JP3632431B2 - 電子制御式機械時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゼンマイが解ける時に出力される機械エネルギを発電機で電気エネルギに変換し、その電気エネルギで回転制御手段を作動させてロータの回転を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に運針させる電子制御式機械時計に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゼンマイが解放する時の機械エネルギを発電機で電気エネルギに変換し、その電気エネルギにより回転制御手段を作動させて発電機のコイルに流れる電流値を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に運針させて正確に時刻を表示する電子制御式機械時計として、特開平8−5758号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
このような電子制御式機械時計では、輪列を介して伝達されるゼンマイのトルクで発電機のロータを回転させ、この回転をステータおよびコイルを介して電気エネルギに変換し、これによって得られる電力でICや水晶振動子を備えた制御回路を作動させている。
【0004】
ところで、通常の腕時計等では、電子制御式機械時計、機械式時計、あるいはクォーツ時計等の駆動手段の種類に関係なく、各部材を金属製とすることが多い。これらの金属部材としては、真鍮からなる基材の表面をニッケルメッキで処理したものや、洋白(洋銀)を基材としたものなどが用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、それらの金属部材はニッケルを含む磁性体となるため、特にロータを備えた電子制御式機械時計では、ロータ磁石によって生じる磁束の一部が各金属部材に引かれて漏れ磁束となってしまう。このため、例えば複数の金属部材が重なり合って配置されてロータ磁石の近くに位置する場合など、回転するロータ磁石からの漏れ磁束が一層多くなり、このような漏れ磁束がロータ磁石に近い側の金属部材と鎖交した際に渦電流損失が発生する。
【0006】
従って、その渦電流損失の発生により、ロータを回転させるのに必要なトルクが増加してしまい、ゼンマイエネルギが余計に費やされて時計の持続時間が短くなるという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、ロータ周りに配置された部材での渦電流損失を低減させて持続時間を延ばすことができる電子制御式機械時計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子制御式機械時計は、ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、輪列に結合された指針と、変換した電気エネルギにより駆動されて発電機の回転周期を制御する制御回路とを備える電子制御式機械時計において、発電機を、輪列を介して伝達されたゼンマイのトルクで回転するロータと、このロータのロータ磁石を配置する配置穴が設けられたステータとを含んで構成するとともに、ロータを受ける軸受ユニットにおける少なくとも前記配置穴に対して軸方向に重なる部分を絶縁体にすることを特徴とするものである。
【0009】
このような本発明においては、ロータ周りに配置される軸受ユニットの前記配置穴に対応した部分を絶縁体にするため、ロータ磁石から漏れる磁束が軸受ユニットと鎖交しても、軸受ユニットでの渦電流損失の発生が防止される。従って、ロータを回転させるのに必要なトルクの増加が防止されるため、時計が少ないゼンマイエネルギで動作し、時計の持続時間が延びる。
【0010】
また、本発明の電子制御式機械時計は、ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、輪列に結合された指針と、変換した電気エネルギにより駆動されて発電機の回転周期を制御する制御回路とを備える電子制御式機械時計において、発電機を、輪列を介して伝達されたゼンマイのトルクで回転するロータと、このロータのロータ磁石を配置する配置穴が設けられたステータとを含んで構成するとともに、ロータと噛み合う番車には軸方向に貫通した開口部を設けることを特徴とするものである。
【0011】
このような本発明においては、ロータ周りに配置される番車に開口部を設けることにより、この開口部が絶縁体として作用するため、ロータ磁石から漏れる磁束が番車と鎖交しても番車での渦電流損失が減少する。従って、前述同様、トルクの増加が抑えられて時計が少ないゼンマイエネルギで動作可能となり、時計の持続時間が延びる。
【0012】
以上の電子制御式機械時計において、軸受ユニットまたは番車におけるロータ磁石から離間する側には、このロータ磁石およびステータ間のギャップの2倍以内に磁性体部材を配置してもよい。
【0013】
ここで、磁性体部材とは、基材となる部分が磁性体材料からなるものや、非磁性体材料の基材に磁性体材料の表面処理を施したもの等、磁性体材料を含んで構成された部材をいう。
【0014】
このような場合には、配置された磁性体部材によって漏れ磁束が増加するが、その磁性体部材よりもロータ磁石側の軸受ユニットまたは番車では渦電流損失が確実に減少するから、その効果がより顕著になる。
【0015】
なお、磁性体部材を前記ギャップの2倍よりもロータ磁石から離すと、漏れ磁束そのものが増加せず、軸受ユニットまたは番車での顕著な効果が得られない。また、本発明の電子制御式機械時計を、ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、輪列に結合された指針と、変換した電気エネルギにより駆動されて発電機の回転周期を制御する制御回路とを備える電子制御式機械時計において、発電機を、輪列を介して伝達されたゼンマイのトルクで回転するロータと、このロータのロータ磁石を配置する配置穴が設けられたステータとを含んで構成するとともに、ロータに設けられた慣性円板を、当該ロータのロータ磁石とこのロータに噛み合う磁性体の番車との間に位置させることを特徴とするものである。
【0016】
このような場合には、ロータ磁石周りに磁性体からなる番車が配置されるが、この番車とロータ磁石との間に慣性円板を位置させるため、この慣性円板が存在する分だけ番車がロータ磁石から遠くなり、漏れ磁束が生じにくくなる。従って、番車自身が磁束を引き込んだ際に生じる渦電流損失が減少し、やはり、トルクの増加が抑えられて時計が少ないゼンマイエネルギで動作可能となり、時計の持続時間が延びる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本実施形態に係る電子制御式機械時計の概略を示す平面図、図2および図3は、その要部の断面図、図4は、その要部を拡大して示す断面図である。図1〜図3において、電子制御式機械時計は、ゼンマイ1a、香箱歯車1b、香箱真1cおよび香箱蓋1dからなる香箱車1を備えている。ゼンマイ1aは、外端が香箱歯車1b、内端が香箱真1cに固定されている。香箱真1cは、筒状とされて支持部材2に挿通支持されることにより、香箱車1および地板3の間に配置された角穴車4と一体に回転し、支持部材2に螺合される角穴ネジ5で図中の上方に抜けないように押さえ込まれている。
【0019】
香箱歯車1bの回転は、二番車6へ伝達された後、増速されて三番車7(図1)へ、三番車7から秒針車8を介して四十四番車(中間車)9へ、さらに順次増速されて四番車10、五番車11、六番車12、ロータ13へと伝達される。そして、二番車6には筒かな6aが、筒かな6aには分針6bが、秒針車8には秒針8aがそれぞれ固定されている。
【0020】
二、五番車6,11は、上方が二番受15に、下方が地板3に支持され、三、四、六番車7,10,12およびロータ13は、上方が輪列受14に、下方が地板3に支持され、四十四番車9は、上方が輪列受14に、下方が二番受15に支持されている。地板3の外側(図中下側)には真鍮等の非磁性体からなる文字板17が配置され、文字板17と地板3との間には耐磁板18が介装されている。
【0021】
この電子制御式機械時計は、ロータ13、ステータ21、第1コイルブロック22、第2コイルブロック23、および継手24から構成される発電機20を備えている。ロータ13は、ロータ磁石13a、ロータかな13b、ロータ慣性円板13c、およびロータ磁石13aを保持する保持部材13fで構成されている。ロータ慣性円板13cは、香箱車1からの駆動トルク変動に対しロータ13の回転数変動を少なくするためのものであり、六番車12とロータ磁石13aとの間に位置するように配置されている。ステータ21は、発電機20の磁気回路の一部を形成するものであり、ロータ磁石13aが配置される配置穴21aを有することで、ロータ13の磁束を鎖交させるようになっている。第1、第2コイルブロック22,23は、磁心22a,23aにコイルを巻線したものである。ここで、ステータ21、各磁心22a,23a、および継手24はPCパーマロイ等で構成されている。
【0022】
図4において、ロータ13と噛み合う六番車12およびその上方の輪列受14は、真鍮等からなる基材の表面にニッケルメッキの表面処理層(図4中二点鎖線で図示)を設けることで耐食性を有する磁性体とされたものであり、耐磁板18は、基材自身が鉄等のアモルファス金属からなる磁性体とされたものである。これらのうち、六番車12は、図5にも示すように、軸方向に貫通した開口部12aを有しており、この開口部12aをステータ21に設けられた配置穴21aの上方に位置させることで絶縁体として作用させている。
【0023】
また、ロータ12の上下のほぞ部分を受ける軸受ユニット19は、ルビー製の中央の受石19a、穴石19b、およびこれらをガイドするセラミックあるいは合成樹脂製の受石ガイド19cからなる絶縁体で構成されている。そして、下方の受石ガイド19cには上方に突出した嵌合部19dが設けられ、この嵌合部19dとステータ21の配置穴21aとを嵌合させることにより、ロータ磁石13aと配置穴21aとの偏心を抑えてロータ13のコギングトルクを小さくしている。
【0024】
以上、ロータ磁石13a周りに配置された各部材において、ロータ磁石13aと耐磁板18との距離寸法L1、およびロータ磁石13aと輪列受14との距離寸法L2は、ともにロータ磁石13aおよびステータ21(具体的には配置穴21aの内周面)間のギャップG1の2倍以内(L1、L2≦2×G1)に設定されており、これらの部材がよりロータ磁石13aに近づいた位置に配置されることで時計の薄型化が図られている。すなわち、輪列受14および耐磁板18が本発明の磁性体部材であり、それぞれ六番車12および下方の軸受ユニット19におけるロータ磁石13aから離間する側に設けられている。
【0025】
また、ロータ磁石13aの厚さ寸法H1は、ステータ21の厚さ寸法H2の0.4〜0.8倍(H1=0.4〜0.8×H2)に設定され、このことによっても漏れ磁束を減少させている。なお、ロータ磁石13aの厚さ寸法H1がステータ21の厚さ寸法H2の0.8倍よりも大きいと、漏れ磁束の減少が期待できず、0.4倍よりも小さいと、ロータ磁石13aの加工が難しいうえ、フローティング力が小さくなってロータ13のほぞが受石19aから浮揚せず、ロータほぞ先端が受石と接触して摩擦損失が大きくなる。
【0026】
以上の電子制御式機械時計では、発電機20からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等からなる整流回路を通して昇圧、整流されて平滑用コンデンサに充電され、このコンデンサからの電力で発電機20の回転を制御する図示しない制御回路を作動させている。なお、制御回路としては、発振回路、分周回路、回転検出回路、回転数比較回路、電磁ブレーキ制御手段等を含む集積回路(IC)によって構成され、発振回路には水晶振動子が用いられる。
【0027】
また、角穴車4を回転させてゼンマイ1aを巻く方法は、図示しない竜頭に接続された巻真30操作することにより、キチ車31、丸穴車32、角穴中間車33を介して行われ、この際、角穴車4の回転方向がコハゼ4aによって規制されている。また、分針6bおよび時針を合わせる方法は、同様に巻真30を操作し、つづみ車34、小鉄車35、日の裏中間車36、日の裏車37を介して行われ、この際、駆動系は、規制レバー38を五番車11に当接させることで停止するようになっている。なお、これらの機構は、周知である機械時計の自動巻または手巻機構と同様であるため、さらなる詳細な説明を省略する。
【0028】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
【0029】
▲1▼ ロータ12周りに配置された各軸受ユニット19は、ステータ21の配置穴21aに対応した部分を含む全体が絶縁体からなる受石19a、穴石19b、および受石ガイド19cで構成されているため、磁性体である輪列受14および耐磁板18によって生じるロータ磁石13aからの漏れ磁束が各軸受ユニット19と鎖交しても、軸受ユニット19での渦電流損失の発生を防止できる。従って、ロータ12を回転させるのに必要なトルクの増加が防止されるため、時計を少ないゼンマイエネルギで動作させることができ、時計の持続時間を延ばすことができる。
【0030】
▲2▼ ロータ12周りに配置された六番車12においても、開口部12が設けられていることにより、この開口部12aが絶縁体として作用するため、ロータ磁石13aから漏れる磁束が六番車12と鎖交しても六番車での渦電流損失の発生を抑えることができる。従って、前記▲1▼同様、トルクの増加が抑えられて時計を少ないゼンマイエネルギで動作可能にでき、時計の持続時間をさらに延ばすことができる。
【0031】
▲3▼ 六番車12および下方の軸受ユニット19におけるロータ磁石13aから離間する側には、このロータ磁石13aおよびステータ21間のギャップG1の2倍以内に磁性体部材である輪列受14および耐磁板18が配置され、これによって漏れ磁束が増加するが、六番車12および軸受ユニット19では渦電流損失を確実に抑えることができ、その効果をより顕著に顕現できる。
【0032】
▲4▼ 輪列受14および耐磁板18が前記ギャップG1の2倍以内に配置しても渦電流損失を小さくできるから、持続時間を維持しつつ、時計全体を薄型化できる。
【0033】
▲5▼ ロータ磁石13a周りには磁性体からなる六番車12が配置されているが、この六番車12とロータ磁石13aとの間には慣性円板13cが配置されているため、この慣性円板13cが存在する分だけ六番車12をロータ磁石13aから遠に位置させることができ、漏れ磁束を生じにくくできる。従って、六番車12自身が磁束を引き込んだ際に生じる渦電流損失を減少させることができ、時計の厚さ寸法を変えずに、時計の持続時間を一層延ばすことができる。また、六番車12にメッキを施すことで良好な防錆性を付与できる。
【0034】
▲6▼ ロータ磁石13aの厚さ寸法H1がステータ21の厚さ寸法H2の0.4〜0.8倍とされているため、必要な磁束数を得るためにはロータ磁石13aの径寸法を大きくしなければならず、その分ギャップG1を小さくできる。従って、ギャップG1の2倍以内という距離寸法L1〜L4を実質的に小さくでき、時計を薄型化できる。また、前記厚さ寸法H1が厚さ寸法H2の0.4〜0.8倍とされていることで、ロータ磁石13aが配置穴21a内に確実に没するように配置されているため、ロータ磁石13aからの磁束が文字板17へさらに漏れ難くなり、発電効率をより向上させることができる。
【0035】
▲7▼ ロータ磁石13aが保持部材13fで覆われていることにより、ロータ磁石13aを保護することができ、ロータ磁石13aの欠損等を防止できる。また、寸法精度を出し易い保持部材13fの外形寸法によってステータ21との隙間幅が決まるため、保持部材13fを用いないでロータ磁石13aを直に軸部分に接着する場合等、すなわち、寸法精度を出し難いロータ磁石13aの外形寸法がそのまま隙間幅に影響を与えるような場合に比し、ロータ13を容易かつ高い寸法精度で製作できる。さらに、ロータ磁石13aは、ロータ13の軸部分には固定されていないため、ロータ磁石13aと軸部分とのはめ合いを考慮する必要がなく、ロータ13の製作を簡単にできる。
【0036】
▲8▼ 六番車12には開口部12aが設けられているため、衝撃に対して良好に抗することができるうえ、六番車12を開店させる際の摩擦抵抗を減少させて機械的エネルギの損失を軽減できる。
【0037】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
【0038】
例えば、前記実施例では、耐磁板18が設けられていたが、このような耐磁板は本発明に必須のものではなく、省略可能である。そして、耐磁板を省略した場合には、文字板17をニッケルメッキが施された磁性体とすることにより、前記▲3▼の効果を得ることができる。
【0039】
また、各金属部材に防錆性を付与するためには、ニッケルメッキを施す他、例えば各部材自身を洋白(洋銀)製にする等、耐食性を有する磁性体材料で形成してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、ロータ周りに配置される軸受ユニットにおけるステータの配置穴に対応した部分が絶縁体であるため、ロータ磁石から漏れる磁束が軸受ユニットと鎖交しても、軸受ユニットでの渦電流損失の発生を防止できる。従って、ロータを回転させるのに必要なトルクの増加が防止されるため、時計を少ないゼンマイエネルギで動作させることができ、時計の持続時間を延ばすことができるという効果がある。
【0041】
また、ロータ周りに配置される番車に開口部を設けた場合には、この開口部が絶縁体として作用するため、ロータ磁石から漏れる磁束が番車と鎖交しても、番車での渦電流損失の発生を抑えることができる。従って、前述同様、トルクの増加が抑えられて時計が少ないゼンマイエネルギで動作可能となり、時計の持続時間を延ばすことができるという効果がある。
【0042】
さらに、ロータ磁石周りに磁性体からなる番車を配置し、この番車とロータ磁石との間にロータの慣性円板を位置させた場合には、この慣性円板が存在する分だけ番車がロータ磁石から遠くなるため、漏れ磁束を生じにくくできる。従って、番車自身が磁束を引き込んだ際に生じる渦電流損失を減少させることができ、やはり、トルクの増加が抑えられて時計が少ないゼンマイエネルギで動作可能となり、時計の持続時間を延ばすことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子制御式機械時計の概略を示す平面図である。
【図2】前記実施形態の要部の断面図である。
【図3】前記実施形態の他の要部の断面図である。
【図4】前記要部を拡大して示す断面図である。
【図5】前記実施形態の構成部材を示す全体斜視図である。
【符号の説明】
1a ゼンマイ
3 地板
12 六番車
12a 開口部
13 ロータ
13a ロータ磁石
13c ロータ慣性円板
14 磁性体部材である輪列受
17 文字板
18 別の磁性体部材である耐磁板
19 軸受ユニット
20 発電機
21 ステータ
21a 配置穴
G1 ギャップ
L1,L2 距離寸法

Claims (4)

  1. ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、前記輪列に結合された指針と、変換した前記電気エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する制御回路とを備える電子制御式機械時計において、
    前記発電機は、前記輪列を介して伝達されたゼンマイのトルクで回転するロータと、このロータのロータ磁石を配置する配置穴が設けられたステータとを含んで構成されているとともに、
    前記ロータを受ける軸受ユニットは、少なくとも前記配置穴に対して軸方向に重なる部分が絶縁体であることを特徴とする電子制御式機械時計。
  2. ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、前記輪列に結合された指針と、変換した前記電気エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する制御回路とを備える電子制御式機械時計において、
    前記発電機は、前記輪列を介して伝達されたゼンマイのトルクで回転するロータと、このロータのロータ磁石を配置する配置穴が設けられたステータとを含んで構成されているとともに、
    前記ロータと噛み合う番車には軸方向に貫通した開口部が設けられていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子制御式機械時計において、前記軸受ユニットまたは前記番車における前記ロータ磁石から離間する側には、このロータ磁石および前記ステータ間のギャップの2倍以内に磁性体部材が配置されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  4. ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、前記輪列に結合された指針と、変換した前記電気エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する制御回路とを備える電子制御式機械時計において、
    前記発電機は、前記輪列を介して伝達されたゼンマイのトルクで回転するロータと、このロータのロータ磁石を配置する配置穴が設けられたステータとを含んで構成されているとともに、
    前記ロータに設けられた慣性円板は、当該ロータのロータ磁石とこのロータに噛み合う磁性体の番車との間に位置していることを特徴とする電子制御式機械時計。
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