JPWO2003054637A1 - 樹脂製軸受部を有する時計及び輪列装置 - Google Patents

樹脂製軸受部を有する時計及び輪列装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、樹脂製の軸受部を有する時計に関する。また、本発明は、樹脂製の軸受部を有する輪列装置に関する。そして、本発明は、歯車と歯車を支持する支持部材とを備え、支持部材がフィラー入り樹脂で形成される時計を構成する。或いは、歯車と歯車を支持する支持部材とを備え、支持部材がフィラー入り樹脂で形成される輪列装置を構成する。

Description

技術分野
本発明は、樹脂製の軸受部を有する時計、例えば、アナログ電子時計、機械式時計などに関する。また、本発明は、計測器、印刷機、映像機器、録音機器、記録機器などに適用できる樹脂製の軸受部を有する輪列装置に関する。
背景技術
従来、モータを駆動させることにより回転する輪列を含む時計、例えば、アナログ電子時計においては、ステップモータを構成するロータを駆動させることにより輪列を回転させている。ロータは、ロータ磁石と、ロータかな(ロータにおいて、ロータ磁石以外の部分をいう、以下同じ)とを含む。例えば、ロータかな、五番車、四番車、三番車、分車などの歯車が輪列を構成する。また、従来、ぜんまいの力により回転する輪列を含む装置、例えば、機械式時計においては、ぜんまいを含む香箱の回転により輪列を回転させている。例えば、香箱車、二番車、三番車、四番車、がんぎ車などの歯車が輪列を構成する。歯車は歯車部および軸部を有する。地板、輪列受、二番受などの支持部材には軸受部が設けられる。軸受部により歯車の軸部を回転可能に支持する。
地板、輪列受、二番受は、支持部材を構成する。地板、輪列受、二番受は、黄銅などの金属で形成される。輪列の軸受部は、ルビー製の穴石、銅合金製のほぞ枠を、地板の本体(地板体)、輪列受の本体(輪列受体)、二番受の本体(二番受体)とは別個に形成して、この穴石、ほぞ枠を地板体、輪列受体、二番受体に圧入し固定するように構成されている。或いは、地板体、輪列受体、二番受体に、直接、軸受部を構成する軸受穴(ほぞ穴)を形成している。いずれの構造においても、輪列の軸受部には、潤滑油(時計油)が注油されている。
しかしながら、時計を使用するときの振動や、時計に加えられる衝撃などにより潤滑油が飛散し、歯車の歯面や、ひげぜんまいなどに不要な潤滑油が付着して、時計の性能を劣化させるおそれがあった。また、時計を使用する環境の温度が変化することにより、潤滑油の粘度が変化し、時計の消費電力を上昇させたり、てんぷの振り角を低下させるなど、時計の基本的な性能に大きな影響を及ぼすおそれがあった。また、潤滑油の蒸発や飛散を抑制するために、受石および穴石を含む「組合軸受」のような特殊な軸受構造を使用したり、軸受部に「油溜め部」を設けると、軸受構造が複雑になって、時計のコストを高める課題があった。
さらに、ルビー製の穴石を用いる場合、例えば、香箱車の上下の軸受部を構成する穴石のように、穴石の(外径/穴径)の比が1.0に近づけば近づくほど、穴石を受体に打ち込むときに、穴石が割れるおそれが高くなるという課題があった。例えば、図11を参照すると、従来の自動巻き時計において、伝え受810に回転錘軸812が打ち込まれる。回転錘軸812の雄ねじ部に内輪822がねじ締めされる。内輪822および押さえ輪820は、複数のボール824を介して、外輪826を回転可能に支持する。外輪826には回転錘体828を介して回転重錘(図示せず)が固定される。リテーナ830が、内輪822および押さえ輪820と、外輪826との間に、複数のボール824を位置決めしている。四番上穴石枠814が回転錘軸812の中心穴に打ち込まれる。四番上穴石816が四番上穴石枠814の中心穴に打ち込まれる。四番上穴石枠814は、四番車840の上軸部840bを回転可能に支持している。図11に示すような穴石枠を支持部材に打ち込み、支持部材に打ち込まれた穴石枠に穴石を打ち込むような二重の打ち込み構造では、穴石を穴石枠に打ち込むときに穴石が割れるおそれが高かった。穴石が割れるおそれは、特に、穴石枠を打ち込んでいる部分と、穴石を穴石枠に打ち込んでいる部分とが、ほぼ同一平面にあるときに顕著に発生していた。
発明の開示
本発明は、駆動源及び輪列を有する時計において、駆動源を構成するモータ及び/又はぜんまいと、モータの回転により回転するように構成された歯車、及び/又は、ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備えるように構成した。この歯車は、歯車部および軸部を有する。本発明の時計は、歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材を備え、支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。それによって、本発明の時計では、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される。本発明の時計では、支持部材は、該支持部材の本体と、該本体と別個に構成された軸受部材とを含み、前記軸受部を前記軸受部材に設けるように構成することもできる。
また、本発明は、駆動源及び輪列を有する時計において、駆動源を構成するモータ及び/又はぜんまいと、モータの回転により回転するように構成された歯車、及び/又は、前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備えるように構成した。この歯車は、歯車部および軸部を有する。本発明のこの時計は、歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材を備え、支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、歯車の少なくとも軸部は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。それによって、本発明の時計では、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される。
また、本発明は、駆動源及び輪列を有する時計において、駆動源を構成するモータ及び/又はぜんまいと、モータの回転により回転するように構成された歯車、及び/又は、前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備えるように構成した。この歯車は、歯車部および軸部を有する。本発明のこの時計は、歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材を備え、歯車は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。それによって、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される。
さらに、本発明は、歯車及び支持部材を含む輪列装置において、歯車部および軸部を有する歯車と、歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材とを備えるように構成した。この支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。それによって、本発明の輪列装置では、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される。本発明の輪列装置の支持部材は、該支持部材の本体と、該本体と別個に構成された軸受部材とを含み、前記軸受部を前記軸受部材に設けることもできる。
さらに、本発明は、歯車及び支持部材を含む輪列装置において、歯車部および軸部を有する歯車と、歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材とを備えるように構成した。この支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、歯車の少なくとも軸部は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。それによって、本発明の輪列装置では、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される。
さらに、本発明は、歯車及び支持部材を含む輪列装置において、歯車部および軸部を有する歯車と、歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材とを備えるように構成した。ここで、歯車は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。それによって、本発明の輪列装置では、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される。
本発明においては、前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されるのが好ましい。また、本発明においては、前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明では、軸受部を構成する部品をフィラー入り樹脂で形成しているので、ルビー製の穴石、穴石枠、銅合金製のほぞ枠を使用しないで、簡単な構造をもった時計及び輪列装置を製造することができる。また、本発明の時計及び輪列装置では、ベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で軸部及び軸受部を形成しているので、支持部材の前記軸受部に潤滑油を注油する必要がなく、カーボンフィラーがもつ摺動性能により軸部、軸受部に摩耗が発生しにくい。本発明の時計及び輪列装置の軸受部は、製造の際、軸受部を構成する部品が破損するおそれが極めて少ない。さらに、本発明の輪列を有する時計及び輪列装置は、軸部及び軸受部を構成する部品に汎用樹脂をベース樹脂として使用しているので、低コストであり、樹脂のリサイクル性がよい。
発明を実施するための最良の形態
[第1の実施の形態]
最初に、本発明の第1の実施の形態を説明する。この本発明の第1の実施の形態は、輪列を有する時計、すなわち、アナログ電子時計である。しかしながら、本発明の輪列装置は、アナログ電子時計に限定されるものでなく、計測器、印刷機、映像機器、録音機器、記録機器などに適用することができる。
図1〜図4を参照すると、本発明のアナログ電子時計の第1の実施の形態において、アナログ電子時計のムーブメント(機械体)100は、ムーブメントの基板を構成する地板102を有する。巻真110が、地板102の巻真案内穴に回転可能に組み込まれる。文字板104(図2に仮想線で示す)がムーブメント100に取付けられる。ムーブメント100は、巻真110の軸線方向の位置を決めるための切換ばね166を備える。ムーブメント100の「表側」には、電池120、回路ブロック116、時モータ210、時表示輪列220、分モータ240、分表示輪列250、秒モータ270、秒表示輪列280などが配置される。地板102、輪列受112、二番受114は支持部材を構成する。時モータ210の回転により時表示輪列220が回転して、時針230により現在の時刻のうちの「時」を表示するように構成される。分モータ240の回転により分表示輪列250が回転して、分針260により現在の時刻のうちの「分」を表示するように構成される。秒モータ270の回転により秒表示輪列280が回転して、秒針290により現在の時刻のうちの「秒」を表示するように構成される。
IC118と水晶振動子122とが、回路ブロック116に取り付けられる。回路ブロック116は、絶縁板160を介してスイッチばね162により、地板102および輪列受112に対して固定される。切換ばね166は、スイッチばね162に一体形成される。電池120はアナログ電子時計の動力源を構成する。アナログ電子時計の動力源として、充電可能な二次電池を用いることもできるし、充電可能なコンデンサを用いることもできる。水晶振動子122は、アナログ電子時計の源振を構成し、例えば、32,768ヘルツで発振する。
図1、図2を参照すると、秒モータ270は、秒コイルブロック272と、秒ステータ274と、秒ロータ276とを含む。秒コイルブロック272が秒モータ駆動信号を入力すると、秒ステータ274が磁化して、秒ロータ276を回転させる。秒ロータ276は、例えば、1秒ごとに180度回転するように構成される。秒ロータ276は、上軸部276aと、下軸部276bと、かな部276cと、ロータ磁石276dとを含む。上軸部276aと、下軸部276bと、かな部276cは、炭素鋼などの金属で形成される。秒ロータ276の回転に基づいて、秒伝え車282の回転を介して秒車284が回転するように構成される。秒伝え車282は、上軸部282aと、下軸部282bと、かな部282cと、歯車部282dとを含む。かな部276cは歯車部282dと噛み合うように構成される。上軸部282aと、下軸部282bと、かな部282cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部282dは黄銅などの金属で形成される。
秒車284は1分間に1回転するように構成される。秒車284は、上軸部284aと、そろばん玉部284bと、歯車部284dとを含む。かな部282cは歯車部284dと噛み合うように構成される。上軸部284aと、そろばん玉部284bは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部284dは黄銅などの金属で形成される。秒針290が秒車284に取付けられる。秒車284を、アナログ電子時計の中心に配置してもよいし、アナログ電子時計の中心とは異なる位置に配置してもよい。秒針290は秒表示部材を構成する。秒表示部材として、秒針を用いてもよいし、円盤を用いてもよいし、花又は幾何学的形状を含む他の形状の表示部材を用いてもよい。秒表示輪列220は秒伝え車282と秒車284とを含む。秒ロータ276、秒伝え車282は、地板102と輪列受112に対して、回転可能に支持される。秒車284は、二番受114に設けられた中心パイプ126と輪列受112に対して、回転可能に支持される。すなわち、秒ロータ276の上軸部276aと、秒伝え車282の上軸部282aと、秒車284の上軸部284aは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、秒ロータ276の下軸部276bと、秒伝え車282の下軸部282bは、地板102に対して、回転可能に支持される。日車170が地板102に対して回転可能に支持される。
地板102、輪列受112は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。地板102、輪列受112をフィラー入り樹脂で形成すると、軸部及び軸受部の耐久性能がよくなり、メインテナンスが容易になる。
本発明で用いられるベースレジンは、一般的には、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドである。すなわち、本発明においては、前記ベースレジンは、いわゆる汎用エンジニアリングプラスチック、又は、いわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックであるのがよい。なお、本発明においては、ベースレジンとして、上記以外の汎用エンジニアリングプラスチック、又は、スーパーエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。本発明に用いられるベースレジンは、熱可塑性樹脂であるのが好ましい。
本発明で用いられるカーボンフィラーは、一般的には、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロンをドープした混入物である。カーボンフィラーは、フィラー入り樹脂の全体重量に対して、0.2重量%〜60重量%含有されるのが好ましい。或いは、カーボンフィラーは、フィラー入り樹脂の全体体積に対して、0.1体積%〜30体積%含有されるのが好ましい。
単層カーボンナノチューブは、直径が0.4nm〜2nmであり、アスペクト比(長さ/直径)が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。単層カーボンナノチューブは、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、単層構造である。単層カーボンナノチューブは、米国のCarbon Nanotechnologies Inc.(CNI)から「SWNT」として入手できる。
多層カーボンナノチューブは、直径が2nm〜100nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。多層カーボンナノチューブは、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、多層構造である。多層カーボンナノチューブは、「MWNT」として日機装から入手できる。
このようなカーボンナノチューブについては、P.G.コリンズなどによる「カーボンナノチューブ、急展開する電子応用」(「日経サイエンス」2001年3月号、第52〜62頁)、「ナノ材料の挑戦」(「日経メカニカル」2001年12月号、第36〜57頁)などに説明されている。また、炭素繊維を含む樹脂組成物の構成と製造方法は、例えば、特開2001−200096号公報に開示されている。
気相成長炭素繊維は、直径が50nm〜200nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。気相成長炭素繊維は、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、多層構造である。気相成長炭素繊維は、「VGCF(登録商標)」として昭和電工から入手できる。気相成長炭素繊維は、例えば、特開平5−321039号公報、特開平7−150419号公報、特公平3−61768号公報などに開示されている。
ナノグラファイバーは、外径が2nm〜500nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。ナノグラファイバーは、ほぼ中実な円筒形状を有する。ナノグラファイバーは、伊勢電子から入手できる。
カーボンナノホーンは、直径が2nm〜500nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。カーボンナノホーンは、六角形の網状になったカップ形状を有する。
カップスタック型カーボンナノチューブは、前記カーボンナノホーンをカップ状に積層した形状を有し、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。
フラーレンは、炭素クラスターを母体とする分子であり、CASの定義では、20個以上の炭素原子がそれぞれ隣接する3原子と結合している、閉じた球形状をもつ分子である。単層フラーレンは、サッカーボールのような形状を有する。単層フラーレンは、直径が0.1nm〜500nmであるのが好ましい。単層フラーレンの組成は、C60〜C540であるのが好ましい。単層フラーレンは、例えば、C60、C70、C120である。C60の直径は、約0.7nmである。多層フラーレンは、前述した単層フラーレンが同心状に積層された入れ子形状を有する。多層フラーレンは、直径が0.1nm〜1000nmであるのが好ましく、直径が1nm〜500nmであるのが特に好ましい。多層フラーレンの組成は、C60〜C540であるのが好ましい。多層フラーレンは、例えば、C60の外側にC70を配置し、このC70の更に外側にC120を配置した構造であるのが好ましい。このような多層フラーレンは、例えば、垣内孝宏などによる「オニオン構造フラーレンの多量生成および潤滑材への適用」(「精密工学会誌」、vol.67、No.7、2001年)に説明されている。
更に、前記カーボンフィラーは、前記カーボンフィラー(単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン)のうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープして作ることもできる。前記カーボンフィラーにボロン(ホウ素)をドープする方法は、例えば、特開2001−200096号公報などに記載されている。特開2001−200096号公報に記載されている方法では、気相法により製造した炭素繊維とボロン(ホウ素)をヘンシェルミキサータイプの混合機により混合し、この混合物を高周波炉などにおいて約2300度で熱処理している。そして、熱処理した前記混合物を粉砕機により粉砕する。次に、ベース樹脂と前記混合物の粉砕物を所定の割合で配合し、押出機により溶融混練してペレットを製造する。
図1〜図4を参照すると、電池マイナス端子170が地板102に取り付けられる。電池マイナス端子170は、回路ブロック116のマイナスパターンを介して電池120の陰極とIC118のマイナス入力部Vssとを導通させる。電池押え172がスイッチばね162に取り付けられる。電池押え172およびスイッチばね162は、回路ブロック116のプラスパターンを介して電池120の陽極とIC118のプラス入力部Vddとを導通させる。
図1、図3を参照すると、分モータ240は、分コイルブロック242と、分ステータ244と、分ロータ246とを含む。分コイルブロック242が分モータ駆動信号を入力すると、分ステータ244が磁化して、分ロータ246を回転させる。分ロータ246は、例えば、20秒ごとに180度回転するように構成される。分ロータ246は、上軸部246aと、下軸部246bと、かな部246cと、ロータ磁石246dとを含む。上軸部246aと、下軸部246bと、かな部246cは、炭素鋼などの金属で形成される。
分ロータ246の回転に基づいて一番分伝え車252が回転し、一番分伝え車252の回転に基づいて二番分伝え車254を介して分車256が回転するように構成される。一番分伝え車252は、上軸部252aと、下軸部252bと、かな部252cと、歯車部252dとを含む。かな部246cは歯車部252dと噛み合うように構成される。上軸部252aと、下軸部252bと、かな部252cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部252dは黄銅などの金属で形成される。二番分伝え車254は、上軸部254aと、下軸部254bと、かな部254cと、歯車部254dとを含む。かな部252cは歯車部254dと噛み合うように構成される。上軸部254aと、下軸部254bと、かな部254cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部254dは黄銅などの金属で形成される。分車256は、筒状部256aと、歯車部256dとを含む。かな部254cは歯車部256dと噛み合うように構成される。筒状部256aは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部256dは黄銅などの金属で形成される。
分車256は1時間に1回転するように構成される。分針260が分車256に取付けられる。分車256の回転中心は秒車284の回転中心と同じである。分針260は分表示部材を構成する。分表示部材として、分針を用いてもよいし、円盤を用いてもよいし、花又は幾何学的形状を含む他の形状の表示部材を用いてもよい。
分表示輪列250は一番分伝え車252と、二番分伝え車254と、分車256とを含む。分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254は、地板102と輪列受112に対して、回転可能に支持される。分車256は、二番受114に設けられた中心パイプ126の外周部に接触して、回転可能に支持される。すなわち、分ロータ246の上軸部246aと、一番分伝え車252の上軸部252aと、二番分伝え車254の上軸部254aは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、分ロータ246の下軸部246bと、一番分伝え車252の下軸部252bと、二番分伝え車254の下軸部254bは、地板102に対して、回転可能に支持される。
図1、図4を参照すると、時モータ210は、時コイルブロック212と、時ステータ214と、時ロータ216とを含む。時コイルブロック212が時モータ駆動信号を入力すると、時ステータ214が磁化して、時ロータ216を回転させる。時ロータ216は、例えば、20分ごとに180度回転するように構成される。時ロータ216は、上軸部216aと、下軸部216bと、かな部216cと、ロータ磁石216dとを含む。上軸部216aと、下軸部216bと、かな部216cは、炭素鋼などの金属で形成される。
時ロータ216の回転に基づいて、一番時伝え車222が回転する。一番時伝え車222の回転に基づいて、二番時伝え車224の回転を介して時車226が回転するように構成される。一番時伝え車222は、上軸部222aと、下軸部222bと、かな部222cと、歯車部222dとを含む。かな部216cは歯車部222dと噛み合うように構成される。上軸部222aと、下軸部222bと、かな部222cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部222dは黄銅などの金属で形成される。二番時伝え車224は、上軸部224aと、下軸部224bと、かな部224cと、歯車部224dとを含む。かな部222cは歯車部224dと噛み合うように構成される。上軸部224aと、下軸部224bと、かな部224cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部224dは黄銅などの金属で形成される。時車226は、筒状部226aと、歯車部226dとを含む。かな部224cは歯車部226dと噛み合うように構成される。時車226は黄銅などの金属で形成される。
時車226は12時間に1回転するように構成される。時針230が時車226に取付けられる。時車226の回転中心は分車256の回転中心と同じである。したがって、時車226の回転中心と、分車256の回転中心と、秒車284の回転中心とは同じである。時針230は時表示部材を構成する。時表示部材として、時針を用いてもよいし、円盤を用いてもよいし、花又は幾何学的形状を含む他の形状の表示部材を用いてもよい。
時表示輪列220は一番時伝え車222と、二番時伝え車224と、時車226とを含む。時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224は、地板102と輪列受112に対して、回転可能に支持される。時車226は、分車256の外周部に接触して、回転可能に支持される。すなわち、時ロータ216の上軸部216aと、一番時伝え車222の上軸部222aと、二番時伝え車224の上軸部224aは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、時ロータ216の下軸部216bと、一番時伝え車222の下軸部222bと、二番時伝え車224の下軸部224bは、地板102に対して、回転可能に支持される。時車226が回転することにより、日回し車(図示せず)が回転するように構成される。日回し車は、時車226の回転により1日に1回転するように設けられる。日回し車に設けられた日回しつめ(図示せず)が、日車170を、1日に1歯づつ送るように構成される。
変形例として、秒ロータ276の少なくとも上軸部276a及び下軸部276b(或いは、秒ロータ276のロータかな全体)、秒伝え車282の少なくとも上軸部282a及び下軸部282bは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。秒ロータ276の上軸部276a及び下軸部276b及びかな部276c、秒伝え車282の全体を、前記フィラー入り樹脂で形成するのが好ましい。秒ロータ276、秒伝え車282をフィラー入り樹脂で形成すると、軸部の摩耗が発生するおそれを少なくすることができる。
また、変形例として、分ロータ246の少なくとも上軸部246a及び下軸部246b(或いは、分ロータ246のロータかな全体)、一番分伝え車252の少なくとも上軸部252a及び下軸部252b、二番分伝え車254の少なくとも上軸部254a及び下軸部254bは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。分ロータ246の上軸部246a及び下軸部246b及びかな部246c、一番分伝え車252の全体、二番分伝え車254の全体を、前記フィラー入り樹脂で形成するのが好ましい。分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254をフィラー入り樹脂で形成すると、軸部の摩耗が発生するおそれを少なくすることができる。
また、変形例として、時ロータ216の少なくとも上軸部216a及び下軸部216b(或いは、時ロータ216のロータかな全体)、一番時伝え車222の少なくとも上軸部222a及び下軸部222b、二番時伝え車224の少なくとも上軸部224a及び下軸部224bは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。時ロータ216の上軸部246a及び下軸部246b及びかな部246c、一番時伝え車222の全体、二番時伝え車224の全体を、前記フィラー入り樹脂で形成するのが好ましい。時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224をフィラー入り樹脂で形成すると、軸部の摩耗が発生するおそれを少なくすることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。この本発明の第2の実施の形態は、輪列を含む機械式時計である。図5〜図7を参照すると、機械式時計において、機械式時計のムーブメント(機械体)300は、ムーブメントの基板を構成する地板302を有する。巻真310が、地板302の巻真案内穴302aに回転可能に組み込まれる。文字板304(図26に仮想線で示す)がムーブメント300に取付けられる。一般に、地板の両側のうちで、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称し、文字板のある方の側と反対側をムーブメントの「表側」と称する。ムーブメントの「表側」に組み込まれる輪列を「表輪列」と称し、ムーブメントの「裏側」に組み込まれる輪列を「裏輪列」と称する。
おしどり390、かんぬき392、かんぬきばね394、裏押さえ396を含む切換装置により、巻真310の軸線方向の位置を決める。きち車312が巻真310の案内軸部に回転可能に設けられる。巻真310が、回転軸線方向に沿ってムーブメントの内側に一番近い方の第1の巻真位置(0段目)にある状態で巻真310を回転させると、つづみ車の回転を介してきち車312が回転する。丸穴車314が、きち車312の回転により回転する。角穴車316が、丸穴車314の回転により回転する。角穴車316が回転することにより、香箱車320に収容されたぜんまい322を巻き上げる。二番車324が、香箱車320の回転により回転する。がんぎ車330が、四番車328、三番車326、二番車324の回転を介して回転する。香箱車320、二番車324、三番車326、四番車328は表輪列を構成する。
表輪列の回転を制御するための脱進・調速装置は、てんぷ340と、がんぎ車330と、アンクル342とを含む。てんぷ340は、てん真340aと、てん輪340bと、ひげぜんまい340cとを含む。二番車324の回転に基づいて、筒かな350が同時に回転する。筒かな350に取付けられた分針352が「分」を表示する。筒かな350には、二番車324に対するスリップ機構が設けられる。筒かな350の回転に基づいて、日の裏車の回転を介して、筒車354が回転する。筒車354に取付けられた時針356が「時」を表示する。ひげぜんまい340cは、複数の巻き数をもったうずまき状(螺旋状)の形態の薄板ばねである。ひげぜんまい340cの内端部は、てん真340aに固定されたひげ玉340dに固定され、ひげぜんまい340cの外端部は、てんぷ受366に固定されたひげ持受370に取り付けたひげ持370aを介してねじ締めにより固定される。緩急針368が、てんぷ受366に回転可能に取付けられている。ひげ受1340とひげ棒1342が、緩急針368に取付けられている。ひげぜんまい340cの外端部に近い部分は、ひげ受1340とひげ棒1342との間に位置する。てんぷ340は、地板302及びてんぷ受366に対して回転可能なように支持される。
香箱車320は、香箱歯車320dと、香箱真320f、ぜんまい322とを備える。香箱真320fは、上軸部320aと、下軸部320bとを含む。香箱真320fは、炭素鋼などの金属で形成される。香箱歯車320dは黄銅などの金属で形成される。二番車324は、上軸部324aと、下軸部324bと、かな部324cと、歯車部324dと、そろばん玉部324hとを含む。かな部324cは香箱歯車320dと噛み合うように構成される。上軸部324aと、下軸部324bと、そろばん玉部324bは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部324dは黄銅などの金属で形成される。三番車326は、上軸部326aと、下軸部326bと、かな部326cと、歯車部326dとを含む。かな部326cは歯車部324dと噛み合うように構成される。上軸部326aと、下軸部326bは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部326dは黄銅などの金属で形成される。四番車328は、上軸部328aと、下軸部328bと、かな部328cと、歯車部328dとを含む。かな部328cは歯車部326dと噛み合うように構成される。上軸部328aと、下軸部328bは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部328dは黄銅などの金属で形成される。
がんぎ車330は、上軸部330aと、下軸部330bと、かな部330cと、歯車部330dとを含む。かな部330cは歯車部328dと噛み合うように構成される。上軸部330aと、下軸部330bは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部330dは鉄などの金属で形成される。アンクル342は、アンクル体342dと、アンクル真342fとを備える。アンクル真342fは、上軸部342aと、下軸部342bとを含む。アンクル体342dは、ニッケルなどの金属で形成される。アンクル真342fは炭素鋼などの金属で形成される。
香箱車320は、地板302及び香箱受360に対して回転可能なように支持される。すなわち、香箱真320fの上軸部320aは、香箱受360に対して回転可能なように支持される。香箱真320fの下軸部320bは、地板302に対して、回転可能に支持される。二番車324、三番車326、四番車328、がんぎ車330は、地板302及び輪列受362に対して回転可能なように支持される。すなわち、二番車324の上軸部324a、三番車326の上軸部326a、四番車328の上軸部328a、がんぎ車330の上軸部330aは、輪列受362に対して回転可能なように支持される。また、二番車324の下軸部324b、三番車326の下軸部326b、四番車328の下軸部328b、がんぎ車330の下軸部330bは、地板302に対して、回転可能に支持される。
アンクル342は、地板302及びアンクル受364に対して回転可能なように支持される。すなわち、アンクル342の上軸部342aは、アンクル受364に対して回転可能なように支持される。アンクル342の下軸部342bは、地板302に対して、回転可能に支持される。地板302、香箱受360、輪列受362、アンクル受364は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。地板302、香箱受360、輪列受362、アンクル受364をフィラー入り樹脂で形成すると、軸受部に摩耗が発生するおそれを少なくすることができる。
本発明の第2の実施の形態において、地板302、香箱受360、輪列受362、アンクル受364に用いられるフィラー入り樹脂は、本発明の第1の実施の形態で地板102、輪列受162に用いられるフィラー入り樹脂と同じものである。したがって、上述した本発明の第1の実施形態におけるフィラー入り樹脂、ベースレジン、カーボンフィラーに関する説明をここに準用することとする。
変形例として、三番車326の少なくとも上軸部326a及び下軸部326b、四番車328の少なくとも上軸部328a及び下軸部328bは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。三番車326の全体、四番車328の全体を、前記フィラー入り樹脂で形成するのが好ましい。三番車326、四番車328をフィラー入り樹脂で形成すると、軸部に摩耗が発生するおそれを少なくすることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
以下の説明は、主として、本発明の第3の実施形態が、本発明の第1の実施形態と異なる点について行う。したがって、以下に記載されている内容以外の箇所は、上述した本発明の第1の実施形態についての説明をここに準用することとする。
図8を参照すると、アナログ電子時計において、アナログ電子時計のムーブメント(機械体)400は、ムーブメントの基板を構成する地板402を有する。秒ロータ276、秒伝え車282は、地板402と輪列受412に対して、回転可能に支持される。すなわち、秒ロータ276の上軸部276aは、輪列受412に設けられた秒ロータ上ほぞ枠476aに対して回転可能なように支持される。秒伝え車282の上軸部282aは、輪列受412に設けられた秒伝え上ほぞ枠482aに対して回転可能なように支持される。秒車284の上軸部284aは、輪列受412に設けられた秒上ほぞ枠484aに対して回転可能なように支持される。また、秒ロータ276の下軸部276bは、地板402に設けられた秒ロータ下ほぞ枠476bに対して、回転可能に支持される。秒伝え車282の下軸部282bは、地板402に設けられた秒伝え下ほぞ枠482bに対して、回転可能に支持される。上記以外のロータ及び歯車の上軸部は、輪列受412に設けられたそれぞれのほぞ枠(図示せず)に対して、回転可能に支持される。また、上記以外のロータ及び歯車の下軸部は、地板402に設けられたそれぞれのほぞ枠(図示せず)に対して、回転可能に支持される。
地板402、輪列受412は黄銅などの金属で形成される。或いは、地板402、輪列受412はポリカーボネートなどのプラスチックで形成されてもよい。それぞれのほぞ枠は、本発明の第1の実施の形態で地板102、輪列受162に用いられるフィラー入り樹脂で形成される。本発明の第3の実施の形態において、ほぞ枠に用いられるフィラー入り樹脂は、本発明の第1の実施の形態で地板102、輪列受162に用いられるフィラー入り樹脂と同じものである。したがって、上述した本発明の第1の実施形態におけるフィラー入り樹脂、ベースレジン、カーボンフィラーに関する説明をここに準用することとする。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
以下の説明は、主として、本発明の第4の実施形態が、本発明の第2の実施形態と異なる点について行う。したがって、以下に記載されている内容以外の箇所は、上述した本発明の第2の実施形態についての説明をここに準用することとする。
図9を参照すると、機械式時計において、機械式時計のムーブメント(機械体)500は、ムーブメントの基板を構成する地板502を有する。香箱車320は、地板502及び香箱受560に対して回転可能なように支持される。すなわち、香箱真320fの上軸部320aは、香箱受560に設けられた香箱上ほぞ枠520aに対して回転可能なように支持される。香箱真320fの下軸部320bは、地板502に設けられた香箱下ほぞ枠520bに対して、回転可能に支持される。
二番車324、三番車326、四番車328、がんぎ車330は、地板502及び輪列受562に対して回転可能なように支持される。すなわち、二番車324の上軸部324aは、輪列受562に設けられた二番上ほぞ枠524aに対して回転可能なように支持される。三番車326の上軸部326aは、輪列受562に設けられた三番上ほぞ枠526aに対して回転可能なように支持される。四番車328の上軸部328aは、輪列受562に設けられた四番上ほぞ枠528aに対して回転可能なように支持される。がんぎ車330の上軸部330aは、輪列受562に設けられたがんぎ上ほぞ枠530aに対して回転可能なように支持される。また、二番車324の下軸部324bは、地板502に設けられた二番下ほぞ枠524bに対して回転可能なように支持される。三番車326の下軸部326bは、地板502に設けられた三番下ほぞ枠526bに対して回転可能なように支持される。四番車328の下軸部328bは、地板502に設けられた四番下ほぞ枠528aに対して回転可能なように支持される。がんぎ車330の下軸部330bは、地板502に設けられたがんぎ下ほぞ枠530bに対して回転可能なように支持される。
アンクル(図示せず)は、地板502及びアンクル受(図示せず)に対して回転可能なように支持される。すなわち、アンクルの上軸部は、アンクル受に設けられたアンクル上ほぞ枠(図示せず)に対して回転可能なように支持される。アンクルの下軸部は、地板502に設けられたアンクル下ほぞ枠(図示せず)に対して回転可能なように支持される。前述したそれぞれのほぞ枠は、本発明の第1の実施の形態で地板102、輪列受162に用いられるフィラー入り樹脂で形成される。
さらに、図11を参照すると、伝え受410に回転錘軸412が打ち込まれる。回転錘軸412の雄ねじ部412cに内輪422の雌ねじ部422cがねじ締めされる。内輪422および押さえ輪420は、複数のボール424を介して、外輪426を回転可能に支持する。外輪426には回転錘体428を介して回転重錘(図示せず)が固定される。リテーナ430が、内輪422および押さえ輪420と、外輪426との間に、複数のボール424を位置決めしている。四番車用ほぞ枠414が回転錘軸412の中心穴に打ち込まれる。四番車用ほぞ枠414は、四番車440の上軸部440bを回転可能に支持している。四番車用ほぞ枠414は、本発明の第1の実施の形態で地板102、輪列受162に用いられるフィラー入り樹脂で形成される。図11に示すようなフィラー入り樹脂で形成された四番車用ほぞ枠414を受部材に打ち込む構造では、ほぞ枠を受部材に打ち込むときに、ほぞ枠が破損するおそれはほとんどない。
地板502、香箱受560、輪列受562、アンクル受は黄銅などの金属で形成される。或いは、地板502、香箱受560、輪列受562、アンクル受、伝え受410はポリカーボネートなどのプラスチックで形成されてもよい。本発明の第4の実施の形態において、ほぞ枠に用いられるフィラー入り樹脂は、本発明の第1の実施の形態で地板102、輪列受162に用いられるフィラー入り樹脂と同じものである。したがって、上述した本発明の第1の実施形態におけるフィラー入り樹脂、ベースレジン、カーボンフィラーに関する説明をここに準用することとする。
[他の実施の形態]
上述した本発明の実施の形態においては、複数のモータ及び複数の輪列を含むアナログ電子時計の実施形態と、1つのぜんまい及び輪列を含む機械式時計の実施形態について本発明を説明したけれども、本発明は、1つのモータ及び1つの歯車を含むアナログ電子時計に適用することもできるし、1つのモータ及び複数の輪列を含むアナログ電子時計に適用することもできるし、複数のぜんまい及び複数の輪列を含む機械式時計に適用することもできるし、モータ及び輪列を含み、ぜんまい及び輪列を含む時計に適用することもできる。
上述した本発明の実施の形態においては、ベースレジンは、一般的には、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドであるとしたけれども、他のプラスチック、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリプロピレン、ABS樹脂、AS樹脂などの熱可塑性樹脂も、ベースレジンとして使用することができる。また、ベースレジンとして、上記の熱可塑性樹脂を2種以上混合して使用してもよい。さらに、本発明で用いられるベースレジンに、添加剤(酸化防止剤、潤滑剤、可塑剤、安定剤、充填剤、溶剤など)を配合してもよい。
次に、上記実施の形態において、カーボンフィラー入り樹脂が摺動性能に優れ、平滑性及び表面性(耐摩耗性など)に優れていることを示す実験データの一例について、表1及び表2を参照して説明する。
表1は、カーボンフィラーを20重量%添加したポリアミド樹脂12(PA12),ポリカーボネート樹脂(PC)の基本特性(動摩擦係数と比摩耗量)を示している。すなわち、表1において、VGCF(登録商標)「Vaper Grown Carbon Fiber:気相成長炭素繊維」がカーボンフィラーを10重量%又は20重量%添加した樹脂である。この実験データにより、カーボンフィラー入り樹脂の表面が滑りやすい材料か否か、摩耗しにくいか否かがわかる。なお、比較のために、カーボンフィラーを添加しない非複合材料(樹脂単体、即ちPA12,PC自体)の特性を「BLANK」として示している。
上記の各樹脂は表2に示すような成形条件により射出成形している。すなわち、PA12にカーボンフィラーを20重量%添加した複合材料は、ノズル,前部(計量部),中部(圧縮部),後部(供給部),成形用金型の温度をそれぞれ220℃,230℃,220℃,210℃,70℃とし、PA12の非複合材料については、それぞれ190℃,200℃,180℃,170℃,70℃としている。さらに、PCにカーボンフィラーを20重量%添加した複合材料は、上記各温度をそれぞれ290℃,310℃,290℃,270℃,80℃とし、PCの非複合材料については、それぞれ280℃,290℃,270℃,260℃,80℃としている。なお、PA12にカーボンフィラーを10重量%添加した複合材料については、20重量%と同じ条件である。
表1において、動摩擦係数及び比摩耗量(mm/N・km)は、所定形状(φ55mm×厚さ2mm)の樹脂片を、50Nの面圧力を加えながら0.5m/secの速度で銅板(S45C)上を滑らせたときの値を示している。なお、これらの測定方法は、プラスチックの滑り摩耗試験方法(JIS K 7218規格)に従っている(JIS:Japanese Industrial Standard)。
表1に示すように、PA12,PCでは、カーボンフィラーを添加した複合材料は無添加の非複合材料に比べて基本特性(動摩擦係数と比摩耗量)がいずれも大幅に改善されている。ここで、動摩擦係数は、上記複合材料の表面の平滑性や表面性の目安となり、例えば動摩擦係数の小さい複合材料により歯車などを構成することで、回転を潤滑に行なうことができる。また比摩耗量の小さい複合材料により歯車などを構成することで、耐摩耗性を高めることができる。
そこで、本実施の形態では、軸受部や歯車などを構成する部品をカーボンフィラー入り樹脂で形成しているので、その軸受部や歯車における潤滑性が向上し、ルビー製の穴石、穴石枠、銅合金製のほぞ枠を使用しないで、簡単な構造をもった時計及び輪列装置を製造することができる。また、本実施形態の時計及び輪列装置では、ベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で軸部及び軸受部を形成しているので、支持部材の前記軸受部に潤滑油を注油する必要がなく、カーボンフィラーがもつ摺動性能により軸部及び軸受部に摩耗が発生しにくい。また、本実施の形態の時計及び輪列装置は、フィラー入り樹脂で軸受部などを構成しているので、カーボンフィラーがもつ摺動性能などにより、製造の際、軸受部などを構成する部品が破損するおそれが極めて少ない。
産業上の利用可能性
本発明では、軸受部又は歯車を構成する部品をフィラー入り樹脂で形成しているので、ルビー製の穴石、穴石枠、銅合金製のほぞ枠を使用しないで、簡単な構造をもった時計及び輪列装置を製造することができる。また、本発明の時計及び輪列装置では、ベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で軸部及び軸受部(又は歯車)を形成しているので、支持部材の前記軸受部に潤滑油を注油する必要がなく、カーボンフィラーがもつ摺動性能により軸部、軸受部及び歯車に摩耗が発生しにくい。本発明の時計及び輪列装置の軸受部は、製造の際、軸受部を構成する部品が破損するおそれが極めて少ない。さらに、本発明の輪列を有する時計及び輪列装置は、軸部及び軸受部(又は歯車)を構成する部品に汎用樹脂をベース樹脂として使用しているので、低コストであり、樹脂のリサイクル性がよい。
Figure 2003054637
Figure 2003054637

【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施形態において、ムーブメントを表側から見た概略形状を示す平面図である(図1では、一部の部品を省略している)。
図2は、本発明の第1の実施形態において、秒モータから秒針の部分を示す概略部分断面図である。
図3は、本発明の第1の実施形態において、分モータから分針の部分を示す概略部分断面図である。
図4は、本発明の第1の実施形態において、時モータから時針の部分を示す概略部分断面図である。
図5は、本発明の第2の実施形態において、ムーブメントの表側の概略形状を示す平面図である(図5では、一部の部品を省略し、受部材は仮想線で示している)。
図6は、本発明の第2の実施形態において、香箱からアンクルの部分を示す概略部分断面図である。
図7は、本発明の第2の実施形態において、がんぎ車からてんぷの部分を示す概略部分断面図である。
図8は、本発明の第3の実施形態において、秒モータから秒針の部分を示す概略部分断面図である。
図9は、本発明の第4の実施形態において、香箱からアンクルの部分を示す概略部分断面図である。
図10は、本発明の第4の実施形態において、回転錘の支持部を示す概略部分断面図である。
図11は、従来の自動巻き時計において、回転錘の支持部を示す概略部分断面図である。

Claims (12)

  1. 駆動源及び輪列を有する時計において、
    駆動源を構成するモータ及び/又はぜんまいと、
    前記モータの回転により回転するように構成された歯車、及び/又は、前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備え、前記歯車は、歯車部および軸部を有しており、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材を備え、
    前記支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    それによって、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される、
    ことを特徴とする時計。
  2. 前記支持部材は、該支持部材の本体と、該本体と別個に構成された軸受部材とを含み、前記軸受部は前記軸受部材に設けられることを特徴とする請求項1に記載の時計。
  3. 駆動源及び輪列を有する時計において、
    駆動源を構成するモータ及び/又はぜんまいと、
    前記モータの回転により回転するように構成された歯車、及び/又は、前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備え、前記歯車は、歯車部および軸部を有しており、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材を備え、
    前記支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記歯車の少なくとも軸部は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    それによって、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される、
    ことを特徴とする時計。
  4. 駆動源及び輪列を有する時計において、
    駆動源を構成するモータ及び/又はぜんまいと、
    前記モータの回転により回転するように構成された歯車、及び/又は、前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備え、前記歯車は、歯車部および軸部を有しており、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材を備え、
    前記歯車は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    それによって、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される、
    ことを特徴とする時計。
  5. 前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の時計。
  6. 前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択されることを特徴とすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の時計。
  7. 歯車及び支持部材を含む輪列装置において、
    歯車部および軸部を有する歯車と、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材とを備え、
    前記支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    それによって、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される、
    ことを特徴とする輪列装置。
  8. 前記支持部材は、該支持部材の本体と、該本体と別個に構成された軸受部材とを含み、前記軸受部は前記軸受部材に設けられることを特徴とする請求項7に記載の輪列装置。
  9. 歯車及び支持部材を含む輪列装置において、
    歯車部および軸部を有する歯車と、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材とを備え、
    前記支持部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記歯車の少なくとも軸部は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    それによって、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される、
    ことを特徴とする輪列装置。
  10. 歯車及び支持部材を含む輪列装置において、
    歯車部および軸部を有する歯車と、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む支持部材とを備え、
    前記歯車は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    それによって、前記支持部材の前記軸受部には、潤滑油が注油されないように構成される、
    ことを特徴とする輪列装置。
  11. 前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の輪列装置。
  12. 前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択されることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の輪列装置。
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