JPWO2005080435A1 - モノクローナル抗体およびその利用 - Google Patents

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Abstract

アミロイドβを認識し、アミロイドβ前駆体蛋白を認識しない抗体およびその利用方法を提供すること。アミロイドβのN端ペプチドを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないことを特徴とするモノクローナル抗体およびこれを利用したアミロイドβの測定キット、アルツハイマー症の治療剤ならびにアルツハイマー症の治療方法。

Description

本発明は、アミロイドβのN端ペプチドを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないことを特徴とするモノクローナル抗体およびその利用に関する。
アミロイドβは、アミロイドβ前駆体蛋白(Amyloid
Precursor Protein:APP)からβ−セクレターゼおよびγ−セクレターゼにより切り出される、40アミノ酸または42アミノ酸からなるペプチドである。40アミノ酸のアミロイドβをアミロイドβ(1−40)といい、42アミノ酸のアミロイドβをアミロイドβ(1−42)という。以下にそれぞれのアミノ酸配列を示す。
アミロイドβ(1−40)(配列番号5):DAEFRHDSGYEVHHQKLVFFAEDVGSNKGAIIGLMVGGVV
アミロイドβ(1−42)(配列番号6):DAEFRHDSGYEVHHQKLVFFAEDVGSNKGAIIGLMVGGVVIA
このアミロイドβの内、アミロイドβ(1−40)は、通常の代謝経路により切り出されるペプチドであり毒性が弱いと言われている。一方、アミロイドβ(1−42)は不溶性であり、毒性が強く、また容易に凝集、繊維化し、脳内に蓄積するためアルツハイマー症を引き起こす原因の1つともいわれている。
従って、各アミロイドβペプチドを測定することは、アルツハイマー症の診断や、発症に関するメカニズム等を研究する上で非常に重要である。
これまで、アミロイドβの測定にはアミロイドβ抗体が利用されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、前記特許文献1に記載のアミロイドβ抗体はアミロイドβのアミノ酸配列の3〜8にエピトープを有するものであったため、これを利用したアミロイドβ測定キットは完全に全長を保持したアミロイドβ(1−42)あるいはアミロイドβ(1−40)を検出するものの、アミロイドβ前駆体蛋白(APP)も検出するものであった。また、既に市販されているアミロイドβ抗体(6E10:Signet Laboratories, Inc)もAPPを認識するものであった。
また、アルツハイマー症の予防のために、アミロイドβの脳内への蓄積を抑制することが検討されている。しかしながら、これまでのアミロイドβ抗体はアミロイドβだけではなく正常細胞中のAPPとも反応してしまうため、炎症等の副作用の原因となる可能性が高く、臨床へ応用されていなかった。
国際公開第WO1994/017197号パンフレット
従って、本発明の第1の課題は、アミロイドβを認識し、APPを認識しない抗体を提供することである。
また、本発明の第2の課題は、上記抗体を利用して完全に全長を保持したアミロイドβ(1−40)およびアミロイドβ(1−42)を正確に測定できる系を提供することである。
さらに、本発明の第3の課題は、上記抗体を有効成分とするアルツハイマー症の治療剤等を提供することである。
本発明者らは、第1の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特殊なペプチドで免疫を行うことで、アミロイドβを認識し、APPを認識しない抗体が得られることを見出した。
また、第2の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、上記抗体を利用することで完全に全長を保持したアミロイドβ(1−40)およびアミロイドβ(1−42)(以下、これらを総称して「アミロイドβ」ということもある)を正確に測定できる系が構築できることを見出した。
さらに、第3の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、上記抗体がアミロイドβの沈着を阻害し、アルツハイマー症の治療に用いることができることを見出した。
すなわち、本願の第1の発明は、アミロイドβのN端ペプチドを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないことを特徴とするモノクローナル抗体を提供するものである。
本願の第2の発明は、アミロイドβのN端ペプチドを認識し、アミロイドβ前駆体蛋白を認識しない抗体を含む第1の試薬と、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を含む第2の試薬とを含むことを特徴とするアミロイドβの測定キットを提供するものである。
本願の第3の発明は、検体中のアミロイドβに、アミロイドβのN端ペプチドを認識し、アミロイドβ前駆体蛋白を認識しない抗体およびアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を作用させることを特徴とするアミロイドβの測定方法を提供するものである。
本願の第4の発明は、アミロイドβのN端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第1の抗原として動物に免疫を行い、次いで、前記免疫を行った動物に前記第1の抗原で用いたペプチドよりも相対的に短いアミロイドβのN端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第2の抗原として免疫を行い、当該動物から抗体を採取することを特徴とする前記モノクローナル抗体の製造方法を提供するものである。
本願の第5の発明は、前記モノクローナル抗体を有効成分として含むアルツハイマー症の治療剤を提供するものである。
本願の第6の発明は、前記モノクローナル抗体を有効成分として含むアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)の沈着阻害剤を提供するものである。
本願の第7の発明は、前記モノクローナル抗体を投与することを特徴とするアルツハイマー症の治療方法を提供するものである。
本願の第8の発明は、前記モノクローナル抗体を投与することを特徴とするアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)の沈着阻害方法を提供するものである。
本発明のモノクローナル抗体は、アミロイドβのN端ペプチドを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないものである。
従って、上記抗体を利用することで、従来は困難であった、完全に全長を保持したアミロイドβ(1−40)およびアミロイドβ(1−42)を正確に測定することのできる系の構築が可能となる。
また、上記抗体はアミロイドβの脳内への沈着を阻害するので、安全にアルツハイマー症の治療を行うことが可能となる。
本発明のアミロイドβのN端ペプチドを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないモノクローナル抗体(以下、これを「N端抗体」という)は、従来技術に基づきアミロイドβのN端ペプチドを用いて動物に免疫をしても得ることは難しい。それはアミロイドβのアミノ酸配列がアミロイドβ前駆体蛋白の一部と完全に同一であるため、両者を識別しうる抗体が得られにくいからである。
従って、本発明のN端抗体を得るには、アミロイドβのN端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第1の抗原として動物に免疫を行い、次いで、前記免疫を行った動物に前記第1の抗原で用いたペプチドよりも相対的に短いアミロイドβのN末端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第2の抗原として免疫を行い、当該動物から抗体を採取することが必要となる。
上記の第1の抗原および第2の抗原を用いた本発明のN端抗体の作製方法を以下に説明する。
第1の抗原で用いられるアミロイドβのN端ペプチドは、アミロイドβ(1−40)あるいはアミロイドβ(1−42)のアミノ酸配列(配列番号5あるいは配列番号6)のN末端からC末端側に連続したアミノ酸配列からなるペプチドであり、アミロイドβの1〜28のアミノ酸配列からなるペプチドが好ましく、特にアミロイドβのアミノ酸配列の1〜16を含む次のアミノ酸配列(a)で示されるペプチドが好ましい。
(a)DAEFRHDSGYEVHHQK(配列番号1)
上記アミノ酸配列からなるペプチドは、特に限定されることなく種々の方法で得ることができる。例えば、当業界で公知の方法により合成してもよいし、シンペップ社(Synpep Corporation)およびタナ社(TANA Laboratories, USA)等から合成品を購入することもできる。
上記のアミノ酸配列からなるペプチドは、次に生体高分子化合物と結合させ、これを第1の抗原とする。この場合には上記ペプチドのC末端側のアミノ酸にシスティン(C)を付けて結合させることが好ましい。
上記ペプチドに結合させる生体高分子化合物の例としては、スカシ貝のヘモシアニン(以下「KLH」という)、卵白アルブミン(以下、「OVA」という)、ウシ血清アルブミン(以下「BSA」という)、ウサギ血清アルブミン(以下「RSA」という)、サイログロブリン等が挙げられ、このうちKLHおよびサイログリブリンがより好ましい。
上記ペプチドと生体高分子化合物との結合は、例えば、混合酸無水物法(B. F. Er langer, et al. :J. Biol. Chem., 234 1090-1094(1959))または活性化エステル法(A.
E. KARU, et al. :J. Agric. Food Chem., 42, 301-309(1994))等の公知の方法によって行うことができる。
混合酸無水物法において用いられる混合酸無水物は、上記ペプチドを通常のショッテン−バウマン反応に付すことにより得られ、これを生体高分子化合物と反応させることにより目的とするペプチドと生体高分子化合物との結合物が作成される。この混合酸無水物法において使用されるハロ蟻酸エステルとしては、例えばクロロ蟻酸メチル、ブロモ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソブチル等が挙げられる。当該方法におけるペプチドとハロ蟻酸エステルと高分子化合物の使用割合は、広い範囲から適宜選択され得る。
なお、ショッテン−バウマン反応は塩基性化合物の存在下に行われるが、当該反応に用いられる塩基性化合物としては、ショッテン−バウマン反応に慣用の化合物、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロオクタン(DABCO)等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等を使用することができる。
また上記反応は、通常、−20℃から100℃、好ましくは0℃から50℃において行われ、反応時間は5分から10時間程度、好ましくは5分から2時間である。
得られた混合酸無水物と生体高分子化合物との反応は、通常−20℃から150℃、好ましくは0℃から100℃において行われ、反応時間は5分から10時間程度、好ましくは5分から5時間である。混合酸無水物法は一般に溶媒中で行われるが、溶媒としては、混合酸無水物法に慣用されているいずれの溶媒も使用可能であり、具体的にはジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
一方、活性化エステル法は、一般に以下のように行うことができる。まず、上記ペプチドを有機溶媒に溶解し、カップリング剤の存在下にてN−ヒドロキシコハク酸イミドと反応させ、N−ヒドロキシコハク酸イミド活性化エステルを生成する。
当該反応に用いられるカップリング剤としては、縮合反応に慣用されている通常のカップリング剤を使用でき、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、水溶性カルボジイミド等が挙げられる。また、有機溶媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等が使用できる。反応に使用するペプチドとN−ヒドロキシコハク酸イミド等のカップリング剤のモル比は好ましくは1:10〜10:1、最も好ましくは1:1である。反応温度は、0〜50℃、好ましくは22〜27℃で、反応時間は5分〜24時間、好ましくは1〜2時間である。反応温度は各々の融点以上沸点以下の温度で行うことができる。
カップリング反応後、反応液を生体高分子化合物を溶解した溶液に加え反応させると、例えば生体高分子化合物が遊離のアミノ基を有する場合、当該アミノ基と上記ペプチドのカルボキシル基の間に酸アミド結合が生成される。反応温度は、0〜60℃、好ましくは5〜40℃、より好ましくは22〜27℃で、反応時間は5分〜24時間、好ましくは1〜16時間、より好ましくは1〜2時間である。
上記いずれかの方法により得られた反応物を、透析、脱塩カラム等によって精製することにより、上記ペプチドと生体高分子化合物との結合物(以下、単に「結合物1」ということがある)を得ることができる。
一方、第2の抗原で用いられる、前記第1の抗原で用いたペプチドよりも相対的に短いアミロイドβのN端ペプチドとは、前記第1の抗原で用いたペプチドと同様に、アミロイドβのアミノ酸配列のN末端からC末端側に連続したアミノ酸配列からなるペプチドであって、そのペプチドの長さが相対的に短いペプチドであれば特に制限されないが、第1の抗原で用いたペプチドよりも3〜11アミノ酸、好ましくは5〜11アミノ酸短いペプチドである。この様なペプチドとしては、アミロイドβの1〜13のアミノ酸配列からなるペプチドが好ましく、アミロイドβの1〜11のアミノ酸配列からなるペプチドがより好ましく、特にアミロイドβのアミノ酸配列の1〜5を含む次のアミノ酸配列(b)で示されるペプチドが好ましい。
(b)DAEFR(配列番号2)
上記ペプチドは、結合物1を作成するのと同様の方法で生体高分子化合物との結合物(以下、単に「結合物2」ということがある)を作製することができる。
次に、上記のようにして得られた結合物1および結合物2を抗原とし、これを用いるN端抗体の製造方法について説明する。なお、抗体の調製にあたっては、抗原として結合物1および結合物2を用いる以外は、公知の方法、例えば続生化学実験講座、免疫生化学研究法(日本生化学会編)等に記載の方法を適宜利用することができる。
上記結合物を使用して本発明のN端抗体を作製するには、まず結合物1を第1の抗原として動物に免疫を行い、次いで、前記免疫を行った動物に結合物2を第2の抗原として免疫を行い、当該動物から抗体を採取すれば良い。
具体的な免疫方法としては、まず、結合物1をリン酸ナトリウム緩衝液(以下、「PBS」という)に溶解し、これとフロイント完全アジュバントまたは不完全アジュバント、あるいはミョウバン等の補助剤と混合し、これを第1の抗原として動物を免疫する。
免疫される動物としては当該分野で常用されたものをいずれも使用できるが、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ウマ等の哺乳動物を挙げることができる。また、免疫の際の免疫原の投与法は、皮下注射、腹腔内注射、静脈内注射、皮内注射、筋肉内注射のいずれでもよいが、皮下注射または腹腔内注射が好ましい。免疫は、1回または適当な間隔で複数回、好ましくは1週間ないし5週間の間隔で複数回行うことができる。
次いで、上記のように第1の抗原で免疫を行った動物に、第1の抗原と同様に結合物2を用いて第2の抗原を作製し、これにより免疫を行う。免疫は、第1の抗原を免役するのと同様に、1回または適当な間隔で複数回、好ましくは1週間ないし5週間の間隔で複数回行うことができる。
最後に、常法に従い、上記の免疫を行った動物から得た免疫細胞と、ミエローマ細胞とを融合させてハイブリドーマを得、当該ハイブリドーマの培養物から抗体を採取することによってアミロイドβのN端に対するモノクローナル抗体を得ることができる。
斯くして得られる本発明のN端抗体は、免疫学的測定法の試薬としてあるいはアルツハイマー症等の治療剤として使用できる。
免疫学的測定法の試薬として使用するには、必要により標識ないし固相化することが好ましい。
このうち標識は、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ等の酵素、フルオレセインイソシアネート、ローダミン等の蛍光物質、32P、125I等の放射性物質、化学発光物質等の標識物質とN端抗体とを結合させることにより行われる。また、固相化は適切な固相にN端抗体を結合させることにより行われる。固相としては、免疫化学的測定法において慣用される固相の何れをも使用することができ、例えば、ポリスチレン製の96穴マイクロタイタープレート、アミノ基結合型のマイクロタイタープレート等のプレートや、各種のビーズ類が挙げられる。N端抗体を固相化させるには、例えば、抗体を含む緩衝液を担体上に加え、インキュベーションすればよい。
本発明のN端抗体は、特にアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を認識する抗体と組合わせることにより、アミロイドβを正確に測定することができる試薬として使用できる。
本発明のN端抗体と組合わされるアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体としては、例えば、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)のアミノ酸配列の一部または全部を抗原として、常法により得ることができるポリクローナル抗体やモノクローナル抗体が利用できる。本発明においては、これらの抗体の中でも、特にアミロイドβのC端ペプチドを認識する抗体(以下、「C端抗体」という)を使用することが、測定の正確さから好ましい。
上記C端抗体は、測定対象とするアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)のC端ペプチドを識別する抗体であれば特に制限されないが、測定対象とするアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)以外のアミロイドβ(1−43)等を認識しない抗体が好ましい。
具体的にアミロイドβ(1−40)を認識するC端抗体(以下、「C端抗体1」という)は、アミロイドβ(1−40)(配列番号5)のC末端からN末端側に連続したアミノ酸配列からなるペプチド(C端ペプチド)を抗原として、常法により得ることができる。より具体的に抗原とするC端ペプチドは、アミロイドβ(1−40)の18〜40のアミノ酸配列からなるペプチドが好ましく、特にアミロイドβ(1−40)の35〜40からなる次のアミノ酸配列(c)で示されるペプチドが好ましい。
(c)MVGGVV(配列番号3)
同様に、アミロイドβ(1−42)を認識するC端抗体(以下、「C端抗体2」という)は、アミロイドβ(1−42)(配列番号6)のC末端からN末端側に連続したアミノ酸配列からなるペプチドを抗原として、常法により得ることができる。より具体的に抗原とするペプチドは、アミロイドβ(1−42)の18〜42のアミノ酸配列からなるペプチドが好ましく、特にアミロイドβ(1−42)の38〜42からなる次のアミノ酸配列(d)で示されるペプチドが好ましい。
(d)GVVIA(配列番号4)
また、上記ペプチドを用いてC端抗体を作製する場合、抗原として前記N端抗体の作製方法と同様に、上記ペプチドと生体高分子化合物との結合物を利用しても良い。この上記ペプチドと生体高分子化合物との結合物は、上記ペプチドのN末端側のアミノ酸に、例えばリジン・システィン(KC)を付けて結合させることが好ましい。
上記のようなアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体としては株式会社免疫生物研究所から市販されている下記のものを利用することもできる。
Anti-Human Amyloidβ(35-40)
(1A10) Mouse IgG MoAb(製品番号:10047)
Anti-Human Amyloidβ(1-40)
Rabbit IgG Affinity Purify(製品番号:18580)
Anti-Human Amyloidβ(1-42)
Rabbit IgG Affinity Purify(製品番号:18582)
本発明のN端抗体とアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体とを利用すればアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を正確に測定することができる。具体的な測定方法としては、放射性同位元素免疫測定法(RIA法)、ELISA法(E. Engvall et al., (1980): Methods in Enzymol., 70, 419-439)、蛍光抗体法、プラーク法、スポット法、凝集法、オクタロニー(Ouchterlony)、イムノクロマト法等の、一般の免疫化学的測定法において使用されている種々の方法(「ハイブリドーマ法とモノクローナル抗体」、株式会社R&Dプランニング発行、第30頁−第53頁、昭和57年3月5日)が挙げられる。
これらの測定方法は種々の観点から適宜選択することができるが、感度、簡便性等の点からはELISA法が好ましい。より具体的な、アミロイドβの測定について、ELISA法の一つであるサンドイッチ法を例にとってその手順を説明すれば次の通りである。
まず、工程(A)として、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を担体に固相化し、次いで、工程(B)として、抗体が固相化されていない担体表面をアミロイドβと無関係な、例えばタンパク質により、ブロッキングする。更に、工程(C)として、これに各種濃度のアミロイドβを含む検体を加え、アミロイドβと抗体との複合体を生成させた後、工程(D)として、標識した本発明のN端抗体を加え、これにアミロイドβと抗体との複合体を結合させ、最後に工程(E)として、標識量を測定することにより、予め作成した検量線から検体中のアミロイドβの量を決定することができる。なお、工程(A)と工程(D)に用いる抗体は逆の場合でも測定が可能であるが、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を固相化した方が検出感度の点から好ましい。
具体的に工程(A)において、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を固相化するために用いられる担体としては、特別な制限はなく、免疫化学的測定法において常用されるものをいずれも使用することができる。例えば、ポリスチレン製の96穴マイクロタイタープレートあるいは、アミノ基結合型のマイクロタイタープレートが挙げられる。また、上記抗体を固相化させるには、例えば、上記抗体を含む緩衝液を担体上に加え、インキュベーションすればよい。緩衝液としては公知のものが使用でき、例えば10mMのPBSを挙げることができる。緩衝液中の上記抗体の濃度は広い範囲から選択できるが、通常0.01〜100μg/ml程度、好ましくは0.1〜20μg/mlが適している。また、担体として96ウェルのマイクロタイタープレートを使用する場合には、300μl/ウェル以下で20〜150μl/ウェル程度が望ましい。更に、インキュベーションの条件にも特に制限はないが、通常4℃程度で一晩のインキュベーションが適している。
また、工程(B)のブロッキングは、工程(A)で抗体を固相化した担体において、後に添加する検体中のアミロイドβが抗原抗体反応とは無関係に吸着される部分が存在する場合があるので、それを防ぐ目的で行う。ブロッキング剤としては、例えば、BSAやスキムミルク溶液や、ブロックエース(Block−Ace:大日本製薬製(コードNo.UK−25B))等の市販のブロッキング剤を使用することができる。具体的なブロッキングは、限定されるわけではないが、例えば抗原を固相化した部分に、ブロックエースを適量加え、約4℃で、一晩のインキュベーションをした後、緩衝液で洗浄することにより行われる。
更に、工程(C)において、アミロイドβを含む検体を固相化した抗体と接触させ、この固相化した抗体でアミロイドβを捕捉し、固相化した抗体とアミロイドβとの複合体を生成させる。この複合体を生成させるための条件は限定されるわけではないが、4℃〜37℃程度で約1時間〜1晩の反応を行えばよい。反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、未反応のタンパク質等を除去させることが好ましい。この反応に用いる緩衝液としては、10mMのPBS(pH7.2)および0.05%(v/v)のTween20の組成のものが好ましい。
また更に、工程(D)において、固相化した抗体に捕捉されたアミロイドβの別のエピトープを認識する、標識抗体を加え、固相化した抗体−アミロイドβ−標識抗体の複合体を形成させる。この反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、未反応のタンパク質等を除去させることが好ましい。この反応に用いる緩衝液としては、前記したものが使用される。この工程(D)において使用される標識抗体の量は、固相化した抗体に対して約5,000〜10,000倍、好ましくは最終吸光度が1.5〜2.0となるように希釈された量である。希釈には緩衝液を用いることができ、反応条件は特に限定されるわけではないが、4℃〜37℃程度で約1時間行い、反応後、緩衝液で洗浄することが好ましい。以上の反応により、固相化した抗体−アミロイドβ−標識抗体の複合体を結合することができる。
最後に工程(E)において、固相化した抗体−アミロイドβ−標識抗体の複合体の標識物質と反応する発色基質溶液を加え、吸光度を測定することによって検量線からアミロイドβの量を算出することができる。
標識抗体の標識物として、酵素であるペルオキシダーゼを使用する場合には、例えば、過酸化水素と3,3',5,5'−テトラメチルベンジン(以下「TMB」という)を含む発色基質溶液を使用することができる。発色反応は、限定されるわけではないが、発色基質溶液を加え約25℃で約30分間反応させた後、1〜2Nの硫酸を加えて酵素反応を停止させことにより行うことができる。TMBを使用する場合、発色は450nmの吸光度により測定する。一方、標識物として、酵素であるアルカリホスファターゼを使用する場合には、p−ニトロフェニルリン酸を基質として発色させ、2NのNaOHを加えて酵素反応を止め、415nmでの吸光度を測定する方法が適している。なお、既知の濃度のアミロイドβを添加した反応液の吸光度により予め作成しておいた検量線を用いて、検体中のアミロイドβの濃度を算出できる。
上記で説明したアミロイドβの測定方法を実施するには、本発明のN端抗体を含む第1の試薬と、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を含む第2の試薬とを含有することを特徴とするアミロイドβの測定キット(以下、「本発明キット」という)を利用することが好ましい。
なお、本発明キットは常法により作製することができる。具体的には、本発明のN端抗体、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体のいずれかを標識抗体とし、他に、希釈用緩衝液、標準物質、基質用緩衝液、停止液、洗浄液等を組み合わせればよい。
斯くして得られる測定キットや測定方法により、血漿、血清等の検体中の完全に全長を保持したアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を正確に測定することができる。
また、本発明のN端抗体はアミロイドβのN端ペプチドを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないものであるので、アミロイドβに選択的に結合し、その沈着を阻害することができる。従って、本発明のN端抗体はアミロイドβ蓄積することにより引き起こされる疾患、好ましくはアミロイドβが脳内に蓄積することにより発症するアルツハイマー症の治療剤としても利用することができる。
本発明のN端抗体をアルツハイマー症の治療剤として利用する場合には、N端抗体を必要により精製し、常法により製剤化すればよい。このアルツハイマー症の治療剤の剤形は特に制限されないが、例えば液剤(注射剤)とすることができる。また、製剤化にあたっては、薬学的に許容される範囲で、これらの剤形に応じた担体や添加剤を使用することができる。
また、上記治療剤の患者への投与量は、患者の症状の程度、年齢や使用する製剤の剤型あるいは抗体の結合力価等により異なるので、それらを考慮して決定すればよい。
なお、本発明のN端抗体を上記のようにアルツハイマー症の治療剤に用いる場合には、N端抗体を常法によりキメラ抗体やヒト化抗体としたものを用いることが好ましい。キメラ抗体やヒト化抗体の作製は、欧州特許公開公報
EP0125023、欧州特許公開公報EP0239400、EP045126、国際公開公報WO94/20632、PUBMED ID 15316127(Protein Eng Des Sel. 2004 May;17(5):481-489. Epub 2004 Aug 17)、9653494(Ann
Oncol. 1998 May;9(5):527-34.)、1350088(Proc Natl Acad Sci U S A. 1992 May
15;89(10):4285-9.)等を参照することにより行うことができる。
斯くして得られる本発明のアルツハイマー症の治療剤は正常細胞中のAPPと反応しないので、炎症等の副作用の原因となる可能性が低く、安全なものとなる。
以下、実施例を挙げ、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら制約されるものではない。また当業者は、本明細書の記載に基づいて容易に本発明に修飾、変更を加えることができるが、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
実 施 例 1
アミロイドβのN端ペプチドおよびC端ペプチドの入手:
アミロイドβのN端ペプチドおよびC端ペプチドは、HPLCクロマトグラフィー精製した状態の品をシンペップ社(Synpep
Corporation)およびタナ社(TANA
Laboratories, USA)より購入した。それらのペプチドのアミノ酸配列は、下記の(e)、(f)、(g)および(h)に示す通りである。なお、ペプチド(e)はアミロイドβの1〜16のアミノ酸配列(配列番号1)にシスティン(C)を付けたペプチドであり、ペプチド(f)はアミロイドβの1〜5のアミノ酸配列(配列番号2)にCを付けたペプチドであり、ペプチド(g)はアミロイドβ(1−40)の35〜40のアミノ酸配列(配列番号3)にKCを付けたペプチドであり、ペプチド(h)はアミロイドβ(1−42)の38〜42のアミノ酸配列(配列番号4)にリジン・システイン(KC)を付けたペプチドである。
(e)DAEFRHDSGYEVHHQKC
(f)DAEFRC
(g)KCMVGGVV
(h)KCGVVIA
実 施 例 2
免疫用抗原の作製:
上記の各ペプチドとサイログロブリンとの結合物をEMCS(N−(6−Maleimidocaproyloxy)−succinimide)法により、以下のようにして作成した。なお、結合物を作るにあたり、サイログロブリンとペプチドとEMCSのモル比をそれぞれ1:300:400とした。
まず、実施例1の各ペプチド4mgを、それぞれ約1mlの蒸留水に溶解した。一方、1mlの0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)に5mgのサイログロブリンを溶解したものと、ジメチルホルムアミドで溶解したEMCS80μg/μlとをそれぞれ上述モル相当量になるように混合し、サイログロブリン−EMCS複合体溶液を作成した。この複合体溶液を4つに分け、その各々にそれぞれのペプチド溶液を上述モル相当量加えることにより、EMCSで架橋されたペプチドとサイクログロブリンとの結合物溶液を作成した。
この結合物溶液を、PBSを用いて透析し、結合物として10μg/μlになるように濃度調製した。このようにして得られた上記の各ペプチドとサイログロブリンとの結合物を免疫用抗原として以下の実施例に用いた。
実 施 例 3
アミロイドβ(1−40)のC端ペプチドを認識する抗体の作製:
免疫用抗原として、実施例2において得られたペプチド(g)とサイログロブリンとの結合物を用い、1週間、または2週間おきに結合物溶液の50μl(50μg)を投与し、マウスを免疫化した。抗原は初回免疫のみにフロイント完全アジュバントと混和し、二回目からはフロイント不完全アジュバントと混和した。免疫化されたマウスの脾単球細胞と融合パートナー、X63−Ag8−653をポリエチレングリコール仲介細胞融合に付し、文献(J. Immunol. 146:3721−3728)に述べた方法によりハイブリドーマを選択した。選択は、固定化されたペプチド(g)に反応し、ペプチド(h)には反応しないように見える細胞を選択することにより行った。
上記のようにして選択した細胞を無血清培地のGIT培地(和光純薬工業株式会社製)で細胞の80%が死滅するまで抗体を産生させた。次いでこの培地から遠心(1,000rpm、15min)により細胞を取り除いた後、硫酸アンモニウムを50%飽和状態にして4℃で一晩静置し、沈殿を遠心(1,000rpm、30min)により回収した。更にこの沈殿を2倍に希釈したbinding
buffer(Protein AMAPS IIkit製)に溶解させた後、Protein Aカラム(Pharmacia−Amersham製)にIgGを吸着させた。その後、PBS透析を一晩行って抗体を精製し、アミロイドβ(1−40)のC端ペプチドを認識する抗体を得た。そしてこの抗体を1A10と名付けた。
実 施 例 4
ウエスタンブロッティングによる1A10抗体の特異性の確認:
次に、実施例3で得られた1A10抗体がアミロイドβ(1−40)のC端ペプチドを認識することを確認するために、1A10抗体を用いてアミロイドβ(1−40)、アミロイドβ(1−42)およびアミロイドβ(1−43)の各ペプチドに対し、常法(例えば、「分子生物学基礎実験法」、南江堂)に従いウエスタンブロッティングを行った。
ウエスタンブロッティングの結果を図1に示した。モノクローナル抗体1A10は、アミロイドβ(1−42)およびアミロイドβ(1−43)には反応せず、アミロイドβ(1−40)のみを認識することが確認できた。
実 施 例 5
アミロイドβ(1−42)のC端ペプチドを認識する抗体の作製:
免疫用抗原として、実施例2において得られたペプチド(h)とサイログロブリンとの結合物を用い、実施例3と同様の手法に従い、マウスを免疫化した。免疫化されたマウスの脾単球細胞と融合パートナー、X63−Ag8−653をポリエチレングリコール仲介細胞融合に付し、文献(J. Immunol. 146:3721−3728)に述べた方法によりハイブリドーマを選択した。選択は、固定化されたペプチド(h)に反応し、ペプチド(g)には反応しないように見える細胞を選択することにより行った。
上記のようにして選択した細胞を実施例3と同様に精製し、アミロイドβ(1−42)のC端ペプチドを認識する抗体を得た。そしてこの抗体を1C3と名付けた。
実 施 例 6
免疫沈降法による1C3抗体の反応性の確認:
次に、実施例5で得られた1C3抗体がアミロイドβ(1−42)のC端ペプチドを認識することを確認するために、1C3抗体を用いてアミロイドβ(1−40)、アミロイドβ(1−41)、アミロイドβ(1−42)およびアミロイドβ(1−43)の各ペプチドに対し、常法(例えば、「分子生物学基礎実験法」、南江堂)に従い免疫沈降を行った。最終のブロットによる検出には6E10抗体(Signet Laboratories, Inc製)を用いた。
免疫沈降の結果を図2に示した。1C3抗体は、アミロイドβ(1−42)を特異的に認識し、アミロイドβ(1−40)、アミロイドβ(1−41)およびアミロイドβ(1−43)を認識しないことが確認できた。
実 施 例 7
アミロイドβのN端ペプチドを認識する抗体の作製:
免疫用抗原として、実施例2において得られたペプチド(e)とサイログロブリンとの結合物を用い、BALB/cマウスを免疫化した。4回免疫を行った後、さらにペプチド(f)とサイログロブリンとの結合物を用い2回免疫を行った。免疫化されたマウスの脾単球細胞と融合パートナー、X63−Ag8−653をポリエチレングリコール仲介細胞融合に付し、文献(J. Immunol. 146:3721−3728)に述べた方法によりハイブリドーマを選択した。選択は、固定化されたペプチド(e)およびペプチド(f)へ反応する細胞を選択することにより行った。
上記のようにして選択した細胞を実施例3と同様に精製し、アミロイドβのN端ペプチドを認識する抗体を得た。そしてこの抗体を82E1と名付けた。
実 施 例 8
ウエスタンブロッティングによる82E1抗体の特異性の確認:
次に、実施例7で得られた82E1抗体がアミロイドβのN端ペプチドを認識することを確認するために、82E1抗体を用いてアミロイドβ(1−40)、アミロイドβ(2−40)およびアミロイドβ(3−40)の各ペプチドに対し、常法(例えば、「分子生物学基礎実験法」、南江堂)に従いウエスタンブロッティングを行った。また、比較としてアミロイドβ前駆体蛋白(APP)を強制発現させたチャイニーズハムスター細胞を、1%のTritonを含む緩衝液でホモジナイズし、遠心後の上清をサンプルとして同様にウエスタンブロッティングを行った。この上清には、APPに加え、アミロイドβおよびAPPからβ部位により切断されたβCターミナルフラグメント(βCTF)が含まれる。さらに、従来の抗体と比較するために、上記同一サンプルを用いて、アミロイドβのN端ペプチドを認識するといわれている6E10抗体(Signet Laboratories, Inc製)についてもウエスタンブロッティングをおこなった。
ウエスタンブロッティングの結果を図3、図4に示した。図3より82E1抗体は、アミロイドβ(2−40)およびアミロイドβ(3−40)には反応せず、アミロイドβ(1−40)のみを認識することが確認できた。一方、6E10抗体は、アミロイドβ(1−40)には反応せず、アミロイドβ(2−40)およびアミロイドβ(3−40)を認識することが確認できた。また、図4より、モノクローナル抗体82E1は、APPには反応せず、アミロイドβおよびβCTFのみを認識することが確認できた。一方、6E10抗体は、APPを認識することが確認できた。
実 施 例 9
アミロイドβのN端ペプチドを認識する抗体(82E1抗体)とHRPとの結合物
の作製:
実施例7で得られた82E1抗体とHRPとの結合物は以下のように作製した。必要量のHRPを蒸留水に溶かし、NaIOで酸化させた後、pH4.4の1mM酢酸緩衝液に一晩透析した。また、82E1抗体の2mgもpH9.5の0.1M炭酸緩衝液に一晩透析した。これらの透析した82E1抗体とHRPを抗体1mgに対してHRPが0.4mgになるように混合し、室温で2時間反応させた。次いで、これにNaBHを加え氷中で2時間反応させた後PBSに一晩透析した。更に、この反応物をゲル濾過し、82E1抗体とHRPとの結合物を作製した。
実 施 例 10
サンドイッチELISA法の構築:
上記実施例で得られた抗体を用いたサンドイッチELISA法の構築は以下のようにして行った。まず、20μg/mlの1A10抗体あるいは1C3抗体を100μlずつ96wellのELISA用プレートに加えた。次いで、これを4℃で一晩反応させた後、1%BSA/PBS/NaN溶液にてブロッキングを行い、サンドイッチELISA用プレートとした。また、実施例6で作成した82E1抗体とHRPとの結合物を標識抗体とした。
上記ELISAプレートと標識抗体を用いて合成アミロイドβ(1−40)あるいは合成アミロイドβ(1−42)の各ペプチドを用いて測定を行った標準曲線の結果を図5に示す。図5中のAは、1A10抗体とHRP標識82E1抗体との組み合わせで合成アミロイドβ(1−40)を測定した結果であり、図5中のBは、1C3抗体とHRP標識82E1抗体との組み合わせで合成アミロイドβ(1−42)を測定した結果である。いずれも濃度依存的に良好な直線性を示した。
実 施 例 11
アミロイドβ沈着阻害試験:
16ヶ月齢のアミロイド前駆体蛋白(APP)を発現するTg2576遺伝子組換えマウス(n=3)に、実施例7で得られた82E1抗体をPBSを用いて1mg/mlに調整したものを、毎週1度、10mg/Kg(マウス体重)の割合で、腹腔投与した。また、コントロールとしてPBSのみを同様に投与した(n=2)。82E1抗体またはPBSを12回(約3ヶ月間)投与したマウスを、屠殺し、左大脳半球を4%の緩衝化ホルムアルデヒド溶液で固定後、パラフィン包埋した。次いで、パラフィン包埋したものから5μmの連続切片を作製し、アミロイドβ(1−40)およびアミロイドβ(1−42)ポリクローナル抗体(共に株式会社免疫生物研究所製:製品番号18580、18582)を使って免疫染色した。その結果を図6および図7に示した。
また、切片を皮質から10枚、海馬から5枚を選び、顕微鏡用デジタルカメラとシンプルPCIソフトウエア(Compix, Inc. Imaging Systems, USA)を使ってイメージ解析した。アミロイドβ(1−40)およびアミロイドβ(1−42)の沈着は全領域中の免疫染色陽性領域の割合(%)で示した。その結果を図8に示した。
更に、pH7.6の0.05Mトリス塩酸緩衝生理食塩水(TBS)不溶性アミロイドβを右前頭部(脳の1/4)から6Mグアニジン塩酸で抽出し、実施例10で作製したサンドイッチELISA系でアミロイドβ(1−42)およびヒューマンアミロイドβ(1−42)測定キット(株式会社免疫生物研究所製:製品番号17711)でアミロイドβ(x−42)を測定した。抽出方法は文献(M.
Morishima-Kawashima, et al., Am. J. Pathol., 157 (2000) 2093-2099.)記載の方法に従った。その結果を図9に示した。
アミロイドβ(1−42)の免疫染色像よりコントロールと比較して、82E1を投与したマウス脳では老人斑の数が少なかった(図6)。また、皮質や海馬と比較してアミロイドβ沈着の遅い基底核では82E1を投与したマウスにおいては、コントロールと比較して明らかに老人斑の数が少なかった(図7)。この減少はイメージアナライザーでも確認できた(図8)。アミロイドβ沈着は82E1を投与したマウスでアミロイドβ(1−40)(皮質で30%の減少、海馬で40%の減少(共にp<0.05)。)、アミロイドβ(1−42)(皮質で43%の減少(p<0.01)、海馬で40%の減少(p<0.05)。)の両方が有意に減少していた。更に、脳中のアミロイドβ(1−42)およびアミロイドβ(x−42)をELISAで測定した結果(図9)、82E1を投与したマウスで有意に減少していた(共に50%の減少(共にp<0.05))。
本発明のアミロイドβのN端ペプチドを認識する抗体は、アミロイドβを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないものである。
従って、上記抗体を利用したアミロイドβ測定キットは、これまで市販されているアミロイドβ測定キットと異なり、完全長を有するアミロイドβ(1−42)あるいはアミロイドβ(1−40)を正確に測定することができる。
また、上記のアミロイドβ測定キットは、アミロイドβが関連するアルツハイマー症等の診断や、発症に関するメカニズム等の研究に利用することができる。具体的な一例を挙げればβセクレターゼ阻害剤の検索を行うことができる。
さらに、上記抗体を利用したアルツハイマー症の治療剤は、アミロイドβの沈着を阻害するが、正常細胞中に存在するアミロイドβ前駆体蛋白には反応しないため炎症等の副作用の原因となる可能性が少ない優れたものである。
図1は、ウエスタンブロッティングによる1A10抗体の特異性を示す図面である。 図2は、免疫沈降による1C3抗体の特異性を示す図面である。 図3は、ウエスタンブロッティングによる82E1抗体の特異性を示す図面である(A:82E1抗体、B:6E10抗体)。 図4は、ウエスタンブロッティングによる82E1抗体の特異性を示す図面である(A:82E1抗体、B:6E10抗体)。 図5は、実施例10で作製したELISAキットで合成アミロイドβを用いて測定をおこなった標準曲線の結果を示す図面である(A:1A10抗体とHRP標識82E1抗体との組み合わせで合成アミロイドβ(1−40)を測定した結果、B:1C3抗体とHRP標識82E1抗体との組み合わせで合成アミロイドβ(1−42)を測定した結果)。 図6は、左大脳半球(皮質と海馬を含む)の免疫染色の結果を示す図面である(A:82E1抗体を投与したマウス、B:コントロールマウス)。 図7は、左大脳半球(基底核)の免疫染色の結果を示す図面である(A:82E1抗体を投与したマウス、B:コントロールマウス)。 図8は、切片中のアミロイドβ(1−40)およびアミロイドβ(1−42)の沈着を全領域中の免疫染色陽性領域の割合(%)で示した図面である。 図9は、脳中のアミロイドβ(1−42)およびアミロイドβ(x−42)をELISAで測定した結果を示す図面である。

Claims (20)

  1. アミロイドβのN端ペプチドを認識し、かつアミロイドβ前駆体蛋白を認識しないことを特徴とするモノクローナル抗体。
  2. アミロイドβのN端ペプチドが、次のアミノ酸配列(a)で示されるペプチドである請求項第1項記載のモノクローナル抗体。
    (a)DAEFRHDSGYEVHHQK(配列番号1)
  3. アミロイドβのN端ペプチドが、次のアミノ酸配列(b)で示されるペプチドである請求項第1項記載のモノクローナル抗体。
    (b)DAEFR(配列番号2)
  4. アミロイドβのN端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第1の抗原として動物に免疫を行い、次いで、前記免疫を行った動物に前記第1の抗原で用いたペプチドよりも相対的に短いアミロイドβのN端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第2の抗原として免疫を行い、当該動物から抗体を採取することにより得られる請求項第1項記載のモノクローナル抗体。
  5. アミノ酸配列(a)で示されるペプチドと生体高分子化合物との結合物を第1の抗原として動物に免疫を行い、次いで、前記免疫を行った動物にアミノ酸配列(b)で示されるペプチドと生体高分子化合物との結合物を第2の抗原として免疫を行い、当該動物から抗体を採取することにより得られる請求項第1項記載のモノクローナル抗体。
    (a)DAEFRHDSGYEVHHQK(配列番号1)
    (b)DAEFR(配列番号2)
  6. キメラ抗体である請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載のモノクローナル抗体。
  7. ヒト化抗体である請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載のモノクローナル抗体。
  8. アミロイドβのN端ペプチドを認識し、アミロイドβ前駆体蛋白を認識しない抗体を含む第1の試薬と、アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を含む第2の試薬とを含むことを特徴とするアミロイドβの測定キット。
  9. アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体が、アミロイドβのC端ペプチドを認識する抗体である請求項第8項記載のアミロイドβの測定キット。
  10. アミロイドβのC端ペプチドが、次のアミノ酸配列(c)で示されるペプチドである請求項第8項記載のアミロイドβの測定キット。
    (c)MVGGVV(配列番号3)
  11. アミロイドβ(1−40)を測定するものである請求項第10項記載のアミロイドβの測定キット。
  12. アミロイドβのC端ペプチドが、次のアミノ酸配列(d)で示されるペプチドである請求項第8項記載のアミロイドβの測定キット。
    (d)GVVIA(配列番号4)
  13. アミロイドβ(1−42)を測定するものである請求項第12項記載のアミロイドβの測定キット。
  14. 検体中のアミロイドβに、アミロイドβのN端ペプチドを認識し、アミロイドβ前駆体蛋白を認識しない抗体およびアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体を作用させることを特徴とするアミロイドβの測定方法。
  15. アミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)を認識する抗体が、アミロイドβのC端ペプチドを認識する抗体である請求項第14項記載のアミロイドβの測定方法。
  16. アミロイドβのN端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第1の抗原として動物に免疫を行い、次いで、前記免疫を行った動物に前記第1の抗原で用いたペプチドよりも相対的に短いアミロイドβのN末端ペプチドと生体高分子化合物との結合物を第2の抗原として免疫を行い、当該動物から抗体を採取することを特徴とする請求項第1項記載のモノクローナル抗体の製造方法。
  17. 請求項第1項ないし第7項の何れかの項記載のモノクローナル抗体を有効成分として含むアルツハイマー症の治療剤。
  18. 請求項第1項ないし第7項の何れかの項記載のモノクローナル抗体を有効成分として含むアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)の沈着阻害剤。
  19. 請求項第1項ないし第7項の何れかの項記載のモノクローナル抗体を投与することを特徴とするアルツハイマー症の治療方法。
  20. 請求項第1項ないし第7項の何れかの項記載のモノクローナル抗体を投与することを特徴とするアミロイドβ(1−40)またはアミロイドβ(1−42)の沈着阻害方法。
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