JP4191047B2 - アラーム電子時計および導通ばね - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、電子時計に関する。また、本発明は、アラーム電子時計などに利用することができる導通ばねに関する。
背景技術
図11を参照すると、従来の第1タイプのアラーム電子時計において、ムーブメント700は、地板702を備える。文字板706が地板702の裏側に配置される。このムーブメント700においては、回路基板712の表面に圧電ブザー駆動信号を出力するための信号出力パターンが設けられる。圧電ブザー駆動信号を入力するための信号入力パターンが、裏蓋740の内側に配置された圧電ブザー742に設けられる。回路基板712の信号出力パターンと、圧電ブザー742の信号入力パターンとを導通させるための導通用コイルばね716がムーブメント700に設けられる。導通用コイルばね716の一端は回路基板712の表面にある信号出力パターンと接触するように配置される。導通用コイルばね716は、ステンレスなどの導電材料で形成される。導通用コイルばね716を案内するための案内部710cが電池枠710に設けられる。導通用コイルばね716をにげるための窓部714aがスイッチばね714に設けられる。案内部710cは、円筒状部分と、円錐台状部分とを含む。案内部710cを設けることにより、導通用コイルばね716を位置決めしている。
図12を参照すると、従来の第2タイプのアラーム電子時計において、ムーブメント750においては、回路基板712の裏面に圧電ブザー駆動信号を出力するための信号出力パターンが設けられる。圧電ブザー駆動信号を入力するための信号入力パターンが、裏蓋740の内側に配置された圧電ブザー742に設けられる。回路基板712の信号出力パターンと、圧電ブザー742の信号入力パターンとを導通させるための導通用板ばね770がムーブメント750に設けられる。導通用板ばね770は、ベース部770aと、接点ばね部770bを備える。ベース部770aは回路基板712と電池枠760との間に配置される。すなわち、ベース部770aは、回路基板712の裏面にある信号出力パターンと接触するように配置される。接点ばね部770bの先端が信号入力パターンに接触する。導通用板ばね770は、ステンレスなどの導電材料で形成される。導通用板ばね770を案内するための案内部760cが電池枠760に設けられる。導通用板ばね770をにげるための窓部764aがスイッチばね764に設けられる。案内部760cは、円筒状部分と、円錐台状部分とを含む。案内部760cを設けることにより、導通用板ばね770を位置決めしている。
しかし、従来の第1タイプのアラーム電子時計において、圧電ブザーに信号を伝達させるための導通用コイルばねを備えたムーブメントをスクリュー式(回転取り付け式)裏蓋をもつ外装ケースに組み込むと、図11に想像線で示すように、裏蓋の回転により導通用コイルばねが倒れて、導通不良になるおそれがあった。また、従来の第2タイプのアラーム電子時計において、圧電ブザーに信号を伝達させるためのステンレス製の導通用板ばねを備えたムーブメントをスクリュー式裏蓋をもつ外装ケースに組み込むと、導通用板ばねの先端により圧電ブザーの信号入力パターンがけずれるおそれがあった。また、ステンレス製の導通用板ばねを備えたムーブメントをスクリュー式裏蓋をもつ外装ケースに組み込むときに、導通用板ばねの長手方向が裏蓋の外周と同心円の接線方向に形成されていないと、導通用板ばねにねじれが生じ、導通用板ばねと信号入力パターンの導通が不良になるおそれがあった。
さらに、ステンレス製の導通用板ばねを備えたムーブメントをスクリュー式裏蓋をもつ外装ケースに組み込むときに、導通用板ばねが座屈するおそれがあった。また、導通用コイルばねを備えたムーブメントにおいて、導通用コイルばねをムーブメントの中心部に配置すると、直径が20mm程度のリチウム電池をムーブメントに搭載することがむずかしくなり、或いは、ムーブメントのサイズ、厚さが大きくなるという課題があった。導通用板ばねの先端部に油を注油すると、導通用板ばねと圧電ブザーの信号入力パターンとの間の抵抗が増大して、圧電ブザーの音圧が低下したり、消費電流が増大するおそれがあった。
また、従来の電子時計において、ムーブメントを裏蓋にアースするためのアース用コイルばねを用いていた。この構造では、ムーブメントをスクリュー式裏蓋をもつ外装ケースに組み込むと、裏蓋の回転によりアース用コイルばねが倒れて、導通不良になるおそれがあった。また、ムーブメントと裏蓋の導通にアース用板ばねを備えた構造では、アース用板ばねの長手方向が裏蓋の外周と同心円の接線方向に形成されていないと、ムーブメントをスクリュー式裏蓋をもつ外装ケースに組み込むとき、アース用板ばねにねじれが生じ、アース用板ばねと裏蓋の導通が不良になるおそれがあった。さらに、従来の電子時計において、ムーブメントを裏蓋にアースするためのステンレス製のアース用板ばねを備えたムーブメントをスクリュー式裏蓋をもつ外装ケースに組み込むときに、アース用板ばねが長さ方向に座屈荷重を受け、座屈するおそれがあった。また、アース用コイルばね、アース用板ばねをムーブメントの中心部に配置すると、直径が20mm程度のリチウム電池をムーブメントに搭載することがむずかしくなり、或いは、ムーブメントのサイズ、厚さが大きくなるという課題があった。
また、従来の電子時計において、モードを設定するための信号を回路ブロックのモード設定信号入力用パターンに伝達するためのモード導通用板ばねを用いていた。この構造では、モード導通用板ばねを細く形成すればするほど、モード設定時に、モード導通用板ばねにねじれが生じ、モード導通用板ばねとモード設定信号入力用パターンの導通が不良になるおそれが増大した。一方、この構造で、モード導通用板ばねを太く形成すればするほど、モード設定時に、モード導通用板ばねによりモード設定信号入力用パターンを削るおそれが増大した。したがって、モード導通用板ばねを適正な寸法に設計するのがむずかしかった。
発明の開示
本発明は、外装ケースの裏蓋の内側に配置された圧電ブザーにより報知するように構成された電子時計において、回路ブロックの信号出力パターンと、圧電ブザーの信号入力パターとを導通させるためのブザー信号伝達用の導通ばねを備えるように構成した。また、本発明は、回転可能なモード表示車によりモードを表示するように構成された電子時計において、モード表示車は導電材料で構成され、回路ブロックの信号入力パターンと、モード表示車とを導通させるためのモード設定用の導通ばねを備えるように構成した。また、本発明は、裏蓋を含む外装ケースを備えた電子時計において、裏蓋は導電材料で形成されており、電源の一方の極と裏蓋とを導通させるためのアース用の導通ばねを備えるように構成した。本発明の電子時計では、導通ばねは、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成されており、導通ばねは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成されることを特徴とする。
本発明の電子時計では、前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されるのが好ましい。また、本発明の電子時計では、前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロンをドープした混入物からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の導通部品は、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成されている導通ばねと、該導通ばねを保持するハウジングとを備えるように構成した。本発明の導通部品では、導通ばねは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成されることを特徴とする。
本発明の導通部品では、前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されるのが好ましい。また、本発明の導通部品では、前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロンをドープした混入物からなる群から選択されることが好ましい。
本発明の電子時計においては、導通ばねは座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、導通性能が安定している。また、本発明の導通ばねは、座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、確実な導通性能をもっている。また、本発明の導通部品においては、導通ばねは座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、導通性能が安定している。
発明を実施するための最良の形態
(1)[第1の実施の形態]
最初に、本発明の電子時計の実施の形態を説明する。この本発明の実施の形態は、アナログ電子時計である。
(1・1)本発明の電子時計の構造
図1〜図4を参照すると、本発明の実施の形態において、アナログ電子時計のムーブメント(機械体)100は、ムーブメントの基板を構成する地板102を有する。巻真110が、地板102の巻真案内穴に回転可能に組み込まれる。文字板104(図2に仮想線で示す)がムーブメント100に取付けられる。ムーブメント100は、巻真110の軸線方向の位置を決めるための切換ばね166を備える。ムーブメント100の「表側」には、電池120、回路ブロック116、時モータ210、時表示輪列220、分モータ240、分表示輪列250、秒モータ270、秒表示輪列280などが配置される。地板102、輪列受112、二番受114は支持部材を構成する。
時モータ210の回転により時表示輪列220が回転して、時針230により現在の時刻のうちの「時」を表示するように構成される。分モータ240の回転により分表示輪列250が回転して、分針260により現在の時刻のうちの「分」を表示するように構成される。秒モータ270の回転により秒表示輪列280が回転して、秒針290により現在の時刻のうちの「秒」を表示するように構成される。
IC118と水晶振動子122とが、回路ブロック116に取り付けられる。回路ブロック116は、絶縁板160を介してスイッチばね162により、地板102および輪列受112に対して固定される。切換ばね166は、スイッチばね162に一体形成される。電池120はアナログ電子時計の動力源を構成する。アナログ電子時計の動力源として、充電可能な二次電池を用いることもできるし、充電可能なコンデンサを用いることもできる。水晶振動子122は、アナログ電子時計の源振を構成し、例えば、32,768ヘルツで発振する。
図1、図2を参照すると、秒モータ270は、秒コイルブロック272と、秒ステータ274と、秒ロータ276とを含む。秒コイルブロック272が秒モータ駆動信号を入力すると、秒ステータ274が磁化して、秒ロータ276を回転させる。秒ロータ276は、例えば、1秒ごとに180度回転するように構成される。秒ロータ276は、上軸部276aと、下軸部276bと、かな部276cと、ロータ磁石276dとを含む。上軸部276aと、下軸部276bと、かな部276cは、炭素鋼などの金属で形成される。
秒ロータ276の回転に基づいて、秒伝え車282の回転を介して秒車284が回転するように構成される。秒伝え車282は、上軸部282aと、下軸部282bと、かな部282cと、歯車部282dとを含む。かな部276cは歯車部282dと噛み合うように構成される。上軸部282aと、下軸部282bと、かな部282cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部282dは黄銅などの金属で形成される。秒車284は1分間に1回転するように構成される。秒車284は、上軸部284aと、そろばん玉部284bと、歯車部284dとを含む。かな部282cは歯車部284dと噛み合うように構成される。上軸部284aと、そろばん玉部284bは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部284dは黄銅などの金属で形成される。
秒針290が秒車284に取付けられる。秒針290は秒表示部材を構成する。秒表示輪列220は秒伝え車282と秒車284とを含む。秒ロータ276、秒伝え車282は、地板102と輪列受112に対して、回転可能に支持される。秒車284は、二番受114に設けられた中心パイプ126と輪列受112に対して、回転可能に支持される。すなわち、秒ロータ276の上軸部276aと、秒伝え車282の上軸部282aと、秒車284の上軸部284aは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、秒ロータ276の下軸部276bと、秒伝え車282の下軸部282bは、地板102に対して、回転可能に支持される。秒ロータ276の上軸部276aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、秒伝え車282の上軸部282aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、秒車284の上軸部284aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部には、潤滑油が注油される。秒ロータ276の下軸部276bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、秒伝え車282の下軸部282bを回転可能に支持する地板102の軸受部には、潤滑油が注油される。この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。このような時計油の一例として、メービス社より入手可能な「Moebius Synt−A−Lube9010(登録商標)」が挙げられる。
輪列受112のそれぞれの軸受部、地板102のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は、円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。油溜め部を設けると、潤滑油の表面張力により油が拡散するのを効果的に阻止することができる。地板102、輪列受112は、黄銅などの導電部材で形成される。
図1〜図4を参照すると、電池マイナス端子170が地板102に取り付けられる。電池マイナス端子170は、回路ブロック116のマイナスパターンを介して電池120の陰極とIC118のマイナス入力部Vssとを導通させる。電池押え320がスイッチばね162に取り付けられる。電池120の陰極をスイッチばね162から絶縁するための絶縁板352が、電池120と電池押え320との間に配置される。絶縁板352は、ポリイミドなどのプラスチックのシートで形成される。電池120を位置決めするための電池枠310が地板102に対して固定される。電池枠310は、ポリカーボネートなどのプラスチックで形成される。電池120は、電池押え320により地板102に対して固定される。電池押え320およびスイッチばね162は、回路ブロック116のプラスパターンを介して電池120の陽極とIC118のプラス入力部Vddとを導通させる。地板102は、電池押え320及び/又はスイッチばね162を介して電池120の陽極と導通している。
図1、図3を参照すると、分モータ240は、分コイルブロック242と、分ステータ244と、分ロータ246とを含む。分コイルブロック242が分モータ駆動信号を入力すると、分ステータ244が磁化して、分ロータ246を回転させる。分ロータ246は、例えば、20秒ごとに180度回転するように構成される。分ロータ246は、上軸部246aと、下軸部246bと、かな部246cと、ロータ磁石246dとを含む。上軸部246aと、下軸部246bと、かな部246cは、炭素鋼などの金属で形成される。
分ロータ246の回転に基づいて一番分伝え車252が回転し、一番分伝え車252の回転に基づいて二番分伝え車254を介して分車256が回転するように構成される。一番分伝え車252は、上軸部252aと、下軸部252bと、かな部252cと、歯車部252dとを含む。かな部246cは歯車部252dと噛み合うように構成される。上軸部252aと、下軸部252bと、かな部252cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部252dは黄銅などの金属で形成される。二番分伝え車254は、上軸部254aと、下軸部254bと、かな部254cと、歯車部254dとを含む。かな部252cは歯車部254dと噛み合うように構成される。上軸部254aと、下軸部254bと、かな部254cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部254dは黄銅などの金属で形成される。分車256は、筒状部256aと、歯車部256dとを含む。かな部254cは歯車部256dと噛み合うように構成される。筒状部256aは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部256dは黄銅などの金属で形成される。
分車256は1時間に1回転するように構成される。分針260が分車256に取付けられる。分車256の回転中心は秒車284の回転中心と同じである。分針260は分表示部材を構成する。分表示輪列250は一番分伝え車252と、二番分伝え車254と、分車256とを含む。分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254は、地板102と輪列受112に対して、回転可能に支持される。分車256は、二番受114に設けられた中心パイプ126の外周部に接触して、回転可能に支持される。すなわち、分ロータ246の上軸部246aと、一番分伝え車252の上軸部252aと、二番分伝え車254の上軸部254aは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、分ロータ246の下軸部246bと、一番分伝え車252の下軸部252bと、二番分伝え車254の下軸部254bは、地板102に対して、回転可能に支持される。
分ロータ246の上軸部246aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、一番分伝え車252の上軸部252aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、二番分伝え車254の上軸部254aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部には、潤滑油が注油される。分ロータ246の下軸部246bの軸受部と、一番分伝え車252の下軸部252bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、二番分伝え車254の下軸部254bを回転可能に支持する地板102の軸受部には、潤滑油が注油される。この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。輪列受112のそれぞれの軸受部、地板102のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は、円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。
図1、図4を参照すると、時モータ210は、時コイルブロック212と、時ステータ214と、時ロータ216とを含む。時コイルブロック212が時モータ駆動信号を入力すると、時ステータ214が磁化して、時ロータ216を回転させる。時ロータ216は、例えば、20分ごとに180度回転するように構成される。時ロータ216は、上軸部216aと、下軸部216bと、かな部216cと、ロータ磁石216dとを含む。上軸部216aと、下軸部216bと、かな部216cは、炭素鋼などの金属で形成される。
時ロータ216の回転に基づいて、一番時伝え車222が回転する。一番時伝え車222の回転に基づいて、二番時伝え車224の回転を介して時車226が回転するように構成される。一番時伝え車222は、上軸部222aと、下軸部222bと、かな部222cと、歯車部222dとを含む。かな部216cは歯車部222dと噛み合うように構成される。上軸部222aと、下軸部222bと、かな部222cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部222dは黄銅などの金属で形成される。二番時伝え車224は、上軸部224aと、下軸部224bと、かな部224cと、歯車部224dとを含む。かな部222cは歯車部224dと噛み合うように構成される。上軸部224aと、下軸部224bと、かな部224cは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部224dは黄銅などの金属で形成される。時車226は、筒状部226aと、歯車部226dとを含む。かな部224cは歯車部226dと噛み合うように構成される。時車226は黄銅などの金属で形成される。
時車226は12時間に1回転するように構成される。時針230が時車226に取付けられる。時車226の回転中心は分車256の回転中心と同じである。したがって、時車226の回転中心と、分車256の回転中心と、秒車284の回転中心とは同じである。時針230は時表示部材を構成する。時表示輪列220は一番時伝え車222と、二番時伝え車224と、時車226とを含む。時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224は、地板102と輪列受112に対して、回転可能に支持される。時車226は、分車256の外周部に接触して、回転可能に支持される。すなわち、時ロータ216の上軸部216aと、一番時伝え車222の上軸部222aと、二番時伝え車224の上軸部224aは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、時ロータ216の下軸部216bと、一番時伝え車222の下軸部222bと、二番時伝え車224の下軸部224bは、地板102に対して、回転可能に支持される。
時ロータ216の上軸部216aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、一番時伝え車222の上軸部222aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、二番時伝え車224の上軸部224aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部には、潤滑油が注油される。時ロータ216の下軸部216bの軸受部と、一番時伝え車222の下軸部222bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、二番時伝え車224の下軸部224bを回転可能に支持する地板102の軸受部には、潤滑油が注油される。この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。輪列受112のそれぞれの軸受部、地板102のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は、円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。
モード表示車180が、地板102に対して回転可能に構成される。モード表示車180は、黄銅などの導電部材で形成される。モード表示車180は、地板102、電池押え320及び/又はスイッチばね162を介して電池120の陽極と導通している。
図5、図7、図8を参照すると、巻真110を1段目に配置したとき、巻真110を回転させることによりモード表示車180を回転させることができるように構成される。モード表示車180の位置は、位置決めジャンパばね376により決められる。モード表示車180の文字板104のある側の表面には、モードを示す文字、「AL」、「OFF」、「SET」、「TIME」、「INI」、「AUX」などが設けられる。巻真110を1段目に配置したとき、巻真110を回転させることによりモード表示車180を回転させ、文字板104に設けられた窓部からモードを示す文字をみることができるように構成される。「AL」はアラームを鳴らすモードを示し、「OFF」はアラームを鳴らさないモードを示し、「SET」はアラームを鳴らすべき時刻を設定するモードを示し、「TIME」は現在時刻を表示するモードを示し、「INI」はICのカウンタの内容を初期化するモードを示し、「AUX」は、他の付加機能、例えば、クロノグラフなどのモードを示す。
モード表示車180の回転を規制するための回転規制部102t(例えば、回転規制ピン)が地板102に設けられる。モード表示車180の外形部に設けられた位置決め部が回転規制部102tに接触することにより、モード表示車180の回転を規制することができるように構成される。
巻真110は、先端軸部110aと、修正車はめあい部110bと、そろばん玉部110cと、案内軸部110dとを含む。先端軸部110aと案内軸部110dは、地板102に対して回転可能に組み込まれる。スイッチばね162の巻真位置決め部162gがそろばん玉部110cと接触するように配置される。修正車380は、その歯部がモード表示車180の歯部と噛み合うように配置される。巻真110を1段目に配置したとき、修正車380の中心穴に巻真110の修正車はめあい部110bがはめあい、巻真110を回転させることにより修正車380も一体となって回転するように構成される。修正車380が回転することにより、モード表示車180を回転させることができる。巻真110を0段目に配置したとき、修正車380の中心穴に巻真110の修正車はめあい部110bがはめあわず、巻真110を回転させても修正車380は回転しないように構成される。
修正車380は、ポリカーボネートなどのプラスチックで形成されるのがよい。巻真110を1段目に配置し、巻真110を回転させ、修正車380の回転によりモード表示車180を回転させ、モード表示車180の外形部に設けられた位置決め部が回転規制部102tに接触したとき、修正車380の中心穴と巻真110の修正車はめあい部110はスリップするように構成される。したがって、巻真110を1段目に配置し、モード表示車180の外形部に設けられた位置決め部が回転規制部102tに接触したときに、巻真110をさらに回転させても、修正車380、モード表示車180、巻真110などが破損するおそれはない。
スイッチばね162には、4つのスイッチ端子部162a〜162dが設けられる。押しボタン382a〜382dが、4つのスイッチ端子部162a〜162dに対応するように設けられる。押しボタン382a〜382dをおすことにより、スイッチ端子部162a〜162dが回路ブロック116のスイッチパターンに導通すると、所定の作動を行うように構成される。前述したように、電池押え320およびスイッチばね162は、電池120の陽極と導通している。したがって、スイッチ端子部162a〜162dが回路ブロック116のスイッチパターンに導通すると、回路ブロック116のスイッチパターンは電池120の陽極と導通するように構成される。スイッチ端子部162aおよび押しボタン382aは、ムーブメントのほぼ2時側に配置される。スイッチ端子部162bおよび押しボタン382bは、ムーブメントのほぼ4時側に配置される。スイッチ端子部162cおよび押しボタン382cは、ムーブメントのほぼ8時側に配置される。スイッチ端子部162dおよび押しボタン382dは、ムーブメントのほぼ10時側に配置される。
水晶振動子212の振動に基づいて分周回路が発振回路の出力信号を分周するように構成される。時モータ駆動回路が分周回路の出力信号に基づいて、時モータ210を駆動するモータ駆動信号を時モータ210に出力するように構成される。分モータ駆動回路が分周回路の出力信号に基づいて、分モータ240を駆動するモータ駆動信号を分モータ240に出力するように構成される。秒モータ駆動回路が分周回路の出力信号に基づいて、秒モータ270を駆動するモータ駆動信号を秒モータ270に出力するように構成される。通常時刻表示モードにおいて、時モータ駆動回路は、時モータ210を駆動するモータ駆動信号を時モータ210に出力し、分モータ駆動回路は、分モータ240を駆動するモータ駆動信号を分モータ240に出力し、秒モータ駆動回路は、秒モータ270を駆動するモータ駆動信号を秒モータ270に出力して、時針230、分針260、秒針290によりアラームを鳴らすべき時刻を表示するように構成される。アラーム時刻計数回路が、分周回路の出力信号に基づいて、アラームを鳴らすべき時刻を計数するように構成される。
アラーム時刻設定モードにおいて、1つの押しボタンを押すと、時モータ駆動回路は、時モータ210を駆動するモータ駆動信号を時モータ210に出力し、分モータ駆動回路は、分モータ240を駆動するモータ駆動信号を分モータ240に出力して、時針230および分針260によりアラームを鳴らすべき時刻を表示するように構成される。アラーム時刻設定モードにおいて、アラームを鳴らすべき時刻になると、圧電ブザー駆動回路が、アラーム時刻計数回路の出力信号に基づいて、圧電ブザー342を発音させる圧電ブザー駆動信号を圧電ブザー342に出力するように構成される。
発振回路、分周回路、時モータ駆動回路、分モータ駆動回路、秒モータ駆動回路、アラーム時刻計数回路、圧電ブザー駆動回路は、IC118に内蔵されている。IC118は各種の動作を行うプログラムを内蔵したPLA−ICであってもよい。本発明の電子時計の実施の形態においては、必要に応じて、IC118とともに、抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオード、トランジスタなどの外付け素子を用いることができる。
図6を参照すると、回路ブロック116の表面に圧電ブザー駆動信号を出力するための信号出力パターンが設けられる。圧電ブザー駆動信号を入力するための信号入力パターンが、裏蓋340の内側に配置された圧電ブザー342に設けられる。回路ブロック116の信号出力パターンと、圧電ブザー342の圧電ブザー駆動信号を入力するための信号入力パターンとを導通させるためのブザー導通ばね316がムーブメント100に設けられる。ブザー導通ばね316は、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成するのが好ましい。ブザー導通ばね316は、「v」字形、「U」字形、「Ω」字形などに形成されるのがよい。或いは、ブザー導通ばね316は、両端に曲げ部をもつ「v」字形、両端に曲げ部をもつ「U」字形、両端が開いた「Ω」字形などに形成されるのがよい。ブザー導通ばね316は、外側に向かって凸の凸状曲線部と、外側に向かって凹の凹状曲線部とを含む波形形状を有するのがよい。ブザー導通ばね316は、導電材料で形成される。
ブザー導通ばね316の、少なくとも一方の端部、又は、少なくとも一方の端部に近い曲線部が信号出力パターンと接触するように構成される。ブザー導通ばね316の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が信号入力パターンと接触するように構成される。ブザー導通ばね316と信号出力パターンが接触する部分の上には、スイッチばね162が配置されるのが好ましい。ブザー導通ばね316をにげるための窓部162aがスイッチばね162に設けられる。この構成により、回路ブロック116のたわみを阻止して、ブザー導通ばね316と信号出力パターンの接触力を確保することができる。ブザー導通ばね316と信号出力パターンが接触する部分の上のスイッチばね162には、ブザー導通ばね316に向かって弾性力を加えるための押えばね部を設けてもよい。変形例として、ブザー導通ばね316の端部を信号出力パターンにはんだ付けするように構成してもよい。
ブザー導通ばね316を案内するための案内部310cが電池枠310に設けられる。ブザー導通ばね316の両端部をにげるための凹部310dが電池枠310に設けられる。案内部310cは、円筒状であってもよいし、円錐状であってもよいし、円錐台状であってもよいし、四角柱状であってもよい。案内部310cを設けることにより、ブザー導通ばね316を確実に位置決めすることができる。ブザー導通ばね316は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。このフィラー入り樹脂は導電材料である。したがって、ブザー導通ばね316をフィラー入り樹脂で形成することにより、ブザー導通ばね316の必要とされる導電性能を確保することができる。
ムーブメント100を裏蓋にアースするためのアースばね322がムーブメント100に設けられる。アースばね322は、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成するのが好ましい。アースばね322の形状は、前述したブザー導通ばね316の形状と同様な形状であるのがよい。アースばね322は、導電材料で形成される。アースばね322は電池押え320と接触するように構成される。したがって、アースばね322は電池120の陽極と導通する。アースばね322を案内するための案内部310fが電池枠310に設けられる。案内部310dは、細長い窓状に形成されるのがよい。案内部310dを設けることにより、アースばね322を確実に位置決めすることができる。変形例として、アースばね322の端部を電池押え320、スイッチばね162、回路ブロック116のプラスパターンのいずれかにはんだ付けするように構成してもよい。アースばね322は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。このフィラー入り樹脂は導電材料である。したがって、アースばね322をフィラー入り樹脂で形成することにより、アースばね322の必要とされる導電性能を確保することができる。
本発明で用いられるベースレジンは、一般的には、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドである。すなわち、本発明においては、前記ベースレジンは、いわゆる汎用エンジニアリングプラスチック、又は、いわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックであるのがよい。なお、本発明においては、ベースレジンとして、上記以外の汎用エンジニアリングプラスチック、又は、スーパーエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。本発明に用いられるベースレジンは、熱可塑性樹脂であるのが好ましい。本発明で用いられるカーボンフィラーは、一般的には、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロンをドープした混入物である。カーボンフィラーは、フィラー入り樹脂の全体重量に対して、0.2重量%〜60重量%含有されるのが好ましい。或いは、カーボンフィラーは、フィラー入り樹脂の全体体積に対して、0.1体積%〜30体積%含有されるのが好ましい。
単層カーボンナノチューブは、直径が0.4nm〜2nmであり、アスペクト比(長さ/直径)が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。単層カーボンナノチューブは、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、単層構造である。単層カーボンナノチューブは、米国のCarbon Nanotechnologies Inc.(CNI)から「SWNT」として入手できる。
多層カーボンナノチューブは、直径が2nm〜100nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。多層カーボンナノチューブは、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、多層構造である。多層カーボンナノチューブは、「MWNT」として日機装から入手できる。
このようなカーボンナノチューブについては、P.G.コリンズなどによる「カーボンナノチューブ、急展開する電子応用」(「日経サイエンス」2001年3月号、第52〜62頁)、「ナノ材料の挑戦」(「日経メカニカル」2001年12月号、第36〜57頁)などに説明されている。また、炭素繊維を含む樹脂組成物の構成と製造方法は、例えば、特開2001−200096号公報に開示されている。
気相成長炭素繊維は、直径が50nm〜200nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。気相成長炭素繊維は、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、多層構造である。気相成長炭素繊維は、「VGCF」として昭和電工から入手できる。気相成長炭素繊維は、例えば、特開平5−321039号公報、特開平7−150419号公報、特公平3−61768号公報などに開示されている。
ナノグラファイバーは、外径が2nm〜500nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。ナノグラファイバーは、ほぼ中実な円筒形状を有する。ナノグラファイバーは、伊勢電子から入手できる。
カーボンナノホーンは、直径が2nm〜500nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。カーボンナノホーンは、六角形の網状になったカップ形状を有する。
カップスタック型カーボンナノチューブは、前記カーボンナノホーンをカップ状に積層した形状を有し、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。
フラーレンは、炭素クラスターを母体とする分子であり、CASの定義では、20個以上の炭素原子がそれぞれ隣接する3原子と結合している、閉じた球形状をもつ分子である。単層フラーレンは、サッカーボールのような形状を有する。単層フラーレンは、直径が0.1nm〜500nmであるのが好ましい。単層フラーレンの組成は、C60〜C540であるのが好ましい。単層フラーレンは、例えば、C60、C70、C120である。C60の直径は、約0.7nmである。多層フラーレンは、前述した単層フラーレンが同心状に積層された入れ子形状を有する。多層フラーレンは、直径が0.1nm〜1000nmであるのが好ましく、直径が1nm〜500nmであるのが特に好ましい。多層フラーレンの組成は、C60〜C540であるのが好ましい。多層フラーレンは、例えば、C60の外側にC70を配置し、このC70の更に外側にC120を配置した構造であるのが好ましい。このような多層フラーレンは、例えば、垣内孝宏などによる「オニオン構造フラーレンの多量生成および潤滑材への適用」(「精密工学会誌」、vol.67、No.7、2001年)に説明されている。
更に、前記カーボンフィラーは、前記カーボンフィラー(単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン)のうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープして作ることもできる。前記カーボンフィラーにボロン(ホウ素)をドープする方法は、例えば、特開2001−200096号公報などに記載されている。特開2001−200096号公報に記載されている方法では、気相法により製造した炭素繊維とボロン(ホウ素)をヘンシェルミキサータイプの混合機により混合し、この混合物を高周波炉などにおいて約2300度で熱処理している。そして、熱処理した前記混合物を粉砕機により粉砕する。次に、ベース樹脂と前記混合物の粉砕物を所定の割合で配合し、押出機により溶融混練してペレットを製造する。
図7を参照すると、回路ブロック116の裏面にモード信号を入力するためのモード信号入力パターンが設けられる。回路ブロック116のモード信号入力パターンと、モード表示車180とを導通させるためのモード導通ばね370がムーブメント100に設けられる。モード導通ばね370は、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成するのが好ましい。モード導通ばね370は、「v」字形、「U」字形、「Ω」字形などに形成されるのがよい。或いは、モード導通ばね370は、両端に曲げ部をもつ「v」字形、両端に曲げ部をもつ「U」字形、両端が開いた「Ω」字形などに形成されるのがよい。モード導通ばね370は、外側に向かって凸の凸状曲線部と、外側に向かって凹の凹状曲線部とを含む波形形状を有するのがよい。モード導通ばね370は、導電材料で形成される。
モード導通ばね370の両端部はモード表示車180に固定される。モード導通ばね370の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部がモード信号入力パターンと接触するように構成される。モード導通ばね370とモード信号入力パターンが接触する部分の上には、スイッチばね162が配置されるのが好ましい。この構成により、回路ブロック116のたわみを阻止して、モード導通ばね370と信号出力パターンの接触力を確保することができる。回路ブロック116には、アラームを鳴らすモードを設定するための信号を受け入れる「ALパターン」と、アラームを鳴らさないモードを設定するための信号を受け入れる「OFFパターン」と、アラームを鳴らすべき時刻を設定するモードを設定するための信号を受け入れる「SETパターン」と、現在時刻を設定するための信号を受け入れる「TIMEパターン」と、ICのカウンタの内容を初期化するモードを設定するための信号を受け入れる「INIパターン」と、他の付加機能、例えば、クロノグラフなどのモードを設定するための信号を受け入れる「AUXパターン」とが設けられる。
モード導通ばね370は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。このフィラー入り樹脂は導電材料である。したがって、モード導通ばね370をフィラー入り樹脂で形成することにより、モード導通ばね370の必要とされる導電性能を確保することができる。このベースレジンおよびカーボンフィラーの仕様は、ブザー導通ばね316に関して前述したものと同様なものである。モード導通ばね370は、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成されるので、モード設定時に、モード導通ばね370にねじれが生じるおそれはない。また、モード導通ばね370はフィラー入り樹脂で形成されるので、モード導通ばね370により回路ブロック116のモード信号を入力するためのパターンを削るおそれもない。
上記の構成により、モード導通ばね370は、モード表示車180、地板102、電池押え320及び/又はスイッチばね162を介して電池120の陽極と導通している。回路ブロック116のモード信号を入力するためのパターンは、通常時は、電池120の陽極と導通しない。回路ブロック116のモード信号入力パターンにモード導通ばね370が接触して、モード信号入力パターンが電池120の陽極と導通すると、IC118にモードを設定する信号が入力されるように構成される。
(1・2)本発明の電子時計の作用
次に、本発明の電子時計の作用について説明する。図1、図5〜図8を参照すると、巻真110にはりゅうず110bが取り付けられる。りゅうず110bを引き出し、巻真110を1段目に配置したとき、巻真110を回転させることによりモード表示車180を回転させることができる。モード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「INI」が表示されるようにする。この状態では、モード導通ばね370の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が、回路ブロック116の「INIパターン」と接触する。次に、押しボタン382dを3秒以上押しつづけ、ICのカウンタの内容を初期化することができる状態にセットする。次に、押しボタン382aを押して、時モータ210を駆動させ、時針230を12時の位置に合わせる。次に、押しボタン382bを押して、分モータ240を駆動させ、分針260を12時の位置に合わせる。次に、押しボタン382cを押して、秒モータ270を駆動させ、秒針290を12時の位置に合わせる。次に、押しボタン382dを3秒以上押しつづけ、ICのカウンタの内容の初期化を完了する。この状態で、巻真110を0段目に移動しても、何の動作もおこなわれない。
巻真110を1段目に配置したとき、巻真110を回転させることによりモード表示車180を回転させることができる。モード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「TIME」が表示されるようにする。この状態では、モード導通ばね370の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が、回路ブロック116の「TIMEパターン」と接触する。次に、押しボタン382dを3秒以上押しつづけ、ICのカウンタの内容を現在時刻が表示できる状態にセットする。次に、押しボタン382aを押して、時モータ210を駆動させ、時針230を現在時刻のうちの「時」の位置に合わせる。次に、押しボタン382bを押して、分モータ240を駆動させ、分針260を現在時刻のうちの「分」の位置に合わせる。
次に、押しボタン382cを押して、秒モータ270を駆動させ、秒針290を現在時刻のうちの「秒」の位置に合わせる。押しボタン382cを3秒以上押しつづければ、秒針290を12時の位置に合わせることができるように構成されている。次に、押しボタン382dを押して、時針230、分針260、秒針290により現在時刻を表示するようにする。このとき、時針230は、合わせた位置から回転して、「分」に対応した、時目盛と時目盛の中間の位置に移動する。また、分針260は、合わせた位置から回転して、「秒」に対応した、分目盛と分目盛の中間の位置に移動する。この状態で、巻真110を0段目に移動しても、何の動作もおこなわれない。この状態では、時針230、分針260、秒針290は、現在時刻を表示し続ける。
巻真110を1段目に配置したとき、巻真110を回転させることによりモード表示車180を回転させることができる。モード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「SET」が表示されるようにする。この状態では、モード導通ばね370の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が、回路ブロック116の「SETパターン」と接触する。次に、押しボタン382dを3秒以上押しつづけ、アラームを鳴らすべき時刻を設定する状態にセットする。次に、押しボタン382aを押して、時モータ210を駆動させ、時針230をアラームを鳴らすべき時刻のうちの「時」の位置に合わせる。次に、押しボタン382bを押して、分モータ240を駆動させ、分針260をアラームを鳴らすべき時刻のうちの「分」の位置に合わせる。次に、押しボタン382dを3秒以上押しつづけ、アラームを鳴らすべき時刻の設定を完了する。この状態で、モード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「AL」が表示されるようにする。この状態では、モード導通ばね370の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が、回路ブロック116の「ALパターン」と接触する。この状態では、時針230、分針260、秒針290は、現在時刻を表示する。次に、巻真110を0段目に移動する。この状態では、アラームを鳴らすべき時刻になると、圧電ブザー駆動回路が、アラーム時刻計数回路の出力信号に基づいて、圧電ブザー342を発音させる圧電ブザー駆動信号を圧電ブザー342に出力する。その結果、アラームを鳴らすべき時刻になると、圧電ブザー342は発音する。
アラームを鳴らす必要がないときは、巻真110を1段目に引き出し、巻真110を回転させモード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「OFF」が表示されるようにする。この状態では、モード導通ばね370の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が、回路ブロック116の「OFFパターン」と接触する。この状態では、時針230、分針260、秒針290は、現在時刻を表示する。この状態で、巻真110を0段目に移動しても、何の動作もおこなわれない。
モード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「TIME」が表示されるようにして、時針230、分針260、秒針290を現在時刻にあわせ、さらに、巻真110を回転させモード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「OFF」が表示されるようにすると、時針230、分針260、秒針290は、現在時刻を表示する。モード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「TIME」が表示されるようにして、時針230、分針260、秒針290を現在時刻にあわせ、さらに、巻真110を回転させモード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「AL」が表示されるようにすると、時針230、分針260、秒針290は、現在時刻を表示する。
巻真110を1段目に配置したとき、巻真110を回転させることによりモード表示車180を回転させ文字板の窓部に「AUX」が表示されるようにする。この状態では、モード導通ばね370の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が、回路ブロック116の「AUXパターン」と接触する。次に、所定の操作を行い、他の付加機能、例えば、クロノグラフなどの動作を開始させる。他の付加機能の動作を終了させた後、モード表示車180を回転させ、文字板の窓部に「OFF」又は「AL」が表示されるようにすると、時針230、分針260、秒針290は、現在時刻を表示する。
(2)[他の実施の形態]
上述した本発明の実施の形態においては、アナログ電子時計について本発明を説明したけれども、本発明は、デジタル電子時計に適用することもできるし、アナログ表示構造およびデジタル表示構造を含む複合表示電子時計に適用することもできる。上述した本発明の実施の形態においては、電源として電池を用いる電子時計について本発明を説明したけれども、本発明は、電源としてコンデンサを用いる電子時計に適用することもできるし、電源として太陽電池を用いる電子時計に適用することもできる。上述した本発明の実施の形態においては、電池の陽極を裏蓋にアースする構造の電子時計について本発明を説明したけれども、本発明は、電池の陰極を裏蓋にアースする構造の電子時計に適用することもできる。
上述した本発明の実施の形態においては、ベースレジンは、一般的には、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドであるとしたけれども、他のプラスチック、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリプロピレン、ABS樹脂、AS樹脂などの熱可塑性樹脂も、ベースレジンとして使用することができる。また、ベースレジンとして、上記の熱可塑性樹脂を2種以上混合して使用してもよい。さらに、本発明で用いられるベースレジンに、添加剤(酸化防止剤、潤滑剤、可塑剤、安定剤、充填剤、溶剤など)を配合してもよい。
上述した本発明の実施の形態においては、めっきのないフィラー入り樹脂を用いる構成について本発明を説明したけれども、本発明は、成形したフィラー入り樹脂にめっきを施す構成に適用することもできる。すなわち、導通ばねは、成形後、めっきを施して使用することもできる。このめっきの種類は、例えば、金めっき(無電解金めっき)、ニッケルめっき(無電解ニッケルめっき)などである。
次に、本発明の導通部品の実施の形態を説明する。図10を参照すると、本発明の実施の形態において、導通部品500は、導通ばね501と、第1ハウジング502と、第2ハウジング503とを有する。この導通部品500は、上記実施の形態のような時計の構成部品とすることができる。また、導通部品500は、時計に限らず他の装置の構成部品としてもよい。
導通ばね501は、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成されている。この導通ばね501は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成されている。この導通ばね501を形成するベースレジンは、上記実施の形態のブザー導通ばね316などに用いられるベースレジンを適用することができる。また、このベースレジンに充填されるカーボンフィラーは、上記実施の形態のカーボンフィラーを適用することができる。そこで、導通ばね501は、導電体である。
導通ばね501は、「v」字形、「U」字形、「Ω」字形などに形成されるのがよい。或いは、導通ばね501は、両端に曲げ部をもつ「v」字形、両端に曲げ部をもつ「U」字形、両端が開いた「Ω」字形などに形成されるのがよい。導通ばね501は、外側に向かって凸の凸状曲線部と、外側に向かって凹の凹状曲線部とを含む波形形状を有するのがよい。
第1ハウジング502と第2ハウジング503は、導通ばね501を保持するものである。第1ハウジング502と第2ハウジング503は、図10に示すように、第1ハウジングの端部(または縁部)で接合されている。第1ハウジング502は導電体でも非導電体でもよい。第2ハウジング503は導電体である。なお、第2ハウジング503の表面(または裏面)のみを導電性としてもよい。
また、第1ハウジング502には、導通ばね501を案内するための案内部502bが設けられる。また、第1ハウジング502には、導通ばね501の両端部をにがすための凹部502aが設けられる。案内部502bは、円筒状であってもよいし、円錐状であってもよいし、円錐台状であってもよいし、四角柱状であってもよい。案内部502bを設けることにより、導通ばね501を確実に位置決めすることができる。
さらに図10に示すように、導通ばね501の端部、又は、導通ばね501の端部に近い曲線部は、第2ハウジング503と接触するように構成されている。そこで、導通ばね501と第2ハウジング503は電気的に接続されている。
次に、上記構成の導通部品500の使用方法及び動作について説明する。導通部品500は、時計又はその他の各種装置(以下、装置という。)に実装される。この実装において、導通ばね501の中間にある、外側に向かって凸の凸状曲線部が、装置の信号伝達用(又は電力供給用など)のパターン(第1パターン)510の近傍に配置されるように、導通部品500が取り付けられる。この第1パターンは、例えば圧電素子(ブザー)、裏ぶた、又は他の基板に形成されているものとしてもよい。
ここで、第1パターン510は、例えばスイッチなどの動作に連動して移動可能となっている。そして、例えばスイッチなどが押されることで、第1パターンが移動して導通ばね501の凸状曲線部に接触し、第1パターンと導通ばね501が導通する。
また、上記実装においては、第2ハウジング503が装置の信号伝達用(又は電力供給用など)のパターン(第2パターン)520と接触して導通するように、導通部品500が取り付けられる。例えば第2ハウジング503の端部と第2パターン520とを半田などの導電性材料530で接合する。
そこで、上記スイッチなどが押されることで、第1パターン510は導通ばね501及び第2ハウジング503を介して第2パターン520と導通することとなる。したがって、上記実装された導通部品500は、第1パターン510と第2パターン520間における信号伝送路(又は電力供給路など)の開閉を行うことができる。
上記導通部品500の導通ばね501は、フィラー入り樹脂で形成されているので、座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、導通性能が安定している。
次に、上記実施の形態において、カーボンフィラー入り樹脂で形成されるブザー導通ばね316、モード導通ばね370及び導通ばね501が導電性を有することを示す実験データについて、表1を参照して説明する。表1は、カーボンフィラーを3.5重量%又は5重量%添加したポリカーボネート樹脂(PC)及びポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、さらに、カーボンフィラーを20重量%添加したポリアミド12樹脂(PA12)、すなわちカーボンフィラー入り樹脂の導電性特性を示している。なお、比較のために、カーボンフィラーを添加しない非複合材料(即ちPC、PBT、PA12自体)の特性を「BLANK」として示している。
表1に示す実験データは、米国材料試験協会(ASTM:American Society for Testing and Materials)の基準D257により測定したものである。この基準D257は導電率などの標準テスト方式である。
ここで、導電体を定義すると、表面抵抗(Ω/□)が10−3〜10の範囲であること、または、体積抵抗(Ω・cm)が10−3〜10の範囲であることのいずれか、あるいは、両者を満足していることと定義できる。
表1に示すように、カーボンフィラーを添加した各種樹脂は、カーボンフィラーを添加しない各種樹脂(BLANK)と比べて、表面抵抗(Ω/□)及び体積抵抗(Ω・cm)が極めて小さくなっている。すなわちカーボンフィラーを添加した各種樹脂は、導電体となっている。また、PCおよびPBTにおいてはカーボンフィラーを3.5重量%添加したものに比べて5重量%添加したものでは、表面抵抗(Ω/□)及び体積抵抗(Ω・cm)が小さくなっており、導電率が改善されている。さらに、カーボンフィラーを添加したPA12は,カーボンフィラーを添加しないPA12(BLANK)と比べて、表面抵抗(Ω/□)及び体積抵抗(Ω・cm)が極めて小さくなっている。すなわち、カーボンフィラーを添加したPA12は,導電体となっている。以上より、カーボンフィラーの添加量が多くなるほど導電率が改善されているがわかる。ただし、カーボンフィラーの添加率を大きくしすぎるとその樹脂が脆くなる。
そこで、カーボンフィラーを20重量%〜3.5重量%添加した樹脂を用いることにより、座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、導通性能が安定しているブザー導通ばね316、モード導通ばね370及び導通ばね501などを提供できる。
産業上の利用可能性
本発明の電子時計においては、導通ばねは座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、導通性能が安定している。また、本発明の導通ばねは、座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、確実な導通性能をもっている。また、本発明の導通部品においては、導通ばねは座屈するおそれがなく、他の部品を破損するおそれがなく、導通性能が安定している。
Figure 0004191047

【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態において、ムーブメントを表側から見た概略形状を示す平面図である(図1では、一部の部品を省略している)。
図2は、本発明の実施形態において、秒モータから秒針の部分を示す概略部分断面図である。
図3は、本発明の実施形態において、分モータから分針の部分を示す概略部分断面図である。
図4は、本発明の実施形態において、時モータから時針の部分を示す概略部分断面図である。
図5は、本発明の実施形態において、巻真、モード導通ばね、スイッチ接点の部分を示す概略部分断面図である。
図6は、本発明の実施形態において、回路基板と圧電ブザーの導通構造を示す概略部分断面図である。
図7は、本発明の実施形態において、回路基板とモード表示車の導通構造を示す概略部分断面図である。
図8は、本発明の実施形態において、ムーブメントを裏側から見た概略形状を示す平面図である(図8では、一部の部品を省略している)。
図9は、本発明の実施形態において、コンプリート(外装ケースにムーブメントを組み込んだもの)の概略形状を示す平面図である
図10は、本発明の実施形態において、導通部品の構造を示す概略断面図である。
図11は、従来のアラーム電子時計において、コイルばねを用いた導通構造を示す概略部分断面図である。
図12は、従来のアラーム電子時計において、板ばねを用いた導通構造を示す概略部分断面図である。

Claims (5)

  1. 外装ケースの裏蓋の内側に配置された圧電ブザーにより報知するように構成された電子時計において、
    回路ブロックの信号出力パターンと、圧電ブザーの信号入力パターとを導通させるためのブザー信号伝達用の導通ばねを備え、該導通ばねは、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成されており、
    前記導通ばねは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される、
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 回転可能なモード表示車によりモードを表示するように構成された電子時計において、
    モード表示車は導電材料で構成され、
    回路ブロックの信号入力パターンと、モード表示車とを導通させるためのモード設定用の導通ばねを備え、該導通ばねは、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成されており、
    前記導通ばねは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される、
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 裏蓋を含む外装ケースを備えた電子時計において、
    裏蓋は導電材料で形成されており、
    電源の一方の極と前記裏蓋とを導通させるためのアース用の導通ばねを備え、該導通ばねは、変形可能なように、1つ以上の曲線部を含むように構成されており、
    前記導通ばねは、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される、
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子時計。
  5. 前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロンをドープした混入物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子時計。
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