JPWO2003074986A1 - 応力センサ - Google Patents

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Abstract

基板(3)を撓ませることで基板3面に配した歪ゲージ5を刺激する応力センサの小型化を可能とする。そのためには、先端が自由端又は半自由端である複数の片状部(1)と、それらを支持する支持部とを有する基板(3)面に歪ゲージ(5)が配され、当該片状部(1)への応力付与に起因して歪ゲージ(5)が刺激されることにより当該歪ゲージ(5)の電気特性を変化させ、当該電気特性変化から前記応力を把握する。例えば枠状基板(3)周縁から枠内に向けて複数の片状部(1)が導出され、当該枠状基板(3)周縁が支持部である構成を採用する。

Description

技術分野
本発明は、抵抗素子等を歪ゲージとする応力センサに関し、特にパーソナルコンピュータ用ポインティングディバイスや、携帯電話等の各種電子機器用多機能スイッチ等に用いることができる応力センサに関するものである。
背景技術
抵抗素子を歪ゲージとする応力センサについては、特開2000−267803号公報、特開平8−87375号公報、特開平7−209104号公報にその開示がある。
特開2000−267803号公報で開示されている応力センサの概要は、中央部に応力伝達部材としてのポスト30を備え、外周部と中央部の中間に前記ポスト30を中心として放射状に4個の抵抗素子22を備えた肉薄の多角形又は円形セラミック基板20をその構成要素とし、前記ポスト30の押圧に伴い前記基板20がその外周部を支点として撓み、前記抵抗素子22に歪みが生じ前記ポスト30の押圧を検出するものである(図14,図15)。
特開平8−87375号公報で開示されている応力センサの概要は、平坦な基板3の下面の互いに90度ずつずれた位置に、該基板3と一体的に形成された4つの歪ゲージ5を有し、基板3の上面の中心部分と接続され、前記上面に対して垂直に延在すると共に、先端部が任意の方向へ変位可能な応力伝達部材としてのスティック部40とからなり、該スティック部40の先端部の変位方向及び変位量を該歪ゲージ5の出力から検出するものである(図16)。
特開平7−209104号公報で開示されている応力センサの概要は、応力伝達部材としてのレバー・アーム41と、レバー・アーム41が取り付けられる中央部分、ならびに力検出軸に沿って当該中央部分から外方へ突出しているほぼ平坦なタブ領域42を有する基板3を含んでおり、外力をレバー・アーム41の自由端部にかけたときに、タブ領域42と当該中央部分のほぼ接合部で基板3が集中ひずみを受け、当該接合部に歪ゲージ5が配されるものである(図17)。
上記特開2000−267803号公報で開示されている応力センサは、多角形又は円形基板20の中央部に配されたポスト30への押圧が、当該基板20を撓ませる原動力である。その撓みが歪ゲージである抵抗素子22を刺激する。当該刺激を十分に得るには、十分な基板20撓み量を得る必要がある。しかしセラミックからなる基板20を用いると、その剛性から十分な撓み量を得るのは困難である。そこで力点となる基板20の中央部から支点となる基板20の外端までの距離を大きくし、てこの原理の応用により基板20の撓みを促進させる必要がある。そのためには基板20外形を大きくする必要がある。従って応力センサ全体を小型化することが困難である(図14、図15)。
ここで基板20材料として柔軟な材料を選択すると、上記問題点は解消すると考えられるが、新たな問題を生ずる。新たな問題とは、基板20の塑性変形が生じ易い点である。即ち柔軟な基板20を繰返し撓ませると、基板20の形状が復元しにくくなる。つまり、基板20の弾性変形の領域を越え、塑性変形するおそれがある問題である。基板20が塑性変形すると、その後の応力付与に対する歪ゲージ(抵抗素子22)からの出力抵抗値が不正確となる。その理由は、塑性変形が可逆性を失った変形であり、応力を除いても復元せず、そのような基板20上の歪ゲージは、常に基板20の塑性変形に起因する応力が付与(刺激)されることとなるためである。そのため基板20を撓ませることで基板20面に配した歪ゲージを刺激する応力センサにあっては、基板20材料にはセラミックや繊維強化プラスチックのように、ある程度の剛性及び弾性を有していることが要求されると考えられる。
また、基板20の撓ませる部分を極端に幅狭として基板20の撓みを促進させることは理論的には可能である。しかし応力伝達部材を介した当該幅狭部への過剰な応力集中により当該幅狭部が脆性破壊するおそれがある。加えて当該幅狭部へ歪ゲージ5を位置精度良く且つ均一な状態で形成することは、大量生産における製造工程上困難である。
上記特開平8−87375号公報で開示されている応力センサについても、特開2000−267803号公報で開示されている応力センサと同様の問題を有する。その理由は応力伝達部材としてのスティック部40が基板3中心部分と接続され、前記上面に対して垂直に延在する構成を採用しているためである。即ち、上記力点が基板3中心部分にあり、上記支点が基板3外端にあるため、てこの原理の応用により基板3の撓みを促進させるには基板3外形を大きくする必要があり、応力センサ全体を小型化することが困難である(図16)。
また上記特開平7−209104号公報で開示されている応力センサについても、特開2000−267803号公報及び特開平8−87375号公報で開示されている応力センサと同様の問題点を有する。その理由はレバー・アーム41が基板3中央部分に取り付けられ、当該中央部分から外方へ突出しているほぼ平坦なタブ領域42を有する基板3を有しており、外力をレバー・アーム41の自由端部にかけたときに、タブ領域42と当該中央部分のほぼ接合部で基板3が集中ひずみを受け、当該接合部に歪ゲージ5が配される構成を採用しているためである。従って上記力点となる中央部分と支点となるタブ領域42外端との距離を相応に大きくする必要があり、応力センサ全体を小型化することが困難である(図17)。
そこで本発明が解決しようとする課題は、基板を撓ませて基板面に配した歪ゲージを刺激することで機能する、応力センサの小型化を可能とすることである。
発明の開示
上記課題を解決するため、本発明の第1の応力センサは、先端が自由端又は半自由端である複数の片状部1と、それらを支持する支持部とを有する基板3面に歪ゲージ5が配され、当該片状部1への直接的な応力付与に起因して歪ゲージ5が刺激されることにより当該歪ゲージ5の電気特性を変化させ、当該電気特性変化から前記応力を把握することを特徴とする(図1、図2)。
上記「自由端」とは、応力センサが動作しない状態及び動作状態で他の部材によって実質的に固定されていない片状部1の端部をいう。また上記「半自由端」とは、応力センサが動作しない状態及び動作状態で他の部材によって一応の固定はされているが、当該固定状態であっても多少の移動や変形の自由度がある片状部1の端部をいう。また上記「自由端」及び「半自由端」の別の意義は、上記支持部によって固定されず、当該支持部とは無関係に移動・変形が可能な状態の片状部1の端部をも含む。
「支持部が片状部1を支持」する状態は、支持部と片状部1とが一体化している状態や、支持部と片状部1とが当初別部材であり、それらを接着剤等で固着した状態の双方を含む。ここで図1、図2における支持部は枠状部2に相当する。また「歪ゲージ5」は、スクリーン印刷法等による厚膜抵抗素子、スパッタリング技術による薄膜抵抗素子、市販のチップ抵抗器、圧電素子、厚膜コンデンサ素子、その他の応力が付与されることにより電気特性が変化し得る回路素子である。「基板3」の材質は、前述のようにある程度の剛性及び弾性を有していることが好ましい。例えばアルミナ等のセラミック、ガラス繊維等の強化用繊維が混入された樹脂成形体、金属板表面をガラスでコーティングした材料等が好適である。但しこれらよりも剛性に劣る柔軟な材料であっても、繰返しの応力付与に対し塑性変形を起こしにくい材料であれば好適に使用できることは言うまでもない。
「片状部1への直接的な応力付与」とは、片状部1への応力の伝達に実質的な応力の減衰を伴わない応力付与をいう。例えば上記特開平7−209104号公報で開示されている応力センサのように、基板3中央部分取り付けられたレバー・アーム41により、当該中央部分へ付与された応力がタブ領域42(片状部1に相当)に結果として伝達される応力の伝達経路をとる片状部1への応力付与(図17)は、当該伝達の過程で、応力が基板3中央部分の変形にも寄与するため、片状部1への応力の伝達に実質的な応力の減衰を伴い、「片状部1への直接的な応力付与」ではない。
「複数の片状部1各々へ直接的に応力付与される」ことにより、従来に比して小さな応力で基板3を撓ませることができる。従来の技術として示した3形態の応力センサ(図14〜図17)は、いずれも基板3は撓ませようと意図する方向に位置する基板3外端が双方とも固定・支持されている。従って基板3中央に応力伝達部材4が配され、当該応力伝達部材4に応力付与したとしても全体としては基板3の撓みが阻害される。
それに対し上記本発明の第1の応力センサは、「複数の片状部1各々へ直接的に応力付与」する。また当該片状部1は、その先端が自由端又は半自由端となっている。従って従来の基板3の撓みを阻害する要因を除去でき、応力伝達部材4に付与した応力の損失を極力無くして当該片状部1を撓ませることができる。これにより、当該片状部1を従来のように長くする必要がなくなる。即ち基板3を撓ませることで基板3面に配した歪ゲージ5を刺激する応力センサの小型化が可能となる。
また本発明の第2の応力センサは、歪ゲージ5を板状面に有する板状部材51が、その中央領域52に固定又は一体化される片状部1を有し、当該中央領域52が支持部材16に固定された状態で当該片状部1に応力が付与される機構を有し、当該片状部1への直接的な応力付与に起因して歪ゲージ5が刺激されることにより当該歪ゲージ5の電気特性を変化させ、当該電気特性変化から前記応力を把握することを特徴とする。
第2の応力センサの構成の例を図10に、当該応力センサの動作状態を図11に示した。応力伝達部材4が片状部1へ直接的に応力付与する構成であることがわかる。従って、第1の応力センサの構成によって応力センサの小型化が可能となるのと同様の理由により、第2の応力センサの構成によっても応力センサの小型化が可能となる。第2の応力センサの説明に用いた用語は、第1の応力センサの説明に用いた用語と共通するものについて同義である。
また本発明の第3の応力センサは、当該基板3面に歪ゲージ5が配され、基板3中央領域52が固定された状態で、当該基板3の実質的な外端領域への直接的な応力付与に起因して歪ゲージ5が刺激されることにより当該歪ゲージ5の電気特性を変化させ、当該電気特性変化から前記応力を把握することを特徴とする。ここで上記「基板3外端領域」とは、基板3中央領域52以外の領域を言う。
第3の応力センサが第1の応力センサ及び第2の応力センサと異なる点は、片状部1を有さない点である。片状部1が無くとも、基板3外端領域に直接的な応力を付与することにより、基板3が撓み、基板3面に配された歪ゲージ5への刺激がなされ、かかる応力を把握し得る。従って、第1の応力センサの構成によって応力センサの小型化が可能となるのと同様の理由により、第3の応力センサの構成によっても応力センサの小型化が可能となる。第3の応力センサの説明に用いた用語の意義は、第1の応力センサの説明に用いた用語と共通するものについて同義である。
ここで上記「片状部1」とは、基板3や板状部材51の特定領域を撓み易くするよう設けられる、基板3や板状部材51と一体化又は固着される部分を言う。また片状部1は基板3面や板状部材51面に沿って存在すると否とを問わない。但し一体成型等により後述する中央領域52と一体化させることで基板3や板状部材51構造を単純化させ、その取り扱い性や製造の容易さを求めるなら、片状部1が基板3面に沿って存在することが好ましい。
また上記「中央領域52」とは、基板3や板状部材51の一部を構成する部分であって、例えば図10等に示す基板3にあっては、片状部1以外の領域を言う。また図1、図2、図9に示す枠状の基板3にあっては、「中央領域52」は存在しない。
ここで一般に応力センサは、上記抵抗値等の電気特性を検知、演算等する制御部があってはじめて応力センサとして機能する。しかし本明細書では、便宜上前記制御部を除いた部分について「応力センサ」と表現することとする。
発明を実施するための最良の形態
(第1の実施形態)
図1には本発明の第1の実施の形態の応力センサ(上記「第1の応力センサ」に相当)の構造の概略を示している。アルミナセラミックからなる枠状基板3の周縁(枠状部2)から枠内に向けて4つの片状部1が導出されている。枠状部2と片状部1とは一体に成形されており、当該枠状部2は片状部1の支持部である。また枠状部2と片状部1との境界領域には、歪ゲージ5としての抵抗素子6をスクリーン印刷技術により厚膜形成する。これら抵抗素子6は図5に示すような接続状態となるよう、同様のスクリーン印刷技術による導体形成により実現する。この導体は図1には図示しないが、主として枠状部2に形成されることが導体(配線)のレイアウト設計の容易さから好ましいと考えられる。
図5には本発明の応力センサにおける、電気信号入出力の状態の概要を示している。四つの抵抗素子6がブリッジ回路を構成している。このブリッジ回路の電圧印加端子(Vcc)−(GND)間には所定の電圧が印加されている。また同図左側の抵抗素子6及びY端子(Yout)によりY軸方向の応力センサが構成され、更に同図右側の抵抗素子6及びX端子(Xout)によりX軸方向の応力センサが構成される。これにより、応力付与の方向と大きさとが把握できる。
上記スクリーン印刷は、上記枠状基板3が縦横に多数連なった大型の基板13に対して実施することが、一度の操作で多数の基板3に印刷が可能となり、量産性に優れるため好ましい。具体的には例えば図6に示す大型の基板13が好適に用いることができる。ここに示した大型の基板13は、縦横に分割用溝14が形成されており、スクリーン印刷による抵抗素子6及び導体形成後に分割用溝14を開く方向に力を加えることで個々の基板3へと分割される。
また上記スクリーン印刷では、導体用ペーストとして銀系のメタルグレーズを用い、抵抗体用ペーストとして酸化ルテニウム系のメタルグレーズであって個々の酸化ルテニウム粒子の極力小さいものを用いた。このような抵抗体ペーストは僅かな歪みに対しても大きく抵抗値が変化し、歪ゲージ5としての感度が良好であるため好適に使用できる。また抵抗素子6を保護するためのガラスペーストも用いた。これらペーストは市販のものから選択して用いることができる。
上記抵抗素子6は各々が同程度の抵抗値となるようレーザートリマーによるトリミング工程に供する。この工程は上記大型の基板13を用いる場合にあっては、分割工程前に実施することが作業効率を高め、量産性に優れる点で好ましい。
そしてアルミナセラミック製の応力伝達部材4と嵌合部材11のそれぞれに形成された切り欠き部10により片状部1を挟みこみ、且つ応力伝達部材4とその外周よりも僅かに内周の大きな嵌合部材11とを嵌合・固定させる。当該固定には接着剤等の他の部材は用いず、応力伝達部材4と嵌合部材11との接触により固定を実現した。尚、片状部1は切り欠き部10、応力伝達部材4下面及び嵌合部材11とは強く密着することなく、それらとは摺動可能であり、実質的にその端部が自由端となった。
以上で本発明の第1の実施の形態の応力センサが得られた。図3に第1の実施の形態の応力センサの動作状態を示した。図3(a)は応力伝達部材4に何ら応力が付与されていない状態である。図3(b)は応力伝達部材4にx、y平面のいずれかの方向(任意の横方向)の応力が付与された状態である。図3(c)は応力伝達部材4にz方向(下方向)の応力が付与された状態である。これらの場合において、図1に示した枠状部2に相当する領域は電子機器の筐体等により固定され、実質的に変形しないものとする。
図3(a)では基板3及び歪ゲージ5の変形が観測されない。図3(b)では片状部1の自由端が、応力伝達部材4下面と嵌合部材11底面又は図1に示した切り欠き部10により押圧され、当該片状部1が撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、枠状部2と片状部1との境界にて顕著な基板3変形が起こり、当該境界に配されている歪ゲージ5もその変形に追従するように変形している。同図では、応力を付与する方向(同図左側)に存在する歪ゲージ5が伸びるように変形し、逆側(同図右側)の歪ゲージ5が縮むように変形している。しかし例えば当該応力センサを、例えばパーソナルコンピュータのポインティングディバイスに使用した場合は、通常応力伝達部材4頂面を下方向に押圧しながら横方向への応力を付与する。このような使用形態では全ての歪ゲージ5が伸びるように変形し、それらの伸びの程度が各々異なるといった場合もあると考えられる。第1の実施の形態では歪ゲージ5は抵抗素子であり、抵抗素子6が伸びるに従いその抵抗値は大きくなり、抵抗素子6が縮むに従いその抵抗値は小さくなる。
図3(c)では片状部1の自由端が、応力伝達部材4下面又は図1に示した切り欠き部10により押圧され、当該片状部1が下方向に撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、図3(b)と同様に歪ゲージ5がその変形に追従するように変形している。このように応力伝達部材4を下向き(Z方向)に押圧したことの検知は、当該押圧により、歪ゲージ5である4つの抵抗素子6全てが伸張し、各々の抵抗値を略同程度にまで大きくなることを認識してなされる。このような応力センサ特性は、任意の横方向に応力を付与した場合と異なる応力センサ特性であり、それらとは区別できる。即ち、外力に応答して変化する歪ゲージの電気特性変化は3直方向の座標データとして出力可能である。
(第2の実施形態)
図2には本発明の第2の実施の形態の応力センサ(上記第1の応力センサに相当)の構造の概略を示している。ガラス繊維が混入されたエポキシ樹脂板からなる枠状基板3の周縁から枠内に向けて4つの片状部1が導出されている。片状部1は基板3を掘削加工することで枠状基板3と一体にされており、当該枠状部2は片状部1の支持部である。また枠状部2と片状部1との境界領域には、歪ゲージ5となる抵抗素子6を構成する抵抗体をスクリーン印刷技術により厚膜形成する。これら抵抗素子6(R1〜R4)は図7に示すような接続状態となるようにする。ここで示しているトリマブルチップ抵抗器8(R1trim〜R4trim)については後述する。
また第2の実施の形態における導体及び抵抗素子6を構成する抵抗素子6用電極の形成は、スクリーン印刷技術によらず、いわゆるサブストラクト法やアディティブ法等の通常の印刷回路板への導体形成技術を採用することより実現する。この導体は図1には図示しないが、主として枠状部2に形成されることが導体のレイアウト設計の容易さから好ましいと考えられる。
また上記抵抗体のスクリーン印刷は、上記枠状基板3が縦横に多数連なった大型の基板13に対して実施することが、一度の操作で多数の基板3に印刷が可能となり、量産性に優れるため好ましい。具体的には例えば図8に示す大型の基板13が好適に用いることができる。ここに示した大型の基板13は、縦横に分割用線15が形成されており、スクリーン印刷による抵抗体形成後にこれらの分割用線15に沿って回転ディスクカッター等により切断することで個々の枠状基板3へと分割される。
ここで上記大型の基板13への抵抗体のスクリーン印刷に先立ち、基板3に対して上記掘削加工が施され、図8に示す穴12を形成することが好ましい。その理由は掘削加工は基板3全体に対して振動を与えるものであり、印刷された厚膜抵抗体への悪影響、例えば基板3面からの剥離等が懸念されるためである。尚、前述の回転ディスクカッターによる切断加工は、ここで言う掘削加工に比べて通常基板3に対して与える振動は非常に小さく、殆ど他の部材に悪影響を与えない。
また上記スクリーン印刷では、抵抗体用ペーストとしてカーボン・レジン系のものを用いた。このような抵抗体ペーストは樹脂系材料を主成分とする基板3を劣化させない程度の温度で硬化させることができるため好ましい。また抵抗体を保護するためのポリエチレンテレフタレート系樹脂ペーストも用いた。これらは市販のものから選択して用いることができる。
上記抵抗素子6(R1〜R4)各々について直列にトリマブルチップ抵抗器8(R1trim〜R4trim)を接続して、抵抗素子6及びトリマブルチップ抵抗器8が図7に示すような接続状態となるようにする。図7はまた本発明の応力センサにおける、電気信号入出力の状態の概要を示している。4組の抵抗素子6とトリマブルチップ抵抗器8がブリッジ回路を構成している。このブリッジ回路の電圧印加端子(Vcc)−(GND)間には所定の電圧が印加されている。また同図左側の抵抗素子6とトリマブルチップ抵抗器8及びY端子(Yout)によりY軸方向の応力センサが構成され、更に同図右側の抵抗素子6とトリマブルチップ抵抗器8及びX端子(Xout)によりX軸方向の応力センサが構成される。
上記4組の抵抗素子6とトリマブルチップ抵抗器8との抵抗値の和が同程度の抵抗値となるよう、トリマブルチップ抵抗器8のみに対してレーザートリマーによるトリミングを実施する。この工程は上記大型の基板13を用いる場合にあっては、上記切断の工程前に実施することが作業効率を高め、量産性に優れる点で好ましい。抵抗素子6に対しレーザートリマーによるトリミングを施さなかった理由は、樹脂を含む抵抗体、及び抵抗体が配されている、樹脂を主成分とする基板3に対しレーザー照射することによる抵抗値の不安定化を考慮したためである。これら樹脂はレーザ照射のような非常に高温の処理に対しては不安定な挙動を示しやすいと考えられる。しかしエキシマレーザ等の比較的低温領域で照射時の温度調整ができるレーザ照射や、YAGレーザの照射によっても比較的安定する樹脂材料(エポキシ系等)を用いる場合にはかかるトリミングが可能である。そのような場合には、トリマブルチップ抵抗器8を用いる場合に比べ、応力センサの構成部品を減らすことができる点で有利である。
尚、当該トリマブルチップ抵抗器8は図2に示す基板端子部7に配置した。この配置は公知のチップ部品実装技術及び公知のリフロー工程を経てなされる。トリマブルチップ抵抗器8を基板端子部7に配置した理由は、応力センサの動作に伴う基板3の撓みの影響を受けにくい領域(基板端子部7領域)は、当該撓みによってトリマブルチップ抵抗器8の抵抗値が変化しにくいためである。当該撓みの影響によりトリマブルチップ抵抗器8に応力が付与されると、トリマブルチップ抵抗器8の抵抗値が変化し、応力センサ出力値を狂わせるおそれがある。
基板端子部7には、当該応力センサの入出力端子17が等間隔に設けられている。端子17は、導体や抵抗素子6用電極等を形成する際に同時に形成する。またトリマブルチップ抵抗器8用のランドもそれらと同時に形成する。導体等のパターンは、各々のトリマブルチップ抵抗器8が各々の端子17に接続するように形成する。
次いでアルミナセラミック製の応力伝達部材4下面と全ての片状部1先端とを接続部材としてのエポキシ系接着剤9を用いて固定させる。当該固定状態であっても片状部1の端部には接着剤9の存在により多少の移動や変形の自由度があり、片状部1の端部は実質的に前述した「半自由端」となった。このように「半自由端」とする一手段は、当該接続部材が片状部1材料よりも柔軟であることである。第2の実施の形態はこのことを満足する。
第2の実施の形態では接続部材に接着剤9を用いているがこれに限定されず、バネ材等も用いることができる。ここに言うバネ材は、基板3材料よりも容易に変形可能なものが「片状部1材料よりも柔軟」なバネ材であり、本発明の応力センサの構成部品として好適に使用することができる。また、接続部材に接着剤9を用いる場合であってもエポキシ樹脂系以外のものを用いることができることは言うまでもない。例えばゴム系接着剤は、より柔軟性に富んだものが選択可能と考えられ、好適である。また他にアクリル樹脂系接着剤等も用いることができる。
尚、図2示す接着剤の余剰分は片状部1の裏側へと回り込むが、このことによる応力センサ特性への悪影響はないと考えられる。但し、他の応力センサ構成部材や応力センサと近接した他の部材との相対的な位置関係によって、片状部1の自由な撓みを多少阻害することが考えられるため、かかる余剰分は少ないこと、又はかき取る等の手法で除去することが好ましい。
以上で本発明の第2の実施の形態の応力センサが得られた。図4に第2の実施の形態の応力センサの動作状態を示した。図4(a)は応力伝達部材4に何ら応力が付与されていない状態である。図4(b)は応力伝達部材4にx、y平面のいずれかの方向(任意の横方向)の応力が付与された状態である。図4(c)は応力伝達部材4にz方向(下方向)の応力が付与された状態である。これらの場合において、図2に示した枠状部2に相当する領域は電子機器の筐体等により固定され、実質的に変形しないものとする。
図4(a)では歪ゲージ5の変形が観測されない。図4(b)では片状部1の自由端が、接着剤9を介して応力伝達部材4下面により押圧され、当該片状部1が撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、枠状部2と片状部1との境界にて顕著な基板3変形が起こり、当該境界に配されている歪ゲージ5もその変形に追従するように変形している。同図では、図3(b)と同様に応力を付与する方向に存在する歪ゲージ5が伸びるように変形し、逆側の歪ゲージ5が縮むように変形している。これは接着剤9に用いた材料の弾力性に起因して起こると考えられる。尚、第2の実施の形態でも第1の実施の形態と同様に歪ゲージ5として抵抗素子6を用いているため、その変形による特性値は同様に変化する。
図4(c)では片状部1の半自由端が、接着剤9を介して応力伝達部材4下面により押圧され、当該片状部1が下方向に撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、第1の実施の形態の図3(c)における応力センサ特性と同様の応力センサ特性を得ることができる。
第2の実施の形態の応力センサでは、その構成部材としてトリマブルチップ抵抗器8を用いている。しかしこれと同様の抵抗値調整機能を果たすことができるのであれば、基板3面に直接形成する厚膜技術や薄膜技術によるトリミング用抵抗素子や可変抵抗器等を用いることができる。また本例ではトリミング方法としてレーザートリミングを挙げたが、それ以外の方法、例えばサンドブラスト法等の他のトリミング方法を選択することができる。
図9には上記本発明の第1又は第2の実施の形態の応力センサにおいて、それを構成し得る他の基板3形状、歪みゲージ5の配置位置、応力伝達部材4の配置位置の組合せの例を示している。図9(a)は、片状部1長さ寸法が、当該片状部1幅寸法以下である構成である。この構成の利点は、(1)歪ゲージ5周辺の基板1面積が大きいため導体等のレイアウトの自由度が大きくなること、(2)片状部外形寸法精度に依存する応力センサ特性値精度のばらつきが小さくなると考えられること、(3)歪ゲージ5面積を大とすることができ、それによって歪ゲージ5特性のばらつきを小さくできること等である。利点(2)を得ることができる理由は、特に第2の実施の形態における掘削加工では、細長い片状部1を残すよう掘削することは一般に困難であり、片状部1の形状にばらつきが生じ易いことによる。
図9(b)は、基板3の四隅から片状部1が導出されている構成である。この構成では、枠状部2の四隅のみを電子機器筐体等に固定する場合、枠状部2部分(当該四隅)はてこの原理における支点となる。そして片状部1を力点、歪ゲージ5存在領域を作用点とすると、当該支点と作用点との距離を非常に短くでき、応力伝達部材4への応力付与に伴う応力センサ感度を高く維持できる利点がある。枠状部2の四隅はセンサ特性に関与しない比較的大きい領域であるため電子機器筐体等に固定させる部分として選択されやすい。
図9(c)は、基板3の外形を円形とした構成である。この構成の利点は、応力センサの機能や動作に関与しない枠状部2の四隅が占有していた、電子機器用実装基板等の面積を他の部品の用途に活用し得る点である。
また第1の実施の形態、第2の実施の形態の応力センサに共通した利点は、同一基板3面上に歪ゲージ5及び応力伝達部材4を配置できる点である。逆に言うと基板3の反対面には何ら応力センサ構成部材を配する必要がない点である。このことにより、基板3の一方の面への抵抗素子6を構成する導体5や抵抗体3等のスクリーン印刷や、応力伝達部材4の接着剤等を用いた固着作業の際、反対面と接触する場所の清浄さ、柔らかさ等、厳しい条件は課されない。即ち製造作業性が良好となる。また特にガラス繊維混入樹脂成形体を基板3にする際には、その両面に亘り配線をするためにスルーホールを形成し、その内壁面を導体化する等の工程を経ずに済む利点がある。同様にセラミックからなる基板3についてもその両面に亘り配線をするために、いわゆるスルーホール印刷等により基板3両面の導通を実現させる工程を必要としない利点がある。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態の応力センサ(上記第2の応力センサに相当)の構造の概略を示している。アルミナセラミックからなる基板3は十字形状をしており、その交差領域下面とアルミナセラミックからなる支持部材16とを接着剤9により固着し、支持する。支持部材16は、基板3上面の片状部1と前記交差領域との接合部分に配された歪ゲージ5である抵抗素子6と対応してその端部が位置するようにする。また基板3上面の片状部1先端には接着剤9を配し、応力伝達部材4下面と固定する。ここで片状部1端部は、支持部材16によって固定されず、当該支持部材16とは無関係に移動・変形が可能な状態となっているため、上述した「自由端」若しくは「半自由端」に該当する。尚、応力伝達部材4は下面に開口部がある中空体である。
図11は、本発明の第3の実施形態の応力センサの動作状態を示した。図11(a)は応力伝達部材4に何ら応力が付与されていない状態である。図11(b)は応力伝達部材4にx、y平面のいずれかの方向(任意の横方向)の応力が付与された状態である。図11(c)は応力伝達部材4にz方向(下方向)の応力が付与された状態である。これらの場合において、支持部材16底部は電子機器の実装基板等に固定されているものとする。
図11(a)では基板3及び歪ゲージ5の変形が観測されない。図11(b)では片状部1の端部が、応力伝達部材4下面の縁により押圧され、当該片状部1が撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、支持部材16と片状部1との境界にて顕著な基板3変形が起こり、当該境界に配されている歪ゲージ5もその変形に追従するように変形している。同図では、応力を付与する方向(左側)に存在する歪ゲージ5が伸びるように変形し、逆側(右側)の歪ゲージ5が縮むように変形している。尚、第3の実施の形態でも第1及び第2の実施の形態と同様に歪ゲージ5として抵抗素子6を用いているため、その変形による特性値は同様に変化する。
図11(c)では片状部1の自由端が、接着剤9を介して応力伝達部材4下面の縁により押圧され、当該片状部1が下方向に撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、第1の実施の形態の図3(c)における応力センサ特性と同様の応力センサ特性を得ることができる。
本発明の第3の実施の形態の応力センサにおいて、歪ゲージ5の特性値変化を電子機器に伝達する手段は、例えば基板3交差領域下面に4つの端子を凸状に形成し、異方性導電物質からなる支持部材16を通じてその下面の電子機器用実装基板へと伝達する等の手段が考えられる。この場合、当該凸部の存在により局部的に強く圧縮される異方性導電物質部分のみが導通するため、隣合う凸部との絶縁を保ちながら実装基板への導通が可能となる。その他、例えば支持部材16を中空(筒状)にして、その中に導線を通す等の手段も考えられるが、特にこれらに限定されない。
上記実装基板に伝達された歪ゲージ5の特性値変化は、図5や図7に示した電気信号入出力の状態を当該実装基板に設けた制御手段で実現することにより当該応力センサを作動させることができる。
本発明の第2及び第3の実施の形態の応力センサは、応力伝達部材4と基板3との固定に接着剤9を用いている。このとき両者の位置関係にずれが生じると、応力センサ感度バランスが狂うおそれがある。従って、予定する位置関係を実現するために、両者が接触する部分の形状を工夫することが好ましい。例えば片状部1の当該接触部分を凹形状とし、応力伝達部材4の当該接触部分を凸形状とし、これら凹凸が嵌め合わせ可能な形状とする等である。
(第4の実施形態)
図12(a)は、本発明の第4の実施形態の応力センサ(上記第2の応力センサに相当)の構造の概略を示している。当該構造は、第3の実施形態の構造において、支持部材16が板状であり、当該板状面に前記板状部材51が固定又は一体化され、且つ片状部1の撓みを許容する穴50又は凹部を有する構造である。図12及び図13では前記板状部材51が、片状部1の撓みを許容する穴50を有しているが、当該穴50に代えて凹部としてもよい。
ガラス繊維混入エポキシ系樹脂からなる板状部材51は十字形状をしている。同様にガラス繊維混入エポキシ系樹脂からなる支持部材16と前記板状部材51の中央領域52を接着剤9(図示しない)により固着する。支持部材16には穴50が設けられており、片状部1の板状部材51面方向への撓みが許容される。前記板状部材51の同図における上面には、抵抗素子6からなる歪ゲージ5及び図示しない導体が配されている。かかる歪ゲージ5及び導体の形成法は、上述した第2の実施の形態における形成法と同様とした。また歪ゲージ5の電気特性は、板状部材51の側面の導体53を経由して支持部材16面に配された図示しない導体から基板端子部7へと伝達され、当該電気特性の制御部へと送られる。
上記板状部材51の側面の導体53は、導体ペーストの塗布や、スルーホールめっきやスルーホール印刷等の手段により形成される。そしてかかる板状部材51の側面の導体53と支持部材16面との接続は、半田や導電性接着剤等による。かかる板状部材51の側面の導体53と支持部材16面との接続強度が十分ならば、上記「接着剤9(図示しない)による固着」を要せずとも、上述した「中央領域52が支持部材16に固定された状態」を構成できる。この場合、前記固着の工程を経ることがなく、工程数を減らすことができる点で有利である。また、抵抗素子6等の歪ゲージ5及びその周囲の導体を、図12(a)における板状部材51下面、即ち支持部材16面との対向面に形成することで、前記側面の導体53を要することなく板状部材51と指示部材16との導通が可能である。このように前記側面の導体53を形成しない場合には、その分の工程数を減らすことができる点で有利である。
更に実施の形態3と同様に、下面に開口部がある中空体である、セラミック等からなる応力伝達部材4を板状部材51上面の片状部1に固着する。かかる固着には、接着剤9等を用いる。
図12(b)は、図12(a)の応力センサの平面図である。同図では、支持部材16、板状部材51、応力伝達部材4及び歪ゲージ5相互の位置関係を示している。歪ゲージ5が板状部材51の中央領域52と片状部1に跨って存在するか、片状部1の撓みを許容する穴50又は凹部の端部を跨る板状部材51面に存在する位置関係である。
支持部材16に形成された穴50の中に板状部材51の片状部1が撓んだ状態で入り込めるような位置関係になっていることがわかる。また全ての歪ゲージ5は、板状部材51の中央領域52と片状部1とに跨って配され、且つ支持部材16に形成された穴50と当該穴50の周囲との境界上に相当する位置に位置している。このような位置に歪ゲージ5を配置することで、最も感度の高い応力センサを得ることができると考えられる点で有利である。
図13は、本発明の第4の実施形態の応力センサの動作状態を示した。図13(a)は応力伝達部材4に何ら応力が付与されていない状態である。図13(b)は応力伝達部材4にx、y平面のいずれかの方向(任意の横方向)の応力が付与された状態である。図13(c)は応力伝達部材4にz方向(下方向)の応力が付与された状態である。これらの場合において、支持部材16底部は電子機器の実装基板等に固定されているものとする。
図13(a)では板状部材51及び歪ゲージ5の変形が観測されない。図13(b)では片状部1の端部が、応力伝達部材4下面の縁により押圧され、当該片状部1が撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、支持部材16と片状部1との境界にて顕著な板状部材51の変形が起こり、当該境界に配されている歪ゲージ5もその変形に追従するように変形している。同図では、応力を付与する方向(同図左側)に存在する歪ゲージ5が伸びるように変形し、逆側(同図右側)の歪ゲージ5が縮むように変形している。尚、第4の実施の形態の応力センサも第1、第2及び第3の実施の形態と同様に歪ゲージ5として抵抗素子6を用いているため、その変形による特性値は同様に変化する。
図13(c)では板状部材51の片状部1の自由端が、接着剤9を介して応力伝達部材4下面の縁により押圧され、当該片状部1が下方向に撓んでいるのがわかる。この撓みの結果、第1の実施の形態の図3(c)における応力センサ特性と同様の応力センサ特性を得ることができる。
図13(b)及び図13(c)に示す状態において、任意の横方向や下方向への過剰な応力付与があった場合には、片状部1と固着されていない応力伝達部材4部分と支持部材16とがぶつかり、それ以上の板状部材51の撓みを防止させる効果がある。このことから、応力伝達部材4下端と、支持部材16の形状を調整することにより、板状部材51の撓み量の上限を定めることができる利点がある。また前記板状部材51を、片状部1の撓みを許容する穴50に代えて凹部とすることにより、同様の板状部材51の撓み量の上限を定めることができる有利な効果を有する。
第4の実施形態に係る応力センサは、第3の実施形態に係る応力センサに比して、応力センサ全体を薄型化できる利点がある。支持部材16を板状としているためである。また第4の実施形態に係る応力センサは、第3の実施形態に係る応力センサに比して、製造が容易である利点を有している。歪ゲージ5の特性値の伝達経路が、通常の表面実装型電子部品の当該伝達経路と同様に単純化されているためである。
本発明の第2〜4の実施形態の応力センサにおいて、応力伝達部材4を片状部1に載置・固着する際に、かかる載置を容易ならしめ、応力伝達部材4と片状部1の両者の位置精度を高く維持るため、片状部1の当該載置位置を凹部(肉薄部)とし、応力伝達部材4を当該凹部に嵌め合せることができるようにすることが好ましい。同様の理由から、第3又は第4の実施形態において、支持部材16面と基板3との一方又は双方、若しくは板状部材51と支持部材16との一方又は双方に凹部を設けて、それぞれの両者を嵌め合せることができるようにすることが好ましい。
本発明の第1〜4の実施形態の応力センサに用いた応力伝達部材4には、セラミックや金属等の剛体を用いるのが好ましい。応力の吸収・減衰が殆どなく、正確に応力を伝達できるためである。ここで製造コスト低減や成形のし易さ等の理由で応力伝達部材4材料に樹脂を用いる場合は、ポリビニルテレフタレート(PVT)や、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が、特に好適に使用できる。このPVT、PBTは、樹脂系材料の中では特に剛性に優れる。また耐熱性も良好であることから、使用環境が常温よりも多少高温である場合であっても、前記剛性を維持し得る利点を有している。
本発明の第1〜4の実施の形態の応力センサでは、歪ゲージ5が支持部と片状部1との接合部に配される例を示したが、このような配置位置には限定されない。支持部と片状部1に亘り最も応力付与に対して撓み易い領域に配するのが最も好ましい。そのためには片状部1領域のみに配する構成を採用することもできる。また、片状部1の一部を肉薄や幅狭にして、当該肉薄部や幅狭部を特に撓み易くし、そこに歪ゲージ5を配することもできる。当該肉薄部や幅狭部を形成することにより、予め歪ゲージ5を配するに最適な位置を特定でき、歪ゲージ5形成時の形成位置ずれ等を防止できる等の製造上の利点がある。
また本発明の第1〜4の実施の形態の応力センサでは、それぞれ一つの応力伝達部材4を用いているが、複数存在してもよいことは言うまでもない。例えば各々の片状部1に取り付ける等である。また、直接片状部1に応力を付与する形態の応力センサにあっては、応力伝達部材4は不要である。
産業上の利用可能性
本発明により、基板を撓ませることで基板面に配した歪ゲージを刺激する応力センサの小型化を可能とすることができた。このように小型化された応力センサは、パーソナルコンピュータや携帯電話等の小型電子機器の操作用部品として特に適している。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施の形態の応力センサの構造の概要を示す図である。図2は、本発明の第2の実施の形態の応力センサの構造の概要を示す図である。図3は、本発明の第1の実施の形態の応力センサの動作の状態を示す図である。図4は、本発明の第2の実施の形態の応力センサの動作の状態を示す図である。図5は、本発明の応力センサにおける、電気信号入出力の状態の概要の一例を示す図である。図6は、本発明の第1の実施の形態の応力センサの製造に用いる大型の基板の平面図である。図7は、本発明の応力センサにおける、電気信号入出力の状態の概要の一例を示す図である。図8は、本発明の第2の実施の形態の応力センサの製造に用いる大型の基板の平面図である。図9は、本発明の第1又は第2の実施の形態の応力センサの変形例の要部を示す図である。図10は、本発明の第3の実施の形態の応力センサの構造の概要を示す図である。図11は、本発明の第3の実施の形態の応力センサの動作の状態を示す図である。図12は、本発明の第4の実施の形態の応力センサの構造の概要を示す図である。図13は、本発明の第4の実施の形態の応力センサの動作の状態を示す図である。図14は、従来の応力センサの構造を示す図である。図15は、従来の応力センサの動作状態を示す図である。図16は、従来の応力センサの構造を示す図である。図17は、従来の応力センサの構造を示す図である。
これらの図面に付した符号は、1…片状部、2…枠状部、3…基板4…応力伝達部材、5…歪ゲージ、6…抵抗素子、7…基板端子部、8…トリマブルチップ抵抗器、9…接着剤、10…切り欠き部、11…嵌合部材、12…穴、13…大型の基板、14…分割用溝、15…分割用線、16…支持部材、17…端子、20…基板、21…トリミング溝、22…抵抗素子、23…ポスト操作部、24…導体、30…ポスト、30b…ポスト底面輪郭、31…回路板、32…はんだ、40…スティック部、41…レバーアーム、42…タブ領域、50…穴、51…板状部材、52…中央領域、53…導体である。

Claims (13)

  1. 先端が自由端又は半自由端である複数の片状部と、それらを支持する支持部とを有する基板面に歪ゲージが配され、当該片状部への直接的な応力付与に起因して歪ゲージが刺激されることにより当該歪ゲージの電気特性を変化させ、当該電気特性変化から前記応力を把握することを特徴とする応力センサ。
  2. 枠状基板周縁から枠内に向けて複数の片状部が導出され、当該枠状基板周縁が支持部であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の応力センサ。
  3. 歪ゲージを板状面に有する板状部材が、その中央領域に固定又は一体化される片状部を有し、当該中央領域が支持部材に固定された状態で当該片状部に直接的な応力が付与される機構を有し、当該片状部への応力付与に起因して歪ゲージが刺激されることにより当該歪ゲージの電気特性を変化させ、当該電気特性変化から前記応力を把握することを特徴とする応力センサ。
  4. 片状部へ応力を伝達する応力伝達部材を有することを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の応力センサ。
  5. 片状部と応力伝達部材とが接続部材により接続され、当該接続部材が片状部及び応力伝達部材よりも柔軟であることを特徴とするの請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の応力センサ。
  6. 歪ゲージが支持部と片状部との接合部に配されることを特徴とする請求の範囲第1、2、4又は5項のいずれかに記載の応力センサ。
  7. 外力に応答して変化する歪ゲージの電気特性変化は、3直交方向の座標データとして出力可能なものであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載の応力センサ。
  8. 支持部にトリミング用抵抗素子が配され、当該トリミング用抵抗素子と抵抗素子からなる歪ゲージとが直列接続されることを特徴とする請求の範囲第1、2、又は4〜7項のいずれかに記載の応力センサ。
  9. 片状部長さ寸法が、当該片状部幅寸法以下であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の応力センサ。
  10. 片状部への直接的な応力付与が、当該片状部の実質的な外端になされることを特徴とする請求の範囲第1項〜第9項のいずれかに記載の応力センサ。
  11. 支持部材が板状であり、当該板状面に前記板状部材が固定又は一体化され、且つ片状部の撓みを許容する穴又は凹部を有することを特徴とする請求の範囲第3〜5、7、9、又は10項のいずれかに記載の応力センサ。
  12. 歪ゲージが板状部材の中央領域と前記片状部に跨って存在するか、片状部の撓みを許容する穴又は凹部の端部を跨る板状部材面に存在することを特徴とする請求の範囲第11項に記載の応力センサ。
  13. 基板面に歪ゲージが配され、当該基板中央領域が固定された状態で、当該基板の実質的な外端領域への直接的な応力付与に起因して歪ゲージが刺激されることにより当該歪ゲージの電気特性を変化させ、当該電気特性変化から前記応力を把握することを特徴とする応力センサ。
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