JP4229838B2 - 樹脂製基板を含む時計及び輪列装置 - Google Patents

樹脂製基板を含む時計及び輪列装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂製の基板、ロータ、歯車などを有する時計、例えば、アナログ電子時計、機械式時計に関する。また、本発明は、樹脂製の基板、受部材、歯車などを有する輪列装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータを駆動させることにより回転する輪列を含む時計、例えば、アナログ電子時計においては、ステップモータを構成するロータを駆動させることにより輪列を回転させている。例えば、五番車、四番車、三番車、分車などの歯車が輪列を構成する。ロータかな(ロータにおいて、ロータ磁石以外の部分をいう、以下同じ)、五番車、三番車などは、金属で形成することもできるし、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成することもできる。
【0003】
また、従来、ぜんまいの力により回転する輪列を含む装置、例えば、機械式時計においては、ぜんまいを含む香箱の回転により輪列を回転させている。例えば、香箱車、二番車、三番車、四番車、がんぎ車などの歯車が輪列を構成する。歯車は、歯車部および軸部を有する。地板、輪列受、二番受には軸受部が設けられる。軸受部により歯車の軸部を回転可能に支持する。三番車、四番車などは、金属で形成することもできるし、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成することもできる。
地板は、アナログ電子時計、機械式時計の基板を構成する。輪列受、二番受は、アナログ電子時計、機械式時計の受部材を構成する。地板、輪列受、二番受は、黄銅などの金属で形成することもできるし、ポリカーボネートなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成することもできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、エンジニアリングプラスチックで形成されたロータ、五番車、四番車、三番車などのプラスチック部品を含む時計では、前記プラスチック部品をパーツフィーダにより搬送するとき、プラスチック部品は摩擦により帯電することがあった。
図9を参照すると、帯電したプラスチック部品、例えば、プラスチック製ロータ876を金属製のチャック880で掴もうとすると、チャック880に帯電した負極(−)と、ロータ876に帯電した負極(−)とが反発して、(或いは、チャック880に帯電した正極(+)と、ロータ876に帯電した正極(+)とが反発して、)ロータ876が矢印方向に逃げたり、飛ぶおそれがあった。
【0005】
図10を参照すると、アナログ電子時計のムーブメント(機械体)800は、地板802と、ステータ874を含む。アナログ電子時計のムーブメント(機械体)800において、帯電したロータ876を地板802に組み込もうとすると、地板802に帯電した正極(+)と、ロータ876に帯電した正極(+)とが反発して、(或いは、地板802に帯電した負極(−)と、ロータ876に帯電した負極(−)とが反発して、)ロータ876が矢印方向に浮き上がって、飛ぶおそれがあった。その結果、ロータ876の軸部が所定位置に位置決めされず、この状態で輪列受812を地板802に組み込もうとすると、ロータ876の軸部を曲げたり、ロータ876の軸部を破損したりするおそれがあった。
【0006】
さらに、図11を参照すると、注油ユニット888を用いて、帯電したロータ876に潤滑油(時計油:図11にハッチングで示している)を注油する場合、帯電したロータ876に、注油ユニット888が接近すると、非導電性の潤滑油が分極・帯電するために、潤滑油の液滴がロータ876の潤滑油が必要な部分、例えば、図11では軸部だけに付着しないで、潤滑油が不必要な部分、例えば、ロータ876の軸部以外のかな部分などに飛散し、付着してしまうおそれがあった。
したがって、従来、ロータかな、五番車、四番車、三番車などのプラスチック部品には、帯電防止剤をスプレーしなければならないという課題があった。また、従来、様々な部品製造機械、組立機械などにアースを行う必要があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係る時計は、駆動源を構成するモータを備え、前記モータが、かな部および軸部を有するロータを含み、前記ロータの回転により回転するように構成された歯車を備え、前記歯車が、歯車部および軸部を有しており、前記ロータの軸部、及び/又は、前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、前記基板が、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、前記カーボンフィラーが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチュ ーブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、ことを特徴とする。
【0008】
本発明の時計においては、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で基板を形成している。このフィラー入り樹脂には導電性があるので、フィラー入り樹脂で形成した基板が帯電するおそれはない。
したがって、本発明により、ロータ、五番車、四番車、三番車などのプラスチック部品に、帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックでプラスチック部品を掴むことができる。そして、本発明の時計においては、確実にプラスチック部品を基板に組み込むことができる。さらに、本発明の時計においては、注油ユニットを用いて、ロータや地板・受などのプラスチック部品に潤滑油(時計油)を注油する場合、潤滑油の液滴が潤滑油を必要とする部分、例えば、軸部や穴部などの軸受部などに付着しないで、潤滑油を必要としない部分、例えば、かな部分などに飛散し、付着してしまうおそれはない。
【0009】
また、本発明に係る時計は、駆動源を構成するモータを備え、前記モータが、かな部および軸部を有するロータを含み、前記ロータの回転により回転するように構成された歯車を備え、前記歯車が、歯車部および軸部を有しており、前記ロータの軸部、及び/又は、前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、前記基板が、金属又はプラスチックで形成され、前記ロータ、及び/又は、前記歯車が、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、前記カーボンフィラーが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る時計は、駆動源を構成するぜんまいと、前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備え、前記歯車が、歯車部および軸部を有しており、前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、前記基板が、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、前記カーボンフィラーが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る時計は、駆動源を構成するぜんまいと、前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備え、前記歯車が、歯車部および軸部を有しており、前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、前記基板が、金属又はプラスチックで形成され、前記歯車が、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、前記カーボンフィラーが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る時計は、上記本発明に係る時計において、前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドか らなる群から選択されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る輪列装置は、歯車、基板、受部材を含む輪列装置において、歯車部および軸部を有する歯車と、前記歯車の一方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板と、前記歯車の他方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む受部材と、を備え、前記基板および前記受部材が、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、前記カーボンフィラーが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、ことを特徴とする。
【0014】
このような構成とすることにより、五番車、四番車、三番車、伝え車などの歯車に帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックでこれらの部品を掴むことができ、確実にこれらの部品を基板に組み込むことができるように構成された輪列装置を提供することができる。
【0015】
また、本発明に係る輪列装置は、歯車、基板、受部材を含む輪列装置において、歯車部および軸部を有する歯車と、前記歯車の一方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板と、前記歯車の他方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む受部材と、を備え、前記基板が、金属又はプラスチックで形成され、前記受部材が、金属又はプラスチックで形成され、前記歯車が、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、前記カーボンフィラーが、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る輪列装置は、上記本発明の輪列装置において、前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されることを特徴とする。
【0017】
なお、本発明において、「基板」は、地板だけに限定されるものでなく、三番下座などの座部材や、カレンダ裏板などの板部材や、裏物押え、日車押えなどの押え部材や、巻真枠、電池枠などの枠部材を含む概念である。
また、本発明において、「受部材」は、二番受、三番受、輪列受などの受を含む概念である。すなわち、本発明において、「基板」、「受部材」は、時計および輪列装置において、歯車、ロータなどの回転する部品を回転可能に支持する軸受部を備えた種々の部材を意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
最初に、本発明の第1の実施の形態を説明する。この本発明の第1の実施の形態は、ロータと輪列とを有する時計、すなわち、アナログ電子時計である。
図1〜図4を参照すると、本発明のアナログ電子時計の第1の実施の形態において、アナログ電子時計のムーブメント(機械体)100は、ムーブメントの基板を構成する地板102を有する。巻真110が、地板102の巻真案内穴に回転可能に組み込まれる。文字板104(図2に仮想線で示す)がムーブメント100に取付けられる。ムーブメント100は、巻真110の軸線方向の位置を決めるための切換ばね166を備える。
【0019】
ムーブメント100の「表側」には、電池120、回路ブロック116、時モータ210、時表示輪列220、分モータ240、分表示輪列250、秒モータ270、秒表示輪列280などが配置される。地板102、輪列受112、二番受114は、支持部材を構成する。
時モータ210の回転により時表示輪列220が回転して、時針230により現在の時刻のうちの「時」を表示するように構成される。分モータ240の回転により分表示輪列250が回転して、分針260により現在の時刻のうちの「分」を表示するように構成される。秒モータ270の回転により秒表示輪列280が回転して、秒針290により現在の時刻のうちの「秒」を表示するように構成される。
【0020】
IC118と水晶振動子122とが、回路ブロック116に取り付けられる。回路ブロック116は、絶縁板160を介してスイッチばね162により、地板102および輪列受112に対して固定される。切換ばね166は、スイッチばね162に一体形成される。電池120は、アナログ電子時計の動力源を構成する。アナログ電子時計の動力源として、充電可能な二次電池を用いることもできるし、充電可能なコンデンサを用いることもできる。水晶振動子122は、アナログ電子時計の源振を構成し、例えば、32,768ヘルツで発振する。
【0021】
図1、図2を参照すると、秒モータ270は、秒コイルブロック272と、秒ステータ274と、秒ロータ276とを含む。秒コイルブロック272が秒モータ駆動信号を入力すると、秒ステータ274が磁化して、秒ロータ276を回転させる。秒ロータ276は、例えば、1秒ごとに180度回転するように構成される。秒ロータ276は、上軸部276aと、下軸部276bと、かな部276cと、ロータ磁石276dとを含む。上軸部276aと、下軸部276bと、かな部276cとは、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
【0022】
秒ロータ276の回転に基づいて、秒伝え車282の回転を介して秒車284が回転するように構成される。秒伝え車282は、上軸部282aと、下軸部282bと、かな部282cと、歯車部282dとを含む。かな部276cは、歯車部282dと噛み合うように構成される。秒伝え車282は、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
秒車284は、1分間に1回転するように構成される。秒車284は、上軸部284aと、そろばん玉部284bと、歯車部284dとを含む。かな部282cは、歯車部284dと噛み合うように構成される。上軸部284aと、そろばん玉部284bとは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部284dは、黄銅などの金属で形成される。
【0023】
秒針290が秒車284に取付けられる。秒車284を、アナログ電子時計の中心に配置してもよいし、アナログ電子時計の中心とは異なる位置に配置してもよい。秒針290は、秒表示部材を構成する。秒表示部材として、秒針を用いてもよいし、円盤を用いてもよいし、花又は幾何学的形状を含む他の形状の表示部材を用いてもよい。
秒表示輪列280は、秒伝え車282と秒車284とを含む。秒ロータ276、秒伝え車282は、地板102と輪列受112とに対して、回転可能に支持される。秒車284は、二番受114に設けられた中心パイプ126と輪列受112とに対して、回転可能に支持される。すなわち、秒ロータ276の上軸部276aと、秒伝え車282の上軸部282aと、秒車284の上軸部284aとは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、秒ロータ276の下軸部276bと、秒伝え車282の下軸部282bとは、地板102に対して、回転可能に支持される。
【0024】
秒ロータ276の上軸部276aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、秒伝え車282の上軸部282aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、秒車284の上軸部284aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部とには、潤滑油が注油される。秒ロータ276の下軸部276bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、秒伝え車282の下軸部282bを回転可能に支持する地板102の軸受部とには、潤滑油が注油される。
この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。このような時計油の一例として、メービス社より入手可能な「メービスA(登録商標)」が挙げられる。
【0025】
輪列受112のそれぞれの軸受部、地板102のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は、円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。油溜め部を設けると、潤滑油の表面張力により油が拡散するのを効果的に阻止することができる。日車170が地板102に対して回転可能に支持される。日車押え172が日車170を地板102に対して支持する。日車170の歯先部と地板102との接触部には、潤滑油を注油するのが好ましい。この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。
【0026】
地板102、輪列受112は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。地板102、輪列受112をフィラー入り樹脂で形成すると、フィラーにより潤滑油を効果的に保持することができるので、軸受部に保油処理をすることなしに、潤滑油が拡散するおそれを少なくすることができる。
したがって、本発明の輪列を有する時計及び輪列装置は、軸部及び軸受部の耐久性能がよく、メインテナンスが容易である。
【0027】
本発明で用いられるベースレジンは、一般的には、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドである。
すなわち、本発明においては、前記ベースレジンは、いわゆる汎用エンジニアリングプラスチック、又は、いわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックであるのがよい。
【0028】
なお、本発明においては、ベースレジンとして、上記以外の汎用エンジニアリングプラスチック、又は、スーパーエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。本発明に用いられるベースレジンは、熱可塑性樹脂であるのが好ましい。
【0029】
本発明で用いられるカーボンフィラーは、一般的には、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロンをドープした混入物である。カーボンフィラーは、フィラー入り樹脂の全体重量に対して、0.2重量%〜60重量%含有されるのが好ましい。或いは、カーボンフィラーは、フィラー入り樹脂の全体体積に対して、0.1体積%〜30体積%含有されるのが好ましい。
【0030】
単層カーボンナノチューブは、直径が0.4nm〜2nmであり、アスペクト比(長さ/直径)が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。単層カーボンナノチューブは、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、単層構造である。
単層カーボンナノチューブは、米国のCarbon Nanotechnologies Inc.(CNI)から「SWNT」として入手できる。
【0031】
多層カーボンナノチューブは、直径が2nm〜100nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。多層カーボンナノチューブは、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、多層構造である。多層カーボンナノチューブは、「MWNT」として日機装から入手できる。
このようなカーボンナノチューブについては、P.G.コリンズなどによる「カーボンナノチューブ、急展開する電子応用」(「日経サイエンス」2001年3月号、第52〜62頁)、「ナノ材料の挑戦」(「日経メカニカル」2001年12月号、第36〜57頁)などに説明されている。また、炭素繊維を含む樹脂組成物の構成と製造方法は、例えば、特開2001−200096号公報に開示されている。
【0032】
気相成長炭素繊維は、直径が50nm〜200nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。気相成長炭素繊維は、円筒形状又は円錐台形状を有した六角形の網状に形成され、多層構造である。気相成長炭素繊維は、「VGCF(登録商標)」として昭和電工から入手できる。気相成長炭素繊維は、例えば、特開平5−321039号公報、特開平7−150419号公報、特公平3−61768号公報などに開示されている。
【0033】
ナノグラファイバーは、外径が2nm〜500nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。ナノグラファイバーは、ほぼ中実な円筒形状を有する。ナノグラファイバーは、伊勢電子から入手できる。
【0034】
カーボンナノホーンは、直径が2nm〜500nmであり、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。カーボンナノホーンは、六角形の網状になったカップ形状を有する。
【0035】
カップスタック型カーボンナノチューブは、前記カーボンナノホーンをカップ状に積層した形状を有し、アスペクト比が10〜1000であるのが好ましく、アスペクト比が50〜100であるのが特に好ましい。
【0036】
フラーレンは、炭素クラスターを母体とする分子であり、CASの定義では、20個以上の炭素原子がそれぞれ隣接する3原子と結合している、閉じた球形状をもつ分子である。単層フラーレンは、サッカーボールのような形状を有する。単層フラーレンは、直径が0.1nm〜500nmであるのが好ましい。単層フラーレンの組成は、C60〜C540であるのが好ましい。単層フラーレンは、例えば、C60、C70、C120である。C60の直径は、約0.7nmである。
【0037】
多層フラーレンは、前述した単層フラーレンが同心状に積層された入れ子形状を有する。多層フラーレンは、直径が0.1nm〜1000nmであるのが好ましく、直径が1nm〜500nmであるのが特に好ましい。多層フラーレンの組成は、C60〜C540であるのが好ましい。多層フラーレンは、例えば、C60の外側にC70を配置し、このC70の更に外側にC120を配置した構造であるのが好ましい。
このような多層フラーレンは、例えば、垣内孝宏などによる「オニオン構造フラーレンの多量生成および潤滑材への適用」(「精密工学会誌」、vol.67、No.7、2001年)に説明されている。
【0038】
更に、前記カーボンフィラーは、前記カーボンフィラー(単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン)のうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープして作ることもできる。
前記カーボンフィラーにボロン(ホウ素)をドープする方法は、例えば、特開2001−200096号公報などに記載されている。特開2001−200096号公報に記載されている方法では、気相法により製造した炭素繊維とボロン(ホウ素)をヘンシェルミキサータイプの混合機により混合し、この混合物を高周波炉などにおいて約2300度で熱処理している。そして、熱処理した前記混合物を粉砕機により粉砕する。次に、ベース樹脂と前記混合物の粉砕物を所定の割合で配合し、押出機により溶融混練してペレットを製造する。
【0039】
図1〜図4を参照すると、電池マイナス端子が地板102に取り付けられる。電池マイナス端子は、回路ブロック116のマイナスパターンを介して電池120の陰極とIC118のマイナス入力部Vssとを導通させる。電池押えがスイッチばね162に取り付けられる。電池押えおよびスイッチばね162は、回路ブロック116のプラスパターンを介して電池120の陽極とIC118のプラス入力部Vddとを導通させる。
【0040】
図1、図3を参照すると、分モータ240は、分コイルブロック242と、分ステータ244と、分ロータ246とを含む。分コイルブロック242が分モータ駆動信号を入力すると、分ステータ244が磁化して、分ロータ246を回転させる。分ロータ246は、例えば、20秒ごとに180度回転するように構成される。分ロータ246は、上軸部246aと、下軸部246bと、かな部246cと、ロータ磁石246dとを含む。上軸部246aと、下軸部246bと、かな部246cとは、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
【0041】
分ロータ246の回転に基づいて一番分伝え車252が回転し、一番分伝え車252の回転に基づいて二番分伝え車254を介して分車256が回転するように構成される。
一番分伝え車252は、上軸部252aと、下軸部252bと、かな部252cと、歯車部252dとを含む。かな部246cは、歯車部252dと噛み合うように構成される。一番分伝え車252は、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
二番分伝え車254は、上軸部254aと、下軸部254bと、かな部254cと、歯車部254dとを含む。かな部252cは、歯車部254dと噛み合うように構成される。二番分伝え車254は、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
【0042】
分車256は、筒状部256aと、歯車部256dとを含む。かな部254cは、歯車部256dと噛み合うように構成される。筒状部256aは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部256dは、黄銅などの金属で形成される。分車256は、1時間に1回転するように構成される。分針260が分車256に取付けられる。分車256の回転中心は、秒車284の回転中心と同じである。分針260は、分表示部材を構成する。分表示部材として、分針を用いてもよいし、円盤を用いてもよいし、花又は幾何学的形状を含む他の形状の表示部材を用いてもよい。
【0043】
分表示輪列250は、一番分伝え車252と、二番分伝え車254と、分車256とを含む。分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254は、地板102と輪列受112に対して、回転可能に支持される。分車256は、二番受114に設けられた中心パイプ126の外周部に接触して、回転可能に支持される。すなわち、分ロータ246の上軸部246aと、一番分伝え車252の上軸部252aと、二番分伝え車254の上軸部254aとは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、分ロータ246の下軸部246bと、一番分伝え車252の下軸部252bと、二番分伝え車254の下軸部254bとは、地板102に対して、回転可能に支持される。
【0044】
分ロータ246の上軸部246aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、一番分伝え車252の上軸部252aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、二番分伝え車254の上軸部254aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部とには、潤滑油が注油される。
分ロータ246の下軸部246bの軸受部と、一番分伝え車252の下軸部252bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、二番分伝え車254の下軸部254bを回転可能に支持する地板102の軸受部とには、潤滑油が注油される。
この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。輪列受112のそれぞれの軸受部、地板102のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は、円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。
【0045】
図1、図4を参照すると、時モータ210は、時コイルブロック212と、時ステータ214と、時ロータ216とを含む。時コイルブロック212が時モータ駆動信号を入力すると、時ステータ214が磁化して、時ロータ216を回転させる。時ロータ216は、例えば、20分ごとに180度回転するように構成される。時ロータ216は、上軸部216aと、下軸部216bと、かな部216cと、ロータ磁石216dとを含む。上軸部216aと、下軸部216bと、かな部216cとは、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
【0046】
時ロータ216の回転に基づいて、一番時伝え車222が回転する。一番時伝え車222の回転に基づいて、二番時伝え車224の回転を介して時車226が回転するように構成される。
一番時伝え車222は、上軸部222aと、下軸部222bと、かな部222cと、歯車部222dとを含む。かな部216cは、歯車部222dと噛み合うように構成される。一番時伝え車222は、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
二番時伝え車224は、上軸部224aと、下軸部と、かな部224cと、歯車部224dとを含む。かな部222cは、歯車部224dと噛み合うように構成される。二番時伝え車224は、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
【0047】
時車226は、筒状部226aと、歯車部226dとを含む。かな部224cは、歯車部226dと噛み合うように構成される。時車226は、黄銅などの金属で形成される。時車226は、12時間に1回転するように構成される。時針230が時車226に取付けられる。時車226の回転中心は、分車256の回転中心と同じである。したがって、時車226の回転中心と、分車256の回転中心と、秒車284の回転中心とは同じである。時針230は、時表示部材を構成する。時表示部材として、時針を用いてもよいし、円盤を用いてもよいし、花又は幾何学的形状を含む他の形状の表示部材を用いてもよい。
【0048】
時表示輪列220は、一番時伝え車222と、二番時伝え車224と、時車226とを含む。時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224は、地板102と輪列受112とに対して、回転可能に支持される。時車226は、分車256の外周部に接触して、回転可能に支持される。すなわち、時ロータ216の上軸部216aと、一番時伝え車222の上軸部222aと、二番時伝え車224の上軸部224aとは、輪列受112に対して、回転可能に支持される。また、時ロータ216の下軸部216bと、一番時伝え車222の下軸部222bと、二番時伝え車224の下軸部とは、地板102に対して、回転可能に支持される。
【0049】
時ロータ216の上軸部216aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、一番時伝え車222の上軸部222aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部と、二番時伝え車224の上軸部224aを回転可能に支持する輪列受112の軸受部とには、潤滑油が注油される。
時ロータ216の下軸部216bの軸受部と、一番時伝え車222の下軸部222bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、二番時伝え車224の下軸部を回転可能に支持する地板102の軸受部とには、潤滑油が注油される。
この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。輪列受112のそれぞれの軸受部、地板102のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は、円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。
【0050】
時車226が回転することにより、日回し車(図示せず)が回転するように構成される。日回し車は、時車226の回転により1日に1回転するように設けられる。日回し車に設けられた日回しつめ(図示せず)が、日車170を、1日に1歯づつ送るように構成される。
【0051】
次に、本発明のアナログ電子時計の第1の実施の形態において、アナログ電子時計のムーブメント100の製造方法を説明する。
地板102、輪列受112は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂を用いて射出成形により形成される。分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254、時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224、秒ロータ276、秒伝え車282は、ポリアセタールを用いて射出成形により形成される。他の部品は従来の製造方法により製造される。
【0052】
図8を参照すると、地板102を保持して搬送するためのパレット410は、導電性を有する材料により形成される。パレット410は、黄銅などの金属で形成してもよいし、前記フィラー入り樹脂を用いて射出成形により形成してもよい。パレット410は、黄銅などの金属で形成された搬送部材420に配置される。搬送部材をアースする。金属製のチャック480をアースする。金属製のチャック480で秒ロータ276を掴み、秒ロータ276を地板102に組み込む。
【0053】
図示したように秒ロータ276が帯電されていたとしても、チャック480はアースされているので、秒ロータ276がチャック480から逃げることはない。また、図示したように秒ロータ276が帯電されていたとしても、搬送部材420はアースされ、したがって、パレット410および地板102もアースされているので、秒ロータ276が地板102から逃げることはない。
【0054】
すなわち、本発明においては、前記フィラー入り樹脂は導電性を有するので、地板102が帯電することはない。したがって、分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254、時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224、秒ロータ276、秒伝え車282などのプラスチック部品に帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックで前記プラスチック部品を掴むことができ、確実に前記プラスチック部品を地板102に組み込むことができる。同様に、分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254、時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224、秒伝え車282をチャックで掴むことができ、これらのプラスチック部品を確実に地板102に組み込むことができる。
【0055】
さらに、金属製のチャックで輪列受112を掴み、輪列受112を地板102に組み込む。図示したように秒ロータ276が帯電されていたとしても、チャックはアースされているので、輪列受112もアースされ、秒ロータ276が輪列受112から逃げることはない。このような時計のムーブメントの製造方法は、地板102、輪列受112だけでなく、二番受、三番受などの受部材や、三番下座などの座部材や、カレンダ裏板などの板部材や、裏物押え、日車押えなどの押え部材や、巻真枠、電池枠などの枠部材にも適用することができる。
【0056】
(変形例)
変形例として、秒ロータ276のロータかな全体、秒伝え車282は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。秒ロータ276のロータかな全体、秒伝え車282をフィラー入り樹脂で形成すると、前記フィラー入り樹脂は導電性を有するので、秒ロータ276、秒伝え車282が帯電することはない。
したがって、これらのプラスチック部品をチャックで掴むことができ、これらのプラスチック部品を確実に地板102に組み込むことができる。
【0057】
(変形例)
また、変形例として、分ロータ246のロータかな全体、一番分伝え車252、二番分伝え車254は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。分ロータ246のロータかな全体、一番分伝え車252、二番分伝え車254をフィラー入り樹脂で形成すると、前記フィラー入り樹脂は導電性を有するので、分ロータ246、一番分伝え車252、二番分伝え車254が帯電することはない。
したがって、これらのプラスチック部品をチャックで掴むことができ、これらのプラスチック部品を確実に地板102に組み込むことができる。
【0058】
(変形例)
また、変形例として、時ロータ216のロータかな全体、一番時伝え車222、二番時伝え車224は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。分ロータ246のロータかな全体、一番分伝え車252、二番分伝え車254をフィラー入り樹脂で形成すると、前記フィラー入り樹脂は導電性を有するので、時ロータ216、一番時伝え車222、二番時伝え車224が帯電することはない。
したがって、これらのプラスチック部品をチャックで掴むことができ、これらのプラスチック部品を確実に地板102に組み込むことができる。
【0059】
上記の各変形例においては、地板102および輪列受112は、前記フィラー入り樹脂で形成するのが好ましいけれども、地板102及び/又は輪列受112は、金属で形成してもよいし、フィラー入り樹脂でないプラスチックで形成してもよい。この構成でも、地板102に組み込むべきプラスチック部品が帯電することはないので、これらのプラスチック部品をチャックで掴むことができ、これらのプラスチック部品を確実に地板102に組み込むことができる。
【0060】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。この本発明の第2の実施の形態は、ぜんまいと輪列とを含む機械式時計である。
図5〜図7を参照すると、機械式時計において、機械式時計のムーブメント(機械体)300は、ムーブメントの基板を構成する地板302を有する。巻真310が、地板302の巻真案内穴302aに回転可能に組み込まれる。文字板304(図6に仮想線で示す)がムーブメント300に取付けられる。一般に、地板の両側のうちで、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称し、文字板のある方の側と反対側をムーブメントの「表側」と称する。ムーブメントの「表側」に組み込まれる輪列を「表輪列」と称し、ムーブメントの「裏側」に組み込まれる輪列を「裏輪列」と称する。
【0061】
おしどり390、かんぬき392、かんぬきばね394、裏押さえ396を含む切換装置により、巻真310の軸線方向の位置を決める。きち車312が巻真310の案内軸部に回転可能に設けられる。巻真310が、回転軸線方向に沿ってムーブメントの内側に一番近い方の第1の巻真位置(0段目)にある状態で巻真310を回転させると、つづみ車の回転を介してきち車312が回転する。丸穴車314が、きち車312の回転により回転する。角穴車316が、丸穴車314の回転により回転する。角穴車316が回転することにより、香箱車320に収容されたぜんまい322を巻き上げる。二番車324が、香箱車320の回転により回転する。がんぎ車330が、四番車328、三番車326、二番車324の回転を介して回転する。香箱車320、二番車324、三番車326、四番車328は、表輪列を構成する。
【0062】
表輪列の回転を制御するための脱進・調速装置は、てんぷ340と、がんぎ車330と、アンクル342とを含む。てんぷ340は、てん真340aと、てん輪340bと、ひげぜんまい340cとを含む。二番車324の回転に基づいて、筒かな350が同時に回転する。筒かな350に取付けられた分針352が「分」を表示する。筒かな350には、二番車324に対するスリップ機構が設けられる。筒かな350の回転に基づいて、日の裏車の回転を介して、筒車354が回転する。筒車354に取付けられた時針356が「時」を表示する。
【0063】
ひげぜんまい340cは、複数の巻き数をもったうずまき状(螺旋状)の形態の薄板ばねである。ひげぜんまい340cの内端部は、てん真340aに固定されたひげ玉340dに固定され、ひげぜんまい340cの外端部は、てんぷ受366に固定されたひげ持受370に取り付けたひげ持370aを介してねじ締めにより固定される。
緩急針368が、てんぷ受366に回転可能に取付けられている。ひげ受とひげ棒が、緩急針368に取付けられている。ひげぜんまい340cの外端部に近い部分は、ひげ受とひげ棒との間に位置する。てんぷ340は、地板302及びてんぷ受366に対して回転可能なように支持される。
【0064】
香箱車320は、香箱歯車320dと、香箱真320f、ぜんまい322とを備える。香箱真320fは、上軸部320aと、下軸部320bとを含む。香箱真320fは、炭素鋼などの金属で形成される。香箱歯車320dは、黄銅などの金属で形成される。
二番車324は、上軸部324aと、下軸部324bと、かな部324cと、歯車部324dと、そろばん玉部324hとを含む。かな部324cは、香箱歯車320dと噛み合うように構成される。上軸部324aと、下軸部324bと、そろばん玉部324bは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部324dは、黄銅などの金属で形成される。
【0065】
三番車326は、上軸部326aと、下軸部326bと、かな部326cと、歯車部326dとを含む。かな部326cは、歯車部324dと噛み合うように構成される。三番車326は、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
四番車328は、上軸部328aと、下軸部328bと、かな部328cと、歯車部328dとを含む。かな部328cは、歯車部326dと噛み合うように構成される。四番車328は、ポリアセタールなどのいわゆるエンジニアリングプラスチックで形成される。
【0066】
がんぎ車330は、上軸部330aと、下軸部330bと、かな部330cと、歯車部330dとを含む。かな部330cは、歯車部328dと噛み合うように構成される。上軸部330aと、下軸部330bとは、炭素鋼などの金属で形成される。歯車部330dは、鉄などの金属で形成される。
アンクル342は、アンクル体342dと、アンクル真342fとを備える。アンクル真342fは、上軸部342aと、下軸部342bとを含む。アンクル体342dは、ニッケルなどの金属で形成される。アンクル真342fは、炭素鋼などの金属で形成される。
【0067】
香箱車320は、地板302及び香箱受360に対して回転可能なように支持される。すなわち、香箱真320fの上軸部320aは、香箱受360に対して回転可能なように支持される。香箱真320fの下軸部320bは、地板302に対して、回転可能に支持される。二番車324、三番車326、四番車328、がんぎ車330は、地板302及び輪列受362に対して回転可能なように支持される。
すなわち、二番車324の上軸部324a、三番車326の上軸部326a、四番車328の上軸部328a、がんぎ車330の上軸部330aは、輪列受362に対して回転可能なように支持される。また、二番車324の下軸部324b、三番車326の下軸部326b、四番車328の下軸部328b、がんぎ車330の下軸部330bは、地板302に対して、回転可能に支持される。
【0068】
アンクル342は、地板302及びアンクル受364に対して回転可能なように支持される。すなわち、アンクル342の上軸部342aは、アンクル受364に対して回転可能なように支持される。アンクル342の下軸部342bは、地板302に対して、回転可能に支持される。
【0069】
香箱真320fの上軸部320aを回転可能に支持する香箱受360の軸受部と、二番車324の上軸部324aを回転可能に支持する輪列受362の軸受部と、三番車326の上軸部326aを回転可能に支持する輪列受362の軸受部と、四番車328の上軸部328aを回転可能に支持する輪列受362の軸受部と、がんぎ車330の上軸部330aを回転可能に支持する輪列受362の軸受部と、アンクル342の上軸部342aとを回転可能に支持するアンクル受364の軸受部には、潤滑油が注油される。
【0070】
秒ロータ276の下軸部276bを回転可能に支持する地板102の軸受部と、香箱真320fの下軸部320bを回転可能に支持する地板302の軸受部と、二番車324の下軸部324bを回転可能に支持する地板302の軸受部と、三番車326の下軸部326bを回転可能に支持する地板302の軸受部と、四番車328の下軸部328bを回転可能に支持する地板302の軸受部と、がんぎ車330の下軸部320bを回転可能に支持する地板302の軸受部と、アンクル342の下軸部342bを回転可能に支持する地板302の軸受部とには、潤滑油が注油される。この潤滑油は、精密機械用油であるのが好ましく、いわゆる時計油であるのが特に好ましい。
【0071】
地板302のそれぞれの軸受部、香箱受360の軸受部、輪列受362のそれぞれの軸受部には、潤滑油の保持性能を高めるために、円錐状、円筒状、又は、円錐台状の油溜め部を設けるのが好ましい。油溜め部を設けると、潤滑油の表面張力により油が拡散するのを効果的に阻止することができる。
【0072】
地板302、香箱受360、輪列受362、アンクル受364は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成される。地板302、香箱受360、輪列受362、アンクル受364をフィラー入り樹脂で形成すると、フィラーにより潤滑油を効果的に保持することができるので、軸受部に保油処理をすることなしに、潤滑油が拡散するおそれを少なくすることができる。
【0073】
本発明の第2の実施の形態において、地板302、香箱受360、輪列受362、アンクル受364に用いられるフィラー入り樹脂は、本発明の第1の実施の形態で地板102、輪列受162に用いられるフィラー入り樹脂と同じものである。
したがって、上述した本発明の第1の実施形態におけるフィラー入り樹脂、ベースレジン、カーボンフィラーに関する説明をここに準用することとする。
【0074】
次に、本発明の第2の実施の形態において、機械式時計のムーブメント300の製造方法を説明する。地板302、香箱受360、輪列受362、アンクル受364は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂を用いて射出成形により形成される。三番車326、四番車328は、ポリアセタールを用いて射出成形により形成される。他の部品は従来の製造方法により製造される。
【0075】
図8に記載した構成と同様に、地板302を保持して搬送するためのパレットは、導電性を有する材料により形成される。パレットは、黄銅などの金属で形成してもよいし、前記フィラー入り樹脂を用いて射出成形により形成してもよい。パレットは、黄銅などの金属で形成された搬送部材に配置される。搬送部材をアースする。金属製のチャックをアースする。金属製のチャックで三番車326を掴み、秒三番車326を地板302に組み込む。
三番車326が帯電されていたとしても、チャックはアースされているので、三番車326がチャックから逃げることはない。また、三番車326が帯電されていたとしても、搬送部材はアースされ、したがって、パレットおよび地板302もアースされているので、三番車326が地板302から逃げることはない。
【0076】
すなわち、本発明においては、前記フィラー入り樹脂は導電性を有するので、地板302が帯電することはない。したがって、三番車326、四番車328などのプラスチック部品に帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックで前記プラスチック部品を掴むことができ、確実に前記プラスチック部品を地板302に組み込むことができる。
さらに、金属製のチャックで輪列受362を掴み、輪列受362を地板302に組み込む。三番車326、四番車328が帯電されていたとしても、チャックはアースされているので、輪列受362もアースされ、三番車326、四番車328が輪列受362から逃げることはない。この本発明の構成により、三番車326、四番車328などのプラスチック部品に帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックで前記プラスチック部品を掴むことができ、確実に前記プラスチック部品を地板302に組み込むことができる。
【0077】
(変形例)
変形例として、三番車326、四番車328は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成することができる。三番車326、四番車328をフィラー入り樹脂で形成すると、前記フィラー入り樹脂は導電性を有するので、三番車326、四番車328が帯電することはない。
したがって、これらのプラスチック部品をチャックで掴むことができ、これらのプラスチック部品を確実に地板302に組み込むことができる。
【0078】
上記の変形例においては、地板302および輪列受362は、前記フィラー入り樹脂で形成するのが好ましいけれども、地板302及び/又は輪列受362は、金属で形成してもよいし、フィラー入り樹脂でないプラスチックで形成してもよい。この構成でも、地板302に組み込むべきプラスチック部品が帯電することはないので、これらのプラスチック部品をチャックで掴むことができ、これらのプラスチック部品を確実に地板302に組み込むことができる。
【0079】
(他の実施の形態)
上述した本発明の実施の形態においては、複数のモータ及び複数の輪列を含むアナログ電子時計の実施形態と、1つのぜんまい及び輪列を含む機械式時計の実施形態について本発明を説明したけれども、本発明は、1つのモータ及び1つの歯車を含むアナログ電子時計に適用することもできるし、1つのモータ及び複数の輪列を含むアナログ電子時計に適用することもできるし、複数のぜんまい及び複数の輪列を含む機械式時計に適用することもできるし、モータ及び輪列を含み、ぜんまい及び輪列を含む時計に適用することもできる。
【0080】
上述した本発明の実施の形態においては、アナログ電子時計および機械式時計について本発明を説明したけれども、本発明は、1つのモータ及び1つの歯車を含むアナログ電子時計に適用することもできるし、1つのモータ及び複数の輪列を含むアナログ電子時計に適用することもできるし、複数のぜんまい及び複数の輪列を含む機械式時計に適用することもできるし、モータ及び輪列を含み、ぜんまい及び輪列を含む時計に適用することもできる。
【0081】
上述した本発明の実施の形態においては、アナログ電子時計および機械式時計について本発明を説明したけれども、本発明は、1つ以上の歯車を含む輪列装置に適用することもできる。
【0082】
なお、本発明の時計において、地板を前記フィラー入り樹脂で形成し、さらに、受部材や、座部材や、板部材や、押え部材や、枠部材などの他の部材を前記フィラー入り樹脂で形成したとき、前記フィラー入り樹脂で形成した他の部材と地板を導通させるのがよい。このような導通方法は、他の部材と地板を直接接触させてもよいし、金属製のピン、ねじ、レバー、ばね、受部材、座部材、板部材などを介して他の部材と地板を導通させてもよい。
【0083】
このような構成において、金属製のチャックでプラスチック部品を掴み、プラスチック部品を他の部材に組み込むことができる。プラスチック部品が帯電されていたとしても、チャックはアースされているので、プラスチック部品がチャックから逃げることはない。
また、プラスチック部品が帯電されていたとしても、搬送部材はアースされ、したがって、パレット、地板、他の部材もアースされているので、プラスチック部品が地板から逃げることはない。すなわち、本発明においては、前記フィラー入り樹脂は導電性を有するので、地板、他の部材が帯電することはない。
したがって、プラスチック部品に帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックでプラスチック部品を掴むことができ、確実にプラスチック部品を、地板と導通した他の部材に組み込むことができる。
【0084】
上述した本発明の実施の形態においては、ベースレジンは、一般的には、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドであるとしたけれども、他のプラスチック、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリプロピレン、ABS樹脂、AS樹脂などの熱可塑性樹脂も、ベースレジンとして使用することができる。
また、ベースレジンとして、上記の熱可塑性樹脂を2種以上混合して使用してもよい。さらに、本発明で用いられるベースレジンに、添加剤(酸化防止剤、潤滑剤、可塑剤、安定剤、充填剤、溶剤など)を配合してもよい。
【0085】
(実験データ)
次に、上記実施の形態において、カーボンフィラー入り樹脂が導電性を有することを示す実験データの一例について、表1及び表2を参照して説明する。
【0086】
【表1】
Figure 0004229838
【0087】
【表2】
Figure 0004229838
【0088】
表1は、カーボンフィラーを10重量%又は20重量%添加したポリアミド樹脂12(PA12),ポリアセタール樹脂(POM),ポリカーボネート樹脂(PC)の基本特性(固有抵抗)を示している。すなわち、表1において、VGCF(登録商標)「Vaper Grown Carbon Fiber:気相成長炭素繊維」が、カーボンフィラーを10重量%又は20重量%添加した樹脂である。この実験データにより、カーボンフィラー入り樹脂が帯電し易いか否かがわかる。
なお、比較のために、カーボンフィラーを添加しない非複合材料(樹脂単体、即ちPA12,POM,PC自体)の特性を「BLANK」として示している。
【0089】
上記の各樹脂は、表2に示すような成形条件により射出成形している。すなわち、PA12にカーボンフィラーを20重量%添加した複合材料は、ノズル,前部(計量部),中部(圧縮部),後部(供給部),成形用金型の温度をそれぞれ220℃,230℃,220℃,210℃,70℃とし、PA12の非複合材料については、それぞれ190℃,200℃,180℃,170℃,70℃としている。
【0090】
また、POMにカーボンフィラーを20重量%添加した複合材料は、上記各温度をそれぞれ200℃,210℃,190℃,170℃,60℃とし、POMの非複合材料については、それぞれ180℃,185℃,175℃,165℃,60℃としている。
【0091】
さらに、PCにカーボンフィラーを20重量%添加した複合材料は、上記各温度をそれぞれ290℃,310℃,290℃,270℃,80℃とし、PCの非複合材料については、それぞれ280℃,290℃,270℃,260℃,80℃としている。
なお、PA12にカーボンフィラーを10重量%添加した複合材料については、20重量%と同じ条件である。
【0092】
表1において、体積抵抗(Ω・cm)及び表面抵抗(Ω/□)は、抵抗率計MCP−T600(ロレスタGP、株式会社ダイアインスツルメンツ製)又はMCP−HT450(ハイスタUP、株式会社ダイアインスツルメンツ製)を用いて測定している。体積抵抗については、100mm×80mm×2mmの樹脂片について測定している。
【0093】
表1に示すように、表面抵抗及び体積抵抗に関しては、カーボンフィラーを10重量%添加したものに比べて、20重量%添加したものではその改善幅が極めて大きくなる。表面抵抗及び体積抵抗は静電気の帯電し易さの目安となり、表面抵抗及び体積抵抗が小さい程、静電気が帯電しにくくなる。ここで、表面抵抗(Ω/□)及び体積抵抗(Ω・cm)が1013〜103の範囲であれば帯電防止材として機能する。
【0094】
そこで、上記のように、カーボンフィラーを20重量%添加したものを時計(または輪列装置)の上記基板などとして用いることで、その基板が製造工程などで帯電するおそれがなくなり、ロータ、五番車、四番車、三番車などのプラスチック部品に帯電防止剤をスプレーすることなく、チャックでこれらの部品を掴むことができ、確実にこれらの部品を基板に組み込むことが可能となる。
【発明の効果】
【0095】
本発明の時計においては、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で基板を形成している。このフィラー入り樹脂には導電性があるので、フィラー入り樹脂で形成した基板が帯電するおそれはない。
したがって、本発明により、ロータ、五番車、四番車、三番車などのプラスチック部品に、帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックでプラスチック部品を掴むことができる。そして、本発明の時計においては、確実にプラスチック部品を基板に組み込むことができる。さらに、本発明の時計においては、注油ユニットを用いて、ロータや地板・受などのプラスチック部品に潤滑油(時計油)を注油する場合、潤滑油の液滴が潤滑油を必要とする部分、例えば、軸部や穴部などの軸受部などに付着しないで、潤滑油を必要としない部分、例えば、かな部分などに飛散し、付着してしまうおそれはない。
【0096】
また、本発明の輪列装置においては、五番車、四番車、三番車、伝え車などの歯車に帯電防止剤をスプレーすることなしに、チャックでこれらの部品を掴むことができ、確実にこれらの部品を基板に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態において、ムーブメントを表側から見た概略形状を示す平面図である(図1では、一部の部品を省略している)。
【図2】本発明の第1の実施形態において、秒モータから秒針の部分を示す概略部分断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態において、分モータから分針の部分を示す概略部分断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態において、時モータから時針の部分を示す概略部分断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態において、ムーブメントの表側の概略形状を示す平面図である(図5では、一部の部品を省略し、受部材は仮想線で示している)。
【図6】本発明の第2の実施形態において、香箱からアンクルの部分を示す概略部分断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態において、がんぎ車からてんぷの部分を示す概略部分断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態において、秒ロータを組み立てる工程を示す概略部分断面図である。
【図9】従来の時計において、ロータをチャックする工程を示す概略部分断面図である。
【図10】従来の時計において、ロータを組み立てる工程を示す概略部分断面図である。
【図11】従来の時計において、ロータの軸部に注油する工程を示す概略部分断面図である。

Claims (8)

  1. 駆動源を構成するモータを備え、前記モータは、かな部および軸部を有するロータを含み、
    前記ロータの回転により回転するように構成された歯車を備え、前記歯車は、歯車部および軸部を有しており、
    前記ロータの軸部、及び/又は、前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、
    前記基板は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、
    ことを特徴とする時計。
  2. 駆動源を構成するモータを備え、前記モータは、かな部および軸部を有するロータを含み、
    前記ロータの回転により回転するように構成された歯車を備え、前記歯車は、歯車部および軸部を有しており、
    前記ロータの軸部、及び/又は、前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、
    前記基板は、金属又はプラスチックで形成され、
    前記ロータ、及び/又は、前記歯車は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、
    ことを特徴とする時計。
  3. 駆動源を構成するぜんまいと、
    前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備え、前記歯車は、歯車部および軸部を有しており、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、
    前記基板は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、
    ことを特徴とする時計。
  4. 駆動源を構成するぜんまいと、
    前記ぜんまいを駆動源として回転するように構成された歯車とを備え、前記歯車は、歯車部および軸部を有しており、
    前記歯車の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板を備え、
    前記基板は、金属又はプラスチックで形成され、
    前記歯車は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、
    ことを特徴とする時計。
  5. 前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の時計。
  6. 歯車、基板、受部材を含む輪列装置において、
    歯車部および軸部を有する歯車と、
    前記歯車の一方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板と、
    前記歯車の他方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む受部材と、を備え、
    前記基板および前記受部材は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、
    ことを特徴とする輪列装置。
  7. 歯車、基板、受部材を含む輪列装置において、
    歯車部および軸部を有する歯車と、
    前記歯車の一方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む基板と、
    前記歯車の他方の軸部を回転可能に支持する軸受部を含む受部材と、を備え、
    前記基板は、金属又はプラスチックで形成され、
    前記受部材は、金属又はプラスチックで形成され、
    前記歯車は、ベースレジンを熱可塑性樹脂として、このベースレジンにカーボンフィラーを充填したフィラー入り樹脂で形成され、
    前記カーボンフィラーは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、ナノグラファイバー、カーボンナノホーン、カップスタック型カーボンナノチューブ、単層フラーレン、多層フラーレン、および、前記カーボンフィラーのうちのいずれかにボロン(ホウ素)をドープした混入物からなる群から選択される、
    ことを特徴とする輪列装置。
  8. 前記ベースレジンが、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項6又は7に記載の輪列装置。
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