JP2003066167A - 電磁発電機およびそれを有した電子機器 - Google Patents

電磁発電機およびそれを有した電子機器

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JP2003066167A
JP2003066167A JP2001253477A JP2001253477A JP2003066167A JP 2003066167 A JP2003066167 A JP 2003066167A JP 2001253477 A JP2001253477 A JP 2001253477A JP 2001253477 A JP2001253477 A JP 2001253477A JP 2003066167 A JP2003066167 A JP 2003066167A
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rotor
stator
rotor magnet
magnet
electromagnetic generator
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JP2001253477A
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Koichi Kamijo
浩一 上條
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部磁界の影響を少なくすることができる電
磁発電機の提供。 【解決手段】 電磁発電機20は、ロータ13、ステー
タ21およびコイルを備える。ロータ13に設けられた
ロータ磁石13aの厚さ寸法H1は、ステータ21にお
いてロータ13が配置されたロータ配置孔21aの厚さ
寸法H2の40%未満にする。これにより、ロータ磁石
13aがステータ21の配置孔21a内に確実に没する
ようになり、ステータ表面からの落ち込み寸法も比較的
大きく確保できるため、外部磁界と鎖交する磁束数を減
少でき、ロータ磁石13aは外部磁界の影響を受けにく
くなり、安定して回転駆動できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁発電機および
電子機器に係り、特に外部磁界の影響を小さくできる電
磁発電機およびそれを有した電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】ゼンマイが解放する時の機械的エネルギを
電磁発電機で電気的エネルギに変換し、その電気的エネ
ルギにより回転制御手段を作動させて発電機のコイルに
流れる電流値を制御することにより、輪列に固定される
指針を正確に運針させて正確に時刻を表示する電子制御
式機械時計として、特開平8−5758号公報に記載さ
れたものが知られている。
【0003】このような電子制御式機械時計では、輪列
を介して伝達されるゼンマイのトルクで発電機のロータ
を回転させ、この回転をステータおよびコイルを介して
電気エネルギに変換し、これによって得られる電力でI
Cや水晶振動子を備えた制御回路を作動させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
発電機は、ロータ磁石を回転させてステータ等で構成さ
れる磁気回路内を流れる磁束を変化させ、その磁気回路
に設けられたコイルで発電しているため、外部磁界の影
響でロータ磁石の回転が妨げられると発電効率が低下し
たり、ロータ磁石が停止して発電が行えなくなるといっ
た問題がある。このような問題は、電子制御式機械時計
に組み込まれる発電機固有の問題ではなく、各種の電子
機器に組み込まれる電磁発電機においても発生する問題
であり、その解決が求められていた。
【0005】本発明の目的は、外部磁界の影響を少なく
することができる電磁発電機およびこの電磁発電機を利
用した電子機器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の電磁発電機は、ロータ、ステータおよびコイルを備え
た電磁発電機であって、前記ロータに設けられたロータ
磁石の厚さ寸法は、前記ステータにおいてロータが配置
されたロータ配置孔の厚さ寸法の40%未満であること
を特徴とするものである。例えば、ステータのロータ配
置孔の厚さ寸法が0.50mmである場合には、ロータ磁
石の厚さ寸法は0.20mm未満、例えば0.18mmにす
ればよい。
【0007】ここで、ロータ磁石およびロータ配置孔の
厚さ寸法とは、ロータ磁石およびロータ配置孔におい
て、ロータの回転軸方向に沿った方向の厚さ寸法を意味
する。従って、ロータ配置孔の厚さ寸法とは、ステータ
のロータ配置孔の内周面において、ロータの回転軸の一
端側の端縁から他端側の端縁までの寸法である。このた
め、内周面の途中に溝が形成されている場合等では、ス
テータの厚さ寸法に前記溝の高さ寸法(ロータ回転軸方
向の寸法)を加えたものが、ロータ配置孔の厚さ寸法と
なる。
【0008】また、ロータ磁石の厚さ寸法の上限は、前
述のとおりロータ配置孔の厚さ寸法の40%未満である
が、下限は限定されない。但し、実際には、ロータ磁石
の製造限界などで設定される。すなわち、ロータ配置孔
の厚さ寸法は、通常ステータの厚さ寸法と一致するが、
このステータの厚さ寸法は、必要な磁気特性や強度性能
等を確保するため、腕時計に用いられるような小型の電
磁発電機においては、通常は0.50mm程度以上(例え
ば0.40〜1.0mm)は必要とされる。従って、ロー
タ磁石の厚さ寸法も0.20mm未満にしなければならな
い場合がある。このような薄い磁石は、ワイヤソー等の
切断装置を用いて磁石を切断することで製造できるが、
その切断加工上の制限などにより、製造可能な厚さは
0.05mm程度が限界である。従って、ロータ磁石の厚
さ寸法の下限は、現実的には0.05mm程度となる。但
し、あまり薄くすると、ステータと鎖交する磁束数を必
要量確保するために、磁石の外径をより大きくする必要
があり、この場合にはステータおよび磁石間のギャップ
が減少し、磁石の偏心による影響を受けやすくなる。従
って、ロータ磁石の厚さの下限は、好ましくは0.10
mm以上、より好ましくは0.15mm以上である。従っ
て、前記腕時計等に利用される小型発電機等において、
例えばロータ配置孔の厚さ寸法が0.50mm程度の場
合、ロータ磁石の厚さ寸法は、0.05〜0.20mmの
範囲に設定すればよく、好ましくは0.10〜0.20
mm、より好ましくは0.15〜0.20mmの範囲に設定
すればよい。なお、この場合、ロータ配置孔の内径は例
えば2.0〜3.0mm程度にすればよく、ロータ磁石の
外径は1.4〜1.8mm程度にすればよい。
【0009】このような本発明では、ステータに形成さ
れたロータ配置孔(ステータ孔)に配置されるロータ磁
石の厚さ寸法を、ロータ配置孔の厚さ寸法に対して40
%未満にしたので、ロータ磁石がステータの配置孔内に
確実に没するようになり、かつステータ表面からの落ち
込み寸法(高さ寸法)も比較的大きく確保できる。この
ため、外部磁界と鎖交する磁束数を減少させることがで
き、つまりロータ磁石から外部磁界への漏れ磁束を少な
くできるので、ロータ磁石は外部磁界の影響を受けにく
くすることができる。すなわち、ロータ配置孔の厚さ寸
法が0.50mm程度であれば、ロータ磁石の厚さ寸法は
0.20mm未満であるため、時計の姿勢差、部品の製造
誤差などを考慮した場合でも、ロータ磁石の上下両面に
最低でも0.135mm程度の段差がステータの表面との
間に形成される。従って、時計の姿勢差、部品の製造誤
差などに関係なく、外部磁界と鎖交する磁束数を少なく
することができ、外部磁界の影響を受けにくくすること
ができる。
【0010】ここで、前記ロータは、回転軸、ロータ磁
石およびカバー材を備えて構成され、前記カバー材は、
回転軸が嵌挿される中心部と、ロータ磁石の外周面を保
持する保持部とを備え、前記ロータ磁石は、前記回転軸
が挿通される中心軸部の貫通孔の内径が、前記回転軸の
軸径よりも大きくされて、前記カバー材で保持される外
周面を基準に位置決めされていることが好ましい。
【0011】ロータ磁石をロータ配置孔の厚さ寸法の4
0%未満と薄くした場合には、その厚さを40%以上に
した場合と同じ鎖交磁束数を確保するには、ロータ磁石
の外径を大きくし、ステータ(ロータ配置孔の内周面)
とのギャップ(隙間)を小さくする必要がある。この場
合、ロータ磁石の外周がロータの回転軸に対して偏心し
ていると、ギャップが非常に小さくなる部分が発生し、
その部分でステータ側に引っ張られることによる機械的
ロスの発生が大きくなる。これに対し、本発明のよう
に、ロータの回転軸に対する位置精度の高いカバー材を
基準にロータ磁石を配置すれば、カバー材つまりロータ
磁石の外周面とステータの配置孔内周面とのギャップの
変動が小さくなり、機械的なロスの発生も抑えることが
できるので、ロータを安定して回転させることができ
る。
【0012】なお、ロータ配置孔の内径、ロータ磁石の
外径は、必要とする鎖交磁束数等に応じて適宜設定すれ
ばよい。例えば、ロータ配置孔の内径が3.00mm、厚
さ寸法が0.50mmの場合、従来のロータ磁石の厚さ寸
法が0.40mm(ステータの厚さに対して80%)、磁
石の外径が1.10mmの場合と同じ鎖交磁束数を確保す
るには、例えば、ロータ磁石の厚さ寸法を0.18mm
(ステータの厚さに対して36%)としたときには、磁
石の外径を1.60mmにすればよい。
【0013】請求項3に記載の電磁発電機は、ロータ、
ステータおよびコイルを備えた電磁発電機であって、前
記ロータに設けられたロータ磁石の厚さ寸法は、前記ス
テータにおいてロータが配置されたロータ配置孔の厚さ
寸法よりも小さくされ、前記ロータ磁石は、ロータ配置
孔の厚さ範囲内に納まる位置に配置されるとともに、ロ
ータ配置孔の内周面は、その厚さ方向の両端部が厚さ方
向中間部よりもロータ磁石に近接する傾斜面とされてい
ることを特徴とするものである。
【0014】ロータ配置孔の内周面は、通常、ロータの
回転軸方向に平行な平面、つまりロータの回転軸方向に
対する勾配角度が0度の面に形成される。一方、本発明
のように、例えば、ロータ配置孔の内周面を、厚さ方向
の両端部が孔内側に突出し、中間部分が凹んだ形状、つ
まり断面V字状に形成すれば、その孔内側に突出された
部分は、ロータ磁石に近接することになるため、漏れ磁
束を減少することができ、外部磁界の影響を受けにくく
することができる。また、ロータ磁石は、通常、配置孔
内において凹んだ中間部分に配置されるため、その位置
ではロータ磁石とステータとはある程度の隙間(ギャッ
プ)を確保でき、ロータ磁石が偏心した場合のコギング
トルクや摩擦損失をギャップが小さい場合に比べて小さ
くすることができる。
【0015】なお、ステータは、厚さ方向に2枚のステ
ータ板が積層されて構成され、各ステータ板のロータ配
置孔の内周面が、厚さ方向の一方の面から他方の面に向
かうに従って内径が徐々に小さくなるテーパ状に形成さ
れ、各ステータ板をそのロータ配置孔の内径が大きな面
同士を接着して形成することが好ましい。このように構
成すれば、配置孔の加工が容易になってステータを簡単
に製造することができる。
【0016】請求項4に記載の電磁発電機は、ロータ、
ステータおよびコイルを備えた電磁発電機であって、前
記ステータは、その厚さ方向に2枚のステータ板が積層
されて構成され、かつロータが配置されるロータ配置孔
を有するとともに、少なくとも一方のステータ板におけ
るロータ配置孔側の端縁は、他方のステータ板と離れる
方向に折曲され、前記ロータに設けられたロータ磁石の
厚さ寸法は、前記ステータのロータ配置孔の厚さ寸法よ
りも小さくされ、前記ロータ磁石はロータ配置孔の厚さ
範囲内に納まる位置に配置されていることを特徴とする
ものである。
【0017】このような構成によれば、ステータのロー
タ配置孔における厚さ寸法が大きくなり、ロータ磁石と
の段差(高さ寸法、落ち込み寸法)を大きくできるの
で、磁石の漏れ磁束を少なくでき、外部磁界の影響を抑
えることができる。さらに、ステータは折曲されている
ので、ロータ配置孔の内周面は、断面略V字状のよう
に、厚さ方向の中間部が凹まされた形状に形成されるた
め、ロータ配置孔内周面の厚さ方向両端部分をロータ磁
石に近接させることができ、漏れ磁束を低減できて外部
磁界の影響を受けにくくできる。
【0018】また、請求項5に記載の電磁発電機は、ロ
ータ、ステータおよびコイルを備えた電磁発電機であっ
て、前記ステータには、ロータが配置される配置孔が形
成され、ステータの配置孔に面する配置孔側端部は、他
の部分よりも厚さ寸法が大きくされ、前記ロータに設け
られたロータ磁石の厚さ寸法は、前記ステータの配置孔
側端部の厚さ寸法よりも小さくされ、前記ロータ磁石
は、ロータ配置孔端部の厚さ範囲内に納まる位置に配置
されていることを特徴とするものである。例えば、腕時
計に用いられる電磁発電機では、ステータの厚さ寸法
は、0.5mm程度である。一方、ロータ磁石の厚さ寸法
は通常0.4mm程度であり、ロータ磁石とステータの各
表面との段差は、0.05mm程度しかないため、外部磁
界の影響を受けてしまう。これに対し、本発明では、ス
テータのロータ配置孔部分の厚さ寸法を他の部分よりも
厚くしているので、例えば、他の部分が0.5mmの厚さ
寸法のステータにおいて、ロータ配置孔部分の厚さ寸法
を例えば1.0〜1.1mm程度にすることで、ロータ磁
石の厚さ寸法が0.4mm程度であっても、ステータの各
表面との段差寸法はそれぞれ0.3〜0.35mm程度確
保できるので、外部磁界の影響を十分に減少することが
できる。
【0019】この場合、基本的には、ロータ磁石の厚さ
寸法は、ロータ配置孔の厚さ寸法の40%未満であれ
ば、外部磁界の影響を大きく減少できる。また、40%
以上であっても、ステータ表面との段差寸法をある程度
確保できるので、外部磁界の影響を減少することができ
る。すなわち、ロータ配置孔の厚さ寸法が1.0mm程度
であれば、ロータ磁石の厚さ寸法が0.6mm程度つまり
ロータ配置孔の厚さ寸法の60%程度であっても、各ス
テータのロータ配置孔部分の表面つまりロータ配置孔の
端縁との段差はそれぞれ0.2mm程度ずつ確保すること
ができるので、外部磁界の影響を減少することができ
る。すなわち、ロータ配置孔の厚さ寸法が大きくなれ
ば、その厚さ寸法に対するロータ磁石の厚さ寸法の比率
が大きくなっても、ロータ表面とロータ配置孔端縁との
段差部分の実際の寸法は、外部磁界の影響を減少できる
程度の大きさを確保することができるため、必ずしも前
述のように40%未満にする必要はない。但し、本発明
が適用される電磁発電機の1つである腕時計用の電磁発
電機では、サイズ的な制約等でステータの厚さ寸法があ
る程度決まっているので、そのような場合には、ロータ
磁石の厚さ寸法をステータ孔の40%未満にしておけ
ば、確実に外部磁界の影響を軽減することができる。
【0020】ここで、前記ロータ回転軸の両端は軸受で
支持され、かつ各軸受に対して軸方向に移動可能な遊び
が設けられているとともに、ロータ磁石は、ロータの回
転軸の一端側が上側を向き、他端側が下側を向いた際
の、ロータ磁石の上面からステータ上面までの高さ寸法
と、ロータ磁石の下面からステータ下面までの高さ寸法
との差が、前記ロータの軸方向の遊び寸法と同一とされ
ていることが好ましい。
【0021】このような構成によれば、ロータ回転軸の
いずれの端部を上側に向けても、それらの各ロータ磁石
の上面とステータ上面との高さ寸法は同一となり、ロー
タ磁石の下面とステータ下面との高さ寸法も各向きで同
一となるので、外部磁界の影響等が各向きで一定し、発
電機の姿勢差によるロータの回転運動のムラの発生を抑
えることができ、安定した回転を維持することができ
る。
【0022】また、前記ロータ回転軸の両端は軸受で支
持され、かつ各軸受に対して軸方向に移動可能な遊びが
設けられているとともに、前記ロータの回転軸の一端側
には耐磁板が設けられ、前記ロータ回転軸の耐磁板に近
接する一端側が上側を向き、他端側が下側を向いた際
の、ロータ磁石の上面からステータ上面までの高さ寸法
と、ロータ磁石の下面からステータ下面までの高さ寸法
との差は、前記ロータの軸方向の遊び寸法よりも小さく
され、前記ロータ回転軸の耐磁板に近接する一端側が下
側を向き、他端側が上側を向いた際の、ロータ磁石の上
面からステータ上面までの高さ寸法と、ロータ磁石の下
面からステータ下面までの高さ寸法との差は、前記ロー
タの軸方向の遊び寸法よりも大きくされていてもよい。
【0023】このような構成によれば、耐磁板がある側
は、ステータ表面からロータ磁石表面までの落ち込み寸
法(高さ寸法)が小さくなるが、耐磁板によって外部磁
界の影響を低減できるので、高さ寸法が小さくても外部
磁界の影響を受けにくくすることができる。一方、耐磁
板が設けられていない側は、その分、ステータ表面から
ロータ磁石表面までの高さ寸法を大きくできるので、や
はり外部磁界の影響を受けにくくすることができる。従
って、耐磁板が設けられていない場合に比べて、外部磁
界の影響をより一層低減することができる。
【0024】請求項8に記載の電子機器は、請求項1〜
7のいずれかに記載の電磁発電機を備えることを特徴と
するものである。このような電子機器は、外部磁界の影
響を受け難い電磁発電機を備えているので、外部磁界を
発生するスピーカ等が組み込まれた電子機器、つまりラ
ジオ、カセットテープレコーダ、CDプレーヤ、MDプ
レーヤ等の携帯型電子機器に発電機を組み込むことも容
易に実現できる。
【0025】この際、機械的エネルギ源と、この機械的
エネルギ源からの機械的エネルギを前記電磁発電機のロ
ータに伝達する機械的エネルギ伝達装置とを備えること
が好ましい。このような本発明では、ゼンマイ等の機械
的エネルギ源(機械的エネルギ蓄積手段)からの機械的
エネルギによって発電機のロータを回転することができ
るので、手動によって駆動することができ、アウトドア
や停電などの非常時にも利用可能にすることができる。
特に、ゼンマイは、一定の機械的トルクを比較的長時間
与えることができる点で、長時間発電機を駆動できる点
で好ましいが、その機械的トルクが小さいため、従来の
発電機では外部磁界の影響でロータが止まりやすいとい
う課題があった。これに対し、本発明では、発電機が外
部磁界の影響を受けにくくなっているので、ゼンマイに
よっても安定して長時間駆動することができる。
【0026】また、電子機器としては、前記電磁発電機
から供給される電気的エネルギにより駆動されて前記電
磁発電機のロータの回転周期を制御する回転制御装置
と、前記機械的エネルギ伝達装置に取り付けられた指針
とを備えるもの、つまり時計であることが好ましい。こ
のような時計にすれば、腕時計などとして持ち歩いた場
合に、外部磁界の影響を受けにくくでき、安定した駆動
をさせることができる。
【0027】また、前記電子機器は、時刻装置と、時刻
表示部とを備えた時計であることが好ましい。ここで、
時刻表示部とは、時刻を指示して知らせる部分であり、
具体的には指針や、円板、円環状や円弧形状のものや、
液晶パネル等を用いたデジタル表示式のもの等が利用で
きる。また、時刻装置とは、時刻表示部で表示するため
の時刻を計測し、時刻表示部を駆動するものであり、通
常は、水晶振動子等から発信される基準信号を利用して
前記時刻表示部を駆動する駆動装置等で構成される。従
って、本発明は、アナログ式あるいはデジタル式の各種
の時計に広く適用でき、これらの各種の時計において、
外部磁界の影響を受けにくく、安定して駆動させること
ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る電磁発
電機が組み込まれた電子制御式機械時計の概略を示す平
面図、図2および図3は、その要部の断面図、図4は、
その要部を拡大して示す断面図である。
【0029】図1〜図3において、電子制御式機械時計
は、ゼンマイ1a、香箱歯車1b、香箱真1cおよび香
箱蓋1dからなる香箱車1を備えている。ゼンマイ1a
は、外端が香箱歯車1b、内端が香箱真1cに固定され
ている。香箱真1cは、筒状とされて支持部材2に挿通
支持されることにより、香箱車1および地板3の間に配
置された角穴車4と一体に回転し、支持部材2に螺合さ
れる角穴ネジ5で図中の上方に抜けないように押さえ込
まれている。
【0030】香箱歯車1bの回転は、二番車6へ伝達さ
れた後、増速されて三番車7(図1)へ、三番車7から
秒針車8を介して四十四番車(中間車)9へ、さらに順
次増速されて四番車10、五番車11、六番車12、ロ
ータ13へと伝達される。そして、二番車6には筒かな
6aが、筒かな6aには分針6bが、秒針車8には秒針
8aがそれぞれ固定されている。
【0031】二、五番車6,11は、上方が二番受15
に、下方が地板3に支持され、三、四、六番車7,1
0,12およびロータ13は、上方が輪列受14に、下
方が地板3に支持され、四十四番車9は、上方が輪列受
14に、下方が二番受15に支持されている。地板3の
外側(図中下側)には文字板17が配置され、文字板1
7と地板3との間にはアモルファス材等の磁性体からな
る耐磁板18が介装されている。
【0032】この電子制御式機械時計は、ロータ13、
ステータ21、第1コイルブロック22、第2コイルブ
ロック23、および継手24から構成される電磁発電機
20を備えている。ロータ13は、図4,5に示される
ように、ロータ磁石13a、ロータかな13b、ロータ
慣性円板13c、回転軸13d、ロータ磁石13aを保
持するカバー材13eを備えている。
【0033】カバー材13eは、黄銅、アルミニウム、
プラスチック等の非磁性体からなり、回転軸13dに嵌
合されて回転軸13dを基準に位置合わせされている。
ロータ磁石13aは、カバー材13eの内周面に接着等
されて固定されている。この際、ロータ磁石13aの中
心に形成された貫通孔13fは、回転軸13dの直径よ
りも大きくされているので、ロータ磁石13aの外周面
(円周面)と、中心の貫通孔13fとの中心軸が加工精
度の影響などで一致していなくても、ロータ磁石13a
はその外周面を基準にカバー材13eに固定することが
できる。そして、カバー材13eは、黄銅、アルミニウ
ム、プラスチックなどの磁石に比べて精度の高い加工が
可能な材質で構成されているので、回転軸13dに対し
て偏心することなく取り付けることができる。従って、
ロータ磁石13aの中心貫通孔13fと外周面との中心
位置がずれていた場合でも、ロータ磁石13aの外周面
をカバー材13eに取り付け、かつ中心の貫通孔13f
は直径が大きいので回転軸13dに対して軸直交方向の
位置が微調整可能であるため、ロータ磁石13aの外周
面は、回転軸13dに対して偏心することなく同心円状
に取り付けられる。また、磁石13aをカバー材13e
に圧入しても、磁石13aには圧縮応力が加わることに
なるので、磁石13aを割れにくくできる。
【0034】なお、ロータ慣性円板13cは、香箱車1
からの駆動トルク変動に対しロータ13の回転数変動を
少なくするためのものである。
【0035】ステータ21は、発電機20の磁気回路の
一部を形成するものであり、ロータ磁石13aが配置さ
れるロータ配置孔(ステータ孔)21aを有すること
で、ロータ13の磁束を鎖交させるようになっている。
なお、本実施形態では、ステータ21は、2枚のステー
タ板21bをその厚さ方向に重ねて接着することで構成
されている。第1、第2コイルブロック22,23は、
磁心22a,23aにコイルを巻線したものである。こ
こで、ステータ21、各磁心22a,23a、および継
手24はPCパーマロイ等の磁性体で構成されている。
【0036】また、図4に示すように、ロータ13は軸
受ユニット(ロータ軸受)19によって回転自在に軸支
されている。軸受ユニット19は、ロータ13のほぞ1
3gを収容する穴石19aと、この穴石19aが収納さ
れた枠19bと、前記穴石19aの外側に配置されて枠
19bに支持された受石19cと、前記枠19bに取り
付けられて受石19cを押さえるバネ19dとを含んで
構成されている。
【0037】なお、回転軸13dと各軸受ユニット19
の受石19cとの間には、僅かな遊び(ガタ、あがきで
あり、例えば、0.05mm)が設けられている。
【0038】ロータ磁石13aの厚さ寸法H1は、ロー
タ配置孔21aの厚さ寸法H2(本実施形態ではステー
タ21の厚さ寸法も同一)の40%未満(H1<0.4
×H2)に設定されている。例えば、ロータ配置孔21
aの厚さ方向(ロータ13の回転軸13dに沿った方
向)の厚さ寸法H2が0.50mmの場合には、ロータ磁
石13aの厚さ寸法H1を0.18mmとし、ロータ配置
孔21aの厚さ寸法H2の36%(0.36倍)に設定
すればよい。そして、このロータ磁石13aは、ロータ
配置孔21aの厚さ範囲内に納まる位置に配置されてい
る。
【0039】なお、前述のように、回転軸13dは各軸
受ユニット19に対して遊びが設けられているので、図
6(A)に示すように、文字板17側を下側にし、裏蓋
50側を上側にした場合と、図6(B)に示すように、
裏蓋50側を下側にし、文字板17側を上側にした場合
とで、ステータ21に対して回転軸13dの方向に移動
する。
【0040】すなわち、耐磁板18が設けられた文字板
17側を下側にした場合は、図6(A)に示すように、
ロータ磁石13aの上面(裏蓋50側であり回転軸13
dの一端側)からステータ21の上面までの高さ寸法を
H3とし、ロータ磁石13aの下面(文字板17側つま
り耐磁板18側であり回転軸13dの他端側)からステ
ータ21の下面までの高さ寸法をH4とした場合、H3
>H4つまり耐磁板18側の高さ寸法H4が小さくなる
ようにされている。一方、裏蓋50側を下側にした場合
は、図6(B)に示すように、ロータ磁石13aの上面
(文字板17側つまり耐磁板18側であり回転軸13d
の他端側)からステータ21の上面までの高さ寸法をH
6とし、ロータ磁石13aの下面(裏蓋50側であり回
転軸13dの一端側)からステータ21の下面までの高
さ寸法をH7とした場合、H6<H7つまり耐磁板18
側の高さ寸法H6が小さくなるようにされている。
【0041】このように、文字板17側あるいは裏蓋5
0側のいずれを上側にした場合でも、文字板17側の高
さ寸法H4あるいはH6が、裏蓋50側の高さ寸法H3
あるいはH7よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態では、具体的には、H3=0.22mm、H4
=0.10mm、遊び部分の高さ寸法H5=0.05mm、
H6=0.15mm、H7=0.17mmに設定されている
(なお、図6などの各図は、内容を理解しやすいように
模式的に示している部分もあり、必ずしも正確な寸法比
ではない)。
【0042】また、ステータ21におけるロータ配置孔
21aの内径は3.00mmであり、ロータ磁石13aの
外径は1.60mmとされている。なお、このロータ磁石
13aの外径は、ステータ21に鎖交する磁束数によっ
て調整すればよい。すなわち、ロータ磁石13aからス
テータ21に鎖交する磁束数は、ロータ磁石の面積(厚
さ寸法)や、ロータ磁石13aおよびステータ21間の
ギャップ(隙間寸法)などで設定されるので、ロータ磁
石13aの厚さ寸法をステータ21の厚さ寸法の40%
未満の所定値(例えば0.18mm)に設定した場合に
は、必要な磁束数が得られるように、ロータ磁石13a
の外径を設定すればよい。本実施形態では、ロータ磁石
13aの厚さを0.18mmに設定したため、ロータ磁石
13aの厚さが0.40mm(ステータ21の厚さの80
%)、外径が1.10mmとされていた場合と同じ鎖交磁
束数が得られるように、ロータ磁石13aの外径を1.
60mmと大きくしている。
【0043】さらに、ロータ配置孔21aの内周面は、
回転軸13dの軸方向に平行な面つまり前記回転軸13
d方向に対する傾斜角度0度の平面とされている。
【0044】なお、ロータ磁石13aとしては、アルニ
コ磁石、フェライト磁石、ボンド磁石等の種々の磁石が
利用でき、必要な性能、例えば最大エネルギ積、保磁力
等の性能やコスト等に応じて選択すればよい。なお、厚
さが0.20mm未満と薄いロータ磁石13aは、磁石を
切断することなどで製造できる。この切断方法として
は、公知の様々な方法が利用できるが、例えば、特開平
5−116138号公報に記載されたスライシングマシ
ンや、特開平11−277394号公報や特開2001
−138205号公報に記載されたワイヤソーによる切
断方法などを利用することで、0.20mm未満、おおよ
そ0.05mm程度までの厚さのロータ磁石13aを製造
できる。
【0045】以上の電子制御式機械時計では、発電機2
0からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、
トランジスタ整流等からなる整流回路を通して整流され
て平滑用コンデンサに充電され、このコンデンサからの
電力で発電機20の回転を制御する図示しない制御回路
を作動させている。なお、制御回路としては、発振回
路、分周回路、回転検出回路、回転数比較回路、電磁ブ
レーキ制御手段等を含む集積回路(IC)によって構成
され、発振回路には水晶振動子が用いられる。
【0046】また、角穴車4を回転させてゼンマイ1a
を巻く方法は、図示しない竜頭に接続された巻真30を
操作することにより、キチ車31、丸穴車32、角穴中
間車33を介して行われ、この際、角穴車4の回転方向
がコハゼ4aによって規制されている。また、分針6b
および時針を合わせる方法は、同様に巻真30を操作
し、つづみ車34、小鉄車35、日の裏中間車36、日
の裏車37を介して行われ、この際、駆動系は、規制レ
バー38を五番車11に当接させることで停止するよう
になっている。なお、これらの機構は、周知である機械
時計の自動巻または手巻機構と同様であるため、さらな
る詳細な説明を省略する。
【0047】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。 (1) ステータ21の厚さ寸法に対してロータ磁石13a
の厚さ寸法を40%未満と薄くしたので、ステータ21
の表面からロータ磁石13aの表面までの段差(高さ寸
法)を比較的大きくすることができる。このため、外部
に漏れる磁束数を減少でき、ロータ磁石13aは外部磁
界の影響を受けにくくなり、外部磁界によってロータ1
3の回転が阻害されることもないため、ロータ13を安
定して回転させることができる。例えば、ステータ21
の厚さが0.5mmの場合に、ロータ磁石13aの厚さと
耐磁性能とを調べると、図7に示すようになる。すなわ
ち、図8にも例示するように、ロータ磁石13aの厚さ
寸法H1’が、ロータ配置孔21aの厚さ寸法H2の4
0%以上つまり0.2mm以上であると、漏れ磁束が発生
し、外部磁界の影響も受けやすくなるため、例えばH
1’=0.4mmであれば耐磁性能も約50ガウス程度に
なってしまう。これに対し、本実施形態では、図9に例
示するように、ロータ磁石13aの厚さH1が、ロータ
配置孔21aの厚さH2の40%未満つまり0.2mm未
満であるため、漏れ磁束の発生も殆ど無く、外部磁界の
影響も図8の場合に比べて約20%程度受けにくくなる
ので、耐磁性能も60ガウス以上を確保することがで
き、通常の用途には十分な耐磁性能を得ることができ
る。
【0048】( 2 ) 耐磁板18を設けたので、耐磁板1
8に近接する側のロータ磁石13aとステータ21との
高さ寸法H4,H7を小さくしても、外部磁界の影響を
抑えることができる。例えば、耐磁板18が設けられて
いる側では、ロータ磁石13aとステータ21との高さ
寸法が0.02mm程度以上確保されていれば、所定の耐
磁性能を得ることができるので、本実施形態では十分な
耐磁性能を得ることができる。このため、耐磁板18が
設けられていない側は、高さ寸法をより大きくすること
ができ、その分、外部磁界の影響を抑えることができ
る。従って、耐磁板18を片方のみに設けた場合でも、
比較的高い耐磁性能を確保することができ、かつ電子機
器を薄型に形成できる。
【0049】( 3 ) ロータ13にカバー材13eを設
け、ロータ磁石13aの外周面をカバー材13eに取り
付けているので、磁石13aの偏心を確実に防止するこ
とができ、偏心によってギャップが小さくなる部分を無
くすことができる。このため、コギングトルクや摩擦損
失を小さくすることもできる。また、ロータ磁石13a
とカバー材13eとが一体に回転するため、カバー材1
3e内部での磁束変化や、それに伴う磁束変化の発生を
防止できる。その上、ロータ磁石13aとロータ配置孔
21aとの隙間をカバー材13eの分だけ小さくでき、
漏れ磁束をより一層少なくできる。さらに、ロータ磁石
13aがカバー材13eで覆われているので、製造時や
組立時に、ロータ磁石13aが傷ついて折れたり、欠損
したりすることを防止できる。
【0050】次に、本発明の第2実施形態を図面に基づ
いて説明する。なお、以下の各実施形態や変形例におい
て、前記各実施形態と同一もしくは同様の構成部品につ
いては、同一の符号を用い、説明を省略あるいは簡略す
る。
【0051】第1実施形態では、耐磁板18を設けてい
たのに対し、本実施形態では、耐磁板が設けられていな
い電子機器(電子制御式機械時計)の発電機20に適用
したものである。すなわち、図10に示すように、地板
3は耐磁板を介さずに直接文字板17に接して配置され
ている。このため、第1実施形態のように、耐磁板が設
けられた側にロータ磁石13aをずらして配置するよう
な調整は行わず、ステータ21に対するロータ磁石13
aの配置位置は、ロータ配置孔21aの高さ方向の中間
位置に、ロータ磁石13aの高さ方向の中間位置を揃え
た際に、回転軸13dの各端部(ほぞ)と、各軸受(軸
受ユニット19)との隙間(遊び)寸法が一致するよう
にされている。例えば、回転軸13dの各端部と軸受と
の遊びがそれぞれ0.25mmとされている際に、ロータ
磁石13aの各面と、ステータ21の各面との高さ寸法
が0.16mmと同一になるように配置されている。
【0052】従って、図11の模式図に示すように、文
字板17側又は裏蓋50側の一方が上側に配置され、他
方が下側に配置されるような姿勢に電子制御式機械時計
を配置すると、ロータ13は自重により下方側にある軸
受に当接し、遊びは回転軸13dの上方側に形成される
ため、図11(A),(B)に示すように、ロータ磁石
13aの上面とステータ21の上面までの高さ寸法H8
はそれぞれ0.185mmであるのに対し、ロータ磁石1
3aの下面とステータ21の下面との高さ寸法H9はそ
れぞれ0.135mmとされる。
【0053】このような本実施形態によれば、前記第1
実施形態の(1),(3)と同じ作用効果を奏すること
ができる上、次のような効果もある。 ( 4 ) 耐磁板18が設けられていないので、その分、電
子機器を薄型化することができる。さらに、文字板17
側を上面に向けた場合と、裏蓋50側を上面に向けた場
合とで、ステータ21の上面に対するロータ13の位置
が同じであるため、時計の姿勢差等に関係なく、外部磁
界の影響度合いも各々で同じにでき、安定した動作を維
持することができる。
【0054】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。前記各実施形態では、ステータ21のロータ配置
孔21aの内周面は、回転軸13dに沿った方向に対し
て平行、つまりその方向に対する勾配角が0度にされて
いたが、本実施形態では、図12に示すように、ステー
タ121のロータ配置孔121aの内周面を、断面V字
状に形成し、ステータ121の厚さ方向の両端(図12
中では内周面の上端および下端)がそれらの中間部分に
比べてロータ13に近接するように構成されている。つ
まり2枚のステータ板121bの各ロータ配置孔121
aは、その内周面がステータ121の平面方向に対して
45度の傾斜角度となるようにテーパ状に形成されてい
る。
【0055】このようなステータ121は、各ステータ
板121bの各ロータ配置孔121aをテーパ状に加工
し、その後、各ロータ配置孔121aの開口内径が大き
い面同士を接着剤などで貼り合わせることで製造され
る。
【0056】なお、本実施形態では、ステータ121つ
まりロータ配置孔121aの厚さ寸法H2は0.50m
m、ロータ配置孔121aの上下両端部における内径φ
1は2.75mm、各ステータ121の組み合わせ面つま
りロータ配置孔121aにおいて最も内径が大きな部分
では、その内径φ2は3.00mmに設定されている。ま
た、ロータ磁石13aの厚さ寸法H1は0.40mmであ
り、外径は1.20mmである。
【0057】このような本実施形態においては、ステー
タ121の厚さ寸法(0.50mm)に対し、ロータ磁石
13aの厚さ寸法が0.40mmと約80%の厚さ寸法を
有していても、ステータ121のロータ配置孔121a
の内周面が厚さ方向に勾配を有しており、その厚さ方向
の両端部がロータ磁石13aに近接しているので、従来
のように、ロータ配置孔121aの内周面が厚さ方向に
勾配を有して無く、かつその内径が3.00mmの場合に
比べて、漏れ磁束を少なくでき、外部磁界の影響を受け
にくくできる。つまり、ロータ配置孔の内周面が厚さ方
向に沿って形成されている場合に比べ、本実施形態では
厚さ方向に対して45度の勾配でロータ配置孔121a
の中心側に向かって傾斜されているので、その分、ロー
タ磁石13aにステータ121の傾斜面部分が近接する
ことになる。このため、外部に漏れる磁束をステータ1
21の上下に張り出した突出部分で取り込むことがで
き、ロータ磁石13aに対する外部磁界の影響を少なく
することができる。従って、前記第1実施形態と同様の
作用効果を奏することができる。
【0058】( 5 ) さらに、ロータ磁石13aに近接す
るのは、ロータ配置孔121aの厚さ方向両端部分であ
り、かつロータ配置孔121aの内周面が傾斜面とされ
ているので、ロータ配置孔21aの内周面に勾配が無
く、内径を2.75mm(本実施形態のロータ配置孔12
1aで最も小さい内径の値)にした場合に比べて、ロー
タ磁石13aとロータ配置孔121aとのギャップを大
きくすることができる。このため、仮にロータ磁石13
aが偏心していても、その偏心によるコギングトルクの
影響を受けにくくすることができる。すなわち、ギャッ
プが小さい場合には、磁石の偏心により、ギャップが非
常に小さくなる部分が発生するため、コギングトルクが
大きくなったり、アンバランスによってロータ13が偏
心方向に寄せられて、ほぞと軸受との接触力が大きくな
って摩擦損失が大きくなるといった問題が発生するが、
本実施形態では、ギャップを大きく確保できるので、コ
ギングトルクも減少でき、ほぞと軸受との摩擦損失も低
減できる効果がある。
【0059】( 6 ) その上、ロータ磁石13aは従来と
同様の厚さのものが利用できるため、その分、ロータ磁
石13aを容易に加工することができ、製造コストもよ
り低減することができる。
【0060】次に、本発明の第4実施形態について説明
する。本実施形態は、図13に示すように、ステータ2
21を構成するにあたって、各ステータ板221bのロ
ータ配置孔221a側の端部を折曲し、ロータ配置孔2
21aの厚さ寸法H2が、ステータ板221bが2枚積
層されている部分の厚さ寸法H10よりも大きくなるよ
うに形成されている。すなわち、前記第1,2実施形態
では、ロータ磁石13aの厚さ寸法H1を小さくして、
ステータ21表面との高さ寸法を確保していたが、本実
施形態では、ステータ板221bを折曲してロータ配置
孔221aの厚さ寸法を大きくすることで、ロータ磁石
13aの厚さ寸法H1(例えば0.40mm)が、従来と
同様に、ステータ221の厚さ寸法H2(例えば0.5
0mm)の40%以上ある場合でも、ステータ221が折
曲されている分、ロータ磁石13aの表面と、ロータ配
置孔221aの端部との高さ寸法を、例えば0.10〜
0.20mm程度と十分な大きさにすることができる。
【0061】なお、ステータ221は、各ステータ板2
21bの端部を折曲し、必要に応じて焼鈍した後、各ス
テータ板221bを接着剤で貼り合わせることで製造す
ることができる。
【0062】このような本実施形態においても、ロータ
磁石13aとステータ221との各面間の高さ寸法を比
較的大きくすることができるので、漏れ磁束を少なくで
き、外部磁界の影響を受けにくくすることができるとい
った効果など、前記各実施形態と同様の作用効果を奏す
ることができる。
【0063】なお、本発明は、前記各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成
等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれ
る。例えば、前記第1,2実施形態では、ロータ磁石1
3aを従来に比べて薄くして、ロータ磁石13aの厚さ
寸法H1を、ロータ配置孔21aの厚さ寸法H2の40
%未満に設定していたが、図14に示すように、ステー
タ321のロータ配置孔321a部分のみを厚く形成
し、従来と同じロータ磁石13aであっても、その厚さ
寸法H1(例えば0.40mm)がロータ配置孔321a
の厚さ寸法H2’(例えば1.0〜1.2mm)の40%
未満になるように設定してもよい。
【0064】さらに、ステータのロータ配置孔部分の形
状としては、図15,16に示すような、各種のものが
利用できる。すなわち、図15(a)に示すように、ス
テータ501の厚さ方向の中間部に凹溝502を形成
し、この凹溝502の底面502aの内径が通常のロー
タ配置孔の内径(例えば3.0mm)と同じになるよう
に、つまりロータ配置孔505の内径は通常よりも小さ
くなるように設定してもよい。この場合にも、前記第3
実施形態と同様に、ロータ配置孔505とロータ磁石1
3aとのギャップが従来に比べて小さくなるため、外部
磁界への漏れが少なくなり、外部磁界の影響を軽減する
ことができる。
【0065】また、図15(b)に示すように、ステー
タ510のロータ配置孔515側の端部511の厚さ寸
法を、図14の変形例と同様に他の部分よりも大きく
し、かつロータ配置孔515の内周面を、第3実施形態
と同様に、ロータ配置孔515の端縁側がロータ磁石1
3aに近接するテーパ状に形成してもよい。この場合に
も、ロータ配置孔515の端縁がロータ磁石13aに近
接し、かつ端部511の厚さ寸法が大きいため、ロータ
磁石13aとの段差寸法も大きくなっていることから、
外部磁界の影響をより一層軽減することができる。
【0066】さらに、図15(c)に示すように、ステ
ータ520のロータ配置孔525側の端部521の厚さ
寸法を他の部分よりも大きくし、かつロータ配置孔52
5の内周面に凹溝522を形成してもよい。この場合に
も、ロータ配置孔525とロータ磁石13aとのギャッ
プ寸法を小さくでき、かつロータ配置孔525とロータ
磁石13aとの段差寸法も大きくなっていることから、
外部磁界の影響をより一層軽減することができる。
【0067】さらに、図15(d)に示すように、一方
のステータ530におけるロータ配置孔535側の端部
531の厚さ寸法を他の部分よりも大きくし、かつその
ステータ530のロータ配置孔525の内周面を、ロー
タ配置孔525の端縁がロータ磁石13aに近接するよ
うに湾曲させて形成してもよい。この場合にも、ロータ
配置孔535とロータ磁石13aとのギャップ寸法を小
さくでき、かつロータ配置孔535とロータ磁石13a
との段差寸法も大きくなっていることから、外部磁界の
影響をより一層軽減することができる。なお、図15
(d)においては、耐磁板が設けられている場合には、
特に、端部531の厚さ寸法が他の部分と同一のステー
タ530aを、他方のステータ530よりも耐磁板に近
接させることが好ましい。
【0068】また、図16(a)に示すように、ステー
タ540のロータ配置孔545の内周面を、ロータの回
転軸13dと平行な平面部545aと、ロータ配置孔5
45の端縁側がロータ磁石13aに近接するテーパ部5
45bとで形成してもよい。この場合にも、ロータ配置
孔545とロータ磁石13aとのギャップ寸法を小さく
できるので、外部磁界の影響を軽減することができる。
【0069】さらに、図16(b)に示すように、ステ
ータ550におけるロータ配置孔555側の端部551
の厚さ寸法を他の部分よりも大きくし、かつそのステー
タ550のロータ配置孔555の内周面を、ロータ配置
孔555の各端縁がロータ磁石13aに近接するように
湾曲させて形成してもよい。この場合も、ロータ配置孔
555とロータ磁石13aとのギャップ寸法を小さくで
き、かつロータ配置孔555とロータ磁石13aとの段
差寸法も大きくなっていることから、外部磁界の影響を
より一層軽減することができる。
【0070】また、図16(c)に示すように、一方の
ステータ560におけるロータ配置孔565側の端部5
61の厚さ寸法を他の部分よりも大きくしてもよい。こ
の場合も、ロータ配置孔565とロータ磁石13aとの
段差寸法が大きくなっていることから、外部磁界の影響
をより一層軽減することができる。なお、図16(c)
においても、耐磁板が設けられている場合には、特に、
端部561の厚さ寸法が他の部分と同一のステータ56
0aを、他方のステータ560よりも耐磁板に近接させ
ることが好ましい。
【0071】さらに、図16(d)に示すように、ステ
ータ570のロータ配置孔575側の端部571の厚さ
寸法を他の部分よりも大きくし、かつロータ配置孔57
5の内周面に凹溝572を形成してもよい。この場合に
も、ロータ配置孔575とロータ磁石13aとのギャッ
プ寸法を小さくでき、かつロータ配置孔575とロータ
磁石13aとの段差寸法も大きくなっていることから、
外部磁界の影響をより一層軽減することができる。な
お、このステータ570は、例えば、プレスによってス
テータ570の端部に半抜き加工を施すことなどで形成
できる。
【0072】さらに、前記各実施形態では、ロータ磁石
13aの外径寸法は、従来のものとステータ21と鎖交
する磁束数が同一になるように設定していたが、特に限
定しない。すなわち、鎖交磁束数は、その発電機20に
要求される性能によって設定すればよい。また、前記第
1実施形態では、耐磁板18を文字板17側に配置して
いたが、裏蓋50側に配置してもよい。さらには、文字
板17側および裏蓋50側の両方に配置してもよい。
【0073】さらに、前記実施形態では、ロータ13に
カバー材13eを設け、ロータ磁石13aをカバー材1
3eに取り付けていたが、カバー材13eを設けずに、
ロータ磁石13aを直接回転軸13dに固定してもよ
い。また、第3実施形態のステータ121では、ロータ
配置孔121aの勾配角度を45度に設定していたが、
この角度に限らず、例えば、30〜60度の範囲で勾配
角度を設定してもよい。さらに、その傾斜面は傾斜角度
が一定で傾斜方向に対して直線状となるように形成して
もよいし、傾斜角度が一定しない円弧状に形成してもよ
い。
【0074】また、第4実施形態のステータ221を製
造する際は、各ステータ板221bを貼り合わせた後、
その接合面にくさび形状の治具を打ち込んで折曲させる
ようにしてもよい。要するに、各実施形態のステータの
製造手段は、適宜選択すればよく、前記実施形態に記載
したものに限定されない。
【0075】また、ステータの種類としては、前記実施
形態や変形例で説明したものに限らない。例えば、前記
第3,4実施形態の各ステータ121,221において
も、第1,2実施形態と同様に、ロータ磁石13aの厚
さ寸法を、ロータ配置孔の厚さ寸法の40%未満にして
もよい。このようにすれば、漏れ磁束をより一層少なく
でき、外部磁界の影響をより低減することができる利点
がある。要するに、ステータとしては、ロータ磁石の厚
さ寸法がロータ配置孔の厚さ寸法の40%未満に形成す
ることなどでロータ磁石の表面とロータ配置孔の端縁と
の段差寸法をある程度大きくしたり、あるいは、ロータ
配置孔の内周面の形状を工夫して、ロータ磁石13aと
軸方向の高さ位置が相違する部分が、ロータ磁石13a
と軸方向の高さ位置が一致する部分よりも、ロータ磁石
13a側つまりロータ配置孔内側に突出させることなど
で、ロータ磁石13aからの漏れ磁束を少なくでき、外
部磁界の影響を受けにくくできる構造であればよい。
【0076】さらに、本発明の電子機器は、電子制御式
機械時計に限らない。例えば、本発明の電磁発電機によ
って発電された電力でモータを駆動し、このモータで指
針を駆動するアナログ式の時計や、前記電力で液晶パネ
ルを駆動して時刻を表示するデジタル式の時計等の各種
の時計、特に小型の腕時計に利用できる。さらに、腕時
計の他にも、置き時計、クロック等の各種時計、携帯型
時計、携帯型の血圧計、携帯電話機、ページャ、歩数
計、電卓、携帯用パーソナルコンピュータ、電子手帳、
携帯ラジオ、オルゴール、メトロノーム、電気かみそり
等に発電機を組み込んで使用される各種の電子機器に適
用することができる。また、発電した電力を蓄積する二
次電池やコンデンサなどを設け、かつ蓄電した電力を出
力する端子を設けた電源装置(電源用発電機)に本発明
を適用してもよい。さらに、このような電源用発電機が
組み込まれた電子機器などへの応用も可能である。とく
に、小型であり、かつ一次電池が不要であることの特徴
を生かして、携帯用のラジオや歩数計などにも応用でき
る。
【0077】さらに、機械的エネルギ源も、ゼンマイに
限らず、ゴム、スプリング、重錘等でもよく、本発明を
適用する対象などに応じて適宜設定すればよい。また、
ゼンマイなどの機械的エネルギ源からの機械的エネルギ
を発電機に伝達するエネルギ伝達装置としては、前記実
施形態のような輪列(歯車)に限らず、摩擦車、ベルト
及びプーリ、チェーン及びスプロケットホイール、ラッ
ク及びピニオン、カムなどを利用したものでもよく、本
発明を適用する電子機器の種類などに応じて適宜設定す
ればよい。なお、電子制御式機械時計のように発電機を
一定速度で回転する必要がない場合、例えば電源装置と
して用いる場合には、例えば負荷の状態などによって回
転制御装置でロータ13の回転速度を適宜変化させても
よいし、回転制御装置を設けずにつまり発電機のロータ
の速度を制御しなくてもよい。ロータの速度を制御しな
い場合でも、機械的エネルギ源のエネルギを電気的エネ
ルギの形で二次電池等で蓄えることができるため、持続
時間の長い電子機器とすることができる。
【0078】
【発明の効果】以上の述べたように、本発明の電磁発電
機および電子機器によれば、外部磁界の影響を少なくす
ることができ、耐磁性能を向上できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式機械
時計の概略を示す平面図である。
【図2】第1実施形態の要部の断面図である。
【図3】第1実施形態の他の要部の断面図である。
【図4】前記要部を拡大して示す断面図である。
【図5】第1実施形態の発電機のロータを示す図であ
る。
【図6】第1実施形態の発電機のロータ部分を示す模式
図である。
【図7】ロータ磁石の厚さと耐磁性能の関係を示すグラ
フである。
【図8】第1実施形態の比較例となる発電機を示す模式
図である。
【図9】第1実施形態の発電機の要部を示す模式図であ
る。
【図10】第2実施形態の要部を拡大して示す断面図で
ある。
【図11】第2実施形態の発電機のロータ部分を示す模
式図である。
【図12】第3実施形態の発電機の要部を示す模式図で
ある。
【図13】第4実施形態の発電機の要部を示す模式図で
ある。
【図14】本発明の変形例の発電機の要部を示す模式図
である。
【図15】本発明の他の変形例におけるステータの要部
を示す模式図である。
【図16】本発明の他の変形例におけるステータの要部
を示す模式図である。
【符号の説明】
1 香箱車 1a ゼンマイ 3 地板 13 ロータ 13a ロータ磁石 13b ロータかな 13c ロータ慣性円板 13d 回転軸 13e カバー材 13f 貫通孔 13g ほぞ 13j 保持部材 14 輪列受 15 二番受 17 文字板 18 耐磁板 19 軸受ユニット 20 電磁発電機 21 ステータ 21a ロータ配置孔 21b ステータ板 22,23 コイルブロック 22a,23a 磁心 50 裏蓋 121 ステータ 121a ロータ配置孔 121b ステータ板 221,321 ステータ 221a,321a ロータ配置孔 221b ステータ板 501,510,520,530,540,550,5
60,570 ステータ 505,515,525,535,545,555,5
65,575 ロータ配置孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータ、ステータおよびコイルを備えた
    電磁発電機であって、 前記ロータに設けられたロータ磁石の厚さ寸法は、前記
    ステータにおいてロータが配置されるロータ配置孔の厚
    さ寸法の40%未満であることを特徴とする電磁発電
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁発電機において、 前記ロータは、回転軸、ロータ磁石およびカバー材を備
    えて構成され、 前記カバー材は、回転軸が嵌挿される中心部と、ロータ
    磁石の外周面を保持する保持部とを備え、 前記ロータ磁石は、前記回転軸が挿通される中心軸部の
    貫通孔の内径が、前記回転軸の軸径よりも大きくされ
    て、前記カバー材で保持される外周面を基準に位置決め
    されていることを特徴とする電磁発電機。
  3. 【請求項3】 ロータ、ステータおよびコイルを備えた
    電磁発電機であって、 前記ロータに設けられたロータ磁石の厚さ寸法は、前記
    ステータにおいてロータが配置されるロータ配置孔の厚
    さ寸法よりも小さくされ、前記ロータ磁石は、ロータ配
    置孔の厚さ範囲内に納まる位置に配置されるとともに、 ロータ配置孔の内周面は、その厚さ方向の両端部が厚さ
    方向中間部よりもロータ磁石に近接する傾斜面とされて
    いることを特徴とする電磁発電機。
  4. 【請求項4】 ロータ、ステータおよびコイルを備えた
    電磁発電機であって、 前記ステータは、その厚さ方向に2枚のステータ板が積
    層されて構成され、かつロータが配置されるロータ配置
    孔を有するとともに、 少なくとも一方のステータ板におけるロータ配置孔側の
    端縁は、他方のステータ板と離れる方向に折曲され、 前記ロータに設けられたロータ磁石の厚さ寸法は、前記
    ステータのロータ配置孔の厚さ寸法よりも小さくされ、
    前記ロータ磁石はロータ配置孔の厚さ範囲内に納まる位
    置に配置されていることを特徴とする電磁発電機。
  5. 【請求項5】 ロータ、ステータおよびコイルを備えた
    電磁発電機であって、 前記ステータには、ロータが配置される配置孔が形成さ
    れ、ステータの配置孔に面する配置孔側端部は、他の部
    分よりも厚さ寸法が大きくされ、 前記ロータに設けられたロータ磁石の厚さ寸法は、前記
    ステータの配置孔側端部の厚さ寸法よりも小さくされ、
    前記ロータ磁石は、ロータ配置孔端部の厚さ範囲内に納
    まる位置に配置されていることを特徴とする電磁発電
    機。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電磁発
    電機において、 前記ロータ回転軸の両端は軸受で支持され、かつ各軸受
    に対して軸方向に移動可能な遊びが設けられているとと
    もに、 ロータ磁石は、ロータの回転軸の一端側が上側を向き、
    他端側が下側を向いた際の、ロータ磁石の上面からステ
    ータ上面までの高さ寸法と、ロータ磁石の下面からステ
    ータ下面までの高さ寸法との差が、前記ロータの軸方向
    の遊び寸法と同一とされていることを特徴とする電磁発
    電機。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の電磁発
    電機において、 前記ロータ回転軸の両端は軸受で支持され、かつ各軸受
    に対して軸方向に移動可能な遊びが設けられているとと
    もに、前記ロータの回転軸の一端側には耐磁板が設けら
    れ、 前記ロータ回転軸の耐磁板に近接する一端側が上側を向
    き、他端側が下側を向いた際の、ロータ磁石の上面から
    ステータ上面までの高さ寸法と、ロータ磁石の下面から
    ステータ下面までの高さ寸法との差は、前記ロータの軸
    方向の遊び寸法よりも小さくされ、 前記ロータ回転軸の耐磁板に近接する一端側が下側を向
    き、他端側が上側を向いた際の、ロータ磁石の上面から
    ステータ上面までの高さ寸法と、ロータ磁石の下面から
    ステータ下面までの高さ寸法との差は、前記ロータの軸
    方向の遊び寸法よりも大きくされていることを特徴とす
    る電磁発電機。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の電磁発
    電機を備えることを特徴とする電子機器。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電子機器において、 機械的エネルギ源と、この機械的エネルギ源からの機械
    的エネルギを前記電磁発電機のロータに伝達する機械的
    エネルギ伝達装置とを備えることを特徴とする電子機
    器。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電子機器において、 前記電磁発電機から供給される電気的エネルギにより駆
    動されて前記電磁発電機のロータの回転周期を制御する
    回転制御装置と、前記機械的エネルギ伝達装置に取り付
    けられた指針とを備えることを特徴とする電子機器。
  11. 【請求項11】 請求項8から10のいずれかに記載の
    電子機器において、 前記電子機器は、時刻装置と、時刻表示部とを備えた時
    計であることを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010226887A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Seiko Epson Corp 発電機および時計
CN114114877A (zh) * 2021-12-07 2022-03-01 常州鹏科电子有限公司 一种转子轮及制备工艺

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