JP2003032986A - 電子機器 - Google Patents

電子機器

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JP2003032986A
JP2003032986A JP2001209294A JP2001209294A JP2003032986A JP 2003032986 A JP2003032986 A JP 2003032986A JP 2001209294 A JP2001209294 A JP 2001209294A JP 2001209294 A JP2001209294 A JP 2001209294A JP 2003032986 A JP2003032986 A JP 2003032986A
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rotor
stator
electronic device
generator
magnet
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JP2001209294A
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Osamu Takahashi
理 高橋
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Electromechanical Clocks (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的エネルギ蓄積手段によって駆動される
発電機を備えていても、外部磁界の影響を軽減でき、耐
磁性能を向上できる電子機器を提供すること。 【解決手段】 電子機器である電子制御式機械時計は、
ゼンマイで駆動される発電機20と、発電電力で駆動さ
れて発電機20の運動を制御する制御装置とを備える。
発電機20は、周方向に沿って2n個(n≧2)の磁極
を備え、各磁極が隣接する他の磁極と極性が異なるよう
に配列された多極磁石12bを有するロータ12と、ロ
ータ12の回転軸方向に離れて配置された2つのステー
タ30,40と、これらのステータに接続されかつコイ
ル51,52が巻回されたヨーク35,45とを備え
る。各ステータ30,40は、ロータ12が配置される
ステータ孔31a,41aを有し、その内周面にn個の
突起部32,42を、ロータ12の運動方向に対して交
互に配置されるように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼンマイ等の機械
的エネルギ蓄積手段と、この機械的エネルギ蓄積手段に
よって駆動される発電機とを備える電子機器に係り、特
に、腕時計等の携帯可能な小型の電子機器等に利用され
る。
【0002】
【背景技術】従来より、ゼンマイが開放する時の機械的
エネルギを発電機で電気的エネルギに変換し、その電気
的エネルギにより制御装置を作動させて発電機のコイル
に流れる電流値を制御することにより、輪列に固定され
る指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御
式機械時計として、特開平11−160463号公報に
記載されたものが知られている。
【0003】このような小型の電子制御式機械時計に組
み込まれた発電機は、2極の磁石を有するロータと、一
対のステータとを備えて構成されていた。このような小
型の発電機を電源とすれば、電池交換を不要にでき、取
扱い性や環境に配慮した電源にすることができるので、
腕時計に限らず、ラジオ、カセットテープレコーダ、C
Dプレーヤ、MDプレーヤ等の携帯型電子機器への応用
が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は、携
帯電話、ノートパソコンのようなスピーカを内蔵した携
帯電子機器が増加している。これらの電子機器は、携帯
性を向上させるため、薄型化、小型化等が図られてお
り、その分、スピーカで発生する磁界が電子機器の外
部、すなわち腕時計等の他の電子機器に対しても影響を
及ぼしやすくなっている。
【0005】このため、小型の発電機を組み込んだ腕時
計等の携帯型の電子機器は、スピーカを有する機器等か
らの直流磁界に対する耐磁性能を向上させることが求め
られている。すなわち、外部磁界が加わると、発電機の
ロータ磁石が外部磁界に引っ張られ、磁石に対してサイ
ンカーブのトルクが発生する。この外部磁界によって加
えられるトルクが大きくなり、ロータに加わる回転力よ
りも大きくなると、ロータが外部磁界によって回転でき
なくなって停止してしまうという問題がある。
【0006】特に、ゼンマイなどの機械的エネルギを利
用して発電機のロータに回転力を加えている場合、必要
最小限のトルクをロータに加えることで持続時間を長く
しており、利用者の動作によって回転錘を動かし、その
運動によって発電機のロータを回転させるタイプの発電
機に比べて、外部磁界の影響を受けやすいという問題が
あった。特に、腕時計等の携帯可能な小型電子機器で
は、ゼンマイ等の機械エネルギ蓄積手段も小型化する必
要があり、その駆動トルク自体も小さくなるため、外部
磁界の影響がより大きかった。
【0007】本発明の目的は、機械的エネルギ蓄積手段
によって駆動される発電機を備えた電子機器において、
外部磁界による影響を受けにくくでき、耐磁性能を向上
できる電子機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電子機器は、機
械的エネルギ蓄積手段により駆動される発電機と、この
発電機で発電された電力で駆動されて前記発電機の運動
を制御する制御装置とを備えた電子機器において、前記
発電機は、周方向に沿って2n個(n≧2)の磁極を有
し、かつ各磁極は隣接する他の磁極と極性が異なるよう
に配列された多極磁石を有するロータと、ロータの回転
軸方向に離れて配置された2つのステータと、これらの
ステータに接続されて2つのステータと共に磁気回路を
構成し、かつコイルが巻き付けられたヨークとを備えて
構成され、前記各ステータは、前記ロータが配置される
ステータ孔を有し、そのステータ孔の内周面には、その
周方向に間隔をあけて配置されたn個の突起部がそれぞ
れ設けられ、かつ各ステータの突起部は、ロータの運動
方向に対して交互に配置されていることを特徴とするも
のである。
【0009】このような本発明では、ロータの磁石を2
n(n≧2)個の磁極を有する多極磁石、つまり4極以
上でかつ偶数個の磁極を有する多極磁石にしたので、外
部磁界によってロータの各磁極に加えられるトルクを相
殺させることができ、外部磁界の影響を排除できるの
で、耐磁性能の高い電子機器にすることができる。
【0010】すなわち、従来の2極の磁石の場合、外部
磁界が加わっている状態で、ロータが回転した際の各磁
極に加わるトルクは、それぞれ図13のトルクカーブ5
01に示すようになる。このため、これらの各磁極に加
わるトルクを合計すると、図13のトルクカーブ500
となり、360度周期で変動するトルクがロータに加わ
ることになる。
【0011】なお、図13および以下に説明する図14
のグラフにおいて、横軸は2π(ロータの1周)であ
り、縦軸はトルクを示す。また、グラフ中の数字は、各
グラフの横に示すロータの磁極の番号に対応している。
また、縦軸のトルクは、反時計方向に加わるトルクを
「+」とし、時計方向に加わるトルクを「−」としてい
る。そして、各磁極に加わるトルクを振幅1のトルクカ
ーブで示している。
【0012】図13に示す2極の磁石に比べて、図14
に示すように、4極、6極、8極の各多極磁石を用いれ
ば、各磁極にはそれぞれ各グラフに示すトルクが加わる
が、これらを合計すると、いずれの多極磁石において
も、各トルクが相殺され、合計トルクは「0」となるこ
とが分かる。従って、4極以上の多極磁石にすれば、外
部磁界によってロータに加わるトルクの発生を無くすこ
とができ、外部磁界の影響を排除できるので、耐磁性能
の高い電子機器にすることができる。
【0013】また、n個の突起部を備えた2つのステー
タを、各突起部がロータの運動方向(ロータが一方向に
回転する場合にはその回転方向であり、ロータが一方向
およびその反対方向つまり正逆の両方向に振動つまり回
動する場合にはその回動方向)に対して交互に配置され
ているので、一方のステータの各突起部がロータ磁石の
N極に対向している場合には、他方のステータの各突起
部はS極に対向することになる。このため、2つのステ
ータを通して構成される磁気回路に、ロータの各磁極の
磁力線を通すことができ、従来のように、ロータを挟ん
で配置された一対のステータを用いる場合に比べて、磁
気回路の磁束密度を増やすことができて発電効率を向上
することができる。なお、ロータの周方向とは、ロータ
の外周に沿った方向であり、ロータの運動方向(回転方
向又は回動方向)と同じである。
【0014】ここで、前記ヨークは、第1のコイルが巻
回された第1ヨークと、第2のコイルが巻回された第2
ヨークとで構成され、各コイルは直列に接続されている
ことが好ましい。2つのヨークを用意し、各ヨークに巻
回されたコイルを直列に接続すれば、コイル全体の巻数
を向上でき、発電機の起電圧もその分高くすることがで
きる。
【0015】また、前記ステータおよびヨークは一体の
部品で構成されていることが好ましい。例えば、ステー
タおよびヨークが、PCパーマロイ材、PBパーマロイ
材、純鉄、珪素鋼板、パーメンジュール、鉄(Fe)系
アモルファス金属、PDパーマロイ材、Co系アモルフ
ァス材、ナノ結晶軟磁性材料等の高透磁率材によって一
体成形されていればよい。
【0016】このようにステータおよびヨークが一体の
部品で構成されていれば、別体の部品からなる場合に比
べて、磁気接点となる接続部を少なくできる。このた
め、ステータおよびヨークからなる磁気回路の磁気抵抗
を小さくでき、漏れ磁束も減少できる。また、漏れ磁束
のバラツキなども小さくできるので、発電性能、コギン
グトルク、ブレーキ性能等のバラツキも小さくでき、高
性能で安定した発電を行うことができる。
【0017】また、前記ロータに設けられた多極磁石
は、リング状の磁石をラジアル方向に着磁したものであ
ることが好ましい。多極磁石を構成する場合には、小型
の磁石を、ロータの基板の外周に貼り付けて構成するこ
ともできるが、リング状の磁石をラジアル方向に着磁し
て多極磁石を構成すれば、その製造が簡単になり、コス
トを低減することができる。
【0018】さらに、前記ステータの突起部には、内ノ
ッチが形成されていることが好ましい。なお、本発明に
おいて、内ノッチとは、ステータ孔の内周面に面する突
起部にロータの径方向に形成した切り欠きでもよいし、
突起部の一部分の肉厚を薄くしてもよいし、ステータ孔
の内周縁の近傍に形成された穴(ステータを厚さ方向に
貫通する穴)でもよい。要するに、内ノッチとしては、
前記ロータと突起部とのギャップを部分的に拡張した
り、磁気回路内に貫通穴を設けることで、磁気回路の磁
気抵抗を調整できるものであればよい。
【0019】このような内ノッチが形成されていれば、
ロータ磁石から各ステータを通りロータに戻る主磁気回
路と、ロータ周囲で磁束が閉じる副磁気回路とのバラン
スを変えることができ、内ノッチが形成されていない状
態で主磁気回路の磁気抵抗が副磁気回路の磁気抵抗に比
べて小さく、ロータの各磁極が各突起部に対向する位置
で停止しやすい場合に、内ノッチを形成することでコギ
ングトルクを低減でき、その分、ロータの起動性を向上
することができる。
【0020】また、前記各ステータの少なくとも1つの
突起部は、そのステータにおける他の突起部と、ステー
タ孔内周面の周方向長さが異なるように形成されている
ことが好ましい。同一のステータに設けられた複数の突
起部のうち、少なくとも1つ、好ましくはすべての突起
部の周方向長さを異なるように形成すれば、ロータ磁石
の各磁極に加わるコギングトルクのトルクカーブのピー
ク位置をずらすことができ、ロータに加わる全コギング
トルクのピーク値を下げることができる。
【0021】この際、前記各ステータの各突起部は、ス
テータ孔中心に対して対称位置に配置される他のステー
タの突起部と、ステータ孔内周面の周方向長さが同一と
なるように形成されていることが好ましい。対称位置に
ある突起部同士の周方向長さを同一にすれば、各突起部
によってロータに加わるコギングトルクの値が同じにな
り、ロータが一方の突起部側に引かれて回転軸の摩擦負
荷が増加することを防止できる。
【0022】また、前記機械的エネルギ蓄積手段からの
機械的エネルギを前記発電機のロータに伝達する機械的
エネルギ伝達装置と、この機械的エネルギ伝達装置によ
って発電機とともに駆動される被駆動部とを備え、前記
制御装置は、前記発電機のロータの運動周期を制御する
ことで、被駆動部の駆動を制御することが好ましい。
【0023】ここで、被駆動部としては、例えば、C
D、MD、カセットテープ等の各プレーヤにおいて、C
D(光ディスク)やMD(光磁気ディスク)を回転させ
る回転軸や、カセットテープを駆動する駆動軸等のよう
に、一方向に一定速度で回転されるものなどに利用でき
る。
【0024】このような本発明では、ディスク等を回転
する回転軸を機械的エネルギで駆動でき、その回転は被
駆動部とともに機械的エネルギ伝達装置で駆動される発
電機のロータの運動周期を制御することで制御されるの
で、特に一方向に一定速度で回転される被駆動部を安定
して駆動することができる。その上、ゼンマイ等の機械
的エネルギ蓄積手段に機械的エネルギを蓄積すれば駆動
できるので、従来のモータ駆動の電子機器のように電池
交換も不要にでき、特別な電源も必要なく、手動で駆動
できるので、アウトドアや地震等の災害時、外出時にも
確実に電子機器を動作することができる。さらに、発電
機は、制御装置を駆動できる小さい電流を発電できれば
よく、モータを用いた場合のように大電流の発電が不要
なため、発電機を小型化でき、携帯型の電子機器への組
み込みも容易に行うことができる。
【0025】この際、前記電子機器は、前記被駆動部と
して指針を備える電子制御式機械時計であることが好ま
しい。本発明では、被駆動部である指針を機械的エネル
ギで駆動でき、発電機は制御装置のみを駆動可能な小型
のものでよいため、腕時計等として利用されて非常に小
型な電子制御式機械時計にも容易に組み込むことができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態
の電子機器である電子制御式機械時計100の要部を示
す平面図であり、図2はその要部の断面図である。
【0027】電子制御式機械時計100は、香箱歯車、
香箱真及び香箱蓋からなり、機械的エネルギ蓄積手段で
あるゼンマイ1aが内蔵された香箱車1を備えている。
ゼンマイ1aは、外端が香箱歯車、内端が香箱真に固定
される。そして、図示しない竜頭を回して香箱真を回転
させてゼンマイ1aを巻き上げた際に、ゼンマイ1aに
撓み等の変形によって生じる弾性力が機械的エネルギと
なる。
【0028】ゼンマイ1aの解放に伴い、香箱歯車は回
転され、その香箱歯車の回転は、増速輪列となる二番車
7、三番車8、四番車9、五番車10、六番車11の各
番車を介して、合計126,000倍に増速されてロー
タ12に伝達される。この際、各番車7〜11は、地板
2および輪列受け3によって軸支され、かつ各々異なる
軸線上に設けられて後述するコイル51,52に重なら
ない位置に配置され、ゼンマイ1aからのトルクを伝達
する機械的エネルギ伝達装置を形成している。
【0029】二番車7と係合する図示しない筒かなには
時刻表示を行う図示しない分針が、秒かな14aには時
刻表示を行う図示しない秒針がそれぞれ固定されてい
る。従って、二番車7を1rphで、秒かな14aを1
rpmで回転させるためには、ロータ12は5rpsで
回転するように制御すればよい。このときの香箱歯車
は、1/7rphとなる。
【0030】この電子制御式機械時計100は、ロータ
12およびステータ30,40から構成される発電機2
0を備えている。ロータ12は、図2に示すように、ロ
ータかな12a、ロータ磁石12b、慣性円板12cを
備えて構成されている。
【0031】ロータ磁石12bは、本実施形態では、等
方性であり、最大エネルギ積(BHmax )が6MGOe
(国際単位系に換算すると約47.8kJ/m3)の射
出成形で形成されたボンド磁石で構成されている。ま
た、外径φ=2.5mm、孔径φ=1.5mm、厚み0.4
mmとされている。このロータ磁石12bは、鉄製のリン
グ12dに圧入されている。そして、このリング12d
がロータ12の軸12eに圧入されて一体化されてい
る。
【0032】このロータ磁石12bは、図3〜5にも示
すように、リング状の磁石をラジアル方向に着磁するこ
とで、その周方向に6個の磁極を有する多極磁石とされ
ている。すなわち、ロータ磁石12bの外周面において
は、その外周方向に沿ってN極、S極が交互に存在し、
かつ1周内に、N極が3個、S極が3個の計6(2×n
で表すと、n=3)個の磁極が設けられている。
【0033】従って、ロータ磁石12bでは、各磁極に
おいてその半径方向の磁界(磁力線)の向きが周方向に
沿って交互に反対方向となるようにされている。なお、
各磁極の周方向の長さは、ロータ磁石12bの外周を6
等分したものであり、その円弧の中心角は60度とな
る。
【0034】ステータは、図3,4にも示すように、第
1ステータ30と、第2ステータ40との2つのステー
タで構成されている。各ステータ30,40は、ロータ
12が配置されるステータ孔31a,41aが形成され
たステータ部31,41と、このステータ部31,41
に連続して形成されたヨーク部35,45と、これらの
ヨーク部35,45間を連結する連結部36,46とを
備えて構成されている。
【0035】そして、第1ヨーク部35および第2ヨー
ク部45には、第1コイル51および第2コイル52が
巻き付けられている。すなわち、本実施形態の各ステー
タ30,40は、ステータ部31,41と、コイル5
1,52が巻回されたヨーク部35,45とが一体化さ
れている。また、各ステータ30,40は、軟磁性材
料、具体的にはPCパーマロイで構成されており、その
厚さは0.2mmとされている。
【0036】ステータ部31,41は、ロータ12のロ
ータ磁石12bが配置される略円形のステータ孔31
a,41aを備えており、その孔内周面には絞り加工や
曲げ加工により、それぞれ3カ所(n=3)の突起部3
2,42が形成されている。これらの突起部32,42
のロータ磁石12bに対向する面の高さ寸法は、0.5
mmとされ、磁石12bの厚さ寸法よりも大きく形成され
ている。また、図2に示すように、ロータ磁石12b
は、各突起部32,42と略同じ高さ位置に配置されて
いる。
【0037】各3カ所の突起部32,42間は、突起部
32,42の内周面よりも凹まされて凹部33,43と
されている。そして、各ステータ部31,41は、0.
1mmの厚さのプラスチック製スペーサ50を挟んで上下
に重ねられている。この際、ステータ部31の突起部3
2は、ステータ部41の凹部43部分に配置され、逆
に、ステータ部41の突起部42は、ステータ部31の
凹部33部分に配置されている。このため、図5にも示
すように、各ステータ部31,41の突起部32,42
は、ロータ磁石12bの回転方向(円周方向)に沿って
交互に配置されている。
【0038】なお、各突起部32,42のステータ孔3
1a,41a内周面の長さ寸法は、図5に示すように、
磁石12bの各磁極に対応して設定されている。すなわ
ち、各突起部32,42の円周方向の長さは、ステータ
孔31a,41aの内周を略6等分したものであり、そ
の円弧の中心角も略60度である。但し、各突起部3
2,42間を明確に区画するため、ステータ孔31a,
41aの内周方向における各突起部32,42間には、
僅かな空間(隙間)90が形成されている。
【0039】これらのステータ部31,41は、図2に
示すように、ロータ12を保持する軸受が設けられた略
カップ状の位置決め部材60に、ステータ孔31a,4
1aを嵌め込むことでガイドされている。従って、ステ
ータ部31,41は、位置決め部材60を基準として位
置合わせされ、かつロータ12も位置決め部材60を基
準として位置合わせされるので、ロータ12およびステ
ータ部31,41の相対位置も正確に位置合わせされ
る。このため、ロータ12とステータ孔31a,41a
とは同心円状に配置され、ロータ磁石12bの外周と、
各突起部32,42間の隙間の寸法も各部分で同一とさ
れている。
【0040】一方、図6にも示すように、各ステータ3
0,40同士を連結する連結部36,46においては、
一方の連結部46が他方の連結部36と重なるように延
長されており、この延長部46aで各連結部36,46
が上下に重ねられることで磁気的に接続され、ロータ磁
石12bからステータ30,40を通ってロータ磁石1
2bに戻る主磁気回路が形成されている。
【0041】連結部46は、前記スペーサ50の厚さ
(0.1mm)に対応して途中で折曲され、延長部46a
の上面はそれ以外のベース部46bに対して0.1mm高
い位置となるようにされている。このため、連結部46
が載置される地板2にも、延長部46aが載置される部
分とベース部46bが載置される部分との間で0.1mm
の段差が生じるように形成されている。
【0042】ベース部46bの上面には、コイルリード
基板座55を介してコイルリード基板56が載置されて
いる。一方、連結部36の上面にもコイルリード基板5
7が載置されている。ここで、各コイルリード基板5
6,57の高さ位置を合わせるため、コイルリード基板
座55は、連結部36の厚さ(0.2mm)と、前記段差
の寸法(0.1mm)とを合わせた厚さ(0.3mm)とさ
れている。
【0043】各コイルリード基板56,57には、各コ
イル51,52の端部がそれぞれ接続されている。そし
て、リード基板56,57の配線は、各リード基板5
6,57上に配置される回路基板58に電気的に接続さ
れている。この際、各コイル51,52が直列に接続さ
れるように設定されている。この回路基板58上には回
路受59が配置され、これらの各基板はネジ54によっ
て地板2に固定されている。
【0044】ここで、前記一方のステータ30のヨーク
部35は、他方のステータ40のヨーク部45と平行に
配置されている。このため、各ヨーク部35,45に配
置された各コイル51,52は、互いに平行に配置され
ている。また、各コイル51,52はその巻数が同一と
され、かつヨーク部35,45に配置した状態で同方向
に巻線されている。このため、各コイル51,52に外
部磁界が加わると、外部磁界は平行に配置された各コイ
ル51,52に対して同方向に加わるため、各コイル5
1,52の巻線方向に対して、外部磁界は互いに逆方向
に加わることになる。このため、外部磁界によって各コ
イル51,52で発生する起電圧は互いに打ち消し合う
ように働くため、その影響を軽減できるようになってい
る。
【0045】また、前記ロータ12は、その中心軸が各
コイル51,52間に沿った境界線B上(図1参照)に
配置され、各ヨーク部35,45が前記境界線Bに対し
て左右対称となるように構成されている。
【0046】そして、発電機20には、ロータ磁石12
bから一方のステータ部31、ヨーク部35、連結部3
6,46、他方のヨーク部45、ステータ部41を経て
ロータ磁石12bに戻る環状の主磁気回路が形成され
る。また、ロータ磁石12bから各ステータ部31,4
1内で磁束が閉じる副磁気回路も形成される。
【0047】このような本実施形態においては、ゼンマ
イ1aに蓄積された機械的エネルギにより香箱歯車1b
が回転されると、輪列を介してロータ12つまりロータ
磁石12bが回転される。ロータ磁石12bが回転し、
ロータ磁石12bのN極が各突起部32に対向し、S極
が各突起部42に対向する位置にあると、N極→突起部
32→ステータ部31→ヨーク部35→連結部36→連
結部46→ヨーク部45→ステータ部41→突起部42
→S極の向きで磁気回路が形成される。
【0048】また、ロータ磁石12bのN極が各突起部
42に対向し、S極が各突起部32に対向する位置にあ
ると、N極→突起部42→ステータ部41→ヨーク部4
5→連結部46→連結部36→ヨーク部35→ステータ
部31→突起部32→S極の向きで磁気回路が形成され
る。従って、ロータ12が60度回転する毎に、コイル
51,52が巻回されたヨーク部35,45を通る磁束
密度の方向が変化するため、各コイル51,52で磁束
の変化が生じて発電が行われる。
【0049】この際、各ステータ30,40は、3つの
突起部32,42を備えているため、一方のステータ3
0の各突起部32がロータ磁石12bの各N極に対向す
る際に、他方のステータ40の各突起部42がロータ磁
石12bの各S極に対向することになる。このため、ロ
ータ磁石12bの各磁極から発生される磁力線は、各突
起部32,42で漏れなく集められて効果的に利用され
るため、磁束密度が高まり発電電力も向上する。
【0050】図7に示すように、このようにして機械的
エネルギ蓄積手段であるゼンマイ1aから機械的エネル
ギ伝達装置である増速輪列7〜11を介して発電機20
に加えられる機械的エネルギで発電機20が駆動される
と、発電機20は、誘起電力を発生して電気的エネルギ
を供給する。この発電機20からの交流出力は、昇圧整
流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等からなる
整流回路105を通して整流され、コンデンサ等で構成
された電源回路106に充電供給される。
【0051】そして、電源回路106から供給される電
力によって駆動される回転制御装置150により発電機
20の回転周期が所定の周期に制御され、これにより、
増速輪列7〜11で作動される指針も一定周期で駆動さ
れる。回転制御装置150では、発振回路151によっ
て水晶振動子151Aからの信号を用いて基準信号fs
を出力し、この基準信号fsと発電機20の回転周期を
検出する検出回路152からの回転検出信号FG1とを
比較し、その位相差等に応じて制御回路153でブレー
キ量を算出し、発電機20に対してブレーキを掛けるこ
とで回転周期を制御する。なお、発電機20のブレーキ
としては、発電機20の出力端子間を短絡してショート
ブレーキを掛けたり、発電機20のコイルに流れる電流
値を制御してブレーキ量をコントロールすればよい。
【0052】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。 (1)ロータ磁石12bを6極の多極磁石で構成したの
で、外部磁界が加わっても、その外部磁界によって各磁
極に加わるトルクを合わせると、それらのトルクが打ち
消し合って相殺され、外部磁界によってロータ磁石12
bに働くトルクの発生を無くすことができる。このた
め、従来の2極の磁石を用いた場合のように、外部磁界
によってロータ磁石12bにトルクが加わることがない
ため、機械的エネルギ蓄積手段であるゼンマイ1aから
供給される機械的エネルギで回転される場合でも、外部
磁界によるトルクでロータ12が停止してしまうことが
なく、耐磁性能の高い電子制御式機械時計100にする
ことができる。
【0053】(2)さらに、従来の2極磁石を用いた場
合、外部磁界からのトルクでロータ12が停止しないよ
うに、慣性円板12cも比較的大きくして慣性力を高め
る必要があるが、本実施形態では、外部磁界の影響を排
除できるので、慣性円板12cも小さく軽量化でき、そ
の分、電子制御式機械時計100を落下した場合等の耐
衝撃性能を向上できる。また、慣性円板12cを小さく
できる分、ロータ12の軸受の径を細くでき、摩擦損失
を低減できる。このため、ゼンマイ1aからの機械的エ
ネルギでロータ12を回転させるために、発電機20の
駆動トルクが小さい電子制御式機械時計100において
も、機械的エネルギのロスが小さくなり、持続時間を長
くすることができる。
【0054】(3)多極磁石12bを用いているので、
2極磁石の場合と同じ起電圧を発生するように設定した
場合、ステータ30,40を流れる磁束量を少なくで
き、その分、コギングトルクを小さくすることができる
ため、起動性を向上することができる。すなわち、発電
機20の起電圧Eは、コイルの巻数N×磁束の時間変化
dφ/dtであり、多極にすれば磁束の時間変化が増え
るため、磁束量を少なくしても同程度の起電圧が得られ
る。このため、磁束量を少なくできコギングトルクを小
さくできる。
【0055】(4)コギングトルクを小さくでき、かつ
外部磁界によるトルクの影響を無くすことができるの
で、ロータ12に加えられる機械的エネルギは、ロータ
12の停止状態からコギングトルクを越えてロータ12
を回転できるものであれば十分である。このため、腕時
計等の携帯機器に組み込まれるために、駆動トルクが小
さい小型の発電機20においても、ロータ12の起動性
を向上できる。また、これにより起動性が低下した不良
品の発生率を低減でき、歩留まりが向上するため、製造
コストを低減できる。
【0056】(5)さらに、コギングトルクを確実に小
さくすることができ、ロータ12の回転時に外部磁界に
よる影響も受けないため、衝撃によって停止した場合で
も即座に再起動でき、ロータ12が停止しないように設
けられる慣性円板12cもより小さくできて耐衝撃性能
をより向上できる。従って、ゼンマイ1aからの機械的
エネルギでロータ12を回転させる際の機械的エネルギ
のロスがより小さくなり、持続時間をより長くすること
ができる。
【0057】(6)各ステータ30,40は、ステータ
部31,41とヨーク部35,45とが一体に成形され
ているので、主磁気回路における磁気接点、つまり別体
の部品同士の連結部分を少なくすることができる。この
ため、主磁気回路の抵抗を小さくでき、漏れ磁束も減少
することができる。これにより、磁気回路における磁気
抵抗のバラツキを小さくすることができるので、発電性
能、コギングトルク、ブレーキ性能等のバラツキも小さ
くでき、安定しかつ高効率の発電機20とすることがで
きる。
【0058】(7)各ヨーク部35,45に、それぞれ
コイル51,52を配置して計2個のコイルを設けてい
るので、一方のヨーク部のみに2つのコイル分の巻数の
コイルを1個設ける場合に比べて磁気回路を短くでき、
その分、鉄損を小さくすることができる。
【0059】(8)前記各コイル51,52は、巻数が
同数とされかつ直列に接続されているとともに、平行に
配置されているので、発電機20の外部に発生する交流
磁界により、各コイル51,52に加わる影響を打ち消
すことができる。これにより、ロータ磁石12bが外部
磁界の影響を受けないことと相まって、直流、交流各々
の外部磁界に対する耐磁性能に優れた電子制御式機械時
計100とすることができる。
【0060】(9)各ステータ部31,41のステータ
孔31a,41aの内周、つまり各突起部32,42
を、位置決め部材60に嵌めて位置合わせしたので、ロ
ータ12およびステータ孔31a,41aの偏心量を小
さくできる。このため、パーミアンスのバラツキを小さ
くでき、流れる磁束量のバラツキも抑えることができる
ので、偏心によって生じるコギングトルクを確実に小さ
くすることができる。
【0061】(10)電子制御式機械時計100では、各
指針は、ゼンマイ1aからの機械的エネルギで駆動され
るため、発電機20で発電される電流は、制御用の電子
回路150を駆動するのに必要な分のみでよい。このた
め、回転錘で発電し、その電力でモータを駆動して指針
を動かす自動巻き発電時計に比べて、発電電流を非常に
小さくできる。このため、コイル51,52を流れる電
流の2乗で影響する銅損は僅かであり、コイル抵抗を大
きくしても支障はない。従って、コイル51,52の巻
数を増やして起電圧を高めることができるため、ロータ
磁石12bを大きくして磁束密度を向上させる必要がな
く、磁石12bを小型化することができる。そして、全
損失に対して鉄損が占める割合は大きいため、磁石12
bを小型化することができれば、鉄損を減少でき、持続
時間の向上を図ることができる。その上、磁石12bが
重いと、摩擦による損失が大きくなるが、本実施形態の
ように小型化できれば、その損失も小さくできる。さら
に、磁石12bを小型化できれば、耐磁性能もより一層
向上できる。
【0062】(11)多極磁石12bを、リング状に成形
したボンド磁石をラジアル方向に着磁することで構成し
ているので、製造コストを低減でき、安価に提供でき
る。
【0063】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。なお、以下の各実施形態において、前記第1実施
形態と同一または同様の構成部分には同一符号を付し、
説明を省略あるいは簡略する。図8には、本発明の第2
実施形態におけるステータ孔31a,41a部分が示さ
れている。本実施形態は、各ステータ部31,41の各
突起部32,42に内ノッチ(切り欠き)81を形成し
たものであり、他の構成は前記第1実施形態と同じであ
る。
【0064】本実施形態では、各ステータ部31,41
の各突起部32,42において、ロータ12の回転方向
の中間部に内ノッチ81を形成し、コギングトルクを削
減している。すなわち、ロータ12には、図9に示すよ
うに、ロータ磁石12bから各ステータ30,40を介
してロータ磁石12bに戻る主磁気回路101によるコ
ギングトルクと、図8に示すような、ロータ12の周囲
で磁束が閉じる副磁気回路102によるコギングトルク
とが作用する。
【0065】そして、ロータ12が停止している際に、
図9に示すように、各磁極が各突起部32,42に対向
して停止するか、図8に示すように、各磁極が各突起部
32,42の空間(隙間)90が周方向中心となるよう
に対向して停止するかは、各主磁気回路101,102
の磁気抵抗のバランスによる。このため、主磁気回路1
01の磁気抵抗が各主磁気回路102に比べて小さい場
合には、図9に示すように、各磁極が各突起部32,4
2に対向して停止し、コギングトルクも大きくなる。
【0066】そこで、このような場合には、図8に示す
ように、内ノッチ81を形成し、各突起部32,42と
ロータ磁石12bとのギャップを大きくして磁気抵抗を
増せば、各磁極が、隣接する各突起部32,42に跨っ
て配置される位置で停止し、コギングトルクも小さくす
ることができる。
【0067】この第2実施形態においても、前記第1実
施形態の作用効果を奏することができる上、コギングト
ルクをより低減できるので、携帯機器に組み込むため
に、回転錘やゼンマイ等が小型・軽量化されても、発電
を効率よく行うことができる。さらに、ロータ12の起
動トルクが小さくなるため、同じ大きさのゼンマイ1a
を用いた場合には、ゼンマイ1aの持続時間を長くで
き、電子機器をより長時間作動させることができる。な
お、内ノッチ81を形成しなくても、図8のように、各
磁極が、隣接する各突起部32,42に跨って配置され
る位置で停止する場合には、その状態でコギングトルク
を低減できているので、内ノッチ81を形成する必要は
ない。
【0068】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。図10には、本発明の第3実施形態におけるステ
ータ孔31a,41a部分が示されている。本実施形態
は、各ステータ部31,41の突起部32,42におけ
るロータ12の回転方向(ロータ12の周方向であり、
ステータ孔31a,41aの内周方向)の長さを、各突
起部32,42で異ならせたものである。
【0069】すなわち、各突起部32,42の内周方向
の長さは、1つのステータ30,40内では一定ではな
く、それぞれ長さがL1,L2,L3と異なっている。
換言すれば、各突起部32,42の間隔(凹部33,4
3の長さ)もそれぞれ異なっている。また、ステータ孔
31a,41aの中心を挟んで対向している異なるステ
ータ30,40の各突起部32,42同士は、同じ長さ
(L1〜L3)に設定されている。
【0070】この第3実施形態においても、前記第1実
施形態の作用効果を奏することができる上、ロータ磁石
12bの各磁極に加わるコギングトルク(トルクカー
ブ、具体的にはサインカーブ)のピーク位置をずらすこ
とができ、ロータ12に加わる全コギングトルクのピー
ク値を低減することができる。
【0071】次に、本発明の第4実施形態について説明
する。図11には、本発明の第4実施形態におけるロー
タ磁石12bが示されている。本実施形態では、ロータ
磁石12bを多極にする際に、スキュー着磁を行い、各
磁極が軸方向および軸直交方向(ロータ磁石12bの上
面に沿った方向)に対して傾斜して設けられるようにし
ている。この第4実施形態においても、前記第1実施形
態の作用効果を奏することができる上、スキュー着磁さ
れたロータ磁石12bを用いているので、コギングトル
クを低減することができる。
【0072】次に、本発明の第5実施形態について説明
する。図12には、本発明の第5実施形態におけるステ
ータが示されている。本実施形態では、各ステータ3
0,40において、各ステータ部31,41を切削加工
により肉厚を薄くすることで、上下に重ねて配置できる
ように構成している。例えば、ステータ30,40の厚
さが0.5mmである場合に、さらい加工などによってス
テータ部31,41の厚さを0.2mmとし、ヨーク部3
5,45を同じ高さで隣接配置した際に、ステータ部3
1,41を上下に重ねて配置できるように構成してい
る。
【0073】この第5実施形態においても、前記第1実
施形態の作用効果を奏することができる上、ヨーク部3
5,45の高さ位置が同じになるため、前記第1実施形
態のように、高さ調整用のコイルリード基板座55を設
けたり、延長部46aを形成したり、地板2等に段差を
設ける必要がない。その上、各ステータ30,40は配
置向きのみが相違し、形状は同一にできるので、1種類
のステータを製造すれば良く、その分、製造コストを低
減できる。
【0074】なお、本発明は、前記各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成
も含み、以下に示すような変形例等も本発明に含まれ
る。例えば、ロータ磁石12bとしては、前記実施形態
のように、多極着磁によって構成されたものに限らず、
複数の磁石をロータ12の外周に沿って円周状に並べて
貼り付けることで多極磁石を構成してもよい。この場合
には、磁石をリング状に形成する必要がなく、形状の制
約が少ないため、等方性の磁石に限らず、様々な種類の
磁石を利用することができる利点がある。特に、異方性
磁石を利用すると、各磁石の着磁量のバラツキを小さく
できる。
【0075】また、ロータ磁石12bの磁極数として
は、6極のものに限らず、4極、8極、10極などでも
よく、要するに4極以上でかつ偶数極、つまり磁極数が
2n(n≧2)であればよい。この磁極数は、ロータ1
2のサイズ等によって適宜設定すればよい。すなわち、
腕時計のように、磁石の外径寸法がφ2.5mm程度の小
さなものである場合には、着磁ヨークの製造上、4〜8
極程度が現実的である。一方、携帯型CDプレーヤやM
Dプレーヤのように、腕時計に比べて大きなサイズの電
子機器に組み込むことができ、磁石の外径寸法もより大
きくできる場合には、8極以上の多極磁石とすることも
できる。
【0076】さらに、一体で製造される多極磁石として
は、射出成形によるボンド磁石に限らず、圧縮成形のボ
ンド磁石でもよい。さらには、等方性の磁石に限らず、
ラジアル異方性の磁石でもよい。なお、磁石のエネルギ
積は、射出成形に比べて圧縮成形のボンド磁石のほうが
高く、また等方性に比べてラジアル異方性の磁石のほう
が大きいので、適用する機器等に応じて適宜選択すれば
よい。なお、実際には、パーミアンス等を各磁石に合わ
せた設定を行えば、どの磁石を用いてもよく、コストや
性能等を考慮して選択すればよい。
【0077】ステータ30,40としては、PCパーマ
ロイ材で構成されたものに限らず、PBパーマロイ、ス
ーパーマロイ、PDパーマロイ等の各種パーマロイ材で
もよいし、珪素鋼板、アモルファス材などでもよく、特
にヒステリシス損失の小さな材料(保磁力の小さな材
料)が望ましい。
【0078】また、前記実施形態では、コイル51,5
2が巻回されたヨーク部35,45とステータ部31,
41とを一体に形成していたが、これらを別体にしても
よい。別体にすれば、各ステータ部31,41やヨーク
部35,45の形状が単純になるため、製造が簡単にな
るとともに、ヨーク部35,45へのコイル51,52
の巻回作業が簡単になり、さらにはコイルを巻回したボ
ビンを組み込むこともできるので、コイル51,52の
組み込みが容易に行える利点がある。但し、ステータ部
31,41およびヨーク部35,45を一体にすれば、
磁気接点を減少できる利点がある。
【0079】さらに、ステータ部31,41の突起部3
2,42は、絞り加工で構成する場合に限らず、曲げ加
工でもよいし、板厚のままでもよい。但し、絞り加工や
曲げ加工で形成したほうが、板厚(例えば0.2mm)の
ままの場合に比べ、磁石12bの厚みに対して突起部3
2,42の厚さ(高さ寸法)を大きくできるので、磁束
をより確実に取り込むことができる点で好ましい。な
お、曲げ加工や絞り加工を行う場合には、曲げ部の曲率
半径Rを極力小さくして、突起部32,42において磁
石と対向する部分を磁石12bの外周面と平行にすれ
ば、磁束を安定して取り込むことができる。
【0080】また、前記第3実施形態では、異なるステ
ータ30,40において、対向する突起部32,42の
周方向の長さを同一にしていたが、異なるステータ3
0,40においても必ずしも同一にする必要はなく、異
なる長さに設定してもよい。
【0081】発電機20としては、前記各実施形態のよ
うに、ロータ12の回転中心を通る境界線に対して各ス
テータ部31,41やヨーク部35,45が平行に配置
されたものに限らない。要するにステータ30,40と
しては、発電機20を組み込む電子機器での納まりや、
必要とされる性能等を考慮して形成すればよく、その具
体的な形状、構造は実施にあたって適宜設定すればよ
い。例えば、ステータ孔31a,41aはステータ部3
1,41内で閉じていたが、ステータ部31,41の外
周部からステータ孔31a,41aに達する切り込み部
を設けて一部が開いたステータ孔31a,41aを有す
るステータ30,40等としてもよい。
【0082】コイル51,52は前記実施形態のように
2個設けてもよいが、1個設けてもよく、さらには3個
以上設けてもよく、実施にあたって適宜設定すればよ
い。なお、ヨークの数もコイルの数に合わせて設定すれ
ばよい。
【0083】また、本発明では、外部磁界に対する耐磁
性能を向上できるので、慣性円板12cをより小径にし
たり、慣性モーメントの小さなものにしてもよく、さら
には慣性円板12cを無くしてもよい。
【0084】さらに、前記実施形態では、制御装置15
0は、発電機20のロータ12の回転を制御していた
が、本発明における発電機の運動制御としては、発電機
のロータを振動(回動)させて制御するものでもよい。
すなわち、ゼンマイ1a等の機械的エネルギ蓄積手段か
らの機械的エネルギで駆動される機械式脱進機によって
ロータを振動運動(往復運動)させてもよい。なお、機
械式脱進機としては、機械的エネルギ蓄積手段からの機
械的エネルギにより回転するガンギ車と、このガンギ車
を間欠運動させるアンクルとなどで構成されたものが利
用できる。また、制御装置は、ロータの振動運動を検出
し、その振動周期が基準周期よりも早くなった際に発電
機に電磁ブレーキを掛けて調速し、その振動を制御する
ように構成すればよい。
【0085】また、本発明の電子機器は、前記電子制御
式機械時計100に限らず、発電された電力で作動され
るデジタル表示式の腕時計に組み込んでもよい。すなわ
ち、機械的エネルギ蓄積手段からの機械的エネルギを発
電機20の駆動のみに利用し、指針などの他の被駆動部
の駆動は行わないような電子機器に利用してもよい。
【0086】さらに、電子機器としては、腕時計に限ら
ず、置き時計、クロック等の各種時計でもよい。また、
電子機器としては、時計以外の携帯電話機、ページャ、
電卓、携帯用パーソナルコンピュータ、携帯ラジオ、歩
数計、電気カミソリ、携帯型血圧計、電子手帳、PDA
(小型情報端末、「Personal Digital Assistant」)、
玩具、ICカード、自動車や家屋用のキー等の各種の電
子機器として利用することができる。特に、機械的エネ
ルギによって被駆動部を一定速度で駆動することが容易
に行えるため、そのような被駆動部となる回転軸を有す
る携帯型のCDプレーヤ、MDプレーヤ、カセットテー
プレコーダ等に最適である。
【0087】このように、本発明の電子機器は、特に、
耐磁性能に優れており、発電機20も非常に小型化する
ことができるため、携帯用に小型化された各種電子機器
に最適である。また、携帯用でない電子機器にも当然適
用することができる。このような携帯用等の各種電子機
器では、従来、乾電池や充電器が用いられていたが、本
発明の電子機器では、電池が無くても電子機器内の電子
回路や機構系等の処理装置を動作させることができ、電
池交換を不要にでき、環境にも配慮できる。その上、ゼ
ンマイ等で駆動するように構成すれば、手動で発電でき
るため、充電器のような充電作業を不要にでき、災害時
やアウトドア、外出時等でも電子機器を作動させること
ができる。
【0088】機械的エネルギ蓄積手段としては、ゼンマ
イ1aに限らず、ゴム、スプリング、重錘や、圧縮空気
等の流体でもよく、機械的エネルギを蓄積できるもので
あればよい。さらに、これらの機械的エネルギ蓄積手段
に機械的エネルギを蓄積(入力)する手段としては、手
巻き、回転錘、位置エネルギ、気圧変化、風力、波力、
水力、温度差等でもよい。
【0089】また、ゼンマイなどの機械的エネルギ源か
らの機械的エネルギを発電機に伝達するエネルギ伝達装
置としては、前記各実施形態のような輪列(歯車)に限
らず、摩擦車、ベルト(タイミングベルト等)及びプー
リ、チェーン及びスプロケットホイール、ラック及びピ
ニオン、カムなどを利用したものでもよく、本発明を適
用する電子機器の種類などに応じて適宜設定すればよ
い。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
機械的エネルギ蓄積手段によって駆動される発電機を備
えた電子機器において、外部磁界による影響を受けにく
くでき、耐磁性能を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の電子機器である電子制
御式機械時計の概略構成を示す平面図である。
【図2】第1実施形態の要部を示す断面図である。
【図3】第1実施形態における発電機の要部を示す分解
斜視図である。
【図4】第1実施形態における発電機のステータを示す
平面図である。
【図5】第1実施形態における発電機の要部を示す概略
平面図である。
【図6】第1実施形態における発電機のステータの連結
部を示す断面図である。
【図7】第1実施形態における制御装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態の要部を示す概略平面図
である。
【図9】本発明の第2実施形態における比較例の要部を
示す概略平面図である。
【図10】本発明の第3実施形態における要部を示す概
略平面図である。
【図11】本発明の第4実施形態におけるロータ磁石を
示す概略斜視図である。
【図12】本発明の第5実施形態における発電機の要部
を示す概略斜視図である。
【図13】2極磁石を用いた場合の外部磁界の影響を示
すグラフである。
【図14】4極、6極、8極の多極磁石を用いた場合の
外部磁界の影響を示すグラフである。
【符号の説明】
1 香箱車 1a ゼンマイ 1b 香箱歯車 2 地板 3 輪列受け 7 二番車 8 三番車 9 四番車 10 五番車 11 六番車 12 ロータ 12a ロータかな 12b ロータ磁石 12c 慣性円板 12d リング 12e 軸 20 発電機 30,40 ステータ 31,41 ステータ部 31a,41a ステータ孔 32,42 突起部 33,43 凹部 35,45 ヨーク部 36,46 連結部 46a 延長部 46b ベース部 50 スペーサ 51,52 コイル 55 コイルリード基板座 56,57 コイルリード基板 58 回路基板 59 回路受 60 位置決め部材 81 内ノッチ 100 電子制御式機械時計 101 主磁気回路 102 副磁気回路 105 整流回路 106 電源回路 150 回転制御装置 151 発振回路 151A 水晶振動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 1/27 501 H02K 1/27 501A

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械的エネルギ蓄積手段により駆動され
    る発電機と、この発電機で発電された電力で駆動されて
    前記発電機の運動を制御する制御装置とを備えた電子機
    器において、 前記発電機は、周方向に沿って2n個(n≧2)の磁極
    を備え、かつ各磁極は隣接する他の磁極と極性が異なる
    ように配列された多極磁石を有するロータと、 ロータの回転軸方向に離れて配置された2つのステータ
    と、 これらのステータに接続されて2つのステータと共に磁
    気回路を構成し、かつコイルが巻き付けられたヨークと
    を備えて構成され、 前記各ステータは、前記ロータが配置されるステータ孔
    を有し、そのステータ孔の内周面には、その周方向に間
    隔をあけて配置されたn個の突起部がそれぞれ設けら
    れ、かつ各ステータの突起部は、ロータの運動方向に対
    して交互に配置されていることを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子機器において、 前記ヨークは、第1のコイルが巻回された第1ヨーク
    と、第2のコイルが巻回された第2ヨークとで構成さ
    れ、各コイルは直列に接続されていることを特徴とする
    電子機器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電子機
    器において、 前記ステータおよびヨークは一体の部品で構成されてい
    ることを特徴とする電子機器。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の電子
    機器において、 前記ロータに設けられた多極磁石は、リング状の磁石を
    ラジアル方向に着磁したものであることを特徴とする電
    子機器。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の電子
    機器において、 前記ステータの突起部には、内ノッチが形成されている
    ことを特徴とする電子機器。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の電子
    機器において、 前記各ステータの少なくとも1つの突起部は、そのステ
    ータにおける他の突起部と、ステータ孔内周面の周方向
    長さが異なるように形成されていることを特徴とする電
    子機器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の電子機器において、 前記各ステータの各突起部は、ステータ孔中心に対して
    対称位置に配置される他のステータの突起部と、ステー
    タ孔内周面の周方向長さが同一となるように形成されて
    いることを特徴とする電子機器。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の電子
    機器において、 前記機械的エネルギ蓄積手段からの機械的エネルギを前
    記発電機のロータに伝達する機械的エネルギ伝達装置
    と、この機械的エネルギ伝達装置によって発電機ととも
    に駆動される被駆動部とを備え、 前記制御装置は、前記発電機のロータの運動周期を制御
    することで、被駆動部の駆動を制御することを特徴とす
    る電子機器。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電子機器において、 前記被駆動部として指針を備える電子制御式機械時計で
    あることを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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