JPWO2004103709A1 - 液体吐出装置、および液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置、および液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

液体滴を吐出して媒体の端部までに亘ってドットを形成しようとする際に必要悪となる、媒体から外れる領域に吐出される液体滴の数を、前記端部におけるドットの形成を大きく損ねずに減らすことを可能にする。液体を吐出するための液体吐出装置であって、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、前記液体吐出部は、前記媒体の端部近傍に向けて、液体滴を適宜数だけ間引いて吐出し、前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しない。

Description

本発明は、媒体に向けて液体滴を吐出して該媒体にドットを形成する液体吐出装置および液体吐出方法に関する。
媒体に向けて液体滴を吐出する液体吐出装置の1つとして、インクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、前記媒体としての印刷用紙(以下では、用紙とも言う)に向けて前記液体滴としてのインク滴を吐出して印刷用紙上に多数のドットを形成し、これらドットによって巨視的な画像を印刷するものである。
このインクジェットプリンタは「縁無し印刷」という印刷機能を備えている。これは、用紙の端部までに亘ってドットを形成することによって、用紙に余白を形成しないで画像を印刷する機能である。そして、通常は、印刷時の用紙の位置ズレ等に起因して前記端部に意図しないドット未形成部分が生じないように、用紙よりも大きいサイズの画像データを用いる等して、用紙の外側に外れる領域に対しても液体滴を吐出するようにしている。
しかしながら、この外れる領域に向けて吐出された液体滴の殆どは、用紙上にドットを形成すること無く打ち捨てられており、インクの使用量が多くなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みたものであって、その目的とするところは、液体滴を吐出して媒体の端部までに亘ってドットを形成しようとする際に必要悪となる、媒体から外れる領域に吐出される液体滴の数を、前記端部におけるドットの形成を大きく損ねずに減らすことが可能な液体吐出装置、および液体吐出方法を実現することにある。
前記課題を解決するために、主たる本発明は、液体を吐出するための液体吐出装置であって、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、前記液体吐出部は、前記媒体の端部近傍に向けて、液体滴を適宜数だけ間引いて吐出し、前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しないことを特徴とする。
また、他の主たる本発明は、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出する液体吐出方法であって、吐出すべき液体滴を適宜数だけ間引くステップと、前記媒体の端部近傍に向けて、適宜数だけ間引かれた液体滴を吐出するステップとを有し、前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しないことを特徴とする。
本発明の上記以外の目的、及び、その特徴とするところは、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
図1は、インクジェットプリンタ1の一実施形態を示した斜視図である。
図2は、インクジェットプリンタ1の全体構成の説明図である。
図3は、インクジェットプリンタ1のキャリッジ41等を示す図である。
図4は、インクジェットプリンタ1の搬送機構を示す図である。
図5は、ヘッド21におけるノズルの配列を示す説明図である。
図6は、駆動回路内の構成を示すブロック図である。
図7は、ホスト側の処理を説明するための説明図である。
図8Aは、通常のインターレース印刷の説明図である。
図8Bは、通常のインターレース印刷の説明図である。
図9Aは、通常のオーバーラップ印刷の説明図である。
図9Bは、通常のオーバーラップ印刷の説明図である。
図10は、通常印刷時の印刷領域Aと用紙Sとのサイズの関係を説明する説明図である。
図11は、縁無し印刷時の印刷領域Aと用紙Sとのサイズの関係を説明する説明図である。
図12は、インク回収部80を示す平面図である。
図13Aは、第1インク回収部82を示す断面図である。
図13Bは、第1インク回収部82を示す断面図である。
図14は、第2インク回収部83を示す断面図である。
図15Aは、間引き状態を概念的に示す平面図である。
図15Bは、間引き状態を概念的に示す平面図である。
図15Cは、間引き処理部224のフローチャートである。
図16は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図17は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図18は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図19は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図20は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図21は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図22は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図23は、インターレース印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図24は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図25は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図26は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図27は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図28は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図29は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図30は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図31は、オーバーラップ印刷時における間引き処理の実施例を示す説明図である。
図32は、変化パターンの好適例を見出すために供した図である。
図33は、変化パターンの好適例を見出すために供した図である。
図34は、変化パターンの好適例を見出すために供した図である。
図35は、変化パターンの好適例を見出すために供した図である。
図36は、変化パターンの好適例を見出すために供した図である。
図面に用いた主な符号の凡例を以下に示す。
1 インクジェットプリンタ/2 操作パネル/3 排紙部/4 給紙部/5 操作ボタン/6 表示ランプ/7 排紙トレー/8 給紙トレー/10 紙搬送ユニット/13 給紙ローラ/14 プラテン/15 紙搬送モータ(PFモータ)/16 紙搬送モータドライバ(PFモータドライバ)/17A 搬送ローラ/17B 排紙ローラ/18A/ フリーローラ/18B フリーローラ/20 インク吐出ユニット/21 吐出ヘッド/211 ノズル列/22 ヘッドドライバ/221 原駆動信号発生部/222 マスク回路/223 駆動信号補正部/224 間引き処理部/30 クリーニングユニット/31 ポンプ装置/32 ポンプモータ/33 ポンプモータドライバ/35 キャッピング装置/40 キャリッジユニット/41 キャリッジ/42 キャリッジモータ(CRモータ)/43 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)/44 プーリ/45 タイミングベルト/46 ガイドレール/50 計測器群/51 リニア式エンコーダ/511 リニアスケール/512 検出部/512A 発光ダイオード/512B コリメータレンズ/512C 検出処理部/512D フォトダイオード/512E 信号処理回路/512F コンパレータ/52 ロータリー式エンコーダ/53 紙検出センサ/54 紙幅センサ/60 制御ユニット/61 CPU/62 タイマ/63 インターフェース部/64 ASIC/65 メモリ/66 DCコントローラ/67 ホストコンピュータ/80 インク回収部/82 第1インク回収部/83 第2インク回収部/84 吸収材/90 コンピュータ本体/91 ビデオドライバ/93 表示装置/95 アプリケーションプログラム/96 プリンタドライバ/97 解像度変換モジュール/98 色変換モジュール/99 ハーフトーンモジュール/100 ラスタライザ/101 ユーザインターフェース表示モジュール/102 UIプリンタインターフェースモジュール/A 印刷領域/As 基準領域/Aa 打ち捨て領域/S 媒体(用紙)/R ラスタライン
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
液体を吐出するための液体吐出装置であって、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、前記液体吐出部は、前記媒体の端部近傍に向けて、液体滴を適宜数だけ間引いて吐出し、前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しないことを特徴とする液体吐出装置。
このような液体吐出装置によれば、前記媒体の端部近傍に向けて、液体滴を適宜数だけ間引いて吐出する。従って、媒体の端部にまでに亘ってドットを形成しようとする際に必要悪となる、媒体に着弾しなかった液体滴の数を、前記端部近傍におけるドットの形成を大きく損ねずにほぼ維持しながら減らすことが可能となる。
かかる液体吐出装置において、前記媒体から外れると判断される領域に向けて前記液体吐出部から前記液体滴を吐出する場合に、該領域に向けて吐出されるべき液体滴のなかから適宜数だけ液体滴を間引いて吐出することとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記媒体から外れると判断される領域に向けて吐出されるべき液体滴のなかから適宜数だけ液体滴を間引いて吐出する。従って、媒体の端部にまでに亘ってドットを形成しようとする際に必要悪となる、媒体から外れる領域に吐出される液体滴の数を、前記端部におけるドットの形成を大きく損ねずにほぼ維持しながら減らすことが可能となる。
かかる液体吐出装置において、前記媒体よりも大きいサイズに形成された画像データに基づいて前記液体滴を吐出するとともに、前記媒体のサイズに応じた基準領域を記憶し、前記媒体から外れると判断される領域とは、前記基準領域から外れる領域であることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、媒体の端部にまで画像を形成することができる。すなわち、縁無しに画像を形成することができる。
かかる液体吐出装置において、前記液体吐出部は前記液体滴を吐出するノズルを備え、前記画像データに基づいて媒体上に形成される画像は、多数のドットが一直線上に整列してなるラスタラインが、該ラスタライン方向と交差する方向に所定間隔で並列して構成され、該ラスタラインは、該ラスタライン方向に前記ノズルを移動させながら液体滴を吐出することによって形成されることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、画像を容易に形成することができる。
かかる液体吐出装置において、前記ラスタライン方向の端に向かう程、前記媒体から外れると判断される領域における液体滴を間引く割合が高くなるようにしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記領域においてラスタライン方向の端に向かう程、液体滴を吐出しない。この理由は、前記端に近い程、液体滴が媒体に着弾する確率は低くなるため、端の近傍に向けて吐出される液体滴は、前記液体滴の間引きの影響が画像の欠落として顕在化し難いからである。従って、間引きによる画質の低下を効果的に抑えながら液体滴の滴数を削減可能となる。
かかる液体吐出装置において、前記ノズルは、前記ラスタライン方向と交差する方向に、所定のノズルピッチで配列されてノズル列をなし、前記媒体は、前記交差する方向に所定の搬送量で間欠搬送され、該間欠搬送の停留中に前記ノズル列は、前記ラスタライン方向に沿って移動しながらラスタラインを形成してもよい。
このような液体吐出装置によれば、ラスタライン方向と、この方向に交差する方向とで規定される平面に亘って媒体上に画像を形成することが可能となる。
かかる液体吐出装置において、ラスタライン方向へのノズル列の一回の移動動作につき、該ラスタライン方向の端から連続させて所定の間引き数だけ液体滴が間引かれるとともに、該間引き数は、前記ノズル列を構成する全てのノズルに亘って同数であり、該間引き数をノズル列の移動動作毎に変化させることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、液体滴の間引き数を、ノズル列の移動動作毎に変化させるので、媒体の端部の液体滴の間引き状態を散らすことが可能である。そして、これによって、媒体の端部に顕在化する虞のある画像の欠落部分を、見た目に目立たないようにすることができる。
かかる液体吐出装置において、前記液体滴の間引き数は、所定の変化パターンに基づいて前記移動動作毎に変化するとともに、該変化パターンに基づく間引き数は、前記移動動作を所定回数Cmだけ繰り返すと一巡することとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記間引き数は、前記所定回数Cmの移動動作を単位周期とする変化パターンに基づいて前記移動動作毎に変化する。従って、端部の液体滴の間引き状態を散らすことが可能であり、これによって、媒体の端部に顕在化する虞のある画像の欠落部分を、見た目に目立たないようにすることができる。
かかる液体吐出装置において、前記ノズル列のノズルピッチが、前記媒体に形成されるラスタラインの間隔よりも広く、前記ノズル列がラスタライン方向に沿って移動動作を1回することによって形成されるラスタラインの間に、形成されないラスタラインが存在することとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、ノズル列の1回の移動動作によって形成されるラスタラインの間に、形成されないラスタラインが挟まれる印刷方式であるところの、所謂インターレース印刷を行うことができる。
かかる液体吐出装置において、前記媒体に形成されるラスタラインの間隔をD、前記ノズルピッチをk・D、前記液体を吐出する前記ノズル数をN、前記搬送量をFとする時、Nはkと互いに素の関係であり、F=N・Dであることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記インターレース印刷を確実に行うことができる。
かかる液体吐出装置において、前記媒体に形成される一つのラスタラインが、複数のノズルを用いて形成されることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、一つのラスタラインの多数のドットを複数のノズルで分担して形成する印刷方式であるところの、所謂オーバーラップ印刷を行うことができる。
かかる液体吐出装置において、前記ラスタラインは、間欠的に液体滴が間引いて吐出される間欠吐出部分を有することとしても良い。
このような液体吐出装置によれば、ラスタラインは、間欠的に液体滴が間引いて吐出される間欠吐出部分を有するので、媒体の端部に顕在化する虞のある画像の欠落部分をラスタライン方向に連続させずに散らし、見た目に目立たないようにすることができる。
かかる液体吐出装置において、前記媒体に前記間隔Dおきのラスタラインを形成するために、所定回数Coのノズル列の前記移動動作を要し、該所定回数Coは、前記間引き数の変化パターンに係る前記所定回数Cmと互いに素の関係にあることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記所定回数Coと、間引き数の変化パターンの周期たる前記所定回数Cmとは互いに素であるので、前記間欠吐出部分を確実に形成することができる。
また、前記移動動作の周期たる所定回数Coと、間引き数の変化パターンの周期たる前記所定回数Cmとは互いに素であるので、互いの周期を確実に食い違わせることができる。従って、前記間欠搬送の方向の間引きの周期性を複雑化することができて、これによって、当該間引き状態が媒体の端部に顕在化した際の画像の欠落部分を、見た目に目立ち難くすることができる。
かかる液体吐出装置において、一つのラスタラインがM個のノズルによって形成される場合、前記媒体に形成される前記ラスタラインの間隔およびラスタライン方向のドットの間隔をそれぞれにD、前記ノズルピッチをk・D、前記液体滴を吐出する前記ノズル数をN、前記搬送量をFとする時、N/Mが整数であり、 N/Mはkと互いに素の関係であり、F=(N/M)・Dであることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記オーバーラップ印刷を確実に行うことができる。
かかる液体吐出装置において、前記kが、前記所定回数Cmの倍数(1を除く整数倍)でないこととしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記kが、前記所定回数Cmの倍数(1を除く整数倍)でないので、前記間欠吐出部分を確実に形成することができる。
かかる液体吐出装置において、前記ドットの形状は、ラスタライン方向に長軸が向いた略楕円形状であることとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、前記ドットの形状は、ラスタライン方向に長軸が向いた横長形状なので、ラスタラインにおける前記間欠吐出部分の空白を有効に埋めることができて、これにより画像の欠落を目立たなくすることができる。
かかる液体吐出装置において、液体滴を間引いて吐出するか否かの指令を入力する入力部を有し、液体滴を間引いて吐出する指令が入力された場合に、前記領域に向けて吐出されるべき液体滴のなかから適宜数だけ液体滴を間引いて吐出することとしてもよい。
このような液体吐出装置によれば、間引いて吐出するか否かを、ユーザが選択できて、利便性に優れる。
また、液体を吐出するための液体吐出装置であって、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、前記媒体の端部に余白を形成しないで液体滴を吐出するモードが設定可能であり、前記モードが設定された場合に、前記液体吐出部は、前記媒体の端部近傍に向けて、液体滴を適宜数だけ間引いて吐出し、前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しない、液体吐出装置。
このような液体吐出装置によれば、媒体の端部にまで画像を形成することができる。すなわち、縁無しに画像を形成することができる。
また、液体を吐出するための液体吐出装置であって、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、液体滴を間引いて吐出するか否かの指令を入力する入力部を有し、液体滴を間引いて吐出する指令が入力された場合に、前記媒体から外れると判断される領域に向けて前記液体吐出部から前記液体滴を吐出する場合に、該領域に向けて吐出されるべき液体滴のなかから適宜数だけ液体滴を間引いて吐出し、前記媒体よりも大きいサイズに形成された画像データに基づいて前記液体滴を吐出するとともに、前記媒体のサイズに応じた基準領域を記憶し、前記媒体から外れると判断される領域とは、前記基準領域から外れる領域であり、前記液体吐出部は前記液体滴を吐出するノズルを備え、前記画像データに基づいて媒体上に形成される画像は、多数のドットが一直線上に整列してなるラスタラインが、該ラスタライン方向と交差する方向に所定間隔で並列して構成され、該ラスタラインは、該ラスタライン方向に前記ノズルを移動させながら液体滴を吐出することによって形成され、前記ラスタライン方向の端に向かう程、前記媒体から外れると判断される領域における液体滴を間引く割合が高くなっており、前記ノズルは、前記ラスタライン方向と交差する方向に、所定のノズルピッチで配列されてノズル列をなし、前記媒体は、前記交差する方向に所定の搬送量で間欠搬送され、該間欠搬送の停留中に前記ノズル列は、前記ラスタライン方向に沿って移動しながらラスタラインを形成し、前記ノズル列のノズルピッチが、前記媒体に形成されるラスタラインの間隔よりも広く、前記ノズル列がラスタライン方向に沿って移動動作を1回することによって形成されるラスタラインの間に、形成されないラスタラインが存在し、前記媒体に形成される一つのラスタラインが、複数のノズルを用いて形成され、ラスタライン方向へのノズル列の一回の移動動作につき、該ラスタライン方向の端から連続させて所定の間引き数だけ液体滴が間引かれるとともに、該間引き数は、前記ノズル列を構成する全てのノズルに亘って同数であり、該間引き数をノズル列の移動動作毎に変化させ、前記液体滴の間引き数は、所定の変化パターンに基づいて前記移動動作毎に変化するとともに、該変化パターンに基づく間引き数は、前記移動動作を所定回数Cmだけ繰り返すと一巡し、前記媒体に前記間隔Dおきのラスタラインを形成するために、所定回数Coのノズル列の前記移動動作を要し、該所定回数Coは、前記間引き数の変化パターンに係る前記所定回数Cmと互いに素の関係にあることを特徴とする液体吐出装置。
このような液体吐出装置によれば、既述の効果をほぼ全て奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
また、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出する液体吐出方法であって、吐出すべき液体滴を適宜数だけ間引くステップと、前記媒体の端部近傍に向けて、適宜数だけ間引かれた液体滴を吐出するステップとを有し、前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しない、液体吐出方法も実現可能である。
===液体吐出装置の概要===
本発明に係る液体吐出装置として、インクジェットプリンタを例にとり、その概要について説明する。図1〜図4は、そのインクジェットプリンタ1の一実施形態の概要を説明するための図である。図1は、そのインクジェットプリンタ1の一実施形態の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1のブロック構成を示し、図3は、そのインクジェットプリンタ1のキャリッジ及びその周辺部を示す。図4は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部及びその周辺部を示す。
このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された媒体としての印刷用紙Sを前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレー7が設けられている。給紙部4には、カット紙(不図示)を保持する給紙トレー8が設けられている。なお、インクジェットプリンタ1は、カット紙など単票状の用紙Sのみならず、ロール紙などの連続した媒体にも印刷できるような給紙構造を備えていても良い。
このインクジェットプリンタ1は、その主要部として、図2に示すように、紙搬送ユニット10と、インク吐出ユニット20と、クリーニングユニット30と、キャリッジユニット40と、計測器群50と、制御ユニット60とを備えている。
紙搬送ユニット10は、前記用紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(図2において紙面に垂直な方向(以下、紙搬送方向という))に所定の移動量で用紙Sを移動させるためのものである。すなわち、紙搬送ユニット10は、用紙Sを搬送する搬送機構として機能する。紙搬送ユニット10は、図4に示すように、紙挿入口11A及びロール紙挿入口11Bと、給紙モータ(不図示)と、給紙ローラ13と、プラテン14と、紙搬送モータ(以下、PFモータという)15と、紙搬送モータドライバ(以下、PFモータドライバという)16と、搬送ローラ17Aと排紙ローラ17Bと、フリーローラ18Aとフリーローラ18Bとを有する。ただし、紙搬送ユニット10が搬送機構として機能するためには、必ずしも、これらの構成要素を全て要するというわけではない。
紙挿入口11Aは、用紙Sを挿入するところである。給紙モータ(不図示)は、紙挿入口11Aに挿入された用紙Sをプリンタ1内に搬送するモータであり、パルスモータで構成される。給紙ローラ13は、紙挿入口11に挿入された紙Sをプリンタ1内に自動的に搬送するローラであり、給紙モータ12によって駆動される。給紙ローラ13は、略D形の横断面形状を有している。給紙ローラ13の円周部分の周囲長さは、PFモータ15までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて用紙SをPFモータ15まで搬送できる。なお、給紙ローラ13の回転駆動力と分離パッド(不図示)の摩擦抵抗とによって、複数の媒体が一度に給紙されることを防いでいる。
プラテン14は、印刷中の用紙Sを支持する支持手段である。PFモータ15は、図2および図4に示すように、用紙Sを紙搬送方向に送り出すモータであり、DCモータで構成される。PFモータドライバ16は、PFモータ15の駆動を行うためのものである。搬送ローラ17Aは、給紙ローラ13によってプリンタ内に搬送された用紙Sを印刷可能な領域まで送り出すローラであり、PFモータ15によって駆動される。フリーローラ18A(図4を参照)は、搬送ローラ17Aと対向する位置に設けられ、用紙Sを搬送ローラ17Aとの間に挟むことによって用紙Sを搬送ローラ17Aに向かって押さえる。
排紙ローラ17B(図4を参照)は、印刷が終了した紙Sをプリンタの外部に排出するローラである。排紙ローラ17Bは、不図示の歯車により、PFモータ15によって駆動される。フリーローラ18Bは、排紙ローラ17Bと対向する位置に設けられ、紙Sを排紙ローラ17Bとの間に挟むことによって紙Sを排紙ローラ17Bに向かって押さえる。
インク吐出ユニット20は、用紙Sにインクを吐出するためのものである。インク吐出ユニット20は、図2に示すように、液体吐出部としての吐出ヘッド21と、ヘッドドライバ22とを有する。吐出ヘッド21は、ノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインク滴を吐出する。ヘッドドライバ22は、吐出ヘッド21を駆動して、吐出ヘッド21から断続的にインク滴を吐出させるためのものである。
クリーニングユニット30は、図3にも示すように、吐出ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するためのものである、。クリーニングユニット30は、ポンプ装置31と、キャッピング装置35とを有する。ポンプ装置31は、前記ノズルの目詰まりを防止すべくノズルからインクを吸い出すものであり、ポンプモータ32とポンプモータドライバ33とを有する。ポンプモータ32は、吐出ヘッド21のノズルからインクを吸引する。ポンプモータドライバ33は、ポンプモータ32を駆動する。キャッピング装置35は、吐出ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するため、印刷を行わない時である待機時に、吐出ヘッド21のノズルを封止する。
キャリッジユニット40は、図2及び図3に示すように、吐出ヘッド21を所定の方向(図2において紙面の左右方向(以下、吐出ヘッド移動方向という))に移動させるためのものである。なお、この吐出ヘッド移動方向は、前記紙搬送方向と直交している。
キャリッジユニット40は、キャリッジ41と、キャリッジモータ(以下、CRモータという)42と、キャリッジモータドライバ(以下、CRモータドライバという)43と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46とを有する。キャリッジ41は、吐出ヘッド移動方向に移動可能であって、吐出ヘッド21を固定している。よって、前記吐出ヘッド21のノズルは、吐出ヘッド移動方向に沿って移動しながら、断続的にインクを吐出する。また、キャリッジ41は、インクを収容するインクカートリッジ48、49を着脱可能に保持している。CRモータ42は、キャリッジ41を吐出ヘッド移動方向に移動させるモータであり、DCモータで構成される。CRモータドライバ43は、CRモータ42を駆動するためのものである。プーリ44は、CRモータ42の回転軸に取付けられている。タイミングベルト45は、プーリ44によって駆動される。ガイドレール46は、キャリッジ41を吐出ヘッド移動方向に案内する。
計測器群50には、リニア式エンコーダ51と、ロータリー式エンコーダ52と、紙検出センサ53と、紙幅センサ54とがある。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ41の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ17Aの回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される用紙Sの先端の位置を検出するためのものである。図4に示すように、この紙検出センサ53は、給紙ローラ13が搬送ローラ17Aに向かって用紙Sを搬送する途中で、用紙Sの先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって用紙Sの先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は紙搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは用紙Sの搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、用紙Sの先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、用紙Sの先端の位置を検出する。紙幅センサ54は、キャリッジ41に取付けられている。紙幅センサ54は、発光部541と受光部543を有する光学センサであり、用紙Sによって反射された光を検出することにより、紙幅センサ54の位置における用紙Sの有無を検出する。そして、紙幅センサ54は、キャリッジ41によって移動しながら用紙Sの端部の位置を検出し、用紙Sの幅を検出する。また、紙幅センサ54は、キャリッジ41の位置によって、用紙Sの先端を検出できる。紙幅センサ54は、光学センサなので、紙検出センサ53よりも位置検出の精度が高い。
制御ユニット60は、プリンタの制御を行うためのものである。制御ユニット60は、図2に示すように、CPU61と、タイマ62と、インターフェース部63と、ASIC64と、メモリ65と、DCコントローラ66とを有する。CPU61は、プリンタ全体の制御を行うためのものであり、DCコントローラ66、PFモータドライバ16、CRモータドライバ43、ポンプモータドライバ32およびヘッドドライバ22に制御指令を与える。タイマ62は、CPU61に対して周期的に割り込み信号を発生する。インターフェース部63は、プリンタの外部に設けられたホストコンピュータ67との間でデータの送受信を行う。ASIC64は、ホストコンピュータ67からインターフェース部63を介して送られてくる印刷情報に基づいて、印刷の解像度や吐出ヘッドの駆動波形等を制御する。メモリ65は、ASIC64及びCPU61のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。DCコントローラ66は、CPU61から送られてくる制御指令と計測器群50からの出力に基づいて、PFモータドライバ16及びCRモータドライバ43を制御する。
このようなインクジェットプリンタ1では、印刷時において、用紙Sが搬送ローラ17Aによって所定の搬送量で間欠搬送され、その間欠的な搬送の合間である停留中にキャリッジ41が、搬送ローラ17Aによる搬送方向に対して直交する方向、すなわち吐出ヘッド移動方向に沿って移動しながら、吐出ヘッド21から用紙Sに向けてインク滴を吐出する。この吐出されたインク滴によって、用紙S上にはドットが形成され、当該ドットが多数形成されて用紙S上に巨視的な画像が形成される。
===吐出ヘッド21の吐出機構===
図5は、吐出ヘッド21の下面部に設けられたインク滴の吐出ノズルの配列を示した図である。吐出ヘッド21の下面部には、同図に示すように、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロ(Y)の色毎にノズル列211が設けられている。
各ノズル列211は、それぞれに、複数のノズル#1〜#nから構成される。そして、これら複数のノズル#1〜#nは、用紙Sの搬送方向に沿う直線上に、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)おきに配されている。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、用紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。なお、各ノズル列のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(#1〜#n)。また、各ノズル列211は、吐出ヘッド移動方向に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。
なお、後述される説明のなかには、前記ノズル列211が単列であるように説明している箇所もあるが、これは、他のノズル列211によるインク滴の吐出の様子も同じであることから、前記単列に代表させて説明しているためである。
各ノズル#1〜#nには、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させるものである。そして、これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色の各ノズル#1〜#nから吐出される。
図6に、各ノズル#1〜#nを駆動するための駆動回路のブロック図を示す。なお、図6において、各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。
この駆動回路は、図2に示すヘッドドライバ22内に、前記4列のノズル列毎に設けられている。この駆動回路は、図6に示すように、原駆動信号発生部221と、複数のマスク回路222と、間引き処理部224と、駆動信号補正部223とを備えている。
原駆動信号発生部221は、各ノズル#1〜#nに共通して用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、一画素分の移動期間内(キャリッジ41が一画素の間隔を横切る時間内)において、図中の下に示すように、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。そして、この生成された原駆動信号ODRVは、各マスク回路222に出力される。
マスク回路222は、吐出ヘッド21のノズル#1〜#nをそれぞれ駆動する複数のピエゾ素子に対応して設けられている。そして、各マスク回路222には、原信号発生部221から原信号ODRVが入力されるとともに、後記印刷データPDに基づいて印刷信号PRT(i)が入力される。印刷信号PRT(i)は、画素に対応する画素データであり、一画素に対して2ビットの情報を有するシリアル信号であり、その各ビットは、第1パルスW1と第2パルスW2とにそれぞれ対応している。そして、このマスク回路222aは、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原駆動信号ODRVを遮断したり通過させたりする。すなわち、印刷信号PRT(i)が0レベルのときには、原駆動信号ODRVのパルスを遮断してインク滴を吐出しないようにし、また、印刷信号PRT(i)が1レベルのときには、原駆動信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて、これを駆動信号DRV(i)として駆動信号補正部223を介して前記ピエゾ素子に出力し、これによってノズルからインク滴を吐出する。
なお、本実施形態にあっては、このマスク回路224には、前記印刷信号PRT(i)に加えて、間引き処理部224から間引き信号SIGが入力される。この間引き信号SIGは、後述する縁無し印刷時の間引き処理に供されるものであり、0または1レベルからなる信号である。そして、前記マスク回路224を通過後の駆動信号DRV(i)がインク滴を吐出する信号になっているか否かは、前記印刷信号PNT(i)と、当該間引き信号SIGとの論理積(所謂ANDである)の演算結果で決定する。
なお、図6に示すように、本実施形態の間引き信号SIGは、ノズル列211の全ノズルに亘って共通の信号が入力される。従って、この間引き信号SIGに基づいてインク滴を吐出しない吐出ヘッド移動方向の位置は、全ノズルに亘って一致している。このことは、後述する間引き処理の規則1に関係する。
この間引き信号SIGは、後で説明する間引き処理を行うように、吐出ヘッド移動方向の画素毎に生成され、前記印刷信号PRT(i)に対応させながらマスク回路222に入力される。なお、この間引き処理については後述する。
駆動信号補正部223は、マスク回路222が整形した駆動信号波形のタイミングを復路全体で前後にずらし、補正を行う。この駆動信号波形のタイミングの補正によって、往路と復路におけるインク滴の着弾位置のズレが補正される、すなわち、往路と復路におけるドットの形成位置のズレが補正される。
===ホストの処理===
図7は、ホスト67の処理を概略的に説明する図である。同図に示すように、ホスト67は、プリンタ1に接続されたコンピュータ本体90と、表示装置93とを備えている。コンピュータ本体90には、プリンタ1の動作を制御する「プリンタドライバ」と呼ばれるコンピュータプログラム96が搭載されている。プリンタドライバ96は、同図に示すように、ホスト67に搭載された所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバを介して、インクジェットプリンタ1に転送するための印刷データPDが出力される。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介して表示装置93に画像を表示している。
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ本体90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをインクジェットプリンタ1に供給する印刷データPDに変換する。プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100と、ユーザインターフェース表示モジュール101と、UIプリンタインターフェースモジュール102と、色変換ルックアップテーブルLUTと、が備えられている。
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95で形成されたカラー画像データの解像度を、印刷解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3つの色成分からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変極ルックアップテーブルLUTを参照しつつ、各画素毎に、RGB画像データを、プリンタ1が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、いわゆるハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する。このハーフトーン画像データは、ラスタライザ100によりプリンタ1に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとしてプリンタ1に出力される。印刷データPDは、吐出ヘッドの移動時のドットの形成状態を示すラスタデータと、用紙Sの搬送量を示すデータと、を含んでいる。
ユーザインターフェース表示モジュール101は、印刷に関係する種々のユーザインターフェースウィンドウを表示する機能と、それらのウィンドウ内におけるユーザの入力を受け取る機能とを有している。
UIプリンタインターフェースモジュール102は、ユーザインターフェース(UI)とプリンタ1間のインターフェースを取る機能を有している。ユーザがユーザインターフェースにより指示した命令を解釈して、プリンタ1へ各種コマンドCOMを送信したり、逆に、プリンタ1から受信したコマンドCOMを解釈して、ユーザインターフェースへ各種表示を行ったりする。
なお、プリンタドライバ96は、各種コマンドCOMを送受信する機能、印刷データPDをプリンタ1に供給する機能等を実現する。このようなプリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、ホスト67の内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、ホスト67が読み取り可能な種々の媒体を利用できる。また、このようなコンピュータプログラムを、インターネットを介してコンピュータ本体90にダウンロードすることも可能である。
===印刷方式===
ここで、図8A、図8B、図9A、および、図9Bを参照して、本実施形態のプリンタ1にて実行可能な印刷方式について説明する。この印刷方式としては、インターレース印刷およびオーバーラップ印刷の二つが実行可能に用意されている。そして、これらの印刷方式を適宜用いることによって、ノズルのピッチやインク吐出特性等のノズル毎の個体差を、印刷される画像上で分散緩和し、もって画質の向上を図ることができるようになっている。
<インターレース印刷について>
図8Aおよび図8Bは、通常のインターレース印刷の説明図である。なお、説明の便宜上、吐出ヘッド21の代わりとして示すノズル列が、用紙Sに対して移動しているように描かれているが、同図はノズル列と用紙Sとの相対的な位置関係を示すものであって、実際には用紙Sが搬送方向に移動されている。また、同図において、黒丸で示されたノズルは、実際にインク滴を吐出するノズルであり、白丸で示されたノズルはインク滴を吐出しないノズルである。なお、図8Aは、1パス目〜4パス目におけるノズル位置と、そのノズルにてドットの形成の様子を示し、図8Bは、1パス目〜6パス目におけるノズル位置とドットの形成の様子を示している。
ここで、『インターレース印刷』とは、kが2以上であって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるような印刷方式を意味する。また、『パス』とは、ノズル列が吐出ヘッド移動方向に1回移動することをいう。『ラスタライン』とは、吐出ヘッド移動方向に並ぶ画素の列である。また、『画素』とは、インク滴を着弾させドットを記録する位置を規定するために、印刷用紙S上に仮想的に定められた方眼状の桝目である。
なお、本明細書においては、便宜上、前記画素は用紙S上だけでなく、図15Aおよび図15Bに示すように、用紙Sの外側にはみ出す領域である後記打ち捨て領域Aaに対しても、仮想的に存在する扱いとする。従って、同図に示すように、後記『ラスタラインの端部』とは用紙Sの端部ではなく、打ち捨て領域Aaの側端部を意味する。
図8Aおよび図8Bに示すように、インターレース印刷では、用紙Sが搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、その直前のパスで記録されたラスタラインのすぐ上のラスタラインを記録する。このように搬送量を一定にして記録を行うためには、実際にインクを吐出するノズル数N(整数)はkと互いに素の関係にあり、搬送量FはN・Dに設定される。
同図では、ノズル列は搬送方向に沿って配列された4つのノズルを有する。しかし、ノズル列のノズルピッチkは4なので、インターレース印刷を行うための条件である「Nとkとが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、4つのノズルのうち、3つのノズルを用いてインターレース印刷が行われる。また、3つのノズルが用いられるため、用紙Sは搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル列を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて用紙Sにドットが形成される。
同図は、最初のラスタラインは3パス目のノズル#1が形成し、2番目のラスタラインは2パス目のノズル#2が形成し、3番目のラスタラインは1パス目のノズル#3が形成し、4番目のラスタラインは4パス目のノズル#1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、1パス目では、ノズル#3のみがインク滴を吐出し、パス2では、ノズル#2とノズル#3のみがインク滴を吐出している。これは、1パス目及び2パス目において全てのノズルからインク滴を吐出すると、連続したラスタラインを用紙Sに形成できないためである。なお、3パス目以降では、3つのノズル(#1〜#3)がインク滴を吐出し、用紙Sが一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
<オーバーラップ印刷について>
図9A及び図9Bは、通常のオーバーラップ印刷の説明図である。前述のインターレース印刷では、一つのラスタラインは一つのノズルにより形成されていたのに対し、当該オーバーラップ印刷では、例えば、一つのラスタラインが、二つ以上のノズルにより形成されている。
このオーバーラップ印刷では、用紙Sが搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、ラスタライン方向に移動する各ノズルが、数ドットおきに間欠的にインク滴を吐出することによって、吐出ヘッド移動方向たるラスタライン方向に間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、他のノズルが既に形成されている間欠的なドットを補完するようにドットを形成することにより、1つのラスタラインが複数のノズルにより完成する。このようにM回のパスにて1つのラスタラインが完成する場合、オーバーラップ数Mと定義する。同図では、各ノズルにて、1ドットおきに間欠的にドットが形成されるので、パス毎に奇数番目の画素又は偶数番目の画素にドットが形成される。そして、1つのラスタラインが2つのノズルにより形成されているので、オーバーラップ数M=2になる。なお、前述のインターレース印刷の場合、オーバーラップ数M=1になる。
このオーバーラップ印刷において、搬送量を一定にして記録を行うためには、(1)N/Mが整数であること、(2)N/Mはkと互いに素の関係にあること、(3)搬送量Fが(N/M)・Dに設定されること、が条件となる。
同図では、ノズル列は搬送方向に沿って配列された8つのノズルを有する。しかし、ノズル列のノズルピッチkは4なので、オーバーラップ印刷を行うための条件である「N/Mとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、8つのノズルのうち、6つのノズルを用いてオーバーラップ印刷が行われる。また、6つのノズルが用いられるため、用紙Sは搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル列を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて用紙Sにドットが形成される。また、1つのパスにおいて、各ノズルは吐出ヘッド移動方向に1ドットおきに間欠的にドットを形成する。図中において、吐出ヘッド移動方向に2つのドットが描かれているラスタラインは既に完成されている。例えば、図9Aにおいて、最初のラスタラインから6番目のラスタラインまでは、既に完成されている。1つのドットが描かれているラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されているラスタラインである。例えば、7番目や10番目のラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されている。なお、1ドットおきに間欠的にドットが形成された7番目のラスタラインは、9パス目のノズル#1が補完するようにドットを形成することによって、完成される。
同図は、最初のラスタラインは3パス目のノズル#4及び7パス目のノズル#1が形成し、2番目のラスタラインは2パス目のノズル#5及び6パス目のノズル#2が形成し、3番目のラスタラインは1パス目のノズル#6及び5パス目のノズル#3が形成し、4番目のラスタラインは4パス目のノズル#4及び8パス目のノズル#1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、1パス目〜6パス目において、ノズル#1〜ノズル#6のなかにインクを吐出しないノズルが存在する。これは、1パス目〜6パス目において全てのノズルからインクを吐出すると、連続したラスタラインを用紙Sに形成できないためである。なお、7パス目以降では、6つのノズル(#1〜#6)がインクを吐出し、用紙Sが一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
Figure 2004103709
表1は、それぞれのパスにおいて形成されるドットの吐出ヘッド移動方向の形成位置を説明するための表である。表中の「奇数」とは、吐出ヘッド移動方向に並ぶ画素(ラスタラインの画素)のうちの奇数番目の画素にドットを形成することを意味する。また、表中の「偶数」とは、吐出ヘッド移動方向に並ぶ画素のうちの偶数番目の画素にドットを形成することを意味する。例えば、3パス目では、各ノズルは、奇数番目の画素にドットを形成する。1つのラスタラインがM個のノズルにより形成される場合、ノズルピッチ分のラスタラインが完成するためには、k×M回のパスが必要となる。例えば、本実施形態では、1つのラスタラインが2つのノズルにより形成されているので、4つのラスタラインが完成するためには、8回(4×2)のパスが必要となる。表1から分かるとおり、前半の4回のパスは、奇数−偶数−奇数−偶数の順にドットが形成される。この結果、前半の4回のパスが終了すると、奇数番目の画素にドットが形成されたラスタラインの隣のラスタラインには、偶数番目の画素にドットが形成されている。後半の4回のパスは、偶数−奇数−偶数−奇数の順にドットが形成される。つまり、後半の4回のパスは、前半の4回のパスと逆の順にドットが形成される。この結果、前半のパスにより形成されたドットの隙間を補完するように、ドットが形成される。
===縁無し印刷===
ここで『縁無し印刷』について説明する。『縁無し印刷』とは、印刷用紙Sの端部に余白を形成しない印刷方法である。本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、印刷モードの選択によって、『縁無し印刷』または『通常印刷』のいずれかを択一的に実行可能になっている。
『通常印刷』は、インク滴が吐出される領域である印刷領域Aが、印刷用紙S上に収まるように印刷を行う。図10に『通常印刷』時における印刷領域Aと用紙Sとのサイズの関係を示すが、印刷領域Aは用紙S内に納まるように設定され、用紙Sの上下の端部および左右の側端部には余白が形成される。
この『通常印刷』を行うべく、印刷モードとして『通常印刷モード』が設定された場合には、プリンタドライバ96は、アプリケーションプログラムから与えられた画像データに基づき、印刷領域Aが用紙Sに収まるように印刷データPDを生成する。例えば、印刷領域Aを用紙S内に納められないような画像データを処理する場合には、画像データにより表される画像の一部を印刷対象から外したり、またその画像を縮小するなどして用紙Sに収まるようにする。
図11に『縁無し印刷』時における印刷領域Aと用紙Sとのサイズの関係を示すが、用紙Sの上下の端部および左右の側端部からはみ出す領域(以下では、打ち捨て領域Aaと言う)に対しても印刷領域Aが設定されており、この領域に対してもインク滴が吐出されるようになっている。そして、これによって、紙搬送時の位置決め精度などが原因で用紙Sが吐出ヘッド21に対して多少の位置ズレを生じても、用紙Sの端部へ向けて確実にインク滴を吐出してドットを形成することができて、もって端部に余白を形成しないようにしている。なお、この『縁無し印刷』は、必ずしも図11に示すように、用紙Sの上下の端部および左右の側端部の全てに対して行う必要はなく、これらのうちの一端部に対してのみ実施される場合もある。
この『縁無し印刷』を行うべく、印刷モードとして『縁無し印刷モード』が設定された場合には、プリンタドライバ96は、前記画像データに基づき、印刷領域Aが用紙Sから所定幅だけはみ出るような印刷データPDを生成する。例えば、印刷領域Aが用紙Sよりも小さくなってしまうような画像データを処理する場合には、印刷領域Aが用紙S全体に行き渡って前記所定幅だけはみ出すように画像を拡大する。また、逆に、印刷領域Aが用紙Sから大きくはみ出てしまうような画像データを処理する場合には、用紙Sからのはみ出し代が前記所定幅となるように画像を縮小する。なお、前記所定幅を確保すべく拡縮調整した際に、画像の縦横比が元画像から変化して歪んでしまう場合には、拡縮調整後に画像の一部を印刷対象から外すことによって元画像の縦横比を維持しつつ前記所定幅を確保する場合もある。
この拡縮調整について詳細に説明すると、前記プリンタドライバ96は、用紙Sの規格寸法と同じ大きさの領域を、基準領域Asとして前記メモリ65に記憶している。そして、この基準領域Asを参照して、これよりも吐出ヘッド移動方向および搬送方向に対して前記所定幅だけ外側にはみ出るサイズに前記画像データを拡大して印刷データPDを生成する。なお、前記所定幅の部分が、用紙Sから外れると判断される領域であり、インク滴が打ち捨てられる打ち捨て領域Aaである。
この基準領域Asおよび前記所定幅は、はがきサイズやA4サイズ等の用紙サイズ毎に前記メモリ65に記憶されており、ユーザによって入力される用紙サイズ情報に基づいてそれぞれに読み出され、上述の拡縮調整に供される。
ちなみに、紙搬送が正確に行われて用紙Sが予め決められた設計位置にきちんと位置決めされた場合には、前記基準領域Asと用紙Sとは合致して基準領域Asの画像が用紙Sに印刷される。しかし、位置ズレした場合には、用紙Sの端部には打ち捨て領域Aaの画像が印刷されることになる。
<打ち捨てられるインクの処理>
『縁無し印刷』において、用紙Sから外れて着弾せずに打ち捨てられるインク滴は、プラテン14に付着してこれを汚す等といった悪影響を及ぼす虞がある。このため、本実施形態に係るプリンタ1のプラテン14は、用紙Sから外れたインク滴を回収するためのインク回収部80を備えている。
図12はインク回収部80の平面図である。このインク回収部80は、図13Aおよび図13Bの断面図に示す第1インク回収部82と、図14の断面図に示す第2インク回収部83との二つに大別される。第1インク回収部82は、用紙Sの上下の端部を縁無し印刷する際に用いられ、第2インク回収部83は、用紙Sの左右の側端部を縁無し印刷する際に用いられる。
図12乃至図14に示すように、これら第1および第2インク回収部82,83のいずれも、プラテン14上に断面凹形の溝部として形成されている。その溝部内には、インク滴を吸収するスポンジ等の吸収材84が設けられている。そして、打ち捨てられたインク滴は、この吸収材84の上に到達して吸収材84に吸収される。
図12、図13A、および、図13Bに示す第1インク回収部82の溝部は、キャリッジ41の移動方向(吐出ヘッド移動方向)に沿って直線状に設けられているとともに、搬送方向における溝部の位置は、前記吐出ヘッド21の略中央部分に対向しており、つまり、ノズル#k〜#k+4に対向している。従って、図13Aに示すように上端部を縁無し印刷する場合には、用紙Sの上端が第1インク回収部82上に到達する以前から、前記ノズル#k〜#k+4だけからインク滴を吐出する。一方で下端部を縁無し印刷する場合には、図13Bに示すように、用紙Sの下端部が前記第1インク回収部82上を通過後においても前記ノズル#k〜#k+4だけからインク滴を吐出する。そして、これら上端部および下端部の印刷時において、前記ノズル#k〜#k+4から吐出されたインク滴のなかで用紙Sに着弾しなかったインク滴は、第1インク回収部82の吸収材84に着弾するため、これら打ち捨てられたインク滴がプラテン14上面を汚すことはない。
また、図12および図14に示す第2インク回収部83に係る溝部は、用紙Sの左右の側端部と対向する位置にそれぞれ設けられ、これら溝部は共に、用紙Sの搬送方向に沿って直線状に形成されている。そして、左右の側端部を縁無し印刷する場合には、キャリッジ41の移動において、印刷用紙Sの用紙内の部分を移動している時だけノズルからインク滴を吐出するのではなく、用紙Sの側端部の外側の前記打ち捨て領域Aaを移動している時にもインク滴を吐出する。ここで、この打ち捨て領域Aaにおいて吐出されたインク滴は、前記第2インク回収部83の吸収材84に着弾するため、これら打ち捨てられたインク滴によってプラテン14を汚すことはない。
===縁無し印刷時のインク滴の間引き処理について===
前述したように『縁無し印刷』をするためには前記打ち捨て領域Aaを設定せざるを得ないが、この打ち捨て領域Aaに向けて吐出されるインク滴の大半は、画像の形成に寄与せずに無駄となってしまい、そのインク滴数は極力少ないのが望ましい。また、そもそも、この打ち捨てられるインク滴は、用紙Sの端部に余白を形成しないようにする目的で吐出されるものであり、この点を勘案すると、前記端部に余白と視認されるような画像の欠落部分を形成しない程度に、すなわち目立たない程度にインク滴数を間引いてインク滴数を減らすのが良いと考えられる。
従って、本発明にあっては、見た目に目立たない程度に、用紙Sから外れると判断される領域たる前記打ち捨て領域Aaに向けて吐出されるべきインク滴のなかから適宜数だけインク滴を間引いて吐出するようにしている。
図15Aおよび図15Bは、この打ち捨て領域Aaでの間引き状態を概念的に示す平面図であり、印刷データPDに基づく印刷領域Aを、用紙Sに相当する前記基準領域Asに重ね合わせて示している。なお、図中、インク滴を吐出する画素を黒丸で示すとともに、間引かれてインク滴を吐出しない画素を白丸で示している。また、説明の便宜上、図中の一番上のラスタラインを第1ラスタラインR1と呼び、以下、図の下方に向かうに従って第2ラスタラインR2、第3ラスタラインR3、…と続いているものとする。
図15Aに示す例は、搬送方向に並ぶラスタラインR1,R2,…の一本おきに、打ち捨て領域Aaに対するインク滴の吐出を間引くようにしている。すなわち、打ち捨て領域Aaにインク滴を吐出するラスタライン(例えばR3)を、搬送方向の上下に挟む位置に隣接するラスタライン(例えばR2とR4)については、打ち捨て領域Aaにインク滴を吐出しないようにしている。
図15Bに示す例は、第1ラスタラインR1は間引かず、その下の第2ラスタラインR2は、その両端から1画素ずつ間引き、更にその下の第3ラスタラインR3は、その両端から2画素ずつ間引くようにしており、以降のラスタラインR4,R5,…においてはこれを順次繰り返している。そして、このようにして間引かれた打ち捨て領域Aaには、平面視で三角形形状の間引き領域が、搬送方向に沿って複数形成されている。
なお、これら二つの例にあっては、共に、その打ち捨て領域Aaの単位面積に対するインク滴数を間引く割合は同じになっている。すなわち、2画素のうち1画素が間引かれている。但し、同じ割合でインク滴数を間引くのであれば、図15Bに示すように、前記ラスタライン方向の端に向かう程、インク滴を間引く割合を高くする方が望ましい。詳細に説明すると、図15Aおよび図15Bに示す打ち捨て領域Aaを搬送方向に沿って見てみれば、打ち捨て領域Aaには、この搬送方向に沿って二列の画素列L1,L2が形成されている。そして、図15Aの例では、内側の画素列L1と、この画素列L1よりも外側の画素列L2とは、共に2画素のうち1画素が間引かれている。これに対して、図15Bの例は、内側の画素列L1では、3画素のうち1画素が間引かれているが、外側の画素列L2にあっては、3画素のうち2画素が間引かれており、もって当該図15Bの方が、ラスタライン方向の端に向かう程、インク滴を間引く割合が高くなっている。
この図15Bの例の方が好ましい理由は、用紙Sの大きさに相当する基準領域Asから遠く離れた位置ほど、その位置まで実際の用紙Sが位置ズレする可能性は低く、もって、インク滴の間引きの影響が、用紙S上の画像の欠落部分として顕在化する可能性が低くなるためである。
このような間引き処理を実行するか否かの選択は、例えば、ユーザインターフェース表示モジュール101によって行うことができる。すなわち、前記ユーザインターフェース表示モジュール101のプリンタドライバに係るウィンドウには、間引き処理についての実行ボタン及び非実行ボタンが選択可能に表示されており、ユーザは、これらボタンから間引き処理を実行するか否かを入力することができる。
なお、入力された前記ボタンの信号は、プリンタドライバによって生成された印刷データPDに対応付けられて、プリンタ1に出力される。そして、図15Cのフローチャートに示すように、非実行ボタンの信号が対応付けられている場合には、ヘッドドライバ22内の図6の間引き処理部224は何も行わないが、実行ボタンの信号が対応付けられている場合には、前記間引き処理部224は、上述の間引き状態となるように間引き信号SIGを生成するとともに、この間引き信号SIGを、前記マスク回路222に入力される印刷信号PRT(i)に対応させて同マスク回路222に入力する(ステップS10及びS20を参照)。すなわち、マスク回路222には、前記印刷信号PRT(i)に加えて間引き信号SIGが入力され、その印刷信号PRT(i)に対応する画素に向けてインク滴を吐出するか否かは、印刷信号PRT(i)と、間引き信号SIGとの論理積(所謂AND)として決定される。この間引き信号SIGは、前記打ち捨て領域Aaの各画素に対して設定されており、当該領域Aaにおいてインク滴を吐出しない画素に対しては0レベルが、またインク滴を吐出する画素に対しては1レベルが設定されている。
ちなみに、図15Aおよび図15Bの例に係る印刷データPDには、説明の便宜上、印刷領域Aaの全面に亘ってインク滴を吐出するベタ打ち画像のデータが記録されている前提であり、すなわち印刷データPDの全ての印刷信号PRT(i)が1レベルであるものとして示している。これに対して、実際の印刷データPDには、印刷信号PRT(i)が0レベルの画素もあるため、実際の用紙S上に顕れる間引き状態は、両者のかけ合わせとなり、すなわち、前記打ち捨て領域Aaの黒丸印の画素も、印刷信号PRT(i)によっては白丸になることもある。なお、以下の説明でも、印刷データPDにはベタ打ち画像のデータが記録されているものとして説明する。
===間引き処理の実施例===
ここで間引き処理の実施例として、用紙Sの右の側端部に縁無し印刷する場合を例に説明する。なお、印刷方式としては、前述のインターレース印刷およびオーバーラップ印刷のそれぞれについて説明する。
図16乃至図31は、印刷用紙Sの右の側端部近傍における各ラスタラインが、どのパスで何れのノズルによって形成されていくかを示す説明図である。図中の左側の部分には、各パスにおける用紙Sに対するノズル列の相対位置を示している(以下では左図と言う)。なお、この左図では、説明の便宜上、ノズル列の方を各パス毎に搬送量Fずつ下方へ移動させて示しているが、実際には用紙Sの方が搬送方向に移動する。また、ノズル列におけるノズル番号を、丸印で囲って示している。
この左図の右側には、基準領域Asおよび打ち捨て領域Aaに向けてインク滴を吐出する様子を示している(以下では右図と言う)。この右図の四角のマス目は、それぞれに一つの画素を表しており、そのマス目に記入された番号は、その画素に向けてインク滴を吐出するノズル番号である。また、ノズル番号が記入されていない画素は、インク滴が吐出されない画素、すなわち間引き処理によって間引かれた画素である。なお、左図の下に示す間引き数は、打ち捨て領域Aaにおいて、各パスにおいて間引かれる画素の数を示している。
右図中の右側部分には、前記基準領域Asの側端部が存在し、その更に右側には、吐出ヘッド移動方向に8画素分(図16乃至図23)または32画素分(図24乃至図31)の幅で打ち捨て領域Aaが設定されており、打ち捨て領域Aaの外側の境界には各ラスタラインの端部が位置している。
なお、説明の便宜上、図中の一番上のラスタラインを第1ラスタラインR1と呼び、以下、図の下方に向かうに従って第2ラスタラインR2、第3ラスタラインR3、…と続いているものとする。また、この右図は、搬送方向の一部のみを取り出して示しているが、図中の一番上の第1ラスタラインR1の上および一番下の第25ラスタラインR25の下にもラスタラインが連続的に形成されているのは言うまでもない。
本実施形態に係る間引き処理部224は、以下の4つの規則に従って間引き信号SIGを形成し、当該間引き信号SIGを、前記印刷信号PRT(i)に対応させながらマスク回路222に入力して前記打ち捨て領域Aaにおけるインク滴数を間引いていく。
規則1:インク滴を吐出しない画素の数である間引き数は、一回のパス毎(吐出ヘッドの移動毎)に設定される。また、その間引き数は、全ノズルに亘る共通値として設定されるとともに、そのパスにおいて、間引かれる吐出ヘッド移動方向の画素位置は、全ノズルに亘って同じである。
この規則1を、図16のインターレース印刷を例に説明する。左図に示す4パス目では、ノズル#1,#2,#3によって第4,第8,第12ラスタラインR4,R8,R12がそれぞれに形成されるが、この4パス目には、左図の下に示すように間引き数として2が設定されている。従って、これらノズル#1,#2,#3の三者ともに、自身が形成するラスタラインのうちの2つの画素に対してはインク滴を吐出しない。そして、これら画素の吐出ヘッド移動方向の位置は、ノズル#1,#2,#3の三者ともに揃っており、図示例にあっては、ラスタラインR4,R8,R12は、それぞれに、各端部から一つ目および二つ目の画素が間引かれている。
規則2:各パスにおいて間引かれる画素の吐出ヘッド移動方向の位置は、その単一パスにおいてインク滴を吐出可能な位置のなかから選定されるとともに、当該選定候補の位置の画素を、ラスタラインの端部から間引き数だけ数えて指定される。
この規則2を、図16および図25を参照しつつ具体的に説明すると、図16に示すインターレース印刷の場合には、単一のパスによって、ラスタライン方向に並ぶ全ての画素に対しインク滴を吐出可能である。従って、左図の4パス目にて間引かれる画素の吐出ヘッド移動方向の位置は、右図に示すように、ラスタラインR4,R8,R12の各端部から、この4パス目の間引き数2だけ画素を連続して数えて指定され、もって前記端部から二つの画素が続けて指定される。
これに対して、図25に示すオーバーラップ印刷の場合には、単一のパスではラスタライン方向に並ぶ画素に対してM−1個おきの間欠的にしかインク滴を吐出することができない。例えば、オーバーラップ数Mが2の場合には、ある単一のパスでは、ラスタライン方向の奇数番目の画素に対してだけインク滴を吐出可能であり、これら奇数番目の画素の間の偶数番目の画素に対しては、別の単一パスにおいてインク滴を吐出可能となっている。従って、このオーバーラップ印刷の場合には、各パスにて間引かれる画素は、ラスタラインを構成する画素のなかからM−1個おきに前記端部から間引き数だけ数えて指定される。これを図25の例に対応させて更に具体的に説明すると、図示例の3パス目では、第1,第5,第9ラスタラインR1,R5,R9の奇数番目の画素にインク滴を吐出可能であり、また当該3パス目の間引き数は、左図の下に示すように16が設定されている。従って、各ラスタラインR1,R5R9の端部から奇数番目の画素だけを16つ数えて指定し、これら指定された16つの画素に対してはインク滴を吐出しない。なお、一つおきに16つの画素を指定するので、結果として、ラスタラインの端部から32画素分だけ内側に位置する画素まで指定することになる。
規則3:間引き数は、所定の変化パターンに基づいてパス毎に変化する。この変化パターンに基づく間引き数が一巡するパス数Cmを、間引き数の変化周期Cmという。
この規則3を、図16を参照して具体的に説明する。左図の下には、各パス目に対応する間引き数を示しているが、この図示例では、パス毎に間引き数が0および2を繰り返す変化パターンを有しており、また当該変化パターンが一巡するパス数たる変化周期Cmは2パスとなっている。すなわち、図示例にあっては、1パス目の間引き数は0、2パス目は2であり、以降のパス目では、これを順番に繰り返すようになっている。
規則4:間引き数の変化パターンは以下とする。但し、jは1以上の整数である。
Figure 2004103709
なお、変化周期Cmとして9パスよりも少ない数が設定された場合には、その設定された数までの各パスの間引き数を繰り返すものとする。例えば、変化周期Cmを3パスに設定した場合には、表2中の1パス目〜3パス目の間引き数である0,j,4j(jは1以上の整数)を、この順番で繰り返す。ちなみに、表2に示す変化パターンは、間引き状態を大きく散らすことが可能な現状最も好ましいパターンであり、後述する「好適な変化パターンの検討」によって見出したものである。
<インターレース印刷における間引き処理の実施例>
図16乃至図23には、インターレース印刷の場合の間引き処理の実施例を示している。図16から図23にかけて、間引き数の変化周期Cmを図毎に異ならせており、当該変化周期Cmの間引き状態への影響がわかるようにしている。但し、インターレース印刷の条件は、これら全図に亘って同じ条件に揃えている。すなわち、インク滴を吐出するノズル数N=3、ノズルピッチk・D=4・D、搬送量F(=N・D)=3・Dにしている。
先ず、図16を参照しながらインターレース印刷によるラスタラインの形成過程について説明する。なお、インターレース印刷の説明は前にしているため、ここでは本実施例の理解に必要な範囲に留める。
図16に示すように、3パス目においては、ノズル#1よって第1ラスタラインR1が、またノズル#2によって第5ラスタラインR5が、更には、ノズル#3によって第9ラスタラインR9が形成される。そして、このうちの第1ラスタラインR1と第5ラスタラインR5との間にある第2,第3,第4ラスタラインR2,R3,R4に注目すると、これらラスタラインR2,R3,R4は、それぞれに2パス目のノズル#2、1パス目のノズル#3、および4パス目のノズル#1によって形成される。つまり、ラスタラインを第1〜第5ラスタラインまでに亘って連続的に形成するためには、1パス目から4パス目までの計4回のパスを要する。換言すると、本実施例に係るインターレース印刷は4回のパスを1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことによって、搬送方向にドットピッチDで連続的にラスタラインを形成するようになっている。以下では、この1サイクルをインターレースサイクルと呼ぶとともに、図中では、4回のパスからなる最初のインターレースサイクルを第iサイクルとし、次の4回のパスからなるインターレースサイクルを第i+1サイクルとして示している。
次に、打ち捨て領域Aaにおける間引き処理について説明する。
図16に示すように、基準領域Asの右には、吐出ヘッド移動方向に8画素分の幅で打ち捨て領域Aaが設定されており、この打ち捨て領域Aaの外側の境界には各ラスタラインの端部が位置している。そして、パス毎に、当該パスに対応する間引き数に基づいて間引き処理がなされ、これによって、各パスにてラスタラインを形成する際に、当該ラスタラインの端部から前記間引き数だけの画素を数えて指定し、当該指定された画素に対してはインク滴を吐出しないようになっている。なお、図を見易くするために、打ち捨て領域Aaを構成する吐出ヘッド移動方向の画素数を8つにしたが、何等これに限るものではない。
図16乃至図23の左図の下に示すように、図16から図23にかけて、間引き数の変化周期Cmを2〜9パスまで変化させている。この間引き数の変化パターンは、前述の表2のj値を2にしたものであり、例えば、図16に示す変化周期Cmが2パスの場合には、その間引き数は、パス毎に0、2を繰り返し、図16に示す3パスの場合には、0、2、8を繰り返す。以下、図18から図23に示す4〜9パスの場合には、変化周期Cmが一つ増える度に、これに対応させて4パス目以降の間引き数として4、0、6、4、8、0が、この順番で一つずつ追加される。
ここでは、全図を代表して図17の変化周期Cmが3パスの場合について説明する。左図の下に示すように、間引き数は、パス毎に、0、2、8の順番で変化する。そして、この変化パターンを、インターレース印刷の全てのパスに亘って繰り返すようになっている。
例えば、第iサイクルの1パス目の間引き数は0であるため、この1パス目にて形成される第3ラスタラインR3は間引かれず、ノズル#3によってインク滴はラスタラインの端部までに亘る8画素に対して吐出される。次の2パス目は、間引き数が2であるため、この2パス目にて形成される第2ラスタラインR2および第6ラスタラインR6については、それぞれにラスタラインの端部から2画素分が間引かれて、残る6つの画素に対してはノズル#2,#3からインク滴が吐出される。また、更に次の3パス目は、間引き数が8であるため、3パス目にて形成される第1,第5,第9ラスタラインR1,R5,R9については、それぞれにラスタラインの端部から8画素分が間引かれて、つまり打ち捨て領域Aaにおいてはノズル#1,#2,#3からインク滴が吐出されない。更に、その次の4パス目は、変化パターンが一巡して戻りその間引き数は0となるため、当該4パス目にて形成される第4,第8,第12ラスタラインR4,R8,R12は、前記1パス目と同様に間引かれずに形成され、すなわちインク滴はラスタラインの端部までに亘る8画素に対して吐出される。
ここで、図16から図23にかけて各打ち捨て領域Aaを巨視的に見ると、ラスタラインの端部に近づく程、間引く割合が大きくなっているのがわかる。これは、間引かれる画素を、ラスタラインの端部から間引き数だけ数えて指定しているためである。なお、このように端部に近づく程、間引く割合を大きくしている理由は、前述したように、この端部に近づく程、インク滴が用紙Sに着弾する確率が低くなって、端部の近傍に向けて吐出されるインク滴は、その間引きの影響が画像の欠落部分として顕在化し難いからである。従って、間引きによる画質の低下を抑えながら、削減可能なインク滴数を極力多くすることができるようになっている。
また、全体的に変化周期Cmが大きくなると、間引き状態の規則性が小さくなって間引き状態が散らされる傾向にあることがわかる。従って、変化周期Cmは大きく設定する方が好ましく、そうすることによって用紙Sの端部に顕在化する虞のある画像の欠落部分を、見た目に目立たなくすることができる。
<オーバーラップ印刷における間引き処理の実施例>
図24乃至図31には、オーバーラップ印刷の場合の間引き処理の実施例を示している。図24から図31にかけて、間引き数の変化周期Cmを図毎に異ならせており、当該変化周期Cmの間引き状態への影響がわかるようにしている。但し、オーバーラップ印刷の条件は、これら全図に亘って同じ条件に揃えている。すなわち、インク滴を吐出するノズル数N=6、ノズルピッチk・D=4・D、オーバーラップ数M=2、搬送量F(=(N/M)・D)=3・Dにしている。
先ず、図24を参照しながらオーバーラップ印刷によるラスタラインの形成過程について説明する。なお、オーバーラップ印刷の説明は前にしているため、ここでは本実施例の理解に必要な範囲に留める。
本実施例のオーバーラップ数Mは2であるため、各ラスタラインの奇数番目と偶数番目の画素に向けては、互いに異なるパスの異なるノズルからインク滴が吐出され、各ラスタラインは形成される。
例えば、2パス目においては、ノズル#5によって第2ラスタラインR2の偶数番目の画素に向けて、またノズル#6によって第6ラスタラインR6の偶数番目の画素に向けてそれぞれにインク滴が吐出されるが、これら第2および第6ラスタラインR2,R6の奇数番目の画素に向けては、6パス目のノズル#2およびノズル#3によって吐出される。そして、これにより、これら第2および第6ラスタラインR2,R6が完成する。
また、これら第2ラスタラインR2と第6ラスタラインR6との間の第3,第4,第5ラスタラインR3,R4,R5は、それぞれ次のようにして形成される。第3ラスタラインR3は、1パス目のノズル#6により奇数番目の画素に向けてインク滴が吐出されるとともに、偶数番目に向けては5パス目のノズル#3にて吐出されて完成する。第4ラスタラインR4は、8パス目のノズル#1により奇数番目の画素に向けてインク滴が吐出されるとともに、偶数番目に向けては4パス目のノズル#4にて吐出されて完成する。第5ラスタラインR5は、3パス目のノズル#5により奇数番目の画素に向けてインク滴が吐出されるとともに、偶数番目に向けては7パス目のノズル#2にて吐出されて完成する。
つまり、第2〜第6ラスタラインまでに亘って連続的にラスタラインを形成するためには、前記1パス目から8パス目までの計8回のパスを要する。換言すると、本実施例に係るオーバーラップ印刷は8回のパスを1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことによって、搬送方向にドットピッチDで連続的にラスタラインを形成するようになっている。以下では、この1サイクルをオーバーラップサイクルと呼ぶとともに、図中では、最初のサイクルを第iサイクルとし、次のサイクルを第i+1サイクルとして示している。また、この1サイクルを構成するパス数Coを、オーバーラップサイクル数Coと言う。
次に、打ち捨て領域Aaにおける間引き処理について説明する。
図24に示すように、基準領域Aaの右には、吐出ヘッド移動方向に32画素分の幅で打ち捨て領域Aaが設定されており、この打ち捨て領域Aaの外側の境界には各ラスタラインの端部が位置している。そして、パス毎に、当該パスに対応する間引き数に基づいて間引き処理がなされ、これによって、各パスにて形成されるラスタラインの端部から前記間引き数だけの画素を数えて指定し、当該指定された画素に対してはインク滴を吐出しないようになっている。なお、図を見易くするために、打ち捨て領域を構成する吐出ヘッド移動方向の画素数を32にしたが、何等これに限るものではない。
図24乃至図31の左図の下に示すように、図24から図31にかけて、間引き数の変化周期Cmを2〜9パスまで変化させている。この間引き数の変化パターンは、前述の表2のj値を4にしたものであり、例えば、図24に示す変化周期Cmが2パスの場合には、その間引き数は、パス毎に0、4を繰り返し、図25に示す3パスの場合には、0、4、16を繰り返す。なお、図26から図31に示す4〜9パスの場合には、変化周期Cmが一つ増える度に、これに対応させて4パス目以降の間引き数として、8、0、12、16、0が、この順番で一つずつ追加される。
ここでは、全図を代表して図25に示す変化周期Cmが3パスの場合について説明する。左図の下に示すように、間引き数は、パス毎に、0ドット、4ドット、16ドットの順番で変化する。そして、この変化パターンを、オーバーラップ印刷の全てのパスに亘って繰り返すようになっている。
なお、前述したように、オーバーラップ数Mが2のオーバーラップ印刷の場合には、単一パスにてインク滴を吐出できるのは、ラスタライン方向に並ぶ画素のうちの奇数番目の画素または偶数番目の画素のいずれか一方である。従って、単一パスにおいて間引かれる画素は、そのパスに対応付けられた間引き数だけ、ラスタラインの端部から奇数番目の画素または偶数番目の画素のいずれか一方を数えて指定される。そして、この偶数番目の画素に吐出するパスの間引き数と、奇数番目に吐出するパスの間引き数との大小関係によって、そのラスタラインの間引き状態が決定する。すなわち、ラスタライン方向に一つおきにインク滴が吐出されてなる間欠吐出部分が形成されるか、または、同方向に連続して吐出されてなる連続吐出部分が形成されるか、更には、同方向に連続して吐出されない連続非吐出部分が形成されるかが決定する。
例えば、図25に示すように、第iサイクルの1パス目の間引き数は0であるため、この1パス目のノズル#6によって形成される第3ラスタラインR3の奇数番目の画素に対しては間引かず、よって右図に示すように同ラスタラインR3の奇数番目の画素に対しては、ラスタラインの端部までに亘ってノズル#6がインク滴を吐出する。一方で、これら奇数番目の画素の間にある偶数番目の画素に対しては、5パス目のノズル#3によってインク滴が吐出されて補完されるが、この時、この5パス目の間引き数は4であるため、ラスタラインの端部から偶数番目の画素だけを数えて計4つの画素に対してはインク滴を吐出せず、これらより内側にある偶数番目の画素に対してはインク滴を吐出する。そして、この二回のパスの結果、右図に示すように、第3ラスタラインR3の端部から8画素に亘る部分には、一つおきにインク滴が吐出される間欠吐出部分が形成される一方で、それよりも内側の24画素に亘る部分には、連続してインク滴が吐出される連続吐出部分が形成される。
また、右図を見ると、連続非吐出部分は、第2ラスタラインR2の端の部分に存在しているが、これは次のようにして形成される。第iサイクルの6パス目の間引き数は16であるため、ラスタラインR2の端部から奇数番目の画素だけを数えて計16つの画素に対してはインク滴を吐出しない。この結果、打ち捨て領域Aaに存在するラスタラインR2の全ての奇数番目の画素に対しては、インク滴を吐出しない。一方で、同サイクルの2パス目の間引き数は4であるため、この2パス目では、ラスタラインR2の端部から偶数番目の画素だけを数えて計4つの画素に対してはインク滴を吐出せず、これらより内側にある偶数番目の画素に対してはノズル#5によりインク滴を吐出する。その結果、右図に示すように、第2ラスタラインR2の端部から8画素に亘る部分には、インク滴が連続して吐出されない連続非吐出部分が形成される一方で、それよりも内側の24画素の亘る部分には、一つおきにインク滴が吐出される間欠吐出部分が形成される。
以上説明したラスタラインR2,R3以外の他のラスタラインについても、当該ラスタラインR2,R3と同様に、その奇数番目の画素に向けて吐出するパス目の間引き数と、偶数番目に向けて吐出するパス目の間引き数との大小関係によって、それぞれに、間欠吐出部分、連続吐出部分、および連続非吐出部分のいずれかが形成されるかが決まり、その結果、そのラスタラインの間引き状態が決定する。
−−−変化周期Cmの間引き状態への影響−−−
ここで、図24乃至図31を参照しながら、変化周期Cmの間引き状態への影響を検討してみる。一見してわかるのは、図25、および図27乃至図31に示すように、前記間欠吐出部分が形成されている場合には間引き状態が散って見え、特にこの間欠吐出部分が多い程、散らばって見えることである。逆に、図24および図26に示すように、全てのラスタラインに亘って間欠吐出部分が全く形成されていない場合には、間引き状態は散って見えず、好ましいものではない。
そこで、この図24および図26に示すような間欠吐出部分が全く形成されなくなる条件を二段階に分けて検討した。すなわち、検討の第1ステップとして、所定のラスタラインに間欠吐出部分が形成されない条件を検討し、また、第2ステップとして、この第1ステップの条件が、全てのラスタラインに亘って成立する条件を検討した。
先ず、第1ステップの「所定のラスタラインに間欠吐出部分が形成されない条件」であるが、結論を先に言うと、「ラスタラインの偶数番目の画素に向けて吐出するパス目と、同ラスタラインの奇数番目に向けて吐出するパス目とのそれぞれに対応付けられた間引き数が、互いに同数であること」が、その条件となる。更に一般化して言えば、「同一のラスタラインを形成するために対をなすパス目に対応付けられた間引き数が、互いに同数であること」が条件となる。
これを詳細に説明すると、前述の間引き数は、間引かれる画素の数を規定するものであるが、同時に、ラスタラインの端部から内側へ亘って間引く範囲も規定している。従って、奇数番目の画素のパス目に対応付けられた間引き数と、偶数番目の画素のパス目に対応付けられた間引き数とが、同数の場合には、間引く範囲が一致するために両者とも同じ範囲が間引かれて間欠吐出部分が形成されない。逆に、互いの間引き数が異なれば、間引く範囲が相違するため、この相違する範囲においては、一方の画素だけが間引かれて、他方の画素は間引かれない状態となり、間欠吐出部分が形成されるのである。
例えば、図29の例の第19ラスタラインR19には、間欠吐出部分が形成されていないが、これは、第19ラスタラインR19の奇数番目の画素のパス目たる第(i+1)サイクルの1パス目の間引き数と、同ラインR19の偶数番目に向けて吐出する同サイクルの5パス目の間引き数とが、共に4の同数であるためである。すなわち、第1ラスタラインR1の奇数番目の画素に向けてノズル#4から吐出する第(i+1)サイクルの1パス目には、間引き数として4が、また偶数番目に向けてノズル#1から吐出する5パス目にも、同じく間引き数4が対応付けられており、この場合には、奇数番目の画素および偶数番目のそれぞれの画素について、一つおきに4つの画素が指定される。そして、偶数番目の画素および奇数番目の画素のそれぞれの間引く範囲は、ラスタラインの端部から8画素までに亘る。従って、前記端部から8画素の範囲は、奇数番目および偶数番目の両方の画素が共に間引かれて連続非吐出部分が形成されるとともに、これよりも内側の範囲は、奇数番目および奇数番目の両方の画素とも間引かれず、連続吐出部分が形成され、この結果、この第1ラスタラインR1には間欠吐出部分は全く形成されない。
これに対して、間欠吐出部分を有する第1ラスタラインR1は、次のようにして形成される。第1ラスタラインR1の奇数番目の画素に向けてノズル#4から吐出する3パス目には、間引き数として16が対応付けられているとともに、偶数番目に向けてノズル#1から吐出する7パス目には、間引き数8が対応付けられている。そして、この場合には、奇数番目の画素については、一つおきに16の画素が指定される結果、その間引く範囲はラスタラインの端部から32画素までに亘り、他方、偶数番目の画素については、一つおきに8つの画素が指定される結果、その間引く範囲はラスタラインの端部から16画素までに亘る。従って、前記端部から16画素の範囲は、奇数番目および偶数番目の両方の画素が間引かれて、連続非吐出部分が形成されるが、これよりも内側の範囲は、奇数番目の画素のみが間引かれる結果、間欠吐出部分が形成される。
次に、第2ステップに係る「前記第1ステップの条件が、全てのラスタラインに亘って成立する条件」について検討する。すなわち、「同一のラスタラインを形成するために対をなすパス目に対応付けられた間引き数が、互いに同数であるという関係が、全てのラスタラインに亘って成立する条件」について検討する。
先ず、結論を先に言うと、「オーバーラップサイクル数Coをオーバーラップ数Mで除算した商Co/Mが、間引き数の変化周期Cmの倍数(1を除く整数倍)であること」が、その条件となる。
これを詳細に説明すると、通常、同一のラスタラインを形成するために対をなすパス目同士は、前述のオーバーラップサイクル数Coをオーバーラップ数Mで除算した商Co/Mとして表現されるパス数だけ隔てている。本実施形態にあってはCo/M=8/2であるため、互いに4パスだけ隔てている。例えば、図26の左図に示すように、第3ラスタラインR3を形成するために対をなすパスは、1パス目と5パス目であり、また第2ラスタラインの対をなすパスは、2パス目と6パス目であり、更に第1ラスタラインについては、3パス目と7パス目であるというように、それぞれに対をなすパス同士は4パスだけ隔てている。そして、この関係は、全てのパスに亘って成立している。
このため、このパス間隔が、間引き数の変化周期Cmの倍数になっていると、対をなすパス目同士は、必ず同じ間引き数が対応付けられてしまうため、全てのラスタラインに亘って間欠吐出部分を有さなくなってしまうのである。
例えば、図示例の変化周期Cmは4パスであり、つまり4パス毎に同じ間引き数が繰り返される。そして、同一のラスタラインを形成するために対をなすパスのパス間隔も4パスなので、対をなすパス目同士は、必ず同じ間引き数が対応してしまう。すなわち、第3ラスタラインR3を形成するための1パス目と5パス目とは、間引き数として共に0が対応付けられ、また第2ラスタラインR2を形成するための2パス目と6パス目とは、間引き数4が共に対応付けられ、更に第1ラスタラインR1に係る3パス目と7パス目とには、間引き数16が対応付けられている。そして、この関係は、全てのラスタラインに亘って成立するため、これにより、右図に示すように打ち捨て領域Aaの全範囲に亘って全く間欠吐出部分が形成されないのである。
ちなみに、本オーバーラップ印刷の説明に供した図24乃至図31の例にあっては、この関係に該当する変化周期Cmは、図24の2パスと図26の4パスであるが、両者の打ち捨て領域Aaには全く間欠吐出部分が形成されていない。なお、このCo/Mは、前述のkと同値でもある。
なお、上述の条件は、間欠吐出部分を全く形成しないための条件であるため、好ましい条件としては、この逆である間欠吐出部分を形成する条件としての、「オーバーラップサイクル数Coをオーバーラップ数Mで除算した商Co/Mが、間引き数の変化周期Cmの倍数(1を除く整数倍)でないこと」となる。そして、この条件が成立するようにCo、Cm、Mを選定するのが望ましい。
なお、更に望ましくは、「オーバーラップサイクルCoが、前記間引き数の変化周期Cmと互いに素の関係にあること」という条件を満足すると良い。そして、この場合には、前述の「間欠吐出部分を形成する」条件を満足するのは言うまでもなく、オーバーラップサイクル数Coと、前記間引き数の変化周期Cmとを食い違わせることができる。従って、前記搬送方向の間引き状態の周期性を複雑化することができて、これによって、当該間引き状態が媒体の端部に顕在化した際の画像の欠落部分を、更に目立ち難くすることができる。
−−−インク滴が形成する好ましいドット形状について−−−
ここで、インク滴が形成する好ましいドット形状について説明する。このインク滴のドット形状とは、インク滴が用紙Sに着弾した際の着弾痕形状のことである。そして、その形状としては、ラスタライン方向に長軸が向いた略楕円形状であるのが望ましい。この理由は、前述の間欠吐出部分には、ラスタライン方向に沿って画素一つおきに空白部分が形成されているが、前記ドット形状が略楕円形状であれば、この空白部分が埋められ易く、もって空白部分を目立たなくすることができるからである。
===好適な変化パターンの検討===
前に表2に示した変化パターンの好適例を見出す目的で、表3に示すように変化パターンを様々に変化させて間引き状況の変化を調べた。なお、印刷方式は、表4に示す条件のオーバーラップ印刷を用いた。
Figure 2004103709
Figure 2004103709
図32乃至図36は、打ち捨て領域Aaにおける間引き状態を示す平面図である。なお、これら図は、前記図16乃至図31に係る右図と同じ形式で描いている。但し、インク滴が吐出される画素は黒塗りで示し、逆に吐出されない画素は白抜きで示している。
始めに、この検討に供したオーバーラップ印刷について簡単に説明する。表4のオーバーラップ条件に従ってオーバーラップ印刷を行うと、16本のラスタライン中、1本の割合でオーバーラップ数が3のラスタラインが形成され、残る15本のラスタラインのオーバーラップ数は2で形成される。すなわち、1本のラスタラインは、3つのノズルによって交互に画素にインク滴が吐出されて形成される一方、15本のラスタラインは、2つのノズルによって交互に画素にインク滴が吐出されて形成される。
図32に示すように、打ち捨て領域Aaは、吐出ヘッド移動方向に56画素分の幅で設定されており、この打ち捨て領域Aaの外側の境界には各ラスタラインの端部が位置している。なお、図33乃至図36については、搬送方向における一部に基準領域の内側にまで、インク滴の吐出されない画素が入り込んでいるが、このラスタラインは、32の間引き数が対応付けられたパスによって形成されるラスタラインである。つまり、このラスタラインのオーバーラップ数は2であるため、間引き数が32の場合には、ラスタラインの端部から最大64画素まで内側の画素が間引きされる画素となっているからである。
ここで、図32乃至図36を見ると、変化パターン1乃至5のいずれも、多くの間欠吐出部分を有しているとともに、その間引き状態も大きくばらついていて好ましいものである。但し、その中でも変化パターン5の間引き状態が最もばらついて見えるため、これが最も好ましいものと考えられる。なお、この変化パターン5を一般化すると、前述した表2のように表現することができる。逆に言えば、表2に示した変化パターンのjを4にすれば、この変化パターン5となる。
===その他の実施の形態===
以上、本実施形態の液体吐出装置としてインクジェットプリンタを例に説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る液体吐出装置に含まれるものである。
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、媒体は、印刷用紙Sの他に、布やフィルムなどであってもよい。
また、液体吐出装置側にて行っていた処理の一部をホスト側にて行ってよく、また液体吐出装置とホストの間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、図11に示すように、縁無し印刷をすべく、印刷用紙Sから外れると判断される打ち捨て領域Aaを前記用紙Sの外側に設定し、当該領域Aaに対してインク滴を間引くようにしていたが、これに限るものではない。
例えば、同図の印刷領域Aを用紙Sとほぼ同サイズに設定することによって、前記打ち捨て領域Aaを設けずに縁無し印刷を行う場合に適用しても良い。つまり、紙搬送時に用紙Sが決められた設計位置から位置ズレしなければ、インク滴は打ち捨てられること無く全てのインク滴は用紙Sに着弾するが、位置ズレした場合には、用紙Sから外れて着弾せずに打ち捨てられるインク滴が発生することなる。そして、この時に打ち捨てられるインク滴に対して適宜数を間引くようにしても良い。尚、この場合には、用紙Sの端部よりも内側の部分に向けて吐出するインク滴を、間引いているが、前記請求項1に係る発明の範囲には、この概念も含むものである。すなわち、請求項1に係る「媒体の端部近傍」の概念は、媒体(用紙S)の部の内側と外側の両方を含むものである。
また、本実施形態においては、印刷用紙Sの側端部に対して間引き処理を行う場合について詳細に説明したが、印刷用紙Sの上下の端部に対して行って良いのは言うまでもない。
また、本実施形態においては、間引き処理部224をヘッドドライバ22内の駆動回路に設けたが、これに限るものではない。例えば、プリンタドライバ96内に、前述の間引き処理を行うモジュールを実装して、ラスタライザ100から転送された印刷データPDに対して間引き処理を行うようにしても良い。なお、この場合には、前記モジュールにて間引き処理された印刷データPDの印刷信号PRT(i)には、既に間引き信号SIGが反映されているため、前述の実施形態のように前記駆動回路内のマスク回路222に対して間引き信号SIGを入力する必要はない。
<液体吐出装置について>
本発明の液体吐出装置としては、前述したインクジェットプリンタ等の印刷装置をはじめ、これらの他に、例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造型機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置等に適用することも可能である。
<液体について>
本発明の液体としては、前述したインク、例えば染料インクや顔料インクに限定されるものではなく、例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液等を含む(水も含む)を適用することもできる。また、液体の成分については、溶媒として水の他に溶剤など、液体を構成するものを含む。
<媒体について>
媒体については、前述した用紙Sとして、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、液体の吐出対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
<ノズル列について>
吐出ヘッドが備えるノズル列については、前述したブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロ(Y)の4列に限るものではなく、これら以外の他の色のインクを吐出するノズル列を更に備えても良い。例えば、透明なインクであるクリアインクを吐出するノズル列を備えても良い。
<間引き数のパス毎の変化について>
間引き数のパス毎の変化については、前述したような予め定められた変化パターンに従って変化するものに限るものではなく、乱数発生装置等によって発生させた乱数を各パスに対応させて、当該乱数によって間引き数を変化するようにしても良い。
本発明によれば、液体滴を吐出して媒体の端部までに亘ってドットを形成しようとする際に必要悪となる、媒体から外れる領域に吐出される液体滴の数を、前記端部におけるドットの形成を大きく損ねずに減らすことが可能な液体吐出装置、および液体吐出方法を実現することができる。

Claims (20)

  1. 液体を吐出するための液体吐出装置であって、
    媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、
    前記液体吐出部は、前記媒体の端部近傍に向けて、液体滴を適宜数だけ間引いて吐出し、
    前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しない、液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記媒体から外れると判断される領域に向けて前記液体吐出部から前記液体滴を吐出する場合に、該領域に向けて吐出されるべき液体滴のなかから適宜数だけ液体滴を間引いて吐出する。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置において、
    前記媒体よりも大きいサイズに形成された画像データに基づいて前記液体滴を吐出するとともに、前記媒体のサイズに応じた基準領域を記憶し、
    前記媒体から外れると判断される領域とは、基準領域から外れる領域である。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置において、
    前記液体吐出部は前記液体滴を吐出するノズルを備え、
    前記画像データに基づいて媒体上に形成される画像は、多数のドットが一直線上に整列してなるラスタラインが、該ラスタライン方向と交差する方向に所定間隔で並列して構成され、
    該ラスタラインは、該ラスタライン方向に前記ノズルを移動させながら液体滴を吐出することによって形成される。
  5. 請求項4に記載の液体吐出装置において、
    前記ラスタライン方向の端に向かう程、前記媒体から外れると判断される領域における液体滴を間引く割合が高くなっていることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項4または5のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記ノズルは、前記ラスタライン方向と交差する方向に、所定のノズルピッチで配列されてノズル列をなし、
    前記媒体は、前記交差する方向に所定の搬送量で間欠搬送され、
    該間欠搬送の停留中に前記ノズル列は、前記ラスタライン方向に沿って移動しながらラスタラインを形成することを特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項6に記載の液体吐出装置において、
    ラスタライン方向へのノズル列の一回の移動動作につき、該ラスタライン方向の端から連続させて所定の間引き数だけ液体滴が間引かれるとともに、該間引き数は、前記ノズル列を構成する全てのノズルに亘って同数であり、
    該間引き数をノズル列の移動動作毎に変化させる。
  8. 請求項7に記載の液体吐出装置において、
    前記液体滴の間引き数は、所定の変化パターンに基づいて前記移動動作毎に変化するとともに、該変化パターンに基づく間引き数は、前記移動動作を所定回数Cmだけ繰り返すと一巡する。
  9. 請求項6に記載の液体吐出装置において、
    前記ノズル列のノズルピッチが、前記媒体に形成されるラスタラインの間隔よりも広く、
    前記ノズル列がラスタライン方向に沿って移動動作を1回することによって形成されるラスタラインの間に、形成されないラスタラインが存在する。
  10. 請求項9に記載の液体吐出装置において、
    前記媒体に形成されるラスタラインの間隔をD、前記ノズルピッチをk・D、前記液体を吐出する前記ノズル数をN、前記搬送量をFとする時、
    Nはkと互いに素の関係であり、
    F=N・Dである。
  11. 請求項9に記載の液体吐出装置において、
    前記媒体に形成される一つのラスタラインが、複数のノズルを用いて形成される。
  12. 請求項11に記載の液体吐出装置において、
    前記ラスタラインは、間欠的に液体滴が間引いて吐出される間欠吐出部分を有する。
  13. 請求項12に記載の液体吐出装置において、
    前記媒体に前記間隔Dおきのラスタラインを形成するために、所定回数Coのノズル列の移動動作を要し、
    該所定回数Coは、前記間引き数の変化パターンに係る前記所定回数Cmと互いに素の関係にある。
  14. 請求項11に記載の液体吐出装置において、
    一つのラスタラインがM個のノズルによって形成される場合、
    前記媒体に形成される前記ラスタラインの間隔およびラスタライン方向のドットの間隔をそれぞれにD、前記ノズルピッチをk・D、前記液体滴を吐出する前記ノズル数をN、前記搬送量をFとする時、
    N/Mが整数であり、
    N/Mはkと互いに素の関係であり、
    F=(N/M)・Dである。
  15. 請求項14に記載の液体吐出装置において、
    前記kが、前記所定回数Cmの倍数(1を除く整数倍)でない。
  16. 請求項12に記載の液体吐出装置において、
    前記ドットの形状は、ラスタライン方向に長軸が向いた略楕円形状である。
  17. 請求項2に記載の液体吐出装置において、
    液体滴を間引いて吐出するか否かの指令を入力する入力部を有し、
    液体滴を間引いて吐出する指令が入力された場合に、前記領域に向けて吐出されるべき液体滴のなかから適宜数だけ液体滴を間引いて吐出する。
  18. 液体を吐出するための液体吐出装置であって、
    媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、
    前記媒体の端部に余白を形成しないで液体滴を吐出するモードが設定可能であり、
    前記モードが設定された場合に、
    前記液体吐出部は、前記媒体の端部近傍に向けて、液体滴を適宜数だけ間引いて吐出し、
    前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しない、液体吐出装置。
  19. 液体を吐出するための液体吐出装置であって、媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出するための液体吐出部を備え、
    液体滴を間引いて吐出するか否かの指令を入力する入力部を有し、
    液体滴を間引いて吐出する指令が入力された場合に、
    前記媒体から外れると判断される領域に向けて前記液体吐出部から前記液体滴を吐出する場合に、該領域に向けて吐出されるべき液体滴のなかから適宜数だけ液体滴を間引いて吐出し、
    前記媒体よりも大きいサイズに形成された画像データに基づいて前記液体滴を吐出するとともに、前記媒体のサイズに応じた基準領域を記憶し、前記媒体から外れると判断される領域とは、前記基準領域から外れる領域であり、
    前記液体吐出部は前記液体滴を吐出するノズルを備え、前記画像データに基づいて媒体上に形成される画像は、多数のドットが一直線上に整列してなるラスタラインが、該ラスタライン方向と交差する方向に所定間隔で並列して構成され、該ラスタラインは、該ラスタライン方向に前記ノズルを移動させながら液体滴を吐出することによって形成され、
    前記ラスタライン方向の端に向かう程、前記媒体から外れると判断される領域における液体滴を間引く割合が高くなっており、
    前記ノズルは、前記ラスタライン方向と交差する方向に、所定のノズルピッチで配列されてノズル列をなし、前記媒体は、前記交差する方向に所定の搬送量で間欠搬送され、該間欠搬送の停留中に前記ノズル列は、前記ラスタライン方向に沿って移動しながらラスタラインを形成し、
    前記ノズル列のノズルピッチが、前記媒体に形成されるラスタラインの間隔よりも広く、前記ノズル列がラスタライン方向に沿って移動動作を1回することによって形成されるラスタラインの間に、形成されないラスタラインが存在し、
    前記媒体に形成される一つのラスタラインが、複数のノズルを用いて形成され、
    ラスタライン方向へのノズル列の一回の移動動作につき、該ラスタライン方向の端から連続させて所定の間引き数だけ液体滴が間引かれるとともに、該間引き数は、前記ノズル列を構成する全てのノズルに亘って同数であり、該間引き数をノズル列の移動動作毎に変化させ、
    前記液体滴の間引き数は、所定の変化パターンに基づいて前記移動動作毎に変化するとともに、該変化パターンに基づく間引き数は、前記移動動作を所定回数Cmだけ繰り返すと一巡し、
    前記媒体に前記間隔Dおきのラスタラインを形成するために、所定回数Coのノズル列の前記移動動作を要し、該所定回数Coは、前記間引き数の変化パターンに係る前記所定回数Cmと互いに素の関係にあることを特徴とする液体吐出装置。
  20. 媒体にドットを形成すべく該媒体に向けて液体滴を吐出する液体吐出方法であって、
    吐出すべき液体滴を適宜数だけ間引くステップと、
    前記媒体の端部近傍に向けて、適宜数だけ間引かれた液体滴を吐出するステップとを有し、
    前記間引いて吐出された液体滴の少なくとも一部が、前記媒体に着弾しない、液体吐出方法。
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