JPWO2005103144A1 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2005103144A1
JPWO2005103144A1 JP2006519506A JP2006519506A JPWO2005103144A1 JP WO2005103144 A1 JPWO2005103144 A1 JP WO2005103144A1 JP 2006519506 A JP2006519506 A JP 2006519506A JP 2006519506 A JP2006519506 A JP 2006519506A JP WO2005103144 A1 JPWO2005103144 A1 JP WO2005103144A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
layer
elastomer composition
thermoplastic elastomer
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006519506A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4818914B2 (ja
Inventor
小沢 宙
宙 小沢
加藤 雄一
雄一 加藤
福田 始弘
始弘 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2006519506A priority Critical patent/JP4818914B2/ja
Publication of JPWO2005103144A1 publication Critical patent/JPWO2005103144A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4818914B2 publication Critical patent/JP4818914B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/06Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to homopolymers or copolymers of aliphatic hydrocarbons containing only one carbon-to-carbon double bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F255/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of hydrocarbons as defined in group C08F10/00
    • C08F255/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of hydrocarbons as defined in group C08F10/00 on to polymers of olefins having two or three carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F255/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of hydrocarbons as defined in group C08F10/00
    • C08F255/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of hydrocarbons as defined in group C08F10/00 on to polymers of olefins having two or three carbon atoms
    • C08F255/026Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of hydrocarbons as defined in group C08F10/00 on to polymers of olefins having two or three carbon atoms on to ethylene-vinylester copolymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/04Homopolymers or copolymers of ethene
    • C08L23/08Copolymers of ethene
    • C08L23/0846Copolymers of ethene with unsaturated hydrocarbons containing other atoms than carbon or hydrogen atoms
    • C08L23/0853Vinylacetate

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 耐光性、柔軟性に優れ、かつ引裂強さの大きい熱可塑性エラストマー組成物を提供すること。【解決手段】 少なくとも1つのゴム成分層(I)を内部に有し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層(II)を最外部に有し、2以上の層からなるアクリル系多層構造重合体粒子(A)100質量部に対し、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)5〜300質量部およびエチレン−ビニルエステル共重合体からなる主鎖に、該主鎖よりも極性の高い単量体単位がグラフト結合してなるグラフト共重合体(C)0.5〜150質量部とを含有した熱可塑性エラストマー組成物。

Description

本発明は、特定のアクリル系多層構造重合体粒子、エチレン−ビニルエステル共重合体および特定のグラフト共重合体を含有する、耐光性、柔軟性に優れ、かつ引裂強さの大きいフィルムを与える熱可塑性エラストマー組成物に関する。
アクリル樹脂は耐光性に優れると共に、美しい外観と透明性を有するうえに、成形が容易であることから、電器部品、車両部品、光学用部品、装飾品、看板などの用途に幅広く用いられ、拡大する用途に応じたさらなる性能向上のための検討が行われてきている。この中で、近年、コストの低減を意識したフィルムやシートなどの薄物成形品の用途においては、廃棄焼却時の環境への負荷等の問題から軟質塩化ビニル系樹脂の代替として、アクリル樹脂への展開が積極的に図られようとしている。しかしながら、アクリル系樹脂は硬度が高く、使用用途が限定されているのが現状であり、改良が望まれていた。そのような改良としては、硬度の高いアクリル樹脂を成形原料として直接使用する必要のない、アクリル系多層構造重合体粒子からなるフィルムやシートが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)が、該文献に記載されたフィルムは、アクリル系多層構造重合体粒子のみを成形したものであり、引裂強さに劣るという問題があった。また、アクリル系多層構造重合体粒子を、各種の熱可塑性ポリマーに配合した熱可塑性ポリマー組成物が知られているが、フィルムの引裂強さを改善するには至っていない(例えば、特許文献3参照。)。
特開昭58−215443号公報 特開昭59−86650号公報 特開平9−216967号公報
本発明の目的は、耐光性、柔軟性に優れ、かつ引裂強さの大きいフィルムを与える熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の検討を行った結果、アクリル系多層構造重合体粒子、エチレン−ビニルエステル共重合体および特定のグラフト共重合体を含有する熱可塑性エラストマー組成物が上記の課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
(1)アクリル系多層構造重合体粒子(A)100質量部、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)5〜300質量部およびエチレン−ビニルエステル共重合体からなる主鎖に該主鎖よりも極性の高い単量体単位がグラフト結合してなるグラフト共重合体(C)0.5〜150質量部を含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、
(イ)該アクリル系多層構造重合体粒子(A)が少なくとも1つのゴム成分層(I)を内部に有し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層(II)を最外層に有する、2以上の層からなり、
(ロ)該ゴム成分層(I)が、アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%及び多官能性単量体0.01〜10質量%からなる単量体混合物(i)の共重合によって形成される重合体層であり、
(ハ)該熱可塑性樹脂成分層(II)が、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(ii)の重合によって形成される重合体層であり、
(ニ)該熱可塑性樹脂成分層(II)のうち、最外層の重合体の数平均分子量がGPC法で30,000以下であり、
(ホ)該ゴム成分層(I)の合計質量と該熱可塑性樹脂成分層(II)の合計質量との比〔(I)/(II)〕が30/70〜90/10であり、
(ヘ)該アクリル系多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nm以下、であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物、
(2)グラフト共重合体(C)の主鎖にグラフト結合している単量体単位が、(メタ)アクリレート系単量体単位、ビニルエーテル系単量体単位、(メタ)アクリルアミド系単量体単位、アクリロニトリル系単量体単位より選ばれる少なくとも1種以上である前記(1)記載の熱可塑性エラストマー組成物、
(3)グラフト共重合体(C)の主鎖にグラフト結合している単量体単位が、メタクリル酸メチル単位である前記(2)に記載の熱可塑性エラストマー組成物、
(4)前記(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品、
(5)前記(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム又はシート、並びに
(6)前記(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる部分を有する複合成形体、
に関する。
本発明により、耐光性、柔軟性に優れ、かつフィルムにした場合に引裂強さの大きい熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)は、ゴム成分層(I)を内部に少なくとも1層有し、かつ熱可塑性樹脂成分層(II)を少なくとも1層は最外層として有する(以下それぞれ層(I)、層(II)と略記する場合がある。)。本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)を構成する層の数は、2層以上であればよく、3層で構成されていても4層以上で構成されていてもよい。2層構造の場合は、〔層(I)(中心層)/層(II)(最外層)〕の構成であり、3層構造の場合は、〔層(I)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕、〔層(I)(最内層)/層(II)(中間層)/層(II)(最外層)〕又は〔層(II)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕の構成であり、4層構造の場合には、例えば、〔層(I)(最内層)/層(II)(中間層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕の構成を有することができる。これらの中でも、取扱い性に優れる点において、〔層(I)(中心層)/層(II)(最外層)〕の2層構造;又は〔層(I)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕、若しくは〔層(II)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕の3層構造が好ましい。
また、アクリル系多層構造重合体粒子(A)の層(I)と層(II)との総質量比〔(I)/(II)〕は、30/70〜90/10の範囲内にあることが必要である。層(I)の割合が30質量%未満であると、得られる熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品の弾性回復性が不十分となり、一方、層(I)の割合が90質量%を超えると、アクリル系多層構造重合体粒子(A)が層構造を完全な形態では形成しにくくなって溶融流動性が極端に低下し、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)等の他の成分との溶融混練及び成形が困難となる。なお、層(I)の総質量とは、アクリル系多層構造重合体粒子(A)中の層(I)が1層のみの場合には該層の質量であり、層(I)が2層以上の場合にはそれらの層の各質量の和である。同様に、層(II)の総質量とは、アクリル系多層構造重合体粒子(A)中の層(II)が1層のみの場合には該層の質量であり、層(II)が2層以上の場合にはそれらの層の各質量の和である。層(I)と層(II)との総質量比〔(I)/(II)〕は、50/50〜90/10の範囲内にあることが好ましく、60/40〜90/10の範囲内にあることがより好ましい。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)の層(I)は、アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%、及び多官能性単量体0.01〜10質量%よりなる単量体混合物(i)の共重合体であることが必要である。該単量体混合物(i)の組成割合は、アクリル酸エステル55〜99.9質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体44.9〜0質量%、及び多官能性単量体0.1〜2質量%であることが好ましい。アクリル酸エステルの量が50質量%未満であると、アクリル系多層構造重合体粒子(A)のゴム弾性や得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐光性が低下し、99.99質量%を超えるとアクリル系多層構造重合体粒子(A)が層構造を完全な形態では形成しにくくなって溶融流動性が極端に低下し、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)等の他の成分との溶融混練及び成形が困難となる。また、多官能性単量体の量が10質量%を超えると、アクリル系多層構造重合体粒子(A)がゴム弾性を示さなくなって弾性回復性が不十分となり、0.01質量%未満であると、層(I)が粒子構造として形成されなくなる。
なお、アクリル系多層構造重合体粒子(A)が2以上の層(I)を有する場合、各層(I)を構成する各単量体混合物(i)の多官能性単量体の混合割合は、原則としてそれぞれ0.01〜10質量%であることが必要である。
層(I)を形成するために用いられるアクリル酸エステルの具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート等のアクリル酸とC〜C18の飽和脂肪族アルコールとのエステル;シクロヘキシルアクリレート等のアクリル酸とC又はCの脂環式アルコールとのエステル;フェニルアクリレート等のアクリル酸とフェノール類とのエステル;ベンジルアクリレート等のアクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することができる。
層(I)を形成するために用いられるアクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート等のメタクリル酸とC〜C22の飽和脂肪族アルコールとのエステル;シクロヘキシルメタクリレート等のメタクリル酸とC又はCの脂環式アルコールとのエステル;フェニルメタクリレート等のメタクリル酸とフェノール類とのエステル、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどのメタクリル酸エステルが代表的であるが、他にも、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することができる。
層(I)を形成するために用いられる多官能性単量体とは、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有する単量体のことであり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸等の不飽和モノカルボン酸とアリルアルコール、メタリルアルコール等の不飽和アルコールとのエステル;前記の不飽和モノカルボン酸とエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等のジオールとのジエステル;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸等のジカルボン酸と前記の不飽和アルコールとのエステル等が包含され、具体的には、アクリル酸アリル、アクリル酸メタリル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル、マレイン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することもできるが、中でも、メタクリル酸アリルが特に好ましい。なお、前記の「ジ(メタ)アクリレート」は、「ジアクリレート」と「ジメタクリレートとの総称を意味する。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)における層(II)は、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(混合物)(ii)の重合によって形成される必要がある。該単量体(混合物)(ii)のメタクリル酸エステルの割合は、60〜99質量%であることが好ましく、80〜99質量%であることがさらに好ましい。メタクリル酸エステルの割合が40質量%未満であるとアクリル系多層構造重合体粒子(A)の耐光性が不十分となる。
層(II)を形成するために用いられるメタクリル酸エステルの具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等が挙げられ、好ましくはメチルメタクリレートである。
層(II)を形成するために用いられる該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体の具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート等のアクリル酸とC〜C18の飽和脂肪族アルコールとのエステル;シクロヘキシルアクリレート等のアクリル酸とC又はCの脂環式アルコールとのエステル;スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−ブロモフェニル)マレイミド、N−(クロロフェニル)マレイミド等のマレイミド系単量体;前記例で示した多官能性単量体等が挙げられる。これらの中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステルが好ましい。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)においては、層(I)はゴム弾性を有する重合体成分から構成され、層(II)は熱可塑性を有する重合体成分から構成されるように、それぞれ、上記した単量体の種類及び使用割合の範囲内で適宜条件を選択すればよい。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)においては、その中に含有される層(II)のうち少なくとも粒子の最外層を構成する(共)重合体の数平均分子量がGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法での測定に基づいて30,000以下であることが必要である。数平均分子量が30,000を超える場合、アクリル系多層構造重合体粒子(A)の溶融流動性が低下する場合もある。数平均分子量の下限については、必ずしも厳密な制限はないが、生産工程におけるアクリル系多層構造重合体粒子(A)の工程通過性の点からは、数平均分子量は1,000を下回らないことが好ましい。弾性回復性及び生産工程での工程通過性の両立の点からは、数平均分子量を3,000〜20,000の範囲内とすることが特に好ましい。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径は、150nm以下であることが必要である。アクリル系多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nmを超えると溶融流動性が不十分となる場合がある。平均粒子径の下限値については特に限定されるものではないが、アクリル系多層構造重合体粒子(A)の所定の層構造を形成させやすい観点からは、平均粒子径は30nm以上であることが好ましい。平均粒子径は80〜120nmであることがさらに好ましい。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)としては、特に物性面および製造の簡便性の点から最内部に単量体混合物(ia)から形成されるゴム成分層(Ia)を有し、該ゴム成分層(Ia)の外部表面を覆う状態で位置する隣接部に単量体混合物(ib)からなるゴム成分層(Ib)を有し、かつ最外部に単量体(混合物)(ii)から形成される熱可塑性樹脂成分層(II)を有する3層構造が好ましい。層(Ia)及び(Ib)を形成するために用いられるアクリル酸エステル、多官能性単量体及び該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体としては、前述の層(I)を形成するために用いられるのと同じ単量体を使用することができる。
上記の好ましい態様のアクリル系多層構造重合体粒子(A)を使用して得た熱可塑性エラストマー組成物において、優れた耐引裂性と良好な柔軟性及び他の機械的物性とを両立させるには、単量体混合物(ia)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)と単量体混合物(ib)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)との差〔(ia)(単位:質量%)−(ib)(単位:質量%)又は(ib)(単位:質量%)−(ia)(単位:質量%)〕が3質量%以上の値となることが好ましく、〔(ia)(単位:質量%)−(ib)(単位:質量%)〕が3質量%以上の値となることがより好ましい。
また、上記の好ましい態様のアクリル系多層構造重合体粒子(A)においては、ゴム成分層(Ia)とゴム成分層(Ib)との質量比〔(Ia)/(Ib)〕が5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。質量比〔(Ia)/(Ib)〕が5/95〜95/5の範囲内である場合、一般に、優れた耐引裂性と適度な柔軟性及びこれ以外の機械的物性とを両立させることができる。
なお、上記の好ましい態様のアクリル系多層構造重合体粒子(A)は、最内部のゴム成分層(Ia)、その隣接部のゴム成分層(Ib)及び最外部の熱可塑性樹脂成分層(II)の3層を基本構成とするが、層(Ib)と層(II)との間に1つ以上の任意の重合体層が介在していてもよい。ただし、本発明の効果を特に顕著に発揮させる目的においては、ゴム成分層(Ia)、ゴム成分層(Ib)及び熱可塑性樹脂成分層(II)の質量の和がアクリル系多層構造重合体粒子(A)全体の質量に対して80質量%以上であることが好ましく、アクリル系多層構造重合体粒子(A)がゴム成分層(Ia)、ゴム成分層(Ib)および熱可塑性樹脂成分層(II)のみから構成されることがより好ましい。
本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)は、ゴム成分層を形成させるための重合反応工程と熱可塑性樹脂成分層を形成させるための重合反応工程とを所定の順序で行うことによって、中心部から外部に向かって順次層を形成させることからなる、少なくとも1つのゴム成分層を内部に有し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層を最外部に有する、2以上の層からなるアクリル系多層構造重合体粒子を製造するための公知の製造方法に準じて製造することができる。本発明で使用するアクリル系多層構造重合体粒子(A)を製造するための重合法については特に制限はなく、例えば、通常のアクリル系多層構造重合体粒子を製造するための公知の重合法に準じて、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、又はこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、乳化重合では公知の手段に従い、各層を形成させるための重合を行うことにより、アクリル系多層構造重合体粒子(A)が得られる。その際、以下の点に留意する。
(1)ゴム成分層(I)を形成させるための重合反応工程(a)において、
アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%及び多官能性単量体0.01〜10質量%よりなる単量体混合物(i)を共重合させること。
(2)熱可塑性樹脂成分層(II)を形成させるための重合反応工程(b)において、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(混合物)(ii)を重合させること。
(3)該重合反応工程(b)のうち、少なくとも最外部の熱可塑性樹脂成分層(II)を形成させるための重合反応工程においては、分子量調節剤を単量体(混合物)(ii)に対して好ましくは0.4〜10質量%の割合で使用して重合反応を行うこと。
(4)全重合反応工程で使用する単量体混合物(i)の合計質量と単量体(混合物)(ii)の合計質量との比〔(i)/(ii)〕を、30/70〜90/10の範囲内とすること。
(5)全ての重合反応工程が終了した時点におけるアクリル系多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nm以下となるように、例えば乳化剤等の使用量により制御すること。
なお、通常のアクリル系多層構造重合体粒子を製造する場合、最外部の熱可塑性樹脂成分層を形成させるために使用される分子量調節剤の使用割合は、単量体混合物に対して0〜0.3質量%程度である。しかし、本発明のアクリル系多層構造重合体粒子(A)を製造する場合、分子量調節剤の使用割合が0.4質量%未満であると、その層を構成する熱可塑性樹脂成分の数平均分子量が高くなり過ぎ、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形品の弾性回復性や成形流動性が不十分となる場合がある。また、アクリル系多層構造重合体粒子(A)を製造する場合において、分子量調節剤の割合は単量体混合物に対して高々10質量%もあれば十分であり、むしろそれ以上を使用しても、弾性回復性付与効果の向上はなく、かえってアクリル系多層構造重合体粒子(A)内の分子量調節剤の残存割合が高くなるので望ましくない。分子量調節剤の割合は、単量体(混合物)(ii)に対して0.4〜5質量%の範囲内であるのが好ましく、0.6〜2質量%の範囲内であるのがより好ましい。
分子量調節剤の具体例としては、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプタン類;ターピノーレン、ジペンテン、t−テルピネン及び少量の他の環状テルペン類よりなるテルペン混合物;クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらの中でも、n−オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタンが好ましい。
乳化重合時の温度は、必ずしも限定されないが一般的な範囲は0〜100℃である。ここで使用する乳化剤としては、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の脂肪酸のアルカリ金属塩;ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸アルコールの硫酸エステル塩;ロジン酸カリウム等のロジン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩等;ポリオキシエチレンアルキルリン酸ナトリウム等のリン酸エステル塩が挙げられ、これらは、1種類ないし2種類以上の組合せで用いられる。
乳化重合で使用する重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が一般的である。ラジカル重合開始剤の具体例としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物を単独で用いることができる。また、ラジカル重合開始剤として、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサイド類と、遷移金属塩等の還元剤との組合せによるレドックス系重合開始剤も使用することができる。
また、乳化重合後、生成したアクリル系多層構造重合体粒子(A)を重合反応系から分離取得する方法についても、公知の手法に従って行うことができ、例えば、酸析法、塩析法、スプレードライ法、凍結凝固法などを採用することができる。なお、分離取得されたアクリル系多層構造重合体粒子(A)は、熱可塑性樹脂成分からなる最外層において粒子間相互で部分的に融着していても差し支えない。
本発明において、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)の含有量は、アクリル系多層構造重合体粒子(A)100質量部に対して5〜300質量部であることが必要であり、10〜200質量部であることが好ましく、30〜120質量部であることがさらに好ましい。エチレン−ビニルエステル共重合体(B)の含有量が5質量部未満の場合は、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)が有する引裂強さの効果が十分でなく、300質量部を超えると、アクリル系多層構造重合体粒子(A)が有する優れた耐光性が発揮されないので好ましくない。
本発明で使用するエチレン−ビニルエステル共重合体(B)は、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されるものではないが、例えば、柔軟性、成型加工性、成形品の透明性の点からエチレン−酢酸ビニルランダム共重合体が好ましい。エチレン−ビニルエステル共重合体(B)としてエチレン−酢酸ビニルランダム共重合体を使用する場合、該共重合体のエチレン単位の含有量は95〜60質量%であることが好ましく、85〜70質量%であることがさらに好ましい。
本発明において用いるエチレン−ビニルエステル共重合体からなる主鎖に該主鎖よりも極性の高い単量体単位がグラフト結合してなるグラフト共重合体(C)の含有量は、アクリル系多層構造重合体粒子(A)100質量部に対して、0.5〜150質量部であることが必要であり、1〜100質量部であることが好ましく、2〜40質量部であることがさらに好ましい。グラフト共重合体(C)の含有量が0.5質量部未満であると、得られた熱可塑性エラストマー組成物を伸張した際に白化現象が起こり、150質量部を超えると添加効果が一定となり、かえってコストアップになる。
グラフト共重合体(C)の主鎖を構成するエチレン−ビニルエステル共重合体のエチレン単位とビニルエステル単位との質量比は、95:5〜60:40であるのが好ましい。
本発明で使用するグラフト共重合体(C)は、その主鎖にグラフト結合している単量体単位が、(メタ)アクリレート系単量体単位、ビニルエーテル系単量体単位、(メタ)アクリルアミド系単量体単位、およびアクリロニトリル系単量体単位より選ばれる少なくとも1種以上であるのが好ましい。
グラフト共重合体(C)の主鎖となるエチレン−ビニルエステル系共重合体を構成する単量体単位としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されるものではないが、主としてエチレンおよびビニルエステルからなり、例えば、20質量%以下の少量であれば、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン等の他の単量体からなる単位の1種または2種以上を含んでいてもよい。なお、該単量体単位がブタジエン、イソプレン等の共役ジエンである場合には、重合体ブロックの不飽和二重結合の一部または全部が水素添加されていることが好ましい。
グラフト共重合体(C)の主鎖にグラフト結合する該主鎖よりも極性の高い単量体単位の例としては、(メタ)アクリレート系単量体単位、ビニルエーテル系単量体単位、(メタ)アクリルアミド系単量体単位、およびアクリロニトリル系単量体単位等が挙げられ、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリロニトリル;などを挙げることができ、これらを単独または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリロニトリルが好ましい。
また、グラフト結合させる単量体単位には、カルボキシル基、エポキシ基、無水カルボン酸基、およびアミノ基より選ばれる少なくとも1種の官能基を有するビニル系単量体単位が含有されていてもよい。グラフト共重合体(C)に対する上記のグラフト結合させる単量体単位の導入量は、10〜60質量%であるのが好ましい。
本発明で使用するエチレン−ビニルエステル共重合体(B)およびグラフト共重合体(C)の数平均分子量は、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されるものではないが、例えば、柔軟性、成型加工性、成形品の透明性の点から、GPC法で2万〜200万が好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の効果を損なわない範囲でそれを成形して得られる成形品、フィルムまたはシートの物性を改善するための種々の物性改善剤の1種又は2種以上を、所望に応じて配合してもよい。かかる物性改善剤としては、特に制限はなく、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の添加剤類を含むことができる。具体的には、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、パラフィンオイル、スリップ剤、架橋剤、架橋助剤、着色剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤等などが挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、アクリル系多層構造重合体粒子(A)、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)、グラフト共重合体(C)を、又はこれらに所望に応じて他の樹脂や物性改善剤等を、添加、混合、および/または混練することにより製造することができるが、混合してから混練することが好ましい。この際、混合機としてはタンブラー、ミキサー、ブレンダー等、混練機としてはスクリュー押出機等を用いることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の成形・加工方法としては、例えば、異形押出成形や押出シート成形などの押出成形、射出成形、インフレーション法、ブロー成形、プレス成形、カレンダー成形、溶融積層成形、中空成形、圧縮成形、真空成形、発泡成形等の成形法により、粉末状、ペレット状、板状、フィルム又はシート状、パイプ状、中空状、箱状等の任意の形状の成形品に成形することができる。成形品は、一般に、柔軟性に優れるため、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野の軟質部材に好適に使用される。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は他樹脂との接着性にも優れるので、積層体の軟質層や複合成形体の軟質部材としても使うことが出来る。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物から得られるフィルムやシートの厚さについては、特に制限はないが、1000〜20μm程度であるのが通常であり、特に300〜20μm程度の薄い厚さのものを容易に得ることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルムやシートは、農具用フィルム等の農業資材;マーキングフィルム、化粧フィルム等の意匠性シート;ダイシングシート、バックグラインドシート、等の工業用シート;各種包装用フィルム;デスクマット、間仕切り等の汎用シート等に好適に使用される。
本発明における複合成形体とは、本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなる部分を少なくとも一部に有し、他の部分に他の材料からなる部分を有する成形体であり、好適には本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなる軟質部と該軟質部より硬度が高い熱可塑性樹脂からなる硬質部とを熱融着してなるものである。該軟質部より硬度が高い熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート、エチレン系アイオノマー及びポリフッ化ビニリデン等を挙げることができ特に限定されない。本発明の複合成形体は、例えば、建築資材、家具資材、電気・電子部材、農業・土木資材、車輌資材、パイプ・ホース、日用品・雑貨・文具等の分野に好適に使用される。
以下に本発明を製造例、実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、製造例、実施例および比較例の中の各測定値は以下の評価法に従った。
(1)アクリル系多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径
アクリル系多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径は、重合完了後のラテックスから採取した試料を用いて、レーザー粒径解析装置PAR−III〔大塚電子(株)製〕を用いて動的光散乱法により測定し、キュムラント法により解析し求めた。
(2)アクリル系多層構造重合体粒子(A)の最外層の数平均分子量
アクリル系多層構造重合体粒子(A)の最外層を構成する重合体成分の数平均分子量は、アクリル系多層構造重合体粒子(A)の試料を室温下にトルエン中で十分に攪拌した後、遠心分離して得られた溶液を用いて、GPC法により測定し、これにより得られた値を本発明においては最外層を構成する重合体の数平均分子量とみなした。
(3)硬度測定
A型硬度計(オスカー製)を用いて、JIS K6253に準じて測定した。
(4)引裂強さ試験
オートグラフ((株)島津製作所製)を用い、JIS K6252に準じ、切り込みなしアングル形試験片を作成し、100mm/minの条件で引裂強さを測定した。
(5)引張試験
3号ダンベル試験片を作製し、そのダンベル試験片を用いて、オートグラフ((株)島津製作所製)を使用して、JIS K6301に準じて、200mm/分の条件下で引張伸びを測定した。
(6)耐光性試験
スガ試験機(株)製のサンシャインウェザーメーターS80を用い、ブラックパネル温度63℃、湿度50%、スプレーサイクル18分/2時間の条件下で、2000時間の促進暴露試験をおこない、試験前に対する試験後の引張伸びにおける保持率(曝露後引張り伸び保持率)で評価した。
(7)伸び白化
上記引張試験条件で、30%伸張した時の伸張部の白化程度を以下の判断基準にて目視で評価した。
○:まったく白化しない
△:若干白化する
×:白化する
また製造例中に用いた単量体名及びその略称〔( )内〕を下記に示す。
メタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸n−ブチル(BA)、アクリル酸メチル(MA)、スチレン(St)、メタクリル酸アリル(ALMA)。
以下の実施例および比較例において、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)およびエチレン−ビニルエステル共重合体からなる主鎖に、該主鎖よりも極性の高い単量体単位がグラフト結合してなるグラフト共重合体(C)としては次のものを使用した。
1.エチレン−ビニルエステル共重合体(B)〔以下、EVAと略記する。〕
東ソー(株)製の「ウルトラセン635」を使用した。該製品は、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。
2.エチレン−ビニルエステル共重合体からなる主鎖に、該主鎖よりも極性の高い単量体単位がグラフト結合してなるグラフト共重合体(C)〔以下、EVA−g−PMMAと略記する。〕
日本油脂(株)製の「モディパーA6200」を使用した。該製品は、EVA(70質量%)を幹成分とし、ポリメチルメタクリレート(30質量%)を枝成分としたグラフト共重合体である。
《製造例1》〔アクリル系多層構造重合体粒子(A−1)の製造〕
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水200質量部、乳化剤としてネオペレックスF−25〔花王(株)製〕0.6質量部、及び炭酸ナトリウム0.1質量部を加え、80℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同温度において、ペルオキソ二硫酸カリウム0.05質量部を加えた後、BA29.8質量部、MMA13.5質量部、St6.5質量部、ALMA0.2質量部、及び乳化剤としてアデカコールCS−141E〔旭電化(株)製〕0.25質量部からなる混合物を滴下ロートより1時間かけて滴下し、1層目を形成した。滴下終了後、同温度でさらに1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.025質量部を加えた後、BA19.9質量部、MMA0.5質量部、St4.5質量部、ALMA0.1質量部、及び乳化剤としてアデカコールCS−141E〔旭電化(株)製〕0.125質量部からなる混合物を滴下ロートより30分間かけて滴下し、2層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
さらに、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.025質量部を加えた後、MMA23.75質量部、MA1.25質量部、n−オクチルメルカプタン0.25質量部、及び乳化剤としてアデカコールCS−141E〔旭電化(株)製〕0.125質量部からなる混合物を滴下ロートより30分間かけて滴下し、3層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認し、重合を終了した。得られたラテックスにおけるアクリル系多層構造重合体粒子(A−1)の平均粒子径は104nmであった。
このラテックスを−20℃に5時間冷却して凍結凝集させた後、融解させて凝集物を取り出し、40℃の熱水で3回洗浄した。60℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−1)を得た。なお、最外層を構成する重合体成分の数平均分子量は、18,000であった。概要を表1に示す。
《製造例2》〔アクリル系多層構造重合体粒子(A−2)の製造〕
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水200質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1質量部および炭酸ナトリウム0.05質量部を仕込み、80℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、ペルオキソ二硫酸カリウム0.01質量部を加えた後、MMA9.48質量部、BA0.5質量部およびALMA0.02質量部からなる単量体混合物を滴下ロートより20分かけて連続的に滴下し、1層目を形成した。滴下終了後、同温度でさらに30分間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.03質量部を加えた後、MMA1.34質量部、BA25.85質量部およびALMA0.81質量部からなる混合物を40分間かけて連続的に滴下し、2層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で30分間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
さらに、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.06質量部を加えた後、MMA55.8質量部、BA6.2質量部およびn−オクチルメルカプタン0.3質量部からなる混合物を滴下ロートより100分間かけて滴下供給し、3層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認し、重合を終了した。得られたラテックスにおけるアクリル系多層構造重合体粒子(A−2)の平均粒子径は99nmであった。
このラテックスを−20℃に5時間冷却して凍結凝集させた後、融解させて凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。70℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−2)を得た。なお、最外層を構成する重合体成分の数平均分子量は、98,000であった。概要を表1に示す。
《製造例3》〔アクリル系多層構造重合体粒子(A−3)の製造〕
製造例1において、最外層を形成する際の単量体混合物として、n−オクチルメルカプタンを0.125質量部に変更した以外は、製造例1と同様に重合を行った。得られたアクリル系多層構造重合体粒子(A−3)の平均粒子径は104nmであり、該粒子の最外層を構成する重合体成分の数平均分子量は、98,000であった。概要を表1に示す。
[表1]
Figure 2005103144
《実施例1〜3、比較例3、5,7》
製造例1で得られた粉末状の3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−1)、EVA、及びEVA−g−PMMAを表2記載の量だけ混合し、25φベント付き二軸押出し機を用い、200℃にてペレット化した。得られたペレットを圧縮成形機を用いて、200℃にて厚さ1mmのシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例1》
製造例1で得られた粉末状の3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−1)を25φベント付き二軸押出し機を用い、200℃にてペレット化した。得られたペレットを圧縮成形機を用いて、200℃にて厚さ1mmのシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例2》
実施例1において、3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−1)のかわりに製造例2で得られた3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−2)を用いた以外は実施例1と同様にしてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例4》
実施例1において、EVA−g−PMMAを含有しない点以外は実施例1と同様にしてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例6》
実施例1において、EVAを含有しない点以外は実施例1と同様にしてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例8》
実施例1において、3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−1)のかわりに製造例3で得られた3層型アクリル系多層構造重合体粒子(A−3)を用いた以外は実施例1と同様にしてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
[表2]
Figure 2005103144
表2の結果から、発明の構成要件を全て満たす実施例1〜3は、EVA及びEVA−g−PMMAを含有していない比較例1、EVAの含有割合が本発明の構成要件を満たしていない比較例3、と比較して引裂強さが改善していることがわかる。
また、表2の結果から、アクリル系多層構造重合体粒子(A−2)を使用した比較例2は、熱可塑性樹脂成分層(II)のうちの最外層の数平均分子量およびゴム成分層(I)の質量と熱可塑性樹脂成分層(II)の合計質量との比〔(I)/(II)〕が本発明の構成要件を満たしていないため、該要件を満たす実施例1に対して柔軟性に劣っていることがわかる。また、アクリル系多層構造重合体粒子(A−3)を使用した比較例8は、熱可塑性樹脂成分層(II)のうちの最外層の数平均分子量が本発明の構成要件を満たしていないので、該要件を満たす実施例1に対して柔軟性に劣っていることがわかる。
さらに、表2の結果から、実施例1は、EVA−g−PMMAの含有割合が本発明の構成要件を満たしていない比較例4及び比較例5と比較して伸び白化が改善されていることが分かる。
さらに、表2の結果から、実施例1は、EVAの含有割合が本発明の構成要件を満たしていない比較例6および比較例7と比較して引裂強さが改善されており、特に、比較例7に対して柔軟性も付与されていることが分かる。
本発明により、耐光性、柔軟性に優れ、かつフィルムにした場合に引裂強さの大きい熱可塑性エラストマー組成物が提供される。該組成物を成形した成形品、フィルムまたはシートは、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野の軟質部材に好適に使用される。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は他樹脂との接着性にも優れるので、積層体の軟質層や複合成形体の軟質部材としても使うことが出来る。

Claims (6)

  1. アクリル系多層構造重合体粒子(A)100質量部、エチレン−ビニルエステル共重合体(B)5〜300質量部およびエチレン−ビニルエステル共重合体からなる主鎖に該主鎖よりも極性の高い単量体単位がグラフト結合してなるグラフト共重合体(C)0.5〜150質量部を含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、
    (イ)該アクリル系多層構造重合体粒子(A)が少なくとも1つのゴム成分層(I)を内部に有し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層(II)を最外層に有する、2以上の層からなり、
    (ロ)該ゴム成分層(I)が、アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%及び多官能性単量体0.01〜10質量%からなる単量体混合物(i)の共重合によって形成される重合体層であり、
    (ハ)該熱可塑性樹脂成分層(II)が、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(ii)の重合によって形成される重合体層であり、
    (ニ)該熱可塑性樹脂成分層(II)のうち、最外層の重合体の数平均分子量がGPC法で30,000以下であり、
    (ホ)該ゴム成分層(I)の合計質量と該熱可塑性樹脂成分層(II)の合計質量との比〔(I)/(II)〕が30/70〜90/10であり、
    (ヘ)該アクリル系多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nm以下、
    であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. グラフト共重合体(C)の主鎖にグラフト結合している単量体単位が、(メタ)アクリレート系単量体単位、ビニルエーテル系単量体単位、(メタ)アクリルアミド系単量体単位、アクリロニトリル系単量体単位より選ばれる少なくとも1種以上である請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. グラフト共重合体(C)の主鎖にグラフト結合している単量体単位が、メタクリル酸メチル単位である請求項2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品。
  5. 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム又はシート。
  6. 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる部分を有する複合成形体。
JP2006519506A 2004-04-26 2005-04-25 熱可塑性エラストマー組成物 Expired - Fee Related JP4818914B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006519506A JP4818914B2 (ja) 2004-04-26 2005-04-25 熱可塑性エラストマー組成物

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004129386 2004-04-26
JP2004129386 2004-04-26
PCT/JP2005/007768 WO2005103144A1 (ja) 2004-04-26 2005-04-25 熱可塑性エラストマー組成物
JP2006519506A JP4818914B2 (ja) 2004-04-26 2005-04-25 熱可塑性エラストマー組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2005103144A1 true JPWO2005103144A1 (ja) 2008-03-13
JP4818914B2 JP4818914B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=35196942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006519506A Expired - Fee Related JP4818914B2 (ja) 2004-04-26 2005-04-25 熱可塑性エラストマー組成物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7569638B2 (ja)
EP (1) EP1752493B1 (ja)
JP (1) JP4818914B2 (ja)
CN (1) CN100540602C (ja)
AT (1) ATE402979T1 (ja)
DE (1) DE602005008586D1 (ja)
WO (1) WO2005103144A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107446079A (zh) * 2012-09-07 2017-12-08 三菱化学株式会社 丙烯酸膜用的含丙烯酸橡胶的聚合物的制造方法、及丙烯酸膜的制造方法
EP3616910A4 (en) * 2017-04-28 2021-01-27 Kuraray Co., Ltd. MULTI-LAYER FILM OF THERMOPLASTIC RESIN, ITS MANUFACTURING PROCESS, AND LAMINATE
CN107938070B (zh) * 2017-12-08 2020-01-21 深圳市恩裳纺织品有限公司 一种吸湿排汗棉纺纱线及其生产方法
CN107938071A (zh) * 2017-12-08 2018-04-20 南通元创卓宇纺织品有限公司 一种高弹性棉纺织线及其生产方法
CN108118414B (zh) * 2017-12-08 2020-11-10 南通市苏中纺织有限公司 一种高紧密度棉纺织线及其生产方法
CA3174259A1 (en) * 2020-07-01 2022-01-06 Krischan JELTSCH Heat and oil resistant compositions

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NZ189719A (en) * 1978-02-23 1980-05-27 Polymer Investments Nv Hot melt adhesive composition containing ethylene copolymer and a liquid hydrocarbon
EP0032998B1 (de) * 1979-12-21 1984-01-25 Bayer Ag Thermoplastische Formmassen aus Celluloseester-Copfropfpolymerisaten oder deren Abmischungen mit Celluloseestern
JPS58215443A (ja) * 1982-06-07 1983-12-14 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPS5986650A (ja) 1982-11-10 1984-05-18 Mitsubishi Rayon Co Ltd 艶消し性熱可塑性樹脂組成物
US4575532A (en) * 1984-02-08 1986-03-11 Norchem, Inc. Polyvinyl alcohol alloys and method of making the same
JP3264452B2 (ja) * 1992-06-25 2002-03-11 東ソー株式会社 接着剤組成物
JP3199494B2 (ja) * 1992-11-06 2001-08-20 ジェイエスアール株式会社 熱可塑性エラストマー組成物
JPH06345933A (ja) * 1993-06-10 1994-12-20 Kuraray Co Ltd メタクリル樹脂組成物およびその製造法
ES2192600T3 (es) 1995-10-27 2003-10-16 Atofina Chem Inc Aditivo choque del tipo nucleo/envoltura para polimeros termoplasticos.
JPH10101860A (ja) * 1996-08-07 1998-04-21 Sekisui Chem Co Ltd メタクリル系樹脂体及びその製造方法
US5744546A (en) * 1997-02-07 1998-04-28 Rohm And Haas Company Melt-processed blends containing poly(vinyl alcohol)
CA2322251C (en) * 1999-10-12 2009-12-29 Kuraray Co., Ltd. Multiphase structured polymer particles, method of manufacturing same, and uses thereof
TW555807B (en) * 2000-05-03 2003-10-01 Rohm & Haas Polymeric compositions and processes for providing weatherable film and sheet
JP2003096250A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Fujikura Ltd ノンハロゲン難燃性樹脂組成物および成形物
JP2006232955A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Fujikura Ltd 耐薬品性難燃樹脂組成物及び電線・ケーブル

Also Published As

Publication number Publication date
EP1752493B1 (en) 2008-07-30
JP4818914B2 (ja) 2011-11-16
ATE402979T1 (de) 2008-08-15
CN1946796A (zh) 2007-04-11
DE602005008586D1 (de) 2008-09-11
CN100540602C (zh) 2009-09-16
EP1752493A1 (en) 2007-02-14
WO2005103144A1 (ja) 2005-11-03
US20070225418A1 (en) 2007-09-27
US7569638B2 (en) 2009-08-04
EP1752493A4 (en) 2007-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6555245B2 (en) Resin composition for capstock
JP4818914B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
CN1146601C (zh) 多层结构的聚合物颗粒及其制造方法和用途
JPH11292940A (ja) 多層構造重合体粒子並びにその製造方法及び用途
JP4707814B2 (ja) 多層構造重合体粒子並びにその製造方法及び用途
JPS6377963A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH10338792A (ja) メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層物
JP2001122932A (ja) 多層構造重合体粒子及びその用途
JP4502671B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2002277601A (ja) 透明性、耐候性、柔軟性に優れる、多層構造重合体粒子からなる光学物品
JP2004521986A (ja) キャップストック用樹脂組成物
JP4619902B2 (ja) 二次加工用光学物品及びその二次加工光学物品
JP4764560B2 (ja) 被覆材料及び電線もしくはケーブル
JP4722304B2 (ja) 高周波ウェルダー加工品
JP2004091741A (ja) 熱可塑性樹脂組成物、成形品及び積層体
JP2002241574A (ja) 加工熱安定性に優れた熱可塑性樹脂組成物
JPH11279366A (ja) 耐衝撃性に優れたメタクリレート系樹脂板
JPH1081805A (ja) 耐衝撃性メタクリル樹脂組成物
JP2000290397A (ja) 床材表皮用フィルムおよびそれを用いた床材
JP2000072894A (ja) ラミネ―ト用アクリル樹脂フィルムおよび積層体
JP2000327874A (ja) ラミネートアクリル樹脂フイルムおよび積層体
JP2002301717A (ja) 異形押出成形品
JP2002291353A (ja) 耐候性、柔軟性に優れる農業用積層フィルム
JP2002284822A (ja) 自動車用外部部材
JP2002348429A (ja) 熱可塑性樹脂組成物及び離型性に優れた成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110831

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4818914

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees