JPWO2006013780A1 - 空気清浄具付き車両用サンバイザ - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に係る車両用サンバイザは、遮光体(バイザ本体)と、その遮光体内に設けられる空気清浄具と、その空気清浄具に空気を流すために遮光体に形成される通気路と、遮光体に設けられる送風機とを有している(特許文献1の図3,4参照)。
通気路は、遮光体内に空気を取込む取込口と、遮光体内から空気を吐出す吐出口とを有している。したがって送風機の力によって車室内の空気が取込口から遮光体内に取込まれ空気清浄具に送られる。そして空気清浄具によって浄化された空気が吐出口から吐出される構成になっている。
そこで本発明は、遮光体内に空気清浄具を有している車両用サンバイザにおいて、遮光体を格納位置にした場合でも遮光位置にした場合でも乗員側に浮遊する塵埃や煙等を効率良く取込むことができる通気路を有している車両用サンバイザを提供することを課題とする。
第1の発明によると、通気路は、遮光体を遮光位置にした際に、送風機を利用して遮光体の乗員対向面側から空気を取込み空気清浄具へ導く遮光位置用通気路と、遮光体を格納位置にした際に、同送風機を利用して遮光体の下面側から空気を取込み、空気清浄具を介して遮光体の下面側から排出する格納位置用通気路とを有している。
したがって遮光体を遮光位置にした場合には、遮光位置用通気路を利用して空気を乗員側から取込むことができる。そして遮光体を格納位置にした場合には、格納位置用通気路を利用して乗員側である下側面から空気を取込むことができる。
かくして通気路は、遮光体を格納位置にした場合でも遮光位置にした場合でも乗員側に浮遊する塵埃や煙等を効率良く取込むことができる。
なお空気清浄具は、空気を清浄するものであればどんな構成のものであっても良い。例えば空気中の臭い、塵埃、煙、菌、花粉の量を減少または軽減するもの、あるいはマイナスイオンの量を増加させるものであっても良い。
したがって遮光体を遮光位置から格納位置に回動させることで、天井面協働吸気路が形成される。そのため通気路は、遮光体を遮光位置から格納位置に回動させることで、遮光位置用通気路から格納位置用通気路へ切替えられる。
遮光体が格納位置にされた場合は、取込口と吐出口とが車室天井面によって塞がれる。これによって天井面協働吸気路と天井面協働排気路とが形成される。このため乗員側に浮遊する塵埃や煙等は、格納位置にて乗員側を開口する格納位置用取込口から天井面協働吸気路へ取込まれて空気清浄具に送られる。そして空気清浄具によって浄化された空気が天井面協働排気路を介して格納位置用吐出口から乗員側に吐出される。
したがって空気清浄具を容易に遮光体内に設けることができる。
したがって空気清浄具と通気路は、どちらもミラーユニット側に設けられているため、空気清浄具と通気路との位置関係が容易に設計され得る構成になっている。
2,102,202…バイザ本体(遮光体)
5,105,205…ミラーユニット(遮光体)
6…送風機
7…空気清浄具
10…車室天井面
11…フロントガラス
20…中空部
21…吸気側凹部
22…排気側凹部
23,122,222…取込口
24,123,223…吐出口
25,125,225…天井面協働吸気路
26,126,226…天井面協働排気路
31,34…通気板部
32,124,224…格納位置用取込口
33…中空底部
35,127,227…格納位置用吐出口
42…中空蓋部
232…開口窓
P1…遮光位置用通気路
P2…格納位置用通気路
実施の形態1を図1〜4にしたがって説明する。
車両用のサンバイザ1は、図1に示すように遮光体(2,5)と支軸13とブラケット14を有している。
遮光体(2,5)は、板状のバイザ本体2と、バイザ本体2に取付けられたミラーユニット5を有している。
横軸13aは、バイザ本体2の一端縁を回動可能に支持している。これによりバイザ本体2は、横軸13aを回動中心にフロントガラス11に沿った遮光位置と、車室天井面10に沿った収納位置との間にて上下方向に回動される。
縦軸13bは、ブラケット14を介して車室天井面10に対して軸周り回動可能に取付けられる。これによりバイザ本体2は、支軸13とともに縦軸13b周りに回動されることで、フロントガラス11に沿った遮光位置とサイドガラス12に沿ったサイド位置との間にて回動される。
殻体3は、外周部分を構成する外周部30と、中央部分を構成する中空底部33と、中空底部33の左右両側と外周部30との間に形成された通気板部31,34とを一体に有している。通気板部31には、厚み方向に貫通する貫通孔状の複数の格納位置用取込口32が形成されている。通気板部34には、厚み方向に貫通する貫通孔状の複数の格納位置用吐出口35が形成されている(図4参照)。
中空蓋部42には、表面側にミラーユニット5が取付けられている。ミラーユニット5は、ミラー52とミラー蓋50と枠体53を有している。ミラー52は、枠体53に取付けられており、ミラー蓋50は、図1に示すように枠体53の上端部にて回動軸51によって回動可能に取付けられている。したがってミラー蓋50は、回動軸51を中心に回動されることでミラー52のミラー面を開く位置とミラー面を覆う閉じ位置との間で回動される。
空気清浄具7は、空気を清浄するものであって、空気中の臭いや塵埃、煙、菌、花粉の量を減少ないし軽減させるフィルターや装置(ろ過式の装置、静電気式の装置、マイナスイオン発生装置、光触媒による脱臭装置等)などである。あるいはマイナスイオンの量を増加させるマイナスイオン発生装置などである。
吸気側凹部21と排気側凹部22は、底面として通気板部31,34を有しており、側壁として外周部40の内周壁部と中空底部33の外周壁部と中空蓋部42の外周壁部とを有している。
吸気側凹部21の側壁には、中空部20と貫通する取込口23が形成されており、排気側凹部22の側壁には、中空部20と貫通する吐出口24が形成されている。取込口23と吐出口24は、中空底部33の外周壁部と中空蓋部42の外周壁部との間に設けられた隙間によって形成されている。
遮光位置用通気路P1は、図2に示すように取込口23と吐出口24を有している。取込口23と吐出口24は、乗員面側の一部を開口している。したがって車室内の空気は、取込口23によって乗員側から取込まれ、送風機6によって中空部20内の空気清浄具7へ送られる。そして空気清浄具7によって浄化された空気は、吐出口24によって中空部20から乗員側へ吐出される。
格納位置用取込口32と格納位置用吐出口35は、格納位置におけるバイザ本体2の下面と上面とを貫通する構成になっている。
天井面協働吸気路25は、バイザ本体2を車室天井面10に沿った格納位置にすることで吸気側凹部21と車室天井面10とによって形成される空気の経路である。
したがって車室内の空気は、格納位置用取込口32によって乗員側から取込まれ、天井面協働吸気路25と取込口23を通って送風機6によって中空部20内の空気清浄具7へ送られる。そして空気清浄具7によって浄化された空気は、中空部20から吐出口24と天井面協働排気路26と格納位置用吐出口35とを通って乗員側へ吐出される。
すなわち通気路は、遮光位置用通気路P1(図2参照)と格納位置用通気路P2(図4参照)とを有している。
したがって図2に示すようにバイザ本体2(遮光体)を遮光位置にした場合には、遮光位置用通気路P1を利用して空気を乗員側から取込むことができる。そして図4に示すようにバイザ本体2を格納位置にした場合には、格納位置用通気路P2を利用して乗員側である下側面から空気を取込むことができる。
かくして通気路は、バイザ本体2を格納位置にした場合でも遮光位置にした場合でも乗員側に浮遊する塵埃や煙等を効率良く取込むことができる。
したがってバイザ本体2を遮光位置から格納位置に回動させることで、天井面協働吸気路25が形成される。そのため通気路は、バイザ本体2を遮光位置から格納位置に回動させることで、図2に示す遮光位置用通気路P1から図4に示す格納位置用通気路P2へ切替えられる。
また取込口23と吐出口24は、吸気側凹部21と排気側凹部22の各側壁に設けられている。したがって取込口23と吐出口24は、バイザ本体2を格納位置にした際にも車室天井面10によって塞がれることがなく、格納位置用通気路P2として利用される。
実施の形態2は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態2に係る車両用のサンバイザ101は、図6に示すようにバイザ本体102とミラーユニット105を有している。そしてこれらの間に送風機6と空気清浄具7を有している。以下、図5〜8にしたがって実施の形態1と相違する点を中心に実施の形態2について説明する。
殻体103は、外周部分を構成する外周部130と、中央部分を構成する中空底部131を有しており、中空底部131には、二つの開口窓132が形成されている。そして開口窓132には窓枠体106が取付けられている。
開口部141には、図5に示すように上下方向に延出するフィン143が設けられている。そして左側の開口部141に設けられた複数のフィン143の間には、取込口122が形成されており、右側の開口部141に設けられた複数のフィン143の間には、吐出口123が形成されている。
ミラーユニット105と殻体103の間には、中空部が形成されており、その中空部に送風機6と空気清浄具7が配設されている。
左側の窓枠体106に形成されたフィン161の間には、格納位置用取込口124が形成されている。一方、右側の窓枠体106に形成されたフィン161の間には、格納位置用吐出口127が形成されている。
フィン161は、図6に示すように板厚方向に対して斜めに立設しており、フィン161の間を流れる空気の抵抗を大きくする構成になっている。そのため遮光位置にて送風機6を稼動させた場合は、取込口122から空気が取込まれ、吐出口123から空気が吐出されやすい構成になっている。
遮光位置用通気路P1は、図6に示すように取込口122と吐出口123とを有している。
天井面協働吸気路125は、バイザ本体102を格納位置にすることで取込口122が車室天井面10によって覆われることで殻体103の中空底部131と車室天井面10との間に形成される。天井面協働排気路126は、バイザ本体102を格納位置にすることで吐出口123が車室天井面10によって覆われることで中空底部131と車室天井面10との間に形成される。
天井面協働吸気路125は、格納位置用取込口124によってバイザ本体102の下面と連通されており、天井面協働排気路126は、格納位置用吐出口127によってバイザ本体102の下面と連通されている。
すなわち遮光位置用通気路P1は、図6に示すように取込口122と吐出口123とを有している。一方、格納位置用通気路P2は、図8に示すように格納位置用取込口124と天井面協働吸気路125と天井面協働排気路126と格納位置用吐出口127とを有している。
図8に示すようにバイザ本体102が格納位置にされた場合は、取込口122と吐出口123とが車室天井面10によって塞がれる。これによって天井面協働吸気路125と天井面協働排気路126とが形成される。このため乗員側に浮遊する塵埃や煙等は、格納位置にて乗員側を開口する格納位置用取込口124から天井面協働吸気路125へ取込まれて空気清浄具7に送られる。そして空気清浄具7によって浄化された空気が天井面協働排気路126を介して格納位置用吐出口127から乗員側に吐出される。
実施の形態3は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態3に係る車両用のサンバイザ201は、図9に示すようにバイザ本体202とミラーユニット205とを有しており、図11に示すようにミラーユニット205内に送風機6と空気清浄具7とが設けられている。以下、図9〜11にしたがって実施の形態1と相違する点を中心に実施の形態3について説明する。
バイザ本体202は、図11に示すように厚み方向に重ねられる殻体230,231を有している。バイザ本体202の中央部には、バイザ本体202を厚み方向に貫通する開口窓232が形成されている。そして開口窓232にミラーユニット205が設けられている。
第一枠体250は、図9に示すように遮光位置におけるバイザ本体202の乗員対向面側に取付けられている。一方、第二枠体252は、図10に示すように格納位置におけるバイザ本体202の下面側に取付けられている。これら第一枠体250と第二枠体252は、図11に示すように取付部材253によって組付けられている。
第一枠体250と第二枠体252の間には、中空部が形成されており、その中空部に送風機6と空気清浄具7が配設されている。
第一枠体250には、図9に示すように左右両側縁に沿って延出する複数の飾り溝が形成されている。左側の飾り溝の一部には、第一枠体250を厚み方向に貫通する取込口222が形成されており、右側の飾り溝の一部には、第一枠体250を厚み方向に貫通する吐出口223が形成されている。
左側の開口部252aは、縦方向に延出する複数のフィン252bによって複数の格納位置用取込口224に仕切られている。一方、右側の開口部252aは、縦方向に延出する複数のフィン252bによって複数の格納位置用吐出口227に仕切られている。
フィン252bは、図11に示すように板厚方向に対して斜めに立設しており、格納位置用取込口224または格納位置用吐出口227を流れる空気の抵抗を大きくしている。したがって遮光位置にて送風機6を稼動させた場合は、乗員対向側(図11上面側)を開口する取込口222から空気が取込まれ、乗員対向側を開口する吐出口223から空気が吐出されやすい構成になっている。
遮光位置用通気路は、バイザ本体202を遮光位置にした際に乗員側から空気を取込む取込口222と、空気清浄具7にて浄化された空気を乗員側に吐出する吐出口223とを有している。
天井面協働吸気路225は、バイザ本体202を格納位置にすることで車室天井面によって取込口222が覆われることで車室天井面と第二枠体252との間にて形成される。天井面協働排気路226は、バイザ本体202を格納位置にすることで車室天井面によって吐出口223が覆われることで車室天井面と第二枠体252との間にて形成される。
したがってバイザ本体202を格納位置にした際には、格納位置用取込口224によって乗員側(下面側)から空気を取込むことができる。そして天井面協働吸気路225を介して空気が空気清浄具7に送られ、空気清浄具7にて浄化された空気が天井面協働排気路226を介して格納位置用吐出口227によって乗員側に吐出され得る。
すなわち図11に示すようにミラーユニット205内に空気清浄具7が設けられており、ミラーユニット205に通気路が形成されている。
したがって空気清浄具7と通気路は、どちらもミラーユニット205側に設けられているため、空気清浄具7と通気路との位置関係が容易に設計され得る構成になっている。
本発明は、実施の形態1〜3に限定されず、例えば以下の形態であってもよい。
(1)実施の形態1〜3に係る取込口、吐出口、格納位置用取込口、及び格納位置用吐出口は、貫通孔状に形成されていた。しかしこれらが樹脂や不織布等によるメッシュやスリット状に形成される形態、あるいは貫通孔内に回転フィンが設けられる形態などであっても良い。
(2)実施の形態1〜3に係る送風機は、遮光体内に設けられていた。しかし送風機が遮光体の表面上などに設けられる形態であっても良い。
(3)実施の形態1〜3に係る遮光位置用通気路と格納位置用通気路は、車室天井面を利用して切替えられる構成であった。しかしサンバイザがバイザ本体の位置を検知するセンサと、そのセンサからの信号によって遮光位置用通気路と格納位置用通気路とを切替える弁とを有する構成などでなっても良い。
Claims (5)
- フロントガラスに沿う遮光位置と車室天井面に沿う格納位置との間で回動されて利用される遮光体と、その遮光体内に設けられる空気清浄具と、その空気清浄具に空気を流すために前記遮光体に形成される通気路と、前記遮光体に設けられる送風機とを有している空気清浄具付き車両用サンバイザであって、
前記通気路は、前記遮光体を遮光位置にした際に、前記送風機を利用して前記遮光体の乗員対向面側から空気を取込み前記空気清浄具へ導く遮光位置用通気路と、前記遮光体を格納位置にした際に、同送風機を利用して前記遮光体の下面側から空気を取込み、前記空気清浄具を介して前記遮光体の下面側から排出する格納位置用通気路とを有していることを特徴とする空気清浄具付き車両用サンバイザ。 - 請求項1に記載の空気清浄具付き車両用サンバイザであって、
格納位置用通気路は、遮光体を格納位置にすることで車室天井面との協働によって形成される天井面協働吸気路を一部に有しており、前記遮光体を格納位置にすることで空気が前記天井面協働吸気路を介して空気清浄具に送られる構成になっていることを特徴とする空気清浄具付き車両用サンバイザ。 - 請求項2に記載の空気清浄具付き車両用サンバイザであって、
遮光位置用通気路は、遮光位置における遮光体の乗員側から遮光体内に空気を取込む取込口と、前記遮光体内の空気清浄具によって浄化された空気を前記遮光体内から乗員側へ吐出す吐出口とを有しており、
格納位置用通気路は、前記遮光体を格納位置にすることで前記取込口が前記車室天井面によって塞がれることで形成される天井面協働吸気路と、前記吐出口が前記車室天井面によって塞がれることで形成される天井面協働排気路とを有し、かつ前記天井面協働吸気路と前記遮光体の下面とを連通する格納位置用取込口と、前記天井面協働排気路と前記遮光体の下面とを連通する格納位置用吐出口とを有していることを特徴とする空気清浄具付き車両用サンバイザ。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の車両用サンバイザであって、
遮光体は、板状のバイザ本体と、該バイザ本体に取り付けられるミラーユニットとを有しており、
空気清浄具は、前記バイザ本体と前記ミラーユニットとの間に形成される中空部内に設けられていることを特徴とする空気清浄具付き車両用サンバイザ。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の車両用サンバイザであって、
遮光体は、板状のバイザ本体と、該バイザ本体を板厚方向に貫通する開口窓に設けられるミラーユニットとを有しており、前記ミラーユニット内に空気清浄具が設けられており、前記ミラーユニットに通気路が形成されていることを特徴とする空気清浄具付き車両用サンバイザ。
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