を持つ画像表示装置(FED)によって代表される。
このような画像表示装置は、カソードルミネセンスを実現するため、内部が高真空になった外囲器を備えている。該外囲器内には、高速の電子ビームを放出するための駆動回路と、該電子ビームが衝突することで励起されて蛍光を生じる蛍光体が塗布された画像表示パネル部と、が設置されている。
本発明の画像表示装置について、従来のCRTおよびFEDの構成を例に、以下に詳細に説明する。ただし、本発明の画像表示装置は、CRTおよびFEDのみに限定されず、外囲器を備えた画像表示装置を広く含む。外囲器を備えた画像表示装置の他の例としては、例えば蛍光表示管(VFD)がある。
図1は、本発明の画像表示装置の1実施形態の一部切欠き側面図であり、画像表示装置1は、CRTとして構成されている。図1中、図面右側を前側とし、左側を後側とする。
図1において、画像表示装置1は、画像表示パネル部2と、ガラスファンネル部3と、で構成される外囲器(ガラスバルブ)11を備えている。外囲器11の前側を構成する画像表示パネル部2は、その前方に位置し、画像を表示するための略平面状の画像表示領域21と、該画像表示領域21を含むフェース部の側部から後方に延びるスカート部22よりなる。外囲器11の後側を構成するガラスファンネル部3の後端には、電子銃16を格納するネック31が設けられている。外囲器11を構成する画像表示パネル部2およびガラスファンネル部3は、通常ガラス製である。但し、画像表示パネル部2の画像表示領域21は、その全体がガラス製ではなく、その前側部分が光透過性の樹脂からなる複層材であってもよい。また、外囲器11の構成部材は、ガラス以外の無機材料製、具体的には例えば、セラミック製または金属製であってもよい。
図1の画像表示装置1では、この他、強度を保持するための防爆補強バンド17、電子銃16から放出される電子ビームとの相互作用により蛍光を発する蛍光体13、該蛍光を画像表示面21の側に反射するアルミニウム膜14、該電子ビームを蛍光体13の所定の位置にランディングさせるためのシャドウマスク15、該シャドウマスク15をスカート部22の内壁に固定するためのスタッドピン18等を含む。
本発明の画像表示装置1では、外囲器11の構成部材である画像表示パネル部2と、ガラスファンネル部3と、が有機系封着材層5を介して封着されている。有機系封着材層5は、後述する方法により、外囲器構成部材の封着面に有機系封着材を適用、すなわち、液体の状態で有機系封着材を塗布した後、または有機系封着材をフィルムとして取り付けた後、所望の条件で焼成させて得た有機系封着材の焼成体の層である。図1の画像表示装置1では、外囲器11構成部材の封着面、具体的には画像表示パネル部2のスカート部22の後側の端面と、ガラスファンネル部3の前側の端面と、が有機系封着材層5を介して封着されている。
封着後の外囲器11は、内部を高真空にするために高温で真空排気される。この高温真空排気工程は、従来250〜380℃で実施されてきたが、従来技術のところでも述べたように、画像表示装置の製造時の熱処理は可能な限り低温で実施されることが好ましい。したがって、高温真空排気工程は、今後200〜330℃の温度で実施されると考えられる。この高温真空排気工程の際、外囲器の封着部には、真空応力と熱応力と、が負荷される。本発明の画像表示装置では、外囲器構成部材の封着に使用される有機系封着剤(以下、「本発明の有機系封着材」とする。)の焼成体の、200〜350℃の温度範囲における粘度が105Pa・s以上である。この粘度の上限については特に制限はないが、1014Pa・s以下であるのが好ましい。
本発明では、有機系封着材の焼成体の200〜350℃の温度範囲における粘度が上記の範囲であることにより、画像表示装置の製造工程、特に外囲器の高温真空排気工程の際に、外囲器、より具体的には外囲器の封着部が負荷される真空応力および熱応力に対して十分な強度を有している。このため、画像表示装置の製造工程時、特に外囲器の高温真空排気工程時における封着部の割れ問題が解消されている。
本発明の画像表示装置は、外囲器の封着部の曲げ強度が220℃において30MPa以上であることを特徴とする。ここで外囲器の封着部の曲げ強度とは、有機系封着材層5およびこれに隣接する外囲器構成部材の部分を含んだ部分の曲げ強度を意味している。図1の画像表示装置1を例にとると、スカート部22の後端部分およびファンネル部3の前端部分からなる封着部の曲げ強度が、220℃において30MPa以上である。ここで曲げ強度は、例えば、後述する実施例に記載するように、JIS R1601に準じた方法で実施される4点曲げ試験の測定値として求めることができる。
本発明の画像表示装置において、外囲器の封着部の220℃における曲げ強度は、40MPa以上であることがより好ましい。220℃における外囲器の封着部の曲げ強度が40MPa以上であれば、高温真空排気工程の際に負荷される真空応力および熱応力に対する強度が特に優れている。
本発明の画像表示装置において、外囲器の封着部が200〜330℃の温度範囲における曲げ強度が常に30MPa以上であることが好ましい。外囲器の封着部の曲げ強度が上記温度範囲で常に30MPa以上であれば、高温真空排気工程の際に経験する高温環境下において、封着部が常に十分な強度を有している。より好ましくは、200〜330℃の温度範囲における外囲器の封着部の曲げ強度が常に40MPa以上である。
本発明の有機系封着材は、外囲器構成部材の封着面に適用する際には、その粘度が適度に低いことが好ましい。本発明の有機系封着材は、200〜400℃の温度範囲における最低粘度が103Pa・s以下であることが好ましい。この最低粘度は、上記の範囲であれば小さいほど好ましいが、0.5Pa・s以上であるのが好ましい。なお、ここでいう200〜400℃の温度範囲における最低粘度とは、未焼成の有機系封着材における該温度範囲における最低粘度である。本発明の有機系封着材は、200〜400℃の温度範囲における最低粘度が上記範囲であることにより、外囲器構成部材の封着面に適用した際に濡れ性に優れており、画像表示装置の製造工程における取扱性が優れている。
また、外囲器構成部材を封着する際には、有機系封着材層中に気泡が発生する場合がある。また、外部からのエアの巻き込みにより、有機系封着材層中に気泡が残留する場合がある。これらにより有機系封着材層中に気泡が残留すると封着部の接着強度が低下し、高温真空排気工程における封着部の割れ問題や、該外囲器を用いて製造される画像表示装置の表示特性の低下を生じるおそれがある。
本発明の有機系封着材は、200〜400℃の温度範囲における最低粘度が上記の範囲であることにより、封着工程で気泡が発生した場合や、外部からのエアの巻き込みにより有機系封着材層中に気泡が残留する場合であっても、有機系封着材の粘度が低いために、後述する焼成段階またはプレ焼成段階において外部に放出される。この結果、気泡のない接着強度に優れた封着部を構成することができ、上記した封着部の割れ問題や、画像表示装置の表示特性低下のおそれが解消されている。
本発明の有機系封着材は、外囲器構成部材の封着材として使用されるため、その焼成体の熱膨張特性が、高温真空排気工程で経験する可能性のある高温領域において変化しないことが好ましい。このため、本発明の有機系封着材は、その焼成体が、示差走査熱量分析計(DSC)により測定したガラス転移温度(Tg)が200℃以上であることが好ましく、より好ましくは220℃以上であり、さらに好ましくは250℃以上である。有機系封着材の焼成体のガラス転移温度が上記の範囲であれば、外囲器、より具体的には外囲器の封着部が、高温真空排気工程の際に負荷される真空応力および熱応力に対する強度が特に優れている。
また、本発明の有機系封着材は、その焼成体が、高温真空排気工程で経験する高温環境下において機械的強度に優れていることが好ましい。具体的には、本発明の有機系封着材は、その焼成体の220℃における曲げ弾性率が300MPa以上であることが好ましく、500MPa以上であることがより好ましい。有機系封着材の焼成体の220℃における曲げ弾性率が上記範囲であれば、本発明の有機系封着材を外囲器構成部材の封着に使用した際に、封着部が十分な強度、特に高温真空排気工程の際に負荷される真空応力および熱応力に対して十分な強度を有している。このため、外囲器の製造工程時、特に外囲器の高温真空排気工程時において封着部の割れ問題が生じるおそれがない。
有機系封着材の焼成体の曲げ弾性率は、具体的には例えば、後述する実施例に記載するように、動的粘弾性測定装置(DMS:ダイナミック・メカニカル・スペクトロメータ)によって求めることができる。
本発明の有機系封着材は、外囲器構成部材の封着に使用されるため、その焼成体が耐熱性に優れている。本発明では、有機系封着材の焼成体の耐熱性を20℃(常温)での質量と400℃での質量との比の値(以下、「400℃加熱時の質量比」とする。)を用いて評価する。具体的には、本発明の有機系封着材は、20℃における焼成体の質量をm20とし、400℃における焼成体の質量をm400とした場合に、400℃加熱時の質量比(m400/m20)が0.99<m400/m20≦1.00であることが好ましい。より好ましくは0.993<m400/m20≦1.00である。有機系封着材の焼成体の400℃加熱時の質量比が上記の範囲であると、外囲器の高温真空排気工程の際に、封着部で有機系封着材が分解して、多量の分解ガスを生成するおそれがなく、得られる画像表示装置の表示特性が良好であって、真空不良が発生するおそれがない。
図2は、本発明の画像表示装置の別の1実施形態の一部切欠き側面図であり、画像表示装置は、典型的なFEDとして構成されている。図2中、図面上側を前側とし、下側を後側とする。図2の画像表示装置1’では、その前側に位置するフロントパネル部(画像表示パネル部)2’と、その後側に、該フロントパネル部2’に対向した配置されるリアパネル部3’、該フロントパネル部2’と該リアパネル部3’の間に配置される外枠4と、で外囲器11’が構成されている。外囲器11’の構成部材であるフロントパネル部2’、リアパネル部3’および外枠4は、通常はガラス製である。但し、ガラス以外の無機材料製、例えばセラミック製または金属製であってもよい。ここで外囲器11’の構成部材同士の接合面は、有機系封着材層5を介して封着されている。したがって、フロントパネル部2’と、外枠4との接合面、およびリアパネル部3’と、外枠4との接合面は、有機系封着材層5を介して封着されている。画像表示装置1’において、リアパネル部3’は、電界放出型の電子源基板であり、その内側面、すなわちフロントパネル部2’に対向する面上には、陰極61および、該陰極61上に形成される電界放出型冷陰極62を有している。また、リアパネル部3’のフロントパネル部2’に対向する面上には、絶縁層64をはさんで電子流を制御するゲート電極63が形成されている。一方、フロントパネル部2’のリアパネル部3’に対向する面上には、陽極65および該電界放出型冷陰極62と対をなす蛍光体画素66が設けられている。
このFED画像表示装置においても、有機系封着材層5、すなわち本発明の有機系封着材には第1実施形態の画像表示装置1と同様の特性が要求される。
本発明の画像表示装置は、上記特性に加えて、外囲器の封着部が電気絶縁性に優れていることが好ましい。具体的には、外囲器の封着部は、電気絶縁破壊強度が、3kV/mm以上であることが好ましい。外囲器の封着部に求められる電気絶縁破壊強度は、画像表示装置の構成によっても異なる。具体的には、図1に示す本発明の画像表示装置1のように、CRTとして構成される場合、封着部の電気絶縁破壊強度は15kV/mm以上であることが好ましく、20kV/mm以上であることがより好ましく、25kV/mm以上であることがさらに好ましい。一方、図2に示す本発明の画像表示装置1’のように、FEDとして構成される場合、封着部の電気絶縁破壊強度は、3kV/mm以上であることが好ましく、8kV/mm以上であることがさらに好ましい。
また、本発明の画像表示装置は、外囲器の封着部が実質的に鉛を含まないことが好ましい。ここで、「封着部が実質的に鉛を含まない」とは、封着部を構成する有機系封着材層における鉛含量が、外囲器構成部材であるガラスに通常不純物として付着している鉛が拡散する程度の量であり、具体的には、有機系封着材層を構成する有機系封着材の質量に対して、0.1質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.01質量%以下であり、0.001質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の別の実施態様である画像表示装置用外囲器は、封着部が極めて優れた特性を有する。即ち、本発明の画像表示装置用外囲器の封着部の220℃における曲げ強度は、40MPa以上を有する。かかる封着部の曲げ強度が40MPa以上であることにより、画像表示装置の製造過程における外囲器の高温真空排気工程の際に負荷される真空応力及び熱応力に対する強度に充分に耐えることができる。
また、本発明の画像表示装置用外囲器の封着部は、温度80℃、湿度85%の恒温恒湿の雰囲気中で7日間静置した後の曲げ強度が、その静置前の曲げ強度の90%以上を有する。
温度80℃、湿度85%の条件は極めて高温多湿の雰囲気であり、画像表示装置の通常の使用ではこのような厳しい条件はなく、耐湿性についての加速試験である。このような加速試験においても、本発明により封着された封着部は、曲げ強度は90%以上を保持し、なかでも特に優れたものは95%上、更には100%以上に達する。
上記特性に加えて、本発明で封着された外囲器の封着部は、電気絶縁破壊強度が、3kV/mm以上を有する。画像表示装置用外囲器の封着部に求められる電気絶縁破壊強度は、画像表示装置の構成によっても異なる。具体的には、図1に示す本発明の画像表示装置1のように、CRTとして構成される場合、封着部の電気絶縁破壊強度は15kV/mm以上であることが好ましく、20kV/mm以上であることがより好ましく、25kV/mm以上であることがさらに好ましい。一方、図2に示す本発明の画像表示装置1’のように、FEDとして構成される場合、封着部の電気絶縁破壊強度は、3kV/mm以上であることが好ましく、8kV/mm以上であることがさらに好ましい。
更に、本発明で封着された外囲器の封着部は、大きい耐水圧強度を有する。
また、本発明で封着された外囲器外囲器を用いて製造される画像表示装置の表示特性が低下しない利点もある。従来、画像表示装置用外囲器の構成部材を封着する際には、封着材層中に気泡が発生する場合があり、また、外部からのエアの巻き込みにより、封着材層中に気泡が残留する場合があり、これらにより封着材層中に気泡が残留すると、画像表示装置の表示特性の低下が起こる場合があったが、本発明の場合、実施例から明らかにされるように表示特性の低下は見られない。
(II)封着材
本発明の有機系封着材は、その焼成体が上記の特性を有する有機系封着材を広く含む。このような有機系封着材としては、通常耐熱性接着剤として使用されるものが例示され、具体的には、例えば、ポリイミド及びその前駆体であるポリアミド酸、ポリベンズイミダゾール、ポリキノキサリン、ポリフェニルキノキサリン、アセチレン末端ポリイミド、ポリフェニルキノキサリンが挙げられる。
本発明の有機系封着材は、主成分としてポリイミド化合物又はその前駆体であるポリアミド酸化合物を含むことが好ましい。ポリイミド化合物としては、下記式1に示す構造を有するポリイミド化合物が好ましい。
Figure 2006022265
上記式1中、Xはジアミン化合物の主骨格を示し、Yはテトラカルボン酸二無水物の主骨格を示す。ここでジアミン化合物の主骨格とは、ジアミン化合物のアミノ基を除いた主鎖を意味し、テトラカルボン酸二無水物の主骨格とは、カルボン酸二無水物を除いた主鎖を意味する。
X、Yは、より具体的には、以下を意味する。
(A)Xが下記式4〜式8のうちのいずれか一つのとき、Yは、下記式9〜式14のうちのいずれか一つである。下記式4〜式8において、Rは、各々独立に−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つであり、nは各々独立に0〜7であり、Zは各々独立にCH3又はフェニル基である。
(B)Xが下記式15のとき、Yは、下記式16又は式17である。下記式15において、Rは、−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つである。
(C)Xが下記式18のとき、Yは下記式19である。
Figure 2006022265
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Figure 2006022265
Figure 2006022265
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Figure 2006022265
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Figure 2006022265
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ポリイミド化合物は、式1で示される構造のみで構成されていてもよいが、その末端部分がモノアミン又はジカルボン酸無水物で封止されていてもよい。末端がモノアミン又はジカルボン酸無水物で封止されたポリイミド化合物は、下記式2又は式3で示される構造を有していることが好ましい。下記式2及び式3中、X及びYは、式1の定義と同じであり、X’はモノアミン化合物の主骨格を示し、Y’はジカルボン酸無水物の主骨格を示す。ここでモノアミン化合物の主骨格とは、モノアミン化合物のアミノ基を除いた主鎖を意味し、ジカルボン酸無水物の主骨格とは、カルボン酸無水物を除く主鎖を意味する。
Figure 2006022265
Figure 2006022265
前記式2のポリイミド化合物を使用する場合、式2中のX’は下記式20又は式21であることが好ましい。
−(R1)n−Si−(OR2)3-rR3r・・・式20
Figure 2006022265
式20中、R1は各々独立にCH2又はフェニル基であり、R2及びR3は各々独立にCH3又はC25であり、nは1〜7の整数であり、rは0〜2の整数である。
本発明の有機系封着材として、X’が式20又は式21で表される式2のポリイミド化合物を使用することにより、ガラスへの密着性を向上させることが可能になる。また、X’が式20又は式21である式2のポリイミド化合物は、焼成時に熱硬化するため、高温真空排気工程時に経験する高温環境下における接着強度に優れている。
前記式3のポリイミド化合物を使用する場合、式3中のY’は下記式22〜式26のいずれかであることが好ましい。
Figure 2006022265
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Figure 2006022265
Figure 2006022265
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Y’が式22〜式26のいずれかである式3のポリイミド化合物は、焼成時に熱硬化するため、高温真空排気工程時に経験する高温環境下における接着強度に優れている。
本発明において、前記式1ないし式3のポリイミド化合物は、ビニレン基、エチニル基、ビリニデン基、ベンゾシクロブタン−4’−イル基、イソシアネート基、アリル基、オキシラン基、オキセタン基、シアノ基、イソプロペニル基の中から選択される少なくとも1つの架橋基を有することが好ましい。前記式1ないし式3のポリイミド化合物は、これらの架橋基の導入により焼成時に熱硬化するようになり、高温真空排気工程時に経験する高温環境下における接着強度に優れている。
また、本発明の有機封着材は、下記式27ないし式29で示される構造を有するポリアミド酸化合物を使用することも可能である。
Figure 2006022265
Figure 2006022265
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式27〜式29中、Xはジアミン化合物の主骨格であり、X’はモノアミン化合物の主骨格であり、Yはテトラカルボン酸二無水物の主骨格であり、Y’はジカルボン酸無水物の主骨格である。
X、Yは、より具体的には、以下を意味する。
(A)Xが上記式4〜式8のうちのいずれか一つのとき、Yは、上記式9〜式14のうちのいずれか一つである。上記式4〜式8において、Rは、各々独立に−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つであり、nは各々独立に0〜7であり、Zは各々独立にCH3又はフェニル基である。
(B)Xが上記式15のとき、Yは、上記式16又は式17である。上記式15において、Rは、−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つである。
(C)Xが上記式18のとき、Yは上記式19である。
前記式28のポリアミド酸化合物を使用する場合、式28中のX’は上記式20又は式21であることが好ましい。
本発明の有機系封着材として、X’が式20又は式21である式28のポリアミド酸化合物を使用することにより、ガラスへの密着性を向上させることが可能になる。また、X’が式20又は式21である式28のポリアミド酸化合物は、焼成時に熱硬化するため、高温真空排気工程時に経験する高温環境下における接着強度に優れている。
前記式29のポリアミド酸化合物を使用する場合、式29中のY’は上記式22〜式26のいずれかであることが好ましい。Y’が式22〜式26のいずれかである式29のポリアミド酸化合物は、焼成時に熱硬化するため、高温真空排気工程時に経験する高温環境下における接着強度に優れている。
前記式27ないし式29のポリアミド酸化合物は、ビニレン基、エチニル基、ビリニデン基、ベンゾシクロブタン−4’−イル基、イソシアネート基、アリル基、オキシラン基、オキセタン基、シアノ基、イソプロペニル基の中から選択される少なくとも1つの架橋基を有することが好ましい。前記式27ないし式29のポリアミド酸化合物は、これらの架橋基の導入により焼成時に熱硬化するようになり、高温真空排気工程時に経験する高温環境下における接着強度に優れている。
式1の構造を有するポリイミド化合物及び式27のポリアミド酸化合物は、ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物の縮合により合成される。これらは通常の重縮合系ポリマーの場合と同様に、モノマー成分のモル比を調節することで分子量を制御することができる。すなわち、テトラカルボン酸二無水物1モルに対し、0.8〜1.2モルのジアミン化合物を使用することで、高分子量体を形成することが可能になる。ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物が高分子量体であると、その焼成体が機械的強度、電気絶縁性等に優れており、また高温環境下でアウトガスの発生がないため、有機系封着材として好ましい。上記のモル比は、より好ましくは、酸二無水物1モルに対してジアミン化合物0.9〜1.1モルである。
式1の構造を有するポリイミド化合物又は式27のポリアミド酸化合物を合成するのに使用可能なジアミンとしては、具体的には例えば以下のジアミン化合物が挙げられる。
a)ベンゼン環1個を有する、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン。
b)ベンゼン環2個を有する、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1−ジ(3−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ジ(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン。
c)ベンゼン環3個を有する、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン。
d)ベンゼン環4個を有する、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン。
e)ベンゼン環5個を有する、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン。
f)ベンゼン環6個を有する、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノーα,αージメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノーα,αージメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン。
g)芳香族置換基を有する、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン。
h)スピロビインダン環を有する、6,6’−ビス(3−アミノフェノキシ)3,3,3,’3,’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、6,6’−ビス(4−アミノフェノキシ)3,3,3,’3,’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン。
i)シロキサンジアミン類である、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン。
j)エチレングリコールジアミン類である、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ビス(2−アミノメトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(2−アミノエトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(3−アミノプロポキシ)エチル]エーテル、1,2−ビス(アミノメトキシ)エタン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス[2−(アミノメトキシ)エトキシ]エタン、1,2−ビス[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]エタン、エチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル。
k)メチレンジアミン類である、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン。
l)脂環式ジアミン類である、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロへキシル)メタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、が例示される。
また、上記例示したジアミン化合物は、適宜単独で、又は混合して使用することができる。また、ジアミン化合物は、上記ジアミン化合物の芳香環上の水素原子の一部若しくは全てをフルオロ基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、又はトリフルオロメトキシ基から選ばれた置換基で置換したジアミンであってもよい。また、分岐を導入する目的で、ジアミン化合物の一部をトリアミン類、テトラアミン類と代えてもよい。このようなトリアミン類の具体例としては、例えばパラローズアニリンが挙げられる。
式1の構造を有するポリイミド化合物及び式27のポリアミド酸化合物を合成するのに使用可能なテトラカルボン酸二無水物としては、具体的には例えば、以下のものが挙げられる。
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2−ビス[(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、及び1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物。
上記例示したテトラカルボン酸二無水物は、適宜単独で、又は混合して用いることができる。
また、上記テトラカルボン酸二無水物のいずれも、それらの芳香環上の水素原子の一部若しくは全てをフルオロ基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、又はトリフルオロメトキシ基から選ばれた置換基で置換して用いることもできる。
更に、架橋点となるエチニル基、ベンゾシクロブテン−4’−イル基、ビニル基、アリル基、シアノ基、イソシアネート基、ニトリロ基、及びイソプロペニル基を、上記酸二無水物の芳香環上の水素原子の一部若しくは全てに置換基として導入しても用いることができる。更にまた、好ましくは成形加工性を損なわない範囲内で、架橋点となるビニレン基、ビニリデン基、及びエチニリデン基を置換基ではなく、主鎖骨格中に組み込むこともできる。
また、分岐を導入する目的で、テトラカルボン酸二無水物の一部をヘキサカルボン酸三無水物類、オクタカルボン酸四無水物類と代えてもよい。
また、有機系封着材に耐熱性を付与するため、ポリイミド化合物及びポリアミド酸化合物を合成する際に、末端封止剤としてジカルボン酸無水物又はモノアミン化合物を含めてもよい。ポリイミド化合物及びポリアミド酸化合物の末端をジカルボン酸無水物又はモノアミン化合物で封止することで、上記式2及び式3のポリイミド化合物、ならびに上記式28及び式29のポリアミド酸化合物を得ることができる。
末端封止剤として使用可能なジカルボン酸無水物としては、具体的には例えば、フタル酸無水物、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物,1,9−アントラセンジカルボン酸無水物が挙げられる。これらのジカルボン酸無水物は、アミン化合物又はテトラカルボン酸二無水物と反応性を有しない基で置換されていても差し支えない。これらは単独又は2種以上混合して用いることができる。これらの芳香族ジカルボン酸無水物の中で、好ましくはフタル酸無水物が使用される。
末端封止剤として使用可能なモノアミン化合物としては、具体的には例えば次のようなものが挙げられる。アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノフェノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール,o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン,o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベンズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミノベンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−アミノベンズニトリル,2−アミノビフェニル,3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエーテル,4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン,1−アミノ−2−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール,4−アミノ−1−ナフロール、5−アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセン等。通常、これらの芳香族モノアミンの中で、好ましくはアニリンの誘導体が使用される。これらは単独で又は2種以上混合して用いることができる。
これらモノアミン化合物及び/又はジカルボン酸無水物は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。これら末端封止剤の使用量としては、ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物の使用モル数の差の1〜数倍のモノアミン化合物(過剰成分がテトラカルボン酸二無水物)、あるいはジカルボン酸無水物(過剰成分がジアミン)であれば良いが、少なくとも一方の成分の0.01モル倍程度利用するのが一般的である。
上記ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物の合成反応は、通常有機溶剤中で実施する。この反応に用いる有機溶剤としては、ポリイミド化合物及びポリアミド酸化合物を製造するのに問題がなく、しかも生成したポリイミド酸化合物及びポリアミド酸化合物を溶解できるものであればどのようなものでも利用でき、具体的には、アミド系の溶剤、エーテル系の溶剤、フェノール系の溶剤が例示でき、より具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエタン−ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、アニソール等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することもできる。特にアミド系の溶剤が溶液の安定性、作業性としての利用の点から好ましい。
合成されたポリイミド化合物及びポリアミド酸化合物は、これらの有機溶剤に溶解させたままで後述する有機封着材溶液として使用することができる。このような態様で使用する場合、ポリイミド化合物の溶剤としては、クレゾールが好ましく、ポリアミド酸化合物の溶剤としてはN−メチルピロリドンが好ましい。なお、これらの有機溶剤は、合成されたポリイミド化合物及びポリアミド酸化合物を溶液として使用する際の溶媒としても使用することができる。
また、ポリイミド化合物及びポリアミド酸化合物を合成するにあたって有機塩基触媒を共存させることも可能である。有機塩基触媒としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、イソキノリン、トリエチルアミン等の第3級アミン類が用いられるが、特に好ましくはピリジン及びγ−ピコリンである。これら触媒の使用量としては、テトラカルボン酸二無水物の総量1モルに対し、0.001〜0.50モルである。特に好ましくは0.01〜0.1モルである。
ポリアミド酸化合物を合成する際の反応温度は、−20〜60℃、好ましくは0〜40℃である。反応時間は、使用するテトラカルボン酸二無水物の種類、溶剤の種類及び反応温度等により異なるが、目安としては1〜48時間であり、通常数時間から十数時間である。本願においては、この様な方法により得られたポリアミド酸化合物を含有する有機溶剤溶液を、ポリアミド酸化合物を含む有機系封着材溶液と呼ぶ。ポリアミド酸化合物は、ポリイミド化合物の前駆体であるため、このようにして得られたポリアミド酸化合物を、ついで150〜400℃に加熱脱水してイミド化することにより有機系封着材として用いる。
また、ポリイミド化合物を合成する際の反応温度は、100℃以上、好ましくは150〜300℃であり、反応によって生じる水を抜き出しながら行うのが一般的である。イミド化に先立ち、その前駆体であるポリアミド酸化合物を100℃以下の低温でまず合成し、ついで温度を100℃以上に上げてイミド化することも可能であるが、単にテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物と、を混合した後、有機塩基存在下、すぐに100℃以上に昇温することでイミド化することもできる。反応時間は、使用するテトラカルボン酸二無水物の種類、溶剤の種類、有機塩基触媒の種類と量及び反応温度等により異なるが、目安としては、留出する水がほぼ理論量に達する(通常は全てが回収されるわけではないので、70〜90%の回収率である。)まで反応することであり、通常数時間から10時間程度である。この場合、イミド化反応によって生じる水はトルエン等の共沸剤を反応系に加えて、共沸により水を除去する方法が一般的で有効である。又は、まず前駆体であるポリアミド酸を合成した後、無水酢酸などのイミド化剤を用いて化学的にイミド化を行うことも可能である。本願においては、この様な方法により得られたポリイミド化合物を含有する有機溶剤溶液を、ポリイミド化合物を含有する有機系封着材溶液と呼ぶ。ポリイミド化合物を含有する有機系封着材溶液は保存安定性が良好で、しかもガラスからなる外囲器構成部材の封着面に塗布してから加熱乾燥又はプレ焼成した後、本焼成することで比較的低温低圧で焼成しても充分な90°封着剥離強度が得られる。ここで乾燥又はプレ焼成の温度としては、溶媒の沸点によって異なり、特定はできないが、通常、150〜300℃である。一方、本焼成は250〜400℃の範囲の温度で実施する。
なお、ポリイミド化合物は、有機溶剤に溶解させた溶液としてではなく、公知の方法でフィルムに成形して使用してもよい。
また、有機系封着材の封着性を向上させるために、上記成分に加えて、ジアミノシロキサン化合物を有機系封着材に含めてもよい(特開平5−74245、5−98233、5−98234、5−98235、5−98236、5−98237、5−112760号公報等)。ジアミノシロキサンは、上記式1ないし式3、又は上記式27ないし式29(ただし、式中のXは式8)で表される。従って、ジアミノシロキサンを併用する場合、ポリイミド化合物及びポリアミド酸化合物は、上記式1ないし式3、又は式27ないし式29において、Xが式4ないし式7のいずれかのものを用いる。なお、ジアミノシロキサンは、式1ないし式3の構造を有するポリイミド化合物又は式27ないし式29のポリアミド酸化合物1モルに対して、0.10モル以下となる量で使用する。ジアミノシロキサンを0.1モル以下とすれば、有機系封着材が本来有する耐熱性が損なわれることがなく、また有機系封着材溶液が層分離を起こす等の保存安定性にも問題を生じることがない。
ポリイミド化合物の分子量の指標としては一般的に対数粘度が用いられる。本発明のポリイミド化合物の対数粘度は、p− クロロフェノールとフェノールの混合溶媒(90:10)中、0.5g/ dL濃度、35℃において0.01〜5.0であり、好ましくは、0.10〜0.50である。
ポリアミド酸化合物の分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定可能であり、本発明のポリアミド酸の質量平均分子量は、4000〜30000であり、好ましくは5000〜15000である。
また、これら有機系封着材は、目的に応じてカップリング剤、無機フィラー等を混合して使用することが可能である。
カップリング剤は、封着性を向上させるために用いられ、その使用量は有機系封着材中、0.1質量%〜5質量%である。0.1質量%以上使用することにより高い封着性が得られる。また、5質量%以下とすることにより耐熱性を維持することが可能になる。使用可能なカップリング剤としてはすでに公知のカップリング剤を使用することができる。具体的には、トリアルコキシシラン化合物、メチルジアルコキシシラン化合物が挙げられる。より具体的にはγ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−イミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−イミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプピルルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソシアナートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
無機フィラーは、溶液の粘性調整、焼成体の熱応力低減等を目的として使用することが可能であり、公知の無機化合物の中から選択することができ特に制約は無く、具体的に例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸化珪素、チタン酸カリウム、カオリン、タルク、アスベスト粉、石英粉、雲母、ガラス繊維等が挙げられる。
また、本発明では、上記の条件を満たすことを条件に、本発明の有機系封着材とともに、リン酸系又はビスマス系といった無鉛の無機系封着材を併用してもよい。このような無機系封着材は、画像表示装置が、より高温で、具体的には400℃以上、で封着することが必要な構成要素を含む場合や、特性のマッチングをとることが必要な場合等に好ましく使用される。
(III)プライマー層
本発明では、前記封着部が、上記封着材層の少なくとも片側においてプライマー層を介して形成されることが好ましい。該プライマー層は、下記式(A)で表される化合物及び/又はその加水分解物の焼成物を含むプライマー層形成材によって形成される。
MR (4−n) …(A)
式(A)中、MはSi、Ti及びZrの群から選ばれる少なくとも一つの元素を示し、Rは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは0〜2の整数を表す。
式(A)におけるRは、通常、無触媒、過剰の水の共存下に25〜100℃で加水分解されて、水酸基又はシロキサン結合ができる基を表わす。nは、0〜2の整数であるが、好ましくは0〜1の整数であり、特に好ましくは0である。nの数が小さいほど、生成する水酸基の数が多くなるため、ガラスからなる外囲器部材、及び上記封着材層との結合数が増え、界面での良好な接着性が発現する。なお、式(A)で表される化合物の加水分解物中には、一部の未加水分解の加水分解物が残っていてもよい。
また、Rの好ましい例としては、水素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子又はイソシアネート基が挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が挙げられる。アルコキシ基を有する場合には、触媒として酸を共存させると加水分解が促進されるため好ましい。アルコキシ基を有する場合には、加水分解およびその縮合反応条件によって、多くの水酸基を生成させることが可能となるため、界面での接着性を高めることが可能となる。また一部のアルコキシ基をアセチルアセトナト基で置換した化合物も用いられる。
ハロゲン原子の具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げられる。イソシアネート基やハロゲン原子を有する化合物は加水分解速度が速いため、その化合物をそのまま塗布しても空気中の水分によって加水分解が進行する。そのため加水分解性化合物自身の縮合反応よりも、外囲器部材や封着材と反応する確率が上がるため、界面での密着性を高めることが可能となる。好ましい加水分解性基としては、取り扱いの容易さや安全性の点からアルコキシ基又はイソシアネート基を挙げることができる。
式(A)におけるMは、Si、Ti及びZrからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、これらの元素を含んだ化合物はいずれも水酸基を生じやすく、界面での接着性を高めることが可能となる。入手のし易さの点から、Siがより好ましく、反応制御がしやすく、取り扱いが容易で保存安定性も高い。
式(A)におけるRは、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基である。好ましくは、メチル基、エチル基、ブチル基、フェニル基が挙げられる。過度に炭素数が増えるとその疎水性や立体障害により、その機能を損なってしまうため好ましくない。好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
式(A)で示される化合物の好ましい具体例として、ケイ素化合物は、テトラクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトライソシアネートシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリイソシアネートシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジイソシアネートシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシランが挙げられる。
また、チタン化合物としては、テトラクロロチタン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロピポキシチタン、テトラブトキシチタン、トリプロポキシモノアセチルアセトナトチタン、ジプロポキシビスアセチルアセトナトチタンが挙げられ、また、ジルコニウム化合物としては、テトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシモノアセチルアセトナトジルコニウムが挙げられる。
上記した式(A)で表される化合物及び/又はその加水分解物は、必要により、アルコールなどの媒体中に好ましくは0.5〜10質量%の濃度にて溶解又は分散され、溶液又は分散液の形態のプライマー層形成材とされる。
また、加水分解縮合反応を進めるにあたり、アルミニウム元素を含有する加水分解縮合性化合物を添加しても良い。具体的に例示すると、アルミニウムのアルコキシ化合物類が挙げられ、アルミニウイソプロポキシドが挙げられる。
(IV)封着方法
本発明の有機系封着材で画像表示装置の外囲器構成部材を封着するには、従来のガラスフリットを用いた方法と同様の手順で実施すればよい。すなわち、ポリイミド化合物又はポリアミド酸を主成分とする本発明の有機系封着材溶液を外囲器構成部材の封着面に塗布するか、又はポリイミド化合物を主成分とする本発明の有機系封着材をフィルムとして封着面に取り付けて、比較的低温(150〜200℃)で乾燥又はプリ焼成する。
その後、封着面同士を合わせて、前述の温度よりも高い温度、具体的には250〜400℃の温度範囲で500〜10分間、より好ましくは330〜400℃の温度範囲で300〜10分間、さらにより好ましくは330〜400℃の温度範囲で60〜10分本焼成することで外囲器構成部材同士が封着される。その後、内部を高真空にするため、200〜330℃の高温で真空排気することで画像表示装置の外囲器が製造される。
本発明においてプライマー層を使用して、画像表示装置の外囲器構成部材を封着する場合には、封着しようとする画像表示装置用の外囲器構成部材の封着面に対して、前記した式(A)で表される化合物及び/又はその加水分解物を含む溶液又は分散液からなるプライマー層形成材を塗布する。塗布は、噴霧又は刷毛塗りのいずれの手段でもよいが、乾燥後に封着面上に、好ましくは1〜100nmのほどの厚みのプライマー層が形成されるのが好適である。上記乾燥は、室温にて短時間にて行われるが、その条件についてはプライマーの種類により異なる。
プライマー層を形成した後、該プライマー層の上に、ポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸を主成分とする封着材又はその溶液を塗布するか、又はポリイミド化合物を主成分とする封着材フィルムを貼り付ける。塗布面は、好ましくは150〜200℃にて、乾燥又はプリ焼成して封着材層が形成される。封着される外囲器構成部材の好ましくは両方の封着面に対して上記のようにしてプライマー層及び封着材層を形成されるが、必要に応じて、封着面の片方は、プライマー層のみを形成してもよい。
次いで、プライマー層及び封着材層を有する外囲器構成部材の封着面は、封着面同士を合わせて、好ましくは250〜400℃で500〜10分間、より好ましくは330〜400℃で300〜10分間、さらにより好ましくは330〜400℃で60〜10分本焼成することにより封着される。その後、外囲器構成部材はその内部を高真空にするため、200〜330℃の高温で真空排気することで画像表示装置の外囲器が製造される。
本発明の有機系封着材の焼成は、画像表示装置の製造工程における通常の条件で実施される。具体的には、たとえば、窒素雰囲気、アルゴンガス雰囲気のような不活性ガス雰囲気下で実施してもよく、又は空気中で実施してもよい。焼成温度は、通常は250〜400℃の範囲であって、続いて実施される高温真空排気工程での温度よりも高い温度である。本発明におけるかかる封着にける焼成温度が400℃未満であるため、従来のフリットガラスを封着材に使用した場合における画像表示装置中の金属部材に関する熱変形等の問題が解消されている。
封着後の外囲器11は、内部を高真空にするために高温で真空排気される。この高温真空排気工程は、従来250〜380℃で実施されてきたが、従来技術のところでも述べたように、画像表示装置の製造時の熱処理は可能な限り低温で実施されることが好ましい。したがって、高温真空排気工程は、今後200〜330℃の温度で実施されると考えられる。この高温真空排気工程の際、外囲器の封着部には、真空応力と熱応力と、が負荷される。本発明の画像表示装置では、外囲器構成部材の封着に使用される有機系封着剤(以下、「本発明の有機系封着材」とする。)の焼成体の、200〜350℃の温度範囲における最低粘度が105Pa・s以上である。
本発明では、有機系封着材の焼成体の200〜350℃の温度範囲における最低粘度が上記の範囲であることにより、画像表示装置の製造工程、特に外囲器の高温真空排気工程の際に、外囲器、より具体的には外囲器の封着部が負荷される真空応力及び熱応力に対して十分な強度を有している。このため、画像表示装置の製造工程時、特に外囲器の高温真空排気工程時における封着部の割れ問題が解消されている。
なお、プライマー層を使用する場合、上記においては、プライマー層形成材と、封着材層を形成する封着材とを、該順序で別個に適用する場合について説明したが、本発明では、プライマー層形成材と、封着材層を形成する封着材とを含む封着用組成物として、外囲器構成部材の封着面に同時に適用することができる。かかる封着用組成物としては、下記式(A)で表される化合物及び/又はその加水分解物を含むプライマー層形成材と、ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物を含む封着材を含むものが好ましい。
MR (4−n) …(A)
(式中、MはSi、Ti及びZrの群から選ばれる少なくとも一つの元素を示し、Rは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは0〜2の整数を表す。)
前記封着用組成物におけるプライマー層形成材と封着材とは、後者100質量部に対して、前者が好ましくは、0.5〜10質量部、特に好ましくは1〜5質量部を含有するのが好適である。
以下、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明する。
(合成例1)
攪拌器、還流冷却器及び窒素導入管を備えた容器に1,3−ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン44.21g(0.12モル)、2,2ビス(3,4−フェノキシフェニルジカルボン酸無水物)プロパン31.23g(0.06モル)、2−フェニルエチニルフェニルジカルボン酸無水物5.96g(0.024モル)、ピロメリット酸二無水物10.47g(0.048モル)、m−クレゾールを275g装入し、室温で20時間攪拌し、ポリアミド酸(1)を得る。その後、200℃3時間反応後、室温まで冷却する。トルエンを550g添加後、濾過してポリイミド(1)を得る。
(合成例2)
攪拌器、還流冷却器及び窒素導入管を備えた容器に1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン43.85g(0.15モル)、3,3’,4,4’ビフェニルテトラカルボン酸二無水物39.72g(0.135モル)、2−フェニルエチニルフェニルジカルボン酸無水物7.44g(0.03モル)、m−クレゾール275gを装入し、室温で20時間攪拌、ポリアミド酸(2)を得る。その後、200℃3時間反応し、室温まで冷却する。メタノール550g添加後、濾過してポリイミド(2)を得る。
(合成例3)
攪拌器、還流冷却器及び窒素導入管を備えた容器に1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン39.47g(0.135モル)、3,3’,4,4’ビフェニルテトラカルボン酸二無水物44.13g(0.15モル)、アミノプロピルトリエトキシシラン7.09g(0.03モル)、m−クレゾール275gを装入し、室温で20時間攪拌する。その後、200℃3時間反応し、室温まで冷却する。メタノール550g添加後、濾過してポリイミド(3)を得る。
(合成例4)
攪拌器、還流冷却器及び窒素導入管を備えた容器に1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン43.85g(0.15モル)、2,2ビスビフェニルテトラカルボン酸二無水物39.72g(0.135モル)、無水フタル酸4.44g(0.03モル)、m−クレゾール275gを装入し、室温で20時間攪拌する。その後、200℃3時間反応し、室温まで冷却する。メタノール550g添加後、濾過してポリイミド(4)を得る。
実施例1
(1)溶融粘度
ポリイミド(1)を所定の寸法に加工しパラレルプレート法により室温(25℃)から400℃まで粘度を測定する。200℃〜400℃の温度領域における最低粘度を表1に示す。
(2)焼成体の粘度測定
ポリイミド(1)を375℃2時間で熱処理(焼成)後、所定の寸法に加工しパラレルプレート法により室温(25℃)から400℃まで粘度を測定する。200℃〜350℃の温度領域における最低粘度を表1に示す。
(3)封着部の曲げ強度
ポリイミド(1)をクレゾール中に濃度15質量%で含有する有機系封着材溶液を25型CRT用外囲器のファンネル部の封着端面に塗布し、200℃で1時間乾燥後、画像表示部をセットし、375℃で60分間焼成し封着部を得る。焼成後、封着部を切断し幅5mm×長さ60mmのサンプルを作成し、JIS R1601に準じた方法で4点曲げ強度試験を220℃で実施する。その結果を表1に示す。
(4)ガラス転移温度の測定方法
ポリイミド(1)を示差走査熱量分析計(DSC)(セイコーインスツルメント社製DSC6200)のセルに一定量採取し、セル内にて室温(25℃)から450℃まで8℃/分で昇温する条件で測定を行う。得られたDSC曲線より吸熱ピークを読み取りTgとして示す。
(5)封着材料の曲げ弾性率
ポリイミド(1)を200℃で1時間乾燥後、375℃で焼成して有機封着材フィルム(厚さ0.1mm)を得る。得られたフィルムを動的粘弾性測定装置(DMS:ダイナミック・メカニカル・スペクトロメータ)(セイコーインスツルメント社製DMS110)により220℃における弾性率を測定する。その結果を表1に示す。
(6)400℃加熱時の質量比
ポリイミド(1)を熱質量示差熱分析(TG−DTA)測定用セル(セイコーインスツルメント社製TG/DTA6200)に一定量採取し、セル内にて200℃で1時間乾燥後、375℃で焼成する。室温まで冷却した後、室温から550℃まで10℃/分で昇温する条件下でTG測定を行う。400℃における質量m400 を室温(20℃)での質量m20で除した値(m400/m20)を400℃加熱時の質量比とする。結果を表1に示す。
(7)接着層の気泡確認
25型CRT用外囲器のファンネル部から切り出したガラスピース(60mm×30mm×5mm)上に、(3)に記載した有機系封着材溶液を塗布し、200℃で1時間乾燥後、ガラスパネル部から切り出したガラスピース(60mm×30mm×5mm)を載置し、375℃で焼成する。焼成後のサンプルピース封着部の気泡の有無を目視にて観察する。その結果を表1に示す。表1に示した記号は、各々以下を意味する。
○;気泡なし
△;少数気泡発生
×;多数気泡発生
(8)電気絶縁破壊強度
25型CRT用外囲器のファンネル部から切り出したガラスピース(60mm×30mm×5mm)上に、(3)に記載した有機系封着材溶液を塗布し、200℃で1時間乾燥後、ガラスパネル部から切り出したガラスピース(60mm×30mm×5mm)を載置し、375℃で60分間焼成する。焼成後のサンプルピース封着部の両側に直流電圧を印加、昇圧し、破壊した時の電圧をガラスの厚さで除した値を絶縁破壊強度として表1に示す。
(9)耐水圧強度
(3)と同様の手順で25型CRT用外囲器を製造し、該外囲器の内外に水による圧力差を連続的に加えていき、外囲器が破壊するときの圧力差を測定する。封着部より破壊した場合その値を耐水圧強度とし、結果を表1に示す。
(10)表示特性
(3)と同様の手順で図1に示す構成の25型CRTを製造し、画像表示特性を目視により評価する。その結果を表1に示す。表1に示した記号は、各々以下を意味する。
○;表示特性に問題なし
△;表示特性に若干問題あり
×;表示特性に問題あり
実施例2〜実施例4
実施例1と同様に、ポリイミド(1)の代わりに、各々ポリイミド(2)及びポリアミド酸(1)及びポリアミド酸(2)を使用して前記(1)〜(10)の試験を実施する。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1と同様に、ポリアミド酸(1)の代わりに、ポリイミド(2):ポリイミド(3)=8:2の混合物を使用して前記(1)〜(10)の試験を実施する。結果を表1に示す。
比較例1〜5
実施例1と同様の前記(1)〜(10)の試験を表1に示す封着材料及び焼成条件で実施する。結果を表1に示す。なお、比較例1〜5で使用する封着材料は、各々以下である。
エポキシ樹脂:ストラクトボンドEH−454(三井化学社製)
フリットガラス:PbO−B23−ZnO−SiO2系の結晶性低融点ハンダガラス
ポリアミド酸(3):LARK−TPI(三井化学社製)
ポリベンゾイミダゾール:PBI MR Solution(ヘキストインダストリー社製)
ポリイミド(4):合成例4
Figure 2006022265
Figure 2006022265
表1から明らかなように、実施例の有機系封着材は、200〜350℃の温度範囲における焼成体の最低粘度が105Pa・s以上であるため、220℃における封着部の曲げ強度が30MPaであり、かつ封着材の焼成体の220℃における曲げ弾性率が300MPa以上である。このように高温環境下における封着部の強度が優れているため、外囲器の高温真空排気工程において、封着部の割れ問題を生じるおそれがなく、該外囲器を用いたCRTが表示特性に優れている。また、実施例の有機系封着材を用いて封着されたCRT用外囲器は耐水圧強度も優れている。
また、実施例の有機系封着材は、焼成前の200〜400℃の温度範囲における最低粘度が103Pa・s以下であるため、接着材層で気泡の発生が認められない。
これに対して、従来の鉛系フリットガラスを用いて、400℃未満の温度で封着された比較例2では、封着材が鉛を含むことも問題であるが、220℃における封着部の曲げ強度が低く、高温真空排気工程で割れ問題が生じるおそれがある。また、比較例2の鉛系フリットガラスを用いて封着されたCRT用外囲器は、耐水圧強度が著しく低く実用的なレベルではない。一般に外囲器の耐水圧強度は、0.25MPa以上であることが必要であり、0.3MPa以上であることが好ましい。
また、200〜350℃の温度範囲における焼成体の最低粘度が105Pa・s未満の有機系封着材を用いた比較例3〜5では、220℃における封着部の曲げ強度が20MPa未満であり、高温環境下における封着部の曲げ強度が不十分であり、外囲器の高温真空排気工程の際に封着部の割れ問題を生じるおそれがある。また、比較例3〜5の有機系封着材を用いて封着されたCRT用外囲器も耐水圧強度が著しく低く、実用的なレベルではない。さらに、比較例3及び4の有機系封着材は、焼成前における200〜400℃の温度における最低粘度が103Pa・s超であるため、これを用いた接着層において気泡が認められる。
また、封着材料としてエポキシ樹脂を使用した比較例1では、400℃加熱時の質量比が非常に小さく、高温排気工程の際に封着材がかなりの量で分解していることが確認できる。
さらにまた、比較例1〜5の封着材を用いて作成されたCRTは、その表示特性に問題を有しており、実用的なレベルではない。
実施例6〜9
(ポリイミド(6)の合成)
攪拌器、還流冷却器及び窒素導入管を備えた容器に1,3−ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン39.47g(0.135モル)、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物44.13g(0.15モル)、アミノプロピルトリエトキシシラン7.09g(0.03モル)、2−フェニルエチニルフェニルジカルボン酸無水物5.96g(0.024モル)、及びm−クレゾールを275g装入し、室温で20時間攪拌する。その後、200℃3時間反応後、室温まで冷却する。メタノール550g添加後、濾過してポリイミド(6−1)を得た。
同様に、攪拌器、還流冷却器及び窒素導入管を備えた容器に1,3−ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン43.85g(0.15モル)、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物39.72g(0.135モル)、4−フェニルエチニルフタル酸無水物7.44g(0.03モル)、及びm−クレゾールを275g装入し、室温で20時間攪拌する。その後、200℃3時間反応後、室温まで冷却する。メタノール550g添加後、濾過してポリイミド(6−2)を得た。
ポリイミド(6−1)を5質量部とポリイミド(6−2)を95質量部とを混合してポリイミド(1)を得た。
(ポリイミド(7)の合成)
攪拌器、還流冷却器及び窒素導入管を備えた容器に1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン35.08g(0.12モル)、3,3―ジアミノベンゾフェノン6.37g(0.03モル)、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物39.72g(0.135モル)、4−フェニルエチニルフタル酸無水物7.44g(0.03モル)、及びm−クレゾール275gを装入し、室温で20時間攪拌する。その後、200℃3時間反応し、室温まで冷却する。メタノール550g添加後、濾過してポリイミド(7)を得た。
実施例6
予め希釈硝酸によって加水分解を行ったテトラメトキシシラン(以下TMOSと略す)の3質量%メタノール溶液を塗布した。塗布面を25℃にて5分乾燥させた。その上に上記したポリイミド(1)をクレゾール中に濃度15質量%で含有する封着材溶液を塗布した。塗布部を200以上、250℃未満でプリ焼成した。
上記の封着部端面同士を重ね合わせ、表3に示す条件で焼成した。得られた外囲器の封着部について、下記のような試験を行った。
(1)封着部の曲げ強度
封着部を切断し、幅5mm×長さ60mmのサンプルを作製し、JIS R1601に順じた方法で4点曲げ強度試験を220℃で測定した。その結果を表1に示す。

(2)上記(1)の試験における場合と同様に切り出した別のサンプルについては温度80℃、湿度85%に設定した恒温恒湿槽に7日間静置した後、取り出し、前記と同様の方法で4点曲げ試験を220℃にて測定した。静置前後で得られた曲げ強度から次の式に従って変化率を算出した。

静置後曲げ強度比(%)=静置後曲げ強度×100/静置前曲げ強度

(3)電気絶縁破壊強度
上記外囲器のガラスパネル部から切り出したガラスピース(縦60mm×横30mm×厚み5mm)を載置し、サンプルピース封着部の両側に直流電圧を印加、昇圧し、破壊した時の電圧をガラスの厚さで除した値を絶縁破壊強度として表3に示す。

(4)耐水圧強度
封着した外囲器の内外に水による圧力差を連続的に加えていき、外囲器が破壊するときの圧力差を測定した。封着部より破壊した場合その値を耐水圧強度とし、結果を表3に示す。

(5)表示特性
封着した外囲器についての画像表示特性を目視により評価した。その結果を表3に示す。表3に示した記号は、実施例1と同じ意味を表す。
実施例7及び実施例8
TMOSの代わりにテトライソシアネートシラン(以下TICSと略す)の3質量%酢酸エチル溶液を使用し、かつ焼成条件変えたほかは実施例6と同様に実施し、かつ封着物について同様な試験をした。その結果を表3に示す。
実施例8では、ポリイミド(1)の代りにポリイミド(2)を使用しかつ焼成条件変えたほかは、実施例6と同様に実施し、かつ封着物について同様な試験をした。その結果を表3に示す。
実施例9
上記したポイミド(1)をクレゾール中に濃度15質量%で含有する封着剤溶液100質量部に対して、TICS0.3質量部を混合し、封着用組成物を得た。この組成物を封着部端面に塗布し、200〜250℃でプリ焼成した。
以下、実施例6と同様に実施し、封着物について同様な試験をした。その結果を表3に示す。
Figure 2006022265
実施例10〜13
実施例6及び実施例8において、それぞれ、プライマー層を設けない場合(それぞれ、実施例10、実施例11)、実施例13)について、実施例6と同様に実施した。その結果を表2に示す。
なお、実施例12で使用したエポキシシランは、あらかじめ希釈硝酸によって加水分解を行った3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの3質量%メタノール溶液であり、実施例13で使用したアミノシランは、3−アミノプロピルトリメトキシシランの3質量%水溶液であった。
Figure 2006022265
表3から明らかなように、本発明の実施例6〜9では、220℃における封着部の曲げ強度がいずれも30MPa以上であり、高温における封着部の強度が優れている。また、高温多湿試験では、曲げ強度の変化率はいずれも90%以上であり、特に、実施例7、8では100%(を超えている。また、電気絶縁破壊強度も、いずれも20%以上であり、耐水圧強度もいずれも21%以上であり、さらに約1000時間後の表示特性も、いずれも問題ないものであった。
これに対して、プライマー層を有しない実施例10、11では、220℃における封着部の曲げ強度は、40MPaであるが電気絶縁破壊強度は20kV/mm、耐水圧強度は0.3MPa、約1000時間後の表示特性は著しく劣っていた。
また、実施例12,13では、本発明以外の化合物からなるプライマー層を使用した場合であるが、220℃における封着部の曲げ強度は39MPaであるが、高温多湿試験では、曲げ強度の変化率が、いずれも50%前後であり、実施例6〜9に比べて著しく低い。また、電気絶縁破壊強度は18kVであり、耐水圧強度は、0.3MPaであり、長時間後の表示特性は著しく劣っていた。
400℃未満で封着することができ、の高温環境下で十分な強度を有し、高温、多湿の雰囲気を含む湿気分の高い条件下における特性が低下しない、本発明の優れた外囲器、封着材及び封着方法は、CRT、FED、PDPなどの画像表示装置に広範に利用される。

Claims (31)

  1. ガラスからなる画像表示部を含んだ外囲器構成部材が、封着材層を介して封着されている外囲器であって、
    前記封着材層は、有機系封着材を焼成して得た有機系封着材層を含み、
    前記有機系封着材の焼成体は、200〜350℃の範囲の粘度が105Pa・s以上であることを特徴とする画像表示装置用外囲器。
  2. 前記有機系封着材層と該有機系封着材層を介して封着される外囲器構成部材とからなる封着部の曲げ強度が、220℃において30MPa以上である請求項1に記載の画像表示装置用外囲器。
  3. 前記有機系封着材の焼成体は、示差走査熱量分析計により測定したガラス転移温度(Tg)が200℃以上である請求項1又は2に記載の画像表示装置用外囲器。
  4. 前記有機系封着材の焼成体は、220℃における曲げ弾性率が300MPa以上である請求項1〜3のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
  5. 前記有機系封着材の焼成体は、20℃における質量をm20とし、400℃における質量をm400とするとき、0.99<m400/m20≦1.00である請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
  6. 前記有機系封着材の主成分が、ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
  7. ガラスからなる画像表示部を含んだ外囲器構成部材の封着部が、ポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物を主成分とする封着材層を介して封着され、かつ該封着部を、温度80℃、湿度85%の恒温恒湿の雰囲気中で7日間静置した後の曲げ強度が、その静置前の曲げ強度の90%以上を有することを特徴とする画像表示装置用外囲器。
  8. 前記封着部が、前記封着材層の少なくとも片側において、有機金属化合物及び/又はその加水分解物の焼成物を含むプライマー層を介して封着されていることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置用外囲器。
  9. 前記有機金属化合物が、下記式(A)で表される化合物である請求項8に記載の画像表示装置用外囲器。
    MR (4−n) …(A)
    (式中、MはSi、Ti及びZrの群から選ばれる少なくとも一つの元素を示し、Rは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは0〜2の整数を表す。)
  10. 前記封着材層が、下記式(B)で表される構造を含むポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物水分解物を主成分とする層である請求項7〜9のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
    −Si−(OR3−r r …(B)
    (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、rは0〜2である。)
  11. 前記外囲器が真空外囲器である請求項7〜10のいずれかに記載の画像表示装置用外囲器。
  12. 画像表示装置の外囲器を構成する外囲器構成部材を封着するための有機系封着材であって、その焼成体は、200〜350℃の範囲の粘度が105Pa・s以上であることを特徴とする画像表示装置用封着材。
  13. 焼成前における200〜400℃の範囲の最低粘度が、103Pa・s以下である請求項12に記載の画像表示装置用封着材。
  14. 示差走査熱量分析計により測定した焼成体のガラス転移温度(Tg)が200℃以上である請求項12又は13に記載の画像表示装置用封着材。
  15. 220℃における焼成体の曲げ弾性率が300MPa以上である請求項12〜14のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
  16. 20℃における焼成体の質量をm20とし、400℃における焼成体の質量をm400とするとき、0.99<m400/m20≦1.00である請求項12〜15のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
  17. 主成分が、ポリイミド化合物又はポリアミド酸化合物である請求項12〜16のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
  18. 下記式1ないし式3に示される構造を有するポリイミド化合物のうち、少なくとも1つを主成分とすることを特徴とする請求項17に記載の画像表示装置用封着材。
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    (式中、Xはジアミン化合物の主骨格であり、X’はモノアミン化合物の主骨格であり、Yはテトラカルボン酸二無水物の主骨格であり、Y’はジカルボン酸無水物の主骨格である。)
  19. 前記式1ないし式3のポリイミド化合物において、前記Xが下記式4〜式8からなる群から選択されるいずれか1つのとき、前記Yは下記式9〜式14からなる群から選択されるいずれか1つであり、
    前記Xが下記式15のとき、前記Yは下記式16又は式17であり、
    前記Xが下記式18のとき、前記Yは下記式19であることを特徴とする請求項18に記載の画像表示装置用封着材。
    Figure 2006022265
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    (上記式中、Rは、各々独立に−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つであり、nは各々独立に0〜7であり、Zは、各々独立にCH3 又はフェニル基である。)
  20. 前記式2のポリイミド化合物において、前記X’が下記式20又は式21である請求項18又は19に記載の画像表示装置用封着材。
    −(R1)n−Si−(OR2)3-rR3r・・・式20
    Figure 2006022265
    (式20中、R1は各々独立にCH2又はフェニル基であり、R2及びR3は各々独立にCH3又はC25であり、nは1〜7の整数であり、rは0〜2の整数である。)
  21. 前記式3のポリイミド化合物において、前記Y’が下記式22〜式26からなる群から選択されるいずれか1つである請求項18又は19に記載の画像表示装置用封着材。
    Figure 2006022265
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  22. 前記式1ないし式3のポリイミド化合物は、さらにビニレン基、エチニル基、ビリニデン基、ベンゾシクロブタン−4’−イル基、イソシアネート基、アリル基、オキシラン基、オキセタン基、シアノ基及びイソプロペニル基からなる群より選択される少なくとも1つの架橋基を有することを特徴とする請求項18〜21のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
  23. 下記式27ないし式29に示される構造を有するポリアミド酸化合物のうち、少なくとも1つを主成分とすることを特徴とする請求項17に記載の画像表示装置用封着材。
    Figure 2006022265
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    (式中、Xはジアミン化合物の主骨格であり、X’はモノアミン化合物の主骨格であり、Yはテトラカルボン酸二無水物の主骨格であり、Y’はジカルボン酸無水物の主骨格である。)
  24. 前記式27、式28及び式29のポリアミド酸化合物において、Xが下記式4〜式8からなる群から選択されるいずれか一つのとき、Yは下記式9〜式14からなる群から選択されるいずれか一つであり、
    Xが下記式15のとき、Yは下記式16又は式17であり、
    Xが下記式18のとき、Yは下記式19である請求項23に記載の画像表示装置用封着材。
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    (上記式中、Rは、各々独立に−、−O−、−CO−、−SO2−、−S−、−CH2−及びC(CH32からなる群から選択されるいずれか一つであり、nは各々独立に0〜7であり、Zは各々独立にCH3又はフェニル基である。)
  25. 前記式28のポリアミド酸化合物において、前記X’が下記式20又は式21である請求項23又は24に記載の画像表示装置用封着材。
    −(R1)n−Si−(OR2)3-rR3r・・・式20
    Figure 2006022265
    (R1は各々独立にCH2又はフェニル基であり、R2及びR3は各々独立にCH3又はC25であり、nは1〜7の整数であり、rは0〜2の整数である。)
  26. 前記式29のポリアミド酸化合物において、前記Y’が下記式22〜式26からなる群から選択されるいずれか1つである請求項23又は24に記載の画像表示装置用封着材。
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  27. 前記式27ないし29のポリアミド酸化合物は、さらにビニレン基、エチニル基、ビリニデン基、ベンゾシクロブタン−4’−イル基、イソシアネート基、アリル基、オキシラン基、オキセタン基、シアノ基、イソプロペニル基の中から選択される少なくとも1つの架橋基を有することを特徴とする請求項23〜26のいずれかに記載の画像表示装置用封着材。
  28. 外囲器構成部材が、請求項18〜27のいずれかに記載の画像表示装置用封着材により封着されていることを特徴とする画像表示装置用外囲器。
  29. 請求項28に記載の画像表示装置用外囲器を備えた画像表示装置。
  30. 外囲器構成部材の封着面に、下記式(A)で表される有機金属化合物及び/又はその加水分解物を含むプライマー層形成材を塗布し、次いで、ポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物を主成分とする封着材又はその溶液を塗布し、次いで、250〜400℃の温度に加熱することにより、前記プライマー層形成材及び封着材層形成材を固化せしめて前記外囲器構成部材を封着させることを特徴とする画像表示装用装置用外囲器の封着方法。
    MR (4−n) …(A)
    (式中、MはSi、Ti及びZrの群から選ばれる少なくとも一つの元素を示し、Rは加水分解性基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは0〜2の整数を表す。)
  31. 前記ポリイミド化合物及び/又はポリアミド酸化合物水分解物を主成分とする封着材層が、下記式(B)で表される構造を含む請求項30に記載の画像表示装置用外囲器の封着方法。
    −Si−(OR3−r r …(B)
    (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、rは0〜2である。)
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